JP2011188164A - 基地局装置および通信帯域割り当て方法 - Google Patents

基地局装置および通信帯域割り当て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】システムのスループットを改善するための通信帯域の割り当て方法を提供する。
【解決手段】基地局装置は、受信部、干渉比較部、割り当て部、送信部を備える。受信部は、第1の領域に位置する第1の移動端末が第2の領域に位置する移動端末の通信に与える干渉の大きさを表す干渉パラメータを受信する。干渉比較部は、干渉パラメータを所定の干渉閾値と比較する。割り当て部は、干渉パラメータにより表される干渉の大きさが干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合、第1の帯域が第1の移動端末に割り当てられる確率が、第2の帯域が第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように、通信帯域を割り当てる。送信部は、割り当てられた帯域の情報を第1の移動端末へ送信する。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信で用いられる基地局装置、および、基地局装置と通信する移動端末に通信帯域を割り当てる方法に関する。
近年、無線通信を用いた通信量が増加しているが、無線通信で用いられる周波数帯域は有限であるため、周波数の利用効率を向上することが求められている。周波数の利用効率を向上させる方法として、例えば、Long Term Evolution(LTE)における下りリンクのOrthogonal Frequency-Division Multiplexing(OFDM)方式や上りリンクシングルキャリア伝送方式のように、個々の基地局が移動端末に割り当て可能な帯域を無線通信で用いられる周波数の帯域全体にすることが考えられる。しかし、個々の基地局が無線通信で用いられる周波数の帯域全体を割り当てる通信方式では、あるセルに位置する移動端末が、隣接するセルに位置する移動端末の通信に干渉を与えてしまう恐れがある。また、セルの末端に位置する移動端末では、上りリンクにおいて基地局からの距離が遠いなどの理由から通信している基地局における受信電力が弱くなる上に、隣接しているセルに属する移動端末から受ける干渉が大きくなるため、通信状態が劣化することもある。従って、あるセルの末端に位置する移動端末が隣接するセルに与える干渉により、システム全体での平均スループットやカバレッジが劣化する恐れがある。このような問題は、セルのサービスエリアが複数のセクタに分割されている場合には、セクタ間での干渉によっても発生する恐れがある。例えば、図1(a)に示すように、1つのセルのサービスエリアが3つのセクタに分割されている場合には、隣接するセルa〜dの間での干渉に加えて、セルa〜dに含まれるセクタ間での干渉も起こる恐れがある。
そこで、隣接するセルもしくはセクタの間での干渉を抑える方法として、Inter-Cell Interference Coordination(ICIC)という技術が知られている。ICICでは、図1(b)に示すように、周波数帯域を複数の帯域に分割する。図1(b)の例では、周波数帯域を3分割している。基地局1(1a〜1d)は、セクタごとに、セクタの末端部分に位置する移動端末に割り当てる帯域を1つ選択する。このとき、基地局1は、セクタの末端に位置する移動端末に割り当てる帯域が隣接するセクタ間で同じ帯域にならないように帯域を選択する。例えば、セルaの基地局1aは、セクタ101では帯域1、セクタ102では帯域2、セクタ103では帯域3を、各セクタの末端に位置する移動端末に割り当てる。また、セルaの基地局1aは、セルb〜dに含まれているセクタとセルaに含まれているセクタの間でも、末端に位置する移動端末に割り当てる帯域が隣接するセクタ間で同じ帯域にならないように帯域を選択する。ここで、図1(b)は、基地局1が各セクタの末端に位置する移動端末に割り当てる帯域の例を示しており、セクタx01はセクタIDの3桁目以上の値が任意であってセクタIDの下2桁が01であるセクタを指す。セクタx02、セクタx03も同様である。つまり、この例では、セクタ101、201、301、401では帯域1、セクタ102、202、302、402では帯域2、セクタ103、203、303、403では帯域3がセクタの末端部分に位置する移動端末に割り当てられる。ここで、セクタの末端部分に位置する移動端末は、例えば、パスロスが最も小さいセクタを形成する基地局と移動端末の間のパスロス(PL1)と、パスロスが2番目に小さいセクタを形成する基地局と移動端末の間のパスロス(PL2)の比から決定される。すなわち、基地局は、PL1/PL2の値が閾値以上の値の移動端末をセクタの末端部分に位置すると判定する。ここで、パスロスは、伝搬損失の大きさを示す値である。また、通常パスロスが最も小さいセクタは、移動端末が位置するセクタである。PL1の値が小さいことは、通信中のセクタを形成する基地局との間の通信状態が良いことを意味する。また、PL2の値が小さいことは、移動端末が、隣接セクタに位置する他の移動端末に対して与える干渉が大きいことを意味する。
また、移動端末がセルの中央付近に位置する場合、隣接基地局における割り当て周波数を移動端末に割り当て、移動端末が隣接基地局とのセル境界付近に位置する場合、隣接基地局における割り当て周波数を回避して周波数を割り当てる技術も知られている。他に、セル間干渉量情報に基づいて生成されたアップリンク制御情報を参照して、アップリンク資源をスケジューリングする技術も知られている。パイロット信号から測定された無線チャネルの電力特性に基づいて、データ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する方法も報告されている。さらに、移動端末の位置情報に基づいて移動端末のグループを形成し、同一のグループに属する移動端末に対して同一の時間チャネルまたは同一の周波数チャネルの通信スロットを割り当てるスケジューリング方法も知られている。
特開2008−48148号公報 特開2008−61249号公報 特開2008−61250号公報 特開2006−217415号公報
3GPP TSG RAN WG1 #51bis Meeting、R1-080331、"Performance analysis and simulation results of uplink ICIC"
上りリンクにおいて、PL1/PL2の値に基づいて通信帯域が割り当てられる場合、通信中のセクタとの間の通信状態が良い移動端末は、PL1の値が小さいため、隣接セクタに位置する他の移動端末に与える干渉が大きい場合であっても割り当てられる帯域が変更されない。しかし、ある移動端末が他のセクタに与える干渉が大きくなると、システム全体でのスループットが悪くなる恐れがある。このため、PL1/PL2の値に基づく通信帯域の割り当てでは、システムのスループットが改善されない場合がある。なお、背景技術では、LTEで用いられる通信方法について述べたが、Code Division Multiple Access(CDMA)など隣接する基地局間で割り当て可能な通信帯域が重複する任意の方式において、隣接するセクタ間での干渉を軽減できることが望ましい。
本発明は、無線通信システムのスループットを改善するための通信帯域の割り当て方法を提供することを目的とする。
本発明のある実施形態に係る基地局装置は、第1の領域に位置する第1の移動端末に第1の帯域が優先的に割り当てられ、第2の領域に位置する第2の移動端末に第2の帯域が優先的に割り当てられるシステムで用いられる。この基地局装置は、受信部、干渉比較部、割り当て部、および、送信部を備える。受信部は、前記第1の移動端末が前記第2の移動端末の通信に与える干渉の大きさを表す干渉パラメータを受信する。干渉比較部は、前記干渉パラメータを所定の干渉閾値と比較する。割り当て部は、前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第1の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が、前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように、前記第1の移動端末に通信帯域を割り当てる。送信部は、割り当てられた帯域の情報を前記第1の移動端末へ送信する。
無線通信システムのスループットが改善される。
セクタの末端部分に位置する移動端末への帯域の割り当て方法の例を示す図である。 実施形態に係る基地局によって形成されるセルの構成例を説明する図である。 基地局の構成の一例を示す図である。 重み付けパターンを決定するときの制御部の動作の一例を説明するフローチャートである。 干渉セクタテーブルの一例を示す図である。 バッファでの重み付けパターンの格納方法の一例を示す図である。 重み係数の計算方法の例を説明する図である。 重み係数とスケジューリング係数の積の値の例を示すテーブルである。 移動端末への通信帯域の割り当て結果の一例を示す図である。 制御部が通信帯域を割り当てるときに行う動作の一例を説明するフローチャートである。 閾値の変更方法の一例を説明するフローチャートである。 移動端末Eの重み係数の計算の一例を示す図である。 干渉パラメータと干渉閾値の差の格納方法の一例を示す図である。 第4の実施形態に係る基地局の動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る基地局の動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る基地局の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る基地局10(10a〜10d)によって形成されるセルの構成例を説明する図である。また、図2のセクタ101の中のA〜Dは、移動端末A〜Dを表すものとする。以下の説明では、ある移動端末が位置するセクタを、その移動端末の「通信セクタ」と記載することがある。例えば、移動端末Aの通信セクタは、セクタ101である。さらに、以下の説明では、通信セクタとの間で干渉が起こる可能性のあるセクタを「干渉セクタ」と記載することがある。
