JP2011196248A - 過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐焼き付け性を確保しつつ流用面やコスト面でより有利な鉄系材料をより多く使用できるようにする。
【解決手段】コンプレッサインペラ4を軸方向の一端に備えたロータ軸3は、軸受ハウジング15に対してラジアル軸受19及びスラスト軸受20を介して回転可能に支持されている。スラスト軸受20は、ロータ軸3に固定される中間スラストリング23の軸方向両側に、軸受ハウジング15の内壁に固定されるタービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25を備えている。中間スラストリング23は、鉄系材料からなる基部32と、基部32の軸方向両側面に一体的に設けた銅系材料からなる摺動部33,34とを備えている。タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25は鉄系材料で構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンから放出される排気エネルギを利用して、エンジンへ供給される空気を過給する過給機及び、この過給機に適用するスラスト軸受の軸受構造に関する。
通常過給機においては、タービンインペラとコンプレッサインペラとを互いに連結してこれら各インペラを一体的に回転させるロータ軸を、軸受によりハウジングに対して回転可能に支持している。この軸受には、ラジアル軸受のほかスラスト軸受も使用しており、スラスト軸受については、耐焼き付け性向上のため、銅系材料を使用することが多い(例えば、下記特許文献1参照)。
特開平1−238716号公報
例えば、ハウジング側に取り付ける一対の軸受部材を鉄系材料とすれば、この一対の軸受部材相互間に対向配置されてこれら一対の軸受部材に対して相対的に摺動回転するロータ軸側の軸受部材に、銅系材料を適用することが考えられる。
ところが、銅系材料は、鉄系材料に比較して流用面やコスト面で不利なために、適用しにくい面があって改善が望まれている。
そこで、本発明は、耐焼き付け性を確保しつつ流用面やコスト面で有利な鉄系材料をより多く使用できるようにすることを目的としている。
本発明は、エンジンからの排気によってタービンインペラが回転し、このタービンインペラに対しロータ軸を介してコンプレッサインペラが一体的に回転することで、前記エンジンに供給される空気を過給する過給機であって、前記ロータ軸を、スラスト軸受によりハウジングに対して回転可能に支持させ、このスラスト軸受は、前記ロータ軸と前記ハウジングとのいずれか一方に設けた第1軸受部材と、この第1軸受部材の軸方向一方側及び他方側にそれぞれ位置して、前記ロータ軸と前記ハウジングとのいずれか他方に設けた第2軸受部材及び第3軸受部材とを有し、この第2軸受部材及び第3軸受部材を鉄系材料で構成する一方、前記第1軸受部材は、鉄系材料からなる基部と、この基部に一体的に設けられて前記第2軸受部材及び第3軸受部材に軸方向に対向する軸方向両面が、前記鉄系材料よりも軟質な材料からなる摺動部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、第2軸受部材及び第3軸受部材を鉄系材料で構成する一方、第1軸受部材は、鉄系材料からなる基部に一体的に設けられて第2,第3軸受部材に軸方向に対向する軸方向両面が、軟質材料からなる摺動部を備えているため、流用面やコスト面で不利となる例えば銅系材料などの軟質材料は、少なくとも摺動部のみで済み、したがって耐焼き付け性を確保しつつ鉄系材料をより多く使用することができ、流用面やコスト面でより有利なものとなる。
図2の過給機に適用したスラスト軸受周辺を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係わる軸受構造を備えた過給機の断面図である。 (a)は図2の過給機におけるスラスト軸受の中間リングの上半分を示す断面図、(b)は、他の例を示す中間リングの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図2に示すように、本発明の一実施形態に係わる過給機1は、図示しない例えば自動車用のエンジンからの排気によってタービンインペラ2が回転し、このタービンインペラ2に対し回転軸としてのロータ軸3を介してコンプレッサインペラ4が一体的に回転することで、上記したエンジンに供給される空気を過給する。
