JP2011172620A - 血管を間欠的に閉塞するための埋込み可能な装置 - Google Patents

血管を間欠的に閉塞するための埋込み可能な装置 Download PDF

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Abstract

【課題】治療費が低減され、治療中に医師による恒久的な医療的管理が必要とされないことを趣旨として、従来技術から知られた血管を間欠的に閉塞するための装置を改善すること。
【解決手段】血管2、特に臓器系から出る静脈を間欠的に閉塞するための、埋込み可能な装置であって、間欠的閉塞するために弁状可能であり、血管2内に位置決め可能な閉塞手段3と、少なくとも1つの生理学的測定値を持続的又は周期的に検出するための、少なくとも1つのセンサ5と、少なくとも1つの生理学的測定値が供給され、前記測定値に応じて間欠的閉塞を制御するように閉塞手段3と協働する、埋込み可能な制御装置4と、閉塞手段3とは別個であり、血管2と動作可能に連結することができ、閉塞手段3を血管2に対して位置決めするために閉塞手段が固定される、埋込み可能な係留手段9とを備える、埋込み可能な装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、血管、特に臓器系から出る静脈を間欠的に閉塞するための、埋込み可能な装置に関する。
心筋に供給される動脈血は、健康な心臓組織を通過しながらそこに栄養分を与えることができるが、虚血組織に到達することが困難である。結果的に、虚血組織への栄養分の供給、及びそのような虚血組織からの代謝による異化物質の排出が、阻害される。これに関連して、逆行性灌流により虚血組織に血液を供給することが提案されてきた。冠静脈中の血液の逆行性灌流は、特に、開心手術中の心筋保護の分野において重要な役割を果たす。典型的なそのような介入は、たとえば、動脈硬化により狭窄した冠動脈のバルーン拡張などを含む。経皮経管的冠動脈形成術(PTCA)としても知られるその方法は、X線制御下における冠動脈狭窄の区域内へのバルーン・カテーテルの導入、及び、カテーテル端部上に位置するバルーンの膨張による動脈硬化性粥腫の圧迫を含む。バルーンの拡張中は、その動脈内の下流における組織への酸素含有血液の供給は行われず、拡張が30秒より長く続くと既に、心筋の虚血性領域内の機能的変化を検出することができる。心筋の虚血保護の結果起こる問題はまた、たとえば粥腫切除術、冠動脈エンドプロテーゼ、及びレーザ適用など、冠動脈血管新生のための他の介入においても生じる。心筋領域への供給不足はまた、急性心筋梗塞においても存在する。
短時間の虚血保護に関しては、関連する虚血心筋領域の静脈内への、動脈血又は他の栄養流体の逆行注入が以前から行われてきた。それを行う際に、血液は、それぞれの静脈を通して虚血領域の栄養毛細管内へと給送されて、その区域内の心筋に酸素及び基質を供給する。
圧力を制御し冠静脈洞の間欠的閉塞を実行することができる、冠静脈の逆行注入のための装置が、米国特許第4,934,996号から知られてきた。その装置は、たとえば膨張可能なバルーン・カテーテル、冠静脈洞内の流体圧力を測定するための圧力測定ユニット、及び、閉塞手段が閉塞を始動又は解放するためのトリガ信号を発生する制御ユニットなど、洞を閉塞するための手段を備える。制御ユニットは、冠静脈洞内の圧力最大値が各心拍中に測定され、連続する心拍の圧力最大値のプラトー値が算定により推定され、冠静脈洞内の閉塞が圧力最大値のプラトー値に基づいて解放されるように考案される。
冠静脈洞の閉塞により圧力上昇が生じ、その結果、血液がそれぞれの静脈を通り虚血性領域の栄養毛細管内へと逆行灌流させられて、その領域への栄養分の供給が可能になる。閉塞の解放時に、逆行灌流された血液が勢いよく流出し、代謝による老廃物が同時に運び出される。米国特許第4,934,996号による方法では、収縮期圧曲線がこうして、各心拍中の冠静脈洞内の圧力最大値の測定に基づいて推定され、間欠的閉塞が、収縮期圧曲線のプラトー値に応じて制御される。推定される収縮期圧曲線の推移は、心臓の機能に関する判定も可能にし、たとえば曲線の勾配は、心臓の収縮性を反映する。曲線の勾配は当然、プラトー値の高さにも影響を及ぼし、より低いプラトー値は、より平坦な曲線で到達され、前記プラトーは結局、健康な心臓と比較すると、閉塞の誘導時に長時間後に到達される。また、冠血管が、PTCA又はステント配置などの介入行為中に、一時的に又は合併症のためより長時間にわたり閉塞される場合、圧力曲線がよりゆっくりと上昇し、より長い時間をかけてプラトーに到達するように、曲線の変化が生じる。
血管、及び特に冠静脈洞を間欠的に閉塞するための方法はまた、WO03/008018A2、WO2005/120602Al、及びWO2005/120601Alからも知られてきた。そのような方法は、急性心筋梗塞にも適用可能であり、静脈からの流出を周期的に閉塞することにより、梗塞領域を減少させることが実現可能であることが証明されている。
血液が良好に供給されている領域の冠静脈から、供給の乏しい血管域内へと血液を方向転換することもまた、既に提案されている。
