JP2011163695A - 加熱装置 - Google Patents

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龍太 近藤
Ryoji Shimada
良治 島田
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Abstract

【課題】熱風が壁面ばかりを加熱することによる放熱ロスを抑制した効率的な被加熱物の加熱を可能とし、加熱室の予熱や加熱調理のスピードと調理性能を向上させる。
【解決手段】吸込口と吹出口とを有する隔壁と2つの側壁とを含む壁面に囲まれ内部に被加熱物を載置する加熱室と、前記加熱室の外側に設けられ前記隔壁との間に空間を形成する筐体を有し前記空間内から前記吹出口を介して前記加熱室に熱風を供給する熱源室と、前記熱源室内の前記吸込口に対向する位置に設けられた回転数可変の遠心ファンである送風ファンと、前記熱源室内に前記送風ファンの回転軸の周囲を取り囲むように設けられた加熱手段とを備えた加熱装置であって、前記吸込口が、前記2つの側壁から略等間隔の位置に設けられ、前記吹出口が、前記隔壁と前記側壁とが接する前記隔壁の周縁部と前記吸込口との中間付近に設けられ、前記筐体が、前記吹出口の近傍で前記隔壁と接する。
【選択図】図2

Description

本発明は、送風ファンとヒータとによって熱風を発生させる対流加熱を用いて被加熱物を調理する加熱装置に関するものである。
従来、この種の加熱装置は一般的に、被加熱物が調理される加熱室の背面後方にファン装置を備え、加熱室内の空気を加熱室内の後壁に設けられた吸込口から熱風循環装置(熱源室)のケーシング内に吸い込み、ヒータで加熱された熱風を加熱室内の後壁に設けられた吹出口から吹き出す構造を有しており、この熱風の循環を利用した対流加熱によって調理を行うものである。
このような加熱装置においては、ケーシング内に設けられた風向板を用いて熱風を加熱室内に均一に供給し、庫内温度分布の均一化を図ることにより、焼き上げ性能を向上させている(例えば、特許文献1参照)。また、ムラなく加熱調理するために、熱風の風向を変えるための部材を吹出口の近傍に設け、熱風が加熱室内で均一に広がるようにしているものがある(例えば、特許文献2参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の加熱装置を示すものである。図8に示されるように、加熱装置には、加熱室1の後壁の外面に設けられたケーシング2内に、遠心ファンよりなる送風ファン3と略環状のヒータ4とが設けられる。加熱室1の後壁の中央には、多数のパンチング孔よりなる吸込口5が形成され、吸込口5を挟む上下の位置に多数のパンチング孔よりなる吹出口6がそれぞれ帯状に形成される。
送風ファン3は、ケーシング2で形成されたファン室内に吸込口5に対向して設けられた遠心ファンであり、ケーシング2の外部に設けたモータ7により回転駆動される。ヒータ4は、送風ファン3の外周囲(吹出側)に設けられた略環状のシーズヒータである。送風ファン3の半径方向外側の吹出口6と対向するケーシング2の内側には、吹出口6の近傍まで延びる風向板8が設けられる。
上記構造の加熱装置において、加熱室1内に被加熱物Sを載置し加熱調理を開始させると、モータ7により送風ファン3が回転し、加熱室1の空気が吸込口5からケーシング2内に吸い込まれ、送風ファン3の半径方向外方に送り出される。送り出された空気は、ヒータ4により加熱され、吹出口6から加熱室1に戻される。このようにして、加熱室1内とケーシング2内とを熱風が循環し、対流加熱が行われる。
対流加熱が開始すると、熱風の一部が風向板8に遮られて、ファンの回転方向と反対側に戻ろうとするため、ファンの回転方向と逆方向に位置する吹出口6からの熱風量が増加し、その分、送風ファン3の回転方向に位置する吹出口6からの熱風量が減少する。このようにして、風向板8により、熱風が吹出口6から加熱室内に均一に供給されることができ、加熱ムラを抑制することができる。
