JP2011188928A - 蛍光内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】白色光画像を高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの画像、蛍光画像を極力明るい画像として取得でき、且つ、蛍光画像の白色画像との相対的位置関係を高精度に検出可能な蛍光内視鏡装置の提供。
【解決手段】生体の観察部10への白色光及び励起光の照射部1と、第1の撮像光学系2aと第1の撮像素子2bを有し観察部からの光を用いて第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部2と、第2の撮像光学系3aと第2の撮像素子3bを有し観察部からの光を用いて第2の白色光画像及び蛍光画像を取得する第2の画像取得部3と、第1の画像取得部で取得された第1の白色光画像の出力表示部4と、第2の画像取得部で取得された第2の白色光画像と蛍光画像との重畳出力表示部5を備え、第1の撮像光学系のF値を第2の撮像光学系よりも大きく、且つ、第1の撮像素子の解像度を第2の撮像素子よりも大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、白色光画像を用いて観察対象の形態情報を取得するとともに、白色光画像と蛍光画像との重畳画像を用いて観察対象である生体の病変部の位置情報を取得する蛍光内視鏡装置に関する。
従来、白色光画像と蛍光画像を取得できるようにした蛍光内視鏡装置としては、例えば、次の特許文献1に記載のものがある。
特許文献1に記載の蛍光内視鏡装置は、回転フィルタを介して面順次式に白色光と励起光を生体に照射するとともに、撮像光学系と可変分光素子と撮像素子を同軸上に備えた一つの画像取得手段を有し、撮像光学系を経由した、生体で反射した白色光および生体で発した蛍光を、可変分光素子を介して白色光と蛍光とに切り替えて撮像素子に導くことによって、撮像素子で白色光画像と蛍光画像とを時分割で取得することができるように構成されている。
特開2006−296635号公報
蛍光内視鏡観察においては、観察者が生体における病変部の位置を正確に把握しやすくするために、観察対象である生体の白色光画像と生体の病変部の蛍光画像とを重ね合わせた画像を表示することが求められている。
ところで、白色光観察と蛍光観察とでは、必要とされる解像度や被写界深度が異なる。即ち、白色光観察においては、生体組織の微細な構造を鮮明に認識してより高度な診断や手術を行うために高解像度で被写界深度の深い白色光画像が求められる。一方、蛍光観察においては、蛍光が微弱な光であるため、極力明るくコントラスト(S/N)の良い蛍光画像が求められる。また、白色光観察においては、観察対象である生体の形態をコマ送りに違和感のない滑らかな動画として観察できるように、白色光画像のフレームレートが高いことが望まれる。
しかし、特許文献1に記載の蛍光内視鏡装置のように、撮像光学系と可変分光素子と撮像素子を同軸上に備えた一つの画像取得手段を介して白色光画像と蛍光画像とを取得する構成では、白色光観察と蛍光観察の両方に適した画像を得ることが難しい。
即ち、蛍光画像を極力明るくコントラスト(S/N)の良い画像とするためには、撮像素子の感度を高くする必要があり、このためには撮像素子の画素サイズを大きくし、1画素当りの受光量を増加させる必要がある。ところが、画素サイズを大きくすると、撮像素子の総画素数を少なくする必要があるため、画像の解像度が低くなる。
このため、特許文献1に記載の蛍光内視鏡装置のように、共通の撮像素子を介して白色光画像と蛍光画像とを取得する構成では、撮像素子の感度を高くすると、得られる白色光画像から生体組織の微細な形態情報を正確に認識することが難しくなってしまい易い。
また、白色光観察においては、観察対象である生体組織をある程度の深さ方向にわたり鮮明な画像を得ることが望まれる。そのためには、撮像光学系のF値が大きくして被写界深度を深くすることが求められる。しかるに、撮像光学系のF値を大きくすると入射する光量が小さくなる。
このため、特許文献1に記載の蛍光内視鏡装置のように、共通の撮像光学系を介して白色光画像と蛍光画像とを取得する構成では、撮像光学系のF値を大きくすると、得られる蛍光画像が非常に暗くなってしまい、観察対象からの反射光である白色光に比べて観察対象で発せられる蛍光は微弱な光量であるため、蛍光を発する部位を確認し難くなってしまう。
また、特許文献1に記載の蛍光内視鏡装置のように、白色光画像と蛍光画像とを時分割で取得する構成では、蛍光画像の露光に時間がかかるため、白色光画像のフレームレートが、低くなってしまい、白色光画像を動画として表示させるとコマ送りに違和感を生じてしまう。
これらの問題を解決する構成としては、F値が大きく被写界深度の深い撮像光学系と高解像度の撮像素子を有する白色光画像用画像取得手段と、F値が小さく被写界深度の浅い撮像光学系と高感度の撮像素子を有する蛍光画像用画像取得手段とを夫々別個に設けた構成が考えられる。
しかし、白色光画像用画像取得手段と蛍光画像用画像取得手段とを別個に設けた場合、互いに異なる撮像光学系を経由し、夫々の画像取得手段を介して取得される白色画像と蛍光画像とで視差が生じた画像となるため、白色光画像に蛍光画像を重ね合わせても、両画像における視差によって白色光画像における蛍光画像の相対的な位置を正確に把握することができない。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、白色光画像を高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの画像として得るとともに、蛍光画像を極力明るい画像として得ることができ、且つ、蛍光画像の白色画像との相対的位置関係を高精度に検出可能な蛍光内視鏡装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による蛍光内視鏡装置は、生体の観察部に対して白色光および該観察部中に存在する蛍光物質を励起するための励起光を照射する照射部と、第1の撮像光学系と第1の白色光画像用撮像素子を有し、前記生体の観察部からの光を用いて第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部と、第2の撮像光学系と第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子を有し、前記生体の観察部からの光を用いて第2の白色光画像および蛍光画像を取得する第2の画像取得部と、前記第1の画像取得部を介して取得された前記第1の白色光画像を出力表示する第1の白色光画像出力表示部と、前記第2の画像取得部を介して取得された前記第2の白色光画像と前記蛍光画像とを重畳して出力表示する第2の白色光画像・蛍光画像重畳出力表示部を備え、前記第1の撮像光学系のF値が、前記第2の撮像光学系のF値よりも大きく、且つ、前記第1の白色光画像用撮像素子の解像度が、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子の解像度よりも大きいことを特徴としている。