JP2011168536A - 3−メチルテトラヒドロフランの製造方法 - Google Patents

3−メチルテトラヒドロフランの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な原料を用い、かつ工業的に実施可能な3−メチルテトラヒドロフランの製造方法を提供する。
【解決手段】γ−ブチロラクトン(GBL)を原料とし、GBLのα位をメチル化してα−メチル−γ−ブチロラクトン(α−Me−GBL)を得る工程(1)と、α−Me−GBLから3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2)とを含む3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。さらに、前記工程(2)が、α−Me−GBLを水素化して2−メチル−1,4ブタンジオール(2−MeBD)を製造する工程(2A)と、該工程(2A)
で得られた2−MeBDを脱水環化して3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2B)を含む3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高機能弾性繊維の製造用原料であるポリエーテルポリオールを製造するためのモノマーとなる3−メチルテトラヒドロフランを製造する方法に関する。
テトラヒドロフラン(以下、THFと略記することがある)を開環重合させて得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTMGと略記することがある)を用いたポリウレタン樹脂は弾性特性、低温特性、耐加水分解性などの機械的特性に優れるため広く弾性繊維や、熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして利用されている。このポリウレタン樹脂の機械的特性を向上させる目的で、ウレタン樹脂原料としてTHFに加えて3−メチルテトラヒドロフラン(以下、3−MeTHFと略記することがある)を共重合して得られるポリエーテルポリオールを用いることが行なわれている。ポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いた場合に比較してTHFと3−MeTHFを共重合したポリエーテルポリオールを用いて製造したポリウレタンは機械的特性が向上することが知られている(特許文献1)。
しかし3−MeTHFは前述の通り有用な物質である一方、製造の難度が高いため、広く合成の検討がなされ、多くの製造方法が提案されている。
例えば、カルボン酸又はそのエステルを水素化して直接3−メチルテトラヒドロフランを合成する方法、あるいは一旦2−メチル−1,4−ブタンジオール(以下、2−MeBDと略記することがある)としてその後脱水環化する方法が知られている。特許文献2では、クエン酸を水素添加することにより3−メチルテトラヒドロフラン(3−MeTHF)を99%<の転化率、約70%の選択性で合成できるとしている。しかしこの方法では、カルボン酸を原料に使用しているため、高温下の反応条件で触媒が変質することが考えられ工業的なスケールで安定的に製造する方法として採用することはできない。
また、特許文献3では、3−ホルミル−2−メチル−プロピオン酸メチル、もしくは、イタコン酸(エステル)を銅または周期表7〜10族の金属またはその化合物の存在下に水素化する方法が開示されている。この場合、基質に複数のカルボキシル基もしくはエステル基があるため、これらを水素化するには1分子あたり多量の水素が必要となり、またその反応時の発熱量が極めて大きい。そしてその発熱により反応器内の温度上昇が極めて顕著となるため工業スケールでの製造を行うためには、大きな除熱設備が必要となる。また、反応中にエステルオリゴマーが副生するため、これらを完全には分離できずに純度が上がらないという問題もある。さらに水素化反応中に酸化銅などの触媒が還元されるが、その際に発生する水によりエステルが加水分解されカルボン酸が発生し、これにより触媒が顕著に溶解する。そのため触媒が劣化し、反応活性の経時的な低下が起きたり、溶解した触媒の濾過性が悪化し、濾過時間の長大化、最悪の場合濾過が不能になるなど、工業的に製造する上では致命的な問題が発生する。これらの理由により、カルボキシル基もしくはエステル基が複数存在する基質の水素化は工業的に実施する事は極めて困難である。
特許文献4には、メタクリル酸メチルをギ酸エステルと反応させてメチルコハク酸ジエステルとし、これを水素化、脱水環化する方法が開示されている。しかしこの反応においても銅やコバルトを主成分とする触媒で水素化を行うと、触媒の前駆体である(或いは前還元を行っても内部まで完全に還元することはできず残存した)酸化銅、酸化コバルトが水素化反応中に還元されて水が発生するため、この水によりエステルが加水分解され、カルボン酸が生成し、上記と同様の問題が存在する。
また、メタクリル酸を原料として3−シアノイソラク酸メチルを製造しこれを鍵中間体として、数工程かけて3−MeTHFへ誘導する方法についても複数のルートが提案されている(特許文献5、6)。しかしこれらの方法では、反応の第一工程において猛毒の青酸を使用しており、製造設備においてその安全設備にかかる負荷が大きい。特に反応ルートの第一工程で青酸を使用するので、多量の青酸の確保と、その安全な取り扱い、未反応物の除害が必要となり工業的な製造においては付帯設備のコストが大きくなる。
C3、C4のオレフィンを原料としてヒドロホルミル化反応を行ない炭素数を増やして3−MeTHFへ誘導する方法について提案もなされている。
例えば、特許文献7においては、1,4−ブテンジオールをCO/Hガスでヒドロホルミル化し,生成した2−ホルミル−1,4−ブタンジオールを接触水素化し得られた2−メチル−1,4−ブタンジオールを環化し3−MeTHFを得ている。
また、特許文献8においてはメタリルアセテートをロジウム触媒存在下にCO/Hガスでヒドロホルミル化して4−アセトキシ−3−メチルブタナールを製造し、これから2−メチル−1,4−ブタンジオールを製造することが開示されている。
さらに特許文献9においては、プロピレンをアルコール存在下にCO/Hガスでヒドロホルミル化しメチルコハク酸ジエステルを合成しこれを水素化、脱水環化する方法が提案されている。しかしこれらの製造を行なうには、一酸化炭素の調達とその安全な取り扱い、未反応一酸化炭素の除去が必要となり、工業的な製造においては付帯設備のコストが大きくなる。また、ヒドロホルミル化反応は通常位置異性体の混合物となるため、選択性も十分ではない。
特許文献10には,アルデヒドの存在下に1,4−ブチンジオールまたは1,4−ブテンジオールを接触水素化し,得られたジオールを環化し3−MeTHFとしている。しかしながらこの手法では原料の転化率を上げることが困難で通常得られる3−MeTHFは10%程度であり90%近くはTHFとして得られる。これでは、3−MeTHFの共重合率を高めることはできず、ウレタン原料用途としては使用できない。