さらに、被加熱物の載置位置や静止状態か否かに応じて、ケーシングから加熱室に供給される熱風の風向を選択し決定する風向き制御機構を、加熱室内に設けたものもある(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特公平7−111256号公報 特開2006−71124号公報 特開平6−347041号公報 特開2004−353922号公報
しかしながら、上記従来の特許文献1や特許文献2のような構成において、送風ファン3からの空気流は、送風ファン3の半径方向、すなわち、ケーシング2内において加熱室1の後壁に沿って吹き出す。
それに加えて、送風ファン3からの空気流の風向は、送風ファン3の回転に応じてファンの半径方向から回転方向に傾いて、いわば渦巻き状外向きとなり、ファンの風量と回転数の関係によってはほぼ送風ファン3の接線方向に熱風が吹き出す場合もある。このため、熱風が、ファンの回転方向側に位置する吹出口6に片寄って吹き出す。
ここで、ケーシング2の内側に風向板8を設けて、ファンの回転方向と反対方向に位置する吹出口6からの熱風量が増加するようにしても、吹出口6から吹き出す熱風の風向は、ファンの外周の接線方向に近い風向となる。
このため、加熱室1後壁の下方にある吹出口6からの熱風は加熱室1底面に沿って、加熱室1後壁の上方にある吹出口6からの熱風は加熱室1上面に沿って、加熱室1後壁の側方端部にある吹出口6からの熱風は側壁面に沿ってそれぞれ流れるので、熱風が加熱室1の壁面ばかりを加熱することになる。
従って、被加熱物である食品よりも加熱室の壁面の方が高温になって放熱ロスが増加し、効率的に食品を加熱することができないという課題を有していた。
また、送風ファン3の外周の略接線方向であってファンの回転軸に垂直方向に吹き出した空気の流れは、熱源室のケーシング2の奥行き寸法を小さくすると、その風向が加熱室1の中央方向に向きにくくなる。
吹出口6からの熱風は、加熱室1内の後壁に沿うような向きに吹き出すと、加熱室1の上下左右の壁面に衝突してしまい、さらに壁面ばかりを加熱する。このように、食品の加熱効率がさらに悪化するという課題を有していた。
また、上記従来の特許文献3や特許文献4のような構成においては、加熱室1内の上下位置のどこに被加熱物があるか、あるいは被加熱物が回転しているかどうかに応じて、風向を決定して風向き制御機構を所定位置に固定し、加熱運転する。
したがって、加熱運転中に風向を変更できないので、被加熱物に直接熱風を当てて効率的に食品を加熱することと、焼きムラになりやすい被加熱物を均一に加熱することとを、運転中に風向を変えて両立させることが困難であるという課題も有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、吹出口からの熱風を加熱室内の中央方向に集中させることにより、加熱室壁面からの放熱ロスを低減させ、被加熱物を効率的に加熱調理することができるとともに、熱風の風向を運転中に変更して調理性能に優れた加熱装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の加熱装置は、内部に被加熱物を載置する加熱室と、吸込口と吹出口とを有する隔壁と2つの側壁とを含む壁面に囲まれ内部に被加熱物を載置する加熱室と、前記加熱室の外側に設けられ前記隔壁との間に空間を形成する筐体を有し前記空間内から前記吹出口を介して前記加熱室に熱風を供給する熱源室と、前記熱源室内の前記吸込口に対向する位置に設けられた回転数可変の遠心ファンである送風ファンと、前記熱源室内に前記送風ファンの回転軸の周囲を取り囲むように設けられた加熱手段とを備えた加熱装置であって、前記吸込口が、前記2つの側壁から略等間隔の位置に設けられ、前記吹出口が、前記隔壁と前記側壁とが接する前記隔壁の周縁部と前記吸込口との中間付近に設けられ、前記筐体が、前記吹出口の近傍で前記隔壁と接するものである。
上記構成により、熱源室内において送風ファンと加熱手段とにより生成された熱風は、送風ファンから渦巻き状外向き、すなわち2つの側壁に近づく方向に流れようとするが、加熱室の側壁と吸込口との中間付近に吹出口を開口するので、側壁近傍に吹出口を設けるよりも容易に加熱室内の中央方向に風向変更でき、風速を落とすほど加熱室内の中央方向、すなわち被加熱物の方向に向かうようになる。そして、この熱風の風向を運転中に変更することができる。
