JP2011163982A - 圧力測定システム及び圧力測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】差圧を簡易に測定可能な圧力測定システムを提供する。
【解決手段】第1の波長帯域の蛍光及び第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の蛍光を発する少なくとも一つの蛍光体2と、第1の圧力PO1を受け、少なくとも第1の波長帯域の蛍光に第1の変調を与える第1の受圧素子3と、第2の圧力PO2を受け、少なくとも第2の波長帯域の蛍光に第2の変調を与える第2の受圧素子4と、第1の変調を与えられた第1の波長帯域の蛍光及び第2の変調を与えられた第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部301と、減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力の差圧ΔPを算出する差圧算出部302と、を備える圧力測定システムを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は測定技術に係り、圧力測定システム及び圧力測定方法に関する。
石油プラント等を制御する場合、石油プラント内の異なる位置における流体の差圧を測定することが必要な場合がある。従来、差圧の測定位置に2個のファブリペロ干渉計を配置し、圧力によって生じる2個のファブリペロ干渉計のそれぞれの内部での光路差の変化を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開2003−166890号公報 特開2007−085943号公報
しかし、光路差の変化を読み取るためには、干渉縞の位置の同定に高度な信号処理が必要になる場合がある。そこで、本発明は、差圧を簡易に測定可能な圧力測定システム及び圧力測定方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様は、(a)第1の波長帯域の蛍光及び第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の蛍光を発する少なくとも一つの蛍光体と、(b)第1の圧力を受け、少なくとも第1の波長帯域の蛍光に第1の変調を与える第1の受圧素子と、(c)第2の圧力を受け、少なくとも第2の波長帯域の蛍光に第2の変調を与える第2の受圧素子と、(d)第1の変調を与えられた第1の波長帯域の蛍光及び第2の変調を与えられた第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部と、(e)減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力の差圧を算出する差圧算出部と、を備える圧力測定システムであることを要旨とする。
本発明の他の態様は、(a)第1の波長帯域の蛍光及び第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の蛍光を発することと、(b)少なくとも第1の波長帯域の蛍光に、第1の圧力に依存する第1の変調を与えることと、(c)少なくとも第2の波長帯域の蛍光に、第2の圧力に依存する第2の変調を与えることと、(d)第1の変調を与えられた第1の波長帯域の蛍光及び第2の変調を与えられた第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定することと、(e)減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力の差圧を算出することと、を含む圧力測定方法であることを要旨とする。
本発明のさらに他の態様は、(a)光を発する発光素子と、(b)第1の圧力を受け、光に第1の変調を与える第1の受圧素子と、(c)第2の圧力を受け、光に第2の変調を与える第2の受圧素子と、(d)第1の変調を与えられた光を照射され、少なくとも第1の波長帯域の蛍光を発する第1の蛍光体と、(e)第2の変調を与えられた光を照射され、第1の波長帯域とは異なる少なくとも第2の波長帯域の蛍光を発する第2の蛍光体と、(f)第1の波長帯域の蛍光及び第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部と、(g)減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力の差圧を算出する差圧算出部と、を備える圧力測定システムであることを要旨とする。
本発明のさらに他の態様は、(a)光を発することと、(b)光に、第1の圧力に依存する第1の変調を与えることと、(c)光に、第2の圧力に依存する第2の変調を与えることと、(d)第1の変調を与えられた光によって、少なくとも第1の波長帯域の蛍光を励起することと、(e)第2の変調を与えられた光によって、第1の波長帯域とは異なる少なくとも第2の波長帯域の蛍光を励起することと、(f)第1の波長帯域の蛍光及び第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定することと、(g)減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力の差圧を算出することと、を含む圧力測定方法であることを要旨とする。
本発明によれば、差圧を簡易に測定可能な圧力測定システム及び圧力測定方法を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る圧力測定システムの一部の拡大模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の受圧素子の上面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の受圧素子のIV−IV方向から見た第1の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の受圧素子のIV−IV方向から見た第2の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の受圧素子のIV−IV方向から見た第3の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る感圧膜に関する第1のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る感圧膜に関する第2のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光の分光スペクトルの第1のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光の分光スペクトルの第2のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光の分光スペクトルの第3のグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る蛍光強度の時間変化の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る圧力測定方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る蛍光寿命と、光量比と、の関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る第1の受圧素子の模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る励起光及び蛍光の分光スペクトルのグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る変調を与えられた励起光と、圧力と、の関係を示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第4の実施の形態に係る蛍光体の蛍光強度の雰囲気温度に依存する減衰特性の例を示すグラフである。 本発明の第4の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る圧力測定方法のフローチャートである。 本発明の第6の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第6の実施の形態に係る圧力測定方法のフローチャートである。 