JP2011204542A - 高周波加熱調理装置 - Google Patents

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智美 内山
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Abstract

【課題】加熱皿を備え、加熱皿で区切られた加熱室の上方側空間へ回り込むマイクロ波と下方側空間に放射されるマイクロ波の割合を可変して加熱を行う高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】制御部26が、操作部によって受け付けた加熱処理に関する情報に基づいてマイクロ波を放射する際に、加熱室2に設けた加熱皿19を支持する係止手段20a、20bの下方側に設けられた四角穴21a、21bのインピーダンス値をインピーダンス可変手段である回転板25a、25bの回転方向を変更することにより変化させ、加熱皿19と加熱室2の左右側壁3、4の隙間を経由して、加熱皿19上方側に回り込むマイクロ波の量を可変するので、加熱皿19に載置した被加熱物がマイクロ波により誘電加熱される割合が変わる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インピーダンス可変装置を備え、被加熱物を載置する加熱皿の上側に供給されたマイクロ波の供給量を変え、加熱皿上の被加熱物の誘電加熱の割合を可変して、加熱を行う高周波加熱調理装置に関するものである。
従来この種の加熱調理装置としては、マイクロ波を吸収して発熱する発熱層を設けた、金属製の食品載置皿を用いて、マイクロ波とヒーター加熱とを組み合わせた、混合調理の実行を可能とした高周波加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、アンテナの放射手段を一定方向に向けて、マイクロ波を照射することで、加熱皿の上方側への電波の回り込みを制御する高周波加熱調理装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、加熱皿の側面に発熱体を設けてマイクロ波を吸収し、加熱皿の上方側へのマイクロ波の回り込みを抑制している高周波加熱調理装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−2562号公報 特開2007−139245号公報 特開2007−225186号公報
しかしながら、前記従来の高周波加熱調理装置では、被加熱物にマイクロ波を照射しない場合は、加熱皿を励振口より上方側に配置して、金属製の加熱皿により、マイクロ波を遮断する。また、加熱皿上の被加熱物をマイクロ波で加熱する場合には、加熱皿は、励振口を上下方向に二分するような位置に配置する必要がある。つまり、被加熱物をマイクロ波で照射する場合と照射しない場合とで、食品載置皿と励振口の相対位置を変えて、加熱する必要があった。
したがって、加熱調理室における加熱皿の高さを変えなければ、被加熱物へのマイクロ波の照射量を変えることはできない。
また、アンテナの放射手段を一定方向に向けて、マイクロ波を照射することで、加熱皿の上方側への電波の回り込みを制御するとあるが、アンテナの放射手段を一定方向に向けると、加熱室内におけるマイクロ波の攪拌ができなくなり、一定の定在波分布状態でマイクロ波の照射を行うので、加熱皿の発熱に偏りが生じ、加熱皿の均一な温度上昇が困難になるという課題があった。
また、加熱皿の側面に発熱体を設けてマイクロ波を吸収し、加熱皿の上方側へのマイクロ波の回り込みを抑制しているが、このような形態では、加熱の途中に加熱皿の上方側へマイクロ波の供給量を増加するよう、変更することができない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱皿を支持する係止手段の下方側に、インピーダンス可変装置を設けることで、マイクロ波照射時に、加熱皿の上方側へのマイクロ波の供給量を制御して、加熱皿に載置した被加熱物を誘電加熱することを可能とする高周波加熱調理装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波加熱調理装置は、被加熱物を載置する加熱皿と、前記加熱皿を支持する係止手段と、前記係止手段により支持した前記加熱皿よりも下方側の加熱室の一側壁に設けられた励振口と、前記励振口より前記加熱皿の底面側にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、前記係止手段よりも下方側の前記加熱室壁面に周期的に開けた四角穴と、前記四角穴の前記加熱室外側に配置した前記四角穴のインピーダンスを変化させるインピーダンス可変手段と、前記被加熱物に対する加熱処理に関する情報を入力する操作部と、前記操作部によって受け付けた前記加熱処理に関する情報に基づいて前記被加熱物に対する加熱運転とインピーダンス可変手段を制御する制御手段とを備え、温度を検出する温度検出手段を設け、前記制御手段への加熱情報は被加熱物から得られる温度情報としている。
これによって、前記四角穴のインピーダンスが略無限大の値になるように、インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を前記係止手段周辺から遠ざけて前記加熱皿と前記加熱室壁面の隙間にマイクロ波が近づけられない状態にし、また、前記四角穴のインピーダンスが、略ゼロの値になるように前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を前記係止手段周辺に近づけて、前記加熱皿と前記加熱室壁面の隙間へ、マイクロ波が入り易い状態にするものである。
