JP2011208690A - 車両の制御装置 - Google Patents

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伸平 栗澤
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正明 大坪
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Abstract

【課題】変速機の低油温時、精度よく変速禁止を実行することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンと作動油を共用するようエンジンに併設された副変速機と、副変速機から離隔して設けられ、副変速機から入力された回転を自動的に変速して出力するSMTとを備えた車両のECUは、車両が走行した積算走行距離に応じて変速許容温度Xを変速許容温度X・αに補正するとともに、エンジン油温センサにより検出されたエンジン油温Tが、補正された変速許容温度X・α以下であるとき、SMTにおける変速を禁止するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、運転者の手動操作に応じて自動的に変速を行う変速機を備えた車両の制御装置に関する。
近年、クラッチ操作を自動化するとともに、運転者の手動操作に応じて自動的に変速を行う機械式の変速機が実用化されている。
この種の機械式の変速機を備えた車両の制御装置として、変速機を自動的に変速操作するアクチュエータと、運転者によって入力される変速指令信号に応じて前述のアクチュエータを作動させて変速制御を実行する変速制御手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、この特許文献1に記載の車両の制御装置は、車両の走行状態に適合した目標変速段を設定して上述の変速制御手段に変速指令信号を出力する変速段設定手段と、運転者によって入力される変速指令信号に応じて変速制御を実行する半自動変速モードと変速段設定手段により設定された目標変速段に基づく変速制御を実行する自動変速モードとを切換える切換手段と、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温センサと、をさらに備えている。
そして、この特許文献1に記載の車両の制御装置においては、自動変速モードでの走行時に冷却水温センサで検出されたエンジン冷却水の温度が、予め設定された基準温度よりも低い低温状態であるとき、変速機の作動油の温度も未だ上昇していない状態にあると判断して自動変速が行われるのを禁止するようになっている。
これにより、この従来の車両の制御装置は、変速機の作動油の粘性が高い低油温時における変速制御の実行に起因した変速ショックの発生を抑制している。
ところで、このような機械式の変速機は、シーケンシャルマニュアルトランスミッション(Sequential Manual transmission、以下、単にSMTという)とも呼ばれ、非常に早い変速が可能であることからレース用車両に搭載されることが多いが、最近では一般の車両にも搭載されつつある。
この種のSMTを搭載した車両として、車両の前後重量配分を最適化させるため、エンジンを車両前方に配置するとともにトランスミッションを車両後方に配置したFR駆動(フロントエンジン・リヤドライブ)方式の車両が知られている。このような車両は、エンジンと併設されたクラッチ機構を含む副変速機と、車両前方の副変速機と入力軸を介して接続された主変速機としてのSMTと、SMTにおける変速制御を実行する制御装置とを備えている。このようなSMTを搭載した車両においても、エンジン始動後の低油温時では、変速ショックが生じたり、場合によっては粘性の高い作動油が抵抗となって変速が不能となるおそれがある。したがって、SMTを搭載した車両の制御装置にあっても、前述のような種々の不具合の防止や暖機促進の観点から、エンジン始動後の低油温時においては予め変速を禁止することが望ましい。
特開平7−305762号公報
しかしながら、上述のような従来のSMTを搭載した車両の制御装置にあっては、特許文献1に記載のようにエンジン冷却水の温度からSMTの作動油の温度を推定しようとしても、エンジンとSMTとが車両前後に互いに離隔しているため、正確なSMTの作動油の温度を推定することができない。このため、エンジン冷却水の温度と予め定められた基準温度とを比較しても、精度よく変速を禁止することができないという問題がある。
この他、変速機の作動油の温度を推定する方法としては、トルクコンバータが搭載された車両において、エンジントルクやその回転数からトルクコンバータの発熱量を算出し、この算出結果に基づき変速機の作動油の温度を推定する方法が考えられる。また、トルクコンバータを備えていない車両にあっては、エンジン吸気温度と変速機の回転数積算値から変速機の作動油の温度を推定する方法が考えられる。さらに、変速機のソレノイド電流値から変速機の作動油の温度を推定する方法なども考えられる。
