JP2011164522A - 電気泳動ディスプレー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】次の画像表示に応じた階調データを各画素に書き込む画像書込部と、前記画像書込部による書き込み前に各画素を初期化するリセット処理部とを備える。前記リセット処理部は、予め設定した順番で選択された画素に順次第1の階調の階調データを書き込むことで現在の表示画像に応じた各画素の階調を順次第1の階調に初期設定する第1階調書込手段と、前記第1の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、当該第1の階調の階調データの書き込みから第1の期間後に第1の階調とは異なる第2の階調の階調データを書き込む第2階調書込手段と、を備える。更に、前記第2の階調の階調データを書き込んだ画素に対し第2の階調の階調データの書き込みから第2の期間後に第3の階調の階調データを書き込む。
【選択図】図2
Description
前記リセット処理として、全画素に対し白の階調データを単純に書き込んで消去することが考えられる。しかし、一般的な電気泳動ディスプレーでは、一度白の階調データを書き込むだけではきれいに消去できず、消去前の画像の残像が残ってしまうおそれがある。
また、特許文献2には、1走査線選択期間中に消去と画像データの書き込みとを同時期に行う方法が開示されている。この特許文献2は、書き換え時において、単一色の画像が一時的に表示されることを防止することで、ユーザーにストレスを与えないことを目的とする。
特許文献2に記載の技術では、書き換え時に画面全体が点滅することは無い。しかし、特許文献2の技術では、1回白を書き込むだけの消去であるので、前の画像表示の残像が残ってしまうおそれがある。また、消去には例えば数10msは必要なため、仮に10msで消去できたとしても、走査線が1000本あるようなディスプレーでは1画面を書き換えるのに10秒もかかってしまう。このため、ユーザーにストレスを与えるおそれがある。
電気泳動素子を備えた画素を複数配置して表示部を構成し、前記表示部は第1の画像の表示と前記第1の画像の表示の後に、第2の画像を表示し、前記複数の画素のうち選択された画素に階調データの書き込みを行う電気泳動ディスプレーであって、
画像切換を検出すると、前記第2の画像に応じた第2階調データを選択された画素に書き込む画像書込部と、前記画像書込部による書き込み前に、前記複数の画素の各々に初期化用の第1の階調に対応した第1階調データを書き込むリセット処理部と、を備え、
前記リセット処理部は、
前記複数の画素のうち、前記初期化用の前記第1階調データを書き込む画素を予め設定した順番で選択し、前記選択された画素に順次、前記第1階調データを書き込むことで、前記第1の画像に応じて、前記複数の画素の各々の階調を順次前記第1階調データに対応した第1の階調に初期設定する第1階調書込手段と、
前記第1の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、前記第1階調データの書き込みから第1の期間後に、前記第1の階調とは異なる第2の階調の階調データを書き込む第2階調書込手段と、を備え、
更に、前記第2の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、前記第2の階調の階調データの書き込みから第2の期間後に、第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする。
本実施態様によれば、第1の画像の画像表示を直接、予め設定した順番で第1の階調によって消去し、続けて第2の階調で上書きする。これによって、画面全体を一旦同一の階調で消去することが無い。また例えば、第1の期間で特定される幅の第1の階調の帯、第2の期間で特定される幅の第2の階調の帯で、画面を走査して、第1の画像を直接リセットする。
これによって、リセットのための時間を抑えつつ、しかも画面全体を所定の階調で点滅させることなく、全画素を同じ消去パターンで、より残像を低減することができる。
前記第3の階調の階調データは、前記第2の画像に応じた階調データであり、
前記画像書込部が、前記第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする。
前記第3の階調の階調データは、第1の階調の階調データであり、
前記リセット処理部が、前記第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする。
本実施態様によれば、リセット処理のために各画素に対し3回以上の書き込みが行われる。この結果、より残像の低減が可能となる。