これまでに知られている装置は専ら、外科的介入中の患者の一時的な治療に適している。そのような介入は原則として、かなりの費用を要し、閉塞されるべき血管内に閉塞装置を配置するため以外にも医師を必要とする。閉塞装置の操作にも、恒久的な医療的管理が必要となる。間欠的閉塞中に、たとえば閉塞される血管内の圧力など、臨界パラメータが監視されなければならず、且つ、状態の所望の改善、特に心臓の機能の向上が治療により実際に生じたかに関して、生理学的測定値が持続的に分析されなければならない。さらに、治療、すなわち間欠的閉塞手順を何時に終了することができるかが、測定値に基づいて決定されなければならない。
従来技術から知られる、血管を間欠的に閉塞するための方法及び装置に関する欠点は、ほとんどの場合、患者が重篤な症状を有するより前、すなわち既に不可逆的な損傷が既に生じていると思われるときより前に、治療を実施することができないことである。特有の生理学的パラメータが患者特有の所望の値からわずかに逸脱するときに既に、血管の間欠的閉塞を予防的に適用することは、原則的に不可能である。
本発明は、治療費が低減され、治療中に医師による恒久的な医療的管理が必要とされないことを趣旨とするもので、従来技術から知られた血管を間欠的に閉塞するための装置を改善することを目的とする。
本発明はさらに、間欠的閉塞の制御を大幅に自動化することを目的とする。前記制御は、最適な治療結果が達成されるように行われなければならない。
この目的を解決するために、本発明は、血管、特に、たとえば冠静脈洞など臓器系から出る静脈を、間欠的に閉塞するための埋込み可能な装置を提供する。本発明によれば、この装置は、
間欠的閉塞のために作動可能であり、血管内に位置決め可能な閉塞手段と、
少なくとも1つの生理学的測定値を持続的又は周期的に検出するための、少なくとも1つのセンサと、
少なくとも1つの生理学的測定値が供給され、前記測定値に応じて間欠的閉塞を制御するように閉塞手段と協働する、埋込み可能な制御装置と、
閉塞手段とは別個であり、血管と操作可能に連結することができ、閉塞手段を血管に対して位置決めするために閉塞手段が固定される、埋込み可能な係留手段とを備える。
この埋込み可能な装置は、自律動作に必要なすべての構成要素を備える。間欠的閉塞するために作動可能であり血管内に位置決め可能な閉塞手段に加えて、埋込み可能な装置は、少なくとも1つのセンサにより検出された測定値に応じて閉塞手段を制御することを可能にするように、少なくとも1つのセンサ並びに制御装置を備える。この制御は、たとえば、米国特許第4,934,996号、WO03/008018A2、WO2005/120602Al、及びWO2005/120601Alに記載されるような、圧力依存制御を含む。この制御は特に、血管が閉塞手段によって閉鎖される最適な時間、及び血管が再び解放される最適な時間の決定を含む。間欠的閉塞は、複数の交互に実行される閉塞期及び解放期を含む。さらに、本発明による装置は、閉塞手段とは別個の係留手段を備え、この係留手段を用いて閉塞手段を、血管内に、且つ血管に対して位置決めすることができる。この係留手段を用いることにより、血管内で長期間にわたり、閉塞手段を留置し完全に自動的に動作させることができるようなやり方で、閉塞手段及び場合によっては少なくとも1つのセンサを、特に軸方向で耐久的に固定することが実現可能となる。こうして患者の治療は、医師による単一の外科的介入、すなわち本発明による装置の患者の血管内への埋込みのみを必要とし、前記埋込みは、閉塞手段のみでなく、少なくとも1つのセンサ、制御手段、及び係留手段も包含する。埋込み後に、患者は、血管の間欠的閉塞が要求に従って行われる状態で病院を離れることができる。これに関して、間欠的閉鎖の開始が、たとえば患者自身により、又は医師により外部でトリガされること、或いは、少なくとも1つのセンサによって検出される測定値に基づいて自動トリガが行われることが考えられる。
従来技術による間欠的閉塞装置では、間欠的閉塞は、血管内に導入され、血管を閉塞するために拡張され、閉塞を解放するために収縮される、バルーンを用いて実行されていた。バルーンの拡張及び収縮は、バルーン内に給送され再び吸い出される、気体又は液体媒体によって行われていた。そのような閉塞手段は、一方では、液体又は気体媒体のための適当な容器を患者の体内に設けなければならず、もう一方では、バルーンの破裂、従って媒体の流出の危険性が高すぎるので、恒久的な埋込みに必ずしも適していない。本発明による装置の好ましいさらなる発展形態によれば、閉塞手段は従って、油圧的又は空圧的に動作させられず、好ましくは電気的に作動可能な駆動装置を有する機械的又は電気的に駆動される閉塞手段として構成される。閉塞手段用のそのような機械的又は電気的駆動装置は、容易に埋め込むことができ、駆動装置を電気的に作動するために提供されるべき電気エネルギー供給部だけを必要とする。この電気エネルギー供給部は、ペースメーカと同様のやり方で、患者の体内の適当な場所に埋め込むことができ、閉塞手段及び閉塞手段の駆動装置への電気接続配線が、体内に通される。この電気エネルギー供給部はたとえば、単一構成要素部品を形成するように制御装置内に一体化することができ、こうして外科的介入に伴う費用が低減される。
