JP2011200455A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡略化された状態を維持しつつ、乱数値のランダム性をさらに高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】所定の周波数のクロック信号を出力する第1発振子B51aと、上記周波数と異なる周波数のクロック信号を出力する第2〜第5発振子B51b,B51c,B51d,B51eと、クロック信号の入力に基づいて数値のカウントを行う上位桁用乱数回路B86及び下位桁用乱数回路B87と、上記いずれかの発振子を上記乱数回路ごとに選択し、選択した発振子から出力されたクロック信号を上位桁用乱数回路B86及び下位桁用乱数回路B87それぞれに入力させる発振子選択回路B55及びテーブル選択回路B100)と、それぞれの乱数回路でカウントされた数値を取得して乱数値を生成する抽選用乱数取得部と、生成された乱数値に基づいて抽選役を判定する抽選役判定部とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、遊技における当否抽選、図柄抽選、及び演出パターンの抽選等に用いられる乱数を発生させる乱数発生装置を備えた遊技機に関する。
このような、乱数発生装置を備えた遊技機では、例えば、発振子で構成される乱数クロック発生回路により所定の周期で発生させた乱数クロックに基づいて、カウント回路により所定の桁数の乱数値をカウントさせ、遊技の制御を行うCPUがカウントされた乱数値を抽出して読み込むことにより、当否乱数、図柄抽選用の乱数、及び演出パターン抽選用の乱数として使用する遊技機が周知となっている。このような遊技機においては、ハードウェアで乱数値をカウントすることにより、CPUにより制御されるソフトウェアの負担を軽減させ、乱数クロック出力回路によるクロックの発生周期に応じて、高速に乱数を発生・更新させることが可能な乱数発生装置が用いられている。
ところで、上記のように、ハードウェアにより乱数を発生させる場合に、周波数が互いに異なる複数の乱数クロック出力回路を有し、カウント回路に入力させるクロックを乱数クロック出力回路の選択により選択可能な乱数発生装置が周知となっている(例えば、特許文献1を参照)。この種の乱数発生装置においては、上記のように選択した乱数クロック出力回路から出力されたクロック信号のみをカウント回路に入力させることにより、上記選択毎に乱数の更新時間、及び特定のカウント値(例えば、16ビットの乱数値の場合65535)に達するまでの時間を任意に変更することができる。
また、上記のように乱数クロック出力回路を複数設けるのではなく、1個の乱数クロック出力回路に対して、互いに分周比が異なる複数の分周回路をカウント回路の前段に備える乱数発生装置も周知となっている(例えば、特許文献2を参照)。この種の乱数発生装置では、クロック信号を経由させる分周回路が選択され、クロック信号に当該選択された分周回路を通過させることにより、上記同様、周波数が異なるクロック信号を入力させることができる効果が得られる。
特開2003−62174号公報 特開2002−291972号公報
ところで、遊技機の作動を統括的に制御する制御基板上に乱数の更新タイミングを判別する機器を取り付けて、当該機器に判別させた更新タイミングを利用することにより遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる乱数値を取得する不正行為が近年高度化しており、上述したような、単純にカウント回路に入力させるクロックの周波数を変更するだけの乱数発生装置では、上記不正行為を完全に抑止できない虞がある。従って、出力される乱数値のランダム性を更に高める必要があるが、ソフトウェア等を用いて初期値または乱数列の変更等を行うと、複雑なハード構成またはソフト構成が必要となるという課題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、構成が簡略化された状態を維持しつつ、乱数値のランダム性をさらに高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る遊技機は、所定の周波数のクロック信号を出力する第1クロック出力手段(例えば、実施形態における第1発振子B51a)と、第1クロック出力手段が出力するクロック信号の周波数と異なる周波数のクロック信号を出力する第2クロック出力手段(例えば、実施形態における第2発振子B51b)と、所定のクロック信号の入力に基づいて数値のカウントを行う第1カウント手段(例えば、実施形態における上位桁用乱数回路B86,B186)及び第2カウント手段(例えば、実施形態における下位桁用乱数回路B87,B187)と、第1クロック出力手段または第2クロック出力手段のいずれかをカウント手段ごとに選択し、選択したクロック出力手段から出力されたクロック信号を第1カウント手段及び第2カウント手段それぞれに入力させるクロック選択入力手段(例えば、実施形態における発振子選択回路B55及びテーブル選択回路B100)と、第1カウント手段によりカウントされた数値及び第2カウント手段によりカウントされた数値をそれぞれ取得して、取得したそれぞれの数値から1の乱数値を生成する乱数値生成手段(例えば、実施形態における抽選用乱数取得部B34a,決定用乱数取得部B134a,B135a)と、乱数値生成手段が生成した1の乱数値に基づいて当たりか否かを判定する当否判定手段(例えば、実施形態における抽選役判定部B34b、当たり決定部B134b、確率変動決定部B135b)とを備えたことを特徴とする。
また、上記第1の発明に係る遊技機においては、第1クロック出力手段または第2クロック出力手段のいずれかをカウント手段ごとに選択する選択の組み合わせが所定の数値であるテーブルカウント値に対応して記憶されているクロック選択テーブル(例えば、実施形態における切替スイッチ選択テーブルT1,T2)と、上記テーブルカウント値を所定の信号の入力に基づいて更新するテーブルカウント値更新手段(例えば、実施形態における加算回路B102)とを備え、第1カウント手段及び第2カウント手段は、定められた範囲内の数値を初期値(例えば、実施形態における「0」)から最終値(例えば、実施形態における「255」)までカウントを行い、上記クロック選択入力手段は、第1カウント手段及び第2カウント手段が共に最終値のカウントを行ったときに、テーブルカウント値更新手段により更新されたテーブルカウント値に対応する選択の組み合わせに基づいて、第1クロック出力手段または第2クロック出力手段のいずれかをカウント手段ごとに選択することが好ましい。そして、上記テーブルカウント値更新手段は、第1クロック出力手段から出力されたクロック信号及び第2クロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいて上記テーブルカウント値を更新することが好ましい。
また、第2の発明に係る遊技機は、所定の周波数のクロックを出力するクロック出力手段(例えば、実施形態における発振子B52)と、クロック出力手段が出力するクロック信号を所定の分周比で分周させて出力させる第1分周手段(例えば、実施形態における第1分周回路B57a、第6分周回路B57f)と、第1分周手段に対して並列に設けられ、クロック出力手段が出力するクロック信号を第1分周手段の分周比と異なる分周比で分周させて出力させる第2分周手段(例えば、実施形態における第2分周回路B57b、第7分周回路B57g)と、所定のクロック信号の入力に基づいて数値のカウントを行う第1カウント手段(例えば、実施形態における上位桁用乱数回路B86,B186)及び第2カウント手段(例えば、実施形態における下位桁用乱数回路B87,B187)と、第1分周手段または第2分周手段のいずれかをカウント手段ごとに選択し、クロック出力手段から出力されたクロック信号を、選択した分周手段を介して第1カウント手段及び第2カウント手段それぞれに入力させる分周比選択入力手段(例えば、実施形態における分周比選択回路B56及びテーブル選択回路B110)と、第1カウント手段によりカウントされた数値及び第2カウント手段によりカウントされた数値をそれぞれ取得して、取得したそれぞれの数値から1の乱数値を生成する乱数値生成手段(例えば、実施形態における抽選用乱数取得部B34a,決定用乱数取得部B134a,B135a)と、乱数値生成手段が生成した1の乱数値に基づいて当たりか否かを判定する当否判定手段(例えば、実施形態における抽選役判定部B34b、当たり決定部B134b、確率変動決定部B135b)とを備えたことを特徴とする。
また、上記第2の発明に係る遊技機においては、第1分周手段または第2分周手段のいずれかをカウント手段ごとに選択する選択の組み合わせが所定の数値であるテーブルカウント値に対応して記憶されている分周比選択テーブル(例えば、実施形態における切替スイッチ選択テーブルT3)と、上記テーブルカウント値を所定の信号の入力に基づいて更新するテーブルカウント値更新手段(例えば、実施形態における加算回路B112)とを備え、第1カウント手段及び第2カウント手段は、定められた範囲内での数値を初期値(例えば、実施形態における「0」)から最終値(例えば、実施形態における「255」)までカウントを行い、上記分周比選択入力手段は、第1カウント手段及び第2カウント手段が共に最終値のカウントを行ったときに、テーブルカウント値更新手段により更新されたテーブルカウント値に対応する選択の組み合わせに基づいて、第1分周手段または第2分周手段のいずれかをカウント手段ごとに選択することが好ましい。
そして、上記テーブルカウント値更新手段は、第1クロック出力手段から出力されたクロック信号及び第2クロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいて上記テーブルカウント値を更新することが好ましく、さらには、第1カウント手段は、クロック信号の入力ごとに第1カウント値ずつの加減算をして数値のカウントを行い、第2カウント手段は、クロック信号の入力ごとに第1カウント値と異なる第2カウント値ずつの加減算をして数値のカウントを行うことが好ましい。
以上、第1の発明に係る遊技機によれば、クロック出力手段が複数設けられ、クロック選択入力手段が、カウント手段毎に1つのクロック出力手段を選択し、選択したクロック手段からのみクロック信号をカウント手段毎に入力させるように構成される。従って、カウント手段毎に入力させるクロック信号の周波数を変更することが可能となるため、容易な構成を維持しつつ、乱数値のランダム性を高めることができる。
また、上記クロック出力手段のカウント手段毎の選択の組み合わせを予め記憶しているクロック選択テーブルと、クロック選択テーブルのカウンタのテーブルカウント値を更新するテーブルカウント値更新手段とを備え、テーブルカウント値に紐づけられる上記選択の組み合わせに基づいて上記クロック選択入力手段がクロック出力手段の選択を行う場合、テーブルのために必要な記憶領域とカウンタのみを設けるだけで上記選択プログラムを構築することが可能になる。このように、複雑な構成を用いることなく、必要最小限のリソースで上記選択プログラムを構築できるというメリットが得られる。
また、上述したテーブルカウント値更新手段が、いずれかのクロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいてテーブルカウント値を更新する構成を用いた場合、新たにテーブルカウンタ向けの発振器等を設ける必要がなくなり、上記クロック出力手段のクロック信号を有効活用できる。
また、第2の発明に係る遊技機は、クロック出力手段が1個設けられ、クロック出力手段が出力するクロック信号を分周させる分周手段が複数設けられる構成を採用している。そして、当該遊技機においては、分周比選択入力手段が、カウント手段毎にクロックを経由させる分周手段を1つ選択し、選択した分周手段のみを介して上記クロック信号をカウント手段毎に入力させるように構成される。従って、カウント手段毎にクロック信号の周波数を変更することが可能となり、第1の発明に係る遊技機と同様、容易な構成を維持しつつ、乱数値のランダム性を高めることができる効果が得られる。
そして、第2の発明に係る遊技機において、上記分周手段のカウント手段毎の選択の組み合わせを予め記憶している分周比選択テーブルと、分周比選択テーブルのカウンタのテーブルカウント値を更新するテーブルカウント値更新手段とを備え、テーブルカウント値に紐づけられる上記選択の組み合わせに基づいて上記分周比選択入力手段が分周手段の選択を行う場合、テーブルのために必要な記憶領域とカウンタのみを設けるだけで上記選択プログラムを構築できる。このように、必要最小限のリソースで上記選択プログラムを構築できるというメリットが得られる。
また、上述したテーブルカウント値更新手段が、上記クロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいてテーブルカウント値を更新する構成を採用した場合、新たにテーブルカウンタ向けの発振器等を設ける必要がなくなり、上記クロック出力手段のクロック信号を有効活用できる。
さらに、第1カウント手段に第1カウント値でカウントさせ、第2カウント手段に上記第1カウント値とは異なる第2カウント値でカウントさせることにより、出力される乱数値のランダム性を更に高めることができる。
本発明に係る遊技機の一例として示す第1実施形態のスロットマシンの正面図である。 上記スロットマシンの内部構造を表した図である。 上記スロットマシンの制御システムの構成を表したブロック図である。 上記スロットマシンにおける、抽選役の判定及び乱数発生装置の制御の概略を示したブロック図である。 上記スロットマシンの乱数の発生に係る処理を示したブロック図である。 実施例1における、クロック出力回路、立ち上がりエッジ選択回路、カウント回路、カウント値記憶回路、及びテーブル選択回路を示すブロック図である。 上記クロック出力回路の内部構造、及び乱数回路とテーブル選択回路との関係を示すブロック図である。 上記テーブル選択回路により用いられる切替スイッチ選択テーブルの一例を示す図である。 上記切替スイッチ選択テーブルの一例で図8とは異なる例を示す図である。 実施例2における、クロック出力回路、立ち上がりエッジ選択回路、カウント回路、カウント値記憶回路、及びテーブル選択回路を示すブロック図である。 上記クロック出力回路の内部構造、及び乱数回路とテーブル選択回路との関係を示すブロック図である。 上記テーブル選択回路により用いられる切替スイッチ選択テーブルの一例を示す図である。 上記スロットマシンにおける抽選用乱数取得処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る遊技機の一例として示す第2実施形態のパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機の内部構造を示す背面図である。 上記パチンコ機における、当否及び確率変動をするか否かの決定、及び乱数発生装置の制御の概略を示したブロック図である。 上記パチンコ機の乱数の発生に係る処理を示したブロック図である。 上記パチンコ機における遊技用乱数取得処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を適用させた遊技機として、第1実施形態としてスロットマシン1(図1参照)について、第2実施形態としてパチンコ機PM(図14参照)についてそれぞれ説明する。まずは、第1実施形態のスロットマシン1の概略構成について図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本実施形態におけるスロットマシン1の外部構造を表した平面図、図2は、スロットマシン1の内部構造を表した平面図、図3は、スロットマシン1における制御システムの構成を表したブロック図である。スロットマシン1は、図1及び図2に示すように、遊技者に面するフロントドア2と、フロントドア2を開閉可能に取り付ける筐体3(図2参照)とを備えて構成される。フロントドア2は、上部パネル部4と、中央パネル部5と、下部パネル部6とを備え、全体的に金属製のフレーム(不図示)と硬化プラスチックにより成形された前面パネルとで形成され、これにより、構造が強化されている。
上部パネル部4には、上部ランプと称される演出用ランプ4aと、スピーカが取り付けられた放音部4b,4cと、カラー画像を表示する液晶ディスプレイ等で形成され遊技者が目視可能な演出表示装置4dとが設けられている。演出表示装置4dは、遊技中の演出を行うときに、各種の画像表示を行うものである。中央パネル部5には、演出用ランプ5a,5b、及びモータ駆動により回転可能に設けられ複数個(本実施形態では3個)配設される回胴リールR1,R2,R3を備えた回胴リール装置7が設けられるとともに、回胴リールR1,R2,R3の前方には、透明な硬化プラスチック板で形成された略長方形の透明窓WDが設けられ、この透明窓WDにより、回胴リール装置7を外部から保護するとともに、遊技者が透明窓WDを介して回胴リールR1,R2,R3を視認することが可能となっている。
回胴リールR1,R2,R3は、それぞれリング状に構成され、その外周面には複数の入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したテープリールが貼られている。回胴リールR1,R2,R3には、例えば21個の複数種類の図柄が等間隔で配置されており、各リールR1,R2,R3毎に異なった図柄配列がなされている。また、中央パネル部5上であって回胴リール装置7の下方には、遊技者の獲得したメダル数を表示させたり、遊技動作や機械動作に異常が生じたときはエラーコードを表示させたりする獲得枚数表示部(エラー表示部)5cが設けられている。エラーコードが表示されたときは、遊技機は遊技不可の状態となる。
更に、中央パネル部5の下端には、遊技者が操作するための操作部5dが設けられ、当該操作部5dには、遊技用メダルを投入するためのメダル投入部MDと、1ゲーム当たりのメダル数を提示するためのベットボタンB1,B2,B3と、1ゲームの開始を指示するためのスタートレバーSTと、回胴中の回胴リールR1,R2,R3を個別に停止させるための3個のストップボタンSP1,SP2,SP3が設けられている。下部パネル部6には、スロットマシン1のゲーム内容に関連した画像等(不図示)が描かれており、遊技者の獲得したメダルを払い出すための排出口6a及び受皿6bと、スピーカが取り付けられた放音部6cが設けられている。なお、遊技中には、種々の演出、例えば演出用ランプ4a,5a,5bの点灯・点滅や、演出用スピーカSR,SL,SWからの放音、演出表示装置4dによる画像表示等が行われる。更に、演出の中には、役の当選可能性の告知演出が含まれる。
次に、図2を参照して、フロントドア2の裏面構造と、筐体3の内部構造を概略的に説明する。なお、図2は、フロントドア2を解錠して筐体3から開いた状態を示している。図2において、フロントドア2の裏面上部に、上述の放音部4b,4cを構成する演出用スピーカSR,SLが設けられ、演出用スピーカSR,SLの間に演出表示装置4dが設けられるとともに、演出表示装置4dの裏面側にサブ制御基板20が取り付けられている。演出表示装置4d及びサブ制御基板20の下方には、上述の透明窓WDと、中央パネル部5のパネル面とが形成された略長方形の枠体5eが取り付けられている。
また、枠体5eの下方には、メダル投入部MDより投入される投入物を正規の遊技用メダルか異物かを判別して振り分ける振分機構G1と、振分機構G1で振り分けられた遊技用メダルを筐体3側に設けられているホッパ装置HPへ案内するガイド部材G2と、振分機構G1で振り分けられた異物を排出口6aへ案内して排出するガイド部材G3と、ホッパ装置HPから出力される払い出し用のメダルを排出口6aへ案内して出力するガイド部材G4とが設けられ、排出口6aの近傍に、演出用スピーカSWが放音部6cに対応して取り付けられている。更に、枠体5eと振分機構G1との間の領域に長尺状の中央表示基板30が取り付けられ、当該中央表示基板30の裏面側の一端に、設定ボタンCSと、数字の0から6までのセグメント表示を行う発光ダイオードで構成された設定表示素子CTが設けられている。
筐体3内には、電源装置PWUと、ホッパ装置HPから溢れた遊技用メダルを収容するための補助貯留部SHPと、上述の透明窓WDに対向する回胴リールR1,R2,R3を備えた回胴リール装置7が設けられるほか、電源装置PWUの側面に電源装置基板40、回胴リール装置7の上端に回胴装置基板50、回胴リール装置7の上方に主基板10、筐体3の内壁の一端に外部集中端子装置としての外部集中端子基板70が各々取り付けられている。
ここで、上述した主基板10と、サブ制御基板20、回胴装置基板50、中央表示基板30、電源装置基板40及び外部集中端子基板70は、何れも導電性配線パターンで形成された絶縁性樹脂基板上に集積回路装置(IC)やトランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品が搭載されて配線接続されたいわゆる電気回路基板として形成され、特に、主基板10とサブ制御基板20と外部集中端子基板70は、各々硬化プラスチックの収納ケース内に個別に収納されたユニット構造となっている。
以下で、図3のブロック図を参照して制御システムの構成についてその概略を説明する。主基板10は、スロットマシン1の動作全体を管理するシステムプログラム及びスロットマシンゲーム用の実行プログラムが予め記憶されている半導体メモリ等で構成された記憶部及びこれらのプログラムを実行するCPU14(後に詳述)からなるメインコントロール部11と、後述する役抽選等に用いられる乱数値を発生させる乱数発生装置12とを有し、CPUに設けられている入力ポート及び出力ポートと残余の基板20,50,30,40,70との間は、配線ケーブルにより接続されている。なお、本発明において、乱数とは、数学的な意味においてランダムに生成される値のみだけではなく、生成は規則的であっても、その取得のタイミングがランダムであるために実質的に乱数として機能しうる値をも意味する。
また、演出用スピーカSR,SL,SWと演出用ランプ4a,5a,5bと演出表示装置4dが配線ケーブルを介してサブ制御基板20に配線接続され、主基板10中のCPU14から供給される演出制御信号に従って、サブ制御基板20に設けられている電気回路がこれら演出用スピーカSR,SL,SWと演出用ランプ4a,5a,5bと演出表示装置4dとを駆動させることにより、遊技者の視覚と聴覚に訴える演出を行う。
回胴装置基板50は、電動モータにより回転駆動される回胴リールR1,R2,R3を備えた回胴リール装置7が配線接続されており、主基板10中のCPU14から供給されるリール制御信号に従って、上述の電動モータを制御することにより、回胴リールR1,R2,R3の回転と制動及び停止の制御を行う。中央表示基板30には、振分機構G1、ベットボタンB1,B2,B3、スタートレバーST、ストップボタンSP1,SP2,SP3、設定表示素子CT、及び設定ボタンCSが配線接続されており、振分機構G1から出力されるメダル検出信号と、ベットボタンB1,B2,B3とスタートレバーST及びストップボタンSP1,SP2,SP3からそれぞれ出力されるオン・オフ信号を主基板10中のCPU14に転送するとともに、CPU14から供給されるセグメント表示信号に基づいて、設定表示素子CTに0から6までの数字を表示させる。
電源装置基板40には、設定スイッチBO、電源スイッチBQ、ホッパ装置HP、電源装置PWUが配線接続され、設定スイッチBOと電源スイッチBQからそれぞれ出力されるオン・オフ信号を主基板10中のCPU14に転送する。更に、電源装置基板40には、電源装置PWUにより発生される各種電源電圧をホッパ装置HPその他各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン1の動作に必要な電源供給が行われている。
メインコントロール部11には、CPU14、ROM15、RAM16が設けられており(図5参照)、CPU14が実行すべき制御プログラム及び制御の過程で必要なデータはROM15に保存されている。また、メインコントロール部11には、入出力回路部B40及び基準クロック発生回路(不図示)が設けられている。基準クロック発生回路は、スロットマシン1の中枢を担うCPU14の動作基準をなす基準クロックを発生させる回路であって、水晶発振器や水晶振動子等を用いて所定間隔のパルス(クロック信号)を発生させるものである。また、このパルスを分周部(不図示)において適宜分周したものを基準クロックとすることもある。また、入出力回路部B40は、主基板10の外部からの入力情報及び乱数発生装置12が発生させた乱数を入力させるために設けられ、バッファ用のIC等により構成される。具体的には、入出力回路部B40は、各種信号が入力されるセンサ入力部、及び乱数発生装置12が発生させた所定のビット数(例えば、4ビット、8ビット、16ビット等)の乱数値が入力される乱数読込部等が設けられて構成されている。
スタートレバーSTには回動回転始動装置センサB11が設けられ、回動回転始動装置センサB11は、スタートレバーSTの操作に伴いオン信号を出力するように構成される。主基板10は、スタートレバーSTの操作により回動回転始動装置センサB11から出力されたオン信号を検出すると、図示しないモータを駆動させて各回胴リールR1,R2,R3を回転させるとともに、後述する役抽選手段B34が、乱数発生装置12から1つの乱数値(以下、抽選用乱数と称する)を取得する。これにより、役の抽選などが行われる(後に詳述)。
メインコントロール部11において実行される(CPU14が実行する)制御プログラムとしては、図4に示すように、例えば役抽選手段B34がある。役抽選手段B34は、特別役、小役、リプレイ等の役の抽選を行うプログラムである。ここで、特別役とは、通常ゲームとは異なるゲームであって遊技者に有利な特別遊技に移行させるための役である。また、小役とは、所定枚数のメダルを遊技者に払い出す役であり、複数種類設けられている。そして、リプレイとは、前ゲームで投入したメダル枚数を維持した再ゲームを行う権利を遊技者に与える役である。
役抽選手段B34は、抽選用乱数取得部B34a及び抽選役判定部B34bを備えて構成され、抽選用乱数取得部B34aは、後に詳述する乱数発生装置12が発生させた乱数を抽選用乱数として取得し、抽選役判定部B34bは、該抽選用乱数の値に基づいて、役を決定する。また、ROM15には、アドレス値を有する役抽選テーブル(不図示)が設けられ、役抽選テーブルは、当該アドレス値に対応した特別役当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(外れ)領域等、予め所定の割合に設定された領域を備えている。抽選役判定部B34bは、抽選用乱数取得部B34aが取得し生成した抽選用乱数の乱数値と、役抽選テーブルのアドレス値とを照合させることにより、その乱数値が属する領域を参照し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値が特別役当選領域に属する場合は、特別役の当選と判定し、非当選領域に属する場合は、外れと判定する。このように、役抽選テーブルのアドレス値に対応して少なくとも1つの役、または1つの判定結果が特定されることになっている。
このように、上述した役抽選テーブルにはアドレス値が付与されており、アドレス値は、抽選用乱数取得部プログラムが取得した、乱数発生装置12が発生させた乱数値に対応するものである。乱数発生装置12は、図4及び図5に示すように、クロック発生回路B50(クロック発生回路B50′)、第1及び第2立ち上がりエッジ選択回路B66,B67(第1及び第2クロック反転回路B61,B62並びに第1及び第2ラッチ信号出力回路B71,B72)、上位桁用乱数回路B86、並びに下位桁用乱数回路B87を備えて構成される。上記クロック発生回路については、後述する実施例1のクロック発生回路をクロック発生回路B50、実施例2のクロック発生回路をクロック発生回路B50′として説明する。この乱数発生装置12により発生する乱数は、CPU14により取得された後、RAM16(またはCPUレジスタ)に一時的に記憶される。
クロック発生回路B50(B50′)は、乱数発生用のクロックを発生させるために設けられる。第1及び第2クロック反転回路B61,B62は、NOTゲート等のICから構成され上記クロック発生回路B50(B50′)から出力されるクロックを反転させ、これを反転クロックとして、第1ラッチ信号出力回路B71及び第2ラッチ信号出力回路B72に出力する。
第1ラッチ信号出力回路B71は、上述した回動回転始動装置センサB11から入出力回路部B40を介してオン信号(トリガ信号のハイ信号)が入力されると、この信号の立ち上がりエッジを、第1クロック反転回路B61から入力される反転クロックの立ち上がりエッジと同期するように遅延させて、第1ラッチ信号として後に詳述する上位カウント値記憶回路B91に出力する。これと同様、第2ラッチ信号出力回路B72は、入力されたオン信号の立ち上がりエッジを、第2クロック反転回路B62から入力される反転クロックの立ち上がりエッジと同期するように遅延させて、第2ラッチ信号として後に詳述する下位カウント値記憶回路B92へ出力する。
なお、上記では、第1クロック反転回路B61及び第2クロック反転回路B62、第1ラッチ信号出力回路B71及び第2ラッチ信号出力回路B72、それぞれが別体として設けられる例について説明した。しかし、図5の破線に示すように、第1クロック反転回路B61及び第1ラッチ信号出力回路B71を一体として、例えば第1立ち上がりエッジ選択回路B66、また、第2クロック反転回路B62及び第2ラッチ信号出力回路B72を一体として、例えば第2立ち上がりエッジ選択回路B67としてもよい。
上位桁用乱数回路B86は上位カウント回路B81及び上位カウント値記憶回路B91を、下位桁用乱数回路B87は下位カウント回路B82及び下位カウント値記憶回路B92を、それぞれ備えて構成される。上位桁用乱数回路B86は16ビットの乱数値を構成する上位8桁のカウント値を、下位桁用乱数回路B87は上記乱数値のうち下位8桁のカウント値を、それぞれ生成する。上位桁用乱数回路B86は、第1ラッチ信号出力回路B71から出力される第1ラッチ信号に基づいて上位桁を、下位桁用乱数回路B87は、第2ラッチ信号出力回路B72から出力される第2ラッチ信号に基づいて下位桁を出力する。上位カウント回路B81及び下位カウント回路B82は、例えば、クロック発生回路B50(B50′)から発生したクロックの立ち上がりエッジにより加算を行い、その加算結果を随時上位及び下位カウント値記憶回路B91,92に出力する。
上記カウント回路B81,B82としてはインクリメントカウンタ、またはデクリメントカウンタ等種々のカウンタを用いることができるが、例えば、図6に示すような、カウントアップ判定回路B85を備える構成を用いることもできる。下位カウント回路B82は、例えば「0」を初期値、「255」を最終値として、「1」、「2」、「3」・・・のように、1クロックの入力毎に「1」ずつ加算を行い、加算されたカウント値が随時下位カウント値記憶回路B92に入力される。なお、カウント値が「255」(FFh)になった時点でカウントアップ信号を上位カウント回路B81に出力する。
また、上位カウント回路B81は、「0」を初期値、「255」を最終値として、「7」、「14」、「21」・・・のように、1クロックの入力毎に「7」ずつの加算を開始する。加算されたカウント値は随時上位カウント値記憶回路B91に入力される。上記のように「7」ずつの加算を繰り返し「252」を超えた後は、「259(=252+7)」から「256」を引いた「3」から、「3」、「10」、「17」・・・のように、1クロックの入力毎に「7」ずつの加算を開始する。このようにして、下位カウント回路B82及び上位カウント回路B81がカウントを行い、両者のカウント値が共に「255」(FFh)となり、合わせて「65535」(FFFFh)となった時点でカウントアップ信号を後述するテーブル選択回路B100に出力する。なお、初期値は、必ずしも「0」でなくてもよい。
上位カウント値記憶回路B91及び下位カウント値記憶回路B92は、それぞれバッファメモリを備え、上位カウント値記憶回路B91のバッファメモリに上位8桁のカウント値が、下位カウント値記憶回路B92にバッファメモリに下位8桁のカウント値がそれぞれ記憶される。そして、第1ラッチ信号出力回路B71から出力される第1ラッチ信号に応じて上位8桁のカウント値が、第2ラッチ信号出力回路B72から出力される第2ラッチ信号に応じて下位8桁のカウント値が、それぞれCPU14のCPUデータバスに出力される。このように、上位カウント値記憶回路B91及び下位カウント値記憶回路B92にそれぞれ記憶された上位8桁のカウント値及び下位8桁のカウント値は、CPU14により入出力回路部B40を介して常時参照可能となっており、CPU14に上位8桁のカウント値及び下位8桁のカウント値を取得させて、乱数発生装置12から16ビットの乱数値が得られることになる。
なお、上記では、下位カウント回路B82が1クロックの入力毎に「1」ずつ、上位カウント回路B81が1クロックの入力毎に「7」ずつ、値を加算する例について説明したが、カウントの単位についてはこれに限定されず、偶数でなく、後述する発振子(分周回路)の数の整数倍でなく、発振子(分周回路)の組み合わせ数の整数倍でなく、且つ互いに素であれば、いくつであってもよい。
以上のように、本実施形態におけるクロック発生回路B50(クロック発生回路B50′)は、上位桁用乱数回路B86下位桁用乱数回路B87毎に、異なる周波数のクロックを出力し、カウント時間を乱数回路毎に適宜変更することにより、出力される乱数値のランダム性を高めることができるようになっている。以下で、このクロック発生回路B50(B50′)の構成について、実施例1及び実施例2を挙げて説明する。
実施例1におけるクロック発生回路B50について、図6〜図9を参照しながら説明する。クロック発生回路B50は、図6に示すように、発振子群B51と発振子選択回路B55とを備えて構成され、発振子群B51は、図7に示すように、第1発振子B51a、第2発振子B51b、第3発振子B51c、第4発振子B51d、及び第5発振子B51eの5個の発振子からなる。第1〜第5発振子B51a,B51b,B51c,B51d,B51eとしては、それぞれ水晶発振子や水晶振動子等を用いることができ、これらの発振子から所定間隔のパルス(クロック信号)が出力される。
なお、第1〜第5発振子B51a,B51b,B51c,B51d,B51eから出力するクロックの周波数は互いに異なっており、例えば、第1発振子B51aをω(MHz)、第2発振子B51bをω/2(MHz)、第3発振子B51cをω/4(MHz)、第4発振子B51dをω/8(MHz)、第5発振子B51eをω/16(MHz)とすることができる(ωは実数)。
発振子選択回路B55は、図7に示すように、第1〜第10切替スイッチB55a,B55b,B55c,B55d,B55e,B55f,B55g,B55h,B55i,B55jを備えて構成される。それぞれの切替スイッチは互いに並列に接続され、第1〜第5切替スイッチB55a〜eのうちから1つ、第6〜第10切替スイッチB55f〜jのうちから1つのみがそれぞれオン作動するようになっている。第1切替スイッチB55aは第1発振子B51aから上位桁用乱数回路B86へクロックを入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに第1発振子B51aから上位桁用乱数回路B86へω(MHz)のクロックが入力される。これと同様、第2〜第5切替スイッチB55b,B55c,B55d,B55eは第2〜第5発振子B51b,B51c,B51d,B51eから上位桁用乱数回路B86へクロックを入力させるか否かを切り替え、それぞれオン作動したときに第2〜第5発振子B51b,B51c,B51d,B51eのいずれかから上位桁用乱数回路B86へω/2(MHz),ω/4(MHz),ω/8(MHz),ω/16(MHz)いずれかの周波数のクロックが入力される。
また、第6切替スイッチB55fは第1発振子B51aから下位桁用乱数回路B87へクロックを入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに第1発振子B51aから下位桁用乱数回路B87へω(MHz)のクロックが入力される。これと同様、第7〜第10切替スイッチB55g,B55h,B55i,B55jは第2〜第5発振子B51b,B51c,B51d,B51eから下位桁用乱数回路B87へクロックを入力させるか否かを切り替え、それぞれオン作動したときに第2〜第5発振子B51b,B51c,B51d,B51eのいずれかから下位桁用乱数回路B87へω/2(MHz),ω/4(MHz),ω/8(MHz),ω/16(MHz)いずれかの周波数のクロックが入力される。
以上のように、第1〜第5発振子B51a〜eのいずれかから上位桁用乱数回路B86へ、第6〜第10発振子B51f〜jのいずれかから下位桁用乱数回路B87へ、それぞれクロックを入力させるため、第1〜第5切替スイッチB55a〜eから1つ、第6〜第10切替スイッチB55f〜jから1つ、オンさせる切替スイッチが選択される。このスイッチの選択は、後述するテーブル選択回路B100から出力されるテーブル切替信号により行われる。以下で、テーブル選択回路B100を用いたスイッチの選択方法について説明する。
まず、テーブル選択回路B100は、図6に示すように、論理和回路B101と、加算回路B102と、発振子組み合わせテーブル選択カウンタB103と、発振子組み合わせテーブル選択回路B104とを備えて構成される。発振子組み合わせテーブル選択回路B104は、乱数値が0〜65535まで一通り更新されカウントアップ判定回路B85からカウントアップ信号を受信したときに、発振子組み合わせテーブル選択カウンタB103のカウント値(以下、テーブルカウント値と称する。)に対応する切替スイッチをオン作動させる。
具体的には、発振子組み合わせテーブル選択回路B104は、例えば図8に示すような、ROM15またはRAM16に格納される切替スイッチ選択テーブルT1を用いてオン作動させる切替スイッチを選択する。切替スイッチ選択テーブルT1には、テーブルカウント値に対応する切替スイッチ番号が「上位側」「下位側」ごとに格納されており、例えば、テーブルカウント値が「0」の場合は、上位側に「1」、下位側に「6」が格納されているので第1切替スイッチB55a及び第6切替スイッチB55fをオン作動させ、それ以外の切替スイッチをオフ作動させる。これにより上位桁用乱数回路B86には第1発振子B51aからω(MHz)のクロックが、下位桁用乱数回路B87にも第1発振子B51aからω(MHz)のクロックが、それぞれ入力される。また、テーブルカウント値が「11」の場合は、上位側に「3」、下位側に「7」が格納されているので第3切替スイッチB55c及び第7切替スイッチB55gをオン作動させ、それ以外の切替スイッチをオフ作動させる。これにより上位桁用乱数回路B86には第3発振子B51cからω/4(MHz)のクロックが、下位桁用乱数回路B87には第2発振子B51bからω/2(MHz)のクロックが、それぞれ入力される。
以上のように、発振子組み合わせテーブル選択回路B104は、例えばx及びyを自然数として、上位側の切替スイッチ番号が「x」、下位側の切替スイッチ番号が「y」の場合は、第x切替スイッチと第y切替スイッチとをオン作動させるが、乱数値の出現確率を一様にするため、切替スイッチ選択テーブルT1における上位側及び下位側の切替スイッチ番号の組み合わせの出現頻度も一様になっている。すなわち図8に示す切替スイッチ選択テーブルT1の場合、(上位側切替スイッチ番号,下位側切替スイッチ番号)のように示すとすると、それぞれの切替スイッチ番号が(1,6)(1,7)…(1,10)(2,6)…(2,10)(3,6)…(5,10)となる確率が必ず全て同一になるようになっている。また、テーブル選択カウンタB103におけるテーブルカウント値の個数は、発振子の数をn個(nは自然数)及びmを任意の自然数とすると、n2×mとなる。図8に示す切替スイッチ選択テーブルT1は0〜24の25個のテーブルカウント値を用いているが、これは上記式のnに5(発振子の数)を、そしてmに1を代入した値である。
また、論理和回路B101(図6参照)は、選択された2つの発振子のクロックのOR(論理和)をとる回路であり、2つのクロックのOR(論理和)のタイミングで加算回路B102にテーブルカウント信号を送信する。上記のように、論理積回路(AND回路)または排他的論理和回路(XOR回路)等ではなく論理和回路B101を用いることにより、テーブルカウント信号の送信頻度を上げ、組み合わせのランダム性を高めることができる。加算回路B102は、テーブルカウント信号を受信した時点で発振子組み合わせテーブル選択カウンタB103のテーブルカウント値を「3」加算する。
テーブル選択カウンタB103におけるテーブルカウント値は、「0」を初期値として、加算回路B102が、上位桁用乱数回路B86または下位桁用乱数回路B87にクロックが入力される各々のタイミングでテーブルカウント信号を受信する毎に、「3」、「6」、「9」・・・のように更新され、「24」まで更新された後は「2」、「5」、「8」・・・のように更新される。そして、上述したように、発振子組み合わせテーブル選択回路B104は、カウントアップ判定回路B85からカウントアップ信号を受信したときに、0〜24のテーブルカウント値に対応する切替スイッチのみをオン作動させ、それ以外の切替スイッチをオフ作動させる。
なお、切替スイッチ選択テーブルとしては、図8に示す切替スイッチ選択テーブルT1に限られず、図9に示すような0〜49の50個のテーブルカウント値に対応した切替スイッチ選択テーブルT2を使用することも可能である。これは上記n2×mのnに5(発振子の数)を、そしてmに2を代入した値による個数である。ただし、この場合も(1,6)(1,7)…(1,10)(2,6)…(2,10)(3,6)…(5,10)それぞれの出現確率が必ず同一となる。
以上、実施例1においては、第1〜第5発振子B51a〜e及び第1〜第10切替スイッチB55a〜jを備え、テーブル選択回路B100により、切替スイッチ選択テーブルT1またはT2を用いて第1〜第5切替スイッチB55a〜eから1つ第6〜第10切替スイッチB55f〜jから1つ、それぞれオン作動させる切替スイッチを選択する。こうして、上位桁用乱数回路B86下位桁用乱数回路B87毎に、入力させるクロックの周波数を切り替えることが可能となり、カウント速度を切り替え乱数発生装置12が出力する乱数値のランダム性を高めることができる。
なお、上記実施例1においては、発振子の数を5個とし、それぞれの発振子の周波数をω(MHz)、ω/2(MHz)、ω/4(MHz)、ω/8(MHz)、ω/16(MHz)とする例について説明したが、それぞれの発振子の周波数は上記に限定されず、適宜変更可能である。また、発振子の個数も5個に限定されない。
また、上記実施例1においては、加算回路B102が、テーブルカウント信号を受信したとき、すなわち選択された発振子のクロックが入力されたときにテーブルカウント値を加算する例について説明したが、テーブルカウント値のカウントのタイミングはこれに限定されない。例えば、カウントアップ判定回路B85(図6等参照)からカウントアップ信号が入力されるごとにテーブルカウント値を更新するようにしてもよいし、上位カウント回路B81または下位カウントアップ回路B82から出力されるカウントアップ信号を受信する構成にして、この受信タイミング毎にテーブルカウント値を更新してもよい。このように、カウントアップ信号の入力に基づきテーブルカウント値を更新する場合、論理和回路B101を省略することも可能となる。
なお、上記では、発振子組み合わせテーブル選択カウンタB103のテーブルカウント値が「3」ずつ加算される例について示したが、加算する値についてもこれに限定されず、偶数でなく、発振子の数の整数倍(上記例の場合5の倍数)でなく、発振子の組み合わせ数の整数倍でなく、且つ、上記上位カウント回路B81の加算値(上記例では7)及び下位カウント回路B82の加算値(上記例では1)と互いに素であれば、いくつであってもよい。
実施例2におけるクロック発生回路B50′について、図10〜12を挙げて説明する。クロック発生回路B50′は、図10に示すように、発振子B52と、分周比選択回路B56と、分周回路群B57とを備えて構成され、実施例1と異なり発振子B52は1個のみ設けられる。発振子B52としては、水晶発振子や水晶振動子等を用いることができ、発振子B52は、所定間隔のパルス(クロック信号)を出力する。
分周比選択回路B56は、図11に示すように、第1〜第10切替スイッチB56a,B56b,B56c,B56d,B56e,B56f,B56g,B56h,B56i,B56jを備えて構成され、分周回路群B57は、第1〜第10分周回路B57a,B57b,B57c,B57d,B57e,B57f,B57g,B57h,B57i,B57jを備えて構成される。それぞれの切替スイッチ及び分周回路は、互いに並列に接続される。分周回路群B57における第1〜第5分周回路B57a〜eは上位桁用乱数回路B86に、第6〜第10分周回路B57f〜jは下位桁用乱数回路B87に、それぞれ接続されており、第1〜第5切替スイッチB56a〜eから1つ第6〜第10切替スイッチB56f〜jから1つ、それぞれ選択した切替スイッチのみをオン作動させることにより、それぞれの分周回路により分周されたクロックが上位桁用乱数回路B86及び下位桁用乱数回路B87に入力される。
なお、第1〜第10分周回路B57a,B57b,B57c,B57d,B57e,B57f,B57g,B57h,B57i,B57jにおける分周比は、例えば、第1及び第6分周回路B57a,B57fを1/1分周(分周なし)、第2及び第7分周回路B57b,B57gを1/2分周、第3及び第8分周回路B57c,B57hを1/4分周、第4及び第9分周回路B57d,B57iを1/8分周、第5及び第10分周回路B57e,B57jを1/16分周とすることができる。この場合、発振子B52のクロック周波数をf(MHz)とすると(fは実数)、第1及び第6分周回路B57a,B57fを介して出力されるクロックの周波数はf(MHz)、第2及び第7分周回路B57b,B57gの周波数はf/2(MHz)、第3及び第8分周回路B57c,B57hの周波数はf/4(MHz)、第4及び第9分周回路B57d,B57iの周波数はf/8(MHz)、第5及び第10分周回路B57e,B57の周波数はf/16(MHz)となる。
図11に示すように、第1切替スイッチB56aは、第1分周回路B57aを介してクロックを上位桁用乱数回路B86に入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに発振子B52から第1分周回路B57aを介して上位桁用乱数回路B86へf(MHz)のクロックが入力される。これと同様、第2〜第5切替スイッチB56b,B56c,B56d,B56eはそれぞれ第2〜第5分周回路B57b,B57c,B57d,B57eを介してクロックを上位桁用乱数回路B86に入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに発振子B52から第2〜第5分周回路B57b,B57c,B57d,B57eのいずれかを介して上位桁用乱数回路B86へf/2(MHz),f/4(MHz),f/8(MHz),f/16(MHz)いずれかの周波数のクロックが入力される。
また、第6切替スイッチB56fは第6分周回路B57fを介してクロックを下位桁用乱数回路B87へ入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに発振子B52から第6分周回路B57fを介して下位桁用乱数回路B87へf(MHz)のクロックが入力される。これと同様、第7〜第10切替スイッチB56g,B56h,B56i,B56jは第7〜第10分周回路B57g,B57h,B57i,B57jそれぞれを介してクロックを下位桁用乱数回路B87に入力させるか否かを切り替え、オン作動したときに発振子B52から第7〜第10分周回路B57g,B57h,B57i,B57jのいずれかを介して下位桁用乱数回路B87へf/2(MHz),f/4(MHz),f/8(MHz),f/16(MHz)いずれかの周波数のクロックが入力される。
以上のように、第1〜第5分周回路B56a〜eを介して上位桁用乱数回路B86へ、第6〜第10分周回路B56f〜jを介して下位桁用乱数回路B87へ、それぞれクロックを入力させるため、第1〜第5切替スイッチB56a〜eから1つ、第6〜第10切替スイッチB56f〜jから1つ、オンさせる切替スイッチを選択する。このスイッチの選択は、後述するテーブル選択回路B110から出力されるテーブル切替信号により行われる。以下で、テーブル選択回路B110を用いたスイッチの選択方法について説明する。
テーブル選択回路B110は、実施例1と同様、図10に示すような、論理和回路B111と、加算回路B112と、分周比組み合わせテーブル選択カウンタB113と、分周比組み合わせテーブル選択回路B114とを備えて構成される。分周比組み合わせテーブル選択回路B114は、乱数値が0〜65535まで一通り更新されカウントアップ判定回路B85からカウントアップ信号を受信したときに、分周比組み合わせテーブル選択カウンタB113のテーブルカウント値に対応する切り替えスイッチをオン作動させる。
なお、分周比組み合わせテーブル選択回路B114は、図12に示すような切替スイッチ選択テーブルT3を用いてオン作動させる切替スイッチを選択する。実施例1と同様、例えば、テーブルカウント値が「38」の場合は、上位側に「5」、下位側に「9」が格納されているので第5切替スイッチB56e及び第9切替スイッチB56iをオン作動させ、それ以外の切替スイッチをオフ作動させる。これにより上位桁用乱数回路B86には第5分周回路B57eを介してf/16(MHz)のクロックが、下位桁用乱数回路B87には第9分周回路B57iを介してf/8(MHz)のクロックがそれぞれ入力される。また、切替スイッチ選択テーブルT3における上位側及び下位側の切替スイッチ番号の組み合わせ、すなわち(1,6)(1,7)…(1,10)(2,6)…(2,10)(3,6)…(5,10)それぞれの出現確率は同一となっている。そして、テーブル選択カウンタB113におけるテーブルカウント値の個数もn2×mとなる(nは乱数回路と直列接続されている分周回路の個数、mは任意の自然数)。
論理和回路B111は、実施例1の論理和回路B101と同様、選択された2つの分周回路を介して出力されたクロックのOR(論理和)をとる回路であり、ORのタイミングで加算回路B112にテーブルカウント信号を送信する。加算回路B112は、上位桁用乱数回路B86または下位桁用乱数回路B87にクロックが入力される各々のタイミングでテーブルカウント信号を受信すると、分周比組み合わせテーブル選択カウンタB113のテーブルカウント値を「3」加算する。そして、分周比組み合わせテーブル選択回路B114は、カウントアップ判定回路B85からカウントアップ信号を受信したときに、テーブルカウント値に対応する切替スイッチのみをオン作動させ、それ以外の切替スイッチをオフ作動させる。
以上、実施例2においては、発振子B52、第1〜第10切替スイッチB56a〜j、及び第1〜第10分周回路B57a〜jを備え、テーブル選択回路B110により、切替スイッチ選択テーブルT3を用いて、第1〜第5切替スイッチB56a〜eから1つ、第6〜第10切替スイッチB56f〜jから1つ、オンさせる切替スイッチを選択する。従って、実施例1と同様、上位桁用乱数回路B86下位桁用乱数回路B87毎に、入力させるクロックの周波数を切り替えることが可能となり、乱数発生装置12が出力する乱数のランダム性を高めることができる。また、実施例2では、複数の分周回路を組み込む必要こそ生じるものの、実施例1のように発振子を複数設ける必要はなくなる。
なお、上記実施例2においては、上位桁用乱数回路B86に対する分周回路の数が5個、下位桁用乱数回路B87に対する分周回路の数が5個、及びそれぞれの分周比を1/1,1/2,1/4,1/8,1/16とした例について説明したが、分周回路の個数及び分周比はこれに限定されることはなく、適宜変更可能である。
上記実施例2においては、図10に示すように、分周回路群B57のうち選択された2つの分周回路を介して出力されたクロックがテーブル選択回路B110に入力される例について説明したが、発振子B52から出力されたクロックを分周回路群B57を介さずに(分周させずに)直接テーブル選択回路B110に入力させるようにしてもよい。また、上記では、加算回路B112が、選択された分周回路を経たクロックが入力されたときにテーブルカウント値を加算する例について説明したが、実施例1同様、テーブルカウント値のカウントのタイミングはこれに限定されることはない。従って、上位カウント回路B81、下位カウント回路B82、またはカウントアップ判定回路B85からカウントアップ信号が入力されるごとにテーブルカウント値を更新することも可能となり、この場合、論理和回路B111を省略することもできる。
また、実施例2では、分周比組み合わせテーブル選択カウンタB113のテーブルカウント値が3ずつ加算される例について示したが、加算する値についてもこれに限定されず、偶数でなく、上位桁及び下位桁用乱数回路B86,B87それぞれに対応する分周回路の数の整数倍(上記例の場合5の倍数)でなく、分周回路の組み合わせ数の整数倍でなく、且つ、上位カウント回路B81の加算値(上記例では7)及び下位カウント回路B82の加算値(上記例では1)と互いに素であれば、いくつであってもよい。
さらに、実施例1における発振器の選択及び実施例2における分周回路の選択については、必ずしも上述したテーブル選択回路B100(B110)及び切替スイッチ選択テーブルT1,T2,またはT3等を用いなければならないわけではなく、別のソフト乱数等の値を応用して発振子または分周回路の選択を行うことも理論的には可能である。
以上、実施例1におけるクロック発生回路B50または実施例2におけるクロック発生回路B50′を用いることにより、上位桁用乱数回路B86下位桁用乱数回路B87毎に、入力させるクロックの周波数を随時切り替えることが可能となるため、出力される乱数値のランダム性が高まり、値の推測を困難にすることが可能となる。なお、上記のように、上位桁用乱数回路B86下位桁用乱数回路B87毎にクロックの周波数を切り替えるだけでなく、例えば4ビットの乱数回路が4個設けられている場合においても、実施例1または実施例2と同様の構成を用いて、それぞれの乱数回路に入力させるクロックの周波数を切り替えることは可能である。すなわち、乱数回路の個数がいくつであっても、乱数回路毎に入力クロックの周波数を変更可能である。更に、上記(実施例1及び実施例2)では、16ビットの乱数値(0〜65535)を用いる例について説明したが、用いる乱数値のビット数は上記16ビットに限定されることなく、4ビット、8ビット等でもよく、特にビット数に制限はない。
次に、上述したクロック発生回路B50(B50′)を備えた乱数発生装置12を用いて、実際の遊技における抽選用乱数の取得フローについて、図13のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下では、16ビットの乱数を用いる例について説明するが、4ビット、8ビット等でもよく、特にビット数による制限はない。まず、スロットマシン1の電源が投入されると、必要なパラメータの初期化等を行った後、ステップS100において、スタートレバーSTの操作によるオン信号(例えばハイ信号)を回動回転始動装置センサB11が検出する。そして、入出力回路部B40を介して、第1ラッチ信号出力回路B71及び第2ラッチ信号出力回路B72にトリガ信号が出力される。
続くステップS110においては、第1ラッチ信号出力回路B71から16ビットの乱数値のうち上位8ビット分を読み込むための第1ラッチ信号が出力され上位桁用乱数回路B86に入力される。またステップS120では、第2ラッチ信号出力回路B72から16ビットの乱数値のうち下位8ビット分を読み込むための第2ラッチ信号が出力され下位桁用乱数回路B87に入力される。そして、上位桁用乱数回路B86に記憶されたカウント値(上位8ビット)が出力され、下位桁用乱数回路B87に記憶されたカウント値(下位8ビット)が出力され、ステップS130及びステップS140に進む。
ステップS130においては、ステップS110で出力されたカウント値(上位8ビット)がCPUデータバスを経由して、入出力回路部B40からCPU14に送られる。そして、ステップS140においては、ステップS120で出力されたカウント値(下位8ビット)がCPUデータバスを経由して、入出力回路部B40からCPU14に送られる。ステップS150ではCPU14に送られたカウント値(上位8ビット)がRAM16に格納され、ステップS160ではCPUに送られたカウント値(下位8ビット)がRAM16に格納される。こうしてRAM16に格納された上位8ビット及び下位8ビットのカウント値は、抽選用乱数取得部B34aにより合わせられ16ビットの乱数値が生成される。そして、この乱数値に基づいて、抽選役判定部B34bは、抽選結果を決定する。
なお、電源が投入され必要なパラメータの初期化等を行った後から、上位カウント回路B81及び下位カウント回路B82によるカウントが開始されるが、最初にカウント値が「65555」(FFFFh)となるまでの間は、いつ「65535」となるかが不明となるため、この間は乱数値の一様性が担保されないことになる。従って、カウントを開始してから最初に「65535」(FFFFh)となるまでの間、すなわち、最初のカウントアップ信号が出力されるまでの間は遊技(抽選処理等)が制限され、最初のカウントアップ信号が出力されて初めて遊技可能状態に遷移するようになっている。
以上、第1実施形態としてスロットマシン1に乱数発生装置12を適用させた例について説明したが、当該乱数発生装置12は、上述した役抽選手段B34のみならず、図柄または演出パターンを抽選するプログラムに用いられる乱数発生装置として使用することも可能であり、また、複数設置することも当然可能である。また、本発明に係る乱数発生装置を適用させる対象の遊技機としては上述したようなスロットマシンに限定されない。以下、乱数発生装置をパチンコ機PMに適用させた例を第2実施形態として、特に第1実施形態と異なる部分を強調させながら図14〜図18を参照して説明する。
まず、上記遊技機の一例として説明するパチンコ機PMの概要構成を図14および図15を参照して説明する。図14に示すように、パチンコ機PMは、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠101の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠102が正面左側上下に配設されたヒンジ部材103a,103bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置104を利用して通常は外枠101と係合された閉鎖状態に保持される。
前枠102の正面側には、前枠102の前面域に合わせた方形状をなし中央部に取り付けられたポリカーボネート板やガラス板等の透明板材を通して遊技盤120を透視可能なガラス扉105と、球皿に貯留された遊技球を整列させて1個ずつ打球発射装置109(図15を参照)に導く上球皿106とが、ともに左側縁に内蔵されたヒンジ機構により横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、通常は施錠装置104および図示しないロック機構を利用して前枠102の前面を覆う閉止状態で保持される。上球皿106のうち横型長方形をなし前枠102に対して開閉可能な当て板106aの左側上部には賞球払出用の賞球払出口106bが設けられている。上球皿106の左側下部には、遊技の展開状況に応じた効果音を発生させる図示しないスピーカからの音声が外部に放出される放音部106cが設けられている。また、前枠102の下部には遊技球を貯留する下球皿107が設けられ、この下球皿107と並んで遊技球の発射操作を行う操作ハンドル108が取り付けられている。
遊技盤120は、板厚19mm程度の積層合板を所定形状に切断等して、その表面に所定意匠のセルを貼り付けた化粧板(ベニヤとも称される)121を基板として構成される。化粧板121の前面側には、帯状の外レール123aおよび内レール123bが円弧状に固設され、これらの外レール123a及び内レール123bで囲まれた内側に遊技領域PAが区画される。遊技領域PAには、第1始動入賞具124a、第2始動入賞具124b、一般入賞具125並びに大入賞具126を備えたアタッカー等の入賞具、および遊技の進行状況に応じて所定の図柄を遊技者が視認可能に表示させる図柄表示装置128などが取り付けられ、遊技領域PAの下端には入賞具124a,124b,125,126に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤120の裏面側に排出させるアウト口127が設けられている。また、図柄表示装置128の上方には4個の特別図柄保留ランプ190,190,190,190が設けられている。図柄表示装置128は、遊技盤120のほぼ中央に位置しており、3桁の絵柄の組合せからなる「特別図柄」を液晶画面にて変動表示させるもので、この特別図柄のうち、3桁がいずれも同一種類の絵柄の組合せからなるものを「当たり図柄」と称する。
第1始動入賞具124a又は第2始動入賞具124bへの入賞があると、上球皿106の賞球払出口106bから所定数の賞球(例えば5球)が遊技者に払い出されるのに加え、図柄表示装置128が作動し、図柄の変動が開始される。この変動の結果、停止表示される図柄が当たり図柄の場合には、遊技者にとって有利な「大当たり遊技」が発生する。
この大当たり遊技においては、普段は閉鎖している大入賞具126が開放される。大入賞具126への入賞があると、賞球払出口106bから所定数(例えば15球)の賞球が遊技者に払い出される。この大入賞具126は、開放されてから所定時間(例えば30秒)経過するか、又は所定数(例えば10球)の入賞があるかのいずれかにより一旦閉鎖する。そして、この大入賞具126が開放されている間に、この大入賞具126の内部に設けられている図示しないVゾーンへの入賞があると、大入賞具126は一旦閉鎖した後、再度開放することとなっている。これにより、大入賞具126の開放は、最大16回連続することが可能となっている。また、大入賞具126が16回開放し終えるか、又は大入賞具126の開放中に上記Vゾーンへの入賞がなかった場合には、この大当たり遊技は終了する。
なお、図柄表示装置128における変動表示の最中などに打球が第1始動入賞具124a又は第2始動入賞具124bに入賞した場合には、特別図柄保留ランプ190,190,190,190が最大4個まで点灯することとなっている。すなわち、この特別図柄保留ランプ190,190,190,190が点灯している個数分に相当する回数だけ、以後の図柄表示装置128の作動が保証されることとなっている。
第1始動入賞具124a内における打球の流路には、第1始動入賞具124aへの打球の入賞を検出して検出信号を出力し、図柄表示装置128における図柄の変動表示を開始させるための第1始動入賞センサ151が設けられている。この第1始動入賞センサ151は磁気センサを用いており、検出信号としてハイ信号およびロー信号の2通りの状態をとる第1入賞信号を出力する。この第1入賞信号は、打球を検出していないときにはハイ信号として出力され、打球を検出している間のみロー信号として出力される。なお、光学的又は機械的センサがこの第1始動入賞センサ151として使用されることもある。
また、第2始動入賞具124b内における打球の流路には、第1始動入賞センサ151と同じ磁気センサにより第2始動入賞具124bへの打球の入賞を検出して検出信号を出力し、図柄表示装置128における図柄の変動表示を開始させるための第2始動入賞センサ152が設けられている。この第2始動入賞センサ152は、検出信号としてハイ信号及びロー信号の2通りの状態をとる第2入賞信号を出力する。そして、この第2入賞信号は、打球を検出していないときにはハイ信号を出力しているが、打球が通過している間のみロー信号を出力する。なお、光学的又は機械的センサがこの第2始動入賞センサ152として使用されることもある。以下では、上記第1入賞信号と第2入賞信号とを総称して、単に「入賞信号」と称する。
図15に示すように、前枠102の裏面下部には、遊技球を外レール123aに向けて発射する打球発射装置109、および操作ハンドル108の回動操作を受けて打球発射装置109の作動を制御する発射装置制御基板200が取り付けられている。また、上球皿106の背後には、通常は閉鎖保持される上球皿106によりその前面側が覆われている遊技補助盤と称される補助機構部が形成され、その前面側に打球発射装置109によって打ち出された遊技球を外レール123aに向けて案内する発射レールや、遊技領域PAに到達できずに打球発射装置109側に戻ってきたファール球を下球皿107に排出させるファール球回収経路部材、遊技の展開状況に応じた効果音を発生させる図示しないスピーカなどが取り付けられている。
また、前枠102の背後には、裏セット盤130が取り付けられている。この裏セット盤130は、外枠101の内寸サイズよりも幾分小さめの方形状をなし、中央に表裏貫通する窓口131wを有して一体成形された基枠体131をベースとして構成される。基枠体131の側縁部には上下に所定間隔をおいて裏セット盤揺動ヒンジ部材132,133が固定されており、この上下の裏セット盤揺動ヒンジ部材132,133を前枠102側の上下の固定ヒンジ部材112,113に係合させて揺動あるいは係脱させることで、裏セット盤130が前枠102の背後に横開き開閉および着脱可能に装備され、通常は3箇所の閉鎖レバー134を利用して前枠102の背面を覆うように閉鎖保持される。
裏セット盤130には、窓口131wを取り囲むようにして賞球を払い出すための賞球経路が設けられる。すなわち、基枠体131の裏面側には、遊技球の貯留・供給を行うタンク部材135、タンク部材135から供給される遊技球を整列させて流下させる整列樋部材136、整列樋部材136から供給される遊技球を受けて所定数量の遊技球を待機保持させる賞球待機通路137、賞球待機通路137に待機された遊技球を所定の入賞条件等に基いて払い出す球払出装置138、球払出装置138から払い出された遊技球を上下の球皿106,107に導く賞球払出経路139などの賞球経路が設けられている。また、基枠体131の前面側には、窓口131wの下方に位置して遊技盤120の裏面側に排出されたアウト球およびセーフ球、球抜き機構によって賞球経路の途上から排出された抜き球等を集合させる図示しない集合経路が形成され、基枠体131の裏面側には集合経路と繋がって集合された遊技球を遊技施設側の回収バケットに排出させる図示しない球排出経路が形成されている。
裏セット盤130の裏面各部には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主基板700や、主基板700からの指令信号に基いて球払出装置138の作動制御を行う球払出基板300、効果照明や効果音の作動制御を行うランプ・音声制御基板400、これらの制御基板や各種電子機器等に電力を供給する電源基板500、遊技ホールに設置された遊技機管理装置(管理コンピュータ)に対して各種の遊技情報を出力する外部接続装置としての外部端子板600などの回路基板が着脱交換可能に取り付けられ、各回路基板や電子機器が図示しないワイヤーハーネスで接続されてパチンコ機PMが構成される。また、球払出基板300の下方には、主基板700を含むこれら回路基板に何らかの異常動作等が生じたときに、これを発光ダイオードによる画面にて報知するためのエラー表示装置161(エラーLED)が設けられている。
パチンコ機PMは、ガラス扉105、上球皿106、裏セット盤130等がそれぞれ閉鎖され、前枠102が外枠101に閉鎖施錠された状態で遊技に供される。遊技は上球皿106に遊技球を貯留させて操作ハンドル108を回動操作することにより開始され、上球皿106に貯留された遊技球が1球ずつ打球発射装置109に送られ操作ハンドル108の回動操作角度に応じた強度で遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
次に、パチンコ機PMを制御する制御システムの概略を図16を参照しながら説明する。本制御システムは、主基板700、第1始動入賞センサ151、第2始動入賞センサ152、図柄表示装置128、外部端子板600およびエラー表示装置161を有して構成され、これらがケーブル等により電気的に接続されている。主基板700は、パチンコ機PMの動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶されている半導体メモリ等で形成された記憶部を有しこれらのプログラムを実行するメインコントロール部730と、後述する当たりか否かの決定等に用いられる乱数(0〜65535の65536個の乱数値)を発生させる乱数発生装置群750とから構成されている。
主基板700は、図16に示すように、外部端子板600を介してパチンコ機PM外部に電気的に接続されており、主基板700から出力される各種の遊技情報をパチンコ機PM外部の管理コンピュータに対して伝送させることができるようになっている。この遊技情報には、何らかの異常を検出した主基板700から出力される報知信号が含まれており、管理コンピュータに対してパチンコ機PMの異常を報知させることができるため、遊技ホールはこの異常を直ちに認識することが可能となっている。さらに、エラー表示装置161がそれぞれ配線ケーブルを介して主基板700に接続されているため、主基板700等の各回路基板における異常を検出した主基板700から出力される報知信号により、エラー表示装置161の点灯を行わせることができる。
メインコントロール部730は、図17に示すように、CPU732、ROM733、及びRAM734を備えて構成され、メインコントロール部730が実行すべき制御プログラム及び制御の過程で必要なデータはROM733に格納されている。また、パチンコ機PMの制御の中枢を担うCPU732の動作基準をなす基準クロックを発生する基準クロック発生回路(不図示)を備え、基準クロック発生回路から所定間隔のパルス(クロック信号)が出力される。なお、このパルスを分周部(不図示)において適宜分周したものを基準クロックとすることもできる。
メインコントロール部730において実行される(CPU732が実行する)制御プログラムは、図16に示すように、当たりか否かを決定する当たり決定手段B134と、当たりが出る確率を変動させる確率変動を行うか否かを決定する確率変動決定手段B135とを備えて構成される。乱数発生装置群750は、上記当たり決定手段B134及び確率変動決定手段B135に対応した当たり決定用乱数発生装置750a及び確率変動決定用乱数発生装置750bを備えて構成されている。それぞれの乱数発生装置750a,750bは、上記プログラムで使用する乱数を発生させるために設けられ、第1実施形態の乱数発生装置12のクロック発生回路B50と同様のクロック発生回路B150(B150′)等を備えて構成されている(後に詳述)。
当たり決定手段B134は、決定用乱数取得部B134aと、当たり決定部B134bとを備えて構成され、決定用乱数取得部B134aは、当たり決定用乱数発生装置750aが発生させた乱数を決定用乱数(当否乱数)として取得し、当たり決定部B134bは、該決定用乱数の値に基づいて、当たりか否かを決定する。確率変動決定手段B135は、決定用乱数取得部B135aと、確率変動決定部B135bとを備えて構成され、決定用乱数取得部B135aは、確率変動決定用乱数発生装置750bが発生させた乱数を決定用乱数として取得し、確率変動決定部B135bは、該決定用乱数の値に基づいて、確率変動をするかしないかを決定する。
また、ROM733には、当たりか否かを決定するために用いる当たり決定テーブル(不図示)、及び確率変動をするか否かを決定するために用いる確率変動決定テーブル(不図示)がそれぞれ格納されており、これらのテーブルには、決定用乱数取得部B134a,B135aが取得した乱数値(以下、決定用乱数と称する)の全範囲について、一の乱数値に対して、例えば「当たり乱数」か、それとも「外れ乱数」かの一意な結果が定まるようなデータが記録されている。当たり決定部B134b及び確率変動決定部B135bは、決定用乱数取得部B134a,B135aが取得した決定用乱数の値と上記テーブルのアドレス値とを比較参照して、当該乱数値に対応する結果を取得する。すなわち、これらのテーブルのアドレス値に対応して1つの結果が特定されることになっている。
当たり決定用乱数発生装置750a(または確率変動決定用乱数発生装置750b)は、図17に示すように、クロック発生回路B150(B150′)、第1及び第2クロック反転回路B161,B162、第1及び第2ラッチ信号出力回路B171,B172、上位桁用乱数回路B186、及び下位桁用乱数回路B187を備えて構成される。これらは、それぞれ、第1実施形態のクロック発生回路B50(B50′)、第1及び第2クロック反転回路B61,B62、第1及び第2ラッチ信号出力回路B71,B72、上位桁用乱数回路B86、及び下位桁用乱数回路B87と同一の構成、及び同様の役割を果たすものであるが、入出力回路部B140に入出力される信号が、スタートレバーSTの操作に応じて出力される操作信号ではなく、第1始動入賞具124aもしくは第2始動入賞具124bへの入賞に伴う第1始動入賞センサ151または第2始動入賞センサ152が出力した入賞信号である点が異なる。入出力回路部B140は、第1始動入賞センサ151または第2始動入賞センサ152からの入賞信号に基づいて、第1ラッチ信号出力回路B171及び第2ラッチ信号出力回路B172にトリガ信号を送出し、これにより、上記決定用乱数(当たり決定用乱数、確率変動決定用乱数)を取得できるようになっている。なお、第1実施形態と同様、第1クロック反転回路B161及び第1ラッチ信号出力回路B171を第1立ち上がりエッジ選択回路B166、または、第2クロック反転回路B162及び第2ラッチ信号出力回路B172を第2立ち上がりエッジ選択回路B167として、それぞれ一体として設けてもよい。
また、上位桁用乱数回路B186は上位カウント回路B181及び上位カウント値記憶回路B191を、下位桁用乱数回路B187は下位カウント回路B182及び下位カウント値記憶回路B192を、それぞれ備えて構成される。上位カウント回路B181、上位カウント値記憶回路B191、下位カウント回路B182、及び下位カウント値記憶回路B192の構成及び役割は、第1実施形態の、上位カウント回路B81、上位カウント値記憶回路B91、下位カウント回路B82、及び下位カウント値記憶回路B92の構成及び役割と同一である。上記カウント回路B181,B182としてはインクリメントカウンタ、またはデクリメントカウンタ等種々のカウンタを用いることができるが、図6に示すような、カウントアップ判定回路B85を備える構成を用いることもできる。
上位カウント値記憶回路B191及び下位カウント値記憶回路B192にそれぞれ記憶された上位8桁のカウント値及び下位8桁のカウント値は、CPU732により入出力回路部B140を介して常時参照可能となっており、CPU732により上位8桁のカウント値及び下位8桁のカウント値を取得させて、それぞれの乱数発生装置750a,750bから16ビットの乱数値として取得することができる。
上位カウント回路B181及び下位カウント回路B182が1クロックの入力毎に加算する値については、第1実施形態と同様、下位カウント回路B182を「1」、上位カウント回路B181を「7」とすることができるが、これら以外の値であっても、偶数でなく、発振子の数の整数倍でなく、発振子の組み合わせ数の整数倍でなく、且つ互いに素であれば、いくつであってもよい。
また、乱数発生装置750a,750bそれぞれのクロック発生回路B150(B150′)においても、上述した実施例1(図6乃至図9参照)または実施例2(図10乃至図12参照)の構成態様、並びに、テーブル選択回路B100(B110)及び切替スイッチ選択テーブルT1,T2,またはT3を使用することができる。そして、上位桁用乱数回路B186下位桁用乱数回路B187毎に異なる周波数のクロックを入力させ、乱数のカウント間隔を乱数回路毎に適宜変更することにより出力される乱数値のランダム性を高めることができるようになっている。
そして、第2実施形態においても、上記テーブル選択回路B100(B110)及び切替スイッチ選択テーブルT1,T2,またはT3を必ず用いなければならないわけではない。また、乱数回路の個数に拘わらず、乱数回路毎に入力クロックの周波数を変更可能であり、用いる乱数値のビット数も16ビットに限定されることなく、4ビット、8ビット等でもよく、特にビット数に制限はない。
次に、上述したクロック発生回路B150(B150′)を備えた乱数発生装置750a,750bを用いて、実際の遊技における当たり決定及び確率変動決定用の乱数(以下、遊技用乱数と称する。)の取得、利用の手順を、図18に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、下記において示されるフローチャートに沿って、CPU732により制御プログラムが実行されるが、CPU732が実行すべき当該制御プログラム及び制御の過程で必要なデータはROM733及びRAM734に格納されている。
まず、パチンコ機PMの電源が投入されると、必要なパラメータの初期化等を行った後、所定のメインルーチンに従って遊技の処理に関するプログラムが実行される。このメインルーチンに呼び出されるサブルーチンとして、上述した遊技用乱数取得処理が図18に示すフローチャートに従って実行される。まず、ステップS600で第1始動入賞具124a及び第2始動入賞具124bへの打球の入賞がチェックされる。
ここで、CPU732による始動入賞センサ151,152からの入賞信号の検出は、所定の周期で行われる。そして、ある検出周期において入賞信号がロー信号であることが検出され、且つ、その次の検出周期及びさらにその次の検出周期と2回連続でハイ信号が検出された場合にのみ有効な入賞と判定される。続くステップS610においては、第1始動入賞具124aへの入賞があったか否かが判断される。ここで、入賞がなかったと判断された場合、もしくは入賞はあったものの既に保留球数が所定の上限個数(例えば4個)に達している場合には、ステップS700に進む。一方、保留球数が上限個数未満で、且つ、入賞があったと判断された場合には、保留球数を1加算した上で、ステップS620及びステップS630に進む。
ステップS620においては、第1ラッチ信号出力回路B171から16ビットの乱数値のうち上位8ビット分を読み込むための第1ラッチ信号が出力され、上位桁用乱数回路B186に入力される。ステップS630においては、第2ラッチ信号出力回路B172から下位8ビット分を読み込むための第2ラッチ信号が出力され、下位桁用乱数回路B187に入力される。そして、上位桁用乱数回路B186から上位8ビットのカウント値が、下位桁用乱数回路B187から下位8ビットのカウント値が、それぞれ出力される(ステップS640及びステップS650)。ステップS660においては、上記の段階で出力された上位8ビットのカウント値がRAM734の決定用乱数取得部B134a,135aに格納され、ステップS670においては、下位8ビットのカウント値がRAM734の決定用乱数取得部B134a,135aに格納される。決定用乱数取得部B134a,135aはそれぞれのカウント値から16ビットの乱数値を生成する。
図18のステップS700〜S760においては、ステップS700において、第2始動入賞具124bへの入賞があったか否かが判断され、入賞がなかったと判断された場合、もしくは入賞はあったものの既に保留球数が上限個数に達している場合には、処理を終了してメインルーチンに戻る。また、上記入賞があり且つ保留球数が上限個数未満の場合は、ステップS710へ進み、上述したステップS620〜S670と同様の処理を行い、決定用乱数取得部B134a,135aは16ビットの遊技用乱数を取得する。
なお、第1実施形態のスロットマシン1と同様、カウントを開始してから最初にカウント値が「65535」(FFFFh)となるまでの間は乱数値の一様性が担保されない。よって、カウントを開始してから最初に「65535」(FFFFh)となるまでの間、すなわち、最初のカウントアップ信号が出力されるまでの間は遊技(抽選処理等)が制限されるようになっており、最初のカウントアップ信号出力後に遊技可能状態に遷移する。
以上、第2実施形態のパチンコ機PMにおいては、当たり決定用乱数発生装置750aと確率変動決定用乱数発生装置750bとの2つの乱数発生装置が設けられ、それぞれの乱数発生装置が周波数を乱数回路毎に切替可能なクロック発生回路B150(B150′)を備える例について説明した。ただし、この例に限らず、図柄抽選用プログラム(例えば、大当たり時の確率変動の有無またはラウンド数等、発生させる利得の種類を一意に定めるプログラム等)、または演出パターン抽選用プログラム(例えば、演出に伴う変動時間の種類または演出に伴うリーチの種類を一意に定めるプログラム等)でそれぞれ使用する乱数発生装置(例えば、図柄抽選用乱数発生装置及び演出パターン抽選用乱数発生装置)に上述したクロック発生回路B150(B150′)を適用させることも可能である。
なお、上記のように乱数値を用いるプログラムが複数存在する場合、例えば乱数値が必要な第1のプログラムと第2のプログラムがある場合において、第1のプログラムに対応した乱数発生装置により発生させた乱数値に、所定の一律の値や別のソフト乱数等の値を加算等により組み合わせ、この組み合わせの結果得られる値を第2のプログラムで用いる乱数値として使用してもよい。具体的には、例えば、当たり決定用乱数発生装置750aにより発生させた乱数値に、別のソフト乱数等の乱数値を演算等により組み合わせて、図柄抽選用プログラム又は演出パターン抽選用プログラムで用いる乱数値として使用してもよい。また、カウント値記憶回路からCPUがカウント値を取得した際に、ソフトウェア等によりカウント値のビット配列を入れ替えて乱数値として使用してもよいし、カウント値記憶回路の出力端子、配線の並べ替え等によりハードウェア的にビット配列を入れ替えて出力させた値を乱数値として使用してもよい。
また、第2実施形態のパチンコ機PMにおいては、当否抽選(当たり決定手段B134)、確変抽選(確率変動決定手段B135)毎に乱数発生回路(当たり決定用乱数発生装置750a及び確率変動決定用乱数発生装置750b)が設けられる例について説明したが、必ずしもこの構成に限定されることはない。例えば、第1始動入賞具124a、第2始動入賞具124b毎に乱数発生回路が設けられる構成、または、1個の乱数生成回路に、第1始動入賞具124a、第2始動入賞具124bそれぞれに対応するカウント値の記憶回路が設けられる構成であっても同様の効果が得られる。
以上、第1実施形態のスロットマシン1及び第2実施形態のパチンコ機PMにおいては、上記実施例1及び実施例2におけるクロック発生回路B50(B50′,B150,またはB150′)を有する乱数発生装置12(750a,750b)を備え、それぞれのクロック発生回路において、発振子または分周回路を複数互いに並列に設けるだけでカウント回路毎に入力周波数を切り替え、乱数の更新間隔を変更することが可能になるため、初期値の変更や乱数列の変更を行うなど複雑なハード構成またはソフト構成を用いなくても、容易に出力される乱数値を不規則にすることができる。また、上述した各実施形態では、上位桁用乱数回路B86(B186)下位桁用乱数回路B87(B187)毎に、入力クロックの周波数を切り替えられることができるため、出力乱数値のランダム性を更に高めることを可能にしている。
なお、本発明に係る上記乱数発生装置の適用対象としては、上記スロットマシン1またはパチンコ機PM等の遊技機に限定されない。すなわち、乱数値の出力が必要な機器であれば適用可能であり、この乱数発生装置を用いることにより、構成を簡略化した状態で乱数値のランダム性をより高めることができる、という効果が得られる。
1 スロットマシン(第1実施形態の遊技機)
PM パチンコ機(第2実施形態の遊技機)
T1,T2 切替スイッチ選択テーブル(クロック選択テーブル)
T3 切替スイッチ選択テーブル(分周比選択テーブル)
B34a 抽選用乱数取得部(乱数値生成手段)
B34b 抽選役判定部(当否判定手段)
B51a 第1発振子(第1クロック出力手段)
B51b 第2発振子(第2クロック出力手段)
B52 発振子(クロック出力手段)
B55 発振子選択回路(クロック選択入力手段)
B56 分周比選択回路(分周比選択入力手段)
B57a 第1分周回路(第1分周手段)
B57b 第2分周回路(第2分周手段)
B57f 第6分周回路(第1分周手段)
B57g 第7分周回路(第2分周手段)
B86 上位桁用乱数回路(第1カウント手段)
B87 下位桁用乱数回路(第2カウント手段)
B100 テーブル選択回路(クロック選択入力手段)
B102,B112 加算回路(テーブルカウント値変更手段)
B110 テーブル選択回路(分周比選択入力手段)
B134a,B135a 決定用乱数取得部(乱数値生成手段)
B134b 当たり決定部(当否判定手段)
B135b 確率変動決定部(当否判定手段)

Claims (7)

  1. 所定の周波数のクロック信号を出力する第1クロック出力手段と、
    前記第1クロック出力手段が出力するクロック信号の周波数と異なる周波数のクロック信号を出力する第2クロック出力手段と、
    所定のクロック信号の入力に基づいて数値のカウントを行う第1カウント手段及び第2カウント手段と、
    前記第1クロック出力手段または前記第2クロック出力手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択し、前記選択したクロック出力手段から出力されたクロック信号を前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段それぞれに入力させるクロック選択入力手段と、
    前記第1カウント手段によりカウントされた数値及び前記第2カウント手段によりカウントされた数値をそれぞれ取得して、前記取得したそれぞれの数値から乱数値を生成する乱数値生成手段と、
    前記乱数値生成手段が生成した乱数値に基づいて当たりか否かを判定する当否判定手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1クロック出力手段または前記第2クロック出力手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択する選択の組み合わせが所定の数値であるテーブルカウント値に対応して記憶されているクロック選択テーブルと、
    前記テーブルカウント値を所定の信号の入力に基づいて更新するテーブルカウント値更新手段とを備え、
    前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段は、定められた範囲内の数値を初期値から最終値までカウントを行い、
    前記クロック選択入力手段は、前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段が共に最終値のカウントを行ったときに、前記テーブルカウント値更新手段により更新されたテーブルカウント値に対応する前記選択の組み合わせに基づいて、前記第1クロック出力手段または前記第2クロック出力手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記テーブルカウント値更新手段は、前記第1クロック出力手段から出力されたクロック信号及び前記第2クロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいて前記テーブルカウント値を更新することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 所定の周波数のクロックを出力するクロック出力手段と、
    前記クロック出力手段が出力するクロック信号を所定の分周比で分周させて出力させる第1分周手段と、
    前記第1分周手段に対して並列に設けられ、前記クロック出力手段が出力するクロック信号を前記第1分周手段の分周比と異なる分周比で分周させて出力させる第2分周手段と、
    所定のクロック信号の入力に基づいて数値のカウントを行う第1カウント手段及び第2カウント手段と、
    前記第1分周手段または前記第2分周手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択し、前記クロック出力手段から出力されたクロック信号を、前記選択した分周手段を介して前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段それぞれに入力させる分周比選択入力手段と、
    前記第1カウント手段によりカウントされた数値及び前記第2カウント手段によりカウントされた数値をそれぞれ取得して、前記取得したそれぞれの数値から乱数値を生成する乱数値生成手段と、
    前記乱数値生成手段が生成した乱数値に基づいて当たりか否かを判定する当否判定手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
  5. 前記第1分周手段または前記第2分周手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択する選択の組み合わせが所定の数値であるテーブルカウント値に対応して記憶されている分周比選択テーブルと、
    前記テーブルカウント値を所定の信号の入力に基づいて更新するテーブルカウント値更新手段とを備え、
    前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段は、定められた範囲内の数値を初期値から最終値までカウントを行い、
    前記分周比選択入力手段は、前記第1カウント手段及び前記第2カウント手段が共に最終値のカウントを行ったときに、前記テーブルカウント値更新手段により更新されたテーブルカウント値に対応する前記選択の組み合わせに基づいて、前記第1分周手段または前記第2分周手段のいずれかを前記カウント手段ごとに選択することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記テーブルカウント値更新手段は、前記クロック出力手段から出力されたクロック信号の入力に基づいて前記テーブルカウント値を更新することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記第1カウント手段は、クロック信号の入力ごとに第1カウント値ずつの加減算をして数値のカウントを行い、前記第2カウント手段は、クロック信号の入力ごとに前記第1カウント値と異なる第2カウント値ずつの加減算をして数値のカウントを行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遊技機。
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