しかし、上記のいずれの温度推定方法を採用するにしても、そのロジックが複雑であり、作動油の推定温度にばらつきも生じ易い。したがって、このような温度推定方法を採用した場合であっても、精度よく変速を禁止することができないという問題がある。
これに対して、SMTに油温センサを設けて直接作動油の温度を検出し、直接検出されたSMTの作動油の温度と基準温度とを比較することにより、SMTの作動油の温度が基準温度以下である場合に変速を禁止することも考えられる。
しかしながら、従来のSMTを搭載した車両においては、副変速機における作動油の粘性もSMTの変速に影響を与えるため、副変速機の作動油の粘性を考慮してSMTにおける変速を禁止するか否かを判断する必要がある。このため、従来のSMTを搭載した車両の制御装置にあっては、SMTの作動油の温度と基準温度とを比較しても、精度よく変速を禁止することができない。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、変速機の低油温時、精度よく変速禁止を実行することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)駆動源と、前記駆動源と作動油を共用するよう前記駆動源に併設され、前記駆動源から出力された回転を所定の回転に変換して出力する副変速機と、前記副変速機から離隔して設けられ、前記副変速機から入力された回転を自動的に変速して出力する主変速機とを備えた車両の制御装置であって、前記駆動源に設けられ、前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、前記油温検出手段により検出された前記作動油の温度が所定の基準温度以下であるとき、前記主変速機における変速を禁止する変速禁止手段と、前記車両が走行した積算走行距離を算出する積算走行距離算出手段と、前記積算走行距離に応じて前記所定の基準温度を補正する基準温度補正手段と、を備えた構成を有する。
この構成により、本発明に係る車両の制御装置は、基準温度補正手段が積算走行距離に応じて所定の基準温度を補正するので、車両の走行距離に対応して上昇する主変速機の作動油の温度を考慮した最適な基準温度を設定することができる。
このため、変速禁止手段は、駆動源と共用される副変速機の作動油の温度が、積算走行距離に応じて補正された基準温度以下であるとき、主変速機における変速を禁止する。したがって、本発明に係る車両の制御装置は、副変速機の作動油の粘性を考慮して、精度よく主変速機における変速を禁止することができる。
本発明によれば、変速機の低油温時、精度よく変速禁止を実行することができる車両の制御装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両を示す概略構成図である。 積算走行距離と補正係数とを対応付けた走行距離積算マップを示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両の制御装置において実行される変速禁止制御を示すフローチャートである。 エンジン油温特性と変速禁止領域との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両を示す概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両の制御装置において実行される変速禁止制御を示すフローチャートである。 トランスミッション油温特性と変速禁止領域との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る制御装置が適用される車両1について、説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、車両1は、駆動源としてのエンジン2と、副変速機3と、主変速機としてのSMT(Sequential Manual transmission)4と、デファレンシャルギヤ5と、ドライブシャフト6と、駆動輪7と、制御装置(Electronic Control Unit、以下、単にECUという)8と、を含んで構成されている。
エンジン2は、ガソリンあるいは軽油等の炭化水素系の燃料と空気との混合気を、図示しないシリンダの燃焼室内において燃焼させることにより動力を出力する公知の動力装置で構成されている。このエンジン2は、燃焼室内で混合気の吸気、圧縮、燃焼および排気の一連の工程を繰り返し行うことにより、シリンダ内のピストンを往復動させて、ピストンと動力伝達可能に連結された図示しないクランクシャフトを回転させるようになっている。