これにより、前記加熱皿と前記加熱室壁面の隙間を経由して前記加熱皿の上方側へ供給されるマイクロ波量を変更可能となり、前記加熱皿に載置した被加熱物の誘電加熱の割合を変えることができる。
本発明の高周波加熱調理装置は、加熱皿を支持する係止手段の下方側にインピーダンス可変装置を設けることにより、加熱皿と加熱室壁面の隙間を通過して、上方側に回り込むマイクロ波の量を制御することが出来るので、同じ加熱皿を用いて係止位置を変えることなく、加熱皿の下方側と上方側のマイクロ波の照射量の割合を変えて、被加熱物に応じた最適な加熱を行うことができる。
本発明の実施の形態1における高周波加熱調理装置の構成図 本発明の実施の形態1における高周波加熱調理装置の概略斜視図 本発明の実施の形態1における高周波加熱調理装置の動作を示すフローチャート
第1の発明は、加熱調理室と、被加熱物を載置する加熱皿と、前記加熱皿を支持する係止手段と、前記係止手段により支持した前記加熱皿よりも下方側の加熱室の一側壁に設けられた励振口と、前記励振口より前記加熱皿の底面側にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、前記係止手段よりも下方側の前記加熱室壁面に周期的に開けた四角穴と、前記四角穴の前記加熱室外側に配置した前記四角穴のインピーダンスを変化させるインピーダンス可変手段と、前記被加熱物に対する加熱処理に関する情報を入力する操作部と、前記操作部によって受け付けた前記加熱処理に関する情報に基づいて前記被加熱物に対する加熱運転と前記インピーダンス可変手段を制御する制御手段とを備えた構成を有している。
これによって、前記四角穴のインピーダンスが略無限大の値になるように前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を前記係止部周辺から遠ざけて前記加熱皿と前記加熱室壁面のすきまに電波が近づけられない状態にして、前記加熱皿と前記加熱室壁面のすきまを経由して上方側に回り込まない状態となる。
また、前記制御手段は前記四角穴のインピーダンスが略ゼロの値になるように前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を前記係止手段周辺に近づけて、前記加熱皿と前記加熱室壁面の隙間へマイクロ波が入りやすい状態にするものである。
これにより、前記加熱皿と前記加熱室壁面の隙間を経由し前記加熱皿の上方側へ供給されるマイクロ波量を変更可能となり、前記加熱皿に載置された被加熱物の誘電加熱の割合を変えることができるので、被加熱物の種類に応じて最適な加熱条件で誘電加熱することができる。
また、温度を検出する温度検出手段を設け、前記制御手段への加熱情報は被加熱物から得られる温度情報としているので、被加熱物の温度に応じてインピーダンス可変手段を可変し、前記加熱皿と加熱室壁面の隙間からマイクロ波の回り込み量を可変することにより、前記加熱皿と接する被加熱物底面からの伝導加熱と、被加熱物のマイクロ波による誘電加熱の割合を変更可能となり、被加熱物の温度に応じた最適な加熱条件で効率よく良好な出来栄えに加熱調理することが出来る。
第2の発明は、前記インピーダンス可変手段の前記四角穴の幅を80mm、高さを5mm以上の大きさとし、前記インピーダンス可変手段が、前記四角穴を一端とし、終端が閉じられた溝部と、前記溝部内に設けた回転板とから構成し、前記回転板の回転角度を変えることで前記四角穴のインピーダンスの値を可変する構成を有している。
これによって、固定された溝部構成において、回転板の回転角度を変えるのみでその溝部の電波的伝送長さを1/4波長(四角穴のインピーダンスが略無限大)から1/2波長(四角穴のインピーダンスが略ゼロ)までの範囲に変化させることができ、高い制御性を有することができる。
第3の発明は、特に第1の発明の前記加熱皿の外底面にマイクロ波を吸収して発熱する発熱体を備えた構成を有している。この構成により、前記加熱皿が高周波の一部を吸収して発熱するので、前記加熱皿に載置された前記被加熱物を、前記加熱皿と接する底面からの伝導熱により、加熱することができる。
四角穴のインピーダンスが、略無限大の値になるように前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を係止部周辺から遠ざけて前記加熱皿と加熱室壁面のすきまに電波が近づけられない状態にすると、マイクロ波は加熱皿より上方側に回り込まない状態となり、放射されたマイクロ波は前記加熱皿外底面に備えた前記発熱体により多く集中して吸収されるので発熱体の発熱が増大し、前記加熱皿と接する被加熱物底面からの伝導加熱が効率よく行なわれる。
また、前記制御手段は前記四角穴のインピーダンスが略ゼロの値になるように、前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を係止部周辺に近づけて前記加熱皿と加熱室壁面の隙間からマイクロ波が入り易い状態となり、加熱皿上方側により多くのマイクロ波が回り込み放射されるので、被加熱物は誘電加熱により内部温度が上昇し易くなる。同時に、加熱皿下方側に放射されたマイクロ波により、加熱皿の外底面に備えた発熱体が発熱し、被加熱物底面から伝導加熱を行なうことができる。
これにより、被加熱物の種類や加熱条件に応じて、被加熱物の内部からの誘電加熱と外底面からの伝導加熱とのバランスを変えて最適化し、効率良く良好な出来栄えに加熱することができる。
