JP2011196444A - 防振装置 - Google Patents

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Masashi Kosugi
昌史 小杉
Shingo Hatakeyama
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Abstract

【課題】被ストッパ部の変位をストッパ部材で受け止めて規制する構造において、被ストッパ部に覆設される覆設ゴム部材の耐久性の向上と大型化の抑制とを図ることができる防振装置を提供すること。
【解決手段】円環板部材60の狭持筒部62が第1部材の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間に配置されるので、第1部材20の被ストッパ部23を、覆設ゴム部材41を介して、ストッパ部材50の外壁部51の内周面に受け止めさせるだけでなく、第1部材20の首部22を、円環板部材60の狭持筒部62を介して、上壁部52の挿通孔52aの内周面に受け止めさせることができる。よって、被ストッパ部23に加え、上壁部52の挿通孔52aの内周面も受圧部として機能させて、受圧面積を拡大することができるので、覆設ゴム部材41のひずみ量を低減して、その耐久性の向上を図ることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、被ストッパ部の変位をストッパ部材で受け止めて規制する構造の防振装置に関し、特に、被ストッパ部に覆設される覆設ゴム部材の耐久性の向上と大型化の抑制とを図ることができる防振装置に関するものである。
例えば、エンジンを車体メンバーに支持する防振装置では、エンジンの水平方向(車体前後方向および車両左右方向)への変位を所定範囲内に規制する必要がある。この水平方向へのエンジンの変位を所定範囲内に規制するストッパ機能を有する防振装置として、特許文献1の技術が知られている。
この技術によれば、エンジン側に取り付けられる第1取付け金具(第1部材)1Cの外周にフランジ状の被ストッパ部132を設け、この被ストッパ部132の外周側に筒状のストッパ金具(ストッパ部材)107を位置させると共に、ストッパ金具107を車体メンバーに取り付けられる第2取付け金具(第2部材)2に固着させることで、第1取付け金具1Cが水平方向へ変位する場合には、その変位をストッパ金具107の内周面で受け止め、エンジンの水平方向への変位を所定範囲内に規制する。
この場合、被ストッパ部132の外面には、防振基体3に連なるゴム状弾性体(覆設ゴム部材)が覆設されており、ストッパ機能を発揮する際(即ち、被ストッパ部132がストッパ金具107の内周面に衝突する際)の衝撃を、覆設ゴム部材の弾性的な変形により、緩和するように構成されている。
なお、ストッパ機能を繰り返し発揮させた場合に、被ストッパ部132に覆設される覆設ゴム部材が断裂すると、被ストッパ部132とストッパ金具107とが直接接触して、金属同士の接触による異音が発生する。そのため、覆設ゴム部材の耐久性を十分に確保することが好ましい。
特開2005−308162号公報(図1、段落[0012]など)
しかしながら、上述した従来の防振装置では、被ストッパ部132に覆設される覆設ゴム部材の耐久性を十分に確保することが困難であるという問題点があった。
即ち、覆設ゴム部材の厚み寸法を大きくすれば、被ストッパ部132がストッパ金具107の内周面に衝突する際に生じる覆設ゴム部材のひずみ量を低減して、その耐久性の向上を図ることができる。或いは、被ストッパ部132の先端面積を広くして、受圧面積を拡大させることによっても、覆設ゴム部材のひずみ量を低減して、その耐久性の向上を図ることができる。
しかしながら、このように、覆設ゴム部材の厚み寸法を大きくすることや、被ストッパ部132の先端面積を広くすることは、その分、ストッパ金具107の大径化や第1取付け金具1Cの高さ方向寸法の増加を招くため、防振装置が大型化するという問題点を招く。そのため、限られたスペース内での設置が要求される防振装置においては採用することが困難である。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、被ストッパ部の変位をストッパ部材で受け止めて規制する構造において、被ストッパ部に覆設される覆設ゴム部材の耐久性の向上と大型化の抑制とを図ることができる防振装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の防振装置によれば、第1部材は、その首部の上端側がブラケット部材に圧入固定されると共に、その第1部材と第2部材とが防振基体により連結され、第2部材には、第1部材の被ストッパ部の外周面側を取り囲む筒状の外壁部を備えるストッパ部材が固着されている。よって、ブラケット部材が第2部材に対して水平方向へ相対変位されると、第1部材の被ストッパ部が、その被ストッパ部の外面に覆設された覆設ゴム部材を介して、ストッパ部材の外壁部の内周面に受け止められることで、水平方向への相対変位が所定範囲内に規制される。
この場合、ストッパ部材は、その外壁部の上端側から内方へ張り出すと共に第1部材の首部を挿通させる挿通孔が形成された上壁部を備えると共に、そのストッパ部材の上壁部の上面には、第1部材の首部を挿通させると共に筒状に形成される狭持筒部を備える円環板部材が載置され、この円環板部材の狭持筒部が第1部材の首部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間に配置されるので、ブラケット部材が第2部材に対して水平方向へ相対変位される場合には、第1部材の被ストッパ部を、覆設ゴム部材を介して、ストッパ部材の外壁部の内周面に受け止めさせるだけでなく、第1部材の首部を、円環板部材の狭持筒部を介して、上壁部の挿通孔の内周面に受け止めさせることができる。
