JP2011198831A - 熱電変換モジュールおよび複合熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換モジュールおよび複合熱電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
製造が容易で、熱膨張に対する耐性の高い、熱電変換モジュールを提供する
【解決手段】
耐熱性絶縁性柱状体に形成した一対の貫通孔に、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子を形成し、耐熱性絶縁性柱状体の上端において素子内配線で両熱電変換素子を接続した複合熱電変換素子を複数個、絶縁性基板上に形成した複数の接続配線を接続するように配置し、熱電変換モジュールを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はp型とn型の熱電変換素子を電気的に接続して構成した熱電変換モジュールおよびそれに用いる複合熱電変換素子に関する。
熱電変換モジュールは、セラミック基板上にp型とn型の熱電変換素子を配置し、熱電変換素子の上下に金属配線を配置して順次直列接続し、直列配列の終端からリード線を引き出したものが一般的である。隣接するp型とn型の熱電変換素子とその上の金属配線がπ(パイ)型の形状を示すため、π型構造等とも呼ばれる。
特開2001−119076号は、Bi−Te系のn型の熱電変換素子とSb−Te系のp型の熱電変換素子とを交互に配列すると共に電気的に接続することでπ型配置として、これら熱電変換素子を直列接続して熱電変換モジュールを構成する。熱電変換素子間をエポキシ樹脂である絶縁性樹脂で埋めて、絶縁性樹脂によって全熱電変換素子を固定している。熱電変換素子を絶縁性樹脂で補強することで、熱応力による熱電変換素子のクラック発生を防止する。各熱電変換素子の側面は、ポリイミド樹脂で被覆しておくと、絶縁性樹脂による熱電変換素子の固定力を高くすることができると記載する。
各熱電変換素子の上下端面には、アルミナからなるセラミック基板の片面に形成した銅回路を半田によって電気的に接続して、熱電変換素子を直列接続している。また、セラミック基板の他面には、Cu,Ni,Auの3層膜からなる金属膜を形成して、熱電変換モジュールの半田による実装に対応できるようにしてある。
Bi−Te系材料は、耐熱温度が300℃程度であり、より高温での利用は困難である。エンジン、炉等における燃焼熱を電気に変換する場合には、例えば400℃−800℃程度の耐熱性が望まれる。
WO2005/064698号は、高温の空気中において安定に使用できる酸化物からなる熱電変換材料として、p型熱電変換材料としては、CaCoで表される複合酸化物、CaCoのCa及び/又はCoの一部を他の元素で置換した複合酸化物、BiCo(Mは、Sr、Ca又はBaである)で表される複合酸化物、BiCoのBi及び/又はMの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のCoO系層状酸化物等、n型熱電変換材料としては、LnNiO(Lnはランタノイドである)で表される複合酸化物、LnNiOのLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のペロブスカイト構造を有する複合酸化物、LnNiOで表される複合酸化物、LnNiOのLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等の層状ペロブスカイト構造を有する複合酸化物等、を用いることができると記載する。
特開2007−150112号は、p型熱電変換素子を形成する熱電変換材料が、(1) CaCoで表される複合酸化物、(2)CaCoのCa及び/又はCoの一部を他の元素で置換した複合酸化物、(3)BiCo(Mは、Sr、Ca又はBaである)で表される複合酸化物、及び(4) BiCoのBi及び/又はMの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のCoO系層状酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物を有しており、n型熱電変換素子を形成する熱電変換材料が、(1)LnNiO(Lnはランタノイドである)で表される複合酸化物、(2) LnNiOのLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等のペロブスカイト構造を有する複合酸化物、(3)LnNiOで表される複合酸化物、(4)LnNiOのLn及び/又はNiの一部を他の元素で置換した複合酸化物等の層状ペロブスカイト構造を有する複合酸化物、及び(5)AMnO(Aはアルカリ土類金属)で表されるペロブスカイト構造を有する複合酸化物、及び(6)AMnOのA及び/又はMnの一部を他の元素で置換した複合酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸化物を有している、熱電変換モジュールを提案する。
特開平08−231223号は、ストロンチウム酸化物とバリウム酸化物あるいはストロンチウム酸化物、バリウム酸化物、チタン酸化物の複合酸化物を主構成成分とするペロブスカイト型酸化物よりなるn型半導体熱電材料を提案している。
特開2005−223140号は、熱電変換モジュールでは、熱電変換素子が脆弱なこと、又は熱電変換素子、金属電極板、絶縁基板、絶縁性樹脂の熱膨張係数が異なるために使用時に熱応力が生じ、熱電変換素子の破壊、金属電極板の接合不良が発生する可能性、特に熱電変換素子の角部で、その周囲に比べて高い応力が発生することを指摘し、熱電変換素子の断面の角部に、曲率を持たせることにより、熱電変換素子に生じる熱応力の局所的な集中を避け、熱電変換素子の破壊を防止することを提案する。曲率を持たせることにより、熱電変換素子と例えば電極などの他の部材との接続不良、剥離を防止でき、高効率で信頼性の高い熱電変換モジュールを提供することができると記載する。
特開2009−267316号は、高耐熱性の0.1mm厚のガラス繊維強化熱硬化樹脂基板上に、0.04mm厚銅箔の実装ランドを形成し、Bi−Te系0.9×0.9mm角、高さ0.5mmの熱電変換素子を実装ランドに接続し、ここで実装ランド間隔(熱電変換素子間隙)を0.1mmとし、熱電変換素子上面を幅0.5mm、厚さ0.05mmの接続リボンで接続し、モジュール全体で50p−nチップ対直列、100並列、計5000p−nチップ対構成で、大きさ約100mm角、高温端95℃、低温端40℃の条件で、出力30Wの熱電変換モジュールを開示する。この熱電変換モジュールを湾曲させて排水パイプに装着後、全体にワニス等を浸透、硬化させて堅牢性を増大させても良いと記載する。
特開2001−119076号公報 WO2005/064698号公報 特開2007−150112号 特開平08−231223号公報 特開2005−223140号公報 特開2009−267316号公報
製造が容易で、熱膨張に対する耐性の高い、熱電変換モジュールおよびその熱電変換モジュールに用いる複合熱電変換素子を提供する。
第1の観点によれば、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に形成された複数の接続配線と、
各々が、隣接する前記接続配線上に亘って配置され、少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、前記一対の貫通孔に充填され、前記隣接する接続配線に接続された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、前記耐熱性絶縁性柱状体の上端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線とを含む、複数の複合熱電変換素子と、
を有する熱電変換モジュール
が提供される。
第2の観点によれば、
少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、
前記一対の貫通孔に充填された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、
前記耐熱性絶縁性柱状体の一端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線と、
を有する複合熱電変換素子
が提供される。
高い耐熱性、信頼性を提供できる。
図1A,1B,1Cは、実施例1による熱電変換モジュールを示す概略斜視図、概略断面図、および複合熱電変換素子1つの概略斜視図である。 図2A〜2Cは、実施例1の変形例である、複合熱電変換素子の他の平面形状を示す平面図である。 図3A〜3Dは、実施例1の変形例である、素子内配線の他の形態を示す断面図である。 図4Aは、熱電変換モジュールの実装例を示す側面図、図4Bはフレキシブル基板を用いた時の実装例を示す断面図である。 図5は、実施例2による、支持基板なしの熱電変換モジュールを示す断面図である。
図1A,1B,1Cは、実施例1による熱電変換モジュールを示す概略斜視図、概略断面図、および複合熱電変換素子1つの概略斜視図である。
図1A、1Bに示すように、電気的絶縁基板1の上に、所定ギャップで複数の接続配線2が形成されている。隣接する接続配線2に跨るように、複数の複合熱電変換素子3が配置され、各複合熱電変換素子3上面に素子内配線7が形成されている。複合熱電変換素子3は、下面において電気的絶縁基板1に固定されるが、上部は互いにフリーである。複合熱電変換素子の下端を低温とし、上端を高温として、上下端間に温度差を形成しても、上部は互いにフリーであり、過度の応力を生じることなく、自由に熱膨張することを許容する。
図1Cに示すように、複合熱電変換素子3は、2つの貫通孔THを有する耐熱性かつ絶縁性の柱状体4の貫通孔に、p型半導体熱電変換素子5およびn型半導体熱電変換素子6を充填し、p型半導体熱電変換素子5とn形熱電変換素子6の上面を素子内配線7で電気的に接続した構成を有する。柱状体4は、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)の少なくとも一方を主成分とした焼結セラミックスで形成される。寸法の例は、熱源温度、想定出力などの設計条件に依るが、高さ2mm〜20mm、断面の径2mm〜20mmとすることができる。例えば直径8mm、長さ10mmの円柱形状とする。柱状体には少なくとも1対の貫通孔を形成する。貫通孔の径は、0.5mm〜8mmとすることができる。例えば内径2mmの貫通孔である。柱状体4の耐熱温度は、成分に依存するが1000℃程度から、高純度のアルミナまたはマグネシアでは1500℃以上を得ることができる。
例えば、アルミナ、マグネシアの少なくとも一方の粉末をバインダと混合してグリーンを形成し、所望形状のモールドを用いてグリーンを型抜きし、型抜きしたグリーンを焼結炉で焼結して柱状体を製造することができる。
n型半導体熱電変換素子6は、例えば、Ca1−xLaMnO(xは0.1程度)を主成分とするセラミックスで形成する。例えば、所定原料を混合したn型材料(全体の組成Ca1−xLaMnO)を、1000℃〜1200℃程度で仮焼成し、粉末化して、仮焼成n型材料粉末を作製する。仮焼成n型材料粉末を柱状体4の一方の貫通孔に詰め、1100℃〜1300℃程度で本焼成してn型半導体熱電変換素子6を形成する。n型材料の仮焼成温度は、本焼成温度以下、例えば本焼成温度より100℃程度低温とする。
p型半導体熱電変換素子5は、例えば、CaCoを主成分とするセラミックスで形成する。例えば、所定原料を混合したp型材料(全体の組成CaCo)を850℃〜950℃で仮焼成し、粉末化して、仮焼成p型材料粉末を作製する。n型半導体熱電変換素子6を形成した後、仮焼成p型材料粉末を柱状体4の他方の貫通孔に詰め、900℃〜1000℃程度で本焼成してp型半導体熱電変換素子5を形成する。p型材料の仮焼成温度は、本焼成温度以下、例えば本焼成温度より50℃程度低温とする。セラミックスは、少なくとも焼結温度近傍までの使用に耐える。
p型半導体熱電変換素子5、n型半導体熱電変換素子6の上面を接続するように、Agペーストを塗布し、乾燥後大気中,900℃前後で焼成し、Agの素子内配線7を形成する。なお、Agペーストは、フリットガラスレスのものを用いることが好ましい。Agは、800℃程度までの使用に耐える導電材である。Ag−Pd等のAg合金とすると、さらに高温の使用が可能となる。フリットガラスは高温で抵抗増大の原因となる。さらに高温での使用を想定する時は、Niや,ステンレス、CuNi(キュプロニッケル)合金等のNi合金を用いることができる。柱状体4の他方の端面に露出したp型半導体熱電変換素子5、n型半導体熱電変換素子6の表面にフリットガラスレスAgペーストを塗布、乾燥する。このようにして、多数の複合電熱変換素子3を作製する。
図1A,1Bに示す電気的絶縁基板1は、例えば、アルミナ、マグネシアの少なくとも1つを主成分とするセラミックスで形成する。柱状体3と同種材料を用いると。物理的性質を揃えることができ、馴染みがよい。
電気的絶縁基板1上には、例えばフリットガラスレスAgペーストを、接続配線パターンで印刷し、乾燥後、焼成して接続配線2を作製する。
隣接する接続配線2を接続するように、電気的絶縁基板1の上の所定位置に、所望数の複合電熱変換素子3を、素子内配線2を上にして、配置する。大気中900℃前後で焼成して、接続配線2と、p型半導体熱電変換素子5、n型半導体熱電変換素子6との電気的接触を確立する。このようにして、熱電変換モジュール10を得る。
p型半導体熱電変換素子5がCaCoを主成分とするセラミックス、n型半導体熱電変換素子6が、Ca1−xLaMnO(xは0.1程度)を主成分とするセラミックスである場合、熱電能力を示すゼーベック係数は0.2mV/℃〜0.3mV/℃となる。
図1Cにおいては、複合熱電変換素子3を4列、6行に配列した。24個の複合熱電変換素子を直列接続すると、全体の起電力は4.8mV/℃〜7.2mV/℃となる。高温部を400℃以上、低温部を100℃以下として、300℃以上の温度差を形成すると、1.44V以上の電圧を生じることとなる。低電圧動作のSi半導体集積回路を駆動できる。
1枚の基板上に集積する複合熱電変換素子の数は、目的に応じて種々変更することができる。直列接続のみに限らず、直並列の接続とすることもできる。例えば、基板の大きさを一辺60mm×60mm程度の矩形の形状とし、16個〜64個程度の複合電熱変換素子を行列状に搭載することができる。この寸法では、ハンドリングが容易であり、ヒータなどの発熱部分で60mm×60mm以上の平面を備えた機器への実装に適する。
n型半導体熱電変換素子6の材料は、Ca1−xLaMnOに限らず、R1−Mn(R1:アルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物である、ペロブスカイト型酸化物であればよいであろう。n型電熱変換材料として、ストロンチウム酸化物とバリウム酸化物あるいはストロンチウム酸化物、バリウム酸化物、チタン酸化物の複合酸化物を主構成成分とするペロブスカイト型酸化物を用いることもできよう。これらをまとめて、R2−Ti(R2:アルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物である、ペロブスカイト型酸化物と呼ぶ。p型半導体熱電変換素子5の材料は、CaCoに限らず、R3−Co(R3:アルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物である、ペロブスカイト型酸化物であればよいであろう。
電気的絶縁基板1は、種々の材料で形成することができる。電気的絶縁基板1をジルコニア(ZrO)を主成分とするセラミックス基板で形成し、厚さを0.1mm程度とすると、フレキシビリティを付与することができる。ジルコニアは、高温で電導性を示すので、熱電変換効率を低下させないために柱状体3の材料とはしないことが好ましいが、低温では電導性がないので、低温側に配置する電気的絶縁基板1の材料とすることは構わない。ステンレス基板にジルコニアコーティングを形成した基板を用いることもできる。
電気的絶縁基板1は、相対的な低温(例えば室温)に保たれるので、必ずしも高い耐熱性は必要としない。電気的絶縁基板1としては、セラミックス基板の他、Si,石英、ガラス、サファイアなどの無機材料の基板、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ等の有機樹脂材料の基板、ガラスファイバ等で補強した有機樹脂材料の基板を用いることもできる。有機樹脂基板は、フレキシビリティを付与するのに好適である。
電極、配線と柱状体、電気的絶縁基板、p型半導体熱電変換素子、n型半導体熱電変換素子との間の密着性ないし接着性を増すために、電極、配線の下地層としてAg−Pdペーストや、Ni蒸着層、Ag蒸着層を設けることもできる。
円柱状の柱状体に断面形状が円形の貫通孔を2つ形成し、円柱状の熱電変換素子を埋め込んだ場合を説明したが、柱状体の形状はこれに限らない。断面形状を楕円形や矩形としてもよい。円形および楕円形は応力集中を緩和するのに有効である。矩形は、基板面積における面積占有率向上に有効である。図2A〜2Cは、柱状体の形状例の平面図を示す。
図2Aは、円柱状の柱状体4に、断面形状が円形の貫通孔THを4つ形成した構成を示す。2つの貫通孔THにp型半導体熱電変換材料を充填し、他の2つの貫通孔THにn型半導体熱電変換材料を充填する。
図2Bは、角柱形状の柱状体4に断面形状が矩形の貫通孔THを2つ形成した例を示す。断面矩形の柱状体形状は、基板表面での面積利用率を高めるのに有利である。断面矩形の貫通孔は、柱状体内の面積利用率向上に有効である。貫通孔THの角部を丸めることにより熱電変換素子と柱状体との界面に印加される応力の集中を緩和することが可能であろう。尚、熱電変換材料5,6のセラミックス材料と周囲の柱状体3のセラミックス材料との馴染みがよく、過度の応力は生じない場合は、破線で示すように矩形断面としても問題ないであろう。
図2Cは、角柱形状の柱状体4に断面形状が矩形の貫通孔THを4つ形成した例を示す。図2Aの場合と同様、2つの貫通孔THにp型半導体熱電変換材料を充填し、2つの貫通孔THにn型半導体熱電変換材料を充填する。なお、柱状体3に形成する貫通孔THは偶数とし、1対ずつの貫通孔にp型、n型の半導体熱電変換素子を形成し、上面に設ける素子内配線で電気的に接続する。
図3A〜3Dは、素子内配線7の変形例を示す断面図である。図3Aにおいては、素子内配線7を複合熱電変換素子3の上面全面に形成している。図3Bにおいては、柱状体4の外周を高くし、素子内配線7を凹部に埋め込んでいる。図3Cにおいては、素子内配線7を柱状体4の上面から外側壁面上部に延在させている。図3Dにおいては、図3B同様、柱状体4の外周を高くし、凹部に素子内配線7とその表面を覆う絶縁膜9の積層を埋め込んでいる。
図4A,4Bは、熱電変換モジュール10の実装例を示す。図4Aにおいては、燃焼塔、排気管等、内部を高温流体が通過する高温部材11の外面上に熱電変換モジュール10を結合し、熱電変換モジュールの絶縁性基板1が配置される低温側に放熱器12等の放熱機構を結合している。放熱器12を水等の冷媒を流す冷却管としてもよい。
図4Bは、電気的絶縁基板1がフレキシブルな場合を示し、高温部材11の外面に合わせて熱電変換モジュール10が変形している。高温部材11の外面が凹面であり、熱電変換モジュール10が凸面状に変形する場合を示しているが、高温部材11の外面が例えば円筒状等の凸面であれば熱電変換モジュール10は凹面状に変形する。高温部材11の表面が導電性であれば、絶縁膜13を挿入することができる。熱電変換モジュール10の高温部と低温部との中間を断熱材15で包んでいる。断熱材15は、発泡性セラミックス(例えば発泡性アルミナ)、グラスウール織物、セラミックスファイバ等で形成することができる。例えば高温部の温度が700℃以上でも低温部の温度を低くすることが可能になる。
フレキシブルな電気的絶縁基板は、例えば厚さ0.1mm程度のイットリア・スタビライズド・ジルコニア(YSZ)基板、ジルコニア膜を被覆したSUS基板、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム等で形成できる。ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルムの場合は、イミド、アミド樹脂入りの金属ペーストを導電接着剤として用いることが好ましい。
図5は、支持基板なしの構造を示す。素子内配線7を形成した複合熱電変換素子3を素子内配線7を下側にして、セラミックス等で形成した治具17の収容孔に収容して、逆側端面を露出させ、AgテープをAgペーストで複合熱電変換素子の電極に接続し、大気中で焼成して接続配線2を形成する。焼成中は、位置ずれを防止するように、アルミナ等の重しをAgテープ上に置くことが有効である。保管は治具に収容した状態で行なうことができる。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限られるものではない。例えば、種々の変形、置換、改良、追加、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。以下、本発明の特徴を付記する。
(付記1)
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に形成された複数の接続配線と、
各々が、隣接する前記接続配線上に亘って配置され、少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、前記一対の貫通孔に充填され、前記隣接する接続配線に接続された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、前記耐熱性絶縁性柱状体の上端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線とを含む、複数の複合熱電変換素子と、
を有する熱電変換モジュール。
(付記2)
前記耐熱性絶縁性柱状体が、マグネシア、アルミナの少なくとも一方を含むセラミックスで形成されている付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記3)
前記n型半導体が、R1−Mn、またはR2−Ti(R1、R2はアルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物であるペロブスカイト型酸化物であり、前記p型半導体がR3−Co(R3はアルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物であるペロブスカイト型酸化物である付記1又は2に記載の熱電変換モジュール。
(付記4)
前記絶縁性基板が、アルミナ、マグネシア、ジルコニアの1つ以上を主成分とするセラミックス、サファイア、石英、Siを主成分とした無機材料、又はポリイミド、ポリアミド、エポキシのいずれかを用いた有機材料で形成されている付記1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記5)
前記絶縁性基板が、ジュルコニア又は有機材料を主成分とし、フレキシビリティを有する付記4に記載の熱電変換モジュール。
(付記6)
前記素子内配線が、Ag,Ag合金、Ni,Ni合金のいずれかで形成されている付記1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記7)
前記耐熱性絶縁性柱状体の中間部を包む断熱材を更に有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記8)
複数の複合熱電変換素子であって、各々が、少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、前記一対の貫通孔に充填された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、前記耐熱性絶縁性柱状体の一端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線と、を有する、複数の複合熱電変換素子と、
前記耐熱性柱状体の他端において、異なる複合熱電変換素子の前記n型半導体熱電変換素子と、前記p型半導体熱電変換素子を電位的に接続する接続配線と、
を有する熱電変換モジュール。
(付記9)
前記絶縁性基板に結合された放熱機構を更に有する付記1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記10)
少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、
前記一対の貫通孔に充填された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、
前記耐熱性絶縁性柱状体の一端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線と、
を有する複合熱電変換素子。
1 電気的絶縁基板、
2 接続配線、
3 複合熱電変換素子、
4 柱状体、
5 p型半導体熱電変換素子、
6 n型半導体熱電変換素子、
7 素子内配線、
9 絶縁膜、
10 熱電変換モジュール、
TH 貫通孔、

Claims (5)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成された複数の接続配線と、
    各々が、隣接する前記接続配線上に亘って配置され、少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、前記一対の貫通孔に充填され、前記隣接する接続配線に接続された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、前記耐熱性絶縁性柱状体の上端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線とを含む、複数の複合熱電変換素子と、
    を有する熱電変換モジュール。
  2. 前記耐熱性絶縁性柱状体が、マグネシア、アルミナの少なくとも一方を含むセラミックスで形成されている請求項1記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記n型半導体が、R1−Mn、またはR2−Ti(R1、R2はアルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物であるペロブスカイト型酸化物であり、前記p型半導体がR3−Co(R3はアルカリ土類、アルカリ金属)の酸化物であるペロブスカイト型酸化物である請求項1又は2記載の熱電変換モジュール。
  4. 複数の複合熱電変換素子であって、各々が、少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、前記一対の貫通孔に充填された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、前記耐熱性絶縁性柱状体の一端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線と、を有する、複数の複合熱電変換素子と、
    前記耐熱性柱状体の他端において、異なる複合熱電変換素子の前記n型半導体熱電変換素子と、前記p型半導体熱電変換素子を接続する接続配線と、
    を有する熱電変換モジュール。
  5. 少なくとも一対の貫通孔を有する耐熱性絶縁性柱状体と、
    前記一対の貫通孔に充填された、n型半導体熱電変換素子およびp型半導体熱電変換素子と、
    前記耐熱性絶縁性柱状体の一端において、前記n型半導体熱電変換素子と前記p型半導体熱電変換素子とを接続する素子内配線と、
    を有する複合熱電変換素子。
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