JP2011180344A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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廣瀬文洋
Takeshi Yamamoto
山本武志
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Abstract

【課題】定着部材と分離部材とのギャップを厚さの薄い転写材に合わせて設定しても定着ニップ幅変動による定着部材と分離部材の接触等を防止することができる定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】加熱手段26により加熱される定着ベルト22と、定着ベルト22に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ21と、該ニップ部を通過する転写材を定着ベルト22から分離する転写材分離手段30とを有し、未定着トナー像を担持した転写材が前記ニップ部を通過した際、熱、圧力によりトナー像が転写材に定着される定着装置20であり、転写分離手段30が、定着ベルト22からギャップをもって配置された非接触の分離板33と、該分離板33と定着ベルト22とのギャップの値を調整するカム40とを有し、カム40はニップ部の幅が変動した際、変動したニップ部に適したギャップ幅に調整する方向に回転する。
【選択図】図8

Description

本発明は、定着装置及び該定着装置を用いる複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関するものである。
従来、上記形式の画像形成装置において、トナー像を形成して用紙等の転写材に担持させる作像部と、該作像部から搬送された転写材に熱及び圧によってトナー像を定着させる定着装置とを備えたものがよく知られている。この種の画像形成装置に用いられる定着装置としてはハロゲンヒータ等を内蔵した定着ローラと、当該定着ローラを加圧する加圧ローラで形成されたニップ部によって未定着トナー像を担持した転写材を挟持搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着装置が知られており、広く採用されている。
また、定着ローラの代わりにハロゲンヒータ等を内蔵した加熱ローラと定着ローラとに張架した無端状の定着ベルトを用い、該定着ベルトを介して定着ローラを加圧する加圧ローラと定着ベルトとによって形成されたニップ部によって未定着トナー像を有した転写材を侠持搬送しながら、加熱・加圧するベルト定着装置も知られている。
かかる定着装置において、転写材に融着したトナー画像が定着ローラまたは定着ベルトに接触するので、定着ローラまたは定着ベルトは離型性に優れたフッ素系樹脂を表面にコーティングするとともに、転写材分離に分離爪が用いられている。分離爪の大きな欠点は、ローラやベルトに接触するためにローラやベルトの表面に爪跡(爪キズ)をつけ易く、その場合には出力された画像にスジが発生するということであるが、一般的なモノクロ画像形成装置の場合、定着ローラは金属ローラの表面にテフロン(登録商標)コーティングしたものであり、分離爪が接触しても傷に成り難く、寿命も長かった。
しかしながら、カラー画像形成装置の場合には色の発色性をよくするために、表層をシリコーンゴムにフッ素コートしたもの(一般的には数十ミクロン程度のPFAチューブを使用する)か、シリコーンゴムの表面にオイルを塗布したものを使用している。このような構成であると、表層が軟らかく分離爪によって傷が付き易いものとなっていた。そして、表層に傷がつくと定着画像にスジ状の傷が生じることから、今ではカラー画像形成装置において接触する分離爪のような接触分離手段をほとんど用いず、大半は非接触の分離手段を採用している。
現在、非接触の分離手段としてカラー画像形成装置に用いられているものは、
(1)定着ローラ/ベルトとの間に微小なギャップ(約0.2mm〜1.0mm)を開け定着ローラ/定着ベルトの長手方向/幅方向に並行に延在する分離板を用いる非接触分離板方式
(2)定着ローラ/定着ベルトとの間に微小なギャップ(約0.2mm〜1.0mm)を開け、所定間隔に配された分離爪を用いる非接触分離爪方式
(3)転写材の腰の強さと定着ローラ/定着ベルトの湾曲部弾性とで自然に剥離させるようにしたセルフストリッピング方式
等がある。
