JP2011196979A - 表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ - Google Patents
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Abstract
【課題】
表面プラズモン共鳴測定において、測定チップへの検体の固定化を促進し、かつ、非特異吸着を抑制することにより検出感度の向上を図る。
【解決手段】
基板上に形成された金属薄膜と、該金属薄膜上にターゲット分子を固定化するために設けられた、金属及び第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物からなる第一固定化剤と、ターゲットと結合可能な官能基と親水性側鎖を有する第二固定化剤の層を表面プラズモン共鳴センサー用測定チップに形成させた。
【選択図】 なし
表面プラズモン共鳴測定において、測定チップへの検体の固定化を促進し、かつ、非特異吸着を抑制することにより検出感度の向上を図る。
【解決手段】
基板上に形成された金属薄膜と、該金属薄膜上にターゲット分子を固定化するために設けられた、金属及び第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物からなる第一固定化剤と、ターゲットと結合可能な官能基と親水性側鎖を有する第二固定化剤の層を表面プラズモン共鳴センサー用測定チップに形成させた。
【選択図】 なし
Description
本発明は、表面プラズモン共鳴センサー用測定チップおよびその製造方法に関する。
バイオセンサーは、生体由来の分子認識機構(例えば、抗原−抗体反応、リガンド−レセプター反応)を利用した化学センサーのことである。通常は、分子認識の一方の側を酵素、蛍光物質、ラジオアイソトープなどで標識することで検出されるが、標識物質が酵素、蛍光物質の場合は、標識物質が分子認識に機能を果たす部位に導入された場合には、結合反応を阻害する可能性があり、標識物質の分子サイズによっては機能部位ではなくその近傍にあっても立体障害により分子認識を阻害する可能性がある。
一方、ラジオアイソトープ標識の場合は、前記のような心配はなく、正確に分子認識機構が微量から検知できるが、ラジオアイソトープの使用に対して、設備、購入、取り扱い、廃棄の規制が厳しく、いつでもどこでも実施できるものではない。
一方、ラジオアイソトープ標識の場合は、前記のような心配はなく、正確に分子認識機構が微量から検知できるが、ラジオアイソトープの使用に対して、設備、購入、取り扱い、廃棄の規制が厳しく、いつでもどこでも実施できるものではない。
前記のことを鑑み、バイオセンサーにおいて、表面プラズモン共鳴原理を用いて、リガンド−レセプター反応を、標識物質を必要とすることなく、高感度に検出することが考えられ、そのための測定装置が種々開発された。
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップはガラス基板上に金属膜を形成し、その上の有機機能性膜上に生理活性物質が担持または固定された状態で使用される。
表面プラズモン共鳴による検知は、金属膜に接する機能性膜の表面の近傍で起こる吸着および脱着等で発生する質量変化を屈折率の変化として捕らえ、反射光波長のピークシフト、または、一定波長の反射量の変位として検知する方法である(非特許文献1)。
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップはガラス基板上に金属膜を形成し、その上の有機機能性膜上に生理活性物質が担持または固定された状態で使用される。
表面プラズモン共鳴による検知は、金属膜に接する機能性膜の表面の近傍で起こる吸着および脱着等で発生する質量変化を屈折率の変化として捕らえ、反射光波長のピークシフト、または、一定波長の反射量の変位として検知する方法である(非特許文献1)。
表面プラズモン共鳴センター用の測定チップは、前述のように金属膜近傍で分子認識反応が起こる必要があるが、金属膜に直接生体由来物質を簡便に固定化することは難しく、表面プラズモン共鳴センサー用に種々の特徴を持つ測定用チップが開発されている。
例えば、特許文献1は、金属膜状に有機硫黄層を構築しその有機硫黄層において生体分子を固着させることを特徴としている。該有機硫黄層には、水酸基、カルボニル基、アミノ基などの官能基が導入され生態由来物質との親和性を高めている。
例えば、特許文献1は、金属膜状に有機硫黄層を構築しその有機硫黄層において生体分子を固着させることを特徴としている。該有機硫黄層には、水酸基、カルボニル基、アミノ基などの官能基が導入され生態由来物質との親和性を高めている。
また、特許文献2では、金属結合性官能基としてチオール基を用い炭素数8以下のアルキル基を持った化合物を金属表面に形成させ、それにより生体分子を固着させ、かつ、親水性高分子部分を有し、その部分への非特異的な生体由来物質の吸着を抑制する工夫がなされている。
しかしながら、生体分子を固着される部分と非特異的な生体由来物質の吸着を抑制する部分が区分けされており、位置がずれると肝心の生体分子が非特異吸着抑制により固着できない、それにより反応面積が狭くなるので十分なシグナル値を得ることができないなどの問題が存在する。
しかしながら、生体分子を固着される部分と非特異的な生体由来物質の吸着を抑制する部分が区分けされており、位置がずれると肝心の生体分子が非特異吸着抑制により固着できない、それにより反応面積が狭くなるので十分なシグナル値を得ることができないなどの問題が存在する。
