JP2011194069A - ポンプおよびポンプセット - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンジの口部から液体が排出する際の排出速度が一定となるポンプおよびポンプセットを提供すること。
【解決手段】ポンプ5は、シリンジ1を装着して用いられるものであり、シリンジ1の外筒2を保持する保持体6と、保持体6に移動可能に設置され、移動によりシリンジ1のプランジャ4を先端方向に向かって押圧する押圧部材7と、押圧部材7に外端部から引き伸ばし可能に収納され、外端部が保持体6に対し固定され、押圧部材7を先端方向に付勢する渦巻きバネ8とを備え、渦巻きバネ8は、押圧部材7が渦巻きバネ8の付勢力に抗して基端方向に移動した際に伸びた状態となって、伸びた状態から元の状態へ復元しようとする復元力が生じ、復元力により、押圧部材7を先端方向に移動させてプランジャ4を押圧するよう構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ポンプ5は、シリンジ1を装着して用いられるものであり、シリンジ1の外筒2を保持する保持体6と、保持体6に移動可能に設置され、移動によりシリンジ1のプランジャ4を先端方向に向かって押圧する押圧部材7と、押圧部材7に外端部から引き伸ばし可能に収納され、外端部が保持体6に対し固定され、押圧部材7を先端方向に付勢する渦巻きバネ8とを備え、渦巻きバネ8は、押圧部材7が渦巻きバネ8の付勢力に抗して基端方向に移動した際に伸びた状態となって、伸びた状態から元の状態へ復元しようとする復元力が生じ、復元力により、押圧部材7を先端方向に移動させてプランジャ4を押圧するよう構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ポンプおよびそれを備えるポンプセットに関する。
従来、薬液を投与する際には、薬液が予め充填されたシリンジと、シリンジが装着されるポンプ装置とを備えるシリンジポンプを使用する(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のポンプ装置は、シリンジの外筒を保持するフレームと、フレームに設置され、シリンジのプランジャを押圧する押圧機構とを有している。この押圧機構は、圧縮コイルバネの付勢力により、プランジャを押圧するよう構成されている。圧縮コイルバネは、シリンジから薬液の投与を開始するときには最も圧縮した状態となっており、薬液の投与が完了するときには最も伸長した状態となっている。この圧縮の程度によって、圧縮コイルバネの付勢力が著しく異なる。このため、薬液投与をする際には、一定の排出速度でその投与を行なうのが好ましいが、特許文献1に記載のポンプ装置では、薬液投与開始から薬液投与完了まで間、シリンジからの排出速度が経時的に減少するという問題があった。
本発明の目的は、シリンジの口部から液体が排出する際の排出速度が一定となるポンプおよびポンプセットを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1) 先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジを装着して用いられるポンプであって、
前記外筒を保持する保持体と、
前記保持体に移動可能に設置され、当該移動により前記プランジャを先端方向に向かって押圧する押圧部材と、
長尺な弾性体を渦巻き状に巻回した渦巻きバネであって、前記押圧部材に外端部から引き伸ばし可能に収納され、前記外端部が前記保持体に対し固定され、前記押圧部材を先端方向に付勢する渦巻きバネとを備え、
前記渦巻きバネは、前記押圧部材が前記渦巻きバネの付勢力に抗して基端方向に移動した際に伸びた状態となって、該伸びた状態から元の前記内端部側に向かって巻回する状態へ復元しようとする復元力が生じ、該復元力により、前記押圧部材を先端方向に移動させて前記プランジャを押圧するよう構成されていることを特徴とするポンプ。
(1) 先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジを装着して用いられるポンプであって、
前記外筒を保持する保持体と、
前記保持体に移動可能に設置され、当該移動により前記プランジャを先端方向に向かって押圧する押圧部材と、
長尺な弾性体を渦巻き状に巻回した渦巻きバネであって、前記押圧部材に外端部から引き伸ばし可能に収納され、前記外端部が前記保持体に対し固定され、前記押圧部材を先端方向に付勢する渦巻きバネとを備え、
前記渦巻きバネは、前記押圧部材が前記渦巻きバネの付勢力に抗して基端方向に移動した際に伸びた状態となって、該伸びた状態から元の前記内端部側に向かって巻回する状態へ復元しようとする復元力が生じ、該復元力により、前記押圧部材を先端方向に移動させて前記プランジャを押圧するよう構成されていることを特徴とするポンプ。
(2) 前記渦巻きバネは、前記伸びた状態では、外端側の部分が前記保持体と前記プランジャとの間を通っている上記(1)に記載のポンプ。
(3) 前記渦巻きバネの付勢力は、前記伸びた状態から前記元の状態へ復元する間のいずれかの状態で、1.2〜2.2kgfとなっている上記(1)または(2)に記載のポンプ。
