JP2011180067A - 運転支援装置 - Google Patents

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博之 宮部
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Abstract

【課題】可能な限り多くの信号機を青信号で通過できるようにする車両の速度を案内することが可能でありながら、製造コストを安くする。
【解決手段】道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとを前記地図データに格納するように構成し、車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であるか否かを判断し、車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であると判断されたときに、オフセット調整された速度を表示装置に表示するように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の走行時にできるだけ多くの信号機を青信号で通過できるように車両の速度を設定する運転支援装置に関する。
この種の運転支援装置の一例として、特許文献1に記載された装置が知られている。この装置では、車両が制限速度以下の一定速度で走行するときに、可能な限り多くの信号機を青信号で通過できる車両の速度を算出するように構成されている。上記装置においては、車両の速度を算出するに際して、センターからVICSユニットを介して受信した道路交通データと、レーダセンサにより検出した前方の車両の速度と、無線通信装置を介して受信した前方の車両の走行予定経路とを参照するように構成されている。
特開2008−242843号公報
しかし、上記従来構成の場合、センターからの情報を受信するVICSユニットと、前方の車両の速度を検知するレーダセンサと、前方の車両と通信する無線通信装置とが必要になるので、装置の製造コストが高くなるという不具合がある。また、制限速度が例えば80kmの場合に、計算により20kmというような低速度が設定されて案内されることがあり、上記従来構成では、交通の流れというものが考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、可能な限り多くの信号機を青信号で通過できるようにする車両の速度を案内することが可能でありながら、製造コストを安くすることができる運転支援装置を提供することにある。
請求項1の発明によれば、道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとを前記地図データに格納するように構成し、前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であるか否かを判断する判断手段と、前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であると判断されたときに、オフセット調整された速度を前記表示装置に表示する表示制御手段とを備えたので、可能な限り多くの信号機を青信号で通過できるようにする車両の速度を案内することが可能でありながら、製造コストを安くすることができる。
請求項2の発明によれば、前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であると判断されたときに、前記車両がオフセット調整された区間に入った旨のメッセージを音声で出力する音声出力制御手段を備えので、ユーザは前記車両がオフセット調整された区間に入ったことを明確に認識することができる。
請求項3の発明によれば、現在位置から目的地までの最適経路を探索する経路探索手段を備え、前記経路探索手段は、オフセット調整された区間を一般道よりも優先的に選択するように構成されているので、探索された最適経路は、目的地に到達するまでに要する時間を短縮することが可能となる。
本発明の一実施形態を示すカーナビゲーションシステムのブロック図 オフセット調整された速度を表示する制御のフローチャート 表示装置の表示態様の一例を示す図 各経路のノードと重みの一例を説明する図
以下、本発明をカーナビゲーションシステムに適用した一実施形態について、図1ないし図4を参照して説明する。まず、図1は、本実施形態のカーナビゲーションシステム1の電気的構成を概略的に示すブロック図である。この図1に示すように、カーナビゲーションシステム1は、位置検出器2、地図データ入力器3、操作スイッチ群4、VICSユニット5、外部メモリ6、表示装置7、音声コントローラ8、音声認識装置9、リモコンセンサ10、及び、これらに接続された制御装置11を備えて構成されている。なお、制御装置11は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には、周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。制御装置11は、経路探索手段、判断手段および表示制御手段としての各機能を有している。
位置検出器2は、地磁気センサ12、ジャイロスコープ13、距離センサ14及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するためのGPS受信機15を有している。これらのセンサ等12〜15は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより、各々補間ながら使用するように構成されている。なお、精度によっては上述した内の一部で構成してもよく、更に、ステアリングの回転センサ、各車輪の車輪センサや、車両の傾斜センサ等を用いてもよい。
