JP2011164372A - 画像形成装置 - Google Patents

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博章 前田
Mikio Ishibashi
幹生 石橋
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麦二郎 宇野
Hideki Yoshinami
英樹 善波
Yoshinori Nakagawa
悦典 中川
Shunichi Hashimoto
俊一 橋本
Naoyuki Ozaki
直幸 尾崎
Noriyuki Koinuma
宣之 鯉沼
Tomoko Takahashi
朋子 高橋
Takashi Yoshida
隆司 吉田
Hideaki Kanaya
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Abstract

【課題】単色画像を担持する記録媒体に中間転写体上の多色画像が転写される転写部の手前領域でトナーが飛散するのを抑制し、画像の欠けや乱れの発生を防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】黒トナー像を形成する画像形成ユニット1Bと、黒トナー像を用紙Pに直接転写する転写ローラ9Bと、カラートナー像を形成する画像形成ユニット1Y、1M、1Cと、カラートナー像を中間転写ベルト11に転写する一次転写ローラ9Y、9M、9Cと、中間転写ベルト11に転写されたトナー像を用紙Pに転写する二次転写ローラ14とを備える画像形成装置において、一次転写ローラ9Cよりも中間転写ベルト移動方向下流側且つ二次転写ローラ14よりも中間転写ベルト移動方向上流側で中間転写ベルト11に電圧を印加するバイアスローラ31とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
現在カラー画像形成装置として、複数個の画像形成ユニットを転写媒体に対して並べて配置し、各画像形成ユニットで形成した画像を順次転写媒体上に転写することで合成カラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。このタンデム方式は、上記転写媒体が最終の記録媒体(用紙等)である直接転写方式と、上記転写媒体が中間転写体であり、中間転写体上に合成カラー画像を形成した後に最終の記録媒体(用紙等)に一括転写する間接転写方式とに分類される。間接転写方式は直接転写方式に比べ紙種への対応等が有利で安定した画質が得られる。しかしながら、タンデム型中間転写方式を採用したカラー画像形成装置によって単色トナー像(モノクロ画像)を出力する場合には、単色トナー像のみの出力にもかかわらず、多色トナー像(カラー画像)を出力するのと同程度の時間がかかってしまう。また、このような場合には、単色トナー像のみの出力にもかかわらず、中間転写体、中間転写体クリーニング部材等がカラー画像出力と同様に動作する必要があり、これら部材の消耗等により寿命が無用に低下してしまう。
そこで、特許文献1乃至4には、単色トナー像を記録媒体に直接形成する第一画像形成部と、多色トナー像を一旦中間転写体に形成した後に記録媒体に形成する第二画像形成部をもつ構成が提案されている。この構成によれば、単色トナー像出力のみの場合には、1枚の出力時間を短くすることができる。また、この構成によれば、単色トナー像の出力時には、転写体搬送手段たる搬送ベルトから第二画像形成部の中間転写体を退避させておくことができるため、中間転写体の回転を行う必要がなくなり、作像に使用しない部材の消耗や中間転写体の汚染を低減することが可能である。
なお、特許文献5には、中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する二次転写部の手前で中間転写体と記録媒体との密着性を確保する「密着保持部材」を備えたタンデム転写方式を採用した画像形成装置が記載されている。この密着保持部材は、中間転写体上のトナー像を記録媒体上に転写するための転写電界に伴う放電により中間転写体上のトナー像が飛翔転写されるプレ転写が発生することを抑制している。
第一画像形成部で形成された単色トナー像を記録媒体に転写した後、第二画像形成部で形成された多色トナー像を中間転写体を介して記録媒体に形成する構成では、単色トナー像を担持する記録媒体表面と多色トナー像を担持する中間転写体との間に電界が形成される。第二画像形成部では、中間転写体上に複数回トナー像が転写される過程で放電により中間転写体が帯電し、同様に第一画像形成部においても記録媒体が転写により帯電しているためである。単色トナー像を担持する記録媒体表面と多色トナー像を担持する中間転写体との間に形成される電界の大きさや向きは、転写による帯電で生じる表面電荷量や周囲の電位によって決まる。その結果、中間転写体上のトナー像が記録媒体に向かって飛散したり、記録媒体上のトナー像が中間転写体に向かって飛散したりして、トナー像の欠けや乱れが生じてしまうことがあった。