しかし、カラー高速機では、加圧ローラ、定着ローラ/定着ベルトのニップ部において、トナー層に十分に熱を与えるためにニップ幅を増やす必要があり、各ローラの直径が大きくなり、湾曲部弾性が期待できず、また、用紙の腰が弱い薄紙では上記(3)のセルフストリッピング方式の効果が乏しい。
また、上記(1)、(2)の方式に関しては特許文献1,2,3,4にそれぞれ開示されている。すなわち、特許文献1には、定着ローラの芯金部分に分離部材の突き当て板が当接され、分離部材と定着ローラと一定のギャップを保っており、非接触に用紙を分離することができることを特徴とした定着装置が提案されている。また、特許文献2には非接触分離板の両端部に定着ローラ/定着ベルトに接触、摺動する突き当て板先端部に曲率部を設けることにより、定着ローラ/定着ベルトと一定のギャップを保つことができ、非接触に用紙を分離することができることを特徴とした定着装置が提案されている。さらにまた、特許文献3には非接触分離爪方式において、分離部材の先端部を薄く仕上げ、先端部に樹脂をインサート成型し、非接触でありながら、接触式に近い分離性を有することを特徴とした定着装置が提案されている。さらにまた、特許文献4には定着ローラと分離部材を非接触に支持するために、両者の間に介在された位置決め板を定着ローラの軸方向に移動させ、経時においても、定着ローラと分離部材のギャップを安定化させることを特徴とした定着装置が提案されている。
このような非接触分離方式の一例について図面を用いて説明する。
図11は従来の定着装置の概略構成図、図12はその分離部を拡大して示した説明図である。
図11及び図12において、分離板51と定着ベルト50の間にギャップGがあり、このギャップGは分離板51を設置しているステー52の両端の突き当て板53を定着ベルト50に接触、摺動させることにより、一定のギャップGを保つようにしている。
しかし、定着出口への用紙案内板とのギャップが開いているため、薄紙や先端余白が少ない用紙を通紙するとき、あるいは写真等のベタ画像を通紙するときは、用紙が定着ベルト50に密着したままギャップGを通過して、用紙巻きつきジャムが発生したり、分離板51や分離爪に突き当たってジャムが発生することがある。
特に、カラー高速機の場合では薄紙(80gsm以下)から厚紙(300gsm以上)までの用紙を通紙するために、用紙に応じてニップ幅の長さを変える、定着温度を変えることが必要であり、その際に、ニップ幅変更をすると加圧ローラの位置が変わり定着ベルト50のたわみ具合が変わってしまい、温度変更をすると熱膨張の影響により、定着ローラ/定着ベルトの大きさが変わってしまい、定着ベルト50と突き当て板54との接触、摺動する力、位置が変動し、分離板51のギャップGが変わってしまう。例えば、図13に示す300gsm紙を通紙するときにギャップGが0.2mmだったものが、図14に示すように80gsm紙を通紙するときにはギャップGが0.6mmと広がってしまい、本来、ジャムが発生しやすい薄紙を通紙する条件でギャップGを0.2mmと狭めようとしても、厚紙を通紙する際に、定着ベルト50と分離板51が接触をしてしまうため、これ以上、ギャップを狭くすることができないという問題があった。
本発明は、上記した従来の問題に鑑み、定着部材と分離部材とのギャップを厚さの薄い転写材に合わせて設定しても定着ニップ幅変動による定着部材と分離部材の接触等を防止することができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明は、加熱手段により加熱される回転体である定着部材と、該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、該ニップ部を通過する転写材を前記定着部材から分離する転写材分離手段とを有し、未定着トナー像を担持した転写材が前記ニップ部を通過した際、熱、圧力によりトナー像が転写材に定着される定着装置において、前記転写分離手段が、前記定着部材からギャップをもって配置された非接触の分離部材と、該分離部材と前記定着部材とのギャップの値を調整するギャップ調整手段とを有し、該ギャップ調整手段は前記ニップ部の幅が変動した際、変動したニップ部に適した前記ギャップ幅に調整することを特徴とする定着装置を提案する。
なお、本発明は、前記定着部材の温度を検知し、該温度からニップ幅の変動を検知すると有利である。
さらに、本発明は、前記加圧部材の前記定着部材に対する位置を変更可能であるとき、前記加圧部材の位置変更時に前記ギャップ幅を調整すると有利である。