J.Plasma Fusion Res.,vol.84(2008)10−18
本発明は、表面プラズモン共鳴測定において、測定チップへの検体の捕捉性を改善し、かつ、非特異吸着を抑制することにより検出感度の向上を図ることを特徴としている。
このような目的は、下記(1)〜(14)に記載の本発明により達成される。
(1)表面プラズモン共鳴センサー用測定チップであって、
基板上に形成された金属薄膜と
該金属薄膜上に形成されたターゲット分子を捕捉する固定化剤層を有し、
該固定化剤層は第一の固定化剤と第二の固定化剤を含み、
第一固定化剤が金属と結合する部位および第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物であり、
第二固定化剤がターゲット分子と結合する部位、第一固定化剤と結合する部位(ターゲット分子と結合する部位と同じであってもよい)および親水性部位を有する化合物であることを特徴とする、
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(2)前記第二固定化剤は高分子化合物であり、前記ターゲット分子と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端にターゲット分子と結合する官能基を備えるターゲット分子結合側鎖であり、前記第一固定化剤と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端に第一固定化剤と結合する官能基を備える第一固定化剤結合側鎖である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(3)前記第二固定化剤が、前記親水性部位として親水性側鎖を含む高分子化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(4)前記親水性側鎖がホスホリルコリン基を含む(3)に記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(5)前記官能基側鎖の末端官能基が、p−ニトロフェニル基またはヒドロキシスクシンイミド基である(1)または(2)いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(6)前記第二固定化剤が、下式1で表される高分子化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(式中R1およびR2は水素原子またはメチル基を示し、EおよびGは炭素数1〜10のアルキレンオキシ基を示す。mおよびnは1〜20の整数を示す。mおよびnが2以上20以下の整数である場合、繰り返されるEおよびGは、同一であっても、または異なるアルキレンオキシ基の連鎖であってもよい。Aは、化学的に活性な官能基である。x、yは自然数である。)
(7)前記第一固定化剤が、有機硫黄化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(8)前記有機硫黄化合物が、水素化された硫黄原子を末端に持つ(7)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(9)前記有機硫黄化合物が、片方の末端がSH基で、もう一端がアミノ基でありSH基とアミノ基の間が有機基からなるスペーサー構造からなる(7)または(8)いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(10)前記有機硫黄化合物が、アミノアルカンチオール(NH2−(CH2)n−SH)(nは整数)、アミノベンゼンチオールから選ばれる化合物である(7)〜(9)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(11)基板が、透明基板である(1)〜(10)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(12)ターゲット分子が、生理活性物質である(1)〜(11)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(13)前記生理活性物質が、抗体である(11)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(14)前記金属薄膜が、金、白金、または金を含む合金である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
基板上に形成された金属薄膜と
該金属薄膜上に形成されたターゲット分子を捕捉する固定化剤層を有し、
該固定化剤層は第一の固定化剤と第二の固定化剤を含み、
第一固定化剤が金属と結合する部位および第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物であり、
第二固定化剤がターゲット分子と結合する部位、第一固定化剤と結合する部位(ターゲット分子と結合する部位と同じであってもよい)および親水性部位を有する化合物であることを特徴とする、