本発明にかかる加熱装置によれば、吹出口からの熱風を加熱室内の中央方向に向かわせることができる。その結果、放熱ロスを抑制した効率的な被加熱物の加熱が可能となり、加熱室の予熱や加熱調理のスピードを向上させることができる。また、熱風の風向を運転中に変更することで、焼きムラの防止と効率加熱を両立させ、調理性能を向上させる。
本発明の実施の形態1における加熱装置の側面断面図 本発明の実施の形態1における加熱装置の要部平面断面図 本発明の実施の形態1における加熱装置の熱源室側から見た後壁を示す斜視図 本発明の実施の形態1における加熱装置の制御部のブロック図 本発明の実施の形態1における加熱装置の加熱調理の工程を示すパターン図 本発明の実施の形態2における加熱装置の加熱調理の工程を示すパターン図 本発明の実施の形態3における加熱装置の側面断面図 従来の加熱装置の側面断面図
第1の発明は、吸込口と吹出口とを有する隔壁と2つの側壁とを含む壁面に囲まれ内部に被加熱物を載置する加熱室と、前記加熱室の外側に設けられ前記隔壁との間に空間を形成する筐体を有し前記空間内から前記吹出口を介して前記加熱室に熱風を供給する熱源室と、前記熱源室内の前記吸込口に対向する位置に設けられた回転数可変の遠心ファンである送風ファンと、前記熱源室内に前記送風ファンの回転軸の周囲を取り囲むように設けられた加熱手段とを備えた加熱装置であって、前記吸込口が、前記2つの側壁から略等間隔の位置に設けられ、前記吹出口が、前記隔壁と前記側壁とが接する前記隔壁の周縁部と前記吸込口との中間付近に設けられ、前記筐体が、前記吹出口の近傍で前記隔壁と接するものである。
本発明によれば、熱源室内において送風ファンと加熱手段とにより生成された熱風は、送風ファンから渦巻き状外向き、すなわち2つの側壁に近づく方向に流れようとするが、加熱室の側壁と吸込口との中間付近に吹出口を開口するので、側壁近傍に吹出口を設けるよりも容易に加熱室内の中央方向に風向変更できる。また、回転数可変の送風ファンによ
り各吹出口からの熱風の風向を運転中に変えることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記送風ファンが、回転数を可変することにより、前記吹出口から広がり前記2つの側壁に近づく方向の前記熱風と、前記加熱室の中央方向に向かう前記熱風とを切替え可能に生成するものである。
本発明によれば、熱源室内において送風ファンと加熱手段とによって生成された熱風を、加熱室の隔壁の中央寄りに位置した吹出口から、風速を落とすほど加熱室内の中央方向に向かわせることができる。また、送風ファンの回転数を変えることで吹出口からの熱風の風向を運転中に簡単に変えることができる。
第3の発明は、第2の発明において、加熱調理の運転時間を計時するタイマー部と、前記タイマー部からの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定する風向決定部と、動作条件記憶部と、前記風向決定部の出力に基づき送風ファンの回転数を制御する回転数制御部とを有する制御部を備えたものである。
本発明によれば、加熱装置運転中に、加熱効率や調理性能に好適な風向を判断して、吹出口から加熱室内へ吹き出す熱風の風向を変更できる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、加熱装置運転中の加熱工程に応じて前記吹出口から前記加熱室内へ吹き出す熱風の風向を変更できるようにしたものである。本発明によれば、加熱工程に応じた好適な風向に変更して熱風を加熱室内に供給することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記加熱工程のうち予熱運転の場合は、前記吹出口から前記加熱室内へ吹き出す熱風の風向を、中央方向に選択し設定するようにしたものである。本発明によれば、予熱運転に好適な風向である中央方向に設定して熱風を加熱室内に供給することができる。
第6の発明は、第3の発明において、前記加熱室内の前記被加熱物の温度または焼き色の少なくとも1つを検出するセンサーを備え、前記風向決定部は前記センサーからの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定するものである。本発明によれば、センサーからの検出出力により焼き色の変化を捉えることができるので、加熱装置運転中に、加熱効率や調理性能に好適な風向を判断して、吹出口から加熱室内へ吹き出す熱風の風向を変更できる。
