JP2011195090A - ステアリング装置 - Google Patents

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隆一 中村
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Abstract

【課題】簡易な構成で、クローワッシャを厚肉化することなく大きな衝撃を吸収することができるステアリング装置を提供する。
【解決手段】EPSは、ラック軸5とラックエンド12との相対回転を規制するクローワッシャ39を備えた。このクローワッシャ39は、軸端部11とソケット32との間に挟持されるワッシャ本体51と、ワッシャ本体51の外周縁からソケット32の軸方向端面37との間に隙間が形成されるようにして径方向外側に延びるばね部54と、ばね部54の先端に形成される摺動部55とを備えた。そして、摺動部55を、エンド当てによってばね部54が弾性変形することにより、ソケット32の凹部44上を摺動するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用のステアリング装置に関する。
従来、車両用のステアリング装置には、ステアリングホイールの操舵に伴うステアリングシャフトの回転を、ラックアンドピニオン機構等の転舵機構へと伝達することにより、転舵輪の舵角を変更するようにしたものがある。このようなラックアンドピニオン機構を構成するラック軸の軸端部には、同ラック軸に対してタイロッドを回動自在に連結するラックエンドが設けられている。なお、ラックエンドは、例えばボールジョイント等により構成されており、そのソケット(ハウジング)がラック軸の軸端部に螺着されることで、同ラック軸に固定されている。
こうしたステアリング装置では、車両の走行に伴って恒常的に振動が生じるため、その振動によりラック軸に対するソケットの締め付けが緩むことを防止すべく、ラック軸とラックエンドとの相対回転を規制するクローワッシャがこれらの間に介在されている。(例えば、特許文献1参照)。このようなクローワッシャは、折曲可能な爪片を備えており、ワッシャ本体がラック軸の軸端部に相対回転不能に固定されるとともに、その爪片が折曲されてソケットの外周面に形成された凹部に係合される。そして、その爪片によってラック軸に対するラックエンドの相対回転を規制することにより、ソケットの緩みを抑制することが可能となっている。
ところで、上記のようにラックアンドピニオン機構を備えたステアリング装置では、ラックハウジングにラックエンドが当接してラック軸の移動が機械的に規制されるようにすることで、ラック軸の可動範囲、すなわち転舵輪の可動範囲が定められている。そのため、例えばステアリングの操作が許容される最大舵角近傍まで同ステアリングが操舵されている状態、すなわち転舵輪がその可動限界付近まで転舵されている状態において、速い操舵角速度で切り込み操舵を行うと、ラックエンドがラックハウジングに衝突する所謂エンド当てにより操舵系に衝撃が加わる。
従って、ラックエンドやラックハウジング等のエンド当てによる衝撃が加わる各部材は、当該衝撃に対して十分な強度を有するように設計する必要があるため、大型化したり、重量が増大したりし易くなる。そこで、特許文献1に記載のステアリング装置では、クローワッシャ(緩衝部材)に断面湾曲状の隆起部を形成し、エンド当て時に該隆起部が弾性変形することによりその衝撃を吸収するようにしている。そして、これにより、エンド当てによる衝撃が加わる各部材の小型・軽量化が可能となっている。
特開2003−320940号公報
ところで、近年では、上記エンド当てによる衝撃が加わる各部材の更なる小型・軽量化等を目的として、より大きな衝撃を吸収することが要望されている。ここで、上記特許文献1の構成において、より大きな衝撃を吸収しようとすると、例えばクローワッシャの肉厚を厚くする等して、隆起部のばね定数を高く(隆起部を変形し難く)する必要がある。しかしながら、クローワッシャを厚肉化した場合には、ラックエンドの組み付け時にその爪片を折曲することが困難になる等の問題が生じる。
