JP2011174635A - ボイラ管の配管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストでボイラ管の腐食を防止するとともに熱交換率を維持するボイラ管の配管構造を提供する。
【解決手段】ボイラ管1の配管構造は、ボイラ管1の表面に形成され、ボイラ管1に少なくとも耐食性を付与する耐食層6と、ボイラ管1の表面に形成され、ボイラ管1に熱を伝達する伝熱部2とを備え、耐食層6と伝熱部2がボイラ管1の周方向及び長手方向に多数混在する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボイラ管の配管構造に係り、特に、熱交換部を有するボイラ内に複数設けられるボイラ管の配管構造に関する。
熱交換部を有するボイラ内に複数設けられるボイラ管(伝熱管)には、排ガスとボイラ管内の水とが熱交換する過程で燃焼灰の付着およびスケールの生成といった現象が起こる。ボイラ管に付着した燃焼灰やスケールは、ボイラ管の熱交換率を悪化させるだけでなく、ボイラ管を腐食させる恐れがある。これを防止するために、従来、ボイラ管の表面には、耐食性を有する溶射材料が溶射されるようになっている。
産業用ボイラの耐食・耐磨耗溶射材料としては、例えば、Ni−50CrのようなNi基材料やCr/NiCrのような金属炭化物を主成分とした材料が用いられ、様々な溶射法によりコーティングされてきた。
しかし、これら耐食・耐磨耗溶射材料は、高い耐食性と耐磨耗性を有するものの、高価なニッケルや金属炭化物を含むため、ボイラの構成部材のような広い面積を対象とする場合、高コストになってしまうという問題がある。
また、耐食・耐磨耗溶射材料は、伝熱性能が低いため、耐食・耐磨耗溶射材料を用いてボイラ管の表面をコーティングすると、ボイラ管の熱交換率が低下する恐れがある。
このため、ボイラ管の熱交換率を維持するとともに、ボイラ管の腐食を防止する表面処理を施したボイラ管構造が求められている。
伝熱管の表面処理に用いられる被覆用材料ではあるが、特許文献1には、Fe−Si系化合物からなる金属製基板表面の被覆用材料が記載されている。この被覆用材料は、Si:10〜35%で、残部がFeと不可避不純物からなる合金であり、溶射材料として用いられる。
また、特許文献2には、アルカリシリケートを含むコーティングゾルを支持体に塗布し、その後、塗布剤に2段階の熱的圧縮を加えてガラス質層へ変成させるコーティング手法が記載されている。
特開2009−068069号公報 特開2007−521984号公報
しかしながら、特許文献1に記載される被覆用材料は、溶射により伝熱管に直接塗布しており、ボイラ管の熱交換率維持について指摘されていない。
また、特許文献2は、塗布剤に2段階の熱的圧縮を加えてガラス質層へ変成させるので、作業が困難で変成の際に手間が生じ、コストがかかる。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、低コストでボイラ管の腐食を防止するとともに熱交換率を維持するボイラ管の配管構造を提供することを目的とする。
本発明に係るボイラ管の配管構造は、熱交換部を有するボイラ内に複数設けられるボイラ管の配管構造において、前記ボイラ管の表面に形成され、前記ボイラ管に少なくとも耐食性を付与する耐食層と、前記ボイラ管の表面に形成され、前記ボイラ管に熱を伝達する伝熱部とを備え、前記耐食層と前記伝熱部が前記ボイラ管の周方向及び長手方向に多数混在することを特徴とする。
このボイラ管の配管構造では、耐食層と伝熱部がボイラ管の周方向及び長手方向に多数混在しているので、ボイラ管の耐食とボイラ管の熱交換率維持を両立することができる。また、従来のNi基材料や金属炭化物を主成分とした材料を用いることなく、表面処理できるのでコストを低減することが可能となる。
上記ボイラ管の配管構造において、前記伝熱部は、前記ボイラ管の表面に突設して複数形成されてもよい。
これにより、ボイラ管の表面に突設している伝熱部が耐食層による伝熱阻害の影響を軽減することができるので、ボイラ管の耐食とボイラ管の熱交換率維持を両立することができる。
あるいは、前記伝熱部は、前記ボイラ管の表面に沿って形成されるメッシュ構造であってもよい。
この場合、ボイラ管の表面に沿って形成されるメッシュ構造が耐食層による伝熱阻害の影響を軽減することができるので、ボイラ管の耐食とボイラ管の熱交換率維持を両立することができる。
上記ボイラ管の配管構造において、前記耐食層は、前記ボイラ管の表面に常温で硬化するコーティング材を被覆することによって形成されてもよい。
これにより、バインダー(固着材)を用いることなく、常温で膜材を硬化させることができるので、耐食層の形成が容易であり、コーティング費用を低減させることができる。
本発明では、耐食層と伝熱部がボイラ管の周方向及び長手方向に多数混在しているので、ボイラ管の耐食とボイラ管の熱交換率維持を両立することができる。また、従来のNi基材料や金属炭化物を主成分とした材料を用いることなく、表面処理できるのでコストを低減することが可能となる。
実施形態1のボイラ管の配管構造の一例を示す一部断面図である。 図1の伝熱管の最外層部を示す一部拡大図である。 実施形態2のボイラ管の配管構造の一例を示す外観図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
[実施形態1]
