JP2011188473A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像読取装置において、読取走査時の振動等による位置ずれを補正する画像処理装置を提供する。
【解決手段】R、G、B色の3ラインセンサで読み取られた色成分ごとのカラー信号を保存する画像メモリ部と、色成分ごとのカラー信号からジッタ補正の基準となる補正目標信号を設定する補正目標信号設定部と、画像メモリから画素データを読みだした後、カラー信号と補正目標信号のそれぞれに対して、画像処理対象の画素に隣接する主走査方向および副走査方向の複数の画素を含んで構成される画素配列を形成する画素配列生成部と、画素配列内の平均値を計算する統計処理部と、画素配列の各要素から平均値との差分を求めた差分画素配列を生成し、補正目標信号の差分画素配列を基準に、カラー信号の差分画素配列を補正するジッタ補正情報を求めるジッタ補正部と、ジッタに起因する位置ずれ補正信号を生成する位置ずれ補正信号出力部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、スキャナなどの画像読み取りを行う画像処理装置および画像処理方法に関する。
縮小型R(赤)、G(緑)、B(青)カラーラインセンサにおいて、読み取り走査時の振動等により副走査方向に生じた各ラインセンサ間の位置ずれを、縮小投影の変倍率に応じて補正するラインセンサ補正技術が知られている。このラインセンサ補正技術は、1ライン単位の補正を行う整数部補正部と1ライン未満の補間演算を行う少数部補正部を備えており、小数部補正部の作動・非作動を黒細線検出部の出力信号により切替えている。この黒細線検出部で有彩色と無彩色との判別を行い、黒細線(無彩色)の場合は補間処理を禁止することで、R、G、Bラインセンサ間の位相ずれの補正をできるだけ正確に行いながら、黒細線の再現性を高めることができる(特許文献1参照)。
しかしながら、上記技術は黒細線検出部の誤検出により画質の再現性が悪化する恐れがある。またさらに無彩色と有彩色の判別処理の切替えに誤判別が生じた場合に最適な処理が選択できるという保証がないといった問題点がある。
特開2000−224417号公報
本発明が、解決しようとする課題は、スキャナ等の画像読取装置において、読取走査時の振動等による位置ずれを補正する画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
上記課題を達成するために、実施形態の画像処理装置は、R、G、B色の3ラインセンサからなるラインセンサ部と、前記複数のラインセンサで読み取られた色成分ごとのカラー信号を画素単位で保存する画像メモリ部と、前記色成分ごとのカラー信号からジッタ補正の基準となる補正目標信号を設定する補正目標信号設定部と、前記画像メモリから画素データを読みだした後、前記カラー信号と補正目標信号のそれぞれに対して、画像処理対象の画素に隣接する主走査方向および副走査方向の複数の画素を含んで構成される画素配列を形成する画素配列生成部と、前記画素配列内の少なくとも平均値を含む統計情報を計算する統計処理部と、前記画素配列の各要素から前記平均値との差分を求めた差分画素配列を生成し、前記補正目標信号の差分画素配列を基準に、カラー信号の差分画素配列を補正するジッタ補正情報を求めるジッタ補正部と、前記ジッタ補正情報を用いて、前記ラインセンサの読み取り時に発生したジッタに起因する位置ずれ補正信号を生成する位置ずれ補正信号出力部と、を有する。
第1の実施形態における画素の位置ずれ補正を説明する図。 同実施形態に係る画像処理装置のブロック図。 同実施形態に係る画像配列の例。(a)は、カラー信号に対する画像配列、(b)は補正目標信号に対する画像配列。 同実施形態に係る位置ずれ補正処理のフローチャート図。 同実施形態における位置ずれ補正後の例。(a)は、補正目標信号としてカラーG信号を設定した場合、(b)は、カラーR、G、B信号から補正目標信号を設定した場合。 第3の実施形態における画像処理装置のブロック図。
以下、発明を実施するための実施形態について図1から図6を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、スキャナ等の画像読取装置において、3つのカラーラインセンサで同時読取されたカラー信号(R、G、B)に対し、読取走査時の振動等によって生じる位置ずれを補正するものである。