特許文献5に開示される密着保持部材では、多色トナー像を担持する中間転写体と単色トナー像を担持する記録媒体との間に形成される電界の影響でトナー像が飛散することを防ぐことには対応できない。むしろ、中間転写体と記録媒体表面との距離が近づくことにより、両者間の電界はより大きくなり、多色トナー像及び単色トナー像への電界への影響も大きくなると考えられる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、第一トナー像を担持する記録媒体に中間転写体上の第二トナー像が転写される転写部の手前領域でトナーが飛散するのを抑制し、画像の欠けや乱れの発生を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、第一トナー像を形成する第一画像形成手段と、該第一画像形成手段で形成された第一トナー像を記録媒体に直接転写する直接転写手段と、第二トナー像を形成する第二画像形成手段と、該第二画像形成手段で形成された第二トナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該直接転写手段よりも記録媒体移動方向上流側で該中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、該直接転写手段及び該二次転写手段に記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段とを備える画像形成装置において、上記一次転写手段よりも中間転写体移動方向下流側且つ上記二次転写手段よりも中間転写体移動方向上流側で上記中間転写体に電圧を印加する電圧印加手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記直接転写手段よりも記録媒体移動方向下流側、且つ上記二次転写手段よりも記録媒体移動方向上流側で、上記記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体の表面電位を検出する記録媒体電位検出手段を備え、上記電圧印加手段は、該記録媒体電位検出手段の検出結果に基づき電圧を印加することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記中間転写体と上記二次転写手段とを接離させる接離機構を備え、該接離機構は、上記第一画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは該中間転写体と該二次転写手段を離間させ、上記電圧印加手段は該第一画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは電圧を印加しないことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記電圧印加手段は上記二次転写部に記録媒体がない場合には、上記第一画像形成手段及び上記第二画像形成手段で画像形成を行う画像形成モードでも電圧を印加しないことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記電圧印加手段は、上記第二画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは、電圧を印加しないことを特徴とするものである。
本発明においては、電圧印加手段が二次転写手段の手前領域で中間転写体に電圧を印加することによって、第二トナー像を担持する中間転写体と、二次転写手段に進入する第一トナー像を担持する記録媒体との間に形成される電界を調整することができる。よって、記録媒体上の第一トナー像や中間転写体上の第二トナー像が両者の間に形成される電界の影響を受けて飛散することを抑制し、これらトナー像の欠けや乱れを抑制することができる。
本発明は、単色画像を担持する記録媒体に中間転写体上の多色画像が転写される転写部の手前領域でトナーが飛散するのを抑制し、画像の欠けや乱れの発生を防止することができる画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
本実施形態に係るプリンタの全体構成を示す概略構成図。 同プリンタの要部構成を示す概略構成図。