前記第1の期間は、第1の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定し、前記第1の期間とは異なる第2の期間は、前記第2の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定することを特徴とする。
前記第1の画像の画像表示における各画素の階調に基づき、前記第1の画像表示で一番多く占有する階調を前記第1の階調とすることを特徴とする。
第1の画像の画像表示で一番多い階調を第1の階調として、第1の画像を順番に消去する。この結果、消去の際に階調が変化する画素数を抑える結果、よりリセットの際における、ユーザーに与えるちらつきを低減することが可能となる。
前記複数の各画素に対し、前記第1の階調の階調データを書き込む画素を選択する第1走査線と、前記第2の階調の階調データを書き込む画素を選択する第2走査線と、を個別に有し、
前記第1階調書込手段は、前記第1走査線によって書き込む画素を選択し、
前記第2階調書込手段は、前記第2走査線によって書き込む画素を選択することを特徴とする。
階調データを書き込む画素を選択する走査線を備え、
前記各走査線に対して、前記第1の階調の階調データを書き込む選択信号を供給した後に、前記第1の期間後に前記第2の階調の階調データを書き込む選択信号を供給し、更に関第2の期間後に前記第3の階調の階調データを書き込む選択信号を供給することを特徴とする。
ここで、以下の説明では、表示する第1の階調を黒色とし、第2の階調を白色とする。そして、電気泳動表示部に白色と黒色を使用して画像を表示する場合を例に挙げて説明する。ただし、表示させる第1の階調及び第2の階調は、白色及び黒色の組である必要はなく、別の色であっても構わない。すなわち、本発明は、カラー画像表示であっても適用可能であり、例えば、第1の階調を赤色とし、第2の階調を黒色としても良い。
(構成)
図1は、本実施形態における電気泳動表示装置EPDの構成を示す概念図である。
本実施形態の電気泳動表示装置EPDは、電気泳動表示部1、及びディスプレーコントローラ100を備える。ディスプレーコントローラ100は、電気泳動表示部1の表示を制御する。すなわち、ディスプレーコントローラ100は、電気泳動表示部用の駆動制御装置を構成する。
前記電気泳動表示パネル10は、複数の画素11nm、走査線YLn、YR1−n、YR2−n、データ線XLm、XR1−m、XR2−m及び共通電極配線を備える。この実施形態では、n行×m列分の画素を有するパネルで例示している。そして、画素11nmは、n行m列の画素を示す。走査線YLn、YR1−n、YR2−nは、それぞれn行目の走査線を示す。データ線XLm、XR1−m、XR2−mは、m列目のデータ線を示す。
第1走査線駆動回路20Aは、ディスプレーコントローラ100からの制御信号に応じた電圧信号を第1走査線YLnに供給する。第2走査線駆動回路20Bは、ディスプレーコントローラ100からの制御信号に応じた電圧信号を第2走査線YR1−nに供給する。第3走査線駆動回路20Cは、ディスプレーコントローラ100からの制御信号に応じた電圧信号を第3走査線YR2−nに供給する。前記第1走査線駆動回路20Aは、シフトレジスタ回路20A1、レベルシフタ20A2、及び出力バッファ20A3を備える。同様に、第2走査線駆動回路20Bは、シフトレジスタ回路20B1、レベルシフタ20B2、及び出力バッファ20B3を備え、第1走査線駆動回路20Cは、シフトレジスタ回路20C1、レベルシフタ20C2、及び出力バッファ20C3を備える。
画素群とは、対応する行に位置する画素の集合を指す。つまり、同じ走査線に接続する画素毎に画素群が形成されている。
本実施形態の画素11nmは、図2に示すように、電気泳動素子11A、その電気泳動素子11Aを挟んで対向配置する画素電極11B及び共通電極11Cと、画素回路とを備える。なお、共通電極11Cは可視光を透過する透明電極であって、当該共通電極11C側が画素電極11Bに対してディスプレーの表示面側となる。そして、各画素11nmは、前記画素電極11B及び共通電極11Cに印加される電圧による、画素電極11Bと共通電極11Cとの間の電位差によって、前記電気泳動素子11A内の電気泳動粒子が移動することで目的とする階調表示となる。
ここで、画素11nmは、画素電極11Bと共通電極11Cとの間に電気泳動素子11Aを介装して構成される。このため、画素11nmは、電極面積、電極間の距離、および電気泳動素子11Aの誘電率に応じた画素容量を形成する。
