JP2011188034A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】雑音電力の大きい劣悪な受信環境下において、受信信号の復号を行う際に用いるレプリカ信号の信号品質を効率的に向上させ、受信信号の復号の確度を向上させる。
【解決手段】受信装置10は、基準信号S(t)と基準補正信号F(t)の一方を基準選択信号Y(t)として出力する入力切換器11と、基準選択信号の位相を回転させてレプリカ信号R(t)を出力する移相器13と、情報信号系列S(t)とレプリカ信号とから誤差信号E(t)を出力する誤差算出器14と、最小誤差番号Z(t)を出力する最小値検出器15と、最小誤差番号の値に応じて情報信号系列の位相を回転させ準備信号Q(T)を出力する組換器16と、最小誤差番号の値に応じて帰還制御信号G(t)を生成する信号品質判定器17と、準備信号と帰還制御信号の値に基づいて更新された基準補正信号を、入力切換器11に供給する帰還制御器18とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信信号の復号の確度を向上させることができる受信装置に関するものである。
一般に、通信を行う際には、送信側及び受信側の双方で、信号形式、変調方式、多重方式、送受信周波数等を認識する必要がある。特に、ディジタル通信方式では、送信側が信号を送信したタイミングを受信側において認識していなければ、信号を正しく受信できない場合がある。このため、送信側は受信側に必要な制御情報を正しく伝え、受信側はその制御情報に基づいて信号を正確に同定する仕組みが必須となる。
これを実現するために、上記制御情報を制御信号としてデータに定期的に多重して送信する方法がある。この制御信号は、一般的にプリアンブル又はポストアンブルと呼ばれ、通常、送信機から情報信号が送信される際に、情報信号とは区別して時間的又は周波数的に多重して送信される。以下の説明では、この制御信号をプリアンブルに時間的に多重して送信する方法を説明する。
この方法では、受信側は、通信相手を認識するための認証や、通信を行う際に用いられる周波数、変調方式、多重方式等の通信手段の判別を行うことができる。また、この方法は、制御信号や情報信号の開始時刻の特定(すなわち、フレーム同期)のためにも有効に活用できる。このため、この方法は、様々な通信規約に既に取り入れられている。
また、プリアンブルに既知信号を挿入しておき、受信機において当該既知信号の変化を監視することにより、送受信機間で用いられている周波数や位相の偏差を検出することができる。このため、既知信号は、送受信機間の周波数同期を取るために活用される場合がある(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。
プリアンブルとデータが時間的に交互、かつ、連続的に送信されるような通信システムを考えた場合、一般的には、プリアンブルが検出される度に制御信号の解析を行い、フレーム同期や周波数同期のための信号処理を行うことが多い。
通信システムを構築する場合、当該システムの回路規模や演算規模に強い制約条件がなければ、上記のような同期処理を行うための独立した信号処理を導入することで、フレーム同期や周波数同期を所定の精度に維持することができる。また、2つ以上のプリアンブルに渡って制御信号の解析を行うような信号処理を行えば、その精度をより向上することができる。
しかしながら、回路規模や演算規模に制約のあるような通信システムを構築する場合、必ずしも上記のような精度の高いフレーム同期や周波数同期を行うことができるとは限らない。特に、送受信を行うデータ量が小さい簡易通信システムであるような場合、全送信データに占める制御信号の割合が相対的に大きくなるため、伝送効率が劣化する問題がある。
また、プリアンブルとデータを1組としてこれを時間的に間欠させて送受信を行うような間欠通信システムであるような場合、プリアンブルを定期的に受信することはできない。また、2つ以上のプリアンブルに渡って制御信号の解析を行い、同期の精度を向上させることは、容易ではない。
このような問題を解決するための一手段として、フレーム同期と周波数同期を同時に行う仕組みを導入することにより信号処理を簡素化し、かつ、プリアンブル内の制御信号を削減して伝送効率を向上させる手法が提案されている。より具体的には、受信機においてフレーム同期が確立されたタイミングを基点として、周波数同期を行う手法である。
このような手法をとることで、周波数同期のための信号処理が不必要となるため、回路規模や演算規模を削減することができ、かつ、周波数同期のために必要な制御信号も不必要となるためプリアンブルが短縮され伝送効率が向上する(例えば、非特許文献3参照)。
このような通信システムでは、受信機におけるフレーム同期位置は所定の精度を維持することができるものの、周波数同期には、通常、いくらかの誤差が残留する。したがって、フレーム同期確立後にデータ受信を続けた場合、時間経過とともに周波数誤差が蓄積するため受信信号品質が劣化する。
このような問題に対し、特許文献1では、レプリカ信号に対するデータ信号のオフセット位相角を逐次検出し、これを累積加算することによってデータ信号の位相をレプリカ信号に追従させて、基準信号の再生回路に相当する機能を等価的に実現することで、送受信機間の周波数偏差の影響を受けずにデータを復号可能とする方法が開示されている。
特許第3348661号公報(段落0022、図1)
松江英明他著、「高速ワイヤレスアクセス技術」、社団法人電子情報通信学会、平成16年3月、pp.211−218 阪田史郎著、「ワイヤレス・ユビキタス」、秀和システム、2004年8月、pp.62−68 山下高生他著、「高速ディジタル網を用いたクロック周波数同期」、電子情報通信学会論文誌(D−I)、1996年8月、pp.522−529
しかしながら、特許文献1に開示される手法を採用すると、データ復調を誤った場合に、想定されないオフセット位相角が検出され、これを累積加算することによってデータ信号の位相を更新するため、レプリカ信号への追従性が劣化する。また、基準信号の信頼性が雑音等の影響により劣化するような受信環境である場合、レプリカ信号と比較して復号されたデータ信号の信頼性も低下するため、レプリカ信号に追従できなくなる虞がある。