機械的又は電気的に駆動される閉塞手段は、様々な構成を考えることができる。好ましい構成によれば、閉塞手段は、たとえば、電気的に作動可能な弁を含むことができる。この閉塞手段は、好ましくは、たとえば電磁石によって形成される、電気的に作動可能なアクチュエータを含むことができる。アクチュエータは、少なくとも1つの構成要素部品と協働することができ、この少なくとも1つの構成要素部品は、アクチュエータ又は電磁石の動作に応じて、血管を閉塞する位置と血管を解放する位置との間で移動可能である。アクチュエータは、たとえば、折畳み可能な膜と協働することができる。別の実施例によれば、アクチュエータは、傘のように拡げられ且つ閉じられる、係止部材と協働することができる。
アクチュエータが形状記憶材料によって形成される構成もまた、考えることができる。そのような材料の形状は、たとえば、加えられる電圧又は温度に応じて変化する。電気活性ポリマーも、これに関連して使用することができる。
別の構成では、たとえば導電性プラスチック製の、少なくとも1つの弁を製作することができ、その弁はそれ自体を、それぞれの電荷状態に応じて、たとえばさらなる弁など対抗部材から押し離すことができ、すなわちその弁は、閉位置と開位置との間で運動可能である。そのような機構は、たとえば、心臓弁に関連して知られてきた。
閉塞手段が、血管が閉塞される閉位置と血管が閉塞されない開位置との間で運動可能な、少なくとも1つの部品を備える構成では、好ましいさらなる発展形態は、電気的に作動されると可動部品と協働して閉じる向きに作用する力を加える、アクチュエータを提供する。その結果、鬱滞した血液の優勢な圧力によりアクチュエータの起こりうる故障が引き起こされた際に、可動部品が自動リセットされて、血液がその後妨げられずに血管を通って流れることを可能にすることを保証するように、可動部品は、血管内の血流の抵抗に逆らって閉じる向きに動かされ、従って閉位置へと運ばれる。従って、本発明による装置の動作安全性は、大幅に高められる。
閉塞手段の適当な係留を達成するために、係留手段は、好ましくは、血管インプラントとして、特に径方向に拡張可能なステントとして設計される。そのようなステントは、血管手術において一般に知られており、原則的に、縮小された外径を有する圧縮された形でそれぞれの血管内へと導入可能であり、所望の位置に到達した後に、拡大された外径を有する拡張された形にすることができるように設計される。拡張された状態で、ステントは、とった位置に確実に固定されるように、制御された径方向の圧力を血管の内壁に対して加える。保持力は、たとえば螺旋構造などステント・ジャケットの特別な構造により、又は外部ジャケット上の摩擦強化手段により、高めることができる。
アクチュエータの少なくとも一部を、ステント内に受けることができる。
代替構成によれば、人工血管によって形成される係留手段が提供される。この場合、本発明による装置の埋込みは、血管の一部を人工血管で置換することを含み、この人工血管は、人工血管に連結された閉塞手段を係留することを可能にするように、隣接する天然血管区域に連結される。
好ましいやり方では、この構成は、係留手段が閉塞手段用の受容空間を備え、又は形成するように、さらに発展させられる。この場合閉塞手段は、たとえばステント又は人工血管など係留手段内に直接配置されて、インプラントが既に製作されたユニットとして埋込み可能であるという利点をもたらす。
既に述べたように、閉塞手段の制御は、少なくとも1つの生理学的測定値に応じて実行される。これに関連して、この構成は好ましくは、少なくとも1つの生理学的測定値の検出を所定の時間間隔で行うためのタイミング要素が設けられるように、さらに発展させられる。所定の時間間隔が短いほど、制御はより精密である。その理由は、それぞれの最も新しい測定値は、そのような制御に基づいて測定されるからである。
好ましいやり方では、生理学的測定値及び/又は閉鎖手順を保存するための、記憶装置が設けられ、この記憶装置は、記憶装置の内容を無線伝送するための送信機に接続される。この場合たとえば、記憶装置に格納されたデータを無線で読み出すため、並びに、患者及び/又は主治医がデータ分析又は評価を実施することを可能にするために、外部評価機器を設けることができる。こうして、単純なやり方で、埋込み可能な装置の機能モードを点検し、定期診断を提供することが可能になる。
閉塞装置の制御は、様々な方法で実行することができる。好ましいやり方では、センサが、流体圧力、流体体積、流量、電気抵抗、電気インピーダンス、心電図(ECG)を確立するための心臓電流、並びに/或いは、血液の酸素飽和度又はpH又は乳酸含有量など代謝パラメータを検出するように構成されるものとする。そうすることにより、これらのパラメータのうちの1つ又はいくつかを測定することができる。通常、それぞれの測定値は、閉塞手段のための適当な制御信号を発生するために、算定又は統計評価へと供給されなければならない。このセンサは、特に閉塞手段上又は閉塞手段付近の閉塞される血管内、或いは、電力供給部及び/又は制御装置を擁する、別個であるが同様に埋込み可能な血管外のユニット内の、いずれかに配置することができる。いくつかのセンサが設けられる場合、少なくとも1つのセンサを血管内に配置することができ、少なくとも別のセンサを前記別個のユニット内に配置することができる。
本発明の根本的な目的はさらに、血管が交互に閉塞及び解放される、血管、特に臓器系を出る静脈を間欠的に閉塞することを含む、心臓又は循環障害を治療するための方法により達成することができる。この方法は、患者の少なくとも1つの生理学的値の大きさが時間間隔ごと又は連続的に決定され、それぞれの測定値が保存され、測定値系列が得られることと、測定値系列の算定、及び特に統計評価が行われることと、間欠的閉鎖が評価結果に応じて開始又は終了されることとを特徴とする。
