JP2011190810A - 貫流ファン、成型用金型および流体送り装置 - Google Patents

貫流ファン、成型用金型および流体送り装置 Download PDF

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【課題】優れた送風能力を発揮する貫流ファン、その貫流ファンの製造に用いられる成型用金型およびその貫流ファンを備える流体送り装置、を提供する。
【解決手段】貫流ファンは、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数のファンブレード21を備える。ファンブレード21は、内周側に配置され、空気が流出入する内縁部26と、外周側に配置され、空気が流出入する外縁部27とを有する。ファンブレード21には、内縁部26と外縁部27との間で延在する翼面23が形成される。翼面23は、貫流ファンの回転方向の側に配置される正圧面25と、正圧面25の裏側に配置される負圧面24とからなる。ファンブレード21は、貫流ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面25および負圧面24に凹部57,56が形成される翼断面形状を有する。正圧面25には、複数の凹部57(57p,57q)が形成される。
【選択図】図3

Description

この発明は、一般的には、貫流ファン、成型用金型および流体送り装置に関し、より特定的には、空気調和機や空気清浄機などに用いられる貫流ファン、その貫流ファンの製造に用いられる成型用金型およびその貫流ファンを備える流体送り装置に関する。
従来の貫流ファンについて、たとえば、特開2007−21352号公報には、設置面積を小さくするとともに、送風能力を高めることを目的とした空気清浄機が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された空気清浄機においては、左右端部にそれぞれ吸気口と吹き出し口とを有する本体内に、モータにより駆動される縦長のクロスフローファンが配置されている。
特開2007−21352号公報
近年、地球環境の保全のため、家庭用の電気機器のさらなる省エネルギ化が求められている。たとえば、空気調和機(エアーコンディショナ)や空気清浄機といった電気機器の効率は、それに内包される送風機の効率に大きく依存することが知られている。また、回転物体として送風機に設けられたファンブレードの重量を軽量化することにより、ファンブレードを回転駆動するためのモータの消費電力が低減し、送風機または流体送り装置としての効率が向上することが知られている。
しかしながら、ファンブレードの断面形状として採用される翼型(aerofoil)は、そもそも航空機の翼への適用を想定しており、主に航空工学分野において見い出されたものである。このため、翼型のファンブレードは、主に高レイノルズ数領域で最適化されており、家庭用の空気調和機や空気清浄機といった低レイノルズ数領域で用いられるファンブレードの断面としては、必ずしも適切であるとは言えない。
また、ファンブレードの断面形状として翼型や二重円弧が採用される場合、ファンブレードの前縁から30〜50%の範囲に厚肉部が存在する。このため、ファンブレードの重量が大きくなり、回転時の摩擦損失などが増大する原因となる。しかしながら、単にファンブレードを軽量化するだけでは、ファンブレードの強度が低下し、割れやその他の品質不良が発生するおそれがある。
以上の理由から、家庭用の空気調和機や空気清浄機といった電気機器の省エネルギ化のため、低レイノルズ数領域で用いられるファンブレードとして適切な翼断面形状が求められている。また、揚抗比が高く、かつ、薄くて軽く、強度が高い、翼断面形状が求められている。
送風機に用いられるファンとしては、ファンの回転軸に平行な平面状の吹き出し流れを形成する貫流ファン(クロスフローファン)がある。その貫流ファンの用途の代表的な例として、空気調和機が挙げられる。家庭用の電気機器のさらなる省エネルギ化が求められる中、空気調和機の低消費電力化は優先順位が高い。この空気調和機の低消費電力化のため、風量を増加させたいといった要請がある。風量を増加させると熱交換器の蒸発や凝縮の性能が増加し、その分、圧縮機の消費電力を低減することができる。しかしながら、風量を増加させると、ファンの消費電力は増大するため、圧縮機における消費電力の低減分とファンの消費電力の増大分との差引きが低消費電力化された分となり、ファンの風量を増加する効果を最大限に得ることはできない。また、ファンの風量を増加させる手段として、同じファンで回転数を上げる場合、空気調和機の騒音が増大してしまう。
また、貫流ファンの用途の他の例として、空気清浄機が挙げられている。空気清浄機の要請として、集塵能力の増加すなわち風量増加と、低騒音化とがあるが、これら2つの間には二律背反の関係がある。
これらの両方を満足するためには、空気清浄機の吸い込み口および吹き出し口からの騒音の低減だけでなく、空気を送り出す貫流ファンの騒音を根本的に低減しなければならない。また、風量増加のためには、貫流ファンの回転数を高める必要がある。貫流ファンの回転数を高める場合、ファンに対する入力の低減が必要である。また、ファンブレードの強度を、貫流ファンの回転数の増加に伴って生じる遠心力の増大に打ち勝つほどに増大させる必要がある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、優れた送風能力を発揮する貫流ファン、その貫流ファンの製造に用いられる成型用金型およびその貫流ファンを備える流体送り装置を提供することである。
