JP2011165339A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011165339A
JP2011165339A JP2010023362A JP2010023362A JP2011165339A JP 2011165339 A JP2011165339 A JP 2011165339A JP 2010023362 A JP2010023362 A JP 2010023362A JP 2010023362 A JP2010023362 A JP 2010023362A JP 2011165339 A JP2011165339 A JP 2011165339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
anode
cathode
humidified
reservoir
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010023362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5543232B2 (ja
Inventor
Yukitsugu Masumoto
幸嗣 桝本
Masami Hamaso
正美 濱走
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2010023362A priority Critical patent/JP5543232B2/ja
Publication of JP2011165339A publication Critical patent/JP2011165339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5543232B2 publication Critical patent/JP5543232B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】水貯留部の水位が弁の異常により予期せず上昇した場合の対策が講じられた燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムSが、燃料電池発電装置10と水供給装置30と各装置10、30の運転を制御する制御手段Zとを備え、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した加湿水貯留部Tからの異常時排水処理を行いながら燃料電池12の発電運転を継続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池で利用する水を貯留する水貯留部における水位を所定範囲内に維持する水位維持制御を行う燃料電池システムに関する。
アノード及びカソードで構成される燃料電池を備える燃料電池システムでは、アノードに供給されるガスを加湿するため、カソードに供給されるガスを加湿するため、燃料電池を冷却するため等の様々な目的で水が利用される。例えば、特許文献1に記載の燃料電池システムは水貯留部を備え、その水貯留部に貯留してある水が、水蒸気改質に用いる水蒸気を供給するため(加えて、アノードに供給されるガスを加湿するため)、カソードに供給されるガスを加湿するため、燃料電池を冷却するために利用されている。
加えて、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、水貯留部における水位は水位計によって監視され、水貯留部の水位の制御が行われる。例えば、特許文献1の図5には、水貯留部に供給可能な水を貯留する補充用水貯留部、補充用水貯留部及び水貯留部の間を連結する水路、水路を開閉可能な弁、及び、水路の中の水を付勢可能な水ポンプが記載されている。そして、水貯留部の水位が下限水位未満となった場合には、水ポンプを運転し及び弁の開度を調節して補充用水貯留部から水貯留部へ水を供給している。
一般に、水貯留部の水位が低下すると燃料電池セルに供給される水分が減少して、アノードとカソードとの間の電解質におけるイオン伝導性能が低下するため、燃料電池セルからの出力電圧が低下するという問題が生じ得る。或いは、水貯留部の水が燃料電池の冷却水として用いられている場合には、その水位の低下に伴って冷却水の流量が不足し、燃料電池セルの温度が上昇して出力電圧が低下するといった問題が生じ得る。このような問題が生じた場合には、燃料電池の出力電圧の低下や故障を避けるために、燃料電池の発電運転を停止せざるを得ない。
但し、特許文献1の燃料電池システムは、水貯留部の水位が低下しても補充用水貯留部から水貯留部へ水を供給可能な構成になっているため、そのような問題を回避して、燃料電池システムの発電運転を継続できる。
国際公開第01/071837号(図5)
特許文献1に記載の燃料電池システムでは、補充用水貯留部及び水貯留部の間を連結する水路に設けられた弁に異常が発生した場合の対策、特に、弁の異常により水貯留部の水位が上昇した場合の対策が講じられていない。具体的には、弁が異物を噛み込むことにより閉弁操作を行っているにも拘わらず開弁状態となる場合や、例えば電磁弁のプランジャが吸引子に付着したままになることにより開弁操作を行っているにも拘わらず閉弁状態となる(又は閉弁操作を行っているにも拘わらず開弁状態となる)場合など、弁が予期しない状態となっている場合も発生し得る。そして、このように弁が予期しない状態となっていると、水貯留部の水位が予期せず低下するだけでなく、予期せず上昇する可能性もある。その水位が上昇すると、燃料電池セルに水が浸入し、燃料電池セルからの出力電圧が低下するという問題が生じ得る。そして、燃料電池セルに水が浸入すると、浸入した水を不活性ガスなどによってパージするなどのメンテナンスを行わなければ、再び発電させることができなくなる場合がある。
このように、従来の燃料電池システムでは、水貯留部の水位が予期せず上昇した場合には、燃料電池の出力電圧の低下や故障を避けるために燃料電池の発電運転を停止せざるを得ない。また、発電を停止した後に、水位が上昇した状態を解消する手段がとられていないために、予期しない状態となった弁のメンテナンスのみならず、燃料電池セルに浸入した水をパージする必要が生じるといった問題も発生する。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、水貯留部の水位が弁の異常により予期せず上昇した場合の対策が講じられた燃料電池システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池システムの特徴構成は、
アノード及びカソードで構成される燃料電池を有する燃料電池発電装置と、
前記アノードに供給されるガスを加湿する加湿水を貯留するアノード用加湿水貯留部と、
前記カソードに供給されるガスを加湿する加湿水を貯留するカソード用加湿水貯留部と、
前記アノード用加湿水貯留部における水位をアノード用所定範囲内に維持し及び前記カソード用加湿水貯留部における水位をカソード用所定範囲内に維持する水位維持制御を行う水供給装置と、
前記各装置の運転を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した加湿水貯留部からの異常時排水処理を行いながら前記燃料電池の発電運転を継続する点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が各所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生したとしても、制御手段が上記異常時排水処理を行って水位を低下させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位が共に各所定範囲内にあるようにできる。このように、上記第1異常状態が発生したとしても、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位が共に各所定範囲内にあるような措置が行われるので、燃料電池の発電運転を継続することができる。
従って、水貯留部の水位が弁の異常により予期せず上昇した場合の対策が講じられた燃料電池システムを提供できる。
本発明に係る燃料電池システムの別の特徴構成は、
前記水供給装置は、
水を貯留する補充用水貯留部と、
前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
前記制御手段は、
前記第1異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行い、