ここで、収容容器をマイクロカプセルで構成する場合について説明する。マイクロカプセルは、例えば50μm程度の粒径を有すると共に、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴム等の光透過可能な高分子樹脂によって形成する。そして、一つの画素11nm内に、1又は複数のマイクロカプセルが配置されている。また、マイクロカプセルの周囲を埋めるように、当該マイクロカプセルを固定するバインダ(図示しない)を設ける。
黒粒子は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電させておく。白粒子は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電させておく。
また、前記共通電極11Cは、前記共通電極配線14に接続されている。
また、前記ディスプレーコントローラ100は、図3に示すように、画像信号処理部110およびタイミングジェネレータ120を備える。
画像データ読込部110Aは、画像書込要求の信号を検出すると、画像データをキャッシュメモリから取得する。
本実施形態の第2階調書込手段110Cbは、第1走査線駆動回路20に選択開始の指示をしてから、予め設定した時間が経過したことを検出すると、第2走査線駆動回路20Bに制御信号を供給する。これによって、第1走査線YLnの選択に対して第1の期間TM1の期間だけずれて、表示部1における書き換え領域の中で一番下の行の画素群から上側に向けて順番に、第2の階調データを書き込む画素11nmを順次選択する。また、第2走査線YR1−nの選択に併せて、第2データ駆動回路に制御信号を供給することで、対応する第2データ線XR1−mに、第2の階調に応じた電圧値(本実施形態では第2の電位Lo)を供給する。なお、リセット処理中は、全ての第2データ線XR1−mに対して第2の階調に応じた電圧値を供給しておいても良い。
すなわち、第1走査線駆動回路20Aは、第1走査線YLnに順次選択信号を供給する。これによって、順次、選択信号が供給された第1走査線YLnに接続した第1のスイッチング素子11Dnmがオン状態になる。このとき、第1走査線YLnの選択に同期して第1データ線駆動回路30Aから供給されるデータ信号(リセット信号=第1の電位Hi)が各画素電極11Bに書き込まれる。このとき、データ信号の電圧レベルで保持容量11Gも充電され、スイッチング素子の遮断後も画素11nm(画素電極11Bと共通電極11C)の電荷保持を図り、電気泳動粒子による第1の階調状態を継続させる。
本実施形態の画像書込部110Dは、前記第2階調書込手段110Cbが第2の階調の階調データを書き込んだ画素11nmに対し、当該第2の階調の階調データの書き込みから、第2の期間TM2後に、第3の階調の階調データとして、次に書き換える第2の画像表示に応じた階調データを書き込む。
すなわち、第2走査線駆動回路20Bによる第2走査線YR1−nの選択開始から第2の期間TM2後に、第3走査線YR2−nに順次選択信号を供給する。これによって、順次、選択信号が供給された第3走査線YR2−nに接続する第2のスイッチング素子11Enmがオン状態になる。このとき、第3走査線YR2−nの選択に同期して第3データ線駆動回路30Cから供給されるデータ信号(画像データ)が各画素電極11Bに書き込まれる。このとき、データ信号の電圧レベルで保持容量11Gも充電され、スイッチング素子の遮断後も画素11nm(画素電極11Bと共通電極11C)の電荷保持を図り、電気泳動粒子による画像データの維持を図る。
前記構成の電気泳動ディスプレーは、電気泳動表示部1を備えた種々の電子機器に適用することが可能である。
その一例を次に説明する。
図4(c)は、電子機器の一例である電子ペーパー1200を示す斜視図である。この電子ペーパー1200は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体部1201と、本実施形態の電気泳動表示装置EPDによって構成された電気泳動表示部1202を備えている。
なお、本発明の電気泳動表示装置EPDが適用可能な電子機器の範囲はこれに限定されず、帯電粒子の移動に伴う視覚上の色調の変化を利用した装置を広く含むものである。本発明の電気泳動表示装置EPDは、また、デジタルサイネージ(広告)などに対しても適用可能である。
図5に、画像切換時のタイミングチャートの1例を示す。
この図5のように、クロックパルスCKの立ち上がり及び立下りに同期して、第1走査線YLnが、書き換え領域の第1行目に接続されている1番目の第1走査線YL1から書き換え領域の最終行である第j行目に接続されているj番目の第1走査線YLjまで順番に選択される。選択された第1走査線YLnに接続された画素111n〜11nmに対し、第1データ線XL1〜XLmを通じて順番に第1階調データが書き込まれる。
