JP2011172430A - 回転電機とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定子鉄心に絶縁性のボビンを介してコイル線が巻回された固定子を互いに隣接する固定子の巻回方向を変えて複数配設し、その外側に界磁として永久磁石を使用した回転子を配した回転電機において、コイル線が弛み難い構造の回転電機を提供すると共に、固定子間を渡る渡線の弛みを防止し、組み付け時の断線が起こり難く、作業性の良い回転電機の製造方法を提供する。
【解決手段】渡線迂回手段として、コイル線を巻回するコイルボビンの中心側フランジ部の一部を延設した舌片部104を設けて、複数の固定子1A、1B間に巻回されたコイル線の巻始めと巻終わりとを繋ぐ渡線を舌片部104の内外を迂回させ渡線の実長さよりも実配線距離を長くして渡線を引き締める。
【選択図】図1

Description

本発明は、同期電動機や同期発電機などの回転電機及びその製造方法に関し、特に、回転電機として、固定子鉄心に絶縁性のボビンを介してコイル線が巻回された固定子を互いに隣接する固定子の巻回方向を変えて複数配設し、その外側に界磁として永久磁石を使用した回転子を配した永久磁石同期発電機又は始動発電機に好適なものである。
特許文献1には、コアに取り付けられたコイルボビンにコイルを巻回させるとともに、上記コアを複数個帯状に連結させた連結ステータを有する回転電機において、上記コイルボビンに巻始め用のコイル挿入溝、巻終わり用のコイル挿入溝及び中央凸部を設け、上記巻終わり用のコイル挿入溝側に対応するコア側面に沿って巻始めるとともに、上記巻始め用のコイル挿入溝に対応するコア側面に沿って巻かれてきた上記コイルの巻終わりを、上記凸部に巻かれるようにして上記巻終わり用のコイル挿入溝に入り込み固定して、巻線コイルを強固に固定して、そのたるみを防止すると共に、巻線密度の向上を図った回転電機が開示されている。
特許文献2には、ステータと、このステータに空隙を介して対向配置されたロータとを有する回転電機であって、前記ステータは、ステータコアと、このステータコアに組み込まれた多相のステータコイルとを備えており、前記ステータコアは、分割された複数のコア片を結合することにより形成されたものであって、前記ステータコイルは、前記コア片のティース部の外周の装着されるコイルボビンの上に、集中巻きで巻回されると共に、互いに隣接するティース部には、同相であって、巻回方向が異なるコイルが連続して巻回されており、さらに、第1の前記ティース部に巻回された第1の固定子コイルと、第2の前記ティース部に巻回された第2の固定子コイルとを接続する渡り線は、前記コイルボビンの軸方向の端部を含み、この端部よりも軸方向の中心側に位置させることにより軸方向の長さを短縮可能とした回転電機、ステータコイルの製造方法及び電動パワーステアリング用モータが開示されている。
ところが、特許文献1にあるような従来の回転電機の製造方法においては、巻始め用のコイル挿入溝、巻終わり用のコイル挿入溝のそれぞれにコイルの巻始めと巻終わりとをコイルを巻回する作業ごとに行わなければならず、作業効率が低下する虞がある。また、特許文献1にあるような、連結ステータの内側に回転子が配設される構造の場合には、隣接するステータの巻終わり用コイル挿入溝と巻始め用コイル挿入溝との間を渡る渡り線はコイルボビンの外側に位置し、連結ステータを丸めたときには、周方向に引っぱられるので、予め渡り線を長く設定しておく必要があり、材料の無駄となる虞がある。
さらに、このような巻始め用コイル挿入溝と巻終わり用コイル挿入溝とにコイルを入り込み固定する構造を、ティース部を中心コアに打ち込み固定された複数のステータコアに巻線方向を交互に変えたコイル線を巻回して固定子とし、その外側に界磁として永久磁石を用いて、周方向に極性を交互に変えて配設して回転子とした回転電機に適用した場合、隣接するステータの巻終わり用コイル挿入溝と巻始め用コイル挿入溝とを渡る渡線が、中心コア側となる。したがって、連結ステータを丸めたときには、隣接するステータの巻終わり用コイル挿入溝と巻始め用コイル挿入溝との距離が短くなるので渡線が余剰となり、ステータコアに巻回されたコイル線が弛む虞がある。
また、中心コアにティース部を打ち込む際に、弛んだ渡線が咬み込まれて断線される虞もある。
