JP2011203203A - 転がり軸受ユニットの物理量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外輪1bとハブ2bとの間に作用するアキシアル荷重を測定する為のエンコーダ4cと、センサ6a、6bを組み込んだセンサユニット14bとのうち、このセンサユニット14bを前記外輪1bに直接支持しない構造を対象とする。この様な構造でも、前記エンコーダ4cとセンサ6a、6bとの位置関係を高精度で規制できる構造を実現する。
【解決手段】前記センサユニット14bを構成するセンサホルダ13bに、位置規制面24を設ける。このセンサホルダ13bのフランジ部21を、前記外輪1bを結合固定したナックル17aに結合固定した状態で前記位置規制面24を、この外輪1bの軸方向内端部表面に弾性的に押し付ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪に作用する荷重や、この車輪の回転速度等の物理量を測定する為に利用する、転がり軸受ユニットの物理量測定装置の改良に関する。
自動車の走行安定性を確保する為のスタビリティコントロール装置等を適切に制御する為に、車輪(タイヤ)と路面との当接面(接地面)に作用する摩擦力(接地面でのアキシアル荷重、グリップ力)を知る事が効果があると考えられる。このグリップ力は、上記車輪を支持する為の転がり軸受ユニット(ハブユニット)を構成する静止輪と回転輪との間に、モーメント及びアキシアル荷重として加わる。又、これら静止輪と回転輪とは、このモーメント及びアキシアル荷重に基づいて、互いの中心軸を傾斜させる方向に揺動変位すると共に、軸方向に相対変位する。従って、これら揺動変位及び軸方向の相対変位量を測定できれば、前記グリップ力を求める事ができる。尚、このグリップ力は、前記モーメント及びアキシアル荷重として前記静止輪と回転輪との間に加わるが、これらモーメントとアキシアル荷重との間には、比例関係に近い相関関係がある。従って、前記静止輪と回転輪との間に作用する力を、例えばアキシアル荷重として捉えて測定すれば、前記グリップ力を求められる。
この様な目的で、車輪支持用転がり軸受ユニットに加わるアキシアル荷重を測定可能とした、荷重測定装置付転がり軸受ユニットとして、例えば特許文献1に記載された構造のものが知られている。この特許文献1に記載された従来構造の1例に就いて、図4〜6により説明する。使用時にも回転しない静止輪である外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転する回転輪であるハブ2を、それぞれが転動体である複数個の玉3、3を介して、回転自在に支持している。これら各玉3、3には、互いに逆向きの(背面組み合わせ型の)接触角と共に、予圧を付与している。
又、上記ハブ2の内端部には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。又、上記外輪1の内端開口を塞ぐ有底円筒状のカバー5の内側に、1対のセンサ6a、6bを支持すると共に、これら両センサ6a、6bの検出部を、上記エンコーダ4の被検出面である外周面に近接対向させている。このうちのエンコーダ4は、磁性金属板製である。被検出面である、このエンコーダ4の外周面の先半部(軸方向内半部)には、透孔7、7と柱部8、8とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これら各透孔7、7と各柱部8、8との境界は、上記エンコーダ4の軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、上記エンコーダ4の軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。従って、上記各透孔7、7と上記各柱部8、8とは、軸方向中間部が円周方向に関して最も突出した「く」字形となっている。そして、上記境界の傾斜方向が互いに異なる、上記被検出面の軸方向外半部と軸方向内半部とのうち、軸方向外半部を第一の特性変化部9とし、軸方向内半部を第二の特性変化部10としている。
又、上記1対のセンサ6a、6bはそれぞれ、永久磁石と、検出部を構成する磁気検知素子とから成る。これら両センサ6a、6bは、上記カバー5の内側に支持固定した状態で、一方のセンサ6aの検出部を上記第一の特性変化部9に、他方のセンサ6bの検出部を上記第二の特性変化部10に、それぞれ近接対向させている。これら両センサ6a、6bの検出部が上記両特性変化部9、10に対向する位置は、上記エンコーダ4の円周方向に関して同じ位置としたり、或は、既知の値だけずらせている。又、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記各透孔7、7及び柱部8、8の軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、上記両センサ6a、6bの検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材の設置位置を規制している。