そこで、ラックハウジングとラックエンドとの間にゴム等の弾性部材を介在させることも考えられるが、この場合には部品点数が増加し、その製造コストが増大してしまう。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成で、クローワッシャを厚肉化することなく大きな衝撃を吸収することができるステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ラックハウジング内において軸方向に往復動可能に設けられたラック軸と、前記ラック軸の軸端部に螺着されるソケットを有し、該ラック軸に対してタイロッドを回動自在に連結するラックエンドと、前記軸端部と前記ソケットとの間に設けられ、前記ラック軸と前記ラックエンドとの相対回転を規制するクローワッシャと備え、前記ラックハウジングに対して前記ソケットの軸方向端面が前記クローワッシャを介して当接することにより、前記ラック軸の移動が規制されるステアリング装置において、前記クローワッシャは、前記軸端部と前記ソケットとの間に挟持されるワッシャ本体と、前記ワッシャ本体の外周縁から前記軸方向端面との間に隙間が形成されるようにして該ワッシャ本体の径方向外側に延びるばね部と、前記ばね部の先端に形成される摺動部とを備え、前記摺動部は、前記ラックハウジングに対して前記ラックエンドが衝突する際に、前記ばね部が弾性変形することにより、前記ソケットの側面上を摺動することを要旨とする。
上記構成によれば、ワッシャ本体はラック軸とラックエンドとの間に挟持されており、ばね部はソケットの軸方向端面との間に隙間が形成されるようにしてワッシャ本体からその径方向外側に延出されている。つまり、ばね部は、その基端側(ワッシャ本体側)が固定されるとともに先端側が非固定状態とされるため、ラックハウジングに対してラックエンドが衝突したときに、該ばね部の基端側の端部を支点として回動するように弾性変形する。そして、摺動部は、上記のようにばね部が回動するようにして弾性変形する際に、ソケットの側面を押圧するようにして摺動する。従って、ばね部を弾性変形させるためには、同ばね部の弾性力に加えて摺動部とソケットの側面との間の摩擦力に抗して押圧することが必要になる。そのため、クローワッシャの肉厚を厚くすることなく、エンド当て時にばね部を変形し難くすることができ、大きな衝撃を吸収することができる。また、クローワッシャにばね部及び摺動部を形成しているため、部品点数は増加せず、ステアリング装置を簡易な構成とすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリング装置において、前記摺動部の先端には、前記ソケットの側面から離間するように反った逃げ部が形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、摺動部の先端には、ソケットの側面から離間するように、すなわちソケットの外側に反った逃げ部が形成されているため、ばね部の弾性変形に伴って摺動部が摺動する際に、その先端がソケットの側面に食い込み難く、ソケットの側面上を安定して摺動させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記摺動部は、前記ばね部の弾性変形前の状態で、前記ソケットの側面に当接することを要旨とする。
上記構成によれば、摺動部は、ばね部の弾性変形前の状態でソケットの側面に当接しているため、ばね部が弾性変形した直後から該摺動部がソケットの側面上を摺動するようになる。従って、摺動部がばね部の弾性変形前の状態でソケットから離間している場合に比べ、効率的に衝撃を吸収することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のステアリング装置において、前記ソケットの側面には、凹部が形成され、前記摺動部が前記凹部に当接することにより、前記ラック軸と前記ラックエンドとの相対回転が規制されることを要旨とする。
上記構成によれば、摺動部がソケットの凹部に当接(係合)することで、ラック軸とラックエンドとの相対回転が規制されるため、別途クローワッシャにソケットの凹部に係合する部分を形成する場合に比べ、クローワッシャの形状を簡素化することができる。
本発明によれば、簡易な構成で、クローワッシャを厚肉化することなく大きな衝撃を吸収することが可能なステアリング装置を提供することができる。
ステアリング装置の概略構成図。 ラックエンド近傍の一部断面図。 A−A断面図。 (a)クローワッシャの側面図、(b)クローワッシャの正面図。 (a)弾性変形する前後のばね部の一部を示す模式図。(b)ソケットがないと仮定した場合においてばね部が弾性変形する前後の摺動部を示す模式図。 クローワッシャのばね部が弾性変形する前後の拡大側面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。このラック軸5は、略円筒状をなすラックハウジング6の筒内に挿通されるとともに図示しないラックブッシュを介してその軸方向に往復動可能に支持されている。これにより、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によってラック軸5の往復直線運動に変換される。なお、ステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。
