JP2011194730A - プリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート利用効率を低くすること無く、安価な構成で、レンチキュラーシートの位置あわせを精度良く行うことができるプリント装置を提供する
【解決手段】レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成しない場合(ステップS13でYES)には、印画データ及びレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を設定する(ステップS14)。レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成する場合(ステップS13でNO)には、印画データ、余白領域の設定値及びレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS15、S16)。そして、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域の端部が検知用パターン100bの印画位置と決定される。
【選択図】 図7

Description

本発明はプリント装置に係り、特に3次元画像の写真プリント(以下、「3Dプリント」という)を作成可能なプリント装置に関する。
レンチキュラーシートへ多視点画像を印刷する場合には、レンチキュラーシートをスキャンしてレンズの位置やレンチキュラーシートの傾き等を測定し、この測定結果に基づいて画像とレンチキュラーシートとの位置合わせを行なう。しかしながら、センサの種類、レンズの形状等によってはセンサ出力のピークが鈍り検出精度が悪くなるという問題があるため、以下の特許文献に記載の方法等を用いてセンサ出力のピーク位置を鋭利にすることが行われている。
引用文献1には、余白に識別用画像を記録し、識別用画像に基づいてレンチキュラーシートと印刷対象の画像との位置ずれを検出するインクジェット記録装置が開示されている。
引用文献2には、レンチキュラーシートをスキャナで読み取ることで、レンチキュラーシートのレンズピッチに対応するパターン情報を算出する印刷装置が開示されている。
特許第3471930号公報 特開2007−127521号公報
引用文献1に記載の発明では、余白領域に識別用画像を記録するため、余白領域が増加する。そのため、レンチキュラーシートの利用効率が低下するという問題がある。引用文献2に記載の発明は、スキャナを用いるため装置が高価となるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、シート利用効率を低くすること無く、安価な構成で、レンチキュラーシートの位置あわせを精度良く行うことができるプリント装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のプリント装置は、多視点画像を取得する画像取得手段と、半円筒状又は円弧状の細長いレンズが連続して複数配列されたレンズ面と、前記レンズ面の反対側の略平坦に形成された印画面とからなる光透過性のレンチキュラーシートを搬送する搬送手段と、前記取得された多視点画像に基づいて、多視点画像が印画される領域である画像形成領域を前記レンチキュラーシート上に設定する画像形成領域設定手段と、前記取得された多視点画像に基づいて直線を含む検知用パターンの印画位置を設定する印画位置設定手段であって、前記直線が前記レンズの長手方向と平行になるように前記画像形成領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定する印画位置設定手段と、前記検知用パターンの印画位置に前記検知用パターンを印画し、かつ前記画像形成領域に前記多視点画像を印画する印画手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載のプリント装置によれば、画像が印画される領域である画像形成領域がレンチキュラーシート上に設定され、取得された多視点画像に基づいて画像形成領域内に検知用パターンの印画位置を設定する。この検知用パターンは直線を含み、検知用パターンの印画位置はレンチキュラーシートのレンズの長手方向と平行なるように設定される。この設定された検知用パターンの印画位置に検知用パターンが印画されるとともに、画像形成領域に多視点画像が印画される。これにより、直線を含む検知用パターンをレンチキュラーシートのレンズの長手方向と平行なるよう印画することができる。これにより、レンチキュラーシートの傾きの検出等が容易となる。また、画像形成領域内に検知用パターンが印画されるため、検知用パターンを印画するための領域を設ける必要が無く、レンチキュラーシートの利用効率を向上させることができる。
請求項2に記載のプリント装置は、請求項1に記載のプリント装置において、前記レンチキュラーシートに光を照射し、前記レンチキュラーシートで反射した光又は前記レンチキュラーシートを透過した光を検出することにより検知用パターンを読み取る読取手段と、前記検知用パターンの読取結果に基づいて前記レンチキュラーシートの傾きを検出する傾き検出手段と、を備え、前記搬送手段は、前記検出されたレンチキュラーシートの傾きを補正する機構を有することを特徴とする。
請求項2に記載のプリント装置によれば、レンチキュラーシートに光を照射し、レンチキュラーシートで反射した光又はレンチキュラーシートを透過した光を検出することにより検知用パターンが読み取られ、読取結果に基づいてレンチキュラーシートの傾きが検出され、検出されたレンチキュラーシートの傾きが補正される。これにより、印画精度よく多視点画像が印画できるとともに、時間を短縮することができる。
請求項3に記載のプリント装置は、請求項1又は2に記載のプリント装置において、前記レンチキュラーシートの大きさを示す情報を取得するシートサイズ取得手段を備え、前記画像形成領域設定手段は、前記取得されたレンチキュラーシートの大きさを示す情報に基づいて画像形成領域を設定することを特徴とする。
請求項3に記載のプリント装置によれば、レンチキュラーシートの大きさを示す情報が取得され、取得されたレンチキュラーシートの大きさを示す情報に基づいて画像形成領域が設定される。これにより、レンチキュラーシート上に画像形成領域を正確に設定することができる。
請求項4に記載のプリント装置は、請求項3に記載のプリント装置において、前記レンチキュラーシートには、当該レンチキュラーシートの大きさを示すシートサイズ情報が表示されており、前記シートサイズ取得手段は、前記シートサイズ情報を取得することを特徴とする。
請求項4に記載のプリント装置によれば、レンチキュラーシートに表示されたシートサイズ情報を取得することにより、レンチキュラーシートの大きさを示す情報が取得される。これにより、レンチキュラーシートの大きさを示す情報を容易に取得することができる。
請求項5に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域設定手段は、前記画像形成領域内に印画される視点数が少ない視点減少領域があるか否かを判断し、前記印画位置設定手段は、前記視点減少領域がある場合には、当該視点数減少領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする。
請求項5に記載のプリント装置によれば、画像形成領域内に印画される視点数が少ない視点数減少領域がある場合には、この視点数減少領域内に検知用パターンの印画位置が設定される。これにより、少ない視点数で多視点画像が印画される領域に検知用パターンが印画される。この領域は立体視品質が悪いため印刷物として提供する場合に切り取られる領域であるため、印刷物の完成品に検知用パターンが表示されないようにすることができる。
請求項6に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域内にトリミング領域を設定するトリミング領域設定手段を備え、前記印画位置設定手段は、前記トリミング領域でない領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする。
請求項6に記載のプリント装置によれば、画像形成領域内に設定されたトリミング領域でない領域内に前記検知用パターンの印画位置が設定される。これにより、トリミング領域以外の領域に検知用パターンが印画される。印刷物の完成品とする時にこのトリミング領域が切り取られる場合や塗りつぶされる場合には、検知用パターンが視認されないようにすることができる。
請求項7に記載のプリント装置は、請求項6に記載のプリント装置において、前記印画手段により前記多視点画像が印画されたレンチキュラーシートの前記トリミング領域を切断する切断手段を備えたことを特徴とする。
請求項7に記載のプリント装置によれば、多視点画像が印画された後でトリミング領域が切断される。これにより、トリミング領域切断後の印刷物の完成品ではレンチキュラーシートに検知用パターンが視認されないようにすることができる。
請求項8に記載のプリント装置は、請求項1から4に記載のプリント装置において、前記画像取得手段は、枠が付加された多視点画像を取得し、前記画像形成領域設定手段は、前記枠が付加された多視点画像が印画される領域のうちの前記枠が印画される領域を前記レンチキュラーシート上に設定し、前記印画位置設定手段は、前記前記枠が印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする。
請求項8に記載のプリント装置によれば、枠が付加された多視点画像を印画する場合において、レンチキュラーシート上に設定された枠が印画される領域内に検知用パターンの印画位置が設定される。これにより、枠と検知用パターンとが重ねて印画される。したがって、検知用パターンを視認されにくくすることができる。
請求項9に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて黒で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記設定された黒色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする。
請求項9に記載のプリント装置によれば、取得された多視点画像に基づいて黒で印画される領域が前記画像形成領域内に設定され、設定された黒色で印画される領域内に検知用パターンの印画位置が設定される。これにより、検知用パターンに重ねて黒色で多視点画像が印画される。そのため、検知用パターンを視認されにくくすることができる。
請求項10に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて所定の輝度以下で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記所定の輝度以下で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする。
請求項10に記載のプリント装置によれば、取得された多視点画像に基づいて所定の輝度以下(以下、低輝度という)で印画される領域が前記画像形成領域内に設定され、設定された低輝度で印画される領域内に検知用パターンの印画位置が設定される。これにより、検知用パターンに重ねて低輝度で多視点画像が印画される。そのため、検知用パターンを視認されにくくすることができる。
請求項11に記載のプリント装置は、請求項1から10のいずれかに記載のプリント装置において、前記印画手段は、黒色を用いて前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項11に記載のプリント装置によれば、黒色で検知用パターンが印画されるため、検知用パターンを読み取りやすくすることができる。また、黒の検知用パターンに重ねて黒又は低輝度で多視点画像を印画する場合には、検知用パターンを目立ちにくくすることができる。
請求項12に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記検知用パターンと同一の大きさの領域を前記画像印画領域から抽出してこの領域の平均輝度を算出する平均輝度算出手段と、前記印画位置設定手段は、前記算出された平均輝度が最も低い領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、前記印画手段は、前記算出された平均輝度が最も低い領域の平均色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項12に記載のプリント装置によれば、検知用パターンと同一の大きさの領域を画像印画領域から抽出してこの領域の平均輝度が算出され、算出された平均輝度が最も低い領域内に前記検知用パターンの印画位置が設定され、この設定された印画位置に算出された平均輝度が最も低い領域の平均色で検知用パターンが印画される。これにより、多視点画像が印画された後の印刷物の完成品において、検知用パターンが視認されにくくすることができる。
請求項13に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいてY、M、Cの3色のうちの所定の色で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記所定の色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、前記印画手段は、前記所定の色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項13に記載のプリント装置によれば、取得された多視点画像に基づいてY、M、Cの3色のうちの所定の色で印画される領域が前記画像形成領域内に設定され、設定された所定の色で印画される領域内に検知用パターンの印画位置が設定され、この印画位置に所定の色で検知用パターンが印画される。これにより、検知用パターンの周囲には、検知用パターンと同じ色で多視点画像が印画される。そのため、検知用パターンを視認されにくくすることができる。
請求項14に記載のプリント装置は、請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置において、前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて前記所定の色及び前記所定の色に類似する色で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記前記所定の色及び前記所定の色に類似する色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、前記印画手段は、前記所定の色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項14に記載のプリント装置によれば、取得された多視点画像に基づいてY、M、Cの3色のうちの所定の色に類似する色で印画される領域が前記画像形成領域内に設定され、設定された所定の色に類似する色で印画される領域内に検知用パターンの印画位置が設定され、この印画位置に所定の色で検知用パターンが印画される。これにより、検知用パターンの周囲には、検知用パターンと類似する色で多視点画像が印画される。そのため、検知用パターンを視認されにくくすることができる。
請求項15に記載のプリント装置は、請求項12又は13に記載のプリント装置において、前記印画手段は、前記検知用パターンが印画された部分については画像の印画を行わないことを特徴とする。
請求項15に記載のプリント装置によれば、検知用パターンが印画された部分については画像の印画が行われないため、多視点画像が印画された後の印刷物では、検知用パターンを多視点画像と一体化させることができる。したがって、検知用パターンが視認されない、又は視認されにくくすることができる。
請求項16に記載のプリント装置は、請求項2に記載のプリント装置において、前記印画位置設定手段が前記検知用パターンの印画位置を複数決定できるか否かを判断する判断手段を備え、前記印画位置設定手段は、前記検知用パターンの印画位置を複数決定できる場合には、この複数決定できる検知用パターンの印画位置のうちの前記読取手段に最も近い印画位置、前記レンズの長手方向と平行方向の長さが最も長い印画位置、及び前記レンチキュラーシートの端部に最も近い印画位置のいずれかを前記検知用パターンの印画位置として決定することを特徴とする。
請求項16に記載のプリント装置によれば、印画位置設定手段が検知用パターンの印画位置を複数決定できる場合には、この複数決定できる検知用パターンの印画位置のうちの読取手段に最も近い印画位置、レンズの長手方向と平行方向の長さが最も長い印画位置、及びレンチキュラーシートの端部に最も近い印画位置のいずれかが検知用パターンの印画位置として決定される。これにより、検知用パターンの印画位置を自動的に決めることができる。読取手段に最も近い印画位置を印画位置と設定する場合には、センサの移動距離を短縮することができる。レンズの長手方向と平行方向の長さが最も長い印画位置を印画位置と設定する場合には、読取手段の左右方向(レンズの長手方向と平行方向)の移動を少なくすることができるため、検知用パターンの検出に要する時間を短縮することができる。レンチキュラーシートの端部に最も近い印画位置を印画位置と設定する場合には、検知用パターンを最も目立ちにくい位置に印画することができる。
請求項17に記載のプリント装置は、請求項1から16のいずれかに記載のプリント装置において、前記検知用パターンは、前記レンズの長手方向に直交する方向又は平行する方向のいずれかに並べられた複数の直線で構成されたことを特徴とする。
請求項17に記載のプリント装置によれば、レンズの長手方向に直交する方向又は平行する方向のいずれかに並べられた複数の直線で構成された検知用パターンが印画される。これにより、レンチキュラーシートの傾きを容易に検出することができる。
請求項18に記載のプリント装置は、請求項17に記載のプリント装置において、前記検知用パターンは、当該検知用パターンの印画位置を示す直線を含むことを特徴とする。
請求項18に記載のプリント装置によれば、検知用パターンの印画位置を示す直線を含む検知用パターンが印画される。これにより、検知用パターンに基づいて多視点画像の印画位置を決定することができる。
請求項19に記載のプリント装置は、請求項1から18のいずれかに記載のプリント装置において、前記多視点画像は、複数の画像を細長い短冊状のユニットに分割し、同じ画像から分割されたユニットが隣接しないようにこれらのユニットを並べて合成した多視点画像であり、前記検知用パターンは、前記短冊状のユニットの幅より細い直線であることを特徴とする。
請求項19に記載のプリント装置によれば、複数の画像を細長い短冊状のユニットに分割し、同じ画像から分割されたユニットが隣接しないようにこれらのユニットを並べて合成した多視点画像の短冊状のユニットの幅より細い直線で検知用パターンが印画される。これにより、検知用パターンが視認されにくくすることができる。
請求項20に記載のプリント装置は、請求項1から16のいずれかに記載のプリント装置において、前記検知用パターンは、文字、図形又は文字と図形との組み合わせからなり、前記印画手段は、前記検知用パターンが文字、図形又は文字と図形との組み合わせであることが認識できるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項20に記載のプリント装置によれば、文字、図形又は文字と図形との組み合わせからなる検知用パターンが文字、図形又は文字と図形との組み合わせであることが認識できるように印画される。これにより、検知用パターンが示す文字や図形を積極的に見せつつ、レンチキュラーシートの傾きが検出できるようにすることができる。
請求項21に記載のプリント装置は、請求項20に記載のプリント装置において、前記検知用パターンの長手方向と前記レンズの長手方向とが平行となるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項21に記載のプリント装置によれば、検知用パターンの長手方向とレンズの長手方向とが平行となるため、レンチキュラーシートの傾きを検出しやすくすることができる。
請求項22に記載のプリント装置は、請求項20又は21に記載のプリント装置において、前記印画手段は、前記検知用パターンの長手方向と平行な直線を前記検知用パターンに隣接して印画する又は前記検知用パターンを囲む枠を印画することを特徴とする。
