JP2011212438A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウイング状フラップを下着にスムーズに装着できるとともに、簡単な操作でしっかりと固定でき、装着中のヨレやズレの発生が抑止できるようにする。
【解決手段】透液性の表面シート3と裏面シート2との間に吸収体4が介在されるとともに、両側部にそれぞれ、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むようにして固定される前部側ウイング状フラップWと、下着内面に固定されるヒップホールド用の後部側ウイング状フラップWとが形成された吸収性物品1において、前記前部側ウイング状フラップW及び/又は後部側ウイング状フラップWには、前記表面シート3側の上面に前記吸収性物品1の幅方向中心側に開口するポケット空間Pを形成するためのポケットシート20、25を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出するウイング状フラップを有する吸収性物品に関する。
従来より、生理用ナプキン、パンティライナー、おりものシート、失禁パッドなどの吸収性物品としては、例えばポリエチレンシートまたはポリエチレンラミネート不織布などからなる不透液性裏面シートと、不織布または透孔性プラスチックシートなどからなる透液性表面シートとの間に綿状パルプなどからなる吸収体を介在させたものが知られている。
この種の吸収性物品としては、装着状態でのズレ止めを図るために、例えば透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在された本体部分の前記裏面シート側の面(外面)に1または複数条の粘着剤層を形成し、かつナプキン本体の長手方向両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出するウイング状フラップを一体的に形成するとともに、このウイング状フラップの不透液性裏面シート側の面(外面)に粘着剤層を設けるようにしたものが存在する。
かかる吸収性物品を下着に固定するには、吸収性物品を局所にあてがい、側方に突出するウイング状フラップを下着より取出し、両ウイング状フラップをこのウイング状フラップ基端部の折り返し線で折り返し、下着のクロッチ部分を巻き込むようにしながら下着の股間部外面に接着するようにする。
ここで前記ウイング状フラップを下着のクロッチ部分に巻き込みやすくするため、様々な形態のウイング状フラップを備えた吸収性物品が提案されている。
例えば、下記特許文献1では、吸収層及び防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有する吸収性物品において、前記ウイング部は、2層以上の積層構造を有する積層不織布からなり、前記積層不織布は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布からなり、前記積層不織布の上下面間が該積層不織布に一体的に施されたエンボス加工により一体化されている吸収性物品が開示されている。
また、下記特許文献2では、吸収層及び防漏層を備えた実質的に縦長の吸収性本体及び該吸収性本体の両側縁部から延出した一対のウイング部を有し、該ウイング部は、前記吸収性本体の両側部に接合されたウイング形成用のシート材により形成され、ウイング形成用の前記シート材は、ウイング部を形成するウイング形成部と前記吸収性本体上に位置されるウイング接合部とを有し、前記ウイング部の先端部は、該ウイング形成部の前記シート材が2層以上積層されて形成されており、該ウイング接合部の内側縁部は、前記シート材が折り返されて形成されている吸収性物品が開示されている。
特開2008−61665号公報 特開2008−289631号公報
しかしながら、上記特許文献1、2記載の吸収性物品を下着に装着するには、ウイング状フラップの先端部を摘んで下着のクロッチ部分を巻き込むように折り返す作業と、その後ウイング状フラップから手を離し折り返したウイング状フラップを外面側から押さえ付けて粘着剤層を下着に接着固定する作業とを行う必要があった。このような2つの作業を行うのは面倒であるとの指摘がなされていた。
また、前記2番目の作業である外面側から押さえ付ける作業を行うのが面倒だと感じると、折り返し時のウイング状フラップの先端部を摘んだまま下着に押し付けて下着への固定を図ろうとする場合があった。ところが、このような固定方法では、粘着剤層をしっかりと下着に接着させることができず、装着中のズレやヨレが生じる場合があった。
一方、一度固定したウイング状フラップにヨレが生じた場合などに位置直しを行うには、固定されたウイング状フラップの先端部を摘んで粘着剤層の接着を解除した後、取付位置をずらし、再度下着に接着し、ウイング状フラップの外面側から押さえ付けて固定するという作業を行う必要があった。このようにウイング状フラップを摘んだり、持ち替えたり、外面側から押さえ付けたりと複数の工程が必要であるため非常に面倒であった。
そこで本発明の主たる課題は、ウイング状フラップを下着にスムーズに装着できるとともに、簡単な操作でしっかりと固定でき、装着中のヨレやズレの発生が抑止できる吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する一組以上のウイング状フラップを有する吸収性物品において、