前記第1異常状態として、前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部の水位がアノード用所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを停止させた状態で、アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、アノード用排水開閉弁を開操作する異常時排水処理を行ってアノード用加湿水貯留部の水位を低下させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部の水位をアノード用所定範囲内に戻すようにできる。更に、カソード用加湿水貯留部の水位がカソード用所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを停止させた状態で、カソード用給排水開閉弁を開操作する異常時排水処理を行ってカソード用加湿水貯留部の水位を低下させる措置を行うことで、カソード用加湿水貯留部の水位をカソード用所定範囲内に戻すようにできる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、
前記制御手段は、
前記第1異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部の両方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の両方の水位が所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを停止させた状態で、アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、アノード用排水開閉弁を開操作し、及び、カソード用給排水開閉弁を開操作する異常時排水処理を行ってアノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位を共に所定範囲内に戻すようにできる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、
前記制御手段は、
前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した加湿水貯留部への異常時給水処理を行いながら前記燃料電池の発電運転を継続する点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生したとしても、制御手段が上記異常時給水処理を行って水位を上昇させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位が共に所定範囲内にあるようにできる。このように、上記第2異常状態が発生したとしても、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位が共に所定範囲内にあるような措置が行われるので、燃料電池の発電運転を継続することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、
前記水供給装置は、
水を貯留する補充用水貯留部と、
前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
前記制御手段は、
前記第2異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作する前記異常時給水処理を行い、
前記第2異常状態として、前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時給水処理を行い、
前記第2異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部の両方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時給水処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部の水位がアノード用所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを動作させた状態で、アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、アノード用排水開閉弁を閉操作する異常時給水処理を行ってアノード用加湿水貯留部の水位を上昇させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部の水位をアノード用所定範囲内に戻すようにできる。更に、カソード用加湿水貯留部の水位がカソード用所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを動作させた状態で、カソード用給排水開閉弁を開操作する異常時給水処理を行ってカソード用加湿水貯留部の水位を上昇させる措置を行うことで、カソード用加湿水貯留部の水位をカソード用所定範囲内に戻すようにできる。また更に、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の両方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生したとしても、制御手段が、水ポンプを動作させた状態で、アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、アノード用排水開閉弁を閉操作し、及び、カソード用給排水開閉弁を開操作する異常時給水処理を行ってアノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部の水位を共に所定範囲内に戻すようにできる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、
前記制御手段は、
前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、一方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となり且つ他方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態が発生した状態が検出された場合に、前記燃料電池の発電運転を停止する点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部のうち、一方の水位が所定範囲の上限水位以上となり且つ他方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態が発生した状態が検出された場合、燃料電池の発電運転を停止することで、燃料電池の出力電圧の低下や故障を避けることができる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、
前記水供給装置は、
水を貯留する補充用水貯留部と、
前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
前記制御手段は、
前記第3異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の上限水位以上となり且つ前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を閉操作するアノード側排水処理を行い、
前記第3異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の下限水位未満となり且つ前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作するカソード側排水処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部のうち、一方の水位が所定範囲の上限水位以上となり且つ他方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態が発生した状態が検出された場合、燃料電池の発電運転を停止すると共に、水位が上限水位以上となった方の加湿水貯留部からの排水処理が行われることで、水位が低下した状態の解消よりも、水位が上昇した状態の解消が優先して実施される。その結果、水位が上限水位以上となった方の加湿水貯留部から燃料電池への水の浸入を回避できる。
本発明に係る燃料電池システムの更に別の特徴構成は、前記水供給装置は、前記循環水路の途中にイオン交換樹脂装置を備える点にある。
上記特徴構成によれば、循環水路では連続的又は断続的に水が循環しているので、循環水路の途中に設けられたイオン交換樹脂装置にも連続的又は断続的に水が流入する。つまり、補充用水貯留部に貯留されて循環水路を循環する水のイオン交換処理が連続的又は断続的に行われるため、アノード用加湿水貯留部及びカソード用加湿水貯留部に供給される水はイオン交換処理が施された状態の水であることが確保される。
本発明の燃料電池システムの概略構成図である。 別実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。
以下に図面を参照して本発明に係る燃料電池システムについて説明する。
図1は、本発明の燃料電池システムの概略構成図である。本実施形態の燃料電池システムS1(S)は、燃料電池発電装置10A(10)と、水供給装置30A(30)と、各装置10A、30Aの運転を制御する制御手段Zとを備える。
