JP2011209639A - 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法 - Google Patents

表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011209639A
JP2011209639A JP2010079573A JP2010079573A JP2011209639A JP 2011209639 A JP2011209639 A JP 2011209639A JP 2010079573 A JP2010079573 A JP 2010079573A JP 2010079573 A JP2010079573 A JP 2010079573A JP 2011209639 A JP2011209639 A JP 2011209639A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction
image data
data
unevenness
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010079573A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5026545B2 (ja
Inventor
Kotaro Kataoka
耕太郎 片岡
Fumiyoshi Yoshioka
史善 吉岡
Yoshifumi Yaoi
善史 矢追
Koichiro Adachi
浩一郎 足立
Keiji Ota
佳似 太田
Hiroshi Iwata
浩 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2010079573A priority Critical patent/JP5026545B2/ja
Priority to CN 201110033393 priority patent/CN102142224B/zh
Publication of JP2011209639A publication Critical patent/JP2011209639A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5026545B2 publication Critical patent/JP5026545B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

【課題】容量が小さい不揮発性メモリを用いて表示画面の輝度ムラを適切に補正する。
【解決手段】補正データ記憶部31に、表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と、各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とを含む補正データを記憶させておく。そして、表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際、空間分散処理部33が、上記補正領域に含まれる画素のうち階調値を変化させる画素を上記補正データに含まれる当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定する。
【選択図】図13

Description

本発明は、表示装置の表示画面における輝度ムラを補正するための技術に関するものである。
液晶表示装置やプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示装置では、その製造工程上のさまざまな理由により、画面上の表示輝度が局所的に所望の輝度よりも暗くなったり明るくなったりする輝度ムラが発生することがある。
輝度ムラは、その形状に応じていくつかの種類に分類されるが、代表的なものに表示画面にスジ状の輝度ムラが生じるスジ状ムラと、局所的に斑点上の輝度ムラが生じる斑点状ムラがある。
例えば、小型高精細液晶パネルの製造工程においてガラス基板上にアモルファスシリコンを堆積した後、レーザー照射を行うことによって移動度の低いアモルファスシリコンを結晶化して移動度の高いポリシリコンに変化させる際に用いるレーザーの強度分布にムラがあると、レーザーのスキャン方向に沿ってポリシリコンの特性にムラが生じ、スジ状ムラの原因となる。また、表示装置中にはさまざまな寄生容量が存在するが、その寄生容量値が信号線などのライン毎にばらつくことによってスジ状ムラが生じる場合もある。
また、斑点状ムラは、例えば、表示パネルのセル厚が局所的に周囲と異なる、TFTの特性が局所的に異なる、電極パターン寸法が局所的に異なる、配向膜ピンホールが局所的に存在する、汚染異物が局所的に混入している、などの原因によって生じる。
輝度ムラを補正する方法として、例えば、特許文献1には、液晶表示装置においてバックライトからの距離に応じてバックライトからの照射光の光量が異なることに起因する輝度ムラを補正するために、バックライトからの距離に応じた係数を映像信号に乗算することで輝度ムラの補正を図ることが記載されている。
特開2000−253277号公報(平成12年9月14日公開)
しかしながら、上記特許文献1の技術では、バックライトからの距離に応じて垂直ラインに属する各画素を一律に補正しているため、表示パネル上に局所的に発生する輝度ムラを補正することができない。
また、小型液晶パネルの液晶ドライバ中に搭載できる不揮発性メモリの容量は一般に非常に小容量である。ところが、液晶パネル上に局所的に発生する輝度ムラを補正するための補正データは容量が大きいので、小容量の不揮発性メモリに記憶させるのは通常困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、容量が非常に小さい不揮発性メモリを用いて表示パネル上に局所的に発生する輝度ムラを適切に補正することにある。
本発明に係る表示装置は、上記の課題を解決するために、
表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面と、上記表示画面の各画素の表示状態を制御する駆動制御部とを備えた表示装置であって、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の複数の画素を一群の画素群ごとに分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、
上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定し、 上記駆動制御部は、上記画像データ補正部によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御することを特徴としている。
上記の構成によれば、表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に当該検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを補正データ記憶部に記憶させておき、表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、画像データ補正部が、補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように表示用画像データを補正する。また、上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、画像データ補正部は、各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定する。
このように、補正領域を輝度ムラ量のばらつき値に基づいてグループ分けし、グループ分け結果に応じて階調値を補正する画素を決定することにより、グループ分けを行わずに各補正領域の輝度ムラ量に応じて補正領域毎に階調値を補正する画素を演算する場合に比べて、補正データのデータ量を削減できる。しかも、補正データには、グループ情報に加え、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報が含まれている。したがって、補正情報を、たとえば[0]、[1]のビット表現等で予め規定しておくことにより、補正領域ごとに階調値を補正する内容をそれぞれ定める場合に比べて、さらに補正データのデータ量を削減できる。それゆえ、補正データ記憶部の記憶容量を低減することができ、補正データ記憶部として記憶容量の少ない不揮発性メモリを用いることができる。
また、輝度ムラ量は表示画面ごとに大きく異なるが、輝度ムラ量のばらつき値に基づいてグループ分けを行うことにより、表示画面ごとに輝度ムラ量が異なっていても、各表示画面における各補正領域をそれぞれの表示画面の輝度ムラ量に応じてグループ分けすることができる。したがって、それぞれの表示画面の輝度ムラの程度に応じて、表示画面上に局所的に発生する輝度ムラを適切に補正することができる。
また、本発明に係る表示装置は、上記の課題を解決するために、
表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面と、上記表示画面の各画素の表示状態を制御する駆動制御部とを備えた表示装置であって、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
上記補正データには、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを示す基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とが含まれており、
上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を、上記基本補正パターン同士を組み合わせることによって決定することを特徴としている。
上記の構成によれば、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを示す基本補正パターン情報を補正データに含ませておき、それに基づいて階調値を変化させる画素を決定することにより、基本補正パターンを用いずに各補正領域の輝度ムラ量に応じて補正領域毎に階調値を補正する画素を演算する場合に比べて、補正データのデータ量を削減できる。また、各補正領域の輝度ムラ量のばらつき値に応じた基本補正パターンを選択することにより、表示画面上に局所的に発生する輝度ムラを輝度ムラ量に応じて適切に補正することができる。加えて、補正データには、基本補正パターン情報に加え、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報が含まれている。したがって、表示画面を複数の領域に分割することにより、その座標を特定する補正データのデータ量を削減することができるため、補正データのデータ量をさらに削減することができる。
また、本発明に係る表示装置では、
上記補正情報は、補正を行うかどうかを示す補正要否情報、及び、補正を行う画素群については、その少なくとも一部の画素の階調値を上げる補正であるか又は下げる補正であるかを示す補正階調情報を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、補正情報には、補正要否情報および補正階調情報が含まれている。したがって、補正を行う画素群と補正を行わない画素群とが混在する場合には、補正を行わない画素群に対する補正階調情報が不要となり、その結果、さらに補正データのデータ量を削減できる。それゆえ、補正データ記憶部の記憶容量を低減することができ、補正データ記憶部として記憶容量の少ない不揮発性メモリを用いることができる。
また、本発明に係る表示装置では、
画素の階調値を上げる補正または下げる補正が、隣接する画素群で連続して行われるときに、
上記補正階調情報は、上記隣接する画素群のうち、最初に補正が行われる画素群にのみ与えられており、他の画素群は、その補正階調情報を参照して補正が行われることが好ましい。
上記の構成によれば、上記補正階調情報は、上記隣接する画素群のうち、最初に補正が行われる画素群にのみ与えられており、その補正階調情報を参照して補正が行われる他の画素群に対して、上記補正階調情報を与える必要がない。
したがって、さらに補正データのデータ量を削減でき、補正データ記憶部の記憶容量を低減することができ、補正データ記憶部として記憶容量の少ない不揮発性メモリを用いることができる。
また、本発明に係る表示装置では、
補正を行わない画素群が連続するときに、
補正を行わない最初の画素群に与えられる上記補正情報に、補正を行わない画素群がいくつ連続するかを示す情報を含めることが好ましい。
上記の構成によれば、補正を行わない最初の画素群に与えられる上記補正情報に、補正を行わない画素群がいくつ連続するかを示す情報が含まれている。つまり、それに続く画素群には、補正を行わないことを示す無補正情報を与える必要がない。
したがって、さらに補正データのデータ量を削減でき、補正データ記憶部の記憶容量を低減することができ、補正データ記憶部として記憶容量の少ない不揮発性メモリを用いることができる。
なお、上記構成は、特に、表示画面において、無補正の画素群の連続が多い場合に、非常に効果的なデータ削減方法となる。
また、本発明に係る表示装置では、
上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとに上記補正情報が与えられることが好ましい。
上記構成とすることにより、例えば、補正をするかどうかを示す情報が補正情報に含まれている場合において、補正をしないのであれば、補正の内容を示す他の情報は不要となり、結果として、全補正データのデータ量を小さなものにすることができる。つまり、上記構成とすることにより、補正データのデータ量を削減することができるという効果を奏する。
本発明に係る輝度ムラ補正方法は、上記の課題を解決するために、
表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面を備えた表示装置における上記表示画面の輝度ムラを補正する輝度ムラ補正方法であって、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶工程と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正工程と、
上記画像データ補正工程によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御する駆動制御工程とを含み、
上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の複数の画素を一群の画素群ごとに分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、
上記画像データ補正工程では、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定することを特徴としている。
上記の方法によれば、補正領域を輝度ムラ量のばらつき値に基づいてグループ分けし、グループ分け結果に応じて階調値を補正する画素を決定することにより、グループ分けを行わずに各補正領域の輝度ムラ量に応じて補正領域毎に階調値を補正する画素を設定する場合に比べて、補正データのデータ量を削減できる。したがって、補正データを記憶する記憶手段の記憶容量を低減することができ、上記記憶手段として記憶容量の少ない不揮発性メモリを用いることができる。
また、輝度ムラ量は表示画面ごとに大きく異なるが、輝度ムラ量のばらつき値に基づいてグループ分けを行うことにより、表示画面ごとに輝度ムラ量が異なっていても、各表示画面における各補正領域をそれぞれの表示画面の輝度ムラ量に応じてグループ分けすることができる。したがって、それぞれの表示画面の輝度ムラの程度に応じて、表示画面上に局所的に発生する輝度ムラを適切に補正することができる。
本発明に係る輝度ムラ補正方法は、上記の課題を解決するために、
表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面を備えた表示装置における上記表示画面の輝度ムラを補正する輝度ムラ補正方法であって、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶工程と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶工程で記憶した補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正工程と、
上記画像データ補正工程によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御する駆動制御工程とを含み、
上記補正データには、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とが含まれており、
上記画像データ補正工程では、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を、上記基本補正パターン情報によって特定される上記基本補正パターン同士を組み合わせることによって決定することを特徴としている。
上記の方法によれば、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを示す基本補正パターン情報を補正データに含めておき、それに基づいて階調値を変化させる画素を決定することにより、基本補正パターンを用いずに各補正領域の輝度ムラ量に応じて補正領域毎に階調値を補正する画素を演算する場合に比べて、補正データのデータ量を削減できる。また、各補正領域の輝度ムラ量のばらつき値に応じた基本補正パターンを選択することにより、表示画面上に局所的に発生する輝度ムラを輝度ムラ量に応じて適切に補正することができる。