以下、本発明を適用した電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の実施形態の一例について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの全体構成を示す概略構成図である。このプリンタは、図1に示すように、黒トナー像を形成するための第一画像形成手段たる画像形成ユニット1Bと、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー像を形成するための第二画像形成手段たる3つの画像形成ユニット1Y、1M、1Cを備えている。各画像形成ユニット1B、1Y、1M、1Cは、プリンタ本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジとして構成される。なお、第二画像形成手段には、光沢度を付与するための透明トナーを有する画像形成ユニットを付加する等して3つ以上の画像形成ユニットを配設してもよい。
上記画像形成ユニット1Bは、黒トナー像を担持するための像担持体たるドラム状の感光体2Bの周囲に、感光体2B表面を一様に帯電する帯電装置3B、後述する露光装置4によって書き込まれた感光体2B上の静電潜像を現像する現像装置5B、感光体2B上の転写残トナーを除去するクリーニング装置6B等を備えている。クリーニング装置6Bにより回収されたトナーは、トナー回収機構7により図示しない廃トナータンクに収容される。また、画像形成ユニット1Bは、後述する搬送ベルト8を挟んで感光体2Bと対向する位置に直接転写手段たる転写ローラ9Bを備え、感光体2B上のトナー像を用紙Pに転写する直接転写部を構成している。画像形成ユニット1Bでは、感光体2B上に形成された黒のトナー像を記録媒体たる用紙P上に直接転写する。
上記画像形成ユニット1Y、1M、1Cは、中間転写ユニット10に組み込まれた中間転写体たる中間転写ベルト11の走行方向に沿って所定のドラム間ピッチをもって並設されている。例えば、上記画像形成ユニット1Yは、イエローのトナー像を担持するためのドラム状の感光体2Yの周囲に、感光体2Y表面を一様に帯電する帯電装置3Y、後述する露光装置4によって書き込まれた感光体2Y上の静電潜像を現像する現像装置5Y、感光体2Y上の転写残トナーを除去するクリーニング装置6Y等を備えている。クリーニング装置6Yにより回収されたトナーは、トナー回収機構7により図示しない廃トナータンクに収容される。他の画像形成ユニット1M、1Cもトナー色が異なる以外は同様の構成をしている。
また、上記画像形成ユニット1B、1Y、1M、1Cの下方には、露光装置4が配設されている。露光装置4は、画像情報に基づいて4つの光源からレーザ光を画像形成ユニット1B、1Y、1M、1Cにおけるそれぞれの感光体2B、2Y、2M、2Cに個別に光走査する。これにより、感光体2B、2Y、2M、2C上にB、Y、M、C用の静電潜像が形成される。
上記中間転写ユニット10に組み込まれた中間転写ベルト11は、駆動ローラを含むローラ12、13によりループ状をなして略水平方向に張架されて、図中時計回り方向に回転される。また、中間転写ユニット10は、中間転写ベルト11を挟んで感光体2Y、2M、2Cと対向する位置に、一次転写手段たる転写ローラ9Y、9M、9Cを備え、感光体2Y、2M、2C上のトナー像を中間転写ベルト11に中間転写するための一次転写部を構成している。また、中間転写ユニット10は、後述する搬送ベルト8を挟んでローラ12と対向する位置に二次転写手段たる二次転写ローラ14が配設され、中間転写ベルト11上のトナー像を用紙Pに一括転写するための二次転写部を構成している。また、上記中間転写ユニット10においては、二次転写部よりも中間転写ベルト走行方向下流側には、二次転写後の中間転写ベルト12上の転写残トナーを清掃するベルトクリーニング装置15を備えている。クリーニング装置15により回収されたトナーは、トナー回収機構7により図示しない廃トナータンクに収容される。
また、上記中間転写ユニット10においては、二次転写部の中間転写ベルト側手前領域で中間転写ベルト11の裏面に接触して中間転写ベルト11に電圧を印加する電圧印加手段たるバイアスローラ31が配設されている。ここで、二次転写部の中間転写ベルト側手前領域とは、中間転写ベルト11上において、一次転写ローラ(一次転写部)9Cよりも中間転写ベルト移動方向下流側、二次転写ローラ(二次転写部)14よりも中間転写体移動方向上流側の位置である。中間転写ベルト11の裏面とは、中間転写ベルト11のトナー像が担持される面とは反対側の面である。バイアスローラ31は、中間転写ベルト11に対して、後述するように、所定のタイミングで表面電位センサ32で測定した用紙Pの表面電位を参照して所定のバイアスを印加する。
なお、本実施形態では、電圧印加手段として中間転写ベルト11の裏側から接触してバイアスを直接印加するバイアスローラ31を用いているが、電圧印加手段としてはこれに限定されるものではない。例えば、電圧印加手段としては、上述した二次転写部の中間転写ベルト側の手前領域で、中間転写ベルトの表面側に設置されたコロナ帯電器であってもよい。