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(2)前記第二固定化剤は高分子化合物であり、前記ターゲット分子と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端にターゲット分子と結合する官能基を備えるターゲット分子結合側鎖であり、前記第一固定化剤と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端に第一固定化剤と結合する官能基を備える第一固定化剤結合側鎖である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(3)前記第二固定化剤が、前記親水性部位として親水性側鎖を含む高分子化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(4)前記親水性側鎖がホスホリルコリン基を含む(3)に記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(5)前記官能基側鎖の末端官能基が、p−ニトロフェニル基またはヒドロキシスクシンイミド基である(1)または(2)いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(6)前記第二固定化剤が、下式1で表される高分子化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(7)前記第一固定化剤が、有機硫黄化合物である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(8)前記有機硫黄化合物が、水素化された硫黄原子を末端に持つ(7)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(9)前記有機硫黄化合物が、片方の末端がSH基で、もう一端がアミノ基でありSH基とアミノ基の間が有機基からなるスペーサー構造からなる(7)または(8)いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(10)前記有機硫黄化合物が、アミノアルカンチオール(NH2−(CH2)n−SH)(nは整数)、アミノベンゼンチオールから選ばれる化合物である(7)〜(9)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(11)基板が、透明基板である(1)〜(10)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(12)ターゲット分子が、生理活性物質である(1)〜(11)いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(13)前記生理活性物質が、抗体である(11)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
(14)前記金属薄膜が、金、白金、または金を含む合金である(1)記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
本発明により、表面プラズモン共鳴測定において、測定チップへの検体の捕捉性を改善し、かつ、非特異吸着を抑制することにより検出感度の向上を図ることを目的としている。
以下、本発明の表面プラズモン共鳴測定用チップの詳細について説明する。
本発明における表面プラズモン共鳴センサー用測定チップは、基板上に配置される金属膜、金属薄膜上にターゲット分子を固定化するために設けられた、第一固定化剤と第二固定化剤の層により形成される。
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ基板は、通常該目的に使用されるものであれば特に限定しない。材質としては、レーザー光に対して透明であるガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートが好適に使用でき、加工が可能なものがよく、厚さは、1〜20mmがよい。測定原理から透明基板を用いることが一般的で、特に透明ガラス基板が好適に使用される。
また、基板上に形成される金属薄膜は、通常、金属蒸着によって作製される。蒸着厚みとしては、50〜200nmが一般的であり、本発明においてもこれに準じた基板を用いる。
また、基板上に形成される金属薄膜は、通常、金属蒸着によって作製される。蒸着厚みとしては、50〜200nmが一般的であり、本発明においてもこれに準じた基板を用いる。
第一固定化剤が金属及び第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物からなり、第二固定化剤が、第一固定化剤と結合可能な官能基と、ターゲット分子と結合可能な官能基と、親水性側鎖を有することを特徴とする、
ここで言うターゲット分子とは、表面プラズモン共鳴センサー用測定チップに捕捉させる化合物である。
ここで言うターゲット分子とは、表面プラズモン共鳴センサー用測定チップに捕捉させる化合物である。
実際の表面プラズモン共鳴センサーによる測定は、本特許でいうところのターゲット分子を捕捉した状態で、該ターゲット分子とターゲット分子に結合しうる分子との結合を観察する。例えばターゲット分子が抗体であれば、ターゲット分子に結合し得る分子は抗原となり、ターゲット分子がリガンド物質であれば、ターゲット分子に結合し得る分子はレセプターとなる。
第二固定化剤とターゲット分子との結合は、第二固定化剤にターゲット分子が物理的吸着または化学的結合により結合していればよいが、好ましくはイオン結合、水素結合、配位結合、または共有結合の化学結合が好ましく、より好ましくは共有結合により結合していることが好ましい。
