JP2011203625A - 画像表示体、その製造方法及びその製造プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】レンチキュラーレンズを用いることなく、立体画像等を好適に表示することができる新規な画像表示体を提供する。
【解決手段】画像表示体を平滑な表面を有する媒体と、媒体の表面又は裏面に形成された反射層と、媒体の表面側であって反射層若しくは媒体の表面において左眼用画像及び右眼用画像を有する視差画像と、視差画像の表面に形成された平滑な透明層と、透明層の表面において視差画像が観察者から立体画像に見えるように視差画像を左眼用画像及び右眼用画像に分離する遮光パターンとを備えるように構成する。
【選択図】図9
【解決手段】画像表示体を平滑な表面を有する媒体と、媒体の表面又は裏面に形成された反射層と、媒体の表面側であって反射層若しくは媒体の表面において左眼用画像及び右眼用画像を有する視差画像と、視差画像の表面に形成された平滑な透明層と、透明層の表面において視差画像が観察者から立体画像に見えるように視差画像を左眼用画像及び右眼用画像に分離する遮光パターンとを備えるように構成する。
【選択図】図9
Description
本発明は、画像表示体、その製造方法及びその製造プログラムに係り、特に、3D画像(立体画像)を表示させる際や観察角度の違いに応じて異なる別画像を表示させる際に好適に利用できる画像表示体、その製造方法及びその製造プログラムに関する。
従来の画像表示体においては、それが3D画像(立体画像)を表示する場合や観察角度の違いに応じて異なる別画像を表示する場合、印刷媒体の表面に3D画像等の基になる視差画像が印刷されているとともに、その視差画像の表面に透明な接着層を介してレンチキュラーレンズが貼り合わされていた。
しかしながら、従来の画像表示体においては、レンチキュラーレンズを作成するための金型等の費用が高価になりやすい点、高い費用を投じても高精度のレンチキュラーレンズを形成することが困難な点、及び、視差画像に対してレンチキュラーレンズを好適な位置に貼り合わせることが困難な点などに問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、レンチキュラーレンズを用いることなく、立体画像等を好適に表示することができる新規な画像表示体、その製造方法及びその製造プログラムを提供することを本発明の目的としている。
前述した目的を達成するため、本発明の画像表示体は、その第1の態様として、平滑な表面を有する媒体と、前記媒体の表面又は裏面に形成された反射層と、前記媒体の表面側であって前記反射層若しくは前記媒体の表面において左眼用画像及び右眼用画像を有する視差画像と、前記視差画像の表面に形成された平滑な透明層と、前記透明層の表面において前記視差画像が観察者から立体画像に見えるように前記視差画像を前記左眼用画像及び前記右眼用画像に分離する遮光パターンとを備えている。
第1の態様の画像表示体によれば、視差画像に対して遮光パターン及び反射層が形成されているので、観察者の一方の目に対して左眼用画像又は右眼用画像のどちらか一方の画像のみを透明媒体の表面又は裏面のどちらの面からも明るく表示することができる。
本発明の第2の態様の画像表示体は、第1の態様の画像表示体において、前記遮光パターンは、前記視差画像の各画素における色彩がにじみやすい箇所において、その他の箇所と比較して強い遮光性を有していることを特徴としている。
第2の態様の画像表示体によれば、左眼用画像又は右眼用画像のどちらか一方の画像の一部が他方の画像の一部に重複表示されてしまうことを防止することができる。
本発明の第3の態様の画像表示体は、第1または第2の態様の画像表示体において、前記視差画像の表示対象が主に文字または記号その他の平面物である場合、前記遮光パターンのパターン方式はパララックスバリア方式であり、前記視差画像の表示対象が主に風景又は人物その他の立体物である場合、前記遮光パターンのパターン方式はステップバリア方式であることを特徴としている。
第3の態様の画像表示体によれば、遮光パターンが縦方向の縞模様であることからステップバリア方式の遮光パターンと比較して視差画像が明るくなりやすいので、文字等を主な表示対象とした視差画像のコントラストを高く設定することができる。また、解像度の劣化が縦横方向に均等に分布しているので、パララックスバリア方式の遮光パターンと比較して観察者が認識できる視差画像の画質劣化を抑えることができる。
本発明の第4の態様の画像表示体は、第1から第3のいずれか1の態様の画像表示体において、前記反射層は、前記視差画像の各画素における色彩がにじみやすい箇所を除いた箇所に対して形成されていることを特徴としている。
第4の態様の画像表示体によれば、前記視差画像の各画素における色彩がにじみやすい箇所に対して反射層からの反射光を供給しないことにより、左眼用画像又は右眼用画像のどちらか一方の画像の一部が他方の画像の一部に重複表示されてしまうことを防止することができる。
以下、本発明の画像表示体、その製造方法及びその製造プログラムを2つの実施形態により説明する。
はじめに、第1の実施形態の画像表示体1A、その製造方法及びその製造プログラムを説明する。第1の実施形態の画像表示体1Aは、印刷物、電子ペーパー若しくは液晶ディスプレイなどの画像表示パネルその他の画像を表示する物体又は機器である。この画像表示体1Aは、図1(A)に示すように、透明媒体2、視差画像3及び遮光パターン4を備えている。
透明媒体2は、透明フィルム、透明ディスク、透明ガラスその他の光を透過する材料を用いて形成された媒体2である。透明媒体2における光の透過率及び色彩の有無は、その透明媒体2に光が透過するのであれば、特段の指定はない。透明媒体2は、平滑な表面及び裏面を有する。この「平滑」とは、視差画像3が認識し得る程度において平滑であればよく、高精度な平滑のレベルは要求されない。また、この透明媒体2における表面から裏面までの厚さは、L1に設定されている。
視差画像3は、図1(A)に示すように、透明媒体2に係る表面及び裏面のうちの一面(例えば裏面)に形成されている。この視差画像3は、左眼用画像及び右眼用画像を有している。これら左眼用画像及び右眼用画像は、遮光パターン4を介した視差画像3が観察者から立体画像に見えるようにするために、設けられている。
ここで、画像表示体1Aが印刷物である場合、視差画像3はCMYKなどの各色のインクを用いて形成されている。また、画像表示体1Aが画像表示パネルである場合、視差画像3は例えばカラーフィルタ層などのカラー層である。
また、左眼用画像L及び右眼用画像Rの配列パターンとしては、主に、図2(A)に示した縦縞模様タイプ(左眼及び右眼を結ぶ直線に対する直交方向を縦方向とする。)と、図2(B)に示した千鳥格子タイプとの2通りが存在する。ここで、縦縞模様タイプのときの左眼用画像L及び右眼用画像Rのそれぞれの線幅は、いずれも同じ幅aでよい。また、千鳥格子タイプのときの左眼用画像L及び右眼用画像Rのそれぞれの格子サイズは、縦横ともにいずれも同じ幅aでよい。
遮光パターン4(図3参照)は、図1(A)に示すように、透明媒体2に係る表面及び裏面のうち、視差画像3が形成されている面の他方の面に形成されている。この遮光パターン4は、図4(A)及び(B)又は図5(A)及び(B)に示すように、左眼用画像L及び右眼用画像Rに分離するものである。
ここで、画像表示体1Aが印刷物である場合、遮光パターン4は例えば黒色インクなどの光透過率が低いインクを用いて形成されている。また、画像表示体1Aが画像表示パネルである場合、遮光パターン4は例えば液晶フィルタ層などの透過率調整層でよい。
また、遮光パターン4のパターン方式としては、主に、図3(A)に示したパララックスバリア方式と、図3(B)に示したステップバリア方式との2通りが存在する。これらの形式は、視差画像3の表示対象が何かに応じて設定されてもよい。
例えば、視差画像3の表示対象が新聞の一面やTVニュースの画像などの主に文字または記号その他の平面物である場合、遮光パターン4のパターン方式はパララックスバリア方式でよい。それに対し、視差画像3の表示対象が、風景、人物、建物、機械などの主に風景又は人物その他の立体物である場合、遮光パターン4のパターン方式はステップバリア方式でよい。「主に」の意図は、視差画像3の表示対象が平面物のみ又は立体物のみである場合が少ないためであり、主たる表示対象が平面物又は立体物のいずれかであるかに応じて遮光パターン4のパターン方式が設定されてもよい。
また、遮光パターン4におけるパターン間距離Xは、視差画像3と遮光パターン4との間の距離となる透明媒体2の厚さL1、観察者から遮光パターン4までの距離である観察距離L2、L3及び視差画像3の画像幅aに基づいて、設定される。図1(A)及び(B)に示すように、観察者が遮光パターン4側(透明媒体2の表面側)から観察する場合、観察者から遮光パターン4までの距離がL2であるとき、遮光パターン4におけるパターン間距離Xは、0<X≦a・L2/(L2+L1)に設定されている。それに対し、観察者が視差画像3側(透明媒体2の裏面側)から観察する場合、観察者から遮光パターン4までの距離がL3であるとき、遮光パターン4におけるパターン間距離Xは、0<X≦a・L3/(L3−L1)に設定されている。
なお、視差画像3の厚さや遮光パターン4の厚さは透明媒体2の厚さL1や観察距離L2と比較して無視できる値であるため、パターン間距離Xの算出においてはそれらの厚さを0としている。
また、遮光パターン4は、視差画像3の各左眼用画像Lまたは右眼用画像Rにおける色彩がにじみやすい箇所において、その他の箇所と比較して強い遮光性を有していてもよい。例えば、画像表示体1が印刷物である場合、その印刷物を印刷したプリンターの特性(例えば、インクジェットプリンターであれば、インクが他のノズルよりも多く出てしまうノズルからのインクが着弾する所ではにじみが起きやすい)に応じて、にじみやすい箇所が予めわかっているので、そのにじみやすい箇所では、遮光パターン4の色を濃くする(黒インクの量を他の箇所より多くする)など、遮光性を強くしてもよい。
反射層5は、図6に示すように、視差画像3における透明媒体2との反対面に形成されている。この反射層5は、透明媒体2を介して視差画像3に入射した光を反射する。反射層5としては、光を反射する材料により形成された層であればよく、たとえば、メタリックインクなどの反射性インクにより印刷形成された層が用いられている。
次に、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造プログラムを説明する。第1の実施形態の画像表示体1Aは、画像表示体製造装置14により製造される。この画像表示体製造装置14は、図7に示すように、画像表示体1Aの製造プログラムがインストールされた情報処理装置11に接続されている。そして、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造プログラムは、情報処理装置11の動作により、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法を実行する。
画像表示体製造装置14としては、一例として、画像表示体1Aが印刷物であればプリンターなどの印刷装置であり、画像表示体1Aが電子ペーパー若しくは液晶ディスプレイなどの画像表示パネルであれば画像表示パネルに画像を表示するために画像表示装置に内蔵された画像エンジンが挙げられる。
また、情報処理装置11は、図7に示すように、記憶装置13及び処理装置12を備えており、画像表示体製造装置14の内部若しくは外部に接続されている。記憶装置13は上記の製造プログラムを記憶しており、処理装置12は記憶装置13に記憶された製造プログラムに基づいて画像表示体1Aの製造方法に係る製造処理を行うことにより画像表示体製造装置14を動作させる。
次に、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法を説明する。第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法では、図8(A)に示す視差画像形成工程と、同図(B)に示す遮光パターン形成工程とを行う。視差画像形成工程及び遮光パターン形成工程は、どちらの工程から行われてもよい。また、図6に示す反射層5を有する画像表示体1を生成する際は、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法では、さらに、視差画像形成工程の後に反射層形成工程を行ってもよい(図8(A))。
視差画像形成工程においては、図8(A)に示すように、視差画像3が透明媒体2の表面及び裏面のうちの一面(例えば裏面)に形成される。例えば、画像表示体1Aが印刷物である場合、視差画像3は画像表示体製造装置14となる印刷装置のヘッド14aから吐出された各色のインクにより形成される。画像表示体製造装置14は、視差画像3を形成した後に、視差画像3の上に反射層5を形成してもよい。
遮光パターン形成工程においては、図8(B)に示すように、遮光パターン4が透明媒体2に係る表面及び裏面のうちの他面(例えば表面)に形成される。例えば、画像表示体1Aが印刷物である場合、遮光パターン4は上記のヘッド14aから吐出された黒色インクなどの低透過率のインクにより形成されている。また、遮光パターン4の遮光度は、塗布された黒色インクの量によって制御される。
なお、このときに、左眼用画像及び右眼用画像の画像幅a及び遮光パターン4におけるパターン間距離Xは、図1における0<X≦a・L2/(L2+L1)、または0<X≦a・L3/(L3−L1)を満たすように印刷される。
反射層形成工程においては、図8(A)示すように、反射層5が視差画像3における透明媒体2との反対面に形成される。例えば、画像表示体1Aが印刷物である場合、反射層5は画像表示体製造装置14となる印刷装置のヘッド14aから吐出されたメタリックインクにより形成される。
次に、第1の実施形態の画像表示体1A、その製造方法及びその製造プログラムの作用を説明する。
第1の実施形態の画像表示体1Aにおいては、図1(A)に示すように、透明媒体2の表面及び裏面に視差画像3又は遮光パターン4が形成されており、視差画像3と遮光パターン4との間の距離となる透明媒体2の厚さL1及び観察距離L2並びに視差画像3の画像幅aに基づいて、上記に示したような遮光パターン4のパターン間距離Xが設定されている。そのため、観察者は、左眼において左眼用画像のみを観察でき、右眼において右眼用画像のみを観察することできる。その結果、観察者は、画像表示体1Aに表示されている画像を立体的に認識することができる。さらに、観察者は、本実施形態の画像表示体1Aを表面及び裏面のいずれから見たときでも、立体的な画像を認識することができる。
また、第1の実施形態の画像表示体1Aの遮光パターン4は、図1(A)又は(D)に示すように、視差画像3の各左眼用画像Lまたは右眼用画像Rにおける色彩がにじみやすい箇所において局所的に強い遮光性を有していてもよい。これにより、左眼用画像又は右眼用画像のどちらか一方の画像の一部が他方の画像の一部に重複表示されてしまうことを防止し、観察者はにじみやすい箇所であっても、鮮明な画像を認識することができる。
また、第1の実施形態の画像表示体1Aは、図6に示すように、視差画像3における透明媒体2との反対面に反射層5を備えていてもよい。これにより、反射層5により反射した光を利用して視差画像3を明るく表示することができる。
ここで、視差画像3の表示対象が主に文字または記号その他の平面物である場合、第1の実施形態の画像表示体1Aの遮光パターン4のパターン方式は、図2(A)、図3(A)並びに図4(A)及び(B)に示すように、パララックスバリア方式であってもよい。パララックスバリア方式の遮光パターン4が縦方向の縞模様であることから、ステップバリア方式の遮光パターン4と比較して視差画像3が明るくなりやすい。その結果、文字等を主な表示対象とした視差画像3のコントラストを高く設定することができる。
その一方、視差画像3の表示対象が主に風景又は人物その他の立体物である場合、第1の実施形態の画像表示体1Aの遮光パターン4のパターン方式は、図2(B)、図3(B)並びに図5(A)及び(B)に示すように、ステップバリア方式であってもよい。ステップバリア方式の遮光パターン4は、その解像度の劣化が縦横方向に均等に分布しているので、パララックスバリア方式の遮光パターン4と比較して、観察者が認識できる視差画像3の画質劣化を抑えることができる。
また、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法においては、図7並びに図8(A)及び(B)に示すように、第1の実施形態の製造プログラムに基づき、上記で示した視差画像形成工程及び遮光パターン形成工程が実行される。そのため、上記と同様、好適な範囲のパターン間距離Xを有する遮光パターン4が形成されているので、第1の実施形態の画像表示体1Aの製造方法は上記の画像表示体1Aを製造することができ、第1の実施形態の製造プログラムは上記の画像表示体1Aをその製造装置に製造させることができる。
次に、第2の実施形態の画像表示体1B、その製造方法及びその製造プログラムを説明する。第2の実施形態の画像表示体1Bは、図9(A)に示すように、媒体2、視差画像3、透明層6及び遮光パターン4を備えている。
第1の実施形態との相違点は、視差画像3及び遮光パターン4が媒体2の同一面側に形成されており、かつ、視差画像3及び遮光パターン4の間に透明層6が介在していることである。
媒体2は、平滑な表面を有する。第1の実施形態とは異なり、透明であることは必須条件ではない。
視差画像3は、媒体2の表面に形成されている。上記と同様、視差画像3は左眼用画像及び右眼用画像を有しており、その各画像幅はaに設定されている。
透明層6は、視差画像3の表面に形成されている。そして、透明層6の厚さはL1に設定されている。視差画像3と遮光パターン4との間の距離をL1に設定するという機能において、透明層6は第1の実施形態の透明媒体2と同様の役割を果たす。
遮光パターン4は、透明層6の表面に形成されている。遮光パターン4の役割、パララックスバリア方式やステップバリア方式などのパターン方式、パターン間距離X、遮光パターン4の遮光性については、第1の実施形態と同様に設定されている。
また、第2の実施形態の画像表示体1Bは、さらに反射層5を備えていてもよい。例えば、反射層5は、図10又は図11に示すように、媒体2と視差画像3との間又は媒体2の裏面に形成されている。図11に示すように、反射層5が媒体2の裏面に形成される場合、媒体2は透明であることが必須条件となる。
また、本実施形態では、視差画像3の各左眼用画像Lまたは右眼用画像Rにおける色彩がにじみやすい箇所には、反射層5が形成されないようにしてもよい。色彩のにじみが目立たないようにするためのである。「にじみやすい」とは、第1の実施形態における説明と同様である。
次に、第2の実施形態の画像表示体1Bの製造プログラムを説明する。第2の実施形態の画像表示体1Bは、第1の実施形態と同様、画像表示体製造装置14により製造される。そして、第2の実施形態の画像表示体1Bの製造プログラムは、画像表示体製造装置14に接続された情報処理装置11の動作により、第2の実施形態の画像表示体1Bの製造方法を実行する。
次に、第2の実施形態の画像表示体1Bの製造方法を説明する。第2の実施形態の画像表示体1Bの製造方法では、図12(A)、(B)及び(C)に示すように、視差画像形成工程、透明層形成工程及び遮光パターン形成工程が、この順序に実行される。また、図10のように、視差画像3と媒体2との間に反射層5を備える画像表示体1Bの製造方法では、図12(A)に示すように、視差画像形成工程の前に反射層形成工程を行う。図11のように、視差画像3の裏面に反射層5を備える画像表示体1Bの製造方法では、図13に示すように、反射層形成工程を備えている。
視差画像形成工程においては、図12(A)に示すように、媒体2の表面または反射層5の表面に視差画像3が形成される。視差画像3は、例えば、画像表示体製造装置14に係るヘッド14aから吐出された各色のインク等を用いて、形成される。視差画像形成工程は、おおむね第1の実施形態と同様である。
透明層形成工程においては、図12(B)に示すように、視差画像3の表面に透明層6が形成される。透明層6は、例えば、ヘッド14aから吐出されたクリアインクなどの透明インク等を用いて、形成される。
遮光パターン形成工程においては、図12(C)に示すように、透明層6の表面に遮光パターン4が形成される。遮光パターン4は、例えば、画像表示体製造装置14に係るヘッド14aから吐出された黒色インク等を用いて、形成される。遮光パターン形成工程は、おおむね第1の実施形態と同様である。
反射層形成工程においては、図12(A)又は図13に示すように、媒体2の表面又は裏面に反射層5が形成される。反射層5は、例えば、ヘッド14aから吐出されたメタリックインクなどの透明インク等を用いて、形成される。図12(A)に示すように、反射層5が媒体2の表面に形成される場合、反射層形成工程は視差画像形成工程よりも前に行われる。それに対し、図13に示すように、反射層5が媒体2の裏面に形成される場合、反射層形成工程は視差画像形成工程、透明層形成工程、遮光パターン形成工程のうちのいずれの工程の前後に行われてもよい。
画像表示体1Bが生成されるとき、媒体2は印刷装置のヘッド14aが往復運動する主走査方向と直行する副走査方向へ送られながら、図12(A),(B)及び(C)の順に各工程が実行される。そのために、ヘッド14aは、例えば、図14のような構造を有する。
すなわち、図14には、ヘッド14aのノズル面を正面から見た図を示す。同図に示すように、ヘッド14aは、反射層5を形成するメタリックインクを吐出するノズル群141、視差画像3を形成するカラーインクを吐出するノズル群143、透明層6を形成する透明インクを吐出するノズル群145及び遮光パターン4を形成するための黒インク4を吐出するノズル群147を備える。各ノズル群141、143,145、147は、媒体2が送られる副走査方向に沿って配置されている。このヘッド14aを用いることにより、反射層5、視差画像3、透明層6及び遮光パターン4を媒体2上に積層形成するために、媒体2を複数回副走査方向へ送る必要はなく、媒体2を一回副走査方向へ送る間に、反射層5、視差画像3、透明層6及び遮光パターン4を、この順序で媒体2の上に積層形成することができる。このようにして、視差画像3及び遮光パターン4を、一回の副走査で媒体2の同じ面上に積層形成できるので、高い精度で視差画像3と遮光パターン4との相対的な位置合わせを行うことができる。
次に、第2の実施形態の画像表示体1B、その製造方法及びその製造プログラムの作用を説明する。
第2の実施形態の画像表示体1Bにおいては、媒体2の表面において視差画像3、透明層6及び遮光パターン4が順に積層形成されている。
ここで、遮光パターン4におけるパターン間距離Xが、第1の実施形態と同様、透明層6の厚さL1及び観察距離L2並びに視差画像3の画像幅aに基づいて、好適な許容範囲に設定されている場合、観察者は、左眼において左眼用画像のみを観察でき、右眼において右眼用画像のみを観察することでき、画像を立体的に認識することができる。さらに、媒体2が透明であれば、観察者は、画像表示体1Bを表面及び裏面のいずれから見たときでも、立体的な画像を認識することができる。
また、反射層5が透明の媒体2の裏面又は媒体2と視差画像3との間に形成されている場合、反射層5により反射した光を利用して視差画像3を明るく表示することができる。また、視差画像3及び遮光パターン4が形成された面と反対面に反射層5を形成することもできるし、視差画像3及び遮光パターン4が形成された面と同一面に反射層5を形成することができるので、画像表示体1Bの設計の自由度を向上させることができる。
また、第2の実施形態の画像表示体1Bの反射層5は、視差画像3の各左眼用画像Lまたは右眼用画像Rにおける色彩がにじみやすい箇所を除いた箇所に対して形成されていてもよい。これにより、視差画像3の各左眼用画像Lまたは右眼用画像Rにおける色彩がにじみやすい箇所に対して反射層5からの反射光を少なくすることができるので、にじみが目立たないようにできる。
さらに、第2の実施形態の画像表示体1Bにおける遮光パターン4の遮光性及びパターン方式の違い並びに第2の実施形態の画像表示体1Bの製造方法及びその製造プログラムに係る作用は、第1の実施形態又は第2の実施形態における上記作用と同様の作用を示す。
すなわち、本実施形態の画像表示体によれば、遮光パターン4や反射層5などによって観察者の一方の目に対して左眼用画像又は右眼用画像のどちらか一方の画像のみを好適に表示することができるので、製造コストが高くなりやすいレンチキュラーレンズを用いることなく、立体画像等を好適に表示することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、以上においては、立体画像を表示するために好適な実施形態について説明したが、これ以外にも、例えばデュアルディスプレイのように異なる二つの画像を表示する際に適用することも可能である。
1 画像表示体
2 (透明)媒体
3 視差画像
4 遮光パターン
5 反射層
6 透明層
11 情報処理装置
12 処理装置
13 記憶装置
14 画像表示体製造装置
2 (透明)媒体
3 視差画像
4 遮光パターン
5 反射層
6 透明層
11 情報処理装置
12 処理装置
13 記憶装置
14 画像表示体製造装置
Claims (4)
- 平滑な表面を有する媒体と、
前記媒体の表面又は裏面に形成された反射層と、
前記媒体の表面側であって前記反射層若しくは前記媒体の表面において左眼用画像及び右眼用画像を有する視差画像と、
前記視差画像の表面に形成された平滑な透明層と、
前記透明層の表面において前記視差画像が観察者から立体画像に見えるように前記視差画像を前記左眼用画像及び前記右眼用画像に分離する遮光パターンと
を備えていることを特徴とする画像表示体。 - 前記遮光パターンは、前記視差画像の各画素における色彩がにじみやすい箇所において、その他の箇所と比較して強い遮光性を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示体。 - 前記視差画像の表示対象が主に文字または記号その他の平面物である場合、前記遮光パターンのパターン方式はパララックスバリア方式であり、前記視差画像の表示対象が主に風景又は人物その他の立体物である場合、前記遮光パターンのパターン方式はステップバリア方式である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示体。 - 前記反射層は、前記視差画像の各画素における色彩がにじみやすい箇所を除いた箇所に対して形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像表示体。
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130604 |