以下、燃料電池発電装置10Aの構成と水供給装置30Aの構成について説明する。
〔燃料電池発電装置の構成〕
燃料電池発電装置10Aは、アノード12a、カソード12b、並びに、アノード12a及びカソード12bの間に設けられる電解質12cで構成される燃料電池12を備える。更に、本実施形態の燃料電池発電装置10Aには、メタンなどの炭化水素系のガスやアルコールなどの原燃料を改質して水素を主成分とするガスを生成する改質装置11が設けられている。燃料電池12は、アノード12a及びカソード12bの間に電解質12cを挟んで形成されるセルを複数個重ねたセルスタックの形態で構成される。尚、図1では、簡略化のため単一のセルのみを記載している。アノード12aには改質装置11で生成された水素を主成分とするガスが供給される。カソード12bには酸素(空気)が供給される。
更に、燃料電池発電装置10Aは、燃料電池12で利用する水を貯留する水貯留部Tとして、アノード用加湿水貯留部(加湿水貯留部)13とカソード用加湿水貯留部(加湿水貯留部)14とを備える。アノード12aに供給されるガスは、供給途中でアノード用加湿水貯留部13に貯留されている水に接触して加湿される。つまり、アノード用加湿水貯留部13は、アノード12aに供給されるガスを加湿するアノード用加湿器Waとして機能する。同様に、カソード12bに供給されるガスは、供給途中でカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水に接触して加湿される。つまり、カソード用加湿水貯留部14は、カソード12bに供給されるガスを加湿するカソード用加湿器Wbとして機能する。
アノード用加湿水貯留部13には、水位が上限水位未満となり且つ下限水位以上となるアノード用所定範囲内にあるか否かを検出可能なセンサ、即ち、貯留されている水が上限水位以上になっているか否かを検出可能なレベルセンサ13aと、貯留されている水が下限水位未満となっているか否かを検出可能なレベルセンサ13bとが設けられている。同様に、カソード用加湿水貯留部14にも、水位が上限水位未満となり且つ下限水位以上となるカソード用所定範囲内にあるか否かを検出可能なセンサ、即ち、貯留されている水が上限水位以上になっているか否かを検出可能なレベルセンサ14aと、貯留されている水が下限水位未満となっているか否かを検出可能なレベルセンサ14bとが設けられている。
アノード用加湿水貯留部13の容量とカソード用加湿水貯留部14の容量とは同じであってもよく或いは異なっていてもよい。また、アノード用加湿水貯留部13における上記アノード用所定範囲(上限水位及び下限水位)とカソード用加湿水貯留部14における上記カソード用所定範囲(上限水位及び下限水位)とは各別に設定されている。
〔水供給装置の構成〕
水供給装置30Aは、水貯留部Tとしてのアノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14に供給可能な水を貯留する補充用水貯留部32と、補充用水貯留部32とアノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14との間を連結する水路33、35、36、37、水路35、36、37を開閉可能な開閉弁としての電磁弁V(Va、Vb、Vc)、及び、水路33、35、36、37の中の水を付勢可能な水ポンプ34を備える。また、制御手段Zは、水供給装置30Aの水貯留部Tにおける水位を所定範囲内に維持する水位維持制御を行うように機能する。
本実施形態において、水供給装置30Aは、補充用水貯留部32とアノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14との間を連結する水路として、循環水路33とアノード用給水路35とアノード用排水路36とカソード用給排水路37を備える。例えば、循環水路33では、補充用水貯留部32に貯留されている水が水ポンプ34で補充用水貯留部32の外部に取り出された後で再び補充用水貯留部32に戻るように連続的又は断続的に循環させられる。
アノード用給水路35は循環水路33及びアノード用加湿水貯留部13の間を接続するように設けられており、補充用水貯留部32から循環水路33を経由してアノード用加湿水貯留部13に給水するときに用いられる。アノード用給水路35の途中には、アノード用給水路35を開閉可能なアノード用給水電磁弁(アノード用給水開閉弁の一例)Vaが設けられている。
アノード用排水路36はアノード用加湿水貯留部13及び補充用水貯留部32の間を接続するように設けられており、アノード用加湿水貯留部13から補充用水貯留部32に排水するときに用いられる。アノード用排水路36の途中には、アノード用排水路36を開閉可能なアノード用排水電磁弁(アノード用排水開閉弁の一例)Vbが設けられている。
カソード用給排水路37は、アノード用給水路35及びカソード用加湿水貯留部14の間を接続するように設けられており、補充用水貯留部32から循環水路33及びアノード用給水路35を経由してカソード用加湿水貯留部14に給水するとき及びカソード用加湿水貯留部14からアノード用給水路35及び循環水路33を経由して補充用水貯留部32に排水するときに兼用される。カソード用給排水路37の途中には、カソード用給排水路37を開閉可能なカソード用給排水電磁弁(カソード用給排水開閉弁の一例)Vcが設けられている。
水供給装置30Aは、循環水路33の途中にイオン交換樹脂装置31を備える。燃料電池発電装置10Aにおいて発電が行われている通常時運転中は、アノード用給水電磁弁Vaとアノード用排水電磁弁Vbとカソード用給排水電磁弁Vcとは閉じられており、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の何れも補充用水貯留部32とは隔離されている。
水供給装置30Aは、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中は、水ポンプ34を動作させた状態で補充用水貯留部32に貯留されている水を循環水路33を循環させる。つまり、補充用水貯留部32に貯留されている水は、循環水路33を循環する間にイオン交換樹脂装置31を通過するため、継続的にイオン交換処理を施されている。その結果、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14に供給される水はイオン交換処理が施された状態の水であることが確保される。
〔燃料電池発電装置の通常時運転〕
燃料電池発電装置10Aの発電運転を継続すると、アノード用加湿水貯留部13の水位及びカソード用加湿水貯留部14の水位は低下してくる。これは、アノード12aに供給されるガスを加湿するためにアノード用加湿水貯留部13の水が利用され、カソード12bに供給されるガスを加湿するためにカソード用加湿水貯留部14の水が利用されるからである。そのため、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水が下限水位未満となっているか否かを検出可能なレベルセンサ13bの出力結果に基づいて、下限水位未満となったと判定すると後述するようなアノード用加湿水貯留部13への給水処理を行う。同様に、制御手段Zは、カソード用加湿水貯留部14に貯留されている水が下限水位未満となっているか否かを検出可能なレベルセンサ14bの出力結果に基づいて、下限水位未満となったと判定すると後述するようなカソード用加湿水貯留部14への給水処理を行う。
加えて、本実施形態の燃料電池システムS1では、定期的に、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水の少なくとも一部分の入れ換え、及び、カソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の少なくとも一部分の入れ換えが行われる。その際、制御手段Zは、後述するような、アノード用加湿水貯留部13からの排水処理、及び、カソード用加湿水貯留部14からの排水処理を行う。アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水を入れ換える目的としては、アノード12aに供給されるガス中の成分及びカソード12bに供給されるガス中の成分が各加湿水貯留部13、14に貯留されている水に溶け込み、水の電気伝導度が上昇してしまったままの状態で利用されることを防止する点にある。
以下に、制御手段Zが、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中に行う、水貯留部Tにおける水位を所定範囲内に維持するための水位維持制御(アノード用加湿水貯留部13への給水処理、アノード用加湿水貯留部13からの排水処理、カソード用加湿水貯留部14への給水処理、カソード用加湿水貯留部14からの排水処理)の内容について説明する。
〔アノード用加湿水貯留部への給水処理〕