さらに、インパルス性雑音のような強い電力を有する非希望信号が存在する環境では、データ信号の位相が瞬時的に急激な変化をする場合があるため、特許文献1に開示される手法を採用すると、瞬時的にデータ信号の位相がレプリカ信号に追従できなくなる虞がある。
また、特許文献1は、雑音による信号品質劣化の影響を軽減するため、受信信号レベルやビット誤り率を監視することでディジタルフィルタの応答特性を変化させる手段を開示している。しかしながら、このような手法をとると、受信信号レベルやビット誤り率を監視するために別の信号処理が必要となるばかりでなく、ディジタルフィルタを構成するための複雑な信号処理が必要となるため、回路規模や演算規模に制約のあるような通信システムを対象とした場合に依然として課題が残る。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、受信信号の復号の確度を向上させることができる受信装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る受信装置は、受信信号系列の中の同期信号系列から検出された基準信号と基準補正信号とが入力され、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を基準選択信号として選択的に出力する入力切換器と、前記入力切換器に、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を前記基準選択信号として選択的に出力させる選択信号を出力する選択器と、前記基準選択信号の位相を回転させてN系統(Nは2以上の整数)のレプリカ信号を出力する移相器と、前記受信信号系列の中の情報信号系列とN系統の前記レプリカ信号とを比較して、この比較の結果に基づくN系統の誤差信号を出力する誤差算出器と、N系統の前記誤差信号の内の最小値を検出し、検出された最小値の前記誤差信号に対応する最小誤差番号を出力する最小値検出器と、前記最小誤差番号の値に応じて前記情報信号系列の位相を回転させて生成された準備信号を出力する組換器と、前記最小誤差番号の値に応じて前記誤差信号の解析を行い、この解析の結果に基づいて帰還制御信号を生成する信号品質判定器と、前記準備信号と前記帰還制御信号の値に基づいて更新された前記基準補正信号を、前記入力切換器に供給する帰還制御器とを備えることを特徴としている。
本発明の他の態様に係る受信装置は、受信信号系列の中の同期信号系列から検出された基準信号と基準補正信号とが入力され、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を基準選択信号として選択的に出力する入力切換器と、前記入力切換器に、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を前記基準選択信号として選択的に出力させる選択信号を出力する選択器と、前記基準選択信号の位相を回転させてN系統(Nは2以上の整数)のレプリカ信号を出力する移相器と、前記受信信号系列の中の情報信号系列とN系統の前記レプリカ信号とを比較して、この比較の結果に基づくN系統の誤差信号を出力する誤差算出器と、N系統の前記誤差信号の内の最小値を検出し、検出された最小値の前記誤差信号に対応する最小誤差番号を出力する最小値検出器と、前記最小誤差番号の値に応じて前記情報信号系列の位相を回転させて生成された準備信号を出力する組換器と、前記基準選択信号と前記準備信号と前記最小誤差番号の値に応じて前記誤差信号の解析を行い、この解析の結果に基づいて帰還制御信号を生成する信号品質判定器と、前記準備信号と前記帰還制御信号の値に基づいて更新された前記基準補正信号を、前記入力切換器に供給する帰還制御器とを備えることを特徴としている。
本発明に係る受信装置によれば、基準信号に対して受信信号を累積加算することによりダイバシティ効果が得られるため、基準信号に含まれる熱雑音成分及びインパルス性雑音の信号レベルによらず、これらの影響を低減でき、レプリカ信号の信号品質を向上させることができるという効果がある。
また、本発明に係る受信装置によれば、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与え、これを基準信号に累積加算することにより、信頼性の高い受信信号のみを用いてレプリカ信号を更新することができるため、レプリカ信号の信号品質を効率よく向上させることができるという効果がある。
また、本発明に係る受信装置によれば、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与え、これを基準信号に累積加算する際に復調信号の位相変化を参照することにより、インパルス性雑音を検出し、かつ、その影響を低減でき、レプリカ信号の信号品質を向上させることができるという効果がある。
また、本発明に係る受信装置によれば、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与える際、その係数を自動又は手動で制御することができ、それに応じて安定性と追従性を制御することができるため、通信システムのフレキシブルな設計を行うことができるという効果がある。
さらに、本発明に係る受信装置によれば、レプリカ信号を補正するために必要な信号処理が信号の加減算、比較、組換、切換に限定することができるため、回路規模や演算規模に制約のあるような通信システムであっても容易に本機能を実現することができるという効果がある。