前記ウイング状フラップには、前記表面シート側であって前記吸収性物品の幅方向中心側に開口するポケット空間が設けられていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明は、ウイング状フラップの表面シート側であって前記吸収性物品の幅方向中心側に開口するポケット空間を設けたものである。ここで、前記「ウイング状フラップ」は、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むようにして固定される前部側ウイング状フラップ、及び下着内面に固定されるヒップホールド用の後部側ウイング状フラップのいずれも含むものである。
先ず、前記前部側ウイング状フラップにポケット空間が設けられた吸収性物品について説明すると、かかる吸収性物品を下着に装着するには、左右のウイング状フラップに設けられるポケット空間の開口から左右の手の指をそれぞれのポケット空間内に挿入し、そのまま左右の手を下着のクロッチ部分を巻き込むとともに下着を押さえ付ける位置まで移動させる。この動作だけでウイング状フラップの裏面シート側の面に形成された粘着剤層をしっかりと下着に固定することができる。従って、従来の装着方法のように、ウイング状フラップを摘んだ手を持ち替えて押さえ付けるという面倒な作業が不要となり、ウイング状フラップを下着にスムーズに装着できるようになる。また、ポケット空間に挿入した手の指でウイング状フラップを下着にしっかりと押さえ付けることができるため、簡単な操作でしっかりとウイング状フラップを下着に固定でき、装着中のヨレやズレの発生が抑止できる。
さらに、一度固定したウイング状フラップの位置直しを行う場合には、固定されたウイング状フラップの前記開口からポケット空間内に手の指を挿入し、手を下着から離間させる方向に移動させウイング状フラップの固定状態を解除するとともに、そのまま手を前後に移動させウイングを適正な位置とした後、下着を押さえ付ける位置まで再び手を移動させる。このように、位置直しにおいても一連の操作にウイング状フラップを持ち替える必要が無く、スムーズな位置直しが可能となる。
次に、前記後部側ウイング状フラップにポケット空間が設けられた吸収性物品について説明する。この後部側ウイング状フラップに設けられるポケット空間は、一度固定した後部側ウイング状フラップの位置直しを行うときに好適に使用されるものである。即ち、ポケット空間の開口からポケット空間内に手の指を挿入し、手を下着から離間させる方向に移動させてウイング状フラップの固定状態を解除するとともに、そのまま手を前後に移動させウイングの位置直しを行った後、再び下着を押さえ付ける位置まで移動させる。このように、後部側ウイング状フラップでも、ウイング状フラップを持ち替える必要が無く、スムーズな装着が可能となる。
請求項2に係る本発明として、透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むようにして固定される前部側ウイング状フラップと、下着内面に固定されるヒップホールド用の後部側ウイング状フラップとが形成された吸収性物品において、
前記前部側ウイング状フラップ及び/又は後部側ウイング状フラップには、前記表面シート側であって前記吸収性物品の幅方向中心側に開口するポケット空間が設けられていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明は、吸収性物品の両側部にそれぞれ前部側ウイング状フラップと後部側ウイング状フラップとが形成され、これら前部側ウイング状フラップ及び後部側ウイング状フラップの両方又はいずれか一方に前記ポケット空間が設けられるようにしたものである。
請求項3に係る本発明として、前記ポケット空間は、前記ウイング状フラップ領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設することにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。が提供される。
上記請求項3記載の発明は、ポケット空間を形成するための第1の形態であり、前記ウイング状フラップ領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設することにより形成するようにしたものである。
請求項4に係る本発明として、前記ポケット空間は、前記ウイング状フラップのほぼ全領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設し、少なくとも前記ポケットシートに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明は、ポケット空間を形成するための第2の形態であり、ウイング状フラップのほぼ全領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設し、少なくとも前記ポケットシートに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成したものである。前記ポケットシートがウイング状フラップのほぼ全領域に配設されているため、ウイング状フラップ全体の強度を一定にすることができ、ウイング状フラップ及びポケットシートの破れを防ぐことができる。
請求項5に係る本発明として、前記ウイング状フラップは、前記裏面シートの延在部分と前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分とによって構成され、