これにより、被ストッパ部に加え、上壁部の挿通孔の内周面も受圧部として機能させ、その分、受圧面積を拡大することができるので、入力荷重が同じであれば、被ストッパ部のみが受圧部として機能する場合と比較して、覆設ゴム部材のひずみ量を低減して、その耐久性の向上を図ることができるという効果がある。
また、このように、第1部材の首部と上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間に円環板部材の狭持筒部を配置し、上壁部の挿通孔の内周面を受圧部として利用することで、第1部材の上下方向寸法の増加を抑制しつつ、受圧面積を拡大することができる。よって、覆設ゴム部材の耐久性の向上を図りつつ、防振装置の大型化を抑制することができるという効果がある。
更に、第1部材の首部が上壁部の挿通孔の内周面に受け止められる位置は、第1部材の被ストッパ部がストッパ部の外壁部の内周面に受け止められる位置と、第1部材の首部がブラケット部材に圧入固定される位置との間であるので、その分、荷重作用点と支点との距離を短くして、第1部材の首部がブラケット部材に圧入固定される部位に作用するモーメントを小さくすることができる。よって、かかる圧入固定される部位の要求強度を低減することができるので、圧入固定される部位を薄肉化して、その分、ブラケット部材および第1部材の小型軽量化を図ることができるという効果がある。
以上のように、請求項1記載の防振装置によれば、上壁部の挿通孔の内周面を受圧部として利用する構成、即ち、第1部材の変位に伴う首部との干渉を避けるために従来より設けられている既存の形状(上壁部の挿通孔)をそのまま利用することができるので、受圧面積を増加させるために別途構成部品を増やす必要がなく、円環板部材の形状を変更するのみで良い。よって、部品点数の増加を抑制して、製品コストの低減を図りつつ、高い耐久性を備えた防振装置を得ることができるという効果がある。
請求項2記載の防振装置によれば、請求項1記載の防振装置の奏する効果に加え、少なくとも第1の方向において、第1部材の首部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間隔から円環板部材の狭持筒部の内外周面間の厚みを差し引いた寸法である第1間隙が、第1部材の被ストッパ部に覆設された覆設ゴム部材の外周面とストッパ部材の外壁部の内周面との間の寸法である第2間隙よりも大きい寸法に設定されているので、ブラケット部材が第2部材に対して第1の方向へ相対変位する場合には、第2間隙を先に消滅させ、次いで第1間隙を消滅させることができる。よって、比較的小さな変位の入力に対しては、第2間隙側である第1部材の被ストッパ部のみをストッパ部材の外壁部の内周面に受け止めさせることができる一方、比較的大きな変位の入力に対しては、第2間隙側に加え、第1間隙側である第1部材の首部も上壁部の挿通孔の内周面に受け止めさせることができる。これにより、第2間隙側である第1部材の被ストッパ部、ストッパ部材の外壁部および被ストッパ部に覆設される覆設ゴム部材の要求強度を低減することができるので、その分、これら各部位の小型軽量化を図ることができるという効果がある。
即ち、ブラケット部材が第2部材に対して水平方向へ相対変位される場合に、第1部材の被ストッパ部をストッパ部材の外壁部の内周面に受け止めさせるのみで、その相対変位を規制する従来品では、これら被ストッパ部と外壁部のみで、比較的大きな変位の入力に対しても対応する必要があり、要求強度が大きくなるため、その分、大型化を招く。これに対し、請求項2記載の発明では、第1部材の被ストッパ部およびストッパ部材の外壁部は比較的小さな変位の入力に対して対応すれば良く、比較的大きな変位の入力に対しては、第1部材の首部およびストッパ部材の上壁部の強度を補助的に利用することができるので、要求強度を低減して、その分、小型軽量化を図ることができる。
請求項3記載の防振装置によれば、請求項2記載の防振装置の奏する効果に加え、第1部材の首部の外周面軸直断面が円形に形成されると共に、ストッパ部材の上壁部の挿通孔の内周面軸直断面が、第1部材の首部と同心の円形に形成されるので、これら各部位の形状を簡素化して、その製造コストの削減を図ることができるという効果がある。同様に、円環板部材の狭持筒部の内周面軸直断面および外周面軸直断面が円形に形成されるので、狭持筒部の形状を簡素化して、その製造コストの削減を図ることができるという効果がある。また、第1部材の首部に円環板部材の狭持筒部を挿通させる場合には、その方向性を考慮する必要がないので、組み立て作業における作業性の向上を図ることができるという効果がある。
この場合、狭持筒部が第1部材の首部と同心となる状態で、円環板部材がストッパ部材の上壁部の上面に載置されると、第1部材の首部の外周面と円環板部材の狭持筒部の内周面との間に隙間が形成されるので、第1部材が第2部材に対して上下方向へ相対変位される場合に、その第1部材の首部の変位に円環板部材が追従することを抑制することができる。これにより、第1部材が第2部材に対して上下方向と水平方向とで複合的に相対変位される場合でも、円環板部材がストッパ部材の上壁部の上面に載置され、円環板部材の狭持筒部が第1部材の首部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間に配置された状態を維持し易くすることができる。その結果、第1部材の首部を、円環板部材の狭持筒部を介して、上壁部の挿通孔の内周面に確実に受け止めさせることができるので、第1部材の首部が上壁部の挿通孔の内周面に直接接触して、異音が発生することを抑制できるという効果がある。