<第1の実施形態>
本実施形態の位置ずれ補正について図1を参照して説明する。スキャナ等の画像読取装置により同時読取されたR、G、B信号は、筐体の微振動等により各ラインセンサの読取信号に位置ずれを生じることがある。図1は、実線で示すカラーG信号と、一点鎖線で示すカラーR信号との関係を示している。横軸は副走査方向の画素位置、縦軸は画素値を示している。この時、読み取り原稿は、黒白のラダーパターンのプロファイルを用いている。黒白のラダーパターンのプロファイルをラインセンサから読み取った信号は副走査方向に、このラダーパターン周期とほぼ同じ周期で画素値が変化する。しかし筺体の微振動等があると、カラーR信号は、モノクロG信号に対して副走査方向にランダムに位相(画素位置)がずれた信号となる。このランダムな位相ずれをジッタと呼ぶ。このジッタは筐体の微振動等により、同一の読み取り画素の位置がラインセンサごとにずれて読み取られること(位置ずれ)に起因する。
図1では、カラーR信号とカラーG信号の関係について述べたが、カラーG信号とカラーB信号間、およびカラーB信号とカラーR信号間においても同様に位置ずれを生じる。このように各カラーR、G、B信号に位置ずれが生ずると、読み取り原稿が黒白のラダーパターンであるにも関わらず、黒線に色付きが発生することになる。筐体の微振動がなければ、カラーR、G、B信号の読み取り周期の位相は一致するので黒線に色付きが発生しない。従って、例えばカラーG信号を基準として、矢印で示す方向にカラーR信号の位相をカラーG信号の位相に補正し、同様に図示しないカラーB信号をカラーG信号の位相に補正することにより、筺体に微振動等が生じても、黒線に色付きが発生することを防止できる。
本実施形態に係る画像処理装置のブロック図を図2に示す。この画像処理装置は、カラー原稿を読み取るラインセンサR(赤)、ラインセンサG(緑)およびラインセンサB(青)から構成されるラインセンサ部21と、2次元原稿の読み取り走査に伴いラインセンサ部21から出力される信号を記憶する画像メモリ部22と、画像メモリ部22に保存された画素データから基準となる補正目標信号Mを設定する補正目標信号設定部23、画像メモリ部22に保存された画素データから各カラーR、G、B信号および補正目標信号Mごとに、位置ずれ補正処理の対象となる画素に対してその周辺画素を含む画素配列を生成する画素配列生成部24と、この画素配列内の画素値の平均値をはじめとする各種統計情報を求める統計処理部25と、統計処理部25で求めた平均値を用いて画素値の差分を配列要素とする差分画素配列を求め、ジッタ補正情報を計算するジッタ補正部26と、処理対象の画像配列内に含まれる画素値統計情報に基づく色味情報で補正を行う色味補正部27と、処理対象画素が有彩色か無彩色かどうか、すなわち彩色の程度を示す色差情報によって補正を行う色差補正部28と、上記ジッタ補正情報、色味情報、および色差情報から位置ずれを補正した補正信号を出力する、位置ずれ補正信号出力部29から構成される。
(1)式に示すように、補正目標信号設定部23ではカラーR、G、B信号の線形結合などの方法により、ジッタ補正の基準となる補正目標信号Mを設定する。ここで、α、β、γは、線形結合の係数を示し、その係数α、β、γの和は1とする。
Figure 2011188473
目標補正信号Mの具体的な例としては、人間の視感度の高いカラーG信号自体を補正目標信号Mとする場合(β=1、α=β=0)、カラーR、G、B3信号の単純平均(α=β=γ=1/3)、またはITU−BT.601の輝度信号Y(後述の式(10))を補正目標信号Mにするなどが考えられる。
人間の視感度の高いカラーG信号自体を補正目標信号Mに設定する場合は、後述のジッタ補正処理が単純化されると共にジッタ補正効果の高い信号として好ましいため、以下の実施形態の説明においては、カラーG信号を補正目標信号Mとする場合についても合わせて説明する。
図3は、本実施形態の処理単位である画素配列の例を示している。図3(a)は、カラー信号に対する画像配列、図3(b)は補正目標信号Mに対する画像配列の例を示している。一般的にはどちらもn×m(nとmは整数)の配列として定義される。画素配列の中心点を処理対象の画素とするために、一般的にはnとmは奇数であることが好ましい。画素配列の横方向は、主走査方向の画素を示し、縦方向は副走査方向の画素を示す。この方向は説明のため便宜上決めたもので、主走査方向と副走査方向を反対にしても構わない。