この方法を実行するために、血管、特に臓器系から出る静脈を間欠的に閉塞するための装置が、本発明のさらなる態様により設けられ、この装置は、
間欠的閉塞のために作動させることができる閉塞手段と、
閉塞手段に接続された制御手段と、
少なくとも1つの生理学的測定値を持続的又は周期的に検出するための、少なくとも1つのセンサと、
センサによる供給を受け、測定値系列を保存するようになされた測定値記憶装置とを備え、測定値系列は、制御装置へと供給され、この制御装置は、測定値系列の算定評価及び特に統計評価を行うように構成され、且つ、評価結果に応じて間欠的閉塞を開始又は終了させるように閉塞手段と協働する。
前記方法及び装置は、完全に自動化された動作を可能にすると同時に、測定値系列の算定評価及び特に統計評価に基づいて、血管の間欠的閉塞による治療をそれぞれ開始及び終了することができる最適な時間を、決定することを可能にする。そのような自動化された動作は、特に、閉塞手段が血管内に恒久的に埋め込まれる場合に必要とされる。その理由は、こうした場合、医師による処置がもはや、原則的に不可能となるからである。従って制御装置は、間欠的閉塞による治療を行うべきかどうか、及びどのくらいの長さで行うべきかを、検出された測定値に基づいて決定する必要がある。この目的のために、測定値系列の算定評価及び特に統計評価が、本発明によって提供され、ここで間欠的閉塞の手順は、評価結果に応じて開始又は終了される。既に述べたように、間欠的閉塞の手順はこの場合、一連の交互の、血管が閉塞される閉塞期及び血管が解放される解放期を含む。
治療の開始時間及び終了時間のできる限り精密な決定を可能にするために、好ましいさらなる発展形態によれば、算定評価は、毎回の測定値決定後に行われるものとする。こうして算定評価は、評価結果の持続的な更新を行うように、最も新しい測定値を考慮に入れる。
算定評価自体は、様々な方法で実現することができる。手順の第1の好ましいモードによれば、測定値系列の算定評価は、測定値系列の個々の測定値を、変換後測定値系列が得られるように、変換後測定値へと変換することを含む。変換は、たとえば、評価に使用される生理学的値を直接測定することができない場合に必要となる。本発明の文脈における測定可能な量とは、好ましくは、血管のその区域内の血圧、血管のその区域内の血液質量又は体積流量、電気抵抗、導電性、特に心臓及び/又は肺内の、血管のその区域内の電気インピーダンス、ECG、並びに/或いは、たとえば血液の酸素飽和度、及び/又は乳酸含有量若しくはpHなど代謝パラメータを含む。
さらに好ましい動作モードによれば、測定値系列の算定評価は、1組の差値が得られるように、測定値系列のそれぞれ最後2つの測定値の差、又は変換後測定値系列のそれぞれ最後2つの変換後測定値の差を、決定することを含む。この文脈における評価は、所与の差が生じたときに間欠的閉塞が開始され又は終了されるということにおいて、実現することができる。そのような測定値のそのような跳躍挙動は、血管又は心臓の危機的状態を示すことがあり、そのため治療の即時開始を要求する。ただし、測定値の散在的な跳躍は、たとえば測定値検出の誤差などによる、異常値とみなされることもある。評価においてそのような異常値をいずれも考慮に入れないために、算定評価は、好ましくは、統計評価を含むことができ、その統計評価により、傾向の認識がもたらされ、短期的な異常値が抑制される。
測定値系列の算定評価は、所与の絶対限界値を超過し又は限界値にとどかないときに、血管又は心臓の許容不可能又は危機的状態を検出するために、個々の測定値を前記限界値と比較することを含むことができる。
或いは、相対的限界値に注目することもでき、これに関する構成は、好ましくは、測定値系列の算定評価が差値系列の累積差の決定を含むように、さらに発展させられる。累積差は、測定値系列の最後の測定値と最初の測定値の間の差を反映する。
さらに好ましい動作モードによれば、測定値系列の算定評価は、導関数系列が得られるように、測定値系列の測定値における、又は変換後測定値系列の変換後測定値における、時間当たりの変化を決定することを含む。時間単位当たりの測定値における変化は、変化の速度を反映し、従って、経時的な測定値カーブの第1の導関数に対応する。
たとえば血圧、血液の体積又は質量流量など、測定値の数は、心拍周期とともに変化し、原則として、1回の心拍中のそれぞれの最大値又は最小値のみが、評価のために注目される。従って、さらに好ましい発展形態は、測定値系列の算定評価が、測定値系列、変換後測定値系列、差値系列、及び/又は導関数系列の値の、極大値及び/又は極小値の決定を含むこと、並びに、1組の極値が、それぞれ極大値又は極小値から形成されることを企図する。
さらに、測定値、或いはそれぞれの心拍中に生じる極大値及び/又は極小値が、閉塞期中の各心拍とともに上昇又は下降するということが、頻繁に起こる。これに関連して、閉塞期中に生じる最大値のみを、評価のために使用することが有利となることがある。従って、別の好ましい動作モードは、閉塞中にそれぞれ生じる上述の値の最大値又は最小値が、それぞれ極大値又は極小値として選択されることを企図する。