特許文献2にあるような従来の回転電機の製造方法では、巻回する度ごとに隣り合うステータコイルの位置を相対的にずらして渡線の弛みを防止しているので、巻回する度ごとに隣り合うステータコイルの位置を相対的にずらすために固定し直さなければならず、作業効率が悪くなる虞がある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、中心コアにティース部が打ち込み固定された固定子鉄心に絶縁性のコイルボビンを介してコイル線が巻回された固定子を互いに隣接する固定子の巻回方向を変えて放射状に複数配設し、その外側に界磁として永久磁石を使用した回転子を配した回転電機において、コイル線が弛み難い構造の回転電機を提供すると共に、固定子間を渡る渡線の弛みを防止し、組み付け時の断線が起こり難く、作業性の良い回転電機の製造方法を提供する。
第1の発明では、中心コアにティース部が打ち込み固定された固定子鉄心に絶縁性のコイルボビンを介してコイル線が巻回された固定子を互いに隣接する固定子の巻回方向を変えて放射状に複数配設し、その外側に界磁として永久磁石を使用した回転子を配した回転電機において、
上記コイルボビンが、少なくとも中心コア側の端面に、中心コアとコイル線とを絶縁する中心側フランジ部を具備し、
上記複数の固定子間に巻回されたコイル線の巻始めと巻終わりとを繋ぐ渡線を上記コイル線が回巻きされている上記中心側フランジ部の内側に位置すると共に、上記フランジ部の上記中心コアに接触しない位置において上記渡線の一部を上記フランジ部の内側から外側を通って再び内側に戻る渡線迂回手段を設ける(請求項1)。
第1の発明によれば、上記フランジ部の内外を迂回させた分だけ、配線距離が長くなるので上記渡線が引締められ、上記固定子鉄心に巻回されたコイル線の弛みを防止できる。
さらに、上記迂回手段は、上記フランジ部の上記中心コアに接触しない位置に設けられているので、上記ティース部を上記中心コアに打ち込み固定する際に、上記中心コアと上記ティース部との間に咬み込まれて断線される虞がない。
具体的には、第2の発明のように、上記渡線迂回手段として、隣り合う固定子の内、少なくともいずれか一方のコイルボビンのフランジ部の一部を外側に向かって延設した舌片部を設けて、上記渡線の一部を該舌片部の内外を迂回させても良い(請求項2)。
第2の発明によれば、固定子間を繋ぐ渡線を上記中心側フランジ部の内外を迂回させて、コイル線の弛みを防止すると共に、上記ティース部を上記中心コアに組み付ける際に断線の虞のない信頼性の高い回転電機が実現可能となる。
また、第3の発明のように、上記渡線迂回手段として、隣り合う固定子の内、少なくとも一方の中心側フランジ部を縦方向に引き伸ばした延設部を設け、該延設部に、溝状の渡線挿通部を穿設しても良い(請求項3)。
第3の発明によれば、実際の渡線の長さに応じて渡線挿通部の延設部への食い込み長さを調整することにより、容易に迂回距離を調整できるので渡線の弛みを確実に解消できる。
第4の発明では、上記渡線の内、一の固定子のコイルボビンの下方から隣接する他の固定子の上方へ繋がれる渡線を一の固定子のコイルボビンの中心側フランジ部に設けた渡線迂回手段を迂回させ、一の固定子のコイルボビンの上方から隣接する他の固定子の下方へ繋がれる渡線を一の固定子のコイルボビンの中心側フランジ部に設けた渡線迂回手段を迂回させる(請求項4)。
第4の発明によれば、固定子間を繋ぐ渡線を上記中心側フランジ部の内外を迂回させて、コイル線の弛みを防止すると共に、上記ティース部を上記中心コアに組み付ける際に断線の虞のない信頼性の高い回転電機が実現可能となるのに加え、渡線を迂回させる方向が常に一方向となるので渡線の迂回作業が容易となる。
第5の発明では、上記コイルボビンを絶縁性弾性部材によって形成する(請求項5)。
第5の発明によれば、上記コイルボビンに設けられた渡線迂回手段を迂回する渡線が伸びたり、実際の長さにバラツキがあったりしても、上記渡線に作用するテンションによって上記迂回手段が弾性的に撓み変形するので、渡線の伸びや渡線の長さのバラツキが吸収され、渡線の弛みを確実に解消できる。