図3(a)の例では、処理対象の中心画素をR[1][1]とし、主走査、副走査方向にそれぞれ前後1画素ずつ周辺画素を含み、3×3の画素配列を生成している。同様に図3(b)では、処理対象の中心画素をM[1][1]とし、主走査、副走査方向にそれぞれ前後1画素ずつ周辺画素を含み、3×3の画素配列を生成している。
尚、カラーG信号、およびカラーB信号ついてもカラーR信号同様の画素配列を生成する。補正目標信号MがカラーG信号の場合には、補正目標信号Mの画素配列の生成が省略できる。
図2に示す本実施形態各部の詳細な動作説明を、図4に示す位置ずれ補正処理のフローチャート図を参照しながら説明を行う。
位置ずれ補正の基準となる補正目標信号Mの位相に一致するようにカラーR、G、B信号の位置ずれ補正を行う。カラーG信号を補正目標信号Mとする場合にはカラーR、B信号の位置ずれ補正を行えばよい。
画素配列の範囲は、図3(a)に示したように処理対象の中心画素R[1][1]に対して複数の周辺画素を含め、この画素配列を位置ずれ補正の処理単位とする。本実施形態では、例えば処理対象の中心画素に対して周辺画素を主走査、副走査方向に前後1画素ずつを取り、処理画素対象範囲を3×3の画素配列として説明を行う。このように位置ずれ補正処理に主走査および副走査方向に複数の画素範囲を持つことにより、主走査方向と副走査方向の両方向に生じるジッタ補正処理を同時に行える。
まず、ステップST400では、カラー信号を読み取るラインセンサR、ラインセンサGおよびラインセンサBから構成されるラインセンサ部21の各ラインセンサから発生する信号を画像メモリ部22にそれぞれ画素単位で記憶した後、補正目標信号設定部23ではジッタ補正の基準となる補正目標信号Mを設定し、画像メモリ部22内に補正目標信号Mを画素単位で記憶する。
ステップST401において、画素配列生成部24は、位置ずれ補正処理を行う対象画素から主走査、副走査方向に前後1画素ずつ周辺画素を含んだ3×3の画素配列をカラーR、G、B信号それぞれについて生成する。また(1)式に従い、カラーR、G、B信号各画素配列から補正目標信号Mの画素配列を生成する。カラーG信号自体を補正目標信号Mとする場合には、補正目標信号Mの画素配列を生成する必要はない。
次に、ステップST402では、統計処理部25において位置ずれ補正処理対象となる画素配列内の画素値に対して平均値と標準偏差を求める。この画素値の平均は、後述するステップST403において差分画素配列の生成に使用し、画素値の標準偏差は、ステップST405においては色味補正に使用する。
次にステップST403では、ジッタ補正部26において、画素配列の各画素値と統計処理部25で求めた平均値との差分値を使用して位置ずれ補正処理を行うため、以下に示すようなカラーR信号の差分画素配列Rsa(式(2))、および補正目標信号Mの差分画素配列Msa(式(3))を生成する。補正目標信号MをカラーG信号とする場合にはカラーG信号に対する差分画素配列Gsaを使用する。
Figure 2011188473
式(2)に示すように、カラーR信号に対する3×3の差分画像配列Rsa[3][3]は、処理対象の画素配列の中心画素値をR[1][1]とし、統計処理部25で求めた画素配列内の9個の画素値の平均値Raveを求め、この平均値Raveを画素配列の各要素の画素値から減算して差分を求めたものである。
Figure 2011188473
式(3)に示すように、補正目標信号Mに対する差分画像配列Msa[3][3]についてもカラーR信号の差分画素配列と同様の手続きにより作成する。配列の各要素は、統計処理部25で計算した補正目標信号Mの9個の画素値の平均値Maveをからの差分をとる。
ステップST404では、これらの差分画素配列からジッタ補正処理を行う。まず、補正目標信号Mの中心画素M[1][1]の差分値Msa[1][1]に対して、カラーR信号の同副走査方向位置の3つ画素が主走査方向にどの位のジッタを有しているか求めるために式(4)を考える。ここでx、x、xは、主走査方向のジッタ補正係数と定義する。また、副走査方向にも同様なジッタ補正係数を考えることができるが、本実施形態では、副走査方向には補正目標信号Mと位相を一致させるためジッタ補正係数を用いないことにする。
Figure 2011188473