また、第1部材の首部の外周面と円環板部材の狭持筒部の内周面との間の隙間の寸法が、円環板部材の狭持筒部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面との間の隙間の寸法よりも小さい寸法に設定されているので、第1部材の首部の外周面と外壁部の挿通孔の内周面との間の対向間から水やほこりなどの異物が侵入することを抑制することができるという効果がある。
請求項4記載の防振装置によれば、請求項2又は3に記載の防振装置の奏する効果に加え、円環板部材は、狭持筒部の垂下方向の長さ寸法がストッパ部材の上壁部の厚み寸法よりも大きな寸法に設定され、円環板部材がストッパ部材の上壁部の上面に載置された状態では、狭持筒部の垂下方向先端がストッパ部材の上壁部の下面よりも下方に突出されるので、車両走行時の振動や第1部材の被ストッパ部による突き上げなどに起因して、円環板部材が上壁部の上面から浮き上がった場合であっても、円環板部材の狭持筒部が第1部材の首部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間に配置された状態を維持し易くすることができる。その結果、第1部材の首部を、円環板部材の狭持筒部を介して、上壁部の挿通孔の内周面に確実に受け止めさせることができるので、第1部材の首部が上壁部の挿通孔の内周面に直接接触して、異音が発生することを抑制できるという効果がある。
本発明の第1実施の形態における防振装置の斜視図である。 図1のII−II線における防振装置の断面図である。 (a)は、円環板部材の上面図であり、(b)は、円環板部材の側面図である。 (a)は、円環板部材の下面図であり、(b)は、図3(a)のIVb−IVb線における円環板部材の断面図である。 防振装置の部分拡大断面図である。 (a)は覆設ゴム部材の外周面が外壁部の内周面に当接され始めた瞬間の状態を、(b)は円環板部材の狭持筒部の内外周面が第1部材の首部の外周面と上壁部の挿通孔の内周面とにそれぞれ当接され始めた瞬間の状態を、それぞれ示す防振装置の部分拡大断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の1実施の形態における防振装置1の上面図であり、図2は、図1のII−II線における防振装置1の断面図である。
なお、本実施の形態では、本発明の適用対象の防振装置1の一例として、自動車のエンジンを支持固定する液封入式のエンジンマウントであって、特に、リア側のエンジンマウントを用いて説明する。また、図1では、防振装置1がエンジンを車体側メンバーに支持した状態、即ち、エンジンの重量が作用した状態が図示されている。図5においても同様である。
図1及び図2に示すように、防振装置1は、自動車のエンジン(振動発生体、図示せず)を支持固定しつつ、そのエンジンから発生する振動を車体メンバー(図示せず)へ伝達させないようにする防振装置であり、ブラケット部材10と、そのブラケット部材10を介してエンジン側に取り付けられると共に軸心Oを有する第1部材20と、その第1部材20と同心に配置される筒状の第2部材30と、第1部材20の下面側と第2部材30の内周側とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体40と、その防振基体40及び第1部材20の外周側に位置すると共にエンジン下方の車体メンバー側に取り付けられ第1部材20と同心に配置される筒状のストッパ部材50と、そのストッパ部材50に載置されると共にゴム状弾性体から構成される円環板部材60とを主に備える。
ブラケット部材10は、アルミニウム合金材料から構成される押し出し材(本実施の形態では、JIS A6061−T6)であり、板状に形成されると共に図1に示すように上面視略V字状に形成されている。このブラケット部材10の略中間となる位置には、上面視略円形の圧入孔10aが板厚方向(図2上下方向)に貫通形成されている。また、ブラケット部材10の両端部には、そのブラケット部材10をエンジン側に取り付けるねじ部材(図示せず)が挿通される締結孔10bがそれぞれ穿設されている。
第1部材20は、アルミニウムダイカスト(本実施の形態では、JIS ADC12)から構成されており、図2に示すように、円柱状の圧入部21と、その圧入部21の下方に連結されると共に圧入部21よりも小径の円柱状に形成される首部22と、その首部22の外周面から径方向外方へ張り出すフランジ状の被ストッパ部23とを主に備え、軸心O周りに対称となる形状に形成されている。
圧入部21は、ブラケット部材10の圧入孔10aに圧入されることで第1部材20をブラケット部材10に連結固定するための部位であり、ブラケット部材10の板厚と略同等の軸方向(図2上下方向)長さを有する円柱状に形成されている。圧入部21の下方には、円柱状に形成される首部22が同心に連設されており、首部22は、圧入部21よりも小径の円柱状に形成されている。
首部22には、その外周面から径方向外方へ向けてフランジ状に張り出す被ストッパ部23が形成されている。この被ストッパ部23は、ストッパ部23に当接される部位であり、首部22と同心の円盤状に形成されると共に、その円盤状の上面が軸心Oと垂直な平坦面に、円盤状の外周面が軸心Oに平行な平坦面に、それぞれ形成されている。なお、第1部材20は、首部22が圧入部21よりも小径に形成されているので、圧入強度を確保しつつ、防振装置1の大きさを小型化することができる。