測定された値又は測定値系列の算定評価が内部で実行される制御装置は、閉塞装置と様々なやり方で協働することができ、間欠的閉塞を開始又は終了する時間も、様々なやり方で決定可能である。好ましいさらなる発展形態によれば、本発明に関連して、測定値系列の算定評価は、測定値系列、変換後測定値系列、差値系列、導関数系列、及び/又は極値系列、並びに/或いは累積差の値の、所与の限界値との比較を含み、間欠的閉塞は、その限界値の到達時に開始される。間欠的閉塞が行われない休止状態では、測定値の算定評価中に、所与の限界値が到達されたかどうかが監視される。たとえば、測定によって、心臓の収縮性を監視することができる。さらに、ECGにおいて変化する特徴により、たとえば「ST評価」と呼ばれるものなどにより、虚血を診断することが可能である。収縮性又は「ST評価」が、患者によって決まる所定の値とすることができる限界値に到達し、又はそれより低くなる場合、閉塞装置が作動させられて間欠的閉塞を実行する。間欠的閉塞の開始は、たとえば血液の酸素飽和度を用いて、又はpH及び特に乳酸含有量を用いて決定することもできる。
間欠的閉塞の最適な開始時間を決定する別のやり方は、胸郭の、又は肺など胸郭の区域の、電気インピーダンスを決定することである。電気インピーダンスは、検出される区域の流体容量と反比例し、そのため、たとえば、肺内の血液の鬱滞を生じる左心の機能不全を、電気インピーダンスにより検出することができる。これに関連して、WO2008/070818A2を参照されたい。
間欠的閉塞中も、測定値は上記のように同様に評価され、それにより、間欠的閉塞を終了する最適な時間が決定されなければならない。これに関連して、好ましいさらなる発展形態は、測定値系列の算定評価が、測定値系列、変換後測定値系列、差値系列、導関数系列、及び/又はその一連の極値の、プラトー値の認識又は推定を含み、間欠的閉塞が、プラトー値にて、又はプラトー値の所定のパーセンテージにて終了されることを企図する。プラトー値の達成は、特徴的な測定値が変化し、安定した最終値に到達したことを示す。そのような「定常状態」に到達したとき、本来臨界値より低く下げられ、又は臨界値より高く上げられていた生理学的パラメータは、安定した正常値に再び到達し、そのため間欠的閉塞手順を終了することができる。
好ましいさらなる発展形態では、評価が、間欠的閉塞の最後の開始又は終了後にそれぞれ検出される測定値のみに基づくように、間欠的閉塞の開始及び/又は終了時に、新規の測定値系列が再び開始される。
ただし、決定された測定値は、間欠的閉塞の開始及び終了を決定するためにのみ使用することができるのではなく、間欠的閉塞の個々の閉塞期及び解放期を制御するためにも用いることができる。これに関連して、好ましくは、血管の閉塞中に決定される測定値がそれぞれ、別々の算定評価を受け、間欠的閉塞の個々の閉塞期が、その評価結果に応じて終了される。同じことが解放期にも当てはまり、好ましくは、血管の解放中に決定される測定値はそれぞれ、別々の算定評価を受け、間欠的閉塞の個々の解放期が、その評価結果に応じて終了される。
以下で、図面に概略的に示される例示的な実施例により、本発明をより詳細に説明する。
埋め込まれた状態の本発明による埋込み可能な装置を示す。 埋込み可能な閉塞装置を示す断面図である。 圧力センサによって提供される圧力曲線を示す図である。 圧力曲線の第1の導関数を示す図である。 圧力曲線及び第1の導関数の極大値に近似する曲線を示す図である。 複数の閉塞期及び解放期にわたる、図3及び図4による曲線を示す図である。
図1には、ヒトの心臓1が概略的に示されている。冠静脈洞2内に、冠静脈洞2を間欠的に閉塞するために作動させることができる閉塞手段3が配置されている。閉塞手段を作動させるための制御手段が、4で示される。制御装置4には、センサ5の測定値が配線を介して供給される。センサ5は、たとえば、冠静脈洞内の圧力を測定する血圧センサとして設計される。制御装置4にはさらに、電極6が接続されており、それにより電流パルスを発生することができる。心臓1及び肺(図示せず)に関して、電極6と正反対に配置されるセンサ7を用いて、胸郭、又は心臓1及び肺の、電気インピーダンスを検出することができ、それにより、心臓1の収縮性に関する判定が可能になる。さらに、冠静脈洞内の血液の導電率を測定するように働くセンサ22を設けることができるが、血液の導電率は心臓の収縮性の尺度であることが、研究により明らかになっている。センサ5及び7からの測定値は、制御装置4において評価され、評価結果に応じて、閉塞手段3が作動される。特に、個々の閉塞期及び解放期の長さが、間欠的閉塞中に決定される。測定値に基づいて、間欠的閉塞を開始及び終了するための最適な時間が、さらに決定される。正確な制御アルゴリズムを、図3から図6に例として示す。
制御装置4及び場合によっては閉塞手段3の電力供給部が、8で示される。