このジッタ補正係数の意味を分かり易い例で説明すると、x=x=0でxだけ正値である場合、主走査方向に対して画素値位置が負の方向に1画素ずれた画素と一致していることを示し、x=x=0でxが正値であれば、同位置で補正目標信号MとカラーR信号が一致しジッタがないことを示し、x=x=0でxが正値であれば、主走査方向に対して画素値位置が正の方向に1画素ずれた画素と一致していることを示している。すなわち、このジッタ補正係数は、カラーR信号が補正目標信号Mに対してどの程度主走査方向にずれているかの配分を示している。
この式と同様な式を差分画素配列内の各副走査位置に対して追加すると、式(5)のような3つの式が得られる。
Figure 2011188473
この式は、行列式で書き換えると、式(6)のようになる。
Figure 2011188473
このように処理対象の画素配列範囲を3×3とした場合は、3個のジッタ補正係数はx、x、xは、式(6)に示す3つの連立方程式を解くことにより求めることができる。変数の数と方程式の数が一致した連立一次線形方程式の解法には、例えばガウスの消去法や、式(6)の両辺に対して行列Rsa[3][3]の逆行列をかけて求めることができる。そしてこの補正係数を式(4)に代入することにより、補正目標信号Mの中心画素M[1][1]とカラーR信号とのジッタ補正の関係が決定される。
ジッタ補正係数と方程式の数が等しい場合、すなわち画素配列が正方行列の場合は、逆行列が存在するので補正係数が求まるが、正方行列とならない場合は解が存在しない。例えば、主走査方向に5画素、副走査方向に3画素のような画素配列を設定した場合には、カラーR信号が補正目標信号Mになるべく一致するような(両信号の誤差が小さくなるような)補正係数を最小二乗法によって求める。このような場合については、第2の実施形態で詳細に説明する。
また、式(6)と同じ意味であるが、式(7)のような配列を定義しておくと計算処理の利便性のため好ましい。
Figure 2011188473
このように、補正目標信号Mの中心画素値の差分値になるべく一致するようなジッタ補正係数を求めることにより、主走査方向と副走査方向の両方向のジッタ補正を同時に行うことができる。また、処理対象範囲を中心画素から両端に複数画素を含んでいるので、ジッタにより1画素以上のずれが生じた場合でも補正することが可能となる。
しかし、上述の処理は、補正目標信号Mに対しカラーR信号を一致(正方行列の場合)または近似(非正方行列の場合)させているため、読み取り原稿が有彩色の物に対しては、色味(色調)変化が生じてしまう。これを防ぐため、次に示す色味補正係数を求める。
ステップST405では、統計処理部25で計算した画素配列内の要素9個の画素値から標準偏差を求め、これを用いて色味変化についての過補正を防ぐ処理を行う。色味補正係数の式を式(8)に示す。
Figure 2011188473
式(8)において、R_stdを画素配列内のカラー信号Rの標準偏差値、M_stdを同じく補正目標信号Mの標準偏差値とする。また、これらの比率を取ることにより、色味補正係数RM_stdを算出する。この色味補正係数RM_stdは、画素配列内の画素値の分布を求めていることから主として明度に対する補正が行われる。
ステップST404に戻り、ステップST405で求めた色味補正係数RM_stdから、式(9)に示す式Routにより位置ずれ補正処理を行う。
Figure 2011188473
式(9)に示すように、位置ずれ補正されたカラーR信号Routは、副走査方向の中心に位置する3画素に対して主走査方向のジッタ補正係数x、x、xを乗算し、さらに色味補正係数RM_stdを乗算する。RM_stdを乗算することで画素値の広がり分布が加味され有彩色の色味が補正される。また、ジッタ補正処理は差分に対して行われるためカラーR信号に対する位置ずれ補正後の信号Routは平均値Raveが加算される。
ステップST406では、ステップST402からステップST404までの処理がカラーR、G、B信号について同様のジッタ補正処理がなされているかを判断する。カラーR、G、B信号すべてについてジッタ補正処理が行われていれば(ステップST406:Yes)、ステップST407の処理を行う。
尚、補正目標信号Mがカラー信号Gの場合には、カラー信号Gについては補正を行う必要がないため、カラーR信号とカラーB信号に対してジッタ補正が行われればよい。