前記ポケット空間は、前記裏面シートの延在部分と前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分との間であって前記ウイング状フラップのほぼ全領域に亘ってポケットシートが介在され、前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分と前記ポケットシートとに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明は、ポケット空間を形成するための第3の形態であり、裏面シートの延在部分と前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分との間であって前記ウイング状フラップのほぼ全領域に亘ってポケットシートが介在され、前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分と前記ポケットシートとに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成したものである。
請求項6に係る本発明として、前記ポケット空間は複数に仕切られている請求項1〜5いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項6記載の発明は、手の指が1本ずつ入れられるようにポケット空間を複数に仕切るようにしたものである。
請求項7に係る本発明として、前記ポケット空間が形成されるウイング状フラップの基端部は、吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する請求項1〜6いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項7記載の発明は、ウイング状フラップの装着をより容易にするため、前記ポケット空間が形成されるウイング状フラップの基端部に吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を付与するようにしたものである。ウイング状フラップの基端部に伸縮性を付与するには、例えばこの基端部を吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮素材によって構成することができる。これにより、前部側ウイング状フラップでは、フラップを下着に巻き込ませやすくなる。
請求項8に係る本発明として、前記ウイング状フラップは、前記ポケットシート以外のシートが吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する素材で構成され、前記ポケットシートは、非伸縮性のシートで構成されるとともに、前記ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設されていることにより、前記ウイング状フラップの基端部に吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性が付与されている請求項7記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項8記載の発明は、上記請求項7記載のウイング状フラップの基端部に伸縮性を付与する具体的な形態について規定したものであり、前記ウイング状フラップのポケットシート以外のシートを吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する素材で構成し、ポケットシートを非伸縮性のシートで構成するとともに、ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設するようにしている。これにより、ウイング状フラップ全体に伸縮性が付与されるようになるが、伸縮性の大きさが、ポケットシートの配設領域(吸収性物品の幅方向外側)<それ以外の領域(ウイング状フラップの基端部)の関係となり、より下着のクロッチ部分を巻き込みやすくなる。
請求項9に係る本発明として、前記ウイング状フラップを構成するシートが非伸縮性素材を用いて構成され、前記ウイング状フラップに吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮シートを伸張状態で張設することにより、前記ウイング状フラップに幅方向の伸縮性が付与され、前記ポケットシートは、非伸縮性のシートで構成されるとともに、前記ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設されていることにより、前記ウイング状フラップの基端部に吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性が付与されている請求項7記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項9記載の発明は、上記請求項7記載のウイング状フラップの基端部に伸縮性を付与する具体的な形態について規定したものであり、ウイング状フラップを構成するシートとして非伸縮性素材を用い、ウイング状フラップに吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮シートを伸張状態で張設することにより、ウイング状フラップに幅方向の伸縮性を付与した上で、ポケットシートを非伸縮性のシートで構成するとともに、ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設するようにしている。
請求項10に係る本発明として、前記ポケット空間が形成されるウイング状フラップの裏面シート側の面には、前記ポケットシートと重なる位置にズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜9いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項10記載の発明は、ポケット空間内に指を挿入してそのまま下着に押し付けたとき、粘着剤層がより確実に下着に接着するように、ポケット空間と重なる位置にズレ止め粘着剤層を形成するようにしたものである。
