JP2011185716A - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出される放射線の線量が増加しても直接放射線のみを用いて薬剤分布を正確に知ることができる放射線断層撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明によれば、検出されたエミッションデータをエネルギーの高い高エネルギーデータDHと、エネルギーの低い低エネルギーデータDLとに区別するを区別部21備え、高エネルギーデータDHの数え落とし補正と、低エネルギーデータDLの数え落とし補正とを別個に行う。高エネルギーデータDHと低エネルギーデータDLとは、消滅γ線対のエネルギーが異なるので、数え落としの特性が異なるのである。本発明によれば、この特性の違いを考慮して数え落としの補正を行うことができるので、より正確な補正を行うことができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、被検体から照射される放射線をイメージングする放射線断層撮影装置に関し、特に、放射線検出の分解能の限界により生じる放射線の検出モレ複数のエネルギーウィンドウを設定可能な場合に、エネルギーウィンドウ毎に数え落としを補正することができる放射線断層撮影装置に関する。
医療機関には、放射性薬剤の分布をイメージングすることができる放射線断層撮影装置が設けられている。このような放射線断層撮影装置は、被検体Mに投与されて関心部位に局在した放射性薬剤から放出された消滅放射線(例えばγ線)を検出し、被検体Mの関心部位における放射線薬剤分布の断層画像を得る構成となっている(特許文献1参照)。
この様な放射線断層撮影装置の構成について説明する、従来構成による放射線断層撮影装置51は、図9に示すように、被検体を載置する天板52と、天板52が挿入される検出器リング62とを備えている。被検体Mのうち、検出器リング62の内壁に囲まれる部分が放射線断層撮影装置によって断層画像を得ることができる視野範囲となっている。
検出器リング62に入射する放射線は、消滅放射線の発生位置から一直線に検出器リング62に向かう直接放射線(直接線)と、被検体Mの体内で散乱して進行方向が変更された後、検出器リング62に向かう間接放射線(散乱放射線、間接線)とがある。消滅放射線の発生位置(放射性薬剤の分布位置)をマッピングして断層画像を取得する場合、被検体内で生じた放射線が散乱しないで一直線に検出器リング62に向かうことが前提であり、間接放射線は、断層画像の取得において邪魔である。
この間接放射線のエネルギーは直接放射線よりも低い傾向にある。もし仮に、両放射線があるエネルギーの閾値を境に区別できれば、簡便である。しかし、実際は、エネルギーの高い放射線には相当数の間接放射線が混在しているので、この様な単純な動作では直接放射線と間接放射線とを区別することはできない。
そこで、従来構成によれば、間接放射線の影響は次の様にして除かれている。まず、エネルギーの高い放射線のみを用いてプロファイルを生成する。プロファイルとは、放射線の量と検出器リング62の位置とが関連した2次元データである。生成された高エネルギーに係るプロファイルには、直接放射線に由来する成分と、間接放射線に由来する成分との両方が現れてはいるが、間接線成分は、直接線成分に比べてより少ないものとなっている。このように両成分の強度の差がはっきりとしていれば、間接線成分のみをプロファイルから分離することはさほど難しくはない。
エネルギーの高い放射線のみを用いて生成されたプロファイルから分離された間接線成分が、検出された全ての間接線成分の何割を占めるのかは予め分かっている。分離された間接線成分に所定の係数(分離用係数)を乗じて、これを全エネルギーの放射線を用いて生成されたプロファイルから減算すれば、得られたプロファイルには、直接放射線に由来する成分のみから構成されることになり、薬剤分布を正確に示した断層画像が取得できる。
特開2002−267757号公報
しかしながら、従来の放射線断層撮影装置によれば、次の様な問題点がある。
すなわち、従来構成の放射線断層撮影装置によれば、検出器リング62に入射する放射線の線量が多いものとなると、直接線成分と間接線成分とを正確に分離することができなくなる。放射線は、図10(a)に示すように、ある時間的な幅を持ってランダムに放射線検出器に検出される。放射線検出器に入射する放射線が多くなると、図10(b)に示すように、前に入射した放射線に係る検出信号が減衰しきれないうちに次の放射線が入射してしまい、2つの放射線検出信号が重なり合ってしまう確立が高くなることになる。この様に経時的に重なり合うように放射線が放射線検出器に入射してしまうと、2つの放射線検出のピークが合計された状態で放射線検出器に出力される。ピークが重なってしまうと、これらを分離することは難しく、信号が重なった検出データは破棄する他はない。なお、前に入射した放射線と後に入射した放射線は何の関係もないそれぞれ独立した放射線である。
かくして、検出器リング62に入射する放射線のうち検出器リング62が検出することができる放射線の割合(検出率)は、放射線の線量が増加するに伴って、低下する。これが、放射線の数え落としである。つまり、検出器リング62に入射する放射線の線量の増加に伴い、検出率はある挙動をもって推移する。具体的には、減少する。