エンジン2の出力は、副変速機3、SMT4、デファレンシャルギヤ5およびドライブシャフト6を介して、駆動輪7に伝達される。
副変速機3は、エンジン2とSMT4との間に設けられるとともに、エンジン2に併設されている。この副変速機3は、クラッチ機構3aと、クラッチアクチュエータ3bと、ギヤ対3cとを備えている。
また、副変速機3は、エンジン2との間に設けられた連通孔などの循環経路を介して作動油がエンジン2との間で循環されるようになっている。すなわち、副変速機3は、エンジン2と作動油を共用している。
クラッチ機構3aは、エンジン2のクランクシャフトに接続されたフライホイールと、SMT4(ギヤユニット10)の入力軸10aと同期して回転するクラッチディスクとを有している。このクラッチ機構3aは、クラッチアクチュエータ3bによってフライホイールとクラッチディスクとを係合あるいは解放することにより、エンジン2の回転をSMT4に伝達する伝達状態と伝達しない遮断状態とに切換えるようになっている。
クラッチアクチュエータ3bは、配管9を介して後述するHPU11に接続されており、HPU11から供給される油圧に応じて、フライホイールとクラッチディスクとを係合あるいは解放するようになっている。
ギヤ対3cは、クラッチ機構3aと入力軸10aとの間に設けられ、エンジン2から出力された回転を所定の回転に変速して入力軸10aに伝達するようになっている。
このように、副変速機3は、クラッチ機構3aおよびクラッチアクチュエータ3bにより伝達状態と遮断状態とを切換えるとともに、エンジン2から出力された回転を所定の回転に変速してSMT4に出力するようになっている。
SMT4は、車両1の前進走行状態において1速〜6速のギヤ段を形成するギヤユニット10と、HPU(Hydraulic Power Unit)11とを含んで構成されている。なお、ギヤユニット10で形成されるギヤ段は、1速〜6速に限定されるものではない。
SMT4は、変速段の変速操作を手動ではなく、後述するアクチュエータを用いて自動的に行うものであり、副変速機3から入力された回転を自動的に変速して出力するよう構成されている。また、このようなSMT4においては、自動的な変速動作とともにクラッチ機構3aの断続動作も自動的に行われるようになっている。
ギヤユニット10は、入力軸10aと、セレクトアクチュエータ10bと、シフトアクチュエータ10cと、出力軸10dとを含んで構成されている。このギヤユニット10には、入力軸10aと同期して回転する図示しないカウンタ軸と、出力軸10d上に出力軸10dに対して空転可能に接続された複数の歯車とが設けられている。出力軸10d上の複数の歯車は、カウンタ軸上の複数の歯車とそれぞれ常時噛み合っており、各歯車列のギヤ比に応じた回転数で入力軸10aと同期して回転するようになっている。
ギヤユニット10においては、出力軸10d上で入力軸10aと同期して回転する複数の歯車のうち、いずれかの歯車が図示しないシンクロメッシュ機構によって出力軸10dと同期させられることにより、ギヤユニット10の変速比が運転者の要求する変速比に設定されるようになっている。すなわち、運転者が要求する所望のギヤ段が形成される。
セレクトアクチュエータ10bは、配管13を介してHPU11と接続されており、HPU11から供給される油圧に応じて、図示しないセレクトシャフトを作動させるようになっている。このセレクトシャフトの作動により、シンクロメッシュ機構によって同期させられる歯車、すなわち運転者の要求する変速比に対応する歯車が選択されるようになっている。
シフトアクチュエータ10cは、配管14を介してHPU11と接続されており、HPU11から供給される油圧に応じて、図示しないフォークシャフトを作動させるようになっている。このフォークシャフトの作動により、シンクロメッシュ機構の図示しないスリーブが軸方向に移動させられることで、運転者の要求する変速比に対応する歯車が出力軸10dと同期するようになっている。これにより、ギヤユニット10における変速が終了するようになっている。
HPU11は、図示しないリザーバタンクに貯留されたオイルを吸い込み、吸い込んだオイルを調圧するようになっている。
また、HPU11は、ECU8と電気的に接続されており、ECU8から送信される制御信号に基づき制御される図示しないマスタソレノイド、クラッチソレノイド、シフトソレノイドおよびセレクトソレノイドなどの各種ソレノイドやアキュームレータなどの各種機器を備えている。HPU11は、ECU8から送信される制御信号に基づき、上述の各種ソレノイドおよび各種機器が制御されることにより、クラッチアクチュエータ3b、セレクトアクチュエータ10bおよびシフトアクチュエータ10cに、配管9、13、14を介して、調圧されたオイルをそれぞれ供給し、これらアクチュエータを作動するようになっている。