タービンインペラ2は、タービンハウジング5内に回転可能に収容してあり、中心部のタービンホイール6の外周側にタービンブレード7を周方向に沿って複数設けてある。タービンホイール6のコンプレッサインペラ4側の端部中央に、前記したロータ軸3を一体的に接続してある。
上記したタービンハウジング5は、その適宜位置に、エンジンからの排気を取り入れる排気取入口(図示省略)を形成してある。排気取入口は、エンジンの排気マニホールド(図示省略)に接続可能である。また、タービンハウジング5の内部には、上記した排気取入口に連通するタービンスクロール流路8を、タービンインペラ2を囲むように形成してある。さらに、タービンハウジング5におけるタービンインペラ2の軸方向外側(図2中で左側)には、タービンスクロール流路8内に流入した排気を外部に排出する排気出口9を形成してある。すなわち、タービンスクロール流路8と排気排出口9とは、タービンハウジング5内で互いに連通している。
一方、コンプレッサインペラ4は、コンプレッサハウジング10内に回転可能に収容してあり、中心部のコンプレッサホイール11の外周側にコンプレッサブレード12を周方向に沿って複数設けてある。
上記したコンプレッサハウジング10におけるコンプレッサインペラ4の軸方向外側(図2中で右側)には、空気を吸入する空気吸入口13を形成してあり、この空気吸入口13はエアクリーナ(図示省略)に接続可能である。
また、前記したタービンハウジング5とコンプレッサハウジング10との間には、ハウジングとしての軸受ハウジング15を設けてある。この軸受ハウジング15とコンプレッサハウジング10との間におけるコンプレッサインペラ4の外周側(出口側)には、圧縮された空気を昇圧する環状のディフューザ流路16を形成してあり、ディフューザ流路16は空気吸入口13に連通している。
さらに、コンプレッサハウジング10の外周側の内部には、コンプレッサスクロール流路17を、コンプレッサインペラ4を囲むように形成してあり、コンプレッサスクロール流路17は、ディフューザ流路16に連通している。すなわち、コンプレッサスクロール流路17と空気吸入口13とは、ディフューザ流路16によって互いに連通している。
そして、コンプレッサハウジング10の適宜位置には、圧縮された空気を吐出する空気吐出口(図示省略)を形成してあり、この空気吐出口は、コンプレッサスクロール流路17に連通してあって、エンジンの吸気マニホールド(図示省略)に接続可能である。
前記したコンプレッサホイール11の中心部には、ロータ軸3の延長方向(軸方向)に貫通する貫通孔11aを形成してあり、この貫通孔11aにロータ軸3を挿入し、ロータ軸3の貫通孔11aから外部に突出した側の端部の雄ねじ部3aにナット18を締結固定している。
ここで、ロータ軸3は、軸受ハウジング15に対応する位置のジャーナル部3bの軸方向2箇所に設けたラジアル軸受19により、軸受ハウジング15に対して回転可能に支持されるとともに、コンプレッサインペラ4の近傍部位にてスラスト軸受20により軸受ハウジング15に対して回転可能に支持されている。ラジアル軸受19は、フロート軸受で構成してあるが、浮動ブッシュ(カラー)の動きの一部を規制したセミフロート式あるいは、浮動ブッシュ(カラー)を自由に回転可能としたフルフロート式のどちらを使用してもよい。スラスト軸受20については、後述する。
また、軸受ハウジング15には、ラジアル軸受19及びスラスト軸受20に潤滑油を供給するための潤滑油通路21を形成してある。潤滑油通路21は、潤滑油供給源(図示省略)から潤滑油が供給されて流入する径方向通路21aと、径方向通路21aの内側の端部21a1に連通する軸方向通路21bと、を備えている。