この発明に従った貫流ファンは、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部を備える。羽根部は、内周側に配置され、空気が流出入する内縁部と、外周側に配置され、空気が流出入する外縁部とを有する。羽根部には、内縁部と外縁部との間で延在する翼面が形成される。翼面は、貫流ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる。羽根部は、貫流ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、正圧面および負圧面に凹部が形成される翼断面形状を有する。正圧面および負圧面の少なくともいずれか一方には、複数の凹部が形成される。正圧面に形成される凹部は、負圧面に形成される凹部よりも多い数である。
このように構成された貫流ファンによれば、貫流ファンの回転時に、外縁部から流入し、翼面を通過し、内縁部から流出する空気流れと、内縁部から流入し、翼面を通過し、外縁部から流出する空気流れとが、交互に各羽根部において発生する。この際、凹部に空気流れの渦(2次流れ)が生成されることによって、翼面を通過する空気流れ(主流)は、凹部に生じた渦の外側に沿って流れる。これにより、羽根部は、渦が形成された分だけ翼断面形状が厚肉化された厚肉翼のような挙動を示す。結果、貫流ファンの送風能力を向上させることができる。
また好ましくは、凹部は、貫流ファンの回転軸に沿って延びる溝断面を有する。溝断面の側面は、凹部の深さが最も大きくなる点からその両側に立ち上がるように形成される。また好ましくは、羽根部は、内縁部と外縁部との間で延びる翼断面形状の中心線が複数箇所で屈曲してなる屈曲部を有する。凹部は、屈曲部により形成される。このように構成された貫流ファンによれば、屈曲部により形成された凹部に空気流れの渦が生成されるため、貫流ファンの送風能力を向上させることができる。
また好ましくは、屈曲部は、少なくとも1箇所で、凹部の深さが羽根部の厚みよりも大きくなるように屈曲する。このように構成された貫流ファンによれば、凹部に空気流れの渦をより確実に生成することができる。
また好ましくは、凹部は、内縁部および外縁部の近傍に形成される。このように構成された貫流ファンによれば、内縁部および外縁部の近傍において凹部による上記効果が生じ、高い揚力を発生させることができる。また、屈曲部の形成により、内縁部の近傍において羽根部の強度を向上させることができる。
また好ましくは、凹部は、内縁部と外縁部との間の翼中央部に形成される。このように構成された貫流ファンによれば、翼中央部において凹部による上記効果が生じ、羽根部が翼として安定した能力を発揮することができる。また、屈曲部の形成により、翼中央部において羽根部の強度を向上させることができる。
また好ましくは、凹部は、正圧面および負圧面に、内縁部と外縁部とを結ぶ方向において繰り返し現れるように形成される。このように構成された貫流ファンによれば、正圧面および負圧面に繰り返し現れる凹部に空気流れの渦が生成されるため、貫流ファンの送風能力をより効果的に向上させることができる。
また好ましくは、正圧面に形成される凹部が、負圧面において凸部を構成し、負圧面に形成される凹部が、正圧面において凸部を構成する。このように構成された貫流ファンによれば、正圧面および負圧面に凹部が形成される翼断面形状を容易に得ることができる。
また好ましくは、翼断面形状において、凹部は翼面に現れる凸部間に形成される。凹部と凸部とは、内縁部と外縁部とを結ぶ方向において交互に並んで形成される。このように構成された貫流ファンによれば、凸部間に形成された凹部に空気流れの渦が生成されるため、送風能力をより効果的に向上させることができる。
また好ましくは、羽根部は、内縁部と外縁部との間でほぼ一定の厚みの翼断面形状を有する。このように構成された貫流ファンによれば、ほぼ一定の厚みの翼断面形状を有する羽根部を用いた場合であっても、送風能力を向上させることができる。
また好ましくは、貫流ファンは、樹脂により形成される。このように構成された貫流ファンによれば、軽量かつ高強度の樹脂製の貫流ファンを実現することができる。
この発明に従った成型用金型は、上述に記載の貫流ファンを成型するために用いられる。このように構成された成型用金型によれば、軽量かつ高強度の樹脂製の貫流ファンを製造することができる。