制御手段Zは、レベルセンサ13bの検出結果に基づいて上述のようにアノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となったと判定すると、水ポンプ34を動作させた状態でアノード用給水路35に設けられているアノード用給水電磁弁Vaを開操作する。本実施形態において、制御手段Zは、水ポンプ34からの単位時間当たりの水の送出量を一定に制御して、アノード用給水電磁弁Vaを所定時間開操作することで、下限水位以上且つ上限水位未満となるレベルにまで給水する。つまり、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13への給水量を給水時間で管理する。その結果、補充用水貯留部32からアノード用加湿水貯留部13へ所定量の水が供給されて、アノード用加湿水貯留部13における水位がアノード用所定範囲内に維持される。
このように、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中において、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水の水位は、上限水位以上になることはなく、且つ、下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続することはない。この第1設定時間は、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となったことが検出されてから、上記給水処理によりアノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位以上になるまでの時間に相当する。
〔カソード用加湿水貯留部への給水処理〕
制御手段Zは、レベルセンサ14bの検出結果に基づいて上述のようにカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となったと判定すると、水ポンプ34を動作させた状態でカソード用給水路に設けられているカソード用給排水電磁弁Vcを開操作する。本実施形態において、制御手段Zは、水ポンプ34からの単位時間当たりの水の送出量を一定に制御して、カソード用給排水電磁弁Vcを所定時間開操作することで下限水位以上且つ上限水位未満となるレベルにまで給水する。つまり、制御手段Zは、カソード用加湿水貯留部14への給水量を給水時間で管理する。その結果、補充用水貯留部32からカソード用加湿水貯留部14へ所定量の水が供給されて、カソード用加湿水貯留部14における水位がカソード用所定範囲内に維持される。
このように、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中において、カソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の水位は、上限水位以上になることはなく、且つ、下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続することはない。この第2設定時間は、カソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となったことが検出されてから、上記給水処理によりカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位以上になるまでの時間に相当する。
〔アノード用加湿水貯留部からの排水処理〕
制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水の入れ換えタイミング(例えば、10分に1回のタイミングなど)になると、アノード用排水路36に設けられているアノード用排水電磁弁Vbを、例えばアノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となるまで開操作する。アノード用排水路36は循環水路33と隔離されているため、水ポンプ34は動作させたままでもよい。その結果、アノード用加湿水貯留部13から補充用水貯留部32への排水が行われる。但し、アノード用加湿水貯留部13の水を全て排出するのではなく、アノード用加湿水貯留部13に流入する改質ガス(水素)を加湿できるだけの水をアノード用加湿水貯留部13に残しておく必要がある。
制御手段Zは、上記排水処理が完了すると、上述したアノード用加湿水貯留部13への給水処理を行って、イオン交換処理が施された水を補充用水貯留部32からアノード用加湿水貯留部13へ供給する。この排水処理が行われてアノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となってから、給水処理によりアノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位以上になるまでの時間は上記第1設定時間に相当する。
〔カソード用加湿水貯留部からの排水処理〕
制御手段Zは、カソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の入れ換えタイミング(例えば、10分に1回のタイミングなど)になると、水ポンプ34を停止させた状態でカソード用給排水路37に設けられているカソード用給排水電磁弁Vcを、例えばカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となるまで開操作する。その結果、カソード用加湿水貯留部14から循環水路33への排水が行われる。但し、カソード用加湿水貯留部14の水を全て排出するのではなく、カソード用加湿水貯留部14に流入する酸素(空気)を加湿できるだけの水をカソード用加湿水貯留部14に残しておく必要がある。
制御手段Zは、上記排水処理が完了すると、上述したカソード用加湿水貯留部14への給水処理を行ってイオン交換処理が施された水を補充用水貯留部32からカソード用加湿水貯留部14へ供給する。この排水処理が行われてカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となってから、給水処理によりカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位以上になるまでの時間は上記第2設定時間に相当する。
以上のように、制御手段Zが、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中において上述のような水位維持制御を行っていれば、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の水位は上限水位以上になることはなく、且つ、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続すること及びカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続することはない。
そこで、制御手段Zは、水位維持制御を行ってもアノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14における水位を所定範囲内に維持できない状態が検出された場合に、即ち、上限水位以上になったことを検出した場合、及び、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続したこと又はカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続したことを検出した場合には、異常が発生したと判定する。
本実施形態において、上記異常は、何れも弁(アノード用給水電磁弁Va、アノード用排水電磁弁Vb、カソード用給排水電磁弁Vc)の異常に起因すると推測する。つまり、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14の水位がこれらの弁の異常により予期せず上昇又は低下したと推測する。
以下に、これらの弁の異常によりアノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の水位が上限水位以上になる異常、及び、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続する異常或いはカソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続する異常が発生する理由について説明する。
〔アノード用加湿水貯留部の水位が上限水位以上になる異常〕
この異常は、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作したにも拘わらず開弁している場合に生じ得る。
具体的には、制御手段Zは、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作することで、アノード用加湿水貯留部13への給水を停止しようとする。しかし、例えばアノード用給水電磁弁Vaが異物を噛み込むことで実際には開弁状態となっている場合がある。この場合、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中は上述した水位維持制御において水ポンプ34を停止させる時間帯を除いて水ポンプ34が連続的に動作しているため、予期せず開弁状態となっているアノード用給水電磁弁Vaを通過した水がアノード用加湿水貯留部13に供給され続ける。その結果、アノード用加湿水貯留部13の水位が上限水位以上になる異常が発生する。