本発明の第7の実施の形態に係る圧力測定システムの第1の模式図である。 本発明の第7の実施の形態に係る圧力測定システムの第2の模式図である。 本発明の第8の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明の第9の実施の形態に係る圧力測定システムの模式図である。 本発明のその他の実施の形態に係る蛍光強度の時間変化の例を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光学式圧力測定システムは、図1に示すように、蛍光を発する蛍光体2と、第1の圧力PO1を受け、蛍光に第1の変調を与える第1の受圧素子3と、第2の圧力PO2を受け、蛍光に第2の変調を与える第2の受圧素子4と、第1の変調を与えられた蛍光の第1の波長帯域を透過させる第1の波長フィルタ5と、第2の変調を与えられた蛍光の第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域を透過させる第2の波長フィルタ6と、第1及び第2の波長フィルタを透過した蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部301と、減衰特性に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPを算出する差圧算出部302と、を備える。なお、第1の波長帯域と、第2の波長帯域とは、互いに異なる波長帯域であるが、部分的に重なっていてもよい。
圧力測定システムは、蛍光体2に励起光を照射する発光素子1をさらに備える。発光素子1には、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)及び半導体レーザ(LD:Laser Diode)等の半導体発光素子が使用可能である。より具体的には、発光素子1には、AlGaInPをチップ材料とする四元素系発光素子、及びInGaNをチップ材料とする三元素系発光素子が使用可能である。例えば、発光素子1には、通電制御部90が接続される。通電制御部90は、発光素子1を点滅するように通電(ON/OFF)を制御し、発光素子1から蛍光体2の励起光を断続的に放射させる。
蛍光体2は、蛍光物質、又は遷移金属がドープされた蛍光物質からなる。遷移金属がドープされた蛍光物質としては、ルビー等のCr3+系材料、Mn2+系材料、Mn4+系材料、及びFe2+系材料が使用可能である。あるいは、蛍光体2は、ユウロピウム(Eu)がドープされたアルミン酸ストロンチウム(SrAl24系)、アレクサンドライト(BeAl24の変種)、クロム・ドープ・イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Cr4+:YAG)、チタニウム・ドープ・サファイア(Ti:Sapphire)、クロム添加フッ化リチウム・ストロンチウム・アルミニウム(Cr:LiSAF)、又はイッテルビウム・ドープ・イットリウム・アルミニウム(Yb:YAG)等からなるが、これらに限定されない。なお、蛍光体2は、保持部材等に格納されていてもよい。
蛍光体2が発した第1の波長帯域及び第2の波長帯域を含む蛍光は、光導波路11及び光導波路21を介して、第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4にそれぞれ伝搬される。なお、図2に示すように、蛍光体2と、光導波路11及び光導波路21の端部と、の間に、蛍光体2が発した蛍光を光導波路11及び光導波路21の端部に集光するレンズ31を配置してもよい。光導波路11,21の材料としては、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Poly(methyl methacrylate))等のプラスチック、石英、及び多成分ガラス等が使用可能である。また、光導波路11,21は、コア及びクラッドを含む光ファイバと、光ファイバを覆う保護管と、を備えていてもよい。ただし、光が伝搬可能であれば、光導波路11,21はこれらに限定されない。
図1に示す第1の受圧素子3で第1の変調を与えられた蛍光は、光導波路12で第1の波長フィルタ5に伝搬される。また、第2の受圧素子4で第2の変調を与えられた蛍光は、光導波路22で第2の波長フィルタ6に伝搬される。ここで、第1の受圧素子3は、図3及びIV−IV方向からの断面図である図4に示すように、光導波路11及び光導波路12が挿入されるホルダ60を備える。第1の受圧素子3はさらに、外部からの第1の圧力PO1を受ける感圧膜50と、感圧膜50の光導波路11,12の端部と対向する表面に配置され、光導波路11の端部から放射された蛍光を反射する反射膜27と、光導波路11,12の端部及び反射膜27の間隔を規定する筐体43と、を備える。反射膜27の材料としては、例えば金(Au)等が使用可能である。
ホルダ60には、感圧膜50、筐体43、及びホルダ60で囲まれた領域の内圧PI1を調節するための通気孔160が設けられている。通気孔160の開閉は、開放弁70で制御される。また、感圧膜50の外部には、表出する感圧膜50の図3に示した半径aを規定する基底部40が配置されている。図4に示す光導波路11の端部から放射された蛍光は、反射膜27の表面で反射されて、光導波路12に入射する。
ここで、第1の受圧素子3の感圧膜50は、内圧PI1と、外部からの第1の圧力PO1と、が等しい「定常状態」では撓みは生じない。しかし図5に示すように、内圧PI1と比較して外部からの第1の圧力PO1が大きくなったとき、感圧膜50は内部方向に撓む。反射膜27の裏面に感圧膜50が配置されているため、感圧膜50にあわせて反射膜27も撓む。このとき、定常状態と比較して、光導波路11,12の端部と、反射膜27と、の間隔が狭まる。そのため、反射膜27の表面で反射されて、光導波路12に入射する蛍光の光強度が、定常状態と比較して、強くなる。
また図6に示すように、内圧PI1と比較して外部からの第1の圧力PO1が小さくなったときは、感圧膜50は外部方向に撓む。このとき、定常状態と比較して、光導波路11,12の端部と、反射膜27と、の間隔が広まる。そのため、反射膜27の表面で反射されて、光導波路12に入射する蛍光の光強度が、定常状態と比較して、弱くなる。このように、第1の受圧素子3は、第1の圧力PO1に応じて、光導波路11から光導波路12に伝播する第1の波長帯域及び第2の波長帯域を含む蛍光の光強度を変調する。
図5に示すように外部から第1の圧力PO1が加わったときの感圧膜50の撓みw1は、感圧膜50が図3に示すように半径aを有する場合、下記(1)式で表される。
w 1 = (PO1 - PI1)× (a2 - r2)2 / (64 ×Z) ・・・(1)
ここでr(r:0≦r≦a)は感圧膜50の中心位置Mから測定位置までの距離である。Zは下記(2)式で与えられる。
Z = Y ×t3 / [12 × (1 - υ2)] ・・・(2)
(2)式において、Yは感圧膜50のヤング率、tは感圧膜50の厚さ、υは感圧膜50のポアッソン比である。
図4乃至図6に示した感圧膜50の厚さtが50μmの場合における外部からの第1の圧力PO1と、撓みw1と、の関係をプロットしたグラフが図7である。図7においては、図3に示した感圧膜50の半径aが0.01mm、0.10mm、及び1.00mmの場合のそれぞれについてプロットされている。また感圧膜50の厚さtが1μmの場合における外部からの第1の圧力PO1と、撓みw1と、の関係をプロットしたグラフが図8である。図8においては、感圧膜50の半径aが0.01mm、0.10mm、及び1.00mmの場合のそれぞれについてプロットされている。図7及び図8に示すように、感圧膜50の半径a及び厚さtを適宜選択することにより、外部からの第1の圧力PO1に対する第1の受圧素子3の圧力感度を調整することが可能である。
図1に示す第2の受圧素子4は、第2の圧力PO2に応じて、光導波路21から光導波路22に伝播する第1の波長帯域及び第2の波長帯域を含む蛍光の光強度を変調する。第2の受圧素子4の構成要素は、図3乃至図6に示した第1の受圧素子3の構成要素と同様であるので、説明は省略する。
