JP2011196217A - 圧縮比可変v型内燃機関 - Google Patents

圧縮比可変v型内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】二つの気筒群のシリンダブロックを一体化させてクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関において、一方の気筒群において発生するノッキングを他方の気筒群の機械圧縮比を殆ど低下させることなく抑制する。
【解決手段】シリンダブロック10の第一気筒群側10aを相対移動させる第一相対移動機構30と、シリンダブロックの第二気筒群側10bを相対移動させる第二相対移動機構40とを具備し、第一相対移動機構と第二相対移動機構とは独立して制御可能とされ、第一気筒群においてノッキングが発生する場合には、第一相対移動機構を作動させて第一気筒群の機械圧縮比を低下させ、第二気筒群においてノッキングが発生する場合には、第二相対移動機構を作動させて第二気筒群の機械圧縮比を低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮比可変V型内燃機関に関する。
一般的に、機関負荷が低いほど熱効率が悪化するために、機関低負荷時の機械圧縮比((上死点シリンダ容積+行程容積)/上死点シリンダ容積)を高くして膨張比を高くすることにより熱効率を改善することが望ましい。そのために、シリンダブロックとクランクケースとを相対移動させてシリンダブロックとクランク軸との間の距離を変化させることにより機械圧縮比を可変とすることが公知である。
V型内燃機関においては、二つの気筒群のそれぞれのシリンダブロック部分を別々に、各気筒群の気筒中心線に沿ってクランクケースに対して相対移動させることが提案されているが、各シリンダブロック部分を一つのリンク機構(又はカム機構)により相対移動させることは困難であり、シリンダブロック部分毎に一対のリンク機構(又はカム機構)が必要となるために全体として二対のリンク機構が必要となってしまう。
リンク機構の数を低減するために、二つの気筒群のシリンダブロックを一体化し、こうして一体化させたシリンダブロックを一対のリンク機構によりクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−113743 特開2005−113738
前述の圧縮比可変V型内燃機関において、シリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させる際に、正面視において二つの気筒群の間のシリンダブロック中心線をクランク軸の中心を通る機関中心線に正確に一致させることができれば、一方の気筒群の機械圧縮比と他方の気筒群の機械圧縮比とを等しくすることができる。
しかしながら、このように両方の気筒群の機械圧縮比を等しくすると、例えば、このような圧縮比可変V型内燃機関をエンジンルーム内に横配置した場合において、前側の気筒群は走行風によって十分に冷却されるが、後側(乗員室側)の気筒群は冷却が不十分となるために、後側の気筒群においてだけノッキングが発生することがある。この時において、後側の気筒群のノッキングを抑制するために両方の気筒群の機械圧縮比を同じに下げたのでは、前側の気筒群の機械圧縮比は不必要に下げられることとなって前側の気筒群の熱効率を不必要に低下させてしまう。
従って、本発明の目的は、二つの気筒群のシリンダブロックを一体化させてクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関において、一方の気筒群において発生するノッキングを他方の気筒群の機械圧縮比を殆ど低下させることなく抑制することである。
本発明による請求項1に記載の圧縮比可変V型内燃機関は、二つの気筒群のシリンダブロックを一体化させてクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関であって、前記シリンダブロックの第一気筒群側を相対移動させる第一相対移動機構と、前記シリンダブロックの第二気筒群側を相対移動させる第二相対移動機構とを具備し、前記第一相対移動機構と前記第二相対移動機構とは独立して制御可能とされ、前記第一気筒群においてノッキングが発生する場合には、前記第一相対移動機構を作動させて前記第一気筒群の機械圧縮比を低下させ、前記第二気筒群においてノッキングが発生する場合には、前記第二相対移動機構を作動させて前記第二気筒群の機械圧縮比を低下させることを