請求項11に係る本発明として、前記ポケット空間の開口の上縁には、開口縁に沿ってシートを吸収性物品の幅方向に折り返した折返し部が形成されている請求項1〜10いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項11記載の発明では、前記折返し部を形成することにより、ポケット空間に指を挿入しやすくしている。また、後部側ウイング状フラップのポケット空間に前記折返し部を設けた場合、吸収性物品のヨレやズレを直すときにつまみやすくなる。
請求項12に係る本発明として、前記折返し部には、開口縁に沿って弾性伸縮部材が配設されている請求項11記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項12記載の発明では、開口縁に沿って弾性伸縮部材を配設することによって、より指を挿入しやすくするとともに、後部側ウイング状フラップではよりつまみやすくしている。
以上詳説のとおり本発明によれば、ウイング状フラップを下着にスムーズに装着できるとともに、簡単な操作でしっかりと固定でき、装着中のヨレやズレの発生が抑止できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 (A)、(B)は前部側ウイング状フラップW、Wの装着要領を示す断面図である。 ポケットシート20の幅寸法を示す要部拡大図である。 ポケットシート20の他の形態を示す要部拡大図である。 前部側ウイング状フラップWの他の形態例を示す要部拡大図である。 前部側ウイング状フラップWの他の形態例を示す要部拡大図である。 他の形態に係る前部側ウイング状フラップW、Wの装着要領を示す横断面図である。 他の形態に係る生理用ナプキン1の展開図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す、(A)はウイング状フラップWの平面図、(B)はそのB−B線矢視図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す、(A)はウイング状フラップWの平面図、(B)はそのB−B線矢視図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す要部拡大断面図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す要部拡大断面図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す要部拡大断面図である。 ポケット空間Pの他の形態例を示す、(A)はウイング状フラップWの平面図、(B)はそのB−B線矢視図である。 他の形態に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る生理用ナプキン1は、ポリエチレンシートなどからなる不透液性の裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性の表面シート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、体液排出部位Hを含む所定の長手方向範囲に立体ギャザーBS、BSを形成する立体ギャザー形成用不織布6と、両側縁部で吸収体4よりも側方に延出している前記裏面シート2による積層シート部分によって側方に突出する前部側ウイング状フラップW、Wを形成するとともに、これよりも臀部側に位置する部分に後部側ウイング状フラップW、Wを形成するサイド不織布7とから主に構成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記裏面シート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。前記裏面シート2の非使用面側(外面)には1または複数条の粘着剤層10…、11…、12…が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。前記裏面シート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。
次いで、前記表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。前記表面シート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
前記裏面シート2と表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。本例のように、吸収体4を囲繞するクレープ紙5を設ける場合には、結果的に表面シート3と吸収体4との間にクレープ紙5が介在することになり、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記表面シート3の幅寸法は、図示例では、図2の横断面図に示されるように、吸収体4の幅よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、前記立体ギャザーBS、BSは前記透液性表面シート3とは別の立体ギャザー形成用不織布6によって形成され、立体ギャザーBS、BSの外側には、前記裏面シート2の表面側にサイド不織布7が積層されている。前記立体ギャザー形成用不織布6とサイド不織布7とは必ずしも別に設ける必要はなく、立体ギャザー形成用不織布6が外側に延在してサイド不織布7を構成するようにしてもよい。
