JP2011198726A - 絶縁導線 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の絶縁体や第1の絶縁体の外側の第2の絶縁体に割れが生じるのを抑制する。
【解決手段】それぞれが絶縁体24によって被覆された複数の素線22が全体として絶縁体26によって被覆されるものにおいて、絶縁体26に比して伸長を許容する材料によって絶縁体24を形成し、絶縁体24に比して高い耐熱性を有する材料によって絶縁体26を形成する。これにより、絶縁導線20に対して曲げ加工が行なわれるときや加工後に絶縁体24や絶縁体26に割れが生じるのを抑制することができると共に、絶縁導線20としての耐熱性も確保することができる。
【選択図】図2
【解決手段】それぞれが絶縁体24によって被覆された複数の素線22が全体として絶縁体26によって被覆されるものにおいて、絶縁体26に比して伸長を許容する材料によって絶縁体24を形成し、絶縁体24に比して高い耐熱性を有する材料によって絶縁体26を形成する。これにより、絶縁導線20に対して曲げ加工が行なわれるときや加工後に絶縁体24や絶縁体26に割れが生じるのを抑制することができると共に、絶縁導線20としての耐熱性も確保することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、絶縁導線に関する。
従来、この種の絶縁導線としては、第1の絶縁層で被覆された素線を複数本撚った撚線の表面を第1の絶縁層の厚みよりも肉厚な第2の絶縁層で被覆されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この絶縁導線は、モータやリアクトルのコイルとして用いられるものであり、第1の絶縁層としてはコイル渦電流に対する抑制力を考慮して導体酸化膜(酸化銅など),高抵抗金属(ニクロムやコンスタンタンなど),エナメル材が用いられており、第2の絶縁層としては樹脂(ポリイミド樹脂やアミドイミド樹脂など),エナメル材などが用いられている。
こうした絶縁導線では、コイルなどに用いられることを考慮すると、曲げ加工時や加工後の使用時に第1の絶縁層や第2の絶縁層に割れが生じるのを抑制するのが好ましいが、曲げ加工時の各素線のズレや、加工後の素線,第1の絶縁層,第2の絶縁層の温度に対する伸長の違いなどを第1の絶縁層で十分に吸収できないと、第1の絶縁層や第2の絶縁層に割れが生じる場合がある。
本発明の絶縁導線は、第1の絶縁体や第1の絶縁体の外側の第2の絶縁体に割れが生じるのを抑制することを主目的とする。
本発明の絶縁導線は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の絶縁導線は、
第1の絶縁体で各々被覆された複数の素線が全体として第2の絶縁体で被覆されてなる絶縁導線であって、
前記第1の絶縁体は、前記第2の絶縁体に比して伸長を許容する材料によって形成されてなり、
前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体に比して高い耐熱性を有する材料によって形成されてなる、
ことを要旨とする。
第1の絶縁体で各々被覆された複数の素線が全体として第2の絶縁体で被覆されてなる絶縁導線であって、
前記第1の絶縁体は、前記第2の絶縁体に比して伸長を許容する材料によって形成されてなり、
前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体に比して高い耐熱性を有する材料によって形成されてなる、
ことを要旨とする。
この本発明の絶縁導線では、第1の絶縁体で各々被覆された複数の素線が全体として第2の絶縁体で被覆されてなるものにおいて、第2の絶縁体に比して伸長を許容する材料によって第1の絶縁体を形成し、第1の絶縁体に比して高い耐熱性を有する材料によって第2の絶縁体を形成する。これにより、絶縁導線に対して曲げ加工が行なわれるときの各素線のズレやその加工後の素線,第1の絶縁体,第2の絶縁体の温度に対する伸長の違いを第1の絶縁体でより吸収することができ、第1の絶縁体や第2の絶縁体に割れが生じるのを抑制することができる。また、絶縁導線としての耐熱性も確保することができる。
こうした本発明の絶縁導線において、前記第1の絶縁体は、形成時に対して割れが生じずに伸長可能であると想定される伸び率としての許容伸び率が200%以上の樹脂によって形成されてなり、前記第2の絶縁体は、予め定められた絶縁性を確保可能であると想定される温度としての耐熱温度が150度以上の樹脂によって形成されてなる、ものとすることもできる。
また、本発明の絶縁導線において、前記第1の絶縁体は、ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂,ナイロン66のいずれかによって形成されてなり、前記第2の絶縁体は、ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルイミド,ポリエーテルサルフォン,ポリサルフォン,ポリエーテルエーテルケトンのいずれかによって形成されてなる、ものとすることもできる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての絶縁導線20によって形成されたコイル14がステータ12に巻回されたモータ10の一例を示す説明図であり、図2は、絶縁導線20の一例を示す説明図である。実施例の絶縁導線20は、モータ10のステータ12に巻回されるコイル14(図1参照)や図示しないリアクトルのコイルなどに用いられるものであり、図2に示すように、絶縁体(絶縁層)24によってそれぞれ被覆された複数(図2では6本)の素線22が全体として絶縁体(絶縁層)26によって被覆されたものとして構成されている。
絶縁体(絶縁層)24は、絶縁体(絶縁層)26に比して耐熱性は低いが伸長を許容する材料(以下、高許容伸び率材料という)によって形成されており、絶縁体26は、絶縁体24に比して伸長は許容しないが高い耐熱性を有する材料(以下、高耐熱性材料という)によって形成されている。図3は、絶縁体24や絶縁体26の形成に用いられる各材料の許容伸び率や耐熱温度を示す説明図である。図3中、耐熱温度は、予め定められた絶縁性(例えば、絶縁導線20がコイルに用いられる場合、隣接する絶縁導線20との間の部分放電を十分に制限可能な絶縁性など)を確保可能であると想定される温度であり、許容伸び率は、形成時(熱硬化などによって形成されたとき)を基準としてその基準に対して割れが生じずに伸張可能であると想定される伸び率(伸びの程度)である。なお、許容伸び率は、例えば、100%の場合には、2倍の長さまで割れが生じずに伸長可能であることを意味する。実施例では、この図3において、許容伸び率が200%以上の材料を高許容伸び率材料として用いるものとし、耐熱温度が150℃以上の材料を高耐熱性材料として用いるものとした。具体的には、高許容伸び率材料としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂,ナイロン66などの樹脂を用いるものとし、高耐熱性材料としては、例えば、ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルイミド,ポリエーテルサルフォン,ポリサルフォン,ポリエーテルエーテルケトンなどの樹脂を用いるものとした。このように絶縁体24を高許容伸び率材料によって形成することにより、絶縁導線20に対して曲げ加工が行なわれるときの各素線22のズレや、コイルとして形成された後における素線22,絶縁体24,絶縁体26の温度に対する伸長の違いを絶縁体24によって吸収することができ、絶縁体24や絶縁体26に割れが生じるのを抑制することができる。また、絶縁体26を高耐熱性材料によって形成することにより、絶縁導線20としての耐熱性を確保することができる。もとより、絶縁体24によって素線22を被覆することにより、渦電流を低減することができる。
以上説明した実施例の絶縁導線20によれば、それぞれが絶縁体24によって被覆された複数の素線22が全体として絶縁体26によって被覆されるものにおいて、絶縁体26に比して伸長を許容する材料によって絶縁体24を形成するから、絶縁導線20に対して曲げ加工が行なわれるときや加工後に絶縁体24や絶縁体26に割れが生じるのを抑制することができる。また、絶縁体24に比して高い耐熱性を有する材料によって絶縁体26を形成するから、絶縁導線20としての耐熱性も確保することができる。
実施例の絶縁導線20では、絶縁体26の形成に用いる高耐熱性材料として、耐熱温度が150℃以上の材料を用いるものとしたが、これに限定されず、絶縁体24に比して高い耐熱性を有する材料であればよく、例えば、ポリカーボネートやキャストナイロンなどを用いるものとしてもよい。また、実施例の絶縁導線20では、絶縁体24の形成に用いる高許容伸び率材料として、許容伸び率が200%以上の材料を用いるものとしたが、これに限定されず、絶縁体26に比して伸長を許容する材料であればよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、素線22が「素線」に相当し、絶縁体24が「第1の絶縁体」に相当し、絶縁体26が「第2の絶縁体」に相当し、絶縁導線20が「絶縁導線」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、絶縁導線の製造産業などに利用可能である。
20 絶縁導線、22 素線、24 絶縁体、26 絶縁体。
Claims (3)
- 第1の絶縁体で各々被覆された複数の素線が全体として第2の絶縁体で被覆されてなる絶縁導線であって、
前記第1の絶縁体は、前記第2の絶縁体に比して伸長を許容する材料によって形成されてなり、
前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体に比して高い耐熱性を有する材料によって形成されてなる、
絶縁導線。 - 請求項1記載の絶縁導線であって、
前記第1の絶縁体は、形成時に対して割れが生じずに伸長可能であると想定される伸び率としての許容伸び率が200%以上の樹脂によって形成されてなり、
前記第2の絶縁体は、予め定められた絶縁性を確保可能であると想定される温度としての耐熱温度が150℃以上の樹脂によって形成されてなる、
絶縁導線。 - 請求項2記載の絶縁導線であって、
前記第1の絶縁体は、ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂,ナイロン66のいずれかによって形成されてなり、
前記第2の絶縁体は、ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルイミド,ポリエーテルサルフォン,ポリサルフォン,ポリエーテルエーテルケトンのいずれかによって形成されてなる、
絶縁導線。
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JP2010067412A JP2011198726A (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 絶縁導線 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016029889A (ja) * | 2015-12-01 | 2016-03-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電動機およびそれを搭載した天井扇および送風機 |
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2010
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