JP2011170159A - 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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英明 林
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Abstract

【課題】複雑な機構を要することなく低摩擦シートの磨耗に起因する画像劣化を防止することができるとともに、画像形成装置全体の大型化及び高コスト化を抑制することができる定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1押圧部材3の外周より大きな周長を有する無端状の摺動ベルト4を定着ベルト2の内側であって第1押圧部材3の外周部に配設し、定着ベルト2の内周面と摺動ベルト4の外周面との摩擦係数をμ1、当該摺動ベルト4の内周面とこれに対向する第1の押圧部材3の表面との摩擦係数をμ2としたとき、両者の関係がμ1<μ2である。定着ニップ部9の記録媒体通紙方向114の入口部近傍に生じる摺動ベルト4の弛みFpの緩み分のみが、定着ベルト2の回転初期時に定着ベルト2の回転に追随して定着ベルト2の回転方向上流側から下流側へ移動する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、粉体現像剤からなる画像を加熱して記録媒体上に定着させる定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、複写機などの画像形成装置に備えられる定着装置として、定着ローラに定着ベルトを接触させて定着ニップ部を確保し、該定着ニップ部に記録シートを通過させることにより、記録シート上に形成された粉体現像剤(トナー)からなる画像を定着させる、いわゆるベルトニップ方式の定着装置が知られている。
ベルトニップ方式の定着装置は、定着ベルトを定着ローラに向けて押圧し、その押圧力により定着ニップ部に適正な圧力を付与する押圧部材と、定着ベルトと押圧部材間に介在する低摩擦シートを有している。低摩擦シートは、ガラスクロス等の基材の表面に例えば、フッ素樹脂系材料等がコートされている。低摩擦シートを定着ベルトと押圧部材間に介在させることで、直接押圧部材を定着ベルトに当接させる場合よりも、押圧に伴い発生する摩擦力を低減させることができる。
ベルトニップ方式の定着装置の一例としては、押圧部材の長手方向に沿って突設された複数の係止片に低摩擦シートを係止し、当該低摩擦シートを押圧部材と定着ベルトとの間に臨ませたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ベルトニップ方式の定着装置の他の例として、低摩擦シートの磨耗による劣化を防止することを目的に、低摩擦シートの巻き取り機構を有する構成のものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−331576号公報 特開2008−249879号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている定着装置にあっては、回転する定着ベルトと係止された摺動シートとの間で生じる摩擦により、低摩擦シートが磨耗して摩擦係数が高くなり、定着ベルトの駆動負荷が大となって正常な回転が不可能になる等の不具合が発生する。また、低摩擦シートを係止している係止片の近傍に応力が集中し、低摩擦シートの長手方向にわたる応力の不均一により皺が発生することがある。皺が発生すると定着ニップ部に付与される押圧力が不均一となり、光沢むらなどのノイズが発生する等の不具合が生じるという問題がある。
また、特許文献2に開示されている定着装置にあっては、低摩擦シートの巻き取りに伴って常に新たなシート部位が定着ベルトとの摺動部に供給されるため、低摩擦シートの磨耗が減る。しかし、斯かる構成では、巻き取り機構を設置するためのスペースを確保する必要があるとともに、画像形成装置全体の高コスト化を招来するという問題がある。