第4の発明は、加熱皿が電波を透過しない材質、例えば金属製で構成することにより、前記四角穴のインピーダンスが略無限大の値になるように、前記インピーダンス可変装置を制御すると、マイクロ波を係止部周辺から遠ざけて前記加熱皿と加熱室壁面の隙間に電波が近づけられない状態となり、マイクロ波は加熱皿より上方側に回り込まなくなるので、前記加熱皿に載置した被加熱物はマイクロ波で誘電加熱されなくなり、加熱皿より下方側のみにマイクロ波が放射される。このとき、加熱皿の外底面に発熱体を備えた場合は、加熱皿の下方側に放射されたマイクロ波により前記発熱体が発熱して加熱皿に載置した被加熱物を誘電加熱せずに底面から伝導熱で加熱することができる。
また、前記制御手段は前記四角穴のインピーダンスが略ゼロの値になるように前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を係止手段周辺に近づけて前記加熱皿と加熱室壁面のすきまから加熱皿より上方側にマイクロ波が回り込む状態となり、加熱皿に載置した被加熱物を誘電加熱することができる。加熱皿の下方側に第2の被加熱物を置いた場合は、加熱皿上に載置した被加熱物は下方側の第2の被加熱物よりも少ないマイクロ波で上下同時に誘電加熱することができる。また、加熱皿の外底面にマイクロ波発熱体を設けた場合は前記加熱皿に載置した被加熱物を誘電加熱しながら被加熱物底面からの伝導加熱を同時に行なうことができる。
これにより、加熱皿を加熱室内の同じ位置に支持しながら、加熱皿の上方側の空間にマイクロ波を供給して加熱するか、供給せずに加熱するかの加熱条件を可変できる。
第5の発明は、加熱の途中で前記インピーダンス可変装置を制御し、前記四角穴のインピーダンスを切り替えて加熱する構成を有している。これによって、加熱の途中段階で前記加熱皿と加熱室壁面のすきまからマイクロ波の回り込み量を可変することにより、前記加熱皿と接する被加熱物底面からの伝導加熱と、被加熱物のマイクロ波による誘電加熱の割合を変更可能となり、加熱の進行度合いによる被加熱物の状態に応じて伝導加熱と誘電加熱をバランスよく行ない、効率よく良好な出来栄えに加熱調理することが出来る。
第6の発明は、特に第1の発明の高周波加熱調理装置の加熱室上部に、被加熱物をマイクロ波とは異なる熱放射によって加熱するための輻射熱供給手段を備える構成を有している。
前記制御手段は、前記四角穴のインピーダンスが略無限大の値になるように、前記インピーダンス可変装置を制御することにより、マイクロ波を係止手段周辺から遠ざけて、前記加熱皿と加熱室壁面の隙間に電波が近づけられない状態にし、マイクロ波が加熱皿より上方側に回り込まない状態となり、誘電加熱により被加熱物の内部が過加熱になるのを抑制しながら、上面からの輻射加熱ができる。さらに、加熱皿外底面に発熱体を備える場合には、被加熱物を底面から伝導加熱することができる。これにより、被加熱物内部温度上昇を控えながら、裏返すことなく両面から加熱できる。
また、前記制御手段は、前記四角穴のインピーダンスが略ゼロの値になるように、前記インピーダンス可変装置を制御する場合は、マイクロ波を係止部周辺に近づけて前記加熱皿と加熱室壁面の隙間からマイクロ波が回り込む状態となり、被加熱物の内部を誘電加熱して、内部温度上昇を促進しつつ、上面からの輻射加熱ができる。さらに、加熱皿外底面に発熱体を備える場合には、被加熱物を底面から伝導加熱することができるので、誘電加熱しながら、被加熱物を裏返すことなく、上底面両側から加熱を行うことができる。
これにより、被加熱物の種類や加熱条件が変わっても、上面からの輻射加熱と底面からの伝導加熱と内部からの誘電加熱をバランスよく行ない、最適加熱条件で効率良く、良好な出来栄えに加熱調理することができる。
第7の発明は、特に第1の発明の高周波加熱調理装置の前記加熱室壁面外側に、マイクロ波および前記輻射熱供給手段とは異なる対流熱によって加熱するための対流熱供給手段を備える構成を有している。
これによって、前記加熱皿に載置した前記被加熱物をマイクロ波で誘電加熱する割合を可変しながら、対流熱で被加熱物表面から全体を加熱することができる。さらに、前記加熱皿に前記発熱体を備える場合は、マイクロ波で発熱した前記加熱皿と接する前記被加熱物の底面側からの伝導加熱を同時に行うことができる。また、輻射熱供給手段を備える場合は、上面から輻射加熱を同時に行うこともできる。
第8の発明は、スチーム発生熱源をさらに有し、前記加熱室における前記加熱皿の上方側か下方側の少なくとも一方に、スチームを供給する構成を有している。これにより、マイクロ波で誘電加熱する割合を可変しながら、加熱皿に載置した被加熱物の表面に潤いをもたらし、被加熱物の温度上昇を均一にして加熱できる。さらに、前記加熱皿に前記発熱体を備える場合は、マイクロ波で発熱した前記加熱皿と接する前記被加熱物の底面側からの伝導加熱を同時に行うこともできる。また、マイクロ波とは異なる熱放射や対流熱による加熱と組み合わせて加熱することもできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明に係る高周波加熱調理装置の構成図、図2は本発明の実施の形態1にかかる高周波加熱調理装置の概略斜視図である。
図1および図2において、高周波加熱調理装置本体1内には、マイクロ波空間である加熱室2が配されている。加熱室2は、金属材料から構成された金属境界部である右側壁面3、左側壁面4、奥壁面5、上部壁面6、底部壁面7及び被加熱物を加熱室2内に出し入れする開閉壁面である扉8により、略直方体形状に構成され、給電されたマイクロ波をその内部に実質的に閉じ込めるように形成している。操作パネル9は、例えば扉8の側方に設けられており、加熱の開始を指示するスタートスイッチ10a、加熱の終了を指示する取り消しスイッチ10b、表示部10c、予め用意されている自動調理プログラムを選定するための、または手動操作を行うためのダイヤル10d等が設けられている。底部壁面7の略中央部には加熱室2に給電する高周波の励振部11を設けている。
