JP2011192659A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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勝春 松尾
Masao Kondo
正夫 近藤
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Abstract

【課題】外観を損なうことなくトッププレートの色や色調の多様化を図る。
【解決手段】加熱調理器は、トッププレート7と、前記トッププレート7の下方部に配置された誘導加熱コイル及びラジエントヒータとを備えて構成されている。トッププレート7は、耐熱性を有する透明ガラスの下面にチタン系の金属材料からなる光透過薄膜15が形成されて構成されている。トッププレート7には、前記誘導加熱コイル3,4及びラジエントヒータ5の出力を表示するための表示部が設けられている。表示部は、それぞれトッププレート7の下方部に配置されたLEDの点灯により各加熱手段の出力状態を表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は、誘導加熱手段の上方部に設けられ被加熱物が載置されるトッププレートを有する誘導加熱調理器に関する。
誘導加熱調理器は、トッププレートの下方部に誘導加熱コイル及び前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータからなる誘導加熱手段が配置されている。また、ニクロム線コイル(ラジエントヒータ)等の加熱手段を備えたものもある。前記加熱手段がトッププレートを通して外部から見えると外観を損なうため、従来の誘導加熱調理器では、白色セラミックガラスや、耐熱性を有する塗料を下面に塗布した透明ガラスからトッププレートを構成している(例えば、特許文献1参照)。
特公平6−42389号公報
ところで、近年、加熱手段の出力状態を容易に確認できるように、トッププレートに表示部が設けられた誘導加熱調理器が提供されている。前記表示部は、トッププレートの下方部に設けられた複数の発光ダイオードを点灯させることで加熱手段の出力状態を表示させるようになっている。
ところが、上記した従来の加熱調理器のように、白色セラミックガラスや耐熱性塗料が塗布された透明ガラスからなるトッププレートは発光ダイオードが放射する光を透過させない。
このため、透明ガラスに塗料を塗布してなるトッププレートの場合は、表示部に対応する部分の塗装を抜いて発光ダイオードの光を透過させていた。ところが、トッププレートの一部の塗装を抜くと、発光ダイオードが光っていない場合でも発光部(発光ダイオードの構成部品)が見えてしまい外観が損なわれる。また、発光ダイオードの光漏れや外部からの光によってトッププレートの下方の様子が見えてしまう。特に、自身が発熱しない誘導加熱コイルでは、加熱の様子を明確にするために表示部を前記誘導加熱コイルの近傍に配置することが行われている。このため、表示部に対応する部分の塗装を抜くと、誘導加熱コイルが見えてしまい外観が損なわれる。
これに対して、発光ダイオードを赤色発光ダイオードから構成すると共に、赤色付近よりも長い波長の光は透過させるが可視光は概ね遮断するという特性の有色ガラスからトッププレートを構成することも行われている。上記構成では、トッププレートの内部の様子が見え難くなる。
ところが、特定の波長のみを透過させるという特性を有する有色ガラスは、その色や色調が限定される。特に、近年、好まれて使用されるメタリック調の色調は有色ガラスでは得ることができない。このため、加熱調理器本体の色や色調を多様化させても、その色や色調にトッププレートを合わせることができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トッププレートに発光表示部を備えるものにおいて、外観を損なうことなくトッププレートの色や色調の多様化を図ることができる誘導加熱調理器を提供することである。
