JP2011163509A - 動力伝達機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸の撓みが抑制される動力伝達機構を提供する。
【解決手段】一対の回転軸2,3が互いに噛み合っている一対の歯車4,5によってトルク伝達可能な動力伝達機構において、前記各回転軸2,3には、それらの回転軸2,3の軸間距離が増大しないように規制部材10が巻き掛けられている。また、前記規制部材10は無端環状のリング部材10を含み、前記リング部材10は前記各回転軸2,3に対する接触部分での回転方向が各回転軸2,3と同じになるように前記各回転軸2,3に対して襷掛け状に捩って巻き掛けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転軸に備えられた回転伝達要素によってトルク伝達可能な動力伝達機構に関するものである。
車両には、変速機に備えられたインプットシャフトやアウトプットシャフト、ステアリング装置に備えられたシャフトなどの軸状もしくは棒状の部材が備えられている。このような軸状もしくは棒状の部材の撓みを抑制するための構成を備えた変速機もしくはステアリング装置が特許文献1もしくは特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の変速機では、インプットシャフトの出力側端部に軸心長手方向に中空の嵌合凹部を延設し、この嵌合凹部にアウトプットシャフトの入力側端部を嵌合させ、両シャフトを相対的に回動可能にするために配設されるパイロットベアリングを軸長手方向に沿って一致させて挟みこむようにボールベアリングを配置する。このような構成を有することから、従来に比べてベアリング数を増やすことなく、インプットシャフトとアウトプットシャフトが共に2点支持となると共に、ボールベアリングの位置をインプットシャフト中央部分に近づけることができるので、インプットシャフトに対するニードルベアリング、ボールベアリングの軸支点のバランスを良くでき、シャフトのたわみ量を抑えてギアノイズを低減できる。
また、特許文献2に記載のステアリング装置では、ステアリングホイールのテレスコピック位置調整の全ストロークにわたって、変位防止部材はインナーコラムの内周の内側にある。従って、変位防止部材の円筒部の外周と、インナーコラムの内周との間の隙間を0.1ミリ程度に小さく設定しても、テレスコピック位置調整及びコラプス移動が円滑に行われる。そして、ロック状態で、ステアリングホイールを無理に回転させようとすると、アウターシャフトがロックキーから離れる方向に撓もうとするが、変位防止部材の円筒部の外周がインナーコラムの内周に当接して、アウターシャフトが撓むことを阻止する。
特開平9−264404号公報 特開2006−264424号公報
上記のとおり、変速機に備えられたインプットシャフトやアウトプットシャフト、ステアリング装置に備えられたシャフトなどの軸状もしくは棒状の部材は撓み変形を起こすことで、その機能が十分に発揮されない虞がある。また、ケーシングに備えられベアリングなどに支持された複数の回転軸を備え、それらの回転軸に固定された複数の歯車が互いに噛み合って例えば入力回転軸から出力回転軸へと動力を伝達する歯車機構では、それらの歯車が噛み合って回転して動力を伝達する際に、回転軸に対して動力を伝達するための歯車に接線方向荷重(接線力)が加わることによる回転方向の荷重の他にラジアル方向の荷重などが加えられて撓み変形を起こす。
また、複数の回転軸の配置や歯車の種類によっても、さらに回転方向やラジアル方向の荷重の他に、入力トルクによる分離力などによるアキシャル方向の荷重などが加わってさらに歯車を備えた回転軸は、撓み変形を起こしやすくなる。このような動力伝達系に撓みが生じることにより正規の噛み合い状態からずれることで歯車の損失が増加し動力伝達の効率が低下する。このため軸状部材の撓みは抑制する必要があり、一般的な軸構造や支持方法では、座金やベアリングなどの支持構造による構成によって、回転軸部分の振動等による動きを規制することが可能であるが、歯車同士の分離力による回転軸自体の撓みを減少させることはできない。