また、上記プリンタは、上記直接転写部及び二次転写部に用紙Pを搬送する記録媒体搬送手段たる搬送ユニット16を備えている。搬送ユニット16に組み込まれた搬送ベルト8は、略水平方向に延びる中間転写ベルト11に対して略垂直に交差するように配設され、駆動ローラを含む複数のローラ17、18、19により張架され、図中時計回り方向に走行する。搬送ベルト8は、所定のタイミングでレジストローラ対20から送り出された用紙Pを直接転写部、二次転写部へと搬送する。ここで、後述するカラー画像形成モードにおいて各色トナーの色合わせ(位置合わせ)を行うという観点から、直接転写部と二次転写部との距離が短くなるように搬送ベルト8を構成するのが好ましい。これは、直接転写部と二次転写部との距離が長いと、用紙Pの挙動が安定せず、正しく用紙Pを二次転写部に突入させるのが難しいからである。
また、上記搬送ユニット16においては、二次転写部の搬送ベルト側手前領域で、搬送ベルト8によって搬送される用紙Pの表面電位を検出する記録媒体電位検出手段たる表面電位センサ32が配設されている。ここで、二次転写部の搬送ベルト側手前領域とは、搬送ベルト8上において、転写ローラ9B(直接転写部)よりも用紙移動方向下流側、且つ二次転写ローラ14(二次転写部)よりも用紙移動方向上流側の位置である。表面電位センサ32が測定する用紙Pの表面電位は、用紙Pの材質、環境、転写される画像面積、紙サイズ等によって大きく異なる。また、表面電位センサ32の搬送ベルト8を挟んで対向する位置には、対向電極(図示せず)を接地又は抵抗を介して設置するとよい。これにより、表面電位センサ32の測定電位のバラツキを抑えることができる。
また、上記プリンタは、中間転写ベルト11と搬送ベルト8(二次転写ローラ14)とを接離させる図示しない接離機構等も備えている。この接離機構は、後述する画像形成モードに応じて、ローラ14若しくはローラ17の何れか一つ、又は両方のローラ14、17を移動させることにより、中間転写ベルト11と搬送ベルト8(二次転写ローラ14)とを接触させたり離間させたりすることができる。
上記プリンタの下部には、それぞれ異なるサイズの記録媒体たる用紙Pを収容する給紙カセット22A、22Bが配設されている。この給紙カセット22A、22Bは、用紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収納しており、一番上の用紙Pに給紙ローラ23A、23Bを押し当てている。給紙ローラ23A、23Bは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、一番上の用紙Pを給紙路へ送出する。また、上記プリンタの側面には、手差しトレイ24、手差しトレイ24上の転写紙を給紙路に向けて1枚ずつ分離して送出する手差し給紙ローラ25等も配設される。この給紙路の末端付近には、レジストローラ対20が配設されており、給紙路に送り出された用紙Pは、レジストローラ対20のローラ間に挟み込まれる。レジストローラ対20は、ローラ間に用紙Pを挟み込むとすぐに回転駆動を一旦停止させる。そして、レジストローラ対20は、トナー像が直接転写部又は二次転写部に到達するタイミングに合わせて回転駆動を再開して、用紙Pを直接転写部及び二次転写部に向けて送り出す。
また、上記プリンタは、搬送ユニット16の上方に、第一転写部及び第二転写部を通過した用紙P上に転写されたトナー像を熱及び圧力を用いて用紙上に定着させる定着装置26を備えている。また、定着装置26によってトナー像が定着された用紙Pをプリンタ上部のスタック部27に排出する排出ローラ28、29を備えている。
また、上記中間転写ベルト11と上記スタック部27との間には、画像形成ユニット1B、1Y、1C、1Mの現像装置5への補給用トナーを収容するトナーボトル30B、30Y、30M、30Cが配設される。トナーボトル30B、30Y、30M、30C内のY、M、C、Bトナーは、図示しないY、M、C、B用のトナー補給装置により、画像形成ユニット1B、1Y、1C、1Mの現像装置5に適宜補給される。これらのトナーボトル30B、30Y、30M、30Cは、画像形成ユニット1B、1Y、1C、1Mとは独立してプリンタ本体に対して脱着される。
次に、上記構成のプリンタの動作について説明する。まず、単色画像(モノクロ画像)を形成する場合には、第一画像形成モードが選択される。第一画像形成モードが選択されると、図示しない接離機構により搬送ベルト8と中間転写ベルト11とを離間させる。そして、画像形成ユニット1Bにおいて、感光体2Bの表面が帯電装置3Bにより帯電され、露光装置4により走査露光されて画像データに応じた静電潜像が形成される。感光体2B上に形成された静電潜像は、現像装置5Bにより現像されて可視像化される。一方、給紙カセット22A、22B又は手差しトレイ24から選択されて給紙される用紙Pは、レジストローラ対20によって画像形成ユニット1Bの動きとタイミングに合わせて搬送ユニット16内へ送り出される。画像形成ユニット1Bの感光体2B上に形成された黒のトナー像は、感光体2Bと転写ローラ9Bとの間の直接転写部で用紙P上に転写される。黒のトナー像が転写された用紙Pは、定着装置26に搬送されてトナー像が定着せしめられ、排出ローラ28、29によって機外に排出され、スタック部27に順次スタックされる。