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系を経由した光の光路を、白色光の光路と蛍光の光路とに分割する光路分割手段を有し、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、前記光路分割手段を介して分割された前記白色光の光路上に配置された第2の白色光画像撮像素子と、該光路分割手段を介して分割された前記蛍光の光路上に配置された蛍光画像撮像素子とからなるのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記蛍光画像撮像素子の感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズを経由した光を前記光路分割手段に導く光ファイバを有し、前記第1の画像取得部と、前記第2の撮像光学系における前記対物レンズおよび前記光ファイバの一部が、内視鏡先端部に配置されているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記蛍光画像撮像素子が、モザイクフィルタを備えたカラーCCDからなるのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第2の画像取得部が、前記光路分割手段と前記蛍光画像撮像素子との間に透過波長を可変することができる可変分光素子を備えているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、一つの撮像素子からなり、前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系と前記一つの撮像素子との間に透過波長を可変することができる可変分光素子を備えているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズを経由した光を前記可変分光素子に導く光ファイバを有し、前記第1の画像取得部と、前記第2の撮像光学系における前記対物レンズおよび前記光ファイバの一部が、内視鏡先端部に配置されているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第1の画像取得部と、前記第2の画像取得部が、内視鏡先端部に配置されているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズからの光の光路を該第1の撮像光学系に専用の光路と該第2の撮像光学系に専用の光路とに分割する光路分割手段を共有し、前記第2の撮像光学系が、前記第2の撮像光学系に専用の光路上に光ファイバを有し、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、一つの撮像素子からなり、前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系と前記一つの撮像素子との間に可変分光素子を備えているのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記一つの撮像素子の感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズからの光の光路を該第1の撮像光学系に専用の光路と該第2の撮像光学系に専用の光路とに分割する光路分割手段を共有し、前記第2の撮像光学系が、前記第2の撮像光学系に専用の光路上に、光ファイバを有し、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、モザイクフィルタを備えたカラーCCDからなるのが好ましい。
また、本発明の蛍光内視鏡装置においては、前記モザイクフィルタを備えたカラーCCDの感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いのが好ましい。
本発明によれば白色光画像を高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの画像として得るとともに、蛍光画像を極力明るい画像として得ることができ、且つ、蛍光画像の白色画像との相対的位置関係を高精度に検出可能な蛍光内視鏡装置が得られる。
本発明の蛍光内視鏡装置全体における要部の一構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の各実施形態の蛍光内視鏡装置に共通の構成を示すブロック図である。 図2の蛍光内視鏡装置における表示ユニットの表示画面の構成の一例を示す説明図である。 本発明の第一実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。 本発明の第二実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。 本発明の第三実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。 本発明の第四実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。 本発明の第五実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。 本発明の第六実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。
実施例の説明に先立ち、本発明の構成及び作用効果を概略的に説明する。
図1は本発明の蛍光内視鏡装置全体における要部の一構成例を概略的に示すブロック図である。
図1の例の蛍光内視鏡装置は、照射部1と、第1の画像取得部2と、第2の画像取得部3と、第1の白色光画像出力表示部4と、第2の白色光画像・蛍光画像出力表示部5を備えている。図1中、10は生体の観察部である。
照射部1は、生体の観察部10に対して白色光および観察部10中に存在する蛍光物質を励起するための励起光を照射するように構成されている。
第1の画像取得部2は、第1の撮像光学系2aと第1の白色光画像用撮像素子2bを有し、生体の観察部10からの光を用いて第1の白色光画像を取得するように構成されている。
第2の画像取得部3は、第2の撮像光学系3aと第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bを有し、生体の観察部10からの光を用いて第2の白色光画像および蛍光画像を取得するように構成されている。
第1の白色光画像出力表示部4は、第1の画像取得部を介して取得された第1の白色光画像を出力表示するように構成されている。
第2の白色光画像・蛍光画像重畳出力表示部5は、第2の画像取得部3を介して取得された第2の白色光画像と蛍光画像とを重畳して出力表示するように構成されている。
また、図1の例の蛍光内視鏡装置では、第1の撮像光学系2aのF値が、第2の撮像光学系3aのF値よりも大きく、且つ、第1の白色光画像用撮像素子2bの解像度が、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bの解像度よりも大きくなるように構成されている。
図1の例の蛍光内視鏡装置のように、第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部2と、第2の白色光画像および蛍光画像を取得する第2の画像取得部3とを備えれば、第1の画像取得部2では第1の白色光画像のみを取得でき蛍光画像を取得せずに済み、第1の白色光画像のフレームレートを高くすることができる。
また、図1の例の蛍光内視鏡装置のように、第1の撮像光学系2aのF値が、第2の撮像光学系3aのF値よりも大きくなるように構成すれば、その分、第1の被写界深度が深くなり、第1の画像取得部2で取得される第1の白色光画像における凹凸や奥行きのある観察対象の形態を鮮明に観察できる範囲が広がる。一方、第2の撮像光学系3aのF値が小さくなるように構成すれば、その分、蛍光の光量を多く取得することができ、微弱な蛍光の検出がし易くなる。
また、図1の例の蛍光内視鏡装置のように、第1の白色光画像用撮像素子2bの解像度が、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bの解像度よりも大きくなるように構成すれば、第1の白色光画像を高精細画像として取得でき、例えば、微細な血管走行など観察対象である生体組織の微細な構造の形態を確認でき、的確な手術や形態変化が現れたガン化等の病変が発見し易くなる。一方、第2の画像取得部3で得られる第2の白色光画像は、第1の白色光画像に比べて解像度が低くても、観察対象である生体組織の形態および色彩についてある程度の情報は得られるので、蛍光画像との重畳により、病変部の位置の特定には支障が生じない。
また、図1の例の蛍光内視鏡装置のように、第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部2における第1の白色光画像撮像素子2bと、第2の白色光画像・蛍光画像を取得する第2の画像取得部3における第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bとを、互いに別の撮像素子として備えれば、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bの感度を高く設定しても、第1の画像取得部2で取得される第1の白色光画像に影響を与えない。このため、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子3bの感度が高くなるようにすることで、微弱な蛍光を極力明るい画像として取得することができる。