ここで、列についても、リセット処理のための前記第1階調データの書込は、少なくとも書き換える領域、すなわち第2の画像表示に対応する領域の第1データ線に信号を送れば良い。
更に、黒の上に白による上書きに続けて、次の画像データを下側から順次書き込むことで、書き込み時間の短縮が図られる。すなわち、リセットの処理が完了する前に第2の画像の書込処理を開始できる。
この図6の例では、第1の画像である現在の画像の消去動作時に、現在の画像表示に対して、下側から順番に、所定の幅の黒帯を走査した応対となり、第1の期間TM1後に、所定の幅の白帯を走査した状態となることで、現在の画像を消去してリセットする。さらに、所定の幅の白帯に続けて、下側から順番に、次の画像の階調データを書き込んでいく。
黒粒子と白粒子とは帯電度合及び印加電圧が異なるので、前記第1の期間TM1と第2の期間TM2とは異なる値となる。
ただし、第1の期間TM1と第2の期間TM2は、対応する階調データを全画素に書き込むのに要する時間よりも短い期間とする。
(1)リセット処理として、第1階調書込手段が、初期化用の階調データを書き込む画素を予め設定した順番で選択し、選択された画素に順次、第1の階調の階調データを書き込むことで、第1の画像に応じた各画素の階調を順次第1の階調にする。また、第2階調書込手段が、前記第1の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、当該第1の階調の階調データの書き込みから第1の期間TM1後に、第1の階調とは異なる第2の階調の階調データを書き込む。さらに、書込処理部が、前記第2の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、当該第2の階調の階調データの書き込みから第2の期間TM2後に、第3の階調の階調データを書き込む。
これによって、画面全体を一旦黒色で消去することが無い。また、第1の期間TM1で特定される幅の第1の階調の帯、第2の期間TM2で特定される幅の第2の階調の帯で、画面を走査して、現在の画像である第1の画像を順番に直接リセットする。
この結果、リセットのための時間を抑えつつ、しかも画面全体を所定の階調で点滅させることなく、全画素を同じ消去パターンで、残像を低減することができる。
(3)前記第1の期間TM1は、第1の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定し、第2の期間TM2は、第2の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定する。これにより、より確実にリセットのための階調書き込みを行うことが出来る。
(1)前記実施形態では、3組の走査線YLn、YR1−n、YR2−n及びデータ線XLm、XR1−m、XR2−mの組を使用して、1本の黒帯及び1本の白帯を順番に走査して現在の画像を消去し、白帯に続けて次の画像のデータを第3の階調として書き込む場合で説明した。
上記黒白その後に、次に書き換える画像(第2の画像)の画像データの書き込みを実行する。なお、各画素は、次に書き換える画像(第2の画像)の画像データの書き込みが行われる迄は、その直前に書き込んだ階調表示となっている。
この場合には、2番目の黒帯の階調、つまり第1の階調が第3の階調に対応する。
(3)更に、現在の画像における黒色の画素数と白色の画素数とをカウントしておいて、画素数の多い階調の帯を先に走査させるようにしても良い。カウントは、例えば現在の画像データの書込の際に、電圧値HiとLoとをカウントして記憶しておけば良い。カウントは、例えば、図3中に併せて記載した階調カウント部110Daを設け、画像書込部110Dで画像データの書込の際にカウントしておく。そしてカウントした白と黒との数の大きい方の階調を第1の階調に設定する。
すなわち、現在の画像表示(第1の画像)における各画素の階調に基づき、現在の画像表示で一番多く占有する階調を前記第1の階調とする。これによって、現在の画像表示で一番多い階調を第1の階調として、現在の画像を消去する。この結果、よりリセットの際における、ユーザーに与えるちらつきを低減することが可能となる。すわなち、現在の画像で相対的に多い階調で先ず消去を掛けることで、より眼への負担を抑制することが可能となる。
(5)また、前記実施形態では、走査線YLn、YR1−n、YR2−nによる画素11nmの選択が、表示部1における下側の行から上側の行に向けて遷移する場合で例示したが、これに限定しない。画素11nmの選択方向は、表示部1における上側の行から下側の行、横方向、斜め方向などでも構わない。例えば、表示部1への画像の表示の仕方(縦書きや横書きなど)に応じて適宜設定すればよい。また、消去順番自体に、ユーザーの興味を引きつけるような意匠性を持たせても良い。
