JP2011190341A - シクロデキストリン化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式bで表される化合物。
【選択図】なし
Description
さらに、本発明は、前記化合物の製造方法の提供を課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑み、鋭意検討を行った。その結果、エンドソーム内が弱酸性の環境にあることに着目し、シクロデキストリン化合物のアーム構造にジスルフィド結合、ヒドラゾン結合等の化学結合を介して制がん剤や造影剤等を結合させることにより、輸送途中に分解・解離することなく、標的細胞へ輸送後、エンドソーム内で初めて還元反応、加水分解反応、酵素反応などにより切断されて、効果的なTDDS効果を及ぼすシクロデキストリン化合物の提供が可能となることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づくものである。
(1)一般式1で表されるシクロデキストリン化合物。
m個のX1及びm個のX2は各々独立に水酸基、又はトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
但し、m個のX1及びm個のX2のうち少なくとも1つはトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
Rは、メチレン基、フェニレン基、−O−、−S−、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表し、
R’及びR”はそれぞれメチル基、フェニル基、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表す。
Yはドキソルビシン、フルオロセイン、アミドトリゾ酸、又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を表す。
R1は一般式2で表される基、水酸基、グリコシル基を有する置換基又は親水性基を表す。
但し、m個のR1のうち少なくとも2つは一般式2で表される基である。
(2)一般式3で表されるシクロデキストリン化合物を構成するシクロデキストリン環のC−2位水酸基及び/又はC−3位水酸基の縮合反応を行うことを特徴とする、一般式1で表されるシクロデキストリン化合物の製造方法。
m個のX1及びm個のX2は各々独立に水酸基、又はトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
但し、m個のX1及びm個のX2のうち少なくとも1つはトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
Rは、メチレン基、フェニレン基、−O−、−S−、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表し、
R’及びR”はそれぞれメチル基、フェニル基、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表す。
Yはドキソルビシン、フルオロセイン、アミドトリゾ酸、又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を表す。
R1は一般式2で表される基、水酸基、グリコシル基を有する置換基又は親水性基を表す。
但し、m個のR1のうち少なくとも2つは一般式2で表される基である。
mが6の場合、α−シクロデキストリン環が構成され、mが7の場合、β−シクロデキストリン環が構成され、mが8の場合、γ−シクロデキストリンが構成される。本発明のシクロデキストリン化合物はリポソームや高分子ミセル(100nm)に比し小さく(1〜10nm)細胞表面からの浸透、組織内あるいは脳関門を動きやすい。
mは、後述するように入手の容易さを考慮して決められるが、7を表すことが好ましい。
本明細書において、nが2の場合、前記繰り返しユニットを単にcap2といい、nが1の場合、前記繰り返しユニットを単にcap1ということもある。
なお、葉酸レセプターの高次構造について、葉酸を阻害剤とする酵素グリシンN−メチルトランスフェラーゼの結晶構造解析から、その4量体のサブユニット間に2個の葉酸結合サイトを有することが報告されている(例えば、Z.Luka,S.Pakhomova,L.V.Loukachevitch,M.Egli,M.E.Newcomer,C.Wagner,J.Biol.Chem.,282,4069−4075(2007).参照。)。したがって、がん細胞での葉酸レセプターも生物学的相同性から、糖クラスター効果と同様な構造が予測され、複数の葉酸が結合サイトとの複数の同時的な相互作用を発揮しているものと考えられる。このような効果は、糖鎖の空間配置とレセプターのトポロジー効果、すなわち糖クラスター効果になぞらえて、「ナノクラスター効果」ということができる。
本発明のシクロデキストリン化合物は、下記一般式3で表されるシクロデキストリン化合物(本明細書において、「ND1」ともいう)を構成する各グルコピラノース分子の2位及び3位の第2級水酸基と、所望の化合物とを縮合させることにより得ることができる。
前記化合物ND1は、例えば、国際公開第2009/041666号パンフレットを参考に合成することができる。
前記縮合反応の温度に特に制限はないが、10℃〜30℃が好ましい。また、反応時間に特に制限はないが、24時間〜72時間が好ましい。
反応溶媒としては、化合物の溶解性に応じて、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、水、メタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、N−メチルピロリジノン(NMP)等を使用することができる。
上記縮合反応において使用しうる縮合剤としては、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、水溶性カルボジイミド(以下「WSC」という)等が挙げられる。
また、C−2位トシルオキシ基は、塩基存在下で2級位C−3位水酸基と反応し、隣接のC2位とC3位間でマンノエポキシド環を形成する。これはアミンなどの求核試薬の反応によりC3位置換基の反転を伴いながら反応する。この結果C3位に置換基が導入された生成物を得ることができる。
なお、反応の進行は、分析HPLCのピークの変化に基づき確認することができる。また、トシルオキシ基の導入量は、精製物のNMRスペクトルから定量することができる。
下記に示すシクロデキストリン化合物(ND1)をWO2009/041666に従い合成した。
HPLC分析条件
カラム:SEC型(体積排除カラム)JAIGEL−GS310−A(商品名、日本分析工業株式会社製)、φ7×500mm
溶離液:リン酸緩衝液/メタノール=2/1(体積比)
流速:0.6ml/min
検出:UV230nm
実施例1で得られた例示化合物ND4に、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(DABCO)10mg(1モル当量)及びヘキサンジアミン10.5mg(1モル当量)を加えて、室温で攪拌した。その後、1時間後、2時間後及び3時間後に、上記と同じHPLC条件にて反応の進行を確認した。その結果、保持時間7.43分に出発物質である例示化合物ND1由来のピークが、保持時間8.63分に生成物由来のピークが見られた。保持時間14.47分にトシルオキシ基を有する化合物のフラグメントのピークが見られた。保持時間8.63分のピークは反応後3時間で成長が止まり、反応後24時間でもピークに変化はなかった。このことから反応後3時間程度で反応は終了していることがわかった。
40℃でロータリーエバポレーターにて減圧(33hpa)乾固した。凍結乾燥は−78.8℃で冷却した装置で24時間、6.3Pa減圧下で行い、例示化合物ND7を得た(収量:132mg、収率26%)。
得られた化合物が例示化合物ND7の同定は、SEC型分析HPLCによる生成ピークの追跡から、出発原料であるシクロデキストリン化合物由来のピーク(保持時間8.2分)に対し保持時間9.0分のピークが新たに増加したことにより確認した。さらに、得られた化合物が例示化合物ND7であることは、下記に示す実施例3において、イソチオシアノベンジルEDTAとの反応性を有することからも明らかであった。
実施例2で得られた例示化合物ND7 132mg(0.023mmol)をDMSO3mlに溶解し、DABCO4.5mg(0.0405mmol、1.76モル当量)を添加した。さらに、イソチオシアノベンジルEDTA10mg(0.023mmol、1.00モル当量)をDMSO3mlで容器を洗いながら添加した。さらにマイクロシリンジでジブチルSnジラウレート50μLを添加した。反応の進行は、上記の方法と同じくSEC型分析HPLCにて確認を行った。
その結果、保持時間68〜110分のフラクションにはシクロデキストリン化合物(ND1)が含まれていた。次に、保持時間125分〜148分のフラクションをHPLC装置の切り替え操作によりリサイクル操作にかけて再分取した。その保持時間は220分〜248分となった。このフラクションをさらに2回目のリサイクル再分取して248分〜300分のフラクションを回収し、エバポレーター濃縮したのち、凍結乾燥した。
シスタミン二塩酸塩1.126g(0.005モル)のDMSO溶液20mLにトリエチルアミン1.012gを添加し、さらに無水コハク酸0.5003g(0.005モル)を加えて終夜攪拌した。生成した沈殿は濾別し、SEC型分取HPLCカラム JAIGEL−GS310(商品名、日本分析工業株式会社製、φ25×500mm)、溶離液:水/メタノール(混合比率:2/1(体積比))を用い、検出UV波長:230nmで観測し、保持時間66分の独立したピークを分取した。これを凍結乾燥してシスタミンモノこはく酸アミド140mgを得た。この成分はMALDI TOF-MS測定により同定した。
MALDI TOF−MS 計算値:252.05
実測値:252.160
反応時間4時間のHPLC分析で、保持時間9.07分に生成した化合物由来のピークが、保持時間9.69分にシクロデキストリン化合物(ND1)由来のピークが見られた。しかし23時間経過後の分析でも保持時間9.07分と9.7分付近に完全には分離できない2成分を確認した。反応時間4時間から23時間での生成物は殆ど変わらないことは、ODSカラムを用いたHPLCでも確認できた。
得られた化合物が例示化合物ND9であることを上記の精製により単一ピーク精製物が得られていることをSEC型分析HPLCによる確認とともに、ここにアミドトリゾ酸をアミド結合生成縮合剤とともに反応させてその生成物に対して蛍光X線スペクトルを取り、イオウ原子、ヨード原子ともに含まれていることを観測することにより確認した。
実施例4で製造した例示化合物ND9 40mgに対し、ドキソルビシン塩酸塩4.0mg(等モル)、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド(DMT−MM)10mg(2倍モル)、DABCO20mg(4倍モル)及びDMSO1mLを加え、室温にて4日間攪拌した。
同じ反応生成物について、HPLCによる検出を同条件で検出波長230nmに変更して行った。その結果(吸光度プロファイル)を図4に示す。その結果、保持時間が8.60分のピークとは別に、保持時間10.2分にシャープなピークが見られ、保持時間10.2分のピークは例示化合物ND9由来のピークと同定された。
同じ反応生成物について、SEC分取型HPLCカラム JAIGEL−GS310(商品名、日本分析工業株式会社製、φ25×500mm)1本を用いて、溶離液:水/メタノール(混合比率:2/1(体積比)))、検出波長:360nm、流速1.5ml/minで精製した。その結果(吸光度プロファイル)を図5に示す。SEC型カラムの特性として分子量の最も大きな物質が一番最初に流出するので、保持時間30〜35分のフラクションを回収し、濃縮、凍結乾燥し、反応系で最も分子量の大きい前記例示化合物ND29を得た(収量:23mg、収率:58%)。なお、図5において40分経過後、流速を1.5ml/minから5.0ml/minに変更して同様に精製を行ったところ、保持時間44.6分のピークは未反応のドキソルビシン、保持時間50.8分のピークはDMSO溶媒を主とするその他の成分由来と考えられる。
このように得られた例示化合物ND29をODSカラムで分析したところ単一ピークが得られており、純度は非常に高いものであった。
ヘキサンジアミンをドキソルビシンに変える以外の条件は、実施例2と同様にして例示化合物ND5を製造した。生成物由来の495nmのHPLCピークを捉えて反応を行い、精製した。シクロデキストリン化合物(ND1)10mgに対し、収量4mg、収率40%であった。
シクロデキストリン化合物(ND1)100mg、N−トシルイミダゾール4mg、炭酸セシウム1mg、及びDMSO3mLを混合し、遮光下室温で17時間反応させた。
次にSEC分取型HPLCカラム JAIGEL−GS310(商品名、日本分析工業製、φ25×500mm)、流速5.0mL/分、溶離液:水/メタノール(混合比率:2/1(体積比))、検出UV波長:230nmにて、反応精製物を分取精製し、分子量の最も高いピークを含むフラクションを回収し、40℃にてエバポレーションして濃縮し凍結乾燥し、中間体を得た(収量:31.2mg、収率:31%)。
次にSEC分取型HPLCカラム JAIGEL−GS310(商品名、日本分析工業製、φ25×500mm)、流速5.0mL/分、溶離液:水/メタノール(混合比率:2/1(体積比))、検出UV波長:230nmにて、反応精製物を分取精製し、分子量の最も高いピークを含むフラクションを回収して濃縮し凍結乾燥し、例示化合物ND8を得た(収量:23mg、収率:73%)。
なお、分析HPLCによりシクロデキストリン化合物(ND1)とは異なる保持時間に新たなピークを生じたこと、及びアミドトリゾ酸とアミド結合生成を反応し、生成したピークの精製物に対して得られた成分に蛍光X線スペクトロメーターにてイオウとヨードが十分に含まれていることから、得られた化合物が例示化合物ND8であることを確認した。
実施例7で製造した例示化合物ND8 10mgをDMSO1.5mLに溶解した。さらに、ジアゾトリゾ酸1mgを添加し、DMT−MM0.5mg及びDABCO2mgを加えて超音波攪拌したのち、室温で3日間放置した。反応生成物をSEC型カラム型HPLCカラム JAIGEL−GS310(商品名、日本分析工業株式会社製、φ25×500mm)2本を用いて精製し(溶離液:水/メタノールMeOH(混合比率:2/1(体積比))、流速3.0ml/min、検出UV波長:230nm)、先頭の分子量の最も高い成分を回収し、濃縮し、凍結乾燥し、例示化合物ND17を得た(収量:5mg、収率:50%)。この化合物の確認は蛍光X線にて、イオウおよびヨードが十分に含まれていることを確認した。