本実施形態に係る基地局は、第1の領域と第2の領域が形成されているシステムで使用される。第1の領域に位置していて通信状態が悪い移動端末には第1の優先帯域、第2の領域に位置していて通信状態が悪い移動端末には第2の優先帯域が割り当てられる。
ここで、第1の領域と第2の領域は、同一の基地局によって形成される2つのセクタであっても良く、また、異なる基地局によって形成されるセルもしくはセクタであっても良い。例えば、第1の領域がセクタ101である場合、第2の領域は、セクタ102であっても良く、また、セクタ403であっても良い。さらに、第1の領域と第2の領域は、境界を接しているセクタ同士であっても、境界を接していないセクタ同士であっても良い。つまり、第1の領域がセクタ101である場合、第2の領域をセクタ201とすることもできる。以下の説明では、セルa〜dの4つのセルの各々が3つのセクタに分割されている場合について説明するが、セルの分割数は任意である。例えば、セルa〜dは、各々、複数のサービスエリアに分割されていないオムニセルであっても良く、6セクタに分割されているセルであっても良い。
以下の説明では、各セクタもしくはオムニセルを形成する基地局が、そのセクタもしくはオムニセルの中に位置する移動端末のうち、通信状態の悪い移動端末に割り当てる帯域を「優先帯域」と記載することがある。以下の例では、基地局10は、通信帯域を図1(b)に示したように3つに分けて、帯域1〜3のいずれかを各セクタの優先帯域とする。ここで、通信帯域は、基地局10が基地局10と通信する移動端末に割り当てることができる周波数領域を指す。従って、移動端末には、通信帯域中の周波数帯域であって、かつ、その移動端末が位置するセクタで用いられている優先帯域以外の帯域が割り当てられることがある。
基地局10は、隣接するセクタ間で優先帯域が異なる帯域となるように割り当てる。以下の説明では、セクタ101、201、301、401では帯域1、セクタ102、202、302、402では帯域2、セクタ103、203、303、403では帯域3が優先帯域として用いられているものとする。
実施形態に係る基地局10は、第1の領域に位置する第1の移動端末が第2の領域に位置する第2の移動端末の通信に与える干渉の大きさを調べるために、第1の移動端末から干渉パラメータを受信する。ここで、干渉パラメータは、例えば、第2の領域を形成している基地局から受信する受信電力の大きさ、第2の領域を形成している基地局との間のパスロスの大きさ、第2の領域を形成している基地局との間の距離などを用いることができる。例えば、移動端末Aがセクタ202に与える干渉を示す干渉パラメータは、移動端末Aが基地局10bのセクタ202を形成しているアンテナから受信する受信電力の大きさ、移動端末Aと基地局10bとの間でのパスロスもしくは距離などであってもよい。
基地局10は、予め、干渉閾値を保持している。ここで、干渉閾値は、第1の移動端末が第2の領域に位置する移動端末に与えてもよい干渉の大きさを表す干渉パラメータの値である。基地局10は、受信した干渉パラメータを干渉閾値と比較する。干渉パラメータにより表される干渉の大きさが干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合、基地局10は、第1の移動端末が第2の移動端末に与える干渉は、許容できない程度に大きいと判断する。そこで、基地局10は、第1の移動端末に第2の優先帯域が割り当てられる確率を小さくしてから、第1の移動端末に通信帯域を割り当てる。第1の移動端末は、基地局10での割り当ての結果により通知された通信帯域を用いて基地局10と通信する。
従って、第1の移動端末の第2の領域中の移動端末に対する干渉が大きい場合、第2の優先帯域は第1の移動端末に割り当てられにくくなる。このため、第1の移動端末は、第2の優先帯域を割り当てられている移動端末に対して干渉しにくくなる。
図3は、基地局10の構成の一例を示す図である。基地局10は、アンテナ11(11a〜11c)、共用器12、送信部13、受信部14、ベースバンド信号処理部15、Random Access Memory(RAM)16、Read Only Memory(ROM)17、および、制御部20を備える。図3の例では、基地局10が3セクタのそれぞれの制御をセクタ部9(9a〜9c)により、基地局10内部で独立して行っている場合に、基地局10aのうちのセクタ101を制御するセクタ部9aの構成例を示している。図3には、セクタ部9aを示したが、セクタ102を制御するセクタ部9b、セクタ103を制御するセクタ部9cも図3に示す構成と同様の構成を備えているものとする。また、アンテナ11aがセクタ101を形成しているものとする。
共用器12は、送信部13と受信部14をアンテナ11aに接続する。共用器12は、例えば、送信電力を通知する制御データなどのデータを基地局10が移動端末に送信するときに、アンテナ11aと送信部13を接続する。また、共用器12は、基地局10が移動端末から受信電力値などのデータを受信するときに、アンテナ11aと受信部14を接続する。送信部13は、ベースバンド信号処理部15から入力された信号に搬送波を掛け合わせるなど、信号を移動端末などに送信するための処理を行う。受信部14は、入力された高周波から搬送波を取り除いてベースバンド信号を生成し、生成したベースバンド信号をベースバンド信号処理部15に出力する。ベースバンド信号処理部15は、制御部20に受信データを出力する。RAM16は、プログラム等の実行に用いられる。ROM17は、データを格納する他、適宜、基地局10の動作に使用されるデータなどを格納する。例えば、ROM17は、各セクタについて、干渉が発生する可能性のあるセクタの範囲を特定するテーブルを記憶することができる。
制御部20は、スケジューリング係数計算部30、通信セクタパターン取得部40、干渉セクタパターン取得部50(50−1〜50−N)、重み係数計算部60、および、割り当て部70を備える。ベースバンド信号処理部15から制御部20に入力された受信データは、スケジューリング係数計算部30、通信セクタパターン取得部40、干渉セクタパターン取得部50などでの処理に用いられる。
スケジューリング係数計算部30は、通信帯域の割り当てに用いられるスケジューリング係数を計算する。以下の記載で、スケジューリング係数を「割り当て係数」と記載することもある。スケジューリング係数の計算方法は、例えば、Proportional Fairness方式、ラウンドロビン方式、Maximum carrier-to-interference-and-noise ratio方式(Maximum CINR方式)などの任意の計算方法とすることができる。スケジューリング係数計算部30は、計算したスケジューリング係数を、割り当て部70に出力する。
通信セクタパターン取得部40、干渉セクタパターン取得部50、および、重み係数計算部60の処理により、重み係数が求められる。重み係数は、スケジューリング係数に重み付けをする際に用いられる。前述のとおり、通信帯域の割り当ては、スケジューリング係数に基づいて行われる。しかし、例えば、Proportional Fairness方式やラウンドロビン方式などにより求められたスケジューリング係数は、セクタ間もしくはセル間で発生する干渉の大きさを考慮して求められていない。そこで、割り当て部70は、重み係数により、スケジューリング係数を補正した値を用いて、基地局10と通信している移動端末に通信帯域を割り当てる。
通信セクタパターン取得部40は、状態比較部41とパターン決定部42を備え、また、オプションとして、通信閾値計算部43を備えることができる。通信セクタパターン取得部40は、通信セクタで得られたデータに基づいて重み付けパターンを取得する。重み付けパターンは、後述するように、重み係数の算出に用いられる。以下の説明では、重み付けパターンは、帯域1の優先度(PB1)、帯域2の優先度(PB2)、および、帯域3の優先度(PB3)の値を順に(PB1,PB2,PB3)のように記録した数列であるものとする。ここで、優先度の値の大きさは、あるセクタで用いられている帯域の移動端末への割り当てられやすさを表すものとする。例えば、スケジューリング係数が同じ値の場合、移動端末は、優先度が1の帯域よりも優先度が2の帯域に割り当てられやすい。優先度や重み付けパターンの求め方については、後述する。
状態比較部41は、制御対象のセクタに位置する移動端末の通信状態を示す情報を閾値(通信閾値)と比較して、移動端末の通信状態が良好かを判定する。以下の説明では、移動端末の通信状態を示す情報を「状態パラメータ」と記載することがある。状態パラメータは、例えば、基地局10と通信している移動端末についての、基地局10から受信する受信電力の大きさ、基地局10との間のパスロスの大きさ、基地局10との間の距離などを用いることができる。例えば、状態比較部41は、セクタ101に位置する移動端末Aが、セクタ101を形成するアンテナ11aから受信した受信電力の大きさを状態パラメータとすることができる。状態比較部41は、状態パラメータと比較する通信閾値を予め記憶することができ、また、ROM17などから適宜読み込むこともできる。通信閾値は、通信状態が悪いかの判断の基準として用いられる状態パラメータの値であり、例えば、移動端末の通信に求められる状態パラメータの最小値とすることができる。通信閾値は、オペレータなどが予め決定することができる。
パターン決定部42は、移動端末に割り当てられる可能性のある通信帯域の各々についての優先度を示す重み付けパターンを記憶するか、ROM17などから適宜、読み込むことができる。重み付けパターンの例、決定方法、使用方法については後で述べる。パターン決定部42は、状態比較部41で得られた比較結果に応じて、重み付けパターンを決定して、重み係数計算部60に出力する。
通信セクタパターン取得部40が通信閾値計算部43を備える場合、状態比較部41は、通信閾値を通信閾値計算部43から取得することができる。通信閾値計算部43は、通信閾値の大きさと状態パラメータの大きさの比較結果に基づいて、通信閾値の大きさを計算する。また、通信閾値計算部43は、状態比較部41の要求に応じて、計算した通信閾値を状態比較部41に通知する。
基地局10は、N個の干渉セクタパターン取得部50を備えている。Nは、干渉セクタの数であり、任意の整数とすることができる。
干渉セクタパターン取得部50は、干渉比較部51とパターン決定部52を備える。干渉比較部51(51−1〜51−N)は、干渉パラメータと干渉閾値を比較する。干渉比較部51は、予め、干渉閾値を記憶することができ、また、ROM17などから適宜、読み込むこともできる。なお、干渉閾値は、オペレータなどが予め決定することができる。パターン決定部52は、重み付けパターンを記憶でき、また、ROM17などから適宜、読み込むこともできる。パターン決定部52は、干渉比較部51での比較結果に応じて、重み付けパターンを決定して、重み係数計算部60に出力する。パターン決定部52の動作についても後述する。
干渉セクタパターン取得部50が干渉閾値計算部53を備える場合、干渉比較部51は、干渉閾値を干渉閾値計算部53から取得することができる。干渉閾値計算部53は、干渉閾値の大きさと干渉パラメータの大きさの比較結果に基づいて、干渉閾値の大きさを計算する。また、干渉閾値計算部53は、干渉比較部51の要求に応じて、計算した通信閾値を干渉比較部51に通知する。なお、図3に示す基地局10の例では、干渉閾値計算部53は1つ備えられているが、干渉閾値計算部53の数を任意に変更することもできる。例えば、干渉閾値計算部53の数と干渉セクタパターン取得部50の数を同数にして、干渉閾値計算部53を干渉セクタパターン取得部50に組み込むことなどもできる。
重み係数計算部60は、バッファ61、パターン選択部62、および、係数算出部63を備える。重み係数計算部60は、パターン決定部42やパターン決定部52−1〜52−Nから取得した重み付けパターンを取得すると、バッファ61に格納する。また、重み係数計算部60は、取得した重み付けパターンの数がN+1個になると、その旨をパターン選択部62に通知する。パターン選択部62は、バッファ61に格納されている重み付けパターンの中から、重み係数の計算に用いる重み付けパターンを選択して、係数算出部63に出力する。例えば、同じ帯域を優先帯域とするセクタからの情報に基づいて選択された重み付けパターンのうちの1つを重み係数の算出に用いることができる。この場合、パターン選択部62は例えばセクタ101、201、301、401の情報に基づいて決定された重み付けパターンのうちの1つを重み係数の算出に用いるために選択する。係数算出部63は、パターン選択部62から入力された重み付けパターンを用いて重み係数を算出し、割り当て部70に出力する。パターン選択部62と係数算出部63の動作については、後で詳しく述べる。
割り当て部70は、スケジューリング係数計算部30から入力されたスケジューリング係数と、重み係数計算部60から入力された重み係数を用いて、移動端末に通信帯域を割り当てる。割り当て部70は、例えば、リソースブロックを用いて移動端末に通信帯域を割り当てることができる。また、例えば、割り当て部70は、予め設定された方法に応じて通信帯域を割り当てることができ、例えば、Long Term Evolution(LTE)などの任意の技術に対応した通信帯域の割り当てをすることができる。
なお、基地局10の構成や動作は、実装に応じて変更することができる。例えば、基地局10が制御部20を1つだけ備えている場合は、制御部20で複数のセクタの制御をすることができる。また、基地局10が備える干渉セクタパターン取得部50の数をセクタ101との間で干渉が発生する可能性があるセクタの数よりも大きくすることもでき、その場合、干渉が発生する可能性があるセクタの数と同数の干渉セクタパターン取得部50が動作する。さらに、基地局10が備えるアンテナ11の数なども任意に変更することができる。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る基地局10aがセクタ101に位置する移動端末A〜Dに通信帯域を割り当てるときの動作を説明する。セクタ101で割り当てられる帯域は、図1(b)に示したように帯域1〜3に分けられているものとする。また、セクタ101で用いられる優先帯域は帯域1であるものとする。
以下の説明では、状態パラメータは、移動端末A〜Dが基地局10aのアンテナ11aから受信する受信電力の大きさであるものとする。また、干渉パラメータは、干渉セクタを形成しているアンテナから移動端末A〜Dが受信する受信電力の大きさであるものとする。以下の説明では、干渉セクタはセクタ102、103とセルb〜dに含まれている各セクタであるものとし、干渉セクタの数Nは11であるものとする。なお、第1の実施形態に係る基地局10は、通信閾値計算部43と干渉閾値計算部53を備えておらず、状態比較部41が通信閾値、干渉比較部51(51−1〜51−N)が干渉閾値を記憶しているものとする。
移動端末A〜Dは、制御信号や各セクタからの受信電力などを含む制御情報を、基地局10aに通知する。制御部20は、受信した制御信号に基づいて、各移動端末について、例えばパイロットチャネルなどの制御チャネル推定値を求めて、移動端末の識別子と共にスケジューリング係数計算部30に通知する。制御チャネル推定値が通知されると、スケジューリング係数計算部30は、スケジューリング係数を計算する。一例として、スケジューリング係数計算部30がProportional Fairness方式に基づいて移動端末Aのスケジューリング係数を計算するとする。スケジューリング係数計算部30は、式(1)に従って、スケジューリング係数を求める。
スケジューリング係数=rA/RA ・・・(1)
ここで、RAは移動端末Aの平均スループット、rAは移動端末Aについてのある瞬間のチャネル推定値から得られた見込みのスループットである。スケジューリング係数計算部30は、帯域1〜3の各々についてスケジューリング係数を計算する。以下の説明では、例えば、移動端末Aの帯域1についてのスケジューリング係数の値を、F(A,1)などのように表す。つまり、Fの後の括弧に、移動端末の識別子と帯域の識別子を対にして記載する。スケジューリング係数計算部30は、移動端末A〜Dの各々について、帯域1〜3のスケジューリング係数を算出し、割り当て部70に出力する。
制御部20は、スケジューリング係数の他に、重み係数を計算する。ここで、制御部20は、スケジューリング係数の計算と重み係数の計算を並行して行うことができ、また、いずれか一方を先に計算することもできる。
図4は、重み付けパターンを決定するときの制御部20の動作の一例を説明するフローチャートである。ここでは、移動端末Aが受信電力を報告した場合の動作について述べる。
移動端末Aは、セクタ101〜403の各々から受信した受信電力の大きさを、セクタIDと対にして、基地局10aに通知する。ベースバンド信号処理部15は、アンテナ11a、受信部14を介して受信したデータを処理し、制御部20は、ベースバンド信号処理部15から受信電力(P)とセクタIDを取得する(ステップS1)。
制御部20は、セクタIDを確認して、通信セクタからの受信電力であるかを判定する(ステップS2)。ここでは、制御部20は、移動端末Aが位置するセクタ101からの受信電力か、他のセクタからの受信電力かを判定する。このとき、制御部20は、干渉セクタテーブルを用いて判定することができる。
図5に、干渉セクタテーブルの一例を示す。基地局10は、例えば、ROM17に干渉セクタテーブルを記憶している。図5に示す干渉セクタテーブルには、セクタ101が通信セクタであるときの干渉セクタと、各々のセクタで用いられる優先帯域を示す識別子が記録されている。図5の例では、干渉セクタはセクタ102、103とセルb〜dに含まれるセクタである。制御部20は、ステップS1で取得した受信電力に対応付けられているセクタIDが通信セクタのものである場合、制御部20は、通信セクタからの受信電力を取得したと判定して、受信電力値を通信セクタパターン取得部40に入力する(ステップS2)。状態比較部41は、通信閾値(Th1)と受信電力の大きさを比較する(ステップS3)。
通信セクタからの受信電力の大きさが通信閾値よりも小さいことは、移動端末の通信状態が通信閾値に設定されている通信状態よりも悪いことを意味する。そこで、通信セクタからの受信電力の大きさが通信閾値よりも小さい場合、パターン決定部42は、通信セクタで用いられる優先帯域の優先度を大きくする(ステップS4)。例えば、優先帯域1が移動端末Aに割り当てられる確率を大きくするために、パターン決定部42は、優先帯域1の優先度を2、その他の優先帯域の優先度を0にする。なお、優先度を大きくする場合、パターン決定部42は、1よりも大きな任意の正の整数を優先度に指定することもできる。また、相対的に優先度を小さくする帯域については、1未満の任意の数を割り当てることができる。
一方、通信セクタからの受信電力の大きさが通信閾値以上であることは、移動端末の通信状態が通信閾値に設定されている通信状態と同じか、それよりも良いことを意味する。すなわち、通信セクタからの受信電力の大きさが通信閾値以上の場合、移動端末に割り当てられている通信帯域を変更しなくても、その移動端末は通信することができる。そこで、この場合には、パターン決定部42は、通信セクタで用いられる全ての帯域に同じ優先度を適用する(ステップS5)。
また、ステップS4、S5において、パターン決定部42は、予め記憶している重み付けパターン(WP−w、WP−x)から、適用する重み付けパターンを決定することもできる。例えば、パターン決定部42が、以下の重み付けパターンを記憶しているとする。
WP−w:(PB1,PB2,PB3)=(1,1,1)
