JP2011203213A - スケルトン腕時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い視認性と高い装飾性を兼ね備えたスケルトン腕時計を提供する。
【解決手段】時刻を視覚的に表示する針と、針を駆動する機械式のムーブメントと、ムーブメントを収納するケースと、ケースの一方の面を保護する透明なカバーガラスと、ケースの他方の面を保護する裏蓋とで構成され、ムーブメントの駆動の様子が少なくても前記カバーガラス側から視認できるスケルトン腕時計において、針とムーブメントとの間に透明状態と散乱状態の2種類の状態を保持可能な光変調文字板を備えるスケルトン腕時計。
【選択図】図1

Description

本発明は、腕時計のケースに内蔵されたムーブメントの動きが透視できるスケルトン腕時計に関する。
スケルトン腕時計は、文字板の一部や大部分を切り取って透過性をもたせ、機械式時計の精密な内部機構の動くさまを見て楽しむ趣味性の高い腕時計である。これは、構造上の必要から一部残された本来の文字板がまるで骸骨のように見え、「肋骨越しに時計の内臓を見ている」ことになぞらえて命名されたと言われている。
従来のスケルトン腕時計の文字板構造の例として、ドーナツ状に金属板の中心に円形開口を設けてムーブメントに固定し、表面側の所定位置に時刻表示指標である数字と目盛等が設けられたものがある。また、文字板のないものは、カバーガラスの内面外周近傍の所定位置に、時刻表示指標である数字と目盛、ブランド名等を印刷等の手段で設けることで、文字板の機能を果していた。
また、従来のコンビネーション電子時計はアナログ時計に加え、デジタル時計の機能も兼ね備えている。具体的には、コンビネーション電子時計は、反射型偏光板を有した液晶表示体をアナログ式時計の文字板と同一面または視認側の反対側に設け、アナログ式時計の時刻表示部の全域または一部に、時、分、秒などの時刻情報や日付、曜日、月、年などのカレンダー情報、または住所、電話番号などの個人情報をメタリックに表示する。また、液晶表示体を文字板に設置し、各種情報を盛り込むことも可能であり、液晶表示体の無い部位からアナログ式時計のメカニカルな部分を見ることができる従来例がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−52074号公報
しかしながら、従来のスケルトン腕時計の文字板構造では、通常形態の時計と比較すると文字板の表示エリアが狭いために、スケルトン腕時計のデザインバリエーションの拡大ができず、すべて画一的なデザインとなっていた。
また、時針、分針、秒針の背面背景は機械式時計のムーブメントを構成する多くのたくさんの機能部品で構成されるため、通常形態の時計の文字板のようなクリアーな背景背面とならない。結果として、針の視認性が通常形態の時計よりも劣ってしまう。
特許文献1に示されている例では、液晶表示体を文字板の一部に置き換えてある。そして電圧を印加しない状態において、アナログ式時計の歯車の動きを視認できる構成となっている。
しかし、液晶表示体を90度ツイストするツイステッドネマチック型を用いる場合、吸収型の偏光板により透過した光の半分以上は吸収されてしまう。その結果、通常のスケルトン腕時計と比べて視認性が劣り、装飾された鮮やかな金メッキの色がくすんで見えてしまう。
さらに、液晶表示体を90度ツイストするツイステッドネマチック型は、電圧を印加した部分では偏光板により光は吸収されるので、ムーブメントを構成する多くの機能部品と液晶表示体の間隙に影が発生する。結果として装飾された鮮やかな機能部品の美観を損なってしまう。
本発明は上記従来の課題に鑑みなされたものであり、時刻確認時は通常形態の時計の文字板を使用した時と同様に時針、分針、秒針の視認性がよいモードを利用し、他のモードではスケルトンとしての透過性を維持して、装飾されたムーブメントを視認でき、デザインバリエーションの拡大ができる。以上により、モードを切り替えることができるスケルトン腕時計を提供する。
上記の課題を達成するために、以下の発明について記載する。
第1の発明は、時刻を視覚的に表示する針と、針を駆動する機械式のムーブメントと、ムーブメントを収納するケースと、ケースの一方の面を保護する透明なカバーガラスと、ケースの他方の面を保護する裏蓋とで構成され、ムーブメントの駆動の様子が少なくてもカバーガラス側から視認できるスケルトン腕時計において、針とムーブメントとの間に透明状態と散乱状態の2種類の状態を保持可能な光変調文字板を備えること。
第2の発明は、上記第1の発明において、光変調文字板はポリマーネットワーク液晶パネルであること。
第3の発明は、上記第1および2の発明において、光変調文字板のムーブメント側に、反射偏光子と位相差板とにより成り立つ円偏光フィルターを備えること。
第4の発明は、上記第1および2の発明において、光変調文字板側から反射偏光子と、反射偏光子と透過軸が略同じよう設置した吸収型偏光板と、位相差板との多層構造で成り立つ円偏光フィルターを備えること。
第5の発明は、上記第1から4のいずれかの発明において、光変調文字板の層のいずれかにホログラムを設置していること。
第6の発明は、上記第1から5のいずれかの発明において、スケルトン腕時計は、光変調文字板の透明状態と散乱状態の2種類の状態を切り替え駆動させる駆動回路と、駆動するための電力を供給する電源手段と、駆動回路の動作を制御するスイッチ手段があること。
第7の発明は、上記第6の発明において、電源手段は、カバーガラスとケースとの見切りの内周部の一部または全面に太陽電池を配置し、駆動回路を駆動する電力を供給すること。
第8の発明は、上記第6および7の発明において、スイッチ手段はムーブメントに備わる竜頭により制御可能であること。
本発明のスケルトン腕時計では、所定の動作により2種類の状態を容易に切り替えることができる。光変調文字板が透明状態となる場合はスケルトン腕時計として機能する。また、光変調文字板が散乱状態となる場合は通常形態の時計の文字板と同様の視認性を確保できる。よって、機械式時計の精密な内部機構の動く様を見て楽しむ趣味性の高い腕時計と、時刻の視認性に優れた文字板を有する通常形態の時計とを状態の切り替えにより擬似的に実現できる。
さらに光変調文字板にポリマーネットワーク液晶パネルを用いることで、偏光板が不要となり視認性が高くなる。また、光変調文字板が散乱状態の時は黒色ではなく明るい白色となりる。ポリマーネットワーク液晶パネル上に着色した文字、時刻表示指標である数字と目盛、ブランド名等を印刷等の手段で設けても問題ない。結果、多様なデザインのバリエーションが視認性を損なうことなく実現できる。
また、光変調文字板のカバーガラス側の面に透過型のホログラムシールを貼ることで、散乱状態の白色文字板に光輝性や虹色の干渉色を付加することが可能となり装飾性に優れた文字板を実現できる。
光変調文字板の全面あるいは予めデザインされた一部の領域に電圧を印加することにより、ポリマーネットワーク液晶パネルが透明状態になり、明るくクリアーに機械式時計の精密な内部機構を視認できる。
さらに、ムーブメント側に反射偏光子と、その反射偏光子に光が入射する面とは反対の面側に設けられた位相差板とで構成される円偏光フィルターをポリマーネットワーク液晶パネル備えることで、散乱時におけるポリマーネットワーク液晶パネルの透過性が改善している。
さらに、ポリマーネットワーク液晶パネルは、ムーブメント側に反射偏光子と、その反射偏光子の光が入射する面とは反対の面側に吸収型偏光板を反射偏光子の透過軸と同じ透過軸となるように設けられ、さらに吸収型偏光板の光が入射する面とは反対の面側に位相差板とで構成される円偏光フィルターを備えることで、ムーブメント構成部品表面反射を吸収して、部品のエッジのみ表示するエッジ強調を可能とし、従来に無い見栄えを可能とする。
本発明に係るスケルトン腕時計を示す模式断面図である。 本発明に係る光変調文字板を駆動する回路構成を示す模式図である。 実施例1の光変調文字板の作用を説明する模式図である。 本発明に係る透過型のホログラムの作用を説明する模式図である。 実施例2の光変調文字板の作用を説明する模式図である。 実施例3の光変調文字板の作用を説明する模式図である。
本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るスケルトン腕時計を表す模式図である。スケルトン腕時計は、透明なカバーガラス1を嵌着したケース2と、ケース2に内蔵されたムーブメント7と、カバーガラス1の間に配設された光変調文字板6と、光変調文字板6とカバーガラス1との間にムーブメント7から突出した指針取り付け軸にそれぞれ取り付けられた時針4、分針3と、光変調文字板6の駆動回路9と駆動回路9の電源用の太陽電池5を内蔵し、ケース2に嵌着する裏蓋8とから構成されている。裏蓋8は透明体に限るものでなく金属板でも良い。
光変調文字板6はポリマーネットワーク液晶パネルである。2枚のガラス基板にそれぞれITO膜を製膜し、パターニングして配向膜形成した後、2枚のガラス基板を、8ミクロンのスペーサを介して貼りあわせた。この2枚のガラス基板に、液晶材料としてポリマーネットワーク液晶を2枚のガラス基板を30℃の温度を保持しながら真空注入した。これを25.5℃の温度に保持しながら、メタルハライドランプで75mW/平方センチメータの紫外線を20秒間照射し作製した。
使用する液晶モードは、ポリマーネットワーク液晶以外に、コレステリック・ネマティック相転移型液晶モード、強誘電性液晶散乱モード、高分子分散液晶モード、動的散乱液晶モード(DSM)を使用してよい。
MIMやTFT等のアクティブ素子と組み合わせて、高分子分散液晶モード、動的散乱液晶モード(DSM)などを使用してもよい。また印加電圧をコントロールすることで、透明状態と散乱状態を可逆的に変化すればよく、メモリー性が付与されていてもよい。
太陽電池5の設置方法について説明する。ケース2に取り付けられたカバーガラス1と、光変調文字板6との隙間の最外周に、図示しない透光性の見切りリングを配置し、更にその見切りリングの外周部にリング状の太陽電池5を当接させることで設置する。
これにより、カバーガラス1と光変調文字板6間で反射を繰り返した光がこの透光性の見切りリングに入射しリング状の太陽電池5に入射してくる。また、カバーガラス1の見切りサイズと同程度のサイズに光変調文字板6の見切りを設定可能となり、太陽電池によるデザインの制約をなくすことができた。これら入射光により光電変換した電力が、光変調文字板6を駆動する電力として利用される。
本発明で使用する太陽電池は、蛍光灯下で最も発電効率が高くなるアモルファスシリ
コン太陽電池を用いて、複数のセルを直列に接続され、光変調文字板6を駆動するに十分な電圧を得る構成としている。
図2は本発明に係る光変調文字板を駆動する回路構成を示す模式図である。図中の太陽電池5からの出力はコンデンサー25で蛍光灯などの光強度の揺らぎから生じる電圧変動を平滑し蓄電する。スイッチ手段26は光変調文字板を透明状態と散乱状態とを切り替える働きをする。スイッチ手段26において、電源からの電流を駆動回路9に供給するか否かを制御し、光変調文字板を透明状態と散乱状態切り替える。スイッチ手段26を駆動回路9と光変調文字板の間に配置してもよい。
スイッチ手段26は機械式の接点をケースに取り付けられた竜頭により制御される構成にしてもよい。また、機械式接点をムーブメント内に設けて、特定の時間に接点が閉じる構成を付加されてもよい。また、光電センサーや静電容量センサーをスイッチに利用することも可能であり、衝撃を検知して動作するようにしても良い。
駆動回路9は光変調文字板の電極に接続され、電極の分割数に対応した分だけ必要となる。光変調文字板が、ポリマーネットワーク液晶パネルの場合、交流化された30Hzから60Hzの矩形波で駆動される。駆動は連続駆動あるいは1秒程度の間欠駆動でも良い。また、秒針等と連動してポリマーネットワーク液晶パネルを駆動してもよい。
図3は、光変調文字板6の作用を説明する模式図である。図1の構成から光変調文字板6の作用を説明するのに必要な構成部品のみ記載し、他の構成は省略している。光変調文字板6の左半分は電圧無印加時の散乱状態を示す。一方右半分は電圧印加時の透明状態を示す。
左半分に入射した外光10は光変調文字板6の拡散領域で後方散乱光12と前方散乱光13に変化し、更に前方散乱光13はムーブメント7を拡散照射し反射される。観測者11は後方散乱光12とムーブメント7を拡散照射した反射光の合成を視認することとなり、白色の文字板と視認できる。図3では拡散光の光路の描写は省略した。
時針4、分針3は白色の文字板となることで視認性が改善される。従来の液晶表示体の文字板とは異なり偏光板を使用せず、明るい白色を実現できた。
一方、右半分に入射した外光10は光変調文字板6の透明領域を透過してムーブメント7からの反射光14として観測者11に視認される。従って、ムーブメント7をクリアーに視認できる。偏光板を使用しないため、高い透過率を実現できた。
光変調文字板6は透明状態においてスケルトン腕時計と同様に機能する。そして光変調文字板6は散乱状態において通常形態の時計の文字板と同様の視認性を得る。よって、機械式時計の精密な内部機構の動くさまを見て楽しむ趣味性の高い腕時計と時刻の視認性に優れた文字板を有する通常形態の時計を任意に選択することができる。また、部分的に透明な領域も選択可能となり、ポリマーネットワーク液晶パネルのITO膜のパターンをデザインすることで意匠性に富んだ表現が可能となる。
光変調文字板6とムーブメント7の間隙が少ないとムーブメント7の形状が透けて見えるようになるので、ある程度の間隙を維持することが望ましい。具体的には1mm前後となるが、この限りではない。
図4は、本発明に係る透過型のホログラムの作用を説明する模式図である。時針4、または分針3、またはその他の指針と光変調文字板6の間に透過型のホログラム24を配置している。透過型のホログラム24は透明な基材上に、ホログラム形成層、透明蒸着層、接着層を順次設けてなる透明ホログラムシールで、透明蒸着層が屈折率の異なる複数のセラミック材料を積層している。
また、透明蒸着層に低屈折率と高屈折率のセラミックを交互に組み合わせることで特定の波長領域の光線を反射あるいは透過させるという性質を利用する。また、かつ見る角度を変化させることで透明蒸着層の膜厚が変化するため、波長領域がシフトし、色が異なって見える。
また、ホログラム形成層は特定のパターンや画像を表示でき、特性の方向で光輝性を示し虹色に分光する。外光10が透過型のホログラム24に入射すると一部の光が光輝光23として反射しホログラムのパターンとなる。残りの光は透過型のホログラム24を透過し、光変調文字板6の拡散領域では後方散乱光12と前方散乱光13に変化し、透明領域では変化なくそのまま透過する。
光変調文字板6の拡散領域では光輝光23と後方散乱光12が合成され真珠のような光沢の白色文字板や胡蝶貝のような美しい干渉色を表現可能となる。光輝光23の強度は透明蒸着層の設計により自由にコントロールできる。
光変調文字板6の透明領域では、外光10はホログラム24および光変調文字板6の透明領域を透過してムーブメント7からの反射光14として観測者11に視認される。
ホログラムのパターンを利用することで、時刻表示指標である数字と目盛、ブランド名等が表示可能となる。また、透過型のホログラム24の代わりに光変調文字板6に印刷で時刻表示指標である数字と目盛、ブランド名等を表示してもよい。
図5は実施例2の光変調文字板6の作用を説明する模式図である。実施例1で説明した図1の構成と同じであるが、異なる光変調文字板6の作用について説明するのに必要な構成部品のみ記載している。光変調文字板6としてポリマーネットワーク液晶パネルを使用し、ムーブメント7側に反射偏光子20と、その反射偏光子20の光が入射する面とは反対の面側に設けられた位相差板21とで成り立つ円偏光フィルターを採用した。
図では光変調文字板6と反射偏光子20との間隔が空いているが、これは光線の作用を説明するためであり、実際は光学的に密着していてもよい。
反射偏光子20としては、住友スリーエム株式会社のDBEF(Dual Brightness Enhancement Film)を使用した。位相差板21には、日東電工株式会社の広帯域波長フィルム1/4λ板を使用した。これ以外にもグリット反射偏光板やコレステリック液晶ポリマーを利用した反射偏光板などを利用してもよい。反射偏光子20としては、DBEF以外にコレステリックポリマーの選択反射フィルムと位相差フィルムを組み合わせた反射偏光子を使用してもよい。位相差板21には、波長分散を補償した1/4λ板を用いることが望ましい。
光変調文字板6の左半分は電圧無印加時の散乱状態を示す。一方右半分は電圧印加時の透明状態を示す。左半分に入射した外光10は光変調文字板6の拡散領域で後方散乱光12と前方散乱光13に変化し、更に前方散乱光13は反射偏光子20からの反射光15として約半分を反射する。残りの半分の前方散乱光13は位相差板21を透過し偏光方位を90度ずれる円偏光効果でムーブメント7との間で多重反射16の矢印が示すように繰り返し反射して、ムーブメント7からの反射光17として拡散を強めて反射する。
この結果、拡散領域では後方散乱光12と反射偏光子20からの反射光15とムーブメントからの反射光17の合成なり、散乱が強くなりムーブメント7が透けて見えなくなる。この効果を利用して、光変調文字板6とムーブメント7との間隙を短くする事も可能となり、時計の厚みを薄くする場合メリットが生じる。これは、多重反射16により光路が倍となるために、光学的に散乱場所と物体との距離が増加したとみなせるためである。
一方、右半分に入射した外光10は光変調文字板6の透明領域を透過して反射偏光子20からの正反射光18となる。残りの半分の外光10は位相差板21を透過し偏光方位を90度ずれる円偏光効果でムーブメント7との間で多重反射19の矢印が示すように繰り返し反射する。そして、ムーブメント7の構成部品を隅々まで照らして、ムーブメント7からの反射光14となる。結果として、正反射光18の光軸上から視認位置をずれた位置にいる観測者11は反射光14によりムーブメント7をクリアーに視認することができる。
図6は実施例3の光変調文字板6の作用を説明する模式図である。実施例1で説明した図1の構成と同じであるが、異なる光変調文字板6の作用について説明するのに必要な構成部品のみ記載している。光変調文字板6としてポリマーネットワーク液晶パネルを使用し、ムーブメント7側に反射偏光子20と、その反射偏光子20の光が入射する面とは反対の面側に設けられた吸収型偏光板22を反射偏光子20の透過軸と同じ透過軸となるように設けられ、さらに吸収型偏光板22の光が入射する面とは反対の面側に位相差板21とで構成される円偏光フィルターを備える構成とした。
図では光変調文字板6と反射偏光子20との間隔が空いているが、これは光線の作用を説明するためであり、実際は光学的に密着していてもよい。反射偏光子20と位相差板21は実施例2と同じ構成である。
光変調文字板6の左半分は電圧無印加時の散乱状態を示す。一方右半分は電圧印加時の透明状態を示す。左半分に入射した外光10は光変調文字板6の拡散領域で後方散乱光12と前方散乱光13に変化し、更に前方散乱光13は反射偏光子20からの反射光15として約半分を反射する。残りの半分の前方散乱光13は吸収型偏光板22と位相差板21を透過し偏光方位を90度ずれる円偏光効果を受ける。その後、ムーブメント7からの反射光17は吸収型偏光板22で吸収される。
しかし、ムーブメント部品でも偏光を解消する部品エッジ部は吸収を免れるが、その光強度は弱いので影響はない。この結果、拡散領域では後方散乱光12と反射偏光子20からの反射光15との合成なり、散乱が強くなるとともに、ムーブメント7からの反射光17が吸収型偏光板22で吸収されるので、よりムーブメント7が透けて見えにくくなる。また、この効果を利用して、光変調文字板6とムーブメント7との間隙を短くする事も可能となり、時計の厚みを薄くする場合メリットが生じる。
一方、右半分に入射した外光10は光変調文字板6の透明領域を透過して反射偏光子20からの正反射光18となる。反射し残りの半分は吸収型偏光板22と位相差板21を透過する。偏光方位を90度ずれる円偏光効果でムーブメント7からの反射光14は、吸収型偏光板22で吸収され黒くなる。
しかし、ムーブメント部品でも偏光を解消する部品エッジ部は吸収を免れ、その光は観測者11により、部品のエッジのみ表示するエッジ強調効果として観察され、従来に無い見栄えを可能とする。
1 カバーガラス
2 ケース
3 分針
4 時針
5 太陽電池
6 光変調文字板
7 ムーブメント
8 裏蓋
9 駆動回路
10 外光
11 観測者
12 後方散乱光
13 前方散乱光
14、15、17 反射光
16、19 多重反射
18 正反射光
20 反射偏光子
21 位相差板
22 吸収型偏光板
23 光輝光
24 ホログラム
25 コンデンサー
26 スイッチ手段

Claims (8)

  1. 時刻を視覚的に表示する針と、前記針を駆動する機械式のムーブメントと、前記ムーブメントを収納するケースと、前記ケースの一方の面を保護する透明なカバーガラスと、前記ケースの他方の面を保護する裏蓋とで構成され、前記ムーブメントの駆動の様子が少なくとも前記カバーガラス側から視認できるスケルトン腕時計において、
    前記針と前記ムーブメントとの間に透明状態と散乱状態の2種類の状態を保持可能な光変調文字板を備えるスケルトン腕時計。
  2. 前記光変調文字板はポリマーネットワーク液晶パネルである請求項1に記載のスケルトン腕時計。
  3. 前記光変調文字板の前記ムーブメント側に、反射偏光子と位相差板とにより成り立つ円偏光フィルターを備える請求項1または2に記載のスケルトン腕時計。
  4. 前記光変調文字板の前記ムーブメント側に、前記光変調文字板側から反射偏光子と、前記反射偏光子と透過軸が略同じよう設置した吸収型偏光板と、位相差板の多層構造をとる円偏光フィルターを備える請求項1または2に記載のスケルトン腕時計。
  5. 前記光変調文字板の層のいずれかにホログラムを設置している請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスケルトン腕時計。
  6. 前記スケルトン腕時計は、前記光変調文字板の透明状態と散乱状態の2種類の状態を切り替え駆動させる駆動回路と、駆動するための電力を供給する電源手段と、前記駆動回路の動作を制御するスイッチ手段がある請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスケルトン腕時計。
  7. 前記電源手段は、前記カバーガラスと前記ケースとの見切りの内周部の一部または全面に太陽電池を配置し、前記駆動回路を駆動する電力を供給する請求項6に記載のスケルトン腕時計。
  8. 前記スイッチ手段は前記ムーブメントに備わる竜頭により制御可能である請求項6または7に記載のスケルトン腕時計。
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