図2は、冠静脈洞を詳細に示しており、ステントとして設計された係留手段9が、冠静脈洞2内に挿入されていることが明らかである。ステント9は、冠静脈洞2の内壁と協働して、ステント9をその定位置に固定する。閉塞手段3が開かれた状態での血流の方向が、10で示される。ステント9は、冠静脈洞2内の圧力を測定する圧力センサ5を担持する。閉塞手段は、少なくとも2つの弁状構成要素部品11を備え、この弁状構成要素部品11は、冠静脈洞2が閉塞される閉位置と、冠静脈洞が開かれ、すなわち閉塞されない開位置との間で運動可能である。弁状構成要素部品の運動は、枢動によって行うことができる。図2は、中間位置にある弁状構成要素部品11を示す。閉塞するためには、弁状構成要素部品11は、矢印10の向きに反して閉位置へと枢動させられ、電力負荷によりその位置に保持される。電力負荷が停止され、すなわち閉塞手段の作動が終了させられるとすぐに、弁状構成要素部品11は、優勢な血圧により自動的に押し開かれて、それにより冠静脈洞が自動的に開く。そのような構成により、冠静脈洞2が、たとえば電源の消耗などにより起こりうる機能不全が生じた場合に、そのような機能不全によって生体に損傷が生じないように、自動的に開くことになる。
閉塞期中に閉塞手段が冠静脈洞2を閉じるとき、血液は、冠静脈洞2内に鬱滞し、周囲組織内へと逆行灌流する。後続の解放期中に閉塞手段を開くとき、鬱滞した血液が押し流される。交互の閉塞期及び解放期は、測定に基づいて状況の改善が確認されるまで繰り返される。
ステント9は、2本の電気配線12と接続されており、そのうちの一方が、センサ5の測定値を制御装置4へと送信し、配線12のもう一方が、閉塞手段を電気的に作動させるように働く。
図3は、圧力センサ5によって検出された測定値を示す。圧力曲線は、圧力推移を時間とともにmmHgで示す。各心拍において生じる圧力最大値は、15で示される圧力最大値が上方プラトー値に到達するまで、閉塞期13中に各心拍とともに上昇することが明らかである。解放期14中に、圧力は急激に降下して、圧力最大値を下方プラトー値に到達させる。圧力最大値15は、1組の極値を形成する。圧力最大値15を、曲線16(閉塞期)及び曲線17(解放期)によって近似することができる。この近似は、好ましくは、最小誤差二乗法に従って行われる。個々の閉塞期及び解放期の持続時間の選択は、近似された曲線16、17に基づいて行うことができる。
ただし、個々の閉塞期及び解放期の持続時間の選択は、圧力曲線の時間導関数dp/dtに基づいて行うこともできる。圧力曲線の第1の導関数dp/dtを、図4に示す。曲線は、ここでも各心拍中に生じる、第1の導関数の極大値及び極小値を示す。極大値の点は、圧力上昇が最も急速に生じる時間を示す。極小値の点は、圧力降下が最も急速に生じる時間を示す。図4は、第1の導関数の極大値に近似する曲線18、及び第1の導関数の極小値に近似する曲線19を示す。第1の導関数における連続的な心拍において生じる第1の導関数の最大値は、閉塞期中に点20にて最大値に到達するまで上昇し、その後再び減少することが明らかである。同じことが、連続的な心拍にて生じる第1の導関数の最小値の点21にも当てはまる。点20及び21は、近似曲線18及び19の導関数をゼロにして算定することにより決定することができる。
圧力曲線(すなわち曲線18)の時間導関数dp/dtの正値は、心臓の収縮性の指標として働き、閉塞期13は、収縮性が最大に到達したときに終了される。ただし、心臓の収縮性は、圧力曲線の時間導関数dp/dtによってのみ決定することができるのではなく、代わりに、センサ22により検出される冠静脈洞内の血液の導電性に基づいて決定することもできる。
図5には、圧力曲線の極大値に近似する曲線16、及び圧力曲線の第1の導関数dp/dtの極大値に近似する曲線18が表される。曲線18の最大値20が、曲線16のプラトー値よりも、かなり良好に認識可能でより明確な、閉塞期の終了のための基準点を提供することが明らかである。
時間導関数dp/dtの負値もまた、それぞれの閉塞期を終了させる最適な時間を決定するために使用することができる。時間導関数dp/dtの負値は、心臓の弛緩期の指標として働く。最大圧力降下速度の時間(各心拍中に生じる第1の導関数のそれぞれの極小値の時間)は、実際に、心臓の等容性弛緩期の開始時である。閉塞期が長くかかりすぎる場合、等容性弛緩期が短縮されることになる。そのような短縮を防ぐために、閉塞期は、時間通り終了されなければならない。これは、圧力曲線の第1の導関数を極小値に関して持続的に評価して、心臓電流(ECG)の決定と組み合わせて、弛緩期の持続期間の算定及び傾向認識の達成を可能にすることにより、実現されることになる。
図6は、複数の連続的な閉塞期及び解放期についての、圧力曲線及びそれぞれの第1の導関数dp/dtを示す。近似曲線18及び19も図示され、それぞれ個々の閉塞期中に生じる最大値20及び最小値21が示される。最大値20及び最小値21から、1組の極値をそれぞれ形成することができ、間欠的閉塞を終了させるための最適な時間を評価に基づいて決定するために、この極値系列をそれぞれ、最大値又は最小値の発達に関して評価することができる。間欠的閉塞による治療がうまく進行することにより、点20の値を、1つの閉塞期から次の閉塞期へと増大させることができ、又は少なくとも、複数の閉塞期にわたり認識可能な、前記値の上昇へと向かう傾向をもたらすことができる。点20の値の増大により、心筋収縮性の上昇に関する判定が可能になる。点20の値が、所与の所望の値又はプラトー値に到達するとき、間欠的閉塞、従って治療を、終了することができる。