本発明の請求項1の誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルを有する誘導加熱手段、前記誘導加熱手段の上方部に設けられ被加熱物が載置されるガラス製のトッププレート、前記トッププレートに設けられ前記誘導加熱手段の動作状態を表示する発光表示部を備え、前記発光表示部は前記トッププレートの下方部に配置され赤色光を放射する発光素子を備えると共に、前記トッププレートのうち少なくとも前記誘導加熱コイル及び前記発光素子と対応する部分に、半導体、金属、金属酸化物のいずれかからなり前記トッププレートの上方から前記発光素子の発光を視認できるように当該発光素子からの光線を他の可視光線に比べて多く透過させる特性の光透過薄膜が成膜されていることを特徴とする。
誘導加熱コイルはトッププレートに近接されて配置されるため、発光素子が放射する光を透過させる有色ガラスからトッププレートを構成した場合でも、前記誘導加熱コイル及び前記発光素子がトッププレートの上方から見えることがある。上記構成によれば、発光素子が発光していない時は、トッププレートに設けられた光透過薄膜により誘導加熱コイル及び発光素子がトッププレートの上方から視認されることを確実に防止できる。しかも、光透過薄膜の厚さを調整したり、薄膜材料を選択したりすることにより多様な色目や色調のトッププレートを構成しつつ、発光素子が放射する光線を他の可視光線に比べて多く透過させることができる。
誘導加熱コイルは、自身が発熱しないため外部から動作状態にあるか否かが分かり難い。そこで、請求項2の誘導加熱調理器のように、前記発光素子を前記誘導加熱コイルの近傍に配置すると、前記発光素子の点灯状態から前記誘導加熱コイルの動作状態を簡単に把握することができる。
また、誘導加熱手段は、誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルの近傍に配置される防磁リングにより構成するとよい(請求項3の発明)。
また、本発明の請求項4の誘導加熱調理器は、トッププレートの下方部に配置され発光表示部の発光とは異なる光波長領域の光を放出する光放出手段を備え、前記トッププレートのうち前記光放出手段に対応する領域は光透過薄膜を抜くことにより構成された透過開口部を設けたことを特徴とする。
上記構成によれば、例えば発光表示部とは異なる機能の表示部を設ける場合に前記発光素子とは異なる光波長領域の光を放出する光放出手段から前記表示部を構成することができる。
この場合、前記透過開口部に光放出手段が放出する光を前記トッププレートの上方から視認できるような光透過特性を有する半透明膜が成膜されていることを特徴とする(請求項5の発明)。上記構成によれば、透過開口部を通して発光素子の発光部やトッププレートの内部の様子が見えることを防止できる。
さらに、半透明膜は、その周縁部を光透過薄膜にラップして成膜するとよい(請求項6の発明)。
また、光放出手段は、発光素子とその周囲に配置される筒状の遮光部とから構成され、この遮光部は、トッププレートの下面付近まで延びている構成とするとよい(請求項7の発明)。
ところで、トッププレートの下方部にラジエントヒータのような発熱手段が配置されている場合、光透過薄膜が熱で変色するおそれがある。また、光透過薄膜は赤外線を反射するため、発熱手段の周囲に熱が篭り、発熱手段の温度が過剰に上昇したり発熱手段の加熱効率が低下したりする。
本発明の請求項8の誘導加熱調理器は、上記不具合を解消するものであり、発熱手段を備える場合には、前記トッププレートのうち前記発熱手段の上方に位置する領域の全部或いは一部の光透過薄膜を抜くことにより放熱開口部を構成している。
この場合、前記放熱開口部に耐熱塗装膜を設けることにより、前記放熱開口部を通して発熱手段が外部から見えることを防止することができる(請求項9の発明)。
さらに、発熱手段は、上面開口の耐熱性容器たるベースに配置され、耐熱塗装膜は、その周縁部を光透過薄膜にラップして成膜され、前記ベースの上端面は、前記ラップする部分に位置させる構成とするとよい(請求項10の発明)。
また、本発明の請求項11の誘導加熱調理器は、トッププレートのうち光透過薄膜が成膜される面に設けられ当該光透過薄膜が成膜される前の前記トッププレートに印刷してなる印刷表示部を備えることを特徴とする。
トッププレートの下面に光透過薄膜を成膜した場合にトッププレートの上面に印刷表示部を設けると、光透過薄膜が鏡面となり印刷表示部が映ってしまう。すると、前記印刷表示部と薄膜に映った表示部とが重なって見えるため、表示部が見難くなる。上記構成によれば、印刷表示部が光透過薄膜に映ることがない。
