JP2011169280A - コモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents

コモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁式圧力制御弁本来の動作特性を十分に生かしつつ、各種装置動作における要求を極力満たす。
【解決手段】電子制御ユニット4により演算算出された圧力制御弁12のPWM制御のための目標デューティが、所定の最低値以下となった場合に(S102)、圧力制御弁12の通電電流をゼロとすると共に(S104)、圧力制御弁12の通電電流ゼロの駆動状態が所定の規定時間を超えて継続される状態にある場合には(S108)、圧力制御弁12の通電電流を、故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として(S110)、故障診断処理を実行可能とするよう構成されてなるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、コモンレール式燃料噴射制御装置における電磁式圧力制御弁の駆動方法に係り、特に、電磁式圧力制御弁単体の電気的特性とコモンレール式燃料噴射制御装置における要求性能との整合性の確保等を図ったものに関する。
ディーゼルエンジンなどの内燃機関の燃料噴射制御装置としては、高圧ポンプによって燃料を加圧して蓄圧器であるコモンレールに圧送して蓄圧し、蓄圧された高圧燃料をインジェクタへ供給することにより、インジェクタによる内燃機関への高圧燃料の噴射を可能としたコモンレール式燃料噴射制御装置が、燃費やエミッション特性等に優れるものとして知られており、さらなる動作特性の改善等を図ったものが種々提案、実用化されている。
かかるコモンレール式燃料噴射制御装置におけるコモンレールの燃料圧の制御方法としては、コモンレールの燃料圧が、エンジンの運転状態に応じて設定される目標コモンレール圧となるように、コモンレールへ高圧燃料を圧送する高圧ポンプ装置の吐出量を調量する調量弁とコモンレールの燃料圧力の減圧を行う電磁式の圧力制御弁への通電を電子制御ユニットにより制御する方法が一般的に良く採用されている。
ところで、電磁制御弁の動作特性には、一般的に、磁気回路の構造や磁気特性の違い等によって、開閉弁の状態を通電電流零から連続的に制御できる構成のものと、ある最低電流以上の範囲でのみ連続的に制御できる構成のものとがあるが、上述のコモンレール式燃料噴射制御装置における電磁式圧力制御弁には、制御の自由度等の観点から通電電流零から連続的に制御できる構成のものを用いるのが望ましい。
一方、コモンレール式燃料噴射制御装置が装備される自動車両においては、コモンレール式燃料噴射制御装置を含み、自動車両に装備される種々の装置について種々の故障診断が行われるのが一般的である。
例えば、上述のような電磁弁の故障診断方法としては、いわゆるPWM駆動される電磁弁において、通電により電磁弁に生ずる電圧が所定値を満たすか否かによって故障発生の有無を判定する方法等が様々提案、実用化されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2007−242332号公報(第3−6頁、図1−図2)
ところで、先のコモンレール式燃料噴射制御装置の電磁式圧力制御弁も通常、故障診断の対象とされるが、故障診断のためには、電磁弁が必要最小限の通電状態にあることが必要とされる。
このため、圧力制御弁自体は、通電電流零から駆動可能な構成のものであっても、レール圧制御における電磁式圧力制御弁の通電範囲は、故障診断に必要な最小電流、又は、その近傍に下限に設定せざるを得ず、通電電流零におけるレール圧制御が要求される場合に対処できず、電磁式圧力制御弁本来の動作特性を十分に生かしたレール圧制御ができないという問題がある。
なお、同様な問題は、コモンレール式燃料噴射制御装置の圧力制御弁だけではなく、通電電流を零、すなわち、PWM信号のデューティを零とした状態が所望される一方、電磁アクチュエータの故障診断のため、故障診断のタイミングにおいては、所定の小電流の通電状態が求められるような各種の電子機器、電子装置に用いられるPWM制御される電磁アクチュエータにおいても生ずるものである。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、電磁式圧力制御弁本来の動作特性を十分に活用可能としつつ、装置における各種動作における動作要求を極力満たすことのできるコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置を提供するものである。
また、本発明の他の目的は、通電電流を零とした状態が所望される一方、電磁アクチュエータの故障診断のため、故障診断のタイミングにおいては、所定の小電流の通電状態が求められるような各種の電子機器、電子装置に用いられるPWM制御される電磁アクチュエータに適する駆動制御方法を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るコモンレール式燃料噴射制御装置の圧力制御弁の駆動制御方法は、
コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁の通電をPWM制御によるフィードバック制御で行うと共に、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記圧力制御弁の駆動制御方法であって、