ラック軸5の両端には、その軸端部11に設けられたラックエンド12を介してタイロッド13がそれぞれ回動自在に連結されている。このタイロッド13の先端は、転舵輪14が組付けられた図示しないナックルに連結されている。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド13を介してナックルに伝達されることにより、転舵輪14の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するEPSアクチュエータ22と、該EPSアクチュエータ22の作動を制御するECU23とを備えている。
このEPSアクチュエータ22は、所謂コラムアシスト型のEPSアクチュエータとして構成されており、その駆動源であるモータ21は、減速機構25を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。なお、減速機構25は、コラムシャフト8に連結されたホイールギア26と、モータ21に連結されたウォームギア27とを噛合することにより構成されている。そして、モータ21の回転を減速機構25により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成になっている。
一方、ECU23には、車速センサ28及びトルクセンサ29が接続されている。そして、ECU23は、これらセンサにより検出される車速V及び操舵トルクτに基づいて、EPSアクチュエータ22の作動、すなわち操舵系に付与するアシスト力の制御を実行する構成になっている。
次に、本実施形態のEPS1におけるラックエンド12の固定構造について説明する。
図2に示すように、ラックエンド12は、周知のボールジョイントとして構成されている。具体的には、ラックエンド12は、先端にボール部31aが設けられたボールスタッド31と、そのボール部31aを回動自在に収容する略有底筒状のソケット32とを備えている。このソケット32の内部にはボールスタッド31のボール部31aに対応した球面状の球面座32aが形成されている。そして、ボールスタッド31は、そのボール部31aが上記球面座32aに嵌合されることにより、ソケット32に対して回動自在に連結されている。なお、このボールスタッド31にタイロッド13(図1参照)の一端が固定されることにより、同タイロッド13がラック軸5に対して回動自在に連結されている。
また、ラックエンド12は、そのソケット32が、ラック軸5の軸端部11に螺着されることにより、同ラック軸5に固定されている。具体的には、ソケット32の底部34には、ラック軸5側に突出する螺子軸35が形成されている。一方、ラック軸5は、中空筒状に形成されており、軸端部11の内周面には、上記螺子軸35に対応する螺子部36が形成されている。そして、ラックエンド12は、この螺子部36に上記螺子軸35が螺合することにより、ラック軸5の軸端部11に固定されている。
そして、ソケット32の外径は、ラックハウジング6の内径よりも大きく形成されており、該ソケット32のラック軸5側の軸方向端面37は、ラック軸5の往復動によりラックハウジング6の軸方向端面38に当接可能な構成となっている。
軸端部11とソケット32との間には、ラック軸5とラックエンド12との相対回転を規制するクローワッシャ39が設けられている。そして、このクローワッシャ39により、例えば車両の走行に伴って生じる振動によって螺子軸35の螺子部36に対する締め付けが緩むことが防止されるようになっている。
詳述すると、ラック軸5の軸端部11における外周面41には、ラックエンド12側に開口した略長方形状の係合溝42が形成されている。一方、図3に示すように、ソケット32の側面としての外周面43は円筒状に形成されるとともに、同外周面43には凹部44が形成されている。なお、本実施形態では、凹部44は、ラック軸5の軸方向視で直線状に形成されるとともに、底部34の周方向に等角度間隔で2つ形成されている。