第一固定化剤は、金属と結合する部位及び第二の固定化剤と結合する部位を併せ持つ必要がある。まず、金属と結合することのできる部位として代表的な原子は硫黄であり、硫黄を含む原子団であり、チオール基(SH基)が好ましい。一方、第二の固定化剤を結合する部位は、第二の固定化剤とイオン結合、共有結合、配位結合等の化学反応により結合する官能基であれば良く、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基などがあげられる。
第一固定化剤は有機硫黄化合物で、低分子量のものが好ましい。有機硫黄化合物は金属原子との反応性に富んでおり金属薄膜上に反応点を構築するには最良の化合物である。低分子量のものが好ましい理由は、分子量の高い物質の場合、構造的に複雑になり、それにより非特異吸着を惹起する可能性が存在する。
第一固定化剤は有機硫黄化合物で、低分子量のものが好ましい。有機硫黄化合物は金属原子との反応性に富んでおり金属薄膜上に反応点を構築するには最良の化合物である。低分子量のものが好ましい理由は、分子量の高い物質の場合、構造的に複雑になり、それにより非特異吸着を惹起する可能性が存在する。
従って、第一固定化剤は、チオール基を有し、かつ反応性官能基を同時に有している分子であれば良い。官能基については、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、アルデヒド基などがあげられる。この中で最も好ましい反応性官能基は、アミノ基である。ターゲット分子は、生理活性物質である場合が多く、その多くは分子中にアミノ基を含むものが多い。第一固定化剤の官能基をアミノ基にすることにより、第二固定化剤には、アミノ基と反応しうる官能基を導入することになり、この官能基はターゲット分子の固定化にも使用可能となる。従って、第一固定化剤としては、例えば、アミノアルカンチオール類、アミノベンゼンチオール類があげられる。それらの中でも、2−アミノエタンチオールが、入手のしやすさなどから最も好ましい。
第二固定化剤は、第一固定化剤と結合する官能基、及びターゲット分子を固定化する為の官能基を併せ持ち、さらに、ターゲット分子固定後の非特異的な物質吸着を抑制することが必要な条件となる。
第二固定化剤に含まれる、第一固定化剤と結合する官能基と、ターゲット分子を固定化する為の官能基の種類は、異なる二種類の官能基でもよく、または同じ種類の官能基をあっても良い。好ましくは、同じ種類の官能基を用いることであり、そうすることで第二固定化剤の構造が簡単になり、複数種の官能基を導入するより化合物の合成などに有利である。以下、特に断らない限り、第一固定化剤と結合する官能基とターゲット分子を結合する官能基を一括して「官能基」と称して、まとめて説明する。
前記官能基は、反応性の低い基では、固定化反応に時間がかかる、また充分量のターゲット分子を固定化することができない、といった問題点がある。従って第二固定化剤の官能基には反応性の高い官能基が必要となる。第一固定化剤およびターゲット分子中にアミノ基を持つものが好ましいので、この点において、第二固定化剤の官能基としては、アミノ基と反応性の高い官能基が好適であり、中でも特に反応のための触媒やカップリング剤を必要としないp−ニトロフェニル基またはヒドロキシスクシンイミド基で代表される活性エステル基は有用な官能基である。
第二固定化剤に非特異的吸着を抑制するための機能を付与するためには、第二固定化剤として親水性の高分子化合物を使用することが好ましい。高分子化合物を用いる理由は、分子設計の自由度が高く、求める機能を有する化合物を比較的簡便に構成することが可能であるからである。また、親水性と官能基を同時に1分子中に導入することも可能である。
前記高分子化合物に親水性を付与するには、高分子主鎖が親水性の高分子化合物を用いたり、高分子化合物の側鎖部分に親水性側鎖を導入することによって達成される。好ましくは高分子化合物の側鎖部分に親水性側鎖を導入することであり、それによりフレキシビリティーの高い親水性側鎖が水分子と会合し、いわゆる自由水の含有率が高まり、このことにより親水性が高くなる。
前記高分子化合物を合成するには、親水性を獲得するためにホスホリルコリン基を有するエチレン系不飽和重合モノマーと官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを共重合して得られる高分子化合物を使用する。
前記高分子化合物に官能基を導入するにも、側鎖末端に官能基を導入する方法が簡便である。官能基は、側鎖中に存在すればどの位置でもかまわないが、側鎖末端に存在する方が、高分子化合物の構造による立体障害等の影響を受けにくく反応性が良好になる。
第二固定化剤の高分子化合物に使用する、ホスホリルコリン基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーは、特に構造を限定しないが、一般式〔2〕で表される(メタ)アクリル基とホスホリルコリン基がアルキレンオキシ基の連鎖を介して結合した化合物が好ましい
式中R1は水素原子またはメチル基を示し、アルキレングリコール残基Gの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Eの繰り返し数nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数であり、最も好ましくは1または2である。繰り返し数2以上20以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基の炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