(4) 前記渦巻きバネが前記伸びた状態を維持するロック手段を備える上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のポンプ。
(5) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のポンプと、
前記ポンプに装着され、先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジとを有することを特徴とするポンプセット。
前記ポンプに装着され、先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジとを有することを特徴とするポンプセット。
(6) 前記シリンジには、前記外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間に、グリチルリチン酸が含有された液体が予め収納されている上記(5)に記載のポンプセット。
また、本発明のポンプでは、前記渦巻きバネの前記外端側の部分は、前記保持体に接しているのが好ましい。
また、本発明のポンプでは、前記渦巻きバネは、帯状をなす前記弾性体で構成されているのが好ましい。
また、本発明のポンプでは、前記押圧部材は、前記プランジャの基端に当接する当接面を有するのが好ましい。
また、本発明のポンプでは、前記保持体の全体形状が板状をなし、その長手方向に沿って前記シリンジが配置されるのが好ましい。
また、本発明のポンプでは、前記保持体は、前記外筒の長手方向の異なる複数の箇所で保持するよう構成されているのが好ましい。
また、本発明のポンプでは、前記押圧部材が移動する際、該押圧部材を案内するガイド手段を備えるのが好ましい。
シリンジに充填された液体が薬液である場合、その種類によっては、薬液を投与する際に、シリンジの口部から薬液が排出する際の排出速度が一定となるように行なうのが好ましい場合がある。そこで、本発明によれば、排出速度が一定となるのを確保するために、押圧部材を介してプランジャを押圧移動させる駆動源として、渦巻きバネが用いられている。渦巻きバネは、別名「定荷重バネ」と呼ばれている。従って、渦巻きバネは、伸びた状態から元の状態へ復元する間のいずれの状態でも付勢力が一定となる。これにより、渦巻きバネで付勢されたプランジャの移動速度も一定となり、結果、排出速度が確実に一定となる。
以下、本発明のポンプおよびポンプセットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のポンプセットの実施形態を示す分解斜視図、図2および図3は、それぞれ、図1に示すポンプセットの作動状態を順に示す部分断面側面図、図4は、図1中のA−A線断面図、図5および図6は、図1中の矢印B方向から見たロック手段の作動状態を順に示す図(平面図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5および図6中の右側を「基端」、左側を「先端」と言い、図1〜図4中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
図1は、本発明のポンプセットの実施形態を示す分解斜視図、図2および図3は、それぞれ、図1に示すポンプセットの作動状態を順に示す部分断面側面図、図4は、図1中のA−A線断面図、図5および図6は、図1中の矢印B方向から見たロック手段の作動状態を順に示す図(平面図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5および図6中の右側を「基端」、左側を「先端」と言い、図1〜図4中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
図1〜図3に示すように、ポンプセット10は、シリンジ1と、シリンジ1が装着されるポンプ5とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
シリンジ1は、プレフィルドシリンジであり、外筒2と、外筒2内にその長手方向に沿って摺動可能に設置されたガスケット3と、ガスケット3を移動操作するプランジャ4とを備えている。そして、外筒2とガスケット3とで囲まれた空間24内には、予め薬液(液体)200が充填されている。
外筒2は、筒状をなす外筒本体21を有している。外筒本体21の先端部には、外径および内径が縮径した縮径部で構成された口部22が形成されている。そして、この口部22には、チューブ30が接続されている。薬液200は、口部22から排出されて、チューブ30内を流下することができる。
また、外筒本体21の基端には、板状をなすフランジ25が突出形成されている。
また、外筒本体21の外周部には、液量を示す目盛りが付されているのが好ましい。
また、外筒本体21の外周部には、液量を示す目盛りが付されているのが好ましい。
外筒本体21の内径は、特に限定されないが、例えば、28〜31mmであるのが好ましく、29〜30mmであるのがより好ましい。