本発明に係る補正データ作成装置は、上記の課題を解決するために、
上記に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成装置であって、
検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して得られる撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出部と、
上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成部とを備えており、
上記補正データ生成部は、
上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とを上記補正データに含めることを特徴としている。
また、本発明に係る補正データ作成方法は、上記の課題を解決するために、
上記に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成方法であって、
検査用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる工程と、
上記検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して撮像データを取得する工程と、
上記撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出工程と、
上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成工程とを含み、
上記補正データ生成工程では、
上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とを上記補正データに含めることを特徴としている。
上記の補正データ作成装置および補正データ作成方法によれば、グループ情報を含む補正データを作成することができるので、表示装置において上記補正データを用いて輝度ムラを適切に補正することができる。また、グループ情報を含まない補正データを用いる場合に比べて、表示装置において補正領域毎に各補正領域の輝度ムラ量を考慮して階調値を補正する画素を設定するための条件を補正データに含める必要がないので、補正データのデータサイズを小さくできる。加えて、補正データには、グループ情報に加え、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報が含まれている。したがって、補正情報を、たとえば[0]、[1]のビット表現等で予め規定しておくことにより、補正領域ごとに階調値を補正する内容をそれぞれ定める場合に比べて、さらに補正データのデータ量を削減できる。したがって、表示装置に備えられる補正データ記憶部の記憶容量を低減することができる。
また、本発明に係る補正データ作成装置は、上記の課題を解決するために、
上記に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成装置であって、
検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して得られる撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出部と、
上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成部とを備えており、
上記補正データ生成部は、
所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とを上記補正データに含めることを特徴としている。
また、本発明に係る補正データ作成方法は、上記の課題を解決するために、
上記に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成方法であって、
検査用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる工程と、
上記検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して撮像データを取得する工程と、
上記撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出工程と、
上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成工程とを含み、
上記補正データ生成工程では、
所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とを上記補正データに含めることを特徴としている。
上記の補正データ作成装置および補正データ作成方法によれば、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報を含む補正データを作成することができるので、基本補正パターンを用いて表示装置において上記補正データを用いて輝度ムラを適切に補正することができる。また、基本補正パターンを用いることにより、表示装置において補正領域毎に各補正領域の輝度ムラ量を考慮して階調値を補正する画素を演算するための条件を補正データに含める必要がないので、補正データのデータサイズを小さくできる。加えて、補正データには、基本補正パターン情報に加え、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報が含まれている。したがって、表示装置に備えられる補正データ記憶部の記憶容量を低減することができる。
以上のように、本発明に係る表示装置は、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の複数の画素を一群の画素群ごとに分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、
上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定し、
上記駆動制御部は、上記画像データ補正部によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御する構成である。
また、本発明に係る表示装置は、
上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
上記補正データには、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを示す基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とが含まれており、
上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を、上記基本補正パターン同士を組み合わせることによって決定する構成である。
それゆえ、容量が小さい不揮発性メモリを用いて表示画面の輝度ムラを適切に補正することができる。
本発明の一実施形態にかかる表示装置における画像データの補正方法を示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる補正データ作成装置の構成を示すブロック図である。 図2に示した補正データ作成装置において撮像データから抽出される輝度データ、およびこの輝度データから算出される移動平均値の一例を示すグラフである。 図3に示した輝度データからバックライトに起因する輝度ムラ等の緩やかに変化する輝度ムラの影響を除去した輝度データ、および表示画面の平均輝度を示すグラフである。 図2に示した補正データ作成装置における補正情報の生成方法を説明するための説明図である。 図2に示した補正データ作成装置における補正情報の生成方法を説明するための説明図である。 図2に示した補正データ作成装置において生成される補正データにおける補正画素(調整補正画素)および補正しない画素(調整補正画素以外の画素)の一例を示す説明図である。 図2に示した補正データ作成装置において撮像データから抽出される輝度データ、この輝度データから算出される移動平均値、および全輝度の平均値の一例を示すグラフである。 図2に示した補正データ作成装置における補正情報の生成方法を説明するための説明図である。 図2に示した補正データ作成装置において得られた補正情報を、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートである。 図2に示した補正データ作成装置において得られた補正情報を、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートである。 図2に示した補正データ作成装置において得られた補正情報を、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートである。 本発明の一実施形態にかかる表示装置に備えられる駆動制御部の構成を示すブロック図である。 図8に示した駆動制御部において設定される補正パターンの一例を示す説明図である。 輝度ムラ補正処理の前後の輝度データを示すグラフである。 本発明の他の実施形態にかかる補正データ作成装置の構成を示すブロック図である。 斑点状ムラの補正方法の概念を示す図である。 本発明の他の実施形態にかかる表示装置に備えられる駆動制御部の構成を示すブロック図である。 4×4の大きさのR,G,B各色のディザ行列を示す図である。 4画素×4画素の大きさを持つ基本補正パターンを示す図である。 図15に示した基本補正パターンの組み合わせ方を示した補正パターンを示す図である。 図13に示した駆動制御部における補正パターンの設定方法の一例を示す説明図である。 本発明のさらに他の実施形態にかかる補正データ作成装置の構成を示すブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態にかかる表示装置に備えられる駆動制御部の構成を示すブロック図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、携帯電話等のモバイル型の装置に備えられる透過型の液晶表示装置であって、RGBの各色を6ビットで表現した画像データに基づいて表示を行う表示装置における、ソースライン(データライン)の延伸方向に平行な方向のスジ状ムラを補正する場合の例について主に説明する。ただし、本発明の適用対象はこれに限るものではない。
図2は、本実施形態にかかる補正データ作成装置10の構成を示すブロック図である。この図に示すように、補正データ作成装置10は、表示データ生成部11、撮像部12、輝度データ抽出部13、移動平均化処理部14、輝度ムラ検出部15、および補正データ生成部16を備えている。
表示データ生成部11は、表示パネル21における輝度ムラの有無の検査を行う際に、この表示パネルに表示させる表示データを生成し、表示パネル21の駆動制御部22に出力する。一般に、輝度ムラは中間調の画像を同一階調で全面均一表示をさせた場合に視認されやすい。このため、本実施形態では、表示データ生成部11は、輝度ムラを検出するために表示パネルの全画素に中間調の同一階調の画像を表示させるための画像データである検査用画像データを生成する。
撮像部12は、表示データ生成部11によって生成された検査用画像データに応じた画像が表示されている表示パネル21の表示面を撮像して撮像データを取得する。撮像部12としては、例えばCCDカメラなどを用いることができる。
輝度データ抽出部13は、撮像部12の取得した撮像データから輝度データを抽出する。
移動平均化処理部14は、輝度データ抽出部13の抽出した輝度データにおける上記表示画面のソースラインに対応する領域(あるいはソースラインの延伸方向に平行な所定幅の領域)の画素の集合であるライン画素群について、当該ライン画素群に含まれる各画素の輝度の平均値を当該ライン画素群の輝度値として算出する。また、移動平均化処理部14は、上記各ライン画素群の輝度値を、そのライン画素群を含む所定範囲の周辺領域(例えば当該ライン画素群を中心とする当該ライン画素群の延伸方向に垂直な方向の3mmの幅の領域)に含まれる各画素の輝度値で平均化した移動平均値を算出する移動平均化処理を行う。
なお、図2における、表示データ生成部11、輝度データ抽出部13、移動平均化処理部14、輝度ムラ検出部15、補正データ生成部16は、各々独立した回路である必要はなく、補正データ生成装置10が、これらの機能を有していればよい。例えば、これらの演算機能をすべて、パーソナルコンピュータのCPUにて行うこともできる。すなわち、補正データ生成装置10は、撮像部12としてのデジタルカメラと、上記各演算機能を行うためのパーソナルコンピュータとを接続することで形成することもできる。
図3の実線は輝度データ抽出部13の抽出した輝度データに基づいて算出した各ライン画素群の輝度値を示すグラフであり、破線は上記の各ライン画素群の輝度値の移動平均値を示すグラフである。上記移動平均値は、バックライトに起因する輝度ムラなどの緩やかな輝度ムラを除去し、ムラと認識されやすい局所的な輝度ムラを抽出するために求めるもので、ムラのない状態の輝度を示す。また、図4の実線は、図3における各ライン画素群の輝度値から上記移動平均値を引いた値にパネル輝度の平均値(表示画面全体の輝度の平均値)を加えたもので、バックライトに起因する輝度ムラ等の緩やかに変化する輝度ムラの影響を除去した後の各ライン画素群の輝度値を示すグラフであり、破線はパネル輝度の平均値を示すグラフである。なお、これら各グラフにおける横軸は各ライン画素群の位置を示しており、縦軸は各ライン画素群の輝度値(各ライン画素群に属する画素の輝度値の平均値)示している。
輝度ムラ検出部15は、輝度データ抽出部13が撮像データから抽出した各ライン画素群の輝度値と、その移動平均値とに基づいて輝度ムラが生じている領域を検出する。
具体的には、輝度ムラ検出部15は、輝度データ抽出部13が撮像データから抽出した輝度データにおける各ライン画素群の輝度値と、その移動平均値との差を算出し、算出した差の絶対値が所定の閾値以上であるライン画素群の集合からなる領域を輝度ムラ(輝度ムラ領域)として検出する。つまり、各ライン画素群の輝度値の移動平均値を当該各ライン画素群についての輝度ムラが生じていない場合の適正輝度値とみなして各ライン画素群の輝度値と比較することにより、輝度ムラが生じている領域を検出する。これにより、バックライトの影響等を除去して輝度ムラを適切に検出することができる。
すなわち、透過型の液晶表示装置では、一般にバックライトからの照射光を表示パネルに均一に照射するために拡散板等が備えられるものの、完全に均一化することは困難なため、バックライトに対する相対位置に応じてバックライトからの照射光の輝度に差が生じる場合がある。ただし、バックライトに対する相対位置に起因する輝度分布は表示パネルの広範囲にわたって比較的なだらかに変化するので(図3における破線部の傾き参照)、輝度ムラとして視認されることは少ない。つまり、人間の目に輝度ムラと認識されるのは、局所的に大きく輝度が変化している場合であり、空間的に大きな周期で輝度が連続的に変化している場合は、ムラと認識されにくい。このため、バックライトからの照射光の輝度分布に起因する輝度の差は輝度ムラとして視認されることは少ない。
一方で、バックライトの影響を考慮せずに、輝度ムラが生じていない適正領域の輝度値を表示画面の全領域について一定値とみなすと、輝度ムラとして視認されない領域が輝度ムラとして検出されたり、輝度ムラとして視認される領域が適正領域として検出されたりする場合が生じる。つまり、輝度ムラが生じていない適正領域の輝度値(適正輝度値)は表示パネル上の位置に応じて異なっている。
そこで、本実施形態では、輝度データ抽出部13の抽出した輝度データに対して移動平均化処理部14が移動平均化処理を施し、各ライン画素群の輝度値の移動平均値を当該各ライン画素群が適正領域である場合の輝度値(適正輝度値)とみなす。これにより、バックライトからの照射光の輝度分布の影響を除去し、輝度ムラとして視認されやすい、隣接領域の輝度との差が急激に変化している領域を輝度ムラとして適切かつ容易に検出することができる。
移動平均を用いた輝度ムラの検出は、人間の目に認識されやすい輝度ムラを効果的に検出できるとともに、複雑な解析演算を必要しないため高速に処理することができ、パーソナルコンピュータ等の安価な演算機器を用いて高いスループットを実現することができる。
なお、移動平均化処理において平均化する範囲(ライン画素群の延伸方向に垂直な方向の範囲)は、スジ状の輝度ムラ領域の幅よりも十分に広く、当該範囲内の各位置におけるバックライトからの照射光の輝度値の差が輝度ムラ領域における輝度値の適正輝度値からのずれに対して十分に小さくなる範囲に設定することが好ましい。
移動平均処理で平均化する範囲が小さすぎる場合には、個々のライン画素群の輝度と、その移動平均値の差分をとった時に、視認されやすい輝度ムラを十分に検出することができなくなる。これは、個々のライン画素群の輝度ムラの分布が、移動平均値の分布に対して過度に反映されてしまうことによる。
一方、移動平均処理で平均化する範囲が広すぎると、視認されにくいバックライトに起因する輝度ムラまでも、輝度ムラとして検出されてしまう。この場合、輝度ムラを補正するための情報をデータ化する場合に、データ量が非常に大きなものになってしまい、コスト上昇につながる。そこで、携帯電話等のモバイル機器に備えられる数百画素×数百画素程度の表示パネルの場合、1mm以上5mm以下の範囲に設定することが好ましく、この範囲の数値の幅で移動平均をとって適正輝度値とすることにより、人間の肉眼によって視認される輝度ムラを効果的に検出することができる。本実施形態では、360画素×480画素の表示パネル21を用いており、上記範囲を3mmとした。