これら立体ギャザー形成用不織布6及びサイド不織布7は、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されている。かかる不織布6,7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を13〜23g/mとして作製された不織布を用いるのが望ましく、かつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。
前記サイド不織布7は、図2に示されるように、裏面シート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、これら前記サイド不織布7と裏面シート2との積層シート部分により、ほぼ体液排出部に相当する吸収体側部位置に左右一対の前部側ウイングフラップW、Wを形成するとともに、これより臀部側位置に後部側ウイング状フラップW、Wを形成している。前記立体ギャザーBSが形成されない生理用ナプキン1の場合、前部側ウイング状フラップW及び後部側ウイング状フラップWは、裏面シート2の延在部分と表面シート3の延在部分との積層シート部分により形成されている。これら前部側ウイング状フラップW、Wおよび後部側ウイング状フラップW、Wの外面側にはそれぞれ粘着剤層10…,11…を備え、ショーツに対する装着時に、前記前部側ウイング状フラップW、Wを折返し線RL位置にて反対側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するようになっている。
〔ポケット空間Pについて〕
(第1形態例)
第1形態例に生理用ナプキン1では、図1に示されるように、前部側ウイング状フラップW、Wに対し、表面シート3側であって生理用ナプキン1の幅方向中心側に開口するポケット空間Pが設けられている。
前記ポケット空間Pは、上記の開口が設けられ、生理用ナプキン1の長手方向両端部及び幅方向外側を封止することによって形成したものであり、具体的には以下のように形成されている。
ポケット空間Pを形成するための第1の例としては、ウイング状フラップW、Wの表面シート3側の上面にポケットシート20を接合することにより形成することができる。前記ポケットシート20の接合に当たっては、サイド不織布7を裏面シート2に貼着した後、前記サイド不織布7の上面にポケットシート20を積層し、前部側ウイング状フラップW、Wの外形線に沿ってヒートシール21(斜線範囲)を施して固定する。その後、裏面シート2、サイド不織布7及びポケットシート20を前部側ウイング状フラップW、Wの外形線に沿って裁断する。
前部側ウイング状フラップWに、かかるポケットシート20が設けられることにより、図3に示されるように、生理用ナプキン1を下着に装着する際、左右のポケットシート20の開口から左右の手の指をそれぞれのポケット空間P内に挿入し(図3(A))、そのまま左右の手を下着のクロッチ部分を巻き込むとともに下着を押さえ付ける位置まで移動させる(図3(B))。この動作だけで外面側に設けられた粘着剤層10をしっかりと下着に固定することができる。従ってウイング状フラップWを下着にスムーズに装着でき、装着中のヨレやズレの発生も抑止できる。
さらに、一度固定した前部側ウイング状フラップWの位置直しを行う場合は、固定された前部側ウイング状フラップWの前記開口からポケット空間P内に手の指を挿入し(図3(B)参照)、手を下着から離間させる方向に移動させウイング状フラップWの固定状態を解除するとともに、そのまま手を前後に移動させウイングの位置直しを行った後、下着を押さえ付ける位置まで再び手を移動させる。このように、位置直しにおいても一連の操作にウイング状フラップWを持ち替える必要が無く、スムーズな位置直しが可能となる。
前記ポケットシート20の素材としては、前記サイド不織布7と同様の素材を用いることができる。特に肌触り感を高めた素材を用いることが望ましい。具体的には、エアスルー法、スパンボンド法などのふんわり感を向上させた不織布を用いることが好ましい。
前記ポケットシート20のシート幅Dは、図4に示されるように、ポケット空間Pに指を挿入しやすくするため、前部側ウイング状フラップWのフラップ幅Dに対して0.5〜0.85(D=0.5D〜0.85D)とすることが好ましい。D<0.5Dではフラップ幅に対してポケット空間Pの奥行きが小さ過ぎて指を挿入してウイング状フラップを操作しにくく、D>0.85Dではポケット空間Pの開口と折返し線RLとの間隔が狭いため開口から指を挿入しにくくなる。
図5に示されるように、前記ポケット空間は、生理用ナプキン1の長手方向に2つ乃至4つの複数に、図示例では3つのポケット空間Pa、Pa…が形成されるように仕切るようにしてもよい。このように分割したポケット空間Pa…を形成することにより、各ポケット空間Paに手の指を1本ずつ挿入することができ、ウイング状フラップWの操作性が向上できる。各ポケット空間Pa、Paの仕切り部分21Aは、前述のウイング状フラップWの外周シールと同様のヒートシールなどとすることができる。
また、図6に示されるように、ポケットシート20が設けられる前部側ウイング状フラップWの基端部には、生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮素材22を配設することにより、ウイング状フラップWの基端部が生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を有するようにしてもよい。前記伸縮素材22は、前部側ウイング状フラップWの折返し線RLをナプキンの幅方向中心側に越えない範囲に配設するものとする。この伸縮素材22を配設することにより、前部側ウイング状フラップWを下着のクロッチ部分を巻き込むようにして折り返す際、折返し線RLからきっちりと折り返され装着が容易になるとともに、また多少の位置ズレがあっても伸縮素材22で吸収されるため装着感に優れるようになる。