このように動力伝達機構に設けられる回転軸の撓みの抑制に関して、回転軸の撓みを抑制して動力伝達の効率を向上させる点では未だ改善の余地がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、軸の構造および支持構造構成によってその撓みを抑制する動力伝達機構を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、一対の回転軸が互いに噛み合っている一対の歯車によってトルク伝達可能な動力伝達機構において、前記各回転軸には、それらの回転軸の軸間距離が増大しないように規制部材が巻き掛けられていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記規制部材は無端環状のリング部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構である。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記リング部材は前記各回転軸に対する接触部分での回転方向が各回転軸と同じになるように前記各回転軸に対して襷掛け状に捩って巻き掛けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達機構である。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記歯車は、はす歯歯車を含むことを特徴とする動力伝達機構である。
請求項1の発明によれば、各回転軸には、それらの回転軸の軸間距離が増大しないように規制部材が巻き掛けられていることから、各回転軸の撓みを抑制できる。
また、請求項2の発明によれば、各回転軸には、それらの回転軸の軸間距離が増大しないようにリング部材が巻き掛けられていることから、各回転軸の撓みを抑制できる。
さらに、請求項3の発明によれば、リング部材は、各回転軸に対する接触部分での回転方向が各回転軸と同じになるように各回転軸に対して襷掛け状に捩って巻き掛けられていることから、各回転軸の撓みを抑制できるとともに、リング部材に作用する張力が弱められ、その劣化を抑制できる。
そして、請求項4の発明によれば、はす歯歯車同士が噛み合わされていることに起因するアキシャル方向の荷重による各回転軸の撓みを抑制できるため、軸のたわみによる損失の増加を抑制できる。
この発明に係る動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の一例を表す模式図である。 この発明に係る動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の他の例を表す模式図である。 この発明に係る動力伝達機構の軸構造および軸支持構造を適用できるはす歯歯車の歯車系を表す模式図である。
つぎに、この発明をより具体的に説明する。この発明は一般的な機械要素として用いられるシャフト(軸、回転軸)の撓みを抑制する構造に関するものである。また、一般に車両などの動力伝達経路では、シャフトに歯車、ベルト、チェーンなどの回転伝達要素が連結されて用いられる。シャフトは、両端などを軸受に支持されて回転して、この回転力によって撓みが生じる。この撓みは、シャフトに備えられた前述の歯車などの回転伝達要素から作用する力によっても発生する。このような要因から発生する撓みによりシャフトに曲げモーメントが作用する場合、シャフトに生ずる曲げ応力が軸材料の許容応力値以下であっても、撓みがある程度以上に大きくなると、軸受の片当たりを生じたり歯車の噛み合い性能が劣化して、機械の性能が低下する。また、シャフトは、曲げやねじりに対する一種のばねであるから、このような軸の固有振動数が、シャフトに作用する曲げモーメントあるいはトルクの変動周期と合致した場合、シャフトは共振を起こし、動力伝達の効率が低下してしまう場合などもある。