〔アノード用加湿水貯留部の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続する異常〕
この異常は、アノード用給水電磁弁Vaを開操作したにも拘わらず閉弁している場合、あるいは、アノード用排水電磁弁Vbを閉操作したにも拘わらず開弁している場合に生じ得る。
具体的には、制御手段Zは、アノード用給水電磁弁Vaを開操作することで、アノード用加湿水貯留部13への給水を開始しようとする。しかし、例えばアノード用給水電磁弁Vaのプランジャが吸引子に付着したままになることにより開弁操作を行っているにも拘わらず閉弁状態となっている場合がある。この場合、アノード用加湿水貯留部13への給水が行われないため、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続する異常が発生する。
或いは、制御手段Zは、アノード用排水電磁弁Vbを閉操作することで、アノード用加湿水貯留部13からの排水を停止しようとする。しかし、例えばアノード用排水電磁弁Vbが異物を噛み込むことで実際には開弁状態となっている場合がある。この場合、アノード用加湿水貯留部13からアノード用排水電磁弁Vbを通過した水が補充用水貯留部32へ排水され続ける。その結果、アノード用加湿水貯留部13の水位が下限水位未満となる状態が第1設定時間以上継続する異常が発生する。
〔カソード用加湿水貯留部の水位が上限水位以上になる異常〕
この異常は、カソード用給排水電磁弁Vcを閉操作したにも拘わらず開弁している場合に生じ得る。
具体的には、制御手段Zは、カソード用給排水電磁弁Vcを閉操作することで、カソード用加湿水貯留部14への給水を停止しようとする。しかし、例えばカソード用給排水電磁弁Vcが異物を噛み込むことで実際には開弁状態となっている場合がある。この場合、燃料電池発電装置10Aの通常時運転中は上述した水位維持制御において水ポンプ34を停止させる時間帯を除いて水ポンプ34が連続的に動作しているため、予期せず開弁状態となっているカソード用給排水電磁弁Vcを通過した水がカソード用加湿水貯留部14に供給され続ける。その結果、カソード用加湿水貯留部14の水位が上限水位以上になる異常が発生する。
〔カソード用加湿水貯留部の水位が下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続する異常〕
この異常は、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作したにも拘わらず閉弁している場合に生じ得る。
具体的には、制御手段Zは、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作することで、カソード用加湿水貯留部14への給水を開始しようとする。しかし、例えばカソード用給排水電磁弁Vcのプランジャが吸引子に付着したままになることにより開弁操作を行っているにも拘わらず閉弁状態となっている場合がある。この場合、カソード用加湿水貯留部14への給水が行われないため、カソード用加湿水貯留部14の水位が下限水位未満となる状態が第2設定時間以上継続する異常が発生する。
以上のように、閉操作したにも拘わらず開弁している異常、及び、開操作したにも拘わらず閉弁している異常の何れかを原因として、アノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の水位が上限水位以上になる異常及び下限水位未満となる状態が第1設定時間或いは第2設定時間以上継続する異常が発生し得る。
以下の表1にアノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14において発生する水位の異常、その異常が発生する状態が検出された場合の弁の異常状態、その異常状態に対する措置について記載する。
但し、表1では、水位が上限水位以上になる異常のことを「高水位異常」と記載し、下限水位未満となる状態が設定時間以上(第1設定時間以上或いは第2設定時間以上)継続する異常のことを「低水位異常」と記載する。
Figure 2011165339
〔第1異常状態(異常状態A、C、G)〕
表1に示すように、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態(異常状態A、C、G)が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した水貯留部からの異常時排水処理を行いながら燃料電池12の発電運転を継続する。
このように、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生したとしても、制御手段Zが上記異常時排水処理を行って水位を低下させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の水位が共に所定範囲内にあるようにできる。その結果、燃料電池12の発電運転を継続することができる。
具体的には、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の両方の水位が所定範囲の上限水位以上となる異常状態Aが発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を停止させた状態で、アノード用加湿水貯留部13については、水位を下げようとする(即ち、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを開操作する)異常時排水処理を行い、並びに、カソード用加湿水貯留部14については、水位を下げようとする(即ち、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作する)異常時排水処理を行う。
更に、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13の水位のみがアノード用所定範囲の上限水位以上となる異常状態Cが発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を停止させた状態で、アノード用加湿水貯留部13について、水位を下げようとする(即ち、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを開操作する)異常時排水処理を行う。
また更に、制御手段Zは、カソード用加湿水貯留部14の水位のみがカソード用所定範囲の上限水位以上となる異常状態Gが発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を停止させた状態で、カソード用加湿水貯留部14について、水位を下げようとする(即ち、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作する)異常時排水処理を行う。
尚、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の水位に異常が無ければ、水の供給及び排出が共に停止されるように電磁弁Vを動作させる。
〔第2異常状態(異常状態E、F、H)〕
制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態(異常状態E、F、H)が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した水貯留部への異常時給水処理を行いながら燃料電池12の発電運転を継続する。
このように、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、何れか一方又は両方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生したとしても、制御手段Zが上記異常時給水処理を行って水位を上昇させる措置を行うことで、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の水位が共に所定範囲内にあるようにできる。その結果、燃料電池12の発電運転を継続することができる。
具体的には、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の両方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態(異常状態E)が発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を動作させた状態で、アノード用加湿水貯留部13について、水位を上げようとする(即ち、アノード用給水電磁弁Vaを開操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを閉操作する)異常時給水処理を行い、並びに、カソード用加湿水貯留部14について、水位を上げようとする(即ち、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作する)異常時給水処理を行う。