図1に示す蛍光体2がルビー等からなる場合、第1の波長フィルタ5は、例えば図9に示すように、700nm未満の第1の波長帯域の第1の変調を与えられた蛍光を透過させ、第2の波長帯域の第1の変調を与えられた蛍光を遮光する。また、第2の波長フィルタ6は、700nm以上の第2の波長帯域の第2の変調を与えられた蛍光を透過させ、第1の波長帯域の第2の変調を与えられた蛍光を遮光する。例えば、第1の波長帯域と、第2の波長帯域とは、その重心波長が互いに異なっている。ここで、「重心波長」とは、スペクトル領域において、重心となる波長を指す。あるいは、第1の波長帯域と、第2の波長帯域とは、それぞれの積算光量が等しくなるよう、設定してもよい。この場合、第1の波長帯域と、第2の波長帯域とは、それぞれの帯域幅が異なっていてもよい。また、重心波長は互いに異なっていても、同じであってもよい。なお、図9は、下記(3)式に示すように、第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPが無い場合を示している。
PO1=PO2 ・・・(3)
ここで、下記(4)式に示すように、第1の圧力PO1に対して第2の圧力PO2が大きくなると、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の受圧素子3から光導波路12に伝播する蛍光の光量に対する第2の受圧素子4から光導波路22に伝播する蛍光の光量の光量比が大きくなる。そのため、図10に示すように、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の波長フィルタ5を透過する蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過する蛍光の光量の光量比が大きくなる。
PO1<PO2 ・・・(4)
また、下記(5)式に示すように、第1の圧力PO1に対して第2の圧力PO2が小さくなると、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の受圧素子3から光導波路12に伝播する蛍光の光量に対する第2の受圧素子4から光導波路22に伝播する蛍光の光量の光量比が小さくなる。そのため、図11に示すように、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の波長フィルタ5を透過する蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過する蛍光の光量の光量比が小さくなる。
PO1>PO2 ・・・(5)
なお、図9乃至図11では波長700nmで第1の波長帯域と第2の波長帯域とを分ける例を示したが、第1の波長帯域と第2の波長帯域との境界となる波長はこれに限定されない。例えば、蛍光体2を構成する蛍光物質がルビー以外である場合、蛍光スペクトルに応じて、第1の波長帯域と第2の波長帯域との境界となる波長を設定してもよい。
図1に示す第1の波長フィルタ5を透過した蛍光と、第2の波長フィルタ6を透過した蛍光と、は重ねあわされ、結合光として受光素子7に受光される。受光素子7には、フォトダイオード等が使用可能である。受光素子7には、受光素子7の出力信号を増幅する処理部8が接続されている。処理部8には、中央演算処理装置(CPU)300が接続されている。減衰特性測定部301は、CPU300に含まれる。減衰特性測定部301は、発光素子1が消灯した瞬間又は直後から受光素子7で測定される蛍光の蛍光強度の時間変化を観測し、蛍光寿命τ等の蛍光の減衰特性の測定値を取得する。なお、図12に示すように、発光素子1が消灯した瞬間又は直後と比較して、蛍光強度が1/eに低下するまでに要する時間が、蛍光寿命τとして定義される。なお、eは自然対数である。
ここで、蛍光寿命τは、波長が短いほど長くなり、波長が長いほど短くなる傾向にある。そのため、図1に示す第1の波長フィルタ5を透過する蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過する蛍光の光量の光量比が大きくなると、受光素子7が受光する結合光の蛍光寿命τは短くなる傾向にある。したがって、受光素子7が受光する結合光の蛍光寿命τが短くなった場合、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の圧力PO1に対して第2の圧力PO2が相対的に大きくなっている。
また、第1の波長フィルタ5を透過する蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過する蛍光の光量の光量比が小さくなると、受光素子7が受光する結合光の蛍光寿命τは長くなる傾向にある。したがって、受光素子7が受光する結合光の蛍光寿命τが長くなった場合、差圧ΔPが無い場合と比較して、第1の圧力PO1に対して第2の圧力PO2が相対的に小さくなっている。
以上説明したように、蛍光寿命τ等の蛍光の減衰特性と、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、は相関関係を有する。差圧算出部302は、蛍光の減衰特性及び差圧ΔPの予め取得された相関関係と、蛍光の減衰特性の測定値と、に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPの測定値を算出する。CPU300には、関係記憶部401を含むデータ記憶装置400が接続されている。関係記憶部401は、差圧算出部302によって利用される、蛍光寿命τ等の蛍光の減衰特性と、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、の予め取得された相関関係を保存する。なお、相関関係は、関数で表現されていてもよいし、表形式で表現されていてもよい。
CPU300には、入力装置321、出力装置322、プログラム記憶装置323、及び一時記憶装置324がさらに接続されている。入力装置321としては、スイッチ及びキーボード等が使用可能である。出力装置322としては、光インジケータ、デジタルインジケータ、及び液晶表示装置等が使用可能である。出力装置322は、差圧算出部302で算出された第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPの測定値を出力する。プログラム記憶装置323は、CPU300に接続された装置間のデータ送受信等をCPU300に実行させるためのプログラムを保存している。一時記憶装置324は、CPU300の演算過程でのデータを一時的に保存する。
次に図13に示すフローチャートを用いて第1の実施の形態に係る圧力測定方法について説明する。
(a)ステップS101で、図1に示す通電制御部90から発光素子1に通電し、発光素子1から蛍光体2に励起光を照射させる。励起光を照射された蛍光体2は、蛍光を発する。ステップS211で、蛍光体2が発した蛍光の一部が光導波路11で第1の受圧素子3に伝搬される。また、ステップS221で、蛍光体2が発した蛍光の一部が光導波路21で第2の受圧素子4に伝搬される。
(b)ステップS212で、第1の受圧素子3は、第1の圧力PO1に応じて、蛍光の光強度に第1の変調を与える。また、ステップS222で、第2の受圧素子4は、第2の圧力PO2に応じて、蛍光の光強度に第2の変調を与える。その後、ステップS213で、第1の変調を与えられた蛍光は、光導波路12で第1の波長フィルタ5に伝搬され、第1の波長フィルタ5を透過する。また、ステップS223で、第2の変調を与えられた蛍光は、光導波路22で第2の波長フィルタ6に伝搬され、第2の波長フィルタ6を透過する。
(c)ステップS301で、第1の波長フィルタ5を透過した第1の波長帯域の蛍光と、第2の波長フィルタ6を透過した第2の波長帯域の蛍光と、を結合し、結合光を受光素子7で受光する。受光素子7で受光した結合光の蛍光強度は、処理部8を経て、CPU300の減衰特性測定部301に伝送される。ステップS302で、通電制御部90から発光素子1への通電を切断し、発光素子1を消灯する。減衰特性測定部301は、発光素子1を消灯した瞬間又は直後からの結合光の蛍光強度の時間変化を観測し、結合光の蛍光寿命τ等の減衰特性の測定値を取得する。減衰特性測定部301は、取得した減衰特性の測定値を、差圧算出部302に伝送する。
(d)ステップS303で、差圧算出部302は、関係記憶部401から、蛍光の減衰特性と、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、の予め取得された相関関係を読み出す。さらに差圧算出部302は、読み出した相関関係と、減衰特性の測定値と、に基づいて、第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPの測定値を算出する。その後、差圧算出部302は、算出した差圧ΔPの測定値を出力装置322に表示させ、第1の実施の形態に係る圧力測定方法を終了する。