この発明に従った流体送り装置は、上述のいずれかに記載の貫流ファンと、貫流ファンに連結され、複数の羽根部を回転させる駆動モータとから構成される送風機を備える。このように構成された流体送り装置によれば、送風能力を高く維持しつつ、駆動モータの消費電力を低減することができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、優れた送風能力を発揮する貫流ファン、その貫流ファンの製造に用いられる成型用金型およびその貫流ファンを備える流体送り装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1における貫流ファンを示す側面図である。 図1中のII−II線上に沿った貫流ファンを示す断面斜視図である。 図1中の貫流ファンに設けられたファンブレードを示す断面図である。 図1中に示す貫流ファンが用いられる空気調和機を示す断面図である。 図4中の空気調和機の吹き出し口近傍を拡大して示す断面図である。 図4中の空気調和機の吹き出し口近傍に生じる空気流れを示す断面図である。 図5中に示す上流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。 図7中に示すファンブレードを模式的に表わした図である。 図5中に示す下流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。 図9中に示すファンブレードを模式的に表わした図である。 図1中の貫流ファンの第1変形例を示す断面図である。 図1中の貫流ファンの第2変形例を示す断面図である。 図1中の貫流ファンの第3変形例を示す断面図である。 図1中の貫流ファンの製造時に用いられる成型用金型を示す断面図である。 本実施例において、貫流ファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。 本実施例において、貫流ファンの風量と騒音値との関係を示すグラフである。 本実施例において、貫流ファンの圧力流量特性を示すグラフである。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における貫流ファンを示す側面図である。図2は、図1中のII−II線上に沿った貫流ファンを示す断面斜視図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における貫流ファン(クロスフローファン)10は、複数のファンブレード21を有する。貫流ファン10は、全体として略円筒形の外観を有し、複数のファンブレード21は、その略円筒形の側面に配置されている。貫流ファン10は、樹脂により一体に形成されている。貫流ファン10は、図中に示す仮想上の中心軸101を中心に、矢印103に示す方向に回転する。
貫流ファン10は、回転する複数のファンブレード21によって、回転軸である中心軸101に直交する方向に送風するファンである。貫流ファン10は、中心軸101の軸方向から見た場合に、中心軸101に対して一方の側の外側空間からファンの内側空間に空気を取り込み、さらに取り込んだ空気を中心軸101に対して他方の側の外側空間に送り出すファンである。貫流ファン10は、中心軸101に直交する平面内において中心軸101に交差する方向に流れる空気流れを形成する。貫流ファン10は、中心軸101に平行な平面状の吹き出し流れを形成する。
貫流ファン10は、家庭用の電気機器などのファンに適用される低レイノズル数領域の回転数で使用される。
貫流ファン10は、中心軸101の軸方向に並べられた複数の羽根車12が組み合わさって構成されている。各羽根車12において、複数のファンブレード21は中心軸101を中心に周方向に互いに間隔を隔てて設けられている。
貫流ファン10は、支持部としての外周枠13をさらに有する。外周枠13は、中心軸101を中心に環状に延在するリング形状を有する。外周枠13は、端面13aおよび端面13bを有する。端面13aは、中心軸101の軸方向に沿った一方の方向に面して形成されている。端面13bは、端面13aの裏側に配置され、中心軸101の軸方向に沿った他方の方向に面して形成されている。
外周枠13は、中心軸101の軸方向において隣り合う羽根車12間に介在するように設けられている。
互いに隣り合って配置された図1中の羽根車12Aおよび羽根車12Bに注目すると、羽根車12Aに設けられる複数のファンブレード21は、端面13a上に立設され、中心軸101の軸方向に沿って板状に延在するように形成されている。羽根車12Bに設けられる複数のファンブレード21は、端面13b上に立設され、中心軸101の軸方向に沿って板状に延在するように形成されている。
複数のファンブレード21は、互いに同一形状を有する。本実施の形態では、複数のファンブレード21が、中心軸101を中心する周方向においてランダムなピッチで配置されている。
ファンブレード21は、内縁部26および外縁部27を有する。内縁部26は、ファンブレード21の内周側の端部に配置されている。外縁部27は、ファンブレード21の外周側の端部に配置されている。ファンブレード21は、内縁部26から外縁部27に向けて中心軸101を中心とする周方向に傾斜して形成されている。ファンブレード21は、内縁部26から外縁部27に向けて貫流ファン10の回転方向に傾斜して形成されている。
ファンブレード21には、正圧面25および負圧面24からなる翼面23が形成されている。正圧面25は、貫流ファン10の回転方向の側に配置され、負圧面24は、正圧面25の裏側に配置されている。貫流ファン10の回転時、翼面23上で空気流れが発生するのに伴って、正圧面25で相対的に大きく、負圧面24で相対的に小さくなる圧力分布が生じる。ファンブレード21は、正圧面25側が凹となり、負圧面24側が凸となるように、内縁部26と外縁部27との間で全体的に湾曲した形状を有する。