したがって、本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、その目的とするところは、複雑な機構を要することなく低摩擦シートの磨耗に起因する画像劣化を防止できるとともに、画像形成装置全体の大型化及び高コスト化を抑制できる定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の定着装置は、加熱部と、該加熱部と互いに圧接して定着ニップ部を形成する加圧部とを有し、加熱部又は加圧部の少なくとも一方が無端状の定着ベルトで形成され、定着ニップ部を記録媒体が通過することにより未定着画像を定着させる定着装置であって、定着ベルトの内側であって、定着ニップ部側に進退自在に配設され、定着ベルトに押圧力を付与する第1の押圧部材と、第1の押圧部材の外周長よりも大きな周長を有し、定着ベルトの内側であって、第1の押圧部材の外周部に配設される無端状の摺動ベルトと、定着ベルトの内側であって、摺動ベルトの外側から定着ニップ部側に進退自在に配設され、第1の押圧部材を介して定着ベルト及び摺動ベルトに押圧力を付与する第2の押圧部材とを含み、第2の押圧部材は、定着ニップ部を形成する際、第1の押圧部材の後端部と当接して当該第1の押圧部材の後方から押圧力を伝達する前進位置をとり、定着ニップ部の形成を解除する際、第1の押圧部材から離間する後退位置をとり、定着ベルトの内周面と摺動ベルトの外周面との摩擦係数をμ1、当該摺動ベルトの内周面とこれに対向する第1の押圧部材の表面との摩擦係数をμ2としたとき、両者の関係がμ1<μ2であり、定着ニップ部が形成された時、定着ニップ部の記録媒体入口部近傍に生じる摺動ベルトの弛緩部を構成する当該摺動ベルトの緩み分のみが、定着ベルトの回転初期時に定着ベルトの回転に追随して当該定着ベルトの回転方向下流側へ移動する。
第2の押圧部材における第1の押圧部材と対向する面の下方位置近傍に、定着ニップ部9を形成する際、第2の押圧部材が前進位置をとる過程で摺動ベルトの外周面と密着させるとともに、摺動ベルトを定着ベルトの回転方向上流側から下流側へ移動させる移動部材を設けてもよい。
摺動ベルトは、第2の押圧部材が前進位置をとり第1の押圧部材と当接した際に形成される外周長よりも大きな周長を有するとともに、定着ベルトの内側であって、第1の押圧部材及び前記第2の押圧部材の外周部に配設され、当該摺動ベルトは、定着ベルトと対向する面の表面粗さと、当該定着ベルトと対向する面とは反対側の面の表面粗さが互いに異なることが好ましい。
摺動ベルトの外周面と内周面の表面粗さが同じであり、定着ベルトの内周面の表面粗さと、第1の押圧部材における前記定着ベルトと対向する表面の表面粗さが互いに異なっていてもよい。
本発明の定着装置を備えた画像形成装置は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の定着装置が備えられていることを特徴としたものである。
以上の説明から明らかなように、本発明の定着装置によれば、第1の押圧部材の外周より大きな周長を有する無端状の摺動ベルトを定着ベルトの内側であって第1の押圧部材の外周部に配設し、定着ニップ部が形成された時、定着ニップ部の記録媒体の入口部近傍に生じる摺動ベルトの弛緩部の緩み分のみが、定着ベルトの回転初期時に定着ベルト2の回転に追随して定着ベルトの回転方向上流側から下流側へ移動する構成であるため、常に同じ面での定着ベルトとの摺動を回避でき、摺動ベルトの長寿命化を達成できる。また、前記定着ベルトの内周面と前記摺動ベルトの外周面との摩擦係数をμ1、当該摺動ベルトの内周面とこれに対向する前記第1の押圧部材の表面との摩擦係数をμ2としたとき、両者の関係をμ1<μ2としているため、定着ベルトの駆動負荷が大きくなることを抑制できる。これらの相乗効果で摺動ベルトの磨耗に起因する画像劣化を防止できる。
また、本発明の定着装置を備えた画像形成装置によれば、画像形成装置全体の大型化及び高コスト化を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の一例を示す構成図である。 第1実施形態及び第2実施形態の定着装置の構成及び作動を説明する断面図である。 第1実施形態及び第2実施形態の定着装置の構成及び作動を説明する断面図である。 第2実施形態の定着装置の部分拡大図である。 第3実施形態の定着装置を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る現像装置及び該現像装置を備えた画像形成装置について、添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、「上部」、「下部」及びそれらの用語を含む用語及び「時計回り方向」等の用語を便宜上用いるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきではない。
〔実施形態1〕
