JP2011179544A - 終減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油が低温状態にあるときは潤滑油を攪拌して潤滑油の温度を上昇させ、潤滑油が高温状態にあるときは潤滑油の攪拌を停止することで、伝達されるトルクの損失を低減することができる終減速装置を提供すること。
【解決手段】リングギア14と噛み合うドライブピニオン15と、ドライブピニオン15を支持する第1円錐ころ軸受18、第2円錐ころ軸受19とにより構成され、第1円錐ころ軸受18の第1アウタレース61および第1インナレース62との間に挿入された第1フランジ部81と、第2円錐ころ軸受19の第2アウタレース71および第2インナレース72との間に挿入された第2フランジ部82と、連結部83を有するスリーブ22を備え、スリーブ22が、半径方向の外方に突出するとともに、軸線方向に延在するフィン84を有し、温度変化に応じて膨張および収縮自在な材料で形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、終減速装置に関し、特に、回転するリングギアが掻き上げた潤滑油で潤滑要素を潤滑するようにした終減速装置に関する。
従来、この種の終減速装置として、ディファレンシャルを収容したディファレンシャルケースと、ディファレンシャルケースを回転自在に支持するディファレンシャルキャリヤと、ディファレンシャルキャリヤに取り付けられたキャリヤカバーと、ディファレンシャルケースに固定されたリングギアと、リングギアと噛み合うドライブピニオンと、ドライブピニオンの軸部を回転自在に支持する軸受とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
この特許文献1に記載の終減速装置においては、ドライブピニオンの軸部は、外輪および内輪を有する2個の軸受で支持されている。この軸受と軸受の各内輪の間に、ドライブピニオンの軸部と一体的に回転するスペーサが設けられている。
また、このスペーサを囲む筒状のカラーがディファレンシャルキャリヤに固定され、カラーと軸部との間に油圧室が形成されている。スペーサはこの油圧室を外方室と内方室とに区画するとともに、スペーサに形成された連通孔により外方室と内方室とが連通している。
また、ディファレンシャルキャリヤ内のドライブピニオンの軸部の下方に潤滑油溜り室が設けられており、この潤滑油溜り室に溜まった潤滑油が、カラーに形成された潤滑油取入孔から油圧室の外方室および内方室に取入れられるようになっている。また、スペーサには、羽根車が一体的に取付けられており、この羽根車の回転により、油圧室内に強制的に潤滑油が取入れられるようになっている。取入れられた潤滑油は、油圧室の両側に位置する2個の軸受に供給されるようになっている。その結果、ドライブピニオンの軸部を支持する軸受が充分に潤滑されることになる。
また、特許文献2に記載の終減速装置においては、ドライブピニオンの軸部を支持する軸受と軸受との間で、ドライブピニオンの軸部の外周を囲んでスリーブが設けられている。このスリーブはドライブピニオンの軸部と一体的に回転するようになっており、このスリーブの外周に半径方向に放射状に羽根が設けられている。
また、この羽根に対向するディファレンシャルキャリヤの内壁には、渦巻形の渦室が設けられている。このディファレンシャルキャリヤにおけるドライブピニオンの軸部の下方は、潤滑油が溜まるようになっており、スリーブの羽根がこの潤滑油に浸漬している。
この構成により、ドライブピニオンが回転すると、スリーブの羽根が回転し、ドライブピニオンの下方に溜まった潤滑油が、渦室を囲むディファレンシャルキャリヤの内壁面に跳ね上げられ、潤滑油供給路を通って軸受などの潤滑部に供給され潤滑されることになる。
実開昭61−11058号公報 実開昭62−126658号公報
しかしながら、従来の特許文献1に記載の終減速装置においては、ディファレンシャルキャリヤ内の潤滑油溜り室に溜まった潤滑油が、羽根車の回転により、油圧室内に強制的に取入れられるので、ドライブピニオンの軸部を支持する軸受が潤滑されるものの、羽根車による潤滑油の攪拌抵抗の問題があった。
すなわち、羽根車による潤滑油の攪拌抵抗について考慮されていないので、この攪拌が、羽根車と一体のドライブピニオンが回転する際の抵抗となり、伝達すべきトルク(N・m)に損失が生じてしまい、ひいては車両の燃費が低下してしまうという問題があった。
特に、潤滑油溜り室に溜まった潤滑油が低温のときは、潤滑油の粘度(Pa・s)が比較的に高いので、羽根車による潤滑油の攪拌抵抗が増大してしまうという問題がある。
また、従来の特許文献2に記載の終減速装置においては、ドライブピニオンと一体回転するスリーブに羽根が設けられているので、羽根の回転により潤滑油供給路を経由した潤滑油により軸受が潤滑されるものの、特許文献1に記載の終減速装置と同様に、羽根車による潤滑油の攪拌抵抗の問題があった。
特に、終減速装置においては、ドライブピニオンとリングギヤとの噛み合いや、ドライブピニオンを支持する軸受によるトルク損失を少しでも低減することが課題となっており、特許文献1および特許文献2に記載の終減速装置の場合、この課題を解決することが困難である。
終減速装置においては、ドライブピニオンとリングギヤとの噛み合いに、比較的大きな減速比が得られるハイポイドギヤには、高荷重に耐えうる性質、いわゆる極圧性に優れた比較的粘度の高い潤滑油が使用されている。そして、この潤滑油が低温のときは、特に粘度が高くなるので、トルク損失が増大してしまい、車両の燃費が悪化してしまうことになる。したがって、終減速装置においては、いかにトルク損失を少なくするかが課題となっている。このような潤滑油の粘度が比較的に低い状態になるよう、潤滑油を攪拌して運動エネルギを摩擦熱に換えることで、車両の始動後に、早期に油温を上昇させることが考えられる。
しかしながら、潤滑油の攪拌により、油温が上昇し潤滑油の粘度が低下してトルク損失が早期に改善されるものの、油温上昇後も潤滑油の攪拌をし続けると、攪拌抵抗が増大してしまい、トルク損失の低減効果が半減してしまうという問題がある。
特に、車両が高速で運転される状態においては、潤滑油攪拌によるトルク損失が増大してしまい、ひいては燃費が悪化してしまうという問題がある。
本発明は、前述の従来の問題を解決するためになされたもので、潤滑油が低温状態にあるときは潤滑油を攪拌して潤滑油の温度を上昇させ、潤滑油が高温状態にあるときは潤滑油の攪拌を停止することで、伝達されるトルクの損失を低減することができる終減速装置を提供することを課題とする。