図3は、図1中の貫流ファンに設けられたファンブレードを示す断面図である。図3中には、貫流ファン10の回転軸である中心軸101に直交する平面で切断した場合のファンブレード21の翼断面形状が示されている。
図1から図3を参照して、ファンブレード21は、中心軸101の軸方向におけるいずれの位置で切断されても同一の翼断面形状を有するように形成されている。ファンブレード21は、薄肉の翼断面形状を有するように形成されている。ファンブレード21は、内縁部26と外縁部27との間でほぼ一定の厚み(正圧面25と負圧面24との間の長さ)を有するように形成されている。
ファンブレード21は、翼面23の正圧面25に凹部57が形成され、翼面23の負圧面24に凹部56が形成される翼断面形状を有する。正圧面25および負圧面24の少なくともいずれか一方には、複数の凹部56,57が形成される。
本実施の形態では、正圧面25に、複数の凹部57(凹部57p,57q)が形成されている。正圧面25には、凸部52(52p,52q,52r)がさらに形成されている。凸部52は、貫流ファン10の回転方向に向けて突出して形成されている。互いに隣り合って配置された凸部52間の谷部分によって、凹部57が形成されており、たとえば、凸部52pと凸部52qとの間の谷部分によって凹部57pが形成されている。凹部57と凸部52とは、内縁部26と外縁部27とを結ぶ方向において交互に並んで形成されている。凹部57は、略U字状の断面形状を有する。
負圧面24には、複数の凸部51(凸部51p,51q)がさらに形成されている。凸部51は、貫流ファン10の回転方向とは反対方向に向けて突出して形成されている。互いに隣り合って配置された凸部51間の谷部分によって、凹部56が形成されており、本実施の形態では、凸部51pと凸部51qとの間の谷部分によって凹部56が形成されている。凹部56と凸部51とは、内縁部26と外縁部27とを結ぶ方向において交互に並んで形成されている。凹部56は、略U字状の断面形状を有する。
凹部57と凸部51とは、それぞれ、正圧面25および負圧面24の表裏対応する位置に形成され、凸部52と凹部56とは、それぞれ、正圧面25および負圧面24の表裏対応する位置に形成されている。本実施の形態では、正圧面25に形成される凹部57が、負圧面24において凸部51を構成し、負圧面24に形成される凹部56が、正圧面25において凸部52を構成する。正圧面25および負圧面24において表裏対応して形成される凹部および凸部は、互いに同一の断面形状を有する。
凹部57,56は、中心軸101の軸方向に沿って延びる溝形状をなす。凹部57,56からなる溝部は、中心軸101の軸方向におけるファンブレード21の一方端と他方端との間で連続的に延びて形成されている。凹部57,56からなる溝部は、中心軸101の軸方向におけるファンブレード21の一方端と他方端との間で直線状に延びて形成されている。
本実施の形態では、正圧面25に形成される凹部57が負圧面24に形成される凹部56よりも多い数である。
図3中には、ファンブレード21の翼断面形状の厚み方向(正圧面25と負圧面24とを結ぶ方向)における中心線106が示されている。ファンブレード21は、ファンブレード21の翼断面形状の中心線106が内縁部26と外縁部27との間の複数箇所で屈曲する屈曲部41を有する。凹部56,57は、その屈曲部41により形成されている。
本実施の形態では、ファンブレード21が内縁部26と外縁部27との間の3箇所で屈曲部41を有する。ファンブレード21は、内縁部26および外縁部27の近傍にそれぞれ配置される屈曲部41Aと、内縁部26および外縁部27の間の翼中央部に配置される屈曲部41Bとを有する。屈曲部41Aは、正圧面25に凹部57を形成し、負圧面24に凸部51を形成している。屈曲部41Bは、正圧面25に凸部52を形成し、負圧面24に凹部56を形成している。
このような構成により、凹部57が内縁部26および外縁部27の近傍に形成され、さらに、凹部56が内縁部26および外縁部27の間の翼中央部に形成されている。ファンブレード21は、略W字状の翼断面形状を有する。
屈曲部41は、少なくとも1箇所で、凹部56,57の深さTがファンブレード21の厚みtよりも大きくなるように屈曲する。屈曲部41は、内縁部26と外縁部27とを結ぶ方向において、折れ方向が交互に反対方向となるように形成されている。屈曲部41は、丸みを帯びるように折れ曲がって形成されている。屈曲部41は、角部をなすように折れ曲がって形成されてもよい。
以上に説明した、この発明の実施の形態1における貫流ファン10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における貫流ファン10は、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部としてのファンブレード21を備える。ファンブレード21は、内周側に配置され、空気が流出入する内縁部26と、外周側に配置され、空気が流出入する外縁部27とを有する。ファンブレード21には、内縁部26と外縁部27との間で延在する翼面23が形成される。翼面23は、貫流ファン10の回転方向の側に配置される正圧面25と、正圧面25の裏側に配置される負圧面24とからなる。ファンブレード21は、貫流ファン10の回転軸としての中心軸101に直交する平面により切断された場合に、正圧面25および負圧面24に凹部57,56が形成される翼断面形状を有する。正圧面25および負圧面24の少なくともいずれか一方としての正圧面25には、複数の凹部57(57p,57q)が形成される。