ただし、間欠的閉塞による治療中により頻繁に観察されるのは、点21の値の低下である。点21の値は、心臓の弛緩の拡張期を表す。この値がより低くなると、左心室圧力降下速度がより高くなり、すなわち、拡張中に閉塞された冠静脈洞内の圧力降下がより急速になる。間欠的閉塞の終了時間の決定は、このように点21の値に応じて行うこともできる。間欠的閉塞、従って治療は、たとえば、点21の値が所与の所望の値又はプラトー値に到達するときに終了することができる。
点20の値の変化と点21の値の変化の評価の組み合わせさえも、有用となり得る。
たとえば電気インピーダンスの測定値、或いは、胸郭並びに特に心臓及び/又は肺の導電性が、その領域内の流体容量の上昇を示す場合に、定義された生理的パラメータの持続的な監視が、心臓機能が低下したことを明らかにする場合、さらなる治療が、後に再び必要となることがある。

Claims (32)

  1. 血管、特に臓器系から出る静脈を間欠的に閉塞するための、埋込み可能な装置であって、
    間欠的閉塞するために作動可能であり、血管(2)内に位置決め可能な閉塞手段(3)と、
    少なくとも1つの生理学的測定値を持続的又は周期的に検出するための、少なくとも1つのセンサ(5)と、
    前記少なくとも1つの生理学的測定値が供給され、前記測定値に応じて前記間欠的閉塞を制御するように前記閉塞手段(3)と協働する、埋込み可能な制御装置(4)と、
    前記閉塞手段(3)とは別個であり、前記血管(2)と動作可能に連結することができ、前記閉塞手段(3)を前記血管(2)に対して位置決めするために前記閉塞手段が固定される、埋込み可能な係留手段(9)とを備える、埋込み可能な装置。
  2. 前記閉塞手段(3)が、機械的又は電気的に駆動される閉塞手段(3)として構成され、前記駆動が、好ましくは電気的に作動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の埋込み可能な装置。
  3. 前記閉塞手段(3)が、電気エネルギー供給部(8)と接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の埋込み可能な装置。
  4. 前記閉塞手段(3)が、電気的に作動可能な弁を備えることを特徴とする、請求項2又は3に記載の埋込み可能な装置。
  5. 前記閉塞手段(3)が、電気的に作動可能なアクチュエータを備えることを特徴とする、請求項2、3、又は4に記載の埋込み可能な装置。
  6. 前記アクチュエータが、電磁石によって形成されることを特徴とする、請求項4に記載の埋込み可能な装置。
  7. 前記閉塞手段(3)は、前記血管(2)が閉塞される閉位置と前記血管(2)が閉塞されない開位置との間で移動可能である、少なくとも1つの部品(11)を備え、前記アクチュエータは、電気的に作動されると、前記可動部品(11)と協働して、閉じる向きに作用する力を加えることを特徴とする、請求項5又は6に記載の埋込み可能な装置。
  8. 前記係留手段(9)が、血管インプラントとして、特に径方向に拡張可能なステントとして設計されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  9. 前記係留手段が、人工血管によって形成されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  10. 前記係留手段(9)が、前記閉塞手段(3)用の受容空間を備え、又は形成することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  11. 前記少なくとも1つの生理学的測定値の検出を所定の時間間隔で行うために、タイミング要素が設けられることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  12. 前記生理学的測定値及び/又は前記閉塞手順を保存するための記憶装置が設けられ、前記記憶装置が、記憶内容を無線伝送するための送信機と接続されることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  13. 前記センサ(5、6、7)が、流体圧力、流体体積、流量、電気抵抗、電気インピーダンス、心電図(ECG)を確立するための心臓電流、並びに/或いは、たとえば血液の酸素飽和度又はpH又は乳酸含有量など代謝パラメータを検出するように構成されることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置。
  14. 間欠的閉塞するために作動可能な閉塞手段(3)と、
    前記閉塞手段(3)に接続される制御装置(4)と、
    少なくとも1つの生理学的測定値を持続的又は周期的に検出するための、少なくとも1つのセンサ(5、6、7)と、
    前記センサから測定値を受け、測定値系列を保存するようになされる、測定値記憶装置とを備える、血管、特に前記臓器系から出る静脈の前記間欠的閉塞するための装置であって、
    前記測定値系列が、前記制御装置(4)に供給され、前記制御装置(4)が、前記測定値系列を算定及び特に統計的評価するように構成され、且つ、前記閉塞手段(3)と協働して前記間欠的閉塞を前記評価結果に応じて開始又は終了することを特徴とする装置。