また、図1の例の蛍光内視鏡装置のように、第2の画像取得部3を、共通の撮像光学系(第2の撮像光学系3a)を介して、第2の白色光画像および蛍光画像を同軸で取得するように構成すれば、第2の白色光画像と蛍光画像とを同じ画角で取得することができるので、第2の白色光画像と蛍光画像とを視差なく重ね合わせることができ、観察対象における病変部の相対的な位置を正確に把握することができる。
このため、図1の例の蛍光内視鏡装置によれば、白色光画像を高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの画像(第1の白色光画像)として得るとともに、蛍光画像を極力明るい画像として得ることができ、且つ、蛍光画像の白色画像(第2の白色光画像)との相対的位置関係を高精度に検出可能な蛍光内視鏡装置が得られる。
次に、以下の本発明の各実施形態の蛍光内視鏡装置に共通の構成について説明する。
図2は本発明の各実施形態の蛍光内視鏡装置に共通の構成を示すブロック図である。図3は図2の蛍光内視鏡装置における表示ユニットの表示画面の構成の一例を示す説明図である。
図2の蛍光内視鏡装置は、光源ユニット11と、内視鏡本体部12と、制御ユニット13と、表示ユニット14を備えている。
光源ユニット11は、白色光と生体の観察部10中に存在する蛍光物質を励起するための励起光を出射するように構成されている。その構成は、例えば、白色光を出射する照明光用光源(図2において図示省略)と励起光を出射する励起光用光源(図2において図示省略)を夫々別々に備えて、白色光と励起光とを同時に出射する構成とするのが、第1の白色光画像のフレームレートを高くするために好ましい。ただし、第1の白色光画像のフレームレートが動画観察に違和感を与えない程度にすることができれば、例えば、白色光の波長帯域と励起光の波長帯域を含む光を出射する一つの光源(図2において図示省略)と、励起光透過部と白色光透過部とを同一の円周方向に備えた回転フィルタ(図2において図示省略)とを備え、回転フィルタを回転させることで白色光と蛍光とを面順次式に時分割で出射する構成としてもよい。
内視鏡本体部12は、照明部12aと、撮像部12bを有している。
照明部12aは、照明光学系(図2において図示省略)、ライドガイド(図2において図示省略)等を有し、光源ユニット11からの光を生体の観察10に照射するように構成されている。
そして、光源ユニット11と照明部12aは、互いに相俟って図1の例における照射部1として機能し、生体の観察部10に対して白色光および観察部10中に存在する蛍光物質を励起するための励起光を同時に又は時分割で照射するようになっている。
撮像部12bは、第1の画像取得部12b1と、第2の画像取得部12b2を有している。
第1の画像取得部12b1は、図1の例における第1の画像取得部2に相当し、第1の撮像光学系(図2において図示省略)と第1の白色光画像用撮像素子(図2において図示省略)を有し、生体の観察部10からの光を用いて第1の白色光画像を取得するように構成されている。
第2の画像取得部12b2は、図1の例における第2の画像取得部3に相当し、第2の撮像光学系(図2において図示省略)と第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子(図2において図示省略)を有し、生体の観察部10からの光を用いて第2の白色光画像および蛍光画像を取得するように構成されている。
第1の撮像光学系は、第2の撮像光学系よりも大きなF値で構成されている。
また、第1の白色光画像用撮像素子は、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子よりも大きな解像度で構成されている。
制御ユニット13は、フレームメモリ13aと、画像処理回路13bを有している。
フレームメモリ13aは、第1の白色光画像用のフレームメモリ(図2において図示省略)と、第2の白色光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)と、蛍光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)を有している。
画像処理回路13bは、第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータを表示ユニット14に表示させるための信号変換出力等の所定の画像処理を行なうとともに、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶された第2の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータを用いて表示ユニット14に第2の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行なうことができるように構成されている。なお、図2の例では、画像処理回路13bは、この他に、波長帯域の異なる蛍光画像のデータを夫々単独で表示ユニット14に表示させるための信号変換出力等の所定の画像処理を行なうこともできるように構成されている。
表示ユニット14は、図2、図3に示すように、第1の白色光画像表示部14aと、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bを有している。なお、図2、図3の例では、その他に、蛍光画像単独表示部14c1,14c2も有している。
第1の白色光画像表示部14aは、画像処理回路13bを介して信号変換出力等の所定の画像処理がなされた第1の白色光画像を表示させる。
第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bは、画像処理回路13bを介して画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と蛍光画像との重畳画像を表示させる。
蛍光画像単独表示部14c1,14c2は、画像処理回路13bを介して信号変換出力等の所定の画像処理がなされた蛍光画像を表示させる。図2の例では、便宜上、2種類の蛍光画像を単独で表示させることができるようになっている。
そして、画像処理回路13bと第1の白色光画像表示部14aは、互いに相俟って図1の例における第1の白色光画像出力表示部4として機能し、第1の画像取得部12b1を介して取得された第1の白色光画像を出力表示する。
また、画像処理回路13bと第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bは、互いに相俟って図1の例における第2の白色光画像・蛍光画像重畳出力表示部5として機能し、第2の画像取得部12b2を介して取得された第2の白色光画像と蛍光画像とを重畳して出力表示する。
第一実施形態
図4は本発明の第一実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図4中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第一実施形態の蛍光内視鏡装置では、図3に示した第1の画像取得部12b1が、第1の撮像光学系12b11と、第1のフィルタ12b12と、第1の白色光画像用撮像素子12b13とで構成されている。
第1の撮像光学系12b11は、対物レンズで構成されており、大きいF値を有している。
第1のフィルタ12b12は、白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットする光学特性を有している。
第1の白色光画像用撮像素子12b13は、高解像度CCDで構成されている。
第2の画像取得部12b2は、第2の撮像光学系12b21と、光路分割手段12b22と、第2のフィルタ12b23と、第2の白色光画像用撮像素子12b24と、第3のフィルタ12b25と、蛍光画像用撮像素子12b26とで構成されている。
第2の撮像光学系12b21は、対物レンズ12b211と、光ファイバ12b212と、結像レンズ12b213とで構成されており、小さいF値を有している。