補正データ生成部16は、輝度ムラ検出部15の検出した輝度ムラの情報に基づいて、輝度ムラを視認されにくくするための補正データを生成する。この補正データは、表示装置20の駆動制御部22に出力され、駆動制御部22内部の記憶部に保存されるものであり、駆動制御部22内の回路は、表示しようとする画像の画像データをこの補正データに基づいて加工し、輝度ムラが目立たないように画像表示を行うことができる。すなわち、補正データは、駆動制御部22の回路に対して、表示パネル21上のどの画素にどのような補正を行うかを記述したものであり、補正すべきムラ領域の位置及びムラ強度に基づいて生成される。なお、輝度ムラ領域に含まれるライン画素群の輝度値のピーク値と適正輝度値との差が所定の基準値未満の場合にはスジ状の輝度ムラは存在しないものとみなし、その領域には補正を与えないようにしてもよい。
本実施形態では、上記したように、RGBの各色を6ビットで表現した画像データに基づいて表示を行う表示装置20を用いている。この種の低階調パネルでは、輝度ムラの検出結果に基づいて単純に表示用画像データの階調を調節するだけでは、輝度ムラを適切に補正できない場合がある。これは、輝度ムラとして認識される輝度値のずれの最小値は、6ビット階調のパネルなら表示用画像データにおける1階調分に相当する輝度値未満であるため、例えば暗い輝度ムラを補正しようとしてデータを1階調上げるように補正すると、補正量が大きくなりすぎて明るい輝度ムラとして視認されてしまったり、逆に明るい輝度ムラを補正しようとしてデータを1階調下げるように補正すると暗い輝度ムラとして視認されてしまったりするためである。
そこで、適正輝度値に対する輝度のずれが画像データの1階調分に相当する輝度値未満であってもこの輝度のずれに起因する輝度ムラが視認されにくくするような、画像データの補正方法をとる必要がある。
図5は、このような補正方法をとるための、表示ムラ解析方法を説明するための説明図である。より具体的には、図5は、各画素に対して階調値9,10,11の検査用画像データをそれぞれ表示させ、これら各階調値に応じた画像を表示した状態の表示パネル21を撮像した撮像データに基づいて抽出した各ライン画素群の輝度値、およびパネル輝度の平均値を示すグラフである。なお、図5では、図4と同様の処理を施し、バックライトに起因する輝度ムラ等の緩やかに変化する輝度ムラの影響を除去した後の各ライン画素群の輝度値を示している。
輝度ムラ検出部15は、撮像データから抽出した輝度データにおける適正輝度値に対する輝度値の差(輝度ムラ量)の絶対値が所定の閾値以上である部分を輝度ムラとして検出する。具体的には、上記差が正の値であって絶対値が閾値以上である部分を明るいムラとして検出し、上記差が負の値であって絶対値が閾値以上である部分を暗いムラとして検出する。図5の例では、C1,C2で示した部分が明るい輝度ムラとして検出され、D1,D2で示した部分が暗い輝度ムラとして検出される。
次に、輝度ムラ検出部15は、各輝度ムラ部分の値と適正輝度値との差を検出する。図5の例では、輝度ムラC1,C2,D1,D2について差c1,c2,d1,d2がそれぞれ検出される。
また、輝度ムラ検出部15は、基準階調値よりも1階調高い画像データに対する適正部分の輝度値と基準階調値の画像データに対する適正部分の輝度値との差A、および基準階調値の画像データに対する適正部分の輝度値と基準階調値よりも1階調低い画像データに対する適正部分の輝度値との差Bとを検出する。
そして、輝度ムラ検出部15は、明るい輝度ムラC1,C2については当該輝度ムラについての上記差c1,c2と上記差Bとの比c1/B,c2/Bをそれぞれ算出し、暗い輝度ムラD1,D2については当該輝度ムラについての上記差d1,d2と上記差Aとの比d1/A,d2/Aをそれぞれ算出する。
これらの算出結果に基づき、適切な画像データ補正方法が決定されることになる。
明るい輝度ムラについての上記比(c1/B、c2/B、など)が1以下の場合は、明るい輝度ムラに対応するライン画素群に属する画素のうち当該輝度ムラについての上記比に応じた割合の画素(調整補正画素)に対する表示用画像データを1階調低くするような画像データ補正を行うことにより、ムラを視認されにくくすることができる。
また、上記比(c1/B、c2/B、など)が1を超える場合、明るい輝度ムラに対応するライン画素群に属する画素に対する表示用画像データを上記比の整数部分に応じた階調値だけ一律低くすると同時に、上記比の小数部分に応じた割合の画素(調整補正画素)に対する表示用画像データをさらに1階調低くするような画像データ補正を行うことにより、ムラを視認されにくくすることができる。
ただし、上記比(c1/B、c2/B、など)に基づいて実際に各ライン画素群に対して個別に補正しようとすると、全ライン画素群の上記比の値が補正の際に必要となるため、これを格納するべきメモリの容量が大きくなり、また補正演算も複雑となるおそれがある。そこで本実施形態では、上記のようにムラの比(c1/B、c2/B、など)の値に直接基づいて補正を行うのではなく、より好ましい方法として、各ライン画素群に対して、上記比(c1/B、c2/B、など)の値に基づき、ムラ強度による段階分けを行う方法を用いる。これを、図6を用いて説明する。
図6は、明るい輝度ムラが生じている位置と当該各輝度ムラについての上記比の値との関係の一例を示すグラフである。
このように、本実施形態は、輝度ムラ解析結果から補正方法を決定するにあたり、各ライン画素群における輝度ムラの強度を、適宜いくつかの段階に分類することを特徴としている。図6の例では4段階に分類しており、例えば上記比(c1/B、c2/B、など)の値が0〜0.50の間に分布している場合、上記比率が0.10以上0.20未満のライン画素群をムラ強度1、0.20以上0.30未満のライン画素群をムラ強度2、0.30以上0.40未満のライン画素群をムラ強度3、0.40以上0.50以下のライン画素群をムラ強度4と分類している。なお、上記比(c1/B、c2/B、など)の値が0.10未満に関しては、ムラがほとんど目立たないため、ここでは無視している。
そして、各ムラ強度に対して、これを補正する補正方法を決定し、割り当てる。図6の例では、ムラ強度1に分類されるライン画素群の上記比(c1/B、c2/B、など)は0.10以上0.20未満であるため、中間値である0.15を、ムラ強度1の代表比率値とする。同様に、ムラ強度2,3,4の代表比率値をそれぞれ、0.25,0.35,0.45とする。この代表比率値は、各段階の中央付近の値で、かつ分数表記したときに分子と分母の比がなるべく単純な整数比になるように(分子と分母の値があまり大きくならないように)、適宜決めればよい。例えば、ムラ強度1,2,3,4に対する各代表比率の値として上記の値の代わりに、それぞれ、1/7(=〜0.14),1/4(=0.25),1/3(=〜0.33),1/2(=0.50)の値を用いることもできる。
そして、これら代表比率値を用いて、各ライン画素群への補正を行えばよい。すなわち、例えばムラ強度1,2,3,4に対する各代表比率の値として1/7,1/4,1/3,1/2の値を用いる場合には、ムラ強度1に分類されるライン画素群については、代表比率値1/7に基づいて、7画素に1画素の割合で1階調、画像データの階調を下げる補正を行う。ムラ強度2,3,4についてもそれぞれ、4画素に1画素、3画素に1画素、2画素に1画素の各割合で、画像データの階調を1階調下げる補正を行う。
図7は、ムラ強度2にあたる輝度ムラのライン画素群の画素に対して、補正が行われる画素位置の例を示す説明図であり、当該ライン画素群に含まれる画素に対し、4画素に1画素の割合で、表示すべき画像データの階調を1画素下げる補正を画像データに対して行う。
図7では、ソースラインの画素のうち、紙面一番上(図面上下方向における一番上の画素)の画素が補正画素となっており、以下、4画素ごとに補正画素が配置されている。ただし、必ずしもこの通りである必要はなく、補正画素の割合が4画素に1画素であることが重要であり、上から2画素目から順に4画素ごとを補正画素としてもよいし、3画素目から、あるいは4画素目からでもよい。より好ましくは、上から何画素目を最初の補正画素とするか(オフセット量)は、表示画面のスキャンごとに変更されることが好ましい。これにより、特定の画素が補正されるのではなく、補正画素が時間的に分散され、ソースライン全体が1/4階調分の補正を受けて、よりムラを視認させにくくする補正を行うことができる。
適正輝度値に対する差(適正輝度値からのずれ)が大きい輝度ムラ領域については、表示用画像データを1階調補正する画素の割合は大きくなる、つまり、表示用画像データを1階調補正する画素が密になる。一方、適正輝度値に対する差が比較的小さい輝度ムラ領域については、表示用画像データを1階調補正する画素の割合は小さくなる、つまり、表示用画像データを1階調補正する画素が疎になる。
このような補正を画像データに対して行うことにより、表示ムラによる輝度変調を相殺することができるため、表示ムラを視認されにくくすることができる。
なお、各ムラ強度段階の代表比率値が、上記の例ではいずれも0.5以下であったが、0.5を超える場合にも同様の補正を行うことができる。例えば、あるムラ強度段階の代表比率値が3/5と設定される場合は、そのムラ強度段階に属するライン画素群については、5画素中3画素に対して画像データを1階調下げればよい。
また、あるムラ強度段階の代表比率値が1を超える場合、そのムラ強度段階に属するライン画素群については、上記代表比率値の整数部分に応じた階調値だけ、そのライン画素群の画素に対応する表示画像データを一律低くすると同時に、上記代表比率値の小数部分に応じた割合の画素に対し、さらに対応する表示画像データの階調を1階調低くすればよい。例えば、代表比率値が4/3であるムラ強度段階に属するライン画素群については、そのライン画素群の画素に対応する表示画像データを、3画素に1画素、2階調低くするとともに、残りの画素は1階調低くすればよい。
あるいは、あるムラ強度段階の代表比率値が1を超える場合の補正方法としては、次の方法としてもよい。すなわち、上記比を除算した場合の除算結果が1以下となる2以上の数nで上記比を除算し、この除算結果に応じた割合の画素(調整補正画素)に対する表示用画像データをn階調低くするような補正を行ってもよい。例えば、ある輝度ムラ強度段階の代表比率地が1.25(=5/4)である場合、n=2で除算した値(5/4÷2=5/8)を算出し、この除算結果に応じて8画素に5画素の割合で2階調下げる補正を行うこともできる。
以上において、明るい輝度ムラに対する補正方法を述べたが、暗い輝度ムラに対する補正も同様に行うことができる。すなわち、図5を用いて説明したように、暗い輝度ムラに関しても、d1、d2・・・とAとの比の値d1/A、d2/A・・・の値に基づいて、各ライン画素群に含まれる画素に対し、この比率の画素の表示画像データを1階調上げることで輝度ムラを目立たせなくすることもできる。しかしながら、より好ましい実施形態として、暗い輝度ムラについても、ムラ強度による段階分けを行う方法をとることができる。
すなわち、図6と同様の方法により、各ライン画素群の上記比(d1/A、d2/A、など)を、4段階程度の適当な段階に分類する。そして、各段階に対し、代表比率値を設定し、この代表比率値を用いて表示画像データの補正を行う。具体的には、上記で説明した明るいムラに対する補正方法に基づいて行えばよい。すなわち、各段階の代表比率値は、その段階の中間的な値で、分子と分母が単純な整数比になるような値を設定すればよく、その段階に属するライン画素群に対応する表示画像データに対して、この代表比率値に相当する比率の画素のデータを1階調上げればよい。特に、あるムラ段階の代表比率値が1を超える場合には、上記代表比率値の整数部分に応じた階調値だけ、そのライン画素群の画素に対応する表示画像データを一律高くすると同時に、上記代表比率値の小数部分に応じた割合の画素に対し、さらに対応する表示画像データの階調を1階調高くしてもよい。あるいは、上記比を除算した場合の除算結果が1以下となる2以上の数nで上記比を除算し、この除算結果に応じた割合の画素(調整補正画素)に対する表示用画像データをn階調高くするような補正を行ってもよい。
このように本実施形態では、ライン画素群ごとの輝度ムラを解析した値そのものに基づいて補正するのではなく、輝度ムラに応じたグループ分けを行い、その各グループに設定される代表比率値に基づいて補正を行うことにより、補正方法を記述する補正データのデータ量を小さくすることができる。グループ分けする段階数が多いほど、輝度ムラを解析したci/Bあるいはdj/Aの値に近い補正を与えることができるが、補正データのサイズもその分、大きくなる。一方、グループ分けする段階数が少なければ、あるムラ強度段階に割り当てられるci/Bやdj/Aの数値の幅が大きくなり、この幅に含まれるムラのライン画素群すべてが、同じ代表比率値に基づいて補正されることになるため、荒い近似となるが、補正データのサイズは小さくできる。
そこで、実際の液晶パネルを用いて検討した結果、明るいムラ、暗いムラ共に、4段階のグループ分けで、輝度ムラを十分に視認されにくく補正できることが確認された。補正方法を記述する補正データは、各ライン画素群がどのムラ強度段階に属しているかを記述していればよいのであるから、4段階ならば2ビットでこれを表現することができる。それゆえ、ci/Bやdj/Aの値そのものをデータ化するよりも、大幅にデータ量を削減することができる。
さらに、上記の輝度ムラの検出方法の説明において、図3に示される移動平均値の算出は、1mm以上5mm以下の範囲の平均値をとることが好ましいことを述べたが、この範囲は、グループ分けを4段階という少ない段階数に設定することにおいても重要な意味を持つ。これを、図8を用いて説明する。
図8は、ある液晶パネルにおいて単色単階調表示したときのライン状輝度ムラの分布の例であり、ラインに垂直方向の液晶パネル上の位置を横軸、その位置におけるライン画素群の輝度値を縦軸とし、実線で示している。また、その移動平均値を点線で示すとともに、全体の輝度平均を一点鎖線で示している。
かりに、本実施形態のように移動平均値をとらず、画面全体の輝度平均値(一点鎖線)を適正輝度値と設定した場合、この適正輝度値と実際の輝度値との差として分析されるムラ強度には、視認されやすい局所的な輝度ムラと、バックライトによるムラなどの、比較的広範囲にわたりなだらかで視認されにくいムラとの両方が含まれることになる。また、広範囲にわたるなだらかムラは、人間の目には視認されにくいが、輝度値の位置依存性はしばしば大きなものとなる。
図8の例では、紙面左側の輝度が全体的に暗く、紙面右側に向かって輝度が上昇していく傾向が見られる。そして、そこに、輝度が細かく波打って上下しているのが見られる。ここで、人間の肉眼に視認されやすいムラは後者、輝度の細かい上下の方である。つまり、画面全体の輝度平均値(一点鎖線)を適正輝度値として輝度ムラ強度を検出した場合、そのムラ強度値には、視認されにくい広範囲のムラの寄与が大きくなり、視認されやすい局所的なムラの寄与が相対的に小さくなってしまうことになる。そして、図6の方法により適当な段階に分けてグループ化する場合、次のような問題が発生する。
図6の方法は、ライン画素群のもつ輝度ムラの値を適当な幅をもって段階分けし、その輝度ムラ段階に含まれるライン画素群には、近似的に同じ補正を行うものである。従って、近接するライン画素群どうしの間に輝度の差が存在し、ライン状輝度ムラとして視認されていても、これらがすべて同じ輝度ムラ段階に分類されていたのでは、同じ補正が与えられることになる。そのため、ライン画素同士の輝度差を小さくすることが殆どできず、視認される輝度ムラが残ってしまうことになる。これを防ぎ、局所ムラを打ち消すような補正を行うためには、より細かい段階分けが必要となり、結果的に、補正方法を記述するための補正データのデータサイズが大きなものとなってしまう。
一方、本実施形態では、図8の点線で示される移動平均値を適正輝度値として用い、この値と実際の輝度との差を輝度ムラ強度としている。すなわち、液晶パネルに対してまず目標輝度値を設定するのではなく、実際に取得された輝度値に基づき、その移動平均値を適正輝度値として定義する方法を採っていることが特徴である。図8に示すように、適正輝度値も位置による分布を持っており、主に、広範囲にわたるなだらかなムラの分布を反映している。この適正輝度値と実際の輝度とを比較し差分を取ることにより、視認されやすい局所的なムラを効果的に検出することができる。そして、視認されやすいムラを効果的に検出できているがゆえに、図6のような段階分けを行い近似的な補正を与えたとしても、輝度分布を図8の点線で示したような、なだらかな分布に近づけることができ、その結果、少ない補正データ量で視認されやすい局所ムラを効果的に補正し目立たせなくすることができる。
移動平均を取るパネル上の幅は、上述したように、1mm以上5mm以下とすることが好ましい。例えば、移動平均を取るパネル上の幅を3mmで計算した本実施形態では、図6のような輝度ムラによる段階分けを、明るいムラ、暗いムラそれぞれ、4段階という少ない段階数に分けたとしても、局所ムラが視認されにくくなるように効果的に補正を行うことができる。
一方、移動平均を取る幅が1mm未満では、点線で示した移動平均による適正輝度値の分布に、局所的なムラが影響してしまい、この適正輝度値に近づけるように補正したとしても、視認されるムラが残ってしまうおそれがある。
また、移動平均を取るパネル上の幅が5mmより大きいと、図8を用いて説明したように、全体の平均値を基準にした場合と同様の問題が発生するおそれがある。すなわち、適正輝度値に広範囲の輝度が反映され、分布が均され過ぎるために、適正輝度値と実際の輝度値との差分として検出されるムラ強度の値に、ムラとして視認されにくいような広範囲の輝度分布が反映され、視認されやすい局所ムラの寄与が相対的に減少してしまう。
このような理由により、図6のような段階分けを細かく設定しなければ、視認されるムラを効果的に補正できなくなり、補正データ量の増加につながる。つまり、視認されるムラを効果的に検出して補正すると同時に視認されにくいムラは検出せず補正しない方法が好ましく、この点からも、移動平均を1mm以上5mm以下の幅で取り、これを適正輝度値とすることが好ましい。