以上述べてきたように、既報の3−MeTHFの製造方法は、発熱量が大きい、原料として毒物を使用するため安全設備が必要、などの製造装置面にかかる負荷が大きいといった課題や、原料が高価である、選択性が低い、などの致命的な問題点があり、工業スケールでの製造に適した製造方法の開発が待ち望まれていた。
特開昭63−235320号 特開昭63−218669号 特開平6−219981号 特開平8−217770号 特開平8−217768号 特開平8−217769号 米国特許第3859369号 特開平11−209325号 特開平8−291158号 特開平5−117258号
本発明は、安価で調達が容易な原料を用い、かつ安全な取り扱いができ、収率が高く、
高純度な、工業的に実施可能な3−MeTHFの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、γ−ブチロラクトン(以下、GBLと略記することがある)を出発原料として用い、GBLのα位をメチル化してα−メチル−γ−ブチロラクトン(以下、α−Me−GBLと略記することがある)を経て、3−MeTHFを製造することにより、前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、γ−ブチロラクトン(GBL)を原料とし、GBLのα位をメチル化してα−メチル−γ−ブチロラクトン(α−Me−GBL)を得る工程(1)と、α−Me−GBLから3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2)とを含むことを特徴とする3−メチルテトラヒドロフランの製造方法、に存する。
また、前記工程(2)が、α−Me−GBLを水素化して2−メチル−1,4ブタンジオール(2−MeBD)を製造する工程(2A)と、該工程(2A)で得られた2−MeBDを脱水環化して3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2B)を含むことが好ましい。
本発明は、安価で調達が容易な原料を使用して且つ安全な取り扱いができ、収率が高く、純度にも優れた、工業的なスケールで実施が可能である3−MeTHFの製造方法を提供することができる。さらに本発明により得られる3−MeTHFは、収率や純度に優れるため、THFとの共重合でポリエーテルポリオールを製造する際の工程負荷が軽く、またポリウレタンを製造する際には、ポリエーテルポリオールとしての弾性特性、低温特性、耐加水分解性などの機械的特性に優れるという効果を有する。
以下、詳細に本発明の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で実施することができる。
(1)3−メチルテトラヒドロフラン(3−MeTHF)の製造方法
本発明は、出発原料としてγ−ブチロラクトン(GBL)を出発原料とし、GBLのα位をメチル化してα−メチル−γ−ブチロラクトン(α−Me−GBL)を得る工程(以下、工程(1)と略記することがある)と、α−Me−GBLから3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(以下、工程(2)と略記することがある)とを含むことを特徴とする。本発明による3−メチルテトラヒドロフランの(3−MeTHF)の製造方法を下記の式
(1)に示す。以下順次詳述する。
Figure 2011168536
本発明の3−MeTHFの製造方法の原料に用いられるγ−ブチロラクトン(GBL)は従
来公知の物質であり、公知の方法に従って製造して使用することも、市販品を入手して使用することもできる。GBLは1、4−ブタンジオールをRu触媒で酸化して得る方法(特開2002−167380)、無水マレイン酸をNi−Re触媒で部分的に還元して得る方法(特開06−306069)、同じく無水マレイン酸をNi−Pd触媒で部分的に還元する方法(特開06−321926)などの公知の方法により得られたものが用いられる。
原料として用いられるGBLは高純度のものが好ましい。GBLの開環で生じる4−ヒドロキシ酪酸はGBLの不純物の1つであるが、本発明の製造方法で使用される塩基と中和反応を起こし、反応で用いられる触媒有効成分の減少を起こすため極力少ない方が良い。
(2)GBLのα位のメチル化反応(工程(1))
本発明における工程(1)では、前記GBLを原料とし、GBLのα位をメチル化して、
α−メチル−γ−ブチロラクトン(α−Me−GBL)を得る。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応の具体的態様は特に限定されるものではない
が、従来公知のエステルやケトンのα位のアルキル化反応を制限なく利用することができる。例えば、有機金属試薬などの塩基を用いて、GBLのα位プロトンを引き抜きアニオンを発生させ、メチル化剤によりメチル化する方法を用いることができる。
α位のプロトンを引き抜き、アニオンを発生させるための試薬としては特に限定されるものではなく、従来公知の試薬を使用することができ、具体的にはメチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム試薬;ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属;リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アミド;水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリウム等の水素化ホウ素金属類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、カリウム−i−プロポキシド等の金属アルコキシド等が使用可能である。
メチル化剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知の試薬を使用することができ、具体的にはヨウ化メチル、臭化メチル、硫酸ジメチル、炭酸ジメチルなどが挙げられる。中でも非ハロゲンのメチル化剤が好ましく、炭酸ジメチルが特に好ましい。ヨウ化メチル、臭化メチルなどのハロゲン含有メチル化剤は反応後にハロゲン化物イオンを遊離するが、これは金属製器具、装置に対しての腐食性を持つ傾向があり、低沸点化合物であるため高温条件が設定しにくい(高温にした場合には反応器内圧が上がる)、廃棄物中に混入するハロゲン化合物の処理費用が非ハロゲン化合物に比べて高く、生産コスト増となる傾向にある。また硫酸ジメチルはその毒性から取り扱いや産業での大量使用が難しく、さらに反応後に硫酸やその塩を生じるため後処理工程が必要となる面でも実用的には不利な傾向にある。これらの理由から炭酸ジメチル(以下、DMCと略記することがある)をメチ
ル化剤として使用することが好ましい。
メチル化反応は、塩基の存在下、メチル化剤を用いてGBLのメチル化を行なう。
メチル化反応において好適に用いられるDMCは、公知の化合物であり、公知の方法に従って製造して使用することも、市販品を入手して使用することもできる。
DMCは低毒性であり、調達が容易で、工業的な量の入手が可能である。α−Me−GBL製造に使用されるDMCは特に限定されないが、純度が高いものが望ましく、特に含有水分、メタノールの含有量は少ないほど好ましい。