チューブ30の内径は、特に限定されないが、例えば、0.8〜1.5mmであるのが好ましく、1.0〜1.2mmであるのがより好ましい。
なお、チューブ30の先端部には、針管を有する留置針(図示せず)が接続されているのが好ましい。これにより、生体表面に留置された留置針により、薬液200を投与することができる。前記針管の太さは、特に限定されないが、ゲージサイズで、例えば、21〜25Gであるのが好ましく、23Gが特に好ましい。
ガスケット3は、円柱状をなす弾性体で構成され、その外周部の外径が拡径した突部31、32を有している。突部31と突部32とは、軸方向に沿って、離間して配置されている。そして、この突部31、32が外筒本体21の内周面211に対し密着しつつ摺動することで、気密性(液密性)を確実に保持するとともに、摺動性の向上を図ることができる。
プランジャ4は、長尺な部材で構成され、その先端部がガスケット3と例えば螺合により連結されている。また、プランジャ4の基端には、円板状のフランジ41が突出形成されている。薬液200を排出する際には、プランジャ4を先端方向に向かって押圧することにより、ガスケット3が薬液200を口部22から押し出し、その排出を容易に行うことができる。
なお、外筒2およびプランジャ4の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられる。
また、ガスケット3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、薬液200としては、特に限定されないが、例えば、グリチルリチン酸が含有されたものが好ましい。特に、次の配合のものが好ましい。
・グリチルリチン酸−アンモニウム:106mg(そのうちの80mgがグリチルリチン酸)
・グリシン:800mg
・L−システイン塩酸塩:40mg
・グリシン:800mg
・L−システイン塩酸塩:40mg
このような配合のものとしては、例えば、テルモ社製「ミノフィット(登録商標)」やミノファーゲン製薬社製「強力ネオミノファーゲンシー(登録商標)」等が挙げられる。
図1〜図3に示すように、ポンプ5は、シリンジ1を装着して用いられるものであり、外筒2を保持する保持体6と、保持体6に移動可能に設置された押圧部材7と、押圧部材7を先端方向に付勢する渦巻きバネ8とを備えている。なお、ポンプ5は、例えばテーブル等のような水平な台に載置して用いられるのが好ましい。
保持体6は、その全体形状が板状をなし、ポンプ5の本体を構成するものである。保持体6は、段差部61を介して、先端側の厚さが厚い部分62と、基端側の厚さが薄い部分63とに分けることができる。
部分62上には、外筒2を保持する保持部64が設けられている。保持部64は、外筒2の長手方向の途中を挟持する一対の挟持片641と、外筒2のフランジ25が挿入される挿入部642とで構成されている。一対の挟持片641と挿入部642とは、保持体6の長手方向に互いに離間して配置されている。各挟持片641は、それぞれ、部分62から上方に向かって突出して形成され、外筒2をその軸を介して両側から挟持することができる。また、挿入部642は、部分62から上方に向かって突出しており、その突出方向に沿った溝643が形成されている。この溝643に、フランジ25の縁部の外筒2の軸を介して両側の部分が挿入される。
このような構成の保持部64により、外筒2(シリンジ1)が保持体6の長手方向に沿って配置され、外筒2がその長手方向の異なる2箇所で保持、固定されることなる。これにより、プランジャ4を先端方向に向かって押圧した際、外筒2が不本意に移動するのが確実に防止され、よって、その押圧操作を安定して行なうことができる。
一方、部分63上には、互いに平行に配置された2本のレール65が設けられている(図1、図4参照)。これらのレール65は、押圧部材7が移動する際、当該押圧部材7を案内するガイド手段11の一部を構成するものである。各レール65は、それぞれ、保持体6の長手方向に沿って延在している。また、各レール65の横断面形状は、それぞれ、「L」字状なしている(図4参照)。そして、後述する押圧部材7は、各突部721がそれぞれ各レール65に挿入され、当該レール65に沿って円滑に移動することができる。
なお、保持体6および押圧部材7の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、前述した外筒2の構成材料のような各種樹脂材料、アルミニウムやアルミニウム合金のような各種金属材料等を用いることができる。
図2、図3、図5および図6に示すように、押圧部材7は、保持体6上を移動することができる。そして、この移動により、プランジャ4を先端方向に向かって押圧することができる。
この押圧部材7は、板片71と、板片71を支持する一対の支持板72とを有している。板片71は、その一方の面が先端側を向いており、プランジャ4の基端、すなわち、フランジ41に当接する当接面711となる。押圧部材7が先端方向に向かって移動すると、当接面711がプランジャ4のフランジ41に当接して、そのまま当該プランジャ4を押し進めることができる。これにより、ガスケット3が外筒2内で摺動して、外筒2の口部22から薬液200が排出される。