なお、上記では、各輝度ムラ段階の代表比率値と調整補正画素の割合とを同値にする例を説明した。しかしながら、これに限らず、例えば代表比率値に予め定められた補正係数を乗じた値に基づいて調整補正画素の割合が設定されてもよい。
また、上記補正係数は、表示画像データの階調値に応じて設定されてもよい。例えば、上述したように、輝度ムラは、中間調において視認されやすく、黒および白に近い表示の場合には視認されにくい。従って、中間調における上記補正係数は、黒および白に近い階調における上記補正係数よりも大きく設定されてもよい。
上記グループ分けを明るい輝度ムラに対して行う際、補正データ生成部16は、撮像データから抽出した輝度データにおける各画素(あるいは各画素を複数の画素毎にまとめた各画素群)の輝度値と当該各画素(あるいは当該各画素群)の適正輝度値との差である輝度ムラ量を各画素(あるいは各画素群)について算出し、この輝度ムラ量のばらつき値(輝度ムラ量の標準偏差)を算出し、算出した輝度ムラ量のばらつき値を基準階調値の画像データに対する適正輝度値と基準階調値よりも1階調低い画像データに対する適正輝度値との差Bで除算することによって階調換算した輝度ムラ量のばらつき値(階調換算した輝度ムラ量の標準偏差)σに基づいて各輝度ムラ領域のグループ分けを行う。
具体的には、基準階調値の検査用画像データに応じた画像を表示させた表示画面を撮像して得られる撮像データから抽出された各輝度ムラ領域の輝度値と当該検査用画像データに対応する適正輝度値との差ci、基準階調値の画像データに対する適正輝度値と基準階調値よりも1階調低い画像データに対する適正輝度値との差B、および階調換算した上記輝度ムラ量のばらつき値σに基づいてグループ分けを行う。例えば、グループ分けを下記のように行う。
グループ分けの例(1)
補正強度1 ci/Bが0.4σ以上0.8σ未満
補正強度2 ci/Bが0.8σ以上1.2σ未満
補正強度3 ci/Bが1.2σ以上1.6σ未満
補正強度4 ci/Bが1.6σ以上
表示パネルのスジ状の輝度ムラは、表示パネル毎に大きく異なる。すなわち、輝度ムラの程度が大きい表示パネル(すなわち輝度ムラが目立つパネル)は上記σが大きくなり、輝度ムラの程度が小さな表示パネル(すなわち輝度ムラが認識されにくいパネル)は上記σが小さくなる。したがって、上記σはスジ状の輝度ムラの有無の判断にも使用できる。すなわち、上記σが所定値以下ならスジ状の輝度ムラは無いと判断できる。
上記のように階調換算した時の輝度ムラ量のばらつき値であるσを基準にグループ分け(例えば5種類程度のグループにグループ分け)を行うことにより、輝度ムラの程度の大きなパネルと輝度ムラの程度の小さなパネルの両方とも良好にグループ分けを行うことができる。
図6は、上記のように算出した、階調換算した時の輝度ムラ量のばらつき値であるσが0.25であった表示パネルのグループ分けの例を示している。補正強度1の領域は0.4σ以上0.8σ未満であるため、上記比が0.10以上0.20未満の輝度ムラ領域が補正強度1に分類される。同様に、上記比が0.20以上0.30未満の輝度ムラ領域が補正強度2、上記比が0.30以上0.40未満の輝度ムラ領域が補正強度3、上記比が0.40以上の輝度ムラ領域が補正強度4に分類される。
そして、補正強度1の輝度ムラ領域については、その代表比率値を、そのグループの中央値である0.15とし、20画素に3画素の割合で階調を1階調下げる補正を行ってもよい。しかしながら、中央値である0.15に近い値で、かつ比較的小さい整数の比で表される、1/7を代表比率値としてもよく、この場合は7画素に1画素の割合で階調値を1階調下げる補正を行えばよい。例えば、図6に示したckに対応する位置では、ck/Bの値が0.12であることから、補正強度1に分類され、7画素に1画素の割合で階調値を1階調下げる補正を行う。
補正強度2、3、4に関しても同様に、その代表比率値を、グループの中央値である0.25、0.35、0.45とし、この比率、すなわち、20画素に5画素、7画素、9画素の割合で1階調下げる補正を行ってもよい。あるいは、その近似値であり、かつ比較的小さい整数の比で表わされる、1/4、1/3、1/2を代表比率値とし、それぞれ、4画素に1画素、3画素に1画素、2画素に1画素の割合で1階調下げる補正を行ってもよい。例えば、clに対応する位置は、cl/Bの値が0.29であり補正強度2に分類されるため、その代表比率値に基づき3画素に1画素の割合で階調値を1階調下げる補正を行う。cmに対応する位置は、cm/Bの値が0.42であり補正強度4に分類されるため、その代表比率値に基づき2画素に1画素の割合で階調値を1階調下げる補正を行う。cnに対応する位置では、cn/Bの値が0.37であることから、補正強度3に分類され、3画素に1画素の割合で階調値を1階調下げる補正を行う。
このように、ある範囲に含まれるci/B値のライン画素群に対しては、同一の割合で画素に補正を行うことになり、実際のci/B値とは異なる近似的な割合の画素が補正されることになる。しかしながら、上述したように、移動平均法によるムラの検出方法を採っているため、視認されやすいムラを効果的に抽出できる。それゆえ、このような近似的な方法によっても、ムラを目立たなくすることが可能となる。
上記のように、輝度ムラ領域をグループ分けすることにより、補正方法を記述し、液晶内の補正回路に補正方法を指示する補正データも、少ない容量とすることができる。これは、同じグループの輝度ムラ領域には同じ補正データが適用できるため、補正データの種類を減らすことができることによる。したがって、表示装置20の駆動制御部22に備えられる補正データ記憶部31に記憶させるための補正データの容量を低減することができる。
このように、上記補正データは、例えば、輝度ムラに対応するソースライン(補正領域の位置情報)と、当該ソースラインについてのグループ情報とからなる。
なお、上記の説明では、補正データ生成部16が、検出された輝度ムラ領域内の画素のみを補正対象としているが、これに限らず、輝度ムラ領域とその周辺領域(例えば輝度ムラ領域から数画素あるいは数mm程度の範囲)とを含む領域の画素を補正対象としてもよい。すなわち、輝度ムラ領域を補正領域としてもよく、輝度ムラ領域とその周辺領域とを含む領域を補正領域としてもよい。このように、周辺領域を補正領域に含めることにより、輝度ムラ領域の輪郭をぼかして輝度ムラ領域をより視認されにくくすることができる。
また、必ずしも検出された全ての輝度ムラ領域を補正する必要はなく、検出された輝度ムラ領域のうちの一部の輝度ムラ領域のみを補正するようにしてもよい。例えば、輝度ムラ領域のサイズや適正輝度値からのずれの程度などに応じて視認されやすい輝度ムラ領域のみを抽出して補正するようにしてもよい。
また、補正データ生成部16は、上記の補正データの作成を、R(Red),G(Green),B(Blue)の各副画素についてそれぞれ算出してもよいが、特に好ましい形態として、R,G,Bのうちの1色(例えばG)についての補正データを生成し、それを他の色について共用してもよい。スジ状の輝度ムラは所定範囲の領域内において連続的に発生する場合が多いので、R,G,Bのうちの1色について生成した補正データを、両隣の他の色の副画素に適用しても、R,G,Bの各色についてそれぞれ補正データを個別に生成する場合と比較して画質の程度はほとんど変わらない。また、R,G,Bの各色について共通の補正データを用いることにより、これら各色について個別の補正データを生成する場合に比べて、後述する表示装置20に備えられる補正データを格納するための補正データ記憶部31に要求される記憶容量を低減できる。
ここで、補正データの記述方法について説明する。
上述のように、本実施形態では、ムラの強度そのものの値を用いて補正するのではなく、ムラ強度によっていくつかの段階に分類し、その段階に属するムラ領域には同じ補正方法を用いるため、どのムラ領域にどの補正強度を与えるかが情報化されていればよい。補正強度が4段階であれば、2ビットでこれを表現できることになる。例えば補正強度1を[00]、補正強度2を[01]、補正強度3を[10]、補正強度4を[11]などと記述することができる。
従って、これを用いて、例えば次のような記述方法をとることができる。パネル上の一方の端から順にパネル上の画素位置に従い、(a)補正を行うか否か(補正要否情報)、(b)暗いムラの補正か明るいムラの補正か(補正階調情報)、及び、(c)どの補正強度グループか、について記述していく。暗いムラの補正か明るいムラの補正かの一方しか行わない場合は、(b)に係る情報は省略することもできる。
例えば、(a)補正を行うか否か、については、「補正を行わない」=[0]、「補正を行う」=[1]と定義する。このビットが[0]の場合は、次のビットを、次のライン画素群についての(a)補正を行うか否かの情報ビットと見なす。また[1]の場合は、次のビットで、(b)暗いムラの補正か明るいムラの補正か、を指定する。ここでは、「暗いムラの補正」=[0]、明るいムラの補正=[1]と定義しておく。そして、さらに引き続く2ビットでは、(c)どの補正強度グループか、が指定され、続くビットは次のライン画素群の(a)補正を行うか否か、の情報ビットと見なす。以上の補正データ記述の流れは、図10に示す通りである。
次に、このデータ記述方法に従って、図9のようにムラが分布している場合を考えてみる。図9は、補正情報の生成方法を説明するための説明図である。
まず、最初のc1は補正しないため、補正データの最初のビットを[0]とする。次のビットは、c2の補正有無の情報であり、3ビット目も[0]とする。さらに、c3も補正しないため、3ビット目も[0]とする。続くc4は、明るいムラの補正を行い、かつ補正強度1であるため、[1](補正あり)、[1](明るいムラの補正)、[00](補正強度1)となり、結果、[1100]という4ビットで表現される。続くライン画素群c5は、明るいムラの補正であり補正強度2であるため、上記と同様にして、[1101]という4ビットで表現される。続くc6、c7は、明るいムラの補正であり、それぞれ補正強度4、補正強度3であるため、[1111][1110]という4ビットで表現される。c8は、補正なしのため、[0]という1ビットのみで表現される。続くc9、c10、c11は、暗いムラの補正であって、それぞれ補正強度2、補正強度2、補正強度1であるため、[1001][1001][1000]と記述される。その結果、c1からc11までの補正方法は、[00011001101111111100100110011000]と32ビットで記述される。
上記方法では、補正しないライン画素群を1ビット、補正するライン画素群を4ビットで表現できるため、例えばライン画素群の数が360で、うち半数の180のライン画素群に補正を与える場合、900ビットという少ないデータ量による記述が可能となる。なお、この補正データは、後述する表示装置20の補正データ記憶部31に格納される。
また、この例では、補正強度1,2,3,4がそれぞれ、7画素に1画素、4画素に1画素、3画素に1画素、2画素に1画素の割合で補正を行うことに相当している。この補正強度と比率の対応関係を表すテーブルが必要となるが、このテーブルについては、補正データ記憶部31の別の領域に格納しておいてもよいし、別途、表示装置20の駆動回路内にROMを設け、ここに情報を格納しておいてもよい。特にこの例のように、明るいムラと暗いムラで補正段階の区切り方を同じとし、同じ補正強度に対して同じ代表比率値を与えれば(例えば、明るいムラ、暗いムラともに、補正強度2では4画素中1画素の割合で補正する)、補正の比率に関する情報量を削減することができる。
また、各ライン画素群に対する補正データの記述方法としては、以下の方法を採ることもでき、さらにデータ量を削減できる。
すなわち、図9の例で、c4からc7のように明るいムラが連続する場合や、c9からc11のように暗いムラが連続する場合において、(b)暗いムラの補正か明るいムラの補正か、の指定を、最初のライン画素群(c4やc9)でのみ指定し、続くライン画素群はこの指定を参照するようにする。この方法で図9の補正方法を記述すると、c1からc3は上記例同様[0][0][0]、c4も上記例同様[1100]となるが、c5、c6、c7は、c4の2ビット目の[1]を参照することで、(a)と(c)の情報のみを記述すればよく、すなわち、[101][111][110]と記述される。(a)が[0](補正無し)であるライン画素群が現れるまで、c4の2ビット目の情報は保存され、続くライン画素群に適用されていく。と同時に、(a)情報に続く2ビットは(c)情報となる((b)情報の記述が省略される)。続いて、c8が無補正[0]であるため、ここでc4の2ビット目の情報[1]はリセットされる。続くビットはc9の(a)補正を行うか否か、についての情報と見なされ、図9の例の場合は補正有りであり[1]となる。引き続く1ビットは、(b)暗いムラの補正か明るいムラの補正か、であり、暗いムラなので[0]となり、さらに続く2ビットで補正強度(c)を記述(補正強度2なので[01])となり、c9の補正情報は[1001]と記述される。続くc10、c11も、暗いムラの補正が続くため、c9の(b)情報がこれらにも割り当てられ、(a)と(c)情報のみを記述すればよいため、各々[101](補正強度2)、[100](補正強度1)と記述される。(a)情報が[0]、すなわち無補正のライン画素群が現れるまで、各ライン画素群の補正方法が3ビット単位で記述されていく。
以上のデータ記述の流れは、図11に示す通りである。なお、図11は、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートである。
この方法によれば、図9のc1からc11までの補正データは、[000110010111111001001101100]と、27ビットで記述することができ、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートを示す図10の方法よりもデータ量を削減できる。この方法では、補正ありのライン画素群が連続する場合、その最初のライン画素群でのみ(b)情報(暗いムラの補正か明るいムラの補正か)を記述し、残りのライン画素群には同じ(b)情報を適用することで、(b)情報の記述を省略し、データ量の削減を行っている。このため、補正ありのライン画素群が連続する限り、同じ(b)情報となってしまうため、暗いムラの補正を行うライン画素群と、明るいムラの補正を行うライン画素群が隣り合う場合には、補正データを記述できなくなる。このため、明るいムラと暗いムラが近接する場合には、その境界部に必ず無補正のライン画素群を挿入し、ここで(b)情報をリセットするようにすればよい。
なお、図9の例では、明るいムラc4〜c7と暗いムラc9〜c11の間との間に無補正のc8が存在するため、図11のデータ記述方法が可能であった。しかしながら、ムラ強度解析を行った結果、c8/Bが0.10から0.20の間に含まれ、補正強度1に分類されているような場合には、c8〜c9において明るいムラの補正と暗いムラの補正とが隣接してしまい、図11の方法でデータ記述ができなくなる。このような場合は、c8とc9とを比較し、ムラ強度の低い方を無補正に変更すればよい。実際、ムラが視認されやすいのは、おもに、輝度ムラのピーク位置(図9ではc6やc10)の付近であり、輝度明暗の境界部において上記のような変更を行ったとしても、ムラ補正の効果にほとんど影響は認められない。このため、このような場合にも図11の方法が可能となる。
また、さらに、データ記述方法として次の方法も採ることができる。
この方法は、(a)が[1](補正あり)の場合は、図10ないし図11の方法に従って記述するが、(a)が[0](補正なし)の場合、続く数ビットを用いて、(d)無補正のライン画素群がいくつ続くか、を記述する(無補正情報)。例えば、補正データとして記述する方法を説明するためのフロ−チャートである図12は、図11に対し上記方法を適用し、(d)情報を4ビットで表現したものである(ここでの例は、無補正ライン画素群の連続数から1引いた値を2進数表記しており、最大16まで表現される)。
上記方法に従って図9の補正を記述する場合、c1〜c3の情報は、補正なし[0]に続いて、無補正の数で示され、この例では3つの無補正ライン画素群が続いているので、[0010]と表現されるので、結局[00010]となる。またc8は、無補正ライン画素群が連続していないため、[0][0000]となる。その結果、図11の方法を本方法に変えた場合、c1〜c11の記述は[000101100101111110000001001101100]となり、33ビットとなる。
この図12の方法は、特に、表示画面において、無補正のライン画素群の連続が多い場合に、非常に効果的なデータ削減方法となる。例えば、補正強度によるグループ分けを下記のように行う場合を考える。
グループ分けの例(2)
補正強度1 ci/Bないしdi/Aが1.0σ以上1.4σ未満
補正強度2 ci/Bないしdi/Aが1.4σ以上1.8σ未満
補正強度3 ci/Bないしdi/Aが1.8σ以上2.2σ未満
補正強度4 ci/Bないしdi/Aが2.2σ以上
上記グループ分けは、グループ分けの例(1)よりも、グループ分けの段階が高い値で設定されており、ci/Bないしdi/Aが1.0σ未満のムラはすべて無補正として補正を行わない。そのため、グループ分けの例(2)の方が、グループ分けの例(1)よりも、段階分けを高い値で設定している分、補正強度1から4に含まれるライン画素群の数が減り、無補正のライン画素群の数が増えるため、補正データの容量が小さくなる傾向がある。
ただし、特に、このグループ分けの例(2)のように段階分けを高い値に設定した場合には、無補正ライン画素群が連続する頻度が高くなり、図12の方法によるデータ削減の効果が顕著なものとなる。実際に、360本のソースラインを持つ液晶パネル4枚(パネル1〜パネル4)に対し、このソースラインをライン画素群とみなし、ムラの解析とムラ補正データの作成を行った例を以下に示す。