本発明におけるメチル化反応に使用するメチル化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、通常GBLのモル数に対して下限が理論等量である1.0当量、好ましくは1.2当量、さらに好ましくは1.5当量である。上限は特に制限はないが、通常10.0当量、好ましくは5.0当量、さらに好ましくは3.0当量である。前記上限超過では、反応器容積に対するメチル化剤の占有容量が大きくなり空間生産効率が低下してしまう場合がある。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応に使用される塩基は特に限定されるものではないが、通常上記したアルキル金属、金属アミドに加えて、アミン類;アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属の炭酸塩や炭酸水素塩、水酸化物、酢酸塩;金属酸化物など
のカルボン酸塩および金属アルコキシドが用いられる。これらの塩基は単独でも組み合わせて用いてもよい。また、アルカリ金属、アルカリ土類金属の複合酸化物、塩基処理ゼオライトなどの不均一系塩基触媒を用いることもできる。
前記アミン類の例としては、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチレンヘキサミンなどの鎖状脂肪族アミン類、1,4−ジメチルピペラジン、ピペラジン、ピペリジン、1−ベンジルピペリジン、1−メチル−2,2−ジメチル−6,6−ジメチルピペリジン、DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン)のような環状アミン化合物、トリフェニルアミンなどのような芳香族アミン類、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−フェニルジベンジルアミンなどのベンジルアミン類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等のピリジン類、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−メチル−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、TBZ(2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−のようなイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィンまたは亜リン酸トリフェニルのような3価のリン化合物、ホスファゼン化合物等が挙げられる。
前記アルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フェニルリン酸2ナトリウム、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩、2リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
前記アルカリ土類金属化合物の例としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フェニルリン酸マグネシウム等が挙げられる。
前記金属アルコキシドの例としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのナトリウムアルコキシド、カリウム−t−ブトキシド等のカリウムアルコキシド等が挙げられる。
不均一系触媒の例としてはカルシウム−バリウム−ナトリウム酸化物、カルシウム−バリウム−カリウム酸化物、カルシウム−バリウム−セシウム酸化物などのアルカリ金属−アルカリ土類金属複合酸化物、マグネシウム−カルシウム−バリウム酸化物、マグネシウム−ストロンチウム−バリウム酸化物などのアルカリ土類金属複合酸化物、ナトリウム、カリウムイオンなどで処理した塩基処理ゼオライトなどが挙げられる。
これらの中でもアルキル金属のアルコキシド、アルキル金属の水酸化物、アルキル金属の炭酸塩が反応性が高く好ましく、さらにはナトリウムメトキシド、カリウム−t−ブト
キシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウムが好ましい。さらには、価格、入手性からナトリウムメトキシド、炭酸カリウムが特に好ましい。
これら塩基の使用量は、特に限定されないが、通常GBLのモル数に対して5.0当量以下、好ましくは3.0当量以下、より好ましくは1.0当量以下である。前記上限超過では製造コストや反応器内容物の攪拌効率の低下が起こる場合がある。また通常0.01当量以上、好ましくは0.1当量以上、より好ましくは0.2当量以上である。前記下限未満では実用的な反応速度が得られない場合がある。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応の際の温度は特に限定されるものではないが、副反応の進行を抑制するために重要である。上限は、通常250℃、好ましくは230℃、最も好ましくは220℃であり、下限は、通常170℃以上、好ましくは190℃以上、より好ましくは200℃以上である。前記上限超過の場合は、例えばメチル化剤としてDMCを用いた場合には、原料のGBL、生成物のα−Me−GBLの開環反応で生じる4−アルコキシドとDMCとの反応物である4−(メトキシカルボキシ)酪酸メチル、4−(メトキシカルボキシ)−2−メチル酪酸メチルやメチル化生成物である4−メトキシ酪酸メチル、4−メトキシ−2−メチル酪酸メチルが生じる副反応が起こる場合がある。前記下限未満の場合、実用的な反応速度が得られない場合や、GBL環が開環した副生物、さらには2分子がエステル化して2量化した副生物が生成してしまう場合がある。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応の反応時間は、特に限定されるものではないが、上限は、通常50時間以下、好ましくは30時間以下、最も好ましくは20時間以下であり、下限は、通常1時間以上、好ましくは2時間以上、さらに好ましくは3時間以上である。前記上限超過の場合は、GBL環の開環反応が進行する場合があり、一方前記下限未満では、原料であるGBLが多く残存してしまう場合がある。
上記反応条件で実施した場合の原料GBLの転化率は特に限定されるものではないが、通常80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
GBLのα位のメチル化反応は、無溶媒で行うことも、溶媒を使用して行うことも共に可能である。溶媒を使用する場合は、特に使用する溶媒に制限はないが、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒などが好適に用
いられる。これら溶媒は単独で用いてもかまわないし、任意の複数の溶媒を混合して使用してもかまわない。好ましくは無溶媒で反応を行なう。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応を行なう際は、適当な添加剤を用いてもかまわない。特に金属化合物を塩基として用いる場合、副生するGBL環が開環したアルコキシドアニオンが他のGBLないし3−Me−GBLを求核攻撃し二量化する副反応が進行する。これを抑制するために、アルコキシドアニオンの対カチオンである金属イオンを包接する添加物は反応の選択性を向上させる上で有効である。例えば、18−クラウン−6、15−クラウン−5などのクラウンエーテル類、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのポリエチレングリコール類、シクロデキストリンなどの包接化合物などが挙げられる。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応の形式としては、バッチ方式、連続方式、
共に採用可能である。また、本反応は反応の進行と共にCOが発生する。COは、反応に用いる塩基触媒を被毒する場合があるので、連続的にあるいは非連続的にCOを系内から除去しながら反応を行なっても良い。この場合、COを除去する際にメチル化剤も同時に除去される時は、除去されたメチル化剤分を補充して反応を継続することも可能である。さらには、反応器に還流管を装着して発生するCOを系外に排出しながら気化したメチル化剤は還流により反応系に戻す方式を採用してもかまわない。或いは、分離膜を用いてCOを選択的に除去する方法も適用可能である。一方、連続的にCOを除去しないで反応を行なう場合には、反応器を圧力容器とし、生成するCOを反応器内にため込みながら反応を行なうこともできる。
本発明におけるGBLのα位のメチル化反応終了後は、蒸留や精製等の通常の後処理によりα−Me−GBLを得ることができる。例えば、DMCを使用した反応処理方法としては、そのまま減圧下に過剰に使用したDMCと副生したMeOHを留去、引き続き減圧蒸留してα−Me−GBLを留出させて得ることができる。また、DMCとメタノールを留去後に溶媒を用いて抽出しても良い。その際に使用可能な溶媒は、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、クロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒などであり、価格や入手の容易性から好ましくは酢酸エチルやジエチルエーテル、トルエンである。溶媒抽出後は溶媒を留去、必要に応じて蒸留することにより精製することができる。さらに、DMCとメタノールを留去後にアルカリ水溶液を添加して副生したオリゴエステルやカーボネート化合物を加水分解し、引き続き塩酸や硫酸などの酸を添加して液性を酸性にするとα−Me−GBLに環化することができる。この後に抽出操作を行なっても良い。特に反応において副生物が多い場合にこの操作を行なうと目的のα−Me−GBLの取得率が上がる。
前記工程を経て得られるα−Me−GBLの純度は、特に限定されるものではないが、ガスクロマトグラフィーなどで分析すると、通常、80モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、上限は特に制限はないが、好ましくは100モル%である。
本反応で得られるα−Me−GBLに含まれる主な不純物は、特に限定されるものではないが、例えば、メチル化剤としてDMCを用いた場合には、通常メタノール、DMC、4−(メトキシカルボキシ)−2−メチル−酪酸メチル、4−メトキシカルボキシ−酪酸メチル、原料GBL、これら化合物が組み合わせ反応したオリゴエステル等である。上記主な不純物の含有量は特に限定されるものではないが、GBLについては、後述する本発明におけるメチル化反応以降の反応によって、最終的にはTHFへと誘導されるのでこのような不純物が20モル%程度含まれていても共重合ポリオール原料としてそのまま次工程に供することができる。ただし後段の精製工程の負荷の軽減するため、GBL含有量は好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
(3)α−Me−GBLから3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(工程(2))
本発明における工程(2)では、工程(1)で得られたα−Me−GBLを中間原料として3−MeTHFを合成する。この際、α−Me−GBLから3−MeTHFを得る方法は特に限定されるものではない。具体的にはα−Me−GBLを水素化して直接3−MeTHFを合成する方法や、α−Me−GBLを一旦別の化合物に変換してから3−MeTHFを合成する方法を採用することができる。
後者の方法としては、例えばα−Me−GBLを、2−メチル−1,4−ブタンジオール(2−MeBD)とする工程(以下、工程(2A)と略記することがある)の後に、脱水環化反応を行い(以下、工程(2B)と略記することがある)3−MeTHFを製造し
てもよい。
Figure 2011168536
以下、それぞれの方法について詳述する。まず、後者の方法について、α−Me−GBLを、2−MeBDに変換して合成する方法を例に具体的に述べる。
(3−1)α−Me−GBLから別の化合物を経て、3−MeTHFを得る反応
この方法は、α−Me−GBLの水素化反応(工程(2A))と、得られた2−MeBDを脱水環化反応(工程(2B))を含む方法である。
(3−1−1)α−Me−GBLの水素化反応(工程(2A))
本発明におけるα−Me−GBLの水素化反応は、特に限定されるものではないが、通常水素化触媒を用いて行なう。使用可能な水素化触媒は、水素化能のある触媒であれば制限なく用いることができるが、中でも主成分として周期表第7〜11属の金属を含むものが好ましい。さらには銅、コバルト、ニッケル、鉄、レニウム、パラジウム、ルテニウム、白金、ロジウムが本反応の水素化触媒の主成分として有効であり、銅、コバルトが最も好ましい。水素化能のある触媒の他に、助触媒を組み合わせても良い。
助触媒をなす成分としては、周期表2〜13属に含まれる金属をあわせて含むものが好ましい。中でも助触媒成分としてはマグネシウム、バリウム等の2属の金属元素、モリブデン、クロム、タングステン等の6属の金属元素、マンガン等の7属の金属元素、亜鉛などの12属の金属元素、ホウ素やアルミニウム等の13属の金属元素が好ましい。
水素化触媒を構成する主成分と助触媒の組み合わせとして最も好ましい組み合わせは、主成分として銅、コバルトから選ばれる金属、助触媒としてバリウム、クロム、亜鉛、アルミニウムから選ばれる金属を組み合わせたものである。さらに好ましい形態は、銅−クロム、銅−亜鉛の組み合わせを基本としてさらに必要に応じて第3成分を組み合わせたものである。 第3成分を組み合わせた触媒としては、銅−亜鉛−アルミニウムが反応性が高く、活性の安定性の点から特に好ましい。
本発明における水素化工程(工程(2A))で使用される水素化触媒は、担体を用いた水素化触媒でも担体を使用しない水素化触媒でも共に採用できる。その際に担体として使用することができる化合物は特に制限はなく、一般的に担体として利用可能とされている担体材料であればなんでも利用可能である。具体的に例を挙げると、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、活性炭、シリケート、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、ゼオライト等である。また、必要に応じて水素化触媒を製造するために結合剤または成形助剤を使用することができる。