以上説明した第1の実施の形態に係る圧力測定システム及び圧力測定方法によれば、蛍光寿命τ等の蛍光の減衰特性に基づいて、第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPを、簡易かつ正確に算出することが可能となる。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
受光素子7で受光される蛍光の減衰特性と、第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量の光量比と、は、図14に示すように、相関関係を有する。第1の実施の形態において、差圧算出部302は、蛍光の減衰特性及び差圧ΔPの予め取得された相関関係と、蛍光の減衰特性の測定値と、に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPの測定値を算出する例を示した。これに対し、差圧算出部302は、蛍光の減衰特性及び光量比の予め取得された相関関係と、蛍光の減衰特性の測定値と、に基づいて、第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量の光量比の測定値を算出してもよい。
この場合、光量比と、差圧ΔPと、は相関関係を有するため、差圧算出部302は、光量比及び差圧ΔPの予め取得された相関関係と、光量比の測定値と、に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPの測定値を算出する。なお、図14においては、受光素子7で受光される蛍光の減衰特性と、第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量の光量比と、の相関関係を示した。これに対し、受光素子7で受光される蛍光の減衰特性と、第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量に対する第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量の光量比と、も相関関係を有する。したがって、本開示において、「光量比」とは、第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量に対する第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量の光量比と、第2の波長フィルタ6を透過した蛍光の光量に対する第1の波長フィルタ5を透過した蛍光の光量の光量比と、のいずれであってもよい。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
図1においては、それぞれ光反射型の第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4を示した。これに対し、図15に示すように、それぞれ光透過型の第1の受圧素子83及び第2の受圧素子84を使用してもよい。光透過型の第1の受圧素子83は、例えば図16に示すように、光導波路11及び光導波路12の間に挿入された回折素子127と、回折素子127を保持する筺体143と、外部からの第1の圧力PO1を受ける感圧膜150と、を備える。
回折素子127は、それぞれ屈折率が異なる第1屈折率部及び第2屈折率部が交互に配置された周期構造を有するファイバブラッググレーティングである。回折素子127に入射した蛍光は、第1屈折率部及び第2屈折率部の周期構造により、特定の波長成分のみが選択的に減衰される。ここで、第1屈折率部及び第2屈折率部の周期構造における平均屈折率をnDとし、周期構造の間隔をΛm1とすると、下記(6)式で表されるブラッグ波長λBが減衰した蛍光が光導波路12に伝播する。
λB = 2 ×nD ×Λm1 ・・・(6)
ここで、外部から第1の圧力PO1が感圧膜150に加わると、回折素子127も撓むため、周期構造の間隔Λm1が大きくなる。そのため、ブラッグ波長λBも長波長側にシフトする。このように、光透過型の第1の受圧素子83においては、第1の圧力PO1に応じて、光導波路12に伝播する蛍光の分光スペクトルが変調される。図15に示す光透過型の第2の受圧素子84の構成要素は、図16に示す光透過型の第1の受圧素子83の構成要素と同様である。光透過型の第2の受圧素子84は、第2の圧力PO2に応じて、光導波路22に伝播する蛍光の分光スペクトルを変調する。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る圧力測定システムにおいては、例えば、図17に示す蛍光体2の材料に、変換効率が100%に満たない蛍光物質が使用される。そのため、発光素子1から放射された励起光の一部も、光導波路11で第1の受圧素子3に伝搬される。第1の受圧素子3において、蛍光と同様に、励起光も第1の変調を与えられる。第1の変調を与えられた蛍光は、光導波路12で第1の波長フィルタ15に伝搬される。第2の実施の形態において、第1の波長フィルタ15は、図18に示すように、蛍光の700nm未満の波長成分と共に、励起光も透過させる。
図12に示したように、発光素子1が励起光の照射を開始した瞬間又は直後には、図17に示す蛍光体2はまだ蛍光を発しない。CPU300に含まれる光強度測定部303は、発光素子1が励起光の照射を開始した瞬間又は直後に受光素子7で測定される第1の変調を与えられた励起光の光強度の測定値を取得する。ここで、図19に示すように、第1の変調を与えられた励起光の光強度と、第1の圧力PO1と、は相関関係を有する。
図17に示す圧力算出部304は、第1の変調を与えられた励起光の光強度及び第1の圧力PO1の予め取得された相関関係と、第1の変調を与えられた励起光の光強度の測定値と、に基づいて、第1の圧力PO1の測定値を算出する。さらに圧力算出部304は、算出した第1の圧力PO1の測定値と、差圧算出部302が算出する差圧ΔPの測定値と、に基づいて、第2の圧力PO2の測定値を算出する。
第2の実施の形態において、関係記憶部401は、圧力算出部304によって利用される、図19に示すような第1の変調を与えられた励起光の光強度と、第1の圧力PO1と、の予め取得された相関関係を保存する。なお、相関関係は、関数で表現されていてもよいし、表形式で表現されていてもよい。第2の実施の形態に係る図17に示す圧力測定システムのその他の構成要素は、第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。第2の実施の形態に係る圧力測定システムによれば、第1の圧力PO1、第2の圧力PO2、及び差圧ΔPのそれぞれの測定値を得ることが可能となる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る圧力測定システムは、図20に示すように、発光素子1が放射した励起光を検出する発光検出器91と、検出された励起光の光強度の変動を補正する装置である発光強度補正部92と、をさらに備える。発光検出器91には、フォトダイオード等が使用可能である。発光検出器91は、検出した励起光の光強度の測定値Imを発光強度補正部92に伝送する。発光強度補正部92は、励起光の光強度の所定値Icと、測定値Imと、の差をとり、光強度の変動量ΔIを算出する。さらに発光強度補正部92は、通電制御部90に、励起光の光強度の変動量ΔIが0となるよう、発光素子1への通電量を制御させる。
発光素子1が発する励起光の光強度の揺らぎは、圧力算出部304及び差圧算出部302で算出される第1の圧力PO1、第2の圧力PO2、及び差圧ΔPの測定値に影響を与え得る。これに対し、第3の実施の形態に係る圧力測定システムは、フィードバック制御により、励起光の光強度の変動量ΔIを抑制するため、第1の圧力PO1、第2の圧力PO2、及び差圧ΔPを正確に測定することが可能となる。
(第4の実施の形態)
図21は、蛍光体2の雰囲気温度Tを変えた場合における、励起光消光後の蛍光体2の蛍光強度の例を示している。なお、蛍光体2の雰囲気温度Tとは、例えば、蛍光体2又は蛍光体2を格納する熱伝導性の保持部材に接する気体の温度である。ここで、第1の温度条件下で、蛍光体2の雰囲気温度Tは最も低く、第2乃至第5の温度条件下で、蛍光体2の雰囲気温度Tは順次高くなる。図21に示すように、蛍光体2の蛍光寿命τは、蛍光体2の雰囲気温度Tが上昇するとともに、短くなる傾向にある。