第2部材30は、鉄鋼材料から筒状に形成され第1部材20の下方に同心に配置される部材であり、その内周面に加硫接着された防振基体40を介して第1部材20に連結される。第2部材30の上端は、径方向外方へ向けて張り出しており、この張り出した部位にストッパ部材50が載置されている。
防振基体40は、軸心O周りに対称の形状に形成され、その上端部が第1部材20の首部22の下端面に加硫接着されると共に、下端部が第2部材30の内周面に加硫接着されている。防振基体40の上端部には、覆設ゴム部材41が連なって形成されている。覆設ゴム部材41は、被ストッパ部23の外面に覆設されるゴム状弾性体であり、被ストッパ部23の下面、外周面および上面に一定の厚み寸法を有して覆設されている。なお、覆設ゴム部材41の下面および外周面は、軸心Oに垂直な平坦とされ、覆設ゴム部材41の外周面は、軸心Oを中心とする円柱面とされている。
ストッパ部材50は、大変位入力時のストッパ作用を得るための部材であり、防振基体40及び被ストッパ部23の外周面側を取り囲む筒状の外壁部51と、その外壁部51の上端側から径方向内方へ張り出す上壁部52と、外壁部51の外周面側から一対が張り出し形成される取付アーム53とを備えて構成されている。
外壁部51は、第1部材20が変位される際に被ストッパ部23の外周面を受け止めるための部材であり、第1部材20と同心に配置されると共に、内径が軸心Oに沿って略一定に設定される筒状に形成されている。外壁部51の下端側には、径方向外方へ張り出すフランジ部が形成されており、このフランジ部が第2部材30の上端側に形成されたフランジ部に重ね合わされ、後述する底部材70によりかしめ固定される。
上壁部52は、第1部材20が変位される際に被ストッパ部23の上面および首部22の外周面を受け止めるために、軸心Oに垂直な方向へ張り出し形成される板状体であり、第1部材20の首部22を挿通させるための挿通孔52aが穿設されている。なお、挿通孔52aは、軸心Oを中心とする上面視円形に形成され、その内周面は、軸心Oに沿って略一定の内径に設定されている。また、挿通孔52aは、第1部材20の首部22よりも大径、かつ、被ストッパ部23より小径に形成されている。
取付けアーム53は、軸心Oを挟んで配設される一対の板状体であり、その板状体に圧入固定された締結ボルトBを介して、車体メンバー側に締結固定される。なお、取付アーム53及び締結ボルトBは、上面視において、底部材70によるかしめ固定部およびブラケット部材10に重ならない位置に配設されている。
円環板部材60は、ゴム状弾性体から構成される部材であり、第1部材20の首部22が挿通された状態で、ストッパ部材50の上壁部52の上面に載置されている。なお、円環板部材60の詳細構成については、図3及び図4を参照して後述する。
第2部材30の下方には、底部材70が配設されている。底部材70の上端側には、径方向外方へ張り出すフランジ部が形成されており、この底部材70のフランジ部に、第2部材30のフランジ部およびストッパ部材50の外壁部51におけるフランジ部が同心状に重ね合わされている。
底部材70は、そのフランジ部の一部を折り返し、その折り返した部分で、重ね合わされた第2部材30及びストッパ部材50の両フランジ部を狭持固定することで、ストッパ部材50及び底部材70を第2部材30にかしめ固定する。なお、かしめ固定は、上面視において取付アーム53に重ならない部分であって、軸心Oに対して対称となる2箇所で行われる。
底部材70は、下端側が縮径されることで、段付き形状に形成されており、この段部にゴム状弾性体からゴム膜として形成されるダイヤフラム80の外周側が加硫接着されている。これにより、底部材70の底部開口が閉塞されている。
なお、ダイヤフラム80と防振基体40との間には、エチレングリコール等の不凍性の液体が封入された液体封入室が形成されており、この液体封入室は、仕切り体90によって、防振基体40側の第1液室R1とダイヤフラム80側の第2液室R2とに仕切られている。なお、仕切り体90は、底部材70の段部上面と第2部材30(防振基体40)の下面との間で挟持固定されている。
底部材70の内周面には、ダイヤフラム80に連なるゴム膜が加硫接着されており、このゴム膜と仕切り体90の外周に形成された溝部とにより、第1液室R1と第2液室R2との間を連通させるオリフィスが形成されている。
次いで、図3及び図4を参照して、円環板部材60の詳細構成について説明する。図3(a)は、円環板部材60の上面図であり、図3(b)は、円環板部材60の側面図である。また、図4(a)は、円環板部材60の下面図であり、図4(b)は、図3(a)のIVb−IVb線における円環板部材60の断面図である。
図3及び図4に示すように、円環板部材60は、上面視円環板状の円環本体部61と、その円環本体部61の下面側に垂設される狭持筒部62とを主に備え、軸心O周りに対称の形状に形成されている。円環本体部61は、第1部材20の首部22が挿通された状態で、ストッパ部材50の上壁部52の上面に載置される部材であり、その内径が第1部材20の首部22の外径よりも大きな値に設定され、かつ、外径がストッパ部材50の上壁部52の挿通孔52aの内径よりも大きな値に設定されている。