上述の様に構成する荷重測定装置付転がり軸受ユニットの場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用し、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位すると、上記両センサ6a、6bの出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用していない、中立状態では、上記両センサ6a、6bの検出部は、図6の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相は、例えば同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図6の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ6a、6bの検出部は、図6の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ6a、6bの出力信号の位相は、例えば同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図6の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ6a、6bの検出部は、図6の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが、前述の場合と逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ6a、6bの出力信号の位相は、例えば同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に、特許文献1に記載される等により従来から知られている構造の場合には、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の作用方向(これら外輪1とハブ2とのアキシアル方向の相対変位の方向)に応じた向きにずれる。又、このアキシアル荷重(相対変位)により上記両センサ6a、6bの出力信号の位相がずれる程度は、このアキシアル荷重(相対変位)が大きくなる程大きくなる。従って、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその向き及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2とのアキシアル方向の相対変位の向き及び大きさ、並びに、これら外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。尚、上記両センサ6a、6bの出力信号の位相差の、これら両センサ6a、6bの出力信号の1周期に対する割合(位相差/1周期=位相差比)に基づいて上記アキシアル方向の相対変位及び荷重を算出する処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記位相差比と上記アキシアル方向の相対変位及び荷重との関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
尚、前記特許文献1には、外輪1等の静止側軌道輪と、ハブ2等の回転側軌道輪との間に作用するアキシアル荷重を求める為の構造として、単一のセンサの出力信号のデューティ比(高電位継続時間/1周期)から求める構造(例えば特許文献1の図18により説明されている構造)や、同じくパルス比(1パルス分周期/2パルス分周期)から求める構造(例えば、特許文献1の図10により説明されている構造)が記載されている。これらデューティ比やパルス比により前記アキシアル荷重を求める構造に就いても、本発明の対象となる。但し、これら各比によりアキシアル荷重を求める構造及び作用は、前記特許文献1に詳しく記載されている。又、本発明の構造の特徴は、後述する様に、センサを保持したセンサホルダを、転がり軸受ユニットの構成部品以外の部分に支持しても、このセンサとエンコーダとの位置関係の精度を確保すべく、前記センサホルダの取付構造を工夫する点にある。そこで、前記デューティ比やパルス比により前記アキシアル荷重を求める為の構造及び作用に就いては、図示並びに説明は省略する。
何れの構造により前記アキシアル荷重を求めるにしても、このアキシアル荷重の測定精度を確保する為には、エンコーダとセンサとの、軸方向に関する位置決め精度を確保する事が必要である。図4に示す様に、1対のセンサ6a、6bを車輪支持用転がり軸受ユニットの外輪1に対し、カバー5を介して支持する構造であれば、例えば特許文献2に記載された技術を利用する等により、前記位置決め精度を確保する事は容易である。又、エンコーダとセンサとを、何れも車輪支持用転がり軸受ユニットの製造工場で所定の位置関係に組み付ける事ができ、この位置関係がその後ずれ動く事もない為、前記アキシアル荷重の測定精度を確保し易い。これに対して、センサを、ナックルの如き懸架装置の構成部品等、車輪支持用転がり軸受ユニットの構成部品以外の部分に装着する構造を採用した場合には、前記位置決め精度、延いては前記アキシアル荷重の測定精度を確保しにくくなる。この様に、センサを車輪支持用転がり軸受ユニットの構成部品以外の部分に装着する構造の1例として、特願2009−215463に開示された先発明に係る構造に就いて、図7により説明する。
エンコーダ4aをハブ2aの軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図7の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図7の左側を、軸方向に関して「外」と言う。)に支持固定している。前記エンコーダ4aは、磁性金属板製の芯金11と、永久磁石製のエンコーダ本体12とを組み合わせて成る。このうちの芯金11は、小径円筒部と大径円筒部とを段部により連増させた断面クランク型で、全体を円環状としている。又、前記エンコーダ本体12は、このうちの大径円筒部の外周面に全周に亙り添着固定した状態で、全体を円筒状に構成している。このエンコーダ本体12の外周面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置すると共に、これらS極とN極との境界の形状を、それぞれ「く」字形状としている。この様なエンコーダ4aは、前記芯金11を構成する小径円筒部の軸方向外半部を、前記ハブ2aの軸方向内端部に締り嵌めで外嵌する事により、このハブ2aに対し、このハブ2aと同心に支持固定している。
又、1対のセンサ6a、6bを、合成樹脂等により造られたセンサホルダ13の先端部に包埋支持して、センサユニット14を構成している。車体への組み付け状態で、このセンサユニット14は、前記両センサ6a、6bのうちの一方のセンサ6aの検出部を、前記エンコーダ本体12の外周面の軸方向片端部である第一特性変化部に、他方のセンサ6bの検出部を、同じく軸方向他半部である第二両特性変化部に、それぞれ径方向に近接対向させる。尚、前記エンコーダ本体12が永久磁石製であるので、前記両センサ6a、6bには永久磁石は設けていない。又、別のエンコーダ4bを、前記ハブ2aの軸方向内端寄り部分に支持固定している。この別のエンコーダ4bは、磁性金属板により断面L字形で全体を円環状に構成した芯金15と、この芯金15を構成する円輪部の軸方向内側面に全周に亙り添着固定した、永久磁石製で円輪状のエンコーダ本体16とから成る。このエンコーダ本体16の軸方向内側面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界の形状はそれぞれ、前記軸方向内側面の幅方向(径方向)に平行な直線形状としている。この様なエンコーダ4bは、前記芯金15を前記ハブ2aの軸方向内端寄り部分に締り嵌めで外嵌する事により、このハブ2aと同心に支持固定している。そして、前記エンコーダ4bの軸方向内側面に、別のセンサ6cの検出部を対向させている。このセンサ6cは、センサホルダ13aの先端部に包埋保持された状態で、センサユニット14aを構成している。尚、図7の構造は、駆動輪用の構造であり、前記ハブ2aに等速ジョイントに付属のスプライン軸18を、軸方向内方から挿通し、更に抑えボルト19により抜け止めを図っている。
図7には、前記両センサユニット14、14aの具体的な支持構造に就いては記載していないが、ナックル17等の、懸架装置の構成部品に、直接又は適宜のブラケットを介して支持する事になる。何れにしても、前記両センサユニット14、14aと前記両エンコーダ4a、4bとの間には、少なくとも、前記ナックル17等と、このナックル17等と外輪1aの外周面に形成した固定側フランジ20との突き合わせ部と、各玉3、3とが存在する様になる。そして、前記両センサユニット14、14aと前記両エンコーダ4a、4bとの間に配置された部材及び突き合わせ部の存在により、これら両センサユニット14、14aと前記両エンコーダ4a、4bとの位置関係の精度が悪化し易い。特に、アキシアル荷重測定の為のセンサユニット14とエンコーダ4aとの、軸方向に関する位置関係が僅かでもずれると、前記アキシアル荷重の測定精度が、実用上問題になるほど悪化する可能性がある。尚、回転速度検出用のセンサユニット14aとエンコーダ4bとの位置関係にしても、精度良く規制される事が好ましいが、アキシアル荷重測定用に比べて厳密さを要求されない為、特別な工夫をしなくても、十分に実用的な装置を実現できる。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、アキシアル荷重等の、静止側軌道輪部材と回転側軌道輪部材との間の物理量を測定する為のエンコーダとセンサとのうち、センサを前記静止側軌道輪に直接支持しない構造でも、これらエンコーダとセンサとの位置関係を高精度に規制できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置は、転がり軸受ユニットと、エンコーダと、少なくとも1個のセンサとを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成る。
又、前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されて、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有する。そして、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合って互いに異なる特性部同士の境界を、前記被検出面の幅方向に対し傾斜させている。
又、前記センサを保持したセンサホルダは、このセンサの検出部を前記被検出面に対向させた状態で、使用時にも回転しない、前記静止側軌道輪以外の固定部分に支持固定されている。そして、前記センサは、前記被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。
更に、前記センサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用される。
特に、本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いては、前記センサホルダは、フランジ部と、保持部と、弾性結合部と、位置規制面とを備える。
このうちのフランジ部は、前記固定部分に結合固定される。
又、前記保持部は、前記センサを保持している。
又、前記弾性結合部は、前記フランジ部と前記保持部とを、相対変位を可能に結合している。
更に、前記位置規制面は、前記保持部の一部に設けられて、前記静止側軌道輪の一部表面に突き当てられる。
そして、前記フランジ部を前記固定部分に結合固定した状態で、前記位置規制面を、前記静止側軌道輪の軸方向内端面等、この静止側軌道輪の一部表面に弾性的に押し付けている。
この様な本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置を実施するのに、具体的には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記センサホルダを、合成樹脂等の、弾性を有する高分子材料製とする。そして、前記フランジ部と前記保持部との間に設けられた、このフランジ部よりも厚さ寸法が小さい括れ部を、前記弾性結合部とする。
又、この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記弾性変形部となる括れ部の内側に、金属製のばね板の如き、弾性材製の薄板を、フランジ部と保持部とに掛け渡される状態で包埋する。
或は、本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置を実施するのに、請求項4に記載した発明の様に、互いに別体とされた前記フランジ部と前記保持部とを、金属製のばね板の如き、弾性材製の薄板により結合する。そして、この薄板を前記弾性結合部とする。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置によれば、センサを前記静止側軌道輪に直接支持しない構造でも、このセンサと、回転側軌道輪に支持固定したエンコーダとの位置関係を高精度で規制できる。即ち、このセンサを保持したセンサホルダの位置規制面を、静止側軌道輪の一部表面に弾性的に押し付けるので、これらセンサホルダと静止側軌道輪との位置関係を精度良く規制できる。この結果、このセンサホルダに支持されたセンサと前記エンコーダとの位置関係を、このセンサホルダを前記静止側軌道輪に直接支持した場合と同様に、精度良く規制できる。
本発明の実施の形態の第1例を、組み立てた状態で示す要部断面図。 センサホルダを組み付け前の状態を示す要部断面図(A)と、組み付け前のセンサホルダを示す断面図(B)。 本発明の実施の形態の第2〜3例を示す、図2の(B)と同様の図で、(A)は第2例を、(B)は第3例を、それぞれ表している。 従来構造の1例を示す断面図。 エンコーダの一部を径方向から見た図。 アキシアル荷重を求められる理由を説明する為の模式図。 先発明に係る構造を示す断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、アキシアル荷重測定用のセンサ6a、6bをセンサホルダ13bに保持して成るセンサユニット14bをナックル17aに対し支持固定する構造、即ち、このセンサユニット14bを静止側軌道輪である外輪1bに直接支持しなくても、ハブ2bの内端部に支持固定したエンコーダ4cと、前記センサユニット14bを構成する前記両センサ6a、6bとの位置関係を高精度で規制できる様にする為の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図7に記載した先発明に係る構造と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、及び、先に説明しなかった部分を中心に説明する。
本例の転がり軸受ユニットの物理量測定装置を構成する前記センサユニット14bは、前記センサホルダ13bに、前記両センサ6a、6bを保持固定して成る。又、このセンサホルダ13bは、必要に応じてガラス繊維等の強化材を混入する事により、必要とする強度及び剛性を確保した、弾性及び耐候性を有する合成樹脂を射出成形して成るもので、フランジ部21と、保持部22と、弾性結合部23と、位置規制面24とを備える。
このうちのフランジ部21は、前記ナックル17aに結合固定されるもので、平板状に形成されている。このフランジ部21の中央部には、固定用のボルト25を挿通する為の取付孔26を、1乃至2個所形成している。この取付孔26の内周面には金属製で円筒状のカラー27を、前記センサホルダ13bの射出成形時に包埋支持している。このカラー27は、このセンサホルダ13bを前記ナックル17aに結合固定すべく、前記取付孔26を挿通し、更にこのナックル17aに形成したねじ孔28に螺合した前記ボルト25の締め付けに伴って、前記フランジ部21が過度に押し潰されるのを防止する為に設けている。
又、前記保持部22に前記両センサ6a、6bを、前記センサホルダ13bの射出成形時に包埋する事により、保持固定している。これら両センサ6a、6b同士のピッチ、並びに、前記位置規制面24からの距離は、前記センサホルダ13bの射出成形時に、厳密に規制している。
又、前記弾性結合部23は、前記フランジ部21と前記保持部22とを、相対変位を可能に結合している。本例の場合、前記弾性結合部23を構成する為に、前記フランジ部21の基端寄り部分の軸方向外側面に凹溝29を、このフランジ部21の幅方向(図1〜2の表裏方向)に形成して、前記基端寄り部分を、前記フランジ部21の残りの部分よりも厚さ寸法が小さい括れ部としている。このフランジ部21は、この様な弾性変形部23の存在により、前記保持部22に対し、前記外輪1bの軸方向に弾性的に変位可能である。
更に、前記位置規制面24を設ける為に、前記保持部22の軸方向外端部に、軸方向外方に突出した庇部30を設けている。前記位置規制面24は、前記保持部22の軸方向外端面でこの庇部30よりも内径側部分に存在する軸方向基準面31と、この庇部30の内径側側面である、径方向基準面32とから成る。これら軸方向基準面31と径方向基準面32とは、互いに直交している。又、これら各基準面31、32の設置位置は、前記両センサ6a、6bと、前記外輪1bの軸方向内端面33と、この外輪1bの軸方向内端部外周面に形成した取付面35と、前記保持部22の内径側面36と、前記ナックル17aの軸方向内側面34と、前記エンコーダ4cのうちのエンコーダ本体12と、前記フランジ部21との、それぞれの設置位置との関係で、次述する様に、適切に規制している(各距離の表示は、図2参照)。
先ず、前記軸方向基準面31と前記両エンコーダ6a、6bの中間位置との軸方向距離Lを、前記外輪1bの軸方向内端面33と前記エンコーダ本体12の外周面の幅方向中央位置(第一、第二の両特性変化部の境界位置)との軸方向距離Lに一致(L=L)させている。
又、前記径方向基準面32と前記保持部22の内径側面36との径方向距離Lを、前記取付面35と前記エンコーダ本体12の外周面との径方向距離Lよりも少しだけ小さく(L<L)している。
更に、前記軸方向基準面31と前記フランジ部21の軸方向外側面との、前記弾性結合部23の(弾性変形していない)自由状態での軸方向距離Lを、前記軸方向内端面33と前記軸方向内側面34との軸方向距離Lよりも、僅かに大きく(L>L)している。尚、これら軸方向内端面33と前記軸方向内側面34との軸方向距離Lとは、前記ナックル17aの軸方向外側面を、前記外輪1bの外周面の固定側フランジ20の軸方向内側面に突き当て、更に、これらナックル17aと固定側フランジ20とを、図示しないボルトの締め付けにより結合固定した状態で表す。
上述した様な構造及び寸法を有するセンサユニット14bは、図1に示す様に、前記フランジ部21の取付孔26を挿通し、前記ナックル17aのねじ孔28に螺合し更に締め付けた前記ボルト25により、このナックル17aに支持固定する。この状態で、前記位置規制面24のうちの軸方向基準面31を前記外輪1bの軸方向内端面33に突き当て、同じく径方向基準面32を前記外輪1bの取付面35に突き当てる。上述の様に、前記軸方向基準面31に関する軸方向距離Lを、前記軸方向内端面33に関する軸方向距離Lよりも僅かに大きくしている為、前記ボルト25の締め付けに伴って前記弾性結合部23が、耐久性の問題が生じない程度だけ弾性変形し、前記軸方向基準面31を前記軸方向内端面33に、走行時の振動に伴ってがたつかない程度に強く突き当てる。又、前記径方向基準面32と前記取付面35とは、前記ボルト25が前記カラー27の内径側で変位できる範囲で前記センサホルダ13bを、前記外輪1bの径方向に変位させる事により突き当てる。この様にして、前記軸方向基準面31を前記軸方向内端面33に、前記径方向基準面32を前記取付面35に、それぞれ突き当てた状態で、前記センサユニット14bが前記外輪1bに対し、直接位置決めされた状態となる。
上述の様に本例の転がり軸受ユニットの物理量測定装置の構造によれば、前記両センサ6a、6bを前記外輪1bに対し、前記ナックル17aを介して支持する構造でも、これら両センサ6a、6bと、前記ハブ2bに支持固定した前記エンコーダ4cのエンコーダ本体12との位置関係を高精度で規制できる。この結果、前記外輪1bと前記ハブ2bとの間に作用するアキシアル荷重を、精度良く測定できる。
[実施の形態の第2〜3例]
図3は、請求項3〜4に対応する、本発明の実施の形態の第2〜3例を示している。これら第2〜3例の場合には、センサユニット14c、14dを構成するセンサホルダ13c、13dのうち、弾性結合部23a、23bの全部又は一部を、ばね鋼板の如き、弾性材製の弾性薄板37により構成している。
先ず、図3の(A)に示した第2例の構造では、前記弾性薄板37を、前記センサホルダ13cを構成するフランジ部21と保持部22とに掛け渡される状態で包埋して、前記弾性結合部23aとしている。
これに対して、図3の(B)に示した第3例の構造では、前記センサホルダ13dを構成する、互いに別体とされたフランジ部21aと保持部22aとを、前記弾性薄板37により結合して、この弾性薄板37自体を弾性結合部23bとしている。
この様な第2〜3例の構造によれば、位置規制面24の軸方向基準面31を、外輪1bの軸方向内端面33(図1〜2参照)に突き当てる為の弾力の調節の自由度が向上する。
例えば、図3の(A)に示した第2例の構造によれば、前記軸方向基準面31を前記軸方向内端面33に突き当てる弾力を大きくできる。
又、図3の(B)に示した第3例の構造によれば、前記弾性結合部23bの弾性変形量を確保して、前述の図2で説明した、軸方向基準面31に関する軸方向距離Lと軸方向内端面33に関する軸方向距離Lとの差(L−L)が多少大きくても、これを吸収できる。
その他の部分の構造及び作用に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
以上の説明は、本発明を、自動車の車輪支持用の転がり軸受ユニットに適用した場合に就いて行った。但し、本発明は、車輪支持用の構造に限らずに実施できる。例えばマシニングセンタや旋盤等、各種工作機械の主軸等の回転軸を回転自在に支持する為の転がり軸受ユニットに関して、この回転軸の加わるアキシアル荷重を測定する構造に適用する事もできる。又、外輪等の外輪相当部材の内径側で、ハブ等の内輪相当部材が回転する、所謂内輪回転型の構造に限らず、支持軸等の内輪相当部材の周囲で、ハブ等の外輪相当部材が回転する、所謂外輪回転型の構造で実施する事もできる。
1、1a、1b 外輪
2、2a、2b ハブ
3 玉
4、4a、4b、4c エンコーダ
5 カバー
6a、6b、6c センサ
7 透孔
8 柱部
9 第一の特性変化部
10 第二の特性変化部
11 芯金
12 エンコーダ本体
13、13a、13b、13c、13d センサホルダ
14、14a、14b、14c、14d センサユニット
15 芯金
16 エンコーダ本体
17、17a ナックル
18 スプライン軸
19 抑えボルト
20 固定側フランジ
21、21a フランジ部
22、22a 保持部
23、23a、23b 弾性結合部
24 位置規制面
25 ボルト
26 取付孔
27 カラー
28 ねじ孔
29 凹溝
30 庇部
31 軸方向基準面
32 径方向基準面
33 軸方向内端面
34 軸方向内側面
35 取付面
36 内径側面
37 弾性薄板
特開2006−317420号公報 特開2007−309683号公報

Claims (4)

  1. 転がり軸受ユニットと、エンコーダと、少なくとも1個のセンサとを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成るものであり、
    前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されて、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合って互いに異なる特性部同士の境界を、前記被検出面の幅方向に対し傾斜させたものであり、
    前記センサを保持したセンサホルダは、このセンサの検出部を前記被検出面に対向させた状態で、使用時にも回転しない、前記静止側軌道輪以外の固定部分に支持固定されていて、前記センサは、前記被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
    前記センサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用されるものである
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いて、
    前記センサホルダは、前記固定部分に結合固定されるフランジ部と、前記センサを保持した保持部と、これらフランジ部と保持部とを、相対変位を可能に結合した弾性結合部と、この保持部の一部に設けられて前記静止側軌道輪の一部表面に突き当てられる位置規制面とを備え、前記フランジ部を前記固定部分に結合固定した状態で、この位置規制面を前記静止側軌道輪の一部表面に弾性的に押し付けている事を特徴とする、
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  2. 前記センサホルダは、弾性を有する高分子材料製であって、フランジ部と保持部との間に設けられた、このフランジ部よりも厚さ寸法が小さい括れ部が弾性結合部である、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  3. 弾性変形部となる括れ部の内側に弾性材製の薄板が、フランジ部と保持部とに掛け渡される状態で包埋されている、請求項2に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  4. 互いに別体とされたフランジ部と保持部とが弾性材製の薄板により結合されており、この薄板が弾性結合部である、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
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