前記伸縮素材22としては、ナプキン幅方向に対して弾性伸縮性を有する弾性繊維が含有された不織布又はプラスチック等の樹脂フィルムとすることがすることができる。前記弾性繊維としては、熱可塑性エラストマー樹脂を溶融、紡糸したものを使用することができる。この弾性繊維を含有する不織布を製造するには、メルトブロー法、スパンボンド法など紡糸工程に直結してウェブを形成する方法が好ましい。
図1に示されるように、前部側ウイング状フラップWの外面側に備えられる粘着剤層10は、少なくとも一部がポケットシート20と重なる位置に形成することが好ましい。図示例では粘着剤層10の全部がポケットシート20と重なる位置に形成されている。これにより、ポケット空間P内に指を挿入してそのまま下着に押し付けたとき、粘着剤層10をより確実に下着に接着することができる。
ところで、他の装着方法として、ズリ降ろした下着に生理用ナプキン1を載置した状態で下着を引き上げた後、前部側ウイング状フラップW、Wの位置合わせや固定を行う方法がある。この装着方法の場合、下着を引き上げる際に、ナプキンの位置ズレや前部側ウイング状フラップW、Wの粘着剤層10、10同士の接着などの問題が生じ得る。この対策として、図7及び図8に示されるように、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むようにして折り返した状態で前部側ウイング状フラップW、Wが重なり代Sを持つように形成されるとともに、この重なり代Sにそれぞれ5g/m以下の目付で仮止め用粘着剤層23を備えるものとすることができる。このとき前部側ウイング状フラップWに形成されたポケット空間P内に指を挿入しながら仮止め用粘着剤層23による仮止めを行うことにより、前部側ウイング状フラップW、Wを下着から浮かした状態で、即ち粘着剤層10、10が下着に固定されない状態で前部側ウイング状フラップW、Wを仮止めすることができるため、下着を引き上げた後の位置合わせや固定を容易に行うことができるようになる。なお、前記仮止め粘着剤層23は、左右の前部側ウイング状フラップW、Wが逆に重なっても対応できるように両ウイングに塗布することが好ましい。
(第2形態例)
第2形態例に係る生理用ナプキン1では、図9に示されるように、前部側ウイング状フラップW、Wに加え、後部側ウイング状フラップW、Wに対しても、表面シート3側、図示例ではサイド不織布7の上面側に、生理用ナプキン1の幅方向中心側に開口するポケット空間Pを形成するためのポケットシート25が設けられている。この後部側ウイング状フラップWに設けられるポケットシート25も基本的に前記前部側ウイング状フラップWに設けられるポケットシート25と同様に形成することができる。
この後部側ウイング状フラップに設けられるポケットシート25は、下着の装着後に後部側ウイング状フラップWの位置直しを行うときに好適に用いられるものである。即ち、ポケットシート25の開口からポケット空間P内に手の指を挿入し、手を下着から離間させる方向に移動させて後部側ウイング状フラップWの固定状態を解除するとともに、そのまま手を前後に移動させウイングの位置直しを行った後、再び下着を押さえ付ける位置まで移動させる。このように、後部側ウイング状フラップWの位置直しにおいてもフラップを持ち替える必要が無く、スムーズな作業が可能となる。
後部側ウイング状フラップWに設けられるポケットシート25も、上記前部側ウイング状フラップWに用いられるポケットシート20と同様に、指が1本ずつ挿入できるように複数に仕切られたポケット空間を形成することができる。このとき、分割されたポケット空間は2つ乃至5つ形成されるようにする。
前部側ウイング状フラップW及び後部側ウイング状フラップWにポケットシートが設けられる場合、生理用ナプキン1の製造に当たって、前部側ウイング状フラップWのポケットシート20と後部側ウイング状フラップWのポケットシート25とを同一工程で接合できるように、各ポケットシート20、25は、ナプキン幅方向の範囲を揃えることが望ましい。従って、前部側ウイング状フラップWと後部側ウイング状フラップWとの両側端幅はほぼ同一となるようにすることが好ましい。
(第3形態例)
ポケット空間Pを形成するための第2の例としては、図10に示されるように、ウイング状フラップWのほぼ全領域において表面シート3側の上面にポケットシート20を配設し、少なくとも前記ポケットシート20に生理用ナプキン1の長手方向に沿ってスリット26を設けることにより形成したものである。図10に示される例では、裏面シート2とサイド不織布7との延在部分の貼り合わせによってウイング状フラップWが形成されるとともに、このウイング状フラップWのほぼ全領域において前記サイド不織布7の上面にポケットシート20を配設し、前記ポケットシート20のウイング状フラップWの基端側寄り位置に、生理用ナプキン1の長手方向に沿ってスリット26を設けることにより形成したものである。従って、ポケット空間Pは、前記スリット26を開口として、ポケットシート20とサイド不織布7との間に形成されている。
このように、ポケットシート20をウイング状フラップWのほぼ全領域に配設することにより、ウイング状フラップW全体の強度を一定にすることができ、ポケットシート20の破れを防ぐことができる。