本発明において水素化反応に使用される水素化触媒は任意の形、例えば、粉末、チップ、球、円筒型、ストランドまたはリングの形を有することができる。
本発明において水素化反応に使用される水素化触媒の使用量は、特に限定されない。バッチ式反応の場合、α−Me−GBLの重量に対して、50%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは15%以下である。前記上限超過では、攪拌や反応後の濾過時間が長くなる場合がある。また通常0.1%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上である。前記下限未満では実用的な反応速度を得るのが困難な場合がある。
また液相流通反応の場合、通常1時間当たり触媒体積当たりのα−Me−GBLの流通体積比として、上限が5.0以下、好ましくは3.0以下、より好ましくは1.0以下であり、通常0.1以上、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上である。
本発明における水素化反応の反応温度は、用いる水素化触媒成分によりその最適な条件は異なり、特に限定されるものではないが、通常、100℃以上、好ましくは150℃以上、より好ましくは170℃以上である。前記下限未満では実用的な反応速度を得られない場合があるためである。また通常250℃以下、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下である。前記上限超過の場合、2−MeBDからの脱水素によるα−Me−GBLの再生反応が起こる場合がある。
また反応が十分進行すると、2−MeBDとα−Me−GBLの平衡組成となるので、反応終期において反応温度を下げて平衡をずらし、目的物である2−MeBDの割合が多い組成とする事が可能であり好ましい。その際の温度の下げ幅は反応に採用した温度から通常10℃程度、さらに好ましくは15℃程度である。
本発明における水素化反応の反応圧力は、特に限定されるものではないが、下限は、通常5MPa以上、好ましくは7MPa以上、より好ましくは10MPa以上であり、上限は、通常は25MPa以下,好ましくは20MPa以下、より好ましくは18MPa以下である。前記下限未満では十分な反応速度を得られない場合があり、前記上限超過では必要以上に反応器の耐圧を上げなければならず過大な設備が必要となる。
前記水素化反応に使用する水素は、特に限定されないが、純水素が好ましいが、メタン、窒素等を含有したものでも使用が可能である。ただし、水分が含まれると触媒を劣化させる可能性があるので好ましくなく、通常体積比で1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。
本発明における水素化反応においては、溶剤を使用してもあるいは使用しなくても実施することができる。溶剤を用いる場合、使用可能な溶媒の種類は特に限定されるものではないが、具体的には例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなどのアルコール類、ヘプタン、オクタンなどの直鎖炭化水素類、さらにはトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、等である。これらの溶剤については、単独での使用あるいは必要に応じて複数を組み合わせた混合溶媒での使用、どちらでも採用可能であるが、反応器の空間効率を考えると無溶媒で行なうのが好ましい。
本発明における水素化反応の形式としては、特に限定されるものでないが、気相または液相中で連続的および不連続的に実施することができる。固定床触媒を使用する場合は液相−または細流床法を選択することができる。粉末状態の触媒を使用する場合はスラリー状態で反応を行う事も可能である。
本発明における水素化反応の反応器としては、特に限定はされないが、たとえば撹拌機を伴った通常の圧力容器、管型反応器または管束型反応器を使用することができる。
本発明における水素化反応によって、α−Me−GBLから得られた反応混合物から常法に従い、2−MeBDを得ることができる。例えば、反応後濾過により触媒を除去した後、蒸留により2−MeBDを単離することができる。触媒の分離が不完全であると蒸留の際に脱水素反応によりMe−GBLに戻る反応が起きる可能性があるためなるべく触媒を除くことが好ましい。
触媒を分離する方法としては、通常の濾過により行われるが、接続した濾過器と回収側受器に圧力差をつけた加圧、減圧濾過の方法を採用することができる。また、濾過を行う際、濾過助剤を用いることができる。その際に用いられるろ過助剤の具体例としてはセライト、活性白土、粘土鉱物などである。その使用法は特に制限はなく、例えば一般的に製
造プロセスで使用される濾過助剤を充填した濾過装置を(複数回)通過させる方法や、反応終了後、系内に濾過助剤を投入して攪拌することにより微粒子となった触媒成分を吸着させて固体の粒径を大きくすることで濾過効率を上げる方法、さらにはこれらを組み合わせた方法なとが採用できる。
前記濾過により触媒成分を除去した液を蒸留で精製することにより2−MeBDを得ることができる。蒸留精製は常圧、減圧のいずれでも実施することが出来るが目的物である2−MeBDは常圧での沸点が250℃以上の高沸点化合物であるため減圧下に行うことが好ましい。蒸留の際の温度は、採用する減圧度により適宜決められる。触媒分離で記載したとおり、触媒が混入した回収液を蒸留精製する場合には2−MeBDの脱水素反応が進行してMeGBLの発生が懸念される。この副反応を抑制するためには、蒸留時の温度が高すぎないほうが良く、そのためには減圧度が高いほうが好ましい。
使用する蒸留装置は公知のものを使用することが出来る。すなわち蒸留精製効率が高い各種の充填物を使用した充填塔、内部に棚段を有する棚段塔や蒸留回収での時間短縮、高沸点成分の除去のみを目的にした充填物を使用しないフラッシュでの回収なども用いることができる。さらに、高純度の回収物を得るため蒸留塔上部での還流を行い、低沸点成分を抜き出す方法や、蒸留、精留塔での中段抜き出しでの回収を行ってもよい。
また蒸留工程後期に蒸留釜に残存する2Me−BDや充填塔、棚段塔に保持される2−Me−BDの量を減らすために、2Me−BDよりも高沸点化合物を添加して蒸留操作を行い、添加した高沸点成分の蒸気で2−Me−BDを充填塔、棚段塔などの蒸留塔の上段へ押し上げるいわゆる炊き上げ溶媒を追加した蒸留も行うことが出来る。
2−Me−BD(沸点250℃)の炊き上げ溶媒としてはペンタデカン(沸点271℃)、ヘキサデカン(沸点287℃)などの鎖状炭化水素、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点275℃)などが上げられるが、この他にも蒸留条件で2−Me−BDと反応したり、変質をもたらすことのない添加物であれば制限無く炊き上げ溶媒として用いることが出来る。
本発明における水素化反応によって得られる2−MeBDは、純度が高いものが好ましい。