この発明は、そのようなシャフトの撓みが抑制される軸構造および軸支持構造を備えた動力伝達機構に関するものである。以下、図面を参照してこの動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の一例について説明する。図3には、この発明における動力伝達機構の軸構造および軸支持構造を適用することのできる歯車系(動力伝達系)1が記載されている。この歯車系1は、シャフト2からこのシャフト2とある軸間距離だけ離れたシャフト3に回転運動を伝達する要素として、歯車4と歯車5とを備えている。シャフト2は、図示しないケーシングなどによって長さLで規定される両端部が軸受6,7にそれぞれ回転自在に支持されている。なお、この軸受6,7は、つぎに述べる歯車4がはす歯歯車であることから、ラジアル荷重とアキシャル荷重とを受けることができるアンギュラコンタクト玉軸受や円すいころ軸受などが用いられる。また、この軸受6,7に支持されている中間部すなわち軸線方向の中心部付近に歯車4は備えられている。具体的には、この歯車4は、シャフト2が軸受6に支持されている位置から軸線方向に長さaの距離だけ離れた位置の近傍でボス孔の内周面にキー溝が切削されて、図示しないキーなどによりシャフト2に固定されている。
一方、シャフト3は、図示しないケーシングなどによって長さLで規定される両端部が軸受8,9にそれぞれ回転自在に支持されている。なお、この軸受8,9は、下記に記載するとおり歯車5がはす歯歯車であることから、ラジアル荷重とアキシャル荷重とを受けることができるアンギュラコンタクト玉軸受や円すいころ軸受などが用いられる。また、この軸受8,9に支持されている中間部すなわち軸線方向の中心部付近に歯車5は備えられている。具体的には、この歯車5は、シャフト2が軸受8に支持されている位置から軸線方向に長さaの距離だけ離れた位置にボス孔の内周面にキー溝が切削されて、図示しないキーなどによりシャフト3に固定されている。このように構成される歯車系1の歯車4,5は、はす歯歯車により構成されている。なお、この発明における動力伝達機構の歯車系1の歯車4,5は、他にも平歯車ややまば歯車であってもよい。この歯車4,5は互いにギヤ面を対向させて噛み合わされている。
上記の記載した歯車系1のような構成において、シャフト2,3の撓みを抑制するために、この発明では、シャフト2,3の軸構造に後述するリング部材(規制部材)10による軸支持構造が設けられる。以下、このように歯車4,5がそれぞれ取り付けられたシャフト2,3の軸構造および軸支持構造について説明する。シャフト2は中空状もしくは中実状の軸部材である。また、シャフト2の材質は、鉄鋼やその他の金属もしくは樹脂など歯車系1の動力伝達が可能であればよい。このシャフト2には、図1に示すように周状の溝2aが設けられている。この溝2aは、シャフト2の全周状に渡って設けられており、その断面は矩形、言い換えると凹型もしくは矩形の内部の角が面取りされているような形状もしくは半円形状などの曲面で構成された形状など種々の形態であってよい。すなわち、シャフト2の周状に渡って後述するリング部材10が寸法に規定されて軸線方向に所定の幅を有して、周状に肉を欠いていればよい。また、その表面は、後述するリング部材10に損傷を与えないように所定の粗さとなっており、さらに、潤滑剤などが塗布されている構成となっている。
シャフト3は、溝3aが形成されてこのシャフト2と同様の構成となっている。なお、このシャフト2とシャフト3とは、軸径や長手方向の寸法は、異なっていてもよい。このように形成されたシャフト2とシャフト3とは、軸線方向が揃えられて平行に並べられて、さらに前述した歯車4と歯車5とが、それらの歯面によって、動力伝達の効率が最適となるように噛み合わされている。そして、このように、固定された歯車4と歯車5とが噛み合って、軸線方向に揃えられたシャフト2の溝2aとシャフト3の溝3aとに無端環状のリング部材(無端環状部材)10の部分がシャフト2,3のそれぞれに備えられている。このリング部材10は、シャフト2,3の軸間距離が増大するのを抑制する規制部材である。溝2a,3aに部分的に収容されたリング部材10は、溝2a,3aの内部の周面に当接してシャフト2,3を拘束する。リング部材10は、溝2a,3aの内部の周面に当接してシャフト2,3の歯車4,5が噛み合うことによる荷重が作用して発生する撓みが抑制されるように設けられる。このように、シャフト2,3の軸構造にリング部材10を備えて軸支持構造が設けられる。