第7の発明は、第6の発明において、前記センサーを、赤外線等の波長を検出する赤外線検出器としたものである。本発明によれば、赤外線検出器によって被加熱物の表面温度やその分布を検出することができるため、焼き色の変化を捉えて、加熱装置運転中に、加熱効率や調理性能に好適な風向を判断して、吹出口から加熱室内へ吹き出す熱風の風向を変更できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1を図1〜図5を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる加熱装置の側面断面図、図2は、本実施の形態にかかる加熱装置の図1に示されるA−A線における要部平面断面図、図3は、本実施の形態にかかる加熱装置の後壁を熱源室側から見た斜視図、図4は同加熱装置の制御部のブロック図、図5は同加熱装置の
加熱調理の工程を示すパターン図である。
図1に示されるように、加熱装置の本体11には被加熱物12を内部に収納して加熱調理を行う加熱室13が設けられ、この加熱室13前面には被加熱物12を出し入れできるドア14が開閉自在に設けられる。
加熱室13は、左側壁15、右側壁16、底面17、天面18および後壁19を有する。左側壁15および右側壁16には、底面17に対し略並行に加熱室内に突出した支持部20が上下に三段設けられており、加熱室13の幅の調理皿21を保持することが可能である。
加熱室13の後壁19の後方には、後壁19と筐体22とで形成された熱源室23が配置されている。すなわち、加熱室13の後壁19は、加熱室13と熱源室23とを隔てる隔壁の役割を果たしている。熱源室23内には、ヒータ24と、回転数可変の遠心ファンである送風ファン25とが設けられる。ヒータ24および送風ファン25は、制御部61によって制御される。
図2および図3に示されるように、後壁19の中央には、多数のパンチング孔よりなる吸込口26が形成され、2つの側壁である左側壁15および右側壁16から略等間隔の位置になっている。後壁19には、吸込口26を挟む上下の位置に多数のパンチング孔よりなる上吹出口27および下吹出口28がそれぞれ左右方向に帯状に形成されている。
吸込口26を挟む左右の位置には、同様に多数のパンチング孔よりなる左吹出口29および右吹出口30がそれぞれ設けられる。これら吸込口26と吹出口27、28、29、30を経由して、熱源室23は加熱室13と連通している。
後壁19と左側壁15が接する部分を左周縁部31、後壁19と右側壁16が接する部分を右周縁部32とすると、左吹出口29は左周縁部31と吸込口26との中間付近に、右吹出口30は右周縁部32と吸込口26との中間付近に、それぞれ設けられている。
吸込口26および吹出口27、28、29、30を形成するパンチング孔は、電磁波加熱の際、加熱室13の外へ電磁波が漏洩しないように、直径2〜5mm程度の複数の孔の集まりとして形成されている。
熱源室23内の送風ファン25は、熱源室23内に吸込口26と対向させて設けられる。送風ファン25の外周囲(吹出側)には、略環状のヒータ24が設けられる。送風ファン25は、熱源室23の外部に設けたモータ33により回転駆動され、空気流を発生させる。その空気流は、ヒータ24によって加熱され熱風となり、加熱室13内に送られて被加熱物12を対流加熱する。
加熱室13の内容量を適度に確保しつつ、熱源室23とモータ33の奥行き寸法を含めた本体11の奥行き寸法を小さくするためには、熱源室23の奥行き寸法だけを小さくする必要がある。
本実施の形態では、奥行き寸法が小さくても送風性能が劣化しない送風ファン25を用い、その分、モータ33に近接した部分では筐体22を加熱室13側にへこませた形状としている。このようにして、熱源室23とモータ33とを合わせた奥行き方向の寸法を小さくしている。
モータ33に近接した部分以外の熱源室23の奥行き寸法は、少し大きくなっており、
ヒータ24周辺における空気流の通路が確保されている。ヒータ24は送風ファン25よりもやや後方に配置されている。