また、濾過、蒸留により、次の脱水環化反応での悪影響を防止するためメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール成分を出来る限り除去しておくことは重要である。アルコール成分の含有量は後述のとおり、精製工程負担を軽減するために少ないほうが好ましく、含有する場合の上限は、通常5000ppm以下、好ましくは2000ppm以下、特に好ましくは1000ppm以下である。
(3−1−2)2−MeBDの脱水環化反応(工程(2B))
本発明の工程(2B)によって得られる2−MeBDは、脱水環化反応を行うことにより3−MeTHFを得ることができる。この脱水環化反応の条件は、特に限定されるものではないが、通常、酸触媒の存在下に実施する。この際、使用可能な酸触媒の種類は有機酸および無機酸であれば特に制限されず、例えば、硫酸、リン酸、塩酸、塩化アンモニウムなどの無機酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などのスルホン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、マレイン酸、コハク酸などのカルボン酸類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、シリカアルミナ、酸性白土、活性白土、ゼオライトなどの固体酸類、陽イオン交換樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、無機酸、スルホン酸、固体酸類、陽イオン交換樹脂が好ましく、さらには、硫酸、塩酸、パラトルエンスルホン酸、陽イオン交換樹脂が特に好ましい。これらの酸触媒は、1種または複数のものを組み合わせて用いることができる。
本発明における脱水環化反応の酸触媒の使用量は特に制限されないが、通常原料である2−MeBDの重量に対して、0.01%以上、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上であり、通常30%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは1%以下である。前記下限未満では、実用的な反応速度を得られない場合があり、前記上限超過では、必要以上に触媒量が多くなり着色などの問題を生ずる場合がある。
本発明における脱水環化反応では、溶剤を使用してもあるいは使用しなくても実施することができる。具体的に使用可能な溶剤としては、たとえばジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘプタン、オクタンなどの直鎖炭化水素類、さらにはトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、等である。これらの溶剤については、単独での使用あるいは必要に応じて複数を組み合わせた混合溶媒での使用、どちらでも採用可能であるが、反応器の空間効率を考えると無溶媒で行なうのが好ましい。
本発明における脱水環化反応の反応温度は、通常200℃以下、好ましくは180℃以下、より好ましくは150℃以下、通常60℃以上、好ましくは90℃以上、より好ましくは120℃以上である。
前記脱水環化反応の形式は、特に限定されないが、反応の間に生成物である3−MeTHFと水を系外に除去しながら反応を行ういわゆる反応蒸留で行う方式、還流管をつけて生成物を還流させながら反応を行う方式、圧力容器で常圧より高い圧力で反応を行う方式、いずれも採用可能である。ただし、反応の効率と生成物の分離の観点から反応蒸留で行う方式がより好ましい。
このようにして得られた3−MeTHF中には、通常副生する水が混入しているので、
蒸留により分離する必要がある。本発明における脱水環化反応に採用可能な蒸留形式には特に制限はないが、効率よく水分を分離するためには、反応器ないし反応後に行う第一の蒸留塔からの留出物を一旦油水分離器に受け、油層を元の蒸留塔ないし次の蒸留に使用、水相はパージする方式を採用することが好ましい。
前記工程(2A)および工程(2B)を経て3−MeTHFを得る方法は、他の3−MeTHFを製造する際に実施される水素化反応に比較して格段に反応の負荷が軽い、特に発生する反応熱の発生量が小さく、工業的なスケールでの実施が行いやすいという特徴を有する点でより好ましい。
本発明において用いられる水素化反応は、α−Me−GBLを基質として利用するので、たとえ触媒が水素化反応中に還元されて水が発生し、その生成水によりGBL環が加水分解されても平衡は開環体よりも閉環体であるGBLに大きく寄っているため、系内のカルボン酸濃度は低く抑えられ、触媒へのダメージは最小限に抑制される。このため、反応中に活性が低下する事はほとんどなく、通常触媒を何度でも繰り返し利用できる、という工業的には極めて大きな利点を有する。また、反応の間、触媒の形態に変化がないので濾過も優位に行なうことができ、工業的に実施可能な実用的な時間内に問題なく実施できる。
また、イタコン酸ジメチルやシトラコン酸ジメチルなどのジエステルを水素化すると基質1モル当たり2モルのアルコールを副生するので反応器にはアルコール遊離分の体積を除いた原料しか仕込むことが出来ない。しかしα−Me−GBLを水素化する還元反応はアルコールを副生することがないため反応器の容積を原料と生成物のために有効に活用することが出来る。
さらにメタノール等のアルコールの副生がないため、得られる2−MeBD、さらにはこれから誘導される最終の3−MeTHFにもアルコール分はほとんど混入する事はない
。一方、イタコン酸ジメチルやシトラコン酸ジメチルの場合には、多量のメタノールとの混合物として得られるため、混合物からメタノールを完全に分離するにはより精密な蒸留を行う必要があり、工程負荷が大きくなる。
さらにイタコン酸ジメチルやシトラコン酸ジメチルなどのジエステルを水素化する際、これら基質にはエステル基が分子内に2個さらにはオレフィンが1個あるために基質1モル当たり5モルの水素が必要となる。このため使用する水素量、水素を増圧する際のエネルギーコストが膨大となる上に、水素化反応中に発生する熱量も大きいため大掛かりな除熱設備が必要となる。これに対してα−Me−GBLの水素化では、水素化するエステル基は1個であり、必要な水素量は2モルである。従って、反応に関係する水素量が少ない事から、増圧のエネルギーコストを大幅に下げることができ、さらには水素化反応中の発生熱量も少ないので除熱設備も通常のもので対応が可能となり、工業的な実施が容易になる。以上の様に、本発明の工程による製造では、水素化工程の負荷が大幅に軽減されるため、特に大スケールでの製造において極めて有利となる。
(3−2)α−Me−GBLの水素化反応
本発明の製造方法における工程(2)としては、α−Me−GBLの水素化の際に同時に脱水環化を行ない、1工程で3−MeTHFを製造することも可能である。その際に使用される触媒は、工程(2A)の2−MeBDを得る工程の項に記載した水素化触媒を制限なく使用することができる。中でも8〜10属の金属を担体に担持した触媒が好ましい。具体的には、金属がコバルト、ニッケル、鉄、レニウム、パラジウム、ルテニウム、白金、ロジウムであるものが好ましく、より好ましくはロジウム、パラジウム、レニウム、白金が好ましく、これらの金属は単独でも複数組み合わせても使用可能である。また触媒の担体としては、好ましくはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、活性炭、シリケート、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、ゼオライト等であり、より好ましくは活性炭、アルミナ、シリカ、シリカアルミナが好ましい。