また、高周波発生手段であるマグネトロン12は加熱室2に給電する高周波を発生し、マグネトロン12から発生した高周波を励振部11に導く導波管13と、高周波を加熱室2内に放射する回転アンテナ14を設けている。この回転アンテナ14の一端は導波管タイプの指向性を有する放射アンテナとして電波放射手段15と接続している。また励振部11の他端は電波放射手段15を回転駆動させる駆動手段であるモータ16の出力軸を挿入組み立てしている。
また、電波放射手段15の直上にはセラミックス系やガラス系の低損失誘電材料からなるために高周波が容易に透過できる性質の封口手段17を設けている。
加熱室2の右側壁3と左側壁4には、高周波発熱体18を外底面に備えた加熱皿19を支持する係止手段20a、20bを設け、係止手段20a、20bの直下にはそれぞれ四角穴21a、21bを設けている。
溝部22a、22bは、四角穴21a、21bと空間的に連続して形成している。溝部22a、22bは、加熱室2の外側に設けられ、四角穴21a、21bを覆う金属材料からなる溝板23a、23bで構成されている。四角穴21a、21bは溝部22a、22bの一端に配置され、溝部22a、22bのそれぞれの終端は溝板24a、24bにより閉じられている。
また、溝部22a、22b内には、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bが設けられている。また、制御部26は、マグネトロン駆動電源部27、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bの可変駆動モータ(図示していない)、加熱室2の上方側に備えた輻射熱供給手段28、対流熱供給手段29、スチーム発生熱源30の動作を制御する信号を出す。さらに、加熱室2に温度検出手段31を備え、制御部26は、被加熱物から得られた温度情報に基づいて、マグネトロン駆動電源部27、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bの可変駆動モータ(図示していない)の動作を制御する信号を出す。
なお、制御部26は、高周波加熱調理装置本体1に設けられた操作パネル9上に配された操作部から、使用者が入力した情報に基づいて、上述の制御信号を出力させることもできる。
次に、以上の構成からなる本発明の高周波加熱調理装置の動作と作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態は、外底面に発熱体18を備えた金属製の加熱皿19に、被加熱物であるステーキ肉を載置して、加熱室2の係止手段20に係止する。操作パネル9に設けたダイヤル10dで、自動調理プログラム「ステーキ」を選定し、スタートスイッチ10aをON操作すると、予め記憶された制御プログラムによって、制御部26は、温度検出手段31を駆動して、被加熱物の温度を検出する(ステップ101)。検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より高い場合は、被加熱物が常温品であると判断して(ステップ102)、制御部26に予め記憶させたステーキ常温品コースの加熱条件で加熱制御する。
まず、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する(ステップ103)。導波管13に導かれた高周波は、電波放射手段15から、加熱室2内に向けて放射される。この時、制御部26は、前記四角穴21a,21bのインピーダンスが略無限大の値になるように、可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを、溝部の終端の溝板24a、24bに対して、垂直方向になるよう向きを変える(ステップ104)。
これにより、マイクロ波を係止手段20周辺から遠ざけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間に、電波が近づけられない状態にして、加熱皿19より上方側に回り込まないよう制御する。加熱室2内に放射された高周波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に、効率よく吸収されるので、加熱皿19は高温になり、あたかも鉄板やフライパンで加熱するかのごとく、加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱し、表面を香ばしく焼くことができる。また、マイクロ波の回り込みがないので、誘電加熱により被加熱物を加熱しないので、内部を低い温度にして、レアやミディアムといった焼き加減にすることができる。
被加熱物の反対面を加熱するには、予め記憶された制御プログラムによって、第1の所定時間が経過したら(ステップ105)、制御部26は報知ブザーで裏返しのタイミングを報知して(ステップ106)、被加熱物を裏返し(ステップ107)、第2の所定時間加熱することで反対側を加熱する(S108)。さらに、加熱室2の上部に輻射熱供給手段28を備える構成では、制御部26は、輻射熱供給手段28を通電制御して、上面を輻射加熱し、裏返さずに両面を焼くこともできる。
検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より低い場合は冷凍品と判断して(S102)、制御部26に予め記憶させたステーキ冷凍品コースの加熱条件で制御する。まず、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する(S109)。導波管13に導かれた高周波は、電波放射手段15から、加熱室2内に向けて放射される。