請求項22に記載のプリント装置によれば、文字、図形又は文字と図形との組み合わせからなる検知用パターンに隣接して検知用パターンの長手方向と平行な直線が検知用パターンと共に印画される。又は、文字、図形又は文字と図形との組み合わせからなる検知用パターンを囲む枠が検知用パターンと共に印画される。これにより、レンチキュラーシートの傾きを検出しやすくすることができる。
請求項23に記載のプリント装置は、請求項20から22のいずれかに記載のプリント装置において、前記検知用パターンに関する情報を取得する検知用パターン情報取得手段を備え、前記印画手段は、前記検知用パターンに関する情報として検知用パターンが文字を含むことが取得された場合には、直線部を多く含むフォント又はセグメント表示で前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項23に記載のプリント装置によれば、検知用パターンが文字を含む場合には、直線部を多く含むフォント又はセグメント表示で検知用パターンが印画される。これにより、直線部が多い形態で検知用パターンを印画することができる。
請求項24に記載のプリント装置は、請求項20から23のいずれかに記載のプリント装置において、前記検知用パターンに含まれる直線の向き及び長さを解析する検知用パターン解析手段を備え、前記印画手段は、最も長い直線の向きが前記レンズの長手方向と平行となるように、又は直線の長さの総和が最も長い方向が前記レンズの長手方向と平行となるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項24に記載のプリント装置によれば、検知用パターンに含まれる直線の向き及び長さが解析され、最も長い直線の向きがレンズの長手方向と平行となるように、又は直線の長さの総和が最も長い方向がレンズの長手方向と平行となるように検知用パターンが印画される。これにより、レンチキュラーシートの傾きを検出しやすくすることができる。
請求項25に記載のプリント装置は、請求項20から24のいずれかに記載のプリント装置において、前記印画手段は、前記検知用パターンを前記レンズの長手方向に拡大して印画することを特徴とする。
請求項25に記載のプリント装置によれば、検知用パターンがレンズの長手方向に拡大して印画される。これにより、直線部が長くなり、レンチキュラーシートの傾きが検出しやすくなる。
請求項26に記載のプリント装置は、請求項1から25のいずれかに記載のプリント装置において、前記印画手段は、前記レンチキュラーシートの任意の位置に直線を印画し、前記レンチキュラーシートの任意の位置に印画された直線に基づいて前記レンチキュラーシートの傾きを検出する第2の傾き検出手段と、を備え、前記搬送手段は、前記検出されたレンチキュラーシートの傾きを補正し、前記印画手段は、前記搬送手段により傾きが補正されたレンチキュラーシートに前記検知用パターンを印画することを特徴とする。
請求項26に記載のプリント装置によれば、レンチキュラーシートの任意の位置に印画された直線に基づいてレンチキュラーシートの傾きが検出され、検出されたレンチキュラーシートの傾きが補正され、傾きが補正されたレンチキュラーシートに検知用パターンが印画される。これにより、レンチキュラーシートのレンズの長手方向と平行に検知用パターンを印画することができる。
また、前記取得手段は、少なくとも4枚の画像からなる多視点画像であって、この多視点画像を前記レンチキュラーシートに印画すると前記少なくとも4枚の画像のうちの2枚の画像が前記レンチキュラーシートの正面から視認可能な多視点画像を取得し、前記画像形成領域設定手段は、前記少なくとも4枚の画像のうちのレンチキュラーシートの正面から視認可能でない画像が印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記レンチキュラーシートの正面から視認可能でない画像が印画される領域に前記検知用パターンの印画位置を設定するようにしてもよい。これにより、正面からは検知用パターンが視認されないようにすることができる。したがって、検知用パターンが視認されにくくなる。
また、前記取得手段は、少なくとも4枚の画像からなる多視点画像であって、この多視点画像を前記レンチキュラーシートに印画すると異なる位置で異なる2枚の画像が視認可能な多視点画像を取得し、前記画像形成領域設定手段は、前記異なる2枚の画像のうちの所望の1枚が印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、前記印画位置設定手段は、前記所望の1枚が印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定するようにしてもよい。これにより、印刷物を視認する視聴者には一方の目にのみ検知用パターンが視認される。そのため、検知用パターンを目立ちにくくすることができる。
本発明によれば、シート利用効率を低くすること無く、安価な構成で、レンチキュラーシートの位置あわせを精度良く行うことができる。
プリント装置10Aの外観図 印画媒体供給時のプリント装置10A内部を模式的に現した内部透視図 クランパ及びクランパ搬送部の概略構成を示す斜視図 クランパ及びクランパ搬送部の概略構成を示す平面図 フォトインタラプタでの検出結果の模式図 プリント装置10Aの要部構成を示すブロック図 プリント装置10Aでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート プリント装置10Aでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する時にレンチキュラーシートの傾きを補正する処置の流れを示すフローチャート 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 印画処理のフローチャート プリント装置10Bでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Cでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Dでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Eでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 画像形成領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Fでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 印画データから黒領域を抽出する処理の模式図 黒領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Gでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 印画データから低輝度領域を抽出する処理の模式図 プリント装置10Hでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 印画データから所定の幅及び所定の長さの領域で最も平均輝度の低い領域を抽出する処理の模式図 プリント装置10Iでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 印画データからY、M、C、Bの各色領域を抽出する処理の模式図 色領域と検知用パターンの印画位置との関係を示す模式図 プリント装置10Jでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 色立体を示す図 プリント装置10Kでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 4枚の画像から構成された多視点画像(以下、4視点画像という)の場合の各多視点画像の印画位置とレンズ100aとの関係を示す模式図 検知用パターンの印画位置と検知用パターンの見え方との関係を示す模式図 プリント装置10Lでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 検知用パターンの印画位置と検知用パターンの見え方との関係を示す模式図 プリント装置10Mでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート 視点情報を含んだ検知用パターンの例を示す図である。 プリント装置10Nでレンチキュラーシートへ検知用パターンを印画する処置の流れを示すフローチャート図 図形からなる検知用パターンの例を示す図である。 図形からなる検知用パターンの例を示す図である。 文字からなる検知用パターンの例を示す図である。 図形からなる検知用パターンの例を示す図である。 バーコード型検知用パターンの例を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明に係るプリント装置の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
[プリント装置の全体構成]
図1は本発明の第1の実施の形態に係るプリント装置10Aの外観を模式的に現した正面斜視図である。図2はプリント装置10Aを模式的に現した内部透視図であり、印画用シートを供給する状態に関して示している。
図1に示すように、このプリント装置10Aは、かまぼこ状のレンズ群を有したいわゆるレンチキュラーレンズがレンズ面に形成されたレンズ面とその反対側の面である印画面を備えた透明樹脂製のレンチキュラーシート100(後に詳述)を奥側の給紙部10aから供給し、手前側の排紙部10bから排出する3Dプリンタである。
また、このプリント装置10Aは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)、W(白)のインクリボンを使用した昇華型プリンタであり、図2に示すように印画カラー毎に順送(印画時、給紙部10aから排紙部10bへと向かう方向、図2矢印F参照)と逆送(印画開始位置への逆送)とを繰り返し行うものである。なお、Kのインクリボンは必須では無く、Y、M、Cのインクリボンを用いて黒を印画することもできる。
プリント装置10Aは、図1に示すように、主として印画時等にレンチキュラーシート100を搬送するシート搬送機構431(図5参照)と、少なくともY、M、C、K、Wのインクリボンが装填されたリボン交換ガトリング機構と、サーマルヘッド14とから構成されている。
<レンチキュラーシート>
レンチキュラーシート100は、図2に示すように、片方の面(以下、レンズ面という)に断面略円弧状の帯状のレンズ100aが一定のピッチAで連続して形成され、他方の面(以下、印画面という)が略平坦に形成された板状の部材である。レンチキュラーシート100の印画面には、全体にインク受容層が形成される。印画面側から印画が行われると、インク受容層に印画されたインクが蓄えられ、これをレンズ面から見ることにより立体視が可能となる。
レンチキュラーシート100は、サーマルヘッド14の印画動作に対応した熱耐性を有する可撓性の透明樹脂、例えばポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル(PMMA)で形成される。レンチキュラーシート100の厚みは任意であるが、例えば0.3mmである。
<シート搬送機構>
シート搬送機構431は、主として搬送ローラ22と、キャプスタン24と、クランパ30と、クランパ30を移動させるクランパ搬送部とから構成されている。
レンチキュラーシート100は、レンズ100aの長手方向が半双方向と略直交するように給紙部10aにセットされる。給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100は、図2に示すようにその先端部が搬送ローラ22の位置に到達する。ここで、搬送ローラ22に対してレンチキュラーシート100を介してキャプスタン24を圧着させるとともに、搬送ローラ22を駆動することにより、レンチキュラーシート100を搬送する。
この搬送ローラ22及びキャプスタン24によるレンチキュラーシート100の搬送は、初期位置(クランパ30の可動範囲のうち図2における最右端)で待機しているクランパ30にレンチキュラーシート100の先端が到達するまで行われる。なお、クランパ30は、一対のクランプ部材がばねにより常時閉じる方向に付勢されているが、上記待機状態ではカム等からなる開閉機構31(図3参照)により一対のクランプ部材は、ばねの付勢力に抗して開いた状態で待機している。
レンチキュラーシート100の先端がクランパ30に到達すると、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、キャプスタン24(図2参照)は搬送ローラ22から退避させられる。その後、レンチキュラーシート100は、クランパ搬送部によりクランパ30と共に搬送させられる。
図3、4は上記クランパ30及びクランパ搬送部の概略構成を示す平面図である。クランパ搬送部は、主として駆動ベルト32と、駆動プーリ34と、従動プーリ36と、ガイドレール38とから構成されている。
図1における右端部には、それぞれ駆動モータ44から減速機構46を介して駆動される一対の駆動プーリ34が設けられ、プラテンローラ20の近傍には一対の従動プーリ36が設けられている。
これらの駆動プーリ34と従動プーリ36との間には駆動ベルト32が巻き付けられており、図3に示すように駆動ベルト32間には、クランパ30が図示しないボルトにより固定されている。
また、駆動ベルト32に沿ってクランパ30を鉛直方向に案内するガイドレール38が配設され、更に初期位置で待機しているクランパ30に対して、レンチキュラーシート100を案内する樹脂製ガイド26(図4参照)が配設されている。なお、樹脂製ガイド26の代わりにゴム製ガイドとしてもよい。
一対の樹脂製ガイド26の幅は、レンチキュラーシート100の幅よりも所定のクリアランス分だけ広くなっており、樹脂製ガイド26は、レンチキュラーシート100が鉛直方向に沿うように案内する。
また、図2、4に示すように、プラテンローラ20とクランパ30の間には、フォトインタラプタ40、42が配設される。レンチキュラーシート100の配送路の上側(リボンケージ12側)には、投光を行うフォトインタラプタ40が配設され、レンチキュラーシート100の配送路を挟んでフォトインタラプタ40と対向する位置には、受光を行うフォトインタラプタ42が配設される。
フォトインタラプタ40、42は図4左右方向に移動自在に配設されており、レンチキュラーシート100の横方向(レンズ100aの長手方向)中心近傍の所定の領域がフォトインタラプタ42により読み取られる。
フォトインタラプタ42により検出されるレンチキュラーシート100の検出信号の例を図5に示す。図5aに示すように、レンチキュラーシート100のレンズ100aの谷間部分の輝度が低く(黒く)なる。また、レンチキュラーシート100に検知用パターン100b(後に詳述)又は直線パターン(後に詳述)が印画されている場合には、図5bに示すように、検知用パターン100b又は直線パターンの印画部の輝度が低く(黒く)なる。このレンズ100aの長手方向(図5a)と、検知用パターン100b又は直線パターン(図5b)とのなす角度θを算出することにより、レンチキュラーシート100の傾き(アジマス角)を検出することができる。
レンチキュラーシート100のアジマス調整(アジマス角を0にする調整)は、レンチキュラーシート100の先端をクランパ30により挟持した後、左右一対の駆動プーリ34をそれぞれ独立に駆動し、クランパ30をアジマス調整分だけ僅かに傾けることにより行う。これによりシートが回転し、プリンタヘッドの走査方向とレンチキュラーシートのレンズ長手方向とが平行になる。なお、アジマス調整の方法はこれに限らず、様々な公知の方法を用いることができる。
上記のようにしてアジマス調整をした後、クランパ30を順方向(図2における矢印Fの方向)へ移動させることによりレンチキュラーシート100を印画開始位置に搬送し、その後、サーマルヘッド14による印画を開始させる。1色分の印画が終了すると、駆動プーリ34を逆転させてクランパ30を図1における右方向(矢印Fの反対側)へ平行移動させ、レンチキュラーシート100を再び印画開始位置に戻す戻し動作が行われる。
<リボン交換ガトリング機構及びサーマルヘッド>
図2に示すように、リボン交換ガトリング機構は、リボンケージ12と、巻取りリール16と、供給リール18とを有している。
リボンケージ12には、5対の巻取りリール16、供給リール18が等間隔に配設されており、5対のリールには、それぞれ、Y(黄色)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(黒)、W(白)のインクリボンがセットされる。リボンケージ12は、図示しないガトリング機構により所望のリボンがサーマルヘッド14の位置にくるように回転させられる。
サーマルヘッド14の位置に移動させられた一対の巻取りリール16、供給リール18のうちの巻取りリール16は、印画時にレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で摩擦クラッチを介してインクリボンを巻き取り、供給リール18にはインクリボンに所定のバックテンションが作用するようにブレーキがかけられている。これにより、印画時にレンチキュラーシート100が移動すると、このレンチキュラーシート100の移動に連動して(同期して)インクリボンが給送される。
サーマルヘッド14は、リボンケージ12内に設けられており、ヘッド移動機構432、(図4参照)により、印画時には、インクリボン及びレンチキュラーシート100を介してプラテンローラ20に当接する印画位置に配置され、インクリボンの切替えやレンチキュラーシート100の逆送時にはプラテンローラ20から退避する退避位置に配置される。
また、サーマルヘッド14は、後述するように3D画像用の多視点画像に応じて駆動され、インクリボン上のインクを昇華させてレンチキュラーシート100に転写する。
[プリント装置の制御系の説明]
次に、上記構成のプリント装置10Aの制御系について説明する。図6はプリント装置10Aの要部構成を示すブロック図である。
プリント装置10Aは、システムコントローラ50、プログラム格納部51、バッファメモリ52、センサ部53、操作部54、通信インターフェース(通信I/F)55、YMC分解・画像処理部56、制御部60、機構部61、ヘッドドライバ62、及びサーマルヘッド14から構成されている。
システムコントローラ50は、3Dプリント用のプログラムにより各部を統括制御する部分であり、CPU(中央処理装置)などが考えられる。ROMなどのコンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体で構成されたプログラム格納部51には、3Dプリント用のプログラムが格納され、システムコントローラ50はプログラム格納部51に格納されているプログラムを適宜読み出して実行する。
バッファメモリ52は、図示しないパーソナルコンピュータ(PC)やデジタルカメラから通信I/F55を介して受信した2視点画像(左右画像)やYMC分解・画像処理部56で生成された印画データを一時的に格納する部分である。バッファメモリ52には、印画設定として給紙部10aにセットされた用紙サイズ、画像の印画サイズ(画像の大きさ、使用するレンズ100aの数)等が記憶される。
センサ部53は、図4に示したフォトインタラプタ40、42や機構部61での各種部材の位置や回転角等を検出するセンサを含み、それぞれ検出した検出信号をシステムコントローラ50に出力する。
また、センサ部53は、レンチキュラーシート100に記録された検知用パターン103(後に詳述)を検出し、検出した検出信号をシステムコントローラ50に出力する。システムコントローラ50は、検出信号に基づいてレンチキュラーシート100の配送路に対するレンチキュラーシート100の回転量(斜行量)、ピッチ幅、印画開始位置等を検出する。
操作部54は電源スイッチ、プリント開始スイッチ、プリント枚数等を設定するスイッチ等から構成され、操作部54での操作による信号は、システムコントローラ50に入力される。
YMC分解・画像処理部56は、3Dカメラ等により撮影された同一被写体を撮影したカラーの2視点画像(左右画像)を取得し、これらの左右画像から特徴が一致する特徴点のずれ量(画素間のずれ量(視差量))を画素毎に算出する。算出した視差量を3Dプリント用に調整した後、調整した視差量を補間して、複数枚の画像から構成された多視点画像の印画データを生成する。例えば、6枚の画像から構成された多視点画像の場合には、YMC分解・画像処理部56は、6枚のR、G、Bの画像をY、M、Cに色変換し、色変換された印画データから6枚分のY信号、M信号、及びC信号を生成する。この6枚分のY信号、M信号、及びC信号を所定の幅の短冊状のユニットに分割し、これを順番に並べて1枚分のY信号、M信号、及びC信号を印画データとして生成する。
YMC分解・画像処理部56は、生成した1枚分のY信号、M信号、及びC信号のピッチとレンチキュラーシート100のピッチAとが異なる場合には、必要に応じてレンチキュラーシート100のピッチAに応じて1枚分のY信号、M信号、及びC信号を補正する。
なお、上記YMC分解・画像処理部56で行う処理を通信I/F55を介して接続されたPCで行い、その結果を通信I/F55を介して受信するようにしてもよい。
システムコントローラ50は、印画シーケンスに応じて制御部60にそれぞれ制御信号を出力し、制御部60を介して機構部61を駆動制御する。
制御部60は、シート搬送制御部421、ヘッド移動制御部422、インクリボン制御部423から構成されている。
また、機構部61は、シート搬送機構431、ヘッド移動機構432、インクリボン駆動機構433から構成されている。
シート搬送機構431は、図2等に示した搬送ローラ22、キャプスタン24、クランパ30、駆動モータ44等を含むクランパ搬送部から構成されている。シート搬送制御部421は、シート搬送機構431を介して挿入されたレンチキュラーシート100をプラテンローラ20へ搬送するとともに、印画時にレンチキュラーシート100を平行移動させる搬送を行う。
ヘッド移動機構432は、図示しないアクチュエータを含み、ヘッド移動制御部422は、ヘッド移動機構432を介してサーマルヘッド14を、プラテンローラ20に当接させる印画位置と退避位置との間で移動させる。
インクリボン駆動機構433は、リボンケージ12を回転させるガトリング機構(図示せず)と、リボンケージ12に配設された5対の巻取りリール16、供給リール18を駆動するリール駆動機構とから構成されている。インクリボン制御部423は、インクリボン駆動機構433を介してリボンケージ12を回転させると共に、インクリボンの給送を行う。
サーマルヘッド14は、レンチキュラーシート100の搬送方向と直交する方向に多数の発熱素子が配列されている。システムコントローラ50は、バッファメモリ52に格納された印画データに基づいて、1ラインごとに印画データに対応する濃度となるようにヘッドドライバ62を介して各発熱素子の温度を制御し、インクリボンのインクを昇華させてレンチキュラーシート100に転写させ、続いてシート搬送機構431によりレンチキュラーシート100を1ライン分送り、以下同様にして次々と各ラインの熱転写を行わせる。
[プリント装置の動作の説明]
次に、プリント装置10Aの動作について説明する。本実施の形態では、印画を行う前にレンチキュラーシート100に検知用パターン100bを印画する。図7は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整する(ステップS11)。
図8は、サーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整する(ステップS11)処理の流れを示すフローチャートである。
レンチキュラーシート100の任意の位置に直線パターンを印画する(ステップS1100)。この直線パターンは検知用パターン100bとは異なるものであり、レンチキュラーシート100の端部近傍に印画される。この直線パターンは、フォトインタラプタ40、42で検出可能な最も細い線で印画されることが望ましい。
直線パターンが印画された領域がフォトインタラプタ40、42で検出可能な位置までレンチキュラーシート100を搬送し、フォトインタラプタ40、42により検出信号を取得する(ステップS1101)。
ステップS22で取得された検出信号に基づいて、直線パターンとレンズ100aとの傾きを算出する(ステップS1102)。傾きは、輝度が低い部分、すなわちレンズ100aの谷間部分を示す線と直線パターンを示す線との角度を算出することにより求められる。
システムコントローラ50は、シート搬送制御部421を介して左右一対の駆動プーリ34をそれぞれ独立に駆動し、クランパ30をステップS24で算出された角度分だけ傾ける(ステップS1103)。これにより、ステップS24で算出された傾きが0となる、すなわち、サーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となる。
以上のようにして、サーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となる(ステップS11)。本実施の形態では、直線パターンを印画して直線パターンとレンズ100aとの傾き、すなわちレンチキュラーシート100の傾きを検出したが、レンチキュラーシート100の傾きを検出する方法はこれに限らない。直線パターンを印画すること無くレンチキュラーシート100の傾きを検出することも可能である。但し、直線パターンを印画したほうが検出が容易となるため、直線パターンを印画して傾きを検出するようにすることが望ましい。
センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。レンチキュラーシートサイズとは、レンチキュラーシート100の横方向の幅、レンチキュラーシート100の縦方向(レンズ100aの長手方向と垂直な方向)の長さ、レンズ100aのピッチを含む情報である。
ステップS12では、フォトインタラプタ40、42を横方向に移動しながらレンチキュラーシート100を検出することにより、レンチキュラーシート100の幅が取得できる。また、クランパ30を移動させながらレンチキュラーシート100を検出することにより、レンチキュラーシート100の長さが取得できる。給紙部10aにセットした用紙の大きさが入力され、それがバッファメモリ52に記録されている場合には、センサ部53の検出結果を用いず、その情報を取得することによりレンチキュラーシート100の幅、長さが取得できる。
サーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となった状態で、クランパ30を移動させながらフォトインタラプタ40、42によりレンズ100aの谷間部分を示す線を検出し、その線の幅を求めることによりレンズ100aのピッチが取得できる。
レンチキュラーシート100の端部から画像を印画した場合に、画像内に検知用パターン100bが印画されるようにするか否かを判断する(ステップS13)。これは、レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成するか否かを判断するステップである。レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成するか否かは予め設定されており、この設定された情報はバッファメモリ52に記録されている。この記録された情報に基づいてステップS13の判断が行われる。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成しない場合(ステップS13でYES)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52に記録された印画データ及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を設定する(ステップS14)。画像形成領域とは、レンチキュラーシート100上に多視点画像が印画される領域である。この画像形成領域は、印画開始位置が異なれば異なることとなる。そのため、ステップS14では、レンチキュラーシート100に対して多視点画像の印画位置がずれた場合(例えば、用紙の右端によって画像が印画される場合と、左端によって画像が印画される場合)においても必ず画像形成領域となる領域を求める。
ステップS14の処理について図9を用いて具体的に説明する。図9は4視点の画像を印画する場合である。視点数とは、多視点画像が結像される位置の数を示す情報であり、多視点画像が所定の2箇所に結像される場合にはその多視点画像は2視点である。また、視点数とは、多視点画像を構成する図面の枚数を意味し、4視点とは4枚の画像、例えば2組の右目用画像及び左目用画像がある場合である。
まず、数式1に基づいて多視点画像の横方向の画素数が算出され、数式2に基づいて最大余白(mm)、最大余白レンズ数、最大余白画素数(ピクセル)が算出される。
[式1]
多視点画像の横方向の画素数(ピクセル)=視点数×使用するレンズ100aの本数
[式2]
最大余白(mm)=レンチキュラーシート100の長さ(mm)−使用するレンズ100aの本数×レンズ100aのピッチA(mm)
最大余白レンズ数=最大余白(mm)/レンズ100aのピッチA(mm)
最大余白画素数(ピクセル)=最大余白レンズ数×視点数
視点数が4視点であるため、320本のレンズ100aを使用する場合には、画像の横方向の画素数は1280ピクセルと算出される。レンチキュラーシート100の長さが96.52mmである場合には、最大余白は15.24mmとなり、最大余白レンズ数は60本となり、最大余白画素数は240ピクセルとなる。
これにより、図9の斜線で示す領域(レンチキュラーシート100の両側の端部から15.24mm以上画像中心側、レンチキュラーシート100の両側の端部からレンズ100aの本数にして60本以上画像中心側、レンチキュラーシート100の両側の端部から240ピクセル以上画像中心側)であれば、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず多視点画像が印画されることがわかる。この領域が必ず画像形成領域となる領域として設定される。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成する場合(ステップS13でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
ステップS16の処理について図10を用いて具体的に説明する。図10は、図9と同様に4視点(2組の右目用画像及び左目用画像がある場合)の画像を印画する場合である。また、余白領域の設定値をx(mm)とする。
まず、数式1に基づいて画像の横方向の画素数が算出され、数式3に基づいて最大余白(mm)、最大余白レンズ数(本)、最大余白画素数(ピクセル)が算出される。
[式3]
最大余白(mm)=(レンチキュラーシート100の長さ(mm)−余白領域の設定値(mm)×2)−使用するレンズ100aの本数×レンズ100aのピッチA(mm)
最大余白レンズ数=最大余白(mm)/レンズ100aのピッチA(mm)
最大余白画素数(ピクセル)=最大余白レンズ数×視点数
また、数式4に基づいて余白領域のレンズ数(本)、最大余白画素数(ピクセル)が算出される。
[式4]
余白領域のレンズ数(本)=x/レンズ100aのピッチA(以下、x/Aとする)
最大余白画素数(ピクセル)=x/A×視点数
xが10.16mm、ピッチAが0.254mm、とすると、余白領域のレンズ数は40本と算出され、最大余白画素数は160ピクセルと算出される。
図9の場合と同様に、最大余白が15.24mm、最大余白レンズ数が60本、最大余白画素数が240ピクセルと算出された場合には、図10の斜線で示す領域(レンチキュラーシート100の端部から最大余白+余白領域だけ画像中心側の領域、すなわちレンチキュラーシート100の両側の端部から25.4mm以上画像中心側、レンチキュラーシート100の両側の端部からレンズ100aの本数にして100本以上画像中心側、レンチキュラーシート100の両側の端部から400ピクセル以上画像中心側)であれば、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず多視点画像が印画されることがわかる。この領域が必ず画像形成領域となる領域として設定される。
システムコントローラ50は、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部にレンズ100aの長手方向と平行な検知用パターン100bの印画位置を設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、図9、10に示すように、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。これにより、必ず画像形成領域となる領域の端部、すなわち検知用パターン100bの印画位置に検知用パターン100bが印画される(ステップS17)。
ステップS17では、レンチキュラーシート100の端部を検出し、レンチキュラーシート100の端部から必ず画像形成領域となる領域の端部までレンチキュラーシート100を移動させる必要がある。ステップS14、16において、レンチキュラーシートの端部から必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部までの距離が長さ(mm)、レンズ数、画素数(ピクセル)の3通りで算出されている。したがって、レンチキュラーシート100の端部を基準に検知用パターン100bの印画位置を求める場合には、長さ、レンズ数を用いて検知用パターン100bの印画位置が求められる(例えば、レンチキュラーシート100の端部から15.24mm内側の位置、レンチキュラーシート100の端部からレンズ100aの数が60本内側の位置)。複数の多視点画像を1枚のレンチキュラーシート100に印画する場合には、印画済みの画像の端を基準に検知用パターン100bの印画位置を求めるが、この場合には、長さ、レンズ数に加えて画素数を用いて検知用パターン100bの印画位置が求められる(例えば、印画済みの画像の端から240ピクセル内側の位置)。
検知用パターン100bの印画と同時に、画像形成領域に関する情報(例えばステップS14で求められた最大余白領域に関する情報、ステップS16で求められた最大余白領域及び余白領域に関する情報)や検知用パターン100bの印画位置に関する情報(本実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部)がバッファメモリ52に記憶される。
これにより、必ず画像形成領域となる領域に検知用パターン100bが印画される。ステップS11でサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行とされているため、検知用パターン100bはレンズ100aの長手方向と平行に印画される。その後、画像の印画が行われる。
図11はプリント装置10Aの印画時の処理動作を示すフローチャートであり、以下、このフローチャートに従って説明する。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
レンチキュラーシート100を搬送し、フォトインタラプタ40、42により検知用パターン100bを読み取り、フォトインタラプタ42における検出信号を取得する(ステップS20)。フォトインタラプタ40、42を図4左右方向に移動させて所定のラインの読み取りが終了したら、クランパ30を1ライン(フォトインタラプタ40、42が読み取り可能な幅)分移動させ、フォトインタラプタ40、42を図4左右方向に移動させて所定のラインの読み取りを行う。この作業を繰り返すことにより、検知用パターン100bを含む所定の領域の読み取りを行う。
検出信号に基づいてアジマス調整を行う共に、印画開始位置の決定を行う(ステップS21)。図5に示すように、レンズ100aの長手方向と検知用パターン100bとのなす角度θを算出することにより、レンチキュラーシート100の傾き(アジマス角)が検出される。角度θが0でない場合には、システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して斜行量θだけレンチキュラーシート100を回転させる。
検知用パターン100bの印画時には、画像形成領域に関する情報や検知用パターン100bの印画が行われた位置に関する情報がバッファメモリ52に記憶される。システムコントローラ50は、検知用パターン100bの検出結果及びバッファメモリ52に記憶された情報から、検知用パターン100bから所定量だけレンチキュラーシート100の端へ移動した位置が印画開始位置であると判断する。所定量は、レンズの距離で設定してもよいし、レンズ100aの数で設定してもよい。移動したレンズの距離はクランパ30の移動量から求めることができるし、移動したレンズ100aの数は検出されたレンズ100aの谷の本数を数えることにより求めることができる。
なお、本実施の形態のように多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域に検知用パターン100bが印画されている場合(本発明では第1の実施の形態、第2の実施の形態(後に詳述9が相当する)には、このステップS21の処理は必須ではない。どの位置から印画を開始しても検知用パターン100bが印画された位置は、必ず多視点画像が印画されるからである。
ステップS21で求められた印画開始位置がサーマルヘッド14の真下に位置するようにレンチキュラーシート100を逆送し(ステップS22)。ステップS14、16において、レンチキュラーシートの端部から必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部までの距離が長さ(mm)、レンズ数、画素数(ピクセル)の3通りで算出されている。したがって、印画開始位置は、検知用パターン100bからの移動距離から求めてもよいし、移動されたレンズ数から求めてもよいし、移動されたピクセル数(画素数)から求めてもよい。
ヘッド移動制御部422を介してヘッド移動機構432を制御し、Y、M、C、K、Wの所望のインクリボンとレンチキュラーシート100を挟んでサーマルヘッド14をプラテンローラ20に圧接させる(ステップS23)。
システムコントローラ50は、シート搬送制御部421を介して駆動モータ44を回転させてクランパ30を駆動し、レンチキュラーシート100を順方向(図1〜図3の矢印F参照)へ搬送する。それと同期して、システムコントローラ50は、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。これにより、Y、M、C、K、Wの所望のカラーインクリボンからレンチキュラーシート100の印画面に加熱した色材が転写され画像が形成される(ステップS24)。
システムコントローラ50は、Y、M、C、K、Wの全てのカラーインクリボンについて、レンチキュラーシート100の印画面に加熱した色材が転写され画像が形成されたか否かを判断する(ステップS25)。
Y、M、C、K、Wの全てのカラーインクリボンについて印画が終了していない(ステップS25でNO)場合には、システムコントローラ50は、ヘッド移動制御部422を介してヘッド移動機構432を制御し、サーマルヘッド14をインクリボンと干渉しない位置まで移動させる(ステップS26)。その後、システムコントローラ50は、シート搬送制御部421を介してシート搬送機構431を制御し、レンチキュラーシート100を印刷開始位置(頭出し位置)に達するまで逆送させる(ステップS27)と共に、インクリボン制御部423を介してインクリボン駆動機構433を制御し、次にセットされる色のインクリボンの位置までリボンケージ12を回転させる(ステップS28)。
シート頭出し(ステップS27)とインクリボンの交換(ステップS28)後、ステップS20に戻って、再度検知用パターン100bの読み取り(ステップS20)及びアジマス調整、印画開始位置決定(ステップS21)を行う。印刷精度向上のためには、インクリボンの交換と共にアジマス調整や印画開始位置決定を行なう必要があるが、検知用パターン100bを用いることによりアジマス調整や印画開始位置決定が容易となる。
この場合にも、印画開始位置は、検知用パターン100bからの移動距離、移動されたレンズ数、移動された画素数のどれかを用いて決定される。但し、一度印画が行われているため、レンズ100aの谷が検出しづらくなっている可能性がある。そのため、検知用パターン100bからの移動距離、移動画素数を用いて印画開始位置を求めることが望ましい。
Y、M、C、K、Wの全てのカラーインクリボンについて印画が終了した(ステップS25でYES)場合には、システムコントローラ50は、ヘッド移動制御部422を介してヘッド移動機構432を制御し、サーマルヘッド14をインクリボンと干渉しない位置まで移動させる(ステップS29)。その後、システムコントローラ50は、全色印画後、レンチキュラーシート100の前後端部の一定領域を図示しないカッターでカットし、図示しない排出機構によりレンチキュラーシート100を排出する(ステップS30)。
システムコントローラ50は、全てのシートについての印画が終了したか否かを判断する(ステップS31)。全てのシートについての印画が終了した(ステップS31でYES)の場合には、本処理を終了する。全てのシートについての印画が終了していない(ステップS31でNO)の場合には、ステップS20に戻って次のシートの給送が開始される。
排紙(ステップS30)されたレンチキュラーシート100は画像形成領域を残して周囲が切り取られる。これにより、画像プリントが完成する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検知用パターンに画像を重ねて印画することができる。したがって、検知用パターンを記録するための余白領域を設ける必要が無く、印画用シートを有効利用することができる。
また、本実施の形態によれば、印画時に検知用パターンを利用するため、短時間にアジマス調整等が可能となる。したがって、高精度に3次元画像を印画することができる。
また、本実施の形態によれば、スキャナ等の高価な設備が必要無く、通常のプリンタ装置と変わらない簡単、安価な構成で検知用パターンの印刷を行うことができる。
なお、本実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に検知用パターン100bを印画したが、検知用パターン100bの印画位置はこれに限られない。例えば、必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部近傍で、レンズ100aの頂点又はレンズ100a間の谷と一致する位置を検知用パターン100bの印画位置と設定してもよい。また、必ず画像形成領域となる領域の略中央を検知用パターン100bの印画位置と設定してもよい。
また、本実施の形態では、クランパ30を1ライン分移動させ、フォトインタラプタ40、42を図4左右方向に移動させて所定のラインの読み取りを行うという作業を繰り返すことにより検知用パターン100bを検出した(ステップS40)が、検知用パターン100bの検出方法はこれに限られない。例えば、プラテンローラ20と平行に複数組のフォトインタラプタを配設し、クランパ30を一定速度で移動させながらこれらのフォトインタラプタで検出信号を取得するようにしてもよい。この場合には、検知用パターン100bが複数のフォトインタラプタで同時に検出された場合にはレンチキュラーシート100の搬送方向がレンズ100aの長手方向と略直交すると判断できる。この場合には、レンズ100aの谷間部分等を検出する必要が無いため、より検出が容易となる。
また、本実施の形態では、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を設定し、この必ず画像形成領域となる領域内で検知用パターン100bの印画位置を決定したが、必ずレンチキュラーシート100の端から印画する等、画像の印画開始位置がずれないのであれば、この画像の印画開始位置に基づいて画像形成領域を求め、この画像形成領域内で検知用パターン100bの印画位置を決定すればよい。この方法を用いれば、所定の大きさのシート状のレンチキュラーシートに限らず、ロール状に巻回されたレンチキュラーシートにも適用可能である。
また、本実施の形態では、Kのインクリボンを用いて、即ち黒で検知用パターンを印画したが、黒に限らず、Y、M、C等他のインクリボンを用いて検知用パターンを印画してもよい。
<第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、最大余白領域から必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)を求めて検知用パターンを印画したが、必ず画像形成領域となる領域を求める方法はこれに限らない。
本発明の第2の実施の形態は、定型サイズのレンチキュラーシートを用いる場合に、必ず画像形成領域となる領域をより容易に求める形態である。以下、第2の実施の形態に係るプリント装置10Bについて説明する。なお、プリント装置10Bの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図12は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整する(ステップS11)。
システムコントローラ50は、シート搬送制御部421を介してレンチキュラーシート100を順送又は逆送しながらフォトインタラプタ40、42で検出信号を取得し、レンチキュラーシート100に文字・画像・色・外形の情報が含まれるか否かを判断する(ステップS30)。レンチキュラーシート100に文字・画像・色・外形の情報が含まれる場合(ステップS30でYES)には、システムコントローラ50は、この情報がシートサイズに関する情報であるか否かを判断する(ステップS31)。シートサイズに関する情報とは、例えばA4、A5、210×297等の文字情報である。
レンチキュラーシート100に含まれる文字・画像・色・外形の情報がシートサイズに関する情報である場合(ステップS21でYES)には、その情報を読み取り、用紙サイズを取得する(ステップS32)。A4、A5等の文字が読み取られた場合には、プログラム格納部51に記憶された用紙サイズ一覧を参照して用紙サイズを取得する。例えば、A4なら横210mm、縦297mmというサイズを取得する。210×297等の場合には、横210mm、縦297mmというサイズが直接取得される。
レンチキュラーシート100に文字・画像・色・外形の情報が含まれない場合(ステップS30でNO)、レンチキュラーシート100に含まれる文字・画像・色・外形の情報がシートサイズに関する情報でない場合(ステップS31でNO)には、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
本実施の形態は用紙の端部に余白領域を形成する場合であるため、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12、S32で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて画像形成領域を求める(ステップS33)。
ステップS23の処理について、図13を用いて具体的に説明する。数式1に基づいて画像の横方向の画素数が算出され、数式2に基づいて最大余白(mm)、最大余白レンズ数、最大余白画素数(ピクセル)が算出される。そして、図13の斜線部に示すようにこの余白領域の端部からシート中央までが画像形成領域として求められる。
図9に示す場合と同様に、最大余白は15.24mmとなり、最大余白レンズ数は60本となり、最大余白画素数は240ピクセルと算出されたとする。レンチキュラーシート100の長さが96.52mmである場合には、レンチキュラーシート100の端から15.24mmの位置から40.64mmの位置までが画像形成領域として求められる。
システムコントローラ50は、ステップS33で求められた画像形成領域の端部に検知用パターン100bを印画する(ステップS34)。ステップS11でサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行とされているため、検知用パターン100bはレンズ100aの長手方向と平行に印画される。 その後、画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、検知用パターンを画像形成領域内に印画することため、余白を作る必要が無く、シート利用効率を向上させることができる。特に、定型サイズのレンチキュラーシートを用いる場合には、センサを用いて用紙サイズを検出する必要が無いため、画像形成領域をより容易に求めることができる。
また、本実施の形態では、Kのインクリボンを用いて、即ち黒で検知用パターンを印画したが、黒に限らず、Y、M、C等他のインクリボンを用いて検知用パターンを印画してもよい。
<第3の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第3の実施の形態は、立体視画像の視差補正、ゆがみ補正などにより視点数が少なくなる領域に検知用パターンを印画する形態である。以下、第3の実施の形態に係るプリント装置10Cについて説明する。なお、プリント装置10Cの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図14は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
YMC分解・画像処理部56は、必要に応じて印画用データの視差補正、ゆがみ補正を行い、補正後の印画用データがバッファメモリ52に記憶されている。システムコントローラ50は、バッファメモリ52から補正後の印画データを取得し、この印画データに視点数減少領域があるか否かを判断する(ステップS40)。図15に示すように、右目用画像と左目用画像とから立体視用の画像を生成する時には、右目用画像が右側に表示され、左目用画像が左側に表示されるように視差補正を行う。その結果、立体視画像の中央部には右目用画像及び左目用画像が印画されるが、立体視画像の周辺部には右目用画像しか印画されない領域、左目用画像しか印画されない領域が形成される。この両端部の右目用画像又は左目用画像しか印画されない領域が視点数減少領域である。
視点数減少領域がある場合(ステップS40でYES)には、システムコントローラ50は、取得した印画用データに基づいて、所定の位置を印画開始位置とした時に画像形成領域となる領域内の視点数減少領域が印画される領域を設定する(ステップS41)。
そして、ステップS41で求められた視点数減少領域が印画される領域の任意の位置(例えば略中央部)を検知用パターン100bの印画位置と設定して設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS42)。これにより、画像形成領域内の視点数減少領域が印画される領域に検知用パターン100bが印画される。一般的に立体視プリントでは、立体視品質が悪いため視点数減少領域は切り取られる。そのため、視点数減少領域に検知用パターン100bを入れても、最終的には切り取られてしまう部分であるため、完成品には検知用パターン100bが現れない。
なお、ステップS42では、画像形成領域内の視点数減少領域が印画される領域である2箇所に検知用パターン100bを印画したが、少なくとも1箇所印画すればよく、2箇所印がする必要は無い。
視点数減少領域が無い場合(ステップS40でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、ステップS16で求められた必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置として設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS17)。これにより、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターン100bが印画される。
ステップS11でサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行とされているため、検知用パターン100bはレンズ100aの長手方向と平行に印画される。ステップS42、S17で印画した検知用パターン100bの印画位置に関する情報はバッファメモリ52に記憶される。
本実施の形態では、最終的に切り取られる視点数減少領域に検知用パターンを入れることで、レンチキュラープリントの完成品にパターンは表示させること無くレンチキュラーシートの利用効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、Kのインクリボンを用いて、即ち黒で検知用パターンを印画したが、黒に限らず、Y、M、C等他のインクリボンを用いて検知用パターンを印画してもよい。但し、黒の検知用パターンの場合が一番容易に検出できること、視点数減少領域は最終的に切り取られることより、黒で検知用パターンを印画することが望ましい。
本実施の形態は、所定の大きさのシート状のレンチキュラーシートに限らず、ロール状に巻回されたレンチキュラーシートについても適用可能である。
<第4の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第4の実施の形態は、画像印画領域のうちフチ無しプリント(周囲に余白が無いプリント形態)、トリミングプリント(画像の一部を切り出したプリント形態)で切り取られる領域、すなわちトリミング領域に検知用パターンを印画する形態である。以下、第4の実施の形態に係るプリント装置10Dについて説明する。なお、プリント装置10Dの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図16は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報にフチ無しプリント、トリミングプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれているか否かを判断する(ステップS50)。
フチ無しプリント、トリミングプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれている場合(ステップS50でYES)には、バッファメモリ52から取得した印刷情報や印画データ等に基づいて、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、その画像形成領域内にフチ無しプリント、トリミングプリントでトリミングされる領域、すなわちトリミング領域を設定する(ステップS51)。
図17は、バッファメモリ52にフチ無しプリントが設定されていた場合の模式図である。フチ無しプリントの場合は、印画された画像の中心から所定の長さ、幅の領域がトリミング領域であることが記録されている。画像形成領域のうちの印画された画像の中心から所定の長さ、幅の領域以外の領域(図17斜線部)が画像形成領域のうちトリミング領域以外の領域として求められる。
そして、設定されたフチ無しプリント、トリミングプリントでトリミングされる領域の任意の位置を検知用パターン100bの印画位置と設定して設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート100を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS52)。これにより、トリミングされる領域に検知用パターン100bが印画される。それと共に、検知用パターン100bの印画位置に関する情報をバッファメモリ52に記憶する。
フチ無しプリント、トリミングプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれていない場合(ステップS50でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置として設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS17)。これにより、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターン100bが印画される。それと共に、検知用パターン100bの印画位置に関する情報をバッファメモリ52に記憶する。
これにより、検知用パターン100bが印画され、その後画像の印画が行われる。画像の印画が終了し、排紙(ステップS30)が行われたら、排紙されたレンチキュラーシート100のトリミング領域が切り取られる。トリミング領域が切り取りは、排紙前にプリンタ装置10Dの内部に設けられた図示しない切断手段により行なってもよい。切断手段としては、サーマルヘッド14と平行に設けられた板状のカッター等を用いることができる。これにより、画像プリントが完成する。
本実施の形態によれば、フチ無しプリント、トリミングプリントを行う場合には画像形成領域の一部を切り取る必要があるが、この切り取られる領域部分に検知用パターンを入れることで、立体視プリントの完成品に検知用パターンが現れないようにすることができる。但し、画像形成領域内に検知用パターンを印画することには変わりは無く、シート利用効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、フチ無しプリント、トリミングプリントを行う場合に切り取られる領域をトリミング領域としたが、トリミング領域を切り取らず、黒等で塗りつぶしてフチありプリントとしてもよい。この場合にも、完成品では検知用パターンが視認されないようにすることができる。
なお、本実施の形態では、Kのインクリボンを用いて、即ち黒で検知用パターンを印画したが、黒に限らず、Y、M、C等他のインクリボンを用いて検知用パターンを印画してもよい。但し、黒の検知用パターンの場合が一番容易に検出できること、視点数減少領域は最終的に切り取られることより、黒等の濃い色で検知用パターンを印画することが望ましい。
本実施の形態は、所定の大きさのシート状のレンチキュラーシートに限らず、ロール状に巻回されたレンチキュラーシートについても適用可能である。
<第5の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第5の実施の形態は、フォトフレームのような枠付きプリントで枠が印画される領域に検知用パターンを印画する形態である。以下、第5の実施の形態に係るプリント装置10Eについて説明する。なお、プリント装置10Eの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図18は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に枠付きプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれているか否かを判断する(ステップS60)。
枠付きプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれている場合(ステップS60でYES)には、YMC分解・画像処理部56は、バッファメモリ52から印画データと枠画像とを取得し(ステップS61)、画像データに印画データを付加して新たな印画データを生成する(ステップS62)。
枠画像は、枠付きプリントが設定された時に印画データと一緒にバッファメモリ52に記憶される。複数の枠画像が記憶されており、どの枠画像を使用するか不明である場合には、所定の枠画像(例えば、一番最初に記憶された枠画像)が自動的に指定される。
図19は、枠が付加された印画データを生成する場合の模式図である。バッファメモリ52から取得した印刷情報には、画像の外側に枠を付加するか、内側に付加するかを指定する情報が含まれている。YMC分解・画像処理部56は、この情報に基づいて枠を付加した印画用データを生成する。生成した印画用データはバッファメモリ52に記憶される。
また、印刷情報に画像の外側に枠を付加するか、内側に付加するかを指定する情報が含まれていない場合には、初期設定(例えば、内側に枠を付加)にしたがって枠を付加した印画データが生成される。
なお、この枠画像は、2次元画像でもよいし、立体視が可能な画像でもよい。枠が2次元画像の場合には、既に生成されている印画用データに枠画像を付加すればよい。枠が3位原画像である場合には、右目用画像、左目用画像のそれぞれに枠を付加し、視差量を補間して立体視用の画像を生成する。
システムコントローラ50は、ステップS62で生成された印画データに基づいて画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定する。画像形成領域は、レンチキュラーシート100の端等の所定の位置を印画開始位置として求められる。システムコントローラ50は、画像形成領域内に枠が印画される領域を設定し、この枠が印がされる領域の略中心を検知用パターン100bの印画位置と設定して設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS63)。これにより、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターン100bが印画される。印画開始位置に関する情報は、バッファメモリ52に記憶される。
枠付きプリントで印刷を行うことを示す情報が含まれていない場合(ステップS60でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置として設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる(ステップS17)。これにより、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるように印画される。その後、画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、画像に枠を付加し、その枠が印画される領域に検知用パターンを印画することで、立体視プリントの完成品に検知用パターンを見えなくすることができる。画像形成領域内に検知用パターンが印画されるため、シート利用効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、Kのインクリボンを用いて、即ち黒で検知用パターンを印画したが、印画用パターンの印画色は黒に限られない。例えば、枠と同じ色で検知用パターンを印画するようにしてもよい。
本実施の形態は、所定の大きさのシート状のレンチキュラーシートに限らず、ロール状に巻回されたレンチキュラーシートについても適用可能である。
<第6の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第6の実施の形態は、画像中の黒領域に黒で検知用パターンを印画する形態である。以下、第6の実施の形態に係るプリント装置10Fについて説明する。なお、プリント装置10Fの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図20は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、印画データから黒領域を抽出する(ステップS70)。黒領域の抽出は、様々な公知の方法を用いることができる。図21では、黒領域が白く抽出されている。
システムコントローラ50は、黒領域が抽出されたか否かを判断する(ステップS71)。黒領域が抽出された場合(ステップS71でYES)には、システムコントローラ50は、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、この画像形成領域内に黒領域が印画される領域を設定する。そして、システムコントローラ50は、検知用パターン100bを引くことが可能なパターンがその黒領域が印画される領域に複数存在するか否か、すなわち、黒領域が印画される領域内に検知用パターン100bの印画位置が一義的に決まるか否かを判断する(ステップS72)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが1つしかない場合(ステップS72でNO)には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bを引くことが可能な位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS73)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数ある場合(ステップS72でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS74)。本実施の形態においては、印画位置を指定する情報とは、フォトインタラプタ40、42に最も近い位置、レンチキュラーシート100の横方向(レンズ100aの長手方向)に最も長い位置、レンチキュラーシート100端面に最も近い位置のうちのいずれかである。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれていない場合(ステップS74でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内に黒領域が印画される領域を設定し、その黒領域が印画される領域のうちの初期設定された印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS75)。初期設定された印画位置とは、例えば黒領域の略中央部である。画像形成領域は、ステップS73と同じ方法で求めることができる。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれている場合(ステップS74でYES)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内に黒領域が印画される領域を設定し、その黒領域が印画される領域のうちの指定された位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS76〜S78)。指定された位置は、バッファメモリ52に記憶された情報を用いることができる。画像形成領域は、ステップS73と同じ方法で求めることができる。
フォトインタラプタ40、42に最も近い位置が指定されていた場合には、図21(a)に示すように黒領域のうちフォトインタラプタ40、42に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する。この場合には、多視点画像の印画時において、フォトインタラプタ40、42で検知用パターンを検地するためにレンチキュラーシートを移動させる時間を短くすることができる。
レンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置が指定されていた場合には、図21(b)に示すように黒領域のうちレンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する。この場合には、多視点画像の印画時において、フォトインタラプタ40、42の左右方向(レンズ100aの長手方向と平行方向)の移動を少なくすることができるため、検知用パターンの検出に要する時間を短縮することができる。
レンチキュラーシート100端面に最も近い位置が指定されていた場合には、図21(c)に示すように黒領域のうちレンチキュラーシート100端面に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する。これと同時に、印画用パターン100bの印画位置に関する情報をバッファメモリ52に記憶する。この場合には、検知用パターン100bを最も目立ちにくい位置に印画することができる。
ステップS73、S75〜78においては、システムコントローラ50は、検知用パターン100bの印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。これにより、黒領域の所定の位置に検知用パターン100bが印画される。
黒領域が抽出されなかった場合(ステップS71でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
ステップSS17、S73〜S78の処理について説明する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、印画する画像内の黒領域の中に黒で検知用パターンを印画するため、立体視プリントの完成品に検知用パターンが現れないようにすることができる。画像形成領域内に検知用パターンが印画されるため、シート利用効率を向上させることができる。
<第7の実施の形態>
本発明の第6の実施の形態では、黒領域の中に黒で検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第7の実施の形態は、低輝度領域の中に検知用パターンを印画する形態である。以下、第7の実施の形態に係るプリント装置10Gについて説明する。なお、プリント装置10Gの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図23は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、印画データから低輝度領域を抽出する(ステップS80)。図24は、低輝度領域の抽出を示す模式図である。印画データに対して所定の閾値(例えば輝度50)で閾値処理をすることにより、図24に示すような低輝度領域と、低輝度領域以外の領域とからなる2値化画像が生成される。図24では、低輝度領域が白で表示されている。
システムコントローラ50は、低輝度領域が抽出されたか否かを判断する(ステップS81)。低輝度領域が抽出された場合(ステップS81でYES)には、システムコントローラ50は、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、この画像形成領域内に低輝度領域が印画される領域を設定する。そして、システムコントローラ50は、その低輝度領域が印画される領域内に検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数存在するか否か、すなわち、低輝度領域が印画される領域内に検知用パターン100bの印画位置が一義的に決まるか否かを判断する(ステップS82)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが1つしかない場合(ステップS82でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域のうちの検知用パターン100bを引くことが可能な位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS83)。画像形成領域は、ステップS14と同様の方法により求めてもよいし、レンチキュラーシート100の端等の所定の位置を印画開始位置として求めてもよい。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数ある場合(ステップS72でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS74)。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれていない場合(ステップS74でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内に低輝度領域が印画される領域を設定し、この低輝度領域が印画される領域のうちの初期設定された印画位置(例えば低輝度領域の略中央部)に検知用パターン100bを印画する(ステップS84)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれている場合(ステップS74でYES)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内に低輝度領域が印画される領域を設定し、この低輝度領域が印画される領域のうちの指定された位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS85〜S87)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
フォトインタラプタ40、42に最も近い位置が指定されていた場合には、ステップS80で抽出された低輝度領域のうちフォトインタラプタ40、42に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS85)。レンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置が指定されていた場合には、ステップS80で抽出された低輝度領域のうちレンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS86)。レンチキュラーシート100端面に最も近い位置が指定されていた場合には、ステップS80で抽出された低輝度領域のうちレンチキュラーシート100端面に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS87)。
低輝度領域が抽出されなかった場合(ステップS81でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
ステップSS17、S83〜S87の処理について説明する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてKのインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、印画する画像内の低輝度領域の中に黒で検知用パターンを印画するため、立体視プリントの完成品に検知用パターンが目立ちにくく、すなわち検知用パターンを視認されにくくすることができる。画像形成領域内に検知用パターンが印画されるため、シート利用効率を向上させることができる。
<第8の実施の形態>
本発明の第7の実施の形態では、低輝度領域の中に黒で検知用パターンを印画したが、検知用パターンの色はこれに限られない。
本発明の第8の実施の形態は、低輝度領域の中にその領域の平均色で検知用パターンを印画する形態である。以下、第8の実施の形態に係るプリント装置10Hについて説明する。なお、プリント装置10Hの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図25は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、画像内の所定の幅及び所定の長さの領域で最も平均輝度の低い領域を抽出する(ステップS90)。図26は、最も平均輝度の低い領域の抽出を示す模式図である。
画像内の所定の幅及び所定の長さとして、検知用パターン100bの幅及び長さと同一の領域を設定する。本実施の形態では、幅1ピクセル、長さ20ピクセルである。画像内から幅1ピクセル、長さ20ピクセルの領域をレンズ100aの長手方向に沿って選択し、その平均輝度を算出する。レンズ100aの長手方向に沿って選択するのは、検知用パターン100bの印画方向と揃えるためである。この処理を画像全体に対して繰り返すことにより、最も平均輝度の低い領域を抽出する。図26では、最も平均輝度の低い領域として抽出領域Aが抽出される。
システムコントローラ50は、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、この画像形成領域内に最も平均輝度の低い領域が印画される領域を設定する。そして、システムコントローラ50は、この最も平均輝度の低い領域が印画される領域内に検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数存在するか否かすなわち、最も平均輝度の低い領域が印画される領域内に検知用パターン100bの印画位置が一義的に決まるか否かを判断する(ステップS91)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが1つしかない場合(ステップS91でNO)には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bを引くことが可能な位置にステップS90で抽出された領域の平均色で検知用パターン100bを印画する(ステップS92)。画像形成領域は、ステップS14と同様の方法により求めてもよいし、レンチキュラーシート100の端等の所定の位置を印画開始位置として求めてもよい。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数ある場合(ステップS91でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS74)。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれていない場合(ステップS74でNO)には、システムコントローラ50は、最も平均輝度の低い領域が印画される領域のうちの初期設定された印画位置(例えばステップS90で抽出された領域の略中央部)にステップS90で抽出された領域の平均色で検知用パターン100bを印画する(ステップS93)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれている場合(ステップS74でYES)には、システムコントローラ50は、最も平均輝度の低い領域が印画される領域のうちの指定された位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置にステップS90で抽出された領域の平均色で検知用パターン100bを印画する(ステップS94〜S96)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
フォトインタラプタ40、42に最も近い位置が指定されていた場合には、ステップS90で抽出された領域のうちフォトインタラプタ40、42に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS94)。レンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置が指定されていた場合には、ステップS90で抽出された領域のうちレンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS95)。レンチキュラーシート100端面に最も近い位置が指定されていた場合には、ステップS90で抽出された領域のうちレンチキュラーシート100端面に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS96)。
ステップS92〜S96の処理について説明する。システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置として設定する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させてY、M、Cの所望のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。ステップS90で抽出された領域の平均色となるように、Y、M、Cの各インクリボンに対して同様の処理を繰り返す。これにより、レンズ100aの長手方向と平行となるようにステップS90で抽出された領域の平均色で検知用パターン100bが印画される。その後、画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、所定の幅及び長さの領域で平均輝度の最も低い領域にその領域の平均色で検知用パターンを印画することで、立体視プリントの完成品では検知パターンを視認されにくくすることができる。画像形成領域内に検知用パターンが印画されるため、シート利用効率を向上させることができる。
本実施の形態では、検知用パターン100bを印画した後、検知用パターン100bに重ねて多視点画像を印画したが、検知用パターン100bが印画された領域を避けて画像を印画するようにしてもよい。検知用パターン100bを印画した時に印画位置をバッファメモリ52に記憶しておけば、その位置を避けて印画を行うことは可能である。これにより、検知用パターンの印画部分を2度重ねて印画され、色が濃くなってしまうことを防止することができる。
<第9の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に黒で検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置、色はこれに限られない。
本発明の第9の実施の形態は、プリント装置が保持するインクリボンの色(例えば、Y、M、C,B)のいずれかで画像を印画する領域を抽出し、画像が印画される色と同じ色で検知用パターンを印画する形態である。以下、第9の実施の形態に係るプリント装置10Iについて説明する。なお、プリント装置10Iの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図27は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、印画データからY、M、C、Bの色領域をそれぞれ抽出し、これらの色領域の中から検知用パターン100bが印画可能な領域を決定する(ステップS100)。本実施の形態では、検知用パターン100bは幅1ピクセル、長さ30ピクセルで印画されるため、この大きさの領域を各色領域内に決定する。
図28は、各色領域の抽出結果の一例を示す模式図である。図28(a)は画像データからY色の領域(以下、Y領域という)を抽出した結果であり、このY領域には幅1ピクセル、長さ30ピクセルの領域を設定できないことがわかる。図28(b)は画像データからM色の領域(以下、M領域という)を抽出した結果であり、このM領域には幅1ピクセル、長さ30ピクセルの領域を設定できないことがわかる。図28(c)は画像データからC色の領域(以下、C領域という)を抽出した結果であり、この印画データからはC領域が検出されなかったことがわかる。図28(d)は印画データからB色の領域(以下、B領域という)を抽出した結果であり、このB領域には幅1ピクセル、長さ30ピクセルの領域を設定できることがわかる。そのためシステムコントローラ50は、B領域が検知用パターン100bが印画可能な領域であると決定する。
システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な領域が決定されたか否かを判断する(ステップS101)。検知用パターン100bが印画可能な領域が決定された場合(ステップS101でYES)には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な色領域が複数決定されたか否かを判断する(ステップS102)。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が複数決定された場合(ステップS102でYES)の場合には、色の優先順位をB、M、C、Yとし、この優先順位にしたがって検知用パターン100bを印画する色領域を決定する(ステップS103)。黒で検知用パターン100bを引いた場合に、検知用パターン100bをフォトインタラプタ40、42で読み取った時に最もレンズ100aと検知用パターン100Bとのコントラストが大きくなる。したがって、黒の優先順位を最も高くする。それ以外の色については、検出した時にレンズ100aと検知用パターン100Bとのコントラストが大きくなる順にM、C、Yと優先順位を決定する。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が1つであった場合(ステップS102でNO)、及びステップS103で色領域が決定された場合には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な領域として決定された色領域に検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数存在するか否かを判断する(ステップS104)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが1つしかない場合(ステップS104でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内の検知用パターン100bを引くことが可能な位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に印画色と同じ色で検知用パターン100bを印画する(ステップS105)。画像形成領域は、ステップS14と同様の方法により求めてもよいし、レンチキュラーシート100の端等の所定の位置を印画開始位置として求めてもよい。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数ある場合(ステップS104でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS74)。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれていない場合(ステップS74でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域が印画される領域を設定し、この色領域が印画される領域のうちの初期設定された印画位置(例えば色領域の略中央部)にこの印画位置に印画色と同じ色で検知用パターン100bを印画する(ステップS106)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれている場合(ステップS74でYES)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域が印画される領域を設定し、この色領域が印画される領域のうちの指定された位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に印画色と同じ色で検知用パターン100bを印画する(ステップS107〜S109)。画像形成領域は、ステップS83と同様の方法で求めることができる。
フォトインタラプタ40、42に最も近い位置が指定されていた場合には、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域のうちフォトインタラプタ40、42に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS107)。レンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置が指定されていた場合には、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域のうちレンチキュラーシート100の横方向に最も長い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS108)。レンチキュラーシート100端面に最も近い位置が指定されていた場合には、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域のうちレンチキュラーシート100端面に最も近い位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する(ステップS109)。
S105〜S109の処理について説明する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて印画色と同じ色(Y、M、Cのいずれか)のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。これにより、検知用パターン100bが印画される。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が決定されなかった場合(ステップS100でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、印画される画像の色と同じ色で検知用パターンを印画するため、画像の印画後に検知用パターンを目立ちにくくすることができる。また、画像の印画に用いるインクを用いて1色で検知用パターンを印画するため、時間及びコストを短縮することができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、検知用パターンが検知しやすい順番に優先順位をつけて、複数の色領域からこの優先順位にしたがって検知用パターンを印画する色領域を決定するため、検知用パターンの印画位置の決定に要する時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態では、検知用パターン100bを印画した後、検知用パターン100bに重ねて多視点画像を印画するが、検知用パターン100bが印画された領域を避けて画像を印画するようにしてもよい。検知用パターン100bを印画した時に印画位置をバッファメモリ52に記憶しておけば、その位置を避けて印画を行うことは可能である。これにより、検知用パターンの印画部分を2度重ねて印画され、色が濃くなってしまうことを防止することができる。したがって、多視点画像が印画された後の印刷物では、検知用パターンを多視点画像と一体化させることができる。したがって、多視点画像印画後には検知用パターンが視認されなくなり、印画品質を良くすることができる。
また、本実施の形態では、印画データからY、M、C、Bの色領域をそれぞれ抽出し、これらの色領域の中から検知用パターン100bが印画可能な領域を決定し、検知用パターン100bが印画可能な色領域が複数決定された場合の場合には優先順位(B、M、C、Yの順)にしたがって検知用パターン100bを印画する色領域を決定した(ステップS101〜S103)が、まず印画する色領域を決定し、その色領域に印画可能な大きさで検知用パターンを印画するようにしてもよい。
図29は、Y領域(図28(a)参照)に検知用パターンを印画することが決定されている場合の模式図である。Y領域はレンズ100aの長手方向の長さが短いため、幅1ピクセル、長さ30ピクセルの検知用パターン100bを印画できない。そのため、抽出されたY領域に印画可能な最大の大きさで検知用パターン100b’がY領域に印画される。印画可能な最大の大きさの検知用パターンの長さではレンチキュラーシート100の傾きを検出するのに足る長さではない場合等には、複数の直線からなる検知用パターン100b’とすればよい。
<第10の実施の形態>
本発明の第9の実施の形態では、インクリボンの色(例えば、Y、M、C,B)で印画される領域に同じ色で検知用パターンを印画したが、印画データにインクリボンの色で印画する領域があるとは限らない。
本発明の第10の実施の形態は、インクリボンの色(例えば、Y、M、C,B)及びそれに類似する色で印画される領域に検知用パターン形態である。以下、第10の実施の形態に係るプリント装置10Jについて説明する。なお、プリント装置10Jの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図30は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、印画データからY色及びその類似色、M色及びその類似色、C色及びその類似色、B色及びその類似色のそれぞれについて色領域を抽出し、これらの色領域の中から検知用パターン100bが印画可能な領域を決定する(ステップS110)。本実施の形態では、検知用パターン100bは幅1ピクセル、長さ30ピクセルで印画されるため、この大きさの領域を各色領域内に決定する。
ここで、類似色について説明する。類似色とは、色立体上で指定色(プリント装置10Jが保持するインクリボンの色。ここではY、M、C、B)と距離が近い色である。色立体とは、色の3属性である色相、明度、彩度をもとに全ての物体色を三次元空間に規則的に配置したものである。図31は色立体の一例である。図31に示す色立体では、色相環(Y、M、C)を水平に置き、無彩色を中心色にして中心から各色相に向かう方向に彩度の低いものから順に並べ、同じ彩度の色では明度の高低に応じて上下に並べている。この色立体を所定の大きさのブロックに区切り、このブロックを用いて類似色を決定する。ブロックの大きさは任意であり、ブロックの大きさ、指定ブロック範囲を変えることにより、類似色の範囲を変えることができる。
例えば、指定色から色立体上で指定ブロック範囲だけずれた色を類似色とし、指定ブロック範囲を1ブロックとすると、Y色の類似色は、Y色を示すブロック(図31の網目を掛けたブロック)の周囲1ブロック(図31の斜め線を掛けたブロック)の範囲に含まれる色となる。M色の類似色、C色の類似色、B色の類似色についても、同様にして求めることができる。
このようにして類似色を求めたら、Y色及びその類似色、M色及びその類似色、C色及びその類似色、B色及びその類似色のそれぞれについて、指定色及びその類似色で印画される色領域を印画データから抽出する。なお、抽出された色領域の中から検知用パターン100bが印画可能な領域を決定する方法は、ステップS100と同様であるため、説明を省略する。
システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な領域が決定されたか否かを判断する(ステップS101)。検知用パターン100bが印画可能な領域が決定された場合(ステップS101でYES)には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な色領域が複数決定されたか否かを判断する(ステップS102)。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が複数決定された場合(ステップS102でYES)の場合には、色の優先順位をB、M、C、Yとし、この優先順位にしたがって検知用パターン100bを印画する色領域を決定する(ステップS103)。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が1つであった場合(ステップS102でNO)、及びステップS103で色領域が決定された場合には、システムコントローラ50は、検知用パターン100bが印画可能な領域として決定された色領域に検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数存在するか否かを判断する(ステップS104)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが1つしかない場合(ステップS104でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内の検知用パターン100bを引くことが可能な位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、印画位置が含まれる色領域の指定色でこの印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS111)。
検知用パターン100bを引くことが可能なパターンが複数ある場合(ステップS104でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印刷情報を取得し、この印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS74)。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれていない場合(ステップS74でNO)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域が印画される領域を設定し、この色領域が印画される領域のうちの初期設定された印画位置(例えば色領域の略中央部)に印画位置が含まれる色領域の指定色で検知用パターン100bを印画する(ステップS112)。
印刷情報に印画位置を指定する情報が含まれている場合(ステップS74でYES)には、システムコントローラ50は、画像形成領域内にステップS100で決定された色領域又はS103で選択された色領域が印画される領域を設定し、この色領域が印画される領域のうちの指定された位置を検知用パターン100bの印画位置と設定し、印画位置が含まれる色領域の指定色でこの印画位置に検知用パターン100bを印画する(ステップS113〜S115)。
S111〜S115の処理について説明する。設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて印画位置が含まれる色領域の指定色(Y、M、Cのいずれか)のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
検知用パターン100bが印画可能な色領域が決定されなかった場合(ステップS100でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
本実施の形態によれば、プリント装置が保持する色及びその類似色の範囲で検知用パターンが印画可能な色領域を抽出するため、印画データに厳密なY、M、C、Bの色が含まれないにおいても検知用パターンを印画可能な色領域を抽出することができる。
本実施の形態によれば、類似色を含む色領域の指定色で検知用パターンを印画するため、検知用パターンを目立ちにくくすることができる。また、画像の印画に用いるインクを用いて1色で検知用パターンを印画するため、時間及びコストを短縮することができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態においても、第9の実施形態と同様に、検知用パターン100bを印画した後の画像印画時に、検知用パターン100bが印画された領域を避けて画像を印画するようにしてもよい。
<第11の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第11の実施の形態は、正面からは検知用パターンが見えず、正面以外からは検知用パターンが見える位置に検知用パターンを印画する形態である。以下、第11の実施の形態に係るプリント装置10Kについて説明する。なお、プリント装置10Kの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図32は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画するか否かを判断する(ステップS120)。例えば、プログラム格納部51又はバッファメモリ52に記憶された印画設定に、正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画することを示す情報が記憶されているか否かにより判断することができる。また、印画データの視点数により判断することもできる。この場合には、印画データが2視点以下の場合には正面視のみであるため、正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画しないと判断し、印画データが3視点以上の場合には正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画すると判断するようにしてもよい。
正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画すると判断された場合(ステップS120でYES)には、どの視点の画像のどの位置に検知用パターン100bを印画するかを選択する(ステップS121)。検知用パターン100bを印画する視点、位置は、バッファメモリ52に記憶された情報を用いることができる。また、システムコントローラ50が図示しない表示手段等へ選択指示を出力し、入力された結果を用いてもよい。
図33は、4枚の画像から構成された多視点画像(以下、4視点画像という)の場合の多視点画像の印画位置とレンズ100aとの関係を示す模式図である。図33では、視点1〜視点4の4枚の画像から構成された多視点画像が印画データとして取得された場合であり、視点1〜視点4の画像は細長い短冊状のユニットに分割される。ユニットは、全ての視点のユニットが全て1つのレンズ100aの裏面に位置できる幅で形成される。
これらのユニットは、同じ画像から形成されたユニットが隣接しないように順番に並べられる。並べる方向は、レンズ100aの長手方向と直交する方向である。図33では、視点1のユニット、視点2のユニット、視点3のユニット、視点4のユニット、視点1のユニット・・・という順番で並べられる。
複数のレンズ100aの裏面に印画された同じ画像から形成されたユニットが、レンズ100aにより同じ位置に結像される。これにより、所定の位置で所定の画像が視認可能となる。図33では視点2の画像が正面にいる視聴者の左目で視認され、視点3の画像が面にいる視聴者の右目で視認される。視点1、4は正面以外の位置にいる視聴者の右目、左目で視認される。
したがって、図33に示す場合において、正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画する場合には、視点1、4の画像に検知用パターン100bを印画することが選択される。初期設定は、5視点以上の画像を印画する場合を考慮し、レンズ100aの両端に印画される画像とする。印画する画像は、1枚でもよいし2枚以上でもよい。
システムコントローラ50は、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、このようにして決定された視点の画像(正面から視認されない画像)が印画される領域をこの画像形成領域内に設定する。そして、この正面から視認されない画像が印画される領域内の所定の位置を検知用パターンの印画位置として設定する。検知用パターン100bを印画する位置としては、画像形成領域の端部、略中央部等があげられる。初期設定は、目ただないように画像形成領域の端部とする。
システムコントローラ50は、正面から視認されない画像が印画される領域内に設定された検知用パターンの印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS122)。図34は、検知用パターン100bの印画位置を示す模式図である。図34(a)に示すように正面からは視認されず、図34(b)に示すように正面以外の位置からは視認されるような位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する。本実施の形態では、視点1、4に検知用パターン100bが印画されるため、検知用パターン100bは2本並んで印画される。図34では2枚の画像を示しているが、実際にはこの2枚の画像は重ねて印画される。
S122では、設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて黒(K)のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。これにより、検知用パターン100bが印画される。なお、検知用パターン100bは、ユニットの幅より細く印画する必要がある。
正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画すると判断されなかった場合、例えば印画データが2視点以下であった場合(ステップS120でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、正面から見えない位置に検知用パターンを印画するため、一般的に立体視を行う場合に視聴者が検知用パターンを視認しないようにすることができる。したがって、検出が容易な黒で検知用パターンを印画しつつ、検知用パターンが目立たないようにすることができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
<第12の実施の形態>
本発明の第11の実施の形態では、正面から見えない画像、位置に検知用パターンを印画したが、検知用パターンの印画位置はこれに限られない。
本発明の第12の実施の形態は、正面から見える2枚の画像のうちの1枚に検知用パターンを印画する形態である。以下、第12の実施の形態に係るプリント装置10Lについて説明する。なお、プリント装置10Lの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図35は、検知用パターン100bを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、バッファメモリ52から印画データを取得し、複数の視点(印画データを構成する画像)に分けて検知用パターン100bを印画するか否かを判断する(ステップS130)。例えば、プログラム格納部51又はバッファメモリ52に記憶された印画設定に、複数視点に分けて検知用パターン100bを印画することを示す情報が記憶されているか否かにより判断することができる。また、印画データの視点数により判断することもできる。この場合には、印画データが2視点以下の場合には正面視のみであるため、正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画しないと判断し、印画データが3視点以上の場合には正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画すると判断するようにしてもよい。
複数視点に分けて検知用パターン100bを印画すると判断された場合(ステップS130でYES)には、どの視点の画像のどの位置に検知用パターン100bを印画するかを選択する(ステップS131)。検知用パターン100bを印画する視点、位置は、バッファメモリ52に記憶された情報を用いることができる。また、システムコントローラ50が図示しない表示手段等へ選択指示を出力し、入力された結果を用いてもよい。
図33に示すように、視点2,3が正面から視認され、視点1、4が正面以外から視認される場合には、正面から視認される画像のうちの1枚(視点2又は視点3)と、正面以外から視認される画像のうちの1枚(視点1又は4)の2枚が検知用パターン100bを印画する画像として選択される。初期設定は、5視点以上の画像を印画する場合を考慮し、レンズ100aの略中央に印画される画像1枚と、端部に印画される画像1枚とする。
システムコントローラ50は、所定の位置を印画開始位置とした時の画像形成領域をレンチキュラーシート100上に設定し、このようにして決定された複数視点の画像が印画される領域をこの画像形成領域内に設定する。そして、この複数視点の画像が印画される領域内の所定の位置を検知用パターンの印画位置として設定する。検知用パターン100bを印画する位置としては、画像形成領域の端部、略中央部等があげられる。初期設定は、目ただないように画像形成領域の端部とする。
システムコントローラ50は、複数視点の画像が印画される領域内に設定された検知用パターンの印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS132)。図35は、検知用パターン100bの印画位置を示す模式図である。図35(a)に示すように正面から1本の検知用パターン100bが視認され、図34(b)に示すように正面以外の位置から1本の検知用パターン100bが視認されるような位置を検知用パターン100bの印画位置として設定する。図34では2枚の画像を別々に示しているが、実際にはこの2枚の画像は重ねて印画されるため、検知用パターン100bは2本並んで印画される。なお、検知用パターン100bは、ユニットの幅より細く印画する必要がある。
S132では、設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて黒(K)のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。
これにより、正面及びそれ以外の位置から1本ずつ検知用パターン100bが視認されるように、検知用パターン100bが印画される。そのため、正面、正面以外のどの位置においても検知用パターン100b全体は視認されず、右目又は左目のどちらかのみで検知用パターン100bが視認される。
正面から見えない位置に検知用パターン100bを印画すると判断されなかった場合、例えば印画データが2視点以下であった場合(ステップS120でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100bの印画位置と設定し、この印画位置に黒で検知用パターン100bを印画する(ステップS17)。
これにより検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、正面、正面以外のどの位置においても検知用パターン全体は視認されず、右目又は左目のどちらかのみで検知用パターンが視認されるように、検知用パターンを印画することができる。なお、右目又は左目のどちらかでしか見えないものは色が薄く見えることは一般的に知られていることである。したがって、本実施の形態に示すように右目又は左目のどちらかのみで検知用パターンが視認されるようにすることで、検出が容易な黒で検知用パターンを印画しつつ、検知用パターンが目立たないようにすることができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
<第13の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に1本の直線からなる検知用パターンを印画したが、検知用パターンの形態はこれに限られない。
本発明の第13の実施の形態は、検知用パターンの印画位置を示す情報がわかるような検知用パターンを印画する形態である。以下、第13の実施の形態に係るプリント装置10Mについて説明する。なお、プリント装置10Mの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図37は、検知用パターン100b、100cを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
レンチキュラーシート100の端部から画像を印画した場合に、画像内に検知用パターン100cが印画されるようにするか否かを判断する(ステップS13)。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成しない場合(ステップS13でYES)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52に記録された印画データ及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を設定する(ステップS14)。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成する場合(ステップS13でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域(図9、10斜線で示す領域)の端部を検知用パターン100bの印画位置として設定する。そして、システムコントローラ50は、検知用パターン100bの印画位置に基づいて、検知用パターン100bの印画位置を示す情報を付加された検知用パターン100cを印画するかどうかを判断する(ステップS140)。この判断は、プログラム格納部51又はバッファメモリ52に記憶された印画設定に基づいて行うことができる。また、例えば印画データが3視点以上の場合には検知用パターンがどこに印画されているかを示す情報を付加する等、印画データの視点数に基づいて行うこともできる。
検知用パターン100bの印画位置を示す情報が付加された検知用パターン100cを印画すると判断された場合(ステップS140でYES)には、ステップS14、S16で決定された検知用パターン100cの印画領域がどの視点の印画領域に含まれるかを検出し、その検出された情報に基づいて検知用パターン100bの印画位置を示す情報が付加された検知用パターン100cを生成する(ステップS141)。検知用パターン100bの印画位置を示す情報は、検知用パターン100cが印画される視点(画像)を示す情報(以下、視点情報という)であり、この視点情報は1本又は複数の線で構成される。
図33に示すような視点1〜視点4の4視点(4枚の画像)からなる印画データに検知用パターン100bの印画位置を示す情報が付加された検知用パターン100cを印画する場合を例に説明する。図38は、視点1〜4のそれぞれに検知用パターン100cを印画する場合における検知用パターン100cの例である。
図38(a)、(b)は、検知用パターン100bが視点1の画像に印画されることを示す視点情報が付加された検知用パターン100cの例である。検知用パターン100cが視点1の画像に印画されることを示す視点情報は、1本の短い直線からなる。
図38(c)、(d)は、検知用パターン100bが視点2の画像に印画されることを示す視点情報が付加された検知用パターン100cの例である。検知用パターン100cが視点2の画像に印画されることを示す視点情報は、2本の短い直線からなり、これを縦に(1本の直線上に)並べると図38(c)に示す視点情報となり、横に並べると図38(d)に示す視点情報となる。
図38(e)、(f)は、検知用パターン100bが視点3の画像に印画されることを示す視点情報が付加された検知用パターン100cの例である。検知用パターン100cが視点3の画像に印画されることを示す視点情報は、3本の短い直線からなり、これを縦に(1本の直線上に)並べると図38(e)に示す視点情報となり、横に並べると図38(f)に示す視点情報となる。
図38(g)、(h)は、検知用パターン100bが視点4の画像に印画されることを示す視点情報が付加された検知用パターン100cの例である。検知用パターン100cが視点4の画像に印画されることを示す視点情報は、4本の短い直線からなり、これを縦に(1本の直線上に)並べると図38(g)に示す視点情報となり、横に並べると図38(h)に示す視点情報となる。
この視点情報は、レンチキュラーシート100の傾き等を検出するための検知用パターン100bに対して縦に並べてもよいし、横に並べてもよい。図38(a)、(c)、(e)、(g)は縦に並べた視点情報と検知用パターン100bとを縦に(1本の直線上に)並べたものである。検知用パターン100bはレンズ100aの長手方向と平行であるため、視点情報と検知用パターン100bとはレンズ100aの長手方向と平行に、並べられる。
図38(b)、(d)、(f)、(h)は横に並べた視点情報と検知用パターン100bとを横に並べたものである。検知用パターン100bはレンズ100aの長手方向と平行であるため、視点情報を構成する直線と検知用パターン100bとはレンズ100aの長手方向と直交する方向に平行に並べられる。図38(b)、(d)、(f)、(h)は横に並べた視点情報と検知用パターン100bとを横に並べたものであるが、縦に並べた視点情報と検知用パターン100bとを横に並べてもよい。
画像とレンズ100aとの位置は印画データによって一義的に決まる。したがってこのような検知用パターン100cを印画することにより、検知用パターン100bがレンズ100aのどこに位置しているか明確に表示することができる。
システムコントローラ50は、ステップS142で生成された検知用パターン100cに含まれる検知用パターン100bが、検知用パターン100bの印画位置(本実施の形態では、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域の端部)となるように、検知用パターン100cを印画する(ステップS142)。
検知用パターン100bの印画位置を示す情報が付加された検知用パターン100cを印画すると判断されなかった場合(ステップS140でNO)には、検知用パターン100bの印画位置(本実施の形態では、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域の端部)に検知用パターン100bを印画する(ステップS143)。
ステップS142、S143では、知用パターン100bの印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて黒(K)のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。
これにより検知用パターン100b、100cがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画され、その後画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、検知用パターンがどこに位置しているかの情報を明確に表示することができる。したがって、画像の印画開始位置等を印画時に測定、計算しないで済むため、印画スピードをアップすることができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
<第14の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、必ず画像形成領域となる領域の端部に1本の直線からなる検知用パターンを印画したが、検知用パターンの形態はこれに限られない。
本発明の第14の実施の形態は、文字や図形からなる検知用パターンを印画する形態である。以下、第14の実施の形態に係るプリント装置10Nについて説明する。なお、プリント装置10Nの構成、制御系及び動作のうちの印画時の処理動作はプリント装置10Aと同一であるため説明を省略し、検知用パターン100bを印画する処理について説明する。また、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図39は、文字、図形検知用パターン100dを印画する処理の流れを示すフローチャートである。この印画処理はシステムコントローラ50によって制御される。この印画処理をシステムコントローラ50に実行させるためのプログラムはプログラム格納部51に記憶されている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介して給紙部10aより挿入されたレンチキュラーシート100をプリント装置10A内部に搬送する(ステップS10)。この段階で、レンチキュラーシート100の先端はクランパ30により挟持され、レンチキュラーシート100の粗い位置決めが行われている。
システムコントローラ50は、シート搬送機構431を介してレンチキュラーシート100の搬送方向とレンズ100aの長手方向との角度を垂直、すなわちサーマルヘッド14の配列方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるようにレンチキュラーシート100の角度を調整し(ステップS11)、センサ部53の検出結果に基づいてレンチキュラーシートサイズを取得する(ステップS12)。
システムコントローラ50は、文字や画像からなる検知用パターン100dを印画するかどうかを判断する(ステップS150)。この判断は、プログラム格納部51又はバッファメモリ52に記憶された印画設定に基づいて行うことができる。検知用パターン100dは、予めプログラム格納部51に記憶させておいてもよいし、PCやデジタルカメラから通信I/F55を介して受信してバッファメモリ52に記憶させてもよい。
文字や画像からなる検知用パターン100dを印画する場合(ステップS150でYES)には、システムコントローラ50は、プログラム格納部51又はバッファメモリ52から検知用パターン100dを選択する(ステップS151)。検知用パターン100dの候補が複数記憶されている場合には、プログラム格納部51又はバッファメモリ52に記憶された印画設定に基づいて所望の検知用パターン100dを選択してもよいし、初期設定の検知用パターン100d(例えば、最初に記憶されたもの)を選択してもよい。
システムコントローラ50は、ステップS151で検知用パターン100dが選択されると、選択された検知用パターン100d及び検知用パターン100dに関する情報を取得する。検知用パターン100dに関する情報は、検知用パターン100dが文字、図形、文字及び図形の組み合わせのどれであるか、検知用パターン100dの印画色、どの方向をレンズ100aと平行に印画すべきかを示す情報(印画方向)であり、これらはプログラム格納部51又はバッファメモリ52に検知用パターン100dと共に記憶されている。印画方向は、検知用パターン100dの直線部の長さや方向を解析し、直線部の総和の長さが最も長い方向又は最も長い直線の方向がレンズ100aの長手方向と平行となるように、予め設定されている。また、印画方向として、検知用パターン100dの長手方向の直線部が検知用パターン100dの長手方向に直交する方向の直線部より長いと推定し、検知用パターン100dの長手方向をレンズ100aの長手方向と平行となるように設定してもよい。
文字や画像からなる検知用パターン100dを印画しない場合(ステップS150でNO)には、システムコントローラ50は、直線からなる検知パターン100bを選択する(ステップS152)。
レンチキュラーシート100の端部から画像を印画した場合に、画像内に検知用パターン100bが印画されるようにするか否かを判断する(ステップS13)。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成しない場合(ステップS13でYES)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52に記録された印画データ及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、多視点画像の印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を設定する(ステップS14)。
レンチキュラーシート100の端部に意識的に余白領域を形成する場合(ステップS13でNO)には、システムコントローラ50は、バッファメモリ52から余白領域の設定値を取得し(ステップS15)、バッファメモリ52に記録された印画データ、余白領域の設定値及びステップS12で取得したレンチキュラーシートサイズに基づいて、画像形成領域のうちの印画位置がずれたとしても必ず画像形成領域となる領域を求める(ステップS16)。
システムコントローラ50は、ステップS14、16で求められた必ず画像形成領域となる領域の端部を検知用パターン100b、100dの印画位置を設定する。以上により、印画する検知用パターンと、検知用パターンの印画位置が決定される。システムコントローラ50は、ステップS150〜S153の結果に基づいて、印画対象の検知用パターンが文字や図形からなる検知用パターン100dであるか、直線からなる検知用パターン100bであるかを判断する(ステップS153)。
印画対象の検知用パターンが文字や図形からなる検知用パターン100dである場合(ステップS153で文字or図形)には、システムコントローラ50はステップS151で選択した検知用パターン150dをYMC分解・画像処理部56に入力し、YMC分解・画像処理部56は検知用パターン150dが検知用パターン100dの印画位置において視聴者から文字や図形として視認されるように、印画データに応じて検知用パターン150dを補正する(ステップS154)。
例えば、図33に示すような4視点画像が印画される場合に、図40(a)に示すような「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dを印画する場合を考える。
まず、YMC分解・画像処理部56は、「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dを印画データの視点数にあわせて分割する。分割する方向は、印画方向に直交する方向である。図33に示す場合には、4視点画像を構成する4枚の画像はYMC分解・画像処理部56により短冊状のユニットに分割されている。そのため、「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dもYMC分解・画像処理部56によりこのユニットと同じ幅で分割される。
YMC分解・画像処理部56は、分割されたユニットを印画方向と直交する方向に視点数だけ並べることにより検知用パターン150dを印画用に補正する。例えば、「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dがユニットA〜Cに分割されたとすると、ユニットAを4つ並べ、その隣にユニットBを4つ並べ、更にその隣にユニットCを4つ並べることにより、「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dが4視点用に補正される。
システムコントローラ50は、印画対象の検知用パターンが文字や図形からなる検知用パターン100dである場合(ステップS153で文字or図形)にはステップS154で補正された検知用パターン100dを、印画対象の検知用パターンが直線からなる検知用パターン100dである場合(ステップS153で直線)には検知用パターン100bを、設定された印画位置に印画する(ステップS155)。すなわち、システムコントローラ50は、設定された印画位置がサーマルヘッド14の直下に位置するように、シート搬送制御部421を介してクランパ30を駆動してレンチキュラーシート110を搬送する。そして、システムコントローラ50は、リボンケージ12を回転させて所定の色のインクリボンをサーマルヘッド14の位置に移動させ、インクリボン駆動機構433でレンチキュラーシート100の移動速度よりも若干速い速度で巻取りリール16にインクリボンを巻き取りながら、サーマルヘッド14に通電して発熱させる。検知用パターン100dはステップS151で取得された印画色又は黒で印画される。ステップS151で取得された印画色が複数色からなる場合には、各色毎に同様の処理を行う。
これにより、印画対象の検知用パターンが文字や図形からなる検知用パターン100dである場合(ステップS153で文字or図形)には、図40(a)に示すように、「FUJIFILM」という文字が認識可能な図形からなる検知用パターン100dの印画方向とレンズ100aの長手方向とが平行となるように、かつ「FUJIFILM」という文字がどの視点からも認識できるように印画用パターン100dがレンチキュラーシート100に印画される。また、印画対象の検知用パターンが直線からなる検知用パターン100dである場合(ステップS153で直線)には、検知用パターン100bがレンズ100aの長手方向と平行となるようにレンチキュラーシート100に印画される。
検知用パターン100b、100dの印画と同時に、画像形成領域に関する情報がバッファメモリ52に記憶される。その後、画像の印画が行われる。
本実施の形態によれば、検知用パターンを構成する文字、図形が認識できるように印画用パターンを印画することができる。すなわち、検知用パターンを隠すのでは無く、積極的に見せて利用することができる。例えば、検知用パターンを構成する文字として社名、日付、画像ファイル名、図形としてロゴ、マーク等があげられる。検知用パターンを印画することには代わりが無いため、これを用いてレンチキュラーシートの傾きを容易に検出できるようにすることができる。また、画像形成領域内に検知用パターンを印画するため、シート利用効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、図40(a)に示すような図形からなる検知用パターン100dをレンチキュラーシート100に印画した(図40(b)参照)が、レンズ100aと平行な直線部(図40(b)一点鎖線で囲まれて領域を参照)が短いため、検出精度が低下する可能性がある。そのため、図40(b)に示すように検知用パターン100dに隣接して検知用パターン100dの長手方向、すなわちレンズ100aの長手方向と平行に直線を印画するようにしてもよい。また、図40(c)に示すように、検知用パターン100dを囲む枠を印画するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ステップS150で図形からなる検知用パターン100dを選択したが、検知用パターン100dは図形に限られず、文字からなる形態も考えられる。この場合には、レンズ100aと平行な直線部が最も長くなるように、フォントや印画方向を決定する。これにより、直線情報が増加し、レンチキュラーシート100の傾きの検出等が容易となり、検知用パターンとしての能力を向上させることができる。
例えば、ステップS150で「富士フイルム」という文字からなる検知用パターンが選択された場合を例に説明する。まず、直線部を増やすため、角っぽいフォント、すなわち直線部を多く含むフォント(例えばゴシック体)で印画することを決定する。そして、直線部を多く含むフォントで印画した時の直線の長さ及び方向を解析し、直線の長さの総和が最も長い方向がレンズ100aの長手方向と平行なるように印画方向を決定する。この場合には、レンズ100aの長手方向に沿って「富士フイルム」という文字が並ぶように印画方向を決定する。これにより、図41(a)に示すように、レンズ100aの長手方向に沿って「富士フイルム」という文字が並ぶようにゴシック体で「富士フイルム」という検知用パターン100eがレンチキュラーシート100に印画される。なお、印画方向の決定方法はこれに限られない。例えば、最も長い直線の方向がレンズ100aの長手方向と平行なるように印画方向を決定する
但し、角っぽいフォントを用いて、レンズ100aと平行な直線部の長さが最も長くなるように決定された印画方向で検知用パターン100eを印画しても、レンズ100aと平行な直線部が短く、検出精度が低下する場合が考えられる。そのため、図41(b)に示すように、検知用パターン100eをレンズ100aの長手方向に所定の倍率で拡大して印画することにより、直線情報をより増やすようにしてもよい。
また、直線情報を増加させる方法は、フォントを工夫する場合に限られない。例えば、選択された文字をセグメント表示で表示するようにしてもよい。図44(a)は、「Abcd」という文字を7セグメント表示で表示させた検知用パターン100fを印画した例である。セグメント表示を構成する各要素は直線であるため、直線情報を増加させ、かつ文字を読解可能に表示させることができる。
セグメント表示で検知用パターンを表示する場合には、要素数をX方向(文字の横方向)、Y方向(文字の縦方向)を数え、要素数の多い方向をレンズ100aの長手方向と平行となるように印画するようにしてもよい。「Abcd」という文字を7セグメント表示させた場合には、X方向が8セグメント、Y方向は11セグメントであるので、図43(b)に示すようにY方向がレンズ100aの長手方向と一致するように検知用パターン100f’を印画するようにしてもよい。
また、図形からなる検知用パターン100dとして、バーコードに見えるような検知用パターン(以下、バーコード型検知用パターンという)を印画してもよい。図44にバーコード型検知用パターン110gを印画した例を示す。バーコード型検知用パターン110gは、バーコードと同様に、複数の直線が所定の間隔で平行に並べられて構成されたものであり、この複数の直線がそれぞれレンズ100aの長手方向と平行となるように印画される。その結果、複数の直線がレンズ100aの長手方向と直交する方向に並べられた検知用パターン100gが印画される。これにより、直線情報が多い検知用パターンを印画することができる。また、バーコード型検知用パターンに検知用パターンの印画位置を示す情報を含めるようにしてもよい(検知用パターンの印画位置を示す情報については、第13の実施の形態を参照)。
また、文字と図形とを組み合わせた検知用パターンを印画してもよい。例えば、図41(a)に示すような「富士フイルム」という文字と、直線や枠などの図形とを組み合わせた検知用パターンを、直線や枠の直線部がレンズ100aの長手方向と平行となるように印画してもよい。
なお、図22、図34、図36、図40(b)、図41、図42、図43、図44では、レンズ100aを一部だけ表示しているが、これはレンズ100aの長手方向がどちらであるかを示すためであり、レンズ100aはレンチキュラーシート100全体に形成されている。また、図22、図34、図36、図40(b)、図41、図42、図43、図44に表示された枠は画像形成領域を示すものである。この画像形成領域を示す枠内に薄く絵が表示されているが、これは画像形成領域内に印画されることを示すためであり、実際には画像形成領域を示す枠及び絵は表示されていない。
本発明の各実施の形態は、それぞれ独立して実施してもよいし、複数の実施の形態を組み合わせて実施してもよい。
本発明の適用範囲はインクリボンを使用した昇華型プリンタに限定されず、印画媒体もレンズ面と印画面を有するレンチキュラーシートに限定されない。本発明は、印刷媒体を搬送路に沿って往復させながら印刷媒体に画像を形成する各種方式(例えばサーモオートクローム(TA)プリンタ、インクジェットプリンタ、溶融型熱転写方式、銀塩写真(熱現像転写)方式、ゼロインク(登録商標))にも適用されうる。
10:プリント装置、12:リボンケージ、14:サーマルヘッド、16:巻取りリール、18:供給リール、20:プラテンローラ、22:搬送ローラ、24:キャプスタン、26:樹脂製ガイド、30:クランパ、32:駆動ベルト、34:駆動プーリ、36:従動プーリ、38:ガイドレール、40、42:フォトインタラプタ、44:駆動モータ、46:減速機構、50:システムコントローラ、51:プログラム格納部、52:バッファメモリ、53:センサ部、54:操作部、55:通信インターフェース(通信I/F)、56:YMC分解・画像処理部、60:制御部、61:機構部、62:ヘッドドライバ、100:レンチキュラーシート

Claims (26)

  1. 多視点画像を取得する画像取得手段と、
    半円筒状又は円弧状の細長いレンズが連続して複数配列されたレンズ面と、前記レンズ面の反対側の略平坦に形成された印画面とからなる光透過性のレンチキュラーシートを搬送する搬送手段と、
    前記取得された多視点画像に基づいて、多視点画像が印画される領域である画像形成領域を前記レンチキュラーシート上に設定する画像形成領域設定手段と、
    前記取得された多視点画像に基づいて直線を含む検知用パターンの印画位置を設定する印画位置設定手段であって、前記直線が前記レンズの長手方向と平行になるように前記画像形成領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定する印画位置設定手段と、
    前記検知用パターンの印画位置に前記検知用パターンを印画し、かつ前記画像形成領域に前記多視点画像を印画する印画手段と、
    を備えたことを特徴とするプリント装置。
  2. 前記レンチキュラーシートに光を照射し、前記レンチキュラーシートで反射した光又は前記レンチキュラーシートを透過した光を検出することにより検知用パターンを読み取る読取手段と、
    前記検知用パターンの読取結果に基づいて前記レンチキュラーシートの傾きを検出する第1の傾き検出手段と、を備え、
    前記搬送手段は、前記検出されたレンチキュラーシートの傾きを補正する機構を有することを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記レンチキュラーシートの大きさを示す情報を取得するシートサイズ取得手段を備え、
    前記画像形成領域設定手段は、前記取得されたレンチキュラーシートの大きさを示す情報に基づいて画像形成領域を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント装置。
  4. 前記レンチキュラーシートには、当該レンチキュラーシートの大きさを示すシートサイズ情報が表示されており、
    前記シートサイズ取得手段は、前記シートサイズ情報を取得することを特徴とする請求項3に記載のプリント装置。
  5. 前記画像形成領域設定手段は、前記画像形成領域内に印画される視点数が少ない視点減少領域があるか否かを判断し、
    前記印画位置設定手段は、前記視点減少領域がある場合には、当該視点数減少領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  6. 前記画像形成領域内にトリミング領域を設定するトリミング領域設定手段を備え、
    前記印画位置設定手段は、前記トリミング領域でない領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  7. 前記印画手段により前記多視点画像が印画されたレンチキュラーシートの前記トリミング領域を切断する切断手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載のプリント装置。
  8. 前記画像取得手段は、枠が付加された多視点画像を取得し、
    前記画像形成領域設定手段は、前記枠が付加された多視点画像が印画される領域のうちの前記枠が印画される領域を前記レンチキュラーシート上に設定し、
    前記印画位置設定手段は、前記枠が印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  9. 前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて黒で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、
    前記印画位置設定手段は、前記設定された黒色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  10. 前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて所定の輝度以下で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、
    前記印画位置設定手段は、前記所定の輝度以下で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  11. 前記印画手段は、黒色を用いて前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のプリント装置。
  12. 前記検知用パターンと同一の大きさの領域を前記画像印画領域から抽出してこの領域の平均輝度を算出する平均輝度算出手段と、
    前記印画位置設定手段は、前記算出された平均輝度が最も低い領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、
    前記印画手段は、前記算出された平均輝度が最も低い領域の平均色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  13. 前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいてY、M、Cの3色のうちの所定の色で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、
    前記印画位置設定手段は、前記所定の色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、
    前記印画手段は、前記所定の色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  14. 前記画像形成領域設定手段は、前記取得された多視点画像に基づいて前記所定の色及び前記所定の色に類似する色で印画される領域を前記画像形成領域内に設定し、
    前記印画位置設定手段は、前記前記所定の色及び前記所定の色に類似する色で印画される領域内に前記検知用パターンの印画位置を設定し、
    前記印画手段は、前記所定の色で前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装置。
  15. 前記印画手段は、前記検知用パターンが印画された部分については画像の印画を行わないことを特徴とする請求項12又は13に記載のプリント装置。
  16. 前記印画位置設定手段が前記検知用パターンの印画位置を複数決定できるか否かを判断する判断手段を備え、
    前記印画位置設定手段は、前記検知用パターンの印画位置を複数決定できる場合には、この複数決定できる検知用パターンの印画位置のうちの前記読取手段に最も近い印画位置、前記レンズの長手方向と平行方向の長さが最も長い印画位置、及び前記レンチキュラーシートの端部に最も近い印画位置のいずれかを前記検知用パターンの印画位置として決定することを特徴とする請求項2に記載のプリント装置。
  17. 前記検知用パターンは、前記レンズの長手方向に直交する方向又は平行する方向のいずれかに並べられた複数の直線で構成されたことを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のプリント装置。
  18. 前記検知用パターンは、当該検知用パターンの印画位置を示す直線を含むことを特徴とする請求項17に記載のプリント装置。
  19. 前記多視点画像は、複数の画像を細長い短冊状のユニットに分割し、同じ画像から分割されたユニットが隣接しないようにこれらのユニットを並べて合成した多視点画像であり、
    前記検知用パターンは、前記短冊状のユニットの幅より細い直線であることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のプリント装置。
  20. 前記検知用パターンは、文字、図形又は文字と図形との組み合わせからなり、
    前記印画手段は、前記検知用パターンが文字、図形又は文字と図形との組み合わせであることが認識できるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のプリント装置。
  21. 前記印画手段は、前記検知用パターンの長手方向と前記レンズの長手方向とが平行となるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項20に記載のプリント装置。
  22. 前記印画手段は、前記検知用パターンの長手方向と平行な直線を前記検知用パターンに隣接して印画する又は前記検知用パターンを囲む枠を印画することを特徴とする請求項20又は21に記載のプリント装置。
  23. 前記検知用パターンに関する情報を取得する検知用パターン情報取得手段を備え、
    前記印画手段は、前記検知用パターンに関する情報として検知用パターンが文字を含むことが取得された場合には、直線部を多く含むフォント又はセグメント表示で前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載のプリント装置。
  24. 前記検知用パターンに含まれる直線の向き及び長さを解析する検知用パターン解析手段を備え、
    前記印画手段は、最も長い直線の向きが前記レンズの長手方向と平行となるように、又は直線の長さの総和が最も長い方向が前記レンズの長手方向と平行となるように前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項20から23のいずれかに記載のプリント装置。
  25. 前記印画手段は、前記検知用パターンを前記レンズの長手方向に拡大して印画することを特徴とする請求項20から24のいずれかに記載のプリント装置。
  26. 前記印画手段は、前記レンチキュラーシートの任意の位置に直線を印画し、
    前記レンチキュラーシートの任意の位置に印画された直線に基づいて前記レンチキュラーシートの傾きを検出する第2の傾き検出手段と、を備え、
    前記搬送手段は、前記検出されたレンチキュラーシートの傾きを補正し、
    前記印画手段は、前記搬送手段により傾きが補正されたレンチキュラーシートに前記検知用パターンを印画することを特徴とする請求項1から25のいずれかに記載のプリント装置。
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