前記の一工程で3−MeTHFを得る反応においては、酸成分を添加すると反応が促進され好ましい。使用可能な酸添加剤は、硫酸、リン酸、塩酸、塩化アンモニウムなどの無機酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などのスルホン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、マレイン酸、コハク酸などのカルボン酸類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、シリカアルミナ、酸性白土、活性白土、ゼオライトなどの固体酸類などを挙げることができる。これらの中でも、無機酸、スルホン酸、固体酸類が好ましく、さらには、硫酸、塩酸、パラトルエンスルホン酸、固体酸類が特に好ましい。これらの酸触媒は、1種または複数のものを組み合わせて用いることができる。
本反応におけるα−Me−GBLから一工程で3−MeTHFを得る反応において採用可能な水素化条件、及び得られる効果は、2−MeBDを得る工程の項に記載した条件と同様である。また、得られた3−MeTHFの精製は上記3−MeTHFの製造の項で述べた条件と同じ条件を採用できる。
(4)本発明の方法で得られる3−MeTHF
本発明により得られる3−MeTHFは、不純物含有量が少ないという特徴を有する。本発明の方法で製造される3−MeTHFは含む不純物の種類は特に限定されないが、通常、水分、水素化反応で副生するアルコールなどの軽沸成分、具体的にはGBL、及びα−
Me−GBLを除く炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物、炭素数3以下のアルコール、または着色成分を含む場合がある。
炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物としては2−メチル−ノルマルブチルアルデヒド、メチルイソプロピルケトン、メチルエチルケトンなどであり、炭素数3以下のアルコール成分はメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールである

本発明の方法で製造される3−MeTHFが含む水分量は、特に限定されないが、通常重量比で、上限は、通常500ppm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下である。水分量は少ないほど好ましい。下限は特に限定されないが、好ましくは水を含まない0ppm以上であるが、より好ましくは0.1ppm以上である。
本発明の方法で製造される3−MeTHFが含む軽沸成分量は特に限定されるものではないが、3−MeTHFに含まれるα−Me−GBL、GBL以外の炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物の合計の重量比で通常500ppm以下であり、好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下であり、下限は水分量同様、少ないほど好ましい。下限は特に限定されないが、好ましくはまったく含まない0ppm以上であるが、実質的には0.1ppm以上である。
同様に炭素数3以下のアルコール成分は合計の重量比で通常500ppm以下であり、好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下である。下限は水分量同様、少ないほど好ましい。下限は特に限定されないが、好ましくはまったく含まない0ppm以上であるが、実質的には0.1ppm以上である。
水や軽沸成分であるアルコール類の含有量が、前記上限値超過では、THFと3Me−THFのからPTMGを製造する際、水やアルコール類がが、重合触媒として使用されるブレンステッド酸やルイス酸の失活の原因物質として作用し、PTMGの重合を妨げる場合がある。
また、炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物の含有量が、前記上限値超過した場合、THF、3Me−THF重合の際に重合物のPTMG末端水酸基と反応してアセタール構造を生じる傾向がある。このアセタールは重合PTMGの2分子が架橋された高分子量体で熱運動量が小さい高粘度物質であり、重合反応終了後のろ過工程での遅延原因となる他、重合物移送に長時間を要するため、配管オリフィス部分での閉塞原因となる場合がある。また、カルボニル基を含む化合物は発色団である二重結合を持つためPTMGの着色原因物質となる場合がある。
本発明の方法で製造される3−MeTHFの色は、ハーゼン色数で表した値(APHA値:JIS-K0101に準拠)で通常30以下、好ましくは20以下、さらに好ましく
は10以下である。下限は水分量同様、少ないほど好ましく、下限は特に限定されないが、好ましくは着色成分を含まない0以上であるが、実質的には1以上である。
本発明の方法で製造される3−MeTHFには、THFが一部混入していてよい。その混入量は通常20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。少ないほど好ましく、下限は特に限定されないが、好ましくはまったく全く含まない0%であり、より好ましくは0.1%以上である。ただし、通常3−MeTHFはTHFとの共重合組成物として用いられるため、前記範囲であれば、THFの混入が問題となることはない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、各成分の組成は下記の方法により同定を行い、定量は、ガスクロマトグラフィー(GC)分析により行った。
〔GBLのメチル化〕
反応物の分析は反応混合物を採取し、トリグライム、またはテトラグライムを内標としたGCでの内標添加法、反応混合物にオルトジクロロベンゼンを添加したH−NMRでの内標添加法、0.1%−トリフルオロ酢酸水溶液を溶離液として用いるLCでの絶対検
量法で実施した。
〔還元〕
反応物の分析は反応混合物を採取し、テトラグライムを内標としたGCでの内標添加法で実施した。
〔環化、蒸留回収〕
反応物の分析はトリグライムを内標としたGCでの内標添加法、カールフィッシャーでの水分測定を実施した。
[実施例1](工程(1))
磁気誘導攪拌装置を備え、窒素ライン、圧力ゲージを取り付けた内容積300mLのオートクレーブに炭酸カリウム 2.91gを入れ、反応器を窒素で置換した。窒素気流下、サンプル導入口からγ−ブチロラクトン 17.61g、DMC 21.87gを加えた。反応器を電気炉上に固定し、反応液温度215℃で7時間加熱攪拌を行った。反応終了後室温まで冷却した後反応液を懸濁液として回収し、吸引ろ過でろ液と固体に分離した。ろ液をエバポレーターで濃縮後、減圧蒸留しで0.4kPa、50〜60℃の留分を回収した。蒸留回収液はα−Me−GBL 11.61g、GBL 5.22g、4−(メトキシカルボキシ)−2−メチル酪酸メチル 3.03g、4−(メトキシカルボキシ)−酪酸メチル 2.10gの混合物であった。この反応でのα−Me−GBLの収率は56.8%であった。