光路分割手段12b22は、白色光を反射させ蛍光を透過させる光学特性を持つビームスプリッタで構成されており、第2の撮像光学系12b21を経由した観察部10からの光の光路を白色光の光路と蛍光の光路とに分割する。なお、光路分割手段12b22は、白色光を透過させ蛍光を反射させる光学特性を持つビームスプリッタで構成してもよい。
第2のフィルタ12b23は、光路分割手段12b22を介して分割された白色光の光路上に配置されており、白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットする光学特性を有している。
第2の白色画像用撮像素子12b24は、光路分割手段12b22を介して分割された白色光の光路上における第2のフィルタ12b23の後方に配置された、小型のCCDで構成されている。
そして、第一実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の白色光用撮像素子12b24と蛍光画像用撮像素子12b26とで第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子を構成している。
第3のフィルタ12b25は、光路分割手段12b22を介して分割された蛍光の光路上に配置されており、蛍光波長帯域以外の波長をカットする光学特性を有している。
蛍光画像用撮像素子12b26は、光路分割手段12b22を介して分割された蛍光の光路上における第3のフィルタ12b25の後方に配置された、高感度CCDで構成されている。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置では、第1の画像取得部12b1と、第2の画像取得部12b2の第2の撮像光学系12b21における対物レンズ12b211と光ファイバ12b212の一部は、内視鏡先端部12cに配置されている。
このように構成された第一実施形態の蛍光内視鏡装置では、照射部4から白色光及び励起光を照射され、生体組織10で反射した白色光および生体組織10で発した蛍光は、第1の画像取得部12b1の対物レンズ12b11、第2の画像取得部の対物レンズ12s211に入射する。
第1の対物レンズ12b11に入射した光は、第1のフィルタ12b12で白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットされ、第1の白色光画像用撮像素子12b13で第1の白色光画像として撮像される。
一方、第2の対物レンズ12b211に入射した光は、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213を経由して、光路分割手段12b22に入射する。光路分割手段12b22に入射した光のうち、白色光は、光路分割手段12b22で反射して第2のフィルタ12b23に入射し、第2のフィルタ12b23で白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットされ、第2の白色光画像用撮像素子12b24で第2の白色光画像として撮像される。光路分割手段12b22に入射した光のうち、蛍光は、光路分割手段12b22を透過して第3のフィルタ12b25に入射し、第3のフィルタ12b25で蛍光波長帯域以外の波長をカットされ、蛍光画像用撮像素子12b26で蛍光画像として撮像される。
第1の画像取得部12b1を介して取得された第1の白色光画像、第2の画像取得部12b2を介して取得された第2の白色光画像および蛍光画像は、図2に示す制御ユニット13のフレームメモリ13aにおける第1の白色光画像用のフレームメモリ(図2において図示省略)、第2の白色光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)および蛍光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)に夫々記憶される。第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータは、画像処理回路13bを介して、表示ユニット14に表示させるための信号変換出力等の所定の画像処理がなされる。また、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶された第2の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータは、画像処理回路13bを介して、表示ユニット14に第2の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理がなされる。次いで、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第1の白色光画像が、第1の白色光画像表示部14aに表示されるとともに、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像が、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bに表示される。
第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部12b1と、第2の白色光画像および蛍光画像を取得する第2の画像取得部12b2とを備えたので、第1の画像取得部12b1では第1の白色光画像のみを取得でき蛍光画像を取得せずに済み、第1の白色光画像のフレームレートを高くすることができる。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の撮像光学系12b11のF値が、第2の撮像光学系12b21のF値よりも大きくなるように構成したので、その分、第1の被写界深度が深くなり、第1の画像取得部12b1で取得される第1の白色光画像における凹凸や奥行きのある観察対象の形態を鮮明に観察できる範囲が広がる。一方、第2の撮像光学系12b21のF値が小さくなるように構成したので、その分、蛍光の光量を多く取得することができ、微弱な蛍光の検出がし易くなる。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の白色光画像用撮像素子12b13を高精細CCDで構成し、第1の白色光画像用撮像素子12b13の解像度が、第2の白色光画像用撮像素子12b24や蛍光画像用撮像素子12b26の解像度よりも大きくなるようにしたので、第1の白色光画像を高精細画像として取得でき、例えば、微細な血管走行など観察対象である生体組織の微細な構造の形態を確認でき、ガン化等の病変が発見し易くなる。一方、第2の画像取得部3で得られる第2の白色光画像は、第1の白色光画像に比べて解像度は低くても、観察対象である生体組織の形態および色彩についてある程度の情報は得られるので、蛍光画像との重畳により、病変部の位置の特定には支障が生じない。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部12b1における第1の白色光画像撮像素子12b13と、第2の白色光画像・蛍光画像を取得する第2の画像取得部12b2における第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子(第2の白色光画像用撮像素子12b24及び蛍光画像用撮像素子12b26)とを、互いに別の撮像素子として備えたので、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子(第2の白色光画像用撮像素子12b24及び蛍光画像用撮像素子12b26)の感度を高く設定しても、第1の画像取得部12b1で取得される第1の白色光画像に影響を与えない。そして、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、蛍光画像用撮像素子12b26を高感度CCDで構成し、蛍光画像用撮像素子12b26の感度が高くなるようにしたので、微弱な蛍光を極力明るい画像として取得することができる。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第2の画像取得部12b2を、共通の撮像光学系(第2の撮像光学系12b21)を介して、第2の白色光画像および蛍光画像を同軸で取得するように構成したので、第2の白色光画像と蛍光画像とを同じ画角で取得することができる。これにより、第2の白色光画像と蛍光画像とを視差なく重ね合わせることができ、観察対象における病変部の相対的な位置を正確に把握することができる。