しかしながら、測定系の精度の問題などによりエネルギーの高い放射線における検出率の推移は、エネルギーの低い放射線におけるそれと必ずしも一致するわけではない。これが直接線成分の分離の上で問題となる。
例えば、簡単のため、放射線の線量が増加に伴い、エネルギーの高い放射線の検出率は、エネルギーの低い放射線のそれよりもより急激に低下するものとする。つまり、検出器リング62に入射する放射線の線量が多くなってくると、数え落としにより、エネルギーの高い放射線が低い放射線より検出され難くなってくる。すると、放射線の線量が増加に伴い、エネルギーの高い間接線成分が全間接線成分に占める割合が見かけ上、変動してしまう。従来構成によれば、この様な変動がないものとして、エネルギーの高い間接線成分に分離用係数が乗じられるので、直接放射線に由来する成分のみを用いて薬剤分布を正確に示した断層画像が取得できなくなる。
なお、従来からこの様な数え落としを補正する方法は知られている。しかしながら、放射線のエネルギーと検出率の低下とに相関があるという事実を組んではいない。すなわち、従来の構成では、放射線のエネルギーに関係なく、検出率の減少を把握し、検出効率の低下分だけの係数を検出データに乗じるのである。したがって、この様な構成をもってしても、放射線の線量が増加に伴ってエネルギーの高い間接線成分が全間接線成分に占める見かけの割合が変動してしまうことに変わりはない。
本発明はこの様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、検出される放射線の線量が増加しても直接放射線のみを用いて薬剤分布を正確に知ることができる放射線断層撮影装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線断層撮影装置は、放射線を検出する放射線検出器がリング状に配列されて構成され、消滅放射線対を検出する検出器リングと、放射線検出器で検出された放射線のエネルギーの高さを示す基準値を記憶する設定値記憶手段と、放射線同士が同時に検出器リングに入射する事象であるエミッションデータを計数する同時計数手段と、基準値を基にエミッションデータを高エネルギーデータと低エネルギーデータとに区別する区別手段と、第1関連テーブルを用いて、高エネルギーデータにおける同時計数の数え落とし補正を行い、第1関連テーブルとは異なる第2関連テーブルを用いて、低エネルギーデータにおける同時計数の数え落とし補正を行う数え落とし補正手段と、補正された各データを用いて消滅放射線対の発生位置を空間的にイメージングする画像生成手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明によれば、検出されたエミッションデータをエネルギーの高い高エネルギーデータと、エネルギーの低い低エネルギーデータとに区別する区別手段を備えている。区別された各データは、直接線由来のものと間接線由来のものの両方を含んだものとなっている。しかし、高エネルギーデータの方がより直接線成分を含み、低エネルギーデータの方がより間接線成分を含む傾向がある。画像生成手段は、この各データを用いて間接線成分の影響が軽減された画像を取得できるようになっている。
本発明の最も特徴的な構成は、高エネルギーデータの数え落とし補正と、低エネルギーデータの数え落とし補正とを別個に行うことである。高エネルギーデータと低エネルギーデータとは、消滅放射線対のエネルギーが異なるので、数え落としの特性が異なるのである。本発明によれば、この特性の違いを考慮して数え落としの補正を行うことができるので、より正確な補正を行うことができる。
この様に、数え落とし補正さえ行えば、本発明の効果が達成できるかというと、そうではない。従来のような数え落とし補正を同時イベントに亘って一括に行う構成を採用すると、高エネルギーデータ、低エネルギーデータの数え落としの発生量が同一とはならないことが無視されてしまう。したがって、従来の数え落とし補正方法では、放射線断層画像から間接線成分を十分に分離することができないのである。
また、上述の放射線断層撮影装置において、2つの高エネルギー放射線が所定の遅延時間だけの時間のズレをおいて検出器リングに入射する事象である偶発イベントを計数して偶発同時計数を求める偶発同時計数手段を更に備え、数え落とし補正手段が用いる各関連テーブルは、偶発同時計数と補正係数とが関連したものであればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、数え落とし補正の構成を具体的に示したものである。すなわち、2つの放射線が所定の遅延時間だけの時間のズレをおいて検出器リングに入射する事象である偶発イベントを計数しておき、これを基にどの程度の線量の消滅放射線対が検出器リングに入射しているかを認識するのである。実際の同時イベントは、偶発イベントで類推される同時イベントよりも少なくなっている。数え落としが発生するからである。そこで、数え落とし補正手段は、この数え落とし分を填補するように同時イベントの計数を補正するのである。偶発イベントは、放射線線量が増えても数え落としを起こしにくく被写体の形状などの影響を受けにくいので、放射線線量の指標として適している。