この時、制御部26は、可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、平行方向(図1に示す状態)になるよう向きを変える。これにより、溝部の電波的伝送長さが略1/2波長になり、前記四角穴21a、21bのインピーダンスが略ゼロの値になる(S110)。この作用により、マイクロ波を係止手段20周辺に近づけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間から、マイクロ波が入り易い状態となり、加熱皿19より上方側に回り込むよう制御する。
加熱室2内に放射されたマイクロ波の一部は、加熱皿19の上方側に回り込んで被加熱物内部を誘電加熱するので、冷凍状態の被加熱物は温度上昇し解凍が促進される。同時に、加熱皿19より下方側に放射されたマイクロ波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収され発熱するので、加熱皿19は高温になり、加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱する。予め記憶した解凍に要する第3の所定時間が経過すれば(ステップ111)、制御部26は、前記四角穴21a,21bのインピーダンスが略無限大の値になるように、可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、垂直方向になるよう向きを変える(ステップ112)。
これにより、マイクロ波を係止手段20周辺から遠ざけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4のすきまに電波が近づけられない状態にし、加熱皿19より上方側に回り込まないよう制御する。加熱室2内に放射された高周波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に効率よく吸収されるので、加熱皿19は高温になり、あたかも鉄板やフライパンで加熱するかのごとく、加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱し、表面を香ばしく焼くことができる。
また、被加熱物の反対面を加熱するには、予め記憶された制御プログラムによって、第4の所定時間が経過したら(ステップ113)、制御部26は、報知ブザーで裏返しのタイミングを報知して(ステップ114)、被加熱物を裏返して(ステップ115)、反対側を加熱する。第5の所定時間が経過すれば(ステップ116)、加熱を終了する。さらに、加熱室2の上部に輻射熱供給手段28を備える構成では、制御部26は、輻射熱供給手段28を通電制御して上面を輻射加熱し、裏返さずに両面を焼くこともできる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態は、外底面に発熱体18を備えた金属製の加熱皿19に、被加熱物であるご飯と具材を載置し、加熱室2の係止手段20に係止する。操作パネル9に設けたダイヤル10dで、自動調理プログラム「石焼きビビンバ」を選定し、スタートスイッチ10aをON操作すると、予め記憶された制御プログラムによって、制御部26は、温度検出手段31を駆動して、被加熱物の温度を検出する。検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より高い場合は常温品と判断して、制御部26に予め記憶させた石焼きビビンバ常温品コースの加熱条件で制御する。まず、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する。スタートスイッチ10aをON操作すると、予め記憶された制御プログラムによって、制御部26は、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は、電波放射手段15から、加熱室2内に向けて放射される。
この時、制御部26は、可変駆動モータを駆動してインピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、平行方向(図1に示す状態)になるよう向きを変える。これにより、溝部の電波的伝送長さが略1/2波長になり、前記四角穴21a、21bのインピーダンスが略ゼロの値になる。この作用により、マイクロ波を係止手段20周辺に近づけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間からマイクロ波が入り易い状態となり、加熱皿19より上方側に回り込むよう制御する。加熱室2内に放射されたマイクロ波の大半は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収されるので、加熱皿19は高温になり、あたかも石鍋で加熱するかのごとく、加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱し、表面を香ばしく焼くことができる。さらに、加熱室内に放射されたマイクロ波の一部は加熱皿19の上方側に回り込んで被加熱物内部を誘電加熱するので被加熱物全体をアツアツに短時間で加熱できる。
検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より低い場合は冷凍品と判断して、制御部26に予め記憶させた石焼きビビンバ冷凍品コースの加熱条件で、常温コースよりもマイクロ波照出力を高く、あるいは射時間を長く制御して加熱し、解凍と加熱を一気に行う。