このため、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、白色光画像を高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの画像(第1の白色光画像)として得るとともに、蛍光画像を極力明るい画像として得ることができ、且つ、蛍光画像の白色画像(第2の白色光画像)との相対的位置関係を高精度に検出可能な蛍光内視鏡装置が得られる。
また、第一実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の画像取得部12b1と、第2の画像取得部12b2の第2の撮像光学系12b21における対物レンズ12b211と光ファイバ12b212の一部が、内視鏡先端部12cに配置されるように構成したので、内視鏡先端部12cの径を小型化することができる。
なお、蛍光画像用撮像素子12b26は、モザイクフィルタを備えたカラーCCDで構成するとより好ましい。このようにすれば、モザイクフィルタを介して複数種類の蛍光画像を取得することができる。
第二実施形態
図5は本発明の第二実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図5中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第二実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の画像取得部12b2は、光路分割手段12b22と蛍光画像用撮像素子12b26との間に、いわゆるエタロン等で構成された可変分光素子12b27を備えている。
可変分光素子12b27は、複数種類の蛍光を切替えて透過させるように構成されている。
その他の構成は、第一実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
このように構成された第二実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の画像取得部12b2において、第2の対物レンズ12b11、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213を経由し、光路分割手段12b22で反射して第2のフィルタ12b23に入射し、第2のフィルタ12b23で白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットされた光は、可変分光素子12b27に入射する。可変分光素子12b27に入射した光は、可変分光素子12b27を介して複数種類の蛍光が時分割で透過させられ、蛍光画像用撮像素子12b26で蛍光画像として夫々撮像される。
また、第2の画像取得部12b2を介して取得された複数種類の蛍光画像は、図2に示す制御ユニット13のフレームメモリ13aにおける蛍光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)に記憶される。
また、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶された第2の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された複数種類の蛍光画像のデータは、画像処理回路13bを介して、表示ユニット14に第2の白色画像のデータと複数種類の蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理がなされる。
また、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と複数種類の蛍光画像とを重畳した画像は、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bに表示される。
第二実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、蛍光画像用撮像素子12b26を、モザイクフィルタを備えていないモノクロの高感度CCDで、複数種類の蛍光画像を時分割で取得することができる。
また、モザイクフィルタを備えていないモノクロCCDは、モザイクフィルタによる解像度の低下がないので、光ファイバ12b212の画素数に適合した解像度を保ちながら、複数種類の蛍光画像を取得することができる。
その他の作用効果は、第一実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
第三実施形態
図6は本発明の第三実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図6中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第三実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の画像取得部12b2が、第2の撮像光学系12b21と、第4のフィルタ12b28と、可変分光素子12b27と、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29とで構成されている。
第4のフィルタ12b28は、白色光を構成する波長帯域と蛍光波長帯域の光を透過し、それ以外の波長をカットする光学特性を有している。
可変分光素子12b27は、いわゆるエタロン等で構成されており、第2の撮像光学系12b21と第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29との間に配置されている。そして、可変分光素子12b27は、白色光を構成するR,G,B夫々の波長帯域の光と、一種類以上の蛍光を切替えて透過させるように構成されている。
第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29は、一つの高感度CCDで構成されている。
その他の構成は、第一実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
このように構成された第三実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の画像取得手段12b2において、第2の対物レンズ12b211、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213を経由した光は、第4のフィルタ12b28に入射する。第4のフィルタ12b28に入射した光は、第4のフィルタ12b28で白色光を構成する波長帯域と蛍光波長帯域以外の波長をカットされて、可変分光素子12b27に入射し、可変分光素子12b27を介して白色光を構成するR,G,B夫々の波長帯域の光と一種類以上の蛍光が時分割で透過させられ、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29でRの波長帯域の画像、Gの波長帯域の画像、Bの波長帯域の画像、一種類以上の蛍光画像として夫々撮像される。
また、第2の画像取得部12b2を介して取得されたRの波長帯域の画像、Gの波長帯域の画像、Bの波長帯域の画像は、図2に示す制御ユニット13のフレームメモリ13aにおける第2の白色光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)に夫々記憶され、一種類以上の蛍光画像は、図2に示す制御ユニット13のフレームメモリ13aにおける蛍光画像用フレームメモリ(図2において図示省略)に記憶される。
また、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶されたRの波長帯域の画像、Gの波長帯域の画像、Bの波長帯域の画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された一種類以上の蛍光画像のデータは、画像処理回路13bを介して、表示ユニット14に第2の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理がなされる。