前記電子制御ユニットにより演算算出された前記圧力制御弁のPWM制御のための目標デューティが、所定の最低値以下となった場合に、前記圧力制御弁の通電電流を零とすると共に、前記圧力制御弁の通電電流零の駆動状態が所定の規定時間を超えて継続される状態にある場合には、前記圧力制御弁の通電電流を、故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として、故障診断処理を実行可能とするよう構成されてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るコモンレール式燃料噴射制御装置は、
コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁の通電をPWM制御によるフィードバック制御で行うと共に、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁のPWM制御のための目標デューティの算出を行い、当該算出された目標デューティが、所定の最低値以下となった場合に、前記圧力制御弁の通電電流を零とすると共に、前記圧力制御弁の通電電流零の駆動状態が所定の規定時間を超えて継続される状態にあると判定された場合に、前記圧力制御弁の通電電流を、故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として、故障診断処理を実行可能とするよう構成されてなるものである。
本発明によれば、圧力制御弁の故障診断処理が実行されていない間に、圧力制御弁の通電電流を零とする必要性が生じた際に、通電電流を零とし、故障診断処理が実行される際に、圧力制御弁の通電電流を、故障診断に必要な所定の電流値へ戻すようにしたので、圧力制御弁本来の動作特性を十分に活用可能としつつ、装置における各種動作における動作要求を極力満たすことのできるという効果を奏するものである。
本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置の一構成例を示す構成図である。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置に用いられる電磁制御式の圧力制御弁の概略構成を示す縦断面図である。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置を構成する電子制御ユニットにより実行される圧力制御弁の駆動制御処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置に用いられる電磁制御式の圧力制御弁の通電電流とレール圧との概略の変化特性例を示す概略特性線図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動制御方法が適用される内燃機関噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この図1に示された内燃機関噴射制御装置は、具体的には、特に、コモンレール式燃料噴射制御装置が構成されたものとなっている。
このコモンレール式燃料噴射制御装置は、高圧燃料の圧送を行う高圧ポンプ装置50と、この高圧ポンプ装置50により圧送された高圧燃料を蓄えるコモンレール1と、このコモンレール1から供給された高圧燃料をディーゼルエンジン(以下「エンジン」と称する)3の気筒へ噴射供給する複数の燃料噴射弁(インジェクタ)2−1〜2−nと、燃料噴射制御処理や後述する調量弁の駆動制御処理などを実行する電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)4を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる構成自体は、従来から良く知られているこの種の燃料噴射制御装置の基本的な構成と同一のものである。
高圧ポンプ装置50は、フィードポンプ5と、調量弁6と、燃料供給ポンプとしての高圧ポンプ7とを主たる構成要素として構成されてなる公知・周知の構成を有してなるものである。
かかる構成において、燃料タンク9の燃料は、フィードポンプ5により汲み上げられ、調量弁6を介して高圧ポンプ7へ供給されるようになっている。調量弁6には、電磁式比例制御弁が用いられ、その通電量が電子制御ユニット4に制御されることで、高圧ポンプ7への供給燃料の流量、換言すれば、高圧ポンプ7の吐出量が調整されるものとなっている。
なお、フィードポンプ5の出力側と燃料タンク9との間には、戻し弁8が設けられており、フィードポンプ5の出力側の余剰燃料を燃料タンク9へ戻すことができるようになっている。
また、フィードポンプ5は、高圧ポンプ装置50の上流側に高圧ポンプ装置50と別体に設けるようにしても、また、燃料タンク9内に設けるようにしても良いものである。
燃料噴射弁(インジェクタ)2−1〜2−nは、ディーゼルエンジン3の気筒毎に設けられており、それぞれコモンレール1から高圧燃料の供給を受け、電子制御ユニット4による噴射制御によって燃料噴射を行うようになっている。
本発明のコモンレール1には、余剰高圧燃料をタンク9へ戻すリターン通路(図示せず)に、電磁制御式の圧力制御弁(以下、説明の便宜上、必要に応じて「PCV」と称する)12が設けられており、調量弁6と共にレール圧の制御に用いられるようになっている。
電子制御ユニット4は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、燃料噴射弁2−1〜2−nを駆動するための駆動回路(図示せず)や、調量弁6や圧力制御弁12への通電を行うための通電回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる電子制御ユニット4には、コモンレール1の圧力を検出する圧力センサ11の検出信号が入力される他、エンジン回転数やアクセル開度などの各種の検出信号が、エンジン3の動作制御や燃料噴射制御に供するために入力されるようになっている。