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態は、外底面に発熱体18を備えた金属製の加熱皿19に被加熱物である餃子を載置して加熱室2の係止手段20に係止する。操作パネル9に設けたダイヤル10dで自動調理プログラム「餃子」を選定し、スタートスイッチ10aをON操作すると制御部26は、温度検出手段31を駆動して、被加熱物の温度を検出する。検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より高い場合は常温品と判断して、予め記憶された制御プログラムによって、制御部26は、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は電波放射手段15から加熱室2内に向けて放射される。
この時、制御部26は、前記四角穴21a,21bのインピーダンスが、略ゼロと略無限大の値を周期的に交互に繰り返すように可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、水平方向と垂直方向を周期的に繰り返すよう向きを変える。これにより、マイクロ波を係止手段20周辺に近づけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間から、マイクロ波が入り易い状態と、マイクロ波を係止手段20周辺から遠ざけて加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間に電波が近づけられない状態とを組み合わせて、加熱皿19より上方側に回り込むマイクロ波の量を制御する。加熱室2内に放射されたマイクロ波の大半は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収されるので、加熱皿19は高温になりあたかも鉄板で加熱するかのごとく加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱し、表面を香ばしく焼くことができる。さらに、加熱室内に放射されたマイクロ波の一部は加熱皿19の上方側に回り込んで被加熱物内部を誘電加熱するので、肉や野菜で作った具を十分に加熱できる。
さらに、予め記憶された制御プログラムによって制御部26はスチーム発生熱源30を通電制御して加熱室2にスチームを供給する。被加熱物の底面を伝導熱で香ばしく焼き、内部をマイクロ波で適度に誘電加熱し、スチームで餃子の皮をしっとりと柔らかく蒸し焼きにすることができる。
検出した温度が予め記憶した一定の閾値より低い場合は冷凍品と判断して、制御部26にあらかじめ記憶させた餃子冷凍品コースの加熱条件で制御する。まず、制御部26はスチーム発生熱源30を通電制御して加熱室2にスチームを供給する。温度の低い冷凍餃子にスチームを供給するとスチームは餃子の表面で結露して皮に水分を補う。次いでマグネトロン駆動電源27を通電制御してマグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は電波放射手段15から加熱室2内に向けて放射される。このとき制御部26は可変駆動モータを駆動してインピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して平行方向(図1に示す状態)になるよう向きを変える。これにより、溝部の電波的伝送長さが略1/2波長になり、前記四角穴21a、21bのインピーダンスが略ゼロの値になる。この作用によりマイクロ波を係止手段20周辺に近づけて加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4のすきまからマイクロ波が入りやすい状態となり加熱皿19より上方側に回り込むよう制御する。加熱室内に放射されたマイクロ波の一部は加熱皿19の上方側に回り込んで被加熱物内部を誘電加熱するので冷凍状態の被加熱物は温度上昇し解凍を促進する、同時に加熱皿より下方側に放射されたマイクロ波は加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収されるので、加熱皿19は高温になり加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱する。次にあらかじめ記憶された制御プログラムによって制御部26はスチーム発生熱源30を再度通電制御して加熱室2にスチームを供給する。
マイクロ波で誘電加熱して解凍して内部温度を上げ、被加熱物の底面を伝導熱で香ばしく焼き、スチームで餃子の皮をしっとりと柔らかく蒸し焼きにすることができる。
(実施の形態4)
本発明の第4の実施の形態は、外底面に発熱体18を備えた金属製の加熱皿19に、被加熱物である食パンを載置して、加熱室2の係止手段20に係止する。操作パネル9に設けたダイヤル10dで自動調理プログラム「トースト」を選定し、スタートスイッチ10aをON操作すると、制御部26は温度検出手段31を駆動して、被加熱物の温度を検出する。検出した温度が予め記憶した一定の閾値より高い場合は常温品と判断して、予め記憶された制御プログラムによって、制御部26はマグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は電波放射手段15から加熱室2内に向けて放射される。