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、前記第1実施形態と同様な構成等には同一の符号を付して説明する。
前記第1実施形態では、画像切換のときに走査させる帯の数だけ走査線YLn、YR1−n、YR2−n及びデータ線XLm、XR1−m、XR2−mの組を備える場合で例示した。これに対し、第2実施形態では、画素11nm単位に一組の走査線Yn及びデータ線Xmを用いて、前記第1実施形態と同様な作用を実現する例である。ここで、走査線Ynは、n行目の走査線を示す。データ線Xmは、m列目のデータ線を示す。
本実施形態の電気泳動表示パネル10では、図7に示すように、走査線Ynは、各行の画素11nm毎に1本ずつ配置される。データ線Xmは、各列の画素11nm毎に1本ずつ配置される。またこれに併せ、走査線駆動回路20及びデータ線駆動回路30は、それぞれ1つである。なお、各画素11nmの画素回路は、一つのスイッチング素子のみを有する。
そして、走査線駆動回路20には、シフトレジスタ回路40にクロックパルスCKを入力された状態で、スタートパルスが入力されることで、入力されたスタートパルスは、クロックパルスCKの立上り及び立ち下がりに同期して順にシフトしていく。これによって、縦に並ぶ各線に対して順に選択信号が出力される。
組をなす線に入力した各選択信号は、第1のT型フリップフロップ回路41A及び第1のAND回路42A側では、第1及び第3の選択信号だけが第1のAND回路42Aの出力となる。一方、第2のT型フリップフロップ回路41B及び第2のAND回路42B側では、インバータ46によって、第2及び第4の選択信号だけが第2のAND回路42Bの出力となる。
また、データ線駆動回路30には、クロックパルスCKが入力された状態で、目的の階調に応じた電圧を各データ線Xmに供給する。データ線駆動回路30では、リセット処理時には、クロックパルスCKの立ち上り及び立ち下がりに同期して、データ線Xmに供給する電圧値を、第1の階調に応じた電圧(=Hi)と第2の階調(=Lo)との間で交互に切り換える。
ただし、本実施形態では、リセット処理部の処理が終了してから、画像書込部110Dが作動して、次の表示画像に応じた階調データを各画素11nmに書き込む場合とする。
前記図9は、画像切換時におけるリセット処理時のタイミングチャート例である。
線S1に対応した画素11nmに着目すれば、図9のS1のように、先ず、第1の選択信号で第1階調データが書き込まれる。第1階調データの書き込みから第1の期間TM1後に、第2の選択信号で第2の階調データが書き込まれる。さらに、第2の階調データの書き込みから第2の期間TM2後に、第3の選択信号で再度第1階調データが書き込まれる。さらにまた、第1階調データの書き込みから第1の期間TM1後に、第4の選択信号で第2の階調データが書き込まれる。なお、第1の期間TM1と第2の期間TM2とは期間が異なる。
この図10のように、現在の画像の消去動作時に、現在の画像表示に対して、下側から順番に、所定の幅の黒帯を走査し、所定の幅の白帯を走査することで、現在の画像を順番に黒で消去した後に白で上書きを行う。さらに、下側から順番に、所定の幅の黒帯を走査し、更に白で上書きを行う。
その後に、書込処理部が、各画素11nmに対して次の新たな表示画像に対応した階調データを画像データとして書き込む。
(1)第3の階調の階調データは、第1の階調の階調データであり、前記リセット処理部が、前記第3の階調の階調データを書き込む。これによって、リセット処理のために各画素に対し3回以上の書き込み連続的に行われる。この結果、より残像を低減することが出来る。
(3)その他の効果は、前記第1実施形態と同様である。
次に、第3実施形態について図面を参照して説明する。
前記第2実施形態では、第3の階調を第1の階調として、繰り返して第1の階調の帯を走査する場合を例示した。
第3実施形態では、第2実施形態で説明した構成を使用して、第3の階調として次の表示画像に応じた階調データを書き込む場合の例を説明する。
ここで、シフトレジスタ回路40を動作させる前に、全T型フリップフロップ回路51A〜51Fに毎回リセット信号を入力してリセットが行われる。また、1フレーム走査後、次フレーム前にも全T型フリップフロップ回路51A〜51Fが再度リセットされる。
このとき、リセット処理時における各線に入力する選択信号は、図12のような3つの選択信号を有する信号パターンとなっている。これが順次シフトしてシフトレジスタ回路40に接続する各線に供給される。
そして、OR回路によって、図12に示すような、各走査線Ynに供給する選択信号が形成される。
また、データ線駆動回路30では、入力するクロックパルスCKに応じて、3クロック分を一組として、階調データに応じた電圧を各データ線Xmに供給する。