図1を参照すると、画像形成装置100は、いわゆるタンデム式のフルカラー画像形成装置で、複数(実施形態では3つ)のローラ102a,102b,102cに支持された中間転写ベルト104を有する。図の左右に配置されたローラ102a,102bに支持された中間転写ベルト104部分の近傍には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の色に対応した4つの画像形成ユニット106が配置されている。周知のとおり、各画像形成ユニット106は、電子写真方式の画像作成プロセスに必要な種々の装置、具体的には、感光体、帯電手段、転写手段(一次転写手段)、現像手段及び露光手段を備えている。また、図の下方に配置されたローラ102cの近傍には、中間転写ベルト104を介してローラ102cに対向する別の転写手段(二次転写手段)108が設けてある。
このような構成を備えた画像形成装置100では、画像形成ユニット106でイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)のトナー像が形成される。これらのトナー像は矢印方向に回転する中間転写ベルト104の外周面上に重ね合わされ、フルカラートナー像が形成される。紙等の記録媒体110は、二次転写手段108と中間転写ベルト104の対向領域に搬送され、そこで中間転写ベルト104からフルカラートナー像が転写される。トナー像が転写された記録媒体110は定着ユニット112に搬送され、そこでトナー像が加熱されて記録媒体110に定着される。
画像形成装置100は、例えば、いわゆる4サイクル方式のカラー画像形成装置やモノクロ出力の画像形成装置にも適用できる。また、画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの機能を複合的に備えた複合機にも適用可能である。
次に、本発明に係る定着装置112の第1実施形態について、図2及び図3を参照して説明する。この定着装置112は、大略、定着ローラ1、定着ベルト2、第1押圧部材3、摺動ベルト4及び第2押圧部材5(ホルダ)からなるベルトニップ方式の定着装置である。
定着ローラ1は、アルミニウムや鉄等からなる円筒状の芯体10aと、芯体10aと同軸上に外装され、例えば、シリコンゴム等の耐熱性を有する弾性層10bとからなり、ハロゲンランプ15等(加熱手段)の熱源を内蔵している。図示しないが、定着ローラ1は、その両端部が図示しない軸受により回転自在に支持され、駆動源であるモータに連結されている。なお、定着ローラ1は、複数の支持体(例えばローラ)とこれらに支持された無端状のベルトの組み合わせに代えることができる。
定着ベルト2は無端状のベルトで構成されている。この定着ベルト2は、例えば、耐熱樹脂基材(ポリイミド(PI)等)の表面全域にトナーとの離型性を確保するための離型性層(PFA、PTFE等)を積層させてなるものが好ましい。図示しないが、定着ベルト2の筒体の両端は第2押圧部材5に支持された規制部材に対向しており、これら規制部材によって軸方向の移動が規制されている。
第1押圧部材3は、定着ベルト2で囲まれた空間で定着ローラ寄りに配置されており、図示しないガイド部材によって定着ローラ1に進退自在に支持されている。実施形態では、第1押圧部材3は硬質材からなるハードパッド3aと、軟質材からなるソフトパッド3bと、これらを保持するパッド保持部材3cから構成されている。ハードパッド3aは、例えば、樹脂又は金属で形成され、記録媒体通過方向114の下流側に配置されている。ソフトパッド3bは、例えば、硬度がJIS−A約10度のシリコンゴム等で形成され、記録媒体通過方向114の上流側に配置されている。図示するように、ハードパッド3a及びソフトパッド3bの定着ローラ対向部は、定着ローラ1の周面形状に対応した形状になっており、定着ベルト2と定着ローラ1との間に出来るだけ大きく、かつ、均一な接触(定着ニップ部9)を確保するようにしてある。また、パッド保持部材3cは、例えば、耐熱樹脂で形成され、ハードパッド3a及びソフトパッド3bを保持する形を有する。なお、第1押圧部材3は、ハードパッド3a、ソフトパッド3b及び保持部材3cで構成しているが、これに限らず、ハードパッド3a及びソフトパッド3bとパッド保持部材3cとを一体的に形成してもよい。
摺動ベルト4は、第1押圧部材3の外周よりも大きな周長を有する例えば、ガラス繊維シートからなるフレキシブルな無端ベルトで構成され、定着ベルト2の内側であって、第1押圧部材3の周囲を覆っている。摺動ベルト4の材料は、これに接する定着ベルト2の内周面を構成する材料及びパッド3a,3bの材料との関係で決められる。この点は後に説明する。