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の圧縮比可変V型内燃機関は、請求項1に記載の圧縮比可変V型内燃機関において、前記第一気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第一可変バルブタイミング機構と、前記第二気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第二可変バルブタイミング機構とを具備し、前記第一相対移動機構及び前記第二相対移動機構により前記シリンダブロックを前記クランクケースに対して相対移動させた時の前記第一気筒群及び前記第二気筒群の各気筒の上死点クランク角度及び下死点クランク角度に基づき、前記第一可変バルブタイミング機構及び前記第二バルブタイミング機構によって前記第一気筒群及び前記第二気筒群の各気筒の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を制御することを特徴とする。
本発明による請求項1に記載の圧縮比可変V型内燃機関によれば、二つの気筒群のシリンダブロックを一体化させてクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関であって、シリンダブロックの第一気筒群側を相対移動させる第一相対移動機構と、シリンダブロックの第二気筒群側を相対移動させる第二相対移動機構とを具備し、第一相対移動機構と第二相対移動機構とは独立して制御可能とされ、第一気筒群においてノッキングが発生する場合には、第一相対移動機構を作動させて第一気筒群の機械圧縮比を低下させ、第二気筒群においてノッキングが発生する場合には、第二相対移動機構を作動させて第二気筒群の機械圧縮比を低下させるようになっているために、一方の気筒群において発生するノッキングを他方の気筒群の機械圧縮比を殆ど低下させることなく抑制することができる。
本発明による請求項2に記載の圧縮比可変V型内燃機関によれば、請求項1に記載の圧縮比可変V型内燃機関において、第一気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第一可変バルブタイミング機構と、第二気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第二可変バルブタイミング機構とを具備し、第一相対移動機構及び第二相対移動機構によりシリンダブロックをクランクケースに対して相対移動させた時には第一気筒群及び第二気筒群の各気筒の上死点クランク角度及び下死点のクランク角度は、遅角側又は進角側に変化することがあり、このように変化する上死点クランク角度及び下死点クランク角度に基づき、第一可変バルブタイミング機構及び第二バルブタイミング機構によって第一気筒群及び第二気筒群の各気筒の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を制御することにより、吸気充填効率の低下などを抑制することができる。
本発明による圧縮比可変V型内燃機関の一部を示す斜視図である。 第一相対移動機構及び第二相対移動機構の動作を説明する図である。 第二相対移動機構のもう一つの形態を示す概略図である。 本発明による圧縮比可変V型内燃機関の圧縮比の制御を示すフローチャートである。 本発明による圧縮比可変V型内燃機関においてシリンダブロックを最下位置からクランクケースに対して相対移動させた場合の第一気筒群及び第二気筒群の上死点及び下死点クランク角度の変化を示す図である。
図1は本発明による圧縮比可変V型内燃機関の一部を示す正面図であり、同図において、10はシリンダブロック、20はクランクケース、30は第一気筒群側の第一相対移動機構、40は第二気筒群側の第二相対移動機構である。シリンダブロック10は、第一気筒群側部分10aと第二気筒群側部分10bとが一体的に形成されており、第一気筒群側のシリンダボア11内及び第二気筒群側のシリンダボア11内にはそれぞれピストン13が配置されている。各ピストン13はコンロッド14によりクランクシャフト15に連結されている。
本V型内燃機関は、火花点火式であり、シリンダブロック10の第一気筒群側部分10a及び第二気筒群側部分10bにはそれぞれシリンダヘッド(図示せず)が取り付けられ、各シリンダヘッドには、シリンダボア毎に点火プラグが取り付けられる。各シリンダヘッドには、吸気ポート及び排気ポートが形成され、各吸気ポートは吸気弁を介して各シリンダボア11に連通し、各排気ポートは排気弁を介して各シリンダボア11に連通している。シリンダヘッド毎に、吸気マニホルド及び排気マニホルドが接続され、各吸気マニホルドは互いに独立して又は合流してエアクリーナを介して大気へ開放し、各排気マニホルドも互いに独立して又は合流して触媒装置を介して大気へ開放している。また、本V型内燃機関はディーゼルエンジンでも良い。