本発明に係る終減速装置は、上記の課題を解決するため、(1)内部に差動機構を収容するディファレンシャルケースと、前記ディファレンシャルケースを回転自在に支持するハウジングと、前記ディファレンシャルケースに固定されたリングギアと、前記ハウジングに軸受を介して回転自在に支持されるとともに、前記リングギアと噛み合うドライブピニオンとを備えた終減速装置において、前記軸受が、前記ハウジングの内周部に取付けられた第1アウタレースと、前記ドライブピニオンの外周部に取付けられた第1インナレースと、前記第1アウタレースと第1インナレースとの間に転動自在に介装された第1転動体を有する第1軸受と、前記ハウジングの内周部に取付けられた第2アウタレースと、前記ドライブピニオンの外周部に取付けられた第2インナレースと、前記第2アウタレースと第2インナレースとの間に転動自在に介装された第2転動体を有する第2軸受とにより構成され、前記第1アウタレースと前記第1インナレースとの間に挿入された第1フランジ部と、前記第2アウタレースと前記第2インナレースとの間に挿入された第2フランジ部と、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを軸線方向に連結する連結部を有するスリーブとを備え、前記スリーブが、前記連結部の外周面部に、半径方向の外方に突出するとともに、所定の厚みを有して前記軸線方向に延在する延在突出部を有し、温度変化に応じて膨張および収縮自在な材料で形成されることを特徴とする。
この構成により、スリーブが温度変化に応じて膨張および収縮自在な材料で形成されているので、スリーブが低温状態のとき、すなわち潤滑油が低温状態のとき、第1フランジ部が収縮することにより第1アウタレースから離隔して、第1アウタレースに対して半径方向に隙間が画成されるとともに、軸線方向にも隙間が画成されるので、第1フランジ部は、第1インナレースと固く嵌合し、ドライブピニオンとともに回転することができる。この回転により、周囲の潤滑油が延在突出部によって攪拌され、潤滑油の温度が上昇する。
この潤滑油の温度が上昇すると、潤滑油の粘度(Pa・s)が低下するので、ドライブピニオンの回転時の抵抗やリングギアとの噛み合いにおける抵抗が減少する。すなわち、車両の始動時におけるドライブピニオンのトルク損失が低減され、ひいては車両の燃費が向上する。
スリーブが高温状態のとき、すなわち潤滑油が高温状態のとき、第1フランジ部が熱膨張することにより、第1フランジ部は、第1インナレースから離隔して、第1インナレースに対して半径方向に隙間が画成されるとともに、第1アウタレースと固く嵌合するので、ドライブピニオンが回転しても、その静止状態が維持される。すなわち、車両が高速で運転される状態のとき、スリーブの回転が停止されるので、スリーブの回転による潤滑油の攪拌抵抗が解消される。
したがって、車両の運転時におけるドライブピニオンのトルク損失が低減され、ひいては車両の燃費が向上する。
このように、潤滑油が低温状態のときは、スリーブの延在突出部により潤滑油が攪拌され、潤滑油が高温状態になると、スリーブの延在突出部による攪拌が自動的に停止され、潤滑油の温度状態にかかわらず、ドライブピニオンのトルク損失が低減される。
このようなスリーブの攪拌動作は、電子制御装置による動作制御に基づくことなく、簡単な構造で実現されるとともに、確実に実行されるので、動作制御の煩雑さやそのための複雑な構造を不要とすることができ、製造コストが低減される。
上記(1)に記載の終減速装置において、(2)前記第1フランジ部が前記第1アウタレースおよび前記第1インナレースの線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有するとともに、前記第2フランジ部が前記第2アウタレースおよび前記第2インナレースの線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有し、前記スリーブが低温状態のとき、前記スリーブが収縮することにより、前記第1フランジ部が前記第1アウタレースから離隔して前記第1インナレースと嵌合するとともに、前記第2フランジ部が前記第2アウタレースから離隔して前記第2インナレースと嵌合するよう構成され、前記スリーブが高温状態のとき、前記スリーブが膨張することにより、前記第1フランジ部が前記第1インナレースから離隔して前記第1アウタレースと嵌合するとともに、前記第2フランジ部が前記第2インナレースから離隔して前記第2アウタレースと嵌合するよう構成されたことを特徴とする。
この構成により、第1フランジ部が、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属で形成され、例えば、第1円錐ころ軸受の第1アウタレースおよび第1インナレースよりも大きい線膨張係数を有している。また、第2フランジ部も、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属で形成され、例えば、第2円錐ころ軸受の第2アウタレースおよび第2インナレースよりも大きい線膨張係数を有している。このため、潤滑油の温度変化に応じてスリーブをより確実に膨張および収縮させることができる。したがって、潤滑油が低温のときには、潤滑油を確実に攪拌して潤滑油の温度を速やかに上昇させることができるとともに、潤滑油が高温のときには、潤滑油の攪拌抵抗を解消してドライブピニオンのトルク損失をより確実に低減することができる。
上記(2)に記載の終減速装置において、(3)前記第1フランジ部および前記第2フランジ部の少なくともいずれか一方が、前記軸線方向に貫通する貫通孔を有することを特徴とする。
この構成により、潤滑油が低温のときには、潤滑油を確実に攪拌して潤滑油の温度を速やかに上昇させることができるとともに、潤滑油が高温のときには、潤滑油の攪拌抵抗を解消してドライブピニオンのトルク損失をより確実に低減することができる。さらに、第1フランジ部および前記第2フランジ部の少なくともいずれか一方の貫通孔から、潤滑油が、例えば、第1円錐ころ軸受および第2円錐ころ軸受に流通させることができ、潤滑油の供給量を調節することができる。したがって、潤滑油の過度の供給による回転抵抗の増大を抑制することができるので、ドライブピニオンのトルク損失の増大を抑制することができる。
本発明によれば、潤滑油が低温状態にあるときは潤滑油を攪拌して潤滑油の温度を上昇させ、潤滑油が高温状態にあるときは潤滑油の攪拌を停止することで、伝達されるトルクの損失を低減することができる終減速装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る終減速装置が適用される車両の構成を示す構成図である。 図1のA−A断面を示す断面図である。 図1のB−B断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置のディファレンシャルの断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の要部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の第1軸受の拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の第2軸受の拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置における第1アウタレースの断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置における第1インナレースの断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置における第2アウタレースの断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置における第2インナレースの断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置におけるスリーブの正面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置におけるスリーブの縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の円錐ころ軸受部分の拡大断面図であり、(a)は、潤滑油が低温の状態のときの、スリーブと軸受との位置関係を示し、(b)は、潤滑油が高温の状態のときの、スリーブと軸受との位置関係を示す。