なお、電子制御ユニット4により、先の調量弁6と圧力制御弁12のそれぞれの動作状態を変えることによるレール圧制御の方法としては、複数の方法があるが、本発明の実施の形態においては、少なくとも圧力制御弁12の駆動制御によってレール圧制御を行うPCV制御モードが実行されることが前提である。
すなわち、PCV制御モードは、調量弁6を全開状態とする一方、圧力制御弁12の弁開度を調整することで所望のレール圧を得るレール圧制御状態であり、圧力制御弁12の駆動制御は、いわゆるPWM(Pulse width Modulation)制御を用いて、いわゆるフィードバック制御により行われるようになっている。
ここで、図2を参照しつつ、本発明の実施の形態における圧力制御弁12の概略構成について説明する。
圧力制御弁12は、バルブボディ21と、バルブニードル22と、電磁コイル23と、押圧スプリング24を主たる構成要素として構成されたもので、かかる構成自体は、従来から良く知られているものである。
バルブボディ21内には、バルブニードル22がその長手軸方向で摺動可能に収納されるニードルホール25が形成されると共に、バルブニードル22の後端側には、バルブニードル22の後端側に取着される円盤状のアマチュア26が配設されるアマチュア収納部27が連通するように形成され、さらに、アマチュア収納部27の中央部においては、アマチュア26を挟んでバルブニードル22と反対側となる位置に、押圧スプリング24が収納されるスプリング収納部28が凹設されたものとなっている。
ニードルホール25内においては、バルブニードル22の先端部が着座、離間するシート部29が形成されており、このシート部29の中央には、バルブボディ21に形成されたレール連通路30の一端側が開口しており、レール連通路30の他端は、バルブボディ21の外面に開口しており、図示は省略するがコモンレール1と接続されるようになっている。
さらに、バルブボディ21には、バルブニードル22の比較的先端側に近い部位でニードルホール25に連通する戻し燃料用連通路31が形成されており、この戻し燃料用連通路31のバルブボディ21の外面で開口する端部は、図示は省略するが戻し燃料通路に接続されるものとなっている。
さらに、バルブボディ21には、アマチュア収納部27近傍において、ニードルホール25を環状に囲むように電磁コイル23が配設されており、その通電が電子制御ユニット4により制御可能となっている。
かかる構成において、圧力制御弁12のバルブニードル22は、電磁コイル23の通電が無い状態において、アマチュア26を比較的緩やかに押圧するようにしてスプリング収納部28に収納された押圧スプリング24によって、テーパ状に形成された先端部が、シート部29に比較的緩やかに着座せしめられた状態となっている。
かかる状態にあって、コモンレール1の燃料圧力が一定以上となると、その燃料圧力によりバルブニードル22の先端部は、シート部29から離間せしめられ、コモンレール1内の燃料は、ニードルホール25を介してレール連通路30から戻し燃料用連通路31へ流れて、図示されない戻し燃料通路へ戻されることとなる。
一方、電磁コイル23への通電が行われると、その通電量に応じた力で、バルブニードル22がシート部29側へ押しつけられ、圧力制御弁12は、閉弁状態となる。
次に、図3、及び、図4を参照しつつ、電子制御ユニット4によって実行される圧力制御弁の駆動制御処理について説明する。
最初に、本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動制御処理の電子制御ユニット4による実行に際して、次述するような自動車両であることが前提である。
すなわち、まず、圧力制御弁12自体の通電特性は、通電電流を零から連続的に可変可能となっており、電流の増加に伴いバルブニードル22のシート部29に対する押圧力が大となるものとなっている。すなわち、換言すれば、コモンレール1内の燃料圧がより大とならなければ、バルブニードル22の先端部がシート部29から離間できないようになっている。
したがって、例えば、以下に説明するような故障診断処理による圧力制御弁12の通電電流の制約がなければ、圧力制御弁12の通電電流に対するレール圧の制御特性は、例えば、図4に概略的に示された特性の如く、通電電流が零から通電電流の増加にしたがって、レール圧が連続的に増加するような特性とすることができる。
ところが、電子制御ユニット4において行われる種々の車両動作に対する故障診断処理においては、圧力制御弁12の故障診断が一つの項目とされており、その故障診断の実行(例えば、断線の有無等)にあっては、圧力制御弁12には、ごく小さな所定の診断用電流Iins(図4参照)の通電が要求される。
このため、従来装置にあっては、所定の診断用電流Iins、又は、その近傍の電流を圧力制御弁12の通電電流の最低値とし、これを超える範囲にレール圧制御の範囲を定めて、レール圧制御を行うものとなっていた。
したがって、従来装置にあっては、圧力制御弁12が所定の診断用電流Iins以下でも動作制御可能にも関わらず、この範囲はレール圧制御の対象外とされていた。
しかしながら、車両のある動作状態にあっては、圧力制御弁12の通電電流を零とした際におけるレール圧が必要とされることもある。
本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動制御処理は、故障診断処理に影響を与えることなく、上述のように圧力制御弁12の通電電流を零とした際におけるレール圧制御を可能とするものである。
また、圧力制御弁12の通電制御は、従来装置同様、いわゆるPWM制御により行われるものとなっている。すなわち、圧力制御弁12に印加されるパルス電圧信号のデューティを変えることで、圧力制御弁12に流れる電流の平均電流値を変えることで通電制御が行われるようになっている。
かかる前提の下、電子制御ユニット4による圧力制御弁の駆動制御処理が開始されると、最初に、目標PCV駆動dutyがduty−off閾値を下回ったか否かが判定されることとなる(図3のステップS102参照)。
ここで、目標PCV駆動dutyは、電子制御ユニット4で実行されるレール圧制御処理によりレール圧制御が先に述べたPCV制御モードで行われている場合に、その圧力制御処理によってエンジン3の動作状態等に基づいて所定の演算式によって演算算出される圧力制御弁12に印加するPWM信号であるパルス電圧信号の目標デューティである。
また、duty−off閾値は、圧力制御弁12に印加されるパルス電圧信号のデューティの最低値である。この最低値は、零以外の値であって、具体的な値は、コモンレール式燃料噴射制御装置の規模やレール圧制御の範囲等に基づいて、個々に適宜設定されるものである。本発明の実施の形態において、duty−off閾値は、先の所定の診断電流Iinsに設定されている。
目標PCV駆動dutyは、上述のように電子制御ユニット4によって実行される他の処理において演算算出されるものであるので、その演算算出された値を流用すれば良く、ステップS102において改めて演算算出する必要はないものである。
また、duty−off閾値は、予め定められているものであるので、その値を電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶させておき、それを読み込んで、ステップS102の実行の際に用いるようにすれば良い。
しかして、ステップS102において、目標PCV駆動duty<duty−off閾値が成立していると判定された場合(YESの場合)には、エンジン3の動作状態等に基づいて圧力制御弁12を通電電流零とする要求がなされているとして次述するステップS104の処理へ進む一方、目標PCV駆動duty<duty−off閾値が成立していないと判定された場合(NOの場合)には、以下の一連の処理を実行するに適した状態ではないとして、一連の処理は終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
ステップS104においては、電子制御ユニット4により、PCV駆動dutyが0%に設定され、それと共に、圧力制御弁12のフィードバック制御が停止され(図3のステップS106参照)、圧力制御弁12は、通電電流零の状態とされることとなる。
次いで、かかる圧力制御弁12の駆動状態が規定時間以上継続されているか否かが判定されることとなる(図3のステップS108参照)。
そして、規定時間以上継続されていると判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS110の処理へ進む一方、規定時間以上継続されていないと判定された場合(NOの場合)には、一連の処理は終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
なお、ステップS108において行われる、圧力制御弁12の通電電流が零とされた状態が規定時間以上継続されているか否かの判定は、圧力制御弁12の通電電流零の状態が、故障診断処理に影響を与える程の時間継続されているか否かを判定するためのものである。
そのため、規定時間は、圧力制御弁12の故障診断が繰り返される周期を基準として設定するのが好適である。
ステップS110においては、電子制御ユニット4により、断線検出用dutyが、図示されない圧力制御弁12の駆動回路に出力され、そのdutyで圧力制御弁12が駆動制御されることとなる。ここで、断線検出用dutyは、所定の診断用電流Iins(図4参照)を得るに必要とされるdutyである。
次いで、電子制御ユニット4において、別途実行される故障診断処理において、圧力制御弁12の断線故障が検出されたか否かが判定される(図3のステップS112参照)。
そして、故障診断処理において、圧力制御弁12の断線故障が検出されたと判定された場合(YESの場合)には、故障診断処理における断線故障処理を実行し(図3のステップS114参照)、一連の処理が終了されることとなる。なお、故障診断処理における断線故障処理は、例えば、警報の発生等であり、その内容は特定のものに限定される必要はなく、任意に設定されるべきものである。
一方、ステップS112において、圧力制御弁12の断線故障は検出されていないと判定された場合(NOの場合)には、故障診断処理が正常に実行され、かつ、少なくとも圧力制御弁12にも故障は無かったとして、圧力制御弁12の駆動制御を、故障診断に入る前の駆動状態(図3のS104、S106参照)、すなわち、通電電流零の状態、換言すれば、通電停止状態に復帰させ(図3のステップ116参照)、一連の処理が終了されることとなる。
なお、上述の本発明の実施の形態においては、圧力制御弁12の通電電流に対するレール圧の制御特性は、図4に示されたように通電電流の増加と共にレール圧が増大するものであるとして説明したが、このような特性に限定される必要はなく、これとは逆に、通電電流の増加に伴いレール圧が低下するようないわゆる逆特性のものであっても良いものである。
上述した本発明の実施の形態においては、コモンレール式燃料噴射制御装置の圧力制御弁12に対する駆動制御制御方法として説明したが、必ずしも圧力制御弁12に限定される必要はないものである。
すなわち、上述した本発明の実施の形態における圧力制御弁12の駆動制御方法は、種々の電子機器、装置において用いられるPWM制御される電磁アクチュエータであって、その駆動状態の一つとして、通電電流を零、すなわち、PWM信号のデューティを零とした状態が所望される一方、本発明の実施の形態において説明したと同様に、電磁アクチュエータの故障診断のため、故障診断のタイミングにおいては、所定の小電流の通電状態が求められるような電磁アクチュエータにも、基本的に同様に適用できるものである。なお、電磁アクチュエータとしては、本発明の実施の形態のような制御弁の他、リニアモータや電動機などであっても良い。
レール圧制御における圧力制御弁12の駆動についての要請と、故障診断処理における圧力制御弁12の駆動についての要請との両立を図ったので、さらなる制御性の向上等が所望されるコモンレール式燃料噴射制御装置に適する。
さらには、デューティを零とした状態が所望される一方、電磁アクチュエータの故障診断のため、故障診断のタイミングにおいては、所定の小電流の通電状態が求められるような各種の電子機器、電子装置に用いられるPWM制御される電磁アクチュエータにも適する。
1…コモンレール
2−1〜2−n…燃料噴射弁
3…ディーゼルエンジン
4…電子制御ユニット
11…圧力センサ
12…圧力制御弁
50…高圧ポンプ装置

Claims (7)

  1. 電子装置の動作制御を行う電子制御ユニットによりPWM制御される電磁アクチュエータの駆動制御方法であって、
    前記電子制御ユニットにより前記電磁アクチュエータがデューティ零の駆動状態とされている場合において、前記電子制御ユニットによる故障診断が実行される際に、前記電磁アクチュエータの通電電流を一時的に、前記故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として、前記故障診断処理の実行可能とすることを特徴とする電磁アクチュエータの駆動制御方法。
  2. コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
    前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁の通電をPWM制御によるフィードバック制御で行うと共に、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記圧力制御弁の駆動制御方法であって、
    前記電子制御ユニットにより演算算出された前記圧力制御弁のPWM制御のための目標デューティが、所定の最低値以下となった場合に、前記圧力制御弁の通電電流を零とすると共に、前記圧力制御弁の通電電流零の駆動状態が所定の規定時間を超えて継続される状態にある場合には、前記圧力制御弁の通電電流を、故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として、故障診断処理を実行可能とすることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法。
  3. 所定の規定時間は、故障診断処理の繰り返し周期に等しいことを特徴とする請求項2記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法。
  4. 故障診断処理の実行により圧力制御弁の故障が検出されなかった場合には、前記圧力制御弁の駆動制御を通常状態に復帰させることを特徴とする請求項3記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御弁の駆動制御方法。
  5. コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
    前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁の通電をPWM制御によるフィードバック制御で行うと共に、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、前記圧力制御弁のPWM制御のための目標デューティの算出を行い、当該算出された目標デューティが、所定の最低値以下となった場合に、前記圧力制御弁の通電電流を零とすると共に、前記圧力制御弁の通電電流零の駆動状態が所定の規定時間を超えて継続される状態にあると判定された場合に、前記圧力制御弁の通電電流を、故障診断処理に必要とされる所定の診断用電流として、故障診断処理を実行可能とするよう構成されてなることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
  6. 所定の規定時間は、故障診断処理の繰り返し周期に等しいことを特徴とする請求項5記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  7. 電子制御ユニットは、故障診断処理の実行により圧力制御弁の故障が検出されなかった場合には、前記圧力制御弁の駆動制御を通常状態に復帰させるよう構成されてなることを特徴とする請求項6記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
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