また、定着ベルト2の内周面と摺動ベルト4の外周面との間の摩擦係数は摺動ベルト4の内周面とパッド3a,3bとの間の摩擦係数よりも小さくなるように定着ベルト2の内周面、摺動ベルト4の外周面及び内周面、及びパッド3a,3bの材料が選択されている。
第2押圧部材5は、定着ベルト2で囲まれた空間で第1押圧部材3及びそれを囲む摺動ベルト4の背後に配置されており、図示しないガイド部材によって第1押圧部材3に進退自在に支持されている。また、第2押圧部材5は、定着ベルト2の外側に配置された付勢機構7に連結されており、付勢機構7の駆動に基づき、摺動ベルト4を介して第1押圧部材3を定着ローラ1に付勢する前進位置と第1押圧部材3から離間して摺動ベルト4を解放する後退位置との間を移動するようにしてある。図示しないが、付勢機構7は、第2押圧部材5を後退位置から前進位置に向けて矢印X方向に付勢する部材と第2押圧部材5を前進位置から後退位置に向けて矢印X’方向に付勢する部材の組み合わせ(例えば、ソレノイド、モータ、ばね、又はその他の動力源と該動力源の力を矢印X又はX’方向に作用させる機構)によって構成されてもよいし、単なるばねの引掛けや、ばねによる常時圧接と手動による解除手段を組み合わせた機構であってもよい。
このように構成された定着装置112の動作について説明する。なお、図面を簡略化するために、図2,3から記録媒体は省略されている。そして、定着装置112の非定着動作時、付勢機構7が動力源から断たれており、図3に示すように、第2押圧部材5は後退位置にあり、第1押圧部材3は自由な状態をとる。また、摺動ベルト4は、第1押圧部材3、第2押圧部材5によって拘束されておらず、それ自身の腰の強さによって自由な状態をとり、第1押圧部材3の上下(定着ニップ部9の上流側と下流側)にある部分に弛みFpを形成している。
定着装置112の定着動作時、付勢機構7が起動し、図2に示すように、第2押圧部材5が矢印X方向に前進し、第1押圧部材3を介して摺動ベルト4を定着ローラ1に押圧し、それら摺動ベルト4と定着ローラ1の間に定着ニップ部9を形成する。また、第1押圧部材3と第2押圧部材5の間に位置する摺動ベルト部分は、第1押圧部材3と第2押圧部材5の間に挟持される。この状態で、摺動ベルト4の弛みFpは、多少形状は変わりながらも維持される。
次に、ハロゲンランプ15に図示しない電源部から給電がなされ、定着ローラ1が所定の設定温度(例えば、150〜210℃)まで加熱され、その熱が定着ベルト2に伝達される。そして、図示しない駆動源からの駆動力を受けて定着ローラ1が反時計回り方向に回転すると、定着ローラ1の回転に伴う摩擦力で定着ベルト2が時計回り方向に従動回転する。摺動ベルト4は、定着ローラ1に対向する部分が第1押圧部材3と定着ローラ1に挟持され、第2押圧部材に対向する部分が第1押圧部材3と第2押圧部材5に挟持される。この状態で、摺動ベルト4の後部は、第1押圧部材3と第2押圧部材5(ベルト2のように回転しない部材)に挟持されているので、摺動ベルト4が定着ベルト2との間に作用する摩擦力によって移動(回転)することはない。しかし、摺動ベルト4の前部は、移動(回転)する定着ベルト2に直に接触しているため、摺動ベルト4が定着ベルト2との間に作用する摩擦力によって時計回り方向に移動(回転)する。ただし、摺動ベルト4の後部が第1押圧部材3と第2押圧部材5によって拘束されているため、摺動ベルト4の移動(回転)は、定着ニップ部9の上流側に形成されている弛みFpが無くなった時点で終了し、その後は図2に示す状態(上流側の弛みFpが無くなった状態)を維持する。
定着ローラ1が所定温度に加熱されると、ハロゲンランプ15への給電が停止される。そして、矢印114方向から定着ニップ部9内に導入された図示しない記録媒体は、定着ニップ部9を通過する過程で定着ローラ1及び定着ベルト2により加圧、加熱される。その結果、記録媒体114にトナー像が定着される。トナー像が定着された記録媒体114は、定着ニップ部9を通過した後、図示しない排出部(排紙トレイ)に排出される。
定着装置112の定着動作が終了して付勢機構7を動力源から断つと、第2押圧部材5が矢印X’方向に向って後退位置に移動する。その結果、第1押圧部材3は自由な状態をとり、また、摺動ベルト4はそれ自身の腰の強さによって自由な状態をとり、第1押圧部材3の上下(定着ニップ部9の上流側と下流側)に再び弛みFpを形成する。