なお、図10に示される例の変形例として、ウイング状フラップWにおいて裏面シート2とサイド不織布7との張り合わせをウイング状フラップWの周縁部のみとし、ポケットシート20とサイド不織布7とをウイング状フラップWのほぼ全面に亘って接合し、前記スリット26をポケットシート20及びサイド不織布7に設けることにより、裏面シート2とサイド不織布7との間にポケット空間Pを形成することもできる。
また、図11に示されるように、裏面シート2の延在部分とサイド不織布7との延在部分との間であってウイング状フラップWのほぼ全領域に亘ってポケットシート20を介在し、サイド不織布7の延在部分及びポケットシート20に生理用ナプキン1の長手方向に沿ってスリット26を設けることによりポケット空間Pを形成してもよい。
このように、ポケットシート20をウイング状フラップWのほぼ全領域に配設することにより、ウイング状フラップWの破れを防止することができる。ポケットシート20を裏面シート2とサイド不織布7との間に配設することにより、肌当たりを損ねることなく補強することができる。
図11に示される例の場合、前記ポケットシート20は、必ずしもウイング状フラップW全体に設ける必要はなく、サイド不織布7に形成されるスリット26より幅方向外側の範囲に設けるようにしてもよい。
前記ポケットシート20としては、上述の通りサイド不織布7と同様の素材を使用することもできるが、不織布よりも強度が高い素材、例えばプラスチックフィルムやプラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布等を用いることが好ましい。
(第4形態例)
第4形態例は、上記図6に示される形態の変形例である。本第4形態例では、図12に示されるように、ウイング状フラップWとして、前記ポケットシート20以外のシート(裏面シート2及びサイド不織布7)を生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を有する素材で構成し、前記ポケットシート20を非伸縮性のシートで構成するとともに、このポケットシート20をウイング状フラップW領域の内、生理用ナプキン1の幅方向外側に配設することにより、ウイング状フラップWの基端部に生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を付与するようにしている。
これにより、ウイング状フラップW全体に伸縮性が付与されるようになるが、伸縮性の大きさが、ポケットシート20が配設される領域(ウイング状フラップWの外側)<それ以外の領域(ウイング状フラップWの基端部)の関係となり、より下着のクロッチ部分を巻き込みやすくなると同時に、下着にしっかりと固定できるようになる。
伸縮性を有する裏面シート2及びサイド不織布7としては、少なくとも1方向に伸縮性を有する不織布、具体的に例示するとポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどの可逆的に塑性変形し易い弾性樹脂材料からなる長繊維で構成した不織布、または引き延ばされた際に繊維自体の繊維直径は変化しないものの、ジグザグ状またはスパイラル状の捲縮が形成され、この捲縮が引き延ばされることによって伸縮性を示すようにした不織布等を使用することができる。
また、図13に示されるように、ウイング状フラップWを構成するシートを非伸縮性によって構成し、ウイング状フラップWに生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮シート27を伸張状態で調節することにより、ウイング状フラップWに幅方向の伸縮性を付与した上で、ポケットシート20を非伸縮性のシートで構成するとともに、ウイング状フラップW領域の内、生理用ナプキン1の幅方向外側に配設することにより、ウイング状フラップWの基端部に生理用ナプキン1の幅方向に沿って伸縮性を付与するようにしている。
前記伸縮シート27としては、上記裏面シート2及びサイド不織布7と同様の伸縮性を有する不織布等を使用することもできるし、非伸縮性の不織布の一定の方向に複数の弾性伸縮部材を伸張状態で配設したシートを使用することもできる。
(第5形態例)
前記ポケット空間Pには、図14に示されるように、開口の上縁に対し、ポケットシート20の端縁を開口縁に沿って生理用ナプキン1の幅方向に折り返した折返し部28を形成することができる。前記折返し部28は、同図14(A)に示されるように、端部をポケット空間Pの内側に向けて折り返すこともできるし、同図14(B)に示されるように、ポケット空間Pの外側に向けて折り返すこともできる。この折返し部28は、前部側ウイング状フラップW、後部側ウイング状フラップWのいずれか又は両方に形成することができ、ポケット空間Pの内側又は外側のいずれに折り返してもよい。なお、折り返し端縁部は、端縁に沿って接合しておくことが好ましい。
この折返し部28を設けることにより、端縁で指が引っ掛かり難くなり、ポケット空間Pに指を挿入しやすくなる。また、後部側ウイング状フラップWのポケット空間Pに前記折返し部28を設けた場合、ナプキン1のヨレやズレを直すときににポケット空間Pの開口端縁をつまみやすくなる。
更に、図15に示されるように、前記折返し部28の二重シート部分には、開口縁に沿って弾性伸縮部材29を配設することが好ましい。これにより、より指を挿入しやすくなるとともに、後部側ウイング状フラップWではよりつまみやすくなる。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、前部側ウイング状フラップWのみにポケットシート20が設けられた場合(第1形態例)、前部側ウイング状フラップ及び後部側ウイング状フラップWにそれぞれポケットシート20、25が設けられた場合(第2形態例)について説明したが、後部側ウイング状フラップWのみにポケットシート25が設けられる形態であっても良い。