本発明は以上の説明から明らかなように、ガラス製のトッププレートの下面に光透過薄膜を成膜したので、前記光透過薄膜の材料や厚み寸法を適宜に設定することにより前記トッププレートの下方部に設けられた発光素子が放射する光を透過させることができ、しかも、トッププレートの色調や色彩を変化させることができる。従って、前記発光素子からなる発光表示部をトッププレートに設けるために当該トッププレートの一部を透明にする必要がなく、トッププレートの外観性の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施例を示す誘導加熱調理器の全体構成を示す上面図 誘導加熱調理器の正面図 トッププレートを取り外して示す誘導加熱調理器の平面図 ヒータ加熱部の周辺部分を拡大して示す縦断面図 トッププレートのうち注意表示部が設けられた部分を拡大して示す縦断面図 本発明の第2の実施例を示す図4相当図 本発明の第3の実施例を示す誘導加熱調理器のトッププレート部分の上面図 メニュー表示部を構成する発光ダイオード周辺部分の縦断面図 本発明の第4の実施例を示す図8相当図
以下、本発明をシステムキッチンに組み込まれる誘導加熱調理器に適用した第1の実施例について図1ないし図5を参照しながら説明する。図1及び図2は本実施例に係る加熱調理器の全体構成を示すものである。これら図1及び図2において、加熱調理器本体1は、調理台2に対して上部から嵌め込まれる上ユニット1aと、上ユニット1aの下方部に位置し前記調理台2に対して前方から嵌め込まれる下ユニット1bとから構成されている。
上ユニット1aは、3個の加熱手段(誘導加熱コイル3,4及びラジエントヒータ5)を収容する薄形矩形箱状のケース6(いずれも図3参照)と、このケース6の上面開口部を塞ぐように設けられたトッププレート7とを備えて構成されている。
前記トッププレート7の上面の前部には、誘導加熱コイル3,4に対応して誘導加熱部8,9が左右に並んで設けられている。前記トッププレート7の後部中央には、ラジエントヒータ5に対応してヒータ加熱部10が設けられている。前記加熱部8〜10には被加熱物である鍋(図示せず)が載置されるようになっている。トッププレート7の上面には、各加熱部8〜10の領域を確定する円形状の枠部8a〜10aやデザイン性を有する種々の枠部7aが印刷されている。
前記トッププレート7のうち各誘導加熱部8,9の前部には、誘導加熱コイル3,4の出力状態を表示するコイル用出力表示部11,12(発光表示部に相当)が各枠部8a,9aに沿って設けられている。前記コイル用出力表示部11,12は、後述する複数の発光素子、例えば発光ダイオード(以下、LED)22を備えて構成されている。そして、トッププレート7の上面のうち前記LED22に対応する部分には、誘導加熱コイル3,4の出力の大きさを表す数字や天ぷら調理時における油の温度を表す数字が印刷されている。
また、トッププレート7の前部の中央部には、ラジエントヒータ5の出力状態を表示するヒータ用出力表示部13が設けられている。前記ヒータ用出力表示部13は、後述する複数の発光素子、例えば発光ダイオード(以下、LED)26を備えて構成されている。そして、トッププレート7の上面には前記LED26の配置領域を確定する枠部13aが印刷されている。
更に、トッププレート7の右後部には、操作上の注意点等を表示する注意表示部14が設けられている。前記注意表示部14は、文字14aや文字14aを囲む枠14b等から構成されている。
前記トッププレート7は、耐熱性を有する透明ガラス板の下面にチタン等の金属系材料をスパッタ法により成膜してなる光透過薄膜15を設けて構成されている。光透過薄膜15の厚みは数百nmに設定されており、これによりトッププレート7は赤色付近以上の波長をその他の可視光に比べてより良く透過させるようになっている。上記構成により、トッププレート7はメタリック系の色調として観察される。
図2及び図4に示すように、前記薄膜15は、トッププレート7の下面のうち前記ヒータ加熱部10の下面を除く略全体に形成されている。従って、本実施例では、前記ヒータ加熱部10が放熱開口部に相当する。そして、前記トッププレート7のうち前記ヒータ加熱部10の下面には、耐熱塗装膜16が設けられている。前記塗装膜16は光透過薄膜15に近似した色や色調のものが採用されている。
前記塗装膜16は、その周縁部が薄膜15とラップするようにトッププレート7の下面に塗布されている(以下、塗装膜16と薄膜15とがラップする部分をラップ部17と称する)。