WP−x:(PB1,PB2,PB3)=(2,0,0)
ステップS4では、優先帯域1が移動端末Aに割り当てられる確率を大きくするために、パターン決定部42は、重み付けパターンをWP−xに決定する。一方、ステップS5の場合は、移動端末Aへの帯域の割り当てを変更しなくても移動端末Aの通信状態は良好なため、パターン決定部42は、重み付けパターンをWP−wに決定する。
ステップS4もしくはS5により、優先帯域1〜3の各々についての優先度が決定されると、パターン決定部42は、重み付けパターン(PB1,PB2,PB3)を、セクタIDおよび受信電力の大きさと共に、重み係数計算部60に出力する。
ステップS2において、干渉セクタテーブルにセクタIDが含まれている場合、制御部20は、干渉セクタからの受信電力を取得したと判定する。そこで、制御部20は、干渉セクタパターン取得部50−1に受信電力値とセクタIDを出力する。干渉セクタパターン取得部50−1は、受信電力(P)を干渉閾値(Th2)と比較する(ステップS6)。
干渉セクタからの受信電力の大きさが干渉閾値以上であることは、移動端末が干渉セクタに位置する他の移動端末に与える干渉が許容される程度以上であることを意味する。例えば、移動端末Aに帯域2が割り当てられていて、セクタ102からの受信電力が干渉閾値よりも大きい場合、移動端末Aは、セクタ102で帯域2を用いて行われている通信に干渉する。従って、移動端末Aに割り当てられている帯域をセクタ102の優先帯域とは異なる周波数にすることが望ましい。このような場合、パターン決定部52は、干渉セクタの優先帯域と同じ周波数の帯域が移動端末Aに割り当てられる確率を小さくするために、干渉セクタの優先帯域と同じ周波数帯域への優先度を小さくする(ステップS7)。
干渉セクタからの受信電力の大きさが干渉閾値よりも小さいことは、移動端末が干渉セクタに位置する他の移動端末に与える干渉は許容される程度であることを意味する。そこで、干渉セクタからの受信電力の大きさが干渉閾値よりも小さい場合、パターン決定部52は、通信セクタで用いられる全ての帯域に同じ優先度を適用する(ステップS8)。
パターン決定部52(52−1〜52−N)の優先度の変更方法は、パターン決定部42と同様である。また、例えば、パターン決定部52は、予め記憶している重み付けパターンの中から適用する重み付けパターンを決定することもできる。例えば、パターン決定部52−1が、重み付けパターン(WP−y、WP−z)を記憶しているとする。
重み付けパターンWP−yは、
移動端末の通信セクタで優先帯域として用いられている帯域の優先度=1、
干渉が大きいセクタで優先帯域として用いられている帯域の優先度=0、
干渉が許容範囲内の干渉セクタで優先帯域として用いられている帯域の優先度=2、
であるものとする。従って、この例では、
WP−y:(PB1,PB2,PB3)=(1,0,2)
となる。また、WP−zは、以下のとおりであるとする。
WP−z:(PB1,PB2,PB3)=(1,1,1)
ステップS7では、帯域2が移動端末Aに割り当てられる確率を小さくするために、パターン決定部42は、重み付けパターンをWP−yに決定する。一方、ステップS8の場合は、移動端末Aへの帯域の割り当てを変更しなくても移動端末Aがセクタ102に与える干渉が小さいため、パターン決定部42は、重み付けパターンをWP−zに決定する。干渉セクタパターン取得部50も、通信セクタパターン取得部40と同様に、セクタIDおよび受信電力の大きさと共に、重み付けパターンを重み係数計算部60に出力する。
制御部20が、さらに次の干渉セクタからの受信電力を受信すると、制御部20は、干渉セクタパターン取得部50−2などの、受信電力を処理していない干渉セクタパターン取得部50に受信電力などのデータを入力して、重み付けパターンの決定を要求する。すなわち、個々の干渉セクタパターン取得部50は、各々1つずつの重み付けパターンを重み係数計算部60に出力する。
図6は、バッファ61での重み付けパターンの格納方法の一例を示す図である。図6の例では、通信閾値が−70dBm、干渉閾値が−140dBmであり、先に述べたWP−w〜WP−zの4種類の重み付けパターンから重み付けパターンが選択された場合のバッファ61の記録の例を示している。ここで、図6は、移動端末Aのセクタ101との通信状況は良好で、移動端末Aがセクタ102、202に位置する移動端末の通信に及ぼす干渉が許容できない場合に求められた重み付けパターンの例である。つまり、移動端末Aは、通信セクタとの間の通信状態は良好で、帯域2を優先帯域とするセクタ102、202で行われる通信への干渉が許容範囲を超えており、帯域3を優先帯域とするセクタで行われる通信への干渉が許容範囲内である。
重み係数計算部60は、重み付けパターンが入力されると、重み付けパターンと共に入力されたセクタIDや受信電力をバッファ61に記録する。重み係数計算部60は、さらに、入力された重み付けパターンの数を確認する。また、重み係数計算部60は、干渉セクタテーブルを参照して、各々のセクタで用いられる優先帯域も、バッファ61に重み付けパターンなどと対応付けて格納することができる。重み係数計算部60は、N個のパターン決定部52の各々とパターン決定部42から重み付けパターンを受け取り、N+1個の重み付けパターンを受け取ると、その旨をパターン選択部62に通知する。
パターン選択部62は、重み係数計算部60からの通知を受けると、重み係数の計算に用いる重み付けパターンを選択する。ここで、パターン選択部62は、バッファ61の記録を参照して、優先帯域が同じ帯域であるセクタ同士で求められた重み付けパターンのうちから重み係数の計算に用いる1つの重み付けパターンを選択するものとする。パターン選択部62は、優先帯域が同じ帯域であるセクタ同士で移動端末の受信電力の大きさを比較し、受信電力値が最も大きいセクタからのデータを用いて求められた重み付けパターンを重み係数の計算に用いる。例えば、優先帯域が帯域1であるセクタは、セクタ101、201、301、401の4つである。この4つのセクタの各々から移動端末Aが受信した受信電力の大きさを比較すると、セクタ101からの受信電力が最も大きい。そこで、パターン選択部62は、セクタ101で得られた(1,1,1)を重み付けパターンとして選択する。同様に、パターン選択部62は、優先帯域が帯域2であるセクタ102、202、302、402からの移動端末Aの受信電力を比較した結果から、セクタ102で得られた(1,0,2)を選択する。優先帯域が帯域3であるセクタ103、203、303、403ではセクタ303からの受信電力が最大であるため、(1,1,1)を重み係数の計算に用いることが決定されたとする。パターン選択部62は、重み係数の計算に用いられる重み付けパターンを係数算出部63に出力する。
このように、パターン選択部62は、各セクタでの受信電力に基づいて選択された重み付けパターンから、重み係数の計算に用いられる重み付けパターンを選択する。選択される重み付けパターンは、同じ周波数帯が優先帯域として用いられるセクタの中で最も強い電力を移動端末Aが受信するセクタに関するデータに基づいて選択された重み付けパターンである。従って、パターン選択部62は、各々の優先帯域での通信に移動端末Aが及ぼす影響を最も強く反映した重み付けパターンを選択して、係数算出部63に出力しているといえる。
図7は、重み係数の計算方法の例を説明する図である。図7(a)を参照しながら、移動端末Aへの通信帯域の割り当てに用いられる重み係数の計算方法を説明する。図7のWP(1)は、帯域1を優先帯域とするセクタからの受信電力に基づいて求められた重み付けパターンである。同様に、WP(2)は帯域2を優先帯域とするセクタ、WP(3)は帯域3を優先帯域とするセクタからの受信電力に基づいて求められた重み付けパターンである。また、Wは各帯域について得られた重み係数の組み合わせを示し、括弧の中のアルファベットは、重み係数が求められた移動端末を示す。例えば、移動端末Aについて算出された重み係数の組み合わせはW(A)である。
係数算出部63は、パターン選択部62から入力された重み付けパターンに含まれている優先度のうち、同じ帯域に対する優先度同士の積を求める。係数算出部63は、優先度の積を、計算に用いられた優先度が指定されていた帯域への重み係数に決定する。例えば、移動端末Aの重み係数のうち帯域1についての重み係数は、WP(1)のPB1、WP(2)のPB1、WP(3)のPB1の積である。そこで、係数算出部63は、81Aの長方形で囲んだ数値の積を、移動端末Aについての帯域1の重み係数とする。同様に、係数算出部63は、82Aの長方形で囲んだ数値の積を帯域2の重み係数、83Aの長方形で囲んだ数値の積を帯域3の重み係数とする。その結果、係数算出部63により、移動端末Aの重み係数の組み合わせW(A)=(1,0,2)が求められる。
係数算出部63の算出結果では、干渉の大きさが許容範囲を超えている帯域2への重み係数は0、干渉の大きさが許容範囲内の帯域3への重み係数は2になっている。従って、移動端末Aには帯域2よりも帯域3が割り当てられやすくなる。
制御部20は、移動端末Aについての重み係数が求められると、他の移動端末についての重み係数を算出する。例えば、移動端末Bは、通信セクタでの通信状況は良好であり、帯域2を優先帯域とするセクタと帯域3を優先帯域とするセクタのいずれにも、許容範囲よりも大きな干渉を及ぼさないものとする。すると、移動端末Bについて、パターン選択部62に選択された重み付けパターンは、図7(b)のWP(1)、WP(2)、WP(3)に示すとおりになる。そこで、係数算出部63は、81Bの長方形で囲んだ数値の積を帯域1の重み係数、82Bの長方形で囲んだ数値の積を帯域2の重み係数、83Bの長方形で囲んだ数値の積を帯域3の重み係数とする。その結果、係数算出部63により、移動端末Bの重み係数の組み合わせW(B)=(1,1,1)が求められる。
移動端末Cは、通信セクタでの通信状況は劣悪であり、帯域2を優先帯域とした通信に対する干渉は小さいが、帯域3を優先帯域とした通信に対する干渉が許容範囲を超えているものとする。すると、移動端末Cについて、パターン選択部62に選択された重み付けパターンは、図7(c)のWP(1)、WP(2)、WP(3)に示すとおりになる。係数算出部63は、81C〜83Cの長方形で囲んだ数値の積に基づいて、移動端末Cの重み係数の組み合わせW(C)=(2,0,0)を求める。移動端末Cでは、通信セクタでの通信状況を改善するために、通信セクタ101の優先帯域である帯域1に対する重み係数が他の帯域に比べて大きくなっている。
移動端末Dは、通信セクタでの通信状況は劣悪であるが、帯域2と帯域3のいずれを用いた通信への干渉の大きさも許容される程度であるとする。すると、移動端末Dについて、パターン選択部62に選択された重み付けパターンは、図7(d)のWP(1)、WP(2)、WP(3)に示すとおりになる。係数算出部63は、81D〜83Dの長方形で囲んだ数値の積に基づいて、移動端末Dの重み係数の組み合わせW(D)=(2,0,0)を求める。移動端末Dでも、移動端末Cの場合と同様に、通信セクタでの通信状況を改善するために、通信セクタ101の優先帯域である帯域1に対する重み係数が他の帯域に比べて大きくなっている。
係数算出部63は、算出した重み係数を、割り当て部70に出力する。割り当て部70は、スケジューリング係数計算部30から入力されたスケジューリング係数と、重み係数を用いて、各移動端末へ通信帯域を割り当てる。
割り当て部70は、端末ごとに、各帯域についての重み係数とスケジューリング係数の積を求める。例えば、移動端末Aの帯域1についての重み係数は1で、スケジューリング係数はF(A,1)であるので、割り当て部70は、F(A,1)を算出する。移動端末Aの重み係数は帯域2では0、帯域3では2であるので、割り当て部70は、同様に、帯域2について0、帯域3について2F(A,3)という算出結果を得る。割り当て部70は、他の移動端末にも同様に重み係数とスケジューリング係数の積を求め、得られた値を、移動端末ごとに帯域と対応付けて記憶する。例えば、割り当て部70は、重み係数とスケジューリング係数の積の値を図8に示すようなテーブルに記録することができる。図8に示すテーブルは、割り当て部70が記憶することができ、また、RAM16などに割り当て部70が書き込むこともできる。
割り当て部70は、帯域ごとに重み係数とスケジューリング係数の積の値が最も大きい移動端末を検出し、検出された移動端末に、その帯域の周波数を割り当てる。例えば、図8の例では、帯域1について、割り当て部70は、F(A,1)、F(B,1)、2F(C,1)および2F(D,1)の4つの値を比較する。ここで、比較している値のうちで2F(C,1)が一番大きな値であるとすると、割り当て部70は、帯域1を移動端末Cに割り当てる。帯域2では、移動端末A、C、Dのいずれも重み係数とスケジューリング係数の積が0なので、割り当て部70は、移動端末Bに帯域2を割り当てる。帯域3では、移動端末C、Dについての重み係数とスケジューリング係数の積が0なので、割り当て部70は、2F(A,3)とF(B,3)の大きさを比較する。2F(A,3)がF(B,3)より大きな値である場合、割り当て部70は、移動端末Aに帯域3を割り当てる。
図9に、移動端末への通信帯域の割り当て結果の一例を示す。図9は、通信帯域の割り当て結果と共に、各移動端末の通信状況と他の帯域を用いている移動端末への干渉の大きさも表す。ここで、セクタx02は、優先帯域に帯域2を用いているセクタ、セクタx03は、優先帯域に帯域3を用いているセクタを表す。
図9の例では、移動端末AおよびBは、通信セクタとの通信状況が良好である。従って、通信セクタの優先帯域を通信状況が劣悪な移動端末に割り当てるために、移動端末A、Bがセクタ101の優先帯域となる帯域1以外の帯域を用いて通信することが望ましい。また、移動端末Aについては、帯域2を用いて通信している干渉セクタ中の移動端末への干渉が大きいため、帯域2を割り当てないことが望ましい。さらに、移動端末C、Dについては、通信セクタとの通信状態を改善するために、通信セクタ101の優先帯域となる帯域1を割り当てることが望ましい。図9に示す割り当て例では、移動端末A〜Cに対して、移動端末A〜Cの各々が使用することが望ましい帯域が割り当てられている。
従って、基地局10によって行われるスケジューリングにより、セクタ間での干渉を軽減することができる。さらに、通信状態の悪い移動端末については、通信状況を改善するために、通信セクタの優先帯域が割り当てられる。なお、今までの説明では、セクタ間での干渉について述べているが、オムニセルを形成する基地局10の場合には、基地局10のスケジューリングにより、セル間での干渉が軽減される。
なお、図9の例では、1つの帯域に1台の移動端末を割り当てる場合について説明しているが、実装に応じて、1つの帯域に任意の数の移動端末を割り当てることができる。例えば、移動端末Dについては帯域が割り当てられていないが、1つの帯域に2台の移動端末が割り当てられる場合、あるいは時間多重により、移動端末Dも帯域1に割り当てられることがある。
図10は、あるセクタに位置する移動端末について制御部20が通信帯域を割り当てるときに行う動作の一例を説明するフローチャートである。図10のフローチャートでは、mとnの2つの変数が用いられる。mは、割り当て部70がスケジューリング係数と重み係数の乗算結果を計算した移動端末の数を計算するために用いられ、nは、重み付けパターンが選択されたセクタの数を計算するために用いられる。また、Mは、通信帯域の割り当てが行われているセクタに位置する移動端末の数を表す。制御部20は、通信帯域の割り当てを開始するときにMの値を知っているものとする。
制御部20が通信帯域の割り当てを開始することを割り当て部70に通知すると、割り当て部70は、mの値を1に設定する(ステップS11)。制御部20が通信帯域の割り当てを開始することを重み係数計算部60に通知すると、重み係数計算部60は、nの値を1に設定する(ステップS12)。通信セクタパターン取得部40もしくは干渉セクタパターン取得部50−1〜50−Nのいずれかは、m番目の移動端末について、n番目のセクタからの受信電力強度を取得する(ステップS13)。なお、前述の例では、1番目に通信セクタからの受信電力の強度を取得した場合について述べたが、図10のフローチャートに示すように、制御部20は任意の順番で、各セクタからの受信出力の強度を取得することができる。ここで、制御部20は、通信セクタからの受信電力の強度を通信セクタパターン取得部40に入力し、干渉セクタからの受信電力の強度を干渉セクタパターン取得部50−1〜50−Nのいずれかに入力する。
通信セクタパターン取得部40に受信電力が入力された場合、通信セクタパターン取得部40は、入力された受信電力の強度を通信閾値と比較して、比較結果に基づいて、重み付けパターンを決定する。一方、干渉セクタパターン取得部50に受信電力の強度が入力された場合、干渉セクタパターン取得部50は、入力された受信電力の強度を干渉閾値と比較した結果に基づいて、重み付けパターンを決定する(ステップS14)。重み付けパターンが重み係数計算部60に入力されると、重み係数計算部60は、nの値を1だけインクリメントし、nの値がN+1よりも大きいかを確認する(ステップS15、S16)。nの値がN+1よりも大きくなるまで、ステップS13〜S16の動作が繰り返される。nの値がN+1よりも大きくなると、移動端末mについては、全てのセクタについて重み付けパターンが決定されている。そこで、パターン選択部62は、優先帯域が同じセクタ間で、受信電力が最大のセクタからの受信電力を用いて決定された重み付けパターンを選択する(ステップS17)。係数算出部63は、パターン選択部62で選択された重み付けパターンに基づいて、移動端末mへの通信帯域の割り当てに用いる重み係数を算出する(ステップS18)。割り当て部70は、移動端末mについてのスケジューリング係数をスケジューリング係数計算部30から取得する。さらに、割り当て部70は、重み係数とスケジューリング係数の積を、帯域ごとに計算する(ステップS19)。割り当て部70は、割り当て部70での演算が終わると、mの値を1だけインクリメントする(ステップS20)。なお、割り当て部70は、乗算結果をRAM16に書き込んだ後で、mの値をインクリメントすることもできる。割り当て部70は、mの値をMと比較し、mがMよりも大きくない場合、制御部20にその旨を通知する。制御部20は、割り当て部70から通知を受けると、ステップS12〜S21を繰り返す(ステップS21)。割り当て部70は、mがMよりも大きくなると、重み係数とスケジューリング係数の乗算結果を帯域ごとに比較し、乗算結果の値に従って、移動端末に通信帯域を割り当てる(ステップS22)。
以上説明したように、本実施形態に係る基地局10によると、干渉セクタへの干渉を軽減しやすくなる。また、通信セクタとの通信状態は、通信閾値により表される状態よりも改善される。従って、システムのスループットが改善される。
<第2の実施形態>
第2の実施形態にかかる基地局10では、干渉閾値計算部53を備え、さらに、通信セクタパターン取得部40に通信閾値計算部43を備える。第2の実施形態では、通信閾値計算部43は、状態比較部41の要求に応じて通信閾値を通知する。また、干渉閾値計算部53は、干渉比較部51−1〜51−Nの求めに応じて干渉閾値の値を通知する。従って、状態比較部41や干渉比較部51−1〜51−Nは、通信閾値や干渉閾値を記憶していないものとする。
通信閾値計算部43は、状態パラメータの値の大きさに基づいて、通信閾値の値を変更する。このため、第2の実施形態にかかる基地局10では、環境の変化などによって、移動端末の状態パラメータが変動しても、その変動に対応して通信閾値を変更し、変更後の通信閾値に基づいて重み付けパターンを決定することができる。
以下、通信閾値計算部43の動作の例を述べる。通信閾値計算部43は、状態比較部41から通信閾値と状態パラメータの比較結果を状態比較部41から取得する。通信閾値計算部43は、通信閾値Th1よりも状態パラメータが小さい場合は式(2)、通信閾値Th1よりも状態パラメータが大きい場合は、式(3)に従ってTh1を変動させる。
Th1=Th1−α(1−X) ・・・(2)
Th1=Th1+αX ・・・(3)
ここで、αは、通信閾値を変動させる範囲を表す定数である。Xは通信閾値を基準としたときの状態パラメータの分布に関する定数であり、1よりも小さい正の数である。あるセクタに位置する移動端末のうちのXの割合の移動端末の状態パラメータが通信閾値よりも大きく、そのセクタに位置する移動端末のうちの(1−X)の割合の移動端末の状態パラメータが通信閾値よりも小さいときに、通信閾値はTh1に収束する。
干渉閾値計算部53も、通信閾値計算部43と同様に動作する。干渉閾値計算部53は、干渉閾値Th2を、干渉閾値Th2が干渉パラメータより大きいときは式(4)、干渉閾値Th2が干渉パラメータより小さいときは式(5)に従って干渉閾値を変更する。
Th2=Th2−β(1−Y) ・・・(4)
Th2=Th2+βY ・・・(5)
ここで、βは、干渉閾値を変動させる範囲を表す定数である。Yは干渉閾値を基準とした干渉パラメータの分布に関する定数であり、1よりも小さい正の数である。干渉閾値計算部53は、干渉比較部51−1〜51−Nの各々からN個の比較結果を受け取るごとに、式(4)もしくは(5)を用いて干渉閾値を変更する。
なお、ここで述べた方法は、閾値の計算方法の一例であって、実装に応じて計算方法を任意に変更することができる。
図11は、閾値の変更方法の一例を説明するフローチャートである。図11を参照しながら、状態パラメータが通信セクタからの受信電力である場合の例について説明するが、干渉閾値計算部53も同様の演算で閾値を変更する。
通信閾値計算部43は、状態比較部41からの通信閾値の通知要求を受信する(ステップS31)。通信閾値計算部43は、状態比較部41に通信閾値を通知し、状態比較部41に受信電力と通信閾値の比較結果を要求する(ステップS32、S33)。受信電力の強度が通信閾値よりも小さい場合、通信閾値計算部43は、式(4)に従って通信閾値を変更する(ステップS34、S35)。一方、受信電力の強度が通信閾値よりも大きい場合、通信閾値計算部43は、式(5)に従って通信閾値を変更する(ステップS34、S36、S37)。受信電力の大きさと通信閾値の値が一致した場合、通信閾値計算部43は閾値を変更しない(ステップS36、S38)。
なお、以上の説明では、通信閾値計算部43と干渉閾値計算部53を備える基地局10について述べたが、基地局10は、通信閾値計算部43と干渉閾値計算部53のいずれか一方を備えてもよい。
このように、基地局10が通信閾値や干渉閾値を変更することができる場合、基地局10が設置された後の環境の変化などに対応して、基地局10が自律的に閾値を変更することができる。このため、環境の変化などが起こっても、基地局10は、移動端末に対して適切に通信帯域を割り当てることができる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、通信状況が良好であって、他のセクタに位置する移動端末の通信に対する干渉が大きい移動端末に対する帯域の割り当ての変形例について説明する。第3の実施形態では、各セクタで割り当てられる帯域は、帯域1〜4の4つに分けられているものとする。ただし、セクタ101、201、301、401で用いられる優先帯域は帯域1であるものとする。また、セクタ102、202、302、402では帯域2、セクタ103、203、303、403では帯域3が優先帯域として用いられているものとする。帯域4はいずれのセクタでも優先帯域として用いられていない。
セクタ101に位置する移動端末E(図示せず)では、通信状況が良好であるものとする。また、移動端末Eは、セクタ102、202、302、402とセクタ103、203、303、403に位置する移動端末の通信に対する干渉の大きさが許容される大きさを越えているものとする。
スケジューリング係数計算部30は、各端末に対し、帯域1〜4の各々についてスケジューリング係数を計算する。スケジューリング係数の計算方法や計算結果の出力は、第1の実施形態と同様である。
通信セクタパターン取得部40は、帯域1〜4の各々に対する優先度を含む重み付けパターン(PB1,PB2,PB3,PB4)を決定して、重み係数計算部60に出力する。例えば、移動端末Eは、通信セクタとの通信状態が良好であるので、状態比較部41で得られた比較結果からは、帯域の割り当ての変更が望ましいとは考えられない。そこで、パターン決定部42は、帯域1〜4の各々についての優先度を1とした重み付けパターンを出力する。
干渉セクタパターン取得部50も、帯域1〜4の各々に対する優先度を含む重み付けパターンを決定して、重み係数計算部60に出力する。なお、第4の優先帯域の優先度は、いずれのパターン決定部52も1とするものとする。
移動端末Eは、帯域2を優先帯域として用いている干渉セクタに位置する移動端末の通信に与える干渉が大きい。そこでパターン決定部52は、帯域2が移動端末Eに割り当てられにくくなるように、帯域2の優先度を小さくする。例えば、パターン決定部52は、移動端末がセクタ102から受信した受信電力に基づいて、(1,0,2,1)という重み付けパターンを指定したとする。
パターン決定部52は、帯域3を優先帯域とするセクタからの受信電力に基づいて、帯域3も移動端末Eに割り当てられにくくなるように帯域3の優先度を小さくする。例えば、パターン決定部52は、移動端末がセクタ103から受信した受信電力に基づいて(1,2,0,1)という重み付けパターンを指定したとする。
パターン選択部62が選択した重み付けパターンは、セクタ101、102、103の受信電力に基づいて求められた重み付けパターンであるとすると、重み係数の算出に用いられる重み付けパターンは図12に示すようになる。係数算出部63は、帯域ごとに、81E〜84Eに示した長方形で囲まれた優先度を乗算した値を重み係数とする。すると、移動端末Eの重み係数は(1,0,0,1)となる。
割り当て部70は、第1の実施形態で述べた方法と同様に、重み係数とスケューリング係数の乗算結果に基づいて、通信帯域を割り当てる。図12に示す移動端末Eの重み係数は、帯域2、3について0になっているので、干渉が起こっているセクタで用いられている優先帯域と同じ帯域は移動端末Eには割り当てられない。従って、セクタ102やセクタ103などで優先帯域を用いて通信している移動端末に対して、移動端末Eが与える干渉の大きさを、小さくすることができる。帯域1と帯域4についての移動端末Eの重み係数は1であるため、帯域1と帯域4は移動端末Eに割り当てられる可能性がある。移動端末Eが帯域1に割り当てられずに帯域4に割り当てられたとすると、帯域1はセクタ101との通信状態が悪い移動端末に割り当てられる可能性が高くなる。この場合、帯域1が割り当てられた移動端末の通信状態が改善し、さらに、移動端末Eの干渉を抑えつつ移動端末Eが帯域4を用いて通信セクタと通信できるので、システム全体のスループットが改善される。つまり、いずれのセクタでも優先帯域として用いられない帯域4を用いた第3の実施形態による通信帯域の割り当てを行うことにより、基地局10は、システム全体のスループットを向上できる可能性がある。
さらに、割り当て部70が個々の移動端末に複数の帯域が割り当てないように変形すると、帯域4を用いてシステムのスループットを向上しやすくなる。この場合、移動端末Eが帯域4に割り当てられると、移動端末Eは帯域1に割り当てられない。従って、帯域を4つに分けて移動端末が帯域1と帯域4のいずれかに割り当てられるようにすることにより、帯域を3つに分ける場合よりも移動端末Eが帯域1に割り当てられる可能性を小さくすることができる。このため、通信セクタで通信状況が悪い移動端末に優先帯域の帯域1が割り当てられる可能性を高めることができる。
<第4の実施形態>
第4の実施形態でも、通信状況が良好であって、他のセクタに位置する移動端末の通信に対する干渉が大きい移動端末Eに対する帯域の割り当ての変形例について説明する。第4の実施形態に係る基地局10は、移動端末Eに干渉セクタで優先帯域として用いられている帯域を割り当てるが、移動端末Eの用いる送信電力を小さくするように通知する。なお、第4の実施形態においては、干渉パラメータは、移動端末Eが干渉セクタに与える受信電力の大きさであるものとする。すなわち、基地局の送信電力をPbs、移動端末Eの送信電力をPms、移動端末Eが干渉セクタから受信した受信電力をPrxとすると、干渉パラメータは、Prx+Pms−Pbsとなる。
第4の実施形態では、干渉比較部51−1〜51−Nは、干渉パラメータと干渉閾値を比較したときに、(干渉パラメータ)−(干渉閾値)の式から干渉パラメータと干渉閾値の差を求める。干渉比較部51−1〜51−Nは、パターン決定部52−1〜52−Nを介して、干渉パラメータと干渉閾値の差を重み係数計算部60に通知する。重み係数計算部60は、通知された差をバッファ61に格納する。図13に、干渉パラメータと干渉閾値の差を格納したテーブルの一例を示す。なお、図13は一例であり、テーブルに含まれる情報は、実装に応じて変更することができる。例えば、重み係数計算部60は、(干渉パラメータ)−(干渉閾値)の値が正の値である場合に、得られた差をテーブルに格納することもできる。
重み付けパターンの選択や決定は、第1の実施形態と同様に行われる。ここで、選択された重み付けパターンが以下のとおりであるとする。
WP(1)=(1,1,1)
WP(2)=(1,0,2)
WP(3)=(1,2,0)
重み係数計算部60は、選択された重み付けパターンを用いて第1の実施形態と同様に重み係数を求めると、重み係数は(1,0,0)となる。次に、重み係数計算部60は、バッファ61を参照して、干渉パラメータと干渉閾値の差が最大の値をとる干渉セクタで用いられている帯域を探し、その帯域に指定される重み係数を1に変更する。例えば、図13の例では、セクタ102から得られた受信電力と干渉閾値の差が10dBmで最も大きい。そこで、重み係数計算部60は、帯域2の重み係数を1に変更して、変更後の重み係数(1,1,0)を割り当て部70に出力する。さらに、重み係数計算部60は、帯域2の重み係数を変更したことと、干渉パラメータと干渉閾値の差の最大値を割り当て部70に通知する。
割り当て部70は、重み係数が変更された帯域の識別子と干渉パラメータと干渉閾値の差の最大値(Δmax)を、重み係数が用いられる移動端末の識別子と共に記憶する。以下の説明では、移動端末の識別子、重み係数が変更された帯域の識別子、および、Δmaxの値を「電力低減帯域情報」と記載することがある。例えば、図13に示す例では、「電力低減帯域情報」に、移動端末Eについての帯域2の重み係数が変更されていることと、干渉パラメータと干渉閾値の差が10dBmであることが記録されている。割り当て部70は、重み係数とスケジューリング係数を用いて、第1の実施形態と同様に、移動端末に通信帯域を割り当てる。
割り当て部70は、移動端末に割り当てられた帯域の識別子が電力低減帯域情報に記録されているかを確認する。移動端末とその移動端末に割り当てられた帯域の組み合わせが電力低減帯域情報の記録と一致した場合、割り当て部70は、電力低減帯域情報に記録されているΔmaxの値を通信帯域の割り当てと合わせて取得する。基地局10は、移動端末に通信帯域の割り当てを通知し、さらに、送信電力をΔmaxだけ小さくするように要求する。Δmaxが負の値の場合は電力制御は行わない。
例えば、割り当て部70は、移動端末Eについて、帯域2が割り当てられているかを確認する。移動端末Eに帯域2が割り当てられている場合、基地局10は、移動端末Eに送信電力を10dBm小さくするように要求する。すると、移動端末Eは、帯域2を使用して通信セクタ101にデータを送信するときに送信電力を10dBm小さくする。すると、セクタ102などで帯域2を用いて行われる通信に対して移動端末Eが与える干渉が小さくなり、許容される程度になる。さらに、帯域3は移動端末Eに割り当てられないため、移動端末Eは帯域3を用いた通信に干渉を与えない。
第1の実施形態では、移動端末Eは、帯域2と帯域3のいずれについても与える干渉が大きいため、帯域1が割り当てられることになる。しかし、移動端末Eの通信状態は良好であるため、帯域1を移動端末Eに割り当てずにセクタ101に含まれている通信状況が悪い端末に割り当てることが望ましい。本実施形態によると、移動端末Eの重み係数は帯域1と帯域2で1になっているので、帯域1と帯域2は移動端末Eに割り当てられる可能性がある。従って、移動端末Eに帯域1が割り当てられない場合は、帯域1が通信セクタ101での通信状況が悪い移動端末に割り当てられる可能性がある。
図14A〜14Cは、第4の実施形態に係る基地局10の動作の一例を示すフローチャートである。図14Cのフローチャートでは、電力低減帯域情報に含まれている帯域の識別子と割り当てられた端末の識別子が一致するかを確認した移動端末の数を計数するための変数kが用いられる。
制御部20から通信帯域の割り当ての開始が通知されると、割り当て部70は、mの値を1に設定し、電力低減帯域情報を初期化する(ステップS41、S42)。通信帯域の割り当てを開始することが通知されると、重み係数計算部60は、nの値を1に設定する(ステップS43)。パターン決定部42とパターン決定部52での重み付けパターンの決定方法は、図10を参照しながら述べたステップS13、S14と同様である(ステップS44、S45)。干渉比較部51は干渉セクタからの受信電力と干渉閾値の差を算出する(ステップS46)。なお、図14Aに示した動作では、状態比較部41も通信セクタからの受信電力と通信閾値の差を求めているが、干渉セクタからの受信電力を取得したときにステップS46が行われるように変形することもできる。例えば、ステップS44で取得した受信電力が干渉セクタからの受信電力であるかを判断して、干渉セクタからの受信電力を取得した場合にステップS46が行われるように変形できる。重み付けパターンが入力されると、重み係数計算部60は、nの値を1だけインクリメントし、nの値がN+1よりも大きいかを確認する(ステップS47、S48)。nの値がN+1よりも大きくなるまで、ステップS44〜S48の動作が繰り返される。
nの値がN+1よりも大きくなると、パターン選択部62は、図10のステップS17、S18と同様に重み付けパターンを選択し、重み係数を算出する(ステップS49、S50)。次に、重み係数計算部60は、重み係数を変更するかを確認する。ここでは、通信セクタの優先帯域の重み係数が1であり、干渉セクタの優先帯域の係数が0である場合に、重み係数を変更するものとする。すなわち、重み係数計算部60は、算出された重み係数が(1,0,0)であるかを確認する(ステップS51)。
重み係数を変更する場合の制御部20の動作を説明するフローチャートを、図14Bに示す。重み係数計算部60は、重み係数を変更する場合、干渉セクタからの受信電力と干渉閾値の差の最大値Δmaxが得られたセクタを決定する(ステップS52)。重み係数計算部60は、Δmaxが得られたセクタで用いられる優先帯域の重み係数を1に修正する(ステップS53)。係数算出部63は修正後の重み係数を割り当て部70に出力する。割り当て部70は、修正後した帯域の識別子、移動端末の識別子、および、Δmaxの値を電力低減帯域情報に設定する(ステップS54)。一方、重み係数が変更されない場合、係数算出部63は、算出した重み係数を割り当て部70に出力する。
割り当て部70は、ステップS19およびS20と同様に、移動端末mについて、重み係数とスケジューリング係数の乗算結果を算出し、mを1だけインクリメントする(ステップS55、S56)。割り当て部70は、mの値をMと比較し、mがMよりも大きくない場合、制御部20にその旨を通知する。制御部20は、割り当て部70から通知を受けると、ステップS42〜S57を繰り返す(ステップS57)。割り当て部70は、mがMよりも大きくなると、重み係数とスケジューリング係数の乗算結果を帯域ごとに比較し、乗算結果の値に従って、移動端末に通信帯域を割り当てる(ステップS58)。
ステップS59〜S65の処理を図14Cに示す。割り当て部70は、kの値を1に設定する(ステップS59)。次に、割り当て部70は、移動端末kに割り当てられた帯域の識別子と電力低減帯域情報に含まれている帯域の識別子が一致するかを確認する(ステップS60)。両者が一致する場合は、割り当て部70は、移動端末kについての電力低減帯域情報に含まれているΔmaxを取得する(ステップS61)。基地局10は、移動端末kに通信帯域の割り当てを通知すると共に、送信電力をΔmaxだけ小さくすることを要求する(ステップS62)。一方、割り当て部70は、移動端末kに割り当てられた帯域の識別子と電力低減帯域情報に含まれている帯域の識別子が一致しない場合、基地局10は移動端末kに通信帯域の割り当てを通知する(ステップS63)。その後、割り当て部70は、kの値を1だけインクリメントして、kとMを比較する(ステップS64、S65)。kがM以下である場合、基地局10は、ステップS60〜S65を繰り返す。kがMより大きくなると移動端末への通信帯域の割り当てが終了したと判断して、基地局10は、割り当て処理を終了する。
<その他>
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
図5に示した干渉セクタテーブルは一例であり、例えば、他の情報要素を合わせて記録しても良く、また、優先帯域の情報を備えないテーブルとするなど、実装に応じて変形することができる。また、ここでは干渉セクタテーブルが固定的にROMに記憶された例を扱っているが、干渉セクタのリストや干渉セクタにおける優先帯域が変化した場合には干渉セクタテーブルを書き換えることも可能である。
以上の説明では、N個の干渉セクタパターン取得部50を備える基地局10について説明したが、干渉セクタパターン取得部50を1つ備える処理装置を基地局10として用いることもできる。この場合には、干渉セクタパターン取得部50は、N回、重み付けパターンを決定することにより、全ての干渉セクタに対する重み付けパターンを決定する。
第1もしくは第2の実施形態は、第3もしくは第4の実施形態と組み合わせて実施することもできる。
状態パラメータおよび干渉パラメータとして、セクタを形成する基地局と移動端末との間で発生するパスロスを用いる場合、パスロスの計算方法は任意の既知の計算方法を用いることができる。なお、パスロスは、各移動端末中で計算され、パスロスの値が基地局10に通知されるものとする。ここで、パスロスが状態パラメータとして用いられる場合は、パスロスの値が通信閾値よりも大きいと、通信状態がその移動端末に要求される通信状態よりも悪いことを意味する。また、干渉パラメータがパスロスの大きさである場合、干渉閾値よりも干渉パラメータが小さい場合には、その移動端末が干渉セクタに与える干渉の大きさは、許容できないほど大きいことを意味する。
状態パラメータおよび干渉パラメータとして、セクタを形成する基地局と移動端末との距離を用いることもできる。この場合、例えば、参照信号の送信間隔を用いて距離を算出することができる。例えば、基地局は一定の時刻(t0)に移動端末に向けて下り参照信号を送信するものとする。一方、移動端末は基地局から参照信号が送信された後、一定の時間(Toff)が経過した後に、移動端末は、上り参照信号を基地局に向けて送信するとする。すると、移動端末と基地局の間で電波の伝搬にかかる時間(ΔT)は式(6)によって計算される。そこで、電波の伝搬速度Vを用いると、基地局と移動端末の間の距離は、式(7)によって計算される。
ΔT=(t1−t0−Toff)/2 ・・・(6)
d=ΔT/V ・・・(7)
ここで、マルチパス伝搬路により、複数の参照信号が受信された場合には、最も早く到達した信号について式(6)、(7)の計算を行う。
基地局からの距離が状態パラメータとして用いられる場合は、基地局からの距離が通信閾値よりも大きいと、通信状態がその移動端末に要求される通信状態よりも悪いことを意味する。また、干渉パラメータが基地局10からの距離である場合、干渉閾値よりも干渉パラメータが小さい場合には、その移動端末が干渉セクタに与える干渉の大きさは、許容できないほど大きいことを意味する。
状態パラメータおよび干渉パラメータとして、第4の実施形態で示したように干渉セクタにおける受信電力を用いることもできる。
前述の実施形態では、パターン選択部62が重み係数の算出に用いる重み付けパターンを選択していたが、通信セクタパターン取得部40と干渉セクタパターン取得部50から得られた全ての重み付けパターンを用いて重み係数を求めることもできる。この場合、係数算出部63は、重み係数の値が1以上の値を2と読み替えて割り当て部70に出力することもできる。全ての重み付けパターンが重み係数の算出に用いられる場合、基地局10は、パターン選択部62を備えなくてもよい。
さらに、スケジューリング係数計算部30、通信セクタパターン取得部40、干渉セクタパターン取得部50、干渉閾値計算部53、重み係数計算部60、および割り当て部70の全部もしくは一部をソフトウェアにより実現するようにしてもよい。これらの一部もしくは全部をソフトウェアによって実現する場合、基地局10はCentral Processing Unit(CPU)を備える。ROM17は、プログラム(図示せず)を記憶している。プログラムには、スケジューリング係数計算モジュール、通信セクタパターン取得モジュール、干渉セクタパターン取得モジュール、閾値計算モジュール、重み係数計算モジュール、割り当てモジュールが含まれている。CPUは、プログラムを実施することにより、制御部20として動作する。
1a〜1d 基地局
9a〜9c セクタ部
10a〜10d 基地局
11a〜11c アンテナ
12 共用器
13 送信部
14 受信部
15 ベースバンド信号処理部
16 RAM
17 ROM
20 制御部
30 スケジューリング係数計算部
40 通信セクタパターン取得部
41 状態比較部
42 パターン決定部
43 通信閾値計算部
50−1〜50−N 干渉セクタパターン取得部
51−1〜51−N 干渉比較部
52−1〜52−N パターン決定部
53 干渉閾値計算部
60 重み係数計算部
61 バッファ
62 パターン選択部
63 係数算出部
70 割り当て部

Claims (9)

  1. 第1の領域に位置する第1の移動端末に第1の帯域が優先的に割り当てられ、第2の領域に位置する第2の移動端末に第2の帯域が優先的に割り当てられるシステムで用いられる基地局装置であって、
    前記第1の移動端末が前記第2の移動端末の通信に与える干渉の大きさを表す干渉パラメータを受信する受信部と、
    前記干渉パラメータを所定の干渉閾値と比較する干渉比較部と、
    前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第1の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が、前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように、前記第1の移動端末に通信帯域を割り当てる割り当て部と、
    割り当てられた帯域の情報を前記第1の移動端末へ送信する送信部
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記第1の移動端末の通信状態を表す状態パラメータを所定の通信閾値と比較する状態比較部をさらに備え、
    前記受信部は、前記第1の移動端末から、さらに、前記状態パラメータを受信し、
    前記割り当て部は、前記状態パラメータにより表される通信状態が、前記通信閾値により表される通信状態よりも悪い場合に、前記第1の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように通信帯域を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記通信帯域の割り当てに用いられる割り当て係数を計算する割り当て係数計算部と、
    前記割り当て係数に重み付けをする重み係数を計算する重み係数計算部
    をさらに備え、
    前記重み係数計算部は、前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第2の帯域の前記第1の移動端末への割り当てに用いられる重み係数を小さくし、
    前記割り当て部は、前記第2の帯域の割り当て係数と前記重み係数の積の大きさが大きい移動端末ほど前記第2の帯域が割り当てられる確率が大きくなるように前記通信帯域を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の基地局装置。
  4. 前記状態パラメータにより表される通信状態が前記通信閾値により表される通信状態よりも悪い場合に、前記第1の帯域を前記第1の移動端末に割り当てる優先度を表す第1帯域優先度が、前記第2の帯域を前記第1の移動端末に割り当てる優先度を表す第2帯域優先度よりも大きい第1の重み付けパターンを決定する第1のパターン決定部と、
    前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第1帯域優先度よりも前記第2帯域優先度が小さい第2の重み付けパターンを決定する第2のパターン決定部
    をさらに備え、
    前記重み係数計算部は、前記第1の帯域の割り当てに用いる重み係数を、前記第1および第2の重み付けパターンに含まれる前記第1帯域優先度の積として計算し、前記第2の帯域の割り当てに用いる重み係数を、前記第1および第2の重み付けパターンに含まれる前記第2帯域優先度の積として計算する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の基地局装置。
  5. 前記干渉閾値を計算し、要求に応じて計算した干渉閾値を前記干渉比較部に出力する干渉閾値計算部をさらに備え、
    前記干渉閾値計算部は、前記干渉パラメータが前記干渉比較部に出力した第1の干渉閾値よりも大きい場合、前記第1の干渉閾値を出力した後に前記干渉比較部から受けた要求に応じて、前記第1の干渉閾値よりも大きい第2の干渉閾値を計算して前記干渉比較部に出力し、
    前記干渉パラメータが前記干渉比較部に出力した第1の干渉閾値よりも小さい場合、前記第1の干渉閾値を出力した後に前記干渉比較部から受けた要求に応じて、前記第1の干渉閾値よりも小さい第3の干渉閾値を計算して前記干渉比較部に出力する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基地局装置。
  6. 前記割り当て部は、前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が、前記第1および第2の帯域とは異なる第3の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも小さくなるように、前記第1の移動端末に通信帯域を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基地局装置。
  7. 前記干渉パラメータは、前記第2の領域を形成する基地局装置から前記第1の移動端末が受信した受信電力であり、
    前記干渉比較部は、前記第2の領域を形成する基地局装置から前記第1の移動端末が受信した受信電力を前記干渉閾値と比較すると共に、前記受信電力と前記干渉閾値の差を表す修正電力量を求め、
    前記第1の移動端末が前記第2の帯域に割り当てられたとき、前記割り当て部は、前記第1の移動端末が前記第1の領域を形成する基地局装置との通信に用いる送信電力量を、前記修正電力量だけ小さくすることを前記第1の移動端末に通知する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基地局装置。
  8. 第1の領域に位置する第1の移動端末に第1の帯域が優先的に割り当てられ、第2の領域に位置する第2の移動端末に第2の帯域が優先的に割り当てられるシステムで、前記第1の領域を形成する基地局装置を、
    前記第1の移動端末が前記第2の移動端末の通信に与える干渉の大きさを表す干渉パラメータを受信する受信手段、
    前記干渉パラメータを所定の干渉閾値と比較する干渉比較手段、
    前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第1の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が、前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように、前記第1の移動端末に通信帯域を割り当てる割り当て手段、
    割り当てられた帯域の情報を前記第1の移動端末へ送信する送信手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 第1の領域に位置する第1の移動端末に第1の帯域が優先的に割り当てられ、第2の領域に位置する第2の移動端末に第2の帯域が優先的に割り当てられるシステムで用いられる通信帯域割り当て方法であって、
    前記第1の移動端末が前記第2の移動端末の通信に与える干渉の大きさを表す干渉パラメータを受信し、
    前記干渉パラメータを所定の干渉閾値と比較し、
    前記干渉パラメータにより表される干渉の大きさが前記干渉閾値により表される干渉の大きさよりも大きい場合に、前記第1の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率が、前記第2の帯域が前記第1の移動端末に割り当てられる確率よりも大きくなるように、前記第1の移動端末に通信帯域を割り当て、
    割り当てられた帯域の情報を前記第1の移動端末へ送信する
    ことを特徴とする通信帯域割り当て方法。
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