本発明に係る実施の形態1の受信装置の構成例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1の受信装置に入力される信号の関係の一例を示すタイミング図である。 図1に示される入力切換器の動作の一例を示すタイミング図である。 図1に示される移相器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図4に示される移相器の動作の一例を示す波形図である。 図1に示される誤差算出器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図6に示される比較演算器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図7に示される比較演算器の動作を示す図である。 図1に示される組換器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図9に示される組換器の動作を示す図である。 図1に示される信号品質判定器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図11に示される信号品質判定器の動作を示す図である。 図11に示される判定器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図1に示される帰還制御器の構成例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1の受信装置の効果を説明するための図である。 本発明に係る実施の形態2の受信装置の構成例を概略的に示すブロック図である。 図16に示される信号品質判定器の構成例を概略的に示すブロック図である。 図17に示される判定器の構成例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態2の受信装置の効果を説明するための図である。 本発明に係る実施の形態3の受信装置の構成例を概略的に示すブロック図である。 図20に示される信号品質判定器の構成例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態3の受信装置の効果を説明するための図である。 本発明に係る実施の形態4の受信装置の構成例を概略的に示すブロック図である。 図23に示される帰還制御器の構成例を概略的に示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の受信装置10の構成例を概略的に示すブロック図である。受信装置10は、同期信号系列受信時に基準信号を検出し、情報信号系列受信時にはレプリカ信号を補正することができる。受信装置10は、N系統(Nは2以上の整数)の誤差信号の信号品質を判定することにより帰還制御信号を適応的に変化させることで、より効率のよいレプリカ信号の補正を行うことができる。
図1に示されるように、受信装置10は、入力切換器11と、選択器12と、移相器13と、誤差算出器14と、最小値検出器15と、組換器16と、信号品質判定器17と、帰還制御器18とを備えている。図1において、S(t)は、情報信号系列であり、S(t)は、同期信号系列である。信号系列S(t)及びS(t)の双方ともに、有線信号又は無線信号を受信する手段(図示せず)を用いて受信された受信信号をディジタル変換して得られた信号X(t)から分離された信号である。ここで、tは、任意の時間である。また、当該受信信号のフレーム同期位置は、他の手段(図示せず)を用いて、既に検出されていることが望ましい。また、説明を簡単にするため、以下では、同期信号系列S(t)を、基準信号として扱う。なお、受信装置10は、受信信号系列X(t)を情報信号系列S(t)と同期信号系列S(t)に分岐する出力切換器(図示せず)と、同期信号系列S(t)から基準信号を検出する基準信号検出器(図示せず)とを備えてもよい。
選択器12は、入力切換器11に選択信号W(t)を出力する。入力切換器11は、選択信号W(t)と基準信号S(t)と帰還制御器18の出力である基準補正信号F(t)とを受け取る。入力切換器11は、選択器12から出力される選択信号W(t)の値に応じて、基準信号S(t)又は基準補正信号F(t)のいずれかを適応的に選択し、選択された信号を基準選択信号Y(t)として出力する。
図2は、受信装置10に入力される信号の関係の一例を示すタイミング図である。図2に示されるように、情報信号系列S(t)と基準信号S(t)は、例えば、選択信号W(t)に応じて切換えられる信号である。図2において、受信信号X(t)は、有線信号又は無線信号を受信する手段を用いて受信されディジタル変換された信号である。図2においては、受信信号X(t)は、同期信号系列P1,P2,…と、情報信号系列D1,D2,…との繰り返しにより構成される。選択信号W(t)は、同期信号系列の受信時に“1”となり、情報信号系列の受信時に“0”となる。また、選択信号W(t)が“1”のときに、受信信号X(t)を基準信号S(t)として出力し、選択信号W(t)が“0”のときに受信信号X(t)を情報信号系列S(t)として出力することができる。
図3は、図1に示される入力切換器11の動作の一例を示すタイミング図である。図3に示されるように、基準信号S(t)と基準補正信号F(t)は、入力切換器11に入力される。選択器12は、選択信号W(t)として“1”又は“0”を交互に入力切換器11に出力する。入力切換器11は、選択信号W(t)が“1”のときに、基準信号S(t)を基準選択信号Y(t)として出力し、選択信号W(t)が“0”のときに、基準補正信号F(t)を基準選択信号Y(t)として出力する。このように、入力切換器11は、基準信号S(t)又は基準補正信号F(t)から基準選択信号Y(t)を生成する。
図1に示されるように、移相器13は、基準選択信号Y(t)の位相を回転した信号を、N系統のレプリカ信号R(t)(すなわち、R(t),R(t),…,RN−1(t))として出力する。
図4は、移相器13の構成例を概略的に示すブロック図である。図4に示されるように、移相器13は、複数の位相回転部(2π×(1/N))、(2π×(2/N))、…、(2π×((N−1)/N))を有している。移相器13は、基準選択信号Y(t)を受け取り、基準選択信号Y(t)の位相を回転した信号を、N系統のレプリカ信号R(t),R(t),…,RN−1(t)として出力する。N系統のレプリカ信号R(t),R(t),…,RN−1(t)の生成時に与えられた位相回転量は全て異なっており、かつ、隣接するレプリカ信号の位相回転量の差は2π/N[rad]=360/N[deg]であることが望ましい。さらに、Nは1つのレプリカ信号を構成する信号点のサンプル数であることが望ましい。
図5は、移相器13の動作の一例を示す波形図である。図5には、N=4の場合の移相器13に正弦波状の信号が基準選択信号Y(t)として入力された場合に、移相器13から出力されるレプリカ信号R(t),R(t),R(t),R(t)が示されている。N=4の場合、隣接するレプリカ信号の位相回転量の差はπ/2であるから、レプリカ信号R(t),R(t),R(t),R(t)は、互いにπ/2ずつ位相の異なる信号になる。