第一画像形成モードでは、画像形成ユニット1Y、1C、1Mや中間転写ベルト11を動作させる必要がなく、画像形成ユニット1Bだけを動作させて画像を形成することができる。よって、第一画像形成モードでは、画像形成ユニット1Y、1C、1Mにおける各部材の消耗を低減することができるという利点がある。また、画像形成ユニット1Bで用紙Pに転写された黒のトナー像が中間転写ベルト11に逆転写したり、画像形成ユニット1Bで用紙間の搬送ベルト8に転写された地肌汚れが中間転写ベルト11に転写されたりする汚染も低減できる。
また、ここで、バイアスローラ31は、モノクロ画像を出力する第一画像形成モードでは、バイアス印加を行わず、消費エネルギーの低減化を図っている。第一画像形成モードでは、二次転写部の手前領域で中間転写ベルト11と用紙Pとの間にトナー飛散が生じる程の電界が形成されにくいためである。
一方、フルカラーの画像を形成するには、第二画像形成モードが選択される。第二画像形成モードが選択されると、図示しない接離機構により後述する所定のタイミングで搬送ベルト8と中間転写ベルト11とを当接させ、二次転写ローラ14とローラ17との間に第二転写部を構成する。画像形成ユニット1B、1Y、1M、1Cにおいては、感光体2B、2Y、2M、2Cの表面が帯電装置3により帯電され、露光装置4により走査露光されて画像データに応じた静電潜像が形成される。感光体2B、2Y、2M、2C上に形成された静電潜像は、現像装置5により現像され、イエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナー像として可視像化される。中間転写ベルト11には、その移動に伴ってY、M、C用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体2B、2Y、2M、2C上のY、C、Mトナー像が順次重ね合わせて中間転写されていく。一方、感光体2B上のトナー像が直接転写部に進入するタイミングと、中間転写ベルト11上に形成された3色重ね合わせトナー像が二次転写部に進入するタイミングを見計らってレジストローラ対20から用紙Pが送り出される。感光体2B上のトナー像は直接転写部で搬送ベルト8により搬送される用紙Pに転写される。そして、黒トナー像が転写された用紙Pは、搬送ベルト8の移動に伴い、二次転写部に向けて搬送される。中間転写ベルト11に転写された重ね合わせトナー像は、中間転写ベルト11の移動に伴い二次転写部へ搬送され、そこに搬送された用紙Pに二次転写ローラ14により一括して二次転写される。このようにして、4色のトナー像が重ね合わせて転写された用紙Pは、定着装置31に搬送されてトナー像が定着せしめられ、機外に排出され、スタック部32に順次スタックされる。
ここで、バイアスローラ31は、フルカラー画像を出力する第二画像形成モードでは、用紙Pが転写ニップ部にある間、表面電位センサ32で測定した用紙Pの表面電位を参照して中間転写ベルト11が用紙Pと同電位になるようバイアス印加する。これにより、二次転写部の手前領域において、中間転写ベルト11と用紙Pとの電位が同電位となり両者の間に電界が発生しない。もしくは、バイアスローラ31は、表面電位センサ32で測定した用紙Pの表面電位に対して、環境、紙種、紙サイズ等と相関を持たせるように決定された一定係数を掛けた相対的なバイアス値を印加してもよい。これにより、二次転写部の手前領域において、中間転写ベルト11と用紙Pとの間にトナー飛散を生じさせるだけの電界が生じることを抑制する。バイアスローラ31は、表面電位センサ32で測定した電位よりも小さい電位を印加することができ、省エネルギー化を図ることができる。このように、バイアスローラ31が所定のバイアスを印加することにより、用紙P上の転写済み黒トナー像や中間転写ベルト11上のトナー像にも電界の影響が及ばず、これらトナー像の欠けや乱れを抑制することができる。
ただし、バイアスローラ31は、第二画像形成モードにおいても用紙Pが二次転写部にない場合には、電圧を印加せず省エネルギー化を図っている。用紙Pが二次転写部にない場合には、二次転写部手前領域にトナー像がなく、トナー飛散の虞もないからである。なお、二次転写部における用紙Pの有無は、レジストローラ対20の近傍に設けられる図示しないレジストセンサからのタイミング等によって判断することができる。
また、バイアスローラ31は、第二画像形成モードにおいても用紙P上に黒トナー像が転写されていない場合には、電圧を印加せず省エネルギー化を図ってよい。用紙P上に黒トナー像が転写されていない場合には、用紙Pが転写時の放電による帯電を受けていないため、用紙P上に黒トナー像が転写されている場合に比べトナー飛散が生じにくいからである。なお、用紙P上の黒トナー像の有無は、露光装置4による感光体2Bへの画像書込信号によって検出することができる。
