JP2011204922A - 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール - Google Patents

樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2011204922A
JP2011204922A JP2010071010A JP2010071010A JP2011204922A JP 2011204922 A JP2011204922 A JP 2011204922A JP 2010071010 A JP2010071010 A JP 2010071010A JP 2010071010 A JP2010071010 A JP 2010071010A JP 2011204922 A JP2011204922 A JP 2011204922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
bonded
bonding
joined body
photovoltaic element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010071010A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5601701B2 (ja
Inventor
Shinichi Hasegawa
長谷川真一
Masahiro Kurata
倉田正裕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Sky Aluminum Corp
Original Assignee
Furukawa Sky Aluminum Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Sky Aluminum Corp filed Critical Furukawa Sky Aluminum Corp
Priority to JP2010071010A priority Critical patent/JP5601701B2/ja
Publication of JP2011204922A publication Critical patent/JP2011204922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5601701B2 publication Critical patent/JP5601701B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】フッ素系樹脂を強力に接着した樹脂接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】接着媒体によって二つの接着対象物を接着して樹脂接合体を製造する方法において、これら二つの接着対象物の少なくとも一方が重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含み、前記接着媒体がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を主成分とするホットメルト接着剤であり、当該接着媒体によって前記二つの接着対象物を加熱接着する工程と、加熱接着した接合体を40℃以下まで冷却する工程と、冷却した接合体を40〜100℃の温度で10分間以上保持する工程と、を含むことを特徴とする樹脂接合体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、接着媒体を用いて樹脂を接着する方法に関し、詳細には、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を主成分とするホットメルト接着剤によって、フッ素系樹脂を例えばアルミニウム材に極めて強力に接着する方法に関する。更に本発明は、この方法によって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、地球環境問題に関する意識の高まりから、二酸化炭素や放射性廃棄物等を排出しない、いわゆるクリーンなエネルギーへの関心が高まっている。特に、太陽光を利用して発電する太陽電池は、次世代のエネルギー供給手段として注目を集めている。
最近になり、軽量で耐衝撃性が高く、ある程度の変形に耐えられる、薄膜太陽電池と呼ばれる製品が検討されるようになった。これは、アモルファスシリコンやCIS(カルコパイライト)系化合物等の材料を薄膜発電素子として用いるもので、基板上に薄膜発電素子が形成され、その上を透明な被覆材で覆われた構造を有する。
この被覆材は、大きく分けて表面層と充填層により構成され、外界に接する表面層には透明性、防汚性及び耐候性に優れたフッ素系樹脂が、また充填層には安価かつ柔軟な熱可塑性透明樹脂が、それぞれ用いられている。具体的には、フッ素系樹脂としてはETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)フィルム、PVF(ポリフッ化ビニル)フィルムなどのフッ素樹脂フィルムが多く用いられる。また、熱可塑性透明樹脂としては、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)を主体とするホットメルト接着剤が多く用いられる。この場合、ホットメルト接着剤は、フッ素系樹脂フィルムと基板とを接着する役割と、それ自身が充填材として作用する役割の両方を備える。
このような構成の太陽電池モジュールを得るため、これまでに多くの技術が公開されている。例えば特許文献1には、表面部材と裏面部材との間に光起電力素子と封止材樹脂とを有する積層体を、加熱を開始する前に5Torr以下の真空度で5〜40分間保持した後、5Torr以下の真空度において加熱圧着し、該加熱圧着後に冷却する技術が開示されている。
また特許文献2には、半導体光活性層を有する光起電力素子の少なくとも光入射側が透明有機高分子樹脂層と透明フッ素樹脂フィルム層で順次被覆された太陽電池モジュールが開示されている。ここで、透明フッ素樹脂フィルム層の少なくとも一方の面には、ポリシラザンをコーティングし焼成して得られる酸化珪素又は窒化珪素、或いはそれらの混合物からなる透明薄膜層が設けられている。
特許第2915327号公報 特開平9−199740号公報
しかしながら、上述の技術には、以下のような問題点があった。
すなわち、表面層たるフッ素系樹脂は他物質との相互作用を生じ難く、本質的に接着性が極めて低い。EVAホットメルト接着剤による接合も例外ではないため、表面層と充填層が容易に剥離してしまうというものである。