式中R1は水素原子またはメチル基を示し、アルキレングリコール残基Gの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Eの繰り返し数nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数であり、最も好ましくは1または2である。繰り返し数2以上20以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基の炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
ホスホリルコリン基を有する単量体としては、特に構造を限定しないが、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−(メタ)アクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルコリン等を挙げられるが、入手性から2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。
官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーとしては、特に構造を限定しないが、下記の一般式[3]で表される(メタ)アクリル基と官能基Aが炭素数1〜10のアルキレングリコール残基の連鎖を介して結合した化合物であることが好ましい。
式[3]で、アルキレングリコール残基Gの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Gの繰り返し数nは1〜20の整数であり、より好ましくは2〜18の整数であり、更に好ましくは3〜16の整数であり、最も好ましくは4〜14の整数である。繰り返し数2以上20以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基の炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
式[3]で、アルキレングリコール残基Gの炭素数は1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜4であり、より更に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Gの繰り返し数nは1〜20の整数であり、より好ましくは2〜18の整数であり、更に好ましくは3〜16の整数であり、最も好ましくは4〜14の整数である。繰り返し数2以上20以下の場合は、繰り返されるアルキレングリコール残基の炭素数は同一であっても、異なっていてもよい。
官能基Aとしては、化学的に活性な官能基があるが、特に限定するものではない。具体的な例としては、アルデヒド基、活性エステル基、エポキシ基、ビニルスルホン基、チオール基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アクリレート基、マレイミド基、ヒドラジド基、アジド基、スルホネート基、ヒドロキシスクシンイミド基などがある。これらの中でも、アミノ基と反応性の点から、アルデヒド基、活性エステル基、エポキシ基、ビニルスルホン基、ヒドロキシスクシンイミド基が好ましい。中でもモノマーの保存安定性の観点から活性エステル基が最も好ましい。とくに、p−ニトロフェニル基またはヒドロキシスクシンイミド基が好ましい。
本発明の高分子化合物の合成方法は、特に限定されるものではないが、合成の容易さから、少なくともホスホリルコリン基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーを含む混合物を、重合開始剤存在下、溶媒中でラジカル重合することが好ましい。
溶媒としてはそれぞれのエチレン系不飽和重合性モノマーが溶解するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、 メチルエチルケトン、アセトン、t−ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
溶媒としてはそれぞれのエチレン系不飽和重合性モノマーが溶解するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、 メチルエチルケトン、アセトン、t−ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
該高分子物質の組成比は、非特異吸着阻止モノマーと官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーとの仕込み比換算で制御することが可能である。ここで言う非特異吸着阻止モノマーとは、式〔2〕で表されるホスホリルコリン基を導入した化合物である。通常の場合、ターゲット分子結合側鎖および第一固定化剤との結合にかかわる官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーの割合が多いほどターゲット分子の固定化量は向上するが、同時に非特異吸着も高くなる傾向にある。固定化量と非特異吸着のバランスが好適であるのは、ターゲット分子結合側鎖および第一固定化剤との結合にかかわる官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーの割合が、3〜40mol%であり、更に好適には5〜30mol%である。また、非特異吸着阻止モノマーと官能基モノマーが、高分子化合物全体の25mol%以上であることが好ましい。
