JP2011200850A - 静電霧化装置 - Google Patents

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純平 大江
Shoji Machi
昌治 町
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Yasuhiro Komura
泰浩 小村
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Abstract

【課題】複数の静電霧化部のいずれにおいても確実に静電霧化ができて、帯電微粒子水の生成量を増加できる静電霧化装置の提供。
【解決手段】放電電極1と、この放電電極1に対向する対向電極2で構成する静電霧化部3と放電電極1に液を供給する液供給手段と放電電極1、対向電極2間に高電圧を印加する高圧電源4とで構成する静電霧化装置において、複数の静電霧化部3の放電電極1と対向電極2を一台の高圧電源4を用い、直列に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電霧化装置に関するものである。
従来から、放電電極の先端部に水を供給し、放電電極と対向電極との間に高電圧を印加することで、ナノメータサイズの帯電微粒子水を生成することが知られている。
また、多量の帯電微粒子水を生成するため、放電電極と対向電極とよりなる静電霧化部を、単一の高圧電源に並列接続することも特許文献1により知られている。
特開2006−334503号公報
しかしながら、複数の静電霧化部を単一の高圧電源に並列接続した従来例は、放電電極と対向電極との間の距離の差により、距離が近い方に多くの放電電流が流れ、静電霧化が早く開始され易い。この開始され易い方の放電電極で静電霧化が開始されると、放電電極の先端部に供給された水がクーロン力で引張られて対向電極側に向けてテイラーコーンとして形成され、よりいっそう対向電極までの距離が短くなり、この放電電極には多くの放電電流が流れる。
このようにして、複数の静電霧化部のうち、早く静電霧化が開始され易い方のみ静電霧化を行い、他の静電霧化部ではあまり静電霧化が行われない現象が生じるおそれがあり、結果的に複数の静電霧化部を設けたにもかかわらず、静電霧化量の大幅な増加を発揮できないという問題がある。
本発明の上記従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、複数の静電霧化部のいずれにおいても確実に静電霧化ができて、帯電微粒子水の生成量を増加できる静電霧化装置を提供するにある。
本発明の静電霧化装置は、放電電極と、この放電電極に対向する対向電極で静電霧化部を構成し、前記複数の静電霧化部を高圧電源に直列に接続し、各放電電極に液を供給する液供給手段を設けて成ることを特徴とする。
本発明は、複数の静電霧化部を高圧電源に直列に接続しているので、単一の高圧電源を用いて、複数の静電霧化部で確実に静電霧化ができ、この結果、静電霧化装置全体としての帯電微粒子水の生成量を多くできる。
本発明の静電霧化装置の一実施形態の概略構成図である。 同上の他の実施形態の概略構成図である。
静電霧化装置は、放電電極1と対向電極2とよりなる静電霧化部3と、放電電極1に液を供給する液供給手段6と、放電電極1、対向電極2間に高電圧を印加する高圧電源4とで構成し、高電圧を印加することで、放電電極1に供給した液を静電霧化するようになっている。
このような原理の静電霧化装置において、本発明は、複数の静電霧化部3を単一の高圧電源4に直列に接続している。
各静電霧化部3は、いずれも一つの放電電極1と、この放電電極1に対向する一つの対向電極2で構成する。
図1は3つの静電霧化部3を単一の高圧電源4に直列に接続した例を示し、図2は2つの静電霧化部3を単一の高圧電源4に直列に接続した例が示しているが、3つ以上の静電霧化部3を単一の高圧電源4に直列に接続してもよい。
静電霧化部3の放電電極1の先端部には液供給手段6により液を供給するようになっている。
液供給手段6により供給される液としては、水、あるいは、水に有効成分を混入した水溶液、あるいは、水以外の液が採用できる。
放電電極1の先端部に液を供給するには、液溜め部に溜めた液を毛細管現象を利用して供給したり、加圧により液を供給したり、重力を利用して流下又は滴下することで液を供給したり、あるいは、ペルチェユニット6aのような冷却手段により空気中の水分を冷却して結露水を生成することで放電電極1に液(水)を供給するようになっている。
図1に示す実施形態では、放電電極1に液を供給する液供給手段6を冷却手段により構成している。以下、放電電極1に供給される液を水として説明する。
ペルチェユニット6aは、一対のペルチェ回路板を、互いの回路が向き合うように対向させ、多数列設してある熱電素子を両ペルチェ回路板間で挟持すると共に隣接する熱電素子同士を両側の回路で電気的に接続している。そして、熱電素子に通電すると、一方のペルチェ回路板側から他方のペルチェ回路板側に向けて熱が移動するように構成している。
一方の側のペルチェ回路板の外側には冷却部9を接続している。また、他方の側のペルチェ回路板の外側には放熱部10を接続しており、実施形態では放熱部10として放熱フィンの例を示している。
ペルチェユニット6aに通電することで、放電電極1を冷却して空気中の水分を結露水として放電電極1に生成させることで、水を供給するようになっている。
なお、図1に示す実施形態では、複数の放電電極1をそれぞれ別々のペルチェユニット6aで冷却する例を示しているが、単一のペルチェユニット6aの冷却部9に複数の放電電極1を接続してもよい。この場合は、ペルチェユニット6aが一つでよく、静電霧化装置の小型化に寄与する。
静電霧化装置を運転すると、ペルチェユニット6aに通電されて冷却部9が冷却され、冷却部9が冷却されることで各放電電極1がそれぞれ冷却され、空気中の水分を結露して各放電電極1の先端部に水(結露水)を供給する。
このように単一の高圧電源4に直列に接続した複数の放電電極1の先端部に水が供給された状態で高電圧を印加する。高電圧を印加すると、各放電電極1先端部に供給された水の液面が局所的に錐状に盛り上がり(テイラーコーン)が形成され、各放電電極1の先端部で静電霧化が行われる。
テイラーコーンが形成されて静電霧化がなされるのは以下のような理由による。
つまり、放電電極1の先端部にテイラーコーンが形成されると、該テイラーコーンの先端部に電荷が集中してこの部分における電界強度が大きくなって、更にテイラーコーンを成長させる。このようにテイラーコーンが成長し該テイラーコーンの先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度となると、テイラーコーンの先端部分の水が大きなエネルギー(高密度となった電荷の反発力)を受ける。このように、テイラーコーンの先端部分の水が大きなエネルギーを受けると、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)を繰り返してマイナスに帯電したナノメータサイズの帯電微粒子水が大量に生成する。
このように、複数の放電電極1の各先端部に供給された水を静電霧化することで生成されるナノメータサイズの帯電微粒子水にはスーパーオキサイドラジカルやヒドロキシラジカルといったラジカルが含まれる。したがって、ナノメータサイズの帯電微粒子水を放出対象空間に放出することで、帯電微粒子水に含まれているスーパオキサイドラジカルやヒドロキシラジカルといったラジカルにより放出対象空間内の脱臭、除菌、アレルゲン物質の不活性化を行うことができる。
ここで、複数の静電霧化部3を高圧電源4に直列に接続しているので、高圧電源4から高電圧を印加すると、直列に接続した複数の静電霧化部3を電流が流れ、各静電霧化部3で確実に静電霧化ができ、静電霧化装置全体としての帯電微粒子水の生成量を多くできる。
また、図1のように、放電電極1と高圧電源4との間に抵抗5を設けると、過電流が流れるのを抑制でき、複数の静電霧化部3を直列に接続して静電霧化を行っても全ての静電霧化部で安定的に静電霧化を行うことができるようにしてもよい。
また、複数の静電霧化部3を単一の高圧電源4に直列に接続するに当たり、高圧電源4の負極側に、直列に接続した一方の端部の静電霧化部3の放電電極1を接続し、高圧電源4の正極側に、直列に接続した他方の端部の静電霧化部3の対向電極2を接続し、各静電霧化部3でいずれもマイナスの帯電微粒子水を生成することができる。
一方、高圧電源4の正極側に、直列に接続した一方の端部の静電霧化部3の放電電極1を接続し、高圧電源4の負極側に、直列に接続した他方の端部の静電霧化部3の対向電極2を接続し、各静電霧化部3でいずれもプラスの帯電微粒子水を生成することができる。
1 放電電極
2 対向電極
3 静電霧化部
4 高圧電源
6 液供給手段

Claims (1)

  1. 放電電極と、この放電電極に対向する対向電極で静電霧化部を構成し、前記複数の静電霧化部を高圧電源に直列に接続し、各放電電極に液を供給する液供給手段を設けて成ることを特徴とする静電霧化装置。
JP2010073627A 2010-03-26 2010-03-26 静電霧化装置 Withdrawn JP2011200850A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018020269A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 静電霧化装置

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