この問題点に対し、例えば特許文献1には、フッ素系樹脂の接着面にコロナ放電処理を施す方法が開示されている。また特許文献2には、有機高分子層、具体的にはEVA等のホットメルト接着剤層にシランカップリング剤を添加する方法が開示されている。しかしながら、これらいずれの技術においても、太陽電池の苛酷な設置環境、すなわち直射日光、湿潤、寒暖差といった自然環境においては、十分な接着強度を保てないという問題点が残った。
本発明者らは、上述の問題点を解決すべく接着方法について鋭意検討した結果、フッ素系樹脂をEVAホットメルト接着剤にて接合した後、接合体をいったん冷却し、再び40〜100℃の環境に10分間以上保持することで、接着力が飛躍的に向上することを見出した。
すなわち、本発明は請求項1において、接着媒体によって二つの接着対象物を接着して樹脂接合体を製造する方法において、これら二つの接着対象物の少なくとも一方が重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含み、前記接着媒体がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を主成分とするホットメルト接着剤であり、当該接着媒体によって前記二つの接着対象物を加熱接着する工程と、加熱接着した接合体を40℃以下まで冷却する工程と、冷却した接合体を40〜100℃の温度で10分間以上保持する工程と、を含むことを特徴とする樹脂接合体の製造方法とした。
本発明は請求項2において、前記接合体を40〜100℃の温度で10分間以上保持する工程における雰囲気中の相対湿度を50%以上とした。
さらに本発明は請求項3において、前記二つの接着対象物の一方が重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含むものとし、他方がアルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも一方を含むものとした。
本発明は請求項4において、基板と、当該基板上の光起電力素子と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される樹脂接合体とを含み、前記フッ素系樹脂を含む接着対象物が光起電力素子とは反対側に配置されるように光起電力素子上に樹脂接合体が設けられていることを特徴とする太陽電池モジュールとした。
更に本発明は請求項5において、基板と、当該基板上の光起電力素子と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される樹脂接合体とを含み、前記基板上に樹脂接合体が設けられ、前記フッ素系樹脂を含む接着対象物が光起電力素子とは反対側に配置され、前記光起電力素子側に配置された接着対象物中に光起電力素子が埋設されていることを特徴とする太陽電池モジュールとした。
EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤によって、フッ素系樹脂を例えばアルミニウム材に極めて強力に接着した樹脂接合体を提供することができる。更に、このような樹脂接合体を用いることによって、部材の接着強度に優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明に係る樹脂接合体の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の詳細を順に説明する。本発明によって製造される樹脂接合体は、接着媒体を介して二つの接着対象物が接着された構造を有する。二つの接着対象物の一方は、重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含む。他方の接着対象物は、特に限定されるものではない。例えば、一方の接着対象物と同じく、重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含むものでもよく、アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、「アルミニウム材」という)でもよい。
A.フッ素系樹脂
本発明で用いるフッ素系樹脂は、その重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有する。これは、樹脂中に含有されるC−H結合部位が後述するホットメルト接着剤と相互作用して、強力な密着力をもたらすためである。このようなフッ素系樹脂としては、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。これらの樹脂は、用途に応じて種々のグレードのものが生産されており、強度や融点に差が見られるものの、重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するという前提を満たす限り、いずれのものも有効に使用きる。水素原子を含有しないフッ素系樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等では、ホットメルト接着剤との相互作用が生じないため、高い接着力が得られない。
B.接着媒体
接着媒体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(以下、「EVA共重合樹脂」と記す)を主成分とするホットメルト接着剤が用いられる。EVA共重合樹脂を主成分とする接着剤は、安価かつ透明性や柔軟性に優れるため、特に太陽電池モジュールの製造においては、内部の発電素子を保護する封止・充填材として広く用いられている。本発明においては、後述するフッ素系樹脂との相互作用を得る目的のため用いられる。EVA共重合樹脂は、エチレンと酢酸ビニルを共重合させることにより製造し、酢酸ビニルの含有量が多くなるほど、ゴム様の柔軟性が増す。本発明にて使用するEVA共重合樹脂では、酢酸ビニル含有量が10〜50質量%であることが望ましい。EVA共重合樹脂以外を主成分とするホットメルト接着剤、例えばポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル等を主成分とするホットメルト接着剤では、フッ素樹脂との相互作用が生じないため、EVA共重合樹脂を主成分とする接着剤のような高い接着力が得られない。またホットメルト接着剤には、従来技術に基づく各種添加剤、すなわち粘着性付与剤(例えば、ロジン及びその誘導体、石油樹脂、ポリテルペン、クマロン−インデン樹脂、フェノール樹脂、低分子量合成ゴム等)、ワックス類(例えば、パラフィンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等)などを適宜配合することができる。
接着強度に優れた樹脂接合体を得るために、EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤を介在させて、その一方の側に配した上記フッ素系樹脂を含む一方の接着対象物と、その他方の側に配した他方の接着対象物を従来技術に基づいてホットメルト接着する。具体的には、加熱した金型で上下方向から押し付けるホットプレス方式、加熱したロールの間を通過させて圧着させるロールラミネート方式、大気圧を利用して加熱圧着する真空ラミネーション方式などを好適に用いることができる。