また、図5に示すように、注意表示部14の文字14aや枠14b等はトッププレート7の下面に印刷されている。つまり、前記注意表示部14は印刷表示部に相当する。本実施例では、トッププレート7の下面に注意表示部14を印刷した後、光透過薄膜15が成膜されるようになっている。
一方、図3に示すように、ケース6内のうち前記誘導加熱部8,9及びヒータ加熱部10の下方部には、それぞれ前記誘導加熱コイル3,4、ラジエントヒータ5が配置されている。前記ラジエントヒータ5は、ニクロム線に直流電流を通電することにより発熱するものであり、発熱手段として機能する。また、前記ケース6内の後部右側には冷却ファン装置18が配設されている。
前記誘導加熱コイル3,4の近傍には、いずれも防磁リング19aが配置されている。前記誘導加熱コイル3,4の中央部には温度センサ19bが配置されている。また、ケース6内のうち前記誘導加熱コイル4の下方部には前記加熱コイル3,4に高周波電流を供給するインバータ19cが設けられている。前記誘導加熱コイル3,4、インバータ19c、防磁リング19a、温度センサ19b等から誘導加熱組立19(誘導加熱手段に相当)が構成される。
誘導加熱組立19は、誘導加熱コイル3,4がそれぞれトッププレート7の下面に近接した状態で誘導加熱部8,9の下方部に位置するようにケース6内にネジ止めされている。そして、誘導加熱組立19の外周部の前半部には基板取付部材20がねじ止めされている。前記基板取付部材20にはプリント基板21が取り付けられている。前記プリント基板21には複数の前記LED22が実装されている。基板取付部材20、プリント基板21、LED22は、前記コイル用出力表示部11,12を構成する。
前記ラジエントヒータ5は、ケース6内に固定され上面が開口する円形状の断熱性容器たるベース23内の底部に配置されている。前記ベース23は支持枠24を介してケース6の底部にねじ止めされている。前記ベース23の上端面は、トッププレート7の下面のうち薄膜15と塗装膜16とのラップ部17に当接されている(図4参照)。そして、図3に示すように、ケース6内の前部の中央部にはプリント基板25が配置されている。前記プリント基板25には複数のLED26が実装されている。プリント基板25及びLED26はヒータ用出力表示部13を構成する。
前記LED22,26は、いずれも波長が600〜650nm程度の赤色光を放射するように構成されている。これにより、前記LED22,26が放射する光の一部(約10%)は、いずれもトッププレート7を透過し、トッププレート7の上部から視認可能となっている。
尚、図2に示すように、下ユニット1bは、キャビネット27内の左部に設けられたロースタ28、前記ロースタ28の前面扉28aの右部に設けられた操作パネル29を備えて構成されている。前記ロースタ28は図示しないシーズヒータを熱源とする。前記操作パネル29には、電源スイッチ30や、前記誘導加熱コイル3,4、ラジエントヒータ5、ロースタ28のシーズヒータをオン・オフしたり出力を調整したりするためのダイヤル31〜34が設けられている。詳しい説明及び図示は省略するが、前記ダイヤル31〜34はいずれも回転型のロータリーエンコーダ及びプッシュ−プッシュ式のスイッチを有するスイッチ機構に連結されている。
上記構成においては、電源スイッチ30をON操作し、前記ダイヤル31〜33を押圧操作することにより各加熱手段はオン・オフされ、前記ダイヤル31〜33を回動操作することにより各加熱手段の出力が調整される。例えば、誘導加熱コイル3を用いて調理する場合には、誘導加熱部8に鍋を置き、ダイヤル31を押圧操作する。すると、誘導加熱コイル3は最大出力で通電され、誘導加熱コイル3用のLED22が全て点灯する。この状態で、ダイヤル31を回動操作することにより誘導加熱コイル3の出力が調整されると共にその出力状態に応じた数のLED22が点灯する。
点灯したLED22が放射する光はトッププレート7を透過する。従って、使用者はトッププレート7の上方から点灯状態にあるLED22の数を見て、或いは点灯状態にあるLED22の近傍に印刷された数字を見て誘導加熱コイル3の出力状態を確認できる。特に、本実施例では、LED22を誘導加熱コイル3に近接して設けた。従って、動作状態にある加熱コイル3自身は発熱しないが、LED22の点灯状態を見て加熱コイル3が動作状態にあることを把握することができる。
このように、本実施例では透明ガラスの下面に光透過薄膜15を成膜することによりトッププレート7を構成した。従って、光透過薄膜15の厚み寸法を適宜に調整することにより、LED22,26の放射する光を透過させることができる。このため、LED22,26の光を透過させるために、トッププレート7の光透過薄膜15を抜く必要が無い。また、光透過薄膜15が成膜された透明ガラスの色調や色彩は、その光透過薄膜15の厚み寸法や成膜材料により種々異ならせることができる。従って、トッププレート7の色の多様化を図ることができる。
また、本実施例では注意表示部14の文字14a等をトッププレート7の下面に印刷し、その上から光透過薄膜15を成膜した。従って、注意表示部14の文字14a等と光透過薄膜15とが近接し、前記文字14a等が光透過薄膜15に映って見難くなるという不具合がない。
更に、本実施例では、トッププレート7のうちヒータ加熱部10の下面の領域には光透過薄膜15を成膜せずに塗装膜16を施した。従って、外部からラジエントヒータ5が見えることがなく、しかも、ラジエントヒータ5が発する赤外線が光透過薄膜15に反射されてベース23内に熱が篭って前記ヒータ5が過度に温度上昇したり、加熱効率が低下したりすることを防止できる。
また、塗装膜16の周縁部を光透過薄膜15とラップさせた。このため、トッププレート7の下面に塗装膜16及び光透過薄膜15のいずれもが施されていない部分が生じることがない。
ところで、通常は、塗装膜16の周縁部を均等に光透過薄膜15にラップさせることは難しく、単にラップさせただけでは見栄えが悪い。そこで、塗装膜16光透過薄膜15とのラップ部17にベース23の上端面を当接させた。従って、トッププレート7の上方からラップ部17がはっきりと見えることによる外観性の低下を防止できる。
図6は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。この第2の実施例では、トッププレート7に設けられた光透過薄膜15のうちヒータ加熱部10の下面部には多数の円孔状の放熱部41が設けられている。前記放熱部41には、光透過薄膜が形成されていない。つまり、ヒータ加熱部10の下面部の光透過薄膜15は水玉模様状になっている。
このように、トッププレート7のうちヒータ加熱部10の下面部の一部の光透過薄膜を抜くことによっても、ラジエントヒータ5が発する熱がベース23内に篭ることを防止できる。
尚、本実施例では放熱部41を通してラジエントヒータ5の一部が視認されてしまう。しかし、放熱部41の一つ一つを小さくすれば、視認されるラジエントヒータ5による外観性の低下は抑えられる。
図7及び図8は本発明の第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。まず、この第3の実施例では、トッププレート7に誘導加熱コイル3,4の出力状態を表示する出力表示部11,12及び選択された調理メニューの種類を表示するメニュー表示部51,52が設けられている。
前記出力表示部11,12は各誘導加熱部8,9の前部に設けられている。本実施例においては、前記出力表示部11,12の右半部は各枠部8a,9aに沿うように、左半部はトッププレート7の前端部に沿うように配置されている。第1の実施例と同様に、前記出力表示部11,12は複数のLED22を備えて構成され、これらLED22の配置に合わせて出力の大きさ、程度を表す数字や文字等がトッププレート7の上面に印刷されている。
前記メニュー表示部51,52は、トッププレート7の前部の左端部及び右端部にそれぞれ設けられている。メニュー表示部51、52は、設定可能な調理メニューの種類に応じた例えば3個のLED53を備えて構成されている。前記LED53は、トッププレート7の下方部に配置されたプリント基板54に実装されている。各LED53の周囲部にはプリント基板54からトッププレート7の下面付近まで延びる筒状の遮光部55が設けられている。そして、前記遮光部55の上部には拡散板56が設けられている。
前記LED53は本発明の光放出手段に相当し、LED22とは異なる波長、例えば500〜550nm程度の緑色光を放射するように構成されている。従って、前記トッププレート7を殆ど透過しない。このため、本実施例では、トッププレート7のうち前記LED53に対応する部分は光透過薄膜15が成膜されていない透過開口部57とされている。
本実施例では、誘導加熱コイル3,4を用いた自動調理の実行が可能に構成されており、操作パネル29に設けられたメニュー設定キー(図示せず)を選択操作することにより例えば3種類の自動調理メニューのうちのいずれかが設定されるようになっている。
例えば誘導加熱コイル3を用いた自動調理を行うことが設定されると、メニュー表示部51の対応するLED53が点灯すると共に出力表示部11のLED22が誘導加熱コイル3の出力状態に応じた数だけ点灯する。このとき、LED22が放射する光は光透過薄膜15が成膜されたトッププレート7を透過する。また、LED53が放射する光は拡散板56及び透過開口部57を透過する。このため、使用者はトッププレート7の上からLED22,53が点灯していることを確認することができる。
特に、本実施例では、出力表示部11〜13を構成するLED22が放射する光の波長領域と、メニュー表示部51を構成するLED53の光波長領域とを異ならせたため、各表示部の機能の違いを明確にすることができる。
また、本実施例では、LED53を遮光部55で囲んだ。このため、透過開口部57を通してトッププレート7の内部の様子が見えてしまうことがない。
図9は本発明の第4の実施例を示すものであり、第3の実施例と異なるところを説明する。尚、第3の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、この第4の実施例では、前記透過開口部57に半透明膜61を成膜している。前記半透明膜61は、光透過薄膜15と同様に金属系材料をスパッタ法により成膜したもので、LED53が放射する緑色光の一部が透過する光透過特性を有するようにその厚みが設定されている。従って、半透明膜61も光透過薄膜15と同様、メタリック系の色調として観察される。
このような構成においても第3の実施例と略同様の作用、効果を得ることができる。特に、透過開口部57に半透明膜61を設けたことから、トッププレート7の全体を略同じ色調にすることができ、外観性の向上を図ることができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
特定の光透過特性を有する有色ガラス板に光透過薄膜を成膜することによりトッププレートを構成しても良い。この場合は、トッププレートのうち誘導加熱コイル及び表示部に対応する部分にのみ光透過薄膜を成膜しても良い。ラジエントヒータ等の発熱手段は、誘導加熱コイルほど複雑な構造ではないため、光透過薄膜を施さずトッププレートの上方から視認されても外観状の問題は少ない。
また、光透過薄膜や半透明膜はガラス板の上面に成膜されていても良い。更に、2枚のガラス板を重ねてトッププレートを構成すると共に一方のガラス板のうち他方のガラス板との対向面に光透過薄膜や半透明膜を成膜しても良い。このような構成によれば、光透過薄膜等が露出しないため傷付いたり剥がれたりすることを防止できる。
光透過薄膜や半透明膜の材料としてはチタンに限定されるものではなく、金、銅、アルミ等の金属、TiO2,SnO2,InO2等の金属酸化物、Si等の半導体を用いることが可能である。即ち、トッププレートの色や色調、表示部を構成するLEDの発光波長領域に応じて膜材料を選定すると良い。また、光透過薄膜や半透明膜の厚み寸法は、透過させたい発光素子の光波長領域に応じて数十〜数百ミクロン程度に設定可能である。この場合、光透過薄膜や半透明膜の成膜方法としては、スパッタ法の他、真空蒸着法などの物理的製法、スプレー法やディップ法等の化学的製法を用いることができる。
更に、半透明膜は、トッププレートの表面にプラスチック製のシートを貼り付けたり塗料を焼き付けたりすることにより構成しても良い。
図8や図9に示すLED53に代えて光放出手段としての赤外線LEDを用いても良い。そして、加熱調理器本体の上方部に設けられたレンジフードに赤外線受光素子を配置し、前記赤外線LEDと前記赤外線受光素子との間で赤外線通信を行わせることができる。この場合、透過開口部57には赤外線透過特性を有する半透明膜71が成膜されることになる。
メニュー表示部を構成するLED(光放出手段)は、例えば2色発光LEDとしても良い。このような構成によれば、調理メニューの実行時と中断時とで発光が異なるように構成することができる。
また、光放出手段としてのLCDをタイマー表示用にトッププレートの下方部に配置しても良い。この場合、LCDをバックライト付きにすると、周囲の明るさに関係なく見やすくなる。
本発明は、誘電加熱コイルのみを備える構成にも適用できる。また、調理台に組み込まれる誘導加熱調理器に限らず、調理台等に載置されて使用される誘導加熱調理器にも適用できる。
図中、1は加熱調理器本体、3,4は誘導加熱コイル、5はラジエントヒータ(発熱手段)、7はトッププレート、10はヒータ加熱部(放熱開口部)、11,12はコイル用出力表示部(発光表示部)、13はヒータ用出力表示部、14は注意表示部(印刷表示部)、15は光透過薄膜、16は耐熱塗装膜、17はラップ部、19は誘導加熱組立(誘導加熱手段)、19aは防磁リング、22,26はLED(発光素子)、23はベース、53はLED(光放出手段)、55は遮光部、57は透過開口部、61は半透明膜を示す。

Claims (11)

  1. 誘導加熱コイルを有する誘導加熱手段と、
    前記誘導加熱手段の上方部に設けられ被加熱物が載置されるガラス製のトッププレートと、
    前記トッププレートに設けられ前記誘導加熱手段の動作状態を表示する発光表示部とを備え、
    前記発光表示部は前記トッププレートの下方部に配置され赤色光を放射する発光素子を備えて構成されていると共に、前記トッププレートのうち少なくとも前記誘導加熱コイル及び前記発光素子と対応する部分には、半導体、金属、金属酸化物のいずれかからなり前記トッププレートの上方から前記発光素子の発光を視認できるように当該発光素子からの光線を他の可視光線に比べて多く透過させる特性の光透過薄膜が成膜されていることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 発光素子は、誘導加熱コイルの近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 誘導加熱手段は、誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルの近傍に配置される防磁リングにより構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4. トッププレートの下方部に配置され発光素子の発光とは異なる光波長領域の光を放出する光放出手段を備え、
    前記トッププレートのうち前記光放出手段に対応する領域は光透過薄膜を抜くことにより構成された透過開口部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 透過開口部には、光放出手段が放出する光をトッププレートの上方から視認できるような光透過特性を有する半透明膜が成膜されていることを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
  6. 半透明膜は、その周縁部を光透過薄膜にラップして成膜されていることを特徴とする請求項5記載の誘導加熱調理器。
  7. 光放出手段は、発光素子とその周囲に配置される筒状の遮光部とから構成され、
    この遮光部は、トッププレートの下面付近まで延びていることを特徴とする請求項4ないし6の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  8. トッププレートの下方部に配置され自身が発熱する発熱手段を備え、
    前記トッププレートのうち前記発熱手段の上方に位置する領域は、その全部或いは一部の光透過薄膜を抜くことにより構成された放熱開口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  9. 放熱開口部には、耐熱塗装膜が設けられていることを特徴とする請求項8記載の誘導加熱調理器。
  10. 発熱手段は、上面開口の耐熱性容器たるベースに配置され、
    耐熱塗装膜は、その周縁部を光透過薄膜にラップして成膜され、
    前記ベースの上端面は、前記ラップする部分に位置させることを特徴とする請求項9記載の誘導加熱調理器。
  11. トッププレートのうち光透過薄膜が成膜される面に設けられ当該光透過薄膜が成膜される前の前記トッププレートに印刷してなる印刷表示部を備えることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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