ステップST407において、色差補正部28では、有彩色と無彩色との場合で補正量を調整する。この補正は、色差情報を用いて色差補正係数を求め、色差補正を行う。この色差補正係数を位置ずれ補正後の信号Routに対して適用することにより、無彩色では位置ずれ補正の効果を強め、有彩色では位置ずれ補正の効果を弱めるようにする。これにより有彩色の黒化等の過補正を防ぎ色昧を保つことができる。
ここで色差情報を輝度信号Yと2つの色差信号Cb、Crを用いて算出する。RGB信号よりYCbCr信号への変換式はITU−BT.601に従う場合は、式(10)となる。
Figure 2011188473
この変数R、G、Bにはそれぞれの画素配列の中心値R[1] [1]、G[1] [1]、B[1] [1]の値を代入し、得られたCb、Crの二乗の和の平方根を算出する。この色差情報をaとする。また、式(11)に示す係数Aは、通常、色差情報aを0から1の間の値をとるように正規化する定数であるが適宜変更してもよい。
Figure 2011188473
式(11)によれば、Cb 、Crの二乗の平方根で定義される色差情報aは、値が小さいほど無彩色となり、色差情報aの値が大きいほど有彩色となる性質がある。この色差情報aの値を色差補正係数として用いることで、過補正がなく補正量を画像に適するように可変することができる。
すなわちステップST408では、位置ずれ補正信号出力部29において、色差情報aを用いて最終的な位置ずれ補正信号Rout2を生成する。位置ずれ補正信号Rout2の生成式の一例として、式(12)を示す。
Figure 2011188473
式(12)は、処理対象の画素配列の中心画素値R[1][1]と、式(9)のRoutを色差情報aにより配分して線形結合する。無彩色であれば色差情報は小さくなるので位置ずれの効果を強め、有彩色であれば色差情報aは大きくななるので位置ずれの効果を弱めることができる。また、およびカラーG信号、カラーB信号についても式(12)と同様に求め、カラー信号全体に対して色差補正および位置ずれ補正を行う。ただし、補正目標信号がカラーG信号の場合には色差補正の必要はない。
図5は、本実施形態の位置ずれ補正後のカラー信号と補正目標信号Mとの関係を示している。図5(a)は、補正目標信号MとしてカラーG信号を設定した場合、図5(b)は、カラーR、G、B信号から補正目標信号Mを設定した場合である。それぞれ横軸は、副走査方向の画素位置、縦軸は画素値を示している。
図5(a)の矢印で示すように、補正後のカラーR信号は、補正前のカラーR信号に対してカラーG信号の位相に一致する方向に補正され1画素位置以内にジッタが低減される。しかも差分画素配列に対する近似処理、色味補正処理および色差補正処理を行っていることにより、過補正にならず画素値の振幅に関しては一致せず、色味情報が反映されている。
図5(b)においても同様に、カラーR、G、B信号は補正目標信号Mの位相に補正されるが、画素値に関しては一致せず、色味情報が反映されている。
以上述べた本実施形態によれば、読取走査時の振動に起因する画像データの位置ずれを、簡単な演算処理で補正することができる。また、色差情報を用いることで無彩色だけでなく、有彩色に対しても最適な処理を行うことができる。本実施形態で示した画像処理方法には、無彩色、有彩色とで処理を分岐することなく一系統で処理することができる。判別による分岐処理を含まないことから誤判別による誤補正が生じない。
上記実施形態では処理対象となる画素配列を3×3としたが、処理配列要素範囲はこれに限らず増減することが可能である。画素配列の要素を大きくすれば、比較的大きな振動等によって生じる数画素以上の大きな位置ずれに対しても補正が可能になる。
また、ジッタ補正係数の個数も画素配列要素の個数に応じて増減が可能である。画素配列が正方行列の場合は、ガウスの消去法または逆行列を求めて解法できると記載したが、解法の手法はこれに限らない。
<第2の実施形態>
本実施形態においては、画素配列をn×mと一般的に設定する場合について説明する。説明のため、nとmが等しくなく、nについては画素配列内に中心が存在するように奇数とする。ここでnは主走査方向、mは副走査方向とする。第1の実施形態と同じく主走査方向にジッタ補正係数x、x、・・・xを定義する。通常は、ジッタが少ない主走査方向にジッタ補正係数をとる。
nとmが等しい場合には、第1の実施形態のように、一意的にジッタ補正係数が求められたが、画素配列、および差分画素配列が非正方行列の場合には、式(12)に示すような誤差の二乗和Sを求める。
Figure 2011188473