そして、径方向通路21aの軸方向両側に位置する部分の軸方向通路21bに、ラジアル軸受用潤滑油通路21c,21dの一端21c1,21d1を連通させ、このラジアル軸受用潤滑油通路21c,21dの径方向内側に延びる他端21c2,21d2をラジアル軸受19の外周部に形成してある環状通路21e,21fに連通させる。すなわち、外部から径方向通路21aに流入した潤滑油は、軸方向通路21bからラジアル軸受用潤滑油通路21c,21d及び環状通路21e,21fを経て、対応するそれぞれのラジアル軸受19に供給されて該ラジアル軸受19を潤滑する。
また、左右2つのラジアル軸受19相互間の軸受ハウジング15の下部には、ロータ軸3と軸受ハウジング15との間の隙間と、軸受ハウジング15内に形成してある後述する空隙31とを連通する排出路15bを形成してある。したがって、ラジアル軸受19を潤滑した後の潤滑油は、排出路15bから空隙31にも排出されることになる。
また、軸方向通路21bのラジアル軸受用潤滑油通路21d側の端部21b1は、前述したスラスト軸受20の側部に連通している。すなわち、外部から径方向通路21aに流入した潤滑油の一部は、軸方向通路21bを経てスラスト軸受20に供給されて該スラスト軸受20を潤滑する。
なお、上記した潤滑油通路21の径方向通路21a、軸方向通路21b及びラジアル軸受用潤滑油通路21c,21dは、ロータ軸3に対し鉛直方向上部に位置しているものとする。
次に、スラスト軸受20について説明する。スラスト軸受20は、タービンインペラ2側からコンプレッサインペラ4側に軸方向に沿って、タービン側スラストリング22、中間スラストリング23及びコンプレッサ側スラストリング25を、順に配置している。
これらタービン側スラストリング22、中間スラストリング23及びコンプレッサ側スラストリング25は、いずれも中心部にロータ軸3が挿入される貫通孔を備えた大略板状のリング状に形成された軸受部材である。すなわち、中間スラストリング23が第1軸受部材を構成し、中間スラストリング23の軸方向一方側に位置するタービン側スラストリング22と、軸方向他方側に位置するコンプレッサ側スラストリング25とが、第2軸受部材と第3軸受部材とをそれぞれ構成している。
ここで、ロータ軸3は、軸受ハウジング15内に位置するジャーナル部3bに対して小径となる、前記した雄ねじ部3aを備えた小径部3cを備えている。すなわち、ジャーナル部3bは小径部3cに対して大径部となり、このジャーナル部3bの小径部3c側の端部には、ロータ軸3の軸方向に対して直角な面となる突き当て面3dを備えている。
この突き当て面3dに、スラスト軸受20における中間スラストリング23の内周側端部の側面をほぼ接触する状態として、中間スラストリング23を小径部3cに嵌入固定する。つまり、中間スラストリング23はロータ軸3と一体的に回転する。
そして、この中間スラストリング23と、コンプレッサインペラ4におけるコンプレッサホイール11の内周側の軸方向に対向する端面11aとの間には、大略円筒形状の油切り部材26を介装している。したがって、前述した図2に示してあるナット18を締結することで、コンプレッサインペラ4は、ロータ軸3におけるジャーナル部3bの突き当て面3dとの間で、中間スラストリング23及び油切り部材26を挟持固定した状態で、ロータ軸3に締結固定されることになる。
油切り部材26は、外周部に径方向外側に突出する環状の突起26aを備え、スラスト軸受20側の潤滑油のコンプレッサインペラ4側への流出を抑える。油切り部材26の突起26aのコンプレッサインペラ4側には、コンプレッサインペラ4とスラスト軸受20とを隔てる隔壁27の内周側端部が回転可能となるようほぼ接触しており、隔壁27はその外周側端部を軸受ハウジング15の内壁に固定している。
一方、ロータ軸3におけるジャーナル部3bの突き当て面3dに対応する位置付近の軸受ハウジング15には、コンプレッサインペラ4側に開口する環状の凹部15aを形成してある。そして、この凹部15aには、スラスト軸受20のタービン側スラストリング22を固定している。
この際、タービン側スラストリング22は、その内周面をジャーナル部3bの突き当て面3d近傍の外周面に対して相対回転可能に対向させるとともに、中間スラストリング23の側面に対しては、側面を相対回転可能に接触可能としている。また、中間スラストリング23は、その大部分が凹部15a内に位置している。