また、上述の放射線断層撮影装置において、数え落とし補正手段は、エミッションデータが取得された時点で求められた偶発同時計数を基に各関連テーブルより補正係数を取得し、これを各データに作用させることで数え落とし補正を行えばより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、数え落とし補正の更に具体的な構成を示すものである。上述のように、エミッションデータを取得する際に偶発同時計数も同時に行っておき、この同時偶発計数をエミッションデータ取得時における数え落としの頻度を示す指標として用いるのである。偶発同時計数を基に各関連テーブルより補正係数を取得して数え落とし補正を行う用にすれば、エミッションデータにおける同時計数の数え落としの影響は確実に除かれることになる。
また、上述の放射線断層撮影装置において、区別手段は、エミッションデータに関する消滅放射線対のいずれもが基準値以上の高エネルギーである場合に高エネルギーデータと区別し、エミッションデータに関する消滅放射線対の少なくとも一方が基準値未満の低エネルギーである場合に低エネルギーデータと区別すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、数え落とし補正の更に具体的な構成を示すものである。同時計数の数え落とされ方は、消滅放射線対のいずれもが高エネルギーである場合と消滅放射線対の少なくとも一方が低エネルギーである場合とで異なる。エミッションデータを上述のように区別するようにすれば、より確実にエミッションデータより数え落としの影響が除かれることになる。
また、上述の放射線断層撮影装置において、(α)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線源と、(β)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線検出手段と、(γ)放射線源と放射線検出手段とを支持する支持手段と、(δ)支持手段を回転させる回転手段と、(ε)回転手段を制御する回転制御手段を備えた画像生成装置が中心軸を検出器リングの中心軸を共有して中心軸方向から隣接して設けられればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、被検体の内部構造と、薬剤分布との両方を取得できる放射線断層撮影装置が提供できる。PET装置は、一般的に薬剤分布に係る情報を得ることができる。しかしながら、被検体の臓器や組織を写しこんだ断層画像を参照しながら診断を行う必要がある場合がある。上述の構成によれば、被検体の内部構造と、薬剤分布との両方を取得できるので、例えば両画像を重ね合わせることで、診断に好適な合成画像を生成させることができる。
本発明によれば、検出された放射線を高エネルギーな高エネルギーデータと、低エネルギーな低エネルギー放射線とに区別する区別手段を備えている。本発明の最も特徴的な構成は、高エネルギーデータの数え落とし補正と、低エネルギーデータの数え落とし補正とを別個に行うことである。高エネルギーデータと低エネルギーデータとは、消滅放射線対のエネルギーが異なるので、数え落としの特性が異なるのである。本発明によれば、この特性の違いを考慮して数え落としの補正を行うことができるので、補正された各データを用いて散乱線成分の除去を行えばより鮮明な放射線断層画像を出力できる放射線断層撮影装置が提供できる。
実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る数え落としを説明する模式図である。 実施例1に係る数え落としを説明する模式図である。 実施例1に係る第1分離部の動作を説明する模式図である。 実施例1に係る画像処理部の動作を説明する模式図である。 実施例2に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 従来構成に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する機能ブロック図である。 従来構成に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する模式図である。
<放射線断層撮影装置の構成>
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の各実施例を図面を参照しながら説明する。実施例1におけるγ線は、本発明の放射線の一例である。図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、被検体Mを載置する天板10と、天板10をその長手方向(z方向)から導入させる開口を有するガントリ11と、ガントリ11の内部に設けられた天板10をz方向に導入させるリング状の検出器リング12とを備えている。検出器リング12に設けられた開口は、z方向(天板10の長手方向、被検体Mの体軸方向)に伸びた円筒形となっている。
天板10は、ガントリ11(検出器リング12)の開口をz方向から貫通するように設けられているとともに、z方向に沿って進退自在となっている。この様な天板10の摺動は、天板移動機構15によって実現される。天板移動機構15は、天板移動制御部16によって制御される。天板移動制御部16は、天板移動機構15を制御する天板移動制御手段である。天板10は、その全域が検出器リング12の外側に位置している位置から摺動して、検出器リング12の開口にその一方側から導入されるとともに、検出器リング12の内部を貫通して、検出器リング12の開口のもう一方側から突き出ることができる。
ガントリ11の内部には、被検体Mから放射される消滅γ線対を検出する検出器リング12が備えられている。この検出器リング12は、被検体Mの体軸方向に伸びた筒状であり、そのz方向の長さは、15〜30cm程度である。クロック19は、検出器リング12にシリアルナンバーとなっている時刻情報を送出する。検出器リング12から出力される検出データは、γ線をどの時点で取得されたかという時刻情報が付与され、後述の同時計数部20に入力されることになる。同時計数部20は、本発明の同時計数手段に相当する。
検出器リング12の構成について説明する。実施例1によれば、100個前後の放射線検出器1がz方向に垂直な平面上の仮想円に配列することで1つの単位リングが形成される。この単位リングがz方向に配列されて検出器リング12が構成される。
放射線検出器1の構成について簡単に説明する。図2は、実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。放射線検出器1は、図2に示すようにγ線を蛍光に変換するシンチレータ2と、蛍光を検出する光検出器3とを備えている。そして、シンチレータ2と光検出器3との介在する位置には、蛍光を授受するライトガイド4が備えられている。
シンチレータ2は、シンチレータ結晶が2次元的に配列されて構成されている。シンチレータ結晶は、Ceが拡散したLu2(1−X)2XSiO(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。そして、光検出器3は、どのシンチレータ結晶が蛍光を発したかという蛍光発生位置を特定することができるようになっているとともに、蛍光の強度や、蛍光の発生した時刻をも特定することができる。また、実施例1の構成のシンチレータ2は、採用しうる態様の例示にすぎない。したがって、本発明の構成は、これに限られるものではない。
実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、検出器リング12からの出力を基に同時計数を行う同時計数部20と、エネルギーの高さに応じてエミッションデータを区別する区別部21と、補正係数を算出する数え落とし補正係数算出部22とを備えている。この数え落とし補正係数算出部22は、図3に示すように、第1数え落とし補正係数算出部22aと、第2数え落とし補正係数算出部22bとを備えている。そして、放射線断層撮影装置9は、偶発同時計数を行う偶発同時計数部23と、エミッションデータに対して数え落とし補正を行う数え落とし補正部24を備えている。数え落とし補正部24は、本発明の数え落とし補正手段に相当し、偶発同時計数部23は、本発明の偶発同時計数手段に相当する。また、区別部21は、本発明の区別手段に相当する。
なお、放射線断層撮影装置9は、各部を統括的に制御する主制御部41と、放射線断層画像を表示する表示部36とを備えている。この主制御部41は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより、各部16,20,21,22,23,24,27を実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。
設定記憶部37は、検査に関する各種パラメータを記憶するものである。例えば、後述の基準値Sd,各関連テーブルT1,T2,遅延時間Ltなどである。操作卓35は、術者の各種指示を入力させる入力部となっている。また、放射線断層撮影装置9は、設定記憶部37は、本発明の設定値記憶手段に相当する。設定記憶部37は、本発明の設定値記憶手段に相当する。
<補正係数の取得>
放射線断層撮影装置9が数え落とし補正に用いる補正係数の取得について説明する。実施例1の構成においては、被検体Mの撮影を行う前にガントリ11に消滅γ線を照射する放射線薬剤を含んだファントムを挿入がされる。同時計数部20は、検出器リング12から送出された検出データの同時計数を行う。この同時計数部20は、同一のタイムウィンドウ内に2つのγ線を検出したとき、この2つのγ線は消滅γ線のペアであることを示すエミッションデータを生成する。
同時計数部20が出力するエミッションデータは、区別部21に送出される。区別部21は、設定記憶部37に記憶されている基準値Sdを読み出して、エミッションデータをエネルギーが高い高エネルギーデータDHと、エネルギーが低い低エネルギーデータDLの2つに区別する。
高エネルギーデータDHについて説明する。高エネルギーデータDHは、同時計数部20によってペアーとされた2つのγ線のいずれもがエネルギーの高いものとなっている。具体的には、高エネルギーデータDHを構成するγ線のエネルギーは、ある上限値以下でありかつ基準値Sd以上となっている。この高エネルギーデータDHには、より多くの直接線由来のエミッションデータを含んでいる。上限値の具体例として600kev〜800kevのうちのいずれかの値が選択される。基準値Sdは、512kev程度となっている。
低エネルギーデータDLについて説明する。低エネルギーデータDLは、同時計数部20によってペアーとされた2つのγ線のうちの少なくともどちらかがエネルギーの低いものとなっている。具体的には、低エネルギーデータDLを構成するγ線のエネルギーのうちの少なくとも1つは、基準値Sd未満でありかつ下限値以上となっている。この低エネルギーデータDLには、より多くの間接線由来のエミッションデータを含んでいる。下限値の具体例として300kev〜400kevのうちのいずれかの値が選択される。このように、エミッションデータは高エネルギーデータDH,および低エネルギーデータDLのいずれかに分類される。
同時イベントの計数における数え落としについて説明する。同時計数部20による検出データの同時性の判断は、時刻情報が用いられる。具体的には、同時計数部20は、所定のタイムウィンドウに収まる2つのγ線をペアリングする。しかし実際は、同時計数部20の同時計数には、時間分解能に限界があるので、ファントムPhから消滅γ線の発生数が増えると、所定のタイムウィンドウに3つ以上のγ線が検出される場合が出てくる。このとき、図4(a)に示すように、消滅点Pで発生した2つのγ線と、これとは無関係のγ線が同時に検出器リング12に入射している。すると、3つの検出データは同時計数に利用できない。この現象が同時イベントの計数における数え落としである。検出器リング12に検出されるγ線が増えるほど、同時計数が数え落とされやすくなる。
偶発同時計数部23は、設定記憶部37から遅延時間Ltを読み出す。偶発同時計数部23は、検出器リング12から送出された検出データについての偶発同時計数を行う。すなわち、偶発同時計数部23は、2つのγ線が遅延時間Ltだけの時間的なズレをおいて検出器リング12に検出されたとき(これを、偶発イベントと呼ぶことにする)、これらをペアリングする。この偶発同時計数は、後述の数え落とし補正の指標となる。
偶発イベントは、図4(b)に示すように、ある時点において互いに発生源の異なる2つのγ線が偶然にも同時に検出された事象を示すものである。遅延時間Ltは、偶発同時計数でペアリングされる2つのγ線が確実に消滅放射線対となっていない程度に長い。したがって、2つのγ線は、それぞれ独立しており、消滅放射線対ではない。多くのγ線が検出器リング12に入射するとそれだけ偶発イベントが頻発するのである。本来は、偶発イベントはある時点で起こるはずであるが、これを計数しようとすると、消滅放射線対の同時イベントと区別がつかない。そこで、遅延時間Ltを隔てて検出された2つの放射線対を検出することで偶発イベントの計数を行うようになっている。
第1数え落とし補正係数算出部22a,および第2数え落とし補正係数算出部22bは、この数え落としの影響を除く目的で設けられている。第1数え落とし補正係数算出部22aの動作について説明する。第1数え落とし補正係数算出部22aには、同時計数部20から偶発同時計数と高エネルギーデータDHについての同時計数とが送られてきている。ファントムから発せられる消滅γ線は、始めのうちは強く、時間がたつにつれ段々と小さくなる。同時計数、偶発同時計数のカウント数も始めのうちは高く、時間がたつにつれ小さくなる。図5は、ファントムの放射能濃度と偶発同時計数、同時計数の計数率との関係を示したグラフである。グラフにおいて実線が同時計数、一点鎖線が偶発同時計数を示している。
第1数え落とし補正係数算出部22aは、偶発同時計数がある値まで低下するまで待機した後に取得された高エネルギーデータDHに関する同時計数を基に、同時計数の理想値を求める。偶発同時計数が小さな値となっているときにおける同時イベントの観察時においては、数え落としがほとんど起こっていない。したがって、同時計数の理想値には、数え落としの影響が排除されている。第1数え落とし補正係数算出部22aは、偶発同時計数が低い状態で実測された同時計数を基に、各放射線濃度における同時計数の理想値を求める。このとき求められた理想値は、図5のグラフにおいて破線で表されている。
図5にける点線に示す同時計数の理想値と実線に示す同時計数の実測値とを比較すると、放射能濃度が上がるにつれ実線の実測値が破線の理想値よりも次第に小さくなっていることに気づく。放射能濃度が上がるにつれ数え落としが起こりやすくなり、実測値の伸びが抑えられるからである。第1数え落とし補正係数算出部22aは、同時計数の実測値に対する理想値の比である数え落とし補正係数を算出し、これを偶発同時計数と関連づけて第1関連テーブルT1を生成する。この第1関連テーブルT1は、偶発同時計数と補正係数とが関連したテーブルである。第1関連テーブルT1において図5における放射線濃度がaの位置に対応した部分では、aにおける偶発同時計数とaにおける理想値と実測値の比(補正係数)とが関連している。この第1関連テーブルT1は、高エネルギーデータDHに関する数え落としの挙動を示すものとなっている。
同様に、第2数え落とし補正係数算出部22bには、同時計数部20から偶発同時計数と低エネルギーデータDLについての同時計数とが送られてきている。第2数え落とし補正係数算出部22bは、偶発同時計数がある値まで低下するまで待機した後に取得された低エネルギーデータDLに関する同時計数を基に、同時計数の理想値を求め、これを基に数え落とし補正係数を求めて、これを偶発同時計数と関連づけて第2関連テーブルT2を生成する。この動作は上述の第1数え落とし補正係数算出部22aの動作と同様である。この第2関連テーブルT2は、低エネルギーデータDLに関する数え落としの挙動を示すものとなっている。第1関連テーブルT1,第2関連テーブルT2は、設定記憶部37に記憶される。
<放射線断層撮影装置の動作>