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の円錐ころ軸受部分の拡大断面図であり、(a)は、潤滑油が低温の状態のときの、スリーブと軸受との位置関係を示し、(b)は、潤滑油が高温の状態のときの、スリーブと軸受との位置関係を示す。 図12のC方向から見た側面図である。 図12のD方向から見た側面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の断面図であり、終減速装置における潤滑油の流通状態を示す。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の要部の断面図であり、終減速装置における潤滑油の流通状態を示す。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の他の構造を有するスリーブの側面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の他の構造を有するスリーブの側面図である。 本発明の実施の形態に係る終減速装置の他の構造を有するスリーブの側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る終減速装置について、図面を参照して説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る終減速装置6は、車両1に搭載されている。
車両1は、エンジン2と、エンジン2の出力軸に連結され、この出力軸から出力される動力を伝達する変速機3と、左フロントドライブシャフト4Lと、この左フロントドライブシャフト4Lに連結された左前輪8Lと、右フロントドライブシャフト4Rと、この右フロントドライブシャフト4Rに連結された右前輪8Rとを含んで構成されている。
この車両1は、さらに変速機3に連結されたプロペラシャフト5と、プロペラシャフト5に連結された終減速装置6と、終減速装置6に連結された左リアドライブシャフト7Lと、この左リアドライブシャフト7Lに連結された左後輪9Lと、終減速装置6に連結された右リアドライブシャフト7Rと、この右リアドライブシャフト7Rに連結された右後輪9Rとを含んで構成されている。
終減速装置6は、図2および図3に示すように、ディファレンシャルケース11と、ディファレンシャルケース11に収容された差動機構12と、ディファレンシャルケース11にワッシャ付ボルト13により固定されたリングギア14と、リングギア14と互いの軸線が交差するよう噛み合うドライブピニオン15とにより構成されている。
また、終減速装置6は、ディファレンシャルケース11を円錐ころ軸受16、17を介して回転自在に支持するとともに、ドライブピニオン15を第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19を介して回転自在に支持するディファレンシャルキャリヤ21と、第1円錐ころ軸受18と、第2円錐ころ軸受19との間に介装されたスリーブ22およびスペーサ23と、ディファレンシャルキャリヤ21に図示しない締結具により固定されたキャリヤカバー24とを含んで構成されている。
さらに、終減速装置6は、ドライブピニオン15に連結されるコンパニオンフランジ25と、ドライブピニオン15をディファレンシャルキャリヤ21に固定するナット26と、コンパニオンフランジ25とディファレンシャルキャリヤ21との間に介装され潤滑油の漏出を防止するスリンガ27とを含んで構成されている。
本実施の形態の終減速装置6においては、本体としてのディファレンシャルキャリヤ21と蓋体としてのキャリヤカバー24とが、本発明に係る終減速装置のハウジングを構成している。
また、第1円錐ころ軸受18が第1軸受を構成し、第2円錐ころ軸受19が第2軸受を構成している。
このディファレンシャルキャリヤ21およびキャリヤカバー24の内部には、差動機構12、リングギア14、ドライブピニオン15および円錐ころ軸受16、17、第1円錐ころ軸受18、第2円錐ころ軸受19などの潤滑要素を潤滑する潤滑油が封入されている。
この潤滑油は、ディファレンシャルキャリヤ21およびキャリヤカバー24の下部6aに画成されている潤滑油貯留部28に貯留されるようになっている。また、この潤滑油が外部に漏出しないよう、ディファレンシャルキャリヤ21およびキャリヤカバー24に形成された各開口部分には、図示しないシール部材が設けられている。
この終減速装置6は、例えば、車両1が平坦な道路R上に停止した際、道路Rの路面に対して数度程度の傾きの範囲内になるよう車両1に搭載されている。したがって、車両1が平坦な道路R上に停止した際には、潤滑油貯留部28に貯留される潤滑油の油面Qが、道路Rの路面に対して略平行な状態、すなわち、水平な状態で、リングギア14の下部が潤滑油に浸漬している。
ディファレンシャルケース11は、図3および図4に示すように、高い剛性を有する金属材料からなり、ボス部31と、このボス部31と対向しボス部31の軸線と一致する軸線を有するボス部32と、ボス部31、32と一体的に形成された側壁部33と、側壁部33の外周に形成されたフランジ部34とを含んで構成されている。
ボス部31には、その軸線方向に貫通する貫通孔35が形成されるとともに、ボス部32には、貫通孔35と軸線が一致するよう形成された貫通孔36が形成されている。側壁部33には、ボス部31の軸線と直交して貫通孔37が形成されるとともに、貫通孔37に直交して貫通孔38が形成されている。また、側壁部33には、貫通孔37の軸線を中心とする球面状の支持部39が形成されており、支持部39の対向側にも球面状の支持部41が形成されている。
さらに、側壁部33には、貫通孔35、36に直交して、ディファレンシャルケース11の内部と外部とを連通する図示しない連通孔が側壁部33を貫通して形成されている。この連通孔から、差動機構12の構成要素が組み込まれるようになっている。
フランジ部34には、複数の貫通孔34aが形成されており、この貫通孔34aにはリングギア14を固定するワッシャ付ボルト13が挿通されるようになっている。
差動機構12は、ピニオンシャフト51と、ピニオンシャフト51をディファレンシャルケース11の側壁部33に固定する固定ピン52と、ピニオンシャフト51に回転自在に支持された一対のディファレンシャルピニオン53、54と、このディファレンシャルピニオン53、54と噛み合う左サイドギア55および右サイドギア56とを含んで構成されている。