一般的に、機関負荷が低いほど熱効率が悪化するために、機関低負荷時の機械圧縮比を高くして膨張比を高くすれば、膨張行程においてピストンの仕事期間が長くなるために熱効率を改善することができる。機械圧縮比は、上死点クランク角度におけるシリンダ容積V1に対する上死点クランク角度におけるシリンダ容積V1と行程容積V2との和(V1+V2)/V1であり、膨張行程の膨張比と等しい。それにより、本V型内燃機関は、第一相対移動機構30と第二相対移動機構40とによって、シリンダブロック10をクランクケース20に対して相対移動させ、シリンダブロック10とクランク軸15との間の距離を変化させ、すなわち、第一気筒群の上死点シリンダ容積及び第二気筒群の上死点シリンダ容積を変化させることにより、第一気筒群及び第二気筒群の機械圧縮比を可変とし、例えば、機関負荷が低いほど機械圧縮比を高めるように機械圧縮比が制御される。また、機械圧縮比を高めても吸気弁の閉弁時期を遅角又は進角させることにより吸気量を減少させて実圧縮比をそれほど高めないようにすることも可能である(アトキンソンサイクル又はミラーサイクル)。
第一相対移動機構30は、シリンダブロック10の第一気筒群側部分10aの側面下部に固定された複数のシリンダブロック側サポート31と、クランクケース20の第一気筒群側の側面上部に固定された複数のクランクケース側サポート32とを有し、シリンダブロック側サポート31及びクランクケース側サポート32はクランク軸の延在方向において交互に位置している。クランクケース側サポート32は第一偏心軸33を支持し、図2に示す第一偏心軸33の偏心部33aがシリンダブロック側サポート31に支持される。こうして、第一相対移動機構30を介してシリンダブロック10の第一気筒群側部分10aとクランクケース20の第一気筒群側とが連結される。
33cは第一偏心軸33と同心の扇形状ギヤである。扇形状ギヤ33cは小径ギヤ36と噛合し、小径ギヤ36と同心の大径ギヤ37は、第一モータ39のウォームギヤ38と噛合している。こうして、第一モータ39を作動させてウォームギヤ38を回転させることにより、大径ギヤ37、小径ギヤ36及び扇形状ギヤ33cを介して、第一偏心軸33を回動させることができる。
一方、第二相対移動機構40は、シリンダブロック10の第二気筒群側部分10bの側面下部に固定された複数のシリンダブロック側サポート41と、クランクケース20の第二気筒群側の側面上部に固定される複数のクランクケース側サポート42とを有している。クランクケース側サポート42は、第二偏心軸44を支持し、図2に示す第二偏心軸44の偏心部44aとシリンダブロック側サポート41により支持された軸45とがアーム43により連結されている。こうして、第二相対移動機構40を介してシリンダブロック10の第二気筒群側部分10bとクランクケース20の第二気筒群側とが連結される。
44aは第二偏心軸44と同心の扇形状ギヤである。扇形状ギヤ44aは小径ギヤ46と噛合し、小径ギヤ46と同心の大径ギヤ47は、第二モータ49のウォームギヤ48と噛合している。こうして、第二モータ49を作動させてウォームギヤ48を回転させることにより、大径ギヤ47、小径ギヤ46及び扇形状ギヤ44aを介して、第二偏心軸44を回動させることができる。
図1において、CEは、正面視において、クランク軸15の中心を通る機関中心線であり、一般的にはクランク軸中心を通る垂直線である。本実施形態では、シリンダブロック10とクランクケース20とが当接する図1に示すシリンダブロック10の最下位置において、正面視において第一気筒群の気筒中心線と第二気筒群の気筒中心線との間のシリンダブロック中心線CBと、機関中心線CEとは一致し、また、正面視において第一気筒群の気筒中心線と第二気筒群の気筒中心線との交点である正面視交点と、クランク軸中心とが一致している。