このようにして得られた接合体は、ホットメルト接着剤を使用するという特性から当然のこととして、接着直後は高温である。従来技術においては、これを冷却することにより接着工程完了としてきた。これに対して本発明においては、高温の接合体を一旦40℃以下の温度まで冷却した後、再び40〜100℃の温度に加熱して少なくとも10分間以上にわたって保持する。この操作によって、EVA共重合樹脂のアセチル基とフッ素系樹脂のC−Hとの間に相互作用が生じ、従来技術では達成されなかった強い接着力を得ることができる。
このような強力な接着力が発現する理由は明確ではないが、以下のように考えられる。まず、接着部が40℃以下まで冷却されることにより、EVA共重合樹脂が完全に凝固する。この際、EVA共重合樹脂とフッ素系樹脂の接着界面では、EVA共重合樹脂の流動が停止することに伴い、EVA共重合樹脂の分子内に存在するアセチル基が、フッ素系樹脂のC−H結合部分と分子的に絡まり合う。冷却温度が40℃を超えると、EVA共重合樹脂の凝固が不完全となりEVA共重合樹脂の流動が停止しない。その結果、EVA共重合樹脂の分子内に存在するアセチル基とフッ素系樹脂のC−H結合部分との分子的絡まり合いが不十分となる。なお、後述する再加熱の必要性から、冷却温度は15℃以上が好ましく、より好ましくは30℃以上である。
このように冷却した接合体を再度、40℃以上の温度に加熱することによって、この絡み合いが進行してネットワーク化し、強い接着力をもたらすものである。しかしながら、温度が100℃を超えると、EVA共重合樹脂及びフッ素系樹脂の分子運動が激しくなり過ぎ、分子的な絡み合いがほぐれてしまうため、かえって接着力が低下してしまう。また、ネットワーク化の速度は速くないため、10分以上保持することが必須となる。なお、保持時間の上限に関して特に制限はないものの、概ね60分でその効果が飽和し、それ以上の長時間保持は生産性を著しく阻害するため、60分以下とすることが好ましい。
40〜100℃にて保持する工程における雰囲気中の相対湿度が50%以上であると、さらに良好な結果を得ることができる。EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤の端面を通じて雰囲気中の水分が接着面に浸透して、上述の分子的な絡み合いを促進する効果が得られ、更に強力な接着力が付与される。工程雰囲気中の湿度維持の観点から、50〜90%の湿度が好ましい。
本発明によって製造される樹脂接合体の構成として、接着対象物の一方を上記フッ素系樹脂とし、他方をアルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも一方とすることができる。この組み合わせにより、アルミニウムやアルミニウム合金の優れた特性(軽量、高剛性、高放熱性、高導電率、易塗装性)と、フッ素系樹脂の優れた特性(防汚性、高耐久性)を併せ持つ、優れた樹脂接合体を得ることができる。具体的には、各種の光起電力素子を乗せたアルミニウム基板を、EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤を介してフッ素系樹脂と接合することにより、太陽電池モジュールとして使用することができるものである。この場合、光起電力素子はアルミニウム基板に接していてもよいし、ホットメルト接着剤層に埋設される形であってもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
実施例1〜16及び比較例1〜7
EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤として、シート状の三井化学ファブロ(株)社製「商標:ソーラーエバ(R)/SC50B」を用いた。比較例6においは、ポリアミド(PA)を主成分とするシート状ホットメルト接着剤(ダイセルファインケム(株)社製の「商標:ダイアミドフィルム7000」)を用いた。
フッ素系樹脂の接着対象物として、旭硝子(株)社製のETFE樹脂である「商標:Fluon(R) ETFE/C−55AP」を厚さ1mmのシート状に成形したものを用いた。実施例12においては、デュポン(株)社製のPVF樹脂である「商標:テドラー(R)フィルム」を用いた。実施例13及び14においては、ソルベイ ソレクシス(株)製のPVDF及びECTFE樹脂である「Hylar(R)460」および「Halar(R)902」を厚さ1mmのシート状に成形し、それぞれ用いた。比較例7においては、旭硝子(株)社製のPTFE樹脂である「商標:Fluon(R) PTFE/G−190」を厚さ1mmのシート状に成形したものを用いた。
もう一方の接着対象物として、実施例1〜8、15〜16及び比較例1〜6では、旭硝子(株)社製のETFE樹脂である「商標:Fluon(R) ETFE/C−55AP」を厚さ1mmのシート状に成形したものを用いた。実施例9〜14では、アルミニウム合金を用いた。JIS5052−H19材(板厚0.25mm)を、定法に従ってアルカリ脱脂処理(日本ペイント(株)製アルカリ脱脂剤「EC−371」、濃度1.5%、温度65℃、30秒浸漬)したものである。さらに、比較例7では、旭硝子(株)社製のPTFE樹脂である「商標:Fluon(R) PTFE/G−190」を厚さ1mmのシート状に成形したものを用いた。
接着には、ホットプレス式ラミネーターを使用した。表1に示す、接着対象物A(フッ素系樹脂の接着対象物)/ホットメルト接着剤/接着対象物B(他方の接着対象物)の順に重ね、上下とも150℃に加熱したホットプレス装置にて100kPaの圧力にて30分間プレスすることにより接着した。次いで、表1に示す温度まで冷却した後、表1に示す条件で加熱処理して試料を作製した。
Figure 2011204922
上記のように作製した試験について、以下の評価を行った。
(Tピール試験)
まず、試料を幅10mm、長さ100mmの短冊状に切り出した。次いで、図1に示すように、試料である樹脂接合体(1)の長さ方向の一端部において、長さ方向に沿って端部から20mmにわたって接着対象物A(3)及び接着対象物B(4)をEVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤(2)からカッターナイフを用いてそれぞれ剥離した。次いで、剥離した部分のホットメルトを切除し、剥離した(3)、(4)を開いてT字型試料を作製した。
T字試料の剥離部分3、4を、引張り試験機により100mm/分の速度で引張って接合部分を剥離した。その際における平均荷重(剥離強度)を測定し、接着対象物A側におけるホットメルト剥離面を観察した。