  15. 前記制御装置(4)が、毎回の測定値決定後に、算定評価を行うように構成されることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  16. 前記制御装置(4)が、前記測定値系列の前記個々の測定値を、変換後測定値系列を得るように変換後測定値に変換するための変換回路を備えることを特徴とする、請求項14又は15に記載の装置。
  17. 前記制御装置(4)が、1組の差値が得られるように、前記測定値系列のそれぞれの最後2つの測定値の差、又は前記変換後測定値系列のそれぞれの最後2つの変換後測定値の差を決定するように構成されることを特徴とする、請求項14、15、又は16に記載の装置。
  18. 前記制御装置(4)が、差値の前記組の累積差を決定するように構成されることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
  19. 前記制御装置(4)が、導関数系列が得られるように、前記測定値系列の前記測定値における、又は前記得られた測定値系列の前記変換後測定値における、時間単位ごとの変化を決定するように構成されることを特徴とする、請求項14から18までのいずれか一項に記載の装置。
  20. 前記制御装置(4)が、前記測定値系列、前記変換後測定値系列、前記差値系列、及び/又は前記導関数系列の、極大値(15)及び/又は極小値を決定し、且つ、前記極大値(15)又は極小値それぞれから一連の極値(16、17、18、19)を形成するように構成されることを特徴とする、請求項14から19までのいずれか一項に記載の装置。
  21. 前記制御装置(4)が、閉塞中にそれぞれ生じる前記値の最大値(20)又は最小値(21)が、それぞれ前記極大値又は極小値として選択されるように構成されることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
  22. 制御装置(4)が、前記測定値系列、前記変換後測定値系列、前記差値系列、前記導関数系列、及び/又は前記極値系列の前記値、及び/又は前記累積差を、所与の限界値と比較するための比較回路を備え、前記限界値の達成時に前記間欠的閉塞を開始するように前記閉塞手段と協働することを特徴とする、請求項14から21までのいずれか一項に記載の装置。
  23. 前記制御装置(4)が、前記測定値系列、前記変換後測定値系列、前記差値系列、及び/又は前記導関数系列、及び/又は前記極値系列の前記値の、プラトー値を認識又は推定するように構成され、前記プラトー値の達成時又は前記プラトー値の所定のパーセンテージにて前記間欠的閉塞を終了するように前記閉塞手段と協働することを特徴とする、請求項14から22までのいずれか一項に記載の装置。
  24. 前記制御装置(4)は、新規の測定値系列が、前記間欠的閉鎖の前記開始時及び/又は終了時からそれぞれ始められるように前記閉塞手段と協働することを特徴とする、請求項14から23までのいずれか一項に記載の装置。
  25. 前記センサ(5、6、7)が、前記血管(2)内の前記血圧、前記血管(2)の前記区域における前記血液質量又は体積流量、前記電気抵抗、前記導電性、特に前記心臓(1)及び/又は肺内の、前記血管(2)の前記区域の前記電気インピーダンス、前記ECG、並びに/或いは、たとえば前記血液の前記酸素飽和度及び/又は乳酸含有量又はpHなど代謝パラメータを検出するように構成されることを特徴とする、請求項14から24までのいずれか一項に記載の装置。
  26. 前記センサが、電流パルスを発生するための電極(6)を備えることを特徴とする、請求項14から25までのいずれか一項に記載の装置。
  27. 前記ECGを評価するための、特にST評価を認識するための、評価回路が設けられることを特徴とする、請求項14から26までのいずれか一項に記載の装置。
  28. 前記制御装置(4)が、前記血管(2)の前記閉塞中に決定される前記測定値をそれぞれ別々に算定評価する、特に、請求項16から20のうちの少なくとも1つのやり方でそれぞれ別々に評価するように構成され、前記評価結果に応じて前記閉塞を終了するように前記閉塞手段(3)と協働することを特徴とする、請求項14から27までのいずれか一項に記載の装置。
  29. 前記制御装置(4)が、前記血管(2)の前記解放中に決定される前記測定値をそれぞれ別々に算定評価する、特に、請求項16から20のうちの少なくとも1つのやり方でそれぞれ別々に評価するように構成され、前記評価結果に応じて前記閉塞を開始するように前記閉塞手段(3)と協働することを特徴とする、請求項14から28までのいずれか一項に記載の装置。
  30. 前記センサが、血圧センサ(5)として構成され、前記閉塞される血管内に位置決め可能であり、前記制御装置が、限界値の達成時に前記閉塞を解放するように前記閉塞手段と協働することを特徴とする、請求項14から29までのいずれか一項に記載の装置。
  31. 前記血管(2)が、前記冠静脈洞であることを特徴とする、請求項14から30までのいずれか一項に記載の装置。
  32. 前記装置が、請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の埋込み可能な装置として設計されることを特徴とする、請求項14から31までのいずれか一項に記載の装置。
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