パネル1の場合 無補正のライン=267、補正するライン=93
補正データ量 図10の方法=639ビット、図11の方法=575ビット、図12の方法=488ビット
パネル2の場合 無補正のライン=311、補正するライン=49
補正データ量 図10の方法=507ビット、図11の方法=483ビット、図12の方法=347ビット
パネル3の場合 無補正のライン=299、補正するライン=61
補正データ量 図10の方法=543ビット、図11の方法=510ビット、図12の方法=401ビット
パネル4の場合 無補正のライン=322、補正するライン=38
補正データ量 図10の方法=474ビット、図11の方法=451ビット、図12の方法=269ビット
以上のように、図12の方法では、いずれも500ビット以内という低容量でデータ記述が可能となっている。
このように、少ないデータ容量により補正方法を記述することにより、表示装置に備えられる既存のメモリの空き領域を補正データ記憶部31として用いることができる。
図13は、表示装置20に備えられる駆動制御部22の構成を示すブロック図である。この図に示すように、駆動制御部22は、補正データ記憶部31、復号部32、空間分散処理部33、時間分散処理部34、加算処理部35、第1ラッチ部36、第2ラッチ部37、およびD/A変換部38を備えている。なお、空間分散処理部33、時間分散処理部34、および加算処理部35によって画像データ補正部が形成されている。
補正データ記憶部31は、表示装置20の検査時に補正データ作成装置10から入力される補正データを記憶する不揮発性のメモリである。なお、本実施形態では、補正データ記憶部31に、補正データ作成装置10によって記述された補正データを格納するようになっている。
復号部32は、表示装置20において表示用画像データに応じた画像を表示パネル21に表示させる際、補正データ記憶部31に記憶されている補正データを読み出し、この補正データを復号して階調補正情報とし、空間分散処理部33に出力する。
空間分散処理部33は、復号部32から入力された階調補正情報に基づいて、輝度ムラ領域に対応する各ソースラインにおける調整補正画素の位置を設定し、この設定結果を示す階調補正情報を時間分散処理部34に出力する。具体的には、ソースラインの端部から何画素目の画素を調整補正画素とするか(オフセット値)を決定するとともに、当該画素および当該画素から所定間隔毎の画素を調整補正画素として設定する。
なお、隣接する複数のソースラインにまたがって輝度ムラが生じている場合には、これら各ソースラインにおける調整補正画素同士のソースラインの延伸方向についての位置を隣接するソースライン間で異ならせて分散させるように各調整補正画素の位置を設定してもよい。図14は、この場合の調整補正画素の位置の一例を示す説明図である。
時間分散処理部34は、空間分散処理部33から入力される補正情報に基づいて、各ソースラインにおける調整補正画素の位置を、所定期間毎(例えば1フレーム毎)に変更するように設定し、この設定結果を示す補正情報を加算処理部35に出力する。図1は、時間分散処理部34によって設定された調整補正画素の位置の一例を示す説明図である。この図に示す例では、時間分散処理部34は、調整補正画素の割合(調整補正画素同士のピッチ)を一定に保ったままで調整補正画素の位置(オフセット値)を1フレーム毎にソースラインの延伸方向に変化させている。
なお、空間分散処理部33と時間分散処理部34の順番は逆であってもよい。すなわち、復号部32から時間分散処理部34に階調補正情報が入力され、時間分散処理部34から空間分散処理部33に階調補正情報が入力される構成であってもよい。
加算処理部35は、表示装置20に入力される表示用画像データに、時間分散処理部34から入力される階調補正情報に基づく補正値を加算することにより表示用画像データを補正し、補正後の表示用画像データを第1ラッチ部36に出力する。つまり、表示用画像データにおける各画素のうち、階調補正情報によって示される調整補正画素に対して、表示用画像データの階調値を少なくとも1階調変化させる(階調補正情報に応じて少なくとも1階調高くするか低くする)補正処理を行う。
具体的には、上記比が1以下である輝度ムラ領域については調整補正画素の階調値を1階調変化させる一方、その他の画素については補正しない。また、上記比が1を超える輝度ムラ領域については、当該各画素の階調値を上記比の整数部分に応じた階調値だけ変化させるとともに、調整補正画素の階調値をさらに1階調変化させる。あるいは、上記比が1を超える輝度ムラ領域については、調整補正画素の階調値を上記nの値に応じた階調値だけ変化させる一方、その他の画素については補正しないようにしてもよい。
第1ラッチ部36は、加算処理部35から出力された補正後の表示用画像データをクロック信号に基づいて生成されるサンプリングパルスに同期して順次サンプリングし、1ライン(1ゲートライン)分の画像データをラッチする。第2ラッチ部37は、第1ラッチ部36にラッチされた1ライン分の画像データを再ラッチする。
D/A変換部(デジタル/アナログ変換部)38は、第2ラッチ部37にラッチされた1ライン分の画像データをアナログ信号に変換し、表示パネル21の各ソースラインに所定のタイミングで出力する。
表示パネル21は、多数のゲートライン(走査信号線)と多数のソースライン(データ信号線)とを備え、これらゲートラインおよびソースラインによって区画されて成るマトリクス状の各領域にそれぞれ画素が設けられている(いずれも図示せず)。
各画素は、スイッチング用トランジスタと画素容量とからなり、画素容量は液晶容量と必要に応じて付加される補助容量とから構成されている(いずれも図示せず)。スイッチング用トランジスタは、ゲートがゲートラインに接続され、ソースがソースラインに接続され、ドレインが画素容量の一方の電極に接続されている。なお、画素容量の他方の電極は、全画素に共通の共通電極線に接続されている。
これにより、ゲートドライバ(図示せず)によってゲートラインが選択されると、選択されたゲートラインに接続されている各画素のスイッチング用トランジスタが導通し、それと同期して駆動制御部22のD/A変換部38から各ソースラインに印加された電圧が対応する画素容量に印加される。
なお、ゲートラインの選択期間が終了して、スイッチング用トランジスタが遮断されている間、画素容量は該遮断時の電圧を保持し続ける。液晶の透過率または反射率は、液晶容量に印加される電圧によって変化するので、ゲートラインを選択し、ソースラインに画像データに応じた電圧を印加することで、画素の表示状態を画像データに合わせて変化させることができる。
以上のように、本実施形態にかかる補正データ作成装置10は、表示パネル21の全画素に同一階調の検査用画像データに応じた画像を表示させてその表示画面を撮像し、撮像データから輝度データを抽出し、抽出した輝度データからスジ状の輝度ムラを抽出する。そして、各輝度ムラ領域の位置情報と、各輝度ムラ領域の輝度ムラ量のばらつき値を元にこれら各輝度ムラ領域をグループ分けしたグループ情報とを含む補正データを生成して表示装置20に備えられる補正データ記憶部31に記憶させる。
そして、表示装置20は、表示用画像データに応じた画像を表示パネル21に表示させる際、補正データ記憶部31に記憶されている補正データにおける各輝度ムラ領域の位置情報とグループ情報とに基づいて輝度ムラの補正を行う。
このように、各輝度ムラ領域をグループ分けすることにより、補正データの容量を低減できるので、補正データ記憶部31の容量が小さい場合であっても補正データを適切に記憶することができる。
図15は、補正処理を行っていない検査用画像データに応じた画像を表示させた状態の表示パネル21を撮像した撮像データから得られた輝度データと、補正処理を施した検査用画像データに応じた画像を表示させた表示パネル21を撮像した撮像データから得られた輝度データの輝度データとを示すグラフである。なお、横軸は各ライン画素群の位置を示しており、縦軸は各ライン画素群の輝度値(上記各ライン画素群に属する画素の輝度値の平均値)を示している。これらのグラフからも明らかなように、本実施形態にかかる補正方法により、スジ状の輝度ムラが視認されないように画像データを補正することができる。
また、本実施形態では、調整補正画素の位置を1フレーム毎に変化させる。つまり、調整補正画素の位置を輝度ムラ領域内において空間的かつ時間的に分散させる。
これにより、輝度ムラが視認されることをより適切に防止することができる。
なお、本実施形態では、表示装置20に備えられる補正データ記憶部31に、輝度ムラ領域の位置を示す情報と、グループ情報とを記憶させておき、表示装置20に備えられる空間分散処理部33および時間分散処理部34が、表示用画像データに応じた画像を表示させる際に、輝度ムラ領域における調整補正画素の位置を空間的かつ時間的に分散させるように決定している。特に、上記で説明した補正データ記述方法を用いることにより、補正データのデータサイズを小さくし、補正データ記憶部31に要求される記憶容量を低減することができる。
また、本実施形態では、ソースラインの延伸方向に平行なスジ状の輝度ムラを補正する場合について説明したが、これに限らず、ゲートラインの延伸方向に平行なスジ状の輝度ムラを補正することもできる。この場合、例えば、撮像データから抽出した輝度データに基づいて各ゲートラインの延伸方向に対応するライン画素群についての輝度値の平均値を検出し、この検出結果に対してライン画素群に垂直な方向について移動平均化処理を行い、これらの処理結果に基づいて輝度ムラの検出を行えばよい。また、輝度ムラの検出結果に基づいて、輝度ムラ領域に対応するゲートラインにおける所定間隔毎の画素を調整補正画素として選択し、選択した調整補正画素の階調値を少なくとも1階調変化させるように画像データを補正すればよい。
また、本実施形態では、各輝度ムラ領域における適正輝度値に対する輝度値のずれを算出する際、ライン画素群の輝度値の移動平均値を適正輝度値とみなして上記の輝度値のずれを算出する。これにより、例えばバックライトからの照射光の輝度分布などによって表示画面上の位置に応じて適正輝度値が異なる場合であっても、各輝度ムラ領域における適正輝度値に対する輝度値のずれの程度を容易かつ適切に算出することができる。なお、例えば表示画面上の位置に応じた適正輝度値が予めわかっているような場合には、その適正輝度値に基づいて各輝度ムラ領域における輝度値のずれを算出してもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同様の機能を有する部材については実施形態1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態1ではスジ状のムラを補正する構成について説明したが、本実施形態では局所的な斑点状のムラ(斑点状ムラ)を補正する場合の構成例について説明する。
図16は、本実施形態にかかる補正データ作成装置10bの構成を示すブロック図である。この図に示すように、補正データ作成装置10bは、実施形態1における補正データ作成装置の移動平均化処理部14、輝度ムラ検出部15、および補正データ生成部16に代えて、移動平均化処理部14b、輝度ムラ検出部15b、および補正データ生成部16bを備えている。表示データ生成部11、撮像部12、および輝度データ抽出部13の機能は実施形態1と略同様である。
移動平均化処理部14bは、表示データ生成部11が表示パネル21の全域に同一階調(基準階調値。例えば階調値10)の画像データに対応する画像を表示させ、撮像部12がそれを撮像した撮像データから輝度データ抽出部13が抽出した輝度データに対して、各画素の輝度値を、当該各画素を中心とする所定サイズのブロックに含まれる各画素の輝度値の平均値に置き換える移動平均化処理を行う。なお、以下では、移動平均化処理後の各画素の輝度値を移動平均値と称する。
なお、上記所定サイズは、斑点状の輝度ムラ領域の幅よりも十分に広く、当該所定サイズ内の各位置におけるバックライトからの照射光の輝度値の差が輝度ムラ領域における輝度値の適正輝度値からのずれに対して十分に小さくなる範囲に設定することが好ましい。具体的には、携帯電話等のモバイル機器に備えられる数百画素×数百画素程度の表示パネルの場合、2mm×2mm〜10mm×10mmの範囲に設定することが好ましい。本実施形態では、360画素×480画素の表示パネル21を用いており、上記範囲を5mm×5mmとした。なお、上記所定サイズにおける縦方向の長さと横方向の長さとは必ずしも同じでなくてもよい。
輝度ムラ検出部15bは、輝度データ抽出部13が抽出した各画素の輝度値と当該各画素についての移動平均値との差(輝度ムラ量)を算出し、この差の絶対値が所定の閾値以上である画素が所定数以上連続している領域を斑点状の輝度ムラとして検出する。
また、上記所定数は、輝度ムラが視認されることを防止できるように表示装置のサイズや用途等に応じて適宜設定すればよい。
補正データ生成部16bは、輝度ムラ検出部15bの検出結果に基づいて、斑点状の輝度ムラを視認されにくくするための補正情報を生成し、これを所定のデータ記述法に従って補正データとし、表示装置20bに備えられる駆動制御部22bに出力する。
ここで、本実施形態における斑点状ムラの補正方法を説明する。本実施形態で想定している斑点状ムラは、表示パネルに均一画像を表示させたときに、周りに比べて明るく見える明るい斑点状ムラと、周りに比べて暗く見える暗い斑点状ムラである。
図17に本実施形態における斑点状ムラの補正方法の概念図を示す。
本実施形態では、斑点状ムラの補正方法として、図17に示す通り、明るい斑点状ムラ、および暗い斑点状ムラのそれぞれについて4種類の補正パターンのみを用い、斑点状ムラの発生している部分に適用することによって、斑点状ムラを目立たなくする方法を採用している。なお、斑点状ムラの補正に用いる補正パターンは本実施形態の場合、明暗の斑点状ムラそれぞれについて4種類としているが、これに限るものではない。補正パターンの種類が多ければ多いほど良好なムラ補正が可能となるが、表示装置20bに備えられる補正パターン記憶部39(後述する図18参照)に記憶させる記憶容量が増大する。このため、補正パターンの種類は、補正パターン記憶部39の容量に応じて適宜調整すればよい。
斑点状ムラの輝度ムラ量は、階調値に換算すると通常は1階調以下であるため、補正パターンは、プラス1階調、またはマイナス1階調の補正を行う画素(調整補正画素)を空間的に間引いて配置する必要がある。ここで、輝度ムラ量とは、輝度データ抽出部13が抽出した各画素の輝度値と当該各画素についての移動平均値との差のことである。
1階調以下の補正は、いわゆるディザ法を用いる。ディザ法とは、少ない階調で擬似的により多くの階調を表現するための画像処理の手法である。本実施形態における斑点状ムラの補正方法では、1階調以下のムラを補正するため、1階調を16段階に分けて、1/16階調単位で1階調以下の補正を行っている。具体的には、ディザ行列として、図19に示すような4×4の各マスに1〜16の値を割り振ったものを用いる。例えば、5/16階調分の階調を下げたい場合、図19で示すディザ行列の1から5に対応する画素にマイナス1階調の補正を行えばよい。
なお、カラー表示パネルの画素は、R(赤)、G(緑)、B(青)があるが、本実施形態では図19に示したようにR,G,Bの各色についてそれぞれディザ行列を異ならせている。これにより、補正画素を空間的にまばらに配置することができ、より良好にムラ補正を行うことが可能となる。
このように、本実施形態では、4×4のディザ行列を用いて1階調以下の補正を1/16階調単位で行う。したがって、補正の基本単位は4画素×4画素の領域である。
本実施形態では、上記した4×4のディザ行列を用いて、斑点状ムラを補正するための4画素×4画素の基本補正パターンを生成する。図20は、上記ディザ行列を用いて作成した4画素×4画素の基本補正パターンを示している。図20において、白以外の画素(斜線などで示した画素)が1階調上げるか、または1階調下げる調整補正画素である。なお、表示装置20の駆動制御部22bにディザ行列を記憶させておき、駆動制御部22bがディザ行列に基づいて基本補正パターンを算出するようにしてもよく、ディザ行列を用いて予め算出した基本パターンを駆動制御部22bに備えられる補正パターン記憶部39に記憶させておいてもよい。
本実施形態では、明るい斑点状のムラ、および暗い斑点状のムラのそれぞれについて4個の基本補正パターンを補正パターン記憶部(基本補正パターン記憶部)39に記憶しており、空間分散処理部33bが各輝度ムラ領域の輝度ムラ量のばらつき値(輝度ムラ量の標準偏差)に応じた基本補正パターンを選択して調整補正画素を決定する。
例えば、ある表示パネルの、輝度データ抽出部13が抽出した各画素の輝度値と当該各画素についての移動平均値(適正輝度値)との差である輝度ムラ量のばらつき値(輝度ムラ量の標準偏差)が3で、基準階調値の画像データに対する適正輝度値と基準階調値よりも1階調高い画像データに対する適正輝度値との差Aが10だとすると、階調換算した輝度ムラ量のばらつき値σは0.3となる。
この値を用いて、暗い斑点状のムラに対して、弱い補正から順に、0.5σ、1.0σ、1.5σ、2.0σに対応する4画素×4画素の基本補正パターンを選択することとする。すなわち、図20の場合、上記4つの4画素×4画素の基本補正パターンとして、階調0.15(0.5×0.3)に一番近い基本02、階調0.30(1.0×0.3)に一番近い基本05、階調0.45(1.5×0.3)に一番近い基本07、階調0.60(2.0×0.3)に一番近い基本10が選択される。そして、選択された基本補正パターンが適用される領域では、基本補正パターン中の白以外の画素に対応する画素の階調値を1階調上げるように補正が行われる。