円環本体部61には、その内周面から径方向外方へ向けて延設されるスリットである本体スリット61aが軸心O方向視において放射直線状に複数本(本実施の形態では4本)形成されている。これら複数本の本体スリット61aは、周方向等間隔に配設されている。また、各本体スリット61aの終端は、上面視円形に形成され、スリット幅よりも大きくされている。
円環本体部61の上面および下面には、環状を周方向複数箇所(本実施の形態では4箇所)で分断した形状の本体リブ61b,61cが片面4箇所ずつに突設されている。これら本体リブ61b,61cは、断面横長の略矩形状に形成されている。ブラケット部材10が第2部材30に対して下方へ相対変位され、ブラケット部材10の下面が、円環本体部61を介して、ストッパ部50の上壁部52の上面に衝突される場合には、その衝突による衝撃を本体リブ61b,61cの変形により緩和することができる。
なお、円環本体部61の上面に形成される本体リブ61bと、円環本体部61の下面側に形成される本体リブ61cとは、軸心O方向視において、外形が重なるように、同じ位置に同じ外形で形成され、かつ、その断面形状も同形状とされている。
狭持筒部62は、円環本体部61と同心の筒状に形成される部位であり、軸心Oに沿って一定の内径および外径を有する筒状に形成されている。なお、狭持筒部62の内径は、円環本体部61の内径と同径に設定されている。但し、ゴム加硫金型からの脱型性を確保するための数パーセント程度の抜き勾配を有していても良い。また、狭持筒部62の内外周面間の厚み寸法は厚みtとされており、この厚みtは、円環本体部61の厚み寸法(本体リブ61b,61cを含まない図3(b)上下方向寸法)よりも大きな寸法に設定されている。
狭持筒部62には、その内周面から外周面まで延設され、狭持筒部62を厚み方向に分断するスリットである筒部スリット62aが軸心O方向視において放射直線状に複数本(本実施の形態では4本)の形成されている。これら複数本の筒部スリット62aは、周方向等間隔に配設され、本体スリット61aに連通されている。なお、両スリット61a,62aのスリット幅は同じ寸法に設定されている。
このように、本体スリット61a及び筒部スリット62aを形成することで、円環板部材60に第1部材20を挿通させる際に、かかる円環板部材60を拡径させて、第1部材20の圧入部21を挿通させることができる。言い換えれば、円環板部材60を拡径せせることができれば、第1部材20の圧入部21を首部22よりも十分に大径とすることができるので、その分、ブラケット部材10の圧入孔10aに圧入された第1部材20の圧入部21の圧入強度を高めることができる。
狭持筒部62の外周面には、径方向外方へ向けて突設され軸心O方向に沿って延設される筒部リブ62bが複数箇所(本実施の形態では8箇所)に形成されている。これら各筒部リブ62bは、筒部スリット62aで分断された各狭持筒部62の周方向端部、即ち、筒部スリット62aを挟んで配置されている。この筒部スリット62aを挟んで配設される一対の筒部リブ62bは、筒部スリット62aに対して対称形状に形成されると共に、軸心O方向視においてそれぞれが略半円形状に形成されている。
ここで、狭持筒部62は、第1部材20の首部22とストッパ部材50の上壁部52の挿通孔52aにおける内周面との間で狭持される部位であるところ、第1部材20の首部22に挿通された円環板部材60は周方向に自由に回転できる。そのため、狭持筒部62は、周方向のいずれの位置が狭持されるか不明であり、筒部スリット62aの形成された部位が狭持されると、その筒部スリット62a分だけゴムボリュームが少ないので、耐久性が低下する。
これに対し、本実施の形態では、筒部スリット62aを挟む位置に一対一組の筒部リブ62bを設けたので、筒部スリット62aの形成された部位が、第1部材20の首部22とストッパ部材50の上壁部52の挿通孔52aにおける内周面との間で狭持された場合でも、筒部リブ62bにより、耐久性の向上を図ることができる。
特に、本実施の形態では、各筒部リブ62bが軸心O方向視において径方向外方に向けて凸の略半円形状にそれぞれ形成されているので、筒部スリット62aの形成された部位が、第1部材20の首部22とストッパ部材50の上壁部52の挿通孔52aにおける内周面との間に狭持される場合には、上壁部52の挿通孔52aの内周面によって筒部リブ62bが押圧されることで、筒部スリット62aの隙間を閉じた状態とすることができる。これにより、筒部スリット62aを挟んで位置する狭持筒部62の一方側の狭持筒部62だけが狭持されることを回避して、その耐久性の向上を図ることができる。
また、筒部リブ62bは、狭持筒部62の外周面に形成され、狭持筒部62の内周面および円環本体部61の内周面には突起形状が形成されていない(即ち、軸心O方向視において狭持筒部62の内周面および円環本体部61の内周面は同径の円形に形成されている)。よって、第1部材20が上下方向(図2上下方向)へ変位する場合に、その第1部材20に円環板部材60が追従して変位されることを抑制して、外壁部53の上面に載置された状態を維持し易くすることができる。
次いで、図5及び図6を参照して、防振装置1のストッパ機能の詳細について説明する。図5は、防振装置1の部分拡大断面図であり、図2の一部に対応する。同様に、図6は、防振装置1の部分拡大断面図であり、図2の一部に対応する。
但し、図6(a)では、第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向(図5右方向)へ相対変位され、覆設ゴム部材41の外周面が外壁部51の内周面に当接され始めた瞬間の状態が図示されており、図6(b)では、図6(a)の状態から第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向(図6(a)右方向)へ更に相対変位され、円環板部材60の狭持筒部62の内外周面が第1部材20の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面とにそれぞれ当接され始めた瞬間の状態が図示されている。