図2及び図4に示すように、クローワッシャ39は、ばね鋼材等からなる鋼板により構成されており、軸端部11とソケット32との間に挟持されるワッシャ本体51を備えている。このワッシャ本体51は円環状に形成されており、その中央にはソケット32の螺子軸35が挿通される挿通孔52が形成されている。また、ワッシャ本体51には、その外周縁からソケット32の軸方向端面37との間に隙間が形成されるようにして径方向外側に延びる複数(本実施形態では2つ)のばね部54が形成されている。つまり、ばね部54は、その基端側(ワッシャ本体51側)が固定されるとともに先端側が非固定状態とされている。さらに、各ばね部54の先端には、該各ばね部54が弾性変形することによりソケット32の外周面43に対して摺動する摺動部55がそれぞれ形成されている。
具体的には、ばね部54は、図2及び図4(a)に示すように、ラック軸5側に突出する凸円弧状に形成されるとともに、ラック軸5の軸方向視でワッシャ本体51の接線方向(図4(b)における左右方向)に延びる直線状に形成されている。なお、本実施形態では、各ばね部54は、ワッシャ本体51の外周縁に等角度間隔で形成されている。
摺動部55は、ばね部54の先端からラック軸5の中心側に僅かに近接するとともに軸方向におけるラック軸5と反対側に延びる略直線状に形成されている。そして、摺動部55の先端には、ソケット32の外周面43、より詳しくは凹部44から離間するように反った逃げ部56が形成されている。
また、摺動部55は、ばね部54が弾性変形する前の状態で、凹部44(外周面43)に当接している。そして、摺動部55が凹部44に当接(係合)することにより、クローワッシャ39とソケット32との相対回転が規制されるようになっている。さらに、ワッシャ本体51には、その内周縁から軸方向のラック軸5側に延びる複数(本実施形態では2つ)の係合爪58が周方向に等間隔を空けて形成されている。この係合爪58は、略長方形板状に形成されている。そして、係合爪58が上記ラック軸5の係合溝42に係合することにより、クローワッシャ39とラック軸5との相対回転が規制される。従って、クローワッシャ39の摺動部55がソケット32の凹部44に当接するとともに、その係合爪58がラック軸5の係合溝42に係合することで、ラック軸5とラックエンド12との相対回転が規制され、螺子軸35の螺子部36に対する締め付けが緩むことが防止されるようになっている。
なお、本実施形態では、クローワッシャ39のばね部54及び摺動部55は、ラックエンド12をラック軸5に組み付けた後に、曲げ加工を複数回に分けて施すことにより形成される。具体的には、ばね部54及び摺動部55が形成される前の(ばね部54及び摺動部55がワッシャ本体51と略平行な直線状になっている状態の)クローワッシャ39を、ラック軸5の係合溝42にその係合爪58を係合させることにより同ラック軸5に相対回転不能に固定する。そして、ラックエンド12をラック軸5に螺着した後に曲げ加工を行うことで、上記ばね部54及び摺動部55が形成される。
上記のようにラックアンドピニオン機構4を備えたEPS1では、ラックハウジング6の軸方向端面38に、ラックエンド12の軸方向端面37がクローワッシャ39を介して当接し、該ラック軸5の移動が機械的に規制されることで、ラック軸5の可動範囲、すなわち転舵輪14の可動範囲が定められている。従って、例えばステアリング2の操作が許容される最大舵角近傍まで同ステアリング2が操舵されている状態、すなわち転舵輪14がその可動限界付近まで転舵されている状態において、速い操舵角速度で切り込み操舵を行うと、ラックエンド12がラックハウジング6に衝突する所謂エンド当てにより操舵系に衝撃が加わることになる。
ここで、本実施形態のEPS1においてエンド当てが発生すると、図5(a)に示すように、ばね部54は、その基端側の端部、すなわちばね部54とワッシャ本体51との境界付近を支点Oとして、模式的には回動するように弾性変形する。そして、図5(b)に示すように、摺動部55は、ソケット32がないと仮定した場合には、ばね部54の弾性変形に伴って、ラック軸5の支点O側に近接するように動く。そのため、図6に示すように、摺動部55は、ばね部54の弾性変形に伴って、凹部44を押圧するようにして摺動する。なお、図5及び図6において、ばね部54の弾性変形前の状態を実線で示し、弾性変形後の状態を二点鎖線で示す。従って、ばね部54を弾性変形させるためには、同ばね部54の弾性力に加えて摺動部55とソケット32の凹部44との間の摩擦力に抗して押圧することが必要になる。このようにして、ばね部54は、エンド当て時に変形し難くなり、大きな衝撃を吸収可能となる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)EPS1は、ラック軸5とラックエンド12との相対回転を規制するクローワッシャ39を備えた。クローワッシャ39は、軸端部11とソケット32との間に挟持されるワッシャ本体51と、ワッシャ本体51の外周縁からソケット32の軸方向端面37との間に隙間が形成されるようにして径方向外側に延びるばね部54と、ばね部54の先端に形成される摺動部55とを備えた。そして、摺動部55を、エンド当てによってばね部54が弾性変形することにより、ソケット32の凹部44上を摺動するようにした。
上記構成によれば、ばね部54は、その基端側が固定されるとともに先端側が非固定状態とされるため、ラックハウジング6に対してラックエンド12が衝突したときに、該ばね部54の基端側の端部を支点Oとして回動するように弾性変形する。そして、摺動部55は、上記のようにばね部54が回動するようにして弾性変形する際に、凹部44(外周面43)を押圧するようにして摺動する。従って、ばね部54を弾性変形させるためには、同ばね部54の弾性力に加えて摺動部55と凹部44との間の摩擦力に抗して押圧することが必要になる。そのため、クローワッシャ39の肉厚を厚くすることなく、エンド当て時にばね部54を変形し難くすることができ、大きな衝撃を吸収することができる。また、クローワッシャ39にばね部54及び摺動部55を形成しているため、部品点数は増加せず、EPS1を簡易な構成とすることができる。
(2)摺動部55の先端に、ソケット32の凹部44から離間するように、すなわち該ソケット32の外側に反った逃げ部56形成したため、ばね部54の弾性変形に伴って摺動部55が摺動する際に、その先端が凹部44に食い込み難く、該凹部44上を安定して摺動させることができる。
(3)摺動部55が、ばね部54の弾性変形前の状態で、ソケット32の凹部44に当接するようにしたため、ばね部54が弾性変形した直後から該摺動部55がソケット32に対して摺動するようになる。従って、摺動部55がばね部54の弾性変形前の状態でソケット32から離間している場合に比べ、効率的に衝撃を吸収することができる。
(4)ソケット32の外周面43に、凹部44を形成し、摺動部55が凹部44に当接することにより、ラック軸5とラックエンド12との相対回転が規制されるようにした。上記構成によれば、摺動部55が凹部44に当接することで、ラック軸5とラックエンド12との相対回転が規制されるため、別途クローワッシャ39に凹部44に係合する部分を形成する場合に比べ、クローワッシャ39の形状を簡素化することができる。
(5)ばね部54を、軸方向におけるラック軸5側に突出する凸円弧状に形成したため、曲げ加工によりばね部54を容易に形成することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ばね部54を軸方向におけるラック軸5側に突出する凸円弧状に形成したが、これに限らず、ソケット32との間に隙間が形成される形状であれば、例えば三角形状や波形状等の他の形状でもよい。
・上記実施形態では、クローワッシャ39のばね部54及び摺動部55を、ラックエンド12の組み付け後に、曲げ加工を行うことにより形成した。しかし、これに限らず、ラックエンド12をラック軸5に組み付ける前に、例えばプレス加工等により予めばね部54及び摺動部55を形成してもよい。この場合には、例えばクローワッシャ39をラック軸5に相対回転不能に固定した後、ラックエンド12を螺着するときに該ラックエンド12と摺動部55とが干渉しないようにばね部54を弾性変形させた状態、すなわち対向する摺動部55間の隙間を広げた状態で、ラックエンド12を螺着する。
・上記実施形態では、摺動部55の先端に逃げ部56を形成したが、これに限らず、逃げ部56を形成しなくてもよい。
・上記実施形態では、凹部44をラック軸5の軸方向視で直線状に形成したが、これに限らず、摺動部55が当接(係合)してラックエンド12とクローワッシャ39との相対回転が規制されればよく、例えばソケット32の径方向内側に凹んだ円弧状等、その他の形状にしてもよい。
・上記実施形態では、クローワッシャ39の摺動部55がソケット32の凹部44に当接することで、これらの相対回転を規制するようにした。しかし、これに限らず、摺動部55がソケット32の外周面43における凹部44以外の部分に当接するようにし、クローワッシャ39に凹部44に係合する爪を別途形成するようにしてもよい。また、この場合において、ばね部54が弾性変形する前の状態で、摺動部55がソケット32の外周面43に当接せず、離間するようにしてもよい。
・上記実施形態では、クローワッシャ39に摺動部55を2つ形成するとともに、ソケット32に凹部44を2つ形成したが、これに限らず、摺動部55及び凹部44をそれぞれ1つずつ、又は3つ以上形成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ラックエンド12には、ボールジョイントが用いられることとしたが、その他の継手をラックエンドに用いる構成に具体化してもよい。
・上記実施形態では、本発明をコラムアシスト型の電動パワーステアリング装置(EPS)として構成されたステアリング装置に具体化した。しかし、これに限らず、例えば所謂ラックアシスト型等、コラムアシスト以外のEPSや油圧式のパワーステアリング装置、或いはノンアシスト型のステアリング装置に適用してもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(ア)請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリング装置において、前記ばね部は、軸方向における前記ラック軸側に突出する凸円弧状に形成されたことを要旨とする。この構成によれば、曲げ加工によりばね部を容易に形成することができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、4…ラックアンドピニオン機構、5…ラック軸、6…ラックハウジング、11…軸端部、12…ラックエンド、13…タイロッド、32…ソケット、37,38…軸方向端面、39…クローワッシャ、41,43…外周面、44…凹部、51…ワッシャ本体、54…ばね部、55…摺動部、56…逃げ部。

Claims (4)

  1. ラックハウジング内において軸方向に往復動可能に設けられたラック軸と、
    前記ラック軸の軸端部に螺着されるソケットを有し、該ラック軸に対してタイロッドを回動自在に連結するラックエンドと、
    前記軸端部と前記ソケットとの間に設けられ、前記ラック軸と前記ラックエンドとの相対回転を規制するクローワッシャと備え、
    前記ラックハウジングに対して前記ソケットの軸方向端面が前記クローワッシャを介して当接することにより、前記ラック軸の移動が規制されるステアリング装置において、
    前記クローワッシャは、
    前記軸端部と前記ソケットとの間に挟持されるワッシャ本体と、
    前記ワッシャ本体の外周縁から前記軸方向端面との間に隙間が形成されるようにして該ワッシャ本体の径方向外側に延びるばね部と、
    前記ばね部の先端に形成される摺動部とを備え、
    前記摺動部は、前記ラックハウジングに対して前記ラックエンドが衝突する際に、前記ばね部が弾性変形することにより、前記ソケットの側面上を摺動することを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記摺動部の先端には、前記ソケットの側面から離間するように反った逃げ部が形成されたことを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載のステアリング装置において、
    前記摺動部は、前記ばね部の弾性変形前の状態で、前記ソケットの側面に当接することを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記ソケットの側面には、凹部が形成され、
    前記摺動部が前記凹部に当接することにより、前記ラック軸と前記ラックエンドとの相対回転が規制されることを特徴とするステアリング装置。
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Citations (2)

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JPH10217984A (ja) * 1997-02-07 1998-08-18 Toyota Motor Corp ステアリングギヤボックス構造
JP2003320940A (ja) * 2002-05-01 2003-11-11 Trw Automotive Japan Kk ラックピニオン式ステアリング装置

Patent Citations (2)

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