以上、本実施形態に係るプリンタによれば、二次転写部の中間転写ベルト側手前領域に電圧印加手段たるバイアスローラ31を備えているので、二次転写部の手前領域で中間転写ベルト11と搬送ベルト8に搬送される用紙Pとの間に形成される電界を調整することができる。よって、中間転写ベルト11上の転写済みカラートナー像や用紙P上の転写済み黒トナー像が両者の間に形成される電界の影響を受けて飛散することを抑制し、これらトナー像の欠けや乱れを抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るプリンタによれば、記録媒体表面電位検出手段である表面電位センサ32が、二次転写部の搬送ベルト側手前領域にある用紙Pの表面電位を検出することができる。そのため、バイアスローラ31は、この表面電位センサ32からの検出結果を基に、二次転写部の手前領域で中間転写ベルト11と搬送ベルト8に搬送される用紙Pとの間に形成される電界を調整することができる。
また、本実施形態に係るプリンタによれば、モノクロ画像出力時となる第一画像形成モードでは、図示しない接離機構によって中間転写ベルト11と半蔵ベルト8(二次転写ローラ14)とを離間させる。これにより、作像に使用しない中間転写ベルト11等の部材の消耗や汚染を低減できる。また、第一画像モードでは、バイアスローラ31は電圧印加を行わず、省エネルギー化を図っている。
また、本実施形態に係るプリンタによれば、二次転写部に用紙Pがない場合には、バイアスローラ31は電圧印加を行わず、省エネルギー化を図っている。
また、本実施形態に係るプリンタによれば、用紙P上に黒トナー像がない場合には、バイアスローラ31は電圧印加を行わず、省エネルギー化を図っている。
1 画像形成ユニット
2 感光体
8 搬送ベルト
10 転写ユニット
11 中間転写ベルト
16 搬送ユニット
31 バイアスローラ
32 表面電位センサ
特開2002−182447号公報 特開2006−251535号公報 特開2006−85138号公報 特開平10−55094号公報 特開2008−310218号公報

Claims (5)

  1. 第一トナー像を形成する第一画像形成手段と、該第一画像形成手段で形成された第一トナー像を記録媒体に直接転写する直接転写手段と、第二トナー像を形成する第二画像形成手段と、該第二画像形成手段で形成された第二トナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該直接転写手段よりも記録媒体移動方向上流側で該中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、該直接転写手段及び該二次転写手段に記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段とを備える画像形成装置において、
    上記一次転写手段よりも中間転写体移動方向下流側且つ上記二次転写手段よりも中間転写体移動方向上流側で上記中間転写体に電圧を印加する電圧印加手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記直接転写手段よりも記録媒体移動方向下流側、且つ上記二次転写手段よりも記録媒体移動方向上流側で、上記記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体の表面電位を検出する記録媒体電位検出手段を備え、
    上記電圧印加手段は、該記録媒体電位検出手段の検出結果に基づき電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記中間転写体と上記二次転写手段とを接離させる接離機構を備え、
    該接離機構は、上記第一画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは該中間転写体と該二次転写手段を離間させ、
    上記電圧印加手段は該第一画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは電圧を印加しないことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記電圧印加手段は上記二次転写部に記録媒体がない場合には、上記第一画像形成手段及び上記第二画像形成手段で画像形成を行う画像形成モードでも電圧を印加しないことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記電圧印加手段は、上記第二画像形成手段でのみ画像形成を行う画像形成モードでは、電圧を印加しないことを特徴とする画像形成装置。
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