したがって、図1、図17及び図20に示す蛍光体2の雰囲気温度Tが変動すると、差圧ΔPを正確に測定することが困難になり得る。これに対し、第4の実施の形態に係る圧力測定システムは、図22に示すように、蛍光体2の雰囲気温度Tを一定に保つ温度調節器101を備える。第4の実施の形態に係る圧力測定システムのその他の構成要素は、図20に示す第3の実施の形態に係る圧力測定システムと同様であるので、説明は省略する。
図22に示す第4の実施の形態に係る圧力測定システムは、温度調節器101が蛍光体2の雰囲気温度Tを一定に保つため、雰囲気温度Tの変動に基づく蛍光の減衰特性の変動が抑制される。そのため、第4の実施の形態に係る圧力測定システムは、差圧ΔPの測定値をより正確に得ることを可能にする。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態に係る圧力測定システムは、図23に示すように、蛍光体2の雰囲気温度Tの測定値Tmを測定する温度計102と、第1及び第2の受圧素子3,4で変調される前の蛍光の蛍光寿命τ等の減衰特性の雰囲気温度Tの変動による変動を補正する減衰特性補正部305と、をさらに備える。温度計102には、例えば、サーミスタ及び白金温度センサ等が使用可能である。
ここで、関係記憶部401に保存されている蛍光寿命τと、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、の相関関係を取得した際の蛍光体2の雰囲気温度Tを基準温度Tsとする。第5の実施の形態に係る圧力測定システムは、基準温度Tsからの雰囲気温度の変動量ΔTと、第1及び第2の受圧素子3,4で変調される前の蛍光の蛍光寿命の変動量Δτと、の予め取得された関係を保存する補正情報記憶部402をさらに備える。
雰囲気温度の変動量ΔTと、蛍光寿命の変動量Δτと、の関係は、下記(7)式に示すように、雰囲気温度の変動量ΔTを独立変数とし、蛍光寿命の変動量Δτを従属変数とする、関数で表現されていてもよい。
Δτ=f(ΔT) ・・・(7)
減衰特性補正部305は、下記(8)式に従って、蛍光体2の雰囲気温度の測定値Tmと、基準温度Tsと、の差をとり、雰囲気温度の変動量の値ΔTcを算出する。
ΔTc=Tm-Ts ・・・(8)
また、減衰特性補正部305は、雰囲気温度の変動量の算出値ΔTcを、(7)式の雰囲気温度の変動量の変数ΔTに代入し、蛍光寿命の変動量の値Δτc1を算出する。さらに減衰特性補正部305は、下記(9)式に従って、減衰特性測定部301が取得した蛍光寿命の測定値τmと、蛍光寿命の変動量の算出値Δτc1と、の差をとり、蛍光寿命の補正値τc1を算出する。これにより、測定された雰囲気温度Tmにおける蛍光寿命τmが、基準温度Tsにおける蛍光寿命τc1に換算される。
τc1=τm-Δτc1 ・・・(9)
第5の実施の形態において、差圧算出部302は、減衰特性補正部305が算出した蛍光寿命の補正値τcと、関係記憶部401に保存されている蛍光寿命τ及び差圧ΔPの相関関係と、に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPの測定値を算出する。
次に図24に示すフローチャートを用いて第5の実施の形態に係る圧力測定方法について説明する。
(a)まず、図13に示した第1の実施の形態に係る圧力測定方法と同様に、ステップS101乃至ステップS301を実施する。次に、図24のステップS302で、図23に示す減衰特性測定部301は、発光素子1を消灯した瞬間又は直後からの結合光の蛍光強度の時間変化を観測し、結合光の蛍光寿命の測定値τmを取得する。減衰特性測定部301は、取得した減衰特性の測定値τmを、減衰特性補正部305に伝送する。
(b)ステップS401で、温度計102は、蛍光体2の雰囲気温度の測定値Tmを測定する。さらに温度計102は、蛍光体2の雰囲気温度の測定値Tmを、減衰特性補正部305に伝送する。なお、ステップS401は、ステップS101やステップS302と並行して実施してもよい。
(c)ステップS402で、減衰特性補正部305は、蛍光体2の雰囲気温度の測定値Tmと、基準温度Tsと、の差である雰囲気温度の変動量の値ΔTcを算出する。また、減衰特性補正部305は、補正情報記憶部402から、雰囲気温度の変動量ΔTと、蛍光寿命の変動量Δτと、の関係を読み出す。その後、減衰特性補正部305は、雰囲気温度の変動量の算出値ΔTcと、雰囲気温度の変動量ΔT及び蛍光寿命の変動量Δτの関係と、に基づいて、蛍光寿命の変動量の算出値Δτc1を算出する。
(d)ステップS403で、減衰特性補正部305は、蛍光寿命の測定値τmと、蛍光寿命の変動量の算出値Δτc1と、の差をとり、蛍光寿命の補正値τc1を算出する。その後、減衰特性補正部305は、算出した蛍光寿命の補正値τc1を差圧算出部302に伝送する。ステップS404で、差圧算出部302は、関係記憶部401から、蛍光寿命τと、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、の予め取得された相関関係を読み出す。次に、差圧算出部302は、蛍光寿命τ及び差圧ΔPの相関関係と、蛍光寿命の補正値τc1と、に基づいて、第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPを算出する。
以上説明した第5の実施の形態に係る圧力測定システムは、蛍光体2の雰囲気温度Tの変動による蛍光寿命τ等の減衰特性の変動を補正可能である。そのため、第5の実施の形態に係る圧力測定システムは、第1の圧力PO1、第2の圧力PO2、及び差圧ΔPのそれぞれの測定値をより正確に得ることを可能にする。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態に係る圧力測定システムは、図25に示すように、第1及び第2の受圧素子3,4で変調される前の蛍光の未変調蛍光寿命の測定値τnmを測定する未変調蛍光寿命測定器103をさらに備える。未変調蛍光寿命測定器103は、例えば、フォトダイオード及び増幅器等を含む。ここで、蛍光体2の雰囲気温度Tが基準温度Tsである場合の、第1及び第2の受圧素子3,4で変調される前の蛍光の蛍光寿命τを基準蛍光寿命τnsとする。
第6の実施の形態において、減衰特性補正部305は、下記(10)式に示すように、未変調蛍光寿命の測定値τnmと、基準蛍光寿命τnsと、の差をとり、蛍光寿命の補正量Δτc2を算出する。
Δτc2=τnm-τns ・・・(10)
さらに減衰特性補正部305は、下記(11)式に従って、減衰特性測定部301が取得した蛍光寿命の測定値τmと、蛍光寿命の補正量Δτc2と、の差をとり、蛍光寿命の補正値τc2を算出する。
τc2=τm-Δτc2 ・・・(11)
第6の実施の形態において、差圧算出部302は、減衰特性補正部305が算出した蛍光寿命の補正値τc2と、関係記憶部401に保存されている蛍光寿命τ及び差圧ΔPの相関関係と、に基づいて、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPの測定値を算出する。
次に図26に示すフローチャートを用いて第6の実施の形態に係る圧力測定方法について説明する。
(a)まず、図24に示した第5の実施の形態に係る圧力測定方法と同様に、ステップS101乃至ステップS302を実施する。また、ステップS302と並行して、図26のステップS501で、図25に示す未変調蛍光寿命測定器103が、第1及び第2の受圧素子3,4で変調される前の蛍光の未変調蛍光寿命の測定値τnmを測定する。さらに未変調蛍光寿命測定器103は、未変調蛍光寿命の測定値τnmを、減衰特性補正部305に伝送する。
(b)ステップS502で、減衰特性補正部305は、未変調蛍光寿命の測定値τnmと、基準蛍光寿命τnsと、の差である、蛍光寿命の補正量Δτc2を算出する。ステップS503で、減衰特性補正部305は、蛍光寿命の測定値τmと、蛍光寿命の補正量Δτc2と、の差をとり、蛍光寿命の補正値τc2を算出する。その後、減衰特性補正部305は、算出した蛍光寿命の補正値τc2を差圧算出部302に伝送する。ステップS504で、差圧算出部302は、関係記憶部401から、蛍光寿命τと、第1及び第2の圧力PO1,PO2の差圧ΔPと、の予め取得された相関関係を読み出す。次に、差圧算出部302は、蛍光寿命τ及び差圧ΔPの相関関係と、蛍光寿命の補正値τc2と、に基づいて、第1の圧力PO1と、第2の圧力PO2と、の差圧ΔPを算出する。
以上説明した第6の実施の形態に係る圧力測定システムも、蛍光体2の雰囲気温度Tの変動による蛍光寿命τ等の減衰特性の変動を補正可能である。そのため、第6の実施の形態に係る圧力測定システムは、第1の圧力PO1、第2の圧力PO2、及び差圧ΔPのそれぞれの測定値をより正確に得ることを可能にする。
(第7の実施の形態)
図27に示す第7の実施の形態に係る圧力測定システムは、図1に示した第1の実施の形態に係る圧力測定システムと異なり、第1の波長帯域の蛍光を発する蛍光体42と、第2の波長帯域の蛍光を発する蛍光体52と、を備える。この場合、例えば発光素子1には紫外線発光ダイオードが使用可能である。また、蛍光体42には青色蛍光体が使用可能であり、蛍光体52には緑色又は赤色蛍光体が使用可能である。蛍光体42が発した第1の波長帯域の蛍光は、第1の受圧素子3で、第1の圧力PO1に依存する第1の変調を与えられる。また、蛍光体52が発した第2の波長帯域の蛍光は、第2の受圧素子4で、第2の圧力PO2に依存する第2の変調を与えられる。
第1の変調を与えられた第1の波長帯域の蛍光は、光導波路12の端部から放射される。また、第2の変調を与えられた第2の波長帯域の蛍光は、光導波路22の端部から放射される。ここで、第1の変調を与えられた第1の波長帯域の蛍光と、第2の変調を与えられた第2の波長帯域の蛍光とは、重ねあわされ、結合光として受光素子7に受光される。第7の実施の形態に係る圧力測定システムのその他の構成要素は、第1の実施の形態と同様である。
図28に示すように、光導波路12及び光導波路22のそれぞれの端部に、第1の波長フィルタ5及び第2の波長フィルタ6を配置してもよい。また、第2の実施の形態と同様に、第7の実施の形態においても、差圧ΔPのみならず、第1の圧力PO1及び第2の圧力PO2を測定してもよい。さらに、第3の実施の形態と同様に、第7の実施の形態においても、発光素子1の発光強度の揺らぎを補正してもよい。またさらに、第4乃至第6の実施の形態と同様に、第7の実施の形態においても、蛍光体52,62の雰囲気温度Tの変動を補正してもよい。
(第8の実施の形態)
図29に示す第8の実施の形態に係る圧力測定システムは、図1に示した第1の実施の形態に係る圧力測定システムと異なり、発光素子1が発した励起光が蛍光に変換されずに、光導波路11及び光導波路21を介して、第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4にそれぞれ伝搬される。第1の受圧素子3は、第1の圧力PO1に応じて、光導波路12に伝播する励起光の光強度を変調する。また、第2の受圧素子4は、第2の圧力PO2に応じて、光導波路22に伝播する励起光の光強度を変調する。
第8の実施の形態において、光導波路12及び光導波路22のそれぞれの端部に、第1の蛍光体62及び第2の蛍光体72が配置されている。第1の蛍光体62及び第2の蛍光体72は、第1及び第2の波長帯域を含む蛍光を発する同一の蛍光物質からなっていてもよい。あるいは、第1の蛍光体62が第1の波長帯域の蛍光を発する蛍光物質からなり、第2の蛍光体72が第2の波長帯域の蛍光を発する蛍光物質からなっていてもよい。また、第1の蛍光体62及び第2の蛍光体72は一体化していてもよい。
第1の蛍光体62が発した蛍光は第1の波長フィルタ5を透過し、第2の蛍光体72が発した蛍光は第2の波長フィルタ6を透過する。第1の波長フィルタ5を透過した蛍光と、第2の波長フィルタ6を透過した蛍光とは、重ねあわされ、結合光として受光素子7に受光される。第8の実施の形態に係る圧力測定システムのその他の構成要素は、第1の実施の形態と同様である。また、第2の実施の形態と同様に、第8の実施の形態においても、第1の圧力PO1及び第2の圧力PO2を測定してもよい。さらに、第3の実施の形態と同様に、第8の実施の形態においても、発光素子1の発光強度の揺らぎを補正してもよい。またさらに、第4乃至第6の実施の形態と同様に、第8の実施の形態においても、第1及び第2の蛍光体62,72の雰囲気温度Tの変動を補正してもよい。
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態に係る圧力測定システムは、図30に示すように、第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4が、流路500に設けられている。また、第9の実施の形態に係る圧力測定システムは、CPU300に、第1及び第2の圧力の差圧ΔPに基づき、第1及び第2の圧力ΔPを与えた流路500中の流体の流量Qを算出する流量算出部306をさらに備える。
例えば、差圧ΔPが生じている第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4の間を流れる流体の流量Qは、下記(12)式で与えられる。
Q = C×ΔP1/2 ・・・(12)
なお、Cは密度校正等によって予め求められる定数を表す。流量算出部306は、差圧算出部302が算出した差圧ΔPの測定値と、差圧ΔP及び流量Qの関係と、に基づいて、第1の受圧素子3及び第2の受圧素子4の間を流れる流体の流量Qの測定値を算出する。
第9の実施の形態に係る圧力測定システムによれば、蛍光寿命τ等の蛍光の減衰特性に基づいて、第1の受圧素子3と、第2の受圧素子4と、の間を流れる流体の流量Qを、簡易かつ正確に算出することが可能となる。また、第2の実施の形態と同様に、第9の実施の形態においても、第1の圧力PO1及び第2の圧力PO2を測定してもよい。さらに、第3の実施の形態と同様に、第9の実施の形態においても、発光素子1の発光強度の揺らぎを補正してもよい。またさらに、第4乃至第6の実施の形態と同様に、第9の実施の形態においても、蛍光体2の雰囲気温度Tの変動を補正してもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、図17等に示した受光素子7には、応答遅れ(励起光等の入力光が無くなっても、すぐには出力が無くならない現象)が生じ得る。したがって、図31に示すように、励起光を発する発光素子1を消灯した直後から、予め測定した(センサ全体の)応答遅れの時間よりも長い時間が経過した後に測定された蛍光強度と比較して1/e又は所定比率の蛍光強度に低下するまでに要する時間を、蛍光体2の蛍光寿命τとして定義してもよい。また、蛍光強度を測定する際に、図1及び図17等に示す処理部8における信号増幅で生じたオフセットを補正してもよい。さらに、蛍光体2の雰囲気温度Tの変動を抑制するため、蛍光体2を恒温槽に格納してもよい。この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
1 発光素子
2,42,52, 62,72 蛍光体
3,83 第1の受圧素子
4,84 第2の受圧素子
5,15 第1の波長フィルタ
6 第2の波長フィルタ
7 受光素子
8 処理部
11,12,21,22 光導波路
27 反射膜
31 レンズ
40 基底部
43,143 筐体
50,150 感圧膜
60 ホルダ
70 開放弁
90 通電制御部
91 発光検出器
92 発光強度補正部
101 温度調節器
102 温度計
103 未変調蛍光寿命測定器
127 回折素子
160 通気孔
301 減衰特性測定部
302 差圧算出部
303 光強度測定部
304 圧力算出部
305 減衰特性補正部
306 流量算出部
321 入力装置
322 出力装置
323 プログラム記憶装置
324 一時記憶装置
400 データ記憶装置
401 関係記憶部
402 補正情報記憶部
500 流路

Claims (55)

  1. 第1の波長帯域の蛍光及び前記第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の蛍光を発する少なくとも一つの蛍光体と、
    第1の圧力を受け、少なくとも前記第1の波長帯域の蛍光に第1の変調を与える第1の受圧素子と、
    第2の圧力を受け、少なくとも前記第2の波長帯域の蛍光に第2の変調を与える第2の受圧素子と、
    前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光及び前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部と、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出する差圧算出部と、
    を備える圧力測定システム。
  2. 前記減衰特性と、前記差圧と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項1に記載の圧力測定システム。
  3. 前記差圧算出部が、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光の光量と、前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光の光量と、の光量比を算出し、
    前記光量比に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出する、
    請求項1に記載の圧力測定システム。
  4. 前記光量比と、前記差圧と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項3に記載の圧力測定システム。
  5. 前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第1の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光を遮光する第1の波長フィルタと、
    前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第2の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光を遮光する第2の波長フィルタと、
    を更に備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  6. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる重心波長を有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  7. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる帯域幅を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  8. 前記少なくとも一つの蛍光体の雰囲気温度の変動に基づく前記減衰特性の変動を補正する減衰特性補正部を更に備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  9. 前記少なくとも一つの蛍光体の雰囲気温度を一定にする温度調節器を更に備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  10. 前記少なくとも一つの蛍光体を格納する恒温槽を更に備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  11. 光を発する発光素子を更に備え、
    前記第1の受圧素子が、前記第1の圧力を受け、前記光に第1の変調を与え、
    前記第1の変調を与えられた光の光強度に基づき、前記第1の圧力を算出する圧力算出部を更に備える、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  12. 前記第1の変調を与えられた光の光強度と、前記第1の圧力と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項11に記載の圧力測定システム。
  13. 前記光の光強度の変動を補正する発光強度補正部を更に備える、請求項11又は12に記載の圧力測定システム。
  14. 前記第1及び第2の圧力の差圧に基づき、前記第1及び第2の圧力を与えた流体の流量を算出する流量算出部を更に備える、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  15. 第1の波長帯域の蛍光及び前記第1の波長帯域とは異なる第2の波長帯域の蛍光を発することと、
    少なくとも前記第1の波長帯域の蛍光に、第1の圧力に依存する第1の変調を与えることと、
    少なくとも前記第2の波長帯域の蛍光に、第2の圧力に依存する第2の変調を与えることと、
    前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光及び前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定することと、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出することと、
    を含む圧力測定方法。
  16. 前記減衰特性と、前記差圧と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項15に記載の圧力測定方法。
  17. 前記差圧を算出することが、前記減衰特性に基づいて、前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光の光量と、前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光の光量と、の光量比を算出することを含み、
    前記差圧が、前記光量比に基づいて算出される、請求項15に記載の圧力測定方法。
  18. 前記光量比と、前記差圧と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項17に記載の圧力測定方法。
  19. 前記第1の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第1の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光を遮光することと、
    前記第2の変調を与えられた前記第2の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第2の変調を与えられた前記第1の波長帯域の蛍光を遮光することと、
    を更に含む、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  20. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる重心波長を有する、請求項15乃至19のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  21. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる帯域幅を有する、請求項15乃至20のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  22. 前記少なくとも一つの蛍光体の雰囲気温度の変動に基づく前記減衰特性の変動を補正することを更に含む、請求項15乃至21のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  23. 前記少なくとも一つの蛍光体の雰囲気温度を一定にすることを更に含む、請求項15乃至21のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  24. 光を発することと、
    前記光に前記第1の変調を与えることと、
    前記第1の変調を与えられた光の光強度に基づき、前記第1の圧力を算出することと、
    を更に含む、請求項15乃至23のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  25. 前記第1の変調を与えられた光の光強度と、前記第1の圧力と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項24に記載の圧力測定方法。
  26. 前記光の光強度の変動を補正することを更に含む、請求項24又は25に記載の圧力測定方法。
  27. 前記第1及び第2の圧力の差圧に基づき、前記第1及び第2の圧力を与えた流体の流量を算出することを更に含む、請求項15乃至26のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  28. 光を発する発光素子と、
    第1の圧力を受け、前記光に第1の変調を与える第1の受圧素子と、
    第2の圧力を受け、前記光に第2の変調を与える第2の受圧素子と、
    前記第1の変調を与えられた光を照射され、少なくとも第1の波長帯域の蛍光を発する第1の蛍光体と、
    前記第2の変調を与えられた光を照射され、前記第1の波長帯域とは異なる少なくとも第2の波長帯域の蛍光を発する第2の蛍光体と、
    前記第1の波長帯域の蛍光及び前記第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定する減衰特性測定部と、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出する差圧算出部と、
    を備える圧力測定システム。
  29. 前記減衰特性と、前記差圧と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項28に記載の圧力測定システム。
  30. 前記差圧算出部が、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1の波長帯域の蛍光の光量と、前記第2の波長帯域の蛍光の光量と、の光量比を算出し、
    前記光量比に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出する、
    請求項28に記載の圧力測定システム。
  31. 前記光量比と、前記差圧と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項30に記載の圧力測定システム。
  32. 前記第1の蛍光体由来の前記第1の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第1の蛍光体由来の前記第2の波長帯域の蛍光を遮光する第1の波長フィルタと、
    前記第2の蛍光体由来の前記第2の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第2の蛍光体由来の前記第1の波長帯域の蛍光を遮光する第2の波長フィルタと、
    を更に備える、請求項28乃至31のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  33. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる重心波長を有する、請求項28乃至32のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  34. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる帯域幅を有する、請求項28乃至33のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  35. 前記第1及び第2の蛍光体の雰囲気温度の変動に基づく前記減衰特性の変動を補正する減衰特性補正部を更に備える、請求項28乃至34のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  36. 前記第1及び第2の蛍光体の雰囲気温度を一定にする温度調節器を更に備える、請求項28乃至34のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  37. 前記第1及び第2の蛍光体を格納する恒温槽を更に備える、請求項28乃至34のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  38. 前記第1の変調を与えられた光の光強度に基づき、前記第1の圧力を算出する圧力算出部を更に備える、請求項28乃至37のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  39. 前記第1の変調を与えられた光の光強度と、前記第1の圧力と、の予め取得された関係を保存する関係記憶部を更に備える、請求項38に記載の圧力測定システム。
  40. 前記光の光強度の変動を補正する発光強度補正部を更に備える、請求項38又は39に記載の圧力測定システム。
  41. 前記第1及び第2の蛍光体が一体化している、請求項28乃至40のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  42. 前記第1及び第2の圧力の差圧に基づき、前記第1及び第2の圧力を与えた流体の流量を算出する流量算出部を更に備える、請求項28乃至41のいずれか1項に記載の圧力測定システム。
  43. 光を発することと、
    前記光に、第1の圧力に依存する第1の変調を与えることと、
    前記光に、第2の圧力に依存する第2の変調を与えることと、
    前記第1の変調を与えられた光によって、少なくとも第1の波長帯域の蛍光を励起することと、
    前記第2の変調を与えられた光によって、前記第1の波長帯域とは異なる少なくとも第2の波長帯域の蛍光を励起することと、
    前記第1の波長帯域の蛍光及び前記第2の波長帯域の蛍光の結合光の減衰特性を測定することと、
    前記減衰特性に基づいて、前記第1及び第2の圧力の差圧を算出することと、
    を含む圧力測定方法。
  44. 前記減衰特性と、前記差圧と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項43に記載の圧力測定方法。
  45. 前記差圧を算出することが、前記減衰特性に基づいて、前記第1の波長帯域の蛍光の光量と、前記第2の波長帯域の蛍光の光量と、の光量比を算出することを含み、
    前記差圧が、前記光量比に基づいて算出される、請求項43に記載の圧力測定方法。
  46. 前記光量比と、前記差圧と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項45に記載の圧力測定方法。
  47. 前記第1の蛍光体由来の前記第1の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第1の蛍光体由来の前記第2の波長帯域の蛍光を遮光することと、
    前記第2の蛍光体由来の前記第2の波長帯域の蛍光を透過させ、前記第2の蛍光体由来の前記第1の波長帯域の蛍光を遮光することと、
    を更に含む、請求項43乃至46のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  48. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる重心波長を有する、請求項43乃至47のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  49. 前記第1の波長帯域と、前記第2の波長帯域とが、異なる帯域幅を有する、請求項43乃至48のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  50. 前記第1及び第2の蛍光体の雰囲気温度の変動に基づく前記減衰特性の変動を補正することを更に含む、請求項43乃至49のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  51. 前記第1及び第2の蛍光体の雰囲気温度を一定にすることを更に含む、請求項43乃至49のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  52. 前記第1の変調を与えられた光の光強度に基づき、前記第1の圧力を算出することを更に含む、請求項43乃至51のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  53. 前記第1の変調を与えられた光の光強度と、前記第1の圧力と、の予め取得された関係を用意することを更に含む、請求項52に記載の圧力測定方法。
  54. 前記光の光強度の変動を補正することを更に含む、請求項43乃至53のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
  55. 前記第1及び第2の圧力の差圧に基づき、前記第1及び第2の圧力を与えた流体の流量を算出することを更に含む、請求項43乃至54のいずれか1項に記載の圧力測定方法。
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