[実施例2](工程(2A))
磁気誘導攪拌装置を備え、窒素、水素導入ライン、圧力ゲージを取り付けた内容積200mLのオートクレーブに工程(1)で得られたα−Me−GBL 29.00g、GBL 14.12g、4−(メトキシカルボキシ)−2−メチル酪酸メチル 3.95g、4−(メトキシカルボキシ)酪酸メチル 3.12gの合計50.19gの原料液と未還
元のCu−Zn合金触媒(日揮触媒化学製 E01X) 5.00gを入れて反応器内を窒素置換した。反応器内を水素で置換した後ゲージ圧7.0MPaまで水素を充填し、電気炉上加熱攪拌して反応器内部温度を2.5時間で195℃に到達させた。この後、反応器内の水素圧を13MPaに上げ、消費される水素を随時補給しながら反応液温度195℃でさらに3時間反応を行った。
反応終了後、室温まで冷却して反応器から反応液と触媒の混合物を回収した。加圧ろ過器を用いて触媒を分離し52.70gの反応粗液を得た。
攪拌子を入れ、段数6段のオルダーショウ、塔頂に還流ヘッドを取り付けた200ml三口フラスコに加圧ろ過で回収した反応粗液52.66gを入れ、真空ポンプによる減圧条件下、オイルバスで加熱攪拌を行った。塔頂での還流確認後から1時間加熱を継続し、オルダーショウ内部の組成を安定化させてから塔頂の還流ヘッドから留出液を回収した。
オイルバス温度150℃、圧力0.2〜0.3kPaで留出温度が85〜86℃の留分を21.50g回収した。この留分は2−MeBD 13.67g、1,4−ブタンジオール 7.83gの混合物であり、2−MeBDの原料中のα−Me−GBLに対する収率は45.3%、1,4−ブタンジオールの原料中のGBLに対する収率は53.0%であった。
[実施例3](工程(2B))
回転子を入れ温度計、ジムロートコンデンサーを取り付けた100mlの三口フラスコを窒素置換後、工程(2A)で得られた2−MeBD 9.54g、1,4−ブタンジオール 5.48gの混合物、合計15.02gとp−トルエンスルホン酸一水和物 0.99gを入れオイルバス中100℃で加熱攪拌を行った。系内で低沸点成分が発生したの
を確認後加熱を停止し、ジムロートコンデンサーを温度計付きト字管、リービッヒコンデンサーに交換し、受け器としてナスフラスコを取り付けた後、オイルバス中110℃で加熱した。留分として反応で生成した低沸点成分を 13.87g回収した。得られた回収液は室温で二相に分離した。分離した油相の重量は10.14gであり、この油相の組成は3−MeTHF 5.25g、THF 4.10g、HO 0.79gであった。
回転子を入れセプタムキャップを取り付けた30mL枝付フラスコにディクソンパッキンを50mm充填した長さ90mmの充填塔、および温度計付還流ヘッドを取り付け、系内を窒素雰囲気とした。このフラスコの中に、回収した油相9.52g(3−MeTHF
4.93g、THF 3.85g、HO 0.74g)を反応器に入れ、オイルバス中110℃で加熱攪拌を行った。還流ヘッドで還流が始まってから1時間還流を継続した後、塔頂温度が67〜72℃の留分を均一相で抜き出した。72〜76℃の留分は還流ヘッドの液溜まりで油水分離したため分離水分のみを抜き出した。塔頂温度76℃で油水分離が確認されなくなった後、還流比10で塔頂温度80℃になるまで抜き出しを行った。塔頂温度が80℃の時点でのフラスコ内の組成は3−MeTHF 2.54g、THF 0.36g、HO 344ppmであった。この蒸留ボトムのフラスコから得られた3−MeTHFとTHFの混合物は着色が認められず、GC分析により炭素数3以下のアルコール類は検出されなかった。得られた3−MeTHFの2−MeBDに対する収率は32.2%であった。得られた3−MeTHF中、水分は344ppm、GBL、αーMe−GBL以外の炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物はノルマルブチルアルデヒド、メチルエチルケトンがそれぞれ10ppm以下であった。
高機能弾性繊維製造原料として用いられるポリエーテルポリオール製造で原料として使用される3−MeTHFを安価で有害性の小さな原料を使用して生産する方法を提供できるため、有害性の低い原料を使用することで生産設備に有害成分除外設備を必要とせず、汎用の設備で3−MeTHFを生産することが出来る。

Claims (8)

  1. γ−ブチロラクトン(GBL)を原料とし、GBLのα位をメチル化してα−メチル−γ−ブチロラクトン(α−Me−GBL)を得る工程(1)と、α−Me−GBLから3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2)とを含むことを特徴とする3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  2. 前記工程(2)が、α−Me−GBLを水素化して2−メチル−1,4ブタンジオール(2−MeBD)を製造する工程(2A)と、該工程(2A)で得られた2−MeBDを脱水環化して3−メチルテトラヒドロフランを得る工程(2B)を含むことを特徴とする請求項1に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  3. 前記工程(1)のメチル化にジメチルカーボネート(DMC)を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  4. 前記工程(2A)において、少なくとも銅を含む触媒を用いることを特徴とする請求項2または3に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  5. 前記工程(2B)が、酸触媒を用いて反応を行い、得られた3−メチルテトラヒドロフランを蒸留により精製することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  6. 水分量が500重量ppm以下である3−メチルテトラヒドロフランを得ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  7. GBL及びα−Me−GBLを除く炭素数5以下のカルボニル基を含む化合物が500重量ppm以下である3−メチルテトラヒドロフランを得ることを特徴とする請求項1〜6に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
  8. 炭素数3以下のアルコール成分が500重量ppm以下である3−メチルテトラヒドロフランを得ることを特徴とする請求項1〜7に記載の3−メチルテトラヒドロフランの製造方法。
JP2010033941A 2010-02-18 2010-02-18 3−メチルテトラヒドロフランの製造方法 Pending JP2011168536A (ja)

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