第6の発明では、少なくとも、第1の固定子と第2の固定子とに巻回方向を交互に変えて連続的にコイル線を巻回するコイル線巻回工程と、コイル線の巻回が終了した複数の固定子を放射状に並べて、そのティース部を中心コアに打ち込み固定する固定子組み付け工程とを有する回転電機の製造方法であって、上記コイル線巻回工程が、第1の固定子と第2の固定子とを繋ぐ渡線を上記固定子の中心コアと接触しない位置で上記第1の固定子の中心側フランジ部か上記第2の固定子の中心側フランジ部のいずれかの内外を迂回させる渡線迂回工程を具備する(請求項6)。
第6の発明によれば、渡線が上記コイル線巻回工程中に引き締められると共に、固定子の中心側、即ち、ティース部が露出する側が、引き寄せられ、直線状に並んだ複数の固定子が連結されたものがティース部を中心側にして円弧状に徐々に丸めることができるので、上記固定子組み付け工程において、渡線が中心コアに接触して断線する虞がなく、コイル線の巻回方向を交互に変えた複数の固定子が放射状に並んで連結された固定子を極めて効率良く製造できる。
(a)は、本発明の第1の実施形態における回転電機として示す同期発電機の概要を表す平面図、(b)は、断面図、(c)は、本図(a)中A−Aに沿った要部拡大断面図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の要部を示し、(a)は、一部断面図、(b)は、本図(a)中A−Aに沿った断面図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の渡線迂回手段を有する第1の固定子の概要を示す展開斜視図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の渡線迂回手段を設けていない第2の固定子の概要を示す展開斜視図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の製造方法の内、巻き線工程について(a)〜(c)の順を追って示す平面図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の製造方法の内、渡線引締工程について(a)〜(c)の順を追って示す平面図。 本発明の第1の実施形態における回転電機の製造方法の内、渡線引締工程の全体概要を示す平面図。 本発明の第2の実施形態における回転電機の概要を示し、(a)は、渡線引締め前の状態を示す一部断面図、(b)は、本図(a)中A−Aにおける矢視断面図、(c)は、渡線引き締め後の状態を示す一部断面図、(d)は、本図(c)中B−Bに沿った矢視断面図。 本発明の第3の実施形態における回転電機の概要を示し、(a)は、渡線引締め前の状態を示す一部断面図、(b)は、本図(a)中A−Aにおける矢視断面図、(c)は、渡線引き締め後の状態を示す一部断面図、(d)は、本図(c)中B−Bに沿った矢視断面図。
図1、図2を参照して、本発明の第1の実施形態における回転電機として、図略の自動二輪車エンジン等の内燃機関のクランク軸60に連結され、固定子鉄心として中心コア30に放射状に打ち込み固定され、放射状に複数配設されたステータコア12に交互に巻回方向を変えてコイル20R、20Lを巻回して固定子(ステータ)1A、1Bを構成し、その外側に界磁として永久磁石40S、40Nの極性を周方向に交互に変えて配設した回転子4とによって構成される単相同期式発電機(ACG)400の概要を説明する。
ACG400の中心に配設した中心コア30の周方向に複数のステータコア12が放射状に並べられ、ステータコア12のティース部121が打ち込み固定されている。
第1の固定子1Bのコイル線の巻き終わりEと第2の固定子1Aのコイル線の巻始めSと繋ぐ渡線は、本発明の要部である渡線迂回手段として、第2の固定子1Aの中心コア側に位置する中心側フランジ部102Aに設けられた舌片部104の内側から渡線導出路106を通って舌片部104の外側に引き出され、再び、渡線導入路105を通って舌片部104の内側に引き込まれている。
図2(a)、(b)に示すように、第1の固定子1Bのコイル線の巻き終わりEと第2の固定子1Aのコイル線の巻始めSと繋ぐ渡線PLBAの一部が、舌片部104の内外を迂回することにより、渡線PLBAの実長さに比べ、第1の固定子1Bのコイル線の巻き終わりEと第2の固定子1Aのコイル線の巻始めSとの実配線距離が長くなり、渡線PLBAの弛みを解消することができる。
さらに、図1(c)に示すように、ステータコア12のティース部121が中心コア30に打ち込まれている位置よりも上方の位置において、渡線が舌片部104の内外を迂回しているので、ティース部121を中心コア30のティース部固定溝31に打ち込む際に、咬み込まれる虞がない。