このとき、制御部26は、前記四角穴21a,21bのインピーダンスが略無限大の値になるように可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを、溝部の終端の溝板24a、24bに対して、垂直方向になるよう向きを変える。これにより、マイクロ波を係止手段20周辺から遠ざけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間に電波が近づけられない状態にして、加熱皿19より上方側に回り込まないよう制御する。
食パンは誘電加熱されないので、内部の温度が上がり過ぎず、水分が蒸発して硬くなるのを防げる。加熱室2内に放射された高周波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に効率よく吸収されるので、加熱皿19は高温になり、加熱皿19と接する食パンの底面を伝導加熱する。さらに、制御部26は加熱室2の上部に備えた輻射熱供給手段28を通電制御して、上面を輻射加熱する。これにより、あたかもトースターで加熱するかのごとく、上面底面ともにきれいな焼き色をつけて、クラスト層を香ばしくカリッと、内部クラムをしっとりと柔らかい食感に焼くことができる。
検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より低い場合は冷凍品と判断して、制御部26に予め記憶させたトースト冷凍品コースの加熱条件で制御する。まず、マグネトロン駆動電源27を通電制御して、マグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は、電波放射手段15から、加熱室2内に向けて放射される。この時、制御部26は、可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、平行方向(図1に示す状態)になるよう向きを変える。
これにより、溝部の電波的伝送長さが略1/2波長になり、前記四角穴21a、21bのインピーダンスが略ゼロの値になる。この作用により、マイクロ波を係止手段20周辺に近づけて加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間からマイクロ波が入り易い状態となり、加熱皿19より上方側に回り込むよう制御する。
加熱室2内に放射されたマイクロ波の一部は、加熱皿19の上方側に回り込んで被加熱物内部を誘電加熱するので、冷凍状態の被加熱物は温度上昇し解凍を促進する。同時に、加熱皿より下方側に放射されたマイクロ波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収されるので、加熱皿19は高温になり、加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱する。予め記憶した解凍に要する時間が経過すれば、制御部26は前記四角穴21a,21bのインピーダンスが略無限大の値になるように可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、垂直方向になるよう向きを変える。
これにより、マイクロ波を係止手段20周辺から遠ざけて、加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間に電波が近づけられない状態にして、加熱皿19より上方側に回り込まないよう制御する。加熱室2内に放射された高周波は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に効率よく吸収されるので、加熱皿19は高温になり加熱皿19と接する被加熱物の底面を伝導加熱し、表面を香ばしく焼くことができる。さらに制御部26は、加熱室2の上部に備えた輻射熱供給手段28を通電制御して、上面を輻射加熱する。これにより、冷凍パンの内部温度を十分に上昇し、両面に適度な焼き色を付けて焼くことができる。
また、チルドピザやもちもトーストと同様に、常温品と冷凍品で、加熱条件を変えて加熱する。マイクロ波が加熱皿19の上方側に回り込むと、ピザ生地が固くなったり、チーズが過加熱になり、もちは中身がはみ出すといった不具合が起こる。実施の形態4によれば、自動プログラム「チルドピザ」あるいは「もち」を選定することで、予め記憶された制御プログラムによって、温度検出手段で常温品か冷凍品かの判別を行った後、マイクロ波が過剰に供給されることによって起こる上記のような不具合を無くして、ピザは加熱皿19と接する底面を、伝導熱で十分に焼いてカリッとした食感にでき、上面のチーズは輻射加熱で程良く溶ける程度に、控え目に焼くことができる。また、もちは中身がはみ出さずに、上面底面ともに香ばしい焼き色を付けて、加熱することができる。
(実施の形態5)
本発明の第5の実施の形態は、外底面に発熱体18を備えた金属製の加熱皿19に、被加熱物であるハンバーグを載置して、加熱室2の係止手段20に係止する。操作パネル9に設けたダイヤル10dで、自動調理プログラム「ハンバーグ」を選定し、スタートスイッチ10aをON操作すると、制御部26は、温度検出手段31を駆動して、被加熱物の温度を検出する。検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より高い場合は、常温品と判断して、あらかじめ記憶させたハンバーグ常温品コースの加熱条件で制御する。制御部26にあらかじめ記憶された制御プログラムによって制御部26はマグネトロン駆動電源27を通電制御してマグネトロン12で高周波を発生する。導波管13に導かれた高周波は電波放射手段15から加熱室2内に向けて放射される。
この時、制御部26は、前記四角穴21a,21bのインピーダンスが略ゼロの値になるように可変駆動モータを駆動して、インピーダンス可変手段である回転板25a、25bを溝部の終端の溝板24a、24bに対して、水平方向(図1に示す状態)になるよう向きを変える。これにより、マイクロ波を係止手段20周辺に近づけて加熱皿19と加熱室右壁面3と左側面4の隙間からマイクロ波が入り易い状態となり、加熱皿19より上方側に回り込むよう制御する。