この左サイドギア55は、ディファレンシャルケース11の貫通孔35に挿通された左リアドライブシャフト7Lの先端部にスプライン嵌合されており、右サイドギア56は、ディファレンシャルケース11の貫通孔36に挿通された右リアドライブシャフト7Rの先端部にスプライン嵌合されている。
この構成により、差動機構12は、左リアドライブシャフト7Lに連結された左後輪9Lと、右リアドライブシャフト7Rに連結された右後輪9Rとが異なった回転速度でそれぞれ回転することを許容している。
リングギア14は、図2ないし図4に示すように、かさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が90度をなす歯車からなり、リングギア14の軸線とドライブピニオン15の軸線とが直交するようドライブピニオン15と噛み合っている。ドライブピニオン15に伝達された動力がリングギア14を介して減速され、差動機構12に伝達されるようになっている。
リングギア14には、複数のねじ穴14aが形成されており、ワッシャ付ボルト13が挿入されるようになっている。
ドライブピニオン15は、図2に示すように、リングギア14と同様のかさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が90度をなす歯車を有する歯車部15aと、一端部で歯車部15aと一体的に形成された軸部15bとを含んで構成されている。この軸部15bの外周部で、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19を介してディファレンシャルキャリヤ21に回転自在に支持されている。ドライブピニオン15は、第2円錐ころ軸受19により、リングギア14と離隔する方向への移動が規制されており、リングギア14と歯車部15aとが所要のバックラッシになるよう調整された状態で噛み合っている。
軸部15bには、他端部でスプライン外歯15cが形成されており、スプライン外歯15cとコンパニオンフランジ25に形成されたスプライン内歯25aとが嵌合し、コンパニオンフランジ25とドライブピニオン15とが一緒に回転するようになっている。
また、軸部15bには、おねじ15dが形成されており、このおねじ15dには、ナット26が装着されてドライブピニオン15にコンパニオンフランジ25が固定されている。コンパニオンフランジ25は、図1に示すプロペラシャフト5に連結されており、エンジン2の動力がプロペラシャフト5を介してドライブピニオン15に伝達されるようになっている。
図5に示すように、第1円錐ころ軸受18は、第1アウタレース61と、第1インナレース62と、第1転動体としての第1円錐ころ63と、第1保持器64とを含んで構成されている。第1インナレース62、第1円錐ころ63および第1保持器64が回転すると、その遠心力の作用で第1アウタレース61と、第1インナレース62との間で画成される軸受内部に、軸方向における第1保持器の小径側から適量の潤滑油が供給されるようになっている。
第1アウタレース61は、図5、図6および図8に示すように、円環状に形成され、テーパ部61aと、内周部61bと、外周部61cとにより構成されている。
テーパ部61aは、第1円錐ころ63が転動する内周軌道面を有しており、内周部61bは、内径dおよび幅Wで形成されており、この内周部61bにスリーブ22が挿入されるようになっている。外周部61cは、ディファレンシャルキャリヤ21の軸受収容部21cに収容されるようになっている。
この第1アウタレース61は、優れた機械的強度を有するとともに、比較的に小さい線膨張係数(10−6/℃)を有する鋼材、例えば、SUJ2などの高炭素クロム軸受鋼(9×10−6/℃ないし11×10−6/℃)で形成されており、温度変化による形状の変化が極めて小さくなるよう構成されている。
ここで、線膨張係数(10−6/℃)とは、温度の上昇に応じて、形状が変化する割合をいい、温度が1℃変化したときに、長さが変化する割合をいう。
第1インナレース62は、図5、図6および図9に示すように、円環状に形成され、テーパ部62aと、内周部62bと、外周部62cとにより構成されている。
テーパ部62aは、第1円錐ころ63が転動する内周軌道面を有しており、内周部61bは、ドライブピニオン15の軸部15bが圧入され、第1インナレース62がドライブピニオン15と一緒に回転するようになっている。外周部62cは、外径dおよび幅Wで形成されており、スリーブ22に挿入されるようになっている。
この第1インナレース62は、第1アウタレース61と同様に、優れた機械的強度を有するとともに、比較的に小さい線膨張係数(10−6/℃)を有する鋼材、例えば、SUJ2などの高炭素クロム軸受鋼(9×10−6/℃ないし11×10−6/℃)で形成されており、温度変化による形状の変化が極めて小さくなるよう構成されている。
第1円錐ころ63は、図5および図6に示すように、円錐台形状に形成され、第1アウタレース61と第1インナレース62との間に複数個配置され、テーパ部61aの内周軌道面と、テーパ部62aの外周軌道面とに案内され滑らかに転動するようになっている。
第1保持器64は、プレス加工などの成形加工により、円錐台形状に成形された板金からなり、板厚方向に貫通する図示しない複数の方形の貫通孔を有しており、この貫通孔に各第1円錐ころ63の一部が挿入され、各第1円錐ころ63が第1アウタレース61および第1インナレース62に沿って公転する際に互いに干渉しないよう保持している。
第2円錐ころ軸受19は、図5、図7に示すように、第2アウタレース71と、第2インナレース72と、第2転動体としての第2円錐ころ73と、第2保持器74を含んで構成されている。
第2アウタレース71は、図5、図7および図10に示すように、円環状に形成され、テーパ部71aと、内周部71bと、外周部71cとにより構成されている。
テーパ部71aは、第2円錐ころ73が転動する内周軌道面を有しており、内周部71bは、内径dおよび幅Wで形成されており、この内周部71bにスリーブ22が挿入されるようになっている。外周部71cは、ディファレンシャルキャリヤ21の軸受収容部21dに収容されるようになっている。
この第2アウタレース71は、第1アウタレース61と同様に、優れた機械的強度を有するとともに、比較的に小さい線膨張係数(10−6/℃)を有する鋼材、例えば、SUJ2などの高炭素クロム軸受鋼(9×10−6/℃ないし11×10−6/℃)で形成されており、温度変化による形状の変化が極めて小さくなるよう構成されている。
第2インナレース72は、図5、図7および図11に示すように、円環状に形成され、テーパ部72aと、外周部72bと、内周部72cとにより構成されている。
テーパ部72aは、第2円錐ころ73が転動する外周軌道面を有しており、内周部72cは、ドライブピニオン15の軸部15bが圧入され、第2インナレース72がドライブピニオン15と一緒に回転するようになっている。外周部72bは、外径dおよび幅Wで形成されており、スリーブ22に挿入されるようになっている。