また、ステータコア12とコイル線20Rとの絶縁を図ると共に、コイル線20Rを巻回し易くするために、両端に中心側フランジ部102Aと外径側フランジ部103の設けられた絶縁性のコイルボビン10Aは、樹脂等の絶縁性弾性部材を用いて形成されており、可撓性、弾性を有している。
したがって、中心側フランジ部102Aの一部を引き伸ばすように延設された舌片部104が可撓性、弾性を有しているので、渡線PLBAに作用するテンションに応じて弾性的に変形し、渡線PLBAの伸びや、渡線PLBAの実際の長さのバラツキを吸収することができるので、コイル線20R、20Lが弛む虞がなくなる。
なお、第1の固定子1Bの巻終わりEと第2の固定子1Aの巻始めSとを繋ぐ渡線PLBAと同様に、第2の固定子1Aの巻終わりEと第1の固定子1Bの巻始めSとを繋ぐ渡線PLABも、舌片部104の内外を迂回することによって引き締められ、渡線PLABの弛みを解消することができる。
本発明の要部である第1の実施形態におけるACG400に用いられる、固定子1A、1Bの構成の詳細及び、固定子1A、1Bの製造方法について、図3から図7を参照して説明する。
本発明の要部である渡線引締部として、舌片部104を形成した固定子1Aは、図3に示すように、鉄心として設けたステータコア12とその周囲を多くコイルボビン10A、11と、コイルボビン10A、11を介して巻回されたコイル線20Rとによって構成されている。
ステータコア12は、平板状の珪素鋼板を複数枚積層した構造で、一端に中心コア30へ打ち込み固定するためのティース部121が形成されている。
コイルボビン10A、11は、ステータコア12のステータコア基部120の外周を覆うように略筒状に形成され、両端若しくは少なくとも中心側の端面に外側に向かって張り出す、中心側フランジ部102A、112及び外径側フランジ部103、113が形成されている。
なお、本実施形態においては、図3(a)に示すように、ステータコア12への組み付けを容易にするため、コイルボビン10Aとコイルボビン11とに半割にした断面略コ字型に形成され、ステータコア12を上下から挟み込んでそれぞれのステータコア収納部100内に保持する構造となっている。
また、ステータコア基部120及びコイルボビン胴部101は、それぞれの側面が外径側から中心側に向かって幅が狭くなるように先端先細りに形成されている。このため、コイル線20Rが回転電機の外径方向に弛むことがないので、外径側フランジ部103、113を廃した構成としても良い。
コイルボビン10Aの中心側フランジ部102Aには、本発明の要部である、渡線迂回手段として、中心側フランジ部102Aの一部を外側に向かって舌片状に引き伸ばした、舌片部104が形成され、舌片部104の中央に舌片部104を2分するように、溝状の渡線挿通部105が形成されている。
図3(b)に示すように、ステータコア12をコイルボビン10A、11によって挟持し、次いで図3(c)に示すように、その周囲にコイル線20を巻回する。このとき、巻始めSが、舌片部104が形成されたコイルボビン10Aのフランジ102A側に位置するように巻回を開始され、図c(d)に示すように、巻終わりEが、舌片部104が形成されたコイルボビン10Aのフランジ102A側において巻回を終了する。
このようにして、コイルボビン10A、11の中心側、即ち。中心側フランジ部102A、112側からティース部121が露出し、外周側、即ち、外径側フランジ部103、113側に、ステータコア12の端面が露出するステータ1Aが形成される。
なお、ステータ1Aの巻回方向を右巻きとし、ステータ1Aのコイル線を右巻コイル線20Rとして示している。
コイルボビン10A、11の外側にコイル線20Rを巻回するときに、周方向にコイル線20Rを引っぱる力が、先細りとなる中心側に向かって作用するため、コイル線20Rの弛みが抑制されている。
また、コイルボビン10A、11の側面が中心に向かって先端先細りとなるように形成されているので、複数の固定子を放射状に並べて配設したときに無駄なスペースをなくし、巻線密度を高くすることができる。
なお、中心側フランジ部102A、112は、コイル線20Rを巻回し易くすると共に、コイル線20Rと中心コア30との絶縁を確保している。
