JP2011197140A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Yuichi Aoyama
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Tetsuro Sasamoto
哲朗 笹本
Seiji Yamada
征史 山田
Takanori Inatome
孝則 稲留
Kazuya Nagao
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Abstract

【課題】バブリングによって泡状定着液を生成する構成で、液体貯留容器内の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することができる定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】泡発生容器511内の液状定着液TL内に空気を送り込んで気泡を発生させるバブリングによって泡状定着液を発生させる定着装置50で、泡発生容器511の水平方向の断面積が、エアストーンASが位置する高さにおける断面積W2よりも液面検知センサPSが位置する高さにおける断面積W1の方が大きく、液面検知センサPSを、エアストーンASが位置する高さにおける泡発生容器511の水平方向の断面の鉛直上方の領域外となる領域αに液面検知センサPSを配置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、及び、画像形成装置に用いられる定着装置に関するものである。詳しくは、トナー等の樹脂微粒子の樹脂成分の少なくとも一部を溶解または膨潤させて被定着媒体上に定着させる定着液を被定着媒体上また樹脂微粒子担持体上の樹脂微粒子に付与する定着装置、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置のような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような被定着媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。画像形成装置には種々の方式があるが、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置としては、定着速度、定着画像品質等の点から被定着媒体である記録媒体上のトナーを加熱して軟化あるいは溶融させ、軟化等させたトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く普及している。これはハロゲンヒーターやセラミックヒータ等の発熱体でローラやフィルム等を加熱し、未定着トナーが乗った記録紙を加圧ローラで挟んで加熱・加圧してトナーを軟化あるいは溶融、変形させ、記録紙の繊維中にアンカリングすることで定着させる。この方式は均一性、安定性に優れているため広く普及しているが、一方で発熱体を用いて加熱するために多くのエネルギーを要し、消費エネルギーが大きい定着装置であるという欠点がある。
熱定着方式の定着装置に比べて省エネルギー化を実現できる定着方式として、トナーを定着するために加熱を行わない湿式定着方式が知られている(例えば、特許文献1乃至特許文献5に記載の定着装置で用いる定着方式)。湿式定着方式は、トナーの樹脂成分の少なくとも一部を溶解または膨潤させることでトナーを軟化させる軟化剤を含有する定着液を転写紙表面上のトナー像に付与してトナー像を定着させるものであるため、熱定着方式よりも省エネルギー化を実現できる。
特許文献1に記載の定着装置では、表面上に液状の定着液を担持する塗布ローラを未定着トナーを担持する転写紙に押し付けて、未定着トナーに定着液を付与している。しかしながら、特許文献1のように定着液を液状のまま転写紙上の未定着トナーに供給すると、塗布ローラが転写紙に定着液を塗布する塗布位置を通過したあとの塗布ローラの表面に残留する定着液の中に未定着トナーの一部が移行し、転写紙上のトナー像が劣化する不具合が生じた。これは、転写紙上の未定着トナーは静電気力によって転写紙に担持されているため、液体が触れると静電気力によって担持する力が著しく低下し、未定着トナーが定着液内に拡散してしまい、液中に未定着トナーが拡散した定着液の一部が塗布ローラ上に残留するために生じる。
このような不具合は、定着液を転写紙上の未定着トナーに供給する構成に限らず、特許文献2のように、中間転写ベルト等のトナー像担持体上のトナーに定着液を供給した後、トナー像担持体上の樹脂が軟化したトナー像を転写紙に転写する構成で、定着液を塗布ローラを用いてトナー像担持体上のトナーに塗布する構成においても生じ得る問題である。
このように、未定着トナーの一部が塗布ローラに付着する不具合を抑制することができる定着装置として、特許文献3乃至5に記載の定着装置がある。この定着装置は、定着液を液中に気泡が分散した泡状定着液とし、この泡状定着液を特許文献1の定着液と同様に塗布ローラによって転写紙上の未定着トナーに塗布するものである。このように定着液を泡状とすることにより、定着液の泡内に空気が大量に存在するため、未定着トナーが定着液内に拡散する力が働きにくくなり、転写紙上のトナーは定着液を塗布されても転写紙上から動かずにその場で定着液の作用で定着される。このため、未定着トナーの一部が塗布ローラに付着する不具合を抑制することができ、転写紙に液状の定着液を塗布する構成にくらべて、良好な画像が得られるようになる。
定着装置の定着液泡状化手段として、特許文献5の図7には、液体貯留容器内の液状定着液の液中に連続して空気を送り込み、液状定着液内に多数の気泡を発生させる、バブリングによって泡状定着液を生成する構成が記載されている。
バブリングによって生成された泡状定着液は、トナー像を担持する定着液付与対象に付与されて消費されるため、液体貯留容器内の液状定着液は減少する。
バブリングによって泡状定着液を生成する構成では、空気を送り込むべく液体貯留容器内の液状定着液の液中に配置された気体供給口が、液状定着液の減少によって液状定着液の外に出てしまうと、バブリングが行えなくなり、泡状定着液を生成することができなくなる。また、気体供給口の全体が液状定着液の外に出なくても、気体供給口の一部が液状定着液の外に出ていると、生成される泡状定着液の定着液と空気との割合が変化してしまう。このため、液状定着液の液面を常に気体供給口よりも高い位置として、気体供給口の全体が常に液状定着液の液中となるように液体貯留容器内の液状定着液の液量を制御する必要がある。
液体貯留容器内の液状定着液の液量を制御する方法としては、気体供給口よりも高い位置に配置された検知部における液状定着液の有無を検知する液検知手段の検知結果に基づいて液体貯留容器内への液状定着液の補給を制御する方法がある。この方法では、検知部に液状定着液が存在しないことを検知すると、液体貯留容器への液状定着液の補給を開始し、検知部に液状定着液が存在することを検知すると、液体貯留容器への該液状定着液の補給を停止する。このように制御することにより、液状定着液の液面が常に気体供給口よりも高い位置となる検知部の近傍となり、気体供給口の全体が常に液状定着液の液中に位置する状態となる。よって、液体貯留容器内の液状定着液の液量を安定的に制御するには、液検知手段の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することが求められる。
しかしながら、バブリングによって泡状定着液を生成する構成では、液検知手段の検知部の配置によっては、液検知手段の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することが困難となることがあった。これは以下の理由による。
バブリングによって泡状定着液を生成する構成では、連続して空気が送り込まれることで液状定着液内に発生した多数の気泡は、液状定着液の液中を気体供給口から液面に向かって上昇する。液面に到達した気泡は、周囲の液状定着液とともに泡状定着液を形成する。液面で先に発生した泡状定着液は、後から発生した泡状定着液に押し上げられて、液体貯留容器内の液状定着液の液面よりも上方の空間を上方に移動し、次工程へと向かって移動する。このため、バブリングが行われているときには、液体貯留容器内の液状定着液の液面よりも上方の空間泡状定着液が充満している。よって、液検知手段の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを検出するには、検知部に液状定着液が存在する状態なのか、泡状定着液が存在する状態なのかを定着液検知手段が識別する必要がある。
しかし、バブリングが行われているときには、液状定着液の液中を多数の気泡が気体供給口から液面に向かって上昇しているため、液状定着液の液面よりも下方である液状定着液の液中は、液体のみが存在する状態ではなく、液体中に多数の気泡が存在する。このように液中に多数の気泡が存在する液状定着液と、液面よりも上方に発生した泡状定着液とは、検知部に用いる一般的なセンサでは識別が困難であった。詳しくは、液中に多数の気泡が存在する液状定着液及び泡状定着液は、共に、液状定着液よりも光の透過率が低いため、検知部に存在する検知対象の透過率の違いによって、検知対象が液状定着液か泡状定着液かを識別する光学式センサでは識別が困難である。また、液中に多数の気泡が存在する液状定着液及び泡状定着液は、共に、液状定着液よりも電気を通し難いため、電気抵抗型センサでも識別は困難である。