シクロデキストリン化合物(ND1)10mgをDMSO600μLに溶解し遮光下マグネチックスターラーで一夜攪拌した。そこへフルオロセイン−4−イソチオシアネート(FITC)6.9mgのDMSO溶液2mLを加えた。DABCO 5mgをDMSO 5mLに溶解し、そのうちの50μLを前記混合液に加えた。さらにジブチルSnラウレート200μLをアセトン2mlに溶解し、そのうち50μL加えて攪拌した。3時間後にアセトン中で再沈殿させ、不溶物を濾過で回収し、水に溶解した。エバポレーターで乾固の後、再度水に溶かして凍結乾燥し、生成物4.9mgを得た。
シクロデキストリン化合物ND1 100mgをDMSO3mLに溶解し、トシルイミダゾール4mgと炭酸セシウム1mg加えて、遮光下室温で17時間反応させた。その後、DABCO2mgと1,6−へキサンジアミン2mgを加えて、30分間の超音波で溶解操作の後、遮光下室温にて5日間攪拌した。これを分取HPLC(SECカラム、JAIGEL−GS310 水/メタノール 2/1)にかけて生成物66mgを得た。得られた生成物に対して、フルオロセインイソチオシアナート(FITC)を等モル加え、DABCO1mg及びジブチルSnジラウレート1mgをさらに加えて、例示化合物ND10を得た(収量:16mg)。475nmまたは360nmの検出波長を用いて、感受性のピークを濃縮し、凍結乾燥した。
得られた化合物が例示化合物ND10であることをSEC型カラムで最も分子量の高い成分となる先頭のピークがフルオロセイン特有のピーク475nmを有することから確認した。
Claims (2)
- 一般式1で表されるシクロデキストリン化合物。
m個のX1及びm個のX2は各々独立に水酸基、又はトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
但し、m個のX1及びm個のX2のうち少なくとも1つはトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
Rは、メチレン基、フェニレン基、−O−、−S−、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表し、
R’及びR”はそれぞれメチル基、フェニル基、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表す。
Yはドキソルビシン、フルオロセイン、アミドトリゾ酸、又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を表す。
R1は一般式2で表される基、水酸基、グリコシル基を有する置換基又は親水性基を表す。
但し、m個のR1のうち少なくとも2つは一般式2で表される基である。
- 一般式3で表されるシクロデキストリン化合物を構成するシクロデキストリン環のC−2位水酸基及び/又はC−3位水酸基の縮合反応を行うことを特徴とする、一般式1で表されるシクロデキストリン化合物の製造方法。
m個のX1及びm個のX2は各々独立に水酸基、又はトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
但し、m個のX1及びm個のX2のうち少なくとも1つはトシルオキシ基、−NH−Y、−NH−R−NHCO−R−COOH、−NH−R−NH2、−O−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NH−C(=S)−NH−Y、−NH−R−NHCO−Y、−NH−R−NHCO−R−CONHNH2、−NH−R−NHCO−R−CONHNH=CR’R”及び−NH−R−CONHNH=CR’R”からなる群より選ばれる1つの基を表す。
Rは、メチレン基、フェニレン基、−O−、−S−、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表し、
R’及びR”はそれぞれメチル基、フェニル基、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる基を表す。
Yはドキソルビシン、フルオロセイン、アミドトリゾ酸、又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を表す。
R1は一般式2で表される基、水酸基、グリコシル基を有する置換基又は親水性基を表す。
但し、m個のR1のうち少なくとも2つは一般式2で表される基である。
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