そして、図4に示すように、制御部61の内部には、タイマー部62、風向決定部63、動作条件記憶部64、回転数制御部65が設けられている。タイマー部62は加熱調理などの運転時間を計時するもので、風向決定部63は加熱室13内に供給する熱風の風向を選択し決定する部分である。
動作条件記憶部64には、制御部61に電気的に繋がるモータ33などの部品の加熱調理運転中の所定の動作条件が記憶されている。回転数制御部65は、送風ファン25のモータ33の回転数を変化させることで生成される熱風の風量と風速を制御して風向を制御する部分であり、風向変更手段を構成している。
以下、本実施の形態にかかる加熱装置の動作について説明する。
例えば、オーブン調理の場合、ローストチキン等の被加熱物12が中央に載せられた調理皿21を、加熱室13の左右壁面に設けられた支持部20に係止させて、後壁19に接触するまで押し込み、ドア14を閉め、制御部61に電気的に繋がり本体11の前面に設けられた操作部(図示せず)上の所定ボタンを操作すると、オーブン調理が開始される。
この操作部で被加熱物12の加熱時間や加熱温度などが設定でき、操作部から入力された指示に基づき、マイコンからなる制御部61は、ヒータ24、モータ33等を制御し、オーブン調理の運転を始める。
このとき、図5に示すように、タイマー部62でオーブンモードの経過時間の計時を始める(図5において横軸は時間を示し、運転開始をTsとする)。同時に制御部61は、ヒータ24、モータ33への通電を開始するのであるが、動作条件記憶部64に記憶されたオーブンモードでのモータ33の動作条件に基づいて風向決定部63が判定し、回転数制御部65はモータ33の回転数を最初は中速に設定する。
中速に設定されたモータ33の回転駆動により送風ファン25が回転を始めると、送風ファン25から渦巻き状外向きに吹き出した空気流は、送風ファン25よりやや後方に位置するヒータ24の熱により高温に熱せられる。
ヒータ24により加熱された熱風のうち、上方への熱風は上吹出口27から、下方への熱風は下吹出口28から、それぞれ加熱室13に吹き出す。これらの熱風は、送風ファン25の回転方向に沿った渦巻き状外向きの風向を持っているので、上吹出口27からの熱風は天面18または右側壁16に、下吹出口28からの熱風は底面17または左側壁15に、それぞれ向かって流れる。
一方、熱源室23内における左右方向の熱風は、左右の吹出口29、30から加熱室13へ吹き出すが、中速設定では強い風速ではないので、近傍にある吸込口26の吸引流に引っ張られて全てが側壁側に広がらず、風向は加熱室13内の中央方向、すなわち、被加熱物12の方向に向かうようになる。
このように、熱源室23から左右の吹出口29、30を通って加熱室13に吹き出す熱風を被加熱物12に向かわせることができる。その結果、熱風が壁面ばかりを加熱することによる放熱ロスを抑制した効率的な被加熱物の加熱が可能となり、加熱調理のスピードを向上させることができる。
その後、運転時間の経過とともにヒータ24の温度が上昇して熱風温度も上昇してくる頃になると、タイマー部62から所定時間(例えば10分)経過したことが風向決定部63に入力される。すると、回転数制御部65は風向決定部63の判定に基づきモータ33の回転数を高速に変更設定する(T1)。高速に変更された送風ファン25によって付勢される熱風は、吹出口29、30から加熱室13へ吹き出す。
このとき、十分な風速があるので後壁19に並行な速度成分が大きく、吸込口26の吸引流に引っ張られることなく、左右の側壁面に向かう風向で、被加熱物12に直接熱風を当てずに、被加熱物12を包み込むように加熱することができる。
以上、本実施の形態によれば、加熱室13の2つの側壁15、16と吸込口26との中間付近に開口した吹出口29、30は、側壁近傍に吹出口を設けるよりも加熱室13の隔壁の中央寄りに位置しており、熱源室23内の送風ファン25とヒータ24とにより生成された熱風は、各吹出口29、30からの風速が小さいほど加熱室13内の中央方向に吹き出すことができるので、熱風が加熱室13の壁面に向かうことを防ぐことができる。
したがって、熱風が壁面ばかりを加熱して被加熱物12よりも加熱室13の壁面の方が高温になって放熱ロスが増えるようなことなく、効率的に被加熱物を加熱することができる。
そして、送風ファン25の回転数を変えることにより各吹出口29、30からの熱風の風向を変えることができるので、焼き色がムラになりやすいような被加熱物12の場合には直接に熱風を当てずに、壁面側に広がるような風向で被加熱物12を包み込むように加熱することもでき、調理性能を向上させることができる。
さらに、被加熱物12に直接熱風を当てると、熱風の温度や風速の条件によっては各吹出口29、30から出た熱風が短絡的に吸込口26に戻ってしまい、加熱室13内に十分に熱風が行き渡らなくなることや、被加熱物12の加熱効率が低下してしまう現象の発生を防ぐことができる。
また、送風ファン25の回転数を変えることにより各吹出口29、30からの熱風を、吹出口29、30から広がって2つの側壁15、16に近づく方向の熱風と、加熱室13の中央方向に向かう熱風とを切替え可能に生成することができるので、吹出口29、30から加熱室13内に吹き込む熱風の風向を運転中に簡単に変えることができる。
また、制御部61が、加熱調理の運転時間を計時するタイマー部62と、タイマー部62からの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定する風向決定部63と、動作条件記憶部64とを、風向決定部63の出力に基づき送風ファン25の回転数を制御する回転数制御部65とを有しているので、加熱装置運転中に加熱効率や調理性能に好適な風向を判断して、吹出口29、30から加熱室13内へ吹き出す熱風の風向を変更できる。
なお、本実施の形態では、タイマー部62からの入力だけに基づいて風向決定部63で風向を変更する構成を説明したが、加熱室13内の温度を検出する温度検出手段(図示せず)を上吹出口27近傍に設けて、この温度検出手段の出力に基づいて風向決定部63で風向を変更するようにしても良い。さらに、この温度検出手段とタイマー部62の両者の出力から判定するようにすることもできる。
また、本実施の形態では、ヒータ24として、環状のシーズヒータが使用されるが、シーズヒータの表面に放熱フィンを設けたものであっても良く、同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2を、図6を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態2における加熱装置の加熱調理の工程を示すパターン図である。
図6に示されるように、使用者がまず調理皿21を投入せずに、操作部(図示せず)上のボタンで所定温度(例えば180℃)の予熱モードを選択、予熱運転を開始すると、図6に示すように、タイマー部62で予熱モードの経過時間の計時を始める(Ts)。
それと同時に、制御部61は、ヒータ24、モータ33への通電を開始するのであるが、動作条件記憶部64に記憶された予熱モードでのモータ33の動作条件に基づいて風向決定部63が判定し、回転数制御部65はモータ33の回転数を中速に設定する。
中速に設定されたモータ33の回転により送風ファン25によって付勢される熱風は吹出口29、30から加熱室13へ吹き出すが、強い風速ではないので、吸込口26の吸引流に引っ張られて、風向は加熱室13内の中央方向に向かう。
したがって、加熱室13の壁面の温度が、加熱室13内の空気温度よりも高いために、外部への放熱が大きくなって効率が悪くなるということを防止し、効率的で比較的短時間に予熱が完了する。
加熱室13内の温度が所定温度(ここでは180℃)に達して、使用者が予熱の完了を報知音等で知ると、クッキー等の被加熱物12が載せられた調理皿21を投入し、ドア14を閉めて、所定ボタンを操作し、オーブン調理の運転を開始する。
このときも、タイマー部62がオーブンモードの経過時間の計時を始めると同時に、動作条件記憶部64に記憶されたオーブンモードでのモータ33の動作条件に基づいて風向決定部63が判定した出力で、回転数制御部65はモータ33の回転数を高速に変更設定する(T1)。
高速に変更された送風ファン25によって付勢される熱風は、吹出口29、30から加熱室13へ吹き出す。このとき、十分な風速があるので吸込口26の吸引流に引っ張られることなく、左右の側壁面に向かって広がったのち前方へ流れる風向で、被加熱物12に直接熱風を当てずに、被加熱物12を包み込むように加熱することができる。
このように、予熱モードでは中央方向へ、オーブンモードでは側壁方向へと、各吹出口29、30からの熱風の風向を変えることができるので、焼き色がムラになりやすいクッキーのような被加熱物12の場合には直接に熱風を当てずに、側壁面に沿うような風向で被加熱物12を包み込むように加熱することができる。
そして、加熱室13の予熱中は加熱室13内の中央方向に熱風を吹き出し、調理中は被加熱物12を包み込むように風向変更して加熱することで、予熱スピードの向上と調理性能の向上を両立させることができる。
以上、本実施の形態によれば、加熱装置運転中の加熱工程に応じて吹出口29、30から加熱室13内へ吹き出す熱風の風向を変更できるようにしたことにより、加熱工程に応じた好適な風向に変更して熱風を加熱室13内に供給することができる。特に加熱室13の予熱工程では、吹出口29、30から加熱室13内へ吹き出す熱風の風向を、中央方向
に選択し設定するようになっているので、加熱室13内に被加熱物が無い予熱中は熱風を中央方向に吹き出すことで、加熱室13の壁面の方が高温になって放熱ロスが増えるようなことなく、効率的で比較的短時間に予熱が完了できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3を、図7を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態3における加熱装置の側面断面図である。
図7に示されるように、加熱室13の天面18の上方に、被加熱物12の温度または焼き色の少なくとも1つを検出するセンサーとして、赤外線等の波長を検出する赤外線検出器71が設けられ、放射される赤外線から被加熱物12の表面温度を検出できるようになっている。そして、この赤外線検出器71は制御部61に電気的に接続されている。
本実施の形態において、使用者がまず調理皿21を投入せずに、操作部上のボタンで予熱運転を開始すると、タイマー部62で予熱モードの経過時間の計時を始める。それと同時に、制御部61は、ヒータ24、モータ33への通電を開始し、動作条件記憶部64に記憶された動作条件に基づいて風向決定部63が判定し、回転数制御部65はモータ33の回転数を中速に設定する。
中速に設定されたモータ33の回転により送風ファン25によって付勢される熱風は、吹出口29、30から加熱室13内の中央方向に向かい、効率的で比較的短時間に予熱が完了する。
加熱室13内の温度が所定温度(例えば250℃)に達して、使用者が予熱の完了を報知音等で知ると、ローストチキン等の被加熱物12が載せられた調理皿21を投入し、ドア14を閉めて、所定ボタンを操作し、オーブン調理の運転を開始する。
このときも、タイマー部62がオーブンモードの経過時間の計時を始めると同時に、動作条件記憶部64に記憶されたオーブンモードでのモータ33の動作条件に基づいて風向決定部63が判定した出力で、回転数制御部65はモータ33の回転数を最初は中速に設定する。
そして、赤外線検出器71による被加熱物12の表面温度のスキャンが始まり、熱源室23内の送風ファン25とヒータ24とにより生成された熱風で被加熱物12が加熱されてくると、表面温度の上昇が検出される。
オーブンモード当初は吹出口29、30から中央方向に熱風が吹き出されているので、特に加熱室13後方の後壁19周辺の温度分布を詳細に検出しながら、被加熱物12の表面温度が所定温度(例えば180℃)を超えたことが風向決定部63に入力されると、その部分に焼き色が付き始めたと判定し、回転数制御部65は風向決定部63の判定に基づきモータ33の回転数を高速に変更設定する。
高速に変更された送風ファン25によって付勢される熱風は、吹出口29、30から加熱室13へ吹き出す。このとき、十分な風速があるので吸込口26の吸引流に引っ張られることなく、左右の側壁面に向かって広がったのち前方へ流れる風向で、被加熱物12に直接熱風を当てずに、被加熱物12を包み込むように加熱することができる。
以上、本実施の形態によれば、被加熱物12の温度または焼き色の少なくとも1つを検