重合開始剤としては通常のラジカル開始剤ならいずれでもよく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル(以下「AIBN」という)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1 −カルボニトリル)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の有機過酸化物等を挙げることができる。
高分子化合物の組成比は、仕込み比換算で、制御可能である。
また、親水性モノマーと官能基モノマーが、高分子化合物全体の90mol%以上であることが好ましい。
高分子化合物の組成比は、仕込み比換算で、制御可能である。
また、親水性モノマーと官能基モノマーが、高分子化合物全体の90mol%以上であることが好ましい。
第二固定化剤の化学構造は、少なくともホスホリルコリン基、ターゲット分子を固定化する官能基を有する各エチレン系不飽和重合性モノマーが共重合されたものであれば、その結合方式がランダム、ブロック、グラフト等いずれの形態をなしていてもかまわない。
第二固定化剤の分子量は、数平均分子量は5000以上が好ましく、10000以上がより好ましい。
第二固定化剤の分子量は、数平均分子量は5000以上が好ましく、10000以上がより好ましい。
金属薄膜を構成する金属は表面プラズモン共鳴が生じるものであれば特に限定されず、具体的には、金、銀、銅、アルミニウム、白金等が挙げられ、それらを単独、又は組み合わせて使用することができる。
得られた第二固定化剤を表面プラズモン共鳴センサー用基体に塗布する場合、その溶媒は第二固定化剤を溶解し、かつ、第一固定化剤が付着した基板を損傷しなければ、特に限定されるものではなく、エタノール、メタノール、アセトン、メチルエチルケトン、t−ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなど種々の有機溶媒を好適に用いることができる。
本発明の第二固定化剤を第一固定化剤上に結合させて配位することにより、ターゲット分子以外の分子の非特異的吸着を抑制する性質を容易に付与することが可能である。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(高分子化合物の合成例)
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)、メタクリル酸n−ブチル(BMA、関東化学製)を表1記載のモル比で計0.8mol/Lになるようにエタノールに溶解させ、モノマー混合溶液を作製した。そこにさらに0.01mol/Lの2、2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、和光純薬製)を添加し、均一になるまで撹拌した。その後、アルゴンガス雰囲気下、60℃で4時間反応させた後、反応溶液をヘキサン/アセトン/エタノール=7/2/1(体積比)中に滴下し、沈殿を収集した。得られた高分子化合物を重クロロホルム溶媒中1H―NMRで測定し、3.2ppm付近に現れるMPCのコリン基に帰属されるピーク、7.6および8.3ppm付近に現れるMEONPのベンゼン環に帰属されるピーク、1.4〜1.7ppm付近に現れるBMAのメチレンに帰属されるピーク、それぞれの積分値より、この高分子化合物の組成比を算出した。表1に結果を示した。
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)、メタクリル酸n−ブチル(BMA、関東化学製)を表1記載のモル比で計0.8mol/Lになるようにエタノールに溶解させ、モノマー混合溶液を作製した。そこにさらに0.01mol/Lの2、2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、和光純薬製)を添加し、均一になるまで撹拌した。その後、アルゴンガス雰囲気下、60℃で4時間反応させた後、反応溶液をヘキサン/アセトン/エタノール=7/2/1(体積比)中に滴下し、沈殿を収集した。得られた高分子化合物を重クロロホルム溶媒中1H―NMRで測定し、3.2ppm付近に現れるMPCのコリン基に帰属されるピーク、7.6および8.3ppm付近に現れるMEONPのベンゼン環に帰属されるピーク、1.4〜1.7ppm付近に現れるBMAのメチレンに帰属されるピーク、それぞれの積分値より、この高分子化合物の組成比を算出した。表1に結果を示した。
(第一固定化剤の配位)
2-アミノエタンチオール(和光純薬工業製、326−22192)をリン酸緩衝液(PBS(−)、日水製薬製、05913)に溶解し、0.1Mのアミノエタンチオール/PBS溶液を得た。
前記アミノエタンチオール溶液中に、金蒸着ガラス基板を浸漬して、室温で1時間静置。1時間後、金蒸着基板を超純水に5回浸漬して洗浄、風乾して第一固定化剤を金蒸着基板上に形成させた。
2-アミノエタンチオール(和光純薬工業製、326−22192)をリン酸緩衝液(PBS(−)、日水製薬製、05913)に溶解し、0.1Mのアミノエタンチオール/PBS溶液を得た。
前記アミノエタンチオール溶液中に、金蒸着ガラス基板を浸漬して、室温で1時間静置。1時間後、金蒸着基板を超純水に5回浸漬して洗浄、風乾して第一固定化剤を金蒸着基板上に形成させた。
(第二固定化剤の配位)
合成例において作製した第二固定化剤の高分子化合物を、エタノール(和光純薬)に溶解し、0.3wt%高分子化合物溶液を調整した。