また、請求項2記載の第1の方向としては、例えば、図5及び図6の左右方向が該当する。但し、本実施の形態では、第1部材20、覆設ゴム部材41,ストッパ部材50及び円環板部材60が軸心O周りに対称となる形状に形成されているので、軸心Oに垂直な方向は全て第1の方向に該当する。
図5に示すように、円環板部材60が第1部材20の首部22を挿通させた状態で、ストッパ部材50の上壁部52の上面に載置されると、円環板部材60は、その狭持筒部62が第1部材20の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間に配置される。
よって、ブラケット部材10が第2部材30に対して水平方向へ相対変位される(図2参照)、即ち、第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向(車両前後又は左右方向、例えば、図5左右方向)に相対変位する場合には、第1部材20の被ストッパ部23を、覆設ゴム部材41を介して、ストッパ部材50の外壁部51の内周面に受け止めさせるだけでなく、第1部材20の首部22を、円環板部材60の狭持筒部62を介して、上壁部52の挿通孔52aの内周面に受け止めさせることができる。
これにより、被ストッパ部23に加え、上壁部52の挿通孔52aの内周面も受圧部として機能させ、その分、受圧面積を拡大することができるので、入力荷重が同じであれば、被ストッパ部23のみが受圧部として機能する場合と比較して、覆設ゴム部材41のひずみ量を低減して、その耐久性の向上を図ることができる。
また、このように、第1部材20の首部22と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間に円環板部材60の狭持筒部62を配置し、上壁部52の挿通孔52aの内周面を受圧部として利用することで、第1部材20の上下方向寸法の増加を抑制しつつ、受圧面積を拡大することができる。即ち、被ストッパ部50の厚み寸法(図5上下方向寸法)を大きくしなくても、受圧面積を拡大することができる。よって、覆設ゴム部材41の耐久性の向上を図りつつ、防振装置1の大型化を抑制することができる。
更に、第1部材20の首部22が上壁部52の挿通孔52aの内周面に受け止められる位置は、第1部材20の被ストッパ部23がストッパ部50の外壁部51の内周面に受け止められる位置と、第1部材20の圧入部21がブラケット部材10の圧入孔10aに圧入固定される位置との間であるので(図2参照)、その分、荷重作用点と支点との距離を短くして、第1部材20の圧入部21がブラケット部材10の圧入孔10aに圧入固定される部位に作用するモーメントを小さくすることができる。よって、かかる圧入固定される部位の要求強度を低減することができるので、圧入固定される部位(即ち、ブラケット部材10の圧入孔10a及び第1部材20の圧入部21の軸心O方向の長さ))を小さくして、ブラケット部材10及び第1部材20の薄肉化を図ることができる。その結果、防振装置1全体としての小型軽量化を図ることができる。
図5に示すように、防振装置1は、第1部材20の被ストッパ部23に覆設された覆設ゴム部材41の外周面(図5右側面)と、ストッパ部材50の外壁部51の内周面(図5左側面)との間には、寸法L1の隙間が形成される。
また、円環板部材60が第1部材20と同心となる状態でストッパ部材50の上壁部52の上面に載置された状態では、ストッパ部材50の上壁部52における挿通孔52aの内周面と円環板部材60の狭持筒部62の外周面との間に寸法L2の隙間が形成されると共に、円環板部材60の内周面と第1部材20の首部22の外周面との間に寸法L3の隙間が形成される。
この場合、第1部材20の首部22の外周面とストッパ部材50の上壁部52における挿通孔52aの内周面との間の対向間隔から、円環板部材60の狭持筒部62の内外周面間の厚みt(図4参照)を差し引いた寸法である第1間隙(即ち、寸法L2と寸法L3との和)は、上述した寸法L1(即ち、覆設ゴム部材41の外周面とストッパ部材50の外壁部51の内周面との間の寸法)よりも大きい寸法に設定されている(L1<L2+L3)。
これにより、ブラケット部材10が第2部材30に対して水平方向へ相対変位される(図2参照)、即ち、第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向(車両前後又は左右方向、図5では右方向)に相対変位する場合には、まず、図6(a)に示すように、第1部材20の被ストッパ部23に覆設された覆設ゴム部材41の外周面と、ストッパ部材50の外壁部51の内周面との間の寸法L1の隙間を先に消滅させ、次いで、図6(b)に示すように、上壁部52における挿通孔52aの内周面と円環板部材60の狭持筒部62の外周面との間の寸法L2の隙間、及び、円環板部材60の内周面と第1部材20の首部22の外周面との間の寸法L3の隙間を消滅させることができる。
よって、比較的小さな変位の入力に対しては、図6(a)に示すように、第1部材20の被ストッパ部23のみを、覆設ゴム部材41を介して、ストッパ部材50の外壁部51の内周面に受け止めさせることができる。