以下、上記に説明したこの発明の動力伝達機構における歯車系1の動作、軸構造および軸支持構造の一例による作用について説明する。シャフト2を動力の入力側、シャフト3を動力の出力側に設定すれば、シャフト2に動力が伝達されると両端部が軸受6,7によって回転自在に支持されたシャフト2が回転する。シャフト2が回転すると、シャフト2に固定されている歯車4も一体に回転する。歯車4が回転すると、これとギヤ面を対向させて噛み合わされた歯車5に両歯車4,5の歯面を介して動力が伝達される。歯車5に動力が伝達されると、歯車5が回転して、これを固定しているシャフト3も軸受8,9に支持されて一体に回転する。このようにシャフト2から歯車4,5を介してシャフト3に動力が伝達される。
このように歯車系1で動力伝達が行われる場合、歯車4,5がはす歯歯車により構成され、その歯面が傾いていることから、入力トルクによる分離力すなわちラジアル方向の荷重がかかる。アキシャル方向(軸線方向)への荷重は、軸受6,7,8,9によって受け止められ、この分離力Pも軸受6,7,8,9によって受け止められるが、互いに対向して噛み合わされた歯車4,5同士にも作用して、シャフト2,3の撓みの原因となる。さらに詳しく説明すると、アキシャル方向にシャフト2,3に応力が作用することから、モーメントが作用することにより、シャフト2,3が撓む。シャフト2とシャフト3とが対向する面とは、反対の面からリング部材10による荷重がかけられる。このリング部材10による荷重は、前述のモーメントが作用することによるシャフト2,3の撓み方向とは反対に作用する。そのため、シャフト2,3の撓みを抑制することができる。このように、この発明における動力伝達機構の軸構造および軸支持構造では、シャフト2,3の軸構造にリング部材10の軸支持構造が設けられるため、その撓みを抑制することができる。
なお、シャフト2に着目して撓み量を計算すると、撓み量ymaxは、シャフト2の軸受6に支持されている位置から軸線方向に長さa、図示しないケーシングなどによって長さL、シャフト3の分離力P、ヤング率をE、断面2次モーメントをIzとすると、以下の式(1)により表される。
Figure 2011163509
この発明では、上述したとおり、シャフト2,3の軸構造にリング部材10による軸支持構造が設けられるため、その撓みを抑制することができる。シャフト2,3の撓みを抑制できることから、歯車4,5のミスアライメントによる歯車4,5の噛み合い損失の増加を抑制できる。また、このようなシャフト2,3の撓みの抑制が簡便な構造により可能であるため、製造性が向上してコストを削減できる。さらに、前述の式(1)に見るように、撓み量を小さくするためには、ヤング率Eと断面2次モーメントIzを大きくすればよく、これには、軸径を大きくしたり、より重い剛性の高い部材を用いればよいが、この発明ではシャフト2,3の外形寸法をほぼ変更することなく、またシャフト2,3の材質を変えることなく撓みの抑制を向上することができる。このようにシャフト2,3の撓みが抑制できることから、車両の燃費の向上が図れる。
つぎに、以下、図面を参照してこの動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の他の例について説明する。この動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の他の例は、シャフト2の溝2aとシャフト3の溝3aとに無端環状のリング部材(無端環状部材)10の部分がシャフト2,3のそれぞれに備えられる場合の取り付け方法もしくはリング部材10の構成が相違するのみであるため、その構成についてのみ説明する。なお、それ以外は上記の歯車系1と同様の構成であり、同じ符号を用いて説明する。
図2には、この発明における動力伝達機構の軸構造および軸支持構造の他の例が示されている。この図2に示す他の例でも図1に示した例と同様に、シャフト2,3の軸構造が後述するリング部材10による軸支持構造により、撓みを抑制する。しかしながら、図1に示した例では、シャフト2とシャフト3との回転方向が反対であることから、摩耗などによる影響からリング部材10の耐久性が懸念される。すなわち、シャフト2とシャフト3とが回転すると、リング部材10もそれにともなって荷重が加えられる。このとき、図1の構成では、リング部材10に張力が働く方向に荷重が作用する、言い換えるとリング部材10が引っ張られるため、劣化が激しくなる虞がある。このため、図2に示す他の例では、リング部材10を襷掛け状、言い換えれば八の字状にシャフト2の溝2aとシャフト3の溝3aとに巻き掛けるように構成される。