式(13)は、カラーR信号副走査画素位置pにおける、主走査方向のn個の画素に対してジッタ補正係数をそれぞれ乗算して加算した値から補正目標信号Mの中心画素値との誤差の二乗を求め、さらに副走査の画素位置pを0からm−1まで変え、同様の誤差を二乗して加算したものである。この誤差の二乗和Sが最小になるようにジッタ係数をx、x、・・・x求める。
最小二乗法の解法は、誤差の二乗和Sを各ジッタ係数で偏微分した式を求め、その偏微分式それぞれを0とおいた連立方程式をたてることにより求めることができる。
最後に、画素配列n×mの要素数の選択の指針について述べる。主走査方向画素数nの個数は、装置として通常想定されるジッタ量から設定される。またn、m(副走査方向画素数)ともに不必要に大きな値は解像度劣化の観点から好ましくない。例えばプラスマイナス2画素内にジッタが収まるような場合には、nは5程度と必要最小限の値に設定するのが好ましい。また、mはnより小さい値を設定するとジッタ補正係数x、x、・・・xを決定する際に精度が悪くなる。また、mがnより大きい値を設定すると連立方程式の数が増えるのでジッタ補正係数x、x、・・・xの精度は良くなるが、画素配列内でジッタの量が大きく変化するような、周期の短いジッタの場合は、補正精度が逆に悪くなる場合がある。従って、実験等により最適なnとmを決定することが必要である。
第2の実施形態によれば、位置ずれ補正のための画素配列の要素数を任意数に設定でき、装置に適した要素数のジッタ補正係数を求めることが可能となる。
また、実施形態の説明では、nを奇数と仮定したが、偶数の場合は中心に近い補正目標信号Mの画素を選択すればよい。
<第3の実施形態>
第1の実施形態において、補正目標信号MとしてカラーG信号を用いる場合についても説明した。補正目標信号MとしてカラーG信号を用いた場合、補正するカラー信号数を低減できることや補正目標信号Mに対する画素配列を生成しないなど画像処理的な長所もあるが、カラーG信号成分の変化が少ない読み取り原稿の場合は、この信号を用いてジッタ補正の基準とすることは好ましくない場合もある。このような問題点を解決する画像処理装置のブロック図を図6に示す。
ブロック構成においては図1と同じであるが、本実施形態は統計処理部25で算出した画素配列の統計情報を補正信号設定部23へフィードバックし、読み取り走査中に変化する画像に応じた統計情報から、現在ジッタ補正の基準となる補正目標信号Mが有効なジッタ補正信号であるかどうかを判断し、最適な補正目標信号を再設定する
例えば、原稿上部が青い空で原稿下部が緑の山が撮影された写真などを読み取る場合、
原稿上部を読取走査している場合には、補正目標信号Mをカラー信号Gとし、原稿下部を読取走査している場合は、補正目標信号Mをカラー信号G以外のカラー信号に変更することなどが自動的に可能となる。さらには、読取走査中に刻々と変化する統計情報をきめ細やかに解析し、最適な補正目標信号Mの係数α、β、γを時間とともに変化させて再設定することなどが可能となる。
第3の実施形態によれば、読取走査中において、ジッタ低減効果の高い最適な補正目標信号Mが読取原稿に応じて選択されるという効果を奏する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上記実施形態では、読取走査時の振動について述べたが、読取走査時の振動だけに効果があるのではなく、自動紙送り装置の駆動ムラなども補正することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
21…ラインセンサ部
22…画像メモリ部
23…補正目標設定部
24…画像配列生成部
25…統計処理部
26…ジッタ補正部
27…色味補正部
28…色差補正部
29…位置ずれ補正信号出力部

Claims (10)

  1. R、G、B色の3ラインセンサからなるラインセンサ部と、
    前記複数のラインセンサで読み取られた色成分ごとのカラー信号を画素単位で保存する画像メモリ部と、
    前記色成分ごとのカラー信号からジッタ補正の基準となる補正目標信号を設定する補正目標信号設定部と、
    前記画像メモリから画素データを読みだした後、前記カラー信号と補正目標信号のそれぞれに対して、画像処理対象の画素に隣接する主走査方向および副走査方向の複数の画素を含んで構成される画素配列を形成する画素配列生成部と、
    前記画素配列内の少なくとも平均値を含む統計情報を計算する統計処理部と、
    前記画素配列の各要素から前記平均値との差分を求めた差分画素配列を生成し、前記補正目標信号の差分画素配列を基準に、カラー信号の差分画素配列を補正するジッタ補正情報を求めるジッタ補正部と、
    前記ジッタ補正情報を用いて、前記ラインセンサの読み取り時に発生したジッタに起因する位置ずれ補正信号を生成する位置ずれ補正信号出力部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. さらに、前記カラー信号画素配列内の色味補正情報を計算する色味補正部を有し、前記位置ずれ補正信号出力部では、前記色味補正情報を用いて前記カラー信号の位置ずれ補正信号を生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. さらに、前記カラー信号画素配列内の色差補正情報を計算する色差補正部を有し、前記位置ずれ補正信号出力部では、前記色差情報を用いて前記カラー信号の位置ずれ補正信号を生成することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記ジッタ補正情報は、各カラー信号の差分画素配列内の所定の走査方向の画素値それぞれにジッタ補正係数を乗じた値の和が、前記補正目標信号の差分画素配列内の同走査方向の中心に位置する画素値に近似するように求めることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記統計処理部では各画素配列の標準偏差を計算し、前記カラー信号の色味補正情報は、前記補正目標信号の標準偏差とカラー信号の標準偏差との比であることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記補正目標信号は、前記各ラインセンサの出力信号の線形結合で表わされることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記補正目標信号は、前記G色のラインセンサの出力信号とすることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. R、G、B色の3ラインセンサで画像を読み取るステップと、
    前記ラインセンサで読み取られた色成分ごとのカラー信号のそれぞれを画素単位で画像メモリに保存するステップと、
    前記色成分ごとのカラー信号からジッタ補正の基準となる補正目標信号を設定するステップと、
    前記画像メモリから画素データを読みだした後、前記カラー信号と補正目標信号のそれぞれに対して、画像処理対象の画素に隣接する主走査方向および副走査方向の複数の画素を含んで構成される画素配列を形成するステップと、
    前記画素配列内の少なくとも平均値を含む統計情報を計算するステップと、
    前記画素配列の各要素から前記平均値との差分を求めた差分画素配列を生成し、前記補正目標信号の差分画素配列を基準に、カラー信号の差分画素配列を補正するジッタ補正情報を求めるステップと、
    前記ジッタ補正情報を用いて、前記ラインセンサの読み取り時に発生したジッタに起因する位置ずれ補正信号を生成するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. さらに、前記カラー信号画素配列内の色味補正情報を計算するステップを有し、前記色味補正情報を用いて前記カラー信号の位置ずれ補正信号を生成するステップを有することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. さらに、前記カラー信号画素配列内の色差補正情報を計算するステップを有し、前記色差補正情報を用いて前記カラー信号の位置ずれ補正信号を生成するステップを有することを特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2549522C2 (ru) * 2011-10-21 2015-04-27 Кэнон Кабусики Кайся Устройство обработки изображений и способ определения
CN108024796A (zh) * 2015-10-01 2018-05-11 株式会社日立制作所 超声波诊断装置以及接收数据处理方法

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