更に、制御手段は、アノード用加湿水貯留部13の水位のみがアノード用所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態(異常状態F)が発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を動作させた状態で、アノード用加湿水貯留部13について、水位を上げようとする(即ち、アノード用給水電磁弁Vaを開操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを閉操作する)異常時給水処理を行う。
また更に、制御手段は、カソード用加湿水貯留部14の水位のみがカソード用所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態(異常状態H)が発生した状態が検出された場合に、水ポンプ34を動作させた状態で、カソード用加湿水貯留部14について、水位を上げようとする(即ち、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作する)異常時給水処理を行う。
尚、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14の水位に異常が無ければ、水の供給及び排出が共に停止されるように電磁弁Vを動作させる。
〔第3異常状態(異常状態B、D)〕
制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14のうち、一方の水位が所定範囲の上限水位以上となり且つ他方の水位が所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態(異常状態B、D)が発生した状態が検出された場合に、燃料電池12の発電運転を停止する。その結果、燃料電池12の出力電圧の低下や故障を避けることができる。
具体的には、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13の水位がアノード所定範囲の上限水位以上となり且つカソード用加湿水貯留部14の水位がカソード所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態(異常状態B)が発生した状態が検出された場合に、燃料電池の発電運転を停止する。但し、制御手段Zは、水ポンプ34を停止させた状態で、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを開操作し、及び、カソード用給排水電磁弁Vcを閉操作するアノード側排水処理を行う。即ち、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13の水位を排水処理によって低下させようとし、カソード用加湿水貯留部14の水位についてはそのまま維持させようとする。
更に、制御手段Zは、カソード用加湿水貯留部14の水位がカソード用所定範囲の上限水位以上となり且つアノード用加湿水貯留部13の水位がアノード用所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態(異常状態D)が発生した状態が検出された場合に、燃料電池の発電運転を停止する。但し、制御手段Zは、水ポンプ34を停止させた状態で、アノード用給水電磁弁Vaを閉操作し、及び、アノード用排水電磁弁Vbを閉操作し、及び、カソード用給排水電磁弁Vcを開操作するカソード側排水処理を行う。即ち、制御手段Zは、アノード用加湿水貯留部13の水位についてはそのまま維持させようとし、カソード用加湿水貯留部14の水位を排水処理によって低下させようとする。
このように、第3異常状態が発生した場合は、燃料電池12の発電運転を停止すると共に、水位が上限水位以上となった方の加湿水貯留部からの排水処理を行って、水位が低下した状態の解消よりも、水位が上昇した状態の解消を優先して実施することにより、アノード用加湿水貯留部13又はカソード用加湿水貯留部14から燃料電池12(燃料電池セル)への水の浸入を回避できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において図面を参照して燃料電池システムSの構成例を説明したが、燃料電池システムSの構成は改変可能である。具体的には、本発明に係る燃料電池システムSは、アノード用加湿水貯留部13と、カソード用加湿水貯留部14と、水供給装置30とを備えていれば他の構成等は適宜改変可能である。
例えば、図2は、別実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。この別実施形態の燃料電池システムS2(S)は、燃料電池発電装置10B(10)と、水供給装置30B(30)と、各装置10B、30Bの運転を制御する制御手段Zとを備える。本実施形態において、燃料電池12にはアノード12a及びカソード12bの間に電解質12cを挟んで形成されるセルを冷却可能な冷却部12dが設けられている。つまり、アノード12a及びカソード12bの間に電解質12cを挟んで形成されるセル及び冷却部12dが複数個重ねられたセルスタックの形態で構成される。
冷却部12dにはカソード用加湿水貯留部14に貯留されている水の一部が冷却水ポンプ21によって付勢されながら冷却水循環路20を介して供給される。冷却部12dから出た水は冷却水循環路20を通ってアノード用加湿水貯留部13に至り、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水と熱交換する。但し、冷却水循環路20を流れる水と、アノード用加湿水貯留部13に貯留されている水とは熱交換するのみで混ざることはない。アノード用加湿水貯留部13で熱交換した後の水は冷却水循環路20を通ってカソード用加湿水貯留部14に戻り、カソード用加湿水貯留部14に貯留されている水と混合される。このように、カソード用加湿水貯留部14に貯留される水が冷却水として流通する冷却水循環路20は、カソード用加湿水貯留部14から冷却部12dとアノード用加湿水貯留部13とを順に通ってカソード用加湿水貯留部14に戻る流路を構成する。その結果、燃料電池12の冷却部12dで回収された熱はアノード用加湿水貯留部13に貯留される水に渡されて、アノード用加湿水貯留部13に貯留される水の温度上昇に利用される。
以上のようにこの別実施形態の燃料電池システムS2は、上述したような、燃料電池12を冷却できる装置構成及びアノード用加湿水貯留部13に貯留されている水を昇温できる装置構成を備えている点で上記実施形態の燃料電池システムS1と異なっており、他の装置構成並びに運転形態は上記実施形態の燃料電池システムS1と同様である。
他にも、燃料電池システムSの内部の構成、水路の構成、弁の配置などは適宜改変可能である。例えば、水供給装置30からアノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14への水の供給形態(給水路の構成、給水処理の形態など)や、アノード用加湿水貯留部13及びカソード用加湿水貯留部14からの水の排出形態(排水路の構成、排水処理の形態など)等は適宜改変可能である。また、上記循環水路33及び上記イオン交換樹脂装置31の構成及びそれらの有無も適宜改変可能である。一例を挙げると、図1及び図2に例示した構成とは異なり、アノード側(アノード用加湿水貯留部13)に関しては、水供給装置30とアノード用加湿水貯留部13とをつなぐ1本の兼用の給排水路で、水供給装置30からアノード用加湿水貯留部13への給水が行われ且つアノード用加湿水貯留部13から水供給装置30への排水が行われる構成の燃料電池システムでも本発明は利用できる。また、カソード側(カソード用加湿水貯留部14)に関しては、水供給装置30とカソード用加湿水貯留部14とが、水供給装置30からカソード用加湿水貯留部14への給水が行われる給水路とカソード用加湿水貯留部14から水供給装置30への排水が行われる排水路を各別に備えるような構成の燃料電池システムでも本発明は利用できる。更に、上述した1本の兼用の給排水路がアノード側及びカソード側に対して各別に設けられたような燃料電池システムを構成してもよく、或いは、上述した給水路及び排水路の組み合わせがアノード側及びカソード側に対して各別に設けられたような燃料電池システムを構成してもよい。
<2>
上記実施形態では、閉弁操作を行ったにも拘わらず電磁弁Vが予期せず開弁している原因として、電磁弁Vが異物を噛み込んでいる状態を例示しているが、他の原因によって電磁弁Vが予期せず開弁していることもある。例えば、プランジャが吸引子から離れることで閉弁するような電磁弁の場合、プランジャが吸引子に付着したままになることにより閉弁操作を行っているにも拘わらず開弁状態になっていることもある。
<3>