以上のような理由により、バブリングによる気泡が通過する箇所の液状定着液の液面近傍では、液状定着液と泡状定着液との境界がはっきりせず、液検知手段の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することは困難であった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、バブリングによって泡状定着液を生成する構成で、液体貯留容器内の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することができる定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子を軟化させる軟化剤を含有した液状定着液を貯留する液体貯留容器及び該液状定着液の液中に気体供給口が位置するように配置された気体供給路によって該液状定着液に気体を供給する気体供給手段を備え、該気体供給手段が該気体供給口から該気体を供給することで該液状定着液内に気泡を発生させるバブリングによって該液体貯留容器内の該液状定着液から泡状定着液を発生させる定着液泡状化手段と、該樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層を担持する定着液付与対象の表面に該泡状定着液を付与する泡状定着液付与手段とを有し、該泡状定着液を付与することで軟化した該樹脂含有微粒子を被定着媒体に定着する定着装置において、上記液体貯留容器内の上記気体供給口よりも高い位置に配置された検知部における上記液状定着液の有無を検知する液検知手段を備え、該検知部の位置に該液状定着液が存在するときに、該気体供給口から上記気体を供給することによって該液状定着液内に発生して該液状定着液中を上昇する上記気泡が通過し難い位置に該検知部を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の定着装置において、上記液状定着液中を上記気泡が通過し難い位置は、上記気泡の通過量が、上記気体供給口の鉛直上方の液面近傍における該気泡の通過量の5[%]以下となる位置であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の定着装置において、上記液体貯留容器の水平方向の断面積は、上記気体供給口が位置する高さにおける断面積よりも上記検知部が位置する高さにおける断面積の方が大きく、該検知部を、該気体供給口が位置する高さにおける該液体貯留容器の水平方向の断面の鉛直上方の領域外に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置において、上記液体貯留容器内における上記気体供給口と上記検知部との水平方向の位置は異なる位置となっており、該気体供給口に発生した上記気泡の上記液状定着液中の水平方向の移動によって該気泡が該検知部に到達することを抑制するように、水平方向における該気体供給口と該検知部との間に該気泡の通過を妨げる間切り部材を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置において、上記検知部が位置する高さにおける上記液体貯留容器の水平方向の断面の中心を通る鉛直方向の仮想直線を容器中心線とした場合に、該検知部及び上記気体供給口は該容器中心線上には配置されておらず、該検知部を、該気体供給口と該容器中心線とを結んだ水平方向の仮想直線と該容器中心線で直交する水平方向の仮想直線を挟んで該気体供給口とは反対側に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液または空気との直流電気抵抗の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液または空気との交流電気抵抗の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液との光の透過率の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の定着装置において、上記液検知手段が上記検知部に上記液状定着液が存在しないことを検知すると、上記液体貯留容器内に該液状定着液の補給を開始し、該液状定着液の補給を開始した後、該液検知手段が該検知部に該液状定着液が存在することを検知すると、該液体貯留容器への該液状定着液の補給を停止する液状定着液補給手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含むトナーを用いて記録媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、記録媒体に転写するトナー像を担持するトナー像担持体の表面、または、トナー像を担持する記録媒体の表面に定着液を付与し、該記録媒体上に該トナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、該定着手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の定着装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、液検知手段の検知部を、気体供給口から気体を供給することによって液状定着液内に発生して液状定着液中を通過する気泡が通過し難い位置に配置しているため、検知部が液状定着液中にある状態では、検知部の近傍にはほとんど気泡が存在しない。これにより、検知部に液状定着液が存在する状態と、泡状定着液が存在する状態とを液検知手段が識別することにより、検知部を設けた位置での液状定着液の有無を安定的に検出することができる。
本発明によれば、検知部を設けた位置での液状定着液の有無を安定的に検出することができるため、液体貯留容器内の検知部を配置した高さ以上に液状定着液の液面が達しているかどうかを安定的に検出することができるという優れた効果がある。
実施例1の定着装置の説明図。 実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタが備える定着装置の概略図。 実施例2の定着装置の説明図。 実施例3の定着装置の説明図、(a)は、定着装置の全体の概略構成図、(b)は、泡発生容器内のエアストーンと液面検知センサとの配置の説明図。 液検知手段の一つ目の例の説明図。 液検知手段の二つ目の例の説明図。 液検知手段の三つ目の例の説明図。 気泡が通過しやすい位置に液面検知センサを配置した定着装置の説明図。
以下、本発明を、電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置であるカラープリンタ(以下、プリンタ100と呼ぶ)に適用した実施形態について説明する。なお、本実施形態では本発明の特徴部を備える画像形成装置がプリンタである構成について説明するが、複写機、ファクシミリ等の他の画像形成装置であってもよい。
まず、実施形態に係るプリンタ100の基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係るプリンタ100を示す概略構成図である。
プリンタ100は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の4色のトナー像を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタである。プリンタ100は、4つの感光体ドラム30(Y,M,C,K)、4つのクリーニングユニット31(Y,M,C,K)、4つの帯電装置32(Y,M,C,K)、4つの現像ローラ33(Y,M,C,K)、及び、4つのトナーカートリッジ34(Y,M,C,K)を備える。また、プリンタ100は、光走査装置10、中間転写ベルト40、二次転写ローラ42、定着装置50、給紙コロ54、レジストローラ対56、排紙ローラ対58、給紙トレイ60、排紙トレイ70、及び、通信制御装置80を備える。さらに、プリンタ100は、各部を統括的に制御するプリンタ制御装置90を備えている。また、中間転写ベルト40上に形成されたパターン画像の画像濃度を検知するPセンサ45を備えている。
ここで、図2に示すXYZの三次元直交座標系において、各感光体ドラム30の回転軸方向(長手方向)に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向、プリンタ100における鉛直上方向をZ軸方向として説明する。
プリンタ制御装置90は通信制御装置80に接続されており、この通信制御装置80はネットワークなどを介したパーソナルコンピュータ等の上位装置200との双方向の通信を制御する。
各感光体ドラム30はいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラム30の表面がそれぞれ光走査装置10による被走査面である。また、各感光体ドラム30は、不図示の回転機構により、図2中の矢印方向に回転するものである。
黒用感光体ドラム30Kの表面近傍には、黒用感光体ドラム30Kの回転方向に沿って、黒用帯電装置32K、黒用現像ローラ33K、黒用クリーニングユニット31Kが配置されている。
図2に示すように、黒用感光体ドラム30K、黒用帯電装置32K、黒用現像ローラ33K、黒用トナーカートリッジ34K、及び黒用クリーニングユニット31Kは、組として使用され、黒のトナー像を形成する黒用画像形成ステーションを構成する。
シアン用感光体ドラム30Cの表面近傍には、シアン用感光体ドラム30Cの回転方向に沿って、シアン用帯電装置32C、シアン用現像ローラ33C、シアン用クリーニングユニット31Cが配置されている。
図2に示すように、シアン用感光体ドラム30C、シアン用帯電装置32C、シアン用現像ローラ33C、シアン用トナーカートリッジ34C、及びシアン用クリーニングユニット31Cは、組として使用され、シアンのトナー像を形成するシアン用画像形成ステーションを構成する。
マゼンタ用感光体ドラム30Mの表面近傍には、マゼンタ用感光体ドラム30Mの回転方向に沿って、マゼンタ用帯電装置32M、マゼンタ用現像ローラ33M、マゼンタ用クリーニングユニット31Mが配置されている。
図2に示すように、マゼンタ用感光体ドラム30M、マゼンタ用帯電装置32M、マゼンタ用現像ローラ33M、マゼンタ用トナーカートリッジ34M、及びマゼンタ用クリーニングユニット31Kは、組として使用され、マゼンタのトナー像を形成するマゼンタ用画像形成ステーションを構成する。
イエロー用感光体ドラム30Yの表面近傍には、イエロー用感光体ドラム30Yの回転方向に沿って、イエロー用帯電装置32Y、イエロー用現像ローラ33Y、イエロー用クリーニングユニット31Yが配置されている。
図2に示すように、イエロー用感光体ドラム30Y、イエロー用帯電装置32Y、イエロー用現像ローラ33Y、イエロー用トナーカートリッジ34Y、及びイエロー用クリーニングユニット31Yは、組として使用され、イエローのトナー像を形成するイエロー用画像形成ステーションを構成する。
次に、プリンタ100におけるプリント動作に付いて説明する。プリンタ制御装置90は、上位装置200からのプリント開始命令を受信したり、図示しないプリント開始ボタンが押されたりすると、プリント動作を開始する。
プリント動作が開始されると、各帯電装置32は、対応する感光体ドラム30の表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置10は、上位装置200からの多色の画像情報(黒画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する感光体ドラム30の帯電された表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラム30の表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラム30の表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム30の回転に伴って対応する現像ローラ33と対向する位置に移動する。
黒用トナーカートリッジ34Kには黒トナーが格納されており、この黒トナーは黒用現像ローラ33Kに供給される。シアン用トナーカートリッジ34Cにはシアントナーが格納されており、このトナーはシアン用現像ローラ33Cに供給される。マゼンタ用トナーカートリッジ34Mにはマゼンタトナーが格納されており、このトナーはマゼンタ用現像ローラ33Mに供給される。イエロー用トナーカートリッジ34Yにはイエロートナーが格納されており、このトナーはイエロー用現像ローラ33Yに供給される。プリンタ100で使用する各色のトナーは、樹脂が含まれる微粒子である。
各現像ローラ33は、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ34からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラ33の表面のトナーは、対応する感光体ドラム30の表面に接すると、この表面における光走査装置10によって光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラ33は、対応する感光体ドラム30の表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー像)は、感光体ドラム30の回転に伴って中間転写ベルト40と対向する位置に移動する。
各感光体ドラム30の表面上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各トナー画像は、所定のタイミングで中間転写ベルト40上に順次転写され、重ね合わされ、フルカラーのトナー像となる。
各クリーニングユニット31は、対応する感光体ドラム30の中間転写ベルト40と対向する位置を通過した表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム30の表面は、再度対応する帯電装置32に対向する位置に戻る。
中間転写ベルト40の下方に配置されている給紙トレイ60には記録紙Pが格納されている。この給紙トレイ60の近傍には給紙コロ54が配置されており、給紙コロ54は、記録紙Pを給紙トレイ60から1枚づつ取り出し、レジストローラ対56に向けて搬送する。レジストローラ対56は、所定のタイミングで不図示の駆動モータが駆動することで回転し、記録紙Pを中間転写ベルト40と二次転写ローラ42との対向部である二次転写ニップに向けて送り出す。これにより、中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー像が記録紙Pに転写され、記録紙上にフルカラー画像のトナー層が形成される。二次転写ニップでフルカラーのトナー像が転写された記録紙Pは、定着装置50に送られる。
図3は、定着装置50の概略図である。
定着装置50は、詳細は後述する泡状定着液生成部51と定着液塗布部52とを備える。泡状定着液生成部51は、液状の定着液から液中に気泡が分散した泡状定着液Fを生成し、定着液塗布部52の塗布ローラ521の表面上に泡状定着液Fを供給する。定着液塗布部52は、塗布ローラ521、加圧ローラ522、泡膜厚規制ブレード523及びクリーニングブレード524等を有している。図3に示すように、記録紙Pは、図中の+Z側の面にトナー画像であるトナー層Tが転写されており、図中矢印Dで示すように−X方向に進行している。以下では、記録紙Pにおける+Z側の面を「おもて面」、−Z側の面を「裏面」ともいう。
塗布ローラ521は、Y軸方向を長手方向とし、Y軸に平行な軸回りに図中の矢印B方向(反時計回り方向)に回転する。加圧ローラ522は、Y軸方向を長手方向とし、Y軸に平行な軸回りに図中の矢印C方向(時計回り方向)に回転する。
図3に示すように、加圧ローラ522は塗布ローラ521の下方に当接しており、塗布ローラ521と加圧ローラ522との当接部に記録紙Pを挟み込む塗布ニップNが形成されている。定着液塗布部52は、未定着のトナー層Tからなる未定着画像を担持する記録紙Pのおもて面に泡状定着液生成部51で生成された泡状定着液Fを塗布ニップNで塗布する構成である。
定着装置50は、塗布ニップNで泡状定着液Fによって記録紙P上のトナー層Tに含まれる樹脂を軟化させるとともに、加圧ローラ522の塗布ローラ521に対する当接圧によって圧力を加えてトナー層Tを記録紙Pに定着させる。
定着装置50でトナー層Tが定着された記録紙Pは、図2に示す排紙ローラ対58に向かって搬送され、排紙ローラ対58の回転により排紙トレイ70上に排出される。
定着装置50では、泡状定着液生成部51で生成された泡状定着液Fは、泡付与ヘッド514を介して、塗布ローラ521の+Z側の面上に供給され、塗布ローラ521の回転に伴って、塗布ニップNに向かって移動する。泡膜厚規制ブレード523は、塗布ローラ521の−X側に配置され、塗布ローラ521の表面上に担持された泡状定着液Fの膜厚を所定の厚さに規制する。
塗布ローラ521上での必要な泡膜厚は、次の計算で簡単に求めることができる。ここでは、A4(297×210[mm])の記録紙Pに必要な定着液量(以下、液必要量という)を0.1[g]とする。定着液量がこの液必要量より多ければ多いいほど、記録紙Pが定着液によって膨潤し、カールが目立つようになって、商品価値が著しく低下する。また、定着液量が液必要量よりも少ないと、定着不良を起こしてしまう。ここで、泡状定着液Fの嵩密度を0.02[g/cm](=0.02/1000[g/mm])、液状定着液TLの比重を1、塗布ローラ521上での必要な泡膜の厚さをt[mm]とすると、次の(1)式の関係が成立する。
(297×210×t)×0.02/1000=0.1 ・・・・・・(1)
上記(1)式を解くと、t=0.08[mm]となる。すなわち、必要な泡膜の厚さは約80[μm]となる。なお、実際には、塗布ローラ521上の泡状定着液Fの全てが記録紙Pに転写される訳ではない。仮に、泡状定着液Fの記録紙Pへの転写率を90[%]とすると、80[μm]/0.9=88[μm]となる。すなわち、約90[μm]の厚さの泡膜を塗布ローラ521上に作成すれば良いこととなる。
通常、厚さ90[μm]の泡膜を作るには、泡状定着液Fを隙間が90[μm]のスリットに通せば良い。すなわち、塗布ローラ521上に泡膜厚規制ブレード523を置き、塗布ローラ521の表面との隙間を90[μm]に保ち、その間に泡状定着液Fを通せば良いことになる。しかしながら、90[μm]の間隙を安定的に維持するのは機構上大変難しい。なぜなら、部品には必ず公差があるためである。例えば、泡膜厚規制ブレード523の平面度や塗布ローラ521の真直度や真円度、それに塗布ローラ521は回転するので回転振れも考慮する必要がある。そして、記録紙Pが通る幅全てにわたって間隙を90[μm]にするのは、プリンタのような量産型の機械で実現するのは非常に困難である。
そこで、本実施形態のプリンタ100では、製造時に泡膜厚規制ブレード523と塗布ローラ521の表面との間に90[μm]の間隙はあえて作らない構成とした。ここでは、泡膜厚規制ブレード523は、不図示のばね(以下では、「付勢ばね」という)によって塗布ローラ521の方向に付勢されている。これにより、泡状定着液Fが供給されていないときは、泡膜厚規制ブレード523の先端は塗布ローラ521の表面に接触する。
そして、塗布ローラ521の表面に泡状定着液Fが供給されて、塗布ローラ521の回転によって供給された泡状定着液Fが泡膜厚規制ブレード523の接触する位置まで到達すると、泡状定着液F自体の泡膜厚規制ブレード523に対する反発力で付勢ばねが押し戻される。このとき、付勢ばねの付勢力と泡状定着液Fの反発力とが釣り合ったところまで泡膜厚規制ブレード523は押し上げられ、塗布ローラ521の表面との間に間隙が形成される。この間隙の大きさは、付勢ばねの付勢力に依存するため、泡膜の厚さが約90[μm]となるように付勢ばねの付勢力を設定すれば良い。
また、カム等を用いた機構により、上記付勢バネの泡膜厚規制ブレード523とは反対側の端部を支持する付勢バネ支持部材の塗布ローラ521に対する位置を変更可能な構成としても良い。これにより、上記付勢バネ支持部材を塗布ローラ521に近付けると、上記付勢バネによる付勢力が高まり、泡膜の厚さを薄くすることができる。一方、上記付勢バネ支持部材を塗布ローラ521から遠ざけると、上記付勢バネによる付勢力が低くなり、泡膜の厚さを厚くすることができる。このように、塗布ローラ521上の泡状定着液Fの泡膜の厚さを調節することにより、記録紙Pに対する定着液の塗布量を調節することができる。
泡膜厚規制ブレード523で所望の膜厚とされた泡状定着液Fは、塗布ローラ521の回転に伴って、塗布ニップNに向かって移動する。塗布ニップNでは、搬送されてきた記録紙Pの表面に泡状定着液Fが塗布されるとともに、Z軸方向の圧力が記録紙Pに印加される。
そして、記録紙Pのおもて面上のトナー層Tのトナーは、含有する樹脂の少なくとも一部が定着液に含まれる軟化剤によって溶解あるいは膨潤されて軟化し、記録紙Pの表面に定着される。
クリーニングブレード524は、塗布ニップNで塗布ローラ521から記録紙Pに移行しきれなかった泡状定着液F、及び記録紙Pから移行した少量のオフセットトナーを除去する。
〔実施例1〕
次に、本発明の特徴部を備えた定着装置50の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について図面を用いて説明する。図1は実施例1の定着装置50の説明図であり、図3に対して泡状定着液生成部51の構成を詳しく示す図である。
また、図1は、図3に示す定着装置50を紙面裏側から見た図面であり、図中のX方向及びY方向が図1と図3とでは逆方向としている。
以下では、便宜上、泡を含まない定着液を「液状定着液TL」といい、泡状となった定着液を「泡状定着液F」という。また、泡状定着液Fのうち、液状定着液TLの状態から起泡されて泡径が所望の泡径よりも大きい状態の泡状定着液Fを「初期泡状定着液Fa」といい、初期泡状定着液Faの状態から分泡して所望の泡径となった泡状定着液Fを「小径泡状定着液Fb」という。
定着装置50の泡状定着液生成部51は、泡発生容器511、定着液収容ボトル512、泡小径化装置513及び泡付与ヘッド514等を備える。定着液収容ボトル512には、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解あるいは膨潤させる軟化剤を含有する液状定着液TLが収容されている。定着液収容ボトル512には、収容する液状定着液TLの液面である補給液面LSaが下がったときに定着液収容ボトル512内が負圧にならないよう小さな空気孔512aが空けられている。また、泡発生容器511は、定着液収容ボトル512から供給される液状定着液TLを貯留し、貯留した液状定着液TLから泡状定着液Fが発生する容器である。ここで、泡発生容器511内で発生する泡状定着液Fは、塗布に適した状態よりも泡径の大きな初期泡状定着液Faである。さらに、泡発生容器511の内部の壁面には、泡発生容器511に貯留された液状定着液TLの液面である泡発生液面LSbの高さを検出する液面検知センサPSが配置されている。
泡小径化装置513は、泡発生容器511内で発生した泡径の大きな初期泡状定着液Faに、剪断力を付与して分泡することで泡状定着液Fの泡径を小径化し、泡径が塗布に適した状態の小径泡状定着液Fbを生成する装置である。この泡小径化装置513は、泡搬送管L3に接続された容器内に不図示の撹拌部材を備え、撹拌モータM1の駆動により撹拌部材が回転し、容器内の泡状定着液Fに剪断力を付与する構成である。泡径の大きな初期泡状定着液Faに剪断力を付与して小径泡状定着液Fbを生成する構成としては、撹拌部材を用いる構成に限るものではなく、泡径が所望の大きさよりも大きい泡状定着液Fに剪断力を付与して、分泡せしめることができる構成であればよい。例えば、特許文献4の図3等に示す二重円筒の内部の円筒部材を回転させることによって泡状定着液Fに剪断力を付与する構成も適用可能である。
泡付与ヘッド514は、泡小径化装置513で生成された小径泡状定着液Fbを定着液塗布部52の塗布ローラ521の表面に付与する部材である。
また、泡状定着液生成部51は、定着液補給ポンプP1と定着液補給管L1とを備える。定着液補給ポンプP1は、駆動することによって定着液収容ボトル512内の液状定着液TLを泡発生容器511に補給する。定着液補給管L1は、定着液補給ポンプP1の駆動により泡発生容器511に補給される液状定着液TLが通過する搬送路を形成する。
また、泡状定着液生成部51は、駆動することによって矢印Aで示すように大気中から空気を吸引し、泡発生容器511内の液状定着液TLの液中に空気を送り込む空気ポンプP2と、空気ポンプP2の駆動により液中に送り込まれる空気が通過する空気供給管L2とを備える。空気供給管L2における空気ポンプP2に対して反対側の端部には、多孔質体であるエアストーンASが取り付けられており、エアストーンASは泡発生容器511内の液状定着液TLの液中に配置されている。
さらに、泡状定着液生成部51は、液面検知センサPSによる検知結果を受信し、この検知結果に基づいて、定着液補給ポンプP1の駆動を制御し、プリント開始命令に基づいて空気ポンプP2及び撹拌モータM1等の駆動を制御する定着制御回路CSを備える。
定着液補給管L1は、+X側の開口端が泡発生容器511内の液状定着液TLの泡発生液面LSb付近または液中に配置されていることが望ましい。定着液補給管L1の泡発生容器511側の開口端が泡発生液面LSbから離れた高い場所に配置されていると液状定着液TLを補給するときに、定着液補給管L1の開口端から放出された液状定着液TLが泡発生液面LSbに到達するまでに重量で加速される。その結果、補給された液状定着液TLが泡発生液面LSbに激しく衝突するおそれがある。液状定着液TLが泡発生液面LSbに激しく衝突すると気泡を発生してしまうおそれがある。また、液状定着液TLが定着液補給管L1の開口端から放出された後に泡発生液面LSbに到達するまでに、泡発生液面LSbから上昇してくる泡状定着液Fに衝突して、泡を壊してしまうおそれがある。よって、図1に示すように、定着液補給管L1の泡発生容器511側の開口端は泡発生液面LSbよりも下方の液状定着液TLの液中に配置されている。
一方、定着液補給管L1の−X側の開口端は、定着液収容ボトル512の最下部に位置している。定着液補給管L1の定着液収容ボトル512側の開口端の位置が高いと、その位置よりも下方の液状定着液TLを吸い上げることが出来ず、液状定着液TLの無駄が多くなってしまう。これに対して、図1に示すように、定着液補給管L1の定着液収容ボトル512側の開口端を定着液収容ボトル512の最下部に位置させることで液状定着液TLの無駄を抑制することができる。
また、定着液補給ポンプP1は、定着液補給管L1の途中に配置されており、必要に応じて駆動されることで、定着液収容ボトル512側の開口端から泡発生容器511内へ液状定着液TLを送り込む。
空気ポンプP2は、空気供給管L2を介して大気中の空気を泡発生容器511内のエアストーンASに送り込む。エアストーンASは多孔質のセラミックで出来ており、泡発生容器511に貯留された液状定着液TLの液中に細かい泡を発生する。
泡搬送管L3は、+X側の開口端が泡小径化装置513に接続されている。また、泡搬送管L3の−X側の開口端である入口部L3aが泡発生容器511内であって、液検知手段の検知部である液面検知センサPSよりも十分に高い位置に配置されている。
また、泡状定着液生成部51の泡付与ヘッド514は、塗布ローラ521の直上(+Z側)に位置している。また、2つのポンプ(P1及びP2)の駆動は、プリンタ制御装置90から定着制御回路CSに送信される制御信号によってオン及びオフが可能である。
本発明者等は、種々の実験に基づいて、記録紙Pに塗布する泡状定着液Fにおける定着液と空気との割合は、1対25から1対50程度、すなわち嵩密度としては、0.04[g/cm]〜0.02[g/cm]の範囲であることが望ましいという知見を得ている。
ここで、泡状定着液Fの嵩密度の測定方法について説明する。
容積及び質量が予め分かっている容器に測定対象の泡状定着液Fを容積を超えて容器から溢れるぐらいまで充填する。充填後、速やかに容器から溢れた分の泡状定着液Fをすり切る。すり切りを行った後、泡が充填された状態の容器の重さ質量を測定する。このとき測定された泡状定着液が充填された容器の質量から予め分かっている容器のみの質量を引くことで、容器に充填された泡状定着液Fのみの質量を算出することが出来る。そして、算出された泡状定着液Fのみの質量を予め分かっている容器の容積で除することで測定対象の泡状定着液Fの嵩密度を算出することが出来る。
泡状定着液Fの嵩密度を正確に測定するには、このような工程を行う必要があるため、定着装置50で生成される泡状定着液Fの嵩密度をリアルタイムで算出することは困難である。
また、泡状定着液Fの嵩密度が上述した望ましい範囲よりも高いと液状の定着液に近い状態となり、液体内にトナーが巻き込まれて移動して記録紙P上に定着する所謂、画像流れが発生し易くなり画像劣化が起き易くなる。さらに、ある体積の泡状定着液Fに含まれる定着液の量が過剰なため、必要以上の量の定着液を使用することにななり、使用効率が落ちてしまう。
一方、泡状定着液Fの嵩密度が上述した望ましい範囲よりも低すぎると、ある体積の泡状定着液Fに含まれる定着液の量が不足するため、記録紙Pに必要量の定着液が移行せず定着不良が起きる。
本発明者等は、種々の実験から、記録紙Pに塗布する泡状定着液Fの泡径の平均は、20[μm]程度が望ましいという知見を得ている。泡状定着液Fを構成する泡の空気部には定着液がないため、泡径が大き過ぎると空気部にあるトナーは軟化せず定着しない。つまり定着ムラが起きてしまう。また泡径が小さ過ぎると塗布ローラ521に対する濡れ性が極端に落ちたドライフォームのような状態になり、泡膜厚規制ブレード523で均しても塗布ローラ521上で均一な泡膜にならないため、やはりムラになってしまう。定着装置50では、泡発生容器511内で生成した泡径の大きな初期泡状定着液Faに対して泡小径化装置513で剪断力を付与して分泡することで泡径の平均が20[μm]程度の小径泡状定着液Fbを生成する。
上述したような理由により、泡状定着液の嵩密度と泡径とは定着性能に対して良好な範囲がある。もちろん定着液の種類やトナー種等により良好な部分は異なるが、定着液を泡にして定着させる方式には基本的にこのような範囲が存在する。
泡状定着液生成部51では、空気ポンプP2で空気を送り込むことによって泡発生容器511内の気圧を高め、泡発生容器511内と泡小径化装置513の容器内との間に圧力差を生じさせている。この圧力差によって泡搬送管L3内の初期泡状定着液Faに圧力が加わり、泡発生容器511から泡小径化装置513への初期泡状定着液Faの搬送がなされる。実施例1の定着装置50では、泡発生容器511内の気圧が大気圧よりも約40[kPa]〜約50[kPa]程度高くなるように設定しているが、泡発生容器511内の気圧の設定としてはこれに限るものではない。
実施例1の定着装置50が備える泡搬送管L3内での初期泡状定着液Faの搬送のように、泡状定着液Fに圧力を加えて管状の部材の内部を搬送する場合、泡状定着液Fの嵩密度が高いと送りやすく、嵩密度が低いと送りにくくなる。
定着制御回路CSは、プリンタ制御装置90がプリント動作を開始すると空気ポンプP2を作動させる。これにより、大気中の空気が図1中の矢印Aで示すように空気ポンプP2に吸引され、泡発生容器511内のエアストーンASから液状定着液TLの液中に空気が吹き込まれ、初期泡状定着液Faが泡発生容器511内の泡発生液面LSbから生成される。
泡発生容器511内で生成された初期泡状定着液Faは、先に発生した初期泡状定着液Faが後から発生した初期泡状定着液Faに押し上げられて、泡発生容器511内を上方に移動し、泡搬送管L3の入口部L3aの位置まで到達し、泡搬送管L3内に進入する。泡搬送管L3内に進入した初期泡状定着液Faは、図中の矢印Eで示すように泡搬送管L3を介して泡小径化装置513に搬送される。そして、泡小径化装置513で剪断力を付与されることで小径泡状定着液Fbとなって図中の矢印Qで示すように泡付与ヘッド514に搬送された後、塗布ローラ521の表面に供給される。すなわち、泡状定着液生成部51で生成された泡状定着液Fが消費される。
泡状定着液生成部51では生成された泡状定着液Fが消費されるにつれて、泡発生容器511内での液状定着液TLの泡発生液面LSbが徐々に下がる。
このとき、定着制御回路CSは泡発生液面LSbの高さを一定に保つための制御を行う。具体的には、泡発生容器511内での液状定着液TLの泡発生液面LSbが、液面検知センサPSの位置よりも低くなると、定着制御回路CSは定着液補給ポンプP1を作動させる。定着液補給ポンプP1が作動することで、定着液収容ボトル512内の液状定着液TLが図1中の矢印Jで示すように定着液補給管L1を介して泡発生容器511内に送り込まれる。
泡発生容器511内での液状定着液TLの泡発生液面LSbが上昇し、液面検知センサPSの位置に到達すると定着制御回路CSは定着液補給ポンプP1を停止する。定着液補給ポンプP1が停止することで、定着液収容ボトル512内の液状定着液TLが定着液補給管L1を介して泡発生容器511内に送り込まれるのが止まる。このようにして泡発生容器511の泡発生液面LSbの高さは一定に保たれる。
以降、生成された泡状定着液Fが消費されて、泡発生容器511内での液状定着液TLの泡発生液面LSbが、液面検知センサPSの位置よりも低くなると、同様に、定着液収容ボトル512から泡発生容器511への液状定着液TLの供給が行われる。
このようにして、泡状定着液生成部51で泡状定着液Fが生成されているときには、泡発生容器511内における液状定着液TLの泡発生液面LSbが、所望の液面レベルに対応する位置に維持されることとなる。
定着装置50のように、液状定着液TLを泡状定着液Fに変えていくことで、当然、泡発生容器511内の液状定着液TLは減少し、補給しなければ無くなってしまう。また、無くならないまでも気体供給口であるエアストーンASの一部が液状定着液TLから飛び出しても、作られる泡状定着液Fの定着液と空気の割合が変化し、所望の嵩密度の泡状定着液Fを得られなくなってしまう。詳しくは、エアストーンASの露出量が大きくなるほど、定着液の割合が少なくなり、嵩密度が低くなる傾向となる。このため、泡発生容器511内における液状定着液TLの泡発生液面LSbは、所望の液面レベルに対応する位置となることが望まれる。そして、泡発生液面LSbを所望の液面レベルに対応する位置に維持するためには、泡発生液面LSbの位置が所望の液面レベルに対応する位置にあるか否かを安定的に検出する必要がある。
このため、実施例1の定着装置50では、液検知手段である液面検知センサPSを、エアストーンASから気体を供給することによって液状定着液TL内に発生して液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置に配置している。
ここで、液面検知センサPSと気体供給口を構成するエアストーンASとの位置関係を特に規定していない構成の定着装置50に付いて説明する。
図9は、エアストーンASから発生した気泡が通過しやすい位置に液面検知センサPSを配置した定着装置50の説明図である。
図9に示す定着装置50は、泡発生容器511の下部形状と、液面検知センサPSの位置とが図1に示す実施例1の定着装置50とは異なる。特に、液面検知センサPSをエアストーンASの鉛直上方近傍に配置している点で、実施例1の定着装置50とは異なる。他の構成は実施例1の定着装置50と共通する。
定着装置50では、エアストーンASから液状定着液TL内に空気を送り込むと、エアストーンASから排出された空気は、図1及び図9中に示すように、気泡の状態で泡発生液面LSbに向かって上昇する。このとき、エアストーンASから排出された気泡は、鉛直上方に移動するだけでなく、多少、水平方向にも移動し、バブリングによる気泡が通過する領域はエアストーンASから泡発生液面LSbに近づくほど広くなる。
そして、図9に示す定着装置50では、液面検知センサPSをエアストーンASの鉛直上方近傍に配置しているため、液面検知センサPSが液状定着液TLに接触している状態では、液面検知センサPS近傍を気泡が常時に通過する。
図9に示す定着装置50においても、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLが存在しないことを検知すると、定着液補給ポンプP1を駆動し、定着液収容ボトル512内の液状定着液TLを泡発生容器511に補給する。その後、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLが存在することを検知すると、定着液補給ポンプP1を停止し、泡発生容器511への液状定着液TLの補給を停止する。このように、液面検知センサPSの位置での液状定着液TLの有無によって定着液補給ポンプP1の停止と駆動とを制御することで、泡発生液面LSbの高さを液面検知センサPS近傍の高さで安定させる制御を容易に行うことができる。
しかし、定着装置50のように、泡発生容器511で液状定着液TLと空気とを混ぜることで発泡させて泡状定着液Fを生成する構成の場合、液状定着液TLの液面である泡発生液面LSbよりも上方は空気のみの空間ではなく、泡状定着液Fが充満している。また、液状定着液TLの泡発生液面LSbよりも下方である液状定着液TLの液中は、液体のみが存在する状態ではなく、液体中に多数小さな球状の空気が存在する。
このため、図9に示す定着装置50のように、バブリングによる気泡が通過する箇所で液状定着液TLの有無を検知しようとすると、泡発生液面LSb近傍では、液体と気体との境界がはっきりしない。このため、液面検知センサPSとして一般的に使用される光学センサや電気抵抗の変化を測定するセンサでは、泡発生液面LSbの位置を安定的に検出することは非常に困難であつた。
一方、図1に示す実施例1の定着装置50は、エアストーンASから空気を供給することによって液状定着液TL内に発生して液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置に、液検知手段の検知部である液面検知センサPSを配置している。このため、液面検知センサPS近傍に液状定着液TLが存在する状態では、液面検知センサPS近傍にはほとんど気泡が存在しない。これにより、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLが存在する状態と、泡状定着液Fが存在する状態とを定着制御回路CSが識別することにより、液面検知センサPSを設けた位置での液状定着液TLの有無を安定的に検出することができる。このように、液面検知センサPS近傍の液体と気体との境界をはっきりさせることができる。
実施例1の定着装置50では、泡発生液面LSbの位置を安定して検出可能となり、液面検知センサPSに泡状定着液Fが存在することを検知すると、定着液補給ポンプP1を駆動し、定着液収容ボトル512内の液状定着液TLを泡発生容器511に補給する。その後、泡発生液面LSbが上昇し、液面検知センサPSが液状定着液TLに接触する状態となったことを検知すると、定着液補給ポンプP1を停止し、泡発生容器511への液状定着液TLの補給を停止する。このように制御することにより、実施例1の定着装置50は、泡発生液面LSbを一定の高さに精度よく調節することができる。
実施例1の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成として、次のような構成を備えている。すなわち、泡発生容器511の水平方向の断面積は、エアストーンASが位置する高さにおける断面積W2よりも液面検知センサPSが位置する高さにおける断面積W2の方が大きくなっている。さらに、液面検知センサPSを、断面積W2となる領域の鉛直上方の領域外の領域(図1中の領域α)に配置している。
このような構成により、液状定着液TL内に送り込まれた空気の気泡が、液状定着液TL内を上昇しながら通過して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる領域を、おおよそ断面積W2となる領域の鉛直上方の領域に限定することができる。そして、液面検知センサPSを、この気泡が通過する領域の外に配置することにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
さらに、実施例1の定着装置50の構成では、気泡が泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる範囲を限定出来るので、図9に示す構成に比べて泡発生容器511の小型化が可能なだけでなく、同じ高さの泡発生液面LSbなら必要な液量も少なく出来るため液状定着液TLの液量を節約できる。
〔実施例2〕
次に、本発明の特徴部を備えた定着装置50の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について図面を用いて説明する。図4は実施例2の定着装置50の説明図である。
実施例2の定着装置50は、実施例1の定着装置50では、泡発生容器511の下部に断面積が小さい領域(図1中のW2)を設けたのに対して、実施例2の定着装置50は、仕切り板61を備える構成であり、他の構成を共通する。
実施例2の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成として、次のような構成を備えている。すなわち、図4に示すように、泡発生容器511内におけるエアストーンASと液面検知センサPSとの水平方向の位置は異なる位置となっている。さらに、エアストーンASに発生した気泡の液状定着液TL中の水平方向の移動によってその気泡が液面検知センサPSに到達することを抑制するように、水平方向におけるエアストーンASと液面検知センサPSとの間に気泡の通過を妨げる間切り部材としての仕切り板61を設けている。この仕切り板61は図4中の紙面手前−奥方向に延在する板状の部材である。
実施例2の定着装置50のように、水平方向におけるエアストーンASと液面検知センサPSとの間に、仕切り板61を配置することで、液状定着液TL内に送り込まれた空気の気泡が、液状定着液TL内を上昇しながら通過して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる領域を、仕切り板61に対してエアストーンASを配置した側に、おおよそ限定することが出来る。そして、液面検知センサPSを、この気泡が通過する領域の外となる仕切り板61を挟んでエアストーンASとは反対側に配置することにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
〔実施例3〕
次に、本発明の特徴部を備えた定着装置50の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について図面を用いて説明する。図5は実施例3の定着装置50の説明図であり、図5(a)は、実施例3の定着装置50の全体の概略構成図であり、図5(b)は実施例3の定着装置50が備える泡発生容器511の内部を上方から見たときのエアストーンASと液面検知センサPSとの配置の説明図である。
実施例3の定着装置50は、実施例1の定着装置50では、泡発生容器511の下部に断面積が小さい領域(図1中のW2)を設けたのに対して、実施例3の定着装置50は、エアストーンASと液面検知センサPSとを泡発生容器511の中心から離れた位置に配置して、互いに、泡発生容器511の中心を挟んで反対側となるように配置した構成であり、他の構成を共通する。
実施例3の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成として、次のような構成を備えている。すなわち、図5に示すように、液面検知センサPSが位置する高さにおける泡発生容器511の水平方向の断面の中心を通る鉛直方向の仮想直線を容器中心線I1とした場合に、液面検知センサPS及びエアストーンASはともに容器中心線I1上には配置されていない。さらに、液面検知センサPSを、エアストーンASと容器中心線I1とを結んだ水平方向の仮想直線I2と容器中心線I1で直交する水平方向の仮想直線I3を挟んでエアストーンASとは反対側に配置している。
実施例3の定着装置50のように、水平方向におけるエアストーンASの位置と液面検知センサPSの位置とを、容器中心線I1を挟んで互いに反対側に設けることで、エアストーンASから発生した気泡が、液状定着液TL中を上昇して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる範囲を避けた液面検知センサPSの位置における液状定着液TLの有無を検出することができる。これにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
実施例1乃至3では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を、それぞれ個別に設けた構成である。このように個別に設ける構成に限らず、各実施例の特徴部を組み合わせて液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現しても良い。
次に、検知部として液面検知センサPSを備える液検知手段の一つ目の例について説明する。
図6は、一つ目の例の液検知手段を備えた泡状定着液生成部51の初期泡状定着液Faを生成する構成の説明図である。図6に示す泡状定着液生成部51は、二つの電極62からなる液面検知センサPSと、定着制御回路CSが備える液面制御回路300とによって液検知手段を構成する。
図6に示す構成の液検知手段は、液状定着液TLと、泡状定着液Fまたは空気との直流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成である。
図6に示すように定着制御回路CSは、コンパレータ301、FET(電界効果トランジスタ)302、電流検出抵抗303及び直流電源310等を備える。
図6に示す泡状定着液生成部51では、泡発生容器511内の泡発生液面LSbを保ちたい高さの位置に一対の電極62を配置し、その二つの電極62の間に直流電源310から直流電圧を印加する。そして、そのときの二つの電極62の間に流れる電流の強弱を電流検出抵抗303で検出する。液状定着液TLは泡状定着液Fに比べて電気抵抗が小さいので電流検出抵抗303に発生する電圧は、二つの電極62が液状定着液TLに接触しているときには高くなり、泡状定着液Fのみに接触しているときには低くなる。また、二つの電極62の間に液状、泡状、いずれの定着液も無く、空気のみのときは電流が流れず、電流検出抵抗303に電圧は発生しない。
この電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し高い場合(電極62が液状定着液TLと接触している場合)は、コンパレータ301はLOW信号を出力し、FET302をOFFにするため定着液補給ポンプP1は停止する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給は行われない。
一方、この電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し低い場合(電極62が泡状定着液Fまたは空気のみと接触している場合)は、コンパレータ301はHIGH信号を出力し、FET302をONにするため定着液補給ポンプP1は駆動する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給が行われる。
本実施形態の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成であるため、液面検知センサPSの位置では、泡または気体と液との境界がはっきりすることができる。このため、図6に示すように、一対の電極62の間の直流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する液検知手段を用いることができる。
次に、検知部として液面検知センサPSを備える液検知手段の二つ目の例について説明する。
図7は、二つ目の例の液検知手段を備えた泡状定着液生成部51の初期泡状定着液Faを生成する構成の説明図である。図7に示す泡状定着液生成部51は、二つの電極62からなる液面検知センサPSと、定着制御回路CSが備える液面制御回路300とによって液検知手段を構成する。
図7に示す構成の液検知手段は、液状定着液TLと、泡状定着液Fまたは空気との直流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成である。
図7に示すように定着制御回路CSは、コンパレータ301、FET(電界効果トランジスタ)302、電流検出抵抗303、交流電源である発信器320、バッファ321、ダイオード322及びコンデンサ323等を備える。
図7に示す泡状定着液生成部51では、泡発生容器511内の泡発生液面LSbを保ちたい高さの位置に一対の電極62を配置し、その二つの電極62の間に発信器320から交流電圧を印加する。そして、そのときの二つの電極62の間に流れる交流電流の強弱を電流検出抵抗303で検出する。液状定着液TLは泡状定着液Fに比べて電気抵抗が小さいので電流検出抵抗303に発生する交流電圧は、二つの電極62が液状定着液TLに接触しているときには高くなり、泡状定着液Fのみに接触しているときには低くなる。また、二つの電極62の間に液状、泡状、いずれの定着液も無く、空気のみのときは電流が流れず、電流検出抵抗303に電圧は発生しない。
この交流電圧はバッファ321を経由して、ダイオード322で直流電圧に変換され、コンデンサ323に充電される。このコンデンサ323に充電された電圧は、電流検出抵抗303に発生する交流電圧の波高と略等しい値となる。ここで、バッファ321経由させるのは、直接、ダイオード322で直流に変換してコンデンサ323に充電すると、一対の電極62に流れる電流波形が、正方向と負方向とで同じ形にならないことがあり、これがダイオード322に直接入力されることを避けるためである。
コンデンサ323に充電された電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し高い場合(電極62が液状定着液TLと接触している場合)は、コンパレータ301はLOW信号を出力し、FET302をOFFにするため定着液補給ポンプP1は停止する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給は行われない。
一方、コンデンサ323に充電された電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し低い場合(電極62が泡状定着液Fまたは空気のみと接触している場合)は、コンパレータ301はHIGH信号を出力し、FET302をONにするため定着液補給ポンプP1は駆動する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給が行われる。
本実施形態の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成であるため、液面検知センサPSの位置では、泡または気体と液との境界がはっきりすることができる。このため、図7に示すように、一対の電極62の間の直流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する液検知手段を用いることができる。
さらに、一対の電極62の間に印加する電圧が交流電圧であることで次のような利点がある。すなわち、液状定着液TLが電気分解される液体のときに、一対の電極62の間に印加する電圧が直流電圧である場合、一方の電極に電気分解された定着液の成分が析出し、電気の流れを妨げる不具合が生じるおそれがある。交流電圧を印加することにより、このような不具合の発生を防止することができる。
次に、検知部として液面検知センサPSを備える液検知手段の三つ目の例について説明する。
図8は、三つ目の例の液検知手段を備えた泡状定着液生成部51の初期泡状定着液Faを生成する構成の説明図である。図8に示す泡状定着液生成部51は、発光素子331及び受光素子332からなる液面検知センサPSと、定着制御回路CSが備える液面制御回路300とによって液検知手段を構成する。
図8に示す構成の液検知手段は、液状定着液TLと泡状定着液Fとの光の透過率の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成である。
図8に示すように定着制御回路CSは、コンパレータ301、FET(電界効果トランジスタ)302及び発光制御部330等を備える。
図8に示す泡状定着液生成部51では、泡発生容器511内の泡発生液面LSbを保ちたい高さの位置に一対の発光素子331と受光素子332とを配置し、発光制御部330が発光素子331に電流を流して発光させる。そして、そのときの受光素子332に到達する光の強弱を受光素子332で検出する。液状定着液TLは泡状定着液Fに比べて光の透過率が大きいため、受光素子332で発生する電圧は、発光素子331と受光素子332との間の定着液が液状定着液TLであるときには高くなり、泡状定着液Fであるときには低くなる。
この電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し高い場合(発光素子331と受光素子332との間の定着液が液状定着液TLである場合)は、コンパレータ301はLOW信号を出力し、FET302をOFFにするため定着液補給ポンプP1は停止する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給は行われない。
一方、この電圧をコンパレータ301の基準電圧と比較し低い場合(発光素子331と受光素子332との間の定着液が泡状定着液Fである場合)は、コンパレータ301はHIGH信号を出力し、FET302をONにするため定着液補給ポンプP1は駆動する。このとき、泡発生容器511への液状定着液TLの補給が行われる。
本実施形態の定着装置50では、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構成であるため、液面検知センサPSの位置では、泡または気体と液との境界がはっきりすることができる。このため、図8に示すように、発光素子331と受光素子332との間の光の透過率の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する液検知手段を用いることができる。
また、空気ポンプP2を駆動する前であって泡発生液面LSbの上方の泡状定着液Fが発生していない状態で、泡発生液面LSbが液面検知センサPSよりも下方にある場合、発光素子331と受光素子332との間には空気のみが存在する状態となる。このとき、空気は、液状定着液TLや泡状定着液Fに比べて光の透過率が大きいため、受光素子332で発生する電圧は大きくなり、コンパレータ301はLOW信号を出力するため、泡発生液面LSbが液面検知センサPSよりも下方にあっても泡発生容器511への液状定着液TLの補給は行われない。
しかし、空気ポンプP2を駆動して泡状定着液Fが発生すると、泡状定着液Fは泡発生容器511内の泡発生液面LSbよりも上方の空間に充満するため、液面検知センサPSが泡発生液面LSbよりも上方にあると、発光素子331と受光素子332との間にも泡状定着液Fが到達し、受光素子332で発生する電圧が小さくなる。これにより、コンパレータ301はHIGH信号を出力し、泡発生容器511への液状定着液TLの補給が行われる。
また、定着装置50の定着動作が終了し、空気ポンプP2を停止した時点では、泡発生容器511内の泡発生液面LSbよりも上方の空間は泡状定着液Fが充填されている。このタイミングで、液面検知センサPSの位置に泡状定着液Fが存在する状態であれば、泡発生容器511への液状定着液TLの補給が行われる。その結果、次回、空気ポンプP2を駆動するときには、泡発生液面LSbが液面検知センサPSよりも上方となる。一方、空気ポンプP2を停止した時点で、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLがある状態であれば、その後の放置によって、泡発生液面LSbよりも上方の空間に充填された泡状定着液Fが破泡して液状定着液TLに戻ることで泡発生液面LSbが上昇し、次回、空気ポンプP2を駆動するときには、泡発生液面LSbが液面検知センサPSよりも上方となる。
このため、上述したように、空気ポンプP2を駆動する前に泡発生液面LSbが液面検知センサPSよりも下方にある状態となることはほとんどない。
よって、図8に示す泡状定着液生成部51のように、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLが存在する状態と空気が存在する状態とを識別できなくても、液状定着液TLが存在する状態と泡状定着液Fが存在する状態とを識別することができれば、液面検知センサPSを設けた位置での液状定着液TLの有無を安定的に検出することができる。
また、図8に示す泡状定着液生成部51が備える液面検知センサPSのように、光学式のセンサを用いる場合は、図6及び図7に示す電気抵抗式のセンサのように電極に析出物が堆積する心配はない。しかし、その代わりに、外部からの光が検知結果に影響しやすいため、明るい場所で使用する場合には、十分な遮光が必要となる。
以上、本実施形態の定着装置50は、定着液泡状化手段である泡状定着液生成部51と泡状定着液付与手段である定着液塗布部52とを有する。泡状定着液生成部51は、樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子であるトナーを軟化させる軟化剤を含有した液状定着液TLを貯留する液体貯留容器である泡発生容器511と、液状定着液TLの液中に気体供給口であるエアストーンASが位置するように配置された気体供給路である空気供給管L2によって液状定着液TLに空気を供給する気体供給手段である空気ポンプP2とを備える。この泡状定着液生成部51では、空気ポンプP2がエアストーンASから空気を供給することで液状定着液TL内に気泡を発生させるバブリングによって泡発生容器511内の液状定着液TLから泡状定着液Fを発生させる。定着液塗布部52は、トナーからなる樹脂含有微粒子層であるトナー層Tを担持する定着液付与対象である記録紙Pの表面に泡状定着液Fを付与する。そして、定着装置50では、泡状定着液Fを付与することで軟化したトナーを被定着媒体である記録紙Pに定着する。このような定着装置50において、泡発生容器511内のエアストーンASよりも高い位置に配置された検知部である液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する液検知手段を備える。そして、液面検知センサPSの位置に液状定着液TLが存在するときに、エアストーンASから空気を供給することによって液状定着液TL内に発生して液状定着液TL中を上昇する気泡が通過し難い位置に液面検知センサPSを配置している。本実施形態の定着装置50のように、液状定着液TL中に連続して空気を送り込み、泡状定着液Fを生成する装置において、気泡が液面検知センサPS近傍を通過し難い構造とすることにより、液面検知センサPSを設けた位置での液状定着液TLの有無を安定的に検出することができる。このため、泡発生容器511内の液面検知センサPSを配置した高さ以上に泡発生液面LSbが達しているかどうかを安定的に検出することができる。これにより、泡発生容器511内の液状定着液TLの量を常に一定に制御出来るため、泡密度の安定した泡状定着液Fを生成することが出来る。泡状定着液Fの嵩密度が安定することにより、定着装置50は、安定した定着性能を得ることができる。
また、液面検知センサPSを配置する液状定着液TL中を気泡が通過し難い位置は、バブリングを行っている状態での液状定着液TL中の気泡が占める体積が30[%]以下となる位置とする。
液面検知センサPSを配置した位置における液状定着液TL中の体積当たりの気泡が占める体積の値が小さければ小さいほど、安定して判別できる。
本発明者らが図8に示す光学式のセンサを用いて実験をおこなったところ、室温24[℃]における体積当たりの液状定着液TLが占める割合が100[%](気泡0[%])のときはコンパレータ301の−入力端子電圧は2.8[V]であった。また、液状定着液TLが0[%](気泡100[%])のときはコンパレータ301の−入力端子電圧は1.0[V]であった。
しかし、室温が10[℃]になると液状定着液TLは少し白濁し、液状定着液TLが100[%](気泡0[%])のときにコンパレータ301の−入力端子電圧は2.0[V]に低下した。
なお、液状定着液TL0[%](気泡100[%])のときはコンパレータ301の−入力端子電圧は、略1.0[V]であった。
平面座標系のx軸に室温が10[℃]のときの、液状定着液TLが0[%](気泡100[%])から液状定着液TLが100[%](気泡0[%])をとり、y軸にそれに対応する入力端子電圧、1.0[V]及び2.0[V]をとると、およそy=0.01x+1の直線を引くことができる。
装置の設置環境の温度が24[℃]でも10[℃]でも液状定着液TLを液として検知し、気泡は気泡として検知するため、2.0[V]と1.0[V]との間になるよう、コンパレータ301の+入力端子を1.5[V]に調整した。
液状定着液TLに気泡が混じるとコンパレータ301の−入力端子電圧はその割合に応じて低下し、理想的(ノイズがまったく無ければ)には、これが1.5[V](コンパレータ301の基準電圧と同じ電圧)まで低下すると、気泡の混じった液状定着液TLなのか泡状定着液Fなのか判別出来なくなる。
実際にはノイズが0.2[V]程度あるため1.7[V]まで低下すると、気泡の混じった液状定着液TLなのか泡状定着液Fなのか判別が困難になる。
ここで、y=0.01x+1での、yが1.7[V]になるときのxを求めると70[%](気泡30[%])となる。よって、液面検知センサPSを配置した位置における液状定着液TL内の所定の体積中における液状定着液TLと気泡との割合が、液状定着液TLが70[%]で、気泡が30[%]となる状態よりも気泡が泡が占める割合が多くなると、液面検知センサPSを配置した位置に存在するものが、気泡の混じった液状定着液TLなのか泡状定着液Fなのか判別出来なくなる。このため、バブリングを行っている状態での液面検知センサPSを配置した位置における液状定着液TL中の気泡が占める体積が30[%]以下となるように設定する。
ここでは、光学式センサを用いた場合について説明したが、図6及び図7を電気抵抗式の場合も液状定着液TL100[%](気泡0[%])のときは液状定着液TLの電気抵抗値は低く、気泡混入の割合が多いほど電気抵抗値は高くなり、やはり70[%](気泡30[%])程度で、気泡の混じった液状定着液TLなのか泡状定着液Fなのか判別が困難になる。よって、液検知手段が電気抵抗式の場合であっても、バブリングを行っている状態での液面検知センサPSを配置した位置における液状定着液TL中の気泡が占める体積が30[%]以下となるように設定する。
このように、バブリングを行っている状態での液面検知センサPSを配置した位置における液状定着液TL中の気泡が占める体積が30[%]以下となるように設定することにより、液面検知センサPSを設けた位置での液状定着液TLの有無を安定的に検出することができる。
また、実施例1の定着装置50は、図1に示すように、泡発生容器511の水平方向の断面積が、エアストーンASが位置する高さにおける断面積W2よりも液面検知センサPSが位置する高さにおける断面積W1の方が大きくなっている。そして、液面検知センサPSを、エアストーンASが位置する高さにおける泡発生容器511の水平方向の断面の鉛直上方の領域外となる領域αに液面検知センサPSを配置している。
