JP2011200868A - スポット溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スポット溶接において、スパッタやスパークが発生することを回避しながら、大きく成長したナゲットを得る。
【解決手段】例えば、積層体20を挟持・加圧した状態の第1電極チップ12から第2電極チップ14に至るまでの抵抗値を常時求める。第1電極チップ12から第2電極チップ14への通電がなされ、その結果、第1金属板16と第2金属板18の間に溶融部40が形成されると、前記抵抗値の上昇率が鈍化する。このことに基づいて溶融部40が形成されたと判断し、同時に、第1電極チップ12及び第2電極チップ14の積層体20に対する加圧力を瞬時に低減させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数個の金属製ワークの重畳部位を挟持する1組の電極チップ間に通電を行うことによって、前記重畳部位を接合するスポット溶接方法及びその装置に関する。
溶接の一手法であるスポット溶接は、周知の通り、複数個の金属製ワークの重畳部位を1組の電極チップで挟持し、これら電極チップ同士の間に通電を行うことで前記重畳部位を点状に溶接するものである。重畳部位は、前記複数個の金属製ワークの一部である場合もあり、全部である場合もある。
スポット溶接は、例えば、ティーチング可能なロボットのアーム部先端に配設された溶接ガンによって行われる。すなわち、予めティーチングされた前記ロボットは、先ず、前記溶接ガンの開閉可能なクランプ部に設けられた電極チップ同士の間に重畳部位が挿入されるように動作し、次に、前記クランプ部が閉じることで前記重畳部位を電極チップ同士で挟持し且つ加圧する。
この状態で前記電極チップ同士の間に通電がなされると、重畳部位の接触界面に抵抗発熱が起こり、これにより該接触界面近傍が溶融する。換言すれば、溶融部が生じる。最終的に、この溶融部が凝固することに伴って接触界面に点状のナゲットが形成される。
ここで、特許文献1においては、3枚の金属板同士が重畳され、且つ厚みが最も小さい金属板が最外に配置されたものに対してスポット溶接を行うに際し、1組の電極チップの重畳部位に対する加圧力を、溶接後期に大きくすることが提案されている。該特許文献1によれば、通常のスポット溶接では最外の金属板(厚みが最小の金属板)とその直下の金属板との間にナゲットを成長させることが容易ではないが、加圧力を上記のように変化させた場合、十分なナゲットが成長する、とのことである。
2枚の金属板同士を重畳して接合する場合にも同様に、溶接が進行する過程中で加圧力を変化させるスポット溶接方法が提案されている。すなわち、特許文献2記載の従来技術では、1組の電極チップ間の電気抵抗を実測し、この実測値を予め設定した設定値とを所定時間毎に比較して、両者に所定量を超える差が生じたときに、加圧力を変化させるようにしている。
加圧力は、実測値が設定値に近づくように制御される。すなわち、加圧力は、実測値が設定値を上回る場合には、電極チップ間の抵抗を低減させるべく増加され、一方、実測値が設定値を下回る場合には、電極チップ間の抵抗を上昇させるべく減少される。
特開2009−241112号公報 特公平1−30593号公報
特許文献1、2に記載されるように溶接後期に加圧力を大きくする場合、凝固が未だ完了していないナゲットが押圧されることになる。このため、ナゲットに作用する外力が増大し、その結果、重畳部位の外部に飛散する現象、すなわち、いわゆるスパッタが発生し易くなるという不具合を招く。
また、特許文献2に記載されるように溶接後期の加圧力を低減しても、ナゲットの成長にはさほど寄与しない。
以上のように、従来技術に係るスポット溶接方法には、スパッタが発生することを回避しながらナゲットを大きく成長させることが容易ではないという問題が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、スパッタ、さらにはスパーク(爆火)が発生することを回避することが可能であり、しかも、ナゲットを大きく成長させることも可能であるスポット溶接方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るスポット溶接方法は、複数個の金属製ワークの重畳部位を挟持する1組の電極チップで前記複数個の金属製ワークを加圧し、前記複数個の金属製ワーク同士を接触させて接触界面を形成する工程と、
前記1組の電極チップ間に通電を行う工程と、
前記接触界面が溶融したか否かを検知する工程と、
前記接触界面が溶融したことが検知されると同時に、前記複数個の金属製ワークに対する前記1組の電極チップの加圧力を、前記1組の電極チップと前記金属製ワーク同士の接触、及び前記金属製ワーク同士の接触が保たれ、且つ前記1組の電極チップ間の通電が維持されるように低減する工程と、
を有することを特徴とする。なお、本発明における「同時」には、溶融部が形成されたことを検知してから前記加圧力が実際に低減されるまでの不可避的なタイムラグが含まれるものとする。
このように、溶融部が形成されたことを検知すると同時に重畳部位に対する加圧力を低減することにより、重畳部位の接触界面における接触面積が減少して接触抵抗が上昇する。このため、溶融部、ひいてはナゲットを大きく成長させることができる。
しかも、この場合、溶融部に対して作用する力が小さくなるので、該溶融部が圧潰されることが回避される。その結果、溶接が進行する過程でスパッタが発生することを回避することができる。
ここで、加圧力を過度に低減させた場合、前記接触抵抗が過度に大きくなる結果、スパークが発生する懸念をまねく。これを回避するべく、低減後の加圧力は、重畳部位の接触界面に、スパークが発生しない程度の接触面積が確保される程度の大きさに設定することが好ましい。これにより、スパークが発生することを回避することもできる。
なお、スパッタ及びスパークが発生しない程度の加圧力は、重畳部位と略同一抵抗となるテストピースを用いてのスポット溶接を行っておくことにより、予め把握しておくことができる。
接触界面が溶融した(すなわち、溶融部が形成された)との判断は、1組の電極チップ間の電気抵抗が変化したこと、例えば、抵抗値の変化率が鈍化したことをもって行うことができる。
すなわち、溶融部が形成されるまでは、1組の電極チップ間の抵抗値は鋭敏に上昇する。これに対し、溶融部が形成されると、上昇率(変化率)が緩やかとなる。従って、上昇率(変化率)が鈍化したことを認識することにより、溶融部が形成されたと判断することができる。
又は、接触界面に向けて超音波を発振し、該超音波の速度もしくは速度変化率が変化したときに溶融部が形成されたと判断するようにしてもよい。
超音波の速度は、重畳部位の温度の上昇に対応して小さくなる。すなわち、高温の溶融部が形成されると、これと同時に重畳部位を透過する超音波(透過波)の速度が小さくなる。このように透過波の速度が変化したことを検知することにより、溶融部が形成されたと判断することができる。
また、重畳部位の温度上昇率は、溶融部が形成されるまでは大きいが、溶融部が形成されると鈍化する。これに追従し、透過波の速度変化率が緩やかになる。換言すれば、鈍化する。これに基づき、速度変化率が鈍化したことを検知することで溶融部が形成されたと判断することもできる。
なお、超音波に含まれる縦波は、固相及び液相の双方を透過することが可能であるが、横波は液相を透過することができない。このため、溶融部が形成されると、超音波に含まれる横波が該溶融部の界面で反射され、その結果、反射波が生じる。換言すれば、反射波は、溶融部が形成されるまで生じない。
そこで、接触界面から反射波が戻ってきたことを確認するようにしてもよい。この現象を確認することによっても、接触界面が溶融したと判断することができる。
本発明によれば、重畳部位の接触界面に溶融部が形成されると同時に、該重畳部位に対する1組の電極チップの加圧力を低減するようにしている。これにより重畳部位の接触界面における接触面積が減少して接触抵抗が上昇するので、溶融部、ひいてはナゲットを大きく成長させることができる。
しかも、この場合、前記溶融部に作用する力が小さくなるために該溶融部が圧潰されることが回避される。このため、溶接が進行する過程でスパッタが発生することを回避することができる。
また、接触界面の接触面積が適切に確保されるように低減後の加圧力を制御することにより、スパークが発生することを回避することもできる。
本実施の形態に係るスポット溶接方法を実施するためのスポット溶接装置を模式的に示す要部拡大正面図である。 第1電極チップと第2電極チップの間に通電が開始された状態を示す要部拡大正面図である。 重畳部位である第1金属板と第2金属板の間に溶融部が形成された状態を示す要部拡大正面図である。 通電開始から通電終了に至るまでの第1電極チップから第2電極チップまでの抵抗値の経時変化を、スパッタが発生する場合、スパークが発生する場合、スパッタ及びスパークの双方が発生しない場合に分けて表したグラフである。 図3の溶融部がさらに成長した状態を示す要部拡大正面図である。 制御プログラムにプログラミングされた加圧力の経時変化の一例を示すグラフである。 図6に示す制御プログラム下での実際の加圧力の経時変化を示すグラフである。 別の実施の形態に係るスポット溶接方法を実施するためのスポット溶接装置を模式的に示す要部拡大正面図である。 図8のスポット溶接装置によって別の実施の形態に係るスポット溶接方法の変形例を実施する状態を模式的に示す要部拡大正面図である。
以下、本発明に係るスポット溶接方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るスポット溶接方法を実施するためのスポット溶接装置10を模式的に示した要部拡大正面図である。このスポット溶接装置10は、長尺棒状の第1電極チップ12及び第2電極チップ14を具備する図示しない溶接ガンを有し、該溶接ガンは、例えば、6軸ロボット等の多関節ロボットのアーム部先端に配設される。
前記溶接ガンがいわゆるX型のものである場合、第1電極チップ12は、開閉自在なチャック対を構成する一方のチャック爪に設けられ、第2電極チップ14は、前記チャック対を構成する残余のチャック爪に設けられる。チャック対は、例えば、サーボモータの作用下に開閉動作し、第1電極チップ12と第2電極チップ14は、チャック対の開動作に伴って互いに離間する一方、閉動作に伴って互いに接近する。
また、前記溶接ガンがいわゆるC型のものである場合、第2電極チップ14は固定アームの先端に配置され、一方、第1電極チップ12は、例えば、サーボモータの作用下に回転付勢されるボールねじに連結される。ボールねじが正回転又は反回転されることに伴い、第1電極チップ12が第2電極チップ14に対して接近又は離間する。
多関節ロボットのアームに上記したX型又はC型の溶接ガンが配設された構成は公知であり、このため、この構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施の形態において、電流は、上方の第1電極チップ12から下方の第2電極チップ14に向かって流れるものとする。
第1電極チップ12と第2電極チップ14は、これら第1電極チップ12及び第2電極チップ14の間に溶接対象を挟持し、且つ該溶接対象に対して通電を行うものである。なお、理解を容易にするべく、本実施の形態では、金属製ワークとしての第1金属板16と第2金属板18を重畳することで形成された積層体20を溶接対象とする場合を例示して説明する。
平板形状の第1金属板16及び第2金属板18は、いわゆるハイテン鋼や軟鋼等のFe基合金からなるものが好適な例として挙げられるが、スポット溶接が可能な金属であれば特に限定されるものではなく、Fe基合金以外の他の金属であってもよい。また、第1金属板16及び第2金属板18は同一金属種であってもよいし、異種金属種であってもよい。
スポット溶接装置10は、さらに、積層体20を挟持した第1電極チップ12と第2電極チップ14の間の抵抗を直接又は間接的に測定するための抵抗値測定手段22と、第1電極チップ12と第2電極チップ14の積層体20に対する加圧力を制御する加圧力制御手段24とを有する。これら抵抗値測定手段22及び加圧力制御手段24は、信号線26、28を介して第1電極チップ12及び第2電極チップ14に電気的に接続されている。
この中の加圧力制御手段24は、溶接ガンがX型のものである場合には前記サーボモータを介して前記チャック対の閉止力を制御し、C型のものである場合には、前記サーボモータを介して前記ボールねじの回転力を制御する。このような制御が行われることにより、後述するように、第1電極チップ12及び第2電極チップ14の積層体20に対する加圧力が制御される。
抵抗値測定手段22と加圧力制御手段24は、信号線30、32を介して制御回路34に電気的に接続されている。従って、制御回路34は、抵抗値測定手段22から得られた抵抗に関する情報に基づいて、加圧力制御手段24に対して指令信号を発することが可能である。
制御回路34には、図示しない電源(例えば、交流式溶接電源等)が電気的に接続される。この電源の正極、負極は、それぞれ、第1電極チップ12、第2電極チップ14に電気的に接続される。なお、電源は、コンデンサ式溶接電源やインバータ式溶接電源、トランジスタ式溶接電源等であってもよい。
次に、本実施の形態に係るスポット溶接方法につき、その要部が基本的には上記のように構成されるスポット溶接装置10の動作との関係で説明する。
積層体20に対してスポット溶接を行う際、すなわち、第1金属板16、第2金属板18同士を接合する際には、先ず、前記多関節ロボットが、第1電極チップ12と第2電極チップ14の間に積層体20が配置されるように前記溶接ガンを移動させる。
その後、制御回路34の制御作用下に前記サーボモータ等が付勢され、これに伴って前記チャック対が閉動作したり、又は前記ボールねじが下降動作したりすること等によって、第1電極チップ12と第2電極チップ14が互いに接近する。その結果、第1電極チップ12と第2電極チップ14の間に積層体20が挟持される。
この挟持に際しては、加圧力制御部は、所定の加圧力となるように前記サーボモータの回転駆動力等を制御する。すなわち、第1電極チップ12及び第2電極チップ14は、所定の初期加圧力で積層体20を押圧する。その結果、第1金属板16と第2金属板18が所定の面積で面接触するに至り、これにより接触界面が形成される。
また、抵抗値測定手段22により、積層体20を挟持・加圧した状態の第1電極チップ12から第2電極チップ14に至るまでの抵抗値が、直接測定されるか、又は算出によって間接的に求められる。この抵抗値は、信号線26、30を介し、情報として制御回路34に常時送信される。
次に、制御回路34の作用下に通電が開始される。第1電極チップ12、第2電極チップ14の各々が図示しない前記電源の正極、負極に接続されているため、図2に示すように、第1電極チップ12から第2電極チップ14に向かう電流iが流れる。第1金属板16と第2金属板18の間の接触界面には接触抵抗が存在するので、電流iが流れることに伴い、該接触界面にジュール熱が発生する。従って、接触界面近傍の部位が加熱される。この間、抵抗値測定手段22による測定結果から、第1電極チップ12から第2電極チップ14に至るまでの抵抗値が鋭敏に上昇することが認められる。
接触界面は、このようにして加熱された結果、十分に温度上昇して溶融し、図3に示すように、溶融部40となる。溶融部40が形成されると、通電開始から通電終了に至るまでの第1電極チップ12から第2電極チップ14までの抵抗値の経時変化を表したグラフである図4から諒解されるように、抵抗値測定手段22に示される第1電極チップ12から第2電極チップ14に至るまでの抵抗値の上昇率が鈍化する。
換言すれば、抵抗値測定手段22(図1参照)を用いて抵抗値の上昇率が鈍化したことを情報として得ることにより、溶融部40(図3参照)が形成されたことを検知することが可能となる。そして、信号線30を介してこの情報を受けた制御回路34(図1参照)は、直ちに、加圧力制御手段24に対し、サーボモータの回転駆動力等を低減させる指令信号を発する。
信号線32を介してこの指令信号を受けた加圧力制御手段24は、信号線28を介してサーボモータの回転駆動力等を低減させる指令信号を発する。これにより、第1電極チップ12及び第2電極チップ14の積層体20に対する加圧力を一挙に低減させる。この際、図3に示すように、第1金属板16と第2金属板18の間に若干のクリアランス42が生じることがある。
加圧力の低減の度合いは、溶融部40が第1金属板16及び第2金属板18の双方に接触した状態が保たれ、且つ第1電極チップ12と第1金属板16、第2電極チップ14と第2金属板18とが離間することのない程度に設定される。これにより電流経路が確保されるので、加圧力が低減された後も、第1電極チップ12から積層体20を介して第2電極チップ14まで電流iが流れる。
このように加圧力を低減することに伴って、第1金属板16と第2金属板18との接触面積が減少し、その結果、接触界面における接触抵抗が上昇する。従って、該接触界面においてジュール熱が継続して発生し、このため、図5に示すように、溶融部40が大きく成長する。
しかも、この場合、溶融部40に過度に大きな力が作用することが回避される。上記した通り、積層体20に対する加圧力を低減しているからである。このため、溶融部40が第1金属板16及び第2金属板18を押圧し、前記クリアランス42を拡張することが可能である。
従って、溶融部40が圧潰されることが回避される。これにより、溶接が進行する過程でスパッタが発生することを回避することができる。
なお、加圧力を低減すると、第1金属板16と第2金属板18との接触面積の他、第1電極チップ12と第1金属板16、第2金属板18と第2電極チップ14との各接触面積も減少する。図4に示すように、これらの接触抵抗が過度に大きくなると、各々の接触部位でスパークが発生する懸念がある。そこで、本実施の形態では、スパークが発生することのないように、低減後であっても接触抵抗が過度に大きくなることのないように、積層体20に対して所定の加圧力が付与される。
換言すれば、低減後の加圧力は、第1電極チップ12と第1金属板16、第1金属板16と第2金属板18、第2金属板18と第2電極チップ14との間に、スパークが発生しない程度の接触面積が確保されるように設定される。これにより、スパークが発生することを回避することもできる。図4には、スパッタ及びスパークの双方が発生しない状況下での第1電極チップ12から第2電極チップ14に至るまでの抵抗値の経時変化を併せて示している。
図6は、制御プログラムにプログラミングされた加圧力の経時変化の一例を示すグラフであり、図7は、該制御プログラム下での実際の加圧力の経時変化を示すグラフである。これら図6及び図7を対比して諒解されるように、加圧力制御手段24に適切な制御プログラムをプログラミングすることにより、積層体20に対する実際の加圧力を適切に低減させ、第1電極チップ12から第2電極チップ14までの抵抗値を図4に示すように経時変化させることができる。その結果、スパッタ及びスパークの双方が発生することを回避することができる。
所定時間が経過して溶融部40が十分成長した後、前記電源を停止することで通電を停止したり、第1電極チップ12又は第2電極チップ14の少なくともいずれか一方を積層体20から離間させたりすることにより、第1電極チップ12と第2電極チップ14を電気的に絶縁する。これによりジュール熱の発生が終了するので、溶融部40が冷却固化し、固相としてのナゲットが形成される。溶融部40が形成されると同時に積層体20に対する加圧力を低減する本実施の形態によれば、上記したように溶融部40が大きく成長するので、大きなナゲットを得ることが可能となる。
第1金属板16と第2金属板18は、このナゲットを介して接合される。ナゲットが大きく成長しているので、第1金属板16と第2金属板18の間の接合強度に優れた接合品を得ることができる。
しかも、上記したように、本実施の形態によれば、スパッタやスパークが発生することを有効に回避することができるという利点も得られる。
なお、上記した実施の形態では、第1電極チップ12から第2電極チップ14までの抵抗の上昇率が鈍化したことを検知することで、第1金属板16と第2金属板18の間の接触界面に溶融部40が形成されたと判断するようにしているが、超音波を用いてこの判断を行うようにしてもよい。
この場合、例えば、図8に示すように、第1電極チップ12の内部に、超音波を発振及び受信することが可能な送受信器50を組み込み、その一方で、第2電極チップ14の内部に、前記超音波を受信することが可能な受信器52を組み込む。
これら送受信器50及び受信器52は、図示しないエコー測定器に接続されている。このエコー測定器は、受信器52に到達した超音波(透過波54)の速度を測定することが可能である。
透過波54の速度は、積層体20の温度の上昇に対応して小さくなるように変化する。従って、上記に準じてスポット溶接が行われ、その過程で高温の溶融部40が形成されると同時に、透過波54の速度が小さくなる。このように、透過波54の速度が変化したことをエコー測定器で検知することにより、高温の溶融部40が形成されたと判断することができる。
ここで、積層体20の温度上昇率は、溶融部40が形成されるまでは大きいが、溶融部40が形成されると鈍化する。このことから、速度の変化に代替し、速度変化率の変化を検知するようにしてもよい。
さらに、図9に示すように、第1電極チップ12の内部に組み込まれた送受信器50によって、送受信器50に戻った超音波(反射波56)を受信するようにしてもよい。勿論、この反射波56が受信されたことは、エコー測定器によって確認することができる。なお、図9には、第2電極チップ14の内部に受信器52が組み込まれた第2電極チップ14を示しているが、この受信器52を割愛するようにしてもよい。
超音波は、一般的に、縦波及び横波の混合波である。この中の縦波は、固相及び液相の双方を透過することが可能であるが、横波は、固相のみ透過することが可能であり、液相を透過することができない。このため、スポット溶接の初期において溶融部40が未だ形成されていない段階では、送受信器50から発振された超音波は全て積層体20を透過するが、溶融部40が形成されると、超音波に含まれる横波が該溶融部40の界面で反射され、反射波56となって送受信器50に戻る。
従って、反射波56が送受信器50に戻ってきたことを検知することにより、溶融部40が形成されたと判断することができる。
以上のようにして溶融部40が形成されたとの判断が行われた後は、上記した実施の形態に準じて積層体20に対する加圧力を低減すればよい。
いずれにおいても、重畳部位は、第1金属板16及び第2金属板18から構成される積層体20に特に限定されるものではなく、例えば、任意の形状の金属製ワークにおける平坦な部位同士が重畳されたものであってもよいことは勿論である。
10…スポット溶接装置 12、14…電極チップ
16、18…金属板 20…積層体
22…抵抗値測定手段 24…加圧力制御手段
34…制御回路 40…溶融部
50…送受信器 52…受信器
54…透過波 56…反射波
i…電流

Claims (3)

  1. 複数個の金属製ワークの重畳部位を挟持する1組の電極チップで前記複数個の金属製ワークを加圧し、前記複数個の金属製ワーク同士を接触させて接触界面を形成する工程と、
    前記1組の電極チップ間に通電を行う工程と、
    前記接触界面が溶融したか否かを検知する工程と、
    前記接触界面が溶融したことが検知されると同時に、前記複数個の金属製ワークに対する前記1組の電極チップの加圧力を、前記1組の電極チップと前記金属製ワーク同士の接触、及び前記金属製ワーク同士の接触が保たれ、且つ前記1組の電極チップ間の通電が維持されるように低減する工程と、
    を有することを特徴とするスポット溶接方法。
  2. 請求項1記載のスポット溶接方法において、前記1組の電極チップ間の電気抵抗が変化したときに前記接触界面が溶融したと判断することを特徴とするスポット溶接方法。
  3. 請求項1記載のスポット溶接方法において、前記接触界面に向けて超音波を発振し、前記超音波の速度もしくは速度変化率が変化したときに、又は、前記接触界面から反射波が戻ってきたことが確認されたときに、前記接触界面が溶融したと判断することを特徴とするスポット溶接方法。
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