図1に示されるように、誤差算出器14は、N系統のレプリカ信号R(t)を情報信号系列S(t)と比較し、N系統の誤差信号E(t)(すなわち、E(t),…,EN−1(t))を出力する。
図6は、誤差算出器14の構成例を概略的に示すブロック図である。図6に示されるように、誤差算出器14は、N系統の比較演算器141を有している。N系統の比較演算器141は、N系統のレプリカ信号R(t)(すなわち、R(t),…,RN−1(t))を情報信号系列S(t)と比較し、その比較結果をN系統の誤差信号E(t)(すなわち、E(t),…,EN−1(t))として出力する。より具体的には、任意の整数k(0≦k≦N−1)で特定される各比較演算器141は、レプリカ信号R(t)を情報信号系列S(t)と比較し、その比較結果を、誤差信号E(t)として出力する。
図7は、図6に示される比較演算器141の構成例を概略的に示すブロック図である。図7に示されるN個の比較演算器141は、全て同じ機能を有していればよい。このため、レプリカ信号R(t)が入力される比較演算器141について説明する。
図7に示されるように、比較演算器141は、情報信号系列S(t)を時間的に遅延させるための複数の遅延器1411と、レプリカ信号R(t)を時間的に遅延させるための複数の遅延器1412と、複数の減算器1413と、絶対値加算器1414とを有している。例えば、複数の遅延器1411はN−1段で構成され、複数の遅延器1412はN−1段で構成され、複数の減算器1413はN−1段で構成される。
減算器1413は、情報信号系列S(t)とレプリカ信号R(t)をともに同じ時間だけ遅延させた信号の組合せに対し減算処理を行う。減算器1413がN−1段で構成される場合、このような減算処理を行うことで、N個の減算結果が得られる。絶対値加算器1414は、N個の減算結果の絶対値を加算し、その結果を誤差信号E(t)として出力する。
図8は、図7に示される比較演算器141の動作を示す図である。図8は、N=4として誤差算出器14に正弦波状のレプリカ信号R(t)と情報信号系列S(t)が入力された場合の誤差信号出力の例を示す。図8は、レプリカ信号R(t)と情報信号系列S(t)との差の絶対値a,b,c,d(a,b,c,d≧0)の合計a+b+c+dが、誤差信号E(t)として出力されることを示している。このような手法をとることにより、レプリカ信号R(t)と情報信号系列S(t)の形状の相違の度合いを、数値化することができる。
図1に示される最小値検出器15は、N系統の誤差信号E(t)(すなわち、E(t),…,EN−1(t))の最小値を検出し、当該誤差信号に対応する最小誤差番号Z(t)を出力する。具体的に言えば、最小値検出器15は、N系統の誤差信号E(t),…,EN−1(t)の大きさを比較し、その中の最小の誤差信号を検出する。例えば、検出された最小の誤差信号がE(t)であった場合、最小値検出器15は、これに対応する最小誤差番号Z(t)として値kを出力する。既に説明したように、kは、0≦k≦N−1を満たすは任意の整数である。
図9は、図1に示される組換器16の構成例を概略的に示すブロック図である。組換器16は、最小誤差番号Z(t)の値に応じて、情報信号系列の位相の回転量を決定し、情報信号系列を位相回転した信号を準備信号Q(t)として出力する。
図9に示されるように、組換器16は、最小誤差番号Z(t)の値に応じて準備信号Q(t)の初期値J(t)を決定する初期値選択器161と、情報信号系列S(t)を時間的に遅延させるための複数の遅延器162と、初期値J(t)の値に基づいて情報信号系列S(t)及びこれを時間的に遅延させた信号を時分割で選択して出力する時分割疎通器163とを有している。複数の遅延器162は、N−1段で構成されることが望ましい。
図10は、図9に示される組換器16の動作を示す図である。図10は、N=4とし、組換器16に正弦波状の信号が情報信号系列S(t)として入力された場合の準備信号Q(t)の出力例を示す。図10に示される例では、初期値選択器161の出力J(t)を“1”とし、これはπ/2の位相回転に対応づけられた制御信号値であるものと仮定する。図10に示されるように、出力J(t)が“1”の期間に対応する情報信号系列S(t)の値p,q,r,sは、各遅延器162から時分割疎通器163に入力される。時分割疎通器163は、値pを値q,r,sの次に出力することにより準備信号Q(t)を生成する。このような手法をとることにより、最小誤差番号Z(t)の値に応じて情報信号系列S(t)を位相回転させた準備信号Q(t)を出力することができる。
図11は、図1に示される信号品質判定器17の構成例を概略的に示すブロック図である。信号品質判定器17は、誤差信号E(t)と最小誤差番号Z(t)の値を参照して受信信号の信頼度を判定し、その結果に応じて帰還制御信号G(t)を出力する。
図11に示されるように、信号品質判定器17は、最小誤差番号Z(t)の値に応じた制御信号P(t)を出力する部分切換器171と、部分切換器171が出力した制御信号に応じて信号の出力を2系統の信号に切換える切換器172と、切換器172の一方の出力の平均値を算出する平均算出器173と、切換器172の他方の出力αと平均算出器173の出力βを比較する比較器174と、比較器174の出力B(t)を参照して信号品質を判定し、帰還制御信号G(t)を出力する判定器175とを有している。
信号品質判定器17においては、部分切換器171は、最小誤差番号Z(t)の値に対応する誤差信号を選択するための制御信号P(t)を出力する。部分切換器171は、簡易な回路や演算で実現することを目的として、最小誤差番号Z(t)をそのまま制御信号P(t)として出力してもよい。
切換器172は、制御信号P(t)に対応する誤差信号E(t)の一つを信号αとして出力し、それ以外のN−1種類の誤差信号を平均算出器173へ出力する。平均算出器173は、入力されたN−1種類の誤差信号の平均値を算出し、これを信号βとして出力する。
図12は、図11に示される信号品質判定器17の動作を示す図である。図12は、P(t)=k(ここで、0≦k≦N−1)の場合の切換器172の動作例を示している。図12に示されるように、切換器172は、制御信号P(t)の値kに対応して、k番目の誤差信号E(t)を信号αとして出力する。また、切換器172は、E(t)以外のN−1種類の誤差信号E(t),…,Ek−1(t),Ek+1(t),…,EN−1(t)を平均算出器173に出力する。平均算出器173は、誤差信号E(t),…,Ek−1(t),Ek+1(t),…,EN−1(t)の平均値を信号βとして出力する。
比較器174は、信号αと信号βの大きさを比較し、その比較結果B(t)を出力する。最も簡単な構成として、比較器174は、信号βから信号αを減算した値を出力する構成をとることができる。判定器175は、比較結果B(t)を所定値と比較し、その比較結果に基づく帰還制御信号G(t)を出力する。
図13は、図11に示される判定器175の構成例を概略的に示すブロック図である。図13に示されるように、判定器175は、正規化部1751と、複数(M系統)の符号判定器1752と、正規化加算器1753とを有している。正規化部1751は、比較器174の出力B(t)を正規化する。正規化部1751における正規化の範囲は、“0”から“1”までの範囲であることが望ましい。
正規化部1751の出力は、M系統の符号判定器1752に入力される。符号判定器1752は、正規化部1751の出力と所定値とを比較し、比較結果が非負値であれば“1”を出力し、比較結果が負値であれば“0”を出力する。M系統の符号判定器1752に入力されるM種類の所定値は、全て異なる値であることが望ましい。M系統の符号判定器1752に入力されるM種類の所定値は、例えば、“0”から“1”までの値をM等分したM+1種類の値のうち、“1”を除くM種類の値とすることが望ましい。ただし、M種類の所定値は、このような値に限定されない。
M系統の符号判定器1752の出力は、正規化加算器1753へ入力される。正規化加算器1753は、M系統の符号判定器1752の出力の総和を計算し、これを値Mで除した値を帰還制御信号G(t)として出力する。このような構成を採用とることによって、帰還制御信号G(t)の値は、“0”から“1”までの間の値となり、かつ、比較器174の出力B(t)が大きな値であるほど“1”に近い値となる。
図14は、図1に示される帰還制御器18の構成例を概略的に示すブロック図である。図14に示されるように、帰還制御器18は、準備信号Q(t)に0以上1以下の所定比率Rを乗算する乗算部182と、基準選択信号Y(t)に比率(1―R)を乗算する乗算部183と、乗算部182の出力と乗算部183の出力とを加算する加算器184とを有している。帰還制御器18は、帰還制御信号の値に基づいて基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)を所定比率Rで加算し、その結果を基準補正信号F(t)として出力する。このとき、比率Rは、例えば、G(t)の値をそのまま用いてもよい。
以上に説明したように、実施の形態1の受信装置10を用いることによって、誤差信号E(t)と最小誤差番号Z(t)の値を参照して受信信号の信頼度を判定し、その結果に応じて帰還制御信号G(t)の大きさを制御しつつレプリカ信号を補正することができる。このため、受信装置10を用いることによって、受信信号の復号を行う際に用いるレプリカ信号の信号品質を効率的に向上でき、受信信号の復号の確度を向上させることができる。
図15は、実施の形態1の受信装置10の効果を説明するための図である。図15は、実施の形態1の効果をより具体的に説明するために、受信環境が良好な場合と受信環境が劣悪な場合における、誤差算出器14の出力の例を示す。図15では、N=4であり、レプリカ信号は正しく生成されているものとし、情報信号系列S(t)は位相回転を行わないレプリカ信号R(t)に対し位相がπ/2だけ進んだ信号であると仮定する。
図15に示されるように、受信環境が良好な場合、4種類のレプリカ信号R(t),…,R(t)を情報信号系列S(t)と比較することにより得られる誤差信号E(t)(すなわち、E(t),E(t),E(t),E(t))は、誤差信号E(t)のみ小さな値となり、それ以外の誤差信号E(t),E(t),E(t)は、誤差信号E(t)に比べて非常に大きな値となる。
一方、図15において、受信環境が劣悪な場合、4種類のレプリカ信号R(t),…,R(t)を情報信号系列S(t)と比較することにより得られる誤差信号E(t)(すなわち、E(t),E(t),E(t),E(t))は、全て大きな値となる。そのため、誤差信号E(t)と、それ以外の誤差信号E(t),E(t),E(t)との差異は小さくなる。
このとき、最小値検出器15は、いずれの受信環境の場合でも、誤差信号E(t)を最小値として検出することができるため、組換器16は、正しい位相回転量に対応した組換えが施された準備信号Q(t)を出力することができる。
しかしながら、仮に当該準備信号Q(t)を基準選択信号Y(t)と等比率で加算して基準補正信号F(t)を生成する場合に、受信環境が劣悪であれば、品質が劣化した情報信号系列を帰還させるため、レプリカ信号の品質は大きく劣化する場合がある。さらに、このような劣化したレプリカ信号を用いて再び誤差算出等の信号処理が行われるため、レプリカ信号の信頼性はさらに劣化する虞がある。
これに対し、実施の形態1の受信装置10では、信号品質判定器17において受信信号の品質を判定している。すなわち、信号品質判定器17は、誤差信号E(t)とそれ以外の誤差信号の平均値とを比較しており、その比較結果は、受信環境が良好な場合は大きく、受信環境が劣悪な場合は小さくなる。したがって、当該比較結果に応じて、帰還制御信号G(t)は、受信環境が良好な場合は“1”に近く、受信環境が劣悪な場合は“0”に近くなる。
また、帰還制御器18は、帰還制御信号G(t)の値に応じて基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)に重み(すなわち、比率Rと(1−R))を与える機能を有している。このため、実施の形態1の受信装置10では、受信環境が良好な場合は準備信号Q(t)に大きな重みが与えられ、受信環境が劣悪な場合は基準選択信号Y(t)に大きな重みが与えられ、結果的に信号品質に応じてレプリカ信号の更新量を適応的に変化させることができる。
このように、実施の形態1の受信装置10によれば、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与え、これを基準信号に累積加算することにより、信頼性の高い受信信号のみを用いてレプリカ信号を更新することができ、その結果、レプリカ信号の信号品質を効率よく向上させることができる。
また、実施の形態1の受信装置10によれば、基準信号に対して受信信号を累積加算することによりダイバシティ効果が得られる。このため、基準信号に含まれる熱雑音成分及びインパルス性雑音の信号レベルによらず、これらの影響を低減でき、レプリカ信号の信号品質を向上させることができる。
さらに、実施の形態1の受信装置10によれば、判定器175における判定レベル数Mを2のべき乗とした場合に、レプリカ信号を補正するための全ての信号処理が信号の加減算、比較、組換、切換に限定されるため、回路規模や演算規模を小さくできる。このため、実施の形態1の受信装置10は、回路規模や演算規模に制約のあるような通信システムにも容易に適用することができる。
実施の形態2.
図16は、本発明に係る実施の形態2の受信装置20の構成を示すブロック図である。図16において、図1に示される受信装置10(実施の形態1)の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図16に示される実施の形態2の受信装置20は、信号品質判定器27の入力が、誤差信号E(t)、最小誤差番号Z(t)、基準選択信号Y(t)、及び準備信号Q(t)である点が、信号品質判定器17(図1)の入力が誤差信号E(t)及び最小誤差番号Z(t)だけである実施の形態1の受信装置10と相違する。
図17は、受信装置20を構成する信号品質判定器27の構成を示すブロック図である。図17において、図11に示される信号品質判定器17(実施の形態1)の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態2における信号品質判定器27は、判定器275に、比較器174の出力B(t)、基準選択信号Y(t)、及び準備信号Q(t)が入力される点が、判定器175に比較器174の出力B(t)のみが入力される実施の形態1の判定器175(図11)と相違する。
図18は、図17に示される判定器275の構成を概略的に示すブロック図である。図18において、図13に示される判定器175(実施の形態1)の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態2における判定器275は、保護器2754を有する点が、実施の形態1における判定器175(図13)と相違する。保護器2754には、正規化加算器1753の出力と、基準選択信号Y(t)と、準備信号Q(t)とが入力される。保護器2754は、準選択信号Y(t)及び準備信号Q(t)を参照して、制御信号出力の可否を判断し、その結果を帰還制御信号G(t)として出力する。
具体的に言えば、保護器2754は、基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)の大きさ又は位相回転量の差異を監視し、当該差異が所定値より大きい場合に、帰還制御信号G(t)を“0”とし、当該差異が所定値以下である場合に、帰還制御信号G(t)を正規化加算器1753の出力とする。
図19は、実施の形態2の受信装置20の効果を説明するための図である。図19は、実施の形態1の効果をより具体的に説明するために、受信環境が良好な場合とインパルス性雑音の影響を受ける受信環境である場合における誤差算出器14の出力を示す。図19では、N=4であり、レプリカ信号は正しく生成されているものとし、情報信号系列S(t)は位相回転を行わないレプリカ信号R(t)に対し位相がπ/2だけ進んだ信号であると仮定する。
図19に示されるように、受信環境が良好な場合、4種類のレプリカ信号R(t),…,R(t)を情報信号系列S(t)と比較することにより得られる誤差信号E(t)(すなわち、E(t),E(t),E(t),E(t))は、誤差信号E(t)のみ小さな値となり、それ以外の誤差信号E(t),E(t),E(t)は、誤差信号E(t)に比べて非常に大きな値となる。
一方、図19において、インパルス性雑音の影響を受ける受信環境である場合、4種類のレプリカ信号R(t),…,R(t)を情報信号系列S(t)と比較することにより得られる誤差信号E(t)(すなわち、E(t),E(t),E(t),E(t))は、誤差信号E(t)が比較的小さくなってしまう場合が発生することがある。
このとき、インパルス性雑音の影響を受ける受信環境である場合は、最小値検出器15では、誤差信号E(t)を最小値として検出し、組換器16は、誤った位相回転量に対応した組換えが施された準備信号Q(t)を出力する。
実施の形態1の受信装置10の信号品質判定器17を用いた場合、誤差信号E(t)は比較的信頼性の高い信号であると判断し、帰還制御信号G(t)を大きな値として出力するため、インパルス性雑音の影響を基準信号に帰還してしまう虞がある。
これに対し、実施の形態2の受信装置20のような構成をとれば、帰還制御信号G(t)を出力する前に、保護器2754による信号出力可否判断が行われる。具体的に言えば、実施の形態2の受信装置20は、基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)の差異を常に監視し、この差異が所定値より大きな値となったときに帰還量を“0”とすることができる。
受信信号の復号が常に正確であると仮定した場合、基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)の差異は理想的には常に一定、かつ、同符号となる。これに対し、インパルス性雑音の影響を受けて受信信号の復号を誤った場合、基準選択信号Y(t)と準備信号Q(t)の差異は瞬時的に大きくなることが考えられる。実施の形態2の受信装置20は、このような影響を検出することでレプリカ信号の更新を一時的に停止することができる。
したがって、実施の形態2の受信装置20によれば、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与え、これを基準信号に累積加算する際に復調信号の位相変化を参照することにより、インパルス性雑音を検出し、かつ、その影響を低減でき、レプリカ信号の信号品質を向上させることができる。
実施の形態3.