地図データ入力器3は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ及び目印データを含むナビゲーション用の各種データに加えて、音声認識装置9において認識処理を行う際に用いる辞書データを入力するための装置である。記憶媒体としては、そのデータ量からハードディスクやDVDを用いるのが一般的であると考えられるが、CD−ROM等の他の媒体を用いても良い。データ記憶媒体としてDVDを用いた場合には、このデータ入力器3はDVDプレーヤとなる。
ここで、地図データ入力器3を介して入力される地図データには、道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとが予め格納されている。
尚、オフセット調整された信号機とは、隣り合った信号機の「赤信号」、「青信号」のタイミングを調整して、車両ができる限り信号機で止まらず走行できるように調整した信号機のことであり、このような調整をオフセット調整という。そして、オフセット調整された信号機が設置されている区間と、オフセット調整された速度(この速度で車両が走行すると、できる限り信号機で止まらずに済む)とが公開されており、これらのデータに基づいて上記地図データを予め作成(または更新)しておく。
表示装置7はカラー表示装置であり、表示装置7の画面には、位置検出器2から入力された車両現在位置マークと、地図データ入力器3より入力された地図データと、更に地図上に表示する誘導経路や設定地点の目印等の付加データとを重ねて表示することができる。また、複数の選択肢を表示するメニュー画面やその中の選択肢を選んだ場合に、さらに複数の選択肢を表示するコマンド入力画面なども表示することができる。
VICSユニット5は、道路交通データを収集、管理するセンタから配信される道路交通データをビーコンまたはFM多重放送を介して受信する機能を有しており、受信したデータを制御装置11へ出力する。
また、制御装置11は、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する。)10aを介してリモコンセンサ10から、あるいは操作スイッチ群4により目的地の位置を入力すると、現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に選択して誘導経路を形成して表示する機能、いわゆる経路探索機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法としては、ダイクストラ法等の手法が知られている。操作スイッチ群4は、例えば、表示装置7と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、各種コマンドの入力に利用される。
そして、音声認識装置9は、上記操作スイッチ群4あるいはリモコン10aが手動操作により各種コマンド入力のために用いられるのに対して、利用者が音声でマイク16を介して入力することによっても同様に各種コマンドを入力できるようにするための装置である。音声認識装置9は、マイク16を介して入力された音声データに対して周知の音声認識処理を行い、音声認識結果を音声コントローラ8を介して制御装置11へ出力する。
音声コントローラ8は、制御装置11から音声出力したい音声フレーズのテキスト(メッセージ)が入力されると、その入力されたテキストの音声を合成し、この合成した音声をスピーカ17を介して出力する。音声コントローラ8は、音声出力制御手段としての機能を有している。
次に、上記した構成のカーナビゲーションシステム1における車両がオフセット調整区間を走行するときの制御(制御装置11の制御の一部)について、図2のフローチャートを参照して説明する。まず、図2の最初のステップS10において、初期設定処理として、オフセット調整区間走行中であるか否かを判定する調整区間判定フラグをOFFする。続いて、ステップS20へ進み、地図データ入力器3の地図データから現在地点より前方の複数例えば3個の交差点情報を取得する。
そして、ステップS40へ進み、上記3個の交差点情報に基づいて、3個の交差点の信号機の中に1個でも、オフセット調整された信号機があるか否かを判定する。ここで、オフセット調整された信号機が1個でもあれば、ステップS40にて「YES」へ進み、ステップS50へ進み、調整区間判定フラグがOFFであるか否かを判定する。
ここで、調整区間判定フラグがOFFであれば、ステップS50にて「YES」へ進み、ステップS60へ進み、オフセット調整された信号機のオフセット調整された速度、即ち、推奨速度を表示装置7に表示する。推奨速度が例えば60kmであったとすると、図4に示すように、表示装置7に「60km走行推奨」と表示される。これと同時に、「オフセット調整された区間に入ります。60kmで走行すると、信号で止まりにくいです。」というメッセージを音声で出力する。尚、推奨速度を表示態様は、上記態様に限られるものではなく、他の態様でも良い。音声メッセージも、他のメッセージ、例えば「60kmで運転すると、信号で停止せずに走行できます。」を出力しても良い。そして、この後は、ステップS20へ戻り、以下、上述した処理を繰り返し実行する。
一方、上記ステップS40において、オフセット調整された信号機が1個もない(即ち、3個の信号機が全てオフセット調整された信号機でない)ときには、ステップS40にて「NO」へ進み、ステップS80へ進み、調整区間判定フラグがOFFであるか否かを判断する。ここで、調整区間判定フラグがOFFのときには、ステップS80にて「YES」へ進み、ステップS20へ戻り、以下、上述した処理を繰り返し実行する。
また、上記ステップS80において、調整区間判定フラグがOFFでない(調整区間判定フラグがONである)ときには、「NO」へ進み、ステップS90へ進む。このステップS90においては、推奨速度の表示をOFFする、即ち、表示装置7に表示されている推奨速度を消去する。これと同時に、「オフセット調整された区間を出ます。」というメッセージを音声で出力する。続いて、ステップS100へ進み、調整区間判定フラグをOFFする。そして、この後は、ステップS20へ戻り、以下、上述した処理を繰り返し実行する。
このような構成の本実施形態においては、車両がオフセット調整された区間に入る直前に、図3に示すように、推奨速度(例えば60km)が表示装置7に表示されると共に、「オフセット調整された区間に入ります。60kmで走行すると、信号で止まりにくいです。」というメッセージが音声で出力される。このため、ユーザがオフセット調整された区間を走行するときに、車両の速度を推奨速度に速やかに設定することが可能になることから、ユーザーは可能な限り多くの信号機を青信号で通過することができる。そして、本実施形態の場合、地図データに、道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとを格納しておき、これらのデータを参照して上記推奨速度を表示する制御を行う構成であるので、従来構成(特許文献1参照)に比べて、装置の製造コストを大幅に安くすることができる。
また、本実施形態では、出発地点から目的地までの経路探索を実行するときに、オフセット調整された区間が経路として優先的に探索(選択)されるように構成されている。具体的には、各地点を結ぶ経路を「ノード」と定義し、それぞれのノード毎に、どれくらいの時間がかかるか?という値を「重み」として設定している。図4に、ノードと重みの例を示す。この図4に示すように、オフセット調整された区間はH(7)と設定されており、一般道C(3)、D(4)、F(4)、・・に比べて、重みが大きく設定されており、これにより経路探索時にオフセット調整された区間H(7)が経路として一般道よりも優先的に選択される構成となっている。このような設定により、少し遠回りであっても、オフセット調整された区間の道路を選択するように経路が探索される。そして、オフセット調整された区間H(7)では、車両ができるだけ信号機で止まることなくスムーズに走行することができる。尚、図4に示す例の場合、高速道路B(9)の重みが最も大きく設定されており、高速道路が最も優先的に選択されるようになっている。
また、上記実施形態では、地図データに、道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとを格納しておくように構成したが、これに限られるものではなく、センタから無線通信を介して(VICSユニット5等を用いて)上記各データを取得し、これら取得したデータに基づいてカーナビゲーションシステム1で使用している地図データを更新するように構成しても良い。
図面中、1はカーナビゲーションシステム、2は位置検出器、3は地図データ入力器、5はVICSユニット、7は表示装置、8は音声コントローラ(音声出力制御手段)、9は音声認識装置、11は制御装置(経路探索手段、判断手段、表示制御手段)、15はGPS受信機、17はスピーカを示す。

Claims (3)

  1. 車両の現在位置を検知する位置検知器と、道路地図データを含む各種データから構成された地図データと、道路地図を表示する表示装置とを備えて構成された運転支援装置において、
    道路の交差点に設置された信号機毎に、その信号機がオフセット調整された信号機であるか否かを示すデータと、オフセット調整された信号機である場合には、オフセット調整された速度の値を示すデータとを前記地図データに格納するように構成し、
    前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であるか否かを判断する判断手段と、
    前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であると判断されたときに、オフセット調整された速度を前記表示装置に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記車両の現在位置よりも前方の複数個の信号機のうちの少なくとも1つがオフセット調整された信号機であると判断されたときに、前記車両がオフセット調整された区間に入った旨のメッセージを音声で出力する音声出力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
  3. 現在位置から目的地までの最適経路を探索する経路探索手段を備え、
    前記経路探索手段は、オフセット調整された区間を一般道よりも優先的に選択するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の運転支援装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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