ECU8は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。なお、前述のROMには、後述する変速許容温度や走行距離積算マップなどが予め記憶されている。
また、ECU8には、アクセル開度センサ21、踏力センサ22、エンジン回転数センサ23、入力軸回転数センサ24、出力軸回転数センサ25、エンジン油温センサ26などの各種センサ類が接続されている。
アクセル開度センサ21は、アクセルペダル31の開度(アクセル開度)ACCを検出するようになっている。踏力センサ22は、ブレーキペダル32の踏力を検出するようになっている。エンジン回転数センサ23は、エンジン2のクランクシャフトの回転数、すなわちエンジン回転数Nを検出するようになっている。入力軸回転数センサ24は、SMT4の入力軸10aの回転数、すなわち入力軸回転数Ninを検出するようになっている。出力軸回転数センサ25は、SMT4の出力軸10dの回転数、すなわち出力軸回転数Noutを検出するようになっている。
エンジン油温センサ26は、エンジン2に設けられ、エンジン2と副変速機3とで共用する作動油の温度を検出するようになっている。したがって、副変速機3の作動油の温度T(℃)(以下、エンジン油温T(℃)という)は、エンジン油温センサ26により検出される。本実施の形態におけるエンジン油温センサ26は、本発明に係る油温検出手段を構成している。
なお、本実施の形態においては、エンジン油温センサ26により副変速機3の作動油の温度を検出するようにしたが、これに限らず、例えば、作動油を循環させるためのポンプモータの温度から副変速機3の作動油の温度を推定するようにしてもよい。
これら各センサは、検出結果を示す検出信号をECU8に送信するようになっている。
さらに、ECU8には、ポジションスイッチ27が接続されており、このポジションスイッチ27は、ステアリングホイール33に設けられたパドル34の操作を検出するようになっている。運転者は、パドル34を操作することによりSMT4を手動変速することができ、運転者がアップシフトを要求するパドル操作(以下「(+)操作」ともいう)を行うと、ポジションスイッチ27から(+)操作を示す信号SP(+)がECU8に送信されるようになっている。
一方、運転者がダウンシフトを要求するパドル操作(以下「(−)操作」ともいう)を行うと、ポジションスイッチ27から(−)操作を示す信号SP(−)がECU8に送信されるようになっている。
ECU8は、アクセル開度センサ21、踏力センサ22、エンジン回転数センサ23、入力軸回転数センサ24、出力軸回転数センサ25、エンジン油温センサ26、ポジションスイッチ27などから送信される信号やROMに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるようエンジン2の出力制御やSMT4の変速制御および変速禁止制御などを実行するようになっている。
ECU8は、出力軸回転数センサ25から送信された出力軸回転数Noutに基づき、車速Vを算出するようになっている。なお、ECU8は、駆動輪7の回転数を検出する車輪速センサを別途接続し、この車輪速センサから送信された駆動輪7の回転数に基づき車速Vを算出するようにしてもよい。
また、ECU8は、エンジン始動からの車両1の走行距離の積算値、すなわち積算走行距離を算出するようになっている。車両1の走行距離は、例えば算出された車速Vを時間的に積分することにより求められる。本実施の形態において、上述のように車両1の積算走行距離を算出するECU8は、本発明に係る積算走行距離算出手段を構成している。
また、ECU8は、算出された積算走行距離および図2に示す走行距離積算マップに基づき、補正係数αを算出するようになっている。補正係数αは、走行距離積算マップ(図2参照)に示す通り、積算走行距離が増大するに従い、小さい値として算出される。この補正係数αは、後述する変速許容温度X(℃)の補正に用いられる。すなわち、ECU8は、予め実験的に求めて記憶された変速許容温度X(℃)に補正係数αを乗ずることにより、予め定められた変速許容温度X(℃)を車両1の積算走行距離に応じた変速許容温度X・α(℃)に補正するようになっている。
具体的には、ECU8は、車両1の積算走行距離が短い場合、比較的大きな補正係数αを算出し、図4に示すように、変速許容温度X(℃)を比較的高めの変速許容温度X・α(℃)に補正するようになっている。一方で、ECU8は、車両1の積算走行距離が長い場合、補正係数αに比べて小さい補正係数αを算出し、変速許容温度X(℃)を変速許容温度X・α(℃)に比べて低い変速許容温度X・α(℃)に補正するようになっている。したがって、変速が禁止されている時間(t)は、車両1の積算走行距離が長くなるのに応じて短縮される。