この第2インナレース72は、第2アウタレース71と同様に、優れた機械的強度を有するとともに、比較的に小さい線膨張係数(10−6/℃)を有する鋼材、例えば、SUJ2などの高炭素クロム軸受鋼(9×10−6/℃ないし11×10−6/℃)で形成されており、温度変化による形状の変化が極めて小さくなるよう構成されている。
第2円錐ころ73は、図5および図7に示すように、円錐台形状に形成され、第2アウタレース71と第2インナレース72との間に複数個配置され、テーパ部71aの内周軌道面と、テーパ部72aの外周軌道面とに案内され滑らかに転動するようになっている。
第2保持器74は、第1保持器64と同様に、プレス加工などの成形加工により、円錐台形状に成形された板金からなり、板厚方向に貫通する図示しない複数の方形の貫通孔を有しており、この貫通孔に各第2円錐ころ73の一部が挿入され、各第2円錐ころ73が第2アウタレース71および第2インナレース72に沿って公転する際に互いに干渉しないよう保持している。
ディファレンシャルキャリヤ21は、図2および図3に示すように、例えば、鋳鉄などの金属材料からなり、全体の厚みが薄く形成されて軽量化されるとともに、複数のリブにより補強されており、高い剛性を有している。
このディファレンシャルキャリヤ21は、図3および図5に示すように、ボス部31を支持する円錐ころ軸受16を収容する軸受収容部21aと、ボス部32を支持する円錐ころ軸受17を収容する軸受収容部21bとドライブピニオン15の軸部15bを支持する第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19をそれぞれ収容する軸受収容部21c、21dとを含んで構成されている。
また、このディファレンシャルキャリヤ21は、図2に示すように、軸受収容部21c、21dの軸線方向の反対側に開口する開口部21eを有しており、この開口部21eはキャリヤカバー24により閉塞されている。
スリーブ22は、図5および図12に示すように、第1フランジ部81と、第2フランジ部82と、連結部83と、延在突出部としてのフィン84とを含んで構成されている。
第1フランジ部81は、図12および図13に示すように、厚みtおよび外径dを有する円盤からなり、軸線方向に内径dの貫通孔81aが形成されている。また、円周方向に等間隔で複数の貫通孔81bが形成されており、各貫通孔81b内を潤滑油が流通するようになっている。
厚みtは、第1アウタレース61の内周部61bの幅Wとほぼ同じ寸法で形成され、外径dは、第1アウタレース61の内周部61bの内径dよりも僅かに小さく形成されており、第1フランジ部81は、第1アウタレース61の内周部61bに挿入されるようになっている。また、内径dは、第1インナレース62の外周部62cの外径dよりも僅かに大きく形成され、貫通孔81aに第1インナレース62の外周部62cが挿入されるようになっている。
この第1フランジ部81は、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属、例えば、アルミニウム(線膨張係数:22×10−6/℃ないし24×10−6/℃)で形成されており、温度変化により形状の変化が大きくなるよう構成されている。この第1フランジ部81は、第1円錐ころ軸受18の第1アウタレース61および第1インナレース62よりも大きい線膨張係数を有している。
そして、第1フランジ部81が、低温状態のとき、例えば、車両1が始動される際の10ないし30℃程度の温度のとき、図14(a)に示すように、第1フランジ部81が収縮することにより第1アウタレース61から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるとともに、軸線方向に隙間Sが画成されるようになっている。また、第1フランジ部81は、第1インナレース62といわゆる締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15とともに回転するようになっている。
第1フランジ部81が、高温状態のとき、例えば、車両1が走行している際の50℃程度を超える温度のとき、図14(b)に示すように、第1フランジ部81が熱膨張することにより第1インナレース62から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるようになっている。また、第1フランジ部81は、第1アウタレース61と、締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15が回転しても、その静止状態が維持されるようになっている。
第2フランジ部82は、図12および図13に示すように、厚みtおよび外径dを有する円盤からなり、軸線方向に内径dの貫通孔82aが形成されている。また、円周方向に等間隔で複数の貫通孔82bが形成されており、各貫通孔82b内を潤滑油が流通するようになっている。
厚みtは、第2アウタレース71の内周部71bの幅Wとほぼ同じ寸法で形成され、外径dは、第2アウタレース71の内周部71bの内径dよりも僅かに小さく形成されており、第2フランジ部82は、第2アウタレース71の内周部71bに挿入されるようになっている。また、内径dは、第2インナレース72の外周部72bの外径dよりも僅かに大きく形成され、貫通孔82aに第2インナレース72の外周部72bが挿入されるようになっている。
この第2フランジ部82は、第1フランジ部81と同様に、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属、例えば、アルミニウム(線膨張係数:22×10−6/℃ないし24×10−6/℃)で形成されており、温度変化により形状の変化が大きくなるよう構成されている。この第2フランジ部82は、第2円錐ころ軸受19の第2アウタレース71および第2インナレース72よりも大きい線膨張係数を有している。
そして、第2フランジ部82が、低温状態のとき、例えば、車両1が始動される際の10ないし30℃程度の温度のとき、図15(a)に示すように、第2フランジ部82が収縮することにより第2アウタレース71から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるとともに、軸線方向に隙間Sが画成されるようになっている。また、第2フランジ部82は、第2インナレース72といわゆる締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15とともに回転するようになっている。
第2フランジ部82が、高温状態のとき、例えば、車両1が走行している際の約50℃程度を超える温度のとき、図15(b)に示すように、第2フランジ部82が熱膨張することにより第2インナレース72から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるようになっている。また、第2フランジ部82は、第2アウタレース71と締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15が回転しても、その静止状態が維持されるようになっている。