さらに詳しく説明すると、図1に示した例と同様に、固定された歯車4と歯車5とが噛み合って、軸線方向に揃えられたシャフト2の溝2aとシャフト3の溝3aとに無端環状のリング部材(無端環状部材)10が部分的にシャフト2,3のそれぞれに巻き掛けられている。すなわち、シャフト2の溝2aにリング部材10の一方が部分的に当接して収容されるとともに、一旦リング部材10が少なくとも1度捩られてもしくは交差させられて、シャフト3の溝3aにリング部材10の他方が部分的に当接して張力を保ちながら収容される。また、図1に示した例と同様に、溝2a,3aに部分的に収容されたリング部材10は、溝2a,3aの内部の周面に当接してシャフト2,3を拘束する。さらに、図1に示した例と同様に、リング部材10は、溝2a,3aの内部の周面に当接してシャフト2,3の歯車4,5が噛み合うことによる荷重が作用して発生する撓みが抑制されるように設けられる。このように、シャフト2,3の軸構造にリング部材10を備えて軸支持構造が設けられる。
このように構成されることから、シャフト2とシャフト3との回転方向が反対であっても、リング部材10に作用する張力は引っ張られる方向には作用しないため、リング部材10の劣化を抑制して耐久性を向上できる。また、シャフト2とシャフト3との回転方向が反対であっても、リング部材10に作用する張力は引っ張られる方向には作用しないため、リング部材10の劣化を抑制して耐久性を向上できる。また、シャフト2,3の軸構造にリング部材10による軸支持構造が設けられるため、その撓みを抑制することができる。シャフト2,3の撓みを抑制できることから、歯車4,5のミスアライメントによる歯車4,5の噛み合い損失の増加を抑制できる。また、このようなシャフト2,3の撓みの抑制が簡便な構造により可能であるため、製造性が向上してコストを削減できる。さらに、前述の式(1)に見るように、撓み量を小さくするためには、ヤング率Eと断面2次モーメントIzを大きくすればよく、これには、軸径を大きくしたり、より重い剛性の高い部材を用いればよいが、この発明ではシャフト2,3の外形寸法をほぼ変更することなく、またシャフト2,3の材質を変えることなく撓みの抑制を向上できる。このようにシャフト2,3の撓みが抑制できることから、車両の燃費の向上や、ひいては車両挙動の向上などが図れる。
なお、上述した2つの実施例では、歯車系1にシャフト2が適用される例を説明したが、この発明における動力伝達機構の軸構造および軸支持構造は、要は、シャフト(軸、回転軸)が設けられ、そのシャフトに溝などが設けられて、その溝にリング部材(無端環状の部材)を部分的に収容して拘束することにより、撓みを抑制するものであればよく、歯車系に限定されず他の回転伝達要素、例えばベルトやチェーンなどの動力伝達系にも適用できる。また、歯車系1に適用された歯車5,6,7,8ははす歯歯車である構成を示したが、はす歯歯車以外の歯車による構成に、この発明における動力伝達機構の軸構造および軸支持構造を適用できる。
2,3…回転軸、 4,5…歯車、 10…規制部材(リング部材)。

Claims (4)

  1. 一対の回転軸が互いに噛み合っている一対の歯車によってトルク伝達可能な動力伝達機構において、
    前記各回転軸には、それらの回転軸の軸間距離が増大しないように規制部材が巻き掛けられていることを特徴とする動力伝達機構。
  2. 前記規制部材は無端環状のリング部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
  3. 前記リング部材は前記各回転軸に対する接触部分での回転方向が各回転軸と同じになるように前記各回転軸に対して襷掛け状に捩って巻き掛けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達機構。
  4. 前記歯車は、はす歯歯車を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達機構。
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