図4に示すように、ステータ1Bは、ステータ1Aとほぼ同様の構成であり、同じ構成については同じ符号を付したので説明を省略し、相違する点を中心に説明する。
中心側フランジ部102Bには、舌片部104が形成されておらず、また、コイル線20Lは、ステータ1Aと巻回方向が逆に左巻きとし、ステータ1Bのコイル線を左巻きコイル線20Lとして示している。
ステータ1Bでは、コイル線の巻始めSとコイル線の巻終わりEとが、フランジ部112側に位置する。
また、コイルボビン10B、11の側面が中心に向かって先端先細りとなるように形成されているので、複数の固定子を放射状に並べて配設したときに無駄なスペースをなくし、巻線密度を高くすることができる。
なお、中心側フランジ部102B、112は、コイル線20Lを巻回し易くすると共に、コイル線20Lと中心コア30との絶縁を確保している。
また、ステータ1Bにおいてもステータコア基部120及びコイルボビン胴部101は、それぞれの側面が外径側から中心側に向かって幅が狭くなるように先端先細りに形成されている。このため、コイル線20Lが回転電機400の外径方向に弛むことがないので、外径側フランジ部103、113を廃した構成としても良い。
図5を参照して、本発明の回転電機に用いられるステータ1A、1Bを連続的に形成するコイル線巻回工程の一例について説明する。本発明において、いずれのステータのコイル線20を先に巻回するかを限定するものではないが、便宜上、ステータ1Bを第1の固定子1B、ステータ1Aを第2の固定子1Aと称する。
図5(a)に示すように、第1の固定子1Bを構成するコイルボビン10B、11に挟持されたステータコア12を固定し、コイル巻回装置200を回転させながらコイルボビン10B、11の周囲に、巻始めSと巻終わりEとが、フランジ部112側となるように下から上に巻回して左巻コイル線20Lを形成する。
次いで、図5(b)に示すように、巻回の終了した第1の固定子1Bを移動させ、第2の固定子1Aのコイル線20Rの巻回を開始する。このとき、第1の固定子1Bとは、巻回方向が逆となるように、巻回装置200を回転させ、巻始めSと巻終わりEとが、中心側フランジ部102A側となるように上から下に巻回して右巻コイル線20Rを形成する。
さらに、図5(c)に示すように、巻回の終了した第2の固定子1Aを移動させ、再び第1の固定子1Bのコイル線20Rの巻回を開始する。このとき、第1の固定子1Bとは、巻回方向が逆となるように、巻回装置200を回転させ、巻始めSと巻終わりEとが、フランジ部112側となるように下から上に巻回して左巻コイル線20Lを形成する。
第1の固定子1Bの巻回と第2の固定子1Aの巻回とを交互に繰り返すことにより巻回方向を交互に変えた固定子1A、1Bを連結した状態で連続的に形成できる。
なお、図5(b)、(c)に示すように、第1の固定子1Bを第2の固定子1Aに対して直交する位置となるように移動させれば、第1の固定子1Bの巻終わりEと第2の固定子1Aと巻始めSとを繋ぐ渡線PLBAと、第2の固定子1Aの巻終わりEと第1の固定子1Bの巻始めSとを繋ぐ渡線PLABとを最短にできる上に、回巻装置200を回転させるのに、巻回の終了した固定子が邪魔にならず、第1の固定子1B、第2の固定子1Aとの移動を同一平面上で行うことができるので、自動化も容易である。
図6、図7を参照して、本発明の要部である、渡線迂回工程について説明する。上述のコイル線巻回工程によって、図6(a)に示すように、第1の固定子1Bと第2の固定子1Aとが交互に並んで連結された状態となる。
次いで、図6(a)中に幅広の中抜き矢印で示すように、第1の固定子1Bを持ち上げつつ、渡線PLBAを第2の固定子1Aに形成された舌片部104の渡線挿通部105を通り、舌片部104の外側に導出させ、一旦、舌片部104の外側に出した渡線導入溝106を通り再び、中心側フランジ部102Aの内側に引き戻しながら固定子1Bを下ろす。このような動作によって、図6(b)に示すように、渡線PLBAが舌片部104の内外を迂回するので、渡線PLBAの実長さに対して、第1の固定子1Bの巻終わりEから第2の固定子1Aの巻始めSまでの実配線距離が長くなり、渡線PLBAが引き締められることになる。