このように、ECU8は、補正された変速許容温度X・α(℃)を上限値とする変速禁止領域(図4参照)を車両1の積算走行距離に応じて変更し、最適な変速禁止領域Aを設定するようになっている。
本実施の形態において、上述の変速許容温度X(℃)は、本発明における基準温度に対応している。また、上述のように変速許容温度X(℃)を変速許容温度X・α(℃)に補正するECU8は、本発明に係る基準温度補正手段を構成している。
また、ECU8は、エンジン2の始動直後、SMT4における変速段が1速段であるとき、エンジン油温センサ26により検出されたエンジン油温T(℃)と、車両1の走行距離に応じて補正された変速許容温度X・α(℃)とを比較するようになっている。
ECU8は、エンジン油温T(℃)と補正された変速許容温度X・α(℃)とを比較した結果、エンジン油温T(℃)が補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている場合、すなわちエンジン油温T(℃)が変速禁止領域Aでない場合、1速段から2速段への変速を許容するようになっている。
一方、ECU8は、エンジン油温T(℃)が補正された変速許容温度X・α(℃)以下である場合、すなわちエンジン油温T(℃)が変速禁止領域Aにある場合には1速段から2速段への変速を禁止する変速禁止制御を実行するようになっている。本実施の形態において、上述の変速禁止制御を実行するECU8は、本発明に係る変速禁止手段を構成している。
なお、本実施の形態において、エンジン2の始動直後は、1速段から2速段への変速が予め禁止されている。すなわち、変速禁止の有無の初期値は、変速禁止に設定されている。
ここで、上述の変速禁止領域Aは、副変速機3およびSMT4におけるそれぞれの作動油の粘性が高い状態にあり、精度よく変速を実行することができないとともに、暖機が必要であると判断される領域に設定される。
また、車両1は、速度計やタコメータなどを表示するメータやナビゲーションシステムなどの表示装置(図示省略)を有している。本実施の形態においては、このような表示装置に、SMT4における変速禁止状態を表示させることも可能である。これにより、運転者は、車両1が変速禁止状態にあるか、変速許可状態にあるかを容易に認識することができる。
次いで、図3を参照して、ECU8において実行される変速禁止制御について説明する。
図3に示すように、ECU8は、変速禁止に設定された変速禁止の有無の初期値に基づき、エンジン2の始動直後、SMT4における変速を禁止している(ステップS1)。
ECU8は、SMT4における変速が禁止されている状態で、SMT4における変速段が1速段であるか否かを判定し(ステップS2)、1速段であると判定した場合には、ステップS3に処理を移す。一方、ECU8は、1速段でないと判定した場合には、処理を終了する。
次に、ECU8は、エンジン油温T(℃)を検出、すなわちエンジン油温センサ26により検出されたエンジン油温T(℃)を示す検出信号を取得する(ステップS3)。その後、ECU8は、積算走行距離および走行距離積算マップ(図2参照)に基づき、補正係数αを算出する(ステップS4)。
このとき、ECU8は、予め実験的に求めて記憶された変速許容温度X(℃)に、算出された補正係数αを乗ずることにより、車両1の積算走行距離に応じた最適な変速許容温度X・α(℃)に補正する。
例えば、図4に示すように、車両1の走行距離が長くなるに従い、補正係数αは、補正係数αに変更される。このため、変速許容温度X(℃)は、変速許容温度X・α(℃)から低温側の変速許容温度X・α(℃)に補正される。つまり、変速禁止領域Aは、車両1の走行距離が長くなると、緩和されることとなる。
ここで、SMT4内の作動油は、車両1の走行に伴い攪拌されるため、走行距離が長くなると、その温度が上昇する。これにより、SMT4内の作動油の粘性が低下し、その抵抗が小さくなる。したがって、本実施の形態においては、エンジン油温T(℃)のみで変速を許容するか否かを判定する場合にあっても、SMT4内の作動油の温度、すなわちSMT4内の作動油の粘性を加味した最適な変速禁止領域Aが適宜設定されることとなる。
次いで、ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Aにあるか否かを判定する(ステップS5)。ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Aでないと判定した場合には、SMT4における変速を許可する(ステップS6)。すなわち、1速段から2速段への変速が許容される。
一方で、ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)以下である、すなわち変速禁止領域Aにあると判定した場合には、変速禁止状態を維持する。