以上のような数え落とし補正係数の算出を予め行っておいて、被検体Mの断層画像の撮影を行う。図6は、放射線断層撮影装置の動作の例を説明するフローチャートである。このフローチャートに沿って放射線断層撮影装置の動作を説明する。
<検出ステップS1>
まず、被検体Mに放射性薬剤が注射される。この時点から所定の時間が経過した時点で、被検体Mが天板10に載置される。天板10は、天板移動制御部16の制御に従い、z方向の移動して被検体Mの関心部位を検出器リング12の内部に収める。術者が操作卓35を通じて、消滅放射線対の検出を指示すると、検出器リング12は、同時計数部20に検出データの送出を開始する。このとき送出される検出データは、γ線の検出器リング12における入射位置と、エネルギーと、入射時間とが連関したデータセットとなっている。
<同時計数ステップS2,区別ステップS3,偶発同時計数ステップS4>
同時計数部20は、検出器リング12から送出された検出データの同時計数を行う。同時計数部20が出力するエミッションデータは、区別部21に送出される。区別部21は、エミッションデータを高エネルギーデータDHと低エネルギーデータDLとに分類する。偶発同時計数部23は、設定記憶部37から遅延時間Ltを読み出して、検出器リング12から送出された検出データについての偶発同時計数を行う。
<数え落とし補正ステップS5>
数え落とし補正部24には、偶発同時計数の値が関連づけられた高エネルギーデータDH,および偶発同時計数の値が関連づけられた低エネルギーデータDLが送出されている。数え落とし補正部24は、この各データDH,DLの計数率を補正する。
数え落とし補正部24が高エネルギーデータDHの計数値を補正する場合について説明する。数え落とし補正部24は、第1関連テーブルT1を基に、高エネルギーデータDHに関連づけられた偶発同時計数に対応する数え落とし補正係数を取得する。そして、この数え落とし補正係数を高エネルギーデータDHの計数値に乗じる。この様にすることで、高エネルギーデータDHから数え落としに関する影響が取り除かれる。
同様に、数え落とし補正部24は、第2関連テーブルT2を基に、低エネルギーデータDLに関連づけられた偶発同時計数に対応する数え落とし補正係数を取得する。そして、この数え落とし補正係数を低エネルギーデータDLの計数値に乗じる。この様にすることで、低エネルギーデータDLから数え落としに関する影響が取り除かれる。
<散乱成分除去ステップS6>
数え落とし補正がされた各データDH,DLは、画像生成部27に送出される。画像生成部27は、これらを基に散乱線成分の影響が除去された被検体Mの画像を生成する。補正された高エネルギーデータDHをUEW(Upper Energy Window)データと呼び、それぞれ補正された高エネルギーデータDHと低エネルギーデータDLとを合わせてSEW(Standard Energy Window)データと呼ぶことにする。画像生成部27は、本発明の画像生成手段に相当する。
図7は、放射性薬剤を含んだファントムを放射線断層撮影装置9で撮影した場合のエミッションデータの1プロファイルを示している。図中のUEWは、UEWデータに係るプロファイルであり、同様にSEWは、SEWデータに係るプロファイルである。
画像生成部27は、UEWデータに含まれる散乱線成分の除去をデコンボリューション法により行う。具体的には、まずUEWデータにフーリエ変換を施し、高周波成分を除去しておいて、逆フーリエ変換を施す。この様にして得られたプロファイルU1には、UEWデータから散乱線成分が抽出されたものとなっている。画像生成部27は、UEWデータからプロファイルU1を減算して、UEWデータの散乱線成分が除去されたプロファイルU2を取得する(図7参照)。
次に、画像生成部27は、設定記憶部37に記憶されているSEWデータとUEWデータとのイベント数の比を示す増幅率fを取得して、これを散乱線成分が除去されたプロファイルU2に乗算する。この増幅率fは、被検体Mの撮影の前に予め消滅γ線を発する点線源を測定することにより、SEWデータとUEWデータとの比を求めることで行われる。乗算により生成されたプロファイルをプロファイルU3と呼ぶことにする(図7参照)。
この増幅されたプロファイルU3は、SEWデータの直接線成分を推定したものとなっている。そこで、画像生成部27は、SEWデータからプロファイルU3を減算し、SEWデータの間接線成分が抽出されたプロファイルS1を生成する(図7参照)。
ところで、プロファイルS1は、多くのノイズ成分を含んでいるものと考えられる。プロファイルS1の生成に用いられたプロファイルU3がノイズ成分を含むからである。UEWデータのカウント数は少なく、これを基に生成されたプロファイルU3は、SEWデータと比べて多くのノイズ成分を含んでいるからである。
そこで、画像生成部27は、プロファイルS1に対してスムージング処理を行い、プロファイルS2を生成する(図7参照)。すると、プロファイルS1の高周波成分として含まれていたノイズ成分が除去されることになる。プロファイルS2は、SEWデータに含まれる間接線成分をより忠実に表している。
画像生成部27は、SEWデータからプロファイルS2を減算してプロファイルS3を生成する。このプロファイルS3は、SEWデータの直接線成分が抽出されたものとなっている。
画像生成部27は、この様なプロファイルS3の生成を繰り返し、複数のプロファイルS3から被検体Mの断層像を再構成して、断層画像を生成する。つまり、プロファイルS3は、ファントムをある方向に沿って検出器リング12に投影したときの放射線強度の分布を示すプロファイルとなっている。画像生成部27は、投影する方向を変えながらその度にプロファイルS3を取得するのである。
<表示ステップS7>
放射線断層画像は、表示部36に出力されて動作は終了となる。
以上のように実施例1の構成によれば、検出されたエミッションデータをエネルギーの高い高エネルギーデータDHと、エネルギーの低い低エネルギーデータDLとに区別するを区別部21備えている。区別された各データDH,DLは、直接線由来のものと間接線由来のものの両方を含んだものとなっている。しかし、高エネルギーデータDHの方がより直接線成分を含み、低エネルギーデータDLの方がより間接線成分を含む傾向がある。画像生成部27は、この各データを用いて間接線成分の影響が軽減された画像を取得できるようになっている。
実施例1の構成において最も特徴的なのは、高エネルギーデータDHの数え落とし補正と、低エネルギーデータDLの数え落とし補正とを別個に行うことである。高エネルギーデータDHと低エネルギーデータDLとは、消滅γ線対のエネルギーが異なるので、数え落としの特性が異なるのである。本発明によれば、この特性の違いを考慮して数え落としの補正を行うことができるので、より正確な補正を行うことができる。
また、実施例1の構成は、2つのγ線が所定の遅延時間Ltだけの時間のズレをおいて検出器リング12に入射する事象である偶発イベントを計数しておき、これを基にどの程度の線量の消滅γ線対が検出器リング12に入射しているかを認識するようになっている。実際の同時イベントは、偶発イベントで類推される同時イベントよりも少なくなっている。数え落としが発生するからである。そこで、数え落とし補正部24は、この数え落とし分を填補するように同時イベントの計数を補正するのである。偶発イベントは、γ線線量が増えても数え落としを起こしにくく被写体の形状などの影響を受けにくいので、γ線線量の指標として適している。
また、実施例1の構成は、エミッションデータを取得する際に偶発同時計数も同時に行っておき、この同時偶発計数をエミッションデータ取得時における数え落としの頻度を示す指標として用いるようになっている。偶発同時計数を基に各関連テーブルT1,T2より補正係数を取得して数え落とし補正を行う用にすれば、エミッションデータにおける同時計数の数え落としの影響は確実に除かれることになる。
また、同時計数の数え落とされ方は、消滅γ線対のいずれもが高エネルギーである場合と消滅γ線対の少なくとも一方が低エネルギーである場合とで異なる。エミッションデータを高エネルギーデータDH,および低エネルギーデータDLのいずれかに区別するようにすれば、より確実にエミッションデータより数え落としの影響が除かれることになる。
次に、実施例2に係るPET/CT装置について説明する。PET/CT装置とは、実施例1で説明した放射線断層撮影装置(PET装置)9と、X線を用いた断層画像を生成するCT装置8とを有する構成で、両者で得られた断層画像を重ね合わせた合成画像を生成することができる医用装置である。
実施例2に係るPET/CT装置の構成について説明する。実施例2に係るPET/CT装置におけるPET装置においては、実施例1で説明した放射線断層撮影装置(PET装置)9を用いることができる。したがって、実施例2における特徴的な部分であるCT装置について説明する。図8に示すように、CT装置8は、ガントリ45を有している。ガントリ45には、z方向に伸びた開口が設けられている。なお、CT装置8は、放射線断層撮影装置9にz方向側から隣接する。すなわち、ガントリ45と検出器リング45とは、それら開口の中心軸が共有するようにz方向に沿って配列されている。
ガントリ45の内部には、X線を被検体Mに向けて照射するX線管43と、被検体Mを透過してきたFPD(フラット・パネル・ディテクタ)44と、X線管43とFPD44とを支持する支持体47とが備えられている。支持体47は、リング形状となっており、z軸周りに回転自在となっている。この支持体47の回転は、例えばモータのような動力発生手段と、例えば歯車のような動力伝達手段とから構成される回転機構39が実行する。また、回転制御部40は、この回転機構39を制御するものである。X線管43は、本発明の放射線源に相当する。FPD44は、本発明の放射線検出手段に相当し、支持体47は、本発明の支持手段に相当する。回転機構39は、本発明の回転手段に相当し、回転制御部40は、本発明の回転制御手段に相当する。
CT画像生成部48は、FPD44から出力されたX線検出データを基に、被検体MのX線断層画像を生成するものである。また、重ね合わせ部49は、放射線断層撮影装置(PET装置)9から出力された被検体内の薬剤分布を示すPET画像と、上述のX線断層画像とを重ね合わせることで重合画像を生成する構成となっている。
主制御部41は、各種のプログラムを実行することにより、実施例1に係る各部の他、回転制御部40,CT画像生成部48,重ね合わせ部49,およびX線管制御部46とを実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。
X線透視画像の取得方法について説明する。X線管43とFPD44とは、互いの相対位置を保った状態でz軸周りに回転する。このときX線管43は間歇的にX線を被検体Mに向けて照射し、その度ごとに、CT画像生成部48は、X線透視画像を生成する。この複数枚のX線透視画像は、CT画像生成部48において例えば、既存のバック・プロジェクション法を用いて単一の断層画像に組み立てられる。