さらに、同様にして、図6(c)中に幅広の中抜き矢印で示すように、第1固定子1Bを持ち上げつつ、渡線PLABを第2の固定子1Aに形成された舌片部104の渡線挿通部105を通り、舌片部104の外側に導出させ、一旦、舌片部104の外側に出した渡線導入溝106を通り再び、中心側フランジ部102Aの内側に引き戻しながら固定子1Bを下ろす。
このような作業を繰り返すことにより、渡線PBAB、PBBAが引き締められると共に、固定子1A、1Bの中心側、即ち、ティース部121が露出する側が、引き寄せられ、図7に示すように、直線状に並んだ固定子1A、1Bが交互に連結されたものがティース部を中心側にして円弧状に徐々に丸まって行く。
したがって、本発明によれば、コイル線の巻回方向を交互に変えた複数の固定子1A、1Bが放射状に並んで連結された固定子を極めて効率良く製造できる。
さらに、このようにしてできあがった固定子1A、1Bを中心コア30に打ち込む固定子組み付け工程において、渡線のほとんどが、中心側フランジ部102A、102B、112の内側に位置し、渡線の一部が、中心コア30と接触しない位置で中心側フランジ部102Aの内外を迂回しているので、中心コア30と渡線とが接触して断線する虞がない。
図8を参照して、本発明の第2の実施形態における回転電機の要部である固定子1Aa、1Bについて説明する。
上記実施形態においては、渡線迂回手段として第2の固定子1Aの中心側フランジ部102Aに、舌片状に張り出した舌片部104を形成したが、本実施形態のように、第2の固定子1Aaの中心側フランジ部102Aaを縦方向に引き伸ばした延設部104aとし、これに、溝状の渡線挿通部105a、106aを穿設しても良い。
実際の渡線の長さに応じて渡線挿通部105a、106aの延設部104aへの食い込み長さを調整することにより、容易に迂回距離を調整できるので渡線の弛みを確実に解消できる。
なお、本実施形態において、渡線挿通部1063aを延設部104aの側面から、水平方向に穿設して例を示したが、延設部104aの上面から垂直方向に穿設しても良いし、側面又は上面のいずれかの面から対角方向に穿設しても良い。また、第1の固定子1Bの巻き終わりEから第2の固定子1Aの巻始めSとを繋ぐ渡線PLBAと、第2の固定子1Aの巻き終わりEから第1の固定子1Bの巻始めSとを繋ぐ渡線PLABとの両方を渡線挿通部105aに挿通させるようにした例を示したが、それぞれの渡線PLBA、PLABを独立に迂回させるように、渡線挿通部105aを複数穿設しても良い。
本実施形態においても、図8に示すように、中心コア30と接触しない位置で渡線が中心側フランジ部102Aaの内外を迂回するので、渡線の弛みを解消しつつ、中心側フランジ部102A、112によって、渡線と中心コア30との絶縁を確保され、中心コア30にティース部121を打ち込み固定したときの咬み込みを防止できる。
図9を参照して、本発明の第3の実施形態における回転電機の要部である固定子1Ab、1Bbについて説明する。
上記実施形態においては、渡線迂回手段を第2の固定子1A、1Aaにのみ設けた例を示したが、本実施形態においては、第1の固定子1Bb、第2の固定子1Abの両方に渡線迂回手段を設けた点が相違する。
本実施形態においては、渡線の内、一の固定子1Bbのコイルボビン11の下方に位置する巻終わりEから隣接する他の固定子1Abのコイルボビン10Abの上方に位置する巻始めSへ繋がれる渡線を一の固定子1Bbのコイルボビン10Bの中心側フランジ部102Bに設けた渡線迂回手段104B、105B、106Bを迂回させ、一の固定子1Abのコイルボビン10Abの上方に位置する巻終わりEから隣接する他の固定子1Bbのコイルボビン11bの下方に位置する巻始めSへ繋がれる渡線を一の固定子のコイルボビンの中心側フランジ部102Abに設けた渡線迂回手段104Ab、105Ab、106Abを迂回させる。
本実施形態によれば、固定子1Ab、1Bb間を繋ぐ渡線を中心側フランジ部102Ab102B、の内外を迂回させて、コイル線20R、20Lの弛みを防止すると共に、ティース部121を中心コア30に組み付ける際に渡線が断線する虞のない信頼性の高い回転電機400が実現可能となるのに加え、図9(b)に示すように、渡線を迂回させる方向が常に一方向となるので渡線の迂回作業が容易となる。