前記高分子化合物溶液中に第一固定化剤を配位した金蒸着基板を浸漬、室温、1時間静置。1時間後、エタノールで5回洗浄し、第二固定化剤を配位した金蒸着基板を得た。
合成例において作製した第二固定化剤の高分子化合物を、エタノール(和光純薬)に溶解し、0.3wt%高分子化合物溶液を調整した。
前記高分子化合物溶液中に第一固定化剤を配位した金蒸着基板を浸漬、室温、1時間静置。1時間後、エタノールで5回洗浄し、第二固定化剤を配位した金蒸着基板を得た。
<実施例1> 抗体の固定化
ぺルオキシダーゼ標識された抗体をターゲット分子に用いて第二固定化剤への固定化実験を行った。
Peroxidaze−Conjugated Rabbit 抗Mouse Immunogloblin抗体(DAKA社製、P0260)を50μg/mLとなるようにリン酸緩衝液(PBS、日水製薬製、05913)で希釈した。
第二固定化剤を配位した金蒸着基板の金蒸着面に前記抗体希釈液を滴下し、基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ、室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20(GEヘルスケアサイエンス製、17−1316−01)含有PBSで5回、さらに超純水で2回洗浄し、金蒸着基板上に抗体の固定化反応を行った基板を準備した。
<固定化された抗体量の測定>
基板上の第二固定化剤によって先のPeroxidaze−Conjugated 抗Mouse Immunogloblinが固定されているかを、ペルオキダーゼの活性を測定して求めた。
先に作成した抗体を固定化した基板をELISA用96穴プレート(住友ベークライト製、MS−8496F)のウェルの中に入れ、ペルオキシダーゼ用発色キット(住友ベークライト製、ML−1120T)の発色液を120μL加え、遮光下、室温で15分間静置。
15分後、反応停止液を120μL加えて酵素反応を停止させた。
基板を除去した後、プレートリーダー(TECAN社製、infinite F200)で波長450nmの吸光度を測定した。
<比較例1>
第二固定化剤を配位した金蒸着基板の金蒸着面にブロッキング剤として0.1Mエタノールアミン(和光純薬製、151078)/0.05MTris塩酸緩衝液(和光純薬製、3098T−B101)(pH9.5に調製)を含むPBSを滴下し、基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ、室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20含有リン酸緩衝液で5回、さらに超純水で2回洗浄した。
さらに、前記の標識抗体希釈液を用いて基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20含有PBSで5回、さらに超純水で2回洗浄
前記「固定化された抗体量の測定」に従って、標識抗体処理、発色工程を経て吸光度を測定した。
<結果>
下記表に結果を示す
ぺルオキシダーゼ標識された抗体をターゲット分子に用いて第二固定化剤への固定化実験を行った。
Peroxidaze−Conjugated Rabbit 抗Mouse Immunogloblin抗体(DAKA社製、P0260)を50μg/mLとなるようにリン酸緩衝液(PBS、日水製薬製、05913)で希釈した。
第二固定化剤を配位した金蒸着基板の金蒸着面に前記抗体希釈液を滴下し、基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ、室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20(GEヘルスケアサイエンス製、17−1316−01)含有PBSで5回、さらに超純水で2回洗浄し、金蒸着基板上に抗体の固定化反応を行った基板を準備した。
<固定化された抗体量の測定>
基板上の第二固定化剤によって先のPeroxidaze−Conjugated 抗Mouse Immunogloblinが固定されているかを、ペルオキダーゼの活性を測定して求めた。
先に作成した抗体を固定化した基板をELISA用96穴プレート(住友ベークライト製、MS−8496F)のウェルの中に入れ、ペルオキシダーゼ用発色キット(住友ベークライト製、ML−1120T)の発色液を120μL加え、遮光下、室温で15分間静置。
15分後、反応停止液を120μL加えて酵素反応を停止させた。
基板を除去した後、プレートリーダー(TECAN社製、infinite F200)で波長450nmの吸光度を測定した。
<比較例1>
第二固定化剤を配位した金蒸着基板の金蒸着面にブロッキング剤として0.1Mエタノールアミン(和光純薬製、151078)/0.05MTris塩酸緩衝液(和光純薬製、3098T−B101)(pH9.5に調製)を含むPBSを滴下し、基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ、室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20含有リン酸緩衝液で5回、さらに超純水で2回洗浄した。
さらに、前記の標識抗体希釈液を用いて基板全面が溶液で覆われるように液滴を拡げ室温にて4時間静置して固定化反応を行った。
反応終了後、0.05%Tween20含有PBSで5回、さらに超純水で2回洗浄
前記「固定化された抗体量の測定」に従って、標識抗体処理、発色工程を経て吸光度を測定した。
<結果>