続いて、図1中の貫流ファン10が用いられる空気調和機(エアーコンディショナ)の構造について説明する。
図4は、図1中に示す貫流ファンが用いられる空気調和機を示す断面図である。図4を参照して、空気調和機110は、室内に設置され、室内側熱交換器129が設けられる室内機120と、室外に設置され、室外側熱交換器および圧縮機が設けられる図示しない室外機とから構成されている。室内機120および室外機は、室内側熱交換器129と室外側熱交換器との間で冷媒ガスを循環させるための配管により接続されている。
室内機120は、送風機115を有する。送風機115は、貫流ファン10と、貫流ファン10を回転させるための図示しない駆動モータと、貫流ファン10の回転に伴って、所定の気流を発生させるためのケーシング122とから構成されている。
ケーシング122は、キャビネット122Aおよびフロントパネル122Bを有する。キャビネット122Aは、室内の壁面に支持されており、フロントパネル122Bは、キャビネット122Aに着脱自在に取り付けられている。フロントパネル122Bの下端部とキャビネット122Aの下端部との間隙には、吹き出し口125が形成されている。吹き出し口125は、室内機120の幅方向に延びる略矩形に形成され、前方下方に臨んで設けられている。フロントパネル122Bの上面には、格子状の吸い込み口124が形成されている。
フロントパネル122Bに対向する位置には、吸い込み口124から吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕集・除去するエアフィルタ128が設けられている。フロントパネル122Bとエアフィルタ128との間に形成される空間には、図示しないエアフィルタ清掃装置が設けられている。エアフィルタ清掃装置によって、エアフィルタ128に蓄積した塵埃が自動的に除去される。
ケーシング122の内部には、吸い込み口124から吹き出し口125に向けて空気が流通する送風通路126が形成されている。吹き出し口125には、左右方向の吹き出し角度を変更可能な縦ルーバ132と、上下方向の吹き出し角度を、前方上方、水平方向、前方下方および真下方向に変更可能な複数の横ルーバ131とが設けられている。
送風通路126の経路上における、貫流ファン10とエアフィルタ128との間には、室内側熱交換器129が配置されている。室内側熱交換器129は、上下方向に複数段、かつ前後方向に複数列に並設される蛇行した図示しない冷媒管を有する。室内側熱交換器129は、屋外に設置される室外機の圧縮機に接続されており、圧縮機の駆動によって冷凍サイクルが運転される。冷凍サイクルの運転によって、冷房運転時には室内側熱交換器129が周囲温度よりも低温に冷却され、暖房運転時には室内側熱交換器129が周囲温度よりも高温に加熱される。
図5は、図4中の空気調和機の吹き出し口近傍を拡大して示す断面図である。図4および図5を参照して、ケーシング122は、前方壁部151および後方壁部152を有する。前方壁部151および後方壁部152は、互いに間隔を隔てて向い合って配置されている。
送風通路126の経路上には、前方壁部151と後方壁部152との間に位置するように貫流ファン10が配置されている。前方壁部151には、貫流ファン10の外周面に向けて突出し、貫流ファン10と前方壁部151との隙間を微小とする突出部153が形成されている。後方壁部152には、貫流ファン10の外周面に向けて突出し、貫流ファン10と後方壁部152との隙間を微小とする突出部154が形成されている。
ケーシング122は、上側ガイド部156および下側ガイド部157を有する。送風通路126は、貫流ファン10よりも空気流れの下流側において、上側ガイド部156および下側ガイド部157によって規定されている。
上側ガイド部156および下側ガイド部157は、それぞれ、前方壁部151および後方壁部152から連なり、吹き出し口125に向けて延在している。上側ガイド部156および下側ガイド部157は、貫流ファン10によって送り出された空気を、上側ガイド部156が内周側となり、下側ガイド部157が外周側となるように湾曲させ、前方下方へと案内するように形成されている。上側ガイド部156および下側ガイド部157は、貫流ファン10から吹き出し口125に向かうほど、送風通路126の断面積が拡大するように形成されている。
本実施の形態では、前方壁部151および上側ガイド部156がフロントパネル122Bに一体に形成されている。後方壁部152および下側ガイド部157がキャビネット122Aに一体に形成されている。
図6は、図4中の空気調和機の吹き出し口近傍に生じる空気流れを示す断面図である。図5および図6を参照して、送風通路126上の経路上には、貫流ファン10よりも空気流れの上流側に位置して上流側外側空間146が形成され、貫流ファン10の内側(周方向に配列された複数のファンブレード21の内周側)に位置して内側空間147が形成され、貫流ファン10よりも空気流れの下流側に位置して下流側外側空間148が形成されている。
貫流ファン10の回転時、突出部153,154を境にして送風通路126の上流側領域141には、上流側外側空間146からファンブレード21の翼面23上を通って内側空間147に向かう空気流れ161が形成され、突出部153,154を境にして送風通路126の下流側領域142には、内側空間147からファンブレード21の翼面23上を通って下流側外側空間148に向かう空気流れ161が形成される。このとき、前方壁部151に隣接する位置には、空気流れの渦162が形成される。
図7は、図5中に示す上流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。図8は、図7中に示すファンブレードを模式的に表わした図である。
図7および図8を参照して、上流側領域141において、上流側外側空間146から内側空間147に向かう空気流れが形成されるとき、ファンブレード21の翼面23上では、外縁部27から流入し、翼面23上を通過し、内縁部26から流出する空気流れが発生する。この際、正圧面25に形成された凹部57には、時計回りの空気流れの渦63(2次流れ)が形成され、負圧面24に形成された凹部56には、反時計周りの空気流れの渦62が生成される。これにより、翼面23上を通過する空気流れ61(主流)は、凹部57,56に生じた渦63,62の外側に沿って流れる。
図9は、図5中に示す下流側領域において、ファンブレードの翼面上で生じる現象を表わした断面図である。図10は、図9中に示すファンブレードを模式的に表わした図である。
図9および図10を参照して、下流側領域142において、内側空間147から下流側外側空間148に向かう空気流れが形成されるとき、ファンブレード21の翼面23上では、内縁部26から流入し、翼面23上を通過し、外縁部27から流出する空気流れが発生する。この際、正圧面25に形成された凹部57には、反時計回りの空気流れの渦68(2次流れ)が形成され、負圧面24に形成された凹部56には、時計周りの空気流れの渦67が生成される。これにより、翼面23上を通過する空気流れ66(主流)は、凹部57,56に生じた渦68,67の外側に沿って流れる。
すなわち、貫流ファン10においては、ファンブレード21が上流側領域141から下流側領域142に移動すると、翼面23上における空気の流れ方向が反転し、これに伴って、凹部57,56に生じる渦の回転方向も反転する。
本実施の形態における貫流ファン10においては、ファンブレード21が、薄肉の翼断面形状を有するにもかかわらず、渦(2次流れ)が形成された凹部57,56の深さの分だけ翼断面形状が厚肉化された厚肉翼のような挙動を示す。この結果、ファンブレード21で生じる揚力を大幅に増大させることができる。また、屈曲部41による屈曲構造によってファンブレード21の強度を向上させることができる。この結果、貫流ファン10の強度に対する信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態における貫流ファン10においては、凹部56が内縁部26および外縁部27の間の翼中央部に形成されている。このような構成により、翼中央部で生じる気流の剥離を抑制するという効果がさらに得られる。これにより、貫流ファン10で発生する広帯域騒音を効果的に抑制することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態1における貫流ファン10によれば、家庭用の電気機器などのファンに適用される低レイノズル数領域において、ファンブレード21の回転に伴って生じる揚力を大幅に増大させることができる。これにより、貫流ファン10の駆動のための消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態における貫流ファン10においては、屈曲部41によってファンブレード21の強度を向上させつつ、その分だけファンブレード21を薄肉化することができる。これにより、貫流ファン10を軽量化したり、低コスト化したりすることができる。以上の理由により、揚抗比が高く、かつ、薄くて軽く、強度が高い翼断面形状を有する貫流ファン10を実現することができる。
また、この発明の実施の形態1における空気調和機110によれば、送風能力に優れた貫流ファン10を用いることによって、貫流ファン10を駆動させるための駆動モータの消費電力を低減させることができる。これにより、省エネルギ化に貢献可能な空気調和機110を実現することができる。
なお、本実施の形態では、空気調和機を例に挙げて説明したが、この他に、たとえば、空気清浄機や加湿機、冷却装置、換気装置などの流体を送り出す装置に、本発明における貫流ファンを適用することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1における貫流ファン10の各種変形例について説明する。
図11は、図1中の貫流ファンの第1変形例を示す断面図である。図11を参照して、ファンブレード21は、正圧面25に凹部77が形成され、負圧面24に凹部76が形成される翼断面形状を有する。
正圧面25には、複数の凸部72(72p,72q)がさらに形成されている。隣り合う凸部72間の谷部分によって、凹部77が形成されている。本変形例では、負圧面24に、複数の凹部76(76p,76q)が形成されている。負圧面24には、複数の凸部71(71p,71q,71r)がさらに形成されている。隣り合う凸部71間の間の谷部分によって凹部76が形成されている。
ファンブレード21は、図3中のファンブレード21と比較して、正圧面25および負圧面24の間で凹部および凸部が反転した略W字状の翼断面形状を有する。本変形例では、負圧面24に形成される凹部76が正圧面25に形成される凹部77よりも多い数である。
なお、負圧面24に形成される凹部と正圧面25に形成される凹部とは、等しい数であってもよい。
図12は、図1中の貫流ファンの第2変形例を示す断面図である。図12を参照して、本変形例では、正圧面25に、複数の凹部77(77p,77q,77r)が形成されている。正圧面25には、複数の凸部72(72p,72q,72r,72s)がさらに形成されている。隣り合う凸部72間の谷部分によって、凹部77が形成されている。負圧面24には、複数の凹部76(76p,76q)が形成されている。負圧面24には、複数の凸部71(71p,71q,71r)がさらに形成されている。隣り合う凸部71間の間の谷部分によって凹部76が形成されている。
本変形例に示すように、正圧面25および負圧面24の両方に複数の凹部が形成されてもよい。
図13は、図1中の貫流ファンの第3変形例を示す断面図である。図13を参照して、本変形例では、ファンブレード21が、全体として、内縁部26および外縁部27に隣接する位置で厚みが相対的に小さく、内縁部26および外縁部27の間の翼中央部に向かうほど厚みが徐々に大きくなる翼断面形状を有する。
正圧面25には、内縁部26および外縁部27の近傍に位置して、それぞれ凹部77pおよび凹部77qが形成されている。負圧面24には、内縁部26および外縁部27の間の翼中央部に位置して、凹部76が形成されている。凹部77および凹部76は、内縁部26と外縁部27との間で湾曲して延在する翼面23の表面から凹むように形成されている。凹部77および凹部76は、凹部77pが形成された位置のファンブレード21の厚みt1と、凹部76が形成された位置のファンブレード21の厚みt2と、凹部77qが形成された位置のファンブレード21の厚みt3とが等しくなるように形成されている。
本変形例に一例を示すように、ファンブレード21は、全体として薄肉の断面形状を有する構造に限られず、他の断面形状を有してもよい。ファンブレード21は、図3中に示すように、凹部57および凹部56を屈曲部41によって形成する構造に限られず、本変形例のように、凹部76および凹部77を平面状もしくは湾曲面状に延在する翼面23を部分的に凹ませることによって形成する構造であってもよい。
このように構成された、この発明の実施の形態3における貫流ファンによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図1中の貫流ファン10の製造時に用いられる成型用金型について説明を行なう。
図14は、図1中の貫流ファンの製造時に用いられる成型用金型を示す断面図である。図14を参照して、成型用金型210は、固定側金型214および可動側金型212を有する。固定側金型214および可動側金型212により、貫流ファン10と略同一形状であって、流動性の樹脂が注入されるキャビティ216が規定されている。
成型用金型210には、キャビティ216に注入された樹脂の流動性を高めるための図示しないヒータが設けられてもよい。このようなヒータの設置は、たとえば、ガラス繊維入りAS樹脂のような強度を増加させた合成樹脂を用いる場合に特に有効である。
このように構成された成型用金型210によれば、揚抗比が高く、かつ、薄くて軽く、強度が高い翼断面形状を有する貫流ファンを樹脂成型により製造することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、図1中に示す貫流ファン10と、翼面23に凹部および凸部が形成されていないファンブレードを備える比較のための貫流ファンとを、それぞれ、図4中に示す空気調和機110に組み込み、その空気調和機110を用いて行なった各種の実施例について説明する。
以下に説明する実施例では、φ100mmの直径、600mmの長さを有する貫流ファン10および比較のための貫流ファンを用い、ファンブレード21の大きさや配置など、凹部および凸部の有無を除いた形状は同一とした。
図15は、本実施例において、貫流ファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。図15を参照して、本実施例では、貫流ファン10を用いた場合と、比較のための貫流ファンを用いた場合とのそれぞれにおいて、風量を変化させながら、各風量における駆動用のモータの消費電力を測定した。測定の結果、貫流ファン10は、比較のための貫流ファンと比較して、同一風量における駆動用のモータの消費電力が低減することを確認できた。
図16は、本実施例において、貫流ファンの風量と騒音値との関係を示すグラフである。図16を参照して、本実施例では、貫流ファン10を用いた場合と、比較のための貫流ファンを用いた場合とのそれぞれにおいて、風量を変化させながら、各風量における騒音値を測定した。測定の結果、貫流ファン10は、比較のための貫流ファンと比較して、同一風量における騒音値が低減することを確認できた。
図17は、本実施例において、貫流ファンの圧力流量特性を示すグラフである。図17を参照して、図中には、一定回転数における貫流ファン10および比較のための貫流ファンの圧力流量特性(P:静圧−Q:風量)が示されている。図17を参照して、貫流ファン10は、比較のための貫流ファンと比較して、特に小さい風量の領域でのP−Q特性が向上した。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、空気清浄機や空気調和機などの送風機能を有する家庭用の電気機器に適用される。
10 貫流ファン
12,12A,12B 羽根車
13 外周枠
13a,13b 端面
21 ファンブレード
23 翼面
24 負圧面
25 正圧面
26 内縁部
27 外縁部
41,41A,41B 屈曲部
51,52,71,72 凸部
56,57,76,77 凹部
61,66,161 空気流れ
62,63,67,68,162 渦
101 中心軸
106 中心線
110 空気調和機
115 送風機
120 室内機
122 ケーシング
122A キャビネット
122B フロントパネル
124 吸い込み口
125 吹き出し口
126 送風通路
128 エアフィルタ
129 室内側熱交換器
131 横ルーバ
132 縦ルーバ
141 上流側領域
142 下流側領域
146 上流側外側空間
147 内側空間
148 下流側外側空間
151 前方壁部
152 後方壁部
153,154 突出部
156 上側ガイド
157 下側ガイド
210 成型用金型
212 可動側金型
214 固定側金型
216 キャビティ

Claims (14)

  1. 内周側に配置され、空気が流出入する内縁部と、外周側に配置され、空気が流出入する外縁部とを有し、周方向に互いに間隔を隔てて設けられる複数の羽根部を備え、
    前記羽根部には、前記内縁部と前記外縁部との間で延在し、貫流ファンの回転方向の側に配置される正圧面と、前記正圧面の裏側に配置される負圧面とからなる翼面が形成され、
    前記羽根部は、貫流ファンの回転軸に直交する平面により切断された場合に、前記正圧面および前記負圧面に凹部が形成される翼断面形状を有し、
    前記正圧面および前記負圧面の少なくともいずれか一方には、複数の前記凹部が形成され、
    前記正圧面に形成される前記凹部は、前記負圧面に形成される前記凹部よりも多い数である、貫流ファン。
  2. 前記凹部は、貫流ファンの回転軸に沿って延びる溝断面を有し、
    前記溝断面の側面は、前記凹部の深さが最も大きくなる点からその両側に立ち上がるように形成される、請求項1に記載の貫流ファン。
  3. 前記羽根部は、前記内縁部と前記外縁部との間で延びる前記翼断面形状の中心線が複数箇所で屈曲してなる屈曲部を有し、
    前記凹部は、前記屈曲部により形成される、請求項1または2に記載の貫流ファン。
  4. 前記屈曲部は、少なくとも1箇所で、前記凹部の深さが前記羽根部の厚みよりも大きくなるように屈曲する、請求項3に記載の貫流ファン。
  5. 前記凹部は、前記内縁部および前記外縁部の近傍に形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  6. 前記凹部は、前記内縁部と前記外縁部との間の翼中央部に形成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  7. 前記凹部は、前記正圧面および前記負圧面に、前記内縁部と前記外縁部とを結ぶ方向において繰り返し現れるように形成される、請求項1から6のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  8. 前記正圧面に形成される前記凹部が、前記負圧面において凸部を構成し、前記負圧面に形成される前記凹部が、前記正圧面において凸部を構成する、請求項1から7のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  9. 前記翼断面形状において、前記凹部は前記翼面に現れる凸部間に形成され、
    前記凹部と前記凸部とは、前記内縁部と前記外縁部とを結ぶ方向において交互に並んで形成される、請求項1から8のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  10. 前記羽根部は、前記内縁部と前記外縁部との間でほぼ一定の厚みの前記翼断面形状を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  11. 前記翼断面形状は、略W字状の形状をなす、請求項1から10のいずれか1項に記載に貫流ファン。
  12. 樹脂により形成される、請求項1から11のいずれか1項に記載の貫流ファン。
  13. 請求項12に記載の貫流ファンを成型するために用いられる、成型用金型。
  14. 請求項1から12のいずれか1項に記載の貫流ファンと、前記貫流ファンに連結され、複数の前記羽根部を回転させる駆動モータとから構成される送風機を備える、流体送り装置。
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