なお、以降の説明では、0.5σに対応する4画素×4画素の基本補正パターンをA1パターン、1.0σに対応する4画素×4画素の基本補正パターンをB1パターン、1.5σに対応する4画素×4画素の基本補正パターンをC1パターン、2.0σに対応する4画素×4画素の基本補正パターンをD1パターンとする。ここで、上記A1パターン、B1パターン、C1パターン、およびD1パターンが、それぞれ0.5σ、1.0σ、1.5σ、および2.0σに対応する場合について主に説明するが、これに限らず、基本補正パターンは輝度ムラの程度に応じて適宜調整可能である。例えば、A1パターン、B1パターン、C1パターン、およびD1パターンとして、1.2σ、1.6σ、2.0σ、および2.4σに対応するものを用いてもよい。
明るい斑点状ムラに対する4つの4画素×4画素の基本補正パターンは、暗い斑点状ムラに対応する3つの基本補正パターンの選択方法と同様の方法で求めることができる。したがって、図20に示した16個の基本補正パターンの中から明るい斑点状ムラの輝度ムラ量のばらつき値に応じた基本補正パターンが4つ選択され、選択された基本補正パターンが適用される領域では、基本補正パターン中の白以外の画素に対応する画素の階調値を1階調下げるように補正が行われる。なお、以降の説明では、明るい斑点状ムラに対応する4つの基本補正パターンをそれぞれA2パターン、B2パターン、C2パターン、およびD2パターンとする。
本実施形態では、暗い斑点状ムラに対応する補正領域については、上記したA1パターン〜D1パターンの4つの基本補正パターンを組み合わせたものを用いて補正を行い、明るい斑点状ムラに対応する補正領域については、上記したA2パターン〜D2パターンを組み合わせたものを用いて補正を行う。
具体的には、斑点状ムラは、一般に、その中心部が最も輝度ムラ量が大きく、中心から離れるほど輝度ムラ量が小さくなる。そこで、本実施形態では、補正領域の中心部に近いほど補正強度が強くなるように4つの基本補正パターンを組み合わせる。図21は、4つの基本補正パターンを組み合わせて得られる補正パターンの例を示している。ここで、図21におけるAはA1パターンおよびA2パターンに対応し、BはB1パターンおよびB2パターン、CはC1パターンおよびC2パターン、DはD1パターンおよびD2パターンに対応している。すなわち、図21におけるA、B、C、Dはそれぞれ4画素×4画素の大きさを持つ。また、図21におけるOは図20における基本00と常に対応させる。すなわち、図21のOに対応する部分の画素については補正を行わない。例えば、斑点状ムラに対応する補正領域の大きさに応じて、図21に示したパターン1〜パターン4のいずれかを選択すればよい。なお、図21に示した例は、補正パターンの一例であり、基本補正パターンの組み合わせ方法はこれに限るものではなく、斑点状ムラの大きさや形等に応じて適宜調整可能である。
このように、斑点状ムラを補正するための補正パターンの大きさ(あるいは、大きさおよび形状)と、4つの基本補正パターンの配置方法とを対応付けたテーブルを用意しておき、表示パネルの輝度ムラの程度(斑点状ムラにおける輝度ムラ量のばらつき値)に応じて4つの基本補正パターンを適切に選択し、斑点状ムラに対応する補正領域の大きさ(あるいは、大きさおよび形状)に応じた補正パターンを選択することによって、斑点状ムラを適切に補正することができる。
また、上記の方法によれば、少ない数の補正パターンおよび基本補正パターンを用いて斑点状ムラの補正を行うことができるので、補正データ記憶部31bおよび補正パターン記憶部39の記憶容量を非常に少なくすることができる。
本実施形態では、輝度ムラ検出部15bが、実際の表示パネルの輝度ムラ領域に対応する補正領域の大きさに一番近い大きさをもつ補正パターンを図21に示す補正パターンの中から選び出し、補正パターンを適用する位置(あるいは補正領域の位置)、補正パターンのパターン番号、および暗い斑点状ムラか明るい斑点状ムラかを示す情報を補正データ生成部16bに送る。
補正データ生成部16bは、補正パターンにおけるA,B,C,Dに対応する基本補正パターンを明るい斑点状ムラおよび暗い斑点状ムラのそれぞれについて選び出す。
このようにして、補正データ生成部16bは、輝度ムラ検出部15bから送られる補正パターンを適用する位置(あるいは各補正領域の位置)、補正パターンのパターン番号、および暗い斑点状ムラか明るい斑点状ムラかを示す情報に加え、補正パターン中のA、B、C、Dに対応する基本補正パターンを明るい斑点状ムラおよび暗い斑点状ムラのそれぞれについて示した補正データを生成する。
具体的には、360画素×480画素の表示装置の場合、360以下の自然数は9ビット、480以下の自然数も9ビットで記述できるため、(a)位置情報は、計18ビットで記述でき、画素単位の精度で位置を指定することができる。どのような補正をその位置に与えるかについては、まず、(b)明るいムラの補正を与えるか暗いムラの補正を与えるか、は1ビットで記述できる(明るいムラ補正か暗いムラ補正かの一方のみを行う場合はこのビットを省略できる)。さらに、(c)4つの基本補正パターンからどれを選ぶか、を指定すればよいため、これは2ビットで記述できる。その結果、基本補正パターンの配置を1つ指定するうえで、計21ビットで記述できる。斑点ムラの基本パターンを表示画面上の100か所に配置するのであれば、2100ビットでこれを記述することができる。
あるいは、明るいムラの補正と暗いムラの補正とをその個数で表現してもよく、この場合は、上記の(b)明るいムラの補正を与えるか暗いムラの補正を与えるか、のビットが省略可能である。
例えば、明るいムラの補正が70か所、暗いムラの補正が30か所存在する場合について考える。この補正の個数は、それぞれ7ビットで表現される(個数を何ビットで表わすかについては、表示装置の機種ごとに適宜決めておけばよい)ため、合わせて14ビットで記述できる。そして、(a)位置情報は18ビットで記述され、(c)4つの基本補正パターンからどれを選ぶか、は2ビットで記述されるため、基本補正パターンの配置1か所あたり20ビットで、画素単位で指定することができる。従って、明るいムラの補正が70か所存在するため、計20×70=1400ビットで記述される。そして、1401ビット目以降は暗いムラの補正データとして暗いムラの補正が30か所存在ため、20×30=600ビットで記述される。その結果、この方法では、1400+600+7+7=2014ビットで補正データを記述することができる。
さらに、画面上を適宜分割して考え、その分割された領域ごとに、補正パターン配置個数と座標とを指定する方法を採ることもできる。
すなわち、360画素×480画素の表示装置の場合、表示画面を、60画素×60画素の領域48個に分割して考え、それぞれの領域ごとに、上記のデータ記述方法を適用しておけばよい。
例えば、領域1つあたり、暗いムラの補正と明るいムラの補正とが最大8個まで配置されるとする(この上限値は、表示装置の機種ごとに適宜決めておけばよい)。このとき、明るいムラ、暗いムラそれぞれ、個数を3ビットずつ、計6ビットで記述できる。そこで、例えば、表示画面の右上端の60画素×60画素領域に配置すべき、明るいムラの補正パターンの個数(例えば5個)及び暗いムラの補正パターンの個数(例えば1個)を、補正データの最初の6ビットで記述する。この場合、60以下の自然数は6ビットで表現できることから、(a)位置情報は、12ビットで記述できる。また、(c)4つの基本補正パターンからどれを選ぶか、は2ビットで記述できる。そのため、ムラ補正パターンを1つ配置するのに14ビットで記述することができる。それゆえ、明るいムラの補正パターンが5か所ならば70ビット、暗いムラの補正パターンが1か所ならば14ビット、計6+70+14=90ビットで、最初の60画素×60画素領域に対するムラ補正パターン配置方法が記述できたことになる。
すなわち、最初の3ビットで、最初の60画素×60画素領域に含まれる明るいムラ補正パターンの数が指定され、次の3ビットで、最初の60画素×60画素領域に含まれる暗いムラ補正パターンの数が指定される。そして、明るいムラ補正パターンがn個、暗いムラ補正パターンがm個と指定されていたならば、次の(14×n)ビットを、明るいムラ補正パターンの配置位置及び種類(4つの補正パターンのいずれであるか)、さらに続く(14×m)ビットを、暗いムラ補正パターンの配置位置及び種類が、それぞれ記述される。そして、これらの次のビット以降、すなわち(3+3+14×n+14×m+1)ビット目以降は、次の60画素×60画素領域の補正方法の記述となる。この方法で、明るいムラの補正、暗いムラの補正が合わせて100か所ある場合を考えると、表示画面が48領域に分割され、各々に対し6ビットで補正パターンの個数を指定し、また補正パターンの位置情報と種類は1か所あたり14ビットで指定されるため、6×48+14×100=1688ビットで、補正方法を記述できることになる。
また、上記方法では、ある60画素×60画素領域に補正パターンが含まれないとき、その領域の補正データは[000000]と記述される。無補正の領域が連続する場合、この[000000]を、連続する数だけ並べることによりこれを記述できる。これは、図15で無補正ライン画素群を[0]で記述した方法に類似の方法である。ここで、図17の方法を適用することも可能である。すなわち、[000000]の後の数ビットを用いて、無補正領域がいくつ続くかを指定する方法をとってもよい。輝度ムラが表示画面の特定の箇所に集中し、無補正領域の連続が多くなる傾向のある表示画面機種では、この方法を採ることにより、さらにデータ量を削減することもできる。
なお、基本補正パターンは、表示画面上にある範囲で広がりを持つものであり、これを配置するときの位置情報とは、中央の座標、あるいは端の座標など、適当に設定されるルールによって決められる基準座標である。従って、上記における無補正領域とは、その領域に上記基準座標が含まれないことを意味するものであり、必ずしもその領域内に調整補正画素を全く含まないことを意味しない。場合によっては、隣接する領域に配置された基本補正パターンが無補正領域にまで広がり、無補正領域内にも調整補正画素を含む場合もあり得る。
このようにして、補正情報は、補正データ生成部16bで、0/1からなる2進数の信号の補正データとなり、表示装置20bの駆動制御部22bへ出力される。
図18は、表示装置20bに備えられる駆動制御部22bの構成を示すブロック図である。この図に示すように、駆動制御部22bは、補正データ記憶部31b、復号部32b、空間分散処理部33b、時間分散処理部34b、加算処理部35、第1ラッチ部36、第2ラッチ部37、D/A変換部38、および補正パターン記憶部39を備えている。なお、空間分散処理部33b、時間分散処理部34b、および加算処理部35によって画像データ補正部が形成されている。補正パターン記憶部39は、図20に示した基本補正パターンと図21に示した補正パターンとを予め記憶している。
補正データ記憶部31bは、表示装置20bの検査時に補正データ作成装置10bから入力される補正データを記憶する不揮発性のメモリである。上述した方法に従って2進数の信号として記述される補正データはここに格納される。
復号部32bは、表示装置20bにおいて画像データに応じた画像を表示パネル21に表示させる際、補正データ記憶部31bに記憶されている補正データを読み出し、この補正データを復号して階調補正情報とし、空間分散処理部33bに出力する。
空間分散処理部33bは、復号部32bから入力された補正データに基づいて、各輝度ムラ領域における調整補正画素の位置を設定し、この設定結果を示す階調補正情を時間分散処理部34bに出力する。
具体的には、空間分散処理部33bは、復号部32bから入力された階調補正情報から補正パターンおよび基本補正パターンを検出し、この検出結果に対応する補正パターンおよび基本補正パターンを補正パターン記憶部39から抽出することで調整補正画素を決定する。
時間分散処理部34bは、空間分散処理部33bから入力される補正データに基づいて、上記の各ブロックにおける調整補正画素の位置を、所定期間毎(本実施形態では1フレーム毎)に変更するように設定し、この設定結果を示す補正データを加算処理部35に出力する。
例えば、図22に示すように、配置パターンの適用位置をフレーム毎にずらすことにより、調整補正画素の位置を1フレーム毎に変更するようにしてもよい。
なお、空間分散処理部33bと時間分散処理部34bの順番は逆であってもよい。すなわち、復号部32bから時間分散処理部34bに補正データが入力され、時間分散処理部34bから空間分散処理部33bに補正データが入力される構成であってもよい。
加算処理部35、第1ラッチ部36、第2ラッチ部37、およびD/A変換部38の機能は実施形態1と略同様である。
以上のように、本実施形態にかかる補正データ作成装置10bは、表示パネル21の全画素に同一階調の検査用画像データに応じた画像を表示させてその表示画面を撮像し、撮像データから輝度データを抽出し、抽出した輝度データから斑点状の輝度ムラを抽出する。そして、輝度ムラ検出部15bが検出した、それぞれの輝度ムラ領域に対応する補正領域に適用する補正パターンの位置、補正パターンのパターン番号(補正パターン情報、補正パターン識別情報)、暗い斑点状ムラか明るい斑点状ムラかを示す情報、および基本補正パターンのパターン番号(基本補正パターン情報、基本パターン識別情報)からなる補正データを生成して表示装置20bに備えられる補正データ記憶部31bに記憶させる。上記基本補正パターンは、輝度ムラ量のばらつき値を元に生成する。
そして、表示装置20bは、画像データに応じた画像を表示パネル21に表示させる際、補正データ記憶部31bに記憶されている補正データに基づいて補正パターン記憶部39に記憶されている補正パターンおよび基本補正パターンの中から適切な補正パターンおよび基本補正パターンを選択し、輝度ムラ領域に対応する補正領域の輝度ムラを補正する。ここで、上記基本補正パターンは、輝度ムラ量のばらつき値を元に生成されているため、表示パネルの輝度ムラ量の程度に合わせた基本補正パターンを生成することができる。
したがって、輝度ムラを精度よく補正し、輝度ムラ視認されることをより適切に防止することができる。
また、本実施形態では、各輝度ムラ領域における調整補正画素の位置を所定期間毎(フレーム毎)に変化させる。つまり、調整補正画素を輝度ムラ領域内において空間的かつ時間的に分散させる。
これにより、視認される画像を、当該輝度ムラ領域の全画素の輝度値を画像データの1階調分に相当する輝度値未満で一律に変化させた場合の画像により近づけることができる。したがって、輝度ムラが視認されることをより適切に防止することができる。
また、本実施形態では、斑点状の輝度ムラが生じる領域に対応する補正領域に対する補正を明るい斑点状ムラおよび暗い斑点状ムラそれぞれ4種類の基本補正パターンを用いて行う。これにより、補正データには、各輝度ムラ領域に対応する補正領域の位置情報(あるいは、補正パターンを適用する位置の位置情報)、補正パターン番号、明るい斑点状ムラか暗い斑点状ムラかを示す情報、および基本補正パターンを示す情報の4つのパラメータを含めるだけでよいので、補正データのデータ量を低減して表示装置20bに備えられる補正データ記憶部31bに要求される記憶容量を低減することができる。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1,2で説明した部材と同様の機能を有する部材についてはそれと同じ符号を付し、その説明を省略する。
実施形態1ではスジ状の輝度ムラを補正する構成について説明し、実施形態2では斑点状の輝度ムラを補正する構成について説明したが、本実施形態ではスジ状の輝度ムラおよび斑点状の輝度ムラの両方を補正する場合の構成例について説明する。
図23は、本実施形態にかかる補正データ作成装置10cの構成を示すブロック図である。この図に示すように、補正データ作成装置10cは、実施形態1における補正データ作成装置10の構成に加えて、移動平均化処理部14b、輝度ムラ検出部15b、および補正データ生成部16bを備えている。そして、これにより、補正データ生成部16がスジ状の輝度ムラを補正するための補正データを生成して表示装置20cの駆動制御部22cに出力し、補正データ生成部16bが斑点状の輝度ムラを補正するための補正データを生成して表示装置20cの駆動制御部22cに出力するようになっている。これら各補正データの生成方法は実施形態1,2と同様である。
図24は、本実施形態にかかる表示装置20cに備えられる駆動制御部22cの構成を示すブロック図である。この図に示すように、駆動制御部22cは、実施形態1における駆動制御部22に加えて、補正データ記憶部31b、復号部32b、空間分散処理部33b、時間分散処理部34b、および補正パターン記憶部39を備えている。なお、補正データ記憶部31、復号部32、空間分散処理部33、および時間分散処理部34によってスジ状の輝度ムラを補正するための第1補正部が構成され、補正データ記憶部31b、復号部32b、空間分散処理部33b、時間分散処理部34b、および補正パターン記憶部39によって斑点状の輝度ムラを補正するための第2補正部が構成されている。
そして、加算処理部35は、時間分散処理部34から入力されるスジ状の輝度ムラを補正するための補正データと、時間分散処理部34bから入力される斑点状の輝度ムラを補正するための補正データとに基づいて画像データを補正する。
なお、スジ状の輝度ムラを補正するための補正データおよび斑点状の輝度ムラを補正するための補正データの両方において調整補正画素として選択されている画素については、階調値の最大補正量を1階調に設定してもよく、2階調に設定してもよい。例えば、明るいスジ状の輝度ムラ領域かつ明るい斑点状の輝度ムラ領域に該当する領域の調整補正画素の場合、当該調整補正画素の階調値を2階調低くするようにしてもよく、1階調だけ低くするようにしてもよい。
本実施形態では、上記の構成により、スジ状の輝度ムラと斑点状の輝度ムラの両方について、輝度ムラとして視認されにくいように補正することができる。
また、本実施形態では、スジ状の輝度ムラを補正するための処理部(補正データ記憶部31、復号部32、空間分散処理部33、および時間分散処理部34)と、斑点状の輝度ムラを補正するための処理部(補正データ記憶部31b、復号部32b、空間分散処理部33b、時間分散処理部34b、および補正パターン記憶部39)とを別々に設けている。