一方、比較的大きな変位の入力に対しては、この被ストッパ部23と外壁部51とによるストッパ機能に加え、図6(b)に示すように、第1部材20の首部22も、円環板部材60の狭持筒部62を介して、上壁部52の挿通孔52aの内周面に受け止めさせることができる。
これにより、第1部材20の被ストッパ部23、ストッパ部材50の外壁部51及び被ストッパ部23に覆設される覆設ゴム部材41の要求強度を低減することができるので、これら各部位23,51,41を薄肉化して、その分、防振装置1全体としての小型軽量化を図ることができる。
即ち、第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向(車両前後又は左右方向、図5では右方向)に相対変位される場合に、第1部材20の被ストッパ部23とストッパ部材50の外壁部51とによるストッパ機能のみにより相対変位を規制する従来品では、これら被ストッパ部23と外壁部51のみで、比較的大きな変位の入力に対しても対応する必要があり、各部位23,51,41の要求強度が大きくなるため、その分、大型化を招く。
これに対し、本実施の形態における防振装置1では、第1部材20の被ストッパ部23及びストッパ部材50の外壁部51は比較的小さな変位の入力に対して対応可能な大きさに形成すれば良く、比較的大きな変位の入力に対しては、第1部材20の首部22とストッパ部材50の上壁部52との強度(ストッパ機能)を補助的に利用することができるので、各部位23,51,41の要求強度を低減することができる。よって、これら各部位23,51,41を薄肉化して、その分、防振装置1全体としての小型軽量化を図ることができる。
図5に示すように、円環板部材60は、第1部材20と同心となる状態でストッパ部材50の上壁部52の上面に載置されると、第1部材20の首部22の外周面と円環板部材60の狭持筒部62の内周面との間に寸法L3の隙間が形成される。
これにより、第1部材20がストッパ部材50に対して上下方向(図5上下方向)へ相対変位される場合に、その第1部材20の首部22の変位に追従して、円環板部材60も上下方向に変位することを抑制することができる。よって、第1部材20がストッパ部材50に対して上下方向と水平方向とで複合的に相対変位される場合でも、円環板部材60がストッパ部材50の上壁部52の上面に載置され、その狭持筒部62が第1部材20の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間に配置された状態を維持し易くすることができる。その結果、第1部材20の首部22を、円環板部材60の狭持筒部62を介して、上壁部52の挿通孔52aの内周面に確実に受け止めさせることができる。即ち、第1部材20の首部22が上壁部52の挿通孔52aの内周面に直接接触して、金属同士の接触による異音が発生することを抑制できる。
なお、円環板部材60は、寸法L3分だけ水平方向一方側(例えば、図5左方向)へ最大限移動したとしても、本体リブ61cが上壁部52の上面に当接するように、本体リブ61cの位置が設定されている。これにより、円環板部材60が第1部材20の首部22の上下方向への変位に追従することを抑制しつつ、本体リブ61cを上壁部52の上面に常に接触させて、その衝撃緩和機能を安定して発揮させることができる。
円環板部材60は、第1部材20と同心となる状態でストッパ部材50の上壁部52の上面に載置されると、第1部材20の首部22の外周面と狭持筒部62の内周面との間の隙間の寸法L3が、円環板部材60の狭持筒部62の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の隙間の寸法L2よりも小さい寸法となるように構成されている(L3<L2)。これにより、上述した2段階のストッパ機能の発揮を可能としつつ(図6参照)、第1部材20の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間から水やほこりなどの異物が防振装置1の内部空間へ侵入することを抑制することができる。
図5に示すように、円環板部材60は、狭持筒部62の垂下方向(図5上下方向)の長さ寸法(即ち、円環本体部61の下面から狭持筒部62の垂下方向先端までの長さ寸法、但し、本実施の形態では、本体リブ61cの突設高さを考慮して、上壁部52の上面から狭持筒部62の垂下方向先端までの長さ寸法)は、ストッパ部材50の上壁部52の厚み寸法(図5上下方向寸法)よりも大きな寸法に設定されており、ストッパ部材50の上壁部52の上面に載置された状態では、狭持筒部62の垂下方向先端がストッパ部材50の上壁部52の下面よりも寸法Hだけ下方に突出されるように形成されている。
これにより、車両走行時の振動や第1部材20の被ストッパ部23による上方(図5上方)への突き上げなどに起因して、円環板部材60が上壁部52の上面から浮き上がったとしても、円環板部材60の狭持筒部62の垂下長さに余裕(即ち、寸法H)を持たせた分、かかる狭持筒部62が第1部材20の首部22の外周面と上壁部52の挿通孔52aの内周面との間の対向間に配置された状態を維持し易くすることができる。
その結果、車両走行時の振動や第1部材20の被ストッパ部23による上方への突き上げなどにより、円環板部材60が上壁部52の上面から浮き上がった状態において、第1部材20がストッパ部材50に対して水平方向へ相対変位する場合であっても、かかる第1部材20の首部22を、円環板部材60の狭持筒部62を介して、上壁部52の挿通孔52aの内周面に確実に受け止めさせることができる。即ち、第1部材20の首部22が上壁部52の挿通孔52aの内周面に直接接触して、金属同士の接触による異音が発生することを抑制できる。