出するセンサーとして赤外線検出器71を備え、風向決定部63はこのセンサーからの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定するので、センサーからの検出出力により焼き色の変化を捉えることができるので、加熱装置運転中に、加熱効率や調理性能に好適な風向を判断して、吹出口29、30から加熱室13内へ吹き出す熱風の風向を変更できる。
そして、加熱室13の予熱中は加熱室13内の中央方向に熱風を吹き出し、調理中は被加熱物12を包み込むように風向変更して加熱することで、予熱スピードや加熱効率の向上と調理性能の向上を両立させることができる。
本発明にかかる加熱装置によれば、熱風を吹出口から加熱室内の中央方向に吹き出させることにより、効率的な被加熱物の加熱が可能となり、加熱室の予熱や加熱調理のスピードを向上させることができる。
そして、各吹出口からの熱風の風向を変えることができるので、焼き色がムラになりやすいような被加熱物の場合には直接に熱風を当てずに、側壁側に広がり沿うような風向で被加熱物を包み込むように、運転中に風向変更して加熱することもできる。
このため、対流加熱によるオーブン機能を有する電子レンジもしくは電気オーブン、または、業務用の各種オーブン加熱装置、または、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、または、陶芸加熱、または、焼結もしくは生体化学反応等の用途に適用できる。
12 被加熱物
13 加熱室
15 左側壁
16 右側壁
19 後壁(隔壁)
22 筐体
23 熱源室
24 ヒータ(加熱手段)
25 送風ファン(遠心ファン)
26 吸込口
29 左吹出口
30 右吹出口
31 左周縁部
32 右周縁部
61 制御部
62 タイマー部
63 風向決定部
64 動作条件記憶部
65 回転数制御部
71 赤外線検出器(センサー)

Claims (7)

  1. 吸込口と吹出口とを有する隔壁と2つの側壁とを含む壁面に囲まれ内部に被加熱物を載置する加熱室と、前記加熱室の外側に設けられ前記隔壁との間に空間を形成する筐体を有し前記空間内から前記吹出口を介して前記加熱室に熱風を供給する熱源室と、前記熱源室内の前記吸込口に対向する位置に設けられた回転数可変の遠心ファンである送風ファンと、前記熱源室内に前記送風ファンの回転軸の周囲を取り囲むように設けられた加熱手段とを備えた加熱装置であって、前記吸込口が、前記2つの側壁から略等間隔の位置に設けられ、前記吹出口が、前記隔壁と前記側壁とが接する前記隔壁の周縁部と前記吸込口との中間付近に設けられ、前記筐体が、前記吹出口の近傍で前記隔壁と接する加熱装置。
  2. 前記送風ファンが、回転数を可変することにより、前記吹出口から広がり前記2つの側壁に近づく方向の前記熱風と、前記加熱室の中央方向に向かう前記熱風とを切替え可能に生成する請求項1に記載の加熱装置。
  3. 加熱調理の運転時間を計時するタイマー部と、前記タイマー部からの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定する風向決定部と、動作条件記憶部と、前記風向決定部の出力に基づき送風ファンの回転数を制御する回転数制御部とを有する制御部を備えた請求項2に記載の加熱装置。
  4. 加熱装置運転中の加熱工程に応じて前記吹出口から前記加熱室内へ吹き出す熱風の風向を変更できるようにした請求項1〜3のいずれか1項記載の加熱装置。
  5. 前記加熱工程のうち予熱運転の場合は、前記吹出口から前記加熱室内へ吹き出す熱風の風向を、中央方向に選択し設定するようにした請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記加熱室内の前記被加熱物の温度または焼き色の少なくとも1つを検出するセンサーを備え、前記風向決定部は前記センサーからの入力に基づいて熱風の風向を選択し決定する請求項3に記載の加熱調理器。
  7. 前記センサーは、赤外線等の波長を検出する赤外線検出器である請求項6に記載の加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109991907A (zh) * 2019-04-30 2019-07-09 广东美的厨房电器制造有限公司 烤箱及其控制系统和方法

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