JP2011200232A - 糖質利用関連タンパク質をコードするラクトバチルス・アシドフィルス核酸配列及びその使用 - Google Patents

糖質利用関連タンパク質をコードするラクトバチルス・アシドフィルス核酸配列及びその使用 Download PDF

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Todd Robert Klaenhammer
トッズ ロバート クレナマー
Eric Altermann
エリック オルターマン
Rodolphe Barrangou
ロドルフ バランゴウ
Michael W Russell
ダブリュ. マイケル ラッセル
Tri Duong
トリ ズオン
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    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/335Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Lactobacillus (G)

Abstract

【課題】糖質利用能を改善した微生物・植物を提供する。
【解決手段】乳酸菌の糖質利用関連タンパク質、特にABCトランスポーター及び多剤トランスポーターと、それをコードする核酸。また該核酸を含むベクター、及びかかるベクターが導入された細胞と、該ポリペプチドの作製方法。更にそれらの利用による、生物の糖質利用能、糖質産生能、薬剤利用能の改変方法、食品の風味・テクスチャーの改善方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、乳酸菌、すなわちラクトバチルス・アシドフィルスから単離されたポリヌクレオチドと、かかるポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドとに関し、さらに、かかるポリペプチド及びそれらを発現する微生物を使用する方法にも関する。
本出願は、2005年3月7日に出願された米国出願番号 を優先権主張の基礎としている。この基礎出願の名称は、「糖質利用関連タンパク質をコードするラクトバチルス・アシドフィルス核酸配列及びその使用(LACTOBACILLUS ACIDOPHILUS NUCLEIC ACID SEQUENC3ES ENCODING CARBOHYDRATE UTILIZATION-RELATED PROTEINS AND USES THEREFORE)」であり、Todd R. Klaenhammer、Eric Altermann、Rodolphe Barrangou、W. Michael Russell、及びTri Duongが発明者として名を連ね、代理人登録番号は、5051−693であり、2004年3月8日に出願された米国仮出願番号60/551121に基づく権利を主張している。これらの全内容を本明細書で援用する。
ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)は、グラム陽性、桿状、非胞子形成性、ホモ発酵性の細菌であり、胃腸管及び尿生殖路における一般的な常住菌であって、Moroが始めて幼児の糞便から単離(1900年)して以来、この「酸を好む」生物は、ヒト、母乳栄養児、並びに、乳やラクトースやデキストリンを多く含有する食物を摂取する者の腸管で見い出されてきた。従来ラクトバチルス・アシドフィルスは、ラクトバチルス種の中でも、腸管微生物叢に有益な効果をもたらす腸内プロバイオティックであると考えられてきた(Klaenhammer and Russell (2000) "Species of the Lactobacillus acidophilus complex," Encyclopedia of Food Microbiology, Volume 2, pp. 1151-1157, Robinson et al. eds. (Academic Press, San Diego, California)。ラクトバチルス・アシドフィルスは、ラクトースや、より複雑なオリゴサッカライド等のヘキソースを発酵させ、乳酸を産生し、その培養環境のpHを低下させる。酸性環境(例えば、食物、膣、及び胃腸管内領域)は、望ましくないバクテリア、病原体、及び酵母の増殖を妨げる。ラクトバチルス・アシドフィルスは、その耐酸性、培養乳製品中での生存性、並びに、胃や胃腸管を通過する際の生存性がよく知られている。ラクトバチルスや他の共生細菌は、そのいくつかは「生体に好ましい」プロバイオティック細菌であると考えられており、ヒトの健康に及ぼす影響に関して、特に腸内感染及び下痢性疾患の予防又は治療、癌の予防、並びに免疫系の刺激に関して詳細に研究されている。ラクトバチルス菌は、乳製品の風味(flavor)に及ぼす影響や、機能特性及びテクスチャー特性の観点からも研究されている。他のラクトバチルス種(例えば、ラクトバチルス・ジョンソニ(L johnsonii)、ラクトバチルス・ラムノサス(L. rhamnosus))に関する遺伝的特徴付けが記載されている(例として、米国特許6476209、同6544772、米国特許公開公報20020159976、同2003013882、同20040009490、国際公開公報2004/031389、同2003/084989、同2004/020467を参照のこと)。
細菌が増殖するためには、外部環境から栄養を取り入れるための特別な輸送系を必要とする。乳酸菌は、次に述べる3通りの輸送系を使用して分子を細胞の内外へと輸送する。それらの輸送系とは、一次輸送、二次輸送、及び集団転移(group translocation)である、一次輸送においては、化学的(主としてATP)、電気的、又はソーラーエネルギーが輸送の原動力として用いられる。乳酸菌における一次輸送系としては、ATP結合カセット(ABC)トランスポーターが最も多く利用されている。この輸送系では、糖及び適合溶質を取り入れるため、また、細胞にとって望ましくない薬剤若しくは毒素等の産物、細胞外で機能する細胞成分(細胞壁ポリサッカライド類)を排出するための、膜を通過する基質転移にATPの加水分解が関連している。一般にABCトランスポーターは比較的、基質特異性を有するが、中には多剤トランスポーターのようにマルチ特異的なものもある。
二次輸送系では、電気化学的勾配を用いて糖質転移のためのエネルギーを供給する。この輸送系には、2以上の溶質を共輸送するシンポーター(symoporter)、単独の分子を輸送するユニポーター(uniporter)、2以上の溶質を対抗輸送するアンチポーター(antiporter)が含まれる。一般的に、シンポーターは、基質のアップヒル方向の動きを陽子(又はイオン)のダウンヒル方向の動きに連結させ、アンチポーターは、イオン勾配を用いて産物を分泌し、ユニポーターは、結合イオンを用いない(Poolman (2002) Antonie van Leeuwenhoek 82:147-164)。
集団転移は、ホスホエノールピルビン酸(PEP)依存性ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)を含み、このPTSにより、糖質又はアルジトール(alditol)が取り込まれた後のリン酸化が生じる(上記Poolman (2002))。リン酸基は、PEPのピルビン酸への転換によってもたらされ、その後のリン酸化には、基質特異的ホスホリル転移タンパク質IIA、IIB、IICとともに、エネルギー結合タンパク質、酵素I、HPrも関与している。
多剤トランスポーターは、二次多剤トランスポーターとABCトランスポーターとに大きく二分類される。さらに二次多剤トランスポーターは異なるファミリーに分類される。これらファミリーには、主要ファシリテータースーパーファミリー(MFS:major facilitator superfamily)、スモール多剤耐性ファミリー(SMR:small 多剤耐性 family)、耐性−ノジュレーション−細胞分裂ファミリー(RND:resistance-nodulation-cell division family)、並びに多剤/毒性化合物排出ファミリー(MATE:multidrug and toxic compound extrusion family)が含まれる(Putman et al. (2000) Microbiol. Mol. Biol. Reviews 64:672-693)。二次多剤トランスポーターは、本明細書に記載したとおり、電気化学的勾配を用いて細胞から薬剤を押し出す。ABC型多剤トランスポーターは、ATPの加水分解から得たエネルギーを用いて細胞から薬剤を排出する(上記Putman et al. (2000))。
細菌は、カタボライト抑制等の多様な調節機構を使用するだけでなく、異なる糖質特異性を有する輸送タンパク質や輸送酵素を用いることにより、種々の糖質を代謝することができる。これらのタンパク質を単離し、特徴付けることにより、数多くの応用が考えられる重要なプロバイオティック製品の開発が可能となる。こうした製品には、ヒト及び/又は動物の健康増進に貢献するもの、食品の製造や安全性に関係するものが含まれる。これらのタンパク質は、成長性や生存能力が変化したトランスジェニック植物の開発に利用することもできる。
米国特許6476209 米国特許6544772 米国特許公開公報20020159976 米国特許公開公報2003013882 米国特許公開公報20040009490 国際公開公報2004/031389 国際公開公報2003/084989 国際公開公報2004/020467 Klaenhammer and Russell (2000) Volume 2, pp. 1151-1157 Robinson et al. eds. (Academic Press) Poolman (2002) Antonie van Leeuwenhoek 82:147-164 Putman et al. (2000) Microbiol. Mol. Biol. Reviews 64:672-693
本発明は、微生物及び植物を改変する組成物及び方法を提供する。本発明の組成物には、糖質利用関連タンパク質をコードし、ラクトバチルス・アシドフィルスから単離された核酸が含まれ、かかる糖質利用関連タンパク質には、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)のタンパク質、ABCトランスポーター、並びにラクトバチルス・アシドフィルスにおける糖の輸送、分解及び/又は合成に関与するタンパク質が含まれる。組成物にはまた、多剤トランスポーターをコードするラクトバチルス・アシドフィルスから単離された核酸が含まれる。
具体的には本発明は、配列番号1〜363中、奇数番号で示されるヌクレオチド配列(単独で、及び/又は任意の組合せで)を含む単離された核酸分子、これらヌクレオチド配列から実質的になる単離された核酸分子、及び/又はこれらヌクレオチド配列からなる単離された核酸分子、並びに配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列(単独で、及び/又は任意の組合せで)をコードする単離された核酸分子を提供する。また、本明細書に記載の核酸分子がコードするアミノ酸配列、及び/又は配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列(単独で、及び/又は任意の組合せで)を含む、から実質的になる、及び/又はからなる単離された及び/又は組換えポリペプチドも提供する。配列表に記載のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列と十分な程度の同一性を有する種々の核酸及びポリペプチドも本発明に包含される。さらに、配列表に記載のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列の断片及び十分な程度の同一性を有する断片も本発明に包含される。本発明の核酸配列と相補的なヌクレオチド配列、又は本発明のヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列も本発明に包含される。
組成物には、本明細書に記載する核酸分子の組換え発現用のベクター、原核細胞、真核細胞及び植物細胞もさらに含まれ、また、これらのベクターを有するトランスジェニック微生物群及びトランスジェニック植物群も含まれる。本発明にはまた、本発明のポリペプチドを組換えにより作製する方法や、組換えにより作製されたポリペプチドを使用する方法も含まれる。さらには、本発明の核酸及び/又はポリペプチド配列の試料中における存在の有無を検出するための方法及びキット、並びに本発明のポリペプチドに結合する抗体が含まれる。本発明のヌクレオチド配列又はアミノ酸配列を有する細菌の生物学的に純粋な培養物も本発明に含まれる。かかる培養物を含む食物も包含され、そのような食物としては、牛乳、ヨーグルト、凝乳製品、チーズ、発酵乳、アイスクリーム、発酵シリアル製品、ミルクパウダー、乳児用ミルク、錠剤、細菌懸濁液、経口乾燥サプリメント、経口液状サプリメント等が挙げられる。
本発明の糖質利用関連分子及び多剤トランスポーター分子は、組換え細菌の選択及び作製、特に発酵能の向上した細菌の作製に有用である。かかる細菌としては、種々の糖質を合成、輸送、蓄積及び/又は利用する能力が改変された細菌、風味やテクスチャーが変化した細菌、変化した糖質を産生する細菌、食品加工の過程及び/又は動物の胃腸管等のストレス条件下での生存性が向上した細菌が挙げられるが、これらに限定されることはない。本発明の多剤トランスポーター分子には、バクテリオシンや他の毒素等の抗菌性ポリペプチドと接触しても細菌の生存性を向上させる分子が含まれる。これらの糖質利用関連分子及び多剤トランスポーター分子は、植物の種(species)を改変するのにも有用である。本発明の配列を1若しくは2以上有するトランスジェニック植物は、植物病原体、高塩濃度、脱水を含む(限定はされない)環境ストレスにより高い耐性を示すため経済効果があると考えられる。かかるトランスジェニック植物はまた、食品加工工程及び貯蔵条件への耐性に優れている。
本発明は、以下からなる群から選択される単離された核酸を提供する。すなわち、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるヌクレオチド配列、及び/又はその相補配列、を含む、からなる、及び/又はから本質的になる、核酸や、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列又はその相補配列、を含む、からなる、及び/又はから本質的になる、核酸や、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるヌクレオチド配列又はその相補配列の断片を含む、からなる、及び/又はから本質的になる、核酸や、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/又は本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸や、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/又は本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸や、上記のいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸を提供する。
組成物にはさらに、本明細書に記載の核酸を含むベクター、ヘテロ(heterologous)ポリペプチドをコードする核酸をさらに含むベクター、並びにかかるベクターを有する細胞(細菌細胞、植物細胞、真核細胞等)が含まれる。また、本発明には、本発明のポリペプチドの組換え作製方法、及びその使用方法も含まれる。さらに、試料中における本発明の核酸配列又はポリペプチド配列の有無を検出するための方法及びキット、並びに本発明のポリペプチドに結合する抗体も含まれる。
さらに本発明は、以下のa)〜e)からなる群から選択される単離されたポリペプチドを提供する。すなわち、a)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/若しくは本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列を含む、からなる、及び/又はから本質的になるポリペプチドや、b)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列の断片及び/又は本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列の断片を含む、からなる、及び/若しくはから本質的になるポリペプチドや、c)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/又は本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、からなる、及び/若しくはから本質的になるポリペプチドや、d)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列にコードされるポリペプチドや、e)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列にコードされるポリペプチドを提供する。
本発明はまた、一若しくは二以上のヘテロアミノ酸配列をさらに含む本発明のポリペプチド、並びに本明細書に記載するポリペプチドに選択的に結合する抗体も提供する。
さらに、以下のa)〜e)からなる群から選択されるポリペプチドをコードするヌクレオチドが発現される条件下で本発明の細胞を培養することを含む、ポリペプチドの作製方法を提供する。a)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/若しくは本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチド、b)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列の断片及び/若しくは本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列の断片を含むポリペプチド、c)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるアミノ酸配列及び/若しくは本明細書に記載の核酸分子にコードされるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド、d)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363における同一配列の重複をも含む任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド、及びe)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド。
さらに、試料中のポリペプチドの存在の有無を検出する方法も提供する。この方法は、ポリペプチドに選択的に結合する化合物と試料とを接触させて化合物が試料中のポリペプチドに結合するかどうかを調べることを含む方法であり、ポリペプチドは以下のa)〜e)からなる群から選択される。a)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド、b)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示される核酸配列にコードされるアミノ酸配列の断片を含むポリペプチド、c)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド、d)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド、及びe)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
さらに、試料中のポリペプチドの存在の有無を検出する方法も提供する。この方法は、ポリペプチドに選択的に結合する化合物と試料とを接触させて化合物が試料中の本発明のポリペプチドに結合するかどうかを調べることを含む方法であり、ポリペプチドに結合する化合物は抗体である。本発明の方法に使用する化合物と使用説明書とを含むキットも提供する。
本発明はまた、試料中における本発明の核酸分子及び/又はその断片の存在の有無を検出する方法も提供する。この方法は、a)核酸分子及び/又は断片と選択的にハイブリダイズする核酸プローブ又は核酸プライマーに試料を接触させ、b)核酸プローブ又は核酸プライマーが試料中の核酸分子とハイブリダイズするかどうかを調べ、それにより、試料中における本発明の核酸分子及び/又はその断片の存在の有無を検出することを含む方法である。さらに、mRNA分子を含む試料を核酸プローブに接触させることを特徴とする、試料中における本発明の核酸分子及び/又はその断片の存在の有無を検出する方法も提供する。また、本発明の核酸と選択的にハイブリダイズする化合物と使用説明書とを含むキットも提供する。
さらに、1)生物における、糖質を細胞の内外へと輸送する能力を改変する方法、2)生物における、糖質を蓄積する能力を改変する方法、3)生物における、糖質をエネルギー源として利用する能力を改変する方法、4)生物における、改変された糖質を産生する能力を改変する方法、5)微生物で発酵させた食品の風味を改変する方法、6)微生物で発酵させた食品のテクスチャーを改変する方法、7)生物における、食品加工条件及び貯蔵条件下で生存する能力を改変する方法、8)生物における、胃腸管内で生存する能力を改変する方法、9)生物における、薬剤を細胞の内外へと輸送する能力を改変する方法、及び10)生物における、糖質を産生する能力を改変する方法であって、前記生物及び/又は微生物に、本発明のヌクレオチド配列を1以上含むベクター、及び/又は、以下のa〜eの配列からなる群からなる1以上のヌクレオチド配列を導入することを含む方法も提供する。a)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列、b)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列の断片を含むヌクレオチド配列、c)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示される配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列であって、活性を保持するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、d)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ活性を保持しているポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、及びe)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列。
本発明はさらに、1)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、糖質を細胞の内外へと輸送する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株、2)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、糖質を蓄積する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株、3)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、糖質をエネルギー源として利用する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株、4)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、発酵により風味が改変された食品を供するラクトバチルス・アシドフィルス株、5)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、発酵によりテクスチャーが改変された食品を供するラクトバチルス・アシドフィルス株、6)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、糖質を産生する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株、7)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、食品加工条件及び貯蔵条件下で生存する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株、8)野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、胃腸管内で生存する能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株を提供する。上述の改変された能力、風味及び/又はテクスチャーは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364に示されるアミノ酸配列を任意に組み合わせた配列で示される1以上の糖質利用関連ポリペプチドが発現する結果、供されるものである。
さらに本発明は、野生型ラクトバチルス・アシドフィルスと比較し、抗菌性ポリペプチド又は毒素と接触したときの生存能力が改変されたラクトバチルス・アシドフィルス株も提供する。配列番号78〜88、92〜94、124〜126、132、282〜288、308及び/又は312〜322のうち偶数番号で示される多剤輸送ポリペプチドから1以上のポリペプチドが発現されることにより、上記能力が改変される。
また、本発明は、本発明のヌクレオチドの1以上を含むDNA構築物、及び/又は、a)配列番号1〜363に示されるヌクレオチド配列のいずれか単独及び/又は任意に組み合わせた配列、又はそれらの相補配列、b)配列番号1〜363に示されるヌクレオチド配列のいずれか単独及び/又は任意に組み合わせた配列、又はそれらの相補配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列、c)配列番号1〜363に示されるヌクレオチド配列のいずれか単独及び/又は任意に組み合わせた配列、又はそれらの相補配列の断片を含むヌクレオチド配列、d)配列番号2〜364のいずれかに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、e)配列番号2〜364のいずれかに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、及びf)上記a)〜e)の配列のいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、からなる群から選択された本発明のヌクレオチド配列の1以上を、そのゲノムに安定的に導入された植物、植物細胞、及び/又は植物種子も提供する。
[発明の詳細な説明]
本発明は、ラクトバチルス・アシドフィルス由来の糖質利用関連分子及び多剤輸送分子に関し、糖質利用関連分子及び多剤輸送分子のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列を提供する。かかる配列は、特性が強化された微生物、細胞及び植物の改変に有用である。
本明細書における「a」、「an」、及び「the」は、本明細書及びクレームをとおし、複数と単数のいずれでもあり得る。例えば、「a」cellは、一個の細胞又は複数の細胞のいずれの意味にもなり得る。
また本明細書における「及び/又は(and/or)」は、代替句(「or」)により解釈される場合に組合せが存在しないと同様に、それに伴うリスト項目中の1若しくは複数からなる全ての組合せ、又は可能性のある組合せに言及し、それら組合せを包含する。
「糖質利用関連(carbohydrate utilization-related)」分子又は遺伝子とは、糖質の合成、輸送、分解(これらに限定されない)などの、糖質分子の利用に関与するタンパク質をコードするラクトバチルス・アシドフィルス由来の新規配列を意味する。「多剤トランスポーター(multidrug transporter)」分子とは、バクテリオシン等の抗菌性ポリペプチド又は他の薬剤や毒素の輸送に関与する分子を意味する。本発明の糖質利用関連分子及び多剤輸送分子の具定例については表1を参照のこと。それらの完全長遺伝子配列のことを、「糖質利用関連配列」又は「多剤トランスポーター配列」と記載し、それらが、糖質利用関連遺伝子又は多剤トランスポーター遺伝子とそれぞれ類似していることを示す。本発明はさらに、これら糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列の断片又はバリアントを提供するが、かかる断片又はバリアントも本発明の方法を実施する際に用いることができる。
「糖質(carbohydrate)」とは、炭素、水素、酸素を通常1:2:1の割合で有する有機化合物のことを意味する。糖質には、糖、澱粉、セルロース及びガムが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で用いられる「遺伝子」及び「組換え遺伝子」なる用語は、オープンリーディングフレームを有する核酸を意味し、特に、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードする核酸のことを意味する。本発明における単離された核酸には、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列、配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列をコードする核酸配列、配列番号1〜363のうち奇数番号で示される核酸配列、及びそれらのバリアント及び断片が含まれる。本発明はまた、以下に説明するアンチセンス核酸をも包含する。
さらに本発明には、糖質利用関連活性又は多剤輸送活性を有する単離されたポリペプチド及びタンパク質、それらのバリアント又は断片、並びにこれらポリペプチドを作製する方法が包含される。本発明に関しては、「タンパク質」及び「ポリペプチド」なる用語は殆ど同じ意味で用いられる。本発明のポリペプチドは、糖質利用関連タンパク質活性又は多剤輸送活性を有する。糖質利用関連タンパク質活性又は多剤輸送活性とは、標準的アッセイ法によりインビボ又はインビトロで測定された生物学的又は機能的活性を意味する。かかる活性には、糖質合成能、糖質を細胞の内外へと輸送する能力、糖質分解能、細胞内の糖質濃度の調節能、糖質結合能、並びに薬剤又は毒素を細胞の内外へと輸送する能力が含まれるが、これらの活性に限定されない。
当技術分野では、種々の細菌トランスポーターの構造がよく知られている。トランスポーターのATP結合カセット(ABC)スーパーファミリー(PFAM寄託番号:PF00005)は、コアドメインを4つ有するタンパク質で構成されている((Higgins et al. (1986) Nature 323:448-450; Hyde et al. (1990) Nature 346:362-365; Higgins (2001) Res. Microbiol. 152:205-210)。かかるタンパク質は通常、各々6個の膜貫通αへリックスを有する膜貫通ドメイン(PFAM登録番号:PF00664)を2つ、並びにトランスポーターの定義の基となるコアアミノ酸を有するATP結合ドメインを2つ有する(上記Higgins (2001))。また、Walker Aモチーフ、Walker Bモチーフ等の他の保存されたモチーフも有する(Walker et al. (1982) EMBO J. 1:945-951;PROSITE理フェレンス番号:PDOC00185)。
本発明のABCトランスポータータンパク質には、配列番号40、42、44、48、52、54、56、58、62、64、66、68、70、72、74、110、112、114、116、122、124、126、128、130、132、134、136、144、146、148、152、154、160、236、262、274、278、280、294、296、298、300、302、306、338、340、及び360が含まれる。配列番号126及び144は、ABCトランスポーター膜貫通領域ファミリーのメンバーである(PFAMアクセッション番号PF00664)。
TOBEドメイン(輸送会合OB)(PFAMアクセッション番号PF03459)は、各ドメインのC末端鎖が互いにパートナーから提供されるので、常にダイマーとして現れる(Koonin et al. (2000) Adv. Protein Chem. 54:245-75)。TOBEドメインは恐らく、モリブデン及び硫酸塩等の小リガンドの認識に関与していると考えられる。TOBEドメインは、ABCトランスポーターにおいてATPaseドメインのすぐ後に認められる。本発明のTOBEドメインタンパク質には、配列番号110におけるTOBEドメインが含まれる。
二次輸送系タンパク質には、トランスロケーターのガラクトシド−ペントース−ヘキスロニド(galactoside-pentose-hexuronide)グループが含まれる(Poolman et al.(1996) Mol. Microbiol. 19:911-922)。これらのタンパク質は通常、12個の膜貫通ドメインを有する疎水性ドメインと、カルボキシ末端の酵素IIAドメインとで構成されている(Poolman et al. (1989) J. Bacteriol. 171:244-253)。
ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)は、糖基質が細胞膜を通過して転移する間のリン酸化を触媒する。その機構は、PTSの酵素I(EI)(PROSITEリフェレンス番号:PDOC00527)から酵素II(EII)(PROSITEリフェレンス番号:PDOC00528;PDOC00795)を介したホスホエノールピルビン酸(PEP)からのホスホリル基の転移に関与し、その次にそれを、ホスホキャリアタンパク質(HPr)(PROSITEリフェレンス番号:PDOC00318)(PFAMアクセッション番号PF00381)へと転移させる。HPrタンパク質には保存されたリン酸化部位が2つあり、その1つは、アミノ末端側のヒスチジン残基であり、酵素Iによってリン酸化される。もう1つは、タンパク質のカルボキシ末端側のセリン残基であり、ATP依存性タンパク質キナーゼによってリン酸化される(de Vos (1996) Antonie van Leeuwenhoek 70:223-242)。配列番号178は、PTSHPrコンポーネントリン酸化部位ファミリー(PFAMアクセッション番号PF00381)のメンバーである。
PTSの糖特異的パーミアーゼ(酵素II)は、少なくとも3つの構造的に異なるドメイン(IIA、IIB及びIIC)からなり、かかるドメインはポリペプチド単鎖に融合して存在していてもよく、相互活性を有する2つ又は3つの鎖として存在していてもよい。IIAドメインには、第1のパーミアーゼ特異的リン酸化部位、すなわちホスホ−HPrによってリン酸化されるヒスチジンが含まれる。第2のドメイン(IIB)はホスホ−IIAにより、システイニル残基又はヒスチジル残基において透過性に基づきリン酸化される。最後に、ホスホリル基は、IICドメインが触媒するプロセスにおいてIIBドメインから糖基質へと転移される。このプロセスは、糖の膜貫通性輸送に関与している。本発明におけるホスホエノールピルビン酸依存性ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)EIIA1ファミリー(PFAMアクセッション番号PF00358)タンパク質としては、配列番号6、12、14、34、102、104、174、176、268、290が例示される。本発明におけるホスホエノールピルビン酸依存性ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)EIIA2ファミリー(PFAMアクセッション番号PF00359)タンパク質としては、配列番号36のタンパク質が例示される。フラクトース特異的IIBサブユニット(PFAMアクセッション番号PF02379)である配列番号36もまたPTS系のメンバーである。本発明におけるホスホトランスフェラーゼ系(PTS)EIIBファミリー(PFAMアクセッション番号PF00367)タンパク質としては、配列番号12、14、32、34、102、104、268、290が例示される。本発明におけるホスホトランスフェラーゼ系EIICファミリー(PFAMアクセッション番号PF02378)タンパク質としては、配列番号12、14、16、28、30、32、34、36、102、104、174、268、270、272、290が例示される。
ラクトース/セロビオース特異的ファミリーは、構造的及び機能的に異なる4つのグループのうちの1つである。IIAPTS系酵素(PFAMアクセッション番号PF02255)は通常はホモトリマーとして機能し、中央に位置する金属イオンによって安定化される。本発明のPTS系、ラクトース/セロビオース特異的IIAサブユニットファミリータンパク質としては、配列番号4のタンパク質が例示される。ラクトース/セロビオース特異的IIBサブユニットファミリー(PFAMアクセッション番号PF02302)は細胞質酵素である。IIBセロビオースの折りたたみからは、哺乳動物のチロシンホスファターゼと類似した構造が示される。本発明におけるPTS系のラクトース/セロビオース特異的IIBサブユニットタンパク質としては配列番号170が例示される。
マンノースファミリーは、PTSパーミアーゼファミリー群の中でも、幾つかの点で独自性を有している。マンノースファミリーは、PTSファミリーの中で唯一、そのメンバーがIIDタンパク質を有しているファミリーであり、唯一かかるIIBコンポーネントがシステイニル残基でなくヒスチジル残基でリン酸化されるファミリーであり、また、そのパーミアーゼメンバーが、一種若しくは数種の糖類にのみ特異的であるのではなく、数多くの糖類に対する広い特異性を有するメンバーである。配列番号20及び264は、PTS系フラクトースIIAコンポーネントファミリーのメンバー(PFAMアクセッション番号PF03610)である。配列番号168は、PTS系マンノース/フラクトース/ソルボースファミリーのIIDコンポーネントのメンバー(PFAMアクセッション番号PF03613)である。配列番号264は、PTS系ソルボースサブファミリーIIBコンポーネントのメンバー(PFAMアクセッション番号PF03830)である。配列番号166は、PTS系ソルボース特異的iicコンポーネントファミリーのメンバー(PFAMアクセッション番号PF03609)である。
ホスホエノールピルビン酸(PEP)のホスホリル基のホスホ−ヒスチジン中間体を介した転移を触媒する種々の酵素が構造的に関連していることが明らかにされている(Reizer et al. (1993) Protein Sci. 2: 506-21)。これらの酵素は全て、PEPに結合してPEPのホスホリル基をヒスチジン残基に転移するという共通の触媒機構を有している。ヒスチジン残基近傍の配列は高度に保存されている。PEP利用酵素であるTIMバレルドメイン(PFAMアクセッション番号PF02896)は、そのN末端及びPEP利用酵素のモバイル(mobile)ドメイン(PFAMアクセッション番号PF00391)で、ピルビン酸リン酸ジキナーゼ、PEP/ピルビン酸結合ドメイン(INTERPRO:IPR002192)と会合することが頻見されている。PEPを利用する酵素であるモバイルドメインは、“swiveling”β/β/αドメインであり、かかるβ/β/αドメインが存在することが知られている全てのタンパク質において、このドメインは移動性を有すると考えられている(Cosenza et al. (2002) J. Mol. Biol. 318:1417-32)。β/β/αドメインは、そのN末端においてピルビン酸リン酸ジキナーゼであるPEP/ピルビン酸結合ドメイン(INTERPRO:IPR002192)と会合することが頻見されている。本発明におけるPEP利用酵素であるTIMバレルドメインタンパク質には、配列番号180が含まれる。本発明のPEP利用酵素モバイルドメインタンパク質には、配列番号180及び258が含まれる。本発明におけるPEP利用酵素であるN末端ファミリー(PFAMアクセッション番号PF05524)タンパク質には、配列番号180が含まれる。
多剤トランスポーターの主要促進因子スーパーファミリー(MFS)のメンバーには、12個又は14個の膜貫通セグメントがある。多剤トランスポーターのスモール多剤耐性ファミリー(SMR)のメンバーは、ぎゅっと詰め込んだ(tightly packed)逆平行のへリックス束を4つ形成すると考えられている。このスモール多剤耐性ファミリーメンバーにより、広範な毒性化合物が細胞から排出され、耐性が付与される。耐性ノジュレーション−細胞分裂ファミリー(RND)のメンバーは、1つのN末端膜貫通セグメントと、C末端ペリプラズマ大ドメインを有している(Putman et al. (2000) Microbiol. Mol. Biol. Reviews 64:672-693)。多剤トランスポーターの上記各タイプ、また、MFS、SMR、RNDの各ファミリーに属する多剤トランスポーター、並びに種々の細菌に由来する特異的タンパク質(アクセッション番号を有する)、における保存されたモチーフが文献に記載されている(上記Putman et al. (2000))。本発明の多剤トランスポータータンパク質には、配列番号78、80、82、84、86、88、92、94、282、284、286、288及び322が含まれる。
糖(及びその他の)トランスポーターファミリー(PFAMアクセッション番号PF00083)は、主要促進因子スーパーファミリーに属する。MFSトランスポーターは、化学浸透性イオン勾配に応答して小溶質だけを輸送することができるシングルポリペプチド二次担体である。現在認識されているMFSパーミアーゼは全て、一本鎖ポリペプチド内に6回膜貫通セグメント(TMS)ユニットを2個保持しているが、17種のMFSファミリーのうち、3ファミリーでは、さらに2つのTMSが見出されている(Paulson et al. (1996) Microbiol. Rev. 60:575-608)。また、TMS2及びTMS3の間でよく保存されたMFS特異的モチーフと、これらモチーフと関連しているが保存の程度は低いMS8とTMS9の間におけるモチーフ(Henderson and Maiden (1990) Philos. Trans. R. Soc. Lond. B. Biol. Sci. 326:391-410)は、同定されている300種以上のMFSタンパク質の実質的に全てのタンパク質における特徴であることがわかる。本発明の糖(及びその他の)トランスポータータンパク質には、配列番号80及び282が含まれる。
細菌結合タンパク質依存性輸送系は、ペリプラズマ基質結合タンパク質、1又は2の互いに相同で不可欠なインテグラル(integral)膜内タンパク質(PFAMアクセッション番号PF00528)、並びに活性輸送系にエネルギーを付与する1又は2の表在性膜ATP結合タンパク質で一般的に構成されているマルチコンポーネント系である。上述の重要膜内タンパク質は、膜を超えて基質を転移(translocate)させる。かかる膜内タンパク質は、そのC末端から約80〜100残基に位置する保存領域を有していることが示されている(Dassa and Hofnung (1985) EMBO J. 4:2287-93; Saurin et al. (1994) Mol. Microbiol. 12:993-1004)。この保存領域は、2つの膜貫通ドメイン間の細胞質ループに局在しているようである(Pearce et al. (1992) Mol. Microbiol. 6:47-57)。これらのタンパク質は、7つのファミリーに分類され、それぞれaraH、cysTW、fecCD、hisMQ、livHM、malFG及びoppBCと命名されている。本発明における結合タンパク質依存性輸送系の膜内コンポーネントタンパク質には、配列番号42、44、62、64、112、114及び294のタンパク質が含まれる。分枝鎖アミノ酸輸送系/パーミアーゼコンポーネントファミリー(PFAMアクセッション番号PF02653)は、高親和性分枝鎖アミノ酸トランスポータータンパク質を主として含む大ファミリーである。ガラクトース輸送系パーミアーゼのタンパク質やリボース輸送系のタンパク質もこのファミリーに含まれる。本発明の分枝鎖アミノ酸輸送系/パーミアーゼコンポーネントタンパク質には、配列番号54、72及び74のタンパク質が含まれる。
配列番号184は、HPrセリンキナーゼN末端ファミリーのメンバーであり(PFAMアクセッション番号PF02603)、HPrセリンキナーゼC末端ファミリーのメンバー(PFAMアクセッション番号PF07475)でもある。N末端ファミリーは、Hprセリン/トレオニンキナーゼPtsKのN末端領域を示す。C末端ファミリーは、Hprセリン/トレオニンキナーゼPtsKのC末端キナーゼドメインを示す。このキナーゼは、細菌における炭素のカタボライト抑制を制御するマルチコンポーネントリン酸リレー系におけるセンサーである(Marquez et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99:3458-63)。このキナーゼは、その標的の三次構造を認識する点で特異であり、これまで報告されてきたタンパク質リン酸化酵素のいずれとも関連性のない新規なファミリーのメンバーである。スタフィロコッカス・キシロサス(Staphylococcus xylosus)由来の完全長結晶性酵素を解像度1.95AでX線解析したところ、上記酵素が、明確に区別された2つのドメインからなることがわかった。かかる2つのドメインは、3枚羽プロペラに似た6量体構造として集まっている。上記羽は、それぞれ、3つのN末端ドメインで形成され、コンパクトな中央ハブには、C末端キナーゼドメインが会合している(Reizer et al. (1998) Mol. Microbiol. 27:1157-69)。
LacIファミリー(PFAMアクセッション番号PF00532)のペリプラズマ結合タンパク質及び糖結合ドメインには、ペリプラズマ結合タンパク質及びLacIファミリーの転写調節因子が含まれる。ペリプラズマ結合タンパク質は、多くの糖溶質の走化性及び輸送に対する主要受容体である。LacIタンパク質ファミリーは、lacリプレッサーに関連した転写調節因子からなるファミリーである。この場合、糖結合ドメインは一般的に、リプレッサードメイン(lacI)のDNA結合活性を変化させる糖と結合する。本発明におけるペリプラズマ結合タンパク質と、LacIファミリータンパク質の糖結合ドメインには、配列番号38及び98が含まれる。
細菌における高親和性輸送系は、細胞質膜を通過する溶質の活性輸送に関与している。かかる輸送系のタンパク質コンポーネントには、1又は2の膜貫通タンパク質コンポーネント、1又は2の膜会合ATP結合タンパク質、及び高親和性ペリプラズマ溶質結合タンパク質(PFAMアクセッション番号PF01547)が含まれる。一層の膜に覆われ、ペリプラズマ領域を有さないグラム陽性菌では、相当するタンパク質は、N末端脂質アンカーを介して膜に結合する。これら相同タンパク質それ自体は輸送プロセスにおいて重要な役割を果たしていないが、恐らく、排出システムに不可欠な膜内タンパク質の外部部位に結合することにより、膜を介した溶質の移動(translocation)を誘発又は開始させる受容体として機能している。また、少なくともいくつかの溶質結合タンパク質が、感覚(sensory)トランスダクション経路の開始において機能している。本発明の細菌性細胞外(bacterial extracellular)溶質結合タンパク質には、配列番号40、66、116、262、274及び296のタンパク質が含まれる。
糖輸送タンパク質ファミリー(PFAMアクセッション番号PF06800)は、細菌における約300残基長の糖トランスポーターのファミリーである。そのメンバーには、グルコース取り込みタンパク質(Fiegler et al. (1999) J. Bacteriol. 181:4929-36)、リボース輸送タンパク質、並びに、細菌膜を貫通する糖輸送に恐らく関与している推定上及び仮定上の膜タンパク質数種が含まれる。本発明の糖輸送タンパク質には、配列番号234のタンパク質が含まれる。
MIP(主要内在性タンパク質)ファミリータンパク質(PFAMアクセッション番号PF00230)は、(1)アクアポリンによる特異的な水輸送、及び(2)グリセロール促進因子によるグリセロール等の中性の小溶質の輸送(Froger et al. (1998) Protein Sci. 7:1458-68)という基本的に異なる2種類のチャネル特性を有している。MIPファミリータンパク質は、6回膜貫通(6 TM)ドメインを有すると考えられている。配列解析からは、かかるタンパク質が、3回膜貫通ドメインを有する祖先タンパク質におけるタンデムな遺伝子内複製により生じた可能性が示唆される(Wistow et al. (1991) Trends Biochem. Sci. 16:170-1)。
本発明の一般的な輸送タンパク質には、配列番号76、90、96及び194のタンパク質が含まれる。
本発明に包含される核酸組成物及びタンパク質組成物は、単離されるか、実質的に精製される。「単離される」又は「実質的に精製される」とは、核酸分子又はタンパク質分子、或いはそれらの生物学的に活性な断片又はバリアントに、自然状態にある核酸又はタンパク質に通常認められる成分が実質的に又は本質的に含まれないことを意味する。かかる成分には、他の細胞物質、組換え生産に伴う培養培地、及び/又はタンパク質又は核酸を化学合成するのに用いる種々の化学物質が含まれる。本発明における「単離された」核酸には、その核酸を得た生物のゲノムDNAで目的とする核酸に隣接する核酸配列が含まれないことが好ましい(例えば5´又は3´末端に存在するコード配列)。しかし、分子には、組成物の基本的特性を損なうことのない塩基や部分がさらに含まれている場合がある。例えば数多くの実施例では、単離された核酸は、それを得た細胞のゲノムDNAで通常みられる5kb、4kb、3kb、2kb、1kb、0.5kb又は0.1kbより小さい核酸配列を有する。同様に、実質的に精製されたタンパク質では、混入タンパク質又は非糖質利用関連タンパク質は、約30%、20%、10%、5%、又は1%未満(乾燥重量)である。タンパク質を組換え法により作製した場合は、培養培地は、タンパク質調製物の分量の30%、20%、10%、又は5%未満であることが好ましく、タンパク質を化学的に作製した場合は、化学的前駆体又は非糖質利用関連化学物質は、タンパク質調製物の30%、20%、10%、又は5%未満(乾燥重量)であることが好ましい。
本発明の組成物及び方法は、アシドフィルス菌の糖質利用関連分子又は多剤トランスポーター分子の機能の調節に使用することができる。「調節する(modulate)」、「変化させる(alter)」、又は「改変する(modify)」とは、標的生物活性のアップレギュレーション、又はダウンレギュレーションを意味する。本発明のタンパク質は、乳酸菌の生物活性を改変するのに有用であり、そして、乳酸菌によって発酵された食物の栄養特性、又は健康を促進する特性を改変するのにも有用である。本発明のヌクレオチド分子は、乳酸菌によって発現される糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の発現を調節するのに有用である。本発明の核酸による発現のアップレギュレーション及びダウンレギュレーションも包含される。アップレギュレーションは、例えば多数の遺伝子コピーを提供することによって、調節エレメントの改変によって発現を調節することによって、転写機構又は翻訳機構を促進することによって、或いは他の方法によって達成することができる。ダウンレギュレーションは、例えば公知のアンチセンス法及び遺伝子サイレンシング法を用いることによって行うことができる。
「乳酸菌(lactic acid bacteria)」とは、以下の菌、アエロコッカス(Aerococcus)、カルノバクテリウム(Carnobacterium)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、オエノコッカス(Oenococcus)、ペディオコッカス(Pediococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、メリソコッカス(, Melissococcus)、アロイオコッカス(Alloiococcus)、ドロシグラヌラム(Dolosigranulum)、ラクトスフェラ(Lactosphaera)、テトラゲノコッカス(Tetragenococcus)、バゴコッカス(Vagococcus)、及びウエイセラ(Weissella) (Holzapfel et al. (2001) Am. J. Clin. Nutr. 73:365S-373S; Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology, Vol. 2 (Williams and Wilkins, Baltimore; (1986)) pp. 1075-1079)から選択される属菌を意味する。
本発明のポリペプチド、又はそれらポリペプチドを発現する微生物(microbe)は、栄養添加剤又はサプリメントとして有用であり、乳製品及び発酵工程における添加剤としても有用である。その核酸配列、コードされたポリペプチド、及びそれらを発現する微生物は、チーズ、ヨーグルト、発酵乳製品、サワーミルク、バターミルク等の乳由来製品の製造に有用である。本発明のポリペプチドを発現する微生物は、プロバイオティック生物であってもよい。「プロバイオティック」とは、胃腸管で何代にもわたり生存し、対象に健康効果をもたらす生きた微生物を意味する。「対象」とは、本発明のタンパク質を発現する微生物と接触するようになった生物のことをいう。対象は、ヒト及び他の動物を指す場合もある。
本明細書で開示されている糖質利用関連トランスポーター及び多剤トランスポーターのヌクレオチド配列及びその断片及びバリアント以外に、本発明の核酸には、本明細書で開示されている糖質利用関連トランスポーター及び多剤トランスポーターから得た完全配列若しくは部分配列とハイブリダイズさせることにより、他の生物又は細胞から同定及び単離した相同核酸配列も包含する。
(断片及びバリアント)
本発明は、糖質利用関連タンパク質及び多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸、並びにかかる核酸によってコードされる糖質利用関連タンパク質及び多剤トランスポータータンパク質を提供する。「糖質利用関連タンパク質」とは、配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列を有するタンパク質を意味する。かかるヌクレオチド配列の断片及びバリアント、並びにそれらによってコードされるタンパク質も提供する。ヌクレオチド配列又はタンパク質の「断片」とは、ヌクレオチド配列又はアミノ酸配列の一部を意味する。
本明細書に開示する核酸の断片は、糖質利用関連タンパク質をコードする核酸及び多剤トランスポーターをコードする核酸を同定するためのハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。また、増幅手法(例:ポリメラーゼ鎖反応(PCR))のための、又は糖質利用関連核酸又は多剤トランスポーター核酸を変異させるためのプライマーとして用いることができる。本発明の核酸の断片は、物理的な基質に結合させて、所謂マクロアレイ又はマイクロアレイを構成することができる(例えば、米国特許第5837832号;米国特許第5861242号;WO89/10977;WO89/11548;WO93/17126;米国特許第6309823号を参照)。核酸のそのようなアレイ又は「チップ」は、遺伝子発現の研究に、又は標的配列に十分な同一性を有する核酸分子の同定に用いることができる。
本発明はさらに、固体支持体上に正確に配置した、又は並べた分子プローブとしての核酸アレイ又はチップ、すなわち多数の核酸(例えばDNA)を提供する。かかるアレイ又はチップは、そのサイズが非常に小さいことや分析回数におけるパフォーマンスの高さから現在関心が寄せられており、それらを用いることにより、遺伝子の配列決定、遺伝子における変異の研究、及び/又は遺伝子発現の分析が可能になる。
上記核酸アレイ/チップの機能は、分子プローブ、主としてオリゴヌクレオチドに基づき、必要に応じ、一般的に数センチ平方以上の大きさの担体に付けられている。分析を行う際には、DNAアレイ/チップ等における担体は、担体上の所定位置に配置したDNAプローブ(例えばオリゴヌクレオチド)でコーティングする。予め標識し、分析に供する標的核酸及び/又はその断片(例えばDNA、RNA、cDNA)を含む試料をDNAアレイ/チップに接触させ、ハイブリダイゼーションによって二本鎖が形成される。洗浄ステップ後にチップ表面の分析を行い、標識された標的から放出されるシグナルによってハイブリダイゼーションの位置を特定する。ハイブリダイゼーションフィンガープリントの結果をコンピュータでプロセシングすることにより、遺伝子の発現、試料中の特異的断片の有無、配列の決定、及び/又は変異の同定などの情報を検索することが可能になる。
本発明の一実施態様では、DNAチップ/アレイ上にインサイチューで沈着又は合成させプローブとして用いる本発明の核酸と標的核酸との間で生じるハイブリダイゼーションは、蛍光、放射線、電気的検出等、当技術分野で公知の手法で調べることができる。
別の実施態様では、本発明のヌクレオチド配列をDNAアレイ/チップとして用いることができ、ラクトバチルス・アシドフィルス遺伝子の発現分析を行う。この分析は、所与の遺伝子又はヌクレオチド配列を特徴付けるその特異性にしたがって選択するプローブをその上に有するDNAアレイ/チップに基づいて行う。分析に供する標的配列は、チップ上にハイブリダイズさせる前に標識する。洗浄後、標識された複合体を、ハイブリダイゼーションを少なくとも2回行って検出・定量する。異なる試料に同じプローブを使った場合、及び/又は同じ試料に異なるプローブを使った場合の、シグナル強度の比較分析から、試料に由来するRNAのディファレンシャル(differential)転写が可能となる。
さらに別の実施態様では、本発明のヌクレオチド配列を有するアレイ/チップに、他の微生物に特異的なヌクレオチド配列を含ませることができ、それにより、連続試験が可能となり、試料中の微生物の有無を迅速に同定することが可能になる。
さらに別の実施態様では、DNAアレイ/チップの原理をタンパク質アッセイ/チップの作製に用いることができる。かかるタンパク質アッセイ/チップ上で、核酸の代わりに本発明のポリペプチド及び/又は抗体(又はそのアレイ)で支持体をコーティングする。例えば、かかるタンパク質アレイ/チップを用いると、タンパク質等でコーティングした支持体上に標的が親和力で補足されることにより誘発される生分子相互作用を表面プラズマ共鳴法(SPR)で分析することが可能となる。分析に供する試料に由来する抗体又はポリペプチドを特異的に結合させることができる本発明のポリペプチド又は抗体は、試料中のタンパク質及び/又はペプチドの検出及び/又は同定するためのタンパク質アレイ/チップにおいて用いることができる。
したがって本発明は、反復を含む任意の組合せで本発明の種々の核酸を有するマイクロアレイ又はマイクロチップ、並びに反復を含む任意の組合せで本発明の種々のポリペプチドを有するマイクロアレイを提供する。また、反復を含む任意の組合せで本発明の種々のポリペプチドと特異的に反応する抗体を有するマイクロアレイも提供する。
「核酸」とは、DNA分子(例えばcDNA又はゲノムDNA)及びRNA分子(例えばmRNA)並びにヌクレオチドアナログを用いて作製した、上記DNA又はRNAのアナログを意味する。核酸は、一本鎖又は二本鎖いずれでもよいが、通常は二本鎖DNAのことである。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチド断片は、生物学的に活性なタンパク質断片をコードし、或いは本明細書に記載しているようにハイブリダイゼーションプローブ又はPCRプライマーとして用いることができる。本明細書で開示しているポリペプチドの生物学的に活性な断片は、本発明のヌクレオチド配列のうち一配列の一部を単離し、タンパク質のコーディング部分を発現させ(例えばインビトロでの組換え発現)、コードされたタンパク質部分の活性を評価することにより調製することができる。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチドの断片には、連続するヌクレオチドが少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1050、1100、1150、1200、1250、1300、1350、1400、1450、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2200、又は2500個含まれるが、5個〜2500個の間で、ここには具体的に記載していないあらゆる個数が含まれ、或いは、本明細書に記載の糖質利用関連ヌクレオチド配列又は多剤トランスポーターヌクレオチド配列の完全長におけるヌクレオチド総数までの個数が含まれる(例えば配列番号1では432個まで、配列番号3では369個まで)。
アミノ酸配列の断片には、抗糖質利用関連抗体又は抗多剤トランスポーター抗体を作製するための免疫原として用いるのに適したポリペプチド断片が含まれる。断片には、本発明の糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質或いは部分長タンパク質のアミノ酸配列と十分に同一であるか、かかる配列に由来するアミノ酸配列を有し、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の活性のうち少なくとも一方の活性を有するペプチドが含まれる。しかし、断片に含まれるアミノ酸は、本明細書記載の完全長タンパク質におけるアミノ酸より少ない。通常、生物学的に活性な部分には、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の少なくとも一方の活性を有するドメイン又はモチーフが含まれる。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の生物学的に活性な部分は、例えばその長さが、10、25、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650個の連続するアミノ酸であるポリペプチドであり、或いは10個〜650個の間で、ここには具体的に記載していないあらゆる個数が含まれ、本明細書に記載の完全長タンパク質におけるアミノ酸総数までの個数が含まれる(例えば配列番号2では144個まで、配列番号4では123個まで)。 このような生物学的に活性な部分は、組換え法により調製することができ、天然型の糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質における1又は複数の機能的活性について評価することができる。本明細書では断片には、配列番号2〜364のうち偶数番号配列のいずれかにおける少なくとも5個の連続するアミノ酸が含まれる。しかし本発明には他の断片、上記いずれかのタンパク質における6、7、8又は9個等のアミノ酸より大きいあらゆる断片が包含される。
本発明には、種々のヌクレオチドアミノ酸配列が包含される。「バリアント」とは、十分に同一である配列を意味する。したがって本発明には、配列番号2〜364のうち偶数番号で示される糖質関連利用タンパク質及び多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチドと十分に同一な単離された核酸、或いは配列番号1〜363中、奇数番号で示される核酸又はその相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸が包含される。バリアントにはさらに、本発明のヌクレオチド配列バリアントによってコードされるポリペプチドも含まれる。さらに、本発明のポリペプチドは、配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列と十分に同一なアミノ酸配列を有している。「十分に同一な」とは、第二のアミノ酸配列又はヌクレオチド配列と比較して第一のアミノ酸配列又はヌクレオチド配列に、相当する若しくは同一なアミノ酸残基の数が十分若しくは最低限あり、それにより、共通の構造ドメインが示される、及び/又は共通の機能的活性が想定されることを意味する。保存バリアントには、遺伝子コードの縮重によって違いが生じる配列が含まれる。
一般的に、配列番号2〜364のうち偶数番号で示されるアミノ酸配列、又は配列番号1〜363のうち奇数番号で示されるヌクレオチド配列のいずれかとそれぞれ少なくとも45%、55%又は65%の同一性、好ましくは少なくとも約70%又は75%の同一性、より好ましくは少なくとも約約80%、85%又は90%、最も好ましくは少なくとも約91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列又はヌクレオチド配列が、本明細書では、十分に同一であると定義される。本発明に包含されるタンパク質バリアントは生物学的に活性であり、天然タンパク質における所望の生物活性を保持し、かかる所望の活性とは本明細書に記載の糖質利用関連活性又は多剤トランスポーター活性である。本発明のタンパク質の生物学的に活性なバリアントにおいては、そのタンパク質とは1〜15個、1〜10個、例えば6〜10個、5個、4個、3個、2個、又は単に1個のアミノ酸残基が異なっている。
集団(例:ラクトバチルス・アシドフィルスの集団)内には、天然型のバリアントも存在する。このようなバリアントは、以下に説明するPCR及びハイブリダイゼーション等の周知の分子生物学的手法により同定することができる。合成によって得られたヌクレオチド配列、例えば、部位特異的変異誘発又はPCRに媒介された変異誘発によって生成され、その後も依然として糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードする配列もバリアントに含まれる。本明細書に開示するヌクレオチド配列又はアミノ酸配列に、1つ又は複数のヌクレオチド又はアミノ酸の置換、付加、又は欠失を導入して、それによって、コードされているタンパク質に置換、付加、又は欠失を導入することができる。付加(挿入)又は欠失(トランケーション)は、天然タンパク質のN末端又はC末端に行っても、天然タンパク質中の1又は複数の部位に行ってもよい。同様に、天然タンパク質中の1つ又は複数の部位で、1又は複数のヌクレオチド又はアミノ酸の置換を行ってもよい。
例えば、保存的なアミノ酸置換を、予測されるアミノ酸残基、好ましくは非必須アミノ酸残基の1又は複数で行ってもよい。「非必須」アミノ酸残基とは、あるタンパク質の野生型配列中で変更しても、そのタンパク質の生物活性は変化することのない残基であり、一方、「必須」アミノ酸は、生物活性に必要なアミノ酸である。「保存的なアミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が、類似した側鎖を有するアミノ酸残基に置換されるものである。類似した側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野で公知である。これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ分枝側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。保存されているアミノ酸残基、又は保存されているモチーフ内のアミノ酸残基であってタンパク質活性に必須である場合は置換を行わない。
或いは、糖質利用関連コード配列又は多剤トランスポーターコード配列の全長の全て又は一部を飽和変異誘発などによりランダムに変異させることもできる。組換えにより変異体を発現させ、標準的なアッセイ法によるアッセイを行い、糖質利用関連活性又は多剤トランスポーター活性を保持している変異体をスクリーニングすることができる。変異誘発法及びヌクレオチド配列を変化させる方法は当技術分野で公知である。例えば、Kunkel (1985) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:488-492、 Kunkel et al. (1987) Methods in Enzymol. Molecular Biology (MacMillan Publishing Company, New York)、及びこれら文献中の参考文献を参照のこと。バリアントをコードするDNAにおける変異は、リーディングフレームを損なうものであってはならず、また、二次mRNA構造を生成する可能性のある相補領域が生じるものであってはならないことは当然である。欧州特許出願公開第75444号を参照のこと。目的タンパク質の生物活性に影響を及ぼすことのない適切なアミノ酸置換に関する指針については、参照により本明細書に組み込まれているDayhoff et al. (1978) Atlas of Protein Sequence and Structure (Natl. Biomed. Res. Found., Washington, D.C.)のモデルに見出すことができる。
本発明に包含されるタンパク質配列における欠失、挿入、及び置換は、かかるタンパク質の特性を根本的な変化させるものではない。しかし、置換、欠失、又は挿入による影響を事前に正確に予測するのが困難である場合には、通常のスクリーニングアッセイによってその影響を評価すればよいことを当業者なら理解するであろう。すなわち、変化させた配列の活性を、元の配列の活性と比較することによって、その活性を評価することができる。糖質利用関連活性又は多剤トランスポーター活性の測定に用いられるアッセイの例については以下の「使用方法」の項を参照のこと。
本発明のヌクレオチド配列バリアント及びアミノ酸配列バリアントには、DNAシャッフルなどの変異誘発法及び組換え生成法によって得られた配列も包含される。そのような方法において、所望の特性を有する新規の糖質利用関連タンパク質又は新規の多剤トランスポータータンパク質を作製するため、1又は複数の異なる糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のコード領域を用いることができる。かかる方法により、実質的な配列同一性を有しインビトロ又はインビボでの相同組換えが可能な配列領域を含む関連性のある配列ポリヌクレオチド集団から組換えポリヌクレオチドのライブラリーを作製する。例えば、このアプローチを用いることにより、本発明の糖質利用関連遺伝子又は多剤トランスポーター遺伝子と、これら以外の公知の糖質利用関連遺伝子又は多剤トランスポーター遺伝子との間で、目的ドメインをコードする配列モチーフをシャッフルし、酵素の場合におけるKの増大等、目的とする特性が亢進したタンパク質をコードする新規遺伝子が得られる。そのようなDNAシャッフルのストラテジーは当技術分野で公知である。例えば、Stemmer (1994) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:10747-10751、Stemmer (1994) Nature 370:389-391、Crameri et al. (1997) Nature Biotech. 15:436-438、Moore et al. (1997) J. Mol. Biol. 272:336-347、Zhang et al. (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:4504-4509、Crameri et al. (1998) Nature 391:288-291、並びに、米国特許第5605793号及び第5837458号を参照のこと。
糖質利用関連タンパク質及び多剤トランスポータータンパク質のバリアントは、アゴニスト(ミメティック)又はアンタゴニストとして機能することができる。タンパク質のアゴニストは、そのタンパク質の天然型の生物活性と実質的に同一の活性又はサブセットの活性を保持することができる。タンパク質のアンタゴニストは、例えば、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質を含む細胞シグナル伝達カスケードの下流又は上流に存在するメンバーと競合的に結合することにより、かかるタンパク質の天然型の活性の1又は複数を阻害することができる。
アゴニスト又はアンタゴニストのいずれかとして機能する糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のバリアントは、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の変異体(例えばトランケーション変異体)からなるコンビナトリアルライブラリーをアゴニスト又はアンタゴニスト活性についてスクリーニングすることによって同定することができる。一実施形態では、糖質利用関連バリアントの多様化されたライブラリーが、核酸レベルでのコンビナトリアル変異誘発で生成され、多様化された遺伝子ライブラリーによってコードされている。糖質利用関連バリアント又は多剤トランスポーターバリアントの多様化されたライブラリーは、糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列である可能性のある配列の縮重セットを、個々のポリペプチドとして、或いは、その中に糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列のセットを含有するさらに大きな融合タンパク質(例えば、ファージディスプレイ用)のセットとして発現させられるように、例えば遺伝子配列に合成オリゴヌクレオチドの混合物を酵素的に連結することによって作製することができる。潜在的な糖質利用関連バリアント又は多剤トランスポーターバリアントのライブラリーを縮重オリゴヌクレオチド配列から作製する方法は数多くある。DNA自動合成機で縮重遺伝子配列の化学合成を行い、その後、合成遺伝子を適切な発現ベクターに連結する。遺伝子の縮重セットを使用することによって、潜在的な糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列の所望のセットをコードする全配列を単一の混合物として提供することが可能となる。縮重オリゴヌクレオチドを合成する方法は当技術分野で公知である(例えば、Narang (1983) Tetrahedron 39:3;Itakura et al. (1984) Annu. Rev. Biochem. 53:323;Itakura et al. (1984) Science 198:1056;Ike et al. (1983) Nucleic Acid Res. 11:477)。
さらに、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のバリアントのスクリーニング及び選別に用いる糖質利用関連断片又は多剤トランスポーター断片の種々の集団を作製するために、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のコード配列の断片のライブラリーを用いることもできる。一実施形態では以下の方法により、コード配列断片のライブラリーを作製することができる。すなわち、ニッキングが1分子あたりおよそ一度だけ起こるような条件下で、糖質利用関連コード配列又は多剤トランスポーターコード配列の二本鎖のPCR断片をヌクレアーゼ処理し、二本鎖DNAを変性させ、異なるニッキング産物におけるセンス/アンチセンス対を含むことができる二本鎖DNAが形成されるようにDNAを復元させ、S1ヌクレアーゼ処理によって、再形成された二本鎖分子から一本鎖部分を除去し、この結果得られた断片ライブラリーを発現ベクターに連結する方法により作製することができる。この方法によって、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の、様々な大きさのN末端断片及び内部断片をコードする発現ライブラリーを得ることができる。
点変異又はトランケーションにより作製されたコンビナトリアルライブラリーからの遺伝子産物をスクリーニングする手法や、選択された特性を有する遺伝子産物を得るためにcDNAライブラリーをスクリーニングする手法は、当技術分野で何種類か知られている。かかる手法は、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質にコンビナトリアルに変異を誘発することによって作製された遺伝子ライブラリーを高速スクリーニングすることに使用することができる。大きな遺伝子ライブラリーをスクリーニングするのに最も広範に使用されている手法では、複製可能な発現ベクターに遺伝子ライブラリーをクローニングし、この結果得られたベクターのライブラリーで適当な細胞を形質転換し、そして所望の活性を検出することにより、検出された遺伝子産物の遺伝子をコードするベクターの単離を容易にする条件下でコンビナトリアルな遺伝子を発現させるが、こうした手法は、ハイスループット分析に従ったものである。再帰的アンサンブル変異誘発(Recursive ensemble mutagenesis)(REM)は、ライブラリー中における機能的変異体の頻度を増大させる手法であるが、糖質利用関連バリアント又は多剤トランスポーターバリアントの同定に、この手法をスクリーニングアッセイと組み合わせて用いることができる(Arkin and Yourvan (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:7811-7815;Delgrave et al. (1993) Protein Engineering 6(3):327-331)。
配列同一性
糖質利用関連配列及び多剤トランスポーター配列は、保存された機能的特長を有する分子のファミリーに属する。「ファミリー」とは、ヌクレオチド配列及びアミノ酸配列が十分に同一である2以上のタンパク質又は核酸を意味する。大きく異なるグループをいくつも有するファミリーは、サブファミリーに分類される。族(clan)とは、共通の祖先を有すると考えられるファミリーのグループである。族のメンバーは、三次構造が似ていることが多い。「配列同一性」とは、少なくとも1つの特定の比較ウインドウにおいて一致が最大となるように2つの配列を整列させた際に同一であるヌクレオチド残基又はアミノ酸残基を意味する。「比較ウインドウ」とは、2つのヌクレオチド配列又はアミノ酸配列を最適に整列させるための連続セグメントを意味し、この際、第2の配列は、第1の配列に対して付加又は欠失(すなわちギャップ)があってもよい。通常、核酸アラインメントにおける比較ウインドウは、少なくとも20ヌクレオチドが連続した長さであり、任意に30、40、50、100、又はさらに長くとることもできる。アミノ酸配列アラインメントにおける比較ウインドウは、少なくとも6アミノ酸が連続した長さであり、任意に10、15、20、30、又はさらに長くとることもできる。当業者ならば、ギャップを含めることによって類似性が高くなるのを避けるため、通常はギャップペナルティを導入し、マッチした数からギャップペナルティが差し引かれることを認識している。
ファミリーメンバーは、同一の種のものでも、異なった種のものでもよく、異なるタンパク質だけでなく相同なタンパク質も含まれる。ファミリーメンバーは、共通の機能的特性を示すことが多い。相同体の単離は、本明細書に開示するアシドフィルス菌由来の糖質利用核酸配列又は多剤トランスポーター核酸配列に対する同一性に基づき、cDNA又はその部分をハイブリダイゼーションプローブとして用いて、以下に開示するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標準的なハイブリダイゼーション法に従って行うことができる。
2つのアミノ酸配列又はヌクレオチド配列の同一性の比率を判定するためにアラインメントを実施する。2つの配列の同一性の比率は、比較ウインドウ中の2つの配列によって共有されている同一残基数の関数である(すなわち、同一性の比率=同一残基数/総残基数X100)。一実施形態では、これらの配列が同じ長さである。2つの配列間における同一性の割合判定には以下に述べるものと同様の方法を用いることができる。これらの方法は、ギャップを考慮する場合にも、考慮しない場合にも用いることができる。検査をすることにより、マニュアル方式でアラインメントを用意することもできる。
アミノ酸配列の相違が保存的な置換による場合、同一性の比率を上方調整して、置換の保存的性質を考慮した修正を行うこともできる。この調整を行う方法は当技術分野で公知である。通常、保存的な置換は、完全なミスマッチではなく、部分的なミスマッチとして計算されるので、配列同一性の割合が上昇する。
2つの配列の同一性比率を判定するのに数学的アルゴリズムを用いることができる。数学的アルゴリズムの非限定的な例には、Karlin and Altschul (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877において修正されている、Karlin and Altschul (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264のアルゴリズム、Myers and Miller (1988) CABIOS 4:11-17のアルゴリズム、Smith et al. (1981) Adv. Appl. Math. 2:482の局所アライメントアルゴリズム、Needleman and Wunsch (1970) J. Mol. Biol. 48:443-453のグローバルアライメントアルゴリズム、及びPearson and Lipman (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444-2448の類似性探索法(search-for-similarity-method)がある。
これらの数学的アルゴリズムに基づく様々なコンピューターインプリメンテーションが、配列同一性の判定を可能にするために設計されている。Altschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403のBLASTプログラムは、上記のKarlin and Altschul (1990)のアルゴリズムに基づいている。本発明のヌクレオチド配列に相同なヌクレオチド配列を得るための検索は、スコア=100、語長=12で、BLASTNプログラムを用いて実施することができる。本発明のタンパク質又はポリペプチドをコードする配列に相同なアミノ酸配列を得るには、スコア=50、語長=3で、BLASTXプログラムを用いることができる。Altschul et al. (1997) Nucleic Acids Res. 25:3389に記載されているように、ギャップを考慮したBLAST(gapped BLAST)(BLAST2.0において)を用いることによって、ギャップを考慮したアラインメントを得ることができる。分子間の疎遠な関連性を検出するにはPSI−BLASTを用いることができる。上記のAltschul et al. (1997)を参照のこと。すべてのBLASTプログラムに、各プログラムのデフォルトパラメータを用いることができる。検査をすることにより、マニュアル方式でアラインメントを用意することもできる。
配列同一性の比率を判定するのに使用できる別のプログラムに、ALIGNプログラム(バージョン2.0)があるが、これは、上記のMyers and Miller (1988)の数学的アルゴリズムを用いたものである。アミノ酸配列の比較を行う場合、ALIGNプログラムにPAM120の重量残基(weight residue)表、ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を用いることができる。
ALIGN及びBLASTプログラムの他に、BESTFIT、GAP、FASTA、及びTFASTAプログラムが、GCG Wisconsin Genetics Software Package, Version 10(Accelrys社から入手可。9685 Scranton Rd., San Diego, California, USA)の一部としてあり、配列アラインメントを実施するのに使用できる。好ましいプログラムはGAPバージョン10であるが、このプログラムは上記Needleman and Wunsch (1970)のアルゴリズムを用いている。特に指定のない限り、本明細書に提示する配列同一性レベルとは、以下のパラメータでGAPバージョン10を用いて得られた値のことである。すなわち、ヌクレオチド配列の同一性%及び類似性%には、ギャップウエイトを50、ギャップ長ウエイトを3として、nwsgapdna.cmpスコアリングマトリツクスを用い、アミノ酸配列の同一性%及び類似性%には、ギャップウエイトを8、ギャップ長ウエイトを2として、BLOSUM62スコアリングマトリツクスを用いる。「同等のプログラム」とは、対象となるあらゆる2つの配列について、GAPバージョン10で作製した相当アライメントと比べ、ヌクレオチド又はアミノ酸残基のマッチが同じであり、また同一性割合(%)が同じであるアラインメントを作製する全ての配列比較プログラムを意味する。
検索配列に対してBLASTIN、FASTA、BLASTP等のアルゴリズムによって作成したデータベース上の配列アラインメントは、一般的に「ヒット(hit)」と記載される。検索配列からBLASTNFASTA、BLASTP又は同様のアルゴリズムによって作成された1又は複数のデータベース配列に対するヒットは、配列における類似部分を整列させて同定するものである。データベース配列に対するヒットは、一般的に検索配列の配列長の断片(検索にかけた配列の一部又は断片)の重複を表している。しかし、かかる重複により、検索配列の完全長が表すことができる。データベース上の配列に対してBLASTN、FASTA又はBLASTPのアルゴリズムにより作成された検索配列のアラインメントにおけるヒットは、類似性の程度及び配列の重複部分の長さの順で配置されるのが一般的である。
検索配列に対し、BLASTN、FASTA、又はBLASTPのアルゴリズムによって整列させたポリヌクレオチド及びポリペプチドのヒットにより、「期待(Expect)」値が生まれる。期待値(E値)は、所定のサイズのデータベースで検索するときに、所定数の連続した配列をアトランダムに調べるのに「期待」できるヒット数を示す。期待値は、GenBank又はEMBLデータベース等のデータベースに対するヒットが、実際の類似性を反映しているかどうかを調べるための有意のしきい値として用いられる。例えば、ポリヌクレオチドのヒットに対して付与した0.1というE値は、GenBankデータベースのサイズと同じサイズのデータベースにおいて、類似のスコアを有する整列させた部分にランダムに0.1のマッチがあることを期待できることを意味する。この基準によるとポリヌクレオチド配列における整列部分及びマッチ部分が同一である可能性は90%となる。整列させ、マッチングさせた部分におけるE値が0.01以下の配列については、BLASTN又はFASTAのアルゴリズムを用いてGenBankデータベースでランダムにマッチングが見い出される可能性は、1%未満である。
本発明の実施態様によれば、本発明におけるポリヌクレオチド及びポリペプチドの「バリアント」には、本発明のポリヌクレオチド配列又はポリペプチド配列と比べ、E値が約0.01以下となる配列が含まれる。すなわち、BLASTN、FASTA、又はBLASTPのアルゴリズムを本明細書に記載のパラメーターで用いて測定したところのE値が0.01以下であり、本発明のポリヌクレオチド又はポリペプチドと同一である可能性が99%以上である配列は全てポリヌクレオチド及びポリペプチドのバリアントとなる。別の実施態様では、BLASTN又はFASTAのアルゴリズムを本明細書に記載のパラメーターで用いて測定したところのE値が0.01以下であり、本発明のポリヌクレオチドと同一である可能性が99%以上である本発明の配列と、核酸の数が同じ若しくは少ない配列が、ポリヌクレオチドのバリアントである。同様に、BLASTPアルゴリズムを本明細書に記載のパラメーターで用いて測定したところのE値が0.01以下であり、本発明のポリペプチドと同一である可能性が99%以上である本発明のポリペプチドと、アミノ酸の数が同じ若しくは少ない配列が、ポリペプチドのバリアントである。
上述したとおり、同一性の割合は、BLASTN、FASTA、又はBLASTPアルゴリズムを本明細書に記載のランニングパラメーターで用いて配列を整列させ、整列部分における同一の核酸又はアミノ酸の数を同定し、同一の核酸又はアミノ酸の数を、本発明のポリヌクレオチド配列又はポリペプチド配列における核酸又はアミノ酸の総数で割り、同一割合を求めるために100を乗じることにより決定される。例えば、核酸の数が220個である本発明のポリヌクレオチドに対しては、本明細書に記載のパラメーターを用いるBLASTNアルゴリズムによって作成したアラインメントにおける23ヌクレオチドの範囲に対し、520核酸を有するGenBankデータベース中のポリヌクレオチド配列がヒットする。ヒットした23個のヌクレオチドは、21個の同一ヌクレオチド、ギャップ1個、及び異なるヌクレオチドが1個である。したがって、本発明のポリヌクレオチドのGenBankライブラリーに対する同一性割合は、21/220×100、すなわち9.5%である。よって、GenBankデータベース上のポリヌクレオチド配列は、本発明のポリヌクレオチドのバリアントではない。
(相同配列の同定及び単離)
本明細書に記載の糖質利用関連ヌクレオチド配列又は多剤トランスポーターヌクレオチド配列、又はそれらの断片及びバリアントに対する配列同一性に基づいて同定された糖質利用関連ヌクレオチド配列も、本発明に包含される。cDNA又はゲノムライブラリーから、例えば、本発明の配列に実質的に同一な配列を同定するのに、PCR又はハイブリダイゼーションなどの方法を用いることができる。例えば、Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning: Laboratory Manual (2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New York) and Innis, et al., (1990) PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications (Academic Press, .New York) を参照のこと。そのようなcDNAライブラリー及びゲノムライブラリーを構築するための方法は、当技術分野で一般に知られており、さらに、上記の参考文献にも開示されている。
ハイブリダイゼーション法において、ハイブリダイゼーションプローブは、ゲノムDNA断片、cDNA断片、RNA断片、又は他のオリゴヌクレオチドでよく、また、本明細書に開示する既知のヌクレオチド配列の全体又は一部であってもよい。さらに、32Pなどの検出可能な基、或いは、他の放射性同位元素、蛍光化合物、酵素、又は酵素補助因子など、いかなる他の検出可能なマーカーで、それらを標識してもよい。ハイブリダイゼーション用のプローブは、本明細書に開示する糖質関連ヌクレオチド配列又は多剤トランスポーターヌクレオチド配列に基づいた合成オリゴヌクレオチドを標識することによって作製できる。さらに、既知の糖質利用関連ヌクレオチド配列若しくは多剤トランスポーターヌクレオチド配列、又はそれがコードするアミノ酸配列中で保存されているヌクレオチド残基又はアミノ酸残基に基づいて設計された縮重プライマーも用いることができる。ハイブリダイゼーションプローブには、本発明のヌクレオチド配列、又はその断片若しくはバリアントにおける、連続した少なくとも約10、好ましくは約20、より好ましくは、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350又は400ヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列領域が、通常含まれる。様々な条件下で特異的なハイブリダイゼーションを実現するために、そのようなプローブには、糖質利用関連タンパク質の各配列、又は多剤トランスポータータンパク質の各配列に共通する特徴を有する配列が含まれる。ハイブリダイゼーション用のプローブ調製物は、当技術分野で一般に知られており、参照により本明細書に組み込まれているSambrook et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New York) に開示されている。
一実施態様においては、糖質利用タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードする完全ヌクレオチド配列を用いて、新規の糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列及びmRNAを同定する。別の実施態様では、本明細書に開示するヌクレオチド配列の断片をプローブとする。いくつかの実施態様では、ストリンジェントな条件下でプローブとハイブリダイズするヌクレオチド配列の長さは少なくとも300、325、350、375、400、425、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1200、1400、1600、1800又は2000ヌクレオチドである。
実質的に同一な配列は、ストリンジェントな条件下で相互にハイブリダイズする。「ストリンジェントな条件」とは、標的配列にプローブがハイブリダイズする方が、他の配列にハイブリダイズするより検出レベルが高くなる(例えば、少なくともバックグランドに対して2倍)条件を意味する。通常、ストリンジェントな条件には、少なくとも約60%、65%、70%、好ましくは75%の配列同一性を有するヌクレオチドが、通常、互いにハイブリダイズした状態にあるようなハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件が含まれる。ストリンジェントな条件は、当技術分野で公知であり、Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley & Sons, New York (1989)), 6.3.1-6.3.6.に見出すことができる。ハイブリダイゼーションは、一般的に約24時間以内、通常は約4〜約12時間の間に起こる。
ストリンジェントな条件は配列依存的であり、状況が異なれば違ったものになる。本発明に包含されるホモログやオーソログを得るのに、核酸配列の完全長を用いる場合も、部分核酸配列を用いる場合もある。「オーソログ」とは、共通の祖先遺伝子に由来する遺伝子であって、種が形成される(speciation)結果、異なる種に見出される遺伝子を意味する。異なる種で見出された遺伝子は、それらのヌクレオチド配列、及び/又はそれらにコードされているタンパク質配列が、本明細書中で定義する実質的な同一性と同じである場合にオーソログであると考えられる。オーソログの機能は、種相互で高度に保存されていることが多い。
プローブを用いる場合のストリンジェントな条件とは、塩濃度が約1.5MのNaイオン未満、通常はpH7.0〜8.3、約0.01〜1.0MのNaイオン濃度(又は他の塩)であり、温度条件としては、短いプローブ(例えば10〜50ヌクレオチド)に対しては少なくとも約30℃、そして、長いプローブ(例えば50ヌクレオチド超)に対しては少なくとも約60℃である。
ハイブリダイゼーション後の洗浄は、特異性を制御する手段である。重要なファクターは、最終洗浄溶液のイオン強度及び温度の2点である。完全長か、又はほぼ完全長の標的配列にハイブリダイズする配列の検出では、ストリンジェントな条件下にある温度は、所定のイオン強度及びpHにおける、特定の配列の融点温度(T)より約5℃低く選択する。しかし、ストリンジェントな条件には、本明細書において別途定める所望のストリンジェンシーに応じて、Tより1℃から20℃低い温度範囲が含まれる。DNA−DNAハイブリッドでは、Meinkoth and Wahl (1984) Anal. Biochem. 138:267-284の方程式:T=81.5℃+16.6(logM)+0.41(%GC)−(0.61(%フォルム)−500/Lを用いてTを判定することができ;式中、Mは一価陽イオンのモル濃度であり、%GCはDNA中のグアノシン及びシトシンヌクレオチドの割合であり、%フォルムはハイブリダイゼーション溶液中のホルムアミドの割合であり、そして、Lはハイブリットの長さを塩基対で表したものである。Tは、相補的な標的配列の50%が、完全に一致したプローブにハイブリダイズする温度(特定のイオン強度及びpHの下で)である。
ハイブリダイゼーション条件及び/又は洗浄条件のストリンジェンシーを変えることによって、相同性の程度が異なる配列に対する検出能を得ることができる。100%同一の配列を標的にする(相同プロービング)には、ミスマッチを生じさせることのないストリンジェンシー条件が必要である。ヌクレオチド残基にミスマッチが生じることを許容することによって、類似性の程度が低い配列を検出することができる(異種プロービング)。ミスマッチが1%あるごとに、Tが約1℃低下し、したがって、標的とする同一性比率を有する配列がハイブリダイズするようにハイブリダイゼーション条件及び/又は洗浄条件を操作することができる。例えば、90%以上の配列同一性を有する配列が好ましい場合は、Tを10℃低下させればよい。2つのヌクレオチド配列は、それらがコードするポリペプチドが実質的に同一である場合には、ストリンジェントな条件下で相互にハイブリダイズしなくても実質的に同一であり得る。このような状況は、例えば、遺伝子コードのコドン縮重を最大限に用いて核酸の複製を作製した場合に起こり得る。
低ストリンジェンシー条件の例には、30〜35%ホルムアミド、1MのNaCl、1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、37℃の緩衝溶液を用いたハイブリダイゼーションや、1×SSC〜2×SSC(20×SSC=3.0M NaCl/0.3Mクエン酸3ナトリウム)での50〜55℃での洗浄が含まれる。中程度のストリンジェンシー条件の例には、40%〜45%ホルムアミド、1.0MのNaCl、1%SDS、37℃でのハイブリダイゼーションや、0.5×〜1×SSCにおける55〜60℃での洗浄が含まれる。高ストリンジェンシー条件の例には、50%ホルムアミド、1MのNaCl、1%SDS、37℃でのハイブリダイゼーションや、0.1×SSCでの60〜65℃での洗浄が含まれる。必要に応じ、洗浄緩衝液は、約0.1%SDS〜約1%SDSを含んでもよい。通常、ハイブリダイゼーションの時間は、一般的には24時間未満、通常は約4〜約12時間である。核酸のハイブリダイゼーションに関する指針は、Tijssen (1993) Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology - Hybridization with Nucleic Acid Probes, Part I, Chapter 2 (Elsevier, New York); Ausubel et al., eds. (1995) Current Protocols in Molecular Biology, Chapter 2 (Greene Publishing and Wiley-Interscience, New York)に詳細に記載されている。Sambrook et at (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2d ed.: Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New York) を参照のこと。
PCRによるアプローチでは、オリゴヌクレオチドプライマーを設計してPCR反応に用い、目的生物から抽出されたcDNA又はゲノムDNAから対応するDNA配列を増幅する。PCRプライマーは、長さが少なくとも約10ヌクレオチドであることが好ましく、また、長さが少なくとも約20ヌクレオチドであることが最も好ましい。PCRプライマーを設計する方法、及びPCRクローニングの方法は、当技術分野で一般的に知られており、Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New York) に開示されている。Innis et al., eds. (1990) PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications (Academic Press, New York);Innis and Gelfand, eds. (1995) PCR Strategies (Academic Press: New York);及びInnis and Gelfand, eds. (1999) PCR Methods Manual (Academic Press, New York)も参照のこと。公知のPCR法には、プライマーペア、ネストプライマー(nested primer)、単一の特異的プライマー、縮重プライマー、遺伝子特異的プライマー、ベクター特異的プライマー、部分的なミスマッチを有するプライマー等を用いた方法が含まれるが、これらに限定されるものではない。
(アッセイ)
本発明で開示されているポリペプチド及び/又は核酸分子の試料中の発現、並びに試料中における、開示されている活性を検出する診断アッセイを開示する。試料中における開示の核酸、又は開示のポリペプチドを含むタンパク質の有無を検出する方法の一例では、食物製品/乳製品/飼料産物、スターター培養物(マザー、シード、バルク/セット、濃縮、乾燥、凍結乾燥、凍結)、培養された食物製品/乳製品/飼料、サプリメント、生物加工した発酵物質、又はプロバイオティック物質を摂取した対象(subject)から試料を得て、この試料に、開示のポリペプチド又は核酸(例えば、開示の核酸、又はその断片を含むmRNA又はゲノムDNA)を検出することができる化合物又はエージェントに接触させ、開示の配列の有無を検出する。食物、サプリメント、培養物、産物、又は対象から得た試料による結果は、対照としての培養物、産物、又は対象から得た試料による結果と比較することができる。
本発明で開示されているヌクレオチド配列を含むmRNA又はゲノムDNAを検出するためのエージェントの1つに、mRNA又はゲノムDNAの開示のヌクレオチド配列とハイブリダイズすることができる標識化核酸プローブがある。例えば、核酸プローブは、配列番号1〜363のうち奇数番号で示される開示の核酸、又はその一部等の開示の核酸である。その一部とは、例えば少なくとも15、30、50、100、250又は500ヌクレオチド長であり、開示の核酸配列を含むmRNA又はゲノムDNAとストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズするのに十分な部分である。本発明の診断アッセイに用いるプローブとして適切なものについては、本明細書に記載する。
開示のポリペプチド配列を含むタンパク質を検出するエージェントの1つは、開示のポリペプチドに結合できる抗体であり、好ましくは、検出可能に標識した抗体である。抗体は、ポリクローナルでもよいが、モノクローナルがより好ましい。無処理の抗体、又はその断片(例えば、Fab又はF(ab’))を用いることができる。プローブ又は抗体に関して、「標識した」という用語は、検出可能な物質をプローブ又は抗体に結合させる(すなわち、物理的に連結させる)ことによって、プローブ又は抗体を直接標識することを含意し、また、直接標識されている別の試薬との反応性により、プローブ又は抗体を間接標識することも含意する。間接標識の例には、蛍光標識されている二次抗体を用いた一次抗体の検出と、蛍光標識されているストレプトアビジンで検出できるような、ビオチンによるDNAプローブの末端標識とが含まれる。
「試料」という用語は、対象に存在するか、又は対象から単離された組織、細胞、及び生物体液を含み、さらに、スターター培養物の細胞、又はそのような培養物を有するか、或いはそのような培養物を用いて得られる食品も含むものとする。すなわち、本発明の検出法は、試料中における、開示の配列を含むmRNA、タンパク質、又はゲノムDNAを、インビトロ及びインビボの両方で検出するのに用いることができる。開示の配列を含むmRNAを検出するインビトロ法には、ノーザンハイブリダイゼーション及びインサイチューでのハイブリダイゼーションが含まれる。開示のポリペプチドを含むタンパク質を検出するためのインビトロ法には、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、ウエスタンブロット、免疫沈降反応、及び免疫蛍光が含まれる。開示のヌクレオチド配列を含むゲノムDNAを検出のためのインビトロ法には、サザンハイブリダイゼイションが含まれる。さらに、開示のポリペプチドを含むタンパク質を検出するインビボ法には、開示のポリペプチドに対する標識抗体を対象に導入することが含まれる。例えば、抗体を放射性マーカーで標識することができ、対象におけるその存在及び位置を標準的な映像化技法によって検出することができる。
一実施形態では、試料は、プロバイオティック物質を摂取した試験対象からのタンパク質分子を含有する。或いは、スターター培養物のmRNA又はゲノムDNAを試料が含有していてもよい。
本発明は、開示の核酸、又は開示のポリペプチドを含むタンパク質の試料中における有無を検出するキットも包含する。そのようなキットは、本発明の特定のポリペプチドを発現する微生物が、食品若しくはスターター培養物、又はプロバイオティック物質を摂取した対象の中に存在しているかどうか判定するのに用いることができる。例えば、キットは、試料中における、開示のポリペプチド又はmRNAを検出できる標識された化合物又はエージェントと、試料中における、開示のポリペプチドを定量する手段とを含んでもよい(例えば、開示のポリペプチドを認識する抗体、又は、例えば配列番号2〜364のうちの偶数番号の配列をコードするDNAに結合するオリゴヌクレオチドプローブ)。キットには、そのような化合物の使用に関する詳しい説明書が添付されていてもよい。
抗体ベースのキットの場合、かかるキットは、例えば、(1)開示のポリペプチドに結合する一次抗体(例えば、固体支持体に結合している)と、必要に応じ、(2)開示のポリペプチド又は一次抗体に結合し、かつ、検出可能なエージェントに結合する、一次抗体とは異なる二次抗体とを含んでいてもよい。オリゴヌクレオチドベースのキットの場合、かかるキットは、例えば、(1)開示の核酸配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、例えば検出可能に標識されているオリゴヌクレオチド、又は(2)開示の核酸を増幅するのに有用な一対のプライマーを含んでもよい。
キットには、例えば、緩衝剤、保存剤、又はタンパク質安定化剤が含まれていてもよい。キットには、検出可能なエージェント(例えば酵素又は基質)を検出するのに必要な構成要素が含まれていてもよい。キットは、アッセイに供され、試験試料と比較する対照試料又は一連の対照試料も含むことがある。キットの各コンポーネントは、通常、個々の容器に収められ、これらの容器は全て、使用説明書が添付された1つのパッケージに入っている。
一実施形態でキットは、例えば、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5412087号及び第5545531号、並びにWO95/00530に記載のものなど、アレイフォーマットに複数のプローブを含む。アレイで使用するためのプローブは、WO95/00530に開示されているように、アレイの表面で直接合成することもできるし、アレイの表面に固定する前に合成することもできる(Gait, ed. (1984) Oligonucleotide Synthesis a Practical Approach IRL Press, Oxford, England)。プローブは、米国特許第5412087号に記載のものなど、当業者に周知の手法を用いて表面に固定することができる。プローブは、核酸配列若しくはペプチド配列(好ましくは精製されたもの)、又は抗体であってよい。
アレイは、生物、試料、又は産物について、それらのゲノムcDNA、ポリペプチド、又は抗体の内容における特定の配列又はタンパク質の有無などの違いや、それらの物質の濃度の違いをみるスクリーニングに用いることができる。例えば、開示の核酸配列を含む核酸分子に結合した標識や、開示のアミノ酸配列を含むポリペプチドに結合した標識や、抗体に結合した標識から生成されるシグナルによって捕捉プローブに対する結合を検出する。この方法は、開示の核酸、ポリペプチド、又は抗体を含む分子を、複数の捕捉プローブを有する第1のアレイ、及び別の複数の捕捉プローブを有する第2のアレイと接触させることを含む。それぞれのハイブリダイゼーションの結果を比較して、第1の試料と、第2の試料との間における発現の相違を分析することができる。第1の複数の捕捉プローブは、対照試料、例えば、野生型の乳酸菌から得たもの、又は対照対象、例えば、食物、栄養サプリメント、スターター培養物試料、または体液から得たものでありうる。第2の複数の捕捉プローブは、実験試料、例えば変異体型乳酸菌から得たもの、或いはプロバイオティック物質、例えば、スターター培養物試料又は生物体液を摂取した対象から得たものでありうる。
これらのアッセイは、微生物の選択と、不要物の検出を必須とする品質管理操作とに特に有用である。特定のヌクレオチド配列又はポリペプチドの検出は、食物、発酵産物若しくは工業用微生物の遺伝子組成の判定、又はプロバイオティクスを摂取した動物若しくはヒトの消化系に存在する微生物の判定に有用である。
(アンチセンスヌクレオチド配列)
本発明は、アンチセンス核酸分子、すなわち、タンパク質をコードするセンス核酸に相補的な分子、例えば、二本鎖cDNA分子のコーディング鎖に相補的な分子、又はmRNA配列に相補的な分子も包含する。したがって、アンチセンス核酸はセンス核酸と水素結合することが可能である。アンチセンス核酸は、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのコーディング鎖の全体に、或いはその一部だけに(例えばタンパク質コード領域(又はオープンリーディングフレーム)の全体または一部に)相補的である。アンチセンス核酸は、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列のコード鎖の非コード領域に対してアンチセンスである場合もある。非コード領域は、コード領域に隣接し、かつ、アミノ酸に翻訳されない5’及び3’の配列である。アンチセンスヌクレオチド配列は、標的遺伝子の発現を損なうのに有用である。対応する配列に対して70%、好ましくは80%、より好ましくは85%、90%、95%の配列同一性を有するアンチセンス構築物を用いることができる。
本明細書に開示する、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質をコードするコード鎖配列(例えば、配列番号2〜364中の偶数番号の配列)に基づき、ワトソン及びクリックの塩基対合法則に従って本発明のアンチセンス核酸を設計することができる。アンチセンス核酸は、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのmRNAのコード領域全体に相補的なものである場合もあるが、糖質利用関連mRNA又は多剤トランスポーターmRNAのコード領域又は非コード領域の一部のみに対してアンチセンスであるオリゴヌクレオチドがより好ましい。例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、糖質利用関連mRNA又は多剤トランスポーターmRNAにおける翻訳開始部位の近傍領域に相補的なものであってもよい。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、長さが約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50ヌクレオチドのものである場合もあり、或いは100ヌクレオチド長、200ヌクレオチド長、又はさらに長い場合もある。本発明のアンチセンス核酸は、当技術分野で公知の化学合成法、及び酵素連結法を用いて構築することができる。
例えば、アンチセンス核酸(例えばアンチセンスオリゴヌクレオチド)は、天然ヌクレオチドを用いたり、分子の生物安定性の増大やアンチセンス核酸とセンス核酸との間に形成された二本鎖の物理的安定性の増大を図るために種々に改変されたヌクレオチドを用いることにより、化学合成により得ることができる。かかる改変されたヌクレオチドには、ホスホロチオエート誘導体及びアクリジン置換ヌクレオチドが含まれるが、これらに限定されない。或いは、アンチセンス核酸(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)は、天然に存在するヌクレオチド、又は限定されるものではないが、例えば、分子の生物学的安定性を増大させるため、若しくは、アンチセンス核酸とセンス核酸との間で形成された二本鎖分子の物理的安定性を増大させるために様々に改変されたヌクレオチドを用いて、化学的に合成することができる。別法として、核酸がアンチセンスの方向にサブクローニングされている発現ベクターを用いて、アンチセンス核酸を生物学的に作製することもできる(すなわち、挿入した核酸を起点として転写されたRNAが、目的とする標的核酸に対してアンチセンスの方向のものになる)。
本発明のアンチセンス核酸は、α−アノマー核酸分子でもよい。α−アノマー核酸は、相補RNAと共に特異的二本鎖ハイブリッドを形成し、かかる二本鎖は、通常のβ−ユニットとは違って鎖が平行関係にある (Gaultier et al. (1987) Nucleic Acids Res. 15:6625-6641)。アンチセンス核酸分子は、2´−o−メチルリボヌクレオチド(Inoue et al. (1987) Nucleic Acids Res. 15:6131-6148)、又はキメラRNA−DNAアナログ(Inoue et al. (1987) FEBS Lett. 215:327-330)を含む場合もある。
本発明はリボザイムも包含する。リボザイムは、リボザイムの相補領域を有するmRNA等の一本鎖核酸を切断するリボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNA分子である。リボザイム(例えばハンマーヘッド型リボザイム(Haselhoff and Gerlach (1988) Nature 334:585-591に記載))は、糖質利用関連mRNA転写物を触媒作用によって切断し、それによって、糖質利用関連mRNA又はmRNAの翻訳を阻害する。糖質利用関連タンパク質をコードする核酸、又は多剤トランスポータータンパク質をコードする核酸に対する特異性を有するリボザイムは、本明細書に開示の糖質利用関連のcDNA又は多剤トランスポーターのcDNAのヌクレオチド配列(例えば配列番号1〜363のうちの奇数番号配列)に基づいて設計することができる。例えば、米国特許第4987071号、及び米国特許第5116742号を参照のこと。或いは、糖質利用関連mRNA又は多剤トランスポーターmRNAを使い、特異的リボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNAをRNA分子のプールから選択することもできる。例えば、Bartel and Szostak (1993) Science 261:1411-1418を参照のこと。
本発明は、三重螺旋構造を形成する核酸分子も包含する。例えば、糖質利用関連遺伝子発現又は多剤トランスポーター遺伝子発現は、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の調節領域(例えば、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのプロモーター及び/又はエンハンサー)に相補的なヌクレオチド配列を標的として、標的細胞内の糖質利用関連遺伝子又は多剤トランスポーター遺伝子の転写を阻止する三重螺旋構造を形成させることによって阻害できる。Helene (1991) Anticancer Drug Des. 6(6):569: Helene (1992) Ann. N Y. Acad Sci. 660:27;及びMaher (1992) Bioassays 14(12):807を参照のこと。
一部の実施形態では、例えば分子の安定性、ハイブリダイゼーション、又は溶解性を亢進させるために、本発明の核酸分子を塩基部分、糖部分、又はリン酸バックボーンにおいて改変することがある。例えば、核酸のデオキシリボースリン酸バックボーンを改変して、ペプチド核酸を作製することができる(Hyrup et al. (1996) Bioorganic & Medicinal Chemistry 4:5を参照)。本明細書で使用する場合、「ペプチド核酸」又は「PNA」という用語は、デオキシリボースリン酸バックボーンがシュードペプチド(pseudopeptide)バックボーンによって置換され、4つの天然核酸塩基のみが保持されている核酸模倣体、例えばDNA模倣体を指す。PNAの中性バックボーンは、低イオン強度条件下でのDNA及びRNAに対する特異的なハイブリダイゼーションを可能にすることが示されている。PNAオリゴマーの合成は、例えば、上記のHyrup et al. (1996); Perry-O'Keefe et al. (1996) Proc. Natl. Acad. Sci: USA93:14670に記載の標準的な固相ペプチド合成プロトコールを用いて実施できる。
PNAは、例えば転写又は翻訳の停止を誘導するか、或いは複製を抑制することによって、遺伝子発現の配列特異的な調節を行うためのアンチセンスエージェント又はアンチジーン(antigene)エージェントとして用いることができる。本発明のPNAは、例えば、PNAを標的としたPCRクランプ法によって;他の酵素、例えばS1ヌクレアーゼと併用した際の人工制限酵素として(Hyrup (1996)、同上);又はDNA配列及びハイブリダイゼーション用のプローブ又はプライマーとして(上記Hyrup (1996);上記Perry-O'Keefe et al. (1996))、例えば、遺伝子内の単一塩基対変異の分析に用いることができる。
別の実施形態では、糖質利用関連分子又は多剤トランスポーター分子のPNAを、その安定性、特異性、又は細胞内取込みを促進するために改変することができる。かかる改変は、親油基又は他のヘルパー基(helper group)をPNAに結合させることにより、又はPNA−DNAキメラを形成させることにより、又はリポソームを用いたり、当技術分野で公知の他の薬物送達手段により、行うことができる。PNA−DNAキメラの合成は、上記Hyrup (1996);Finn et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24(17):3357-63;Mag et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:5973;及びPeterson et al. (1975) Bioorganic Med. Chem. Lett. 5:1119に記載のとおりに実施できる。
(融合タンパク質)
本発明には、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのキメラタンパク質又は融合タンパク質も含まれる。糖質利用関連又は多剤トランスポーターの「キメラタンパク質」又は「融合タンパク質」は、糖質利用関連又は多剤トランスポーターではないポリペプチドにオペラブルに連結した糖質利用関連又は多剤トランスポーターのポリペプチドを含む。「糖質利用関連又は多剤トランスポーターのポリペプチド」とは、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのタンパク質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドのことであり、一方、「糖質利用関連又は多剤トランスポーターではないポリペプチド」は、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのタンパク質と実質的に同一でないタンパク質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドであって、同じ生物又は異なる生物に由来するポリペプチドを指す。糖質利用関連又は多剤トランスポーターの融合タンパク質の内部で、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのポリペプチドは、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのタンパク質の全体に対応していることも、その部分に対応していることもあるが、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのタンパク質における少なくとも1つの生物学的に活性な部分を含むことが好ましい。この融合タンパク質の内部で、「オペラブルに連結した」という用語は、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのポリペプチドと、糖質利用関連又は多剤トランスポーターではないポリペプチドとが、インフレームで相互に融合していることを意味する。糖質利用関連又は多剤トランスポーターではないポリペプチドは、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのポリペプチドのN末端に融合する場合も、C末端に融合する場合もある。
連結されているコード配列を発現することによって、融合タンパク質を形成する、連結されている2つのヘテロアミノ酸配列が得られる。担体配列(糖質利用関連又は多剤トランスポーターではないポリペプチド)は、細菌宿主における融合タンパク質の発現を増強又は増大させる担体ポリペプチドをコードすることがある。融合タンパク質における、担体配列によってコードされている部分(すなわち担体ポリペプチド)は、タンパク質断片、機能性部分の全体、又はタンパク質配列の全体でもよい。担体領域又はポリペプチドはさらに、その担体ポリペプチドに特異的な抗体又はアフィニティー精製による融合タンパク質の精製に使用されるように設計することもできる。同様に、融合タンパク質の選択的な精製を可能にするために、担体ポリペプチドの物理学的特性を利用することもできる。
具体的な担体ポリペプチドとしては、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、マルトース結合タンパク質(MBP)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、N末端ヒスチジン(His)タグ等が含まれる。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の融合タンパク質としての発現を増強する担体ポリペプチドであれば全て本発明で使用することができるので、上述の担体ポリペプチドに限定されることはない。
一実施形態では、融合タンパク質が、GSTと糖質利用関連又は多剤トランスポーターとの融合タンパク質であり、その中では、糖質利用関連又は多剤トランスポーターの配列がGST配列のC末端に融合している。別の実施形態では、融合タンパク質が、糖質利用関連−免疫グロブリン融合タンパク質であり、糖質利用関連タンパク質の全体または一部が免疫グロブリンタンパク質ファミリーのメンバーに由来する配列に融合している。他の実施形態では、融合タンパク質には、本発明の多剤トランスポータータンパク質が含まれる。本発明の、糖質利用関連−免疫グロブリン融合タンパク質又は多剤トランスポーター−免疫グロブリン融合タンパク質は、抗糖質利用関連抗体又は抗多剤トランスポーター関連抗体を対象の体内で産生させるための免疫原として、また、糖質利用関連リガンド又は多剤トランスポーター関連リガンドを精製するために、また、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質と、糖質利用関連リガンド又は多剤トランスポーターリガンドとの相互作用を阻害する分子を同定するスクリーニングアッセイに、使用することができる。
当業者であれば、具体的な担体ポリペプチドは、精製スキームを考慮して選択されることを理解するであろう。例えば、Hisタグ、GST、及びマルトース結合タンパク質は、容易に利用できるアフィニティーカラムが使え、かかるカラムに結合して溶出する担体ポリペプチドを代表するものである。したがって、担体ポリペプチドがヘキサヒスチジン(Hisタグ)などのN末端Hisタグである場合、糖質利用関連又は多剤トランスポーターの融合タンパク質は、金属キレート樹脂、例えば、ニッケルニトリロ三酢酸(Ni−NTA)、ニッケルイミノ二酢酸(Ni−IDA)、及びコバルト含有樹脂(Co樹脂)を含むマトリックスを用いて精製することができる。例えば、参照により本明細書に全体として組み込まれている、Steinert et al. (1997) QIAGEN News 4:11-15を参照のこと。担体ポリペプチドがGSTである場合には糖質利用関連又は多剤トランスポーターの融合タンパク質は、グルタチオンアガロースビーズ(Sigma社又はPharmacia Biotech社)を含むマトリックスを用いて精製することができ、担体ポリペプチドがマルトース結合タンパク質(MBP)である場合には、糖質利用関連又は多剤トランスポーターの融合タンパク質は、アミロースによって誘導体化されたアガロース樹脂を含むマトリックスを用いて精製することができる。
本発明のキメラタンパク質又は融合タンパク質は、標準的な組換えDNA法で作製することが好ましい。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNA断片を一つにインフレームに連結してもよく、DNA自動合成機などで融合遺伝子を合成することもできる。或いは、連続した2つの遺伝子断片の間に相補的なオーバーハングをもたらすアンカープライマーを用い、遺伝子断片をPCR増幅させ、アニーリングし、さらに再増幅させることでキメラ遺伝子配列を作製することもできる(例えば、Ausubel et al., eds. (1995) Current Protocols in Molecular Biology (Greene Publishing and Wiley-Interscience, New York)を参照)。さらに、糖質利用関連又は多剤トランスポーターをコードする核酸を市販の発現ベクターにクローニングして、既存の融合部分にインフレームに連結されるようにしてもよい。
融合タンパク質発現ベクターは、通常、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質が、それ自体の天然の生物活性を保持できるように、担体ポリペプチドの除去が容易であるように設計する。融合タンパク質を切断する方法は当技術分野で公知である。例えば、Ausubel et al., eds. (1998) Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley & Sons, Inc.)を参照のこと。融合タンパク質は、臭化シアン、2−(2−ニトロフェニルスルフェニル)−3−メチル−3’−ブロモインドレニン、ヒドロキシルアミン等の試薬、又は低pHの試薬を用いて化学的に切断できる。化学的切断は、切断しないと不溶性の融合タンパク質となるタンパク質を切断するために、変性条件下で行うことが多い。
糖質利用関連ポリペプチド又は多剤トランスポーターポリペプチドを担体ポリペプチドから分離する必要があり、かつ、これらの融合ポリペプチド間の接合部の切断部位が本来存在しない場合、特異的なプロテアーゼ切断部位を含有させて、酵素による担体ポリペプチドの切断及び除去が促進されるように融合コンストラクトを設計することができる。この様にして、所定の酵素に特異的な切断部位を有するペプチドのコード配列を含むリンカー配列を、担体ポリペプチド(例えば、MBP、GST、SOD、又はN末端Hisタグ)のコード配列と、糖質利用関連ポリペプチド又は多剤トランスポーターポリペプチドのコード配列との間にインフレームに融合させることができる。切断部位に対する特異性を有する適当な酵素には、因子Xa、トロンビン、エンテロキナーゼ、レミン(remin)、コラゲナーゼ、及びタバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼが含まれるが、これらに限定されない。これらの酵素の切断部位は当技術分野で周知である。したがって、例えば、担体ポリペプチドを糖質利用関連ポリペプチド又は多剤トランスポーターポリペプチドから切断するのに因子Xaを用いる場合には、因子Xaに感受性の切断部位、例えば、IEGRという配列をコードするリンカー配列を含むように融合コンストラクトを設計することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれている、Nagai and Thogersen (1984) Nature 309:810-812;Nagai and Thogersen (1987) Meth. Enzymol. 153:461-481;及びPryor and Leiting (1997) Protein Expr. Purif. 10(3):309-319を参照のこと)。担体ポリペプチドを、糖質利用関連ポリペプチド又は多剤トランスポーターポリペプチドから切断するのにトロンビンを用いる場合には、トロンビンに感受性の切断部位、例えば、LVPRGS又はVIAGRという配列をコードするリンカー配列を含むように融合コンストラクトを設計することができる(例えば、それぞれ、Pryor and Leiting (1997) Protein Expr. Purif. 10(3):309-319、及びHong et al. (1997) Chin. Med. Sci. J. 12(3):143-147を参照のこと;これらの開示を参照により本明細書に組み込む)。TEVプロテアーゼの切断部位は当技術分野で公知である。例えば、参照により全体として本明細書に組み込まれている米国特許第5532142号に記載の切断部位を参照のこと。Ausubel et al., eds. (1998) Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley & Sons, Inc.), Chapter 16の考察(discussion)の項も参照のこと。
(抗体)
本発明の単離されたポリペプチドは、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質に特異的に結合する抗体を作製するための免疫原として、或いはインビボでの抗体産生に使用することができる。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の完全長は、免疫原として用いることができ、或いは、本明細書に記載の糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のペプチド断片を使用することもできる。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の抗原性ペプチドには、配列番号1〜320のうち偶数の配列番号で示されるアミノ酸配列から、少なくとも8、好ましくは10、15、20、又は30アミノ酸残基を含み、また、かかるペプチドに対して産生された抗体が、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質との特異的免疫複合体を形成するように、エピトープを包含する。
抗原性ペプチドに包含される好ましいエピトープは、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の領域であって、そのタンパク質の表面に存在する領域、例えば、親水性の領域である。
(組換え体の発現ベクター及び宿主細胞)
本発明の核酸分子は、ベクター、好ましくは発現ベクターに含まれていてもよい。「ベクター」は、それが連結されている別の核酸を輸送することができる核酸分子を指す。発現ベクターは、1又は複数の調節配列を含み、それらがオペラブルに連結された遺伝子の発現を指示する。「オペラブルに連結されている」とは、目的のヌクレオチド配列が、そのヌクレオチド配列の発現が可能になるように(例えば、インビトロの転写系/翻訳系で、又はベクターが宿主細胞に導入される場合には宿主細胞で)、調節配列に連結されていることを意味する。「調節配列」という用語には、制御可能な転写プロモーター、オペレーター、エンハンサー、転写ターミネーター、及び翻訳調節配列など、他の発現制御エレメントが含まれるものとする(例えば、シャイン−ダルガルノ(Shine-Dalgarno)コンセンサス配列、開始コドン、終止コドン)。これらの調節配列は、例えば使用される宿主細胞に応じて異なる。
ベクターは、宿主細胞内で自律的に複製されることもあるし(エピソームベクター)、或いは、宿主細胞のゲノムに組み込まれて宿主ゲノムと共に複製されることもある(非エピソープ哺乳類ベクター)。インテグレーティングベクター(integrating vector)は、通常、細菌染色体に相同な配列を少なくとも1つ含有し、それによって、ベクターと細菌染色体とに存在する相同なDNAの間で組換えが起こるのを可能にしている。インテグレーティング型ベクターは、バクテリオファージ又はトランスポゾンの配列も含むことがある。エピソームベクター又はプラスミドは、その中にDNAセグメントを追加して連結することができる環状の二本鎖DNAループである。組換えDNA法を用いる場合には、宿主内での安定した維持が可能なプラスミドが、通常は発現ベクターの好ましい形態である。
本発明に包含される発現コンストラクト又はベクターには、細胞内での核酸の発現に適した形態にある本発明の核酸コンストラクトを含む。原核細胞及び植物細胞における発現も、本発明に包含される。発現ベクターのデザインが、形質転換される宿主細胞の選択、所望のタンパク質の発現レベルなどの因子に左右されることは当業者には理解されるところである。本発明の発現ベクターを細胞に導入することにより、融合タンパク質又はペプチドを含めた、本明細書に記載の核酸によってコードされているタンパク質又はペプチド(例えば、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の変異体、融合タンパク質等)を作出することができる。
(バクテリア発現ベクター)
調節配列には、ヌクレオチド配列の構成的な発現を指示するものと、ある特定の環境条件下でのみ誘発されるヌクレオチド配列発現を指示するものとが含まれる。バクテリアRNAポリメラーゼに結合して、mRNAへのコード配列(例えば構造遺伝子)の転写を下流(3’)で開始することができるいかなるDNA配列も、バクテリアプロモーターである。プロモーターは転写開始領域を有し、かかる転写開始領域は、通常、コード配列の5’末端近傍に位置する。この転写開始領域は、通常、RNAポリメラーゼ結合部位と、転写開始部位とを含む。バクテリアプロモーターは、オペレーターと呼ばれる第2のドメインも有することがある。オペレーターは、隣接し、RNA合成が始まる部位であるRNAポリメラーゼ結合部位と重複する場合もある。オペレーターは、負に調節された(誘導性)転写を可能にするが、それは、遺伝子リプレッサータンパク質がオペレーターに結合して、それによって特定の遺伝子の転写を阻害する可能性があるためである。構成的な発現は、オペレーターなどの負の調節エレメントの非存在下に起こる場合もある。さらに、遺伝子活性化タンパク質結合配列によって、正の調節が生じる場合もある。この配列は、存在する場合には、通常、RNAポリメラーゼ結合配列の近傍(5’)にある。
遺伝子活性化タンパク質の一例に、カタボライト遺伝子活性化タンパク質(CAP)があるが、これは、大腸菌(Escherichia coli)のlacオペロンの転写開始を補助する(Raibaud et al. (1984) Annu. Rev. Genet. 18:173)。したがって、調節性の発現は、正の場合も、負の場合もあり、それによって転写が促進されるか、又は抑制される。正及び負の調節エレメントの他の例は当技術分野で周知である。タンパク質発現系に含めることのできる様々なプロモーターには、T7/LacOハイブリッドプロモーター、trpプロモーター、T7プロモーター、ラクトースプロモーター、及びバクテリオファージλプロモーターが含まれるが、これらに限定されない。在来のプロモーター又は異種プロモーターを含めた、いかなる適当なプロモーターも、本発明の実施に用いることができる。異種プロモーターは、構成的に活性であることも、誘導性であることもある。異種プロモーターの非限定的な例は、米国特許第6242194号に示されている。
代謝経路の酵素をコードする配列は、特に有用なプロモーター配列を提供する。それらの例には、ガラクトース、ラクトース(lac)(Chang et al. (1987) Nature 198:1056)、及びマルトースなど、糖代謝酵素のプロモーター配列が含まれる。さらに、トリプトファンなどの生合成酵素(trp)に由来するプロモーター配列(Goeddel et al. (1980) Nucleic Acids Res. 8:4057; Yelverton et al. (1981) Nucleic Acids Res. 9:731;米国特許第4738921号;欧州特許公開第36776号及び第121775号)も例示される。ベータラクタマーゼ(bla)プロモーターシステム(Weissmann, (1981) "The Cloning of Interferon and Other Mistakes," in Interferon 3 (ed. I. Gresser));バクテリオファージラムダPL(Shimatake et al: (1981) Nature 292:128);アラビノース誘導性araBプロモーター(米国特許第5028530号);及びT5(米国特許第4689406号)プロモーターシステムも有用なプロモーター配列を提供する。大腸菌(E.coli)の発現系について論じているBalbas (2001) Mal. Biotech. 19:251-267も参照のこと。
さらに、天然には存在しない合成プロモーターもバクテリアプロモーターとして機能する。例えば、あるバクテリアプロモーター又はバクテリオファージプロモーターの転写活性化配列を、別のバクテリアプロモーター又はバクテリオファージプロモーターのオペロン配列に連結させて、合成のハイブリッドプロモーターを生成することもできる(米国特許第4551433号)。例えば、tacプロモーター(Amann et al. (1983) Gene 25:167; de Boer et al. (1983) Proc. Natl. Acad. Sci. 80:21)、及びtrcプロモーター(Brosius et al. (1985) J. Biol. Chem. 260:3539-3541)は、trpプロモーターと、ラックリプレッサーによって調節されるlacオペロン配列との両方で構成されるtrp−lacハイブリッドプロモーターである。tacプロモーターは、誘導性調節配列としての機能もさらに有する。したがって、tacプロモーターにオペラブルに連結されているコード配列の発現は、例えば、イソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)を添加する細胞培養により、誘導することができる。さらに、バクテリアRNAポリメラーゼに結合して転写を開始する能力を有する、バクテリア以外からの天然プロモーターもバクテリアプロモーターに含まれる。原核生物のいずれかの遺伝子が高レベルに発現するように、バクテリア以外からの天然プロモーターを適合性のあるRNAポリメラーゼと共役させることもできる。バクテリオファージT7RNAポリメラーゼ/プロモーターシステムは、共役プロモーターシステムの例である(Stadier et al. (1986) J. Mol. Biol. 189:113; Tabor et al. (1985) Proc. Natl. Acad. Sci. 82:1074)。加えて、ハイブリッドプロモーターは、バクテリオファージプロモーターと大腸菌(E.coli)オペレーター領域とから構成されることもある(欧州特許第267851号)。
ベクターは、そのプロモーターのリプレッサー(又は誘導物質)をコードする遺伝子をさらに有していてもよい。例えば、本発明の誘導性ベクターは、LacIリプレッサータンパク質をコードする遺伝子を発現させることによって、Lacオペレーター(LacO)からの転写を調節する。他の例には、pRecAの発現を調節するためのlexA遺伝子の使用、及びptrpを調節するためのtrpOの使用が含まれる。これら遺伝子のアレルであって、抑制の程度を増強する(例えば、lacIq)、或いは誘導の様式を改変する(例えば、λpLに熱誘導性を与えるλCI857、又はλpLに化学誘導性を与えるλCI+)アレルを利用することもできる。
機能的なプロモーター配列に加えて、効率的なリボソーム結合部位も、融合構築物の発現に有用である。原核生物では、リボソーム結合部位は、シャイン−ダルガルノ(SD)配列と呼ばれ、開始コドン(ATG)と、開始コドンの3〜11ヌクレオチド上流にある長さ3〜9ヌクレオチドの配列とを含む(Shine et al. (1975) Nature 254:34)。SD配列は、SD配列とバクテリア16SリボソームRNAの3’末端との間の塩基対合によって、mRNAのリボソームへの結合を促進すると考えられている(Steitz et al. (1979) "Genetic Signals and Nucleotide Sequences in Messenger RNA," in Biological Regulation and Development: Gene Expression (ed. R. F. Goldberger, Plenum Press, NY)。
糖質利用関連タンパク質も、バクテリアにおける糖質利用関連及び多剤トランスポーターポリペプチドの分泌をもたらすシグナルペプチド配列断片を含むタンパク質をコードするキメラDNA分子を作製することによって、細胞から分泌されることがある(米国特許第4336336号)。シグナル配列断片は、通常、細胞からのタンパク質の分泌を指示し、疎水性アミノ酸で構成されるシグナルペプチドをコードする。タンパク質は、増殖培地(グラム陽性菌)か、細胞の内膜と外膜との間に位置する細胞膜周辺腔(グラム陰性菌)のいずれかに分泌される。シグナルペプチド断片と、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質との間でコードされ、インビボ又はインビトロのいずれかで切断できるプロセシング部位が存在することが好ましい。
適当なシグナル配列をコードするDNAは、大腸菌(E.coli)の外膜タンパク質遺伝子(ompA)(Masui et al. (1983) FEBS Lett. 151(1):159-I64; Ghrayeb et al. (1984) EMBOJ 3:2437-2442)、及び大腸菌(E.coli)アルカリホスファターゼシグナル配列(phoA)(Oka et al. (1985) Proc. Natl. Acad Sci. 82:7212)など、バクテリアの分泌タンパク質の遺伝子から得ることができる。他の原核細胞シグナルには、例えば、ペニシリン分解酵素Ippからのシグナル配列;又は熱安定性エンテロトキシンIIのリーダー配列が含まれる。
アシドフィルス菌(L.acidophilus)等のバクテリアは、通常、開始コドンATGを利用し、これはアミノ酸のメチオニン(原核生物内でN−ホルミルメチオニンへと改変される)を指定する。バクテリアは、GTG及びTTGというコドンなど、別の開始コドンも認識するが、これらはそれぞれバリンとロイシンとをコードする。しかし、これらのコドンが開始コドンとして使用される場合は、これらのコドンが通常コードしているアミノ酸ではなくメチオニンの取込みを指示する。アシドフィルス菌NCFMは、このような別の開始部位を認識し、メチオニンを最初のアミノ酸として組み込む。
通常、バクテリアによって認識される転写終結配列は、翻訳終止コドンの3’側に位置する調節領域であり、したがって、プロモーターと共にコード配列を挟み込む。これらの配列は、DNAがコードするポリペプチドに翻訳することができるmRNAの転写を指示する。転写終結配列は、転写停止を補助するステムループ構造を形成することができるDNA配列(約50ヌクレオチド)を含むことが多い。これらの例には、大腸菌(E.coli)のtrp遺伝子、そして、他の生合成遺伝子など、強いプロモーターを有する遺伝子に由来する転写終結配列が含まれる。
発現ベクターは、調節領域の転写調節を受けるため、糖質利用関連配列又は多剤トランスポーター配列に挿入する制限部位を複数有する。ベクターが細胞内で確実に維持されるための選択的マーカー遺伝子も、発現ベクターに含めることができる。好ましい選択的マーカーには、アンピシリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、カナマイシン(ネオマイシン)、及びテトラサイクリン等、薬物耐性を付与するものが含まれる(Davies et al. (1978) Annu. Rev. Microbial. 32:469)。選択的マーカーは、最少培地上で、又は毒性代謝物質の存在下で細胞が増殖するのを可能にするものでもよく、これには、ヒスチジン、トリプトファン及びロイシン生合成経路の遺伝子等の生合成遺伝子が含まれる。
調節領域は、本発明の細胞及び/又はヌクレオチド配列にとって、在来(ホモ)のものでも、外来(異種)のものでもよい。調節領域は、天然でも合成されたものでもよい。その領域が、細胞にとって「外来」、すなわち「異種」であるということは、その領域を導入する細胞が、かかる領域を元来有していないことを意味する。その領域が、本発明の糖質利用関連ヌクレオチド配列又は多剤トランスポーターヌクレオチド配列にとって「外来」、すなわち「異種」であるということは、オペラブルに連結している本発明の糖質利用関連ヌクレオチド配列又は多剤トランスポーターヌクレオチド配列にとって、その領域が、固有の領域又は天然に存在する領域ではないことを意味する。そのような領域は、例えばファージに由来していてもよい。かかる配列は、異種調節領域を用いて発現させるのが望ましいが、在来の領域を用いることもできる。場合によっては、そのような構築物によって、糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質の細胞内の発現レベルが変化することも予測される。したがって、細胞の表現型が変化することもある。
発現カセットを調製する際には、適切な配向性で、また必要に応じて適当なリーディングフレーム中に、DNA配列を提供するために様々なDNA断片を操作することがある。そのために、DNA断片を連結するのにアダプター又はリンカーが利用されることがあり、また、好都合な制限部位、不必要なDNAの除去、制限部位の除去などのため、他の操作が行われることもある。これらのことを行うために、インビトロ変異誘発、プライマー修復、制限、アニーリング、再置換(例えば転移及び転換)が行われこともある。
本発明はさらに、本発明のDNA分子がクローニングされた発現ベクターをアンチセンス方向に含む組換え発現ベクターも提供する。すなわち、糖質利用関連又は多剤トランスポーターのmRNAに対してアンチセンスなRNA分子の(DNA分子の転写による)発現が生じるように、本発明のDNA分子が調節配列にオペラブルに連結されている。アンチセンス方向にクローニングした核酸にオペラブルに結合した調節配列は、アンチセンスRNA分子の連続的又は誘導性の発現を起こすように選択することができる。アンチセンス発現ベクターは、組換えプラスミド又は組換えファージミドであってもよく、この組換えプラスミド又は組換えファージミドでは、アンチセンス核酸が高効率の調節領域の制御下に産生され、この調節領域の活性はベクターが導入された細胞型によって決定される。アンチセンス遺伝子を用いた遺伝子発現の調節に関する考察には、Weintraub et al. (1986) Reviews Trends in Genetics, Vol. 1(1) を参照のこと。
或いは、上記の構成要素のいくつかを形質転換ベクターに含ませることもできる。形質転換ベクターは、通常、選択マーカーで構成され、複製単位によって維持されるか、或いは、上述のようにインテグレーティングベクターへと展開される。
(植物発現ベクター)
植物細胞での発現のために発現カセットは、本発明のヌクレオチド配列にオペラブルに結合させた転写開始領域を有する。かかる発現ベクターには種々の制限部位を含ませることにより、調節領域での転写調節下でのヌクレオチド配列の挿入ができるようにする。さらに、発現カセットは、テトラサイクリン耐性、ハイグロマイシン耐性、アンピシリン耐性、グリホサート耐性等の除草耐性又は抗菌耐性を供する遺伝子などの選択マーカーを含んでいてもよい。
発現カセットには、植物で機能する、転写開始領域及び翻訳開始領域、本発明のヌクレオチド配列、並びに転写終結領域及び翻訳終結領域(停止領域)が、5´から3´への転写方向で含まれる。停止領域は、プロモーターヌクレオチド配列を含む転写開始領域に由来していてもよく、本発明のヌクレオチド配列に由来していてもよく、他のものに由来していてもよい。当技術分野で好適な停止領域は知られており、オクトピンシンターゼ及びノパリンシンターゼによる停止領域などのアグロバクテリウム・ツメファシエンス(A. tumefaciens)のTi−プラスミドの停止領域が例示されるが、これらに限定されることはない。Guerineau et al. (1991) Mol. Gen. Genet. 262:141-144; Proudfoot (1991) Cell 64:671-674; Sanfacon et al. (1991) Genes Dev. 5:141-149; Mogen et al. (1990) Plant Cell 2:1261-1272; Munroe et al. (1990) Gene 91:151-158; Ballas et al. 1989) Nucleic Acids Res. 17:7891-7903; and Joshi et al. (1987) Nucleic Acid Res. 15:9627-9639も参照のこと。
本発明のヌクレオチド配列を含む発現カセットには、生物を共形質転換させる遺伝子の少なくとも1つのヌクレオチド配列が、さらに含まれていてもよい。或いは、そのようなさらなる配列を、別の発現カセットに設けてもよい。
発現カセットには、5’非翻訳リーダー配列又は5’非コード配列を含んでいてもよい。本明細書における「5’リーダー配列」、「翻訳リーダー配列」、「5’非コード配列」とは、RNAに転写されて、翻訳開始コドンの上流(5’側)で完全にプロセッシングを受けたmRNAに存在する、プロモーターとコード配列の間の遺伝子のDNA配列部分を意味する。5’非翻訳リーダー配列は、5’キャップ(CAP)部位から、AUGタンパク質翻訳開始コドンへと通常延びるmRNA分子の一部として特徴付けられるのが一般的である。翻訳リーダー配列は、mRNAへの一次転写物のプロセッシング、mRNAの安定性、翻訳効率に影響を及ぼすこともある(Turner et al. (1995) Molecular Biotechnology 3:225)。したがって、翻訳リーダー配列は、遺伝子発現の調節に重要な役割を果たしている。翻訳リーダーは当技術分野では公知であり、ピコルナウイルス(picornavirus)リーダー、例えばEMCVリーダー(脳心筋炎5´非コード領域)(Elroy-Stein et al. (1989) Proc. Nat. Acad. Sci. USA 86:6126-6130);ポチウイルス(potyvirus)リーダー、例えばTEVリーダー(タバコのエッチウイルス(Etch Virus)ウイルス(Allison et al. (1986) Virology 154:9-20); MDMVリーダー(サトウキビモザイクウイルス(Maize Dwarf Mosaic Virus));ヒト免疫グロブリン重鎖結合タンパク質(BiP)(Macejak et al. (1991) Nature 353:90-94);アルファルファモザイクウイルスの外殻タンパク質mRNA(AMVRNA4)由来の非翻訳リーダー(Jobling et al. (1987) Nature 325:622-625);タバコモザイクウイルスリーダー(TMV)(Gallie et al. (1989) Molecular Biology of RNA, pages 237-256);及びトウモロコシクロロティック斑紋ウイルス(maize chlorotic mottle virus leader (MCMV))(Lommel et al. (1991) Virology 81:382-385)を例示するが、これらに限定するものではない。
翻訳及び/又はmRNAの安定性を亢進することが知られる別の方法も利用できる。別の方法とは例えば、トウモロコシ・ユビキチンイントロン(Christensen and Quail (1996) Transgenic Res. 5:213-218 and Christensen et al. (1992) Plant Molecular Biology 18:675-689)又はトウモロコシAdhIイントロン(Kyozuka et al.(1991) Mol. Gen. Genet.228:40-48 and Kyozuka et al.(1990) Maydica 35:353-357)等のイントロン法である。数多くのイントロン配列が、発現を増強すること、特に単子葉細胞における発現を増強することが示されている。トウモロコシのAdhI遺伝子のイントロンは、トウモロコシ細胞に導入されると、同種プロモーターの存在下で野生型遺伝子の発現を顕著に増強させることが知られている。特にイントロン1が有効であり、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子との融合構築物における発現を増強することが知られている(Callis et al. (1987) Genes Develop. 1:1183-1200)。同じ実験系で、トウモロコシのブロンズ1遺伝子が発現増強に同様の効果を示した。AdhIイントロンは、CATの発現を12倍に増強することが示されている(Mascarenhas et al.(1990) Plant Mol. Biol. 6:913-920)。イントロン配列は、ごく一般的に植物形質転換ベクターに、通常はその非翻訳リーダーに取り込まれている。
本発明のプロモーター配列を有する発現カセットには、さらに3’非コード配列が含まれていてもよい。「3’非コード配列」又は「3’非翻訳領域」とは、コード配列の3’側(下流)に位置し、ポリアデニル化シグナル配列や、mRNA前駆体3’末端におけるポリアデニル酸尾部の付加に影響することができる調節シグナルをコードする他の配列を含むヌクレオチド配列を意味する。3’非翻訳領域には、mRNAにおける領域、通常は翻訳終結コドンで始まり、少なくともポリアデニル化部位を超えて伸びる領域が含まれる。遺伝子の3’末端に位置する非翻訳配列は、遺伝子の発現レベルに影響することが知られている。Ingelbrecht et al.(Plant Cell, 1:671-680, 1989を参照)は、これらの要素の重要性を評価し、3’非翻訳領域の由来によって、安定な植物における発現が大きく異なることを見い出した。オクトピンシンターゼ、シロイヌナズナの2S種子タンパク質、シロイヌナズナのrbcSの小サブユニット、ニンジンのエクステンション、及びアンチヒナム(Antirrhinium)のカルコンシンターゼに関連させて、3’非翻訳領域を用いることにより、最も高レベルな発現を示した構築物(rbcSの3’非翻訳領域を含む構築物)と最も低レベルな発現を示した構築物(カルコンシンターゼの3’領域を含む構築物)との間には60倍の違いが認められている。
転写レベルは、エンハンサーを本発明のプロモーター領域と組み合わせて利用することによっても亢進する。エンハンサーは、プロモーター領域の発現を増強させる作用を有するヌクレオチド配列である。当技術分野でエンハンサーは公知であり、SV40エンハンサー領域、35Sエンハンサーエレメント等を含む。
発現カセットを調製するにあたっては、種々のDNA断片を操作し、正しい方向の、また必要に応じて正しいリーディングフレームのDNA配列を提供する。DNA断片同士を結合させるためにアダプター又はリンカーを使用してもよく、好適な制限部位を供するために他の操作を行ってもよい。制限部位を付加しても除いてもよく、過剰なDNAを除去してもよく、或いは本発明の配列に他の改変を施してもよい。そのために、インビトロでの変異誘発、プライマー修復、制限、アニーリング、例えば転移や塩基転換等の再置換を行ってもよい。
上述した抗菌耐性や除草耐性をもたらす選択マーカーに加え、トランスジェニックイベントからの回復に有用であるが、最終産物には不要である他の遺伝子としては、GUS(b-glucoronidase; Jefferson (1987) Plant Mol. Biol. Rep. 5:387)、GFP(green florescence protein; Chalfie et al. (1994) Science 263:802)、ルシフェラーゼ(Riggs et al. (1987) Nucleic Acids Res. 15(19):8115 and Luehrsen et al. (1992) Methods Enzymol. 216:397-414)、及びアンソシアニン産生をコードするトウモロコシ遺伝子(Ludwig et al. (1990) Science 247:449) が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の核酸は、植物においてヌクレオチド配列を発現させる方法に有用である。このことは、本明細書に記載のヌクレオチド配列にオペラブルに結合したプロモーターを含む発現カセットで目的植物細胞を形質転換し、この植物細胞から安定的に形質転換された植物を再生させることによって達成される。本発明のヌクレオチド配列にオペラブルに結合したプロモーター配列を含む発現カセットは、あらゆる植物の形質転換に用いることができる。このようにして、遺伝的に改変された、すなわち、トランスジェニックな若しくは形質転換された、植物、植物細胞、植物組織、種子、根などを得ることができる。
(微生物細胞又はバクテリア細胞)
異種ファージ耐性遺伝子類を有するバクテリアの作製、かかるバクテリアのスターター培養物の調製、並びに基質の発酵法(特にミルク等の食品基質)は、公知の方法によって行うことができる。
核酸について「導入する」とは、従来の形質転換又はトランスフェクションの手法による、あるいはファージを介する感染による、原核細胞又は真核細胞への導入を意味する。本明細書に記載の「形質転換(transformation)」、「トランスダクション(transduction)」、「接合(conjugation)」及び「プロトプラスト融合(protoplast fusion)」なる用語は、外来の核酸(例えばDNA)を細胞に導入するための当技術分野で認識されている様々な手法、例えばリン酸カルシウム若しくは塩化カルシウムによる共沈殿法、DEAE−デキストラントランスフェクション、リポフェクション又はエレクトロポレーションによる手法のことを意味する。細胞を形質転換する方法や、トランスフェクトする方法で好適な方法は、Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New York) や、他のラボラトリーマニュアルに記載されている。本発明のポリペプチド又は微生物について「導入する」とは、摂取、局所適用、鼻腔、座薬、尿生殖器、又は口腔適用によりポリペプチド又は微生物をホストに導入することを意味する。
本発明の糖質利用関連ポリペプチド又は多剤トランスポーターポリペプチドの作製に用いるバクテリア細胞は、Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning, A Laboratory Manual (2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, New Yorkに記載されているように適切な培地で培養する。
本発明に包含されるバクテリア株には、本発明のヌクレオチド配列又はアミノ酸配列を少なくとも1つ含むバクテリアの生物学的な純培養物が含まれる。かかるバクテリア株には、以下が含まれる:野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、細胞の内外へと糖質を輸送する能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、糖質を蓄積する能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、糖質をエネルギー源として利用する能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、発酵により風味が改変された食品を提供し、改変された風味が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、発酵によりテクスチャーが改変された食品を提供し、改変されたテクスチャーが、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、糖質を産生する能力が改変され、かかる能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、食品加工条件及び貯蔵条件下で生存する能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、胃腸管で生存する能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の糖質利用型ポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス;野生型ラクトバチルス・アシドフィルスに比べ、抗菌性ポリペプチド又は毒素と接触したときの生存能力が改変され、かかる改変された能力が、本発明の多剤トランスポーターポリペプチドの少なくとも1つを発現させることにより得られるラクトバチルス・アシドフィルス。
(トランスジェニック植物及び植物細胞)
本明細書における「形質転換植物」及び「トランスジェニック植物」とは、そのゲノムに異種ポリヌクレオチドを有する植物を意味する。異種ポリヌクレオチドは一般的にトランスジェニック植物又は形質転換植物のゲノムに安定的にインテグレートされ、かかる異種ポリペプチドが次世代以降に継代されるようにする。異種ポリヌクレオチドは、単独でゲノムにインテグレートしてもよく、組換え発現カセットの一部としてインテグレートしてもよい。本明細書における「トランスジェニック」なる用語には、そのゲノタイプが、異種核酸が存在することにより変化した、あらゆる細胞、細胞株、カルス、組織、植物の部分、又は植物が包含され、最初からそのように変化させたものも、最初のトランスジェニックから有性生殖又は無性生殖によって作製されたものも包含されると理解されるべきである。本明細書で使用する「トランスジェニック」なる用語には、従来の植物生育法によるゲノム(染色体又は染色体外)変化や、天然に生じる事象、例えばランダムな異花受粉、組換えによらないウイルス感染、組換えによらないバクテリア形質転換、組換えによらないトランスポジション、自然変異によるゲノム変化は包含されない。
トランスジェニック「イベント」は、目的とするトランスジーンを含む核酸発現カセットを含む異種DNA構築物で植物細胞を形質転換させ、このトランスジーンを植物のゲノムに挿入して得た植物集団を再生させ、特定のゲノム位置に挿入することによって特徴付けられる特定の植物を選択することにより行われる。イベントは、トランスジーンの発現によってフェノタイプが特徴付けられる。イベントは、遺伝子レベルでは植物の遺伝的メークアップである。「イベント」なる用語は、形質転換体と、異種DNAを有する別の種との間の有性異系交配により作製された子孫植物のことも意味する。
本明細書で用いる「植物」なる用語は、全植物、植物器官(葉、幹、根など)、種子、植物細胞、並びに子孫植物を包含する。本発明の範囲に含まれるトランスジェニック植物の一部には、本発明のDNA分子で形質転換されているトランスジェニック植物又はその子孫植物に起源を有し、よって少なくともその一部にトランスジェニック細胞を有する、花、花粉、葯、幹、果実、胚珠、葉、根同様、植物細胞、プロトプラスト、組織、カルス、胚芽も含まれると理解されるべきである。
本明細書で用いる「植物細胞」なる用語には、種子懸濁培養物、胚芽、分裂領域、カルス組織、葉、根、芽、配偶体、胞子体、花粉、小胞子が含まれるが、これらに限定されない。本発明の方法に用いることのできる植物の分類としては、形質転換が行える高等植物の分類が広い範囲で含まれるのが一般的であり、単子葉植物と双子葉植物のいずれも含まれる。
本発明は、あらゆる植物の種における形質転換に使用され、単子葉植物及び双子葉植物が含まれるが、これらに限定はされない。目的植物としては、コーン(Zea mays)、アブラナ種 (例;ツケナ(B. napus)、ツケナ(B. rapa)、カラシハクサイ(B. juncea))、特に種子油として有用なアブラナ種、アルファルファ(Medicago sativa)、米(イネ(Oryza sativa))、ライ麦(Secale cereale)、ソルガム(Sorghum bicolor、 Sorghum vulgare)、キビ・アワ(例;トウジンビエ(Pennisetum glaucum)、キビ(Panicum miliaceum)、アワ(Setaria italica)、シコクビエ(Eleusine coracana))、酸フラワー(Helianthus annuus)、サフラワー(Carthamus tinctorius)、コムギ(Triticum aestivum)、ダイズ(Glycine max)、タバコ(Nicotiana tabacum)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、ピーナッツ(Arachis hypogaea)、綿(ワタ(Gossypiumbarbadense, Gossypium hirsutum)、サツマイモ(Ipomoea batatus)、キャッサバ(Manihot esculenta)、コーヒー(Coffea spp.)、ココナッツ(Cocos nucifera)、パイナップル(Ananas comosus)、かんきつ類(Citrus spp.)、 ココア(Theobroma cacao)茶(Camellia sinensis)、バナナ(Musa spp.)、アボカド(Persea americana))、イチジク(Ficus casica)、ガバ(Psidium guajava)、マンゴ(Mangifera indica)、オリーブ(Olea europaea)、パパイヤ(Carica papaya)、カシュー(Anacardium occidentale)、マカデミア(Macadamia integrifolia)、アーモンド(Prunus amygdalus)、甜菜(Beta vulgaris)、サトウキビ(サトウキビ近縁種(Saccharum spp.))、オーツ、大麦、野菜類、観葉植物、及び針葉樹、が例示できるが、これらに限定されない。
野菜には、トマト(Lycopersicon esculentum)、レタス(例;Lactuca sativa)、グリーンビーンズ, green beans (インゲンマメ(Phaseolus vulgaris))、ライマビーンズ(Phaseolus limensis)、エンドウマメ(レンリソウ近縁種(Lathyrus spp.))、及びキュウリ(C. sativus)等のキュウリ属の野菜、カンタロープ(C. cantalupensis)、及びマスクメロン(C. melo)が含まれる。観葉植物には、アザレア(Rhododendron spp.)、アジサイ(Macrophylla hydrangea)、ハイビスカス(Hibiscus rosasanensis)、バラ(Rosa spp.)、チューリップ(Tulipa spp.)、水仙(Narcissus spp.)、ペチュニア(Petunia hybrida)、カーネーション(Dianthus caryophyllus)、ポインセチア(Euphorbia pulcherrima)及びキクが含まれる。本発明を実施する際に使用される針葉樹には、例えば、テーダマツ(Pinus taeda)、スラッシュパイン(Pinus elliotii)、ポンデローサパイン(Pinus ponderosa)、 ロッジポールパイン(Pinus contorta)及びモンテリーパイン(Pinus radiata)等のマツ;ベイマツ(Pseudotsuga menziesii);アメリカツガ(Tsuga canadensis);ベイトウヒ(Picea glauca);レッドウッド(Sequoia sempervirens);ヨーロッパモミ(Abies amabilis)及びバルサムモミ(Abies balsamea)等のモミ;並びに 西洋赤スギ(Thuja plicata)及びアラスカ黄スギ(Chamaecyparis nootkatensis)等のスギが含まれる。
本発明の方法は、植物にヌクレオチド構築物を導入する特定の方法に拠るものではなく、ヌクレオチド構築物が、植物の少なくとも1つの細胞の内部に到達する方法であればよい。ヌクレオチド構築物を植物に導入する方法は当技術分野で公知であり、安定的な形質転換法、一過性形質転換法、ウイルス法等があるが、これらに限定されない。
「一過性形質転換法」とは、植物に導入されたヌクレオチド構築物が、その植物のゲノムには組み込まれないことを意味する。「安定的な形質転換」とは、植物に導入されたヌクレオチド構築物が、その植物のゲノムに組み込まれて継代されることができることを意味する。「初代形質転換体」及び「T0世代」のトランスジェニック植物は、最初に形質転換された組織と同じ遺伝世代である(すなわち、形質転換以降に減数分裂や受粉を経ていない)。「二次形質転換体」及び「T1、T2、T3及びそれ以降の世代」とは、初代形質転換体から1回又は複数回の減数分裂又は受粉のサイクルを経たトランスジェニック植物のことであり、初代又は二次形質転換体の自己受粉に由来してもよく、初代又は二次形質転換体を別の形質転換植物や形質転換していない植物と異花受粉させて得てもよい。
形質転換のプロトコールや、ヌクレオチド配列を植物に導入するプロトコールは、形質転換の標的となる植物又は植物細胞のタイプ、すなわち単子葉植物であるか双子葉植物であるかによって異なる。本発明のヌクレオチド構築物は、当技術分野で公知の方法のいずれによって植物に導入してもよく、植物をウイルス又はウイルス核酸と接触させる方法(参照として本明細書に組み込む米国特許第5889191号、5889190号、5866785号、5589367号及び5316931号を参照)、マイクロインジェクション法(Crossway et al. (1986) Biotechniques 4:320-334)、エレクトロポレーション(Riggs et al. (1986) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:5602-5606)、アグロバクテリウムを介する形質転換法(米国特許第5981840号及び5563055号)、遺伝子のダイレクトトランスファー(Paszkowski et al. (1984) EMBO J. 3:2717-2722)、並びにバリスティックパーティクル加速法(例えば米国特許第4945050号、5879918号、5886244号及び5932782号を参照)を含み、これらは全て参照として本明細書に組み込むが、これらの方法に限定するものではない。
形質転換された細胞は、当技術分野で公知の方法により植物に生育させる。例えば、McCormick et al. (1986) Plant Cell Reports 5:81-84を参照のこと。かかる植物を、その後生育させ、同じ形質転換株又は別の株を受粉させ、所望のフェノタイプ特徴を発現させるハイブリッドを同定する。所望のフェノタイプ特徴の発現が安定的に維持され継代されていることを確認するため、2世代以上を生育させ、種子を収穫して所望のフェノタイプ特徴が得られているかを確かめてもよい。したがって、本明細書で用いる「形質転換された種子」とは、植物ゲノムに安定的に組み込まれたヌクレオチド構築物を有する種子を意味する。
(使用方法)
生物における、糖質利用関連又は多剤トランスジェニックの遺伝子又はタンパク質の発現を改変する方法を提供する。一実施態様では、発酵に用いる微生物の性質を改変して、エネルギー源又は炭素源として代替糖質を利用することができる微生物株を提供する。かかる改変により、糖質を合成し、輸送し、蓄積し、そして分解する新たな能力が獲得できる。或いは、かかる改変により、抗生物質及び毒素等の抗菌性ポリペプチドとの接触を生き延びる能力が獲得できる。これらの新しい能力により、例えば胃腸管内や食品加工及び保存におけるストレス条件下での微生物の生存性を高めることもでき、それにより、種々の食品の発酵における上記微生物の有用性が高まり、消化後のプロバイオティック活性が持続する。これらの新しい能力はまた、微生物が、発酵後の製品に種々の風味やテクスチャーをもたらすことも可能にする。さらに、これらの新しい能力は、バクテリアが、改変された糖質、エキソポリサッカライド、又は細胞表面ポリサッカライドを産生することも可能とする。別の実施態様では、植物の特性を改変して同様の能力を供する。かかる能力は、本発明で開示されたヌクレオチド配列及びアミノ酸配列により供される。
一般的に、上述の方法は、糖質利用又は多剤耐性に関与するタンパク質の1又は複数を導入したり、過剰発現させることを含む方法である。「導入する」とは、目的タンパク質が、非改変細胞で発現されていない場合に改変された細胞で発現させることを意味する。「過剰発現させる」とは、非改変野生型生物における目的タンパク質の産生量に比べて、改変された生物では目的タンパク質の発現量が増加していることを意味する。特に、ホモ発酵性の乳酸バクテリアは、その代謝が比較的単純であり、エネルギー代謝と生合成代謝との間にオーバーラップが殆どなく、代謝エンジニアリングにとって理想的な標的である((Hugenholz and Kleerebezem (1999) Current Opin. Biotech. 10:492-497)。バクテリア遺伝子の植物における発現は当技術分野で公知である。例えば、Shewmaker et al. (1994) Plant Physiol.104:1159-1166; Shen et al. (1997) Plant Physiol. 113:1177-1183; Blaszczyk et al.(1999) Plant J. 20:237-243を参照のこと。
1又は複数の糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質が発現することにより、バクテリオシンを細胞の内外へと輸送するなど、糖質又は抗菌性ポリペプチドを輸送する能力が改変される。
糖質利用関連タンパク質としては、デヒドロゲナーゼも含まれる。アルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC:1.2.1.3及びEC:1.2.1.5)(PFAMアクセッション番号PF00171)は、数多くの脂肪族アルデヒド及び芳香族アルデヒドを、NADPをコファクターとして用いて酸化する酵素である。哺乳動物では、異なる形態の酵素が少なくとも4種類知られており(Hempel et al. (1989) Biochemistry 28:1160-7)、それらは、クラス1(又はAld C)の四量体細胞質内酵素、クラス2(又はAld M)の四量体ミトコンドリア内酵素、クラス3(又はAld D)の二量体細胞質内酵素、そしてクラス4のミクロソーム酵素である。アルデヒドデヒドロゲナーゼも真菌(fungal)及びバクテリアの種から配列決定されている。多数の酵素がアルデヒドデヒドロゲナーゼと進化的に関連していることが知られている。グルタミン酸残基及びシステイン残基は、哺乳動物におけるアルデヒドデヒドロゲナーゼの触媒活性に関与してきた。これらの残基は、このファミリーの全ての酵素で保存されている。本発明のアルデヒドデヒドロゲナーゼタンパク質としては、配列番号:228のタンパク質が含まれる。D−異性体特異的2−ヒドロキシ酸デヒドロゲナーゼ、本発明の触媒ドメイン(PFAMアクセッション番号PF00389)タンパク質には、配列番号:242のタンパク質が含まれる。D−異性体特異的2−ヒドロキシ酸デヒドロゲナーゼ、本発明のNAD結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02826)タンパク質には、配列番号:242のタンパク質が含まれる。グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)は、D−グリセルアルデヒド−3−リン酸から1,3−ジホスホ−グリセリン酸への酸化及びリン酸化を可逆的に触媒することにより、解糖及び糖新生に重要な役割を果たしている(Huang et al. (1989) J. Mol. Biol. 206:411-24)。この酵素は、同じサブユニットからなる四量体であり、各サブユニットに、NAD結合ドメインと高度に保存された触媒ドメインとの、保存された機能的ドメインが2つある。配列番号248は、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ、C末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02800)と、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ、NAD結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF00044)を有する。L−乳酸デヒドロゲナーゼは、嫌気的解糖の最終ステップであるL−乳酸のピルビン酸への転換を触媒する代謝酵素である。マレイン酸デヒドロゲナーゼはマレイン酸とオキザロ酢酸の相互変換を触媒する。この酵素は、クエン酸サイクルに関与する。本発明の乳酸/マレイン酸デヒドロゲナーゼ、α/β−C末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02866)タンパク質及び乳酸/マレイン酸デヒドロゲナーゼ、NAD結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF00056)タンパク質には配列番号222及び246のタンパク質が含まれる。デヒドロゲナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Ercolani et al. (1988) J. Biol. Chem. 263:15335-41)を参照のこと。
糖質利用関連タンパク質にはまた、O−グリコシルヒドロラーゼが含まれる。O−グリコシルヒドロラーゼ(EC 3.2.1.−)は、2以上の糖質間の、或いは糖質と非糖質成分との間のグリコシド結合を加水分解する広く知られた酵素である。ヒドロラーゼ活性を測定するアッセイは、当技術分野で公知である(例えば、Avigad and Bauer (1966) Methods Enzymol. 8:621-628; Neumann and Lampen (1967) Biochemistry 6:468-475; Henry and Darbyshire (1980) Phytochemistry 19:1017-1020を参照のこと)。
α−アミラーゼ触媒ドメインタンパク質(PFAMアクセッション番号PF00128)は、グリコシルヒドロラーゼのファミリー13に分類される。 本発明のα−アミラーゼ、触媒ドメインタンパク質には、配列番号108、196、240、292及び332.のタンパク質が含まれる。
βガラクトシダーゼファミリー(PFAMアクセッション番号PF02449)は、グリコシルヒドロラーゼ42ファミリーに属する。この酵素は、末端の、非還元末端β−D−ガラクトシダーゼ残基を触媒する。本発明のβ−ガラクトシダーゼタンパク質には、配列番号:210のタンパク質が含まれる。β−ガラクトシダーゼ短鎖C末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02930)は、β−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.23)二量体短鎖のカルボキシ末端部で見い出される。β−ガラクトシダーゼ短鎖のN末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02929)は、β−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.23)二量体短鎖のアミノ末端部で見い出される。これらのドメインは、一本鎖β−ガラクトシダーゼにおいても認められる。本発明のβ−ガラクトシダーゼ短鎖C末端タンパク質には、配列番号:214のタンパク質が含まれ、本発明のN末端ドメインタンパク質には、配列番号214のタンパク質が含まれる。
グリコシドヒドロラーゼファミリー1(PFAMアクセッション番号PF00232)には、β−グルコシダーゼ (EC:3.2.1.21)、β−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.23)、6−ホスホ−β−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.85)、6−ホスホ−β−グルコシダーゼ(EC:3.2.1.86)、ラクターゼ−フロリジンヒドロラーゼ(EC:3.2.1.62)(EC:3.2.1.108)、β−マンノシダーゼ(EC:3.2.1.25)、ミロシナーゼ(EC:3.2.1.147)など、種々の既知活性を有する酵素が含まれる。本発明のグリコシドヒドロラーゼファミリー1タンパク質には、配列番号10及び220のタンパク質が含まれる。
グリコシドヒドロラーゼファミリー2には、β−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.23)、β−マンノシダーゼ(EC:3.2.1.25)、β−グルクロニダーゼ(EC:3.2.1.31)など、いくつかの既知活性を有する酵素が含まれる。これらの酵素は、大腸菌lacZ(1162279228773_1lacZ)における酵素活性部位での通常の酸性/塩基性触媒であることが示されたグルタミン酸保存残基を有する(Gebler et al. (1992) J. Biol. Chem. 267:11126-30)。グリコシルヒドロラーゼファミリー2の免疫グロブリン様β−サンドイッチドメイン(PFAMアクセッション番号PF00703) は、免疫グロブリン様β−サンドイッチドメインを示している。糖結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02837)には、ゼリーロールフォールディング(jelly-roll fold)を有する。大腸菌のβ−ガラクトシダーゼは、他の4つの大きなβ−ドメインに囲まれたTIMバレル様のコアを有する(PFAMアクセッション番号PF02836)。配列番号212にはこれらのドメインが含まれている。
グリコシドヒドロラーゼファミリー31(PFAMアクセッション番号PF01055)には、α−グルコシダーゼ (EC:3.2.1.20)、α−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.22)、グルコアミラーゼ(EC:3.2.1.3)、スクラーゼ−イソマルターゼ(EC:3.2.1.48)(EC:3.2.1.10)、α−キシロシダーゼ(EC:3.2.1)、及びα−グルカンリアーゼ(EC:4.2.2.13)などいくつかの既知活性を有する酵素が含まれる。グリコシドヒドロラーゼファミリー31では、多数のグリコシルヒドロラーゼが配列類似性に基づいてグループ分類されている(Henrissat (1991) Biochem. J. 280:309-16; Naim et al. (1991) FEBS Lett. 294:109-12)。アスパラギン酸は、スクラーゼ、イソマルターゼ、及びリソソームα−グルコシダーゼの触媒活性に関与してきた(Hermans et al. (1991) J. Biol. Chem. 266:13507-12)。本発明のグリコシドヒドロラーゼファミリー31タンパク質には、配列番号226のタンパク質が含まれる。
グリコシドヒドロラーゼファミリー32(PFAMアクセッション番号PF00251)には、インベルターゼ(EC:3.2.1.26)、イヌリナーゼ(EC:3.2.1.7)、レバナーゼ(EC:3.2.1.65)、エキソイヌリナーゼ(EC:3.2.1.80)、スクロース:スクロース1−フラクトシルトランスフェラーゼ(EC:2.4.1.99)、及びフラクタン:フラクタン1−フラクトシルトランスフェラーゼ(EC:2.4.1.100)などのいくつかの既知活性を有する酵素が含まれる。本発明のグリコシドヒドロラーゼファミリー32タンパク質には、配列番号46及び100のタンパク質が含まれる。
イソアミラーゼN末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02922)を有する酵素は、グリコシルヒドロラーゼのファミリー13に属する。このドメインは、分枝状基質に作用する酵素類、すなわち、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、及び分枝酵素で見い出される。イソアミラーゼは、グリコーゲン、アミロペクチン及びデキシトリンにおける1,6−α−D−グルコシドの分枝結合を加水分解し、1,4−α−グルカン分枝酵素は、グリコーゲンの1,6−グリコシド結合の形成に作用し、プルラナーゼは、澱粉を脱分枝させる。本発明のイソアミラーゼN末端ドメインタンパク質には、配列番号240のタンパク質が含まれる。
α−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.22)(メリビアーゼ)(PFAMアクセッション番号PF02065)は、メリビオースの、ガラクトース及びグルコースへの加水分解を触媒する(Dey and Pridham (1972) Adv. Enzymol. Relat. Areas Mol. Biol. 36:91-130)。α−ガラクトシダーゼは、種々の生物に存在する。種々の真核種のα−ガラクトシダーゼの配列には相当程度の類似性がある。大腸菌のα−ガラクトシダーゼ(melA遺伝子)は、コファクターとしてNAD及びマグネシウムを必要とするが、真核種の酵素とは構造的に関連していない。これに対して大腸菌プラスミドがコードするα−ガラクトシダーゼ(rafA遺伝子)は、真核種におけるα−ガラクトシダーゼのドメインと類似する、約50アミノ酸の領域を有する(Aslanidis et al. (1989) J. Bacteriol. 171:6753-63)。本発明のメリビアーゼタンパク質には、配列番号198のタンパク質が含まれる。
糖質利用関連タンパク質にはまた、以下のタイプの酵素が含まれるが、それらに限定はされない。
アルドース1−エピメラーゼ(EC:5.1.3.3)(ムタロターゼ)(PFAMアクセッション番号PF01263)は、D−グルコースと他のアルドース類におけるα−型とβ−型とのアノマー相互変換に関与する酵素である。アルドース1−エピメラーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Majumdar et al. (2004) Eur. J. Biochem. 271:753-9を参照)。本発明のアルドース1−エピメラーゼタンパク質には、配列番号200のタンパク質が含まれる。
エノラーゼ(2−ホスホ−D−グリセリン酸ヒドロラーゼ)は、2−ホスホグリセリン酸とホスホエノールピルビン酸との相互変換を触媒する主要な糖分解酵素である。ホスホピルビン酸ヒドラターゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Fox et al. (1995) Plant Physiol. 109:433-43を参照)。配列番号254には、エノラーゼのC末端TIMバレルドメイン(PFAMアクセッション番号PF00113)及びエノラーゼのN末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF03952)が含まれる。
フラクトース−ビスリン酸アルドラーゼ(1162279228773_2.13)は、アルドールの可逆的開裂や、フラクトース−1,6−ビスリン酸のジヒドロキシアセトンリン酸及びグリセルアルデヒド3リン酸への縮合を触媒する糖分解酵素である。フラクトースビスリン酸アルドラーゼには、触媒機構の異なる2つのクラスがある。クラスIIアルドラーゼ(PFAMアクセッション番号PF01116)(Marsh and Lebherz (1992) Trends Biochem. Sci. 17:110-3)は主として原核生物及び菌類(fungi)に存在する二量体酵素であり、その活性には、二価金属イオン(通常は亜鉛)を必要とする。このファミリーには、タガトース(tagatose)1,6−ビスリン酸のグリセロンリン酸及びD−グリセルアルデヒド3リン酸への転換を触媒する、大腸菌ガラクチトール(galactitol)オペロンタンパク質gatYと大腸菌N−アセチルガラクトサミンオペロンタンパク質agaYも含まれる。これら酵素の配列の前半部分には、亜鉛イオンとの結合に関与することが知られているヒスチジン残基が2つある。フラクトースビスリン酸アルドース活性の測定方法は当技術分野で公知である(例えば、Alefounder et al. (1989) Biochem. J. 257:529-534を参照)。本発明のフラクトースビスリン酸アルドラーゼのクラスIIタンパク質には、配列番号260のタンパク質が含まれる。
ガラクトース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼは、ガラクトース代謝の過程で、UTP及びα−D−ガラクトース1リン酸のUDP−グルコース及びピロホスフェートへの転換を触媒する。C末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02744)は、ガラクトース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼを示す。N末端ドメイン(PFAMアクセッション番号PF01087)は、ガラクトース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼのN末端を示す。配列番号202には、これらドメインが両方とも含まれる。UTP−ヘキソース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Lobelle-Rich and Reeves (1983)Mol. Biochem. Parasitol. 7:173-182を参照)。
ガラクト−(EC:2.7.1.6)、ホモセリン(EC:2.7.1.39)、メバロン酸(mevalonate)(EC:2.7.1.36)及びホスホメバロン酸(EC:2.7.4.2)の各キナーゼは、各々のN末端部分に、ATP結合に関与すると考えられているGly/Serに富む保存領域を有する。配列番号204は、GHMPキナーゼの仮想ATP結合タンパク質ファミリー(PFAMアクセッション番号PF00288)のメンバーである。キナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Tsay and Robinson (1991) Mol. Cell Biol. 11:620-31を参照)。
NAD依存性エピメラーゼ/デヒドラターゼファミリー(PFAMアクセッション番号PF01370)タンパク質は、NADをコファクターとして利用する。このファミリーのタンパク質は、種々の化学反応においてヌクレオチド−糖基質を用いる(Thoden et al. (1997) Biochemistry 36:6294-304)。本発明のNAD依存性エピメラーゼ/デヒドラターゼタンパク質には、配列番号216のタンパク質が含まれる。
ランティビオティック(lantibiotic)バクテリオシン及びノンランティビオティックバクテリオシンは、成熟過程において切断されるN末端エクステンション(リーダーペプチド)を有する前駆体ペプチドとして合成される。殆どのノンランティビオティックと、いくつかのランティビオティックは、所謂ダブルグリシンタイプ(double-glycine type)のリーダーペプチドを有する。かかるリーダーペプチドは、共通のコンセンサス配列を有し、また1位及び2位にグリシン保存残基を2つ含むプロセッシング部位を有する点でも共通している。ダブルグリシンタイプのリーダーペプチドは、タンパク質をsec経路を介して細胞膜を通過させるN末端シグナル配列とは関連していない。ダブルグリシンタイプのリーダーペプチドのプロセッシング部位もまた、通常のシグナルペプチダーゼ切断部位とは異なり、別のプロセッシング酵素の関与が示唆される。ペプチドバクテリオシンは、専用のATP結合カセット(ABC)トランスポーターにより、細胞膜を通過する。ABCトランスポーターは、成熟プロテアーゼであり、そのタンパク質分解ドメインはN末端部に存在している(Havarstein et al. (1995) Mol. Microbiol. 16:229-40)。ペプチダーゼC39ファミリー(PFAMアクセッション番号PF03412)ドメインは、多岐にわたるABCトランスポーターにおいて見い出される。しかし、推定上の触媒システイン及び触媒ヒスチジンは、このファミリーの全てのメンバーに保存されているのではない。本発明のペプチダーゼC39ファミリータンパク質には、配列番号144のタンパク質が含まれる。ペプチダーゼ活性は、加水分解活性を測定することにより、評価できる(例えば、Sasaki et al. (1995) J. Dairy Res. 62:601-610, and Machuga and Ives (1984) Biochim. Biophys. Acta 789:26-36を参照)。
pfkBファミリー糖質キナーゼファミリー(PFAMアクセッション番号PF00294)には、種々の糖質キナーゼ及びピリミジンキナーゼが含まれる。このファミリーには、ホスホメチルピリミジンキナーゼ(EC:2.7.4.7)、フラクトキナーゼ(EC:2.7.1.4)、及びリボキナーゼ(EC:2.7.1.15)(rbsK遺伝子)が含まれる。この酵素は、チアミンピロホスフェート(TPP)合成経路の一部であり、TPPは、数多くの酵素にとって重要なコファクターである。キナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Sato et al. (1993) J. Gen. Microbiol. 139:921-7を参照)。 本発明のpfkBファミリーに属する糖質キナーゼタンパク質には、配列番号60、186、224及び238のタンパク質が含まれる。
酵素を触媒としてATPのホスホリル基を転換することは、多種多様な生物学的プロセスにおける重要な反応である。かかる反応を利用する酵素の1つに、ホスホフラクトキナーゼ(PFK)(PFAMアクセッション番号PF00365)があり、このPFKは、糖分解経路における重要な調節ステップであるフラクトース6−リン酸からフラクトース−1,6−ビスリン酸へのリン酸化を触媒する。PFKは、約300アミノ酸長であり、細菌酵素の構造研究により、PFKが類似した2つの(α/β)ローブを有することがわかっている。かかるローブの一方は、ATP結合に関与し、他方は、基質結合部位とアロステリック(allosteric)部位(活性化部位とは異なる調節性結合部位であるが、酵素活性には影響する部位)の両方を有する。同一の三量体サブユニットは、2つの別の構造をとり、かかる構造による産物は大きく異なっている。かかる構造の一方は「閉鎖された(closed)」状態にあり、結合したマグネシウムイオンが酵素産物(ADP及びフラクトース−1,6−ビスリン酸)のホスホリル基に架橋し、他方の構造は「開放(open)」状態にあり、マグネシウムイオンはADPだけに架橋する。かかる構造は、2つの分子を反応可能な近さにもってくるためのサブユニットクロージャーを必要とする反応経路における連続する段階であると考えられる(Shirakihara and Evans (1988) J. Mol. Biol. 204:973-94)。6−ホスホフラクトキナーゼの活性を測定する方法は、当技術分野で公知である(例えば、Wegener and Krause (2002) Biochem. Soc. Trans. 30:264-70を参照)。本発明のホスホフラクトキナーゼタンパク質には、列番号256のタンパク質が含まれる。
ホスホグルコースイソメラーゼ(EC:5.3.1.9)(PGI)(PFAMアクセッション番号PF00342)は、グルコース6−リン酸及びフラクトース6−リン酸の可逆的異性化を触媒する二量体酵素である。PGIは、異なる経路に関与し、殆どの高等生物では糖分解に関与し、哺乳動物では糖新生に関与し、植物では糖質の生合成に関与し、いくつかのバクテリアでは、フラクトースがエントナー・ドゥドロフ(Entner-Doudouroff)経路に入るルートを供する。多機能タンパク質であるPGIはまた、ニューロロイキン(neuroleukin:ニューロンの分化を促す神経栄養因子)や、自己分泌型運動因子(腫瘍が分泌し、細胞運動を調節するサイトカイン)や、分化メディエーター及び成熟メディエーターや、筋原線維に結合するセリンプロテイナーゼ阻害剤としても知られ、細胞の内外において異なる役割を担っている。PGIは、細胞内では、糖分解の第2ステップを触媒し、細胞外では、神経成長因子及びサイトカインとして機能する。グルコース6−リン酸イソメラーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Nozue et al. (1996) DNA Seq. 6:127-35を参照)。本発明のホスホグルコースイソメラーゼタンパク質には、配列番号252のタンパク質が含まれる。
ホスホグリセリン酸キナーゼ(EC:2.7.2.3)(PGK)(PFAMアクセッション番号PF00162)は、ATPからADPの形成、またADPからATPの形成を触媒する酵素である。糖分解の第2段階における第2ステップでは、1,3−ジホスホグリセリン酸は、3−ホスホグリセリン酸に転換され、ATP分子が1つ形成される。逆のことが起これば、ADP分子が1つ形成される。この反応は、好気性生物におけるATPの生成、嫌気性生物における発酵、そして植物における炭素固化のために、殆どの細胞にとって重要な反応である。全ての生物はPGKを有し、その配列は、進化の過程において高度に保存されてきた。PGKは、タンパク質のN末端及びC末端に相当するドメインを2つ有し、それらドメインのサイズが殆ど同じであるモノマーとして存在している(C末端側の最後の15残基が折り返してN末端ドメインに戻る)。3−ホスホグリセリン酸(3−PG)は、N末端に結合し、ヌクレオチド基質であるMgATP又はMgADPは、3−PGのC末端に結合する。このような2つのドメインがエクステンションした構造では、ヘキソキナーゼで見い出されたような「ヒンジで曲がる(hinge-bending)」大規模な構造変化が生じる(Kumar et al. (1999) Cell Biochem. Biophys. 31:141-64)。各ドメインのコアには、αへリックスで囲まれた、平行な6本鎖となるβシートがある。ドメイン1は、342156の順で並ぶ6本鎖の平行なβシートを有し、ドメイン2は、321456の順で並ぶ6本鎖の平行なβシートを有する。酵母であるホスホグリセリン酸キナーゼの可逆的アンフォールディングの分析結果から、上記2つのローブ(lobes)は、それぞれ独立して折りたたまれていることが示され、このことは、ドメインの一方が折りたたまれたフォールディング経路に中間体が存在することと整合する(Yon et al. (1990) Biochimie 72:417-29)。ホスホグリセリン酸キナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Pal et al. (2004) Biochim. Biophys. Acta. 1699:277-80を参照)。本発明のホスホグリセリン酸キナーゼタンパク質には、配列番号250のタンパク質が含まれる。
ホスホグリセリン酸ムターゼ(EC:5.4.2.1)(PGAM)、及びビスホスホグリセリン酸ムターゼ(EC:5.4.2.4)(BPGM)は、構造的に関連している酵素であり、ホスホグリセリン酸の炭素原子3個の間におけるリン酸基の転換に関わる反応を触媒する。上記酵素はいずれも、2,3−ジホスホグリセリン酸を反応のプライマーとして用いる2−ホスホグリセリン酸(2−PGA)から3−ホスホグリセリン酸(3−PGA)への異性化と、3−PGAを反応のプライマーとして用いる2,3−DPGから1,3−DPGへの合成と、2,3−DPGから3−PGAへの分解という、異なる3種類の反応を異なる特異性で触媒することができる(ホスファターゼEC:3.1.3.13活性)。数多くの他のタンパク質もこのファミリーに属し、例えば、フラクトース−2,6−ビスリン酸及び細菌のα−リバゾール−5´−リン酸ホスファターゼの合成及び分解を触媒する二元機能酵素であり、コバラミン(cobalamin)の生合成に関与する6−ホスホフラクト−2−キナーゼ/フラクトース−2,6−ビスホスファターゼも、このファミリーに属する。上記酵素類の触媒活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Rigden et al. (2001) Protein Sci. 10:1835-46を参照)。本発明のホスホグリセリン酸ムターゼファミリー(PFAMアクセッション番号PF00300)タンパク質には、配列番号244のタンパク質が含まれる。
ピルビン酸キナーゼ(EC:2.7.1.40)(PK)は、糖分解の最終ステップである、ADPからATPへのリン酸化を伴うホスホエノールピルビン酸のピルビン酸への転換を触媒する。バクテリアの殆どと下等真核動物は、この酵素の一形態を有するが、ある種のバクテリア(例えば大腸菌)は例外で2種類のアイソザイムを有する。全てのアイソザイムは、約500残基の同じサブユニットからなる四量体であると考えられる。PKは、ホスホフラクトキナーゼ及びヘキソキナーゼと共に糖分解速度の制御を補助する。ピルビン酸キナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Boles et al. (1997) J. Bacteriol. 179:2987-93を参照)。本発明におけるピルビン酸キナーゼα/βドメイン(PFAMアクセッション番号PF02887)タンパク質には、配列番号258のタンパク質が含まれる。本発明におけるピルビン酸キナーゼバレルドメイン(PFAMアクセッション番号PF00224)には、配列番号258のタンパク質が含まれる。
数多くの酵素が、コファクターとしてチアミンピロホスフェート(TPP)(ビタミンB1)を必要とする。これらの酵素の中には構造的に関連しているものがあることが示されている(Green (1989) FEBS Lett. 246:1-5)。チアミンピロホスフェート酵素の中央ドメイン(PFAMアクセッション番号PF00205)には、ロスマンフォールド(Rossman fold)が2つ含まれる。配列番号232には、チアミンピロホスフェート酵素のN末端TPP結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02776)だけでなく、チアミンピロホスフェート酵素の中央ドメインも含まれる。
酵素3β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ/5−エン−4−エンイソメラーゼ(3β−HSD)は、5−エン−3β−ヒドロキシプレグネン及び5−エン−ヒドロキシアンドロステンの各ステロイド前駆体の酸化及び異性化を触媒して、全てのステロイドホルモンクラスの形成に必要な、対応する4−エン−ケトステロイドとする。本発明の3−β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ/イソメラーゼファミリー (PFAMアクセッション番号PF01073)タンパク質には、配列番号216のタンパク質が含まれる。3−β−ヒドロキシ−デルタ5−ステロイドデヒドロゲナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Moisan et al. (1999) J Clin Endocrinol Metab. 84:4410-25を参照)。
ジヒドロキシアセトンキナーゼ(グリセロンキナーゼ)(EC:2.7.1.29)は、ATP存在下で、グリセロンのリン酸化を触媒し、グリセロール利用経路におけるグリセロンホスフェートとする。Dak1ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02733)は、ジヒドロキシアセトンキナーゼファミリーのキナーゼドメインである。本発明のDak1ドメインタンパク質には、配列番号190のタンパク質が含まれる。DAK2ドメイン(PFAMアクセッション番号PF02734)は、ジヒドロキシアセトンキナーゼファミリーにおける仮想ホスファターゼドメインである。本発明のDak2ドメインタンパク質には、配列番号192のタンパク質が含まれる。グリセロンキナーゼ活性の測定方法は、当技術分野で公知である(例えば、Sellinger and Miller (1957) Fed. Proc. 16:245-246を参照)。
ジサッカライド、オリゴサッカライド及びポリサッカライドの生合成は、数百にのぼる種々のグリコシルトランスフェラーゼ類の作用と関連している。グリコシルトランスフェラーゼは、活性化ドナー分子から特異的受容体分子への糖成分の転移を触媒し、グリコシド結合を形成する酵素である。ヌクレオチドジホスホシュガー、ヌクレオチドモノホスホシュガー、シュガーホスフェート(EC:2.4.1)、並びに関連タンパク質を用いたグリコシルトランスフェラーゼの配列の違いに基づくファミリー分類が示されている。それぞれのファミリーで同じ三次元フォールディングが生じると予想される。三次元構造は、配列よりもよく保存されているため、配列類似性に基づいて定義されたファミリーの中には三次元構造が類似しているものもあり、それによって「クラン(clan)」が形成される。グリコシルトランスフェラーゼのグループ1ファミリー(PFAMアクセッション番号PF00534)のメンバーは、UDP、ADP、GDP又はCMP結合型の糖を転移させる。バクテリア酵素は、エキソポリサッカライド生合成、リポポリサッカライドのコア生合成、粘液多糖類コラン酸の生合成を含む種々の生合成プロセスに関与している。本発明のグリコシルトランスフェラーゼのグループ1タンパク質には、配列番号328のタンパク質が含まれる。
本発明のキナーゼタンパク質には、配列番号224、230、190、192、186、及び238のタンパク質が含まれる。本発明の加水分解タンパク質には、配列番号10、46、50、60、100、108、196、198、200、202、204、210、212、214、216、218、220、222、226、276、292、342、344、346、356、358、362、及び364のタンパク質が含まれる。代謝に関与する本発明のタンパク質には、配列番号60、186、200、202、216、218、228、342、344、346、356、及び358のタンパク質が含まれる。本発明の糖分解(glycolysis)タンパク質には、配列番号242、244、246、248、250、252、254、256、258、260のタンパク質が含まれる。本発明のグリコーゲン代謝タンパク質には、配列番号240、324、326、328、330、及び332のタンパク質が含まれる。EPS代謝に関与する本発明のタンパク質には、配列番号348、350、352、及び354のタンパク質が含まれる。
微生物及び植物における糖質利用関連タンパク質のクローニング及び発現方法、並びにかかるタンパク質の機能を評価する方法は、当技術分野で知られている(例えば、de Vos (1996) Antonie van Leeuwenhoek 70:223-242; Yeo et al. (2000) Mol. Cells10:263-268; Goddijn et al. (1997) Plant Physiol. 113:181-190を参照)。例えば、酵素アッセイ、発酵アッセイ及び輸送アッセイにより、一次輸送系及び二次輸送系に関連するタンパク質の機能を評価する。グループ転移系関連タンパク質の機能を例えば糖リン酸化アッセイにより評価する。例えば、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)の一次輸送系(msm)の遺伝子を大腸菌で同定し、発現させたRussell et al.(Russell et al.(1992) J. Biol. Chem. 267:4631-4637)や、ラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)の二次輸送系(ラクトース)の2種類の遺伝子を大腸菌でクローニングし、発現させたLeong-Morgenthaler et al. (Leong-Morgenthaler et al. (1991) J. Bacteriol. 173:1951-1957) や、ロイコノストック・ラクティス(Leuconostoc lactis)の二次輸送系(lacS)遺伝子を大腸菌でクローニングし、発現させたVaughan et al. (Vaughan et al. (1996) Appl. Env. Microbiol. 62:1574-1582) や、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)における2種類のPTS系遺伝子を大腸菌及びラクトバチルス・ラクティスで同定し、クローニングし、発現させたVos et al. (de Vos et al. (1990) J. Biol. Chem. 265:22554-22560) や、ストレプトコッカス・ミュータンスのscrA遺伝子を大腸菌にクローニングしたところ、スクロースPTS活性が認められたSato et al. (Sato et al. (1989) J. Bacteriol. 171:263-271) や、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)のラクトース特異的酵素IIをコードする遺伝子を大腸菌にクローニングし、発現させたAlpert and Chassy (Alpert and Chassy (1990) J. Biol. Chem. 265:22561-22568) や、ストレプトコッカス・ミュータンスのPTS輸送系のHPr及び酵素Iをコードする遺伝子を大腸菌にクローニングし、発現させたBoyd et al. (Boyd et al. (1994) Infect. Immun. 62:1156-1165) や、大腸菌におけるトレハロース生合成遺伝子otsA及びotsBを過剰発現させると、トランスジェニック植物の非生物学的ストレスに対する耐性が向上し、生産性が向上したGarg et al. (Garg et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA99:15898-15903) や、多剤耐性タンパク質が発現されて、薬剤ポンプとして機能することが示されたGrinius and Goldberg (Grinius and Goldberg (1994) J. Biol. Chem. 269:29998-30004) を参照のこと。
1又は複数の糖質利用関連タンパク質を発現させることにより、細胞の細胞質に糖質を蓄積するという生物の能力を改変することが可能となる。例えば、糖質異化に関与する酵素を、関連する輸送タンパク質を発現させることなく、導入し若しくは過剰発現させることにより、かかる糖質を細胞質内に蓄積させることができるであろう。或いは、糖質輸送関連タンパク質を導入し若しくは過剰発現させることにより、外部環境への糖質輸送が亢進するであろう。糖質利用関連遺伝子を生物に導入し若しくは発現させる方法は、当技術分野で公知である。細胞における糖質の蓄積は、例えばクロマトグラフィー法又は酵素アッセイにより評価できる。例えば、上述のChaillou et al.(1998) J. Bacteriol.180:4011-4014 and Goddijn et al. (1997) を参照のこと。
1又は複数の糖質利用関連タンパク質を発現させることにより、糖質をエネルギー源として利用し若しくはエネルギー源として生成するという生物の能力を改変することが可能となる。生物に糖質利用関連タンパク質をクローニングし、発現させる方法、及びかかるタンパク質の機能を評価する方法は、当技術分野で公知である(例えばde Vos (1996) Antonie van Leeuwenhoek 70:223-242; Hugenholzet al. (2002) Antonie van Leeuwenhoek 82:217-235を参照)。例えば、ラクトース利用を亢進させるためにバクテリアにラクトース代謝用の遺伝子を導入し、ラクトースに耐性をもたない人々により適する製品を製造する(上記Hugenholz et al.(2002))。また、そのように改変したバクテリアをさらに改変してもよい。例えば、グルコース代謝を阻害してグルコースが分解されないようにするが、細胞から媒体(medium)には放出されるようにすることにより、天然の甘味が供される。例えば、上記Hugenholz et al.(2002)を参照のこと。或いは、α−ホスホグルコムターゼの遺伝子同様、ガラクトース代謝の遺伝子も導入して微生物のガラクトース発酵能を高めると、健康上の問題となり得る高レベルのガラクトース消費を防ぐのに役立つ(Hugenholz et al.(2002) supra; Hirasuka and Li (1992) J. Stud. Alcohol62:397-402)。ガラクトース代謝に関連する遺伝子の1つが、α−ガラクトシダーゼである。単胃動物はラフィノース型糖を分解できないので、α−ガラクトシダーゼの発現は、発酵製品からラフィノース型糖を除去するのに有用である(上記Hugenholz et al.(2002))。タバコ植物でマンニトール−1−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(mtlD)の細菌遺伝子を発現させたところ、マンニトールの合成及び蓄積に成功した(Tarczynski et al.(1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA89:2600-2604)。
種々の糖質利用関連タンパク質の機能は、例えば、微生物増殖アッセイ、トランスポートアッセイ、酵素アッセイ、又はクロマトグラフィー法及びNMRによる分析によって評価される。例えば、Djordjevic et al. (2001) J. Bacteriol. 183:3224-3236;Chaillou et al. (1998) J. Bacteriol. 180:4011-4014;及び上記Tarczynski et al. (1992) を参照のこと。
一般的に、パーミアーゼ、膜結合性酵素、及び転写リプレッサー若しくはアンチターミネーター等の調節因子は、糖質を最適利用するために細胞内で発現する必要がある。転写アンチターミネーターの機能は、レポーター系における抗終結(antitermination)活性により測定できる(例えば、Alpert and Siebers (1997) J. Bacteriol. 179:1555-1562を参照)。lacR等のリプレッサーの機能は、酵素活性又は増殖アッセイにより測定できる(例えば、van Rooijen et al. (1993) Protein Eng. 6:201-206; van Rooijen and de Vos (1990) J. Biol. Chem. 265:18499-18503を参照)。
本発明のバクテリア性調節タンパク質には、配列番号8、38、98、104、118、150、178、180、182、184、188、266、290、304、及び336におけるタンパク質が含まれる。
本発明におけるバクテリア性調節タンパク質lacIファミリー(PFAMアクセッション番号PF00356)タンパク質には、配列番号38、98及び182のタンパク質が含まれる。本発明におけるバクテリア性調節タンパク質gntRファミリー(PFAMアクセッション番号PF00392)には、配列番号106のタンパク質が含まれる。本発明におけるバクテリア性調節へリックス−ターン−へリックスタンパク質AraCファミリー(PFAMアクセッション番号PF00165)タンパク質には、配列番号118のタンパク質が含まれる。バクテリア性調節タンパク質deoRファミリー(PFAMアクセッション番号PF00455)タンパク質には、配列番号188及び336のタンパク質が含まれる。
PRDドメイン(PTS調節ドメイン)(PFAMアクセッション番号PF00874)は、MtlR及びLevR等のアクチベーターにおいてだけでなく、BglGファミリーに属するバクテリアの転写アンチターミネーターにおいても見い出されるリン酸化可能な調節ドメインである。PRDドメインは、保存されたヒスチジン残基でリン酸化される。PRDを有するタンパク質は、グラム陽性菌及びグラム陰性菌の異化オペロンの調節に関与しており、その特徴付けは、(アンチターミネーター(CAT_RBD)のCAT−RBDの)RNA又は(アクチベーターの)DNAに結合する短いN末端エフェクタードメインや、保存ヒスチジン残基において炭素源の利用可能性(availability)に対応して糖ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)によりリン酸化される複製PRD分子によってなされることが多い。かかるリン酸化により、二量体タンパク質の安定性が改変し、それによりRNA又はDNAに対するエフェクタードメインの結合活性が変化する。これは、大腸菌bglGタンパク質に関連する細菌タンパク質のファミリーである。大腸菌bglGタンパク質は、転写アンチターミネーターとして機能することにより、β−グルコシド(bgl)オペロンの正の調節を促進する(Houman et al. (1990) Cell 62:1153-63)。bglGは、オペロン内の2つの終結部位のすぐ上流に位置する特異的配列を認識するRNA結合タンパク質である。bglGは、β−グルコシドPTS系のパーミアーゼであるbglF(EII−bgl)によってリン酸化されることにより、その活性が抑制される(Amster-Choder and Wright (1990) Science 249:540-2)。bglGは、転写アンチターミネーターとして作用すると考えられる他のタンパク質と極めて類似している。本発明のPRDドメイン含有タンパク質には、配列番号8及び266のタンパク質が含まれる。
AraC様リガンド結合ドメインファミリー(PFAMアクセッション番号PF02311)は、細菌遺伝子調節タンパク質のAraCにおけるアラビノース結合ドメイン及び二量体化ドメインを占める。このドメインは、へリックス−ターン−へリックス(HTH)DNA結合モチーフのHTHAraCと共に見い出される。かかるドメインとcupinドメインとの関係性は低い。本発明におけるAraC様リガンド結合ドメインファミリーのタンパク質には、配列番号118のタンパク質が含まれる。
CAT RNA結合ドメイン(PFAMアクセッション番号PF03123)は、転写アンチターミネータータンパク質ファミリーのアミノ末端で見い出される。このドメインは、CAT(共アンチターミネーター)と呼ばれており、既知の構造において二量体を形成する。BglG/SacYファミリーの転写アンチターミネーターは、グラム陽性菌及びグラム陰性菌における糖代謝オペロンの誘導を促す調節タンパク質である。かかるタンパク質は、活性化されると新生mRNAにおける特異的標的に結合するので、RNAポリメラーゼのDNA鋳型からの解離不全を防ぐ(Declerck et al. (1999) J. Mol. Biol. 294:389-402)。本発明のCAT RNA結合ドメインタンパク質には、配列番号8及び266のタンパク質が含まれる。
配列番号184は、HPrセリンキナーゼN末端ファミリーのメンバーであり(PFAMアクセッション番号PF02603)、またHPrセリンキナーゼC末端ファミリーのメンバーでもある(PFAMアクセッション番号PF07475)。N末端ファミリーはHprセリン/トレオニンキナーゼPtsKのN末端領域を示す。C末端ファミリーは、Hprセリン/トレオニンキナーゼPtsKのC末端キナーゼドメインを示す。このキナーゼは、バクテリアにおける炭素の異化抑制を制御する多成分リン酸リレー系におけるセンサーである(Marquez et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99:3458-63)。このキナーゼは、その標的の三次構造を認識する点で独特であり、これまで報告されているタンパク質リン酸化酵素のいずれとも関連していない新規ファミリーのメンバーである。スタフィロコッカス・キシロスス(Staphylococcus xylosus)の完全長結晶酵素を解像度1.95AでX線解析にかけた結果、この酵素が、明確に分離した2つのドメインからなり、かかるドメインは、3枚羽のプロペラに似た六量体構造に会合している。これらの羽は、それぞれが2つのN末端ドメインで形成され、コンパクトな中央のハブには、C末端キナーゼドメインが会合している(Reizer et al. (1998) Mol. Microbiol. 27:1157-69)。
本発明の配列は、生物における、食品の風味やテクスチャーを変化させる能力も改変する。代替糖を生成するグルコース代謝を改変することは、風味やテクスチャーの特徴を変化させるアプローチの1つである。マンニトールオペロン又はソルビトールオペロンの遺伝子を同時に発現させることにより、乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を破壊すると、マンニトール及びソルビトールが生成する(上記Hugenholz et al.(2002))。発酵過程におけるジアセチルの産生により、バター香がもたらされるが、かかるバター香は、乳酸デヒドロゲナーゼを破壊すること、或いは、α−アセトラクテートデカルボキシラーゼを破壊すると共にNADHオキシダーゼを過剰発現させることにより、増強させることができる(Hugenholz and Kleerebezem, (1999) supra; Hugenholtz et al. (2000) Appl. Environ. Microbiol.66:4112-4114)。或いは、α−アセトラクテートデカルボキシラーゼの破壊と共に、α−アセトラクテートシンターゼ又はアセトヒドロキシ酸シンターゼを過剰発現させることによっても、ジアセチルの産生量が増加した(Swindell et al. (1996) Appl. Environ. Microbiol. 62:2641-2643; Platteeuw et al. (1995) Appl. Environ. Microbiol.61:3967-3971)。アラニンデヒドロゲナーゼを過剰発現させると、乳酸の代わりにアラニンが産生され、発酵食品に風味増強剤(taste-enhancer)及び甘味料が供される(Hols et al. (1999) Nat. Biotechnol. 17:588-592)。
改変された糖質を産生させるために生物の能力を改変する方法も本発明に包含される。かかる方法には、本発明のヌクレオチド配列のうち少なくとも一配列を生物に導入することが含まれる。改変された糖質を提供する方法も本発明に包含され、かかる方法には、改変する糖質を本発明のポリペプチドと接触させることが含まれる。改変された糖質の作製方法は、当技術分野で公知である。例えば、Kim et al. (2001) Biotechnol. Prog. 17:208-210を参照のこと。
本発明の配列は、食物系又は哺乳動物の胃腸管で生存するという生物の能力も改変し、又は食品加工工程及び保存下における生物の安定性及び生存性も改変する。例えば、トレハロースの産生量が増加すると、発酵製品の新鮮さと風味が持続する(例えば、www.nutracells.comを参照)。またトレハロースは、タンパク質の凝集や、クロイツフェルト・ヤコブ病等のタンパク質の病理学的構造に起因する疾患の予防にも役立つ可能性がある。植物では、トレハロースの蓄積は、旱魃、塩、寒冷等の環境ストレスに対する防御に役立つ(例えば、Jang et al. (2003) Plant Physiol. 131:516-524; Penna (2003) Trends Plant Sci. 8:355-357;Garg et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Science 99:15898-15903;上記Yeo et al. (2000)を参照)。さらに、フラクトシルトランスフェラーゼ遺伝子で植物を形質転換すると、植物におけるフラクタンの蓄積を高レベルにすることができた(van der Meer et al. (1994) Plant Cell 6:561-570)。また、フラクタンは、貯蔵される糖質という役割だけでなく、乾燥条件及び寒冷条件に対する耐性も供する(Pontis and del Campillo (1985) “Fructans” in Biochemistry of Storage Carbohydrates in Green Plants, Day and Dixon, eds. (London: Academic Press), pp. 810-816;Pilon-Smits et al. (1995) Plant Physiol. 107:125-130)。細菌遺伝子であるマンニトール−1−ホスフェートデヒドロゲナーゼも植物で発現され、それによりマンニトールが産生されるが、その結果、浸透圧調節及びヒドロキシラジカルの中性化に有益な特性が付与されると考えられている(上記Tarczynski et al. (1992))。
本発明の多剤トランスポーター配列により、生物が抗菌性ポリペプチド又は他の毒素と接触しても生存することが可能となる。このことは、薬剤又は毒素を細胞外に排出する能力が亢進するためであると考えられる。
糖質又は毒素を細胞の内外へと輸送する能力を保持又は改変するような本発明ヌクレオチド配列のバリアント、並びに糖質を蓄積又は利用する能力を保持又は改変するバリアントも本発明に包含される。糖質利用関連タンパク質又は多剤トランスポータータンパク質のバリアントを作製・試験する方法は、当技術分野で公知である。例えば、基質特異性が変化した二次輸送系タンパク質(メリビオース及びラクトース)のバリアントを単離し、構築し、試験したPoolman et al. (Poolman et al. (1996) Mol. Microbiol. 19:911-911) を参照のこと。これらの変異体では、糖輸送が、カチオン共輸送(symport)と共役していない。例えば、調節活性を変化させた変異HPrタンパク質を構築した、上記Djorovevic et al. (2001) 、並びに、ラクトバチルス・デルブリュッキー亜種ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の寒冷感受性バリアントを作製し、特徴付けたAdams et al. (Adams et al. (1994) J. Biol. Chem. 269:5666-5672) も参照のこと。これらの変異遺伝子では、低温下でのVmaxが低下しているため、冷温貯蔵下の発酵製品の酸化防止に有用である(Mainzer et al. (1990) “Pathway engineering of Lactobacillus bulgaricus for improved yoghurt,” in Yoghurt;Nutritional and Health Properties, Chandan, ed., (National Yoghurt Association, Virginia, US), pp. 41-55)。ガラクトース特異的なPTS遺伝子が改変された変異体を単離したBettenbrock et al. (Bettenbrock et al. (1999) J. Bacteriol.181:225-230) も参照のこと。また、活性に影響しないlacRリプレッサーのバリアントを単離した上記van Rooijen et al. (1990)も参照のこと。さらに、ヒトMDR1遺伝子の多型を分析したKroetz et al.(Kroetz et al. (2003) Pharmacogenetics 13:481-94)、並びにABCトランスポーターABCG2のバリアントを分析したMitomo et al.(Mitomo et al. (2003) Biochem. J. 373:767-74)も参照のこと。
上記の改変はいずれも、乳酸菌で操作された又は乳酸菌に関して示唆された他の代謝改変と組み合わせてもよい。かかる代謝改変としては、葉酸(B11)、リボフラビン(B2)、コバラミン(B12)等のビタミンB産生、ポリオール産生、甘味料としてのスクロース、ラクトース、グルコース又はフラクトースの代替となる低カロリー糖、別のスクロース代替物であるタガトースの産生、種々のエキソポリサッカライドの産生、天然甘味効果を供するためのグルコース代謝阻害、ガラクトース産生の低減化、スタキオース及びラフィノース等のα−ガラクトシドの含有量の低い食品の製造、食品の保存性をよくし、疾患予防にも関係がある可能性を秘めたトレハロースの産生亢進(上記Hugenholz et al. (2002) ;van Roojen et al. (1991) J. Biol. Chem. 266:7176-7178)が挙げられる。
また、食品又は化学製品における望ましくない糖質を除去し、改変するための方法も提供する。この方法には、本発明の精製ポリペプチドに製品を接触させることが含まれる。糖質の除去又は改変に関するアッセイ法は当技術分野で公知である。
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以下の実施例は例示のためのものであり、限定を意図するものではない。
実施例1[各アミノ酸配列について、ギャップを考慮したBlastPの結果]
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号2(144アミノ酸)は、その1〜140アミノ酸が、リステリア・イノキュア(Listeria innocua)から得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_469488.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約61%の同一性を有し、その1〜140アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)から得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_463629.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約60%の同一性を有し、その1〜139アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクム(Clostridium acetobutylicum)から得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_149230.1;NC_001988)と約63%の同一性を有し、その1〜139アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズ(Clostridium perfringens)から得た、PTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_561737.1;NC_003366)と約62%の同一性を有し、その2〜141アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)から得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_269761.1;NC_002737)と約50%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号4(123アミノ酸)は、その20〜109アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)リケナン(lichenan)特異的酵素IIAコンポーネント(アクセッション番号NP_471165.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約60%の同一性を有し、その20〜110アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素IIAコンポーネント(アクセッション番号:NP_472161.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約57%の同一性を有し、その1〜112アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティス(Lactococcus lactis subsp. lactis)から得た、セロビオース特異的PTS系IIAコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266570.1;NC_002662)と約46%の同一性を有し、その9〜112アミノ酸が、バチルス・ハロデュランス(Bacillus halodurans)から得た、PTS系セロビオース特異的酵素IIAコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241776.1;NC_002570)と約44%の同一性を有し、また、その16〜112アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS酵素IIIと相同なタンパク質(アクセッション番号:NP_607437.1;NC_003485)と約51%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号6(161アミノ酸)は、その6〜143アミノ酸が、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)から得た、β−グルコシド特異的輸送タンパク質(BglS)(アクセッション番号:gb|AAD28228.1;AF121254)と約53%の同一性を有し、その13〜159アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)から得た、PTS系 IIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_345256.1;NC_003028)と約48%の同一性を有し、その13〜159アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTSグルコース特異的酵素 IIABC コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_358262.1;NC_003098)と約48%の同一性を有し、その13〜159アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IIAコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_608025.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、また、その13〜159アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IIAコンポーネント(アクセッション番号:NP_269950.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号8(291アミノ酸)は、その11〜282アミノ酸が、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)から得た、転写アンチターミネーター(licT)(アクセッション番号:p|P39805|LICT_BACSU)と約36%の同一性を有し、その11〜282アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、転写アンチターミネーター(BglGファミリー)(アクセッション番号:NP_391787.1;NC_000964)と約36%の同一性を有し、その11〜282アミノ酸が、大腸菌から得た、bglオペロン(アクセッション番号:NP_418179.1;NC_000913)の正の調節に関与するタンパク質と約37%の同一性を有し、その11〜282アミノ酸が、エルウイニア・クリサンセミ(Erwinia chrysanthemi)から得た、β−グルコシドオペロンアンチターミネーター(アクセッション番号:p|P26211|ARBG_ERWCH)と約33%の同一性を有し、また、その9〜288アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、転写アンチターミネーター(licT)(アクセッション番号:NP_347062.1;NC_003030)と約34%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号10(480アミノ酸)は、その8〜473アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ホスホ−β−グルコシダーゼホスホ−β−グルコシダーゼ (アクセッション番号:NP_463849.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約59%の同一性を有し、その8〜473アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、ホスホ−β−グルコシダーゼ (アクセッション番号:NP_469689.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約58%の同一性を有し、その7〜473アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、6−ホスホ−β−グルコシダーゼ (NP_347379.1;NC_003030)と約57%の同一性を有し、その8〜473アミノ酸が、クロストリジウム・ロンギスポラム(Clostridium longisporum)から得た、6−ホスホ−β−グルコシダーゼ (アクセッション番号:sp|Q46130|ABGA_CLOLO)と約57%の相同性を有し、また、その1〜473アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、β−グルコシダーゼ (アクセッション番号:NP_391805.1;NC_000964)と約55%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号12(625アミノ酸)は、その1〜624アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、β−グルコシドパーミアーゼIIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_268836.1;NC_002737)と約38%の同一性を有し、その1〜624アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、β−グルコシドパーミアーゼIIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_606826.1;NC_003485)と約38%の同一性を有し、その1〜605アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ホスホトランスフェラーゼ系の糖特異的EIIコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_358099.1;NC_003098)と約38%の同一性を有し、その1〜605アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTS系β−グルコシド特異的IIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_345091.1;NC_003028)と約38%の同一性を有し、また、その1〜622アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素IIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241162.1;NC_002570)と約38%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号14(675アミノ酸)は、その17〜648アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、PTS系β−グルコシド特異的IIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_348035.1;NC_003030)と約50%の同一性を有し、その17〜656アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素IIABC(アクセッション番号:NP_241461.1;NC_002570)と約50%の同一性を有し、その17〜656アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素IIABC(アクセッション番号:NP_463560.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約50%の同一性を有し、その17〜654アミノ酸が、クロストリジウム・ロンギスポラムから得た、PTS依存性酵素II(アクセッション番号:gb|AAC05713.1;L49336)と約48%の同一性を有し、また、その13〜654アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)から得た、β−グルコシド特異的EIIパーミアーゼ(アクセッション番号:gb|AAF89975.1;AF206272)と約48%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号16(445アミノ酸)は、その10〜443アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)タンパク質のリケナン(lichenan)特異的酵素IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_391737.1;NC_000964)と約41%の同一性を有し、その14〜442アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、PTS系IIBCコンポーネント(ywbA) (アクセッション番号:sp|P39584|YWBA_BACSU)と相同なタンパク質と約42%の同一性を有し、その14〜441アミノ酸が、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)から得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:sp|Q45400|PTCC_BACST)と約41%の同一性を有し、その12〜441アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ホスホトランスフェラーゼ系の糖特異的EIIコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_358015.1;NC_003098)と約41%の同一性を有し、また、その12〜441アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTS系セロビオース特異的IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_344993.1;NC_003028)と約40%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号18(422アミノ酸)は、その9〜417アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系酵素II(アクセッション番号:NP_391718.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その17〜414アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)リケナン特異的酵素IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_391737.1;NC_000964)と約33%の同一性を有し、その10〜417アミノ酸が、バチルス・ステアロサーモフィラスから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:sp|Q45400|PTCC_BACST)と約34%の同一性を有し、その9〜414アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系セロビオース特異的IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_470241.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約33%の同一性を有し、また、その11〜415アミノ酸が、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)から得た、PTS系セロビオース特異的 IICコンポーネントタンパク質(celB)(アクセッション番号:NP_046990.1;NC_001903)と約31%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号20(130アミノ酸)は、その3〜124アミノ酸が、ブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis)から得た、ホスホトランスフェラーゼ系 IIA コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_540949.1;NC_003317)と約33%の同一性を有し、その2〜102アミノ酸が、ラクトバチルス・クルバタス(Lactobacillus curvatus)から得たEIIA−マンノースタンパク質(アクセッション番号:gb|AAB04153.1;U28163)と32%の同一性を有し、その3〜96アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、PTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_563545.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約32%の同一性を有し、その3〜123アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、PTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_561737.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約25%の同一性を有し、また、その3〜123アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_149230.1;NC_001988)と約25%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号22(162アミノ酸)は、その8〜159アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、PTS系酵素IIBCコンポーネントタンパク質(ガラクチトール/フラクトース−特異的)(アクセッション番号:NP_349560.1;NC_003030)と約38%の同一性を有し、その7〜158アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ホスホトランスフェラーゼ系の糖特異的EIIコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_358156.1;NC_003098)と約36%の同一性を有し、その7〜158アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTS系IIAコンポーネント(アクセッション番号:NP_345152.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有し、その20〜134アミノ酸が、ストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)から得た、GatAタンパク質(アクセッション番号:gb|AAG09977.1;AF248038)と約38%の同一性を有し、また、その16〜159アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系ガラクチトール特異的酵素IIAコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241058.1;NC_002570)と約33%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号24(466アミノ酸)は、その30〜461アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、PTSセロビオース特異的コンポーネントIIC(アクセッション番号:NP_347026.1;NC_003030)と約47%の同一性を有し、その26〜465アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IICコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266974.1; NC_002662)と約45%の同一性を有し、その82〜465アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IICコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266572.1;NC_002662)と約46%の同一性を有し、その34〜466アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_269994.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約41%の同一性を有し、また、その34〜466アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_608069.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約40%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号26(428アミノ酸)は、その25〜420アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTSセロビオース特異的酵素IIC(登録番号:NP_472233.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約28%の同一性を有し、その115〜415アミノ酸が、ラクトバチルス・カゼイから得た、LacEタンパク質(アクセッション番号:embCAB02556.1;Z80834)と約27%の同一性を有し、その137〜425アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系セロビオース特異的酵素IIC(アクセッション番号:NP_472184.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約26%の同一性を有し、その137〜425アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系セロビオース特異的酵素IIC(アクセッション番号:NP_466230.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約26%の同一性を有し、その115〜415アミノ酸が、ラクトバチルス・カゼイから得た、ホスホトランスフェラーゼ系酵素II(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:pir||B23697)と約26%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号28(475アミノ酸)は、その10〜471アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IICコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266974.1;NC_002662)と約57%の同一性を有し、その71〜475アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IICコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266572.1;NC_002662)と約45%の同一性を有し、その13〜470アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、PTSセロビオース特異的コンポーネントIIC(アクセッション番号:NP_347026.1;NC_003030)と約42%の同一性を有し、その17〜468アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_269994.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約41%の同一性を有し、また、その17〜468アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_608069.1|(NC_003485)と相同なタンパク質と約41%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号30(441アミノ酸)は、その1〜428アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系セロビオース特異的酵素IIC(アクセッション番号:NP_472184.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、その1〜428アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系セロビオース特異的 酵素IIC(アクセッション番号:NP_466230.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、その10〜427アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_607435.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、その1〜428アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IICコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266330.1; NC_002662)と約36%の同一性を有し、また、その1〜421アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素IICコンポーネント(アクセッション番号:NP_466206.1;NC_003210)と相同なタンパク質と31%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号32(626アミノ酸)は、その1〜532アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得たホスホトランスフェラーゼ系(PTS)アルブチン様酵素IIBCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_388701.1;NC_000964)と約54%の同一性を有し、その2〜530アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、PTSアルブチン様酵素IIBCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_561112.1;NC_003366)と約51%の同一性を有し、その1〜533アミノ酸が、フソバクテリウム・モルティフェルム(Fusobacterium mortiferum)から得た、PTSタンパク質EII(アクセッション番号:gb|AAB63014.2;U81185)と約52%の同一性を有し、その1〜533アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、MalPタンパク質(アクセッション番号:gb|AAK69555.1;AF290982)と約51%の同一性を有し、また、その1〜533アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、PTS系アルブチン様IIBCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_347171.1;NC_003030)と51%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号34(663アミノ酸)は、その1〜456アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たスクロース特異的PTS系IIBCコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_267287.1;NC_002662)と約58%の同一性を有し、その5〜471アミノ酸が、スタフィロコッカス・アウレウス亜種アウレウス(Staphylococcus aureus subsp. Aureus)から得た、スクロースホスホトランスフェラーゼ酵素II(アクセッション番号:NP_373429.1;NC_002745)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その5〜472アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系スクロースホスホトランスフェラーゼ酵素IIBCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_244441.1;NC_002570)と約46%の同一性を有し、その4〜468アミノ酸が、サルモネラ・エンテリカ亜種エンテリカ・セロバール・チフィ(Salmonella entericasubsp. enterica serovar Typhi)から得た、PTS系IIBCコンポーネント(アクセッション番号:NP_457099.1;NC_003198)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、また、その4〜468アミノ酸が、サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)から得た、ホスホトランスフェラーゼ系IIBコンポーネント(アクセッション番号:NP_461505.1;NC_003197)と相同なタンパク質と約39% の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号36(665アミノ酸)は、その1〜661アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得たPTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_561500.1;NC_003366)と約44%の同一性を有し、その1〜657アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、フラクトース特異的酵素II、PTS系BCコンポーネント(アクセッション番号:NP_269062.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、その1〜657アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、フラクトース特異的酵素II、PTS系BCコンポーネント(アクセッション番号:NP_607065.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、その1〜657アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、フラクトース特異的PTS系酵素IIBCコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_267115.1;NC_002662)と約45%の同一性を有し、また、その1〜660アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系フラクトース特異的酵素IIBCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241694.1;NC_002570)と43%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号38(334アミノ酸)は、その4〜334アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロースオペロンリプレッサー(Scrオペロン調節タンパク質)(アクセッション番号:NP_359213.1;NC_003098)と約48%の同一性を有し、その4〜334アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、LacIファミリーの糖結合転写調節因子(アクセッション番号:NP_346232.1;NC_003028)と約46%の同一性を有し、その13〜332アミノ酸が、ペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)から得た、スクロースオペロンリプレッサー(Scrオペロン調節タンパク質)(アクセッション番号:sp|P43472|SCRR_PEDPE)と約35%の同一性を有し、その10〜334アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、リボースオペロン転写リプレッサー(アクセッション番号:NP_244594.1;NC_002570)と約35%の同一性を有し、また、その10〜332アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロースオペロンリプレッサー(アクセッション番号:NP_346162.1;NC_003028)と35%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号40(415アミノ酸)は、その3〜415アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たABCトランスポーター基質結合タンパク質(アクセッション番号:NP_359212.1;NC_003098)と約50%の同一性を有し、その19〜389アミノ酸が、アグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)から得た、糖結合タンパク質(アクセッション番号:NP_535638.1;NC_003306)と約27%の同一性を有し、その11〜396アミノ酸が、ノストック種(Nostocsp.)PCC7120から得た、ABCトランスポーター糖結合タンパク質(アクセッション番号:NP_488317.1;NC_003272)と約25%の同一性を有し、その76〜353アミノ酸が、ストレプトマイセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)から得た、糖輸送糖結合タンパク質(アクセッション番号:emb|CAB95275.1;AL359779)と相同なタンパク質と約26%の同一性を有し、その1〜324アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、糖ABCトランスポーター、ペリプラズマ糖結合タンパク質(アクセッション番号:NP_470104.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約26%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号42(294アミノ酸)は、その10〜285アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター膜貫通パーミアーゼ−糖トランスポーター(アクセッション番号:NP_359211.1;NC_003098)と約56%の同一性を有し、その7〜285アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、糖ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_464293.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約38%の同一性を有し、その7〜285アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、糖ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_470102.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約38%の同一性を有し、その12〜286アミノ酸が、シネコシスティス種(Synechocystis sp.)PCC6803から得た、ラクトース輸送系パーミアーゼタンパク質(LacF)(アクセッション番号:NP_440703.1;NC_000911)と約36%の同一性を有し、また、その11〜281アミノ酸が、キシレラ・ファスチジオーサ(Xylella fastidiosa)から得た、ABCトランスポーター糖パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_299726.1;NC_002488)と36%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号44(285アミノ酸)は、その12〜285アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たABCトランスポーター膜貫通パーミアーゼ−糖輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_359210.1;NC_003098)と約59%の同一性を有し、その30〜281アミノ酸が、アグロバクテリウム・トゥメファシエンスから得たタンパク質(アクセッション番号:NP_356672.1;NC_003063)と約32%の同一性を有し、その30〜281アミノ酸が、アグロバクテリウム・トゥメファシエンスから得た、ABCトランスポーター、膜貫通タンパク質(糖)(アクセッション番号:NP_534455.1;NC_003305)と約32%の同一性を有し、その10〜281アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_463711.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約33%の同一性を有し、また、その13〜281アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_469564.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号46(430アミノ酸)は、その2〜429アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たスクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_359209.1;NC_003098)と約36%の同一性を有し、その2〜429アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_346228.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有し、その18〜373アミノ酸が、サーマトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)から得た、β−フラクトシダーゼ (アクセッション番号:NP_229215.1;NC_000853)と約36%の同一性を有し、その21〜405アミノ酸が、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)から得た、β−フラクトルラノシダーゼ(EC3.2.1.26)(アクセッション番号:pir||JU0460)と約31%の同一性を有し、また、その21〜362アミノ酸が、大腸菌から得た、スクロース−6リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_311270.1;NC_002695)と35%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号48(368アミノ酸)は、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、マルチプルシュガー結合輸送ATP結合タンパク質(msmK)(アクセッション番号:sp|Q00752|MSMK_STRMU)と約65%の同一性を有し、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルチプルシュガー結合ABC輸送系(ATP結合タンパク質) (アクセッション番号:NP_269942.1; NC_002737)と約65%の同一性を有し、その1〜367アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質−マルチプルシュガー輸送(アクセッション番号:NP_359030.1;NC_003098)と約66%の同一性を有し、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルチプルシュガー結合ABC輸送系 (ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_608016.1;NC_003485)と約65%の同一性を有し、また、その1〜367アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質 (アクセッション番号:NP_346026.1;NC_003028)と66%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号50(490アミノ酸)は、その11〜489アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、gtfAタンパク質(アクセッション番号:pir||BWSOGM)と約63%の同一性を有し、その11〜490アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、スクロースホスホリダーゼ(EC2.4.1.7)(アクセッション番号:pir||A27626)と約63%の同一性を有し、その11〜489アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、スクロースホスホリダーゼ(スクロースグルコシルトランスフェラーゼ)(アクセッション番号:sp|P10249|SUCP_STRMU)と約63%の同一性を有し、その11〜484アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、デキストランスクラーゼ(スクロース6−グルコシルトランスフェラーゼ) (アクセッション番号:NP_359301.1;NC_003098)と約63%の同一性を有し、その11〜484アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロースホスホリラーゼ(アクセッション番号:NP_346325.1;NC_003028)と63%のの同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号52(328アミノ酸)は、その47〜316アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、リボースABCトランスポーター(リボース結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_391477.1;NC_000964)と約55%の同一性を有し、その5〜323アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、リボースABCトランスポーター基質結合タンパク質(アクセッション番号:NP_267791.1;NC_002662)と約45%の同一性を有し、その4〜278アミノ酸が、テトラジェノコッカス属・ハロフィルス(Tetragenococcus halophilus)から得た、リボース結合タンパク質(アクセッション番号:dbj|BAA31869.1;AB009593)と約42%の同一性を有し、その15〜316アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、リボースABCトランスポーター(リボース結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_244599.1;NC_002570)と約39%の同一性を有し、また、その4〜315アミノ酸が、パステゥレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)から得た、RbsBタンパク質(アクセッション番号:NP_245090.1;NC_002663)と42%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号54(285アミノ酸)は、その1〜277アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、リボースABCトランスポーター(パーミアーゼ)(アクセッション番号:NP_391476.1;NC_000964)と約60%の同一性を有し、その1〜277アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、リボース輸送系パーミアーゼタンパク質(rbcS)(アクセッション番号:sp|P36948|RBSC_BACSU)と約59%の同一性を有し、その4〜277アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、リボースABCトランスポーター(パーミアーゼ)(アクセッション番号:NP_244598.1;NC_002570)と約57%の同一性を有し、その4〜277アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、リボースABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267792.1;NC_002662)と約58%の同一性を有し、また、その4〜278アミノ酸が、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)から得た、D−リボースABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(rbsC)(アクセッション番号:NP_438661.1;NC_000907)と54%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号56(496アミノ酸)は、その5〜496アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たリボースABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_267793.1;NC_002662)と約59%の同一性を有し、その5〜496アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、リボースABCトランスポーター (ATP結合タンパク質) (アクセッション番号:NP_391475.1;NC_000964)と約57%の同一性を有し、その5〜496アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、ATP結合タンパク質 (アクセッション番号:pir||I40465)と約51%の同一性を有し、その5〜495アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、リボースABCトランスポーター (ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_244597.1;NC_002570)と約49%の同一性を有し、また、その7〜494アミノ酸が、アグロバクテリウム・トゥメファシエンスから得た、ABCトランスポーター、ヌクレオチド結合/ATPaseタンパク質[リボース](アクセッション番号:NP_533484.1;NC_003304)と45%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号58(134アミノ酸)は、その4〜134アミノ酸が、ラクトバチルス・サケイ(Lactobacillus sakei)から得たリボースパーミアーゼ(RbsD)(アクセッション番号:gb|AAD34337.1;AF115391)と約58%の同一性を有し、その4〜134アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、リボースABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_562547.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約51%の同一性を有し、その4〜132アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、リボースABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267794.1;NC_002662)と約50%の同一性を有し、その4〜134アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、リボースABCトランスポーター(パーミアーゼ) (アクセッション番号:NP_244596.1;NC_002570)と約45%の同一性を有し、その4〜134アミノ酸が、スタフィロコッカス・アウレウス亜種アウレウスから得た、リボースパーミアーゼ (アクセッション番号:NP_370793.1;NC_002758)と51%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号60(308アミノ酸)は、その4〜301アミノ酸が、ラクトバチルス・サケイから得たリボキナーゼ(RbsK)(アクセッション番号:gb|AAD34338.1;AF115391)と約51%の同一性を有し、その1〜303アミノ酸が、スタフィロコッカス・アウレウス亜種アウレウスから得た、リボキナーゼ(アクセッション番号:NP_370792.1;NC_002758)と相同なタンパク質と約48%の同一性を有し、その3〜305アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、リボキナーゼ(アクセッション番号:NP_562548.1;NC_003366)と約45%の同一性を有し、その1〜299アミノ酸が、ヘモフィルス・インフルエンザから得た、リボキナーゼ(RbsK)(アクセッション番号:NP_438663.1;NC_000907)と約41%の同一性を有し、その2〜300アミノ酸が、エルシニア・ペスティスから得た、リボキナーゼ(アクセッション番号:NP_403674.1;NC_003143)と38%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号62(285アミノ酸)は、その1〜285アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たマルトースABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267841.1;NC_002662)と約63%の同一性を有し、その6〜284アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルトース/マルトデキストリンABC輸送系タンパク質(パーミアーゼ) (アクセッション番号:NP_269423.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その12〜284アミノ酸が、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)から得た、malGタンパク質(アクセッション番号:pir||S63616)と相同なタンパク質と約38%の同一性を有し、その9〜285アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、マルトース/マルトデキストリン輸送系 (パーミアーゼ) (アクセッション番号:NP_243790.1;NC_002570)と約39%の同一性を有し、また、その7〜285アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、マルトデキストリン輸送系パーミアーゼ (アクセッション番号:NP_391294.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号64(452アミノ酸)は、その1〜452アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たマルトースABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267840.1;NC_002662)と約63%の同一性を有し、その3〜452アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルトース/マルトデキストリンABC輸送系タンパク質(パーミアーゼ)(アクセッション番号:NP_269422.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約52%の同一性を有し、その3〜452アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルトース/マルトデキストリンABC輸送系 (パーミアーゼ) (アクセッション番号:NP_607422.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約52%の同一性を有し、その28〜451アミノ酸が、クレブシエラ・オキシトカから得たmalFタンパク質(アクセッション番号. pir||S63615)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、また、その23〜451アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、マルトース/マルトデキストリン輸送系パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_243791.1;NC_002570)と33%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号66(408アミノ酸)は、その1〜407アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たマルトースABCトランスポーター基質結合タンパク質(アクセッション番号:NP_267839.1;NC_002662)と約49%の同一性を有し、その1〜405アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルトース/マルトデキストリン−結合タンパク質(アクセッション番号:NP_607421.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約37%の同一性を有し、その1〜405アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マルトース/マルトデキストリン−結合タンパク質(アクセッション番号:NP_269421.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有し、その1〜393アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、マルトース/マルトデキストリンABCトランスポーター(結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_471563.1; NC_003212)と相同なタンパク質と約27%の同一性を有し、また、その1〜403アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、マルトース/マルトデキストリン−結合タンパク質(アクセッション番号:NP_391296.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約26%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号68(368アミノ酸)は、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、多糖結合輸送ATP結合タンパク質(msmK)(アクセッション番号:sp|Q00752|MSMK_STRMU)と約64%の同一性を有し、その1〜366アミノ酸が、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、多糖結合ABC輸送系(ATP結合)タンパク質(アクセッション番号:NP_269942.1;NC_002737)と約64%の同一性を有し、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、多糖結合ABC輸送系(ATP結合)タンパク質(アクセッション番号:NP_608016.1;NC_003485)と約64%の同一性を有し、その1〜366アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質−多糖輸送(アクセッション番号:NP_359030.1;NC_003098)と約64%の同一性を有し、また、その1〜368アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、多糖ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_266577.1;NC_002662)63%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号70(512アミノ酸)は、その1〜510アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た糖ABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_269365.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約60%の同一性を有し、その1〜510アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、糖ABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_607296.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約60%の同一性を有し、その5〜503アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、糖ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_267484.1;NC_002662)と約59%の同一性を有し、その7〜503アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_345337.1;NC_003028)と約61%の同一性を有し、また、その7〜503アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質−リボース/ガラクトース輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_358342.1;NC_003098)と60%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号72(383アミノ酸)は、その7〜351アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、糖ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号s. NP_267485.1; NC_002662)と約49%の同一性を有し、その4〜351アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター膜貫通パーミアーゼ(リボース/ガラクトース輸送)(アクセッション番号:NP_358343.1;NC_003098)と約47%の同一性を有し、その4〜351アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_345338.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約47%の同一性を有し、その4〜342アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、糖ABCトランスポーター(パーミアーゼタンパク質)(アクセッション番号:NP_269364.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、また、その4〜342アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、糖ABCトランスポーター(パーミアーゼタンパク質)(アクセッション番号:NP_607295.1; NC_003485)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号74(318アミノ酸)は、その1〜318アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、糖ABCトランスポーター(パーミアーゼタンパク質)(アクセッション番号:NP_607294.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約67%の同一性を有し、その1〜318アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、糖ABCトランスポーター(パーミアーゼタンパク質)(アクセッション番号:NP_269363.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約66%の同一性を有し、その1〜318アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_345339.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約65%の同一性を有し、その1〜318アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、糖ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267486.1;NC_002662)と約63%の同一性を有し、その6〜318アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、糖ABCトランスポーター(パーミアーゼタンパク質) (アクセッション番号:NP_470764.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約61%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号76(450アミノ酸)は、その11〜448アミノ酸が、ナイセリア・メニンジタイディス(Neisseria meningitidis)から得た糖トランスポーター(アクセッション番号:NP_273437.1;NC_003112)と相同なタンパク質と約68%の同一性を有し、その11〜448アミノ酸が、ナイセリア・メニンジタイディスから得た、インテグラルな膜輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_284797.1;NC_003116)と相同なタンパク質と約68%の同一性を有し、その17〜229アミノ酸が、カウロバクター・クレセンタス(Caulobacter crescentus)から得たトランスポーター(アクセッション番号:NP_421086.1;NC_002696)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、その31〜450アミノ酸が、リコパーシコン・エスクレンタム(Lycopersicon esculentum)から得たスクローストランスポーター(アクセッション番号:gb|AAG09270.1;AF176950)と約21%の同一性を有し、また、その31〜442アミノ酸が、アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis thaliana)から得たスクローストランスポーター(アクセッション番号gb|AAG09191.1;AF175321)と21%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号78(495アミノ酸)は、その8〜482アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_266394.1;NC_002662)と約32%の同一性を有し、その8〜482アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_464506.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その8〜482アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_470317.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その7〜422アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、MDR関連パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_149294.1;NC_001988)と約30%の同一性を有し、また、その8〜425アミノ酸が、ストレプトマイセス・コエリカラーから得た、膜輸送タンパク質 (アクセッション番号:emb|CAB89031.1;AL353870)と相同なタンパク質と約29%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号80(471アミノ酸)は、その1〜440アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_266394.1;NC_002662)と約32%の同一性を有し、その1〜464アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_464506.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その1〜464アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_470317.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その1〜412アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、MDR関連パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_149294.1;NC_001988)と約29%の同一性を有し、また、その4〜459アミノ酸が、ストレプトマイセス・コエリカラーから得た、エクスポーター(アクセッション番号:pir||T36377)と相同なタンパク質と約28%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号82(412アミノ酸)は、その18〜400アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た薬剤排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_472212.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、その18〜400アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、薬剤排出トランスポーター(アクセッション番号:NP_466263.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、その18〜397アミノ酸が、大腸菌から得た輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_415571.1;NC_000913)と相同なタンパク質と約48%の同一性を有し、その15〜399アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、多剤耐性排出パンプであるタンパク質(アクセッション番号:NP_266282.1;NC_002662)と約47%の同一性を有し、また、その18〜399アミノ酸が、サルモネラ・チフィムリウムから得た、MFSファミリー輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_460125.1;NC_003197)と相同なタンパク質と約48%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号84(462アミノ酸)は、その9〜413アミノ酸が、オエノコッカス・オエニ(Oenococcus oeni)から得たORFC(アクセッション番号:emb|CAB61253.1;AJ250422)と約38%の同一性を有し、その2〜378アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_267695.1;NC_002662)と約38%の同一性を有し、その6〜411アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た薬剤耐性タンパク質(アクセッション番号:Np_606824.1;nc_003485)と相同なタンパク質と約34%の同一性を有し、その6〜411アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た薬剤耐性タンパク質(アクセッション番号:NP_268834.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約33%の同一性を有し、また、その2〜454アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た薬剤排出タンパク質(アクセッション番号:NP_267504.1;NC_002662)と34%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号86(490アミノ酸)は、その3〜476アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た薬剤排出タンパク質(アクセッション番号:NP_466111.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約55%の同一性を有し、その3〜476アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た薬剤排出タンパク質(アクセッション番号:NP_472062.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その6〜478アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た多剤耐性タンパク質(アクセッション番号:NP_267065.1;NC_002662)と約45%の同一性を有し、その8〜484アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た多剤耐性タンパク質(アクセッション番号:NP_388266.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、その18〜425アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た多剤耐性タンパク質(アクセッション番号:NP_388782.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約44%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号88(416アミノ酸)は、その17〜408アミノ酸が、デスルフィトバクテリウム・ハフニエンス(Desulfitobacterium hafniense)から得たタンパク質(アクセッション番号:gb|AAL87781.1;AF403184)と約26%の同一性を有し、その26〜408アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、主要な促進因子スーパーファミリーのトランスポーター(アクセッション番号:NP_359046.1;NC_003098)と約25%の同一性を有し、その61〜399アミノ酸が、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)から得た排出タンパク質(アクセッション番号:NP_282813.1;NC_002163)と相同なタンパク質と約21%の同一性を有し、その25〜368アミノ酸が、アグロバクテリウム・トゥメファシエンスから得た、MFSパーミアーゼ(アクセッション番号:NP_533033.1;NC_003304)と相同なタンパク質と約19%の同一性を有し、また、その19〜205アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、多剤耐性タンパク質(アクセッション番号:NP_244175.1;NC_002570)と25%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号90(548アミノ酸)は、その17〜546アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得たトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_471001.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約38%の同一性を有し、その17〜546アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得たトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_465149.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約37%の同一性を有し、その1〜534アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たポリサッカライドトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_358976.1;NC_003098)と約36%の同一性を有し、その17〜534アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たポリサッカライド生合成タンパク質(アクセッション番号:NP_345978.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有し、また、その12〜546アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_267962.1;NC_002662)と35%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号92(485アミノ酸)は、その1〜484アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た排出トランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_464506.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約44%の同一性を有し、その1〜484アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た排出トランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_470317.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約44%の同一性を有し、その9〜420アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、MDR関連パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_149294.1;NC_001988)と約34%の同一性を有し、その12〜475アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得たトランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_266394.1;NC_002662)と約33%の同一性を有し、また、その1〜457アミノ酸が、ミクソコックス・キサンザス(Myxococcus xanthus)から得た仮想タンパク質(アクセッション番号:emb|CAB37973.1;X76640)と34%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号94(199アミノ酸)は、その23〜173アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た薬剤排出トランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_472212.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、その23〜173アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た薬剤排出トランスポータータンパク質(アクセッション番号:NP_466263.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約45%の同一性を有し、その23〜173アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、多剤耐性排出ポンプタンパク質(アクセッション番号:NP_266282.1;NC_002662)と約49%の同一性を有し、その23〜173アミノ酸が、サルモネラ・エンテリカ亜種エンテリカ・セロバール・チフィから得た排出ポンプタンパク質(アクセッション番号:NP_454977.1;NC_003198)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有し、また、その23〜173アミノ酸が、サルモネラ・チフィムリウムから得たパーミアーゼ(アクセッション番号:NP_459377.1;NC_003197)と相同なタンパク質と約46%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号96(538アミノ酸)は、その4〜525アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たポリサッカライドトランスポーター(アクセッション番号:NP_358976.1;NC_003098)と約32%の同一性を有し、その5〜525アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たポリサッカライド生合成タンパク質(アクセッション番号:NP_345978.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約32%の同一性を有し、その5〜526アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_606680.1;NC_003485)と約33%の同一性を有し、その5〜526アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_268708.1;NC_002737)と約33%の同一性を有し、また、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_267962.1;NC_002662)と30%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号98(328アミノ酸)は、その1〜323アミノ酸が、ペディオコッカス・ペントサセウスから得た、スクロースオペロン調節タンパク質(scrR)(アクセッション番号:sp|P43472|SCRR_PEDPE)と約57%の同一性を有し、その1〜322アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロースオペロンリプレッサー(アクセッション番号:NP_346162.1;NC_003028)と約51%の同一性を有し、その1〜326アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、スクロースオペロン調節タンパク質(scrR)(アクセッション番号:sp|Q54430|SCRR_STRMU)と約49%の同一性を有し、その1〜322アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、スクロースオペロンリプレッサー(アクセッション番号:NP_607889.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、また、その1〜322アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、スクロースオペロンリプレッサー(アクセッション番号:Np_269821.1;nc_002737)と相同なタンパク質と49%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号100(485アミノ酸)は、その1〜466アミノ酸が、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)から得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(ScrB)(アクセッション番号:pir||S68598)と約50%の同一性を有し、その1〜461アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_359160.1;NC_003098)と約49%の同一性を有し、その1〜461アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_346161.1;NC_003028)と約49%の同一性を有し、その1〜466アミノ酸が、そのストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_607888.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約49%の同一性を有し、また、その1〜466アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ(アクセッション番号:NP_269820.1;NC_002737)と相同なタンパク質と49%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号102(649アミノ酸)は、その1〜645アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系酵素II(EC2.7.1.69)、スクロース特異的IIABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:sp|P12655|PTSA_STRMU)と約65%の同一性を有し、その1〜647アミノ酸が、ペディオコッカス・ペントサセウスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系酵素II(EC2.7.1.69、スクロース特異的酵素IIABC(アクセッション番号:sp|P43470|PTSA_PEDPE)約56%の同一性を有し、その1〜643アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティスから得た、酵素IIスクロースタンパク質(アクセッション番号:emb|CAB09690.1;Z97015)と約52%の同一性を有し、その114〜647アミノ酸が、ラクトバチルス・サケイから得た、PTSのスクロース特異的酵素II(アクセッション番号:gb|AAK92528.1;AF401046)と約52%の同一性を有し、また、その1〜621アミノ酸が、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)から得た、ホスホトランスフェラーゼ系IIBコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_601842.1;NC_003450)と45%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号104(667アミノ酸)は、その192〜661アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、β−グルコシド特異的PTS系IIABCコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266583.1;NC_002662)と約42%の同一性を有し、その191〜652アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)β−グルコシド特異的酵素IIABC(アクセッション番号:NP_464560.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、その191〜662アミノ酸が、クロストリジウム・ロンギスポラムから得た、PTS−依存性酵素II(アクセッション番号:gb|AAC05713.1;L49336)と約37%の同一性を有し、その191〜666アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素II ABC コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241461.1;NC_002570)と約36%の同一性を有し、また、その191−650アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系、β−グルコシド特異的酵素IIABCタンパク質(アクセッション番号:NP_469373.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約36%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号106(241アミノ酸)は、その1〜238アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得たトレハロースオペロン転写リプレッサー(アクセッション番号:sp|P39796|TRER_BACSU)と約47%の同一性を有し、その4〜238アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、トレハロースオペロンの転写リプレッサー(アクセッション番号:NP_241739.1;NC_002570)と約41%の同一性を有し、その9〜237アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た転写調節因子GntRファミリー(アクセッション番号:NP_470558.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約44%の同一性を有し、その9〜237アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、転写調節因子GntRファミリー(アクセッション番号:NP_464778.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約44%の同一性を有し、その5−238アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、GntRファミリーの転写調節因子(アクセッション番号:NP_266581.1;NC_002662)と41%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号108(570アミノ酸)は、その22〜566アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得たデキストラングルコシダーゼ(アクセッション番号:NP_608103.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約56%の同一性を有し、その23〜568アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たデキストラングルコシダーゼ(アクセッション番号:NP_359290.1;NC_003098)と約57%の同一性を有し、その22〜566アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得たデキストラングルコシダーゼ(アクセッション番号:NP_270026.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約56%の同一性を有し、その23〜568アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、デキストラングルコシダーゼDexS(アクセッション番号:NP_346315.1;NC_003028)と相同なタンパク質と約57%の同一性を有し、また、その17〜570アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、α−グルコシダーゼ(アクセッション番号:NP_561478.1;NC_003366)と54%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号110(370アミノ酸)は、その1〜368アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たABCトランスポーターATP結合タンパク質−多糖輸送タンパク質(アクセッション番号:NP_359030.1;NC_003098)と約67%の同一性を有し、その1〜368アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_346026.1;NC_003028)と約67%の同一性を有し、その1〜368アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、多糖結合輸送ATP結合タンパク質(msmK)(アクセッション番号:sp|Q00752|MSMK_STRMU)と約66%の同一性を有し、その1〜365アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、糖ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_469649.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約68%の同一性を有し、また、その1〜365アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、糖ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_463809.1;NC_003210)と相同なタンパク質と67%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号112(278アミノ酸)は、その2〜278アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た多糖結合輸送系パーミアーゼタンパク質(msmG)(アクセッション番号:sp|Q00751|MSMG_STRMU)と約81%の同一性を有し、その1〜278アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_346326.1;NC_003028)と73%の同一性を有し、その2〜278アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター膜貫通パーミアーゼ−マルチプルシュガー(アクセッション番号:NP_359302.1;NC_003098)と約72%の同一性を有し、その72〜278アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た仮想タンパク質断片(アクセッション番号:pir||B27626)と約85%の同一性を有し、また、その4〜278アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、糖パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_350251.1;NC_003030)と44%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号114(291アミノ酸)は、その4〜290アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター膜貫通パーミアーゼ−マルチプルシュガー(アクセッション番号:NP_359303.1;NC_003098)と約73%の同一性を有し、その4〜290アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_346327.1;NC_003028)と約73%の同一性を有し、その1〜290アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、マルチプルシュガー結合輸送系パーミアーゼタンパク質(msmF)(アクセッション番号:sp|Q00750|MSMF_STRMU)と約73%の同一性を有し、その6〜291アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、ABC型糖輸送系、パーミアーゼコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_350252.1;NC_003030)と約53%の同一性を有し、また、その2〜291アミノ酸が、サーモアンアエロバクテリウム・サーモスルフリゲネス(Thermoanaerobacterium thermosulfurigenes)から得た、潜在的澱粉分解産物輸送系パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:sp|P37730|AMYD_THETU)と32%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号116(423アミノ酸)は、その8〜421アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、マルチプルシュガー結合タンパク質前駆体(アクセッション番号:sp|Q00749|MSME_STRMU)と約56%の同一性を有し、その9〜421アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、糖ABCトランスポーター、糖結合タンパク質(アクセッション番号:NP_346328.1;NC_003028)と約56%の同一性を有し、その9〜421アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター基質結合タンパク質−マルチプルシュガー(アクセッション番号:NP_359304.1;NC_003098)と約56%の同一性を有し、その9〜420アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、ABC型糖輸送系、ペリプラズマ糖結合コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_350253.1;NC_003030)と約29%の同一性を有し、また、その6〜412アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、マルチプルシュガー結合タンパク質(アクセッション番号:NP_391140.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約24%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号118(279アミノ酸)は、その1〜273アミノ酸が、ペディオコッカス・ペントサセウスから得た、ラフィノースオペロン転写調節タンパク質(rafR)(アクセッション番号:sp|P43465|RAFR_PEDPE)と約57%の同一性を有し、その5〜273アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た転写調節因子(msmR)(アクセッション番号:pir||A42400)と相同なタンパク質と約35%の同一性を有し、その5〜273アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、msmオペロン調節タンパク質(アクセッション番号:sp|Q00753|MSMR_STRMU)と約35%の同一性を有し、その19〜273アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、msmオペロン調節タンパク質(アクセッション番号:NP_346330.1;NC_003028)と約36%の同一性を有し、また、その19〜273アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、msm(マルチプルシュガー代謝)オペロン調節タンパク質(アクセッション番号:NP_359306.1;NC_003098)と36%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号120(277アミノ酸)は、その37〜141アミノ酸が、トレポネマ・パリドゥム(Treponema pallidum)から得た、rRNAメチラーゼ(アクセッション番号:NP_218549.1;NC_000919)と相同なタンパク質と約28%の同一性を有し、その74〜141アミノ酸が、ギラルディア・テータ(Guillardia theta)から得た、GTP結合核タンパク質RAN(アクセッション番号:NP_113408.1;NC_002753)と約32%の同一性を有し、その75〜141アミノ酸が、ディクティオステリウム・ディスコイデウム(Dictyostelium discoideum)から得た、GTP結合核タンパク質RAN/TC4(アクセッション番号:sp|P33519|RAN_DICDI)と約29%の同一性を有し、また、140〜190アミノ酸が、アラビドプシス・タリアナから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_191798.1;NM_116104)と約25%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号122(530アミノ酸)は、その8〜524アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267678.1;NC_002662)と約26%の同一性を有し、その49〜518アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_344680.1;NC_003028)と約25%の同一性を有し、その49〜518アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_357731.1;NC_003098)と約25%の同一性を有し、その47〜511アミノ酸が、シネコシスティス種PCC6803から得た、ABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_440626.1;NC_000911)と約24%の同一性を有し、また、その7〜511アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得たABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_388852.1;NC_000964)と相同なタンパク質と約24%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号124(530アミノ酸)は、その4〜524アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267678.1;NC_002662)と約24%の同一性を有し、その55〜508アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_344680.1;NC_003028)と約25%の同一性を有し、その55〜508アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_357731.1;NC_003098)と約25%の同一性を有し、その1〜511アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、薬剤排出ABCトランスポーター、ATP結合/パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_345800.1;NC_003028)と約24%の同一性を有し、また、その1〜511アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通タンパク質(アクセッション番号:NP_358796.1;NC_003098)と24%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号126(527アミノ酸)は、その8〜527アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267678.1;NC_002662)と約25%の同一性を有し、その13〜520アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_357731.1;NC_003098)と約24%の同一性を有し、その13〜520アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_344680.1;NC_003028)と約24%の同一性を有し、その22〜511アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、薬剤排出ABCトランスポーター、ATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_345800.1;NC_003028)と約22%の同一性を有し、その22〜511アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通タンパク質(アクセッション番号:NP_358796.1;NC_003098)と22%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号128(534アミノ酸)は、その14〜512アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たcomAタンパク質(アクセッション番号:pir||A39203)と約23%の同一性を有し、その3〜512アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティスから得た、ラクトコシンA(Lactococcin A)輸送ATP結合タンパク質(lcnC)(アクセッション番号:sp|Q00564|LCNC_LACLA)と約26%の同一性を有し、その14〜512アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、トランスポーターATP結合タンパク質(ComA)(アクセッション番号:NP_357637.1;NC_003098)と約23%の同一性を有し、その113〜509アミノ酸が、ストレプトコッカス・サリバリウスから得た、ABCトランスポーター(アクセッション番号:gb|AAC72026.1;AF043280)と約25%の同一性を有し、また、その14〜512アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、コンピテンス因子を輸送するATP結合/パーミアーゼタンパク質(ComA)(アクセッション番号:NP_344591.1;NC_003028)と22%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号130(527アミノ酸)は、その16〜524アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267678.1;NC_002662)と約23%の同一性を有し、その6〜520アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_344680.1;NC_003028)と約25%の同一性を有し、その6〜520アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_357731.1;NC_003098)と約25%の同一性を有し、その105〜511アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通タンパク質(アクセッション番号:NP_358796.1;NC_003098)と約24%の同一性を有し、また、その99〜511アミノ酸が、ノストック種PCC7120から得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_490403.1;NC_003276)と25%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号132(529アミノ酸)は、その10〜526アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267678.1;NC_002662)と約25%の同一性を有し、その112〜525アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合/膜貫通パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_357731.1;NC_003098)と約26%の同一性を有し、その112〜525アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_344680.1;NC_003028)と約26%の同一性を有し、その107〜518アミノ酸が、ブレビバチルス・ブレビス(Brevibacillus brevis)から得た、ABCトランスポーター(TycD)(アクセッション番号:pir||T31077)と相同なタンパク質と約24%の同一性を有し、また、その83〜521アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、薬剤排出ABCトランスポーター、ATP結合/パーミアーゼ(アクセッション番号:NP_345800.1;NC_003028)と24%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号134(600アミノ酸)は、その2〜600アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得たABCトランスポーター(パーミアーゼ)(アクセッション番号:NP_471553.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約23%の同一性を有し、その1〜598アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ABCトランスポーター(パーミアーゼ)(アクセッション番号:NP_465271.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約23%の同一性を有し、その1〜599アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得たABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_561767.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約22%の同一性を有し、その1〜564アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得たABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_561039.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約22%の同一性を有し、また、その4〜593アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得たパーミアーゼ(アクセッション番号:NP_346868.1;NC_003030)と相同なタンパク質と22%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号136(249アミノ酸)は、その1〜242アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得たABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_561766.1; NC_003366)と約58%の同一性を有し、その3〜242アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得たABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_561038.1;NC_003366)と相同なタンパク質と約55%の同一性を有し、その1〜242アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得たABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_465638.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約51%の同一性を有し、その1〜242アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得たABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_471552.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約50%の同一性を有し、その3〜242アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質 (アクセッション番号:NP_346867.1;NC_003030)と54%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastPによる配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号138(423アミノ酸)は、その2〜391アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_270004.1;NC_002737)と約21%の同一性を有し、その2〜383アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_608080.1;NC_003485)と約21%の同一性を有し、その9〜166アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、yvbJタンパク質(アクセッション番号:NP_391268.1;NC_000964)と約26%の同一性を有し、その92〜281アミノ酸が、ヤギ関節炎脳炎ウイルス(caprine arthritis-encephalitis virus)から得た、envポリタンパク前駆体タンパク質(アクセッション番号:pir||VCLJC6)と約25%の同一性を有し、その92〜281アミノ酸が、エンベロップ糖タンパク質(アクセッション番号:gb|AAD14661.1;AF105181)と24%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号140(438アミノ酸)は、その86〜216アミノ酸が、ブロコトリクス・カンペストリス(Brochothrix campestris)から得た輸送補助タンパク質(アクセッション番号:gb|AAC95141.1;AF075600)と約27%の同一性を有し、その107〜219アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、バクテロシン輸送補助タンパク質(アクセッション番号:NP_345950.1;NC_003028)と約26%の同一性を有し、その107〜219アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得たBtaタンパク質(アクセッション番号:gb|AAD56628.1;AF165218)と約26%の同一性を有し、その88〜201アミノ酸が、バチルス・アンスラシス(Bacillus anthracis)から得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_052783.1;NC_001496)と23%の同一性を有し、その144〜214アミノ酸が、ナイセリア・メニンジタイディスから得たチオレドキシン(thioredoxin)(アクセッション番号:NP_274384.1;NC_003112)と32%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号142(196アミノ酸)は、その1〜196アミノ酸が、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)から得たタンパク質(アクセッション番号:dbj|BAA82351.1;AB029612)と約56%の同一性を有し、その10〜196アミノ酸が、ラクトバチルス菌種から得た仮想タンパク質(アクセッション番号:sp|P29470|YLA1_LACAC)と約49%の同一性を有し、その41〜196アミノ酸が、ラクトバチルス・カゼイから得た、ABCトランスポーター補助因子(アクセッション番号:np_542220.1;nc_003320)と約28%の同一性を有し、その90〜196アミノ酸が、ラクトバチルス・プランタルムから得た、ABCトランスポーター(PlnH)補助因子(アクセッション番号:emb|CAA64190.1;X94434)と35%の同一性を有し、また、その41〜196アミノ酸が、ラクトバチルス・サケから得た、ABCエキスポーター補助因子(SapE)(アクセッション番号:pir||A56973)と相同なタンパク質と30%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号144(720アミノ酸)は、その9〜720アミノ酸が、ラクトバチルス・プランタルムから得たABCトランスポーター(PlnG)(アクセッション番号:emb|CAA64189.1;X94434)と約62%の同一性を有し、その6〜720アミノ酸が、ラクトバチルス・サケイから得た、ATP依存性転移タンパク質(translocation protein)(sppT)(アクセッション番号:pir||57913)と相同なタンパク質と約62%の同一性を有し、その2〜720アミノ酸が、ラクトバチルス・サケイから得た、ATP依存性転移タンパク質(SapT)(アクセッション番号:pir||I56273)と約62%の同一性を有し、また、その9〜720アミノ酸が、ラクトバチルス・カゼイから得た、ABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_542219.1;NC_003320)と62%の同一性を有し、また、その25〜718アミノ酸が、ラクトバチルス・アシドフィルスから得た、ABCトランスポーター(アクセッション番号:NP_604412.1;NC_003458)と57%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号146(234アミノ酸)は、その13〜228アミノ酸が、スタフィロコッカス・アウレウス亜種アウレウスから得たABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_370833.1; NC_002758)と相同なタンパク質と約52%の同一性を有し、その11〜234アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、ABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_606994.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約50%の同一性を有し、その11〜234アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、ABCトランスポーター (ATP結合タンパク質) (アクセッション番号:NP_268993.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約50%の同一性を有し、その13〜232アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_266815.1;NC_002662)と50%の同一性を有し、また、その11〜233アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_268413.1;NC_002662)と53%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号148(353アミノ酸)は、その1〜352アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_268412.1;NC_002662)と約40%の同一性を有し、その1〜352アミノ酸が、スタフィロコッカス・アウレウス亜種アウレウスから得た保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_370832.1;NC_002758)と約38%の同一性を有し、その1〜352アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_268992.1;NC_002737)と約33%の同一性を有し、その1〜352アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_606993.1;NC_003485)と33%の同一性を有し、また、その1〜352アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_266816.1;NC_002662)と34%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号150(188アミノ酸)は、その14〜85アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た転写レギュレーター(アクセッション番号: NP_266817.1;NC_002662)と約47%の同一性を有し、その21〜90アミノ酸が、アキフェクス・エオリクス(Aquifex aeolicus)から得た、TetR/AcrRファミリーの転写調節因子(アクセッション番号:NP_213195.1;NC_000918)と約28%の同一性を有し、その14〜75アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、AcrRファミリーの転写調節因子(アクセッション番号:NP_348163.1;NC_003030)と約30%の同一性を有し、その25〜109アミノ酸が、ストレプトマイセス・コエリカラーから得た転写調節因子(アクセッション番号:emb|CAB93030.1;AL357432)と相同なタンパク質と29%の同一性を有し、また、その27〜88アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、TetR/AcrRファミリーの転写調節因子(アクセッション番号:NP_347457.1;NC_003030)と41%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号152(236アミノ酸)は、その3〜236アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_359090.1;NC_003098)と約65%の同一性を有し、その4〜236アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_346092.1;NC_003028)と約66%の同一性を有し、その4〜236アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、ABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_607321.1;NC_003485)と相同なタンパク質と約65%の同一性を有し、その4〜236アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、ABCトランスポーター(ATP結合タンパク質)(アクセッション番号:NP_269390.1;NC_002737)と相同なタンパク質と65%の同一性を有し、また、その4〜236アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ABCトランスポーター、ATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_464748.1;NC_003210)と相同なタンパク質と62%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号154(846アミノ酸)は、その6〜846アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターパーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_267260.1;NC_002662)と約41%の同一性を有し、その2〜846アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_359089.1;NC_003098)と約34%の同一性を有し、その2〜846アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_346091.1;NC_003028)と約34%の同一性を有し、その4〜846アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_269389.1;NC_002737)と33%の同一性を有し、また、その4〜846アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_607320.1;NC_003485)と33%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号156(78アミノ酸)は、その12〜70アミノ酸が、アラビドプシス・タリアナから得たタンパク質(アクセッション番号:gb|AAF19707.1;AC008047)と約30%の同一性を有し、その12〜70アミノ酸が、アラビドプシス・タリアナから得た、ATP依存性銅トランスポーター(アクセッション番号:NP_176533.1;NM_105023)と相同なタンパク質と約30%の同一性を有し、その1〜65アミノ酸が、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)から得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_579673.1;NC_003413)と約32%の同一性を有し、また、その21〜55アミノ酸が、TT型肝炎ウイルス(アクセッション番号:gb|AAK11712.1;AF345529)と37%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号158(379アミノ酸)は、その32〜368アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_470340.1; NC_003212)と約36%の同一性を有し、その32〜353アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た保存された仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_464529.1;NC_003210)と約37%の同一性を有し、その87〜370アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティスから得たタンパク質(アクセッション番号:emb|CAA68042.1;X99710)と約36%の同一性を有し、その28〜372アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た仮想タンパク質(アクセッション番号:NP_267885.1;NC_002662)と31%の同一性を有し、また、その32〜348アミノ酸が、アクチノシンネマ・プレティオサム亜種アウランティクム(Actinosynnema pretiosum subsp. auranticum)から得たタンパク質(アクセッション番号:gb|AAC14002.1;U33059)と30%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号160(779アミノ酸)は、その1〜308アミノ酸が、ストレプトコッカス・ミュータンスから得た、ABCトランスポーターATP結合サブユニット(アクセッション番号:gb|AAD09218.1;U73183)と約61%の同一性を有し、その1〜362アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、ABCトランスポーターATP結合/パーミアーゼタンパク質(アクセッション番号:NP_266870.1;NC_002662)と約37%の同一性を有し、その1〜295アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_464271.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、その1〜221アミノ酸が、アルケオグロブス・フルギダス(Archaeoglobus fulgidus)から得た、ABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_070298.1;NC_000917)と47%の同一性を有し、また、その1〜218アミノ酸が、アルケオグロブス・フルギダスから得たABCトランスポーターATP結合タンパク質(アクセッション番号:NP_069851.1;NC_000917)と49%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号162(38アミノ酸)は、その1〜27アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_149230.1;NC_001988)と約66%の同一性を有し、その3〜27アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_463629.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約72%の同一性を有し、その3〜27アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_469488.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約72%の同一性を有し、その1〜27アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、PTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_561737.1;NC_003366)と66%の同一性を有し、その2〜27アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_269761.1;NC_002737)と65%の同一性を有することが明らかになった。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号164(105アミノ酸)は、その1〜103アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_463629.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約60%の同一性を有し、その1〜103アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系マンノース特異的因子IIAB(アクセッション番号:NP_469488.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約59%の同一性を有し、その1〜104アミノ酸が、クロストリジウム・パーフリンゲンズから得た、PTS系タンパク質(アクセッション番号:NP_561737.1;NC_003366)と約57%の同一性を有し、その1〜104アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_149230.1;NC_001988)と53%の同一性を有し、また、その1〜96アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIAB(アクセッション番号:NP_607831.1;NC_003485)と54%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号166(269アミノ酸)は、その1〜269アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得たPTS系マンノース特異的因子IIC(アクセッション番号:NP_469489.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約69%の同一性を有し、その1〜269アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系マンノース特異的因子IIC(アクセッション番号:NP_463630.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約69%の同一性を有し、その1〜269アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTS系マンノース特異的IICコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_344821.1;NC_003028)と約67%の同一性を有し、その1〜269アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIC(アクセッション番号:NP_269762.1;NC_002737)と相同なタンパク質と65%の同一性を有し、また、その1〜269アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、マンノース/フラクトース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIIC(アクセッション番号:NP_149231.1;NC_001988)と64%の同一性を有ることが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号168(307アミノ酸)は、その5〜307アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、PTS系マンノース特異的因子IID(アクセッション番号:NP_469490.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約67%の同一性を有し、その5〜307アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、PTS系マンノース特異的因子IID(アクセッション番号:NP_463631.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約67%の同一性を有し、その6〜303アミノ酸が、クロストリジウム・アセトブチリクムから得た、マンノース特異的ホスホトランスフェラーゼ系コンポーネントIID(アクセッション番号:NP_149232.1;NC_001988)であるタンパク質の約64%の同一性を有し、その4〜300アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、マンノース特異的PTS系コンポーネントIID(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_267864.1;NC_002662)と64%の同一性を有し、また、その5〜307アミノ酸が、ストレプトコッカス・ニューモニエから得た、PTS系マンノース特異的IIDコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_344820.1;NC_003028)と64%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号170(111アミノ酸)は、その4〜105アミノ酸が、タンパク質と約51%の同一性を有し、その4〜105アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IIタンパク質(アクセッション番号:NP_269441.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約51%の同一性を有し、その4〜110アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素 IIB コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_466205.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その4〜110アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素IIBコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_472159.1; NC_003212)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その4〜105アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素II (アクセッション番号:NP_607438.1;NC_003485)と相同なタンパク質と50%の同一性を有し、その1〜109アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IIBコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266569.1;NC_002662)であるタンパク質を50%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号170(111アミノ酸)は、その4〜105アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素IIタンパク質(アクセッション番号:NP_269441.1;NC_002737)と相同なタンパク質と約51%の同一性を有し、その4〜110アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素 IIB コンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_466205.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その4〜110アミノ酸が、リステリア・イノキュアから得た、セロビオースホスホトランスフェラーゼ酵素 IIB コンポーネント(アクセッション番号:NP_472159.1;NC_003212)と相同なタンパク質と約54%の同一性を有し、その4〜105アミノ酸が、ストレプトコッカス・ピオゲネスから得た、PTS系酵素II(アクセッション番号:NP_607438.1;NC_003485)と相同なタンパク質と50%の同一性を有し、その1〜109アミノ酸が、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスから得た、セロビオース特異的PTS系IIBコンポーネントタンパク質(EC2.7.1.69)(アクセッション番号:NP_266569.1;NC_002662)と50%の同一性を有することが示された。
ギャップを考慮したBlastP(バージョン)による配列アラインメントから、以下のことが示された。すなわち、配列番号174(560アミノ酸)は、その1〜551アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素II、ABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241162.1;NC_002570)と約39%の同一性を有し、その1〜551アミノ酸が、リステリア・モノサイトゲネスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)β−グルコシド特異的酵素II、ABCコンポーネント(アクセッション番号:NP_464265.1;NC_003210)と相同なタンパク質と約39%の同一性を有し、その1〜554アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)β−グルコシド特異的酵素II、ABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_391806.1;NC_000964)と約38%の同一性を有し、その1〜554アミノ酸が、バチルス・サブチリスから得た、PTS系β−グルコシド特異的IIABCコンポーネントタンパク質(EIIABC−BGL)(β−グルコシド−パーミアーゼIIABCコンポーネント)(アクセッション番号:sp|P40739|PTBA_BACSU)と38%の同一性を有し、その1〜554アミノ酸が、バチルス・ハロデュランスから得た、PTS系β−グルコシド特異的酵素II、ABCコンポーネントタンパク質(アクセッション番号:NP_241461.1;NC_002570)と37%の同一性を有することが示された。
配列番号176〜364中、偶数番号で示される配列のトップBlast結果を表2に示す。
Figure 2011200232
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実施例2[アミノ酸配列のPFAM結果]
本発明のアミノ酸配列のtopPFAMの結果を表3に示す。
Figure 2011200232
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Figure 2011200232
実施例3[糖代謝遺伝子]
ラクトバチルス・アシドフィルスは、そのAPI50糖発酵パターンから示されるように、モノサッカライド、ジサッカライド、ポリサッカライドを含む種々の糖質を利用する能力を有する。特に、上部胃腸管での消化を逃れる複雑な食餌性糖質(ラフィノース、フラクトオリゴサッカライド等)(Gibson et al. (1995) J. Nutr. 125:1401-1412; Barrangou et al. (2003) Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A 100:8957-8962)を利用することができる。NCFMゲノムは、糖質利用に関連する多種多様な遺伝子をコードし、かかる遺伝子には、ホスホエノールピルビン酸糖トランスフェラーゼ系(PTS)の遺伝子20種、及びトランスポーターに関するATP結合カセット(ABC)ファミリーの遺伝子5種が含まれる。トレハロース(ORF1012)(配列番号103及び289)、フラクトース(ORF1777)(配列番号35)、スクロース(ORF 401)(配列番号101)、グルコース及びマンノース(ORF452(配列番号1及び263)、ORF453(配列番号161)、ORF454(配列番号163)、ORF455(配列番号165)及びORF456(配列番号167))、メリビオース(ORF1705)(配列番号33)、ゲンチオビオース及びセロビオース(ORF 1369)(配列番号17及び269)、サリシン(ORF876)(配列番号169)、ORF877(配列番号3)、ORF879(配列番号171))、アルブチン(ORF884)(配列番号27)、及びN−アセチルグルコサミン(ORF146)(配列番号21)に対する仮想PTSトランスポーターが同定された。FOS(ORF502(配列番号39及び273)ORF504(配列番号43)、ORF506(配列番号47))、ラフィノース(ORF1439(配列番号109)、ORF1440(配列番号111及び293)、ORF1441(配列番号113)、ORF1442(配列番号115及び295)、及びマルトース(ORF1854〜ORF1857)に対する仮想ABCトランスポーターが同定された。仮想ラクトース−ガラクトースパーミアーゼも同定された(ORF1463)(配列番号175)。これらのトランスポーターの殆どは、グリコシダーゼ及び転写調節因子と遺伝子座が同じであり、局在的な転写制御が可能である。
ゲノムのインシリコ分析の結果、完全な糖分解経路を代表する遺伝子の存在が明らかになった。さらに、HPr(ORF639(配列番号177)、ptsH)、EI(ORF640(配列番号179)、ptsI)、CcpA(ORF431(配列番号181)、ccpA)、及びHPrK/P(ORF676(配列番号:183)、ptsK)という一般的な糖質利用調節ネットワークのメンバーが同定され、糖利用可能性に基づく活性な炭素異化抑制ネットワークが示唆される。
実施例4[ディファレンシャルに発現させた遺伝子]
異なる8種の糖質上で増殖させて得た全体的な遺伝子発現パターンを、ワード階層的クラスター法(Ward’s hierarchical clustering method)、ボルケーノプロット法(volcano plots)及びカウンタープロット法を用いたクラスター分析(Eisen et al. (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. USA95:14863-14868)により視覚化した。その結果、対合する(paired)処理条件(ボンフェローニ検定(Bonferroni correction)を下回るp値)の間に、それぞれゲノムの1%〜20%である23〜379遺伝子をディファレンシャルに発現させた。考え得る処理比較法は全て検討し、遺伝子が少なくとも1種の処理比較法で誘導された場合に、その遺伝子は誘導されたものとした。2以上の処理比較法で誘導された遺伝子については、一番高い誘導レベルを選択した。342遺伝子(ゲノムの18%)が2倍を超える誘導レベルを示したが、4倍を超える誘導レベルを示したのは63遺伝子(ゲノムの3%)だけであり、高度に誘導された遺伝子の数は比較的少ないことがわかった。殆どの遺伝子における全体的発現レベルは、増殖基質に関係なく一致していたが(ゲノムの80%)、選択したクラスターでは、遺伝子とオペロンがディファレンシャルに転写されていた。それでもなお、各糖に関して特異的に誘導された遺伝子の数は限られていた。
グルコース存在下で、ORF1679(配列番号133)及びORF1680(配列番号135)は、他のモノサッカライド(フラクトース、ガラクトース)やジサッカライド(スクロース、ラクトース、トレハロース)に比べ、高度に誘導されていた。他の糖類と比較したときの誘導レベルは、ORF1679(配列番号133)について3.5〜6.3の間で変動し、ORF1680(配列番号135)について3.7〜4.7の間で変動していた。ORF1679(配列番号133)は、Walker A、Walker B、ABCシグネチャー(ABC signature)配列、並びにLintonモチーフ及びHigginsモチーフといった一般的に見い出されるヌクレオチド結合ドメインモチーフを含むABCヌクレオチド結合タンパク質をコードする。ORF1680(配列番号135)は、予測的膜貫通ドメインを10個有するABCパーミアーゼをコードする。その近傍では溶質に結合するタンパク質はコードされないことから、かかるABCパーミアーゼは、インポーターとしてよりもエキスポーターとしての役割を担っている可能性が示唆される。ORF680(配列番号239)〜ORF686を含む数種の遺伝子及びオペロンが、グリコーゲン代謝に関与するグルコースにより特異的に抑制されていた。グルコース等の好適な炭素源の存在下では、グリコーゲンはエネルギーを貯蔵するために細胞によって代謝されるので、エネルギーの貯蔵は不要である。代替糖質源の取込みに関与するタンパク質や、かかる糖質等の加水分解に関与する酵素等の他の遺伝子が、グルコース存在下で抑制された。
仮想フラクトース遺伝子座の遺伝子3種、ORF1777(配列番号35)(FruA、フラクトースPTSトランスポーター、EIIABCFru)、ORF1778(配列番号185)(FruK、ホスホフラクトキナーゼ、EC 2.7.1.56)及びORF1779(配列番号187)(FruR、転写調節因子)をディファレンシャルに発現させた。FruA、FruK、及びFruRの誘導レベルは、それぞれ3.9、4.3、及び4.6以下だった。これらの結果から、フラクトースはPTSトランスポーターを介して細胞内に輸送され、フラクトース−6−リン酸に転換され、このフラクトース−6−リン酸がホスホフラクトキナーゼFruKによって糖分解中間体であるフラクトース−1,6−ビスリン酸へと転換されることが示唆される。
スクロース存在下において、スクロース遺伝子座の遺伝子3種をディファレンシャルに発現させた。それら3種の遺伝子とは、ORF399(配列番号97)(ScrR、転写調節因子)、ORF400(配列番号99)(ScrB、スクロース−6−リン酸ヒドロラーゼ、EC3.2.1.26)、及びORF401(配列番号101) (ScrA, スクロースPTSトランスポーターEIIBCASuc)である。グルコースと比較した場合、scrRで3.1、scrBで2.8、scrAで17.2までの誘導レベルが示された。モノサッカライド及びジサッカライドと比較した場合、特にORF401(配列番号101)で8.0〜17.2という高い誘導レベルが認められた。これらの結果から、スクロースが、PTSトランスポーターを介して細胞内に輸送され、スクロース−6−リン酸となり、その後、ScrBによってグルコース−6−リン酸とフラクトースとに加水分解されることが示される。
FOSオペロンの遺伝子6種をディファレンシャルに発現させた。すなわち、ORF502(配列番号39及び273)、ORF503(配列番号41)、ORF504(配列番号43)、ORF506(配列番号47)(MsmEFGK ABCトランスポーター)、ORF505(配列番号45)(BfrA、β−フラクトシダーゼ、EC3.2.1.26)及びORF507(配列番号49及び275)(GtfA、スクロースホスホリラーゼ、EC2.7.1.4)を発現させた。その誘導レベルは、モノサッカライド及びジサッカライドと比較した場合、15.1〜40.6の範囲で異なり、ラフィノースと比較した場合、5.5〜8.9の範囲で異なっていた。これらの結果からは、FOSがABCトランスポーターを介して細胞内に輸送され、その後フラクトシダーゼによってフラクトースとスクロースとに加水分解されることが示唆される。スクロースは、その後スクロースホスホリラーゼによってフラクトースとグルコース−1−Pに加水分解されると考えられる。FOSは、FOSオペロンだけでなくフラクトースオペロン、スクロースPTSトランスポーター、トレハロースオペロン及びABCトランスポーター(ORF1679〜ORF1680)(それぞれ配列番号133及び135)も誘導した。
ラフィノース存在下で、ラフィノースオペロンの遺伝子6種を特異的に誘導した。ラフィノース遺伝子座は、ORF1442(配列番号115及び295)、ORF1441(配列番号113)、ORF1440(配列番号111及び293)、ORF1439(配列番号109)(MsmEFGKABCトランスポーター)、ORF1438(配列番号197)(MelA α−ガラクトシダーゼ、EC3.2.1.22)、及びORF1437(配列番号195)(GtfA、スクロースホスホリラーゼ、EC2.7.1.4)から構成される。他の全ての条件と比較した場合の誘導レベルは、15.1〜45.6の範囲で変動していた。また、他の条件と比較した場合、ORF1433(配列番号189)、1434(配列番号191)(ジヒドロキシアセトンキナーゼ、EC2.7.1.29)、及びORF1436(配列番号193)(グリセロール取込み促進因子)が1.9〜24.7倍の範囲で誘導された。
ラクトース及びガラクトースの存在下において、2つの遺伝子座に分布する遺伝子10種をディファレンシャルに発現させた。10種の遺伝子は、ORF1463(配列番号175)(GPH(galactoside-pentose hexuronide)トランスロケーターファミリーのLacSパーミアーゼ)、ORF1462(配列番号209)(LacZ、β−ガラクトシダーゼ、EC3.2.1.23)、ORF1461(配列番号207)、ORF1460(配列番号205)(表面タンパク質)、ORF1459(配列番号203)(GalK、ガラクトキナーゼ、EC2.7.1.6)、ORF1458(配列番号201)(GalT、ガラクトース−1リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、EC2.7.7.10)、ORF1457(配列番号199)(GalM、ガラクトースエピメラーゼ、EC5.1.3.3)、ORF1467(配列番号211)、ORF1468(配列番号213)(LacLM、β−ガラクトシダーゼ、EC3.2.1.23の大小サブユニット)、及び1469(配列番号215)(GalE、UDP−グルコースエピメラーゼ、EC 5.1.3.2)である。LacS(配列番号175)は、既に乳酸菌で同定されているGPHパーミアーゼと似ている。LacS(配列番号175)はカルボキシ末端にEIIAを有するが、PTSトランスポーターではない。また、LacS(配列番号175)は、553位にヒスチジンを有する。ヒスチジンは、ストレプトコッカス・サリバリウス(S. salivarius)で示されたようにHPrとの相互作用に関与している可能性がある(Lessard et al. (2003) J. Bacteriol. 185:6764-6772)。ラクトースとガラクトース存在下の場合、ガラクトースを含まない他の糖質(グルコース、フラクトース、スクロース、トレハロース及びFOS)と比較して、galKTM(配列番号199、201及び203)は、3.7〜17.6倍、lacSZ(配列番号175及び209)は、2.8〜17.6、lacL(配列番号213)及びgalE(配列番号215)は、2.7〜29.5倍誘導された。これらの結果から、ラクトースが、ガラクトシド−ペントースヘキソウロニド(hexuronide)トランスロケーターファミリーのLacSパーミアーゼを介して細胞内に輸送されることが示唆される。細胞内でラクトースは、LacZによってグルコースとガラクトースに加水分解される。その後ガラクトースがGalKによってリン酸化されてガラクトース−1リン酸となり、さらに、GalTによってUDP−ガラクトースへと転換される。UDP−ガラクトースは次にGalEによってエピ化され、UDP−グルコースとなる。UDP−グルコースは、持続的に高度発現するUDP−グルコースホスホリラーゼEC2.7.7.9をコードするORF1719(配列番号217)によって、グルコース−1−リン酸に転換されるようである。最後にホスホグルコムターゼEC 5.4.2.2は、グルコース−1−リン酸に作用して、糖分解気質であるグルコース−6−リン酸が産生される。
仮想トレハロース遺伝子座の遺伝子3種もディファレンシャルに発現させた。トレハロース遺伝子座は、ORF1012(配列番号103及び289)(TreBトレハロースPTSトランスポーターEIIABCTre、EC2.7.1.69をコードする)、ORF1013(配列番号105)(TreR、トレハロース調節因子)及びORF1014(配列番号107及び291)(TreC、トレハロース−6リン酸ヒドロラーゼ、EC3.2.1.93)からなる。グルコース、スクロース、ラフィノース、及びガラクトースと比較したときの誘導レベルは、treB(配列番号103及び289)では4.3〜18.6の範囲、treR(配列番号105)では2.3〜7.3の範囲、treC(配列番号107及び291)では2.7〜18.5の範囲にあった。これらの結果から、トレハロースがPTSトランスポーターを介して細胞内に輸送され、リン酸化されてトレハロース−6リン酸となり、TreCによってグルコースとグルコース−6リン酸に加水分解されることが示唆される。
さらに、ディファレンシャル発現を示す遺伝子には、糖関連遺伝子及びエネルギー関連遺伝子である、ORF874(配列番号219)(β−ガラクトシダーゼ、EC3.2.1.86)、ORF910(配列番号221)(L−LDH、EC1.1.1.27)、ORF1007(配列番号223(ピリドキサルキナーゼ2.7.1.35)、ORF1812(配列番号225)(α−グルコシダーゼ、EC3.2.1.3)、ORF1632(配列番号227)(アルデヒドデヒドロゲナーゼ、EC1.2.1.16)、ORF1401(配列番号229)(NADHペルオキシダーゼ、EC 1.11.1.1)、ORF1974(配列番号231) (ピルビン酸オキシダーゼ、EC1.2.3.3)、接着遺伝子(adherence genes) ORF555、ORF649、ORF1019;アミノペプチダーゼORF911、ORF1086;アミノ酸パーミアーゼ、ORF1102(配列番号233)(膜タンパク質)、ORF1783(配列番号235)(ABCトランスポーター)、及びORF1879(配列番号237)(ピリミジンキナーゼ、EC 2.7.4.7)が含まれる。
実施例5[リアルタイムRT−PCR]
マイクロアレイ実験でディファレンシャルに発現させた遺伝子5種を選択して、リアルタイム定量RT−PCR実験に供し、マイクロアレイで測定した誘導レベルの有効性を調べた。これらの遺伝子は、発現範囲の広さ(−1.52〜+3.87のLSM)と糖間における誘導レベル(誘導レベルが34倍まで)に基づき選択した。選択した遺伝子は全て、少なくとも1回の事例で6倍を超える誘導レベルを示した。また、選択した遺伝子の遺伝子注釈(the annotations)は、糖質利用と機能的に相関していた。選択した遺伝子5種は、エタ−フラクトシダーゼ(ORF505)(配列番号45)、トレハロースPTS(ORF1012)(配列番号103及び289)、グリセロール取込み促進因子(ORF1436)(配列番号193)、β−ガラクトシダーゼ(ORF1467)(配列番号211)、及びABCトランスポーター(ORF1679)(配列番号133)であった。
選択した遺伝子5種について、6通りの異なる処理による誘導レベルの違いを比較し、その結果、各遺伝子について15通りの誘導レベルを得た。マイクロアレイで測定した誘導レベルをQ−PCRで測定した誘導レベルに対してプロットし、マイクロアレイデータの有効性を調べた。個別のR二乗値(R-square value)は、試験した遺伝子のそれぞれについて、0.642〜0.883の範囲だった(logスケールのデータを使用した場合0.652〜0.978の範囲)。データを組み合わせた場合、全体のR二乗値は0.78(logスケールのデータを使用した場合0.88)だった。SAS(Cary, NC)で相関分析を行い、Spearmanテスト、Hoeffdingテスト及びKendallテストについて、P値が0.001未満であるという2つの方法における相関関係を示した。さらに、エクセル(Microsoft, CA)で回帰分析を行い、マイクロアレイデータとQ−PCRの結果との間に統計的に顕著に有意な(p<1.02×10−25)相関関係があることを示した。しかしながらQ−PCRによる測定からは、より大きな誘導レベルが検出されたが、これは、Q−PCRサイクラーに比べ、マイクロアレイスキャナーのダイナミックレンジが小さいことが理由であると考えられる。同様の結果が既に報告されている(Wagner et al. (2003) J. Bacteriol. 185:2080-2095)。
糖質8種における増殖性(growth)に関する全体的な転写プロフィールを比較分析したところ、ラクトバチルス・アシドフィルスにおける糖質輸送及び異化の根拠が同定された。具体的には、異なる3タイプの糖質トランスポーター(ホスホエノールピルビン酸、糖ホスホトランスフェラーゼ系(PTS)、ATP結合カセット(ABC)、及びガラクトシド−ペントースヘキソウロニド(GPH)トランスロケーター)をディファレンシャルに発現させ、ラクトバチルス・アシドフィルスが利用する糖質トランスポーターの種類を示した。転写プロフィールからは、ガラクトシドがGPHトランスロケーターによって輸送されるのに対し、モノサッカライド及びジサッカライドはPTSのメンバーによって輸送され、ポリサッカライドはAPCファミリーのメンバーによって輸送されることが示唆された。
マイクロアレイの結果から、フラクトースは、PTSトランスポーターのEIIABCFruORF1777)(配列番号35)に、スクロースは、EIIBCASucORF401)(配列番号101)に、トレハロースは、EIIABCTre(ORF1012)(配列番号103及び289)にそれぞれ輸送されることが示された。これらの遺伝子は、他の生物でよく特徴付けられている調節因子や酵素と共に通常のPTS遺伝子座でコードされる(図1)。他方、FOS及びラフィノースは、MsmEFGKファミリーのABCトランスポーターである、ORF502(配列番号39及び273)、503(配列番号41)、504(配列番号43)、及び505(配列番号45)、並びに、ORF1437(配列番号195、ORF1438(配列番号197)、1439(配列番号109)、ORF1440(配列番号111及び293)、ORF1441(配列番号113)、及びORF1442(配列番号115及び295)によってそれぞれ輸送される。トレハロースとFOSに関してマイクロアレイの結果は、糖質トランスポーター及びヒドロラーゼを標的としてノックアウトすることによりラクトバチルス・アシドフィルスNCFMの糖分解(saccharolytic)能力が改変された機能研究の結果とよく相関している。EIIABCTreのディファレンシャル発現は、ORF1012(配列番号103及び289)がトレハロース取込みに関与していることを示したラクトバチルス・アシドフィルスに関する最近の研究と一致しており、同様に、fosオペロンのディファレンシャル発現は、これらの遺伝子がFOSの取込み及び異化に関与し、FOS存在下で誘導され、グルコース存在下で抑制されることを示したラクトバチルス・アシドフィルスに関する報告済みの研究と一致している(Barrangou et al. (2003) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100: 8957-8962)。さらに、ラフィノースmsm遺伝子座の誘導は、ストレプトコッカス変異体(Russell et al. (1992) J. Biol. Chem. 267: 4631-4637)及びストレプトコッカス・ニューモニエ(Rosenow et al. (1999) Genome Res. 9:1189-1197)に関する報告済みの研究と一致している。
多数の乳酸菌がPTSトランスポーターを介してグルコースを取り込んでいる。EIIManPTSトランスポーターは、マンノースとグルコースの両方をインポートする能力を有する(Cochu et al. 2003)。ラクトバチルス・アシドフィルスのマンノースPTS系は、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)のマンノースPTS系と似ており、タンパク質間の同一性は53〜65%、類似性は72〜79%である。具体的には、EIIManは、IIABMan、IICMan、及びIIDManの3種のタンパク質で構成されており、IIABManは、ORF452(配列番号1及び263)(manL)に、IICManは、ORF455(配列番号165)(manM)に、また、IIDManは、ORF456(配列番号167)(manN)にそれぞれコードされる(図1)。本発明で試験した糖質の殆どは、その糖質自体の輸送及び加水分解に関与する遺伝子を特異的に誘導したが、グルコースはそうではなかった。マンノースPTSを分析した結果、EIIABCDManをコードする遺伝子は、糖質源に関わりなく持続的に高度発現されていることが明らかになった。かかる発現プロフィールからは、グルコースが好適な糖質であることが示唆され、また、ラクトバチルス・プランタルムについて既に示唆されているように(Kleerebezem et al, (2003) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:1990-1995)、ラクトバチルス・アシドフィルスも種々の糖質源を効率的に利用できるように設計されている。
ガラクトース及びラクトースの存在下でディファレンシャルに発現された遺伝子には、パーミアーゼ(LacS)、及びルロワール(Leloir)経路の酵素機構が含まれる。ガラクトシド−ペントース−ヘキソウロニド(GPH)トランスロケーターのLacSサブファミリーのメンバーは、ロイコノストック・ラクティス(Leuconostoc lactis)(Vaughan et al. (1996) Appl. Environ. Microbiol. 62:1574-1582)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(van den Bogaard et al. (2000) J. Bacteriol. 182:5982-5989)、ストレプトコッカス・サリバリウス(Lessard et al. (2003) J. Bacteriol. 185:6764-6772)、及びラクトバチルス・デルブリュッキー(Lapierre et al. (2002) J. Bacteriol. 184:928-935)を含む、多様な乳酸菌に関してこれまで記載されている。LacSは、カルボキシ末端にPTSEIIAを有するが、トランスポーターのPTSファミリーのメンバーではない。LacSは、選択された生物においてガラクトースとラクトースの両方をインポートする能力を有することが報告されている(Vaughan et al. (1996) Appl. Environ. Microbiol. 62:1574-1582; van den Bogaard et al. (2000) J. Bacteriol. 182:5982-5989)。LacSラクトースパーミアーゼと、β−ガラクトシダーゼの2つのサブユニットLacL及びLacMとの組合せについては、ラクトバチルス・プランタルムに関して(Kleerebezem et al. 2003)及びロイコノストック・ラクティスに関して(Vaughan et al. (1996) Appl. Environ. Microbiol. 62:1574-1582)既に記載されているが、ラクトバチルス・アシドフィルスについては報告されたことがなかった。lacS及びlacLMの持続的発現は既に報告されてはいるが(Vaughan et al. (1996) Appl. Environ. Microbiol. 62:1574-1582)、これらの結果は、ガラクトースとラクトースの両方の取込み及び異化に関与する遺伝子の特異的誘導を示すものである。ガラクトシドの利用に関するオペロンの組織(organization)は、グラム陽性菌では変動的で不安定である(Lapierre et al. (2002) J. Bacteriol. 184:928-935; Vaillancourt et al. (2002) J. Bacteriol. 184:785-793; Boucher et al. (2003) Appl. Environ. Microbiol. 69:4149-4156; Fortina et al. (2003) Appl. Environ. Microbiol. 69:3238-3243; Grossiord et al. (2003) J. Bacteriol. 185:870-878)。ラクトバチルス・ジョンソニ、ラクトバチルス・ガセリ、及びラクトバチルス・アシドフィルスのように密接に関連しているラクトバチルス菌種においてもラクトース−ガラクトース遺伝子座は、よく保存されていない(Pridmore et al. (2004) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 101:2512-2517)。
ホスホエノールピルビン酸、すなわちホスホトランスフェラーゼ系は、グラム陽性菌の主要な糖輸送系であり((Ajdic et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:14434-14439; Warner and Lolkema (2003) Microbiol. Mol. Rev. 67:475-490)、今回のマイクロアレイデータからは、ABC輸送系もまた重要であることが示唆される。PTSトランスポーターは、モノサッカライド及びジサッカライドの取込みに関与するが、かかる糖質は上部胃腸管で消化される。他方、オリゴサッカライドは腸の下部まで到達するので、共生生物が他の複合体及び微量栄養素を得るために競合する。恐らくこのような条件下では、ABCトランスポーターは、FOS及びラフィノースのようにオリゴサッカライドの輸送という明確な役割を有する点においてPTSよりも重要である。この点に関し、宿主が消化できない栄養素を利用する能力は、大腸における有益な腸内細菌叢(intestinal flora)の競合性及び持続性と関連している(Schell et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:14422-14427)。
試験条件下でディファレンシャルに発現させた遺伝子の転写プロフィールからは、グルコースを除く全ての糖質取込み系及びそれぞれの糖ヒドロラーゼが、その基質によって特異的に誘導されることが示唆される。さらに、これらの誘導可能な遺伝子座に含まれる遺伝子は、グルコース存在下で抑制され、cre配列は、そのプロモーター−オペレーター領域で同定された。コンセンサス配列のTGNNWNCGNNWNCA(配列番号365)(Miwa et al. (2000) Nucleic Acids Res. 28:1206-1210)及びTGWAANCGNTNWCA (配列番号366)(Weickert and Chambliss (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6238-6242)に基づき、ディファレンシャルに発現させた遺伝子及びオペロンのプロモーター−オペレーター領域で仮想異化反応性エレメントを探索した。これらの結果をまとめると、転写レベルでの糖質取込みの調節及び代謝が示され、炭素異化抑制に匹敵する全体的な調節系の関与が示唆される。炭素異化抑制(CCR;carbon catabolite repression)は、糖質の輸送及び異化に関与するタンパク質の転写を制御する(Miwa et al. (2000) Nucleic Acids Res. 28:1206-1210)。異化抑制は、グラム陽性菌に広く分布する機構であり、シス(cis)型では、異化反応性エレメントによって仲介され((Miwa et al. (2000) Nucleic Acids Res. 28:1206-1210; Wickert and Chambliss (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6238-6242)、トランス(trans)型では、好適基質の存在下における不要な糖質分解コンポーネントをコードする遺伝子の転写抑制に関与するLacIファミリーのリプレッサーによって仲介される(Wickert and Chambliss (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6238-6242; Viana et al. (2000) Mol. Microbiol. 36:570-584; Muscariello et al. (2001) Appl. Environ. Microbiol. 67:2903-2907; Warner and Lolkema (2003) Microbiol. Mol. Rev. 67:475-490)。かかる調節機構により、細胞は、多様な糖質を利用するための調整を行うことができ、まずは好適なエネルギー源に注目することができる。CCRは、いくつかの主要酵素に基づいている。すなわち、HPr(ORF639(配列番号177)、ptsH)、EI(ORF640(配列番号179)、ptsI)、CcpA(ORF431(配列番号181)、ccpA)、及びHPrK/P(ORF676(配列番号183)、ptsK)に基づいており、これらは全てラクトバチルス・アシドフィルスの染色体内でコードされる。
炭素異化抑制は、ラクトバシルス菌種について記載されている(Mahr et al. 2000)。PTSは、PEP、EI、HPr、EIIABCに関与し最終的に糖質基質にリン酸を運ぶリン酸トランスファーカスケードにより特徴付けられている(Saier, 2000; Warner and Lolkema, 2003)。HPrは、CCRの重要なコンポーネントであり、酵素I及びHPrK/Pによるリン酸化を介して調節される。HPrが15位のヒスチジンでリン酸化されると、PTSは活性化し、PTSを介して輸送される糖質はEIIABCを介してリン酸化される。他方、HPrが46位のセリンでリン酸化されると、PTS機構は機能しない(Mijakovic et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. USA99:13442-13447)。
リン酸化カスケードは、タンパク質レベルでの調節を示唆しているが、いくつかの文献がccpA及びptsHIの転写調節について報告している。ストレプト・サーモフィルスでは、CcpAはグルコースに誘導されて生成している(van den Bogaart et al. 2000)。数種のバクテリアでは、糖質源がptsHIの転写レベルを調節している(Luesink et al. 1999)。これに対しラクトバチルス・アシドフィルスでは、異なる別の糖質の存在下においてccpA、ptsH、ptsI及びptsKの発現レベルは変化しなかった。これらの結果は、タンパク質レベルでのリン酸化を介した調節と一致していた。ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)のccpA発現レベル(Mahr et al. (2000) Appl. Environ. Microbiol. 66:277-283)、ならびにストレプトコッカス・サーモフィルスのptsHI転写(Cochu et al. (2003) Appl. Environ. Microbiol. 69:5423-5432)に関して同様の結果が報告されている。
全体としてマイクロアレイの結果から、糖質輸送経路及び糖質異化経路の再構築が可能となる(図2)。糖質トランスポーター及びヒドロラーゼの転写は、それらの基質によって特異的に誘導されていたが、以下の糖分解遺伝子が持続的に高度発現していた。すなわち、 D−乳酸デヒドロゲナーゼ(D−LDH、ORF55(配列番号241))、ホスホグリセリン酸ムターゼ(PGM、ORF185(配列番号243))、L−乳酸デヒドロゲナーゼ(L−LDH、ORF271(配列番号245))、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GPDH、ORF698配列番号247))、ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK、ORF699(配列番号249))、グルコース6−リン酸イソメラーゼ(GPI、ORF752(配列番号251))、2−ホスホグリセリン酸でヒドラターゼ(PGDH、ORF889(配列番号253))、ホスホフラクトキナーゼ(PFK、ORF956 (配列番号255))、ピルビン酸キナーゼ(PK、ORF957(配列番号257))、及びフラクトースビホスフェートアルドラーゼ(fructose biphosphate aldolase)(FBPA、ORF1599(配列番号259))が持続的かつ高度に発現していた。グリセロール−3−リン酸ABCトランスポーター(ORF1641(配列番号261)も、持続的に高度発現した遺伝子のひとつである。組織化された糖質取込みでは、腸内環境からエネルギー源を得て、かかるエネルギー源に他のバクテリアが接近する機会を奪っているようである。以上のことから、ラクトバチルス・アシドフィルスは、栄養素を巡って他の共生生物と競合していると考えられる。
すなわち、PTS、ABC及びGHP各トランスポーターを含む種々の糖質存在下における発現プロフィールに関して多様な糖質取込み系が同定され、特徴付けられている。取込み機構及び異化機構は転写レベルで高度に調節されており、このことからラクトバチルス・アシドフィルスのトランスクリプトームが、フレキシブルかつダイナミックなものであって、また効率的な糖質利用を目して設計されていることが示唆された。ディファレンシャルな遺伝子発現からは、広範な炭素異化抑制調節ネットワークの存在が示唆された。調節タンパク質は持続的に高度発現されており、転写レベルでというより、タンパク質レベルでの調節が示唆された。以上のことから、ラクトバチルス・アシドフィルスは、その代謝機構を効率的に利用して小腸の複雑な栄養環境下から異なる糖質源を取り込むことができると考えられる。特に、FOS及びラフィノースの取込みに関与するMsmEFGファミリーのABCトランスポーターは、ヒト宿主によって消化されない複合糖類との腸内共生と競合するためのラクトバチルス・アシドフィルスの能力に重要である。結論するとかかる情報は、消化されない食品化合物がどのようにして腸内細菌バランスに影響しているか、という点について新たな考察をもたらすものである。かかる研究は、種々の増殖基質に曝されたバクテリアに関する比較転写分析のモデルとなる。
実施例7[多剤トランスポーター]
ラクトバチルス・アシドフィルス等の微生物は、抗生物質や他の有害化合物の毒性に対抗する種々の方法を作り上げてきた。その1つは、薬剤の能動的排出を促進するトランスポーターに関する方法であり、薬剤耐性はトランスポーターによって特定の微生物に影響する。多剤トランスポーターには、2つの主要なクラスがあり、その1つは、プロトン又はナトリウムイオンの膜貫通電気化学的勾配を利用して細胞からの薬剤排出を促す二次多剤トランスポーターであり、もう1つは、ATP加水分解の自由エネルギーを利用して細胞から薬剤を排出するATP結合カセット(ABC)型の多剤トランスポーターである。
二次多剤トランスポーターは、いくつかの別の輸送タンパク質ファミリーにさらに分類される。すなわち、主要ファシリテータースーパーファミリー(MFS, Pao et al. (1998) Microbiol. Mol. Biol. Rev.62:1-34)、スモール多剤耐性(SMR)ファミリー(Paulsen et al. (1996) Mol. Microbiol.19:1167-1175)、耐性−ノジュレーション−細胞分裂(RND)ファミリー(Saier et al. (1994) Mol. Microbiol. 11:841-847)、及び多剤排出及び毒性化合物排出(MATE)ファミリー(Brown et al. (1999) Mol. Microbiol. 31:394-395)へとさらに分類される。これらのファミリーは、多剤排出に関連しているだけでなく、そのメンバーには他のプロトン駆動力依存性輸送プロセスに、又は別の機能に関与するタンパク質も含まれる。
MFS膜輸送タンパク質は、種々の基質のシンポート、アンチポート、又はユニポートに関与するタンパク質であり、その中には抗生物質も含まれる(Marger and Saier (1993) Trends Biochem. Sci. 18:13-20)。耐性付与型の薬剤排出タンパク質の保存モチーフを分析し、整列させた結果、これらのタンパク質は、それぞれが12個又は14個の膜貫通セグメントを有する2つの別個のクラスターに分けられることがわかった(Paulsen and Skurry (1993) Gene124:1-11)。NCFMゲノムには、多剤輸送に関与するMFSトランスポーターをコードする遺伝子がいくつか含まれている。その中には、ORF552(配列番号77)、ORF566(配列番号79)、ORF567(配列番号81)、ORF1446(配列番号85)、ORF1471(配列番号87)、ORF1621(配列番号91)、ORF1853(配列番号93)、ORF1854(配列番号321)、ORF164(配列番号309)、ORF251-253(配列番号311、313、315)及びORF1062(配列番号317)でコードされるトランスポーターが含まれる。
ABCトランスポーターには、通常6個の仮想膜貫通αへリックスからそれぞれなる疎水性膜ドメインが2つ及びウォーカー(Walker)AモチーフとウォーカーBモチーフ(Walker et al. (1982) EMBO J. 1:945-951)を有する親水性ヌクレオチド結合ドメイン(NBD)が2つ、すなわち異なるドメインが4つと、ABCシグネチャー(Hyde et al. (1990) Nature 346:362-365)とが必要である。これらの別個のドメインは、別々のタンパク質として発現させてもよく、或いは、いくつかの方法(Faith and Kolter (1993) Microbiol. Rev.57:995-1017; Higgens (1992) Annu. Rev. Cell Bio. 8:67-113; Hyde et al. (1990) Nature 346:362-365)でマルチドメインポリペプチドに融合させてもよい。ORF597(配列番号320)は、ラクトコッカス・ラクティスのABC多剤トランスポーターlmrAとラクトバチルス・ブレビスのhorAとに対してゲノム類似性を有するNCFMゲノムにおける多剤ABCトランスポーターをコードする。
本明細書で言及する全ての刊行物、特許、特許出願は、本発明が属する分野の技術の当業者の技術水準を示すものである。本明細書で言及する全ての刊行物、特許、特許出願は、各刊行物又は特許出願がそれぞれ個別に参照として組み込まれるのと同様に、参照として本明細書に組み込まれる。
理解を明確にするために、上記本発明を例や実施例を用いてある程度詳述したが、添付の特許請求の範囲にある程度の変更や修正を加えることは当然認められる。
目的とする遺伝子座である。本明細書で述べられている遺伝子座のレイアウトを示す図である。man:グルコース−マンノース遺伝子座、fru:フラクトース遺伝子座、suc:スクロース遺伝子座、fos:FOS遺伝子座、raff:ラフィノース遺伝子座、Lac:ラクトース−ガラクトース遺伝子座、tre:トレハロース遺伝子座、CCR:炭素カタボライト遺伝子座。 ラクトバチルス・アシドフィルスにおける糖質利用を示す図である。この図式は、転写プロフィールから予測される糖質トランスポーター及び加水分解酵素を示す。各エレメントについてタンパク質名及びEC分類を特定した。PTSトランスポーターは黒で示す。GPHトランスポーターは薄灰色で示す。

Claims (20)

  1. 以下のa)〜f)からなる群から選択される単離された核酸:
    a)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列又はその相補配列を含む核酸;
    b)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列又はその相補配列を含む核酸;
    c)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列又はその相補配列の断片を含む核酸;
    d)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸;
    e)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;並びに
    f)a〜eのいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸。
  2. 請求項1記載の核酸を含むベクター。
  3. ヘテロポリペプチドをコードする核酸をさらに含む請求項2記載のベクター。
  4. 請求項2記載のベクターを含む細胞。
  5. 以下のa)〜e)からなる群から選択される単離されたポリペプチド:
    a)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
    b)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列の断片を含むポリペプチド;
    c)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;
    d)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列又はその相補配列にコードされるポリペプチド;
    e)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列又はその相補配列にコードされ、活性を保持しているポリペプチド。
  6. ヘテロアミノ酸配列をさらに含む請求項5記載のポリペプチド。
  7. 請求項5記載のポリペプチドに選択的に結合する抗体。
  8. ポリペプチドを作製する方法において、前記ポリペプチドをコードする核酸が発現される条件下で請求項4に記載の細胞を培養することを含み、前記ポリペプチドが、以下のa)〜e)からなる群から選択される方法:
    a)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
    b)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列の断片を含むポリペプチド;
    c)配列番号290、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362及び/又は364の任意の組合せに示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;
    d)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド、並びに
    e)配列番号289、1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361及び/又は363の任意の組合せに示されるヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド。
  9. 生物における、糖質を細胞の内外へと輸送する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  10. 生物における、糖質を蓄積する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  11. 生物における、糖質をエネルギー源として利用する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  12. 微生物により発酵させた食品の風味を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記微生物に導入することを含む方法。
  13. 微生物により発酵させた食品のテクスチャーを改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記微生物に導入することを含む方法。
  14. 生物における、改変された糖質を産生する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  15. 生物における、食品加工条件及び貯蔵条件下で生存する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  16. 生物における、消化管内で生存する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記微生物に導入することを含む方法。
  17. 生物における、糖質を産生する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  18. 生物における、薬剤を細胞の内外へと輸送する能力を改変する方法であって、請求項1記載の核酸を前記生物に導入することを含む方法。
  19. 請求項1記載の核酸を含む核酸構築物を含む植物細胞。
  20. 請求項19記載の植物細胞から作出された植物。
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