本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、コイルボビンのフランジ部の中心コアと接触しない位置で固定子間を繋ぐ渡線の一部を迂回させてコイル線の弛みと断線とを防止する本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更し得るものである。
例えば、上記実施形態においては、コイルボビン10A、10B、11を半割にして、ステータコア12を挟持する構造のものを示したが、モールド成型、インサート成型等により、ステータコア12の周囲を一体的に覆うようにしたものでも良い。
また、上記実施形態においては、回転電機として、磁石式同期発電機を例に説明したが、電動機として使用可能な始動発電機(ACGスタータ)にも適用し得るものであり、単相発電機と三相発電機のいずれにも適用し得るものである。
本発明は特に、界磁として永久磁石を固定子の外側に極性を交互に変えて配設して回転子とした永久磁石式同期発電機に好適であるが、固定子のティース部が中心コアに固定され、固定子間の渡線が中心側フランジの内側で配線され、固定子の外側に回転子が設けられる構造であれば、界磁として電磁石を用いたものでも良い。
1A、1B 固定子(ステータ)
10A、10B、11 コイルボビン
100、110 ステータコア収納部
101、111 コイルボビン胴部
102A、102B、112 中心側フランジ部
103、113 外径側フランジ部
104 渡線迂回手段(舌片部)
105、106 渡線迂回手段(渡線挿通部)
12 ステータコア
121 ティース部
20、20R、20L コイル線
、S 巻始め
、E 巻終わり
特開2002−354738号公報 特開2006−333670号公報

Claims (6)

  1. 中心コアにティース部が打ち込み固定された固定子鉄心に絶縁性のコイルボビンを介してコイル線が巻回された固定子を互いに隣接する固定子の巻回方向を変えて放射状に複数配設し、その外側に界磁として永久磁石を使用した回転子を配した回転電機において、
    上記コイルボビンが、少なくとも中心コア側の端面に、中心コアとコイル線とを絶縁する中心側フランジ部を具備し、
    上記複数の固定子間に巻回されたコイル線の巻始めと巻終わりとを繋ぐ渡線を上記コイル線が回巻きされている上記中心側フランジ部の内側に位置すると共に、上記フランジ部の上記中心コアに接触しない位置において上記渡線の一部を上記フランジ部の内側から外側を通って再び内側に戻る渡線迂回手段を設けたことを特徴とする回転電機。
  2. 上記渡線迂回手段が、隣り合う固定子の内、少なくともいずれか一方のコイルボビンの中心側フランジ部の一部を外側に向かって延設した舌片部を設けて、上記渡線の一部を該舌片部の内外を迂回させた請求項1に記載の回転電機。
  3. 上記渡線迂回手段として、隣り合う固定子の内、少なくともいずれか一方のコイルボビンの中心側フランジ部を縦方向に引き伸ばした延設部を設け、該延設部に、溝状の渡線挿通部を穿設した請求項1に記載の回転電機。
  4. 上記渡線の内、一の固定子のコイルボビンの下方から隣接する他の固定子の上方へ繋がれる渡線を一の固定子のコイルボビンの中心側フランジ部に設けた渡線迂回手段を迂回させ、一の固定子のコイルボビンの上方から隣接する他の固定子の下方へ繋がれる渡線を一の固定子のコイルボビンの中心側フランジ部に設けた渡線迂回手段を迂回させた請求項1ないし3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 上記コイルボビンを絶縁性弾性部材によって形成した請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 少なくとも、第1の固定子と第2の固定子とに巻回方向を交互に変えて連続的にコイル線を巻回するコイル線巻回工程と、コイル線の巻回が終了した複数の固定子を放射状に並べて、そのティース部を中心コアに打ち込み固定する固定子組み付け工程とを有する回転電機の製造方法であって、
    上記コイル線巻回工程が、第1の固定子と第2の固定子とを繋ぐ渡線を上記固定子の中心コアと接触しない位置で上記第1の固定子の中心側フランジ部か上記第2の固定子の中心側フランジ部のいずれかの内外を迂回させる渡線迂回工程を具備することを特徴とする回転電機の製造方法。
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