連結部83は、図12および図13に示すように、円錐台形状の円筒からなり、第1フランジ部81と、第2フランジ部82とを連結するよう構成されている。また、連結部83は、第1フランジ部81の貫通孔81aと連通するとともに、第2フランジ部82の貫通孔82aと連通する貫通孔83aを有している。この貫通孔83aにはドライブピニオン15の軸部15bが挿通されるようになっている。
また、連結部83は、外周面部83bを有しており、この外周面部83bには、複数個のフィン84が設けられるようになっている。
この連結部83は、第1フランジ部81や、第2フランジ部82と同様の材料で形成されている。
フィン84は、図12、図13、図16および図17に示すように、連結部83の外周面部83bに、連結部83の半径方向の外方に突出するとともに、厚みt3を有し、軸線方向に延在して設けられている。このフィン84は、スリーブ22がディファレンシャルキャリヤ21内に組み込まれた際、軸受収容部21cとの間に隙間Sが画成され、軸受収容部21cと干渉しないようになっている。また、軸受収容部21dの間に隙間Sが画成され、軸受収容部21dと干渉しないようになっている。また、この隙間Sおよび隙間S内を潤滑油が流通することができるようになっている。
このフィン84は、スリーブ22がドライブピニオン15とともに回転する際、周囲の潤滑油を攪拌し、潤滑油の温度を上昇させるようになっている。
このスリーブ22は、第1フランジ部81、第2フランジ部82、連結部83およびフィン84を一体的に成形することにより単一構造で形成してもよく、それぞれ別個に作製して、溶接や溶着などの接合手段により接合して形成するようにしてもよい。
また、このスリーブ22は、図12に示すように、長さLで形成され、図5に示すように、第1円錐ころ軸受18の内周部61bと、第2円錐ころ軸受19の内周部71bとの間で、長さLに画成される隙間に組み込まれるようになっている。
そして、スリーブ22が、低温状態のとき、例えば、車両1が始動される際の10ないし30℃程度の温度のとき、収縮して、この長さLは、長さLに対して、L>Lとなり、第1フランジ部81および第2フランジ部が、第1アウタレース61および第2アウタレース71から離隔するよう構成されている。
第2フランジ部82が、高温状態のとき、例えば、車両1が走行している際の50ないし100℃程度の温度のとき、熱膨張することによりこの長さLは、長さLに対して、L<Lとなり、図15(b)に示すように、第1フランジ部81および第2フランジ部とが第1アウタレース61および第2アウタレース71と当接するようになっている。
スリーブ22は、耐熱性、耐油性、耐摩耗性や機械的強度に優れた、いわゆるエンジニアリングプラスチック、例えば、ポリアセタール(POM)で形成するようにしてもよい。
このポリアセタールは、アルミニウムの線膨張係数(9×10−6/℃ないし11×10−6/℃)よりも大きい線膨張係数(100×10−6/℃)を有しており、温度変化に応じた形状の変化をより大きくすることができる。また、ポリアセタールは、アルミニウムよりも比重が小さいので、慣性モーメント(Kg・m)を小さくすることができ、ドライブピニオン15の回転の負荷がより軽減される。
スペーサ23は、中央部が拡径された円筒形に形成され、ドライブピニオン15の軸部15bを囲み、第1円錐ころ軸受18の第1インナレース62と第2円錐ころ軸受19の第2インナレース72との間に挟みこまれている。このスペーサ23は、組み込みの際、塑性変形することにより、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19にその軸線方向の与圧を付与するようにしている。
キャリヤカバー24は、図2および図3に示すように、カバー部91と、フランジ部92とを有している。キャリヤカバー24は、ディファレンシャルキャリヤ21と同様、ダイキャストにより成形されたアルミニウムなどの軽量な金属材料からなり、全体の厚みが薄く形成されて軽量化されるとともに、複数のリブにより補強されており、高い剛性を有している。
カバー部91は、その内壁面でリングギア14と対向し、リングギアの一部を収容するようになっている。
フランジ部92は、図示しない複数の貫通孔を有しており、この貫通孔にディファレンシャルキャリヤ21にキャリヤカバー24を固定するボルトが挿通されるようになっている。
このボルトにより固定されると、キャリヤカバー24がディファレンシャルキャリヤ21に密着し、潤滑油が漏出しないようになっている。
本実施の形態の終減速装置6における第1アウタレース61、第1インナレース62、第2アウタレース71、第2インナレース72、第1フランジ部81、第2フランジ部82、連結部83の線膨張係数(10−6/℃)、第1アウタレース61の内径dおよび幅W、第1インナレース62の外径dおよび幅W、第2アウタレース71の内径dおよび幅W、第2インナレース72の外径dおよび幅W、第1フランジ部81の厚みt、外径dおよび内径d、第2フランジ部82の厚みt、外径dおよび内径d、隙間Sないし隙間S、長さL、長さLなどの寸法および諸元は、本実施の形態に係る終減速装置6が適用されるエンジン2の種類、仕様、構造、大きさ、形状や実験データ、シミュレーションに基づくデータに基づいて適宜選択される。
次いで、終減速装置6の動作について簡単に説明する。
図1に示すエンジン2が始動すると、エンジン2から出力される動力は、変速機3およびプロペラシャフト5を経由して、図2に示すドライブピニオン15に伝達され、ドライブピニオン15が回転する。同時に、リングギア14が回転し、図18の太線の矢印で示すように、ディファレンシャルキャリヤ21の潤滑油貯留部28内に貯留された潤滑油が掻き上げられる。
このとき、掻き上げられた潤滑油は、キャリヤカバー24の内壁面に沿って、ディファレンシャルキャリヤ21の上部に流通する。そして、ディファレンシャルキャリヤ21の上部から、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19に向かって吐出され、スリーブ22に到達する。到達した潤滑油は、図19に示すように、スリーブ22の第1フランジ部81の貫通孔81bおよび第2フランジ部82の貫通孔82bを通って、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19が潤滑される。
このとき、貫通孔81bおよび貫通孔82bにより、潤滑油の流通が絞り込まれるので、過度の潤滑油の供給が抑制され、整流されて、適度な潤滑油が、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19に供給される。これにより、第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19でのトルク損失が軽減される。
また、ディファレンシャルキャリヤ21の上部に流通した潤滑油は、さらに下方に流通し、差動機構12の内部に供給され、各潤滑要素が潤滑される。