上記実施形態では、制御手段Zが、水貯留部Tにおける水位を所定範囲内に維持できない状態(即ち、水貯留部Tの水位に異常が発生した状態)が検出されたと判定する基準を幾つか例示したが、他の基準に基づいて、水貯留部Tにおける水位を所定範囲内に維持できない状態が検出されたと判定してもよい。一例を挙げると、上記実施形態では、制御手段Zは、水貯留部Tの水位が上限水位以上になったことをレベルセンサで検出したときに、水貯留部Tの水位に異常が発生した状態が検出されたと判定しているが、制御手段Zが、水貯留部Tの水位が上限水位以上になった状態が設定時間継続した場合に水貯留部Tの水位に異常が発生した状態が検出されたと判定するような改変も可能である。
<4>
上記実施形態では、電動式の開閉弁の一例として電磁弁Vを挙げたが、弁体の開度制御が弁体を駆動するステッピングモータの動作制御によって行われるようなモーターバルブを開閉弁として用いてもよい。この場合も、弁体表面に異物が付着して、閉操作を行ったにも拘わらず水路の閉め切りができないという問題が発生することがある。この問題が発生した場合も、上述したのと同様にモーターバルブの開操作を行って(或いは、開操作と閉操作とを交互に繰り返して)、異物を排出させればよい。
本発明は、燃料電池で利用する水を貯留する水貯留部に対して補充用水貯留部から水を供給可能な水供給装置を備える燃料電池システムにおいて利用できる。
10(10A、10B) 燃料電池発電装置
12 燃料電池
12a アノード
12b カソード
13 アノード用加湿水貯留部(水貯留部(加湿水貯留部) T)
14 カソード用加湿水貯留部(水貯留部(加湿水貯留部) T)
30(30A、30B) 水供給装置
31 イオン交換樹脂装置
32 補充用水貯留部
33 循環水路(水路)
33a 給水路(水路)
33b 排水路(水路)
34 水ポンプ
35 アノード用給水路(水路)
36 アノード用排水路(水路)
37 カソード用給排水路(水路)
Z 制御手段
S(S1、S2) 燃料電池システム
V 電磁弁(開閉弁)
Va アノード用給水電磁弁(電磁弁 V、アノード用給水開閉弁)
Vb アノード用排水電磁弁(電磁弁 V、アノード用排水開閉弁)
Vc カソード用給排水電磁弁(電磁弁 V、カソード用給排水開閉弁)

Claims (8)

  1. アノード及びカソードで構成される燃料電池を有する燃料電池発電装置と、
    前記アノードに供給されるガスを加湿する加湿水を貯留するアノード用加湿水貯留部と、
    前記カソードに供給されるガスを加湿する加湿水を貯留するカソード用加湿水貯留部と、
    前記アノード用加湿水貯留部における水位をアノード用所定範囲内に維持し及び前記カソード用加湿水貯留部における水位をカソード用所定範囲内に維持する水位維持制御を行う水供給装置と、
    前記各装置の運転を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となる第1異常状態が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した加湿水貯留部からの異常時排水処理を行いながら前記燃料電池の発電運転を継続する燃料電池システム。
  2. 前記水供給装置は、
    水を貯留する補充用水貯留部と、
    前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
    前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
    前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
    前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
    前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行い、
    前記第1異常状態として、前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行う請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御手段は、
    前記第1異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部の両方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時排水処理を行う請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御手段は、
    前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、何れか一方又は両方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる第2異常状態が発生した状態が検出された場合に、異常が発生した加湿水貯留部への異常時給水処理を行いながら前記燃料電池の発電運転を継続する請求項1〜3の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記水供給装置は、
    水を貯留する補充用水貯留部と、
    前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
    前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
    前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
    前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
    前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作する前記異常時給水処理を行い、
    前記第2異常状態として、前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時給水処理を行い、
    前記第2異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部の両方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを動作させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を開操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作する前記異常時給水処理を行う請求項4記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御手段は、
    前記アノード用加湿水貯留部及び前記カソード用加湿水貯留部のうち、一方の水位が前記所定範囲の上限水位以上となり且つ他方の水位が前記所定範囲の下限水位未満となる第3異常状態が発生した状態が検出された場合に、前記燃料電池の発電運転を停止する請求項1〜5の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記水供給装置は、
    水を貯留する補充用水貯留部と、
    前記補充用水貯留部に貯留されている水を水ポンプで外部に取り出した後で再び前記補充用水貯留部に戻すように連続的又は断続的に循環させる循環水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記アノード用加湿水貯留部に給水するときに用いられるアノード用給水路と、
    前記アノード用加湿水貯留部から前記補充用水貯留部に排水するときに用いられるアノード用排水路と、
    前記補充用水貯留部から前記循環水路を経由して前記カソード用加湿水貯留部に給水するとき及び前記カソード用加湿水貯留部から前記循環水路を経由して前記補充用水貯留部に排水するときに兼用されるカソード用給排水路と、
    前記アノード用給水路を開閉可能なアノード用給水開閉弁と、
    前記アノード用排水路を開閉可能なアノード用排水開閉弁と、
    前記カソード用給排水路を開閉可能なカソード用給排水開閉弁と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第3異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の上限水位以上となり且つ前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の下限水位未満となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を開操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を閉操作するアノード側排水処理を行い、
    前記第3異常状態として、前記アノード用加湿水貯留部の水位が前記アノード用所定範囲の下限水位未満となり且つ前記カソード用加湿水貯留部の水位が前記カソード用所定範囲の上限水位以上となる状態が検出された場合に、前記水ポンプを停止させた状態で、前記アノード用給水開閉弁を閉操作し、及び、前記アノード用排水開閉弁を閉操作し、及び、前記カソード用給排水開閉弁を開操作するカソード側排水処理を行う請求項6記載の燃料電池システム。