前記第1の期間TM1と第2の期間TM2とを異なる期間に設定する場合には、リセットのための第1の階調若しくは第2の階調、又は次の表示画像に応じた階調データの書き込みなのかに同期させて、各データ線Xmへの書き込みを実施すればよい。ただし、同時に2つの画素11nm例を選択しないように、各組のクロック数を設定しておく。
この実施形態では、第1実施形態と同様に、すなわち、上述の図6に示すように、現在の画像を下側の行から第1の階調である黒色の帯の状態で消去し、続けて白色の帯を走査させた状態とすることで消去をより確実なものとする。更に、白色の帯に続けて、下側から順番に、次の書き換え画像(第2の画像)の画像データを書き込んで行く。
(1)各画素に接続される1本の走査線と1本のデータ線によって、第1実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。
Claims (7)
- 電気泳動素子を備えた画素を複数配置して表示部を構成し、前記表示部は第1の画像の表示と前記第1の画像の表示の後に、第2の画像を表示し、前記複数の画素のうち選択された画素に階調データの書き込みを行う電気泳動ディスプレーであって、
画像切換を検出すると、前記第2の画像に応じた第2階調データを選択された画素に書き込む画像書込部と、前記画像書込部による書き込み前に、前記複数の画素の各々に初期化用の第1の階調に対応した第1階調データを書き込むリセット処理部と、を備え、
前記リセット処理部は、
前記複数の画素のうち、前記初期化用の前記第1階調データを書き込む画素を予め設定した順番で選択し、前記選択された画素に順次、前記第1階調データを書き込むことで、前記第1の画像に応じて、前記複数の画素の各々の階調を順次前記第1階調データに対応した第1の階調に初期設定する第1階調書込手段と、
前記第1の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、前記第1階調データの書き込みから第1の期間後に、前記第1の階調とは異なる第2の階調の階調データを書き込む第2階調書込手段と、を備え、
更に、前記第2の階調の階調データを書き込んだ画素に対し、前記第2の階調の階調データの書き込みから第2の期間後に、第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする電気泳動ディスプレー。 - 前記第3の階調の階調データは、前記第2の画像に応じた階調データであり、
前記画像書込部が、前記第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする請求項1に記載した電気泳動ディスプレー。 - 前記第3の階調の階調データは、第1の階調の階調データであり、
前記リセット処理部が、前記第3の階調の階調データを書き込むことを特徴とする請求項1に記載した電気泳動ディスプレー。 - 前記第1の期間は、第1の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定し、前記第1の期間とは異なる第2の期間は、前記第2の階調に対応した電気泳動粒子の移動度に基づき設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した電気泳動ディスプレー。
- 前記第1の画像の画像表示における各画素の階調に基づき、前記第1の画像表示で一番多く占有する階調を前記第1の階調とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した電動泳動ディスプレー。
- 前記複数の各画素に対し、前記第1の階調の階調データを書き込む画素を選択する第1走査線と、前記第2の階調の階調データを書き込む画素を選択する第2走査線と、を個別に有し、
前記第1階調書込手段は、前記第1走査線によって書き込む画素を選択し、
前記第2階調書込手段は、前記第2走査線によって書き込む画素を選択することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した電気泳動ディスプレー。 - 階調データを書き込む画素を選択する走査線を備え、
前記各走査線に対して、前記第1の階調の階調データを書き込む選択信号を供給した後に、前記第1の期間後に前記第2の階調の階調データを書き込む選択信号を供給し、更に関第2の期間後に前記第3の階調の階調データを書き込む選択信号を供給することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した電気泳動ディスプレー。
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