リングギア14が回転すると、図3に示すディファレンシャルケース11が回転する。このとき、ピニオンシャフト51がディファレンシャルケース11とともに回転し、ディファレンシャルピニオン53、54がディファレンシャルケース11の軸線を中心として公転する。そして、ディファレンシャルピニオン53、54と噛み合う左サイドギア55および右サイドギア56がそれぞれ回転し、左リアドライブシャフト7Lを介して左後輪9Lが回転し、右リアドライブシャフト7Rを介して右後輪9Rが回転する。
車両1が旋回するとき、例えば、進行方向の右に旋回するとき、左後輪9Lが右後輪9Rよりも、早い速度で回転することになり、左後輪9Lと右後輪9Rとの間で回転差が生ずる。このとき、ディファレンシャルピニオン53、54およびディファレンシャルケース11の回転により、左後輪9Lと右後輪9Rとの間で回転差が許容され、それぞれ異なった回転速度で回転することができる。
この終減速装置6においては、スリーブ22が、前述のような低温状態のとき、第1フランジ部81および第2フランジ部82から離隔するとともに、第1インナレース62および第2インナレース72と締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15とともに回転する。スリーブ22が、回転すると、フィン84が回転し、周囲に供給された潤滑油を攪拌し、潤滑油の温度が上昇する。
潤滑油の温度が上昇して、スリーブ22が、前述のような高温状態になると、スリーブ22が熱膨張し、第1インナレース62および第2インナレース72から離隔する。
このとき、スリーブ22の第1フランジ部81は、第1アウタレース61と締めしろをもって固く嵌合するとともに、第2フランジ部82は、第2アウタレース71と締めしろをもって固く嵌合し、ドライブピニオン15が回転しても、その静止状態が維持される。すなわち、スリーブ22が、高温状態のとき、スリーブ22による潤滑油の攪拌が停止するので、攪拌抵抗が解消される。
本実施の形態に係る終減速装置6は、前述のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
すなわち、終減速装置6は、内部に差動機構12を収容するディファレンシャルケース11と、ディファレンシャルケース11を回転自在に支持するディファレンシャルキャリヤ21およびキャリヤカバー24と、ディファレンシャルケース11に固定されたリングギア14と、ディファレンシャルキャリヤ21に第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19を介して回転自在に支持されるとともに、リングギア14と噛み合うドライブピニオン15とを備えている。
そして、第1円錐ころ軸受18が、第1アウタレース61と、第1インナレース62と、第1転動体63を有し、第2円錐ころ軸受19が、第2アウタレース71と、第2インナレース72と、第2転動体73を有し、第1アウタレース61と第1インナレース62との間に挿入された第1フランジ部81と、第2アウタレース71と第2インナレース72との間に挿入された第2フランジ部82と、第1フランジ部81と第2フランジ部82とを連結する連結部83を有するスリーブ22を備えている。このスリーブ22は、連結部83の外周面部に、半径方向の外方に突出するとともに、厚みtの複数のフィン84を有している。
また、第1フランジ部81は、第1アウタレース61および第1インナレース62の線膨張係数(10−6/℃)よりも大きな線膨張係数を有するとともに、第2フランジ部82が第2アウタレース71および第2インナレース72の線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有し、スリーブ22が低温状態のとき、第1フランジ部81が第1アウタレース61から離隔して第1インナレース62と締めしろをもって固く嵌合するとともに、第2フランジ部82が第2アウタレース71から離隔して第2インナレース72と締めしろをもって固く嵌合するよう構成され、スリーブ22が高温状態のとき、第1フランジ部81が第1インナレース62から離隔して第1アウタレース61と固く嵌合するとともに、第2フランジ部82が第2インナレース72から離隔して第2アウタレース71と締めしろをもって固く嵌合するよう構成されている。
この終減速装置6においては、第1フランジ部81が、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属で形成されており、第1円錐ころ軸受18の第1アウタレース61および第1インナレース62よりも大きい線膨張係数を有している。また、第2フランジ部82も、比較的に大きい線膨張係数(10−6/℃)を有する金属で形成されており、第2円錐ころ軸受19の第2アウタレース71および第2インナレース72よりも大きい線膨張係数を有している。
その結果、スリーブ22が低温状態のとき、すなわち潤滑油が低温状態のとき、第1フランジ部81が収縮することにより第1アウタレース61から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるとともに、軸線方向に隙間Sが画成されるので、第1フランジ部81は、第1インナレース62と固く嵌合し、ドライブピニオン15とともに回転することができる。この回転により、フィン84が、周囲の潤滑油を攪拌することができ、潤滑油の温度を上昇させることができるという効果が得られる。
この潤滑油の温度が上昇すると、潤滑油の粘度(Pa・s)が低下するので、ドライブピニオン15の回転時の抵抗やリングギア14との噛み合いにおける抵抗が減少し、滑らかな回転が得られる。すなわち、車両1の始動時におけるドライブピニオン15のトルク損失が低減され、ひいては車両1の燃費が向上するという効果が得られる。
他方、スリーブ22が高温状態のとき、すなわち潤滑油が高温状態のとき、第1フランジ部81が熱膨張することにより、第1インナレース62から離隔して、半径方向に隙間Sが画成されるとともに、第1フランジ部81は、第1アウタレース61と固く嵌合するので、ドライブピニオン15が回転しても、その静止状態が維持されるという効果が得られる。
すなわち、車両1が高速で運転される状態のとき、スリーブ22の回転が停止されるので、スリーブ22の回転による潤滑油の攪拌抵抗が解消される。
その結果、車両1の運転時におけるドライブピニオン15のトルク損失が低減され、ひいては車両1の燃費が向上するという効果が得られる。
したがって、潤滑油が低温状態のときは、スリーブ22により潤滑油が攪拌され、潤滑油が高温状態になると、スリーブ22のフィン84による攪拌が自動的に停止され、潤滑油の温度状態にかかわらず、ドライブピニオン15のトルク損失が低減されるという効果が得られる。
このような動作は、電子制御装置による動作制御に基づくことなく、簡単な構造で実現されるとともに、確実に実行されるので、動作制御の煩雑さやそのための複雑な構造を不要とすることができ、製造コストが低減されるという効果が得られる。
本実施の形態に係る終減速装置6においては、図16に示すように、スリーブ22の第1フランジ部81を円形断面を有する貫通孔81bで形成した場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る終減速装置においては、スリーブの第1フランジ部には円形断面以外の構造で構成するようにしてもよい。