以上のように、本実施の形態に係る車両の制御装置は、積算走行距離に応じて変速許容温度X(℃)を変速許容温度X・α(℃)に補正するので、車両1の走行距離に対応して上昇するSMT4の作動油の温度を考慮した最適な変速許容温度X・α(℃)を設定することができる。
このため、エンジン2と共用される副変速機3の作動油の温度、すなわちエンジン油温T(℃)が、積算走行距離に応じて補正された変速許容温度X・α(℃)以下であるとき、エンジン始動直後のSMT4における1速段から2速段への変速を禁止する。したがって、本実施の形態に係る車両の制御装置は、副変速機3の作動油の粘性を考慮して、エンジン始動直後のSMT4における1速段から2速段への変速を精度よく禁止することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る車両の制御装置について説明する。
本実施の形態に係る車両の制御装置においては、本発明の第1の実施の形態に係る車両の制御装置とは、トランスミッション油温センサ36を追加し、エンジン油温T(℃)およびトランスミッション油温油温T(℃)のそれぞれに対応する変速禁止領域Aおよび変速禁止領域Bを設定する点で異なるが、他の構成は略同様に構成されている。したがって、図1から図4に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
図5に示すように、SMT4には、トランスミッション油温センサ36が設けられており、このトランスミッション油温センサ36は、SMT4の作動油の温度T(℃)(以下、トランスミッション油温T(℃)という)を検出するようになっている。トランスミッション油温センサ36は、ECU8に接続されており、その検出結果をECU8に送信するようになっている。
ECU8は、エンジン2の始動直後、SMT4における変速段が1速段であるとき、トランスミッション油温センサ36により検出されたトランスミッション油温T(℃)と変速許容温度Y(℃)とを比較するようになっている。
変速許容温度Y(℃)は、予め実験的に求めて記憶された値であり、図7に示すように、トランスミッション油温T(℃)に対応する変速禁止領域Bの上限値である。この変速許容温度Y(℃)は、第1の実施の形態におけるエンジン油温T(℃)に対応する変速許容温度X(℃)と異なり、一定である。
ECU8は、トランスミッション油温T(℃)が変速許容温度Y(℃)を超えており、かつエンジン油温T(℃)が補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている場合、すなわちトランスミッション油温T(℃)およびエンジン油温T(℃)のいずれもがそれぞれ対応する変速禁止領域Aおよび変速禁止領域Bでない場合、1速段から2速段への変速を許容するようになっている。
ここで、車両1の停止中におけるトランスミッション油温T(℃)は、排気管からの輻射熱により多少上昇する。これに対して、車両1の走行時のトランスミッション油温T(℃)は、車両1の走行に伴うSMT4内の作動油の攪拌により大きく上昇する(図7参照)。したがって、車両1の走行時は、車両1の停止中に比べて、トランスミッション油温T(℃)が短時間で変速許容温度Y(℃)に達する。
一方、ECU8は、少なくともトランスミッション油温T(℃)が変速許容温度Y(℃)以下であるか、エンジン油温T(℃)が補正された変速許容温度X・α(℃)以下である場合、すなわちトランスミッション油温T(℃)が変速禁止領域Bにあるか、エンジン油温T(℃)が変速禁止領域Aにある場合には、1速段から2速段への変速を禁止する変速禁止制御を実行するようになっている。
次いで、図6を参照して、ECU8において実行される変速禁止制御について説明する。
図6に示すように、ECU8は、エンジン2の始動直後、SMT4における変速を禁止している(ステップS11)。すなわち、変速禁止の有無の初期値は、変速禁止に設定されている。
ECU8は、SMT4における変速が禁止されている状態で、SMT4における変速段が1速段であるか否かを判定し(ステップS12)、1速段であると判定した場合には、ステップS13に処理を移す。一方、ECU8は、1速段でないと判定した場合には、処理を終了する。
次に、ECU8は、トランスミッション油温T(℃)を検出、すなわちトランスミッション油温センサ36により検出されたトランスミッション油温T(℃)を示す検出信号を取得する(ステップS13)。
また、ECU8は、エンジン油温T(℃)を検出、すなわちエンジン油温センサ26により検出されたエンジン油温T(℃)を示す検出信号を取得する(ステップS14)。その後、ECU8は、積算走行距離および走行距離積算マップ(図2参照)に基づき、補正係数αを算出する(ステップS15)。ここで、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、算出された補正係数αを用いて、変速許容温度X(℃)が変速許容温度X・α(℃)に補正される。