各支持板72は、それぞれ、板片71の当接面711が先端側を向くように、板片71をその裏側から支持している。各支持板72は、互いに離間して対向配置されている。このような支持板72により、板片71でプランジャ4を押圧した際、その反力を受けることができ、よって、その押圧を確実に行なうことができる。
また、図4に示すように、各支持板72の下部には、それぞれ、突部721が突出形成されている。各支持板72の突部721は、それぞれ、保持体6の各レール65に挿入され、当該レール65内を移動することができる。これにより、前述したように押圧部材7が保持体6上を安定して円滑に移動することができる。このように、ポンプ5では、保持体6のレール65と押圧部材7の突部721とで、移動する押圧部材7を案内するガイド手段11が構成されているということができる。
図2、図3に示すように、渦巻きバネ8は、押圧部材7を先端方向に付勢するものである。この渦巻きバネ8は、長尺な帯状をなす弾性体を内端部81を中心に渦巻き状に巻回してなるゼンマイである。
そして、渦巻きバネ8は、押圧部材7に外端部82から引き伸ばし可能に収納され、外端部82は、保持体6に対し固定されている。なお、この固定構造としては、本実施形態では、保持体6の部分63との間で渦巻きバネ8の外端部82を挟持する挟持部材66で構成されたものとなっている(図2、図3参照)。そして、このように設置された渦巻きバネ8は、外端部82から引き伸ばされ、内端部81と外端部82との間の途中の部分が、押圧部材7の板片71の下側をくぐることとなる、すなわち、押圧部材7の板片71と保持体6の部分63との間を通過することとなる。さらに、渦巻きバネ8の前記押圧部材7の板片71の下側をくぐって外端部82に至る部分(以下「伸長部(外端側の部分)83」という)は、保持体6の部分63に接している。
なお、渦巻きバネ8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼のような各種金属材料等を用いることができる。
また、ポンプ5は、渦巻きバネ8が伸びた状態を維持するロック手段12を備えている。図5、図6に示すように、ロック手段12は、押圧部材7の基端部に固定されたオス部材121と、保持体6の基端部に固定されたメス部材122とで構成されている。
オス部材121は、円柱状なす円柱状部123を有している。
メス部材122は、保持体6の部分63から上方に向かって突出した壁部67により固定されている。このメス部材122は、互いに接近離間可能な一対の湾曲した挟持片124を有している。そして、メス部材122は、ラッチ機構(図示せず)が内蔵されており、一対の挟持片124を一回押し込むごとに、挟持片124同士が接近した状態と離間した状態とを取ることができる。
メス部材122は、保持体6の部分63から上方に向かって突出した壁部67により固定されている。このメス部材122は、互いに接近離間可能な一対の湾曲した挟持片124を有している。そして、メス部材122は、ラッチ機構(図示せず)が内蔵されており、一対の挟持片124を一回押し込むごとに、挟持片124同士が接近した状態と離間した状態とを取ることができる。
このような構成のロック手段12は、図5(a)に示すように、メス部材122の挟持片124同士が接近して、オス部材121の円柱状部123を挟持することができる。この状態では、押圧部材7の先端方向への移動が規制されるため、渦巻きバネ8が伸びた状態を維持することができる。これにより、図5(b)に示すように、シリンジ1をポンプ5に容易に装着することができる。
そして、図6(c)に示すように、押圧部材7を基端方向に若干移動させると、一対の挟持片124が押し込まれる。これにより前記ラッチ機構が作動して、図6(d)に示すように、一対の挟持片124が離間することができ、よって、前記押圧部材7は、前記規制が解除されて、先端方向に移動することができる。
次に、ポンプ5(ポンプセット10)の作動状態について、主に図2、図3を参照しつつ説明する。
図2に示すように、渦巻きバネ8の付勢力に抗して押圧部材7を例えば指で基端方向に移動すると、渦巻きバネ8の内端部81と外端部82とが離間するため、当該渦巻きバネ8が伸びた状態となる。このとき、渦巻きバネ8には、伸びた状態から元の状態へ復元しようとする復元力が生じる。
また、この伸びた状態では、渦巻きバネ8の伸長部83が保持体の部分63とシリンジ1のプランジャ4との間を通っている。渦巻きバネ8は金属製の帯体で構成されているため、露出した伸長部83の縁部に例えば指先が誤って触れた場合に当該指先が傷を受けるおそれがある。しかしながら、伸長部83が保持体の部分63とシリンジ1のプランジャ4との間に位置していることにより、指先が誤って伸長部83に触れるのを確実に防止することができ、よって、安全性が確保される。
また、ポンプ5では、渦巻きバネ8が伸びた状態でシリンジ1の装着が可能となる(図5参照)。
そして、シリンジ1を装着した状態で押圧部材7の渦巻きバネ8の付勢力に抗する力を解除すると、図3に示すように、渦巻きバネ8は、自身の復元力により、内端部81側の部分が巻回し、その巻回した分だけ押圧部材7を先端方向に移動させることができる。この押圧部材7の移動により、ガスケット3がプランジャ4を介して先端方向に押圧されて、外筒2の口部22から薬液200を排出することができる。これにより、薬液200の投与が行なわれる。
ところで、薬液200を投与する際には、外筒2の口部22から薬液200が排出する際の排出速度が一定となるように、その投与を行なうのが好ましい。そこで、ポンプ5では、排出速度が一定となるのを確保するために、プランジャ4(ガスケット3)を移動させる駆動源として、渦巻きバネ8が用いられている。渦巻きバネ8は、別名「定荷重バネ」と呼ばれている。従って、渦巻きバネ8は、従来のシリンジポンプで用いられている例えば圧縮コイルバネに比べて、伸びた状態から元の状態へ復元する間のいずれの状態でも付勢力が一定となる。これにより、プランジャ4の移動速度も一定となり、結果、排出速度が確実に一定となる。
また、前記ミノフィット(登録商標)や前記強力ネオミノファーゲンシー(登録商標)は、緩徐な投与を必要とする薬液200である。この薬液200の投与に、薬液排出速度が一定となるポンプ5を用いることにより、緩徐な投与を確実に行なうことができる。
また、前記駆動源として渦巻きバネ8を用いていることにより、駆動源としてモータを用いた場合に比べて、ポンプ5の軽量化を図ることができたり、アルコール消毒による駆動源の故障(例えば電気回路のショート)を確実に防止することができる。
渦巻きバネ8の付勢力の大きさとしては、特に限定されないが、例えばシリンジサイズが50mLの場合、例えば、1.2〜2.2kgfが好ましく、1.4〜2.0kgfがより好ましい。これにより、緩徐な投与をより確実に行なうことができる。なお、付勢力をこのような大きさに設定する方法としては、特に限定されないが、例えば、渦巻きバネ8の構成材料、渦巻きバネ8の材料や厚さや幅等の諸条件を適宜選択する方法が挙げられる。
また、排出速度は、特に限定されないが、例えば前記ミノフィット(登録商標)や前記強力ネオミノファーゲンシー(登録商標)を投与する場合には、10〜13mL/分であるのが好ましい。排出速度をこのような大きさに設定する方法としては、特に限定されないが、例えば、渦巻きバネ8の付勢力、シリンジ1のサイズ、薬液200の種類、チューブ30のサイズ、チューブ30の先端部に接続される前記留置針の針管のサイズ等の諸条件を適宜選択する方法が挙げられる。
以上、本発明のポンプおよびポンプセットを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ポンプおよびポンプセットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
次に、本発明のポンプセットの具体的実施例について説明する。
1.ポンプセットの作製
(実施例1)
図1に示すポンプセットを作製した。なお、このポンプセットの仕様は、下記に示すとおりである。
1.ポンプセットの作製
(実施例1)
図1に示すポンプセットを作製した。なお、このポンプセットの仕様は、下記に示すとおりである。
・シリンジのサイズ:50mL用シリンジ
・薬液:テルモ社製「ミノフィット(登録商標)」
・薬液量:40mL
・チューブの内径:1.1mm
・穿刺針のサイズ:テルモ社製「23G翼状針」
・ポンプの渦巻きバネの付勢力:2.0kgf
・薬液:テルモ社製「ミノフィット(登録商標)」
・薬液量:40mL
・チューブの内径:1.1mm
・穿刺針のサイズ:テルモ社製「23G翼状針」
・ポンプの渦巻きバネの付勢力:2.0kgf
(実施例2)
薬液がミノファーゲン製薬社製「強力ネオミノファーゲンシー(登録商標)」、ポンプの渦巻きバネの付勢力が1.4kgf以外は、実施例1の同様のポンプセットを作製した。
薬液がミノファーゲン製薬社製「強力ネオミノファーゲンシー(登録商標)」、ポンプの渦巻きバネの付勢力が1.4kgf以外は、実施例1の同様のポンプセットを作製した。
2.評価
各実施例および各比較例で作製したポンプセットをそれぞれ作動させて、薬液を排出させた。なお、一般的に、グリチルリチン酸が配合された40mLの薬液を投与する際には、その投与を約3〜4分かけて行なうのが好ましい。
各実施例および各比較例で作製したポンプセットをそれぞれ作動させて、薬液を排出させた。なお、一般的に、グリチルリチン酸が配合された40mLの薬液を投与する際には、その投与を約3〜4分かけて行なうのが好ましい。
その結果、実施例1および2では、いずれも、排出速度が一定となっていることが認められ、排出完了までの時間が実施例1では3分11秒、実施例2では3分15秒であった。
10 ポンプセット
1 シリンジ
2 外筒
21 外筒本体
211 内周面
22 口部
24 空間
25 フランジ
3 ガスケット
31、32 突部
4 プランジャ
41 フランジ
5 ポンプ
6 保持体
61 段差部
62、63 部分
64 保持部
641 挟持片
642 挿入部
643 溝
65 レール
66 挟持部材
67 壁部
7 押圧部材
71 板片
711 当接面
72 支持板
721 突部
8 渦巻きバネ
81 内端部
82 外端部
83 伸長部(外端側の部分)
11 ガイド手段
12 ロック手段
121 オス部材
122 メス部材
123 円柱状部
124 挟持片
30 チューブ
200 薬液(液体)
1 シリンジ
2 外筒
21 外筒本体
211 内周面
22 口部
24 空間
25 フランジ
3 ガスケット
31、32 突部
4 プランジャ
41 フランジ
5 ポンプ
6 保持体
61 段差部
62、63 部分
64 保持部
641 挟持片
642 挿入部
643 溝
65 レール
66 挟持部材
67 壁部
7 押圧部材
71 板片
711 当接面
72 支持板
721 突部
8 渦巻きバネ
81 内端部
82 外端部
83 伸長部(外端側の部分)
11 ガイド手段
12 ロック手段
121 オス部材
122 メス部材
123 円柱状部
124 挟持片
30 チューブ
200 薬液(液体)
Claims (6)
- 先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジを装着して用いられるポンプであって、
前記外筒を保持する保持体と、
前記保持体に移動可能に設置され、当該移動により前記プランジャを先端方向に向かって押圧する押圧部材と、
長尺な弾性体を渦巻き状に巻回した渦巻きバネであって、前記押圧部材に外端部から引き伸ばし可能に収納され、前記外端部が前記保持体に対し固定され、前記押圧部材を先端方向に付勢する渦巻きバネとを備え、
前記渦巻きバネは、前記押圧部材が前記渦巻きバネの付勢力に抗して基端方向に移動した際に伸びた状態となって、該伸びた状態から元の前記内端部側に向かって巻回する状態へ復元しようとする復元力が生じ、該復元力により、前記押圧部材を先端方向に移動させて前記プランジャを押圧するよう構成されていることを特徴とするポンプ。 - 前記渦巻きバネは、前記伸びた状態では、外端側の部分が前記保持体と前記プランジャとの間を通っている請求項1に記載のポンプ。
- 前記渦巻きバネの付勢力は、前記伸びた状態から前記元の状態へ復元する間のいずれかの状態で、1.2〜2.2kgfとなっている請求項1または2に記載のポンプ。
- 前記渦巻きバネが前記伸びた状態を維持するロック手段を備える請求項1ないし3のいずれかに記載のポンプ。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のポンプと、
前記ポンプに装着され、先端部に口部を有する外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットに連結され、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えるシリンジとを有することを特徴とするポンプセット。 - 前記シリンジには、前記外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間に、グリチルリチン酸が含有された液体が予め収納されている請求項5に記載のポンプセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010065011A JP2011194069A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ポンプおよびポンプセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010065011A JP2011194069A (ja) | 2010-03-19 | 2010-03-19 | ポンプおよびポンプセット |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=44873002
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011194069A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101524501B1 (ko) * | 2013-11-25 | 2015-06-01 | 김동주 | 세침검사용 주사기 제어장치 |
JP2016503694A (ja) * | 2013-01-16 | 2016-02-08 | エイチ・アンド・ビー エレクトロニック ジー・エム・ビー・エイチ アンド シー・オー ケイ・ジー | 連続注入装置 |
JP2017505459A (ja) * | 2014-01-21 | 2017-02-16 | ケアベイ・ヨーロッパ・リミテッドCarebay Europe Limited | 注射器トレーニング装置 |
-
2010
- 2010-03-19 JP JP2010065011A patent/JP2011194069A/ja active Pending
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US10255827B2 (en) | 2014-01-21 | 2019-04-09 | Shl Medical Ag | Injector training device |
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