図1は、実施形態1のボイラ管の配管構造の一例を示す一部断面図である。図2は、図1の伝熱管の最外層部を示す一部拡大図である。
ボイラ管1は、図1に示すように、主に、耐食層6と、伝熱部2とから構成される。ボイラ管1は、熱交換部を有するボイラ内に複数設けられる鋼管である。ボイラ管1の材料は、特に限定されないが、例えば、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼であってもよい。
なお、本実施形態のボイラ管1では、厚さを1.2〜12.5mmとしてもよい。
耐食層6は、ボイラ管1の表面に形成され、ボイラ管1に少なくとも耐食性を付与する。具体的には、耐食層6は耐食性の他に、例えば、耐摩耗性を付与するものであってもよい。
また、耐食層6は、伝熱性能が低いため、伝熱部2に塗布されないように留意し、ボイラ管1の基材面4に塗布する。
耐食層6は、ボイラ管の表面に常温で硬化するコーティング材を被覆することによって形成されてもよい。これにより、バインダーを用いることなく、常温で膜材を硬化させることができるので、耐食層の形成が容易であり、コーティング費用を低減させることができる。
具体的には、耐食層6は、例えば、常温硬化可能なガラス繊維であってもよいし、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ)であってもよい。
パーヒドロポリシラザンは、−(SiHNH)−を基本ユニットとして有しており、常温で緻密なシリカ(SiO)に転化する。例えば、図2に示すように、パーヒドロポリシラザンは、OH基を有する物質と反応して加水分解され、常温でシリカに転化し、伝熱管1の基材面4を被覆する。
−(SiHNH)− + 2HO → SiO + 2H
なお、耐食層6としてガラス繊維を用いた場合、耐食層6の厚さは、10〜100μmであってもよい。
伝熱部2は、ボイラ管1の表面に形成され、ボイラ管1に熱を伝達する。伝熱部2は、図1に示すように、ボイラ管1の表面に突設して複数形成されてもよい。
これにより、ボイラ管1の表面に突設している伝熱部2が耐食層6による伝熱阻害の影響を軽減することができる。
なお、図1には、伝熱部2として、伝熱管2の基材面4に周方向及び長手方向に複数設けられるスタッドを図示している。スタッドの形状は、特に限定されず、略円柱形状であってもよいし、先端部に向かって先細る略円錐形状であってもよい。
また、図示しないが、伝熱部2は伝熱管2の表面に形成されるフィンであってもよい。
上述のようにして形成される耐食層6および伝熱部2は、ボイラ管1の周方向及び長手方向に多数混在する。また、伝熱部2が耐食層6によって全て覆われないように少なくとも一部露出して設けられることが好ましい。
本実施形態のボイラ管の配管構造では、耐食層6と伝熱部2とがボイラ管1の周方向及び長手方向に多数混在しているので、ボイラ管1の耐食とボイラ管1の熱交換率維持を両立することができる。また、従来のNi基材料や金属炭化物を主成分とした材料を用いることなく、表面処理できるのでコストを低減することが可能となる。
[実施形態2]
次に、実施形態2に係るボイラ管の配管構造について説明する。図3は、実施形態2のボイラ管の配管構造の一例を示す外観図である。
実施形態2では、伝熱部2が異なる点を除けば、実施形態1で説明したボイラ管の配管構造と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
伝熱部は、図2に示すように、ボイラ管1の表面に沿って形成されるメッシュ構造8であってもよい。
メッシュ構造8の伝熱部を形成するには、まず、耐食層6を形成するコーティング材がボイラ管1の基材面4に付着しないように、予めボイラ管1の表面に網目状のマスキングを施す。その後、ボイラ管1の表面にマスキングをした状態で、常温硬化可能なガラス繊維などのコーティング材を塗布する。次いで、コーティング材の硬化が始まる前に、マスキングを剥がすことにより、メッシュ構造8の伝熱部である基材面4を露出させることができる。
上述のようにしてボイラ管1の表面に沿って形成されるメッシュ構造8が耐食層6による伝熱阻害の影響を軽減することができるので、ボイラ管1の耐食とボイラ管1の熱交換率維持を両立することができる。
1 ボイラ管
2 伝熱部(スタッド)
4 基材面
6 耐食層
8 メッシュ構造

Claims (4)

  1. 熱交換部を有するボイラ内に複数設けられるボイラ管の配管構造において、
    前記ボイラ管の表面に形成され、前記ボイラ管に少なくとも耐食性を付与する耐食層と、前記ボイラ管の表面に形成され、前記ボイラ管に熱を伝達する伝熱部とを備え、
    前記耐食層と前記伝熱部が前記ボイラ管の周方向及び長手方向に多数混在することを特徴とするボイラ管の配管構造。
  2. 前記伝熱部は、前記ボイラ管の表面に突設して複数形成されることを特徴とする請求項1に記載のボイラ管の配管構造。
  3. 前記伝熱部は、前記ボイラ管の表面に沿って形成されるメッシュ構造であることを特徴とする請求項1に記載のボイラ管の配管構造。
  4. 前記耐食層は、前記ボイラ管の表面に常温で硬化するコーティング材を被覆することによって形成されることを特徴とする請求項1乃至3に記載のボイラ管の配管構造。
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