実施例1〜16では、ホットメルト接着剤と接着対象物Aに大きな接着力が作用し、Tピール試験において7N/mmを超える高い剥離強度が得られた。また、ホットメルト剥離面においては、ホットメルト接着剤の凝集破壊が生じていた。一方、比較例1〜7では、ホットメルト接着剤と接着対象物Aに大きな接着力が作用せず、Tピール試験における剥離強度は3N/mm未満と低かった。また、ホットメルト剥離面においては、ホットメルト接着剤の凝集破壊が生じず、単に界面剥離が生じたに過ぎなかった。
比較例1では、加熱接着後の高温保持を全く行っておらず、ホットメルト接着剤とETFEの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例2では高温保持の温度が低過ぎたため、ホットメルト接着剤とETFEの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例3は高温保持の時間が短過ぎたため、ホットメルト接着剤とETFEの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例4では高温保持の温度が高過ぎたため、ホットメルト接着剤とETFEの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例5では加熱接着後の冷却温度が高過ぎたまま高温保持を行ったため、ホットメルト接着剤とETFEの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例6では、ホットメルト接着剤がポリアミドを主成分とするものであったため、ETFEとの相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
比較例7では、接着対象物がPTFEであり樹脂中に水素原子が存在しないためホットメルト接着剤との相互作用が発生せず、接着力が小さかった。
本発明によって、EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤によってフッ素系樹脂をアルミニウム材などに極めて強力に接着することが可能となった。更に、このような樹脂接合体を用いた太陽電池モジュールでは、部材を高強度で接着することが可能となった。
1……樹脂接合体
2……EVA共重合樹脂を主成分とするホットメルト接着剤
3……フッ素系樹脂の接着対象物A
4……他方の接着対象物B

Claims (5)

  1. 接着媒体によって二つの接着対象物を接着して樹脂接合体を製造する方法において、これら二つの接着対象物の少なくとも一方が重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含み、前記接着媒体がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を主成分とするホットメルト接着剤であり、当該接着媒体によって前記二つの接着対象物を加熱接着する工程と、加熱接着した接合体を40℃以下まで冷却する工程と、冷却した接合体を40〜100℃の温度で10分間以上保持する工程と、を含むことを特徴とする樹脂接合体の製造方法。
  2. 前記接合体を40〜100℃の温度で10分間以上保持する工程における雰囲気中の相対湿度が50%以上である、請求項1に記載の樹脂接合体の製造方法。
  3. 前記二つの接着対象物の一方が重合体単位中に水素原子を少なくとも1個以上含有するフッ素系樹脂を含み、他方がアルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも一方を含む、請求項1又は2に記載の樹脂接合体の製造方法。
  4. 基板と、当該基板上の光起電力素子と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される樹脂接合体とを含み、前記フッ素系樹脂を含む接着対象物が光起電力素子とは反対側に配置されるように光起電力素子上に樹脂接合体が設けられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 基板と、当該基板上の光起電力素子と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される樹脂接合体とを含み、前記基板上に樹脂接合体が設けられ、前記フッ素系樹脂を含む接着対象物が光起電力素子とは反対側に配置され、前記光起電力素子側に配置された接着対象物中に光起電力素子が埋設されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
JP2010071010A 2010-03-25 2010-03-25 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール Expired - Fee Related JP5601701B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071010A JP5601701B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071010A JP5601701B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011204922A true JP2011204922A (ja) 2011-10-13
JP5601701B2 JP5601701B2 (ja) 2014-10-08

Family

ID=44881263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010071010A Expired - Fee Related JP5601701B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5601701B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013093488A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Bridgestone Corp 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11112007A (ja) * 1997-10-02 1999-04-23 Canon Inc 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2000037832A (ja) * 1998-07-24 2000-02-08 Nippon Polyolefin Kk ガスバリヤー性紙容器
JP2001096664A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Toyobo Co Ltd 包装材料積層体及び包装体