図2に示すように、本実施形態の圧縮比可変V型内燃機関では、機械圧縮比を変更するために、第一相対移動機構30の第一モータ39を作動させて、クランクケース側サポート32に支持された第一偏心軸33を回動させ、それにより、第一相対移動機構30は、一自由度のリンク機構として、第一偏心軸33の偏心部33aを介してシリンダブロック10の第一気筒群側をクランクケース20に対して機関中心線CE方向に第一相対移動距離L1だけ移動させる。それと同時に、第二相対移動機構40の第二モータ49を作動させて、クランクケース側サポート42に支持された第二偏心軸44を回動させ、それにより、第二相対移動機構40は、二自由度のリンク機構として、第二偏心軸44の偏心部44aを介してアーム43によりシリンダブロック10の第二気筒群側をクランクケース20に対して機関中心線CE方向に第二相対移動距離L2だけ移動させる。第一相対移動距離L1を検出するための第一位置センサ及び第二相対移動距離L2を検出するための第二位置センサが設けられている。第一位置センサ及び第二位置センサは、赤外線センサ又はダイヤルゲージのような一般的な移動距離を検出するためのセンサが利用可能である。
こうして、図2に示すように、一点鎖線で示す最下位置のシリンダブロック10’は、実線で示すシリンダブロック10のように移動し、一点鎖線で示す最下位置の第一偏心軸33の偏心部分33a’、第二偏心軸44の偏心部44a’及び軸45’も、それぞれ実線で示す第一偏心軸33の偏心部33a、第二偏心軸44の偏心部44a及び軸45のように移動する。
第一相対移動機構30が簡単な一自由度のリンク機構とされているために、シリンダブロック10はクランクケース20に対して上方(機関中心線CE方向)へ移動させられると同時に第二気筒群側へ移動させられる。このようにシリンダブロック10が平行移動すると、第一気筒群の機械圧縮比及び第二気筒群の機械圧縮比を両方とも小さくすることはできるが、第二気筒群の上死点シリンダ容積は、第一気筒群の上死点シリンダ容積より大きくなり、第二気筒群の機械圧縮比は第二気筒群の機械圧縮比より小さくなってしまう。従って、第一気筒群の機械圧縮比と第二気筒群の機械圧縮比とを等しくするためには、第二相対移動機構40により制御される第二相対移動距離L2を第一相対移動機構30によって制御される第一相対移動距離L1より小さくしなければならない。その結果、図2に示すように、正面視においてシリンダブロック中心線CBは機関中心線CEに対して傾けられることとなる。このように、本実施形態において、第一相対移動機構30と第二相対移動機構40とは別々に制御可能とされている。
図3は、もう一つの第二相対移動機構40’を示す概略図である。同図に示すように、本第二相対移動機構40’は、シリンダブロック10の第二気筒群側部分10bの側面下部に固定された複数のシリンダブロック側サポート41’と、クランクケース20の第二気筒群側の側面上部に固定される複数のクランクケース側サポート42’とを有し、複数のシリンダブロック側サポート41’と複数のクランクケース側サポート42’とはクランク軸方向に交互に配置されている。各クランクケース側サポート42’は第一ボスAを回転可能に支持し、また、各シリンダブロック側サポート41’は第二ボスBを回転可能に支持している。第一ボスA及び第二ボスBは、同一直径を有している。
第一ボスAには第二ボスB側に延在する偏心軸Cが固定され、第二ボスBには偏心軸Cと同一位置に同一直径の偏心穴を有し、第一ボスAの偏心軸Cが第二ボスBの偏心穴に挿入されている。このような第二相対移動機構40’は、第一ボスAが図1及び2の第二相対移動機構40における第二偏心軸44のように機能し、第二ボスBが図1及び2の第二相対移動機構40におけるアーム43及び軸45のように機能するために、第一ボスAを第一相対移動機構30とは独立して回動させることにより、図1及び2の第二相対移動機構40と同様に、シリンダブロックの第二気筒群側10bをクランクケース20に対して機関中心線CE方向に第二相対移動距離L2だけ移動させることができる。
図4は、第一相対移動機構30及び第二相対移動機構40を備える本実施形態の圧縮比可変V型内燃機関の圧縮比の制御を示すフローチャートである。先ず、ステップ101において、現在の機関運転状態(機関回転数及び機関負荷)が検出される。次いで、ステップ102において、現在の機関運転状態に適した第一気筒群の目標機械圧縮比E1を第一マップから決定し、第一気筒群において目標機械圧縮比E1が実現されていなければ、第一相対移動機構30を作動して、目標機械圧縮比E1を実現する。また、ステップ103において、現在の機関運転状態に適した第二気筒群の機械圧縮比E2を第二マップから決定し、第二気筒群において目標機械圧縮比E2が実現されていなければ、第二相対移動機構40を作動して、目標機械圧縮比E2を実現する。ここで、当初は、第一マップから決定された第一気筒群の機械圧縮比E1と、第二マップから決定された第二気筒群の機械圧縮比E2とは同じであっても良い。