このような構成により、液状定着液TL内に送り込まれた空気の気泡が、液状定着液TL内を上昇しながら通過して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる領域を、おおよそ断面積W2となる領域の鉛直上方の領域に限定することができる。そして、液面検知センサPSを、この気泡が通過する領域の外に配置することにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
また、実施例2の定着装置50は、図4に示すように、泡発生容器511内におけるエアストーンASと液面検知センサPSとの水平方向の位置は異なる位置となっており、エアストーンASに発生した気泡の液状定着液TL中の水平方向の移動によってこの気泡が液面検知センサPSに到達することを抑制するように、水平方向におけるエアストーンASと液面検知センサPSとの間に気泡の通過を妨げる間切り部材である仕切り板61を配置している。このような構成により、液状定着液TL内に送り込まれた空気の気泡が、液状定着液TL内を上昇しながら通過して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる領域を、仕切り板61に対してエアストーンASを配置した側に、おおよそ限定することが出来る。そして、液面検知センサPSを、この気泡が通過する領域の外となる仕切り板61を挟んでエアストーンASとは反対側に配置することにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
また、実施例3の定着装置50は、図5に示すように、液面検知センサPSが位置する高さにおける泡発生容器511の水平方向の断面の中心を通る鉛直方向の仮想直線を容器中心線I1とした場合に、液面検知センサPS及びエアストーンASは容器中心線I1上には配置されておらず、エアストーンASと容器中心線I1とを結んだ水平方向の仮想直線I2と容器中心線I1で直交する水平方向の仮想直線I3を挟んでエアストーンASとは反対側に液面検知センサPSを配置している。このような構成により、エアストーンASから発生した気泡が、液状定着液TL中を上昇して泡発生液面LSbから泡状定着液Fとなる範囲を避けた液面検知センサPSの位置における液状定着液TLの有無を検出することができる。これにより、液面検知センサPSを配置した位置が、液状定着液TL中を通過する気泡が通過し難い位置となる構造を実現することが出来る。
また、本実施形態の定着装置50は、液面検知センサPSを配置した位置を気泡が通過し難いため、液検知手段として、図6を用いて説明した構成のように、液状定着液TLと泡状定着液Fまたは空気との直流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成を適用することができる。
また、本実施形態の定着装置50は、液面検知センサPSを配置した位置を気泡が通過し難いため、液検知手段として、図7を用いて説明した構成のように、液状定着液TLと泡状定着液Fまたは空気との交流電気抵抗の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成を適用することができる。
さらに、一対の電極間に印加する電圧が交流電圧であることで一方の電極に電気分解された定着液の成分が析出することに起因して、電気の流れを妨げる不具合の発生を防止することができる。
また、本実施形態の定着装置50は、液面検知センサPSを配置した位置を気泡が通過し難いため、液検知手段として、図8を用いて説明した構成のように、液状定着液TLと泡状定着液Fとの光の透過率の違いに基づいて、液面検知センサPSにおける液状定着液TLの有無を検知する構成を適用することができる。
また、本実施形態の定着装置50は、液検知手段が液面検知センサPSに液状定着液TLが存在しないことを検知すると、泡発生容器511内に液状定着液TLの補給を開始し、その後、液検知手段が液面検知センサPSに液状定着液TLが存在することを検知すると、泡発生容器511への液状定着液TLの補給を停止する液状定着液補給手段としての、液面制御回路300及び定着液補給ポンプP1を備える。これにより、泡発生容器511内の液状定着液TLの泡発生液面LSbの高さを液面検知センサPSを設けた位置の高さ近傍で安定させることが出来る。
また、本実施形態のプリンタ100は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含むトナーを用いて記録媒体である記録紙P上にトナー像を形成するトナー像形成手段である作像部(各色の画像形成ステーション、中間転写ベルト40等)を有する。さらに、プリンタ100は、トナー像を担持する記録紙Pの表面に定着液を付与し、記録紙P上にトナー像を定着せしめる定着装置50を備える。そして、プリンタ100は定着装置50として、実施例1乃至実施例3に記載の定着装置50を用いることで、安定した定着性能を得ることが出来るため、安定した画像品質を得ることができる。
30 感光体ドラム
40 中間転写ベルト
50 定着装置
51 泡状定着液生成部
52 定着液塗布部
61 仕切り板
62 電極
100 プリンタ
300 液面制御回路
511 泡発生容器
512 定着液収容ボトル
513 泡小径化装置
521 塗布ローラ
522 加圧ローラ
AS エアストーン
CS 定着制御回路
F 泡状定着液
Fa 初期泡状定着液
Fb 小径泡状定着液
L1 定着液補給管
L2 空気供給管
LSb 泡発生液面
P1 定着液補給ポンプ
P2 空気ポンプ
PS 液面検知センサ
TL 液状定着液
特開2006−78573号公報 特開2004−109749号公報 特開2007−219105号公報 特開2009−103778号公報 特開2008−197188号公報

Claims (10)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子を軟化させる軟化剤を含有した液状定着液を貯留する液体貯留容器及び該液状定着液の液中に気体供給口が位置するように配置された気体供給路によって該液状定着液に気体を供給する気体供給手段を備え、該気体供給手段が該気体供給口から該気体を供給することで該液状定着液内に気泡を発生させるバブリングによって該液体貯留容器内の該液状定着液から泡状定着液を発生させる定着液泡状化手段と、
    該樹脂含有微粒子からなる樹脂含有微粒子層を担持する定着液付与対象の表面に該泡状定着液を付与する泡状定着液付与手段とを有し、
    該泡状定着液を付与することで軟化した該樹脂含有微粒子を被定着媒体に定着する定着装置において、
    上記液体貯留容器内の上記気体供給口よりも高い位置に配置された検知部における上記液状定着液の有無を検知する液検知手段を備え、
    該検知部の位置に該液状定着液が存在するときに、該気体供給口から上記気体を供給することによって該液状定着液内に発生して該液状定着液中を上昇する上記気泡が通過し難い位置に該検知部を配置したことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    上記液状定着液中を上記気泡が通過し難い位置は、バブリングを行っている状態での該液状定着液中の気泡が占める体積が30[%]以下となる位置であることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2の定着装置において、
    上記液体貯留容器の水平方向の断面積は、上記気体供給口が位置する高さにおける断面積よりも上記検知部が位置する高さにおける断面積の方が大きく、
    該検知部を、該気体供給口が位置する高さにおける該液体貯留容器の水平方向の断面の鉛直上方の領域外に配置したことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記液体貯留容器内における上記気体供給口と上記検知部との水平方向の位置は異なる位置となっており、該気体供給口に発生した上記気泡の上記液状定着液中の水平方向の移動によって該気泡が該検知部に到達することを抑制するように、
    水平方向における該気体供給口と該検知部との間に該気泡の通過を妨げる間切り部材を配置したことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記検知部が位置する高さにおける上記液体貯留容器の水平方向の断面の中心を通る鉛直方向の仮想直線を容器中心線とした場合に、
    該検知部及び上記気体供給口は該容器中心線上には配置されておらず、
    該検知部を、該気体供給口と該容器中心線とを結んだ水平方向の仮想直線と該容器中心線で直交する水平方向の仮想直線を挟んで該気体供給口とは反対側に配置したことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液または空気との直流電気抵抗の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液または空気との交流電気抵抗の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記液検知手段は、上記液状定着液と、上記泡状定着液との光の透過率の違いに基づいて、上記検知部における該液状定着液の有無を検知することを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の定着装置において、
    上記液検知手段が上記検知部に上記液状定着液が存在しないことを検知すると、上記液体貯留容器内に該液状定着液の補給を開始し、
    該液状定着液の補給を開始した後、該液検知手段が該検知部に該液状定着液が存在することを検知すると、該液体貯留容器への該液状定着液の補給を停止する液状定着液補給手段を備えることを特徴とする定着装置。
  10. 樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含むトナーを用いて記録媒体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    記録媒体に転写するトナー像を担持するトナー像担持体の表面、または、トナー像を担持する記録媒体の表面に定着液を付与し、該記録媒体上に該トナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置であって、
    該定着手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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