(2)上記形態例では、前部側ウイング状フラップW及び後部側ウイング状フラップWが形成された生理用ナプキン1を例に挙げ説明したが、前部側ウイング状フラップW又は後部側ウイング状フラップのみが形成された生理用ナプキン1としても良い。
(3)上記形態例では、前部側ウイング状フラップWがナプキン長手方向に長い略長方形状に形成された生理用ナプキン1を例に挙げ説明したが、図15に示されるように、前部側ウイング状フラップWが略三角形状に形成された生理用ナプキン1に対しても同様に適用できる。
1…生理用ナプキン、2…裏面シート、3…表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…立体ギャザー形成用不織布、7…サイド不織布、10・11…粘着剤層、20・25…ポケットシート、21…ヒートシール、22…伸縮素材、P…ポケット空間、W…前部側ウイング状フラップ、W…後部側ウイング状フラップ

Claims (12)

  1. 透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する一組以上のウイング状フラップを有する吸収性物品において、
    前記ウイング状フラップには、前記表面シート側であって前記吸収性物品の幅方向中心側に開口するポケット空間が設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むようにして固定される前部側ウイング状フラップと、下着内面に固定されるヒップホールド用の後部側ウイング状フラップとが形成された吸収性物品において、
    前記前部側ウイング状フラップ及び/又は後部側ウイング状フラップには、前記表面シート側であって前記吸収性物品の幅方向中心側に開口するポケット空間が設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  3. 前記ポケット空間は、前記ウイング状フラップ領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設することにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記ポケット空間は、前記ウイング状フラップのほぼ全領域において表面シート側の上面にポケットシートを配設し、少なくとも前記ポケットシートに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記ウイング状フラップは、前記裏面シートの延在部分と前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分とによって構成され、
    前記ポケット空間は、前記裏面シートの延在部分と前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分との間であって前記ウイング状フラップのほぼ全領域に亘ってポケットシートが介在され、前記表面シートの延在部分又は立体ギャザーを形成するためのギャザーシートの延在部分と前記ポケットシートとに吸収性物品の長手方向に沿ってスリットを設けることにより形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記ポケット空間は複数に仕切られている請求項1〜5いずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記ポケット空間が形成されるウイング状フラップの基端部は、吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する請求項1〜6いずれかに記載の吸収性物品。
  8. 前記ウイング状フラップは、前記ポケットシート以外のシートが吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する素材で構成され、前記ポケットシートは、非伸縮性のシートで構成されるとともに、前記ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設されていることにより、前記ウイング状フラップの基端部に吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性が付与されている請求項7記載の吸収性物品。
  9. 前記ウイング状フラップを構成するシートが非伸縮性素材を用いて構成され、前記ウイング状フラップに吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性を有する伸縮シートを伸張状態で張設することにより、前記ウイング状フラップに幅方向の伸縮性が付与され、前記ポケットシートは、非伸縮性のシートで構成されるとともに、前記ウイング状フラップ領域の内、吸収性物品の幅方向外側に配設されていることにより、前記ウイング状フラップの基端部に吸収性物品の幅方向に沿って伸縮性が付与されている請求項7記載の吸収性物品。
  10. 前記ポケット空間が形成されるウイング状フラップの裏面シート側の面には、前記ポケットシートと重なる位置にズレ止め粘着剤層が形成されている請求項1〜9いずれかに記載の吸収性物品。
  11. 前記ポケット空間の開口の上縁には、開口縁に沿ってシートを吸収性物品の幅方向に折り返した折返し部が形成されている請求項1〜10いずれかに記載の吸収性物品。
  12. 前記折返し部には、開口縁に沿って弾性伸縮部材が配設されている請求項11記載の吸収性物品。
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