次いで、ステップ104において、ノッキングセンサを使用するなどしてノッキングが発生しているか否かが判断され、この判断が否定される時には、ステップ107においてフラグFが1であるか否かが判断され、フラグFは当初0とされているために、ステップ107の判断が否定されて終了する。
一方、いずれかの気筒においてノッキングが発生していることが検出された時には、ステップ104の判断が肯定され、ステップ105において、ノッキングが検出された気筒が属する気筒群の機械圧縮比を第一相対移動機構30又は第二相対移動機構40によりΔEだけ低下させ、ステップ106においてフラグFを1にセットする。そして、再び、ステップ104においてノッキングが発生しているか否かが判断される。ノッキングが依然として同じ気筒群において検出される時には、ステップ104の判断が肯定され、ステップ105において、さらに機械圧縮比をΔEだけ低下させる。
こうして、ノッキングが発生している気筒群の機械圧縮比は徐々に低下させられ、ノッキングが発生しなくなれば、ステップ104の判断が否定され、フラグFは1に設定されているためにステップ107の判断が肯定されてステップ108に進む。ステップ108においては、ノッキングが発生した気筒群の現在の機関運転状態に対する目標機械圧縮比(ステップ102又は103において決定した機械圧縮比E1又はE2)をノッキングが発生しなくなるまで低下させた機械圧縮比(ステップ105において低下させた機械圧縮比)に更新する。次いで、ステップ109においてフラグFを0にリセットして終了する。
例えば、圧縮比可変V型内燃機関をエンジンルーム内に横配置した時において、前側の第一気筒群(又は第二気筒群)は走行風によって十分に冷却されるが、後側(乗員室側)の第二気筒群(又は第一気筒群)は冷却が不十分となって、第二気筒群(又は第一気筒群)においてだけノッキングが発生することがある。このような場合において、前述の制御により、当初は、現在の機関運転状態に対する第二気筒群の目標機械圧縮比E2が第一気筒群の目標機械圧縮比E1と同じに決定されても、第二相対移動機構40(又は第一相対移動機構30)だけを作動させてノッキングが発生する第二気筒群(又は第一気筒群)の機械圧縮比だけを徐々に低下させ(この時において第一相対移動機構30(又は第二相対移動機構40)は作動させないがクランクケース20に対するシリンダブロック10の傾きの変化により第一気筒群(又は第二気筒群)の機械圧縮比も僅かに変化することがある)、第二マップ(又は第一マップ)において現在の機関運転状態に対する第二気筒群(又は第一気筒群)の目標機械圧縮比E2(又はE1)はノッキングが発生しない機械圧縮比に更新される。こうして、第二気筒群(又は第一気筒群)のノッキングは抑制されると共に、ノッキングが発生しない第一気筒群(又は第二気筒群)の機械圧縮比は、不必要に下げられることはなく、第一気筒群(又は第二気筒群)の熱効率を不必要に低下させることはない。
図5は、本実施形態の圧縮比可変V型内燃機関においてシリンダブロック10を最下位置からクランクケース20に対して相対移動させた場合の第一気筒群及び第二気筒群の上死点及び下死点クランク角度の変化を示す図である。同図において、TF1はシリンダブロック10の最下位置における第一気筒群の気筒上壁面中心位置であり、TDC1はシリンダブロック10の最下位置における第一気筒群の上死点ピストンピン位置であり、BDC1はシリンダブロック10の最下位置における第一気筒群の下死点ピストンピン位置であり、TF2はシリンダブロック10の最下位置における第二気筒群の気筒上壁面中心位置であり、TDC2はシリンダブロック10の最下位置における第二気筒群の上死点ピストンピン位置であり、BDC2はシリンダブロック10の最下位置における第二気筒群の下死点ピストンピン位置であり、Cはシリンダブロック10の最下位置におけるクランク軸中心であり、Xはシリンダブロック10の最下位置における第一気筒群の気筒中心線と第二気筒群の気筒中心線との正面視交点であり、クランク軸中心Cと一致している。
一方、TF1’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第一気筒群の気筒上壁面中心位置であり、TDC1’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第一気筒群の上死点ピストンピン位置であり、BDC1’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第一気筒群の下死点ピストンピン位置であり、TF2’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第二気筒群の気筒上壁面中心位置であり、TDC2’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第二気筒群の上死点ピストンピン位置であり、BDC2’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第二気筒群の下死点ピストンピン位置であり、X’はシリンダブロック10を相対移動させた場合の第一気筒群の気筒中心線と第二気筒群の気筒中心線との正面視交点である。
シリンダブロック10の最下位置において、及び、シリンダブロック10を相対移動させた場合(正面視においてシリンダブロック中心線は機関中心線に対して傾けられている)において、第一気筒群の機械圧縮比は第二気筒群の機械圧縮比は同じとされている。
図5において、シリンダブロック10を相対移動させた時の第一気筒群及び第二気筒群の上死点クランク角度及び下死点クランク角度は、シリンダブロック10の最下位置の第一気筒群及び第二気筒群の上死点クランク角度及び下死点クランク角度より遅角側とされるために、吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を変化させないと、吸気充填効率が低下することがある。それにより、第一気筒群の吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を可変とする第一可変バルブタイミング機構及び第二気筒群の吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を可変とする第二可変バルブタイミング機構を設けて、第一気筒群の変化後の上死点クランク角度及び下死点クランク角度に基づき、第一気筒群の吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を制御すると共に、第二気筒群の変化後の上死点クランク角度及び下死点クランク角度に基づき、第二気筒群の吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を制御して、吸気充填効率の低下などを抑制することが好ましい。
第一可変バルブタイミング機構及び第二可変バルブタイミング機構は、例えば、吸気弁の開閉を電磁又は油圧アクチュエータにより実施するようにして、吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を独立して制御可能とすることが好ましいが、吸気弁の開閉カムの位相を可変として、吸気弁の開弁時期及び閉弁時期を同じだけ遅角又は進角させるものでも良い。
10 シリンダブロック
20 クランクケース
30 第一相対移動機構
40 第二相対移動機構

Claims (2)

  1. 二つの気筒群のシリンダブロックを一体化させてクランクケースに対して相対移動させる圧縮比可変V型内燃機関であって、前記シリンダブロックの第一気筒群側を相対移動させる第一相対移動機構と、前記シリンダブロックの第二気筒群側を相対移動させる第二相対移動機構とを具備し、前記第一相対移動機構と前記第二相対移動機構とは独立して制御可能とされ、前記第一気筒群においてノッキングが発生する場合には、前記第一相対移動機構を作動させて前記第一気筒群の機械圧縮比を低下させ、前記第二気筒群においてノッキングが発生する場合には、前記第二相対移動機構を作動させて前記第二気筒群の機械圧縮比を低下させることを特徴とする圧縮比可変V型内燃機関。
  2. 前記第一気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第一可変バルブタイミング機構と、前記第二気筒群の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を可変とする第二可変バルブタイミング機構とを具備し、前記第一相対移動機構及び前記第二相対移動機構により前記シリンダブロックを前記クランクケースに対して相対移動させた時の前記第一気筒群及び前記第二気筒群の各気筒の上死点クランク角度及び下死点クランク角度に基づき、前記第一可変バルブタイミング機構及び前記第二バルブタイミング機構によって前記第一気筒群及び前記第二気筒群の各気筒の吸気弁開弁時期及び吸気弁閉弁時期を制御することを特徴とする請求項1に記載の圧縮比可変V型内燃機関。
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