このように、定着装置112によれば、定着装置112が定着動作状態と非定着動作状態(すなわち、付勢機構7の動力源をオン状態とオフ状態)に切り換えることにより、摺動ベルト4が徐々に移動し、新たなベルト部分が定着ニップ部9に供給される。
以上のように、定着装置112において、定着中に定着ベルト2が定着ローラ1の回転と共に回転すること、付勢機構7が起動している状態(図2に示す状態)で摺動ベルト4が定着ベルト2の回転に従って僅かに移動(回転)し、摺動ベルト4の弛みが無くなった後は該摺動ベルト4の移動が禁止されることが必要である。そのために、そのような動作が確実に行われるように、定着ローラ1の外周面、定着ベルト2の外周面及び内周面、摺動ベルト4の外周面及び内周面、パッド保持部材3cの第2押圧部材5に対向する面、及び第2押圧部材5のパッド保持部材3cに対向する面の材料が選択される。以下の表1に好適な材料の一例を示す。
Figure 2011170159
このように、本実施形態の定着装置112は、定着ローラ1の回転に追随して摺動ベルト4がその弛みFpを解消する長さだけ定着ベルト2と共に移動するので、摺動ベルト4は常に同じ部分が定着ベルト2に接触することがなく、摺動ベルト4の長寿命化を達成できる。
〔実施形態2〕
次に、本発明に係る定着装置112の第2実施形態について、図2、図3、及び図4を参照して説明する。なお、本実施形態の定着装置112において第1実施形態で説明した定着装置112と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図2及び図3に示すように、第2実施形態の定着装置112では、第1押圧部材3に対向する第2押圧部材5の側面下方位置に楔状のグリップ部材6が設けてある。
図4に示すように、第2実施形態の定着装置112によれば、定着ニップ部9の形成時、第2押圧部材5がその後退位置から前進位置に移動するに従って、グリップ部材6の上面(斜面)と保持部材3cとの間隔が徐々に狭まり、グリップ部材6の斜面が摺動ベルト4の弛みFpを形成する摺動ベルト部分を前方に押しやり、新たな摺動ベルト部分を定着ニップ部9に送り込む。したがって、実施形態2によれば、摺動ベルト4、特にその外周面を形成する材料に出来るだけ摩擦係数の小さな材料(フッ素樹脂やPTFE等の樹脂材料)を利用できるので、定着ベルト2の駆動負荷を低減できるし、摺動ベルトの摩耗を低減できる。
なお、楔状のグリップ部材6は、摩擦係数の大きな材料、例えばスポンジゴム等の弾性材料で構成してもよいし、楔状のグリップ部材6の少なくとも摺動ベルト4と接触する面を、例えば凹凸状に形成して摺動ベルト4とのグリップ力を高めてもよい。また、グリップ部材6は、第2押圧部材5の前進とともに摺動ベルト4を前方に押しやることが出来ればよく、特にその形状は楔状に限るものでない。
〔実施形態3〕
次に、本発明に係る定着装置112の第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、本実施形態の定着装置112において第1実施形態及び第2実施形態で説明した定着装置112と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
第3実施形態の定着装置112では、摺動ベルト4は、定着ベルト2の内側で、第1押圧部材3と第2押圧部材5に外装されている。摺動ベルト4は、定着ベルト2と対向する外周面とその反対側の内周面とが異なる表面粗さ(摩擦係数)を有する。具体的に、摺動ベルト4の内周面を例えば、ローレット状に形成して摺動ベルト2との摩擦係数よりも、パッド3a,3bとの摩擦係数が大きくなっている。
これにより、定着装置112の定着動作時、図示しない駆動源からの駆動力を受けて定着ローラ1が反時計回り方向に回転し、定着ローラ1の回転に伴う摩擦力で定着ベルト2が時計回り方向に従動回転する。一方、摺動ベルト4は、パッド3a,3bとの摩擦係数により、定着ベルト2の回転に従って定着ベルト2と直に接している面が極僅かずつ移動(回転)する。それ故、摺動ベルト4は常に同じ部分が定着ベルト2に接触することがなく、摺動ベルト4の長寿命化を達成できる。
なお、第3実施形態では、摺動ベルト4は、定着ベルト2と対向する外周面とその反対側の内周面とが異なる表面粗さ(摩擦係数)を有する構成で説明したが、これに限らず、摺動ベルト4における定着ベルト2と対向する外周面とその反対側の内周面とを同じ表面粗さ(摩擦係数)とし、対向する定着ベルト2の内周面とパッド3a,3bとの表面粗さ(摩擦係数)を異ならせてもよい。また、摺動ベルト4がパッド3a,3bとの摩擦係数により、定着ベルト2の回転に従って移動(回転)しない場合は、第2実施形態で説明した楔状のグリップ部材6を第1押圧部材3に対向する第2押圧部材5の側面下方位置に設け、第2押圧部材5が前進位置から後退位置前進位置に移動する際に、グリップ部材6の斜面で摺動ベルト4の摺動ベルト部分を後方に引き出すことにより、定着ベルト2と直に接している面を極僅かずつ移動させてもよい。
今回、開示した実施形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は、上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
1 定着ローラ
2 定着ベルト
3 第1押圧部材
3a ハードパッド
3b ソフトパッド
3c パッド保持部材
4 摺動ベルト
5 第2押圧部材
6 グリップ部材
7 付勢機構
112 定着装置
100 画像形成装置

Claims (5)

  1. 加熱部と、該加熱部と互いに圧接して定着ニップ部を形成する加圧部とを有し、
    前記加熱部又は前記加圧部の少なくとも一方が無端状の定着ベルトで形成され、
    前記定着ニップ部を記録媒体が通過することにより未定着画像を定着させる定着装置であって、
    前記定着ベルトの内側であって、前記定着ニップ部側に進退自在に配設され、前記定着ベルトに押圧力を付与する第1の押圧部材と、
    前記第1の押圧部材の外周よりも大きな周長を有し、前記定着ベルトの内側であって、前記第1の押圧部材の外周部に配設される無端状の摺動ベルトと、
    前記定着ベルトの内側であって、前記摺動ベルトの外側から前記定着ニップ部側に進退自在に配設され、前記第1の押圧部材を介して前記定着ベルト及び前記摺動ベルトに押圧力を付与する第2の押圧部材とを含み、
    前記第2の押圧部材は、前記定着ニップ部を形成する際、前記第1の押圧部材の後端部と当接して当該第1の押圧部材の後方から押圧力を伝達する前進位置をとり、前記定着ニップ部の形成を解除する際、前記第1の押圧部材から離間する後退位置をとり、
    前記定着ベルトの内周面と前記摺動ベルトの外周面との摩擦係数をμ1、当該摺動ベルトの内周面とこれに対向する前記第1の押圧部材の表面との摩擦係数をμ2としたとき、両者の関係がμ1<μ2であり、
    前記定着ニップ部が形成された時、前記定着ニップ部の記録媒体入口部近傍に生じる前記摺動ベルトの弛緩部を構成する当該摺動ベルトの緩み分のみが、前記定着ベルトの回転初期時に前記定着ベルトの回転に追随して当該定着ベルトの回転方向下流側へ移動することを特徴とする定着装置。
  2. 前記第2の押圧部材における前記第1の押圧部材と対向する面の下方位置近傍に、前記定着ニップ部9を形成する際、前記第2の押圧部材が前記前進位置をとる過程で前記摺動ベルトの外周面と密着させるとともに、前記摺動ベルトを前記定着ベルトの回転方向上流側から下流側へ移動させる移動部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記摺動ベルトは、前記第2の押圧部材が前記前進位置をとり前記第1の押圧部材と当接した際に形成される外周長よりも大きな周長を有するとともに、前記定着ベルトの内側であって、前記第1の押圧部材及び前記第2の押圧部材の外周部に配設され、
    当該摺動ベルトは、前記定着ベルトと対向する面の表面粗さと、当該定着ベルトと対向する面とは反対側の面の表面粗さが互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記摺動ベルトの外周面と内周面の表面粗さが同じであり、
    前記定着ベルトの内周面の表面粗さと、前記第1の押圧部材における前記定着ベルトと対向する表面の表面粗さが互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の定着装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置。
JP2010034607A 2010-02-19 2010-02-19 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 Pending JP2011170159A (ja)

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