一方、コンプレッサ側スラストリング25は、図2に示すように、外周側を軸受ハウジング15の内壁に固定している。このコンプレッサ側スラストリング25には、前述した潤滑油通路21における軸方向通路21bの端部21b1が連通する油路28を形成してある。
油路28は、図1に示すように、軸方向通路21bの端部21b1が連通し、コンプレッサインペラ4と反対側の面に環状の溝として形成した環状油路28aを備えている。さらに、この環状油路28aに一端が連通して他端が湯切り部材26付近に達するように全体が傾斜している傾斜油路28b及び、傾斜油路28bの他端に一端が連通し、他端が中間スラストリング23側に開口する軸方向油路28cと、を備えている。
傾斜油路28b及び軸方向油路28cは、円周方向に沿って複数設けてあり、軸方向通路21bから環状油路28aに流入した潤滑油は、この複数の傾斜油路28b及び軸方向油路28cを経由して、中間スラストリング23とコンプレッサ側スラストリング25との間の微小隙間に供給され、これら相互間を潤滑する。
また、軸受ハウジング15のロータ軸3に対して鉛直方向下部には空隙31を形成してあり、この空隙31は、下端に潤滑油を外部に排出する開口部31aを備えるとともに、タービンインペラ2とラジアル軸受19との間のジャーナル部3bの外周面に開口する環状通路31bを備えている。
このように構成された過給機では、エンジンからの排気がタービンハウジング5の排気取入口からタービンスクロール流路8に流入することで、タービンインペラ2が回転し、これに伴い、ロータ軸3及びコンプレッサインペラ4が回転する。コンプレッサインペラ4の回転により、コンプレッサハウジング10の空気吸入口13から空気を吸入して圧縮する。そして、この圧縮した空気を、ディフューザ流路16及びコンプレッサスクロール流路17を経由して空気吐出口から吐出することで、エンジンに供給される空気を過給する。
この際ロータ軸3は、ラジアル軸受19がロータ軸3の直径方向の荷重を受ける一方、スラスト軸受20がロータ軸3の軸方向の荷重を受けつつ回転する。ここで、スラスト軸受20については、ロータ軸3がタービン側(図1,図2中で左方向)へ向けて負荷を受けたときに、中間スラストリング23がタービン側スラストリング22に対して摺動することですべり軸受を構成して軸受効果を発揮する一方、ロータ軸3がコンプレッサ側(図1,図2中で右方向)へ向けて負荷を受けたときに、中間スラストリング23がコンプレッサ側スラストリング25に対して摺動することですべり軸受を構成して軸受効果を発揮する。
このとき、潤滑油通路21の径方向通路21aには潤滑油が流入しており、この潤滑油は、径方向通路21aから軸方向通路21bに流れ込む。軸方向通路21bに流れ込んだ潤滑油の一部は、ラジアル軸受用潤滑油通路21c,21dを経て一対のラジアル軸受19の外周部に供給されてこれら各ラジアル軸受19を潤滑する。さらに、このラジアル軸受19を潤滑した後の潤滑油は、一部が、コンプレッサ側ではタービン側スラストリング22と中間スラストリング23との間の微小隙間に入り込んでこれら相互間を潤滑し、タービン側では軸受ハウジング15の空隙31の環状部31bに流出する。
また、軸方向通路21bに流れ込んだ潤滑油の他の一部は、軸方向通路21bの端部21b1から、コンプレッサ側スラストリング25の環状油路28aに流入し、傾斜油路28b及び軸方向油路28cを経て中間スラストリング23とコンプレッサ側スラストリング25との間に流入してこれら相互間を潤滑する。
そして、これら潤滑後の潤滑油は、軸受ハウジング15の空隙31に流出した後、下端の開口部31aから外部に排出される。
ここで、本実施形態では、スラスト軸受20においては、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25を、鉄を主成分とした合金である例えばSCM435H(クロムモリブデン鋼)などの鉄系材料(焼結材料を含む)で構成している。
一方、中間スラストリング23は、図3(a)に拡大して示すように、環状の基部32と、基部32の軸方向両側面に、例えば圧着により貼り付けた環状で薄板形状の摺動部33,34とから構成している。そして、基部32は、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25と同様に、例えばSCM435H(クロムモリブデン鋼)などの鉄系材料で構成する一方、摺動部33,34は、鉄系材料よりも軟質な材料である銅系材料(銅の単体金属もしくは銅合金)で構成している。軟質な材料として、その他に例えば錫ある。
また、中間スラストリング23の基部32は、ロータ軸3の小径部3cが嵌入される嵌入孔32aを備えるとともに、摺動部33,34を貼り付ける側面に、摺動部33,34の板厚よりも僅かに浅い摺動部収容凹部32b,32cを環状に形成してある。したがって、摺動部33,34を摺動部収容凹部32b,32cに落とし込んで貼り付けた状態では、摺動部33,34の表面が基部32の側面より軸方向に僅かに突出することになる。
そして、上記突出した銅系材料からなる摺動部33,34の表面と、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25との間で滑り軸受を構成することになる。
なお、摺動部33,34は、必ずしも環状に形成する必要はなく、円周方向に沿って複数配置するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、中間スラストリング23と、その両側に位置するタービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25との互いの摺動面を、中間スラストリング23に設けた銅系材料からなる摺動部33,34で構成している。このため、銅系材料によって摺動面の耐焼き付け性を確保することができる。
一方、摺動部33,34以外の中間スラストリング23の基部32と、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25の全体は、鉄系材料で構成している。つまり、本実施形態では、耐焼き付け性を確保しつつ流用面やコスト面で有利な鉄系材料をより多く使用できるので、流用面やコスト面で極めて有利なものとなり、汎用性を高めることができる。
図3(b)は、図3(a)の中間スラストリング23に代わる中間スラストリング35を使用したスラスト軸受20Aを示している。このスラスト軸受20Aの中間スラストリング35は、環状の基部36の外周側である外周面に円筒部材からなる摺動部37を、例えば圧入により固定して一体化させている。さらに、この摺動部37の外周側には、保護部材としての保護リング38を、圧入により固定して一体化している。
そして、基部36及び保護リング38は、図3(a)の基部32と同様に、例えばSCM435H(クロムモリブデン鋼)などの鉄系材料で構成する一方、摺動部37は、図3(a)の摺動部33,34と同様には、銅系材料(銅の単体金属もしくは銅合金)で構成している。
なお、これら3つの部材(基部36,摺動部37,保護リング38)を互いに一体化した状態では、摺動部37の軸方向側面が基部36及び保護リング38の軸方向側面より僅かに軸方向に突出しているものとする。
そして、この突出した銅系材料からなる摺動部37の表面と、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25のそれぞれの側面との間で滑り軸受を構成することになる。
このように、図3(b)の例でも、中間スラストリング35と、その両側に位置するタービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25との互いの摺動面を、中間スラストリング35に設けた銅系材料からなる摺動部37とすることで、耐焼き付け性を確保できる。
一方、摺動部37以外の中間スラストリング23の基部36及び保護リング38と、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25の全体は、鉄系材料で構成しているため、流用面やコスト面で極めて有利なものとなり、汎用性を高めることができる。
特に、上記図3(a)の例では、銅系材料で構成する摺動部33,34は、薄板形状としているので、図3(b)の円筒部材としている摺動部37を使用する例に比較して使用する銅系材料の量をより少なくすることができ、流用面やコスト面でより一層顕著な効果を得ることができる。
一方、図3(b)の例では、摺動部37の外周側に鉄系材料からなる保護リング38を設けることで、軟質材料からなる摺動部37を保護することができ、軸受としての信頼性を高めることができる。
なお、上記した実施形態では、スラスト軸受20,20Aにおいて、中間スラストリング23,35を第1軸受部材としてロータ軸3に取り付ける一方、タービン側スラストリング22及びコンプレッサ側スラストリング25を第2軸受部材として軸受ハウジング15に取り付けている。これに対して、中間スラストリング23,35を第1軸受部材として軸受ハウジング15に取り付ける一方、タービン側スラストリング22及びスラスト軸受のコンプレッサ側スラストリング25を第2軸受部材としてロータ軸3に取り付けてもよい。
また、上記した実施形態では、中間スラストリング23,35の両側に位置するタービン側スラストリング22とコンプレッサ側スラストリング25とを互いに別部材とした分離型のスラスト軸受20,20Aとしているが、これら2つの部材相互を一体化した通常の静圧軸受もしくは動圧軸受にも本発明を適用できる。
さらに軸受の作動状態によるが、ジャーナル部3bに本発明を適用してもよい。
2 タービンインペラ
3 ロータ軸(回転軸)
4 コンプレッサインペラ
15 軸受ハウジング(ハウジング)
20,20A スラスト軸受
22 スラスト軸受のタービン側スラストリング(第2軸受部材)
23,35 スラスト軸受の中間スラストリング(第1軸受部材)
25 スラスト軸受のコンプレッサ側スラストリング(第2軸受部材)
32,36 中間スラストリングの基部
33,34,37 中間スラストリングの摺動部
38 中間スラストリングの保護リング(保護部材)

Claims (5)

  1. エンジンからの排気によってタービンインペラが回転し、このタービンインペラに対しロータ軸を介してコンプレッサインペラが一体的に回転することで、前記エンジンに供給される空気を過給する過給機であって、前記ロータ軸を、スラスト軸受によりハウジングに対して回転可能に支持させ、このスラスト軸受は、前記ロータ軸と前記ハウジングとのいずれか一方に設けた第1軸受部材と、この第1軸受部材の軸方向一方側及び他方側にそれぞれ位置して、前記ロータ軸と前記ハウジングとのいずれか他方に設けた第2軸受部材及び第3軸受部材とを有し、この第2軸受部材及び第3軸受部材を鉄系材料で構成する一方、前記第1軸受部材は、鉄系材料からなる基部と、この基部に一体的に設けられて前記第2軸受部材及び第3軸受部材に軸方向に対向する軸方向両面が、前記鉄系材料よりも軟質な材料からなる摺動部とを備えていることを特徴とする過給機。
  2. 前記摺動部は、前記基部の軸方向両側に取り付けた板状部材であることを特徴とする請求項1に記載の過給機。
  3. 前記摺動部は、前記基部の外周側に取り付けた円筒部材であることを特徴とする請求項1に記載の過給機。
  4. 前記円筒部材からなる摺動部の外周側に、鉄系材料からなる環状の保護部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の過給機。
  5. 回転軸を、スラスト軸受によりハウジングに対して回転可能に支持させ、このスラスト軸受は、前記回転軸と前記ハウジングとのいずれか一方に設けた第1軸受部材と、この第1軸受部材の軸方向一方側及び他方側にそれぞれ位置して、前記回転軸と前記ハウジングとのいずれか他方に設けた第2軸受部材及び第3軸受部材とを有し、この第2軸受部材及び第3軸受部材を鉄系材料で構成する一方、前記第1軸受部材は、鉄系材料からなる基部と、この基部に一体的に設けられて前記第2軸受部材及び第3軸受部材に軸方向に対向する軸方向両面が、前記鉄系材料よりも軟質な材料からなる摺動部とを備えていることを特徴とする軸受構造。
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