加熱室2内に放射されたマイクロ波の大半は、加熱皿19の外底面に設けた高周波発熱体21に吸収されるので、加熱皿19は高温になりあたかもフライパンで焼くように、加熱皿19と接するハンバーグの底面を伝導加熱し、底面を香ばしく焼くことができる。また、加熱室2内に放射されたマイクロ波の一部は、加熱皿19の上方側に回り込んでハンバーグの内部を誘電加熱するので、内部が十分に温度上昇する。
一般に、ハンバーグはO−157大腸菌食中毒、鶏肉はサルモネラ菌食中毒を防止するために、中心温度が75℃以上で1分間以上加熱する必要があると言われているが、誘電加熱を併用すれば、表面からの伝導加熱のみよりも中心温度が短時間に上昇するので、より安全に加熱できる。さらに、制御部26は、加熱室2の上部に備えた輻射熱供給手段28を通電制御して、上面を輻射加熱する。これにより、ハンバーグを裏返さずに焼くことができる。
検出した温度が、予め記憶した一定の閾値より低い場合は冷凍品と判断して、制御部26に予め記憶させたハンバーグ冷凍品コースの加熱条件で制御する。常温品コースと同様の制御を行うが、常温品の場合よりマイクロ波の出力を高くし、マイクロ波加熱時間を長くすることで解凍から焼き上げまでを効率よく一気に行う。同様に制御部26に「鶏の照り焼き」や「焼き魚」、「コロッケ」などの常温品と冷凍品のそれぞれの加熱条件を予め記憶させて、自動で加熱することもできる。
さらに、操作パネル9に設けたダイヤル10dで自動調理プログラム「骨付き肉」を選定した場合はあらかじめ記憶された制御プログラムによって前記「ハンバーグ」と同様の加熱制御に加え、制御部26は対流熱によって加熱するための対流熱供給手段29を通電制御して熱風を供給し、骨付き鶏肉やスペアリブ、焼き豚など厚みがあり内部に火が通りにくい被加熱物の上面を焦がしすぎることなく、側面にも焼き色を付けて、内部まで十分に加熱することができる。
以上のように、本発明にかかる高周波加熱調理装置は、加熱皿を支持する係止手段の下方側にインピーダンス可変装置を設けることにより、加熱皿と加熱室壁面の隙間を通過して上方側に回り込むマイクロ波の量を制御することが出来るので、同じ加熱皿を用いて係止位置を変えることなく、加熱皿の下方側と上方側のマイクロ波の照射量の割合を変えて加熱できるという効果を奏し、被加熱物を誘電加熱する加熱調理装置に関する分野において有用である。
2 加熱室
10 操作部
11 励振部
12 マグネトロン
15 電波放射手段
19 加熱皿
20a、20b 係止手段
21a、21b 四角穴
22a、22b 溝部
24a、24b 溝部の終端の溝板
25a、25b 回転板
28 輻射熱供給手段
29 対流熱供給手段
30 スチーム発生熱源
31 温度検出手段

Claims (8)

  1. 加熱室と、
    加熱皿と、
    前記加熱皿を支持する係止手段と、
    前記加熱室の加熱皿よりも下方側の一側壁に設けられた励振口と、
    前記励振口より前記加熱皿の底面側にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、
    前記係止手段の下方側壁面に周期的に開けた四角穴と、
    前記四角穴の前記加熱室外側に配置した前記四角穴のインピーダンスを変化させるインピーダンス可変手段と、
    前記被加熱物に対する加熱処理に関する情報を入力する操作部と、
    前記操作部によって受け付けた前記加熱処理に関する情報に基づいて前記被加熱物に対する加熱運転と前記インピーダンス可変手段を制御する制御手段とを備え、
    温度を検出する温度検出手段を設け、前記制御手段への加熱情報は被加熱物から得られる温度情報とした高周波加熱調理装置。
  2. インピーダンス可変手段は、四角穴の幅を80mm、高さを5mm以上の大きさとし、前記四角穴を一端とし、終端が閉じられた溝部と、前記溝部内に設けた回転板とから構成し、前記回転板の回転角度を変えることで前記四角穴のインピーダンスの値を可変する請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  3. 加熱皿は外底面にマイクロ波を吸収して発熱する発熱体を備えた請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  4. 加熱皿はマイクロ波を透過しない材質で構成した請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  5. 加熱の途中でインピーダンス可変手段を制御し、四角穴のインピーダンスを変化させて加熱する請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  6. 加熱室上部に、被加熱物をマイクロ波とは異なる熱放射によって加熱するための輻射熱供給手段を備えた請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  7. 輻射熱供給手段とは異なる対流熱によって加熱するための対流熱供給手段を備えた請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
  8. スチーム供給手段をさらに有し、加熱室における加熱皿の上方側か下方側の少なくとも一方にスチームを供給する請求項1に記載の高周波加熱調理装置。
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