また、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と一種類以上の蛍光画像とを重畳した画像は、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bに表示される。
第三実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第2の撮像光学系12b21と第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29との間に可変分光素子12b27を備えたので、可変分光素子12b27を介して第2の白色光画像と一種類以上の蛍光画像とを時分割で取得することができる。
また、第2の白色光画像と蛍光画像を撮像する第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29を一つのCCDで構成したので、第2の画像取得部12b2の構成を簡略化でき、その分、内視鏡本体部12を小型化するとともに、コストを低減することができる。
その他の作用効果は、第一実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
第四実施形態
図7は本発明の第四実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図7中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第四実施形態の蛍光内視鏡装置では、第2の画像取得部12b2が、第2の撮像光学系12b21’と、第4のフィルタ12b28と、可変分光素子12b27と、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29とで構成されている。
第2の撮像光学系12b21’は、F値の小さい小型の対物レンズで構成されている。
また、第四実施形態の蛍光内視鏡装置では、第1の画像取得部12b1と、第2の画像取得部12b2は、内視鏡先端部12cに配置されている。
その他の構成は、第三実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
このように構成された第四実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第2の画像取得部12b2の構成をより簡略化でき、その分、内視鏡本体部12を小型化するとともに、コストを低減することができる。
その他の作用効果は、第三実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
第五実施形態
図8は本発明の第五実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図8中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第五実施形態の蛍光内視鏡装置では、第1の画像取得部12b1は、第1の撮像光学系12b11’と、第1のフィルタ12b12と、第1の白色光画像用撮像素子12b13とで構成されている。また、第2の画像取得部12b2は、第2の撮像光学系12b21”と、第4のフィルタ12b28と、可変分光素子12b27と、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29とで構成されている。
第1の撮像光学系12b11’と第2の撮像光学系12b21”は、対物レンズ12b3と、対物レンズ12b3からの光の光路を第1の撮像光学系12b11’に専用の光路と第2の撮像光学系12b21’に専用の光路とに分割する光路分割手段12b4を共有している。
詳しくは、第1の撮像光学系12b11’は、対物レンズ12b3と、光路分割手段12b4と、結像レンズ12b5とで構成されている。また、第2の撮像光学系12b21”は、対物レンズ12b3と、光路分割手段12b4と、集光レンズ12b6と、光ファイバ12b212と、結像レンズ12b213とで構成されている。
光路分割手段12b4は、例えば、蛍光波長帯域の波長を透過し、白色光を構成する波長帯域の波長を透過及び反射させ、その他の波長を透過させる光学特性を有するビームスプリッタで構成されている。なお、光路分割手段12b4は、対物レンズ12b3からの光の光路を第1の撮像光学系12b11’に専用の光路と第2の撮像光学系12b21”に専用の光路とに分割することができれば、どのような構成でもよい。
第1のフィルタ12b12、第1の白色光画像用撮像素子12b13、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213、第4のフィルタ12b28、可変分光素子12b27、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29の構成は、第三実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
このように構成された第五実施形態の蛍光内視鏡装置では、照射部4から白色光及び励起光を照射され、生体組織10で反射した白色光および生体組織10で発した蛍光は、対物レンズ12b3を経由して、光路分割手段12b4に入射する。光路分割手段12b4に入射した光のうち、一部の白色光は、光路分割手段12b4で反射し、残りの白色光及び蛍光は、光路分割手段を透過する。光路分割手段12b4で反射した光は、第1のフィルタ12b12で白色光を構成する波長帯域以外の波長をカットされ、第1の白色光画像用撮像素子12b13で第1の白色光画像として撮像される。
一方、光路分割手段12b4を透過した光は、集光レンズ12b6、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213を経由して、第4のフィルタ12b28に入射する。第4のフィルタ12b28に入射した光は、第4のフィルタ12b28で白色光を構成する波長帯域と蛍光波長帯域以外の波長をカットされて、可変分光素子12b27に入射し、可変分光素子12b27を介して白色光を構成するR,G,B夫々の波長帯域の光と一種類以上の蛍光が時分割で透過させられ、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b29でRの波長帯域の画像、Gの波長帯域の画像、Bの波長帯域の画像、一種類以上の蛍光画像として夫々撮像される。
その他の作用は、第三実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
第五実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の撮像光学系12b11’と第2の撮像光学系12b21”が、対物レンズ12b3と、対物レンズ12b3からの光の光路を第1の撮像光学系12b11’に専用の光路と第2の撮像光学系12b21’に専用の光路とに分割する光路分割手段12b4を共有するので、第1の画像取得部12b1で取得される第1の白色光画像と、第2の画像取得部12b2で取得される第2の白色光画像および蛍光画像とが同軸の画像となる。このため、第五実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、高精細で高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの白色光画像と白色光画像と蛍光画像とを重ね合わせた画像とを、視差なく観察することができる。
その他の効果は第三実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
なお、第五実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第1の白色光画像と蛍光画像とを重ね合わせるようにしても視差を生じない。