次に、合成画像の生成方法について説明する。PET/CT装置にて合成画像を取得するには、被検体Mの関心部位をCT装置に導入して、被検体Mとガントリ45との位置を変更しながらX線断層画像を取得する。そして、被検体Mの関心部位を放射線断層撮影装置(PET装置)9に導入してPET画像を取得する。重ね合わせ部49によって両画像が重ね合わせられ、完成した合成画像は、表示部36にて表示される。これにより、薬剤分布と被検体Mの内部構造とを同時に認識することができるので診断に好適な断層画像が提供できる。
実施例2の構成によれば、被検体Mの内部構造と、薬剤分布との両方を取得できる放射線断層撮影装置9が提供できる。PET装置は、一般的に薬剤分布に係る情報を得ることができる。しかしながら、被検体Mの臓器や組織を写しこんだ断層画像を参照しながら診断を行う必要がある場合がある。上述の構成によれば、被検体Mの内部構造と、薬剤分布との両方を取得できるので、例えば両画像を重ね合わせることで、診断に好適な合成画像を生成させることができる。
本発明は、上述の構成に限られることなく、下記のように変形実施をすることができる。
(1)上述した各実施例のいうシンチレータ結晶は、LYSOで構成されていたが、本発明においては、その代わりに、GSO(GdSiO)などのほかの材料でシンチレータ結晶を構成してもよい。本変形例によれば、より安価な放射線検出器が提供できる放射線検出器の製造方法が提供できる。
(2)上述した各実施例において、光検出器は、光電子増倍管で構成されていたが、本発明はこれに限らない。光電子増倍管に代わって、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードや半導体検出器などを用いていもよい。
Lt 遅延時間
Sd 基準値
T1 第1関連テーブル
T2 第2関連テーブル
1 放射線検出器
12 検出器リング
20 同時計数部(同時計数手段)
21 区別部(区別手段)
23 偶発同時計数部(偶発同時計数手段)
24 数え落とし補正部(数え落とし補正手段)
27 画像生成部(画像生成手段)
37 設定値記憶部(設定値記憶手段)

Claims (5)

  1. 放射線を検出する放射線検出器がリング状に配列されて構成され、消滅放射線対を検出する検出器リングと、
    前記放射線検出器で検出された放射線のエネルギーの高さを示す基準値を記憶する設定値記憶手段と、
    放射線同士が同時に前記検出器リングに入射する事象であるエミッションデータを計数する同時計数手段と、
    前記基準値を基に前記エミッションデータを高エネルギーデータと低エネルギーデータとに区別する区別手段と、
    第1関連テーブルを用いて、前記高エネルギーデータにおける同時計数の数え落とし補正を行い、前記第1関連テーブルとは異なる第2関連テーブルを用いて、前記低エネルギーデータにおける同時計数の数え落とし補正を行う数え落とし補正手段と、
    補正された各データを用いて消滅放射線対の発生位置を空間的にイメージングする画像生成手段とを備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、
    2つの高エネルギー放射線が所定の遅延時間だけの時間のズレをおいて前記検出器リングに入射する事象である偶発イベントを計数して偶発同時計数を求める偶発同時計数手段を更に備え、
    前記数え落とし補正手段が用いる各関連テーブルは、偶発同時計数と補正係数とが関連したものであることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記数え落とし補正手段は、前記エミッションデータが取得された時点で求められた偶発同時計数を基に各関連テーブルより補正係数を取得し、これを各データに作用させることで数え落とし補正を行うことを特徴とする放射線断層撮影装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記区別手段は、前記エミッションデータに関する消滅放射線対のいずれもが前記基準値以上の高エネルギーである場合に前記高エネルギーデータと区別し、前記エミッションデータに関する消滅放射線対の少なくとも一方が前記基準値未満の低エネルギーである場合に前記低エネルギーデータと区別することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    (α)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線源と、
    (β)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線検出手段と、
    (γ)放射線源と放射線検出手段とを支持する支持手段と、
    (δ)支持手段を回転させる回転手段と、
    (ε)回転手段を制御する回転制御手段を備えた画像生成装置が
    中心軸を前記検出器リングの中心軸を共有して中心軸方向から隣接して設けられることを特徴とする放射線断層撮影装置。
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