以上、実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施の形態では、本体スリット61a、本体リブ61b,61c、筒部スリット62a或いは筒部リブ62bが円環板部材60に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これらの内の任意の一部または全部を省略して円環板部材60を構成することは当然可能である。
上記実施の形態では、寸法L1が寸法L2と寸法L3との和よりも小さい寸法に設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、寸法L1が寸法L2と寸法L3との和よりも大きい寸法に設定されても良く、或いは、同等の寸法に設定されても良い。
上記実施の形態では、防振装置1が液封入式の防振装置として構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、液封入室を有しないタイプの防振装置として構成することは当然可能である。
上記実施の形態では、車体メンバー側に締結される取付アーム53がストッパ部材50に取着される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、取付アーム53を第2部材30或いは底部材70に取着して構成しても良い。
上記実施の形態では、首部22及び被ストッパ部23の外周面や外壁部51及び挿通孔52aの内周面の軸心Oに垂直な断面形状が円形に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の形状とすることは当然可能である。即ち、車両前後方向と車両左右方向とでストッパクリアランスが同一である必要はなく、一方を他方と異なるクリアランスとすることは当然可能である。
1 防振装置
10 ブラケット部材
20 第1部材
21 圧入部(首部の一部)
22 首部
23 被ストッパ部
30 第2部材
40 防振基体
41 覆設ゴム部
50 ストッパ部材
51 外壁部
52 上壁部
52a 挿通孔
60 円環板部材
62 狭持筒部
L1 覆設ゴム部材の外周面と外壁部の内周面との間の寸法(第2間隙)
L3 首部の外周面と狭持筒部の内周面との間の寸法
t 狭持筒部の内外周面間の厚み

Claims (4)

  1. ブラケット部材と、
    前記ブラケット部材に上端側が圧入固定される首部および前記首部の下端側外周面から外方へ張り出して形成されるフランジ状の被ストッパ部を有する第1部材と、
    前記第1部材の下方に配設される筒状の第2部材と、
    前記第1部材および第2部材を連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体と、
    前記第1部材の被ストッパ部に覆設されると共にゴム状弾性体から構成される覆設ゴム部材と、
    前記第2部材に下端側が取り付けられ前記第1部材の被ストッパ部の外周面側を取り囲む筒状の外壁部および前記外壁部の上端側から内方へ張り出すと共に前記第1部材の首部を挿通させる挿通孔が形成された上壁部を有するストッパ部材と、
    前記第1部材の首部が挿通された状態で前記ストッパ部材の上壁部の上面に載置されると共にゴム状弾性体から構成される円環板状の円環板部材と、を備えた防振装置において、
    前記円環板部材は、前記第1部材の首部を挿通させると共に筒状に形成される狭持筒部を備え、
    前記円環板部材が前記ストッパ部材の上壁部の上面に載置されると、前記円環板部材の狭持筒部が前記第1部材の首部の外周面と前記上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間に配置されることを特徴とする防振装置。
  2. 少なくとも第1の方向において、前記第1部材の首部の外周面と前記上壁部の挿通孔の内周面との間の対向間隔から前記円環板部材の狭持筒部の内外周面間の厚みを差し引いた寸法である第1間隙が、前記第1部材の被ストッパ部に覆設された前記覆設ゴム部材の外周面と前記ストッパ部材の外壁部の内周面との間の寸法である第2間隙よりも大きい寸法に設定されていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記第1部材は、前記首部の外周面軸直断面が円形に形成され、
    前記ストッパ部材は、前記上壁部の挿通孔の内周面軸直断面が、前記第1部材の首部と同心の円形に形成され、
    前記円環板部材は、前記狭持筒部の内周面軸直断面および外周面軸直断面が円形に形成されると共に、前記狭持筒部が前記第1部材の首部と同心となる状態で前記ストッパ部材の上壁部の上面に載置された場合に、前記第1部材の首部の外周面と前記円環板部材の狭持筒部の内周面との間に隙間が形成されると共に、その隙間の寸法が、前記円環板部材の狭持筒部の外周面と前記上壁部の挿通孔の内周面との間の隙間の寸法よりも小さい寸法に設定されていることを特徴とする請求項2記載の防振装置。
  4. 前記円環板部材は、前記狭持筒部の垂下方向の長さ寸法が前記ストッパ部材の上壁部の厚み寸法よりも大きな寸法に設定され、
    前記円環板部材が前記ストッパ部材の上壁部の上面に載置された状態では、前記狭持筒部の垂下方向先端が前記ストッパ部材の上壁部の下面よりも下方に突出されることを特徴とする請求項2又は3に記載の防振装置。
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