次いで、ECU8は、トランスミッション油温T(℃)が、変速許容温度Y(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Bにあるか否かを判定する(ステップS16)。ECU8は、トランスミッション油温T(℃)が、変速許容温度Y(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Bでないと判定した場合には、ステップS17に処理を移す。
一方で、ECU8は、トランスミッション油温T(℃)が、補正された変速許容温度Y(℃)以下である、すなわち変速禁止領域Bにあると判定した場合には、ステップS13に戻り、変速禁止状態を維持する。
次に、ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Aにあるか否かを判定する(ステップS17)。ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)を超えている、すなわち変速禁止領域Aでないと判定した場合には、SMT4における変速を許可する(ステップS18)。すなわち、1速段から2速段への変速が許容される。
一方で、ECU8は、エンジン油温T(℃)が、補正された変速許容温度X・α(℃)以下である、すなわち変速禁止領域Aにあると判定した場合には、ステップS14に戻り、変速禁止状態を維持する。
以上のように、本実施の形態に係る車両の制御装置は、積算走行距離に応じて変速許容温度X(℃)を変速許容温度X・α(℃)に補正するので、車両1の走行距離に対応して上昇するSMT4の作動油の温度を考慮した最適な変速許容温度X・α(℃)を設定することができる。
また、本実施の形態に係る車両の制御装置は、変速禁止制御を実行するにあたり、エンジン油温T(℃)に加えて、トランスミッション油温センサ36により検出されたトランスミッション油温T(℃)を利用する。
すなわち、本実施の形態に係る車両の制御装置は、少なくともトランスミッション油温T(℃)が変速許容温度Y(℃)以下であるか、エンジン油温T(℃)が補正された変速許容温度X・α(℃)以下であるとき、エンジン始動直後のSMT4における1速段から2速段への変速を禁止する。
したがって、本実施の形態に係る車両の制御装置は、エンジン油温T(℃)およびトランスミッション油温T(℃)の双方を利用することにより、エンジン始動直後のSMT4における1速段から2速段への変速をより精度よく禁止することができる。
なお、上述の各実施の形態においては、変速動作が自動的に行われるSMT4を搭載した車両1に本発明に係る車両の制御装置を適用する例について説明したが、これに限らず、例えば、副変速機と主変速機とが車両の前後に互いに離隔した位置に配置されたパワートレーンを採用するものであれば、一般的な手動変速機で構成されたものにも適用することが可能である。このような手動変速機が搭載された車両において、速度計やタコメータなどを表示するメータやナビゲーションシステムなどの表示装置に変速禁止状態を表示させることも可能である。この場合、変速禁止状態において変速を行うか否かは、運転者の任意である。
以上説明したように、本発明に係る車両の制御措置は、変速機の低油温時、精度よく変速禁止を実行することができ、運転者の手動操作に応じて自動的に変速を行う変速機を備えた車両の制御装置に有用である。
1 車両
2 エンジン(駆動源)
3 副変速機
4 SMT(主変速機)
8 ECU(制御装置、変速禁止手段、積算走行距離算出手段、基準温度補正手段)
26 エンジン油温センサ(検出手段)
36 トランスミッション油温センサ

Claims (1)

  1. 駆動源と、前記駆動源と作動油を共用するよう前記駆動源に併設され、前記駆動源から出力された回転を所定の回転に変換して出力する副変速機と、前記副変速機から離隔して設けられ、前記副変速機から入力された回転を自動的に変速して出力する主変速機とを備えた車両の制御装置であって、
    前記駆動源に設けられ、前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、
    前記油温検出手段により検出された前記作動油の温度が所定の基準温度以下であるとき、前記主変速機における変速を禁止する変速禁止手段と、
    前記車両が走行した積算走行距離を算出する積算走行距離算出手段と、
    前記積算走行距離に応じて前記所定の基準温度を補正する基準温度補正手段と、を備えたことを特徴とする車両の制御装置。
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