このため、第五実施形態の蛍光内視鏡装置の第一変形例として、例えば、画像処理回路13bを、第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第1の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うことができるように構成するとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bを、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第1の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させることができるように構成するのが好ましい。
あるいは、第五実施形態の蛍光内視鏡装置の第二変形例として、例えば、画像処理回路13bが、第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第1の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bが、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第1の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させる第1の白色光画像・蛍光画像重畳表示モードと、画像処理回路13bが、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶された第2の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第2の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bが、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させる第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示モードを切替え可能に構成してもよい。
これらの変形例のように構成すれば、一つの表示画面において、高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの白色光画像によって観察対象である生体組織の微細な構造を観察できるとともに、蛍光画像を極力明るい画像をその白色光画像に重ね合わせて観察することで、蛍光画像の白色画像との相対的位置関係を高精度に検出することができる。
なお、第一変形例の場合には、第2の白色光画像は不要となるので、第2の画像取得部12b2に備わる可変分光素子12b27は、蛍光波長のみを切替えて透過させるように構成するのが好ましい。
第六実施形態
図9は本発明の第六実施形態にかかる蛍光内視鏡装置の要部の構成を示す説明図である。図9中、12aは照明光学系を構成するライトガイド、12cは内視鏡先端部を示している。
第六実施形態の蛍光内視鏡装置は、第2の画像取得部12b2は、撮像光学系12b21”と、第4のフィルタ12b28と、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30とで構成されている。
第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30は、モザイクフィルタを備えた一つの高感度カラーCCDで構成されている。
その他の構成は、第五実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
このように構成された第六実施形態の蛍光内視鏡装置では、対物レンズ12b3を経由して、光路分割手段12b4を透過し、集光レンズ12b6、光ファイバ12b212、結像レンズ12b213を経由して、第4のフィルタ12b28に入射し、第4のフィルタ12b28で白色光を構成する波長帯域と蛍光波長帯域以外の波長をカットされた光は、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30に入射する。第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30に入射した光は、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30に備わるモザイクフィルタを介して、白色光を構成するRの波長帯域の画像、Gの波長帯域の画像、Bの波長帯域の画像、一種類以上の蛍光画像に分離されて、撮像される。
その他の作用は、第五実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
第六実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子12b30を、モザイクフィルタを備えた一つの高感度カラーCCDで構成したので、モザイクフィルタを介して、第2の白色光を構成するR,G,Bの波長帯域の画像と、蛍光画像とを分離して取得することができる。このため、第一実施形態の蛍光内視鏡装置における光路分割手段12b213や第五実施形態の蛍光内視鏡装置における可変分光素子12b27などの第2の白色光画像と蛍光画像とを分離するための光学部材を省略でき、その分、構成を簡略化することができる。
その他の効果は、第五実施形態の蛍光内視鏡装置と略同じである。
なお、第六実施形態の蛍光内視鏡装置によれば、第五実施形態の蛍光内視鏡装置と同様、第1の白色光画像と蛍光画像とを重ね合わせるようにしても視差を生じない。
このため、第六実施形態の蛍光内視鏡装置の第一変形例として、第五実施形態の蛍光内視鏡装置の第一変形例と同様、例えば、画像処理回路13bを、第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第1の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うことができるように構成するとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bを、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第1の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させることができるように構成するのが好ましい。
あるいは、第六実施形態の蛍光内視鏡装置の第二変形例として、第五実施形態の蛍光内視鏡装置の第二変形例と同様、例えば、画像処理回路13bが、第1の白色光画像用フレームメモリに記憶された第1の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第1の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bが、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第1の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させる第1の白色光画像・蛍光画像重畳表示モードと、画像処理回路13bが、第2の白色光画像用フレームメモリに記憶された第2の白色光画像のデータと蛍光画像用フレームメモリに記憶された蛍光画像のデータとに対し、表示ユニット14に第2の白色画像のデータと蛍光画像のデータとを重畳して表示させるための画像合成や信号変換出力等の所定の画像処理を行うとともに、第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部14bが、画像処理回路13bを介して所定の画像処理がなされた第2の白色光画像と蛍光画像とを重畳した画像を表示させる第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示モードを切替え可能に構成してもよい。
これらの変形例のように構成すれば、一つの表示画面において、高精細且つ被写界深度が深く、高フレームレートの白色光画像によって観察対象である生体組織の微細な構造を観察できるとともに、蛍光画像を極力明るい画像をその白色光画像に重ね合わせて観察することで、蛍光画像の白色画像との相対的位置関係を高精度に検出することができる。
以上、本発明の蛍光内視鏡装置の実施形態を説明したが、本発明の蛍光内視鏡装置はこれらの構成に限定されるものではなく、各実施形態における特徴的な構成を組み合わせたものであってもよい。
本発明の蛍光内視鏡装置は、内視鏡装置を用いて生体組織の診断、処置のために、生体組織の細部にわたる形態を白色光画像の動画で確認し、生体組織の病変部の位置を白色光画像と蛍光画像との重畳画像で確認することを必要とする分野に有用である。
1 照射部
2 第1の画像取得部
2a 第1の撮像光学系
2b 第1の白色光画像用撮像素子
3 第2の画像取得部
3a 第2の撮像光学系
3b 第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子
4 第1の白色光画像出力表示部
5 第2の白色光画像・蛍光画像出力表示部
10 生体の観察部
11 光源ユニット
12 内視鏡本体部
12a 照明部
12b 撮像部
12b1 第1の画像取得部
12b11、12b11’ 第1の撮像光学系
12b12 第1のフィルタ
12b13 第1の白色光画像用撮像素子
12b2 第2の画像取得部
12b21、12b21’、12b21” 第2の撮像光学系
12b211 対物レンズ
12b212 光ファイバ
12b213 結像レンズ
12b22 光路分割手段
12b23 第2のフィルタ
12b24 第2の白色光画像用撮像素子
12b25 第3のフィルタ
12b26 蛍光画像用撮像素子
12b27 可変分光素子
12b28 第4のフィルタ
12b29 第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子
12b30 第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子
12b3 対物レンズ
12b4 光路分割手段
12b5 結像レンズ
12b6 集光レンズ
12c 内視鏡先端部
13 制御ユニット
13a フレームメモリ
13b 画像処理回路
14 表示ユニット
14a 第1の白色光画像表示部
14b 第2の白色光画像・蛍光画像重畳表示部
14c1、14c2 蛍光画像単独表示部

Claims (13)

  1. 生体の観察部に対して白色光および該観察部中に存在する蛍光物質を励起するための励起光を照射する照射部と、
    第1の撮像光学系と第1の白色光画像用撮像素子を有し、前記生体の観察部からの光を用いて第1の白色光画像を取得する第1の画像取得部と、
    第2の撮像光学系と第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子を有し、前記生体の観察部からの光を用いて第2の白色光画像および蛍光画像を取得する第2の画像取得部と、
    前記第1の画像取得部を介して取得された前記第1の白色光画像を出力表示する第1の白色光画像出力表示部と、
    前記第2の画像取得部を介して取得された前記第2の白色光画像と前記蛍光画像とを重畳して出力表示する第2の白色光画像・蛍光画像重畳出力表示部を備え、
    前記第1の撮像光学系のF値が、前記第2の撮像光学系のF値よりも大きく、且つ、前記第1の白色光画像用撮像素子の解像度が、前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子の解像度よりも大きいことを特徴とする蛍光内視鏡装置。
  2. 前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系を経由した光の光路を、白色光の光路と蛍光の光路とに分割する光路分割手段を有し、
    前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、前記光路分割手段を介して分割された前記白色光の光路上に配置された第2の白色光画像撮像素子と、該光路分割手段を介して分割された前記蛍光の光路上に配置された蛍光画像撮像素子とからなることを特徴とする請求項1に記載の蛍光内視鏡装置。
  3. 前記蛍光画像撮像素子の感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の蛍光内視鏡装置。
  4. 前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズを経由した光を前記光路分割手段に導く光ファイバを有し、
    前記第1の画像取得部と、前記第2の撮像光学系における前記対物レンズおよび前記光ファイバの一部が、内視鏡先端部に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の蛍光内視鏡装置。
  5. 前記蛍光画像撮像素子が、モザイクフィルタを備えたカラーCCDからなることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の蛍光内視鏡装置。
  6. 前記第2の画像取得部が、前記光路分割手段と前記蛍光画像撮像素子との間に透過波長を可変することができる可変分光素子を備えていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の蛍光内視鏡装置。
  7. 前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、一つの撮像素子からなり、
    前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系と前記一つの撮像素子との間に透過波長を可変することができる可変分光素子を備えていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光内視鏡装置。
  8. 前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズを経由した光を前記可変分光素子に導く光ファイバを有し、
    前記第1の画像取得部と、前記第2の撮像光学系における前記対物レンズおよび前記光ファイバの一部が、内視鏡先端部に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の蛍光内視鏡装置。
  9. 前記第1の画像取得部と、前記第2の画像取得部が、内視鏡先端部に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の蛍光内視鏡装置。
  10. 前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズからの光の光路を該第1の撮像光学系に専用の光路と該第2の撮像光学系に専用の光路とに分割する光路分割手段を共有し、
    前記第2の撮像光学系が、前記第2の撮像光学系に専用の光路上に光ファイバを有し、
    前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、一つの撮像素子からなり、
    前記第2の画像取得部が、前記第2の撮像光学系と前記一つの撮像素子との間に可変分光素子を備えていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光内視鏡装置。
  11. 前記一つの撮像素子の感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の蛍光内視鏡装置。
  12. 前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系が、対物レンズと、該対物レンズからの光の光路を該第1の撮像光学系に専用の光路と該第2の撮像光学系に専用の光路とに分割する光路分割手段を共有し、
    前記第2の撮像光学系が、前記第2の撮像光学系に専用の光路上に、光ファイバを有し、
    前記第2の白色光画像・蛍光画像用撮像素子が、モザイクフィルタを備えたカラーCCDからなることを特徴とする請求項1に記載の蛍光内視鏡装置。
  13. 前記モザイクフィルタを備えたカラーCCDの感度が、前記第1の白色光画像用撮像素子の感度よりも高いことを特徴とする請求項12に記載の蛍光内視鏡装置。
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