補正データの記述方法については、スジ状の輝度ムラの補正に関する補正データについては実施形態1の方法を用いて記述し、斑点状の輝度ムラの補正に関する補正データについては実施形態2の方法を用いて記述することができる。
すなわち、スジ状の輝度ムラの補正情報を補正データとして記述するには、輝度ムラを解析して、これを複数段階のグループ分けするとともに、表示画面を、スジ状ムラ方向に延びるライン画素群ごとに分割して考え、各ライン画素群に対して、(a)補正を行うか否か、(b)暗いムラの補正か明るいムラの補正か、(c)どの補正強度グループか、について記述すればよい。暗いムラの補正か明るいムラの補正かの一方しか行わない場合は、(b)に係る情報は省略することもできる。この方法により、少ないデータ量で補正情報を記述することができる。
また、斑点状の輝度ムラの補正情報を補正データとして記述するには、別途、基本補正パターンをテーブルに記憶させておいた上で、(a)表示画面上のどの位置に基本補正パターンを配置するか、(b)明るいムラの補正を与えるか暗いムラの補正を与えるか(明るいムラ補正か暗いムラ補正かの一方のみを行う場合はこのビットを省略できる)、(c)テーブルの基本補正パターンからどれを選ぶか、の情報によって記述すればよい。
つまり、スジ状の輝度ムラの補正に関する補正データの記述は、表示画面が仮想的に分割されたライン画素群の各々に対し、補正するか否かを指定した上で、補正するライン画素群についてはその補正方法を記述する。これに対し、斑点状の輝度ムラの補正に関する補正データの記述は、補正する領域に対して個別に、その位置と補正方法を指定する記述方法をとる。このように、スジ状輝度ムラの補正と斑点状輝度ムラ補正で、それぞれ補正記述方法を変え、前者は分割された表示画面の各領域に対する補正の有無に関する情報を含んだ補正方法の記述、後者は基本補正パターンの配置方法の記述とすることにより、全補正データのデータ量を小さなものにすることができる。両データは各々、補正データ記憶部31の決められた領域に格納してもよいし、両データの境界を指定するような情報を挟んで連続して格納してもよい。
なお、前者の情報に関しては、必ずしも表示画面の全領域に対する補正方法を記述する必要はなく、例えば、表示画面の周辺部は、輝度ムラがあっても目立たないため、周辺部の補正は行わないようにすることもでき、この場合は周辺部に関する補正データも不要となる。要するに、少なくともムラが視認されやすい表示画面範囲を分割してその各領域への補正の有無及び補正の方法を設定しておけばよい。
また、上記各実施形態では、補正データ作成装置10,10b,10cが表示装置20,20b,20cとは別に備えられているものとしたが、これに限るものではなく、補正データ作成装置10,10b,10cの一部または全部が表示装置20,20b,20cに備えられている構成としてもよい。補正データ作成装置10,10b,10cのうち、撮像部12を除く各部を表示装置20,20b,20cに設け、撮像部12によって表示パネル21の表示画面を撮像して取得した撮像データを表示装置20,20b,20c内に設けられた補正データ作成装置10,10b,10cに入力するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、補正データ作成装置10,10b,10cあるいは駆動制御装置22,22b,22cに備えられる各部(各ブロック)を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、これら各ブロックは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである上記各ブロックの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、補正データ作成装置10,10b,10cあるいは駆動制御装置22,22b,22cに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、補正データ作成装置10,10b,10cあるいは駆動制御装置22,22b,22cを通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、補正データ作成装置10,10b,10cあるいは駆動制御装置22,22b,22cの各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
また、上記の各実施形態では、本発明を液晶表示装置に適用する場合について説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではなく、例えばプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置にも適用できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の各種表示装置、およびこれらの表示装置に対する補正データを作成する補正データ作成装置に適用できる。
10,10b,10c 補正データ作成装置
11 表示データ生成部
12 撮像部
13 輝度データ抽出部
14,14b 移動平均化処理部
15,15b 輝度ムラ検出部
16,16b 補正データ生成部
20,20b,20c 表示装置
21 表示パネル
22,22b,22c 駆動制御装置
31,31b 補正データ記憶部
32,32b 復号部
33,33b 空間分散処理部(画像データ補正部)
34,34b 時間分散処理部(画像データ補正部)
35 加算処理部(画像データ補正部)
36 第1ラッチ部
37 第2ラッチ部
38 D/A変換部
39 補正パターン記憶部(基本補正パターン記憶部)

Claims (12)

  1. 表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面と、上記表示画面の各画素の表示状態を制御する駆動制御部とを備えた表示装置であって、
    上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
    上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
    上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の複数の画素を一群の画素群ごとに分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、
    上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定し、
    上記駆動制御部は、上記画像データ補正部によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御することを特徴とする表示装置。
  2. 表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面と、上記表示画面の各画素の表示状態を制御する駆動制御部とを備えた表示装置であって、
    上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための、上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶部と、
    上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正部とを備え、
    上記補正データには、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを示す基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とが含まれており、
    上記画像データ補正部は、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を、上記基本補正パターン同士を組み合わせることによって決定することを特徴とする表示装置。
  3. 上記補正情報は、補正を行うかどうかを示す補正要否情報、及び、補正を行う画素群については、その少なくとも一部の画素の階調値を上げる補正であるか又は下げる補正であるかを示す補正階調情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 画素の階調値を上げる補正または下げる補正が、隣接する画素群で連続して行われるときに、
    上記補正階調情報は、上記隣接する画素群のうち、最初に補正が行われる画素群にのみ与えられており、他の画素群は、その補正階調情報を参照して補正が行われることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 補正を行わない画素群が連続するときに、
    補正を行わない最初の画素群に与えられる上記補正情報に、補正を行わない画素群がいくつ連続するかを示す情報を含めることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置。
  6. 上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとに上記補正情報が与えられることを特徴とする請求項1、3〜5の何れか1項に記載の表示装置。
  7. 表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面を備えた表示装置における上記表示画面の輝度ムラを補正する輝度ムラ補正方法であって、
    上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶工程と、
    上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶部に記憶している補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正工程と、
    上記画像データ補正工程によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御する駆動制御工程とを含み、
    上記補正データには、上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の複数の画素を一群の画素群ごとに分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とが含まれており、
    上記画像データ補正工程では、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を当該各補正領域についてのグループ分け結果に基づいて決定することを特徴とする輝度ムラ補正方法。
  8. 表示用画像データに応じた画像を表示するための表示画面を備えた表示装置における上記表示画面の輝度ムラを補正する輝度ムラ補正方法であって、
    上記表示画面に検査用画像データに応じた画像を表示させた際に上記検査用画像データに対応する適正輝度値と異なる輝度値の画像が表示された領域である輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための上記検査用画像データに基づいて作成された補正データを記憶する補正データ記憶工程と、
    上記表示用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる際に、上記補正データ記憶工程で記憶した補正データに基づいて上記補正領域に含まれる画素のうちの少なくとも一部の画素の階調値を変化させるように上記表示用画像データを補正する画像データ補正工程と、
    上記画像データ補正工程によって補正された表示用画像データに応じた画像を表示させるように上記各画素の表示状態を制御する駆動制御工程とを含み、
    上記補正データには、所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とが含まれており、
    上記画像データ補正工程では、上記各補正領域において階調値を変化させる画素を、上記基本補正パターン情報によって特定される上記基本補正パターン同士を組み合わせることによって決定することを特徴とする輝度ムラ補正方法。
  9. 請求項1、3〜6の何れか1項に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成装置であって、
    検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して得られる撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出部と、
    上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成部とを備えており、
    上記補正データ生成部は、
    上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とを上記補正データに含めることを特徴とする補正データ作成装置。
  10. 請求項2に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成装置であって、
    検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して得られる撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出部と、
    上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成部とを備えており、
    上記補正データ生成部は、
    所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とを上記補正データに含めることを特徴とする補正データ作成装置。
  11. 請求項1、3〜6の何れか1項に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成方法であって、
    検査用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる工程と、
    上記検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して撮像データを取得する工程と、
    上記撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出工程と、
    上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成工程とを含み、
    上記補正データ生成工程では、
    上記表示画面に上記検査用画像データに応じた画像を表示させた際の各画素あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と上記検査用画像データに対応する当該各画素あるいは当該各画素群の適正輝度値との差である輝度ムラ量のばらつき値と各輝度ムラ領域における輝度ムラの程度とに応じて各輝度ムラ領域に対応する補正領域をグループ分けしたグループ情報と、そのグループ情報に対応付けられた、グループごとの補正の内容を示す補正情報とを上記補正データに含めることを特徴とする補正データ作成方法。
  12. 請求項2に記載の表示装置における上記補正データ記憶部に記憶させるための上記補正データを作成する補正データ作成方法であって、
    検査用画像データに応じた画像を上記表示画面に表示させる工程と、
    上記検査用画像データに応じた画像が表示されている状態の上記表示画面を撮像して撮像データを取得する工程と、
    上記撮像データにおける各画素の輝度値あるいは各画素を複数の画素毎に分割した各画素群の輝度値と、その移動平均値に基づく上記検査用画像データに対応する適正輝度値との差を算出し、算出した上記差の大きさが予め定められた閾値以上である画素あるいは画素群の集合からなる領域を輝度ムラ領域として検出する輝度ムラ検出工程と、
    上記輝度ムラ領域のうちの少なくとも一部の輝度ムラ領域について、上記表示用画像データに応じた画像を表示する際の輝度値と当該表示用画像データに対応する適正輝度値との差を小さくするように、上記表示用画像データにおける上記少なくとも一部の輝度ムラ領域に対応する領域または当該輝度ムラ領域とその周辺領域を含む領域である補正領域に含まれる画素のデータを補正するための補正データを上記検査用画像データに基づいて作成する補正データ生成工程とを含み、
    上記補正データ生成工程では、
    所定サイズの領域内に含まれる画素のうちのいずれの画素の階調値を変化させるかを予め定めた1または複数の基本補正パターンを特定するための基本補正パターン情報と、上記表示画面を複数の領域に分割し、その分割された領域ごとの、上記基本補正パターンを配置する座標を示す座標情報とを上記補正データに含めることを特徴とする補正データ作成方法。
JP2010079573A 2010-02-01 2010-03-30 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法 Expired - Fee Related JP5026545B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010079573A JP5026545B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法
CN 201110033393 CN102142224B (zh) 2010-02-01 2011-01-31 显示装置、亮度不均补正方法、补正数据制作装置和补正数据制作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010079573A JP5026545B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011209639A true JP2011209639A (ja) 2011-10-20
JP5026545B2 JP5026545B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=44940737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010079573A Expired - Fee Related JP5026545B2 (ja) 2010-02-01 2010-03-30 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5026545B2 (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103198801A (zh) * 2013-03-11 2013-07-10 深圳市华星光电技术有限公司 平面显示面板大视角Mura区域的补偿方法
CN103236239A (zh) * 2013-01-15 2013-08-07 友达光电股份有限公司 显示方法及应用于该显示方法的显示系统
KR20140073259A (ko) * 2012-12-06 2014-06-16 엘지디스플레이 주식회사 표시장치의 얼룩 검출 장치 및 방법
KR20140076963A (ko) * 2012-12-13 2014-06-23 엘지디스플레이 주식회사 디스플레이 장치의 무라 검출 장치 및 방법
KR20140133882A (ko) * 2012-03-01 2014-11-20 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
KR20140133881A (ko) * 2012-03-01 2014-11-20 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
WO2016031309A1 (ja) * 2014-08-26 2016-03-03 株式会社Jvcケンウッド 画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置
KR20160041527A (ko) * 2014-10-08 2016-04-18 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 다이오드 표시 장치
JP2017090893A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 株式会社Joled 表示装置、表示装置の補正方法、表示装置の製造方法、および表示装置の表示方法
CN107004390A (zh) * 2014-11-10 2017-08-01 索尼公司 显示亮度控制
JP2018025639A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 株式会社Joled 表示装置、表示装置の補正方法、表示装置の製造方法、および表示装置の表示方法
CN109863549A (zh) * 2016-11-04 2019-06-07 三星电子株式会社 电子设备、显示装置及其控制方法
CN112738492A (zh) * 2020-12-23 2021-04-30 杭州海康威视数字技术股份有限公司 图像帧显示方法、装置、电子设备及存储介质
JP2021189420A (ja) * 2020-05-29 2021-12-13 日亜化学工業株式会社 情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理装置及び画像表示装置
CN114241990A (zh) * 2021-12-29 2022-03-25 南京英科迪微电子科技有限公司 一种显示面板亮度补偿系统及方法
CN114333722A (zh) * 2021-12-24 2022-04-12 重庆惠科金渝光电科技有限公司 显示面板的调试方法及调试设备
CN114743509A (zh) * 2022-03-31 2022-07-12 海宁奕斯伟集成电路设计有限公司 图像处理方法、装置和显示装置
CN115588393A (zh) * 2022-12-12 2023-01-10 无锡美科微电子技术有限公司 硅基显示屏的测试方法和调试方法
CN115831043A (zh) * 2023-02-14 2023-03-21 长春希达电子技术有限公司 一种虚拟像素显示屏亮暗线修正装置及修正方法
CN116912181A (zh) * 2023-06-30 2023-10-20 深圳市圆周检测技术有限公司 一种屏幕均匀度检测方法、系统和可读存储介质
JP7465655B2 (ja) 2018-12-26 2024-04-11 エルエックス セミコン カンパニー, リミティド ムラ補正システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007122009A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Lg Phillips Lcd Co Ltd 平板表示装置及びその画質制御方法
JP2008257186A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Lg Display Co Ltd 平板表示装置の表示欠陥補償方法及び装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007122009A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Lg Phillips Lcd Co Ltd 平板表示装置及びその画質制御方法
JP2008257186A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Lg Display Co Ltd 平板表示装置の表示欠陥補償方法及び装置

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101640118B1 (ko) * 2012-03-01 2016-07-15 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
KR20140133882A (ko) * 2012-03-01 2014-11-20 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
KR20140133881A (ko) * 2012-03-01 2014-11-20 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
JPWO2013128617A1 (ja) * 2012-03-01 2015-07-30 株式会社日本マイクロニクス 表示デバイスの表示むら検出方法及びその装置
JPWO2013128616A1 (ja) * 2012-03-01 2015-07-30 株式会社日本マイクロニクス 表示デバイスの表示むら検出方法及びその装置
KR101637408B1 (ko) 2012-03-01 2016-07-07 가부시키가이샤 니혼 마이크로닉스 표시 디바이스의 표시 불균일 검출 방법 및 그 장치
KR20140073259A (ko) * 2012-12-06 2014-06-16 엘지디스플레이 주식회사 표시장치의 얼룩 검출 장치 및 방법
KR101966075B1 (ko) 2012-12-06 2019-04-05 엘지디스플레이 주식회사 표시장치의 얼룩 검출 장치 및 방법
KR20140076963A (ko) * 2012-12-13 2014-06-23 엘지디스플레이 주식회사 디스플레이 장치의 무라 검출 장치 및 방법
KR101958634B1 (ko) 2012-12-13 2019-03-15 엘지디스플레이 주식회사 디스플레이 장치의 무라 검출 장치 및 방법
CN103236239A (zh) * 2013-01-15 2013-08-07 友达光电股份有限公司 显示方法及应用于该显示方法的显示系统
CN103198801A (zh) * 2013-03-11 2013-07-10 深圳市华星光电技术有限公司 平面显示面板大视角Mura区域的补偿方法
US10311769B2 (en) 2014-08-26 2019-06-04 JVC Kenwood Corporation Image processing providing uniformity correction data generation for color signals
JP2016046751A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 株式会社Jvcケンウッド 画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置
WO2016031309A1 (ja) * 2014-08-26 2016-03-03 株式会社Jvcケンウッド 画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置
KR20160041527A (ko) * 2014-10-08 2016-04-18 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 다이오드 표시 장치
KR102217170B1 (ko) * 2014-10-08 2021-02-18 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 다이오드 표시 장치
CN107004390A (zh) * 2014-11-10 2017-08-01 索尼公司 显示亮度控制
CN107004390B (zh) * 2014-11-10 2023-04-18 索尼集团公司 显示亮度控制
JP2017090893A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 株式会社Joled 表示装置、表示装置の補正方法、表示装置の製造方法、および表示装置の表示方法
TWI717414B (zh) * 2015-11-11 2021-02-01 日商日本有機雷特顯示器股份有限公司 顯示裝置、顯示裝置之修正方法、顯示裝置之製造方法、及顯示裝置之顯示方法
JP2018025639A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 株式会社Joled 表示装置、表示装置の補正方法、表示装置の製造方法、および表示装置の表示方法
CN109863549A (zh) * 2016-11-04 2019-06-07 三星电子株式会社 电子设备、显示装置及其控制方法
JP7465655B2 (ja) 2018-12-26 2024-04-11 エルエックス セミコン カンパニー, リミティド ムラ補正システム
JP2021189420A (ja) * 2020-05-29 2021-12-13 日亜化学工業株式会社 情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理装置及び画像表示装置
CN112738492A (zh) * 2020-12-23 2021-04-30 杭州海康威视数字技术股份有限公司 图像帧显示方法、装置、电子设备及存储介质
CN114333722A (zh) * 2021-12-24 2022-04-12 重庆惠科金渝光电科技有限公司 显示面板的调试方法及调试设备
CN114333722B (zh) * 2021-12-24 2023-10-24 重庆惠科金渝光电科技有限公司 显示面板的调试方法及调试设备
CN114241990B (zh) * 2021-12-29 2023-10-24 南京英科迪微电子科技有限公司 一种显示面板亮度补偿系统
CN114241990A (zh) * 2021-12-29 2022-03-25 南京英科迪微电子科技有限公司 一种显示面板亮度补偿系统及方法
CN114743509A (zh) * 2022-03-31 2022-07-12 海宁奕斯伟集成电路设计有限公司 图像处理方法、装置和显示装置
CN114743509B (zh) * 2022-03-31 2023-11-17 海宁奕斯伟集成电路设计有限公司 图像处理方法、装置和显示装置
CN115588393A (zh) * 2022-12-12 2023-01-10 无锡美科微电子技术有限公司 硅基显示屏的测试方法和调试方法
CN115831043A (zh) * 2023-02-14 2023-03-21 长春希达电子技术有限公司 一种虚拟像素显示屏亮暗线修正装置及修正方法
CN115831043B (zh) * 2023-02-14 2023-05-12 长春希达电子技术有限公司 一种虚拟像素显示屏亮暗线修正装置及修正方法
CN116912181A (zh) * 2023-06-30 2023-10-20 深圳市圆周检测技术有限公司 一种屏幕均匀度检测方法、系统和可读存储介质
CN116912181B (zh) * 2023-06-30 2024-04-26 深圳市圆周检测技术有限公司 一种屏幕均匀度检测方法、系统和可读存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP5026545B2 (ja) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5026545B2 (ja) 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法
JP5174837B2 (ja) 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法
CN109036245B (zh) 一种显示处理的方法、装置、集成电路及计算机存储介质
US10176745B2 (en) Data conversion unit and method
CN109979401B (zh) 驱动方法、驱动装置、显示设备和计算机可读介质
CN102831870B (zh) 显示装置和显示装置的亮度不均校正方法
RU2472234C2 (ru) Устройство управления жидкокристаллическим дисплеем, жидкокристаллический дисплей, способ управления жидкокристаллическим дисплеем, программа и носитель данных для программы
US9524664B2 (en) Display device, display panel driver and drive method of display panel
JP5430068B2 (ja) 表示装置
JP5595516B2 (ja) 画像データ・ブロックの統計的属性を使ったバックライト制御のための方法およびシステム
US8049695B2 (en) Correction of visible mura distortions in displays by use of flexible system for memory resources and mura characteristics
JP2011039451A (ja) 表示装置、輝度ムラ補正方法、補正データ作成装置、および補正データ作成方法
US20060087521A1 (en) Dynamic gamma correction circuit, operation method thereof and panel display device
JP2006309244A (ja) ディスプレイパネルの欠陥低減
KR102544123B1 (ko) 얼룩 검사 장치, 이의 구동 방법 및 얼룩 보정값을 포함하는 표시 장치
JP2005134560A (ja) 表示補正回路及び表示装置
US9779514B2 (en) Display device, display panel driver and driving method of display panel
CN102142224A (zh) 显示装置、亮度不均补正方法、补正数据制作装置和补正数据制作方法
JP6637396B2 (ja) 表示装置、電子機器及び表示装置の駆動方法
JP6265710B2 (ja) 画像処理装置、コンピュータプログラム及び画像処理方法
JP5059092B2 (ja) 表示装置、輝度ムラ補正方法、および補正データ作成装置
WO2022032919A1 (zh) 一种自适应灰度的校正数据控制方法、装置及led显示屏
JP4942808B2 (ja) 表示装置および表示装置の輝度ムラ補正方法
WO2020189768A1 (ja) 表示装置
JP5389966B2 (ja) 表示装置および表示装置の輝度ムラ補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120522

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5026545

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees