JP2011203426A - 長尺状の光学積層体、輝度向上フィルム及び液晶表示装置 - Google Patents

長尺状の光学積層体、輝度向上フィルム及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一体型の輝度向上フィルムを容易に製造できる長尺状の光学積層体を提供する。
【解決手段】コレステリック樹脂層と、コレステリック樹脂層の表面に直接に存するネマチック樹脂層とを備える長尺状の光学積層体において、前記ネマチック樹脂層の遅相軸の向きを、前記光学積層体の幅方向に対して135°±15°または45°±15°の方向に向かせるようにする。
【選択図】なし

Description

本発明は長尺の光学積層体、前記光学積層体から切り出した輝度向上フィルム、および前記輝度向上フィルムを備える液晶表示装置に関する。
液晶表示装置等の表示装置において、その性能を向上させるために様々な光学部材を設けることが知られている。例えば、液晶表示装置において、バックライトからの光を有効に利用して輝度を向上させるための一方法として、輝度向上フィルムを設けることが知られている。このような輝度向上フィルムの例としては、コレステリック樹脂層の円偏光分離機能を利用した輝度向上フィルムが挙げられる。このタイプの輝度向上フィルムは、通常、コレステリック樹脂層及び位相差フィルムを備え、コレステリック樹脂層を透過した所定の円偏光を位相差フィルムで直線偏光に変換するようになっている。また、輝度向上フィルムの別の例としては、一軸方向に関して互いに屈折率が異なる樹脂を交互に数百層重ね合わせて反射偏光分離層とした輝度向上フィルム(例えば、3M社製DBEF)なども知られている。
液晶表示装置の液晶パネルは、一般に、液晶セルと、この液晶セルを挟むように配置される一対の偏光板(入射側偏光板および出射側偏光板)とを備えて構成される。前記の入射側偏光板及び出射側偏光板は、通常は吸収型直線偏光板である。このような液晶表示装置に上述した輝度向上フィルムを設ける場合、輝度向上フィルムから出光する直線偏光の電場の振動方向(以下、適宜「直線偏光の向き」という。)と、入射側偏光板の透過軸とを平行にすることが求められる。
また、液晶表示装置用の光学フィルムとして、コレステリック液晶、ネマチック液晶等を用いた光学フィルムも知られている(特許文献1〜3参照)。
特許第3559214号公報 特開2004−109171号公報 特開2002−214440号公報
近年、液晶表示装置を薄型化する目的、及び、空気界面における界面反射を除去して光学性能を向上させる目的で、輝度向上フィルムと吸収型直線偏光板とを貼り合わせた一体型の輝度向上フィルムの開発が進んでいる。製造効率を向上させる観点からは、前記の輝度向上フィルムと吸収型直線偏光板との貼り合わせは、ロールトゥロール(Roll to Roll)により行うことが望ましい。すなわち、長尺の輝度向上フィルムと長尺の吸収型直線偏光板とを貼り合わせるようにすることが望ましい。
ところが、輝度向上フィルムから出光する直線偏光の向きを精密に制御することは従来の技術では困難であった。例えば、延伸フィルムからなる位相差フィルムを備えた輝度向上フィルムでは、輝度向上フィルムから出光する直線偏光の向きが延伸フィルムの延伸方向に依存するので、輝度向上フィルムから出光する直線偏光の向きの精密な制御が困難であった。そのため、ロールトゥロールによる張り合わせでは、輝度向上フィルムから出光する直線偏光の向きと吸収型直線偏光板の透過軸とを正確に平行にすることも困難であった。このような事情により、一体型の輝度向上フィルムを製造しようとする場合、従来は、ロールトゥロールではなくバッチ貼りにより輝度向上フィルムと吸収型直線偏光板とを貼り合わせていた。すなわち、予め所望の形状に切り出したフィルム片として輝度向上フィルム及び吸収型直線偏光板を用意し、用意した輝度向上フィルムと吸収型直線偏光板とを貼り合わせるようにしていた。
本発明は上述した課題に鑑みて創案されたもので、一体型の輝度向上フィルムを容易に製造できる長尺状の光学積層体、容易に製造できる輝度向上フィルム、並びに、前記の輝度向上フィルムを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明者は、コレステリック樹脂層の厚みを制御することにより、このコレステリック樹脂層の表面に直接に設けられたネマチック樹脂層の遅相軸の向きを制御できること、ならびに、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きを所定の向きにすることにより、一体型の輝度向上フィルムをロールトゥロールで連続して容易に製造できるようになることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔8〕を要旨とする。
〔1〕 コレステリック樹脂層と、前記コレステリック樹脂層の表面に直接に設けられたネマチック樹脂層とを備える長尺状の光学積層体であって、
前記ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが、前記光学積層体の幅方向に対して135°±15°または45°±15°の方向を向いている、長尺状の光学積層体。
〔2〕 前記ネマチック樹脂層が1/4波長板として機能する、〔1〕記載の長尺状の光学積層体。
〔3〕 前記ネマチック樹脂層の前記コレステリック樹脂層とは反対側に、前記光学積層体の幅方向に透過軸を有する吸収型直線偏光板を備える、〔1〕又は〔2〕記載の長尺状の光学積層体。
〔4〕 前記ネマチック樹脂層の波長分散比(波長分散比とは、波長400nmの光に対する面内レターデーションRe400と波長560nmの光に対する面内レターデーションR560との比Re400/Re560である。)が1.25以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
〔5〕 前記コレステリック樹脂層に広帯域化処理が施されている、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
〔6〕 前記コレステリック樹脂層の反射帯域が可視帯域の全域を覆う、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体から切り出した輝度向上フィルム。
〔8〕 〔7〕記載の輝度向上フィルムを備える液晶表示装置。
本発明によれば、一体型の輝度向上フィルムを容易に製造できる長尺状の光学積層体、容易に製造できる輝度向上フィルム、並びに、前記の輝度向上フィルムを備えた液晶表示装置を提供できる。
図1は、参考例1において測定した、コレステリック樹脂層の膜厚と、ネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度との関係を示す図である。 図2は、実施例1及び実施例2において用いた、光学積層体を評価するための装置を示す分解斜視図である。 図3は、実施例1において測定した、コレステリック樹脂層の膜厚と、正面輝度及び全方位輝度の相対値並びにネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度との関係を示す図である。 図4は、実施例2において測定した、各測定波長におけるネマチック樹脂層の面内レターデーションの比を示す図である。 図5は、実施例2において測定した色度座標の相対値Δx及びΔyを示す図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
〔1.概要〕
本発明の光学積層体は、コレステリック樹脂層と、前記コレステリック樹脂層の表面に直接に設けられたネマチック樹脂層とを備える。ここで、コレステリック樹脂層の表面に直接にネマチック樹脂層が設けられるとは、コレステリック樹脂層とネマチック樹脂層との間に粘着剤層、接着剤層、配向膜等の他の層が存在せず、コレステリック樹脂層の表面に直接接するようにネマチック樹脂層が存在していることを意味する。
また、通常、本発明の光学積層体は支持基材を備える。支持基材を備える場合、各層の位置は、通常、支持基材、コレステリック樹脂層およびネマチック樹脂層がこの順となるようになっている。
本発明の光学積層体は長尺状の光学積層体である。したがって、光学積層体に含まれるコレステリック樹脂層、ネマチック樹脂層及び支持基材等の部材も、長尺状の部材となる。ここで、「長尺状」とは、その幅に対して、少なくとも5倍以上の長さを有するものをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するものをいう。
さらに、本発明の光学積層体では、ネマチック樹脂層の遅相軸が所定の向きを向くようになっている。これにより、コレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層を備える長尺の光学積層体と、長尺の吸収型直線偏光板とを貼り合わせる場合に、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きと吸収型直線偏光板の透過軸とを容易に平行にできるため、一体型の輝度向上フィルムをロールトゥロールにて容易に製造できる。
〔2.支持基材〕
支持基材は、通常、コレステリック樹脂層の製造時に液晶組成物を塗布する対象となる部材である。支持基材としては通常はフィルム状またはシート状の部材を用いる。支持基材は、コレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層と共に本発明の光学積層体の一部として用いてもよいが、液晶表示装置等に実装する際の薄膜化等の観点から、コレステリック樹脂層の製造後に剥がしてもよい。したがって、支持基材はコレステリック樹脂層と剥離可能であることが好ましい。支持基材をコレステリック樹脂層から剥がす場合、通常は、光学積層体に吸収型直線偏光板を設けた後で支持基材を剥がすようにする。
支持基材としては、通常は透明樹脂基材を用いる。透明とは、例えば1mm厚で全光線透過率が80%以上であることをいう。透明樹脂基材の具体例を挙げると、脂環式オレフィンポリマー、ポリエチレンやポリプロピレンなどの鎖状オレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、変性アクリルポリマー、エポキシ樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂等の合成樹脂からなる単層又は積層のフィルム等が挙げられる。これらの中でも、脂環式オレフィンポリマー又は鎖状オレフィンポリマーからなるものが好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、脂環式オレフィンポリマーからなるものが特に好ましい。なお、透明樹脂基材の材料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
コレステリック樹脂層の膜厚を面内で均一にする観点から、支持基材のコレステリック樹脂層に近い側の面は、平滑な面であることが好ましい。コレステリック樹脂層の厚みを面内で均一にすることにより、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きを精密に制御できるようにするためである。ここで平滑な面とは、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが所望の範囲に収まる程度に平滑であることを意味する。
必要に応じて、支持基材は配向膜を有していてもよい。配向膜は支持基材のコレステリック樹脂層に近い側の面に設けられる膜である。配向膜を備えることにより、コレステリック樹脂層の製造時に液晶化合物分子を所望の方向に確実に配向させることができる。配向膜は、支持基材の表面上に、必要に応じてコロナ放電処理等を施した後、配向膜の材料を水又は溶媒に溶解させた溶液等を、例えばリバースグラビアコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、ダイコーティング、バーコーティング等の公知の方法を用いて塗布し、乾燥させ、その後乾燥塗膜にラビング処理を施すことにより形成することができる。前記配向膜の材料としては、例えば、セルロース、シランカップリング剤、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エポキシアクリレート、シラノールオリゴマー、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、ポリオキサゾール、環化ポリイソプレンなどが挙げられるが、変性ポリアミドが特に好ましい。なお、配向膜の材料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
前記変性ポリアミドとしては、例えば、芳香族ポリアミド又は脂肪族ポリアミドに変性を加えたものが挙げられる。中でも、脂肪族ポリアミドに変性を加えたものが好ましい。具体例を挙げると、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12、3元ないし4元共重合ナイロン、脂肪酸系ポリアミド、又は脂肪酸系ブロック共重合体(例えばポリエーテルエステルアミド、ポリエステルアミド)に変性を加えたもの等が挙げられる。当該変性としては、例えば、末端アミノ変性、カルボキシル変性、ヒドロキシル変性などの変性、並びにアミド基の一部をアルキルアミノ化又はN−アルコキシアルキル化する変性が挙げられる。N−アルコキシアルキル化変性ポリアミドとしては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、又はナイロン−12等の共重合ナイロンのアミド基の一部をN−メトキシメチル化したものが挙げられる。前記変性ポリアミドの重量平均分子量は、好ましくは5000以上、より好ましくは10000以上であり、好ましくは500000以下、より好ましくは200000以下である。
また、配向膜の厚みは、液晶層に所望の配向均一性が得られる厚みであればよく、具体的には、0.001μm以上が好ましく、0.01μm以上がより好ましく、5μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。ただし、コレステリック樹脂層の厚みを高い精度で均一にしてネマチック樹脂層の遅相軸の向きを精密に制御する観点、および、本発明の光学積層体を薄膜化する観点からは、配向膜は設けないことが好ましい。すなわち、支持基材の表面に直接にコレステリック樹脂層が形成されることが好ましい。
支持基材の厚みは、製造装置でのハンドリング性、材料のコスト、薄型化及び軽量化の観点から、好ましくは30μm以上、より好ましくは60μm以上であり、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下である。
〔3.コレステリック樹脂層〕
コレステリック樹脂層は、コレステリック液晶組成物の膜を硬化させて得られる樹脂層であり、コレステリック規則性を有する。前記のコレステリック規則性とは、一平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるという具合に、分子が一定方向に配列している平面を進むに従って分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造のことをいう。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は光学的にカイラルな構造となる。前記の平面の法線(カイラル軸)はコレステリック樹脂層の厚み方向に略平行になっていることが好ましい。
コレステリック樹脂層は、円偏光分離機能を有する。すなわち、ある特定波長帯域の左回転若しくは右回転の円偏光を反射し、それ以外の円偏光を透過する機能を有する。このため、コレステリック樹脂層は円偏光分離素子として機能する。コレステリック樹脂層としては、ネマチック樹脂層に対して左円偏光及び右円偏光のいずれを出光するものを用いてもよいが、通常はネマチック樹脂層に対して左円偏光を出光するものを用いる。なお、左円偏光とは、光の電界ベクトルが、光の進行方向に沿って見て(例えば、コレステリック樹脂層側からネマチック樹脂層に向かって見て)時計回りである円偏光のことをいう。
コレステリック樹脂層は広帯域化処理が施されていることが好ましい。具体的には、コレステリック樹脂層の反射帯域の波長幅が300nm以上であることが好ましく、350nm以上であることがより好ましい。なお、コレステリック樹脂層の反射帯域とは、入射光の40%以上が反射される帯域のことをいう。このように広い反射帯域を有するコレステリック樹脂層を備えることにより、本発明の光学積層体が広い波長帯域の光に対応できるようになるため、波長ごとに別の輝度向上フィルムを用意する必要が無くなり液晶表示装置の薄型化に貢献できる。
また、コレステリック樹脂層としては、この円偏光分離機能を可視帯域(即ち、可視光の波長帯域)の全波長領域にわたって発揮するコレステリック樹脂層が好ましい。すなわち、コレステリック樹脂層の反射帯域が可視帯域の全域を覆うことが好ましい。ここで、可視帯域とは、400nm〜750nmの波長領域のことをいう。例えば、青色(波長410〜470nm)、緑色(波長520〜580nm)、赤色(波長600〜660)nmのいずれの波長帯域の光についても円偏光分離機能を有するコレステリック樹脂層が好ましい。
円偏光分離機能を発揮する波長は、通常、コレステリック樹脂層におけるカイラル構造の螺旋ピッチに依存する。カイラル構造の螺旋ピッチとは、カイラル構造において分子軸の方向が平面を進むに従って少しずつ角度がずれていき、そして再びもとの分子軸方向に戻るまでの平面法線方向の距離のことである。このカイラル構造の螺旋ピッチの大きさを変えることによって、円偏光分離機能を発揮する波長を変えることができる。通常、前記のカイラル構造の螺旋ピッチは、コレステリック樹脂層の厚み方向において、出光側の面に近づくにつれて狭くなるようになっている。
コレステリック樹脂層の膜厚は、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが所定の向きを向くような膜厚にする。コレステリック樹脂層の表面に直接に設けられるネマチック樹脂層の遅相軸の向きは、コレステリック樹脂層の膜厚に応じて設定されるからである。以下、この点について詳細に説明する。
本発明者の検討によれば、コレステリック樹脂層の表面に直接にネマチック樹脂層を設ける場合、コレステリック樹脂層とネマチック樹脂層との界面におけるコレステリック樹脂層の表面のダイレクター(以下、適宜「コレステリック樹脂層の表面ダイレクター」という。)は、ネマチック樹脂層に対して配向規制力を発揮することが判明した。具体的には、後述する参考例1に記載したように、コレステリック樹脂層の表面ダイレクターの向きと、当該コレステリック樹脂層の表面に直接に塗布したネマチック液晶のダイレクターの向き(ひいては、光学軸の向き)とは一致することが、実験より確かめられた。
他方、コレステリック樹脂層がコレステリック規則性を有するため、コレステリック樹脂層の表面ダイレクターの向きは、コレステリック樹脂層におけるカイラル構造の螺旋ピッチ及びコレステリック樹脂層の膜厚により制御できる。通常は、主にコレステリック樹脂層の膜厚を制御することにより、コレステリック樹脂層の表面ダイレクターの向きを所望の向きに調整できる。
したがって、コレステリック樹脂層の膜厚を制御することにより、コレステリック樹脂層の表面ダイレクターの向きを調整すれば、ネマチック樹脂層のダイレクターの向きを制御できるため、ネマチック樹脂層の遅相軸を所定の向きに発現させることが可能となる。このため、本発明の光学積層体では、コレステリック樹脂層の膜厚を、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが目的とする所定の向きを向くような膜厚に設定している。
通常は、コレステリック樹脂層の膜厚は、予めコレステリック樹脂層の膜厚とネマチック樹脂層の遅相軸の向きとの関係を調べておき、調べておいた関係を基にして、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きを所望の向きにできるような値にすればよい。
具体的なコレステリック樹脂層の膜厚は、本発明の光学積層体に求められる光学性能及びコレステリック樹脂層の組成等に応じて設定すればよいが、好ましくは3.0μm以上、より好ましくは3.5μm以上であり、好ましくは10.0μm以下、より好ましくは8μm以下である。コレステリック樹脂層の膜厚が3.0μmより薄いと反射率が低下する傾向がある。なお、前記膜厚は、コレステリック樹脂層が2以上の層である場合は各層の膜厚の合計を指し、コレステリック樹脂層が1層である場合にはその膜厚を指す。
コレステリック樹脂層は、非液晶性の樹脂層であることが好ましい。非液晶性の樹脂層であると、周囲の温度や電界などによってコレステリック規則性が変化しないからである。非液晶性のコレステリック樹脂層は、例えば、液晶性を有し且つ重合性を有する化合物を含む組成物の層において、かかる化合物をコレステリック液晶相に配向させてから重合させることにより得ることができる。
好適なコレステリック樹脂層としては、例えば、(i)カイラル構造の螺旋ピッチの大きさを段階的に変化させたコレステリック樹脂層、(ii)カイラル構造の螺旋ピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂層等が挙げられる。
(i)カイラル構造の螺旋ピッチを段階的に変化させたコレステリック樹脂層は、例えば、青色の波長帯域の光で円偏光分離機能を発揮するカイラル構造の螺旋ピッチを有するコレステリック樹脂層、緑色の波長帯域の光で円偏光分離機能を発揮するカイラル構造の螺旋ピッチを有するコレステリック樹脂層、及び、赤色の波長帯域の光で円偏光分離機能を発揮するカイラル構造の螺旋ピッチを有するコレステリック樹脂層を積層することによって得ることができる。また、反射される円偏光の中心波長が470nm、550nm、640nm、及び770nmであるコレステリック樹脂層をそれぞれ作製し、これらのコレステリック樹脂層を任意に選択し、反射光の中心波長の順序で3〜7層積層することによって得ることができる。カイラル構造の螺旋ピッチの大きさが異なるコレステリック樹脂層を積層する場合には、各コレステリック樹脂層で反射する円偏光の回転方向が同じであることが好ましい。また、カイラル構造の螺旋ピッチの大きさが異なるコレステリック樹脂層の積層順序は、カイラル構造の螺旋ピッチの大きさで、昇順又は降順になるようにすることが、視野角の広い液晶表示装置を得るために好ましい。これらコレステリック樹脂層の積層は、単に重ね置いただけでもよいし、粘着剤や接着剤を介して固着させてもよい。
(ii)カイラル構造の螺旋ピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂層は、その製法によって特に制限されない。コレステリック樹脂層の製法の好ましい例としては、コレステリック樹脂層を形成するための重合性液晶化合物を含有するコレステリック液晶組成物を他の層(通常は支持基材)上に塗布して液晶層を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理により当該液晶層を硬化する方法が挙げられる。当該コレステリック液晶組成物の好ましい態様は、重合性液晶化合物及び重合開始剤、並びに、必要に応じて界面活性剤、カイラル剤及び配向調整剤等を溶剤に溶解させた組成物である。
(重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物としては、例えば、特開平11−130729号公報、特開平8−104870号公報、特開2005−309255号公報、特開2005−263789号公報、特表2001−519317号公報、特表2002−533742号公報、特開2002−308832号公報、特開2002−265421号公報、特開昭62−070406号公報、特開平11−100575号公報、特開2008−291218号公報、特開2008−242349号公報、国際公開第2009/133290号、特願2008−170835号等に記載のものを用いることができる。
これらの中でも、下記式(1)で表される棒状液晶化合物が好ましい。
Figure 2011203426
式(1)中、Rは、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−へプチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;−OR;−O−C(=O)−R;および−C(=O)−OR;からなる群より選ばれるいずれかを表す。
ここで、Rは、水素原子;又は置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基を表す。Rが置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基である場合、炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
が置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基である場合、アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;等が挙げられる。なお、前記のアルキル基が有する置換基の数は1個でも2個以上でもよく、また、前記のアルキル基が有する置換基の種類は1種類でも2種類以上でもよい。
また、Rがアルキル基である場合、当該アルキル基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR−C(=O)−、−C(=O)−NR−、−NR−、および−C(=O)−からなる群より選ばれるいずれかが介在していてもよい(ただし、−O−および−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。
は、水素原子;または、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;を表す。
また、nはそれぞれ独立に2〜12の整数を表し、6であるのが好ましい。
なかでも、Rは、−C(=O)−ORで表される基であるのが好ましい。ここで、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表し、当該アルキル基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−が介在していてもよい(ただし、−O−および−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。中でもRとしては、メチル基が好ましい。
以上より、前記式(1)で表される化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。なお、下記式(2)においてRは式(1)と同様である。
Figure 2011203426
なお、重合性液晶化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
前記式(1)で表される棒状液晶化合物は、有機合成化学における公知の方法を組み合わせることによって、例えば、特開2008−291218号公報に記載の方法により製造することができる。
棒状液晶化合物は、その屈折率異方性Δnが、通常0.18以上、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.22以上である。屈折率異方性Δnが0.30以上の棒状液晶化合物を用いると、紫外線吸収スペクトルの長波長側の吸収端が可視帯域に及ぶ場合があるが、そのスペクトルの吸収端が可視帯域に及んでも所望の光学的性能に悪影響を及ぼさない限り、使用可能である。このような高い屈折率異方性Δnを有することにより、高い光学的性能(例えば、円偏光分離特性)を有するコレステリック樹脂層を実現できる。
(他の共重合可能な単量体)
通常は、コレステリック液晶組成物により液晶層を形成し、その液晶層に含まれる重合性液晶化合物を重合させ、そうして得られる重合体を含む樹脂の層としてコレステリック樹脂層を形成する。重合性液晶化合物を重合して得られる重合体としては、重合性液晶化合物を単独重合させた単独重合体、2種類以上の重合性液晶化合物の共重合体、重合性液晶化合物と他の共重合可能な単量体との共重合体などが挙げられる。したがって、コレステリック液晶組成物は、他の共重合可能な単量体を含んでいてもよい。なお、他の共重合可能な単量体としては、一個の繰り返し単位に相当するモノマーだけでなく、二個以上の繰り返し単位に相当するオリゴマーも含む。
前記の他の共重合可能な単量体としては、例えば、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−メトキシフェニル、4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸ビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−3’,4’−ジフルオロフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸ナフチル、4−アクリロイルオキシ−4’−デシルビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−シアノビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−メトキシビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−(4”−フルオロベンジルオキシ)−ビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−プロピルシクロヘキシルフェニル、4−メタクリロイル−4’−ブチルビシクロヘキシル、4−アクリロイル−4’−アミルトラン、4−アクリロイル−4’−(3,4−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−アミルフェニル)、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−(4’−プロピルシクロヘキシル)フェニル)等が挙げられる。なお、他の共重合可能な単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
コレステリック液晶組成物が含む他の共重合可能な単量体の含有量は、全重合性単量体(すなわち、重合性液晶化合物と他の共重合可能な単量体との合計)の50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。かかる範囲にあると、重合後に、ガラス転移温度(Tg)が高く、高い膜硬度を実現できる重合体を得ることができる。
また、他の共重合可能な単量体の分子量は600未満であることが好ましく、重合性液晶化合物の分子量が600以上であることが好ましい。他の共重合可能な単量体の分子量が600未満であることにより、それよりも分子量の大きい重合性液晶化合物の隙間に入り込むことができ、配向均一性を向上させることができる。
コレステリック液晶組成物は、硬化後の膜強度向上や耐久性向上のために、任意に架橋剤を含有していてもよい。当該架橋剤としては、液晶組成物を塗布して得られる液晶層の硬化時に同時に反応したり、硬化後に熱処理を行って反応を促進したり、湿気により自然に反応が進行したりして、液晶層の架橋密度を高めることができ、かつ配向均一性を悪化させないものを適宜選択し用いればよい。また架橋剤は、例えば紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
前記架橋剤の配合割合は、コレステリック液晶組成物を硬化して得られる硬化膜中における架橋剤の濃度が0.1重量%〜15重量%となるようにすることが好ましい。架橋剤の配合割合が0.1重量%より少ないと架橋密度向上の効果が得られない可能性があり、逆に15重量%より多いと液晶層の安定性を低下させる可能性がある。
(重合開始剤)
コレステリック液晶組成物に含有させる重合開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤のいずれを用いてもよい。中でも、より容易且つ効率よくコレステリック樹脂層が得られることから、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、多核キノン化合物(米国特許第3046127号明細書、米国特許第2951758号明細書)、オキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書)、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号明細書、米国特許第2367670号明細書)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書)などが挙げられる。
なお、重合開始剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
該光重合開始剤の配合割合はコレステリック液晶組成物中0.03重量%〜7重量%であることが好ましい。光重合開始剤の配合量が0.03重量%より少ないと重合度が低くなり膜強度が低下する場合がある。逆に7重量%より多いと、液晶の配向を阻害して液晶相が不安定になる場合がある。
光重合開始剤を用いる場合、重合反応を開始させるには光を照射することになるが、この際の照射光としては紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、好ましくは0.01mJ/cm以上であり、好ましくは50J/cm以下、より好ましくは800mJ/cm以下である。紫外線の照射方法は特に制限されない。また、紫外線照射エネルギーは重合性液晶化合物の種類によって適宜選択される。
(界面活性剤)
コレステリック液晶組成物は、任意に界面活性剤を含有していてもよい。当該界面活性剤としては、配向を阻害しないものを適宜選択して使用することができる。当該界面活性剤の例を挙げると、疎水基部分にシロキサン又はフッ化アルキル基を含有するノニオン系界面活性剤等が好適に使用できる。中でも、1分子中に2個以上の疎水基部分を持つオリゴマーが特に好適である。これらの界面活性剤としては、例えば、OMNOVA社PolyFoxのPF−151N、PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520、PF−3320、PF−651、PF−652;ネオス社フタージェントのFTX−209F、FTX−208G、FTX−204D;セイミケミカル社サーフロンのKH−40等を用いることができる。なお、界面活性剤は1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤の配合割合は、コレステリック液晶組成物を硬化して得られる硬化膜中における界面活性剤の濃度が0.05重量%〜3重量%となるようにすることが好ましい。界面活性剤の配合割合が0.05重量%より少ないと空気界面における配向規制力が低下して配向欠陥が生じる場合がある。逆に3重量%より多い場合には、過剰の界面活性剤が液晶分子間に入り込み、配向均一性を低下させる場合がある。
(カイラル剤)
コレステリック液晶組成物は、任意にカイラル剤を含有していてもよい。前記カイラル剤の具体例としては、特開2005−289881号公報、特開2004−115414号公報、特開2003−66214号公報、特開2003−313187号公報、特開2003−342219号公報、特開2000−290315号公報、特開平6−072962号公報、米国特許第6468444号公報、国際公開第98/00428号、特開2007−176870号公報、等に掲載されるものが挙げられる。その具体例を挙げると、例えばBASF社パリオカラーのLC756が挙げられる。なおカイラル剤は1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
カイラル剤の濃度は、所望する光学的性能を低下させない範囲とする。具体的なカイラル剤の含有割合は、前記コレステリック液晶組成物中、通常1重量%〜60重量%である。
コレステリック液晶組成物は、必要に応じてさらに他の任意成分を含有していてもよい。当該他の任意成分としては、溶媒、ポットライフ向上のための重合禁止剤、耐久性向上のための酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等が挙げられる。なお、これらの任意成分は、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
これらの任意成分は、所望する光学的性能を低下させない範囲で含有させればよい。
コレステリック液晶組成物の製造方法は、特に限定されず、上記各成分を混合することにより製造することができる。
コレステリック樹脂層は、例えば、コレステリック液晶組成物を、支持基材等の他の層上に塗布して液晶層を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理により当該液晶層を硬化することにより、硬化膜として製造することができる。
コレステリック液晶組成物の塗布は、公知の方法、例えば押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法等により実施すればよい。なお、配向膜を用いずコレステリック液晶組成物を支持基材の表面に直接塗布する場合、コレステリック液晶組成物の塗布前に予め支持基材の表面にラビング処理を施しておくことが好ましい。
前記塗布により得られた液晶層を硬化する前に、必要に応じて、配向処理を施す。配向処理は、例えば液晶層を50℃〜150℃で0.5〜10分間加温することにより行えばよい。当該配向処理を施すことにより、液晶層を良好に配向させることができる。
前記硬化の工程は、1回以上の光照射、加温処理又はこれらの組み合わせにより行うことができる。
加温条件は、例えば、温度が通常40℃以上、好ましくは50℃以上で、通常200℃以下、好ましくは140℃以下において、通常1秒以上、好ましくは5秒以上、通常3分以下、好ましくは120秒以下の時間で行う。
また、前記の光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、例えば波長200nm〜500nmの光を0.01秒〜3分照射することにより行えばよい。また、広帯域化処理として、例えば0.01mJ/cm〜50mJ/cmの微弱な紫外線照射と加温とを複数回交互に繰り返すようにしてもよい。このような広帯域化処理を行うことにより、コレステリック樹脂層の反射帯域を広帯域化できる。上記の微弱な紫外線照射等による反射帯域の拡張を行った後に、例えば50mJ/cm〜10,000mJ/cmの比較的強い紫外線を照射し、液晶化合物を完全に重合させ、コレステリック樹脂層とすることができる。上記の反射帯域の広帯域化処理及び強い紫外線の照射は、空気下で行ってもよく、又はその工程の一部又は全部を、酸素濃度を制御した雰囲気(例えば、窒素雰囲気下)中で行ってもよい。
前記の他の層上へのコレステリック液晶組成物の塗布及び硬化の工程は、1回に限られず、塗布及び硬化を複数回繰り返し2層以上のコレステリック樹脂層を形成することもできる。ただし、1回のみのコレステリック液晶組成物の塗布及び硬化によっても、良好に配向した前記の重合性液晶化合物の重合体を含み、かつ5μm以上といった厚みのコレステリック樹脂層を容易に形成することはできる。
〔4.ネマチック樹脂層〕
ネマチック樹脂層は、ネマチック液晶組成物の膜を硬化させて得られる樹脂層である。本発明の光学積層体においては、上述したように、ネマチック樹脂層の分子の配向の向き(すなわち、ダイレクターの向き)は、コレステリック樹脂層の表面ダイレクターの配向制御力により制御される。これにより、ネマチック樹脂層はコレステリック樹脂層の膜厚に応じた向きに遅相軸を有することになる。したがって、コレステリック樹脂層から出光しネマチック樹脂層に入光した円偏光は、ネマチック樹脂層の位相差及び遅相軸の向きに応じて偏光状態が変換されてから、ネマチック樹脂層から出光するようになっている。
ネマチック樹脂層の遅相軸の向きは、本発明の光学積層体の幅方向に対して135°±15°または45°±15°の方向を向いている。すなわち、ネマチック樹脂層の遅相軸が本発明の光学積層体の幅方向に対して、120°〜150°または30°〜60°の角度をなすようになっている。これにより、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きを本発明の光学積層体の幅方向に合わせることができる。したがって、ネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側に、幅方向に透過軸を有する長尺の吸収型直線偏光板を設けた場合、吸収型直線偏光を透過する光量を大きくできる。また製造効率の観点では、ネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側に、幅方向に透過軸を有する長尺の吸収型直線偏光板をロールトゥロールで貼り合わせる場合、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きと吸収型直線偏光板の透過軸とを容易に平行にできる。なお、ネマチック樹脂層から出光する光が厳密には直線偏光ではなく楕円偏光となる場合もありえるが、その場合には、楕円偏光の長軸の向きを、前記の直線偏光の向きとして扱うものとする。
135°±15°であるか45°±15°であるかは、コレステリック樹脂層から出光する光が左円偏光であるか右円偏光であるかにより選択すればよい。通常、コレステリック樹脂層から出光する光が左円偏光である場合には135°±15°にし、コレステリック樹脂層から出光する光が右円偏光である場合には45°±15°にする。なお、135°±15°及び45°±15°との角度は、光の進行方向に沿って見て(例えば、コレステリック樹脂層側からネマチック樹脂層に向かって見て)、幅方向に対して遅相軸がなす時計回り方向への角度のことをいう。
ネマチック樹脂層は位相差を発現するので、位相差フィルムとして機能する。中でも、ネマチック樹脂層は1/4波長板として機能する層であることが好ましい。すなわち、ネマチック樹脂層は、その面内レターデーションReを透過光の略1/4波長とすることが好ましい。ここで、透過光の波長範囲は所望の範囲とすることができるが、通常は400nm〜700nmである。また、面内レターデーションReが透過光の略1/4波長であるとは、Re値が、透過光の波長範囲の中心値において、中心値の1/4の値から±65nm、好ましくは±30nm、より好ましくは±10nmの範囲であることをいう。ネマチック樹脂層が1/4波長板として機能することにより、コレステリック樹脂層から出光した円偏光を直線偏光に変換することができるため、ネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側に設けた吸収型直線偏光板へ直線偏光を供給することが可能になる。
ネマチック樹脂層を1/4波長板として機能させるためには、例えば、ネマチック樹脂層の膜厚を制御して、ネマチック樹脂層の面内レターデーションReを透過光の略1/4波長に調整すればよい。
なお、面内レターデーションReは、式I:Re=(nx−ny)×d(式中、nxはその面内の遅相軸方向の屈折率を表し、nyはその面内の遅相軸に直交する方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。
さらに、ネマチック樹脂層の波長分散比は、1.25以下が好ましく、1.20以下がより好ましく、1.15以下が特に好ましい。波長分散比を前記の範囲に収めることにより、ネマチック樹脂層が短波長又は長波長の可視光をより直線偏光に近い偏光に変換できるようになるため、液晶表示装置の正面色相の色付きを抑制することが可能となる。なお、波長分散比とは、波長400nmの光に対する面内レターデーションRe400と波長560nmの光に対する面内レターデーションR560との比Re400/Re560である。
ネマチック樹脂層は、通常、反応性基を有する棒状液晶化合物を含有するネマチック液晶組成物をコレステリック樹脂層の表面に直接に塗布してネマチック液晶層を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理により当該ネマチック液晶層を硬化することにより製造する。
棒状液晶化合物としては、例えば、前記コレステリック液晶組成物に含有される棒状液晶化合物が挙げられる。また、特開2002−030042号公報、特開2004−204190号公報、特開2005−263789号公報、特開2007−119415号公報、特開2007−186430号公報などに記載された反応性基を有する棒状液晶化合物も挙げられる。なお、棒状液晶化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ただし、ネマチック液晶組成物中の液晶化合物(棒状液晶化合物等)は、屈折率異方性Δnが小さいことが好ましい。これにより、ネマチック樹脂層の位相差フィルムとしての膜厚の制御幅を大きくすることができるため、ネマチック樹脂層の制御が容易となる。ネマチック液晶組成物に含まれる棒状液晶化合物の具体的な屈折率異方性Δnの範囲を挙げると、通常0.01以上、より好ましくは0.08以上であり、通常0.20以下である。
ネマチック液晶組成物は、硬化後の膜強度向上や耐久性向上のために、架橋剤及び光重合開始剤を含んでいてもよい。架橋剤と光重合開始剤としては、コレステリック液晶組成物に用いたものと同様なものを、同様な用法にて用いることができる。なお、架橋剤及び光重合開始剤は、それぞれ、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ネマチック液晶組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、コレステリック液晶組成物に用いたものと同様なものを、同様な用法にて用いることができる。なお、界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ネマチック液晶組成物は、必要に応じてさらに他の任意成分を含んでいてもよい。当該他の任意成分としては、溶媒、ポットライフ向上のための重合禁止剤、耐久性向上のための酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等が挙げられる。なお、これらの他の任意成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。これらの任意成分は、所望の光学的性能を著しく低下させない範囲で含有させればよい。
ネマチック液晶組成物の製造方法は、特に限定されず、上記各成分を混合することにより製造することができる。
用意したネマチック液晶組成物を、コレステリック樹脂層の表面に直接に塗布してネマチック液晶層を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理により当該液晶層を硬化させることにより、ネマチック樹脂層を得ることができる。塗布は、例えば押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法等により実施すればよい。塗布により得られたネマチック液晶層中の液晶分子は、上述したコレステリック樹脂層の表面ダイレクターの配向規制力によって、そのダイレクターの向きが規制される。したがって、このネマチック液晶層の遅相軸、及び当該ネマチック液晶層を硬化させたネマチック樹脂層の遅相軸の向きを、所望の向きに向けることができる。
前記塗布により得られたネマチック液晶層を硬化する前に、必要に応じて、配向処理を施す。配向処理は、例えばネマチック液晶層を50℃〜150℃で0.5分〜10分間加温することにより行えばよい。当該配向処理を施すことにより、ネマチック液晶層を良好に配向させることができる。
前記硬化の工程は、1回以上の光照射、加温処理又はこれらの組み合わせにより行うことができる。加温条件は、例えば、温度が通常40℃以上、好ましくは50℃以上で、通常200℃以下、好ましくは140℃以下において、通常1秒以上、好ましくは5秒以上、通常3分以下、好ましくは120秒以下の時間で行う。
〔5.粘着剤層又は接着剤層〕
本発明の光学積層体は、粘着剤層又は接着剤層を備えていてもよい。粘着剤層及び接着剤層は本発明の光学積層体を構成する層同士を貼り合わせるための粘着剤又は接着剤で形成された層である。例えば、後述するようにネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側に長尺の吸収型直線偏光板を貼り合わせる場合、通常は粘着剤層又は接着剤層を介して貼り合わせるようにする。そのため、吸収型直線偏光板の貼り合わせに先立って、例えば、ネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側の面、又は、吸収型直線偏光板の表面に、粘着剤層又は接着剤層を設けておいてもよい。
粘着剤層又は接着剤層の形成に用いる粘着剤又は接着剤としては、透明なものであれば特に制限されない。粘着剤又は接着剤としては、例えば、熱可塑性樹脂系のものや熱硬化性樹脂系のものが挙げられる。
熱可塑性樹脂系の粘着剤又は接着剤としては、例えば、酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルアセタール系、塩化ビニル系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエチレン系、セルロース系のものなどが挙げられる。中でも、アクリル系粘着剤又は接着剤が好ましい。アクリル系粘着剤又は接着剤における主成分としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等と、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等との共重合体が、好適である。
熱硬化性樹脂系の粘着剤又は接着剤としては、例えば、メラミン系、フェノール系、レゾルシノール系、ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ポリアロマティック系のものなどが挙げられる。中でも、ポリウレタン系粘着剤若しくは接着剤、又はエポキシ系粘着剤若しくは接着剤が好ましい。ポリウレタン系粘着剤若しくは接着剤は、イソシアネートとアルコールとをアルコール過剰で反応させたポリマーを主成分とし、ホットメルトとして又は溶剤溶解型として好適に使用される。ポリウレタン系粘着剤若しくは接着剤は、アミン硬化剤等の硬化剤を用いて常温下で、又は加熱により容易に硬化する。
前記の粘着剤及び接着剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
これら粘着剤または接着剤は、その使用形態としてフィルム、水溶液、エマルジョン等であってもよい。
粘着剤層又は接着剤層の厚みは、通常1μm以上、好ましくは1.5μm以上、より好ましくは2μm以上であり、通常50μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
〔6.吸収型直線偏光板〕
ネマチック樹脂層のコレステリック樹脂層とは反対側に、その幅方向に透過軸を有する長尺の吸収型直線偏光板を貼り合わせることにより、本発明の光学積層体を、一体型の輝度向上フィルムとして機能する長尺のフィルムとすることができる。この場合、吸収型直線偏光板は他の層を介さずに直接に貼り合わせてもよいが、通常は、粘着剤層又は接着剤層を介して貼り合わせるようにする。こうして得られる光学積層体は、コレステリック樹脂層、ネマチック樹脂層及び吸収型直線偏光板を、この順に備える構造となる。
本発明の光学積層体では、ネマチック樹脂層の遅相軸を、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きを本発明の光学積層体の幅方向に合わせることができる向きに設定してある。したがって、前記の吸収型直線偏光板の貼り合わせの際、吸収型直線偏光板の透過軸が吸収型直線偏光板の幅方向と平行であれば、吸収型直線偏光板の幅方向と光学積層体の幅方向とを平行にして貼り合わせることにより、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きと吸収型直線偏光板の透過軸とを容易に平行にできる。したがって、本発明の光学積層体によれば、一体型の輝度向上フィルムをロールトゥロールにて容易に製造することができる。
吸収型直線偏光板としては、例えば、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜、ポリエン系偏光膜などが挙げられる。
ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、通常、ポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造される。この場合、吸収型直線偏光板の透過軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
通常、吸収型直線偏光板には透明保護膜が設けられる。この透明保護膜は、通常、吸収型直線偏光板の両面に設けられる。透明保護膜としては、例えば、光学的等方性のポリマーフィルムが用いられる。なお光学的等方性とは、具体的には、面内レターデーションReが10nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがさらに好ましい。また、厚み方向のレターデーションRthは、40nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがさらに好ましい。なお、厚み方向のレターデーションRthは式II:Rth=((nx+ny)/2−nz)×d(式中、nxはその面内の遅相軸方向の屈折率を表し、nyはその面内で前記遅相軸に直交する方向の屈折率を表し、nzは厚さ方向の屈折率を表し、dはフィルムの平均厚みを表す。)で表される値である。
透明保護膜としては、通常はセルロースエステルフィルムが用いられ、好ましくはトリアセチルセルロースフィルムが用いられる。セルロースエステルフィルムは、例えば、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。
透明保護膜の厚みは、通常20μm以上、好ましくは50μm以上であり、通常500μm以下、好ましくは200μm以下である。
〔7.その他の層〕
本発明の光学積層体は、上述した支持基材、コレステリック樹脂層、ネマチック樹脂層、粘着剤層、接着剤層及び吸収型直線偏光板以外の層を備えていてもよい。例えば、それに入射した光を拡散させる光拡散シート;それに入射した光を集光する集光シート;本発明の光学積層体に防汚性、傷つき防止性等の機能を付与する保護フィルム;ハードコート層;アンチブロッキング層等が挙げられる。
〔8.光学積層体の利点、用途等〕
本発明の光学積層体は、コレステリック樹脂層と、このコレステリック樹脂層の表面に直接に設けられたネマチック樹脂層とを組み合わせることにより、コレステリック樹脂層の膜厚制御という比較的容易な制御によってネマチック樹脂層の遅相軸の方向を精密に制御できるようになっている。この利点は、例えばコレステリック樹脂層と延伸フィルムとを組み合わせた輝度向上フィルムでは、延伸フィルムの延伸方向、延伸倍率、延伸温度などの調整が必要であり、延伸フィルムに発現する位相差及び遅相軸の向きを精密に制御することが困難であったことに比べ、工業的に有用である。
本発明の光学積層体が吸収型直線偏光板を備えていない場合には、本発明の光学積層体と長尺の吸収型直線偏光板とをロールトゥロールで貼り合わせることにより、一体型の輝度向上フィルムとして機能する長尺のフィルムを得ることができる。ロールトゥロールは簡単で生産効率の良い製造方法であることから、本発明の光学積層体によれば、一体型の輝度向上フィルムを容易に製造することが可能である。
得られた長尺のフィルムは、コレステリック樹脂層、ネマチック樹脂層及び吸収型直線偏光板をこの順に備える本発明の光学積層体に該当する。この光学積層体においては、ネマチック樹脂層から出光する直線偏光の向きと吸収型直線偏光板の透過軸とが平行となっているため、吸収型直線偏光板を透過する直線偏光の光量を大きくすることが可能である。また、この光学積層体から切り出して一体型の輝度向上フィルムを製造するようにすれば、バッチ貼りにより製造する場合と比較して、一体型の輝度向上フィルムの生産効率を高めることが可能である。
さらに、本発明の光学積層体によれば、ネマチック樹脂層を製造するために配向膜を用意する必要が無いため、光学積層体の膜厚を薄くすることが可能であり、ひいては輝度向上フィルムの薄型化が期待できる。
本発明の光学積層体は、長尺の光学積層体であるため、通常は、巻き取ったロールの状態で運搬及び保存される。そして、使用時にはロールから必要量を引き出し、任意の形状で切り出して使用される。この際、切り出し方法に制限は無く、例えば、カッターによる切り取り、打抜機による打ち抜き等、任意の方法を採用すれば良い。
本発明の光学積層体から切り出したフィルム片は、輝度向上フィルムとして使用できる。切り出す輝度向上フィルムの寸法及び形状は、切り出された輝度向上フィルムの用途に応じて任意に設定すればよい。本発明の光学積層体から切り出された輝度向上フィルムは、通常、光源側からコレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層がこの順になるようにして、液晶表示装置などに設けられる。液晶表示装置等において、バックライト等の光源からの光が輝度向上フィルムを透過する際、コレステリック樹脂層により所定の偏光のみが選択的に反射され、残りの光が透過される。透過した光はさらにネマチック樹脂層を透過することにより所定の偏光に変換され、吸収型直線偏光板が在る場合にはその吸収型直線偏光板を透過した後で、液晶セルに入射する。一方、コレステリック樹脂層により反射された光は、液晶表示装置の他の構成要素(反射板等)により反射されて偏光状態を変化させながら再度コレステリック樹脂層に入射し、コレステリック樹脂層を透過する所定の偏光となったものはコレステリック樹脂層を透過し、上述した要領で液晶セルに入射する。このように、本発明の光学積層体から切り出された輝度向上フィルムにより、液晶セルによる表示に必要な偏光を増加させて液晶セルに供給できるようになっている。
〔9.液晶表示装置〕
本発明の液晶表示装置は、本発明の光学積層体から切り出した輝度向上フィルム及び液晶パネルを備える。液晶パネルは、特に限定されず液晶表示装置に用いられているものを適宜用いることができる。例えば、TN(Twisted Nematic)型液晶パネル、STN(Super Twisted Nematic)型液晶パネル、HAN(Hybrid Alignment Nematic)型液晶パネル、IPS(In Plane Switching)型液晶パネル、VA(Vertical Alignment)型液晶パネル、MVA(Multiple Vertical Alignment型液晶パネル、OCB(Optical Compensated Bend)型液晶パネルなどが挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、通常、更にバックライトを備える。この場合、バックライトと液晶パネルとの間に輝度向上フィルムが配置された構成とする。より具体的には、液晶表示装置のバックライトと液晶パネルとの間において、コレステリック樹脂層がネマチック樹脂層よりもバックライト側になるように輝度向上フィルムを配置し、輝度向上を達成することができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
[参考例1:コレステリック樹脂層の厚みとネマチック樹脂層の遅相軸との相関の検討]
(コレステリック樹脂層の作製)
厚み100μmの脂環式オレフィンポリマーからなる長尺のフィルム(日本ゼオン株式会社製、商品名「ゼオノアフィルムZF14−100」)の片面を、濡れ指数が56mN/mとなるようにコロナ放電処理した。5%のポリビニルアルコール(商品名「ポバールPVA203」、株式会社クラレ製)の水溶液を当該コロナ放電処理面に♯2のワイヤーバーを使用して塗布し、塗膜を乾燥し、膜厚0.1μmの配向膜を形成した。次いで当該配向膜をラビング処理し、配向膜を有する透明樹脂基材を作製した。
下記に示す配合割合で各成分を混合し、固形分40重量%(溶媒である2−ブタノン以外の成分の割合)のコレステリック液晶組成物を調製した。このコレステリック液晶組成物をダイコーターを使用して、上記配向膜を有する透明樹脂基材の、配向膜を有する面に塗布し、コレステリック液晶組成物の塗膜を形成した。
コレステリック液晶組成物配合割合:
棒状液晶化合物1 35.12重量部
カイラル剤1 1.12重量部
カイラル剤2 2.52重量部
界面活性剤1 0.04重量部
重合開始剤1 1.2重量部
2−ブタノン 60重量部
なお、前記の棒状液晶化合物1としては、下記式で表される化合物(屈折率異方性Δn=0.23、1分子中の反応性基数2個、平均屈折率1.638)を用いた。
Figure 2011203426
前記のカイラル剤1としては、BASF社製のLC756(誘起するらせんのねじりの向きは右ねじり、HTP(ヘリカルツイスティングパワー)は49)を用いた。
前記のカイラル剤2としては、下記式で表される化合物(誘起するらせんのねじりの向きは右ねじり、HTPは18)を用いた。
Figure 2011203426
前記の界面活性剤1としては、フッ素系界面活性剤KH40(セイミケミカル社)を用いた。
前記の重合開始剤1としては、重合開始剤イルガキュアOXE02(チバスペシャルティケミカルズ社)を用いた。
コレステリック液晶組成物の塗膜を120℃で3分間配向処理し、当該塗膜に対して0.1mJ/cm〜45mJ/cmの微弱な紫外線による照射処理と、それに続く100℃で1分間の加温処理からなるプロセスを2回繰り返した後、窒素雰囲気下で800mJ/cmの紫外線を照射してコレステリック樹脂層を形成した。上記微弱な紫外線による照射処理は、光源から出射した微弱な紫外線が、(基材)−(配向膜)−(塗膜)の層構成を有する積層体の塗膜側の面に入射するように行った。その結果、(基材)−(配向膜)−(コレステリック樹脂層)の層構成を有する積層体を得た。
(ネマチック樹脂層の作製)
下記に示す配合割合で各成分を混合し、固形分28.65重量%((溶媒であるシクロペンタノン(以下、適宜「CPN」という)以外の成分の割合)のネマチック液晶組成物1を調製した。
ネマチック液晶組成物1:
ネマチック液晶化合物1 100重量部
界面活性剤2 0.12重量部
重合開始剤2 3.31重量部
CPN 257.64重量部
なお、ネマチック液晶化合物1としては、BASF社製のLC242(測定波長560nmでの屈折率異方性Δn=0.11)を用いた。
また、界面活性剤2としては、ネオス社製のFTX−209Fを用いた。
さらに、重合開始剤2としては、ADEKA社製のN−1919を用いた。
このネマチック液晶組成物をダイコーターを使用して、上記の積層体のコレステリック樹脂層の表面に直接に塗布し、ネマチック液晶組成物の塗膜を形成した。塗膜を70℃で1分間配向処理し、当該塗膜に対して150mJ/cmの紫外線を照射して硬化させて、乾燥膜厚1.25μmのネマチック樹脂層を形成した。以上の要領で、透明樹脂基材、配向膜、コレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層を備える長尺の光学積層体を製造した。
上述した操作を、コレステリック樹脂層の乾燥膜厚を約5.2μm〜5.34μmの範囲で変えて複数回行い、長尺の光学積層体のサンプルを複数個用意した。
(ネマチック樹脂層の遅相軸の評価)
用意した光学積層体それぞれについて、コレステリック樹脂層からネマチック樹脂層を剥がし、偏光顕微鏡を用いたセナルモン法および、偏光解析装置(Shintech社製 OPTIPRO)により、光学積層体のネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度θと位相差を測定した。測定結果を、コレステリック樹脂層の膜厚を横軸とし、ネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度θを縦軸として、図1に示した。
(評価)
図1より、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが、コレステリック樹脂層の膜厚と相関を有することが分かる。したがって、コレステリック樹脂層の膜厚を制御することにより、ネマチック樹脂層のダイレクターの向きを制御でき、さらにネマチック樹脂層の遅相軸の向きを調整できることが確認された。
また、図1より、ネマチック樹脂層の遅相軸の向きを、コレステリック樹脂層の厚みを変数とする近似式(図1の線分参照)で表せることも確認された。
[実施例1]
(コレステリック樹脂層の作製)
参考例1の「コレステリック樹脂層の作製」と同様の要領で、(基材)−(配向膜)−(コレステリック樹脂層)の層構成を有する積層体を作製した。
(ネマチック樹脂層の作製)
参考例1の「ネマチック樹脂層の作製」と同様の要領で、積層体のコレステリック樹脂層の表面に直接に乾燥膜厚1.25μmのネマチック樹脂層を形成した。得られたネマチック樹脂層は、測定波長560nmにおいて面内レターデーションが140nmであり、1/4波長板として機能するものであった。以上の要領で、透明樹脂基材、配向膜、コレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層を備える長尺の光学積層体を製造した。
上述した操作を、コレステリック樹脂層の膜厚を約5.2μm〜5.35μmの範囲で変えて複数回行い、長尺の光学積層体のサンプルを複数個用意した。
(輝度評価方法)
得られた光学積層体のそれぞれについて、以下に説明する要領で、図2に示す装置を用いて輝度の向上の程度を評価した。
まず、前記で得た長尺の光学積層体から50mm×50mmの小片を切り出し、輝度向上フィルムを用意した。
内寸5cm×5cm×1cmのバックライト筐体101の底面102及び四方の側面103に白色の反射シート(商品名「E6SV」、東レ製)を貼付し、4本の冷陰極管104を、その中心線が底面102から0.5cm離れる位置に取り付け、バックライト装置100を構成した。このバックライト装置100の上部開口に、拡散板111(平板拡散板、日本ゼオン株式会社製、全光線透過率65%、ヘイズ95%)、拡散シート112(商品名「BS−912」、恵和製)、上記で得た輝度向上フィルム113及び偏光板114(商品名「バリライトHLC2−5618RE」、サンリッツ製)をこの順に載置して、評価用装置10を作製した。輝度向上フィルム113は、コレステリック樹脂層が下側(バックライト装置100に近い側)となりネマチック樹脂層が上側となるよう載置した。図2は図示のため、バックライト装置100、拡散板111、拡散シート112、輝度向上フィルム113及び偏光板114を離隔して、分解斜視図として示しているが、実際にはこれらの構成要素は全て接するように積み重ねて載置した。
得られた評価用装置の冷陰極管に通電し、偏光板114上で観察される正面輝度及び全方位輝度を、AUTRONIC−MELCHERS社製「CONOSCOPE CONOCONTROL(商品名、LCD視野角特性評価装置)」で測定した。測定位置はバックライト出光面の中央部分とした。
他方、対照用装置として、輝度向上フィルム113を除いたほかは評価用装置と同様に構成した装置を作製し、同様に正面輝度及び全方位輝度を測定し、基準となる正面輝度及び全方位輝度を特定した。
対照用装置で測定した正面輝度及び全方位輝度それぞれに対する、評価用装置の各測定点で求められた正面輝度及び全方位輝度の相対値を求め、それぞれ正面輝度向上率及び全方位輝度向上率とした。これらの正面輝度向上率及び全方位輝度向上率を、コレステリック樹脂層の膜厚を横軸とし、正面輝度向上率及び全方位輝度向上率を縦軸として、図3に示した。
また、前記の光学積層体のそれぞれについて、参考例1で求めたコレステリック樹脂層の膜厚とネマチック樹脂層の遅相軸の向きとの関係を表す近似式により、光学積層体のネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度を算出した。算出した結果を、コレステリック樹脂層の膜厚を横軸とし、ネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度θを縦軸として、図3に示した。
(検討)
図3から、ネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対して135°±15°の範囲にある場合に、その光学積層体から切り出した輝度向上フィルムによる正面輝度及び全方位輝度の向上の程度が特に大きくなることが確認された。また、135°±15°で良好な結果が得られていることから、コレステリック樹脂層を透過する円偏光の向きが逆の場合には、45°±15°でも良好な結果が得られると推察される。
[実施例2]
(コレステリック樹脂層の作製)
前記実施例1の「コレステリック樹脂層の作製」の項と同様の要領によって、(基材)−(配向膜)−(コレステリック樹脂層)の層構成を有する積層体を得た。なお、この積層体は、そのコレステリック樹脂層の表面に直接に後述するようにネマチック樹脂層を形成した場合、形成されるネマチック樹脂層の遅相軸が光学積層体の幅方向に対してなす角度が135°になるように、コレステリック樹脂層の膜厚を調整した。
(ネマチック樹脂層の作製)
下記表1に示す組成でネマチック液晶化合物、界面活性剤2、重合開始剤2及びCPNを混合して、ネマチック液晶組成物1〜4を調製した。
Figure 2011203426
なお、ネマチック液晶化合物1、界面活性剤2及び重合開始剤2としては、参考例1と同様のものを用いた。
ネマチック液晶化合物2としては、下記式で表される化合物(測定波長560nmでの屈折率異方性Δn=0.17)を用いた。
Figure 2011203426
ネマチック液晶化合物3としては、下記式で表される化合物(測定波長560nmでの屈折率異方性Δn=0.19)を用いた。
Figure 2011203426
ネマチック液晶化合物4としては、下記式で表される化合物(測定波長560nmでの屈折率異方性Δn=0.23)を用いた。
Figure 2011203426
調製したネマチック液晶組成物1〜4を、それぞれ、ダイコーターを使用して乾燥膜厚が表1に示す厚みとなるように、上記の積層体のコレステリック樹脂層の表面に直接に塗布し、ネマチック液晶組成物1〜4の塗膜を形成した。
ネマチック液晶組成物1の塗膜については、70℃で1分間配向処理し、当該塗膜に対して150mJ/cmの紫外線を照射して硬化させて、ネマチック樹脂層1を形成した。
また、ネマチック液晶組成物2〜4の塗膜については、90℃で2分間配向処理し、当該塗膜に対して150mJ/cmの紫外線を照射して硬化させて、ネマチック樹脂層2〜4を形成した。
これにより、ネマチック液晶組成物1〜4のそれぞれについて、透明樹脂基材、配向膜、コレステリック樹脂層及びネマチック樹脂層を備える長尺の光学積層体を製造した。
(波長分散比の測定)
製造した光学積層体それぞれについて、偏光解析装置(商品名OPTIPRO、Shintech社製)により、測定波長400nm〜800nmにおいてネマチック樹脂層の面内レターデーションを測定した。測定波長560nmでの面内レターデーションの値を「1」とした場合の各波長の面内レターデーションの比を、図4に示す。また、測定結果から波長分散比Re400/Re560を計算し、その結果を表1に示す。なお、図4において、ネマチック液晶組成物1から作製したネマチック樹脂層1の面内レターデーション比は菱形の点で示し、ネマチック液晶組成物2から作製したネマチック樹脂層2の面内レターデーション比はX字型の点で示し、ネマチック液晶組成物3から作製したネマチック樹脂層3の面内レターデーション比は三角形の点で示し、ネマチック液晶組成物4から作製したネマチック樹脂層4の面内レターデーション比は正方形の点で示す。
(正面色相の評価)
製造した各光学積層体から切り出した小片を輝度向上フィルムとして用いて、実施例1の「輝度評価方法」の項と同様の要領により、図2に示す評価用装置を組み立てた。
得られた評価用装置の冷陰極管に通電し、偏光板114上で観察される正面色相を、AUTRONIC−MELCHERS社製「CONOSCOPE CONOCONTROL(商品名、LCD視野角特性評価装置)」で測定した。測定位置はバックライト出光面の中央部分とし、輝度向上フィルム113の前記小片のそれぞれについて測定を行ない、それぞれの測定における色度座標(x,y)を求めた。
一方、対照用装置として、輝度向上フィルム113を除いたほかは評価用装置と同様に構成した装置を作製し、同様に正面色相を測定し、色度座標(x,y)を求めた。
対照用装置で測定した色度座標に対する、各評価用装置の測定点で求められた色度座標の相対値(Δx,Δy)(即ち(x−x,y−y)を求めた。測定されたΔx及びΔyを、それぞれ横軸及び縦軸として図5に示す。なお、図5において、ネマチック液晶組成物1から作製したネマチック樹脂層1の色度座標の相対値は菱形の点で示し、ネマチック液晶組成物2から作製したネマチック樹脂層2の色度座標の相対値はX字型の点で示し、ネマチック液晶組成物3から作製したネマチック樹脂層3の色度座標の相対値は三角形の点で示し、ネマチック液晶組成物4から作製したネマチック樹脂層4の色度座標の相対値は正方形の点で示す。
(検討)
図4,5より、波長分散比が小さいネマチック液晶化合物1,2を用いた光学積層体では良好な正面色相を示すが、波長分散比が大きいネマチック液晶化合物3,4を用いた光学積層体では正面色相が大きくずれることが分かる。これは、波長分散比が大きいと波長560nm以外の光の偏光状態を直線偏光に変換する変換効率が低下し、正面色相が黄色に色づくためと考えられる。したがって、本発明に係るネマチック樹脂層は波長分散比が小さいことが好ましいことが確認された。
本発明の光学積層体は、例えば、輝度向上フィルムの製造に用いることができる。また、本発明の輝度向上フィルムは、例えば、液晶表示装置の構成部材として用いることができる。
10 評価用装置
100 バックライト装置
101 バックライト筐体
102 バックライト筐体の底面
103 バックライト筐体の側面
104 冷陰極管
111 拡散板
112拡散シート
113 輝度向上フィルム
114 偏光板

Claims (8)

  1. コレステリック樹脂層と、前記コレステリック樹脂層の表面に直接に設けられたネマチック樹脂層とを備える長尺状の光学積層体であって、
    前記ネマチック樹脂層の遅相軸の向きが、前記光学積層体の幅方向に対して135°±15°または45°±15°の方向を向いている、長尺状の光学積層体。
  2. 前記ネマチック樹脂層が1/4波長板として機能する、請求項1記載の長尺状の光学積層体。
  3. 前記ネマチック樹脂層の前記コレステリック樹脂層とは反対側に、前記光学積層体の幅方向に透過軸を有する吸収型直線偏光板を備える、請求項1又は2記載の長尺状の光学積層体。
  4. 前記ネマチック樹脂層の波長分散比(波長分散比とは、波長400nmの光に対する面内レターデーションRe400と波長560nmの光に対する面内レターデーションR560との比Re400/Re560である。)が1.25以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
  5. 前記コレステリック樹脂層に広帯域化処理が施されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
  6. 前記コレステリック樹脂層の反射帯域が可視帯域の全域を覆う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の長尺状の光学積層体から切り出した輝度向上フィルム。
  8. 請求項7記載の輝度向上フィルムを備える液晶表示装置。
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