下記表に結果を示す
本発明の測定チップを用いることによって、表面プラズモン共鳴測定において、非特異吸着を抑制し、検出感度の向上を達成できる。
Claims (14)
- 表面プラズモン共鳴センサー用測定チップであって、
基板上に形成された金属薄膜と
該金属薄膜上に形成されたターゲット分子を捕捉する固定化剤層を有し、
該固定化剤層は第一の固定化剤と第二の固定化剤を含み、
第一固定化剤が金属と結合する部位および第二の固定化剤と結合する部位を有する化合物であり、
第二固定化剤がターゲット分子と結合する部位、第一固定化剤と結合する部位(ターゲット分子と結合する部位と同じであってもよい)および親水性部位を有する化合物であることを特徴とする、
表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。 - 前記第二固定化剤は高分子化合物であり、前記ターゲット分子と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端にターゲット分子と結合する官能基を備えるターゲット分子結合側鎖であり、前記第一固定化剤と結合する部位が、アルキレングリコールまたはアルキレングリコール鎖の末端に第一固定化剤と結合する官能基を備える第一固定化剤結合側鎖である請求項1記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記第二固定化剤が、前記親水性部位として親水性側鎖を含む高分子化合物である請求項1記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記親水性側鎖がホスホリルコリン基を含む請求項3に記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記官能基側鎖の末端官能基が、p−ニトロフェニル基またはヒドロキシスクシンイミド基である請求項1または2いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記第一固定化剤が、有機硫黄化合物である請求項1記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記有機硫黄化合物が、水素化された硫黄原子を末端に持つ請求項7記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記有機硫黄化合物が、片方の末端がSH基で、もう一端がアミノ基でありSH基とアミノ基の間が有機基からなるスペーサー構造からなる請求項7または8いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記有機硫黄化合物が、アミノアルカンチオール(NH2−(CH2)n−SH)(nは整数)、アミノベンゼンチオールから選ばれる化合物である請求項7〜9いずれか1項記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 基板が、透明基板である請求項1〜10いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- ターゲット分子が、生理活性物質である請求項1〜11いずれか記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記生理活性物質が、抗体である請求項11記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
- 前記金属薄膜が、金、白金、または金を含む合金である請求項1記載の表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010067443A JP2011196979A (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 表面プラズモン共鳴センサー用測定チップ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017198706A (ja) * | 2012-12-05 | 2017-11-02 | コニカミノルタ株式会社 | 表面プラズモン励起増強蛍光分光法(spfs)を用いた免疫測定法における夾雑物由来の非特異的シグナルの抑制方法 |
WO2020004535A1 (ja) * | 2018-06-28 | 2020-01-02 | 株式会社堀場製作所 | 細胞等の高感度検出用センサーチップ |
-
2010
- 2010-03-24 JP JP2010067443A patent/JP2011196979A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017198706A (ja) * | 2012-12-05 | 2017-11-02 | コニカミノルタ株式会社 | 表面プラズモン励起増強蛍光分光法(spfs)を用いた免疫測定法における夾雑物由来の非特異的シグナルの抑制方法 |
WO2020004535A1 (ja) * | 2018-06-28 | 2020-01-02 | 株式会社堀場製作所 | 細胞等の高感度検出用センサーチップ |
JPWO2020004535A1 (ja) * | 2018-06-28 | 2021-08-05 | 株式会社堀場製作所 | 細胞等の高感度検出用センサーチップ |
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