さらにまた、本発明は、前記分離部材と前記定着部材とのギャップ幅を検知する検知手段を設け、該検知手段が検知したギャップ幅が所定幅から変動したとき、前記ギャップ調整手段がギャップ幅を前記所定値に戻す調整をすると有利である。
さらにまた、本発明は、前記分離部材が前記ニップ部の用紙搬送方向下流側に且つ用紙搬送方向に直交するニップ部長手方向に複数配置されて基材に支持され、該基材には前記定着部材に接触摺動させて分離部材を非接触状態で保持する突き当て部材が設けられていると有利である。
さらにまた、本発明は、前記基材に前記定着部材と前記転写材に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルが設けられ、該ノズルは前記分離部材と前記定着部材のギャップ調整に追従することを特徴とする定着装置。
さらにまた、本発明は、前記分離部材と前記ノズルが前記基材に対して初期設定位置を調節可能に装着されていると有利である。
また、この目的を達成するために、本発明は、請求項1ないし7の何れかに記載の定着装置が設けることを特徴とする画像形成装置を提案する。
本発明によれば、初期設定を分離部材と定着部材のギャップを極小ギャップに設定している装置において、ニップ幅ならびに定着温度を変化させた場合であっても分離部材と定着部材のギャップが変動を抑え、どのような通紙条件であっても良好な分離性を確保することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。 その画像形成装置の定着装置に示す構成図である。 転写材分離手段の構成を示す斜視図である。 転写材分離手段と定着ベルトの位置関係を示す平面説明図である。 分離板の一例を示す斜視図である。 ノズルの一例を示す斜視図である。 分離板とノズルの初期設定位置を調節する手段を示す説明図である。 本発明の一実施形態を示す説明図である。 図8に示す装置の作動時の一態様を示す説明図である。 本発明の別の実施形態を示す説明図である。 従来の定着装置に示す構成図である。 図11のニップ出口部分の拡大図である。 図11の装置の厚紙通紙時のギャップを示す説明図である。 図11の装置の薄紙通紙時のギャップを示す説明図である。
以下、本発明を実施する形態を添付図面に従って説明する。
図1は、画像形成装置本体1内に配置された作像装置2と、定着装置20とを有し、カラー画像が得られる画像形成装置の断面概略図である。図1に示した作像装置2は、ドラム状の感光体として構成された第1ないし第4の像担持体3Y,3C,3M,3Kを有し、その各像担持体上にイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成される。第1ないし第4の像担持体3Yないし3Kに対向して中間転写ベルト4が配置され、この中間転写ベルト4は、支持ローラ5,6,7に巻き掛けられて時計方向に回転駆動される。
本例の画像形成装置は、フルカラーモードとモノクロモードを含む複数の印刷モードを有しており、フルカラーモードが選択された際の作像動作について簡単に説明すると、第1の像担持体3Yが反時計方向に回転駆動され、このとき帯電装置によって像担持体3Yが所定の極性に帯電され、次いでその帯電面に、レーザ書き込みユニット10から出射する光変調されたレーザビームが照射される。これによって像担持体3Yに静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置によってイエロートナー像として可視像化される。
中間転写ベルト4を挟んで、像担持体3Yと反対側に一次転写ローラが配置され、この一次転写ローラに転写電圧が印加されることにより、像担持体3Y上のトナー像が、矢印方向に走行する中間転写ベルト4上に一次転写される。トナー像転写後の像担持体3Y上に付着する転写残トナーはクリーニング装置によって除去される。全く同様にして、図1に示した第2ないし第4の像担持体3C,3M,3K上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像がイエロートナー像の転写された中間転写ベルト4上に順次重ねて一次転写され、中間転写ベルト4上にフルカラートナー像が形成される。
一方、図1に示すように、画像形成装置本体1内の下部には、例えば転写材を収容した給紙カセットと、給紙ローラを有する給紙装置11が配置され、給紙ローラの回転によって最上位の転写材が矢印方向に送り出される。送り出された転写材は、レジストローラ対によって、所定のタイミングで、支持ローラ7に巻き掛けられた中間転写ベルト4の部分と、これに対置された二次転写ローラ12との間に給送される。このとき、二次転写ローラ12には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト4上の重ねトナー像が転写材に二次転写される。
トナー像を二次転写された転写材は、さらに上方に搬送されて定着装置20を通り、このとき転写紙上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置20を通過した転写材は、画像形成装置本体1外に排出される。
図2は図1に示した定着装置20の構成を説明した説明図である。図2に示した定着装置20は、図11に示した従来に定着装置とほぼ同様に構成され、加圧部材としての加圧ローラ21と、定着部材としての定着ローラ22と、加熱ローラ23、及びこの定着ローラ22と加熱ローラ23に巻き掛けられた無端状の定着ベルト24を備えるベルト定着装置である。
定着ベルト24は、ポリイミド樹脂で形成された基体表層に、シリコンゴム層、さらに最外層に離型性のよいPFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)層をコーティングした構成で、定着ローラ22は芯金に発泡シリコンゴム等からなる耐熱・弾性層を有した構成であり、そして加熱ローラ23はアルミ製中空円筒からなる構成である。
また、加圧ローラ21は鋼製の中空芯金をシリコンゴム層で覆っており、その最外層にはPFAチューブを備えている。この加圧ローラ21は定着ローラ22よりも表面硬度が大きく硬いので、加圧ローラ21が定着ベルト24を介して定着ローラ22に食い込んだ状態で定着ローラ22の弾性層を弾性変形させ、ニップ部Nは略加圧ローラ21の外形に沿った形態に形成されている。なお、本例の定着装置20は定着ベルト24を緊張させるテンションローラ25が選択的に設けられており、このテンションローラ25は定着ベルト24の内側、外側のどちらに配置してもよい。
加熱ローラ23の内部には、加熱手段26が設けられている。加熱手段26は本例の場合、ハロゲンヒータやカーボンヒータなどの加熱ヒータを使用するが、ヒータに限らず、例えば電磁誘導を利用して発熱する熱源を用いるようにしてもよい。さらに、加圧ローラ23の内部に加熱手段26を設けるように構成してもよい。加熱手段26への電力供給は例えば加熱ローラ23と対向する位置で定着ベルト24に近接配置した図示していないセンサで定着ベルト24の表面温度を検知し、その結果に基づいて図示していない制御部により制御される。
この定着装置20は、定着ローラ22を図示していない駆動装置によって時計方向に回転駆動することにより定着ベルト24が時計方向に回転され、その回転によって加熱ローラ23及び加圧ローラ21が連れ回り回転される。このとき、加圧ローラ21にも駆動を掛けても良い。なお、本例の定着装置20は定着ベルト24が定着ローラ22と加熱ローラ23の2本のローラに支持されているが、その支持するローラの数は適宜選択することができる。また、加圧部材は加圧ローラ21の代わりに複数のローラに巻き掛けられた加圧ベルトを用いることもできる。さらに、定着装置20は定着ローラと加圧ローラを備えるローラ定着装置であっても何ら差し支えない。
このように構成される定着装置20は、ニップ部Nを通過した転写材が定着ベルト24から分離せずそのまま定着ベルト24に巻き付くことを防止するため、本定着装置には非接触分離部材を用いた転写材分離手段30を搭載しており、図3を用いてその構成を説明する。
図3は、転写材分離手段30の構成を示す斜視図である。
図3において、転写材分離手段30は回動支点としての支軸32を中心として図示していないユニットの左右側板に支持される基材(ステー)31を有し、該基材31には図5に示す分離部材としての分離板33と図6に示す圧縮空気を噴射するノズル34とが交互に配置されている。分離板33とノズル34は複数個設けられており、図3の例では分離板33が7個、ノズル34が6個、配されている。基材31には、図4に示す通紙領域Wの両外側に定着ベルト22に突き当てる突き当て板35が設けられ、突き当て板35は支軸32を中心として図の反時計方向に基材31を押圧するばね機構(図示せず)で押されて定着ベルト22に接触することにより、分離板33と定着ベルト22のギャップや、ノズル34と定着ベルト22のギャップが精度良く保持されている。そして、その接触は画像領域外になるので、摺動跡が発生しても画像には影響しない。
分離板33及びノズル34は、基材31に対して位置調整が可能に取り付けられており、その調整機構を図7に示す。調整機構には、ねじ36とばね37が備えられている。なお、図7には基材31と分離板33とノズル34の支点33A,34Aの位置を決めるホルダ38を併せて示している。ねじ36をねじ軸時計回りに廻すとねじ36が締め込まれ、ノズル34は分離板33とノズル34の支点33A,34Aを中心に図中時計回りに回動することになる。このような機構により、分離板33とノズル34の先端と定着ベルトとのギャップ位置関係を、実験的検討により求められた最適値に調整することが工場出荷時に可能である。
かくして、分離板33と定着ベルト22のギャップや、ノズル34と定着ベルト22のギャップは工場出荷時に調整されることが殆どであり、このときギャップを薄紙の転写材であっても確実に分離できるように微小幅に初期調整すると、ニップ幅の変更や、定着温度の変更に起因して定着ベルト22の分離板33のギャップ幅が変わり、分離板33と定着ベルト22に接触してしまうという問題があることは先に説明した。
そこで、図8に示す実施形態では分離板33と定着ベルト22のギャップを薄紙の分離に対応させた極小ギャップに初期設定しても、ニップ幅変動時にギャップ幅を拡大する方向に変更して分離板33が定着ベルト22に接触することを防止するように構成している。具体的には、分離板33と定着ベルト22のギャップを0.2mm±0.1mmとして薄紙転写材の分離を確実に行う幅に設定し、基材31のギャップ幅の変動方向、すなわち、図8の例では基材31の上方にギャップ調整手段としての卵型のカム40を設けている。このカム40は、通常、基材31から離れており、ニップ幅変動時に図9に示すように、反時計方向に回転して基材31をばね機構(図示せず)の押圧力に抗して定着ベルト22から離れる方向(図の時計方向)に押し下げ、これによってニップ幅を変動しても分離板33と定着ベルト22のギャップ幅を例えば0.2mm程度に維持することができる。例えば、ニップ幅の変動で定着ベルト22が0.4mm近づいても、分離板33もカム40の作動で0.4mm下げることで定着ベルト22とのニップ幅0.2mm程度に維持することができる。なお、このとき広げる幅は機種ごとに実験等によって予め設定している。また、ニップ幅や定着温度は使用する転写材の用紙種類や光沢モード等へのモード変更時に変えられるので、用紙が種類からもしくはモード変更時にニップ幅が拡がる方向に変動するものとしてカム40を作動している。
このように構成することにより、薄紙でも支障なく分離できるように、分離板33と定着ベルト22のギャップを極小ギャップに設定してあってもニップ変動が生ずるときにはそれに合わせてギャップを変更するので、どのような通紙条件であってもギャップ幅が分離性を確保することができる幅に保たれる。
図10は、本発明の別の実施形態を示す説明図である。上記実施形態は分離板33と定着ベルト22のギャップ幅が変動する画像形成条件への変更に合わせてギャップ幅を広げているが、本例では分離板33と定着ベルト22のギャップ幅を検知する画像センサ41を設置している。そして、初期設定としてギャップ幅を0.2mm程度に設定し、そのギャップ幅は0.3mmを上限として検知したギャップ幅が0.3mmを超えるとカム(図示せず)を所定方向に回転し、ギャップを狭める方向に作動する。そして、ギャップ幅は0.1mmを下限としており、検知したギャップ幅が0.1mm以下になるとカムを所定方向とは逆方向に回転し、ギャップを広げる方向に作動する。このとき、カムは上記実施形態のカム40と異なり、常に基材31に当接しており、回転角度によってギャップ幅を調整することができるように構成されているものを使用している。
このように構成すると、分離板33と定着ベルト22のギャップ幅を検知しながらギャップを管理するので、常にギャップをほぼ一定に維持することができるので、通紙条件等の変更時は勿論のこと、突発的なギャップ変動が発生しても分離板33が定着ベルト22に接触する等の不具合を回避することができる。
以上の如く、本発明は分離板33と定着ベルト22のギャップ幅が変動してもそれに合わせてギャップ幅を調整することができるので、分離板33と定着ベルト22のギャップ幅をほぼ一定にし、良好な分離性能を維持することができる。
ところで、上記した定着ベルト22と圧縮空気を噴射するノズル34とはそのギャップを0.6〜1.0mmに設定している。これは、分離板33ではギャップが狭ければ、よりベルトから記録媒体を分離する効果が強くなるが、ノズル34では流体シミュレーション・実験を行い確認したが、ノズル34が定着ベルト22に近くなると、噴射された圧縮空気に対して定着ローラ23に巻き掛けられた定着ベルト22が抵抗になり、転写材に十分な圧縮空気を与えることができず、定着ベルト22から記録媒体を分離する効果が弱まるという結果が得られ、ベルトの抵抗の影響が少ないように、ギャップを0.6〜1.0mmと広めに取ることにより、転写材に必要な圧縮空気を与えることができるため、上記のギャップの値を使用した。そして、このノズル34が基材31に載置されているので、ニップ幅変動等によって定着ベルト22とのギャップが変わってもそれに合わせてギャップが調整される。
かくして、基材31に分離板33とノズル34を載置している転写材分離手段30では分離板33及びノズル34と定着ベルト22とのギャップを同時に調整することができるという効果も得られる。
20 定着装置
21 加圧ローラ
23 加熱ローラ
24 定着ベルト
30 転写材分離手段
31 基材
33 分離板
33 ノズル
40 カム
41 画像センサ
特開2007−171372号公報 特開2008−065042号公報 特開2009−031759号公報 特開2009−128575号公報

Claims (8)

  1. 加熱手段により加熱される回転体である定着部材と、該定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、該ニップ部を通過する転写材を前記定着部材から分離する転写材分離手段とを有し、未定着トナー像を担持した転写材が前記ニップ部を通過した際、熱、圧力によりトナー像が転写材に定着される定着装置において、
    前記転写分離手段が、前記定着部材からギャップをもって配置された非接触の分離部材と、該分離部材と前記定着部材とのギャップの値を調整するギャップ調整手段とを有し、該ギャップ調整手段は前記ニップ部の幅が変動した際、変動したニップ部に適した前記ギャップ幅に調整することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記定着部材の温度を検知し、該温度からニップ幅の変動を検知することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記加圧部材の前記定着部材に対する位置を変更可能であるとき、前記加圧部材の位置変更時に前記ギャップ幅を調整することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記分離部材と前記定着部材とのギャップ幅を検知する検知手段を設け、該検知手段が検知したギャップ幅が所定幅から変動したとき、前記ギャップ調整手段がギャップ幅を前記所定値に戻す調整をすることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載の定着装置において、前記分離部材が前記ニップ部の用紙搬送方向下流側に且つ用紙搬送方向に直交するニップ部長手方向に複数配置されて基材に支持され、該基材には前記定着部材に接触摺動させて分離部材を非接触状態で保持する突き当て部材が設けられていることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし5の何れかに記載の定着装置において、前記基材に前記定着部材と前記転写材に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルが設けられ、該ノズルは前記分離部材と前記定着部材のギャップ調整に追従することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1ないし6の何れかに記載の定着装置において、前記分離部材と前記ノズルが前記基材に対して初期設定位置を調節可能に装着されていることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1ないし7の何れかに記載の定着装置が設けることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

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