図20は、本発明に係る実施の形態3の受信装置30の構成を概略的に示すブロック図である。図20において、図1(実施の形態1)に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態3の受信装置30は、信号品質判定器37の構成が、実施の形態1の受信装置10と相違する。
図21は、図20に示される信号品質判定器37の構成例を概略的に示すブロック図である。図21において、図11(実施の形態1)に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態3における信号品質判定器37は、比較器374が、部分切換器171の出力に応じて選択された信号αと、それ以外のN−1系統の誤差信号とを比較し、その比較結果をB(t)として出力する点が、比較器374が、部分切換器171の出力に応じて選択された信号αと、それ以外のN−1系統の誤差信号の平均値β(平均算出器173の出力)とを比較し、その比較結果を出力する信号品質判定器17(図11)と相違する。
図22は、実施の形態3の受信装置30の効果を説明するための図である。図22は、実施の形態3の効果をより具体的に説明するために、2種類の受信環境における誤差算出器14の出力の例を示す。図22では、N=4であり、レプリカ信号は正しく生成されているものとし、情報信号系列S(t)は位相回転を行わないレプリカ信号R(t)に対し位相がπ/2だけ進んだ信号であると仮定する。
図22に示されるように、いずれの受信環境においても、誤差信号の最小値はE(t)であるが、それ以外の誤差信号E(t),E(t),E(t)の平均値はいずれの受信環境においても、ほぼ同等の値となる。したがって、実施の形態1で示したような信号品質判定器17(図11)を用いた場合、いずれの受信環境であっても、信頼性は同等であると見なし、同程度の帰還制御信号G(t)を出力する。
しかしながら、誤差信号E(t)に対する受信信号の信頼度は、図22の右側で示した受信環境の方が高いことは明らかであるため、これらの信頼度を区別することでより高精度な帰還制御信号G(t)の選択を行うことができる。実施の形態3における信号品質判定器37を採用すれば、誤差信号の平均化を行わず、比較器374において各誤差信号を信号αと比較しているため、上記のような高精度な帰還制御信号G(t)の選択を実現することができる。
なお、実施の形態3における信号品質判定器37は、実施の形態1の信号品質判定器17(図11)から平均算出器173を省いたものに相当するが、実施の形態3における信号品質判定器37を、実施の形態2の信号品質判定器27(図17)から平均算出器173を省いたものにしてもよい。
実施の形態4.
図23は、本発明に係る実施の形態4の受信装置40の構成を概略的に示すブロック図である。図23において、図16(実施の形態2)に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態4の受信装置40は、帰還制御器48の構成が、実施の形態2の受信装置20と相違する。
図24は、図23に示される帰還制御器48の構成を概略的に示すブロック図である。実施の形態4における帰還制御器48は、所定値Wを与える手段481と、準備信号Q(t)に値WRを乗算する手段482と、基準選択信号Y(t)に値(1−WR)を乗算する手段483と、手段482の出力と手段483の出力を加算する加算器484とを備えている点が、準備信号Q(t)に比率Rを乗算する手段182と、基準選択信号Y(t)に比率(1−R)を乗算する手段183と、手段182の出力と手段183の出力を加算する加算器184とを備えている図14に示される帰還制御器18と、相違する。
実施の形態4における帰還制御器48では、所定値Wを通信システムに応じて適切な値に設定することで、準備信号の帰還量の最大値を自由に設定することができる。ただし、所定値Wは“0”から“1”までの間に含まれる値であることが望ましい。また、所定値Wは、時不変の固定値であってもよいし、又は、時間に応じて可変に制御される値であってもよい。
実施の形態4のような帰還制御器48を採用することにより、通信システムの安定性や追従性を自由に制御することができる。より具体的には、所定値Wを大きく設定するほど追従性を重視した通信システムとすることができ、所定値Wを小さく設定するほど安定性を重視した通信システムとすることができる。
したがって、実施の形態4の受信装置40により、復調信号の信頼性に基づいた係数を受信信号に与える際、その係数を自動又は手動で制御することができ、それに応じて安定性と追従性を制御することができるため、通信システムのフレキシブルな設計を行うことができる。
さらに、実施の形態2で示した構成における帰還制御器18を、実施の形態4で示した帰還制御器48に置き換えることによっても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態1乃至4の内容は、本発明に係る受信装置における適用可能な態様を例示したものであって、本発明はこれらに限定されない。
10,20,30,40 受信装置、 11 入力切換器、 12 選択器、 13 移相器、 14 誤差算出器、 15 最小値検出器、 16 組換器、 17,27 信号品質判定器、 18,48 帰還制御器、 141 比較演算器、 1411 遅延器、 1412 遅延器、 1413 減算器、 1414 絶対値加算器、 161 初期値選択器、 162 遅延器、 163 時分割疎通器、 171 部分切換器、 172 切換器、 173 平均算出器、 174 比較器、 175 判定器、 1751 正規化部、 1752 符号判定器、 1753 正規化加算器、 275 判定器、 2754 保護器、 374 比較器、 481 所定値。

Claims (10)

  1. 受信信号系列の中の同期信号系列から検出された基準信号と基準補正信号とが入力され、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を基準選択信号として選択的に出力する入力切換器と、