  8. 前記水供給装置は、前記循環水路の途中にイオン交換樹脂装置を備える請求項2、3、5又は7に記載の燃料電池システム。
JP2010023362A 2010-02-04 2010-02-04 燃料電池システム Expired - Fee Related JP5543232B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010023362A JP5543232B2 (ja) 2010-02-04 2010-02-04 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010023362A JP5543232B2 (ja) 2010-02-04 2010-02-04 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011165339A true JP2011165339A (ja) 2011-08-25
JP5543232B2 JP5543232B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=44595814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010023362A Expired - Fee Related JP5543232B2 (ja) 2010-02-04 2010-02-04 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5543232B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110571460A (zh) * 2018-06-06 2019-12-13 通用汽车环球科技运作有限责任公司 操作具有临时禁用的排放阀的燃料电池堆的方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004199981A (ja) * 2002-12-18 2004-07-15 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池システム
JP2005158501A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Ebara Ballard Corp 触媒燃焼装置及び燃料電池コージェネレーションシステム
JP2006049040A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Ebara Ballard Corp 燃料電池発電システム
JP2006269204A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池の加湿装置
JP2007026808A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2007250326A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池反応ガス加湿用水タンク
JP2008190822A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Osaka Gas Co Ltd 貯湯式の給湯装置
JP2009140811A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Panasonic Corp 燃料電池システム
JP2011086543A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム及びその設計方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004199981A (ja) * 2002-12-18 2004-07-15 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池システム
JP2005158501A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Ebara Ballard Corp 触媒燃焼装置及び燃料電池コージェネレーションシステム
JP2006049040A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Ebara Ballard Corp 燃料電池発電システム
JP2006269204A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池の加湿装置
JP2007026808A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2007250326A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池反応ガス加湿用水タンク
JP2008190822A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Osaka Gas Co Ltd 貯湯式の給湯装置
JP2009140811A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Panasonic Corp 燃料電池システム
JP2011086543A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム及びその設計方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110571460A (zh) * 2018-06-06 2019-12-13 通用汽车环球科技运作有限责任公司 操作具有临时禁用的排放阀的燃料电池堆的方法
CN110571460B (zh) * 2018-06-06 2022-06-14 通用汽车环球科技运作有限责任公司 操作具有临时禁用的排放阀的燃料电池堆的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5543232B2 (ja) 2014-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7353085B2 (en) Electrolyzer cell stack system
JP2006313691A (ja) レドックスフロー電池システム
CN109072459B (zh) 碱性水电解装置及其驱动方法
CA2627460A1 (en) Fuel cell system
JP6083472B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
CA2597570C (en) Fuel cell system with voltage detection device
JP2014059969A (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP4469560B2 (ja) 燃料電池システム
JP5804181B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JP2007087779A (ja) 燃料電池システム
JP2016134348A (ja) 燃料電池システム
JP5543232B2 (ja) 燃料電池システム
JP2007087623A (ja) 燃料電池発電システム及びその運転方法
JP2011216370A (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP2020087623A (ja) 燃料電池システム
JP2020024785A (ja) 燃料電池システム
JP7263849B2 (ja) 水電解装置、および、水電解装置の制御方法
JP2006019124A (ja) 燃料電池システム
JP2011165338A (ja) 燃料電池システム
JP2006012425A (ja) レドックスフロー電池の運転方法
JP5891443B2 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP4397686B2 (ja) 燃料電池の反応ガス供給装置
JP2012129081A (ja) 燃料電池システムの運転方法
US20240200214A1 (en) Water electrolysis apparatus
US20220285710A1 (en) Fuel cell system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5543232

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees