JP2011194307A - 土壌処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】嫌気性微生物を希釈した希釈水を、嫌気性微生物の活性を低下させることなく土壌中に注入して、良好なバイオオーグメンテーションを行うことができる土壌処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【解決手段】嫌気性微生物を希釈原水で希釈して希釈水を作成し、この希釈水を土壌中に注入して有機塩素化合物を脱塩素化する土壌処理方法において、脱酸素処理した希釈原水によって嫌気性微生物を希釈することを特徴とする土壌処理方法。脱酸素処理を行うには、希釈原水に栄養剤を添加して好気生物膜を有した活性炭塔12に通水して処理するのが好適である。
【選択図】図1

Description

本発明は、土壌中に嫌気性微生物を添加することによって土壌中の有機塩素化合物を原位置にて微生物分解処理する土壌処理方法及び装置に関する。
揮発性有機塩素化合物等によって汚染された土壌や地下水などの浄化方法として、汚染現場に揮発性有機塩素化合物を分解する土着の微生物が存在する場合、汚染浄化対象領域に土着の微生物の栄養源等を加え、土着の微生物を活性化することで汚染物質の分解を促進するバイオスティミュレーション工法が実用化されている(特開2002−1304、特開2003−53321)。また、揮発性有機塩素化合物に対する分解能力の高い微生物を培養し、汚染現場等に投与して浄化を行うバイオオーグメンテーションと呼ばれる技術もある(特開2003−53321、特開2008−272530)。
揮発性有機塩素化合物の微生物による脱塩素化方法としては、好気性微生物による脱塩素化方法と嫌気性微生物による脱塩素化方法とがある。
好気性微生物による脱塩素化は、地中に電子供与体としてのトルエンやフェノール、メタンと電子受容体としての酸素を供給することにより、共代謝を起こすことができる。好気性微生物による脱塩素化は、脱塩素化の速度は大きいが、微生物の増殖と脱塩素化が独立しているため、脱塩素化とは別に微生物を増殖させるための余分なエネルギーを獲得するための炭素源が必要となる。
嫌気性微生物による脱塩素化の場合は、ハロゲン呼吸による脱塩素化と連動してエネルギーを獲得するので、共代謝のように増殖のための余分なエネルギーを獲得するための炭素源がいらないため、効率がよい。
嫌気性微生物は、酸素によって生存あるいは成長が阻害されるため、嫌気性微生物の生存あるいは成長には遊離酸素の除去が必要となる。好気性菌は遊離酸素の有毒物質を分解するのに必要なカタラーゼやSuperoxide
dismutaseなどの酵素をもっているが、嫌気性菌はこれらの酵素をもたず、活性酸素が致死的に作用する。そこで、バイオオーグメンテーションを実施するのに先立って、糖や有機酸を地中に加え、地中に存在する土着の好気生微生物を増殖させ、好気性微生物の好気呼吸により嫌気状態をつくりだすことが行われている。
特開2002−1304 特開2003−53321 特開2008−272530
バイオスティミュレーションにおいては、微生物を広範囲に(より下流側まで)分散させるために、薬剤を水で希釈して粘性を下げた上で土壌中に注入することが既に知られている(上記特開2002−1304、特開2003−53321)。そこでバイオオーグメンテーションにおいても、大量の水(水道水、地下水、工業用水など)で嫌気性微生物と栄養剤を希釈して土中に注入すれば、微生物が広範囲に分散され、有機塩素化合物の分解効率が向上することが期待される。
ところが、本発明者が種々実験を重ねたところ、微生物を水で希釈した場合、経時的に嫌気性微生物の活性が低下することが分かった。その原因を調査したところ、希釈水中に溶存酸素が存在することによって、希釈後から土壌中に注入するまでのわずかの間に嫌気性微生物の活性が低下するためであることが判明した。
本発明は上記問題を解消するものであって、嫌気性微生物を希釈した希釈水を、嫌気性微生物の活性を低下させることなく土壌中に注入して、良好なバイオオーグメンテーションを行うことができる土壌処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の土壌処理方法は、嫌気性微生物を希釈原水で希釈して希釈水を作成し、この希釈水を土壌中に注入して有機塩素化合物を脱塩素化する土壌処理方法において、脱酸素処理した希釈原水によって嫌気性微生物を希釈することを特徴とするものである。
本発明では、酸化還元電位がゼロ以下となるように希釈原水を脱酸素処理することが好ましい。
脱酸素処理としては、希釈原水に栄養剤を添加して好気生物膜処理するものが好適である。
この好気生物膜処理としては、好気性微生物を担持した活性炭に希釈原水を接触させるものが好適である。
本発明の土壌処理装置は、嫌気性微生物を希釈原水で希釈して希釈水を作成する希釈水作成手段と、この希釈水を土壌中に注入する注入手段とを有する土壌処理装置において、希釈原水を脱酸素処理する脱酸素手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、希釈原水により嫌気性微生物が希釈された希釈水を汚染土壌に注入することにより、嫌気性微生物を土壌中の広い範囲に浸透させることができ、土壌中の広い範囲にわたって有機塩素化合物を効率よく分解処理することができる。また、本発明では、希釈原水を脱酸素処理した後に嫌気性微生物を希釈するので、嫌気性微生物が溶存酸素により活性低下することを低減でき、土壌中で十分な活性を維持して有機塩素化合物を効率よく脱塩素化することが可能となる。
なお、希釈原水を酸化還元電位がゼロ以下となるように脱酸素処理しておくことにより、長時間にわたって嫌気性微生物の活性低下を防止することができる。
還元処理として還元剤など薬剤添加でなく好気生物膜処理を採用することにより、薬剤添加が不要となり、かつ希釈水中に薬剤由来の不純物が残留しない。特に、この好気生物膜処理を生物活性炭に接触させる方式にすると、効率よく脱酸素処理を行うことができる。
本発明方法及び装置を説明するフロー図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明は、脱酸素処理された希釈原水で嫌気性微生物を希釈した後、好ましくは栄養剤と共に土壌中に注入して有機塩素化合物を分解するものである。浄化対象となる有機塩素化合物としては、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、ビニルクロライド、トリクロロエタン、PCB、ダイオキシン等が例示されるが、これに限定されない。
嫌気性微生物としては、デハロコッコイデス属細菌、デハロバクタ−属細菌、トリクロロバクタ−属細菌等が挙げられ、特にデハロコッコイデス属細菌を好適に使用できる。純化されたこれらの嫌気性微生物を、それ1種で、あるいは複数種の微生物とともにコンソ−シアを形成した状態の複合微生物として、発酵槽やタンク等を用いて培養したものを利用するのが好ましい。
この嫌気性微生物を希釈するための希釈原水としては工業用水、水道水、地下水などを利用することができる。本発明では、希釈原水を、嫌気性微生物の生育阻害や活性低下がおこらない範囲まで脱酸素すればよいが、溶存酸素濃度をより低く(酸化還元電位をより低く)しておけば、希釈水を土壌中に注入するまで長い期間がかかったりすることにより外部から酸素が混入したとしても、嫌気性微生物の活性低下が起こりづらいので好ましい。具体的には、希釈の酸化還元電位を±0mV以下まで(例えば0〜−600mVに)低下させておくことが好ましく、−150mV以下にしておくことがより好ましい。ただし、実際には嫌気性微生物を希釈後にすぐに(例えば30分〜1時間後)土壌中に注入することが多いため、酸化還元電位を±0mV以下にしておけば問題ない。
希釈原水を脱酸素処理するには、希釈原水を好気生物膜処理するのが好ましい。好気生物膜処理を行うには、活性炭、樹脂、不織布等の微生物が付着し易い担体をタンクやカラム等の容器に充填し、該水溶液を間欠的あるいは連続的に通液することにより、担体表面で微生物を増殖させ、その有機物酸化反応により、酸化還元電位が低下した脱酸素処理希釈水を得るのが好ましい。また、有機物および窒素・リン等の無機栄養源を含む希釈原水をタンク、カラム等に満たし、通気を遮断した状態で数時間から数日放置することによっても、好気性微生物の酸素呼吸ならびに発酵反応等によって溶液中の溶存酸素が消費され酸化還元電位が低下する。
この脱酸素処理を行うに際し、希釈原水に予め栄養剤を添加しておくと、栄養剤と溶存酸素や生物膜との接触効率が高くなるため、溶存酸素の消費効率が高くなり、生物膜処理のSVを高くすることができるので好ましい。SVが低すぎるとカラムが大型化する上にメタン発酵菌が優位となる。逆にSVが高すぎると十分に脱酸素しないおそれがある。生物活性炭を一過式としたときはSV2〜30h−1とするのが好ましい。
栄養剤としては、好気性微生物による分解によって容易に酸素を消費できる易分解性有機物であることが望ましい。例えば、グルコ−ス等の糖類、でんぷん、酢酸やクエン酸、メタノール、エタノール、ペプトン、酵母エキス等の有機物などが好適であるが、これに限定されない。
なお、好気生物膜処理により栄養剤は微量だけ部分分解されるが、栄養剤を溶存酸素に対して過剰量存在させておくことにより、未分解の栄養剤が嫌気性微生物と共に地中に注入されるようになり土壌処理が効率よく行われる。
希釈原水を脱酸素処理する方法としては、好気生物膜処理の他に、鉄還元、亜硫酸ナトリウム等の薬品による還元処理を実施できる。ただし余分な薬品を使う必要がない、栄養剤添加と両立できる、連続的(半永久的)に利用できる、といった点で好気生物膜処理が好ましい。
脱酸素した希釈原水に対する外部からの酸素の溶解を防ぐために、脱酸素処理した希釈原水をできるだけ大気に晒されないように密閉系に維持することが望ましい。そのため、脱酸素処理した希釈原水に対する栄養剤などの各種薬剤や嫌気性微生物の添加はインライン注入で行うことが好ましい。また、タンクやカラムのヘッドスペ−ス部の空間をなるべく排除するか、窒素等の不活性ガスで置換しておくことが望ましい。
また、脱酸素処理した希釈原水で嫌気性微生物を希釈して希釈水を作成した後は希釈水を土壌中に添加するまでできるだけ短時間とするのがよい。これによりたとえ外部から多少の酸素の混入があっても嫌気性微生物の活性が低下する前に土壌中に注入することになるので好ましい。具体的には希釈水作成から土壌注入までの時間は2時間以内が好ましく、0.5時間以内がより好ましい。最も好ましいのは希釈水作成の直後(例えば5分後)に土壌注入することである。
脱酸素した希釈原水で嫌気性微生物を希釈して調製した嫌気性微生物の希釈水は、上記の栄養剤を300〜50000mg/L特に500〜5000mg/L程度含有することが好ましい。
嫌気性微生物の希釈水の土壌への注入量は、処理しようとする帯水層の地下水容積に対して5〜20wt%程度が適切である。
なお、必要であれば、希釈水を土壌に注入する前に、土壌の前処理として土壌中に栄養剤を添加して好気性微生物を増殖させたり、土壌中に鉄粉などの還元剤を添加して還元処理するなどして、土壌中の酸素を消費しておき土壌を還元雰囲気にしておくようにしてもよい。この栄養剤としては、上記の栄養剤のほか、ポリ乳酸等の生分解性ポリマー、トリグリセリド、脂肪酸等を用いることができる。
以下、本発明方法及び装置による土壌処理の一例を第1図を参照して説明する。
地表1から所定深さに不透水層3あるいは難透水層が存在し、その上側に帯水層2が存在する。4は地下水水位である。汚染地下水の存在域Wの地下水流れ方向最上流部付近に不透水層3に達するように注入井戸6を設け、嫌気性微生物の希釈水を土壌中に注入する。
第1図では、希釈原水として、コンテナ10内に貯留された栄養剤水溶液が用いられる。この栄養剤水溶液は、ポンプ11を介して活性炭塔12に供給され、脱酸素処理される。活性炭塔12内の活性炭には好気性微生物が付着しており、生物膜化している。栄養剤水溶液がこの生物膜と接触することにより脱酸素処理される。脱酸素処理された栄養剤水溶液(希釈原水)に対し、インライン方式にて嫌気性微生物分散液がタンク13から定量ポンプ14を介して添加される。
タンク13の頂部には、窒素ガスボンベ15から圧力調整弁(図示略)を介して窒素ガスが導入され、タンク13の上部の雰囲気を窒素雰囲気とする。この嫌気性微生物が添加された嫌気性微生物希釈水が注入井戸6に供給される。
コンテナ10内の栄養剤水溶液は現場作業により栄養剤を水で希釈して調製されてもよく、コンテナの容量が小さいときには、栄養剤を水で希釈した栄養剤水溶液をコンテナ10に充填して現場に持ち込んでもよい。
窒素ガスボンベ15から窒素ガスをタンク13内に供給するのは、嫌気性微生物分散液がタンク13から流出して分散液レベルが低下するのに伴って外部から空気が流入しないようにするためである。なお、ボンベ15からのガス圧が高すぎると、嫌気性微生物分散液を定流量にてインライン注入できなくなるので、圧力調整弁で調圧する。
第1図の土壌処理装置の運転を開始するには、まず活性炭塔12の活性炭に好気生物膜を生成させる仕込み工程を行う。
この仕込み工程では、コンテナ10内の栄養剤水溶液を活性炭塔12に上向流又は下向流で通水する。このとき嫌気性微生物はライン注入しない。活性炭塔12に通水した栄養剤水溶液はコンテナ10に循環させてもよく、そのまま土壌中に注入してもよい。この通水を継続すると、数日程度で徐々に活性炭表面に好気生物膜が生成するようになる。
この仕込み工程を行った後、嫌気性微生物をタンク13からインライン注入して土壌中に注入し、土壌浄化処理を行う。
なお、土壌処理条件の一例を挙げると、次の通りである。
不透水層:地下19m
帯水層上面ベル:地下6m
コンテナ容量:1m
栄養剤水溶液:クエン酸水溶液(濃度3g/L)
活性炭塔:粒状活性炭を75kg充填
注入井戸:1本
嫌気性微生物:デハロコッコイデス属細菌
嫌気性微生物タンク容量:10L
希釈原水に対し嫌気性微生物添加後の微生物濃度:10個/mL
土壌中への注入流量:20L/min
注入総量:19.5m/本(帯水層の5%)
[実施例1〜4、比較例1]
2.9wt%濃度のクエン酸3ナトリウム2水和物、および0.46wt%濃度のリン酸2水素アンモニウムを脱塩素化水道水に溶解し希釈原水とした。希釈原水は保存中の腐敗を防ぐために4℃に保管した。この希釈原水を6.3mL/分の通水速度で、活性炭カラム(活性炭名:三菱カルゴンF400、有効容積:28.1mL)に連続通水した。活性炭カラムは30℃に保温して用いた。その結果、活性炭表面への微生物の付着・生育と、これらによるクエン酸の分解により、連続通水13日目より、酸化還元電位の低下が観察され15日後には−500mV以下に達した。
希釈原水(酸化還元電位:+207mV)、ならびに通水開始後13日目(312時間後)(+38mV)、13日目(316時間後)(−12mV)、14日目(−188mV)、15日目(−542mV)における生物活性炭で処理した希釈原水100mLを採取し、窒素ガスを満たした嫌気チャンバ−内にて150mlのガラス製バイアルに移しブチルゴム栓で密封した。
次に、塩化ビニル分解活性を有するデハロコッコイデス属細菌を16SrDNA濃度として1.4×10コピ−/mL含むコンソ−シアを注射針で2mL注入してよく攪拌し、嫌気性微生物の希釈水とした。攪拌後、室温(25℃)に静置し、30分、2時間、8時間、24時間経過後に希釈水2mLを採取し、それぞれ模擬地下水に注入した。
模擬地下水は電子部品工場周辺より採取した地下水に1wt%濃度のクエン酸ナトリウム6水和物、0.05wt%濃度のリン酸2水素アンモニウム、および1mg/Lのレサズリンを溶解したものとし、その100mLを150mL容バイアル瓶にとりヘッドスペ−スをN2ガスで置換した後ブチルゴムで密栓し、30℃で3日間放置しレサズリンが無色となり還元状態になったものを試験に用いた。
この模擬地下水に上記の各希釈水を注入後、ただちにクロロエチレンガス0.22mL(6.0mg/lに相当)をヘッドスペ−スに注入した。30℃で1週間培養を継続し、ヘッドスペ−スのクロロエチレン濃度を測定し、模擬地下水中のクロロエチレン濃度を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2011194307
表1の通り、酸化還元電位が200mV程度の希釈水を用いた比較例1では接触時間30分間で活性低下が観察され5.4mg/Lのクロロエチレンが残留した。さらに6時間放置すると分解は認められなくなり、完全に活性は失われることがわかった。
一方、+38mVまで酸化還元電位を低下させた希釈水を用いた実施例1では接触時間0.5時間では比較的影響が小さかったが、2時間では影響が顕著になり、活性の低下は60%程度であった。
これに対し、−12mVまで酸化還元電位を低下させた希釈水を用いた実施例2では6時間では影響なく、24時間も活性の低下は2%程度であった。また、−188mV以下に下げた希釈水を用いた実施例3,4では24時間後も対象系と同等の活性を有していることがわかった。以上の結果より、希釈水の酸化還元電位をマイナスとすることにより、嫌気性微生物の活性を長時間にわたって維持できることが認められた。
6 注入井戸
10 コンテナ
12 活性炭塔
13 嫌気性微生物分散液タンク
15 窒素ガスボンベ

Claims (5)

  1. 嫌気性微生物を希釈原水で希釈して希釈水を作成し、この希釈水を土壌中に注入して有機塩素化合物を脱塩素化する土壌処理方法において、脱酸素処理した希釈原水によって嫌気性微生物を希釈することを特徴とする土壌処理方法。
  2. 請求項1において、酸化還元電位がゼロ以下となるように希釈原水を脱酸素処理することを特徴とする土壌処理方法。
  3. 請求項1又は2において、脱酸素処理が、希釈原水に栄養剤を添加して好気生物膜処理するものであることを特徴とする土壌処理方法。
  4. 請求項3において、好気生物膜処理が、好気性微生物を担持した活性炭に希釈原水を接触させるものであることを特徴とする土壌処理方法。
  5. 嫌気性微生物を希釈原水で希釈して希釈水を作成する希釈水作成手段と、この希釈水を土壌中に注入する注入手段とを有する土壌処理装置において、希釈原水を脱酸素処理する脱酸素手段を備えたことを特徴とする土壌処理装置。
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