    前記入力切換器に、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を前記基準選択信号として選択的に出力させる選択信号を出力する選択器と、
    前記基準選択信号の位相を回転させてN系統(Nは2以上の整数)のレプリカ信号を出力する移相器と、
    前記受信信号系列の中の情報信号系列とN系統の前記レプリカ信号とを比較して、この比較の結果に基づくN系統の誤差信号を出力する誤差算出器と、
    N系統の前記誤差信号の内の最小値を検出し、検出された最小値の前記誤差信号に対応する最小誤差番号を出力する最小値検出器と、
    前記最小誤差番号の値に応じて前記情報信号系列の位相を回転させて生成された準備信号を出力する組換器と、
    前記最小誤差番号の値に応じて前記誤差信号の解析を行い、この解析の結果に基づいて帰還制御信号を生成する信号品質判定器と、
    前記準備信号と前記帰還制御信号の値に基づいて更新された前記基準補正信号を、前記入力切換器に供給する帰還制御器と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 受信信号系列の中の同期信号系列から検出された基準信号と基準補正信号とが入力され、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を基準選択信号として選択的に出力する入力切換器と、
    前記入力切換器に、前記基準信号又は前記基準補正信号のいずれか一方を前記基準選択信号として選択的に出力させる選択信号を出力する選択器と、
    前記基準選択信号の位相を回転させてN系統(Nは2以上の整数)のレプリカ信号を出力する移相器と、
    前記受信信号系列の中の情報信号系列とN系統の前記レプリカ信号とを比較して、この比較の結果に基づくN系統の誤差信号を出力する誤差算出器と、
    N系統の前記誤差信号の内の最小値を検出し、検出された最小値の前記誤差信号に対応する最小誤差番号を出力する最小値検出器と、
    前記最小誤差番号の値に応じて前記情報信号系列の位相を回転させて生成された準備信号を出力する組換器と、
    前記基準選択信号と前記準備信号と前記最小誤差番号の値に応じて前記誤差信号の解析を行い、この解析の結果に基づいて帰還制御信号を生成する信号品質判定器と、
    前記準備信号と前記帰還制御信号の値に基づいて更新された前記基準補正信号を、前記入力切換器に供給する帰還制御器と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  3. 前記移相器は、N系統の前記レプリカ信号を生成し、
    N系統の前記レプリカ信号は、
    前記基準選択信号と、
    前記基準選択信号の位相を
    2π×(k/N) (k=1,2,…,N−1)
    回転させたN−1系統の信号と
    を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記組換器は、前記最小誤差番号に応じて位相回転量を決定し、前記位相回転量に基づいて前記情報信号系列の位相を回転させて前記準備信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の受信装置。
  5. 前記信号品質判定器は、
    N系統の前記誤差信号を、前記最小誤差番号に対応する第1の誤差信号と、前記第1の誤差番号以外のN−1系統の第2の誤差信号とに分ける切換器と、
    N−1系統の前記第2の誤差信号を前記第1の誤差信号と比較する比較器と、
    前記比較の結果に基づく判定をし、この判定の結果に応じた信号を前記帰還制御信号として出力する判定器と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  6. 前記信号品質判定器は、
    N系統の前記誤差信号を、前記最小誤差番号に対応する第1の誤差信号と、前記第1の誤差番号以外のN−1系統の第2の誤差信号と分ける切換器と、
    N−1系統の前記第2の誤差信号を前記第1の誤差信号と比較する比較器と、
    前記基準選択信号と前記準備信号の値を参照して、前記比較の結果に基づく判定をし、この判定の結果に応じた信号を前記帰還制御信号として出力する判定器と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  7. 前記判定器は、
    前記比較器の出力の値に応じた値を、M個(Mは2以上の整数)の所定値と比較し、この比較の結果に応じて値1又は値0を出力するM系統の符号判定器と、
    M系統の前記符号判定器の出力を正規化加算し、この加算の結果を前記帰還制御信号として出力する正規化加算器と
    を有する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の受信装置。
  8. 前記帰還制御器は、
    前記帰還制御信号の値に応じて所定比率を決定し、
    前記準備信号と前記基準選択信号を前記所定比率で加算した信号を、前記基準補正信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の受信装置。
  9. 前記帰還制御器は、
    所定値を保持し、
    前記帰還制御信号の値と前記所定値に応じて所定比率を決定し、
    前記準備信号と前記基準選択信号を前記所定比率で加算した信号を、前記基準補正信号として出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の受信装置。
  10. 前記受信信号系列を前記情報信号系列と前記同期信号系列に分岐する出力切換器と、
    前記同期信号系列から前記基準信号を検出する基準信号検出器と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の受信装置。
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