例えば、図20に示すように、スリーブ101の第1フラン部102に、その軸線方向に貫通する、略四角形の貫通孔103を形成し、第1フランジ部102を格子状のスリットで構成するようにしてもよい。この場合、潤滑油は、円形断面を有する貫通孔に比べより流通し易くなり、より多くの潤滑油を第1軸受および第2軸受に供給することができ、潤滑油の供給量を調整することができる。
また、本実施の形態に係る終減速装置6においては、図12に示すように、スリーブ22のフィン84を板状に第1フランジ部81から第2フランジ部82に繋がるように形成した場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る終減速装置においては、スリーブのフィンを板状に第1フランジ部81から第2フランジ部82に繋がる構造以外の構造で構成するようにしてもよい。
例えば、図21に示すように、スリーブ111の連結部112の外周面部に、その軸線方向に板状に形成し、第1フランジ部113から第2フランジ部114に向かって、連結部の中央部まで延在するようフィン115を形成し、逆に第2フランジ部114から第1フランジ部113に向かって、連結部の中央部まで延在するようフィン116を交互に形成した構造で構成するようにしてもよい。この場合、スリーブ22のフィン84を板状に第1フランジ部81から第2フランジ部82に繋がるように形成した形態と比較して、潤滑油をより複雑に攪拌することができ、より速やかな温度上昇が得られると考えられる。
また、図22に示すように、スリーブ121のフィン122を板状に第1フランジ部123から第2フランジ部124に繋がるように形成するとともに、軸線方向に対して徐々に傾斜して螺旋状に形成するようにしてもよい。
この場合、フィン122が螺旋状に形成されているので、攪拌時の攪拌抵抗をより少なくすることができ、攪拌時のトルク損失をより一層低減することができる。
本実施の形態に係る終減速装置6においては、図2に示すように、第1軸受および第2軸受を第1円錐ころ軸受18および第2円錐ころ軸受19で構成した場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る終減速装置においては、第1軸受および第2軸受を円錐ころ軸受以外の軸受で構成するようにしてもよい。例えば、玉軸受、円筒ころ軸受、針状ころ軸受および棒状ころ軸受などの転がり軸受で構成するようにしてもよい。
本実施の形態に係る終減速装置6においては、図1に示すように、車両1の後輪側に搭載されたいわゆるリアディファレンシャルの場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る終減速装置においては、リアディファレンシャル以外の終減速装置に適用するようにしてもよい。例えば、四輪駆動車に搭載されるセンタディファレンシャルに適用するようにしてもよく、トランスアクスルの終減速装置に適用するようにしてもよい。また、前輪駆動車ベースの四輪駆動車に搭載されるトランスファーに適用するようにしてもよい。
以上のように、本発明によれば、潤滑油が低温状態にあるときは潤滑油を攪拌して潤滑油の温度を上昇させ、潤滑油が高温状態にあるときは潤滑油の攪拌を停止することで、伝達されるトルクの損失を低減することができる終減速装置を提供することができるという効果を奏し、内部に潤滑油が貯留された終減速装置全般に有用である。
1 車両
2 エンジン
6 終減速装置
11 ディファレンシャルケース
12 差動機構
14 リングギア
15 ドライブピニオン
18 第1円錐ころ軸受(第1軸受)
19 第2円錐ころ軸受(第2軸受)
21 ディファレンシャルキャリヤ(ハウジング)
22 スリーブ
24 キャリヤカバー(ハウジング)
61 第1アウタレース
62 第1インナレース
63 第1転動体
63、112 連結部
71 第2アウタレース
72 第2インナレース
73 第2転動体
81、102、113、123 第1フランジ部
81a、81b、82a、82b 貫通孔
82、114、124 第2フランジ部
83 連結部
84、115、116、122 フィン(延在突出部)

Claims (3)

  1. 内部に差動機構を収容するディファレンシャルケースと、前記ディファレンシャルケースを回転自在に支持するハウジングと、前記ディファレンシャルケースに固定されたリングギアと、前記ハウジングに軸受を介して回転自在に支持されるとともに、前記リングギアと噛み合うドライブピニオンとを備えた終減速装置において、
    前記軸受が、前記ハウジングの内周部に取付けられた第1アウタレースと、前記ドライブピニオンの外周部に取付けられた第1インナレースと、前記第1アウタレースと第1インナレースとの間に転動自在に介装された第1転動体を有する第1軸受と、
    前記ハウジングの内周部に取付けられた第2アウタレースと、前記ドライブピニオンの外周部に取付けられた第2インナレースと、前記第2アウタレースと第2インナレースとの間に転動自在に介装された第2転動体を有する第2軸受とにより構成され、
    前記第1アウタレースと前記第1インナレースとの間に挿入された第1フランジ部と、前記第2アウタレースと前記第2インナレースとの間に挿入された第2フランジ部と、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを軸線方向に連結する連結部を有するスリーブとを備え、
    前記スリーブが、前記連結部の外周面部に、半径方向の外方に突出するとともに、所定の厚みを有して前記軸線方向に延在する延在突出部を有し、温度変化に応じて膨張および収縮自在な材料で形成されることを特徴とする終減速装置。
  2. 前記第1フランジ部が前記第1アウタレースおよび前記第1インナレースの線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有するとともに、
    前記第2フランジ部が前記第2アウタレースおよび前記第2インナレースの線膨張係数よりも大きな線膨張係数を有し、
    前記スリーブが低温状態のとき、前記スリーブが収縮することにより、前記第1フランジ部が前記第1アウタレースから離隔して前記第1インナレースと嵌合するとともに、前記第2フランジ部が前記第2アウタレースから離隔して前記第2インナレースと嵌合するよう構成され、
    前記スリーブが高温状態のとき、前記スリーブが膨張することにより、前記第1フランジ部が前記第1インナレースから離隔して前記第1アウタレースと嵌合するとともに、前記第2フランジ部が前記第2インナレースから離隔して前記第2アウタレースと嵌合するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の終減速装置。
  3. 前記第1フランジ部および前記第2フランジ部の少なくともいずれか一方が、前記軸線方向に貫通する貫通孔を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の終減速装置。
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