JP2001284609A (ja) * 2000-03-28 2001-10-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 太陽電池製造方法
JP2006037390A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Canon Inc 太陽電池付き屋根材および太陽電池付き屋根
JP2006173421A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2006295087A (ja) * 2005-04-15 2006-10-26 Sanyo Electric Co Ltd 光起電力モジュール
JP2006297894A (ja) * 2005-03-24 2006-11-02 Ube Ind Ltd ポリアミド積層二軸延伸フィルム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11112007A (ja) * 1997-10-02 1999-04-23 Canon Inc 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2000037832A (ja) * 1998-07-24 2000-02-08 Nippon Polyolefin Kk ガスバリヤー性紙容器
JP2001096664A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Toyobo Co Ltd 包装材料積層体及び包装体
JP2001284609A (ja) * 2000-03-28 2001-10-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 太陽電池製造方法
JP2006037390A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Canon Inc 太陽電池付き屋根材および太陽電池付き屋根
JP2006173421A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2006297894A (ja) * 2005-03-24 2006-11-02 Ube Ind Ltd ポリアミド積層二軸延伸フィルム
JP2006295087A (ja) * 2005-04-15 2006-10-26 Sanyo Electric Co Ltd 光起電力モジュール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013093488A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Bridgestone Corp 太陽電池用封止膜及びこれを用いた太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5601701B2 (ja) 2014-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI479006B (zh) Solar battery seal and flexible solar module
JP5623325B2 (ja) 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール
US20100151238A1 (en) Adhesive tape, particularly for bonding optoelectronic components
TW201114045A (en) Protecting sheet for solar cell module and method thereof, and solar cell module
JP4889828B2 (ja) 太陽電池用封止材、太陽電池保護シート及び太陽電池モジュールの製造方法
JPWO2011118727A1 (ja) 太陽電池モジュール用保護シートおよび太陽電池モジュール
JP2012209461A (ja) 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール
TWI532201B (zh) 薄膜系太陽電池模組及薄膜系太陽電池模組之製造方法
TW201302470A (zh) 對封裝材料具改良之貼附力的太陽能電池背板
JP5601701B2 (ja) 樹脂接合体の製造方法、ならびに、これによって製造される樹脂接合体を用いた太陽電池モジュール
JP2015195338A (ja) 太陽電池モジュールのリワーク方法
JP2015073048A (ja) 太陽電池保護シート、及び、太陽電池モジュール
JP2012099803A (ja) 太陽電池封止シート、その製造方法、及び、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP2008204997A (ja) 太陽電池用裏面保護シート
JP5514910B2 (ja) 太陽電池モジュールを製造するための方法
WO2014042217A1 (ja) 太陽電池保護シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
WO2021142077A1 (en) Repair tape and method of repairing a damaged backsheet of solar cell module using the same
JP2014183286A (ja) 太陽電池モジュール
TW201302475A (zh) 對封裝材料具改良之貼附力的太陽能電池背板
JP2012079884A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP5696172B2 (ja) 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール
JP2012227280A (ja) 太陽電池封止シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JP2013199030A (ja) 太陽電池保護シート及びフレキシブル太陽電池モジュール
JP2013062341A (ja) 封止材シート及びそれを用いた太陽電池モジュール
WO2019170807A1 (en) Electro-conductive backsheet

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5601701

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees