JP2011197884A - 火災検知装置及び火災検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴミピット内で発生した火災の位置を正確に検知可能な火災検知装置及び火災検知方法を提供する。
【解決手段】火災検知装置1は、ゴミピットに設置され、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及びゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部2と、その画像に基づいてゴミピット内で発生した火災を検知し、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部71と、画像上で少なくとも一つの内壁とゴミの表面との境界を検出し、その境界の画像上の位置に基づいてゴミの表面の高さを検出する高さ検出部72と、撮像部の撮影方向と火災位置座標に基づいて、撮像部と火災発生位置とを結ぶ直線を求め、ゴミの表面の高さにおける水平面を通るその直線の位置を火災発生位置として特定する水平位置検出部73とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】火災検知装置1は、ゴミピットに設置され、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及びゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部2と、その画像に基づいてゴミピット内で発生した火災を検知し、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部71と、画像上で少なくとも一つの内壁とゴミの表面との境界を検出し、その境界の画像上の位置に基づいてゴミの表面の高さを検出する高さ検出部72と、撮像部の撮影方向と火災位置座標に基づいて、撮像部と火災発生位置とを結ぶ直線を求め、ゴミの表面の高さにおける水平面を通るその直線の位置を火災発生位置として特定する水平位置検出部73とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、ゴミピット内で発生した火災を検知する火災検知装置及び火災検知方法に関する。
ゴミ焼却施設での火災発生事故を防止するため、ゴミが集積される場所であるゴミピット内でのゴミの自然発火などによる火災を検知する技術の開発が進められている。このような火災検出技術には、火災が発生した場所を正確に検知できることが求められている。火災が発生した場所が正確に検知されると、ゴミピット内に設置された消火装置は、例えば、消火銃により、火災発生場所に対してピンポイントで水または消火剤を散布することにより、火災が拡がる前に効率的に消火できるためである。
火災の発生を検知するために、赤外線カメラが用いられる。赤外線カメラは、そのカメラの撮影領域内の熱分布に応じた画像を得ることができるため、火災が発生したときに、画像から火災の発生を検出できる。しかし、このような赤外線カメラは、ゴミピット内の広い領域を撮影できるよう、一般に、ゴミピット内の天井近辺に取り付けられ、上方からゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影する。そのため、赤外線カメラの真下以外の場所で火災が発生すると、赤外線カメラは、斜め方向から火災の発生位置を撮影することになるため、火災が発生した場所の水平面内での位置は同一でも、火災発生位置の高さによって画像上での火災の位置が異なる。そのため、火災検知装置は、火災発生位置を正確に検出するためには、火災が生じた場所の高さを求める必要がある。
そこで、ゴミピット内のゴミ表面の高さ情報を、ゴミピット内に設置されたクレーンを制御する装置から取得して、その高さ情報を用いて火災発生位置を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、赤外線カメラとは別個に設けられた可視カメラによって撮影された画像からゴミピットの壁面の4隅がゴミによって隠れる位置を検出することによりゴミ表面の高さを求めて、火災発生位置を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。あるいは、距離計により火災発生位置までの距離を測定することにより、火災発生位置の3次元座標を検出する技術が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
そこで、ゴミピット内のゴミ表面の高さ情報を、ゴミピット内に設置されたクレーンを制御する装置から取得して、その高さ情報を用いて火災発生位置を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、赤外線カメラとは別個に設けられた可視カメラによって撮影された画像からゴミピットの壁面の4隅がゴミによって隠れる位置を検出することによりゴミ表面の高さを求めて、火災発生位置を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。あるいは、距離計により火災発生位置までの距離を測定することにより、火災発生位置の3次元座標を検出する技術が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
櫻井、「自動遠隔制御技術の開発に関する研究〜赤外線画像を用いたゴミ焼却ピットの自動火災検知・消火システムの開発〜」、滋賀県東北部工業技術センター研究報告、2000年
しかしながら、クレーン制御装置がゴミ表面の高さ情報を外部に出力する機能を有さない場合、クレーン制御装置からの情報を用いて火災発生位置を特定する技術を火災検知装置に適用することはできない。また、クレーンの作業範囲外で火災が発生したとき、火災検知装置はクレーン制御装置から火災発生位置のゴミ表面の高さ情報を得ることはできない。
また、赤外線カメラと別個に可視カメラを設ける技術では、ゴミピットが大型化するとカメラの設置台数が多くなるので、火災検知装置が高額化してしまう。
さらに、赤外線カメラと別個に距離計を設ける技術では、火災発生位置までの距離を測定するために距離計が火災が発生している方向を向く必要がある。そのため、このような技術を用いた火災検知装置は、赤外線カメラにより取得された画像上で温度解析を行うことにより、火災が発生した方向を特定しなければならない。しかし、急激に大きな炎が生じると、画像上で高温となる領域が大きくなるため、火災検知装置は、火災発生位置の中心を正確に特定できず、そのため、距離計を火災発生位置へ向けることができないことがある。その結果、この火災検知装置は、火災発生位置を正確に検出できないおそれがあった。
また、赤外線カメラと別個に可視カメラを設ける技術では、ゴミピットが大型化するとカメラの設置台数が多くなるので、火災検知装置が高額化してしまう。
さらに、赤外線カメラと別個に距離計を設ける技術では、火災発生位置までの距離を測定するために距離計が火災が発生している方向を向く必要がある。そのため、このような技術を用いた火災検知装置は、赤外線カメラにより取得された画像上で温度解析を行うことにより、火災が発生した方向を特定しなければならない。しかし、急激に大きな炎が生じると、画像上で高温となる領域が大きくなるため、火災検知装置は、火災発生位置の中心を正確に特定できず、そのため、距離計を火災発生位置へ向けることができないことがある。その結果、この火災検知装置は、火災発生位置を正確に検出できないおそれがあった。
そこで、本明細書は、ゴミピット内で発生した火災の位置を正確に検知可能な火災検知装置及び火災検知方法を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、火災検知装置が提供される。この火災検知装置は、ゴミピットに設置され、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及びゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部と、その画像に基づいてゴミピット内で発生した火災を検知し、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、画像上で少なくとも一つの内壁とゴミの表面との境界を検出し、その境界の画像上の位置に基づいてゴミの表面の高さを検出する高さ検出部と、撮像部の撮影方向と火災位置座標に基づいて、撮像部と火災発生位置とを結ぶ直線を求め、ゴミの表面の高さにおける水平面を通るその直線の位置を火災の発生位置として特定する水平位置検出部とを有する。
また他の実施形態によれば、火災検知方法が提供される。この火災検知方法は、ゴミピットに設置された撮像部から、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及びゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を取得し、その画像に基づいてゴミピット内で発生した火災を検知し、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、画像上で少なくとも一つの内壁とゴミの表面との境界を検出し、その境界の画像上の位置に基づいてゴミの表面の高さを検出し、撮像部の撮影方向と火災位置座標に基づいて、撮像部と火災発生位置とを結ぶ直線を求め、ゴミの表面の高さにおける水平面を通るその直線の位置を火災の発生位置として特定することを含む。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された火災検知装置及び火災検知方法は、ゴミピット内で発生した火災の位置を正確に検出できる。
以下、本発明の一つの実施形態による火災検知装置を、図を参照しつつ説明する。この火災検知装置は、ゴミピット内の上方に設置され、ゴミピット内に集積されたゴミの表面だけでなく、ゴミピットの内壁面を撮影可能に配置された撮像部を有する。そしてこの火災検知装置は、他のセンサを用いることなく、撮像部により得られた画像に基づいてゴミ表面の高さを求めることにより、その高さを用いてゴミピット内で発生した火災の水平面内の位置を求める。
図1は、一つの実施形態に係る火災検知装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、火災検知装置1は、ゴミピット100内に取り付けられた撮像部2と、撮像部2と接続された制御装置3とを有する。そして制御装置3は、インターフェース部4と、記憶部5と、出力部6と、制御部7とを有する。
撮像部2は、2次元状に配列された赤外光に感度を持つ受光素子のアレイとその受光素子アレイにゴミピット100の内部の像を結像する撮像光学系とを有する赤外線カメラを少なくとも1台有する。撮像部2が有する赤外線カメラは、例えば、ゴミピット100内部全体を撮影可能なように、ゴミピット100の天井近傍において下方を向けて設置される。なお、ゴミピット100のサイズに応じて、撮像部2は複数の赤外線カメラを有していてもよい。
また、撮像部2が有する赤外線カメラのうち、少なくとも1台の赤外線カメラは、撮影範囲内にゴミピット100に集積されたゴミの表面110と、ゴミピット100の一つの内壁101との境界が写るように設置される。
また、撮像部2が有する赤外線カメラのうち、少なくとも1台の赤外線カメラは、撮影範囲内にゴミピット100に集積されたゴミの表面110と、ゴミピット100の一つの内壁101との境界が写るように設置される。
図2(a)は、ゴミピット内に設置された撮像部が有する赤外線カメラの配置の一例を表すゴミピットの長手方向の概略側面図であり、(b)は、ゴミピットの短手方向の概略側面図であり、(c)はゴミピットの概略上面図である。
図2(a)〜(c)に示されるように、ゴミピット100は、横方向の長さが奥行き方向の長さよりも長い直方体の形状を有している。例えば、ゴミピット100の長手方向である横方向の長さは約100mであり、ゴミピット100の短手方向である奥行き方向の長さは、約25mである。
ゴミピット100には、撮像部2が有する5台の赤外線カメラ2a〜2eが設置されている。各赤外線カメラ2a〜2eは、ゴミピット100の長手方向の一つの内壁102の上方、例えば、ゴミピット100の底面から50m上方に設置されている。そして赤外線カメラ2aの撮影範囲21a内に、内壁102と対向する内壁101からその赤外線カメラの真下までが含まれるように、赤外線カメラ2aは斜め下方を向けて配置される。本実施形態では、内壁101は、ゴミピット100の底面と交差する位置から、ゴミピット100内にゴミが最大限集積されたときのゴミ表面の高さよりも数m程度上方までが赤外線カメラ2aの撮像範囲21aに含まれる。同様に、赤外線カメラ2b〜2eも、その撮影範囲内に、内壁101からその赤外線カメラの真下までが含まれるように配置される。なお、以下では、ゴミピット100内にゴミが最大限集積されたときのゴミ表面の高さを最大集積高さと呼ぶ。
また各赤外線カメラ2a〜2eはゴミピット100の長手方向に沿って等間隔に設置されている。例えば、本実施形態では、赤外線カメラ2a〜2eは、約15mの間隔で配置される。そして各赤外線カメラ2a〜2eの撮影範囲21a〜21eは、隣接する赤外線カメラの撮影範囲と、最大集積高さにおいて、長手方向に数m程度重複することが好ましい。これにより、ゴミピット100内の最大集積高さ以下の任意の位置は、赤外線カメラ2a〜2eの何れかにより撮影される。そのため、ゴミピット100内に集積されたゴミの表層部で発生した火災は、赤外線カメラ2a〜2eの何れかで撮影される。
図2(a)〜(c)に示されるように、ゴミピット100は、横方向の長さが奥行き方向の長さよりも長い直方体の形状を有している。例えば、ゴミピット100の長手方向である横方向の長さは約100mであり、ゴミピット100の短手方向である奥行き方向の長さは、約25mである。
ゴミピット100には、撮像部2が有する5台の赤外線カメラ2a〜2eが設置されている。各赤外線カメラ2a〜2eは、ゴミピット100の長手方向の一つの内壁102の上方、例えば、ゴミピット100の底面から50m上方に設置されている。そして赤外線カメラ2aの撮影範囲21a内に、内壁102と対向する内壁101からその赤外線カメラの真下までが含まれるように、赤外線カメラ2aは斜め下方を向けて配置される。本実施形態では、内壁101は、ゴミピット100の底面と交差する位置から、ゴミピット100内にゴミが最大限集積されたときのゴミ表面の高さよりも数m程度上方までが赤外線カメラ2aの撮像範囲21aに含まれる。同様に、赤外線カメラ2b〜2eも、その撮影範囲内に、内壁101からその赤外線カメラの真下までが含まれるように配置される。なお、以下では、ゴミピット100内にゴミが最大限集積されたときのゴミ表面の高さを最大集積高さと呼ぶ。
また各赤外線カメラ2a〜2eはゴミピット100の長手方向に沿って等間隔に設置されている。例えば、本実施形態では、赤外線カメラ2a〜2eは、約15mの間隔で配置される。そして各赤外線カメラ2a〜2eの撮影範囲21a〜21eは、隣接する赤外線カメラの撮影範囲と、最大集積高さにおいて、長手方向に数m程度重複することが好ましい。これにより、ゴミピット100内の最大集積高さ以下の任意の位置は、赤外線カメラ2a〜2eの何れかにより撮影される。そのため、ゴミピット100内に集積されたゴミの表層部で発生した火災は、赤外線カメラ2a〜2eの何れかで撮影される。
撮像部2が有する赤外線カメラは、一定の時間間隔でゴミピット100内を撮影し、例えば、着目する画素に写っている物体の温度が高いほど、その着目画素が高い輝度値を持つ多階調の画像を生成する。そして赤外線カメラは、画像を生成する度に、その生成した画像を制御装置3へ出力する。なお、一定の時間間隔は、例えば、100msecである。また、撮像部2が複数の赤外線カメラを有する場合、各赤外線カメラは、ゴミピット100内のどの領域を撮影した画像であるかを制御装置3に通知するために、生成した画像とともに自装置の識別コードを制御装置3へ出力する。
制御装置3のインターフェース部4は、撮像部2と制御装置3とを接続するインターフェース回路であり、撮像部2から受け取った画像を制御装置3の制御部7に渡す。
制御装置3の記憶部5は、例えば、半導体メモリ、磁気記録媒体及びそのアクセス装置及び光記録媒体及びそのアクセス装置のうちの少なくとも一つを有する。そして記憶部5は、火災検知装置1を制御するためのコンピュータプログラム、各種パラメータ及びデータなどを記憶する。また記憶部5は、撮像部2から受け取った画像を、制御装置3がその画像を受け取った時刻とともに記憶する。また記憶部5は、撮像部2が有する赤外線カメラの画角、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸方向、及びゴミピット100内の所定位置を基準とした赤外線カメラの設置位置座標を記憶する。所定位置は、例えば、ゴミピット100の底面と何れかの隅との交点とすることができる。さらに、撮像部2が有する赤外線カメラの設置位置、撮影方向及び画角は既知である。そのため、撮像部2によって生成された画像の横方向または縦方向の座標と、その座標に対応するゴミピット100の底面からの高さの関係も既知である。そこで記憶部5は、ゴミピット100の底面からの二つの基準高さh1、h2と、その基準高さh1、h2に対応する撮像部2によって生成された画像の横方向の座標または縦方向の座標との関係を示す高さテーブルも記憶する。なお、基準高さh1は、例えば、ゴミピット100の底面の高さ(すなわち、0m)、あるいは底面から数m〜10数mの高さに設定される。また基準高さh2は、例えば、最大集積高さ、あるいは基準高さh1よりも高い任意の高さに設定される。
また記憶部5は、撮像部2が複数の赤外線カメラを有する場合、各赤外線カメラの識別コードと、その赤外線カメラの撮影範囲との関係を表す撮影範囲テーブルを記憶する。
制御装置3の記憶部5は、例えば、半導体メモリ、磁気記録媒体及びそのアクセス装置及び光記録媒体及びそのアクセス装置のうちの少なくとも一つを有する。そして記憶部5は、火災検知装置1を制御するためのコンピュータプログラム、各種パラメータ及びデータなどを記憶する。また記憶部5は、撮像部2から受け取った画像を、制御装置3がその画像を受け取った時刻とともに記憶する。また記憶部5は、撮像部2が有する赤外線カメラの画角、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸方向、及びゴミピット100内の所定位置を基準とした赤外線カメラの設置位置座標を記憶する。所定位置は、例えば、ゴミピット100の底面と何れかの隅との交点とすることができる。さらに、撮像部2が有する赤外線カメラの設置位置、撮影方向及び画角は既知である。そのため、撮像部2によって生成された画像の横方向または縦方向の座標と、その座標に対応するゴミピット100の底面からの高さの関係も既知である。そこで記憶部5は、ゴミピット100の底面からの二つの基準高さh1、h2と、その基準高さh1、h2に対応する撮像部2によって生成された画像の横方向の座標または縦方向の座標との関係を示す高さテーブルも記憶する。なお、基準高さh1は、例えば、ゴミピット100の底面の高さ(すなわち、0m)、あるいは底面から数m〜10数mの高さに設定される。また基準高さh2は、例えば、最大集積高さ、あるいは基準高さh1よりも高い任意の高さに設定される。
また記憶部5は、撮像部2が複数の赤外線カメラを有する場合、各赤外線カメラの識別コードと、その赤外線カメラの撮影範囲との関係を表す撮影範囲テーブルを記憶する。
制御装置3の出力部6は、火災検知装置1を、消火装置(図示せず)あるいは警報装置(図示せず)などの外部装置に接続するためのインターフェース回路を有する。そして出力部6は、制御部7から受け取った、ゴミピット100内で火災が発生したことを表し、火災が発生した位置に関する情報を含む火災検知信号を外部装置へ出力する。
制御部7は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。そして制御部7は、撮像部2から受け取った画像に基づいて、ゴミピット内で発生した火災を検知し、その発生位置を特定する。
図3は、制御部7の概略構成図である。図3に示されるように、制御部7は、火災検知部71と、高さ検出部72と、水平位置検出部73とを有する。制御部7が有するこれらの各部は、例えば、制御部7が有するプロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールとして実装される。あるいは、制御部7が有するこれらの各部は、独立した集積回路、ファームウェア、マイクロプロセッサなどで構成されてもよい。
以下、制御部7の各部について詳細に説明する。
図3は、制御部7の概略構成図である。図3に示されるように、制御部7は、火災検知部71と、高さ検出部72と、水平位置検出部73とを有する。制御部7が有するこれらの各部は、例えば、制御部7が有するプロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールとして実装される。あるいは、制御部7が有するこれらの各部は、独立した集積回路、ファームウェア、マイクロプロセッサなどで構成されてもよい。
以下、制御部7の各部について詳細に説明する。
火災検知部71は、撮像部2から受け取った画像に基づいて、ゴミピット100内に火災が発生したか否か判定する。そして火災検知部71は、画像上での火災発生位置の座標を検出する。
例えば、火災検知部71は、画像上で所定の温度に相当する輝度閾値よりも高い輝度値を持つ画素を検出する。そして火災検知部71は、画像上で輝度閾値よりも高い輝度値を持つ画素を所定数以上検出したとき、ゴミピット100内で火災が発生したと判定する。そして火災検知部71は、最も輝度値が高い画素を、画像上での火災発生位置を表す火災位置座標とする。なお、輝度閾値は、火災が発生していない場合におけるゴミピット100内の温度に相当する輝度値よりも高く、かつ、火災が発生した位置での温度に相当する輝度値よりも低い値、例えば、80℃に対応する輝度値に設定される。また、所定数は、火災発生を確実に検出し、かつ火災が生じていない領域で火災が発生したと誤検出することを防ぐため、例えば、1画素〜10数画素程度に設定される。
また、火災検知部71は、連続して取得された複数の画像にわたって同じ画素または所定範囲内の画素の輝度値が輝度閾値よりも高くなったとき、火災が発生したと判定してもよい。なお所定範囲は、例えば、消火装置が有する消火銃が散布する水または消火剤の分布範囲に相当する画像上の範囲とすることができる。
火災検知部71は、火災を検知すると、火災が発生したことを示す火災発生情報を制御部7へ通知する。なお、火災発生情報には、火災位置座標及び火災が検知された画像の取得時刻が含まれる。また撮像部2が複数の赤外線カメラを有する場合、火災発生情報には、火災の発生が検知された画像に対応する赤外線カメラの識別コードがさらに含まれてもよい。
例えば、火災検知部71は、画像上で所定の温度に相当する輝度閾値よりも高い輝度値を持つ画素を検出する。そして火災検知部71は、画像上で輝度閾値よりも高い輝度値を持つ画素を所定数以上検出したとき、ゴミピット100内で火災が発生したと判定する。そして火災検知部71は、最も輝度値が高い画素を、画像上での火災発生位置を表す火災位置座標とする。なお、輝度閾値は、火災が発生していない場合におけるゴミピット100内の温度に相当する輝度値よりも高く、かつ、火災が発生した位置での温度に相当する輝度値よりも低い値、例えば、80℃に対応する輝度値に設定される。また、所定数は、火災発生を確実に検出し、かつ火災が生じていない領域で火災が発生したと誤検出することを防ぐため、例えば、1画素〜10数画素程度に設定される。
また、火災検知部71は、連続して取得された複数の画像にわたって同じ画素または所定範囲内の画素の輝度値が輝度閾値よりも高くなったとき、火災が発生したと判定してもよい。なお所定範囲は、例えば、消火装置が有する消火銃が散布する水または消火剤の分布範囲に相当する画像上の範囲とすることができる。
火災検知部71は、火災を検知すると、火災が発生したことを示す火災発生情報を制御部7へ通知する。なお、火災発生情報には、火災位置座標及び火災が検知された画像の取得時刻が含まれる。また撮像部2が複数の赤外線カメラを有する場合、火災発生情報には、火災の発生が検知された画像に対応する赤外線カメラの識別コードがさらに含まれてもよい。
高さ検出部72は、制御部7から火災発生情報を受け取ると、ゴミピット100内に集積されているゴミの表面高さを、画像上でゴミの表面とゴミピットの内壁との境界を検出することによって求める。そのために、高さ検出部72は、火災発生情報に含まれる赤外線カメラの識別コード及び画像取得時刻により特定される、火災の発生が検知された画像を記憶部5から読み込む。なお、特定の赤外線カメラのみがゴミピット100の内壁を撮影している場合、高さ検出部72は、その特定の赤外線カメラにより、火災発生情報に含まれる画像取得時刻に最も近い時刻において撮影された画像を読み込む。そして高さ検出部72は、その画像においてゴミ表面と、ゴミピット100の内壁との境界を検出する。
ゴミの焼却が行われておらず、ゴミピット100が十分に冷却されている場合、ゴミピット100の内壁の温度は、場所によらず比較的一定となっている。これに対し、ゴミピット100内に集積されたゴミの温度は、場所によるばらつきが大きく、また、内壁の温度よりも比較的高い。そのため、撮像部2が有する赤外線カメラで生成された画像上で、ゴミの表面に相当する画素と内壁に相当する画素との輝度値の差は比較的大きい。そこで高さ検出部72は、内壁に沿って垂直な方向を表す画像上の各列または各行について、一方の端から他方の端まで順に近傍画素間の差分演算を行い、その差分絶対値が最大となる位置を、その行または列におけるゴミ表面と内壁の境界の位置として検出する。そして高さ検出部72は、各行または各列についての差分絶対値が最大となる位置の平均値Yを、画像上でのゴミの表面と内壁の境界の位置とする。なお、高さ検出部72は、各行または各列についての差分絶対値が最大となる位置の中央値を、ゴミの表面と内壁の境界の位置としてもよい。
また、高さ検出部72は、記憶部5に記憶された高さテーブルを参照することにより、ゴミピットの底面からの二つの基準高さh1、h2に対応する、画像上の縦方向または横方向の座標値Y1、Y2を求める。ただし、h1<h2とする。そして高さ検出部72は、次式に従って、ゴミ表面のゴミピット100の底面からの高さHを求める。
また、高さ検出部72は、記憶部5に記憶された高さテーブルを参照することにより、ゴミピットの底面からの二つの基準高さh1、h2に対応する、画像上の縦方向または横方向の座標値Y1、Y2を求める。ただし、h1<h2とする。そして高さ検出部72は、次式に従って、ゴミ表面のゴミピット100の底面からの高さHを求める。
図4(a)は撮像部が有する赤外線カメラの視野とゴミピット内のゴミ表面の高さの関係の一例を示す図である。図4(b)は、図4(a)に示されたゴミ表面の高さのときに撮像部により撮影された画像の概略図である。
図4(a)における矢印Aで示された、内壁101に沿って下から上へ向かう方向が、図4(b)に示された赤外線カメラ2aにより生成された画像401の下から上へ向かう方向となる。また、図4(a)における矢印Bで示された、内壁101に沿って水平に手前から奥へ向かう方向が、図4(b)に示された画像401において右から左へ向かう方向となる。この場合、ゴミピット100内に集積されたゴミの表面が、図4(a)における波線402の高さにある場合、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線412で示される。一方、ゴミの表面が、波線402よりも下方の波線403の高さにある場合、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線413で示される。このように、ゴミ表面の高さに応じて、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界の位置は上下方向に変動する。
図4(a)における矢印Aで示された、内壁101に沿って下から上へ向かう方向が、図4(b)に示された赤外線カメラ2aにより生成された画像401の下から上へ向かう方向となる。また、図4(a)における矢印Bで示された、内壁101に沿って水平に手前から奥へ向かう方向が、図4(b)に示された画像401において右から左へ向かう方向となる。この場合、ゴミピット100内に集積されたゴミの表面が、図4(a)における波線402の高さにある場合、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線412で示される。一方、ゴミの表面が、波線402よりも下方の波線403の高さにある場合、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線413で示される。このように、ゴミ表面の高さに応じて、画像401上でのゴミ表面と内壁101との境界の位置は上下方向に変動する。
そこで、高さ検出部72は、画像401上の各列において、一方の端から他方の端へ順番に縦方向の近傍画素間の差分演算を行う。そして高さ検出部72は、各列において差分絶対値が最大となる画像401上の縦方向の座標yiを、その列に対応するゴミ表面と内壁101との境界の位置として求める。そのため、ゴミの表面が波線402で表された高さにある場合、図4(b)の波線412上の各画素がゴミ表面と内壁との境界として求められる。この場合、実線422の縦方向の座標に相当する、波線412上の各画素の縦方向座標の平均値が、ゴミ表面と内壁との境界として算出される。一方、ゴミの表面が波線403で表された高さにある場合、図4(b)の波線413上の各画素がゴミ表面と内壁101との境界として求められる。この場合、実線423の縦方向の座標に相当する、波線413上の各画素の縦方向座標の平均値が、ゴミ表面と内壁101との境界として算出される。
また画像401上の実線414は、基準高さh1における内壁101上の位置に対応する座標Y1を表し、実線415は、基準高さh2における内壁101上の位置に対応する座標Y2を表す。この場合、(1)式に示されるように、Y2とY1との間隔に対するY1とゴミ表面と内壁との境界との間隔の比で基準高さh2とh1とを内分した値が、ゴミ表面のゴミピット100の底面からの高さとなる。
高さ検出部72は、求めたゴミ表面の高さを制御部7へ通知する。
水平位置検出部73は、撮像部2が有する赤外線カメラの撮影方向、画像上での火災位置座標及びゴミの表面高さに基づいて、ゴミピット100内で発生した火災の水平面内における位置を特定する。
そのために、水平位置検出部73は、制御部7から受け取った火災発生情報に含まれる火災位置座標と、記憶部5に記憶された対応する赤外線カメラの撮影方向から、その赤外線カメラから検知された火災発生位置を結ぶ直線を求める。以下では、便宜上、この直線を火災方位線と呼ぶ。
例えば、画像の中心に位置する画素には、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸上の像が写る。したがって、画像の中心に位置する画素の座標が火災位置座標である場合、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸が火災方位線に対応する。この光軸が延びる方向が、赤外線カメラの撮影方向に対応する。
また、画像の中心から距離dだけ離れた画素が火災位置座標である場合、水平位置検出部73は、赤外線カメラの最大画角に対応する画像の中心からの距離dmaxに対する距離dの比(d/dmax)を算出する。なお、水平位置検出部73は、赤外線カメラの撮像光学系の歪曲収差を補正するように、その比を修正してもよい。そして水平位置検出部73は、その比を撮像光学系の最大画角に乗じることにより、光軸と火災方位線とのなす角θを求める。さらに水平位置検出部73は、水平面内において基準となる方向、例えば、赤外線カメラが設置された内壁に平行な方向に相当する画像上の直線と、画像中心と火災位置座標とを結ぶ線とがなす角φを求める。この角θと角φは、撮像光学系の光軸、すなわち、撮影方向を基準とした火災の発生位置の方向を表す。そこで(θ,φ)の組み合わせを、以下では火災方位角と呼ぶ。
水平位置検出部73は、赤外線カメラの設置位置と、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸方向とに基づいて、火災方位角を記憶部5に記憶された基準点を原点とする座標系の角度に変換することにより、その座標系で表された火災方位線を算出する。そして水平位置検出部73は、ゴミ表面高さにおける水平面と火災方位線が交差する位置を、火災発生位置として特定する。
水平位置検出部73は、特定された火災発生位置が、ゴミピット100の内部を水平面上で分割した複数のブロックのうちの何れのブロックに含まれるか判定する。例えば、ゴミピット100の内部が長手方向に4分割され、短手方向に2分割されることにより、8個のブロックが設定される。記憶部5は各ブロックの4隅の座標を、そのブロックの識別コードとともに記憶する。そして水平位置検出部73は、火災発生位置と各ブロックの4隅の座標から、火災発生位置が含まれるブロックを特定し、特定されたブロックの識別コードを制御部7に返す。
そのために、水平位置検出部73は、制御部7から受け取った火災発生情報に含まれる火災位置座標と、記憶部5に記憶された対応する赤外線カメラの撮影方向から、その赤外線カメラから検知された火災発生位置を結ぶ直線を求める。以下では、便宜上、この直線を火災方位線と呼ぶ。
例えば、画像の中心に位置する画素には、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸上の像が写る。したがって、画像の中心に位置する画素の座標が火災位置座標である場合、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸が火災方位線に対応する。この光軸が延びる方向が、赤外線カメラの撮影方向に対応する。
また、画像の中心から距離dだけ離れた画素が火災位置座標である場合、水平位置検出部73は、赤外線カメラの最大画角に対応する画像の中心からの距離dmaxに対する距離dの比(d/dmax)を算出する。なお、水平位置検出部73は、赤外線カメラの撮像光学系の歪曲収差を補正するように、その比を修正してもよい。そして水平位置検出部73は、その比を撮像光学系の最大画角に乗じることにより、光軸と火災方位線とのなす角θを求める。さらに水平位置検出部73は、水平面内において基準となる方向、例えば、赤外線カメラが設置された内壁に平行な方向に相当する画像上の直線と、画像中心と火災位置座標とを結ぶ線とがなす角φを求める。この角θと角φは、撮像光学系の光軸、すなわち、撮影方向を基準とした火災の発生位置の方向を表す。そこで(θ,φ)の組み合わせを、以下では火災方位角と呼ぶ。
水平位置検出部73は、赤外線カメラの設置位置と、赤外線カメラが有する撮像光学系の光軸方向とに基づいて、火災方位角を記憶部5に記憶された基準点を原点とする座標系の角度に変換することにより、その座標系で表された火災方位線を算出する。そして水平位置検出部73は、ゴミ表面高さにおける水平面と火災方位線が交差する位置を、火災発生位置として特定する。
水平位置検出部73は、特定された火災発生位置が、ゴミピット100の内部を水平面上で分割した複数のブロックのうちの何れのブロックに含まれるか判定する。例えば、ゴミピット100の内部が長手方向に4分割され、短手方向に2分割されることにより、8個のブロックが設定される。記憶部5は各ブロックの4隅の座標を、そのブロックの識別コードとともに記憶する。そして水平位置検出部73は、火災発生位置と各ブロックの4隅の座標から、火災発生位置が含まれるブロックを特定し、特定されたブロックの識別コードを制御部7に返す。
図5(a)は、火災発生位置と赤外線カメラとの位置関係の一例を示す図である。また図5(b)は、図5(a)に示された赤外線カメラにより生成される画像の一例を示す図である。
図5(a)に示されるように、ゴミピット内の高さhaにおける位置(ua,va)において火災が発生しているとする。なお、uaは、水平面内における、赤外線カメラ2aが設置された内壁102と平行な方向の座標であり、vaは、水平面内における、内壁102と直交する方向の座標である。また図5(b)に示されるように、赤外線カメラ2aにより生成された画像510上での座標(xa,ya)は、火災発生位置(ua,va)に対応する火災位置座標を表す。このとき、θは、赤外線カメラ2aの光軸OAと、赤外線カメラ2aと火災発生位置(ua,va)とを結ぶ火災方位線501とのなす角を表す。また角度φは、画像510上で、光軸OAに対応する画素511を通り、内壁102と平行な方向を表す直線512と、画素511と火災位置座標(xa,ya)とを結ぶ直線513とのなす角である。この直線513は、火災方位線501を水平面上に投影したものとなる。そのため、図5(a)において、火災方位線501を水平面上に投影した直線502と、内壁102と平行でかつ水平な直線503とがなす角もφとなる。
この場合、火災発生位置(ua,va)は、ブロック521に含まれている。そのため、水平位置検出部73は、ブロック521の識別コードを制御部7へ返す。
図5(a)に示されるように、ゴミピット内の高さhaにおける位置(ua,va)において火災が発生しているとする。なお、uaは、水平面内における、赤外線カメラ2aが設置された内壁102と平行な方向の座標であり、vaは、水平面内における、内壁102と直交する方向の座標である。また図5(b)に示されるように、赤外線カメラ2aにより生成された画像510上での座標(xa,ya)は、火災発生位置(ua,va)に対応する火災位置座標を表す。このとき、θは、赤外線カメラ2aの光軸OAと、赤外線カメラ2aと火災発生位置(ua,va)とを結ぶ火災方位線501とのなす角を表す。また角度φは、画像510上で、光軸OAに対応する画素511を通り、内壁102と平行な方向を表す直線512と、画素511と火災位置座標(xa,ya)とを結ぶ直線513とのなす角である。この直線513は、火災方位線501を水平面上に投影したものとなる。そのため、図5(a)において、火災方位線501を水平面上に投影した直線502と、内壁102と平行でかつ水平な直線503とがなす角もφとなる。
この場合、火災発生位置(ua,va)は、ブロック521に含まれている。そのため、水平位置検出部73は、ブロック521の識別コードを制御部7へ返す。
一方、ゴミピット内の高さhbの水平面と火災方位線501とが交差する位置(ub,vb)において火災が発生しているとする。この火災発生位置(ub,vb)は、火災発生位置(ua,va)と異なりブロック522に含まれる。しかし、赤外線カメラ2aから見た火災発生位置(ua,va)に対する火災方位角は、火災発生位置(ub,vb)に対する火災方位角と同一である。そのため、高さhbにおける火災発生位置(ub,vb)に対応する画像510での火災位置座標(xa,ya)は、高さhaにおける火災発生位置(ua,va)に対応する画像510での火災位置座標と同一となる。このように、画像510上の火災位置座標(xa,ya)のみから正確な火災発生位置は特定されない。
しかし、水平位置検出部73は、ゴミ表面の高さを用いて火災発生位置(ub,vb)を特定するので、火災発生位置(ub,vb)がブロック522に含まれることを正しく判断できる。
しかし、水平位置検出部73は、ゴミ表面の高さを用いて火災発生位置(ub,vb)を特定するので、火災発生位置(ub,vb)がブロック522に含まれることを正しく判断できる。
図6は、一つの実施形態による火災検知装置1における、火災検知処理の動作フローチャートである。なお、この火災検知処理は、制御部7によって制御され、制御部7が撮像部2から画像を取得する度に実行される。
先ず、制御部7は、撮像部2からインターフェース部4を介して画像を取得する(ステップS101)。そして制御部7は、取得した画像をその取得時刻とともに記憶部5に記憶するとともに、火災検知部71へ渡す。
先ず、制御部7は、撮像部2からインターフェース部4を介して画像を取得する(ステップS101)。そして制御部7は、取得した画像をその取得時刻とともに記憶部5に記憶するとともに、火災検知部71へ渡す。
火災検知部71は、受け取った画像上で所定の輝度閾値以上の輝度値を持つ画素を検出することにより火災を検知する。そして火災検知部71は、画像上で火災が検知されたか否か判定する(ステップS102)。画像上で火災が検知されなければ(ステップS102−No)、火災検知部71は、火災が検知されなかったことを制御部7へ通知する。そして制御部7は、火災検知処理を終了する。
一方、画像上で火災が検知された場合(ステップS102−Yes)、火災検知部71は、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める(ステップS103)。そして火災検知部71は、火災が検知されたことを示し、火災位置座標を含む火災発生情報を制御部7へ通知する。制御部7は、火災発生情報を高さ検出部72に通知する。
高さ検出部72は、画像上でゴミピットの内壁とゴミ表面の境界を検出する(ステップS104)。そして高さ検出部72は、内壁とゴミ表面の境界の画像上の位置に基づいて、ゴミピットの底面からゴミ表面までの高さを決定する(ステップS105)。高さ検出部72は、ゴミ表面の高さを制御部7へ通知する。そして制御部7は、火災発生情報とともにゴミ表面の高さを水平位置検出部73へ通知する。
水平位置検出部73は、火災位置座標に対応する火災方位角を求め、その火災方位角、撮像部2の設置位置及び撮影方向に基づいて、火災方位線を算出する。そして水平位置検出部73は、火災方位線がゴミ表面高さにおける水平面を通る位置を火災発生位置として検出する(ステップS106)。そして水平位置検出部73は、水平面内においてゴミピット100の内部を複数に分割したブロックのうち、火災発生位置が含まれるブロックを特定し、そのブロックの識別コードを制御部7へ通知する。
制御部7は、火災発生位置が含まれるブロックの識別コードまたはブロックの位置を表す座標値を、出力部6を介して消火装置または警報装置へ出力する。
その後、制御部7は、火災検知処理を終了する。
一方、画像上で火災が検知された場合(ステップS102−Yes)、火災検知部71は、画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める(ステップS103)。そして火災検知部71は、火災が検知されたことを示し、火災位置座標を含む火災発生情報を制御部7へ通知する。制御部7は、火災発生情報を高さ検出部72に通知する。
高さ検出部72は、画像上でゴミピットの内壁とゴミ表面の境界を検出する(ステップS104)。そして高さ検出部72は、内壁とゴミ表面の境界の画像上の位置に基づいて、ゴミピットの底面からゴミ表面までの高さを決定する(ステップS105)。高さ検出部72は、ゴミ表面の高さを制御部7へ通知する。そして制御部7は、火災発生情報とともにゴミ表面の高さを水平位置検出部73へ通知する。
水平位置検出部73は、火災位置座標に対応する火災方位角を求め、その火災方位角、撮像部2の設置位置及び撮影方向に基づいて、火災方位線を算出する。そして水平位置検出部73は、火災方位線がゴミ表面高さにおける水平面を通る位置を火災発生位置として検出する(ステップS106)。そして水平位置検出部73は、水平面内においてゴミピット100の内部を複数に分割したブロックのうち、火災発生位置が含まれるブロックを特定し、そのブロックの識別コードを制御部7へ通知する。
制御部7は、火災発生位置が含まれるブロックの識別コードまたはブロックの位置を表す座標値を、出力部6を介して消火装置または警報装置へ出力する。
その後、制御部7は、火災検知処理を終了する。
以上に説明してきたように、この火災検知装置は、火災発生の検知用の撮像部により撮影された画像上で、ゴミの表面とゴミピットの内壁との境界位置を検出することで、ゴミピットの底面からのゴミ表面の高さを求める。そしてこの火災検知装置は、ゴミ表面の高さにおける水平面を通る火災方位線の位置を火災発生位置として特定する。そのため、この火災検知装置は、ゴミ表面の高さを検知する他のセンサを用いることなく、ゴミピット内で発生した火災の位置を正確に検出できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、撮像部が有する赤外線カメラのうちの少なくとも一つは、ゴミピットの二つの内壁が写るように設置されてもよい。この場合、制御部の高さ検出部は、画像上で、二つの内壁のそれぞれについてゴミの表面と内壁との境界を検出する。そして高さ検出部は、それぞれの内壁について予め設定された二つの基準高さ及びそれら基準高さに対応する画像上の縦座標または横座標と、検出された境界の画像上の座標を用いて、ゴミピットの底面からゴミ表面までの高さを算出する。
図7(a)は、他の実施形態による、撮像部が有する赤外線カメラの視野とゴミピット内のゴミ表面の高さの関係の一例を示す、ゴミピットの概略側面図であり、(b)は(a)に示されたゴミ表面の高さのときに撮像部により撮影された画像の概略図である。
図7(a)に示されるように、赤外線カメラ2aは、ゴミピット100の天井近傍に取り付けられ、ゴミピットの二つの内壁101、102が、その赤外線カメラ2aの視野21aに含まれる。そして、矢印Cで示された、内壁101に沿って下から上へ向かう方向は、図7(b)に示された赤外線カメラ2aにより生成された画像701では、縦方向の中心から上へ向かう方向となる。一方、矢印Dで示された、内壁102に沿って下から上へ向かう方向は、画像701では、縦方向の中心から下へ向かう方向となる。また、図7(a)における矢印Eで示された、内壁102に沿って水平に手前から奥へ向かう方向が、図7(b)に示された画像701において右から左へ向かう方向となる。この場合、ゴミピット100内に集積されたゴミの表面が、図7(a)における波線702の高さにある場合、画像701上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線711で示され、ゴミ表面と内壁102との境界は波線712で示される。一方、ゴミの表面が、波線702よりも下方の波線703の高さにある場合、画像701上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線713で示され、ゴミ表面と内壁102との境界は波線714で示される。このように、ゴミ表面の高さに応じて、画像701上でのゴミ表面と内壁101、102との境界の位置は上下方向に変動する。
図7(a)に示されるように、赤外線カメラ2aは、ゴミピット100の天井近傍に取り付けられ、ゴミピットの二つの内壁101、102が、その赤外線カメラ2aの視野21aに含まれる。そして、矢印Cで示された、内壁101に沿って下から上へ向かう方向は、図7(b)に示された赤外線カメラ2aにより生成された画像701では、縦方向の中心から上へ向かう方向となる。一方、矢印Dで示された、内壁102に沿って下から上へ向かう方向は、画像701では、縦方向の中心から下へ向かう方向となる。また、図7(a)における矢印Eで示された、内壁102に沿って水平に手前から奥へ向かう方向が、図7(b)に示された画像701において右から左へ向かう方向となる。この場合、ゴミピット100内に集積されたゴミの表面が、図7(a)における波線702の高さにある場合、画像701上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線711で示され、ゴミ表面と内壁102との境界は波線712で示される。一方、ゴミの表面が、波線702よりも下方の波線703の高さにある場合、画像701上でのゴミ表面と内壁101との境界は波線713で示され、ゴミ表面と内壁102との境界は波線714で示される。このように、ゴミ表面の高さに応じて、画像701上でのゴミ表面と内壁101、102との境界の位置は上下方向に変動する。
そこで、高さ検出部は、画像701上の各列において、一端から他端まで順番に、縦方向の近傍画素間の差分演算を行う。そして高さ検出部は、画像701の上半分において、列ごとに、差分絶対値が最大となる画像701上の縦方向の位置yi1を、その列に対応するゴミ表面と内壁101との境界の位置として求める。また高さ検出部は、画像701の下半分において、列ごとに、差分絶対値が最大となる画像701上の縦方向の位置yi2を、その列に対応するゴミ表面と内壁102との境界の位置として求める。そのため、ゴミの表面が波線702で表された高さにある場合、図7(b)の波線711上の各画素がゴミ表面と内壁101との境界として求められ、一方、波線712上の各画素がゴミ表面と内壁102との境界として求められる。この場合、実線721で表される、波線711上の各画素の縦方向座標の平均値が、ゴミ表面と内壁101との境界として算出される。同様に、実線722で表される、波線712上の各画素の縦方向位置の平均値が、ゴミ表面と内壁102との境界として算出される。
したがって、基準高さh1、h2に対応する画像701上の内壁101の位置を予め求めておくことで、高さ検出部は、(1)式を用いて、実線721で表される境界の縦位置から、内壁101近傍でのゴミピット100の底面からゴミ表面までの高さを算出できる。同様に、基準高さh1、h2に対応する画像701上の内壁102の位置を予め求めておくことで、高さ検出部は、(1)式を用いて、実線722で表される境界の縦位置から、内壁102近傍でのゴミピット100の底面からゴミ表面までの高さを算出できる。そして高さ検出部は、それぞれの高さを平均することにより、ゴミ表面のゴミピット100の底面からの高さとする。
このように、高さ検出部は、対向する二つの内壁近傍でのゴミ表面の高さを平均した値を火災発生位置の高さとするため、より正確に火災発生位置の高さを推定できる。
したがって、基準高さh1、h2に対応する画像701上の内壁101の位置を予め求めておくことで、高さ検出部は、(1)式を用いて、実線721で表される境界の縦位置から、内壁101近傍でのゴミピット100の底面からゴミ表面までの高さを算出できる。同様に、基準高さh1、h2に対応する画像701上の内壁102の位置を予め求めておくことで、高さ検出部は、(1)式を用いて、実線722で表される境界の縦位置から、内壁102近傍でのゴミピット100の底面からゴミ表面までの高さを算出できる。そして高さ検出部は、それぞれの高さを平均することにより、ゴミ表面のゴミピット100の底面からの高さとする。
このように、高さ検出部は、対向する二つの内壁近傍でのゴミ表面の高さを平均した値を火災発生位置の高さとするため、より正確に火災発生位置の高さを推定できる。
また、高さ検出部は、火災検知部により火災が検知されたか否かにかかわらず、一定の時間間隔でゴミピットの底面からゴミ表面までの高さを検出し、検出された高さを表す高さ情報を記憶部に記憶しておいてもよい。この場合、火災検知部により火災が発生したことが検知されると、水平位置検出部は、記憶部から高さ情報を読み出し、その高さ情報を用いて火災発生位置の水平位置を特定する。なお、一定の時間間隔は、例えば、10分間、1時間あるいは1日に設定される。
また、ゴミの積み重なり状況によっては、ゴミピット内に集積されたゴミの表面高さが場所によって異なることがある。このような場合、火災検知装置は、正確な火災発生位置を特定するために、できるだけ火災発生位置及びその近傍領域においてゴミ表面の高さを求めることが好ましい。そこで他の実施形態によれば、高さ検出部は、火災検知部により検知された画像上での火災位置座標の近傍に限定してゴミ表面と内壁との境界を検出してもよい。そして高さ検出部は、火災位置座標近傍において求められた境界に基づいて、ゴミ表面の高さを求める。
例えば、再度図4(b)を参照すると、座標(x0,y0)は、火災検知部により求められた火災位置座標である。ここで、画像401の横方向の座標は、ゴミピット内の水平面内の奥行き方向の位置に応じて変動する。そのため、火災は、奥行き方向に関して、座標x0に相当する位置の近くで発生している。そこで高さ検出部は、画像401上の横方向について、座標x0を中心とした所定幅の領域を高さ検出用の探索領域として設定する。そして高さ検出部は、探索領域に含まれる列のそれぞれについて、一端から他端へ順に、縦方向の近傍画素間演算を行って輝度値差の絶対値が最大となる縦方向の位置yiを求め、求めた各列の位置yiの平均値を、ゴミ表面と内壁の境界とする。なお、所定幅は、例えば、10画素から20画素程度に設定される。
さらに、高さ検出部は、ゴミ表面の高さを、ゴミピットの底面を基準とする代わりに、他の位置、例えば、撮像部が有するカメラの何れかの設置位置、あるいはゴミピットの天井を基準として決定してもよい。
また、他の実施形態によれば、水平位置検出部は、火災発生位置の水平座標そのものを制御部へ返し、制御部は、火災発生位置の水平座標を、出力部を介して消火装置または警報装置へ出力してもよい。
さらに、上記の各実施形態による火災検知装置及び火災検知方法が適用される設備は、ゴミピットに限定されない。この火災検知装置及び火災検知方法は、ゴミピットと同様に、物体が集積された集積容器内において生じる火災を検出するために使用できる。この場合も、この火災検知装置及び火災検知方法は、集積容器の内壁と容器内に集積された物体の表面との境界を、撮像部によって撮影した画像を解析することにより検知して、その物体の表面の高さを求めることで、正確な火災発生位置を検出することができる。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ゴミピットに設置され、当該ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部と、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出する高さ検出部と、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する水平位置検出部と、
を有する火災検知装置。
(付記2)
前記高さ検出部は、第1の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第1の座標と第2の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第2の座標との間隔に対する、前記境界に対応する前記画像上の座標と前記第1の座標との間隔の比で、前記第1の高さと前記第2の高さを内分した値を前記ゴミの表面の高さとする、付記1に記載の火災検知装置。
(付記3)
前記高さ検出部は、前記少なくとも一つの内壁に沿って垂直な方向に対応する前記画像上の方向に沿って前記画像の一端から他端まで近傍画素間の差分絶対値を算出し、当該差分絶対値が最大となる位置を、前記画像上での前記境界の位置とする、付記1または2に記載の火災検知装置。
(付記4)
前記撮像部は赤外線カメラである、付記1〜3の何れか一項に記載の火災検知装置。
(付記5)
ゴミピットに設置された撮像部から、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を取得し、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出し、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する、
ことを含む火災検知方法。
(付記6)
ゴミピットに設置された撮像部から取得した、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出し、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する、
ことをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記7)
集積容器に設置され、当該集積容器の少なくとも一つの内壁及び当該集積容器内に集積された物体の表面を撮影した画像を生成する撮像部と、
前記画像に基づいて前記集積容器内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記物体の表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記物体の表面の高さを検出する高さ検出部と、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記物体の表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する水平位置検出部と、
を有する火災検知装置。
(付記1)
ゴミピットに設置され、当該ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部と、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出する高さ検出部と、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する水平位置検出部と、
を有する火災検知装置。
(付記2)
前記高さ検出部は、第1の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第1の座標と第2の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第2の座標との間隔に対する、前記境界に対応する前記画像上の座標と前記第1の座標との間隔の比で、前記第1の高さと前記第2の高さを内分した値を前記ゴミの表面の高さとする、付記1に記載の火災検知装置。
(付記3)
前記高さ検出部は、前記少なくとも一つの内壁に沿って垂直な方向に対応する前記画像上の方向に沿って前記画像の一端から他端まで近傍画素間の差分絶対値を算出し、当該差分絶対値が最大となる位置を、前記画像上での前記境界の位置とする、付記1または2に記載の火災検知装置。
(付記4)
前記撮像部は赤外線カメラである、付記1〜3の何れか一項に記載の火災検知装置。
(付記5)
ゴミピットに設置された撮像部から、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を取得し、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出し、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する、
ことを含む火災検知方法。
(付記6)
ゴミピットに設置された撮像部から取得した、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出し、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する、
ことをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記7)
集積容器に設置され、当該集積容器の少なくとも一つの内壁及び当該集積容器内に集積された物体の表面を撮影した画像を生成する撮像部と、
前記画像に基づいて前記集積容器内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記物体の表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記物体の表面の高さを検出する高さ検出部と、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記物体の表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災の発生位置として特定する水平位置検出部と、
を有する火災検知装置。
1 火災検知装置
2 撮像部
3 制御装置
4 インターフェース部
5 記憶部
6 出力部
7 制御部
71 火災検知部
72 高さ検出部
73 水平位置検出部
2 撮像部
3 制御装置
4 インターフェース部
5 記憶部
6 出力部
7 制御部
71 火災検知部
72 高さ検出部
73 水平位置検出部
Claims (5)
- ゴミピットに設置され、当該ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を生成する撮像部と、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求める火災検知部と、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出する高さ検出部と、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災発生位置として特定する水平位置検出部と、
を有する火災検知装置。 - 前記高さ検出部は、第1の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第1の座標と第2の高さにおける前記少なくとも一つの内壁上の位置に対応する前記画像上の第2の座標との間隔に対する、前記境界に対応する前記画像上の座標と前記第1の座標との間隔の比で、前記第1の高さと前記第2の高さを内分した値を前記ゴミの表面の高さとする、請求項1に記載の火災検知装置。
- 前記高さ検出部は、前記少なくとも一つの内壁に沿って垂直な方向に対応する前記画像上の方向に沿って前記画像の一端から他端まで近傍画素間の差分絶対値を算出し、当該差分絶対値が最大となる位置を、前記画像上での前記境界の位置とする、請求項1または2に記載の火災検知装置。
- 前記撮像部は赤外線カメラである、請求項1〜3の何れか一項に記載の火災検知装置。
- ゴミピットに設置された撮像部から、ゴミピットの少なくとも一つの内壁及び当該ゴミピット内に集積されたゴミの表面を撮影した画像を取得し、
前記画像に基づいて前記ゴミピット内で発生した火災を検知し、当該画像上での火災の発生位置を表す火災位置座標を求め、
前記画像上で前記少なくとも一つの内壁と前記ゴミの表面との境界を検出し、当該境界の前記画像上の位置に基づいて前記ゴミの表面の高さを検出し、
前記撮像部の撮影方向と前記火災位置座標に基づいて、前記撮像部と前記火災発生位置とを結ぶ直線を求め、前記ゴミの表面の高さにおける水平面を通る当該直線の位置を前記火災発生位置として特定する、
ことを含む火災検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010062430A JP2011197884A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 火災検知装置及び火災検知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010062430A JP2011197884A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 火災検知装置及び火災検知方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010062430A Withdrawn JP2011197884A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 火災検知装置及び火災検知方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011197884A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018173248A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 日立造船株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム |
JP2019032165A (ja) * | 2017-08-04 | 2019-02-28 | 日本アビオニクス株式会社 | 温度監視システム及び温度監視方法 |
-
2010
- 2010-03-18 JP JP2010062430A patent/JP2011197884A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018173248A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 日立造船株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム |
JP7025126B2 (ja) | 2017-03-31 | 2022-02-24 | 日立造船株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム |
JP2019032165A (ja) * | 2017-08-04 | 2019-02-28 | 日本アビオニクス株式会社 | 温度監視システム及び温度監視方法 |
JP7055602B2 (ja) | 2017-08-04 | 2022-04-18 | 日本アビオニクス株式会社 | 温度監視システム及び温度監視方法 |
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