JP2011163244A - 送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの回転軸がファンに圧入されるものにおいて、経時劣化によるファンのモータ側への相対移動を防止可能とする送風機を提供する。
【解決手段】モータ130のモータ本体部131から突出する回転軸132が圧入される筒状の筒部材140Aを備え、筒部材140Aは、ファン120Aよりも引張り強度の高い樹脂材によって形成されており、更に、回転軸132の筒部材140Aよりも先端側が、ファン120Aに圧入されており、ファン120Aは、筒部材140Aに係合して、回転軸132に対する回転が阻止されると共に、筒部材140Aによってモータ本体部131側への移動が阻止されるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータによりファンを回転駆動する送風機に関するものである。
従来の送風機として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1における送風機は、モータの回転軸が樹脂製のファンに圧入され、更に回転軸の先端側が樹脂製のキャップに圧入されている。キャップは、ファンよりも硬い樹脂、つまり引張り強度の高い樹脂材から形成されている。そして、キャップはファンに係合されて、ファンが回転軸に対して回転するのを防止するようになっている。特許文献1では、ファンとキャップとを予め仮固定しておき、この仮固定されたファンとキャップに回転軸を圧入して、回転軸の圧入工程を1回で済ませるようにしている。尚、特許文献1中には詳細な記載はないが、通常、上記のファンは、送風空気の通路を形成するケーシング内に収容されて、モータと共に送風機を形成している。
また、例えば特許文献2における送風機では、モータの回転軸が内輪および外輪を有するベアリングによって支持されて外部に突出している。そして、この回転軸が樹脂製のファンに圧入されている。ファンには、内輪側に向かって延びて内輪に当接可能なリング状のストッパが形成されている。ストッパの外径は内輪の外径と同径となっており、例えばファンの経時劣化によって回転軸との結合力が低下して、ファンがモータ側へ相対移動しても、ストッパが内輪に当接することでファンの相対移動が規制され、その結果ファンとモータとの干渉が回避され、送風機としての機能を維持できるようになっている。
特許第3997822号公報 特許第3858764号公報
上記特許文献1と特許文献2とを組み合わせると、特許文献1のファンにストッパが設けられたものが想到される。この組み合わせ技術において、回転軸をファンに圧入する際には、ストッパがベアリング内輪に当たって、ベアリング内輪に直接荷重がかかると、ベアリングが損傷するおそれがあるため、ベアリング内輪とストッパとの間に、組付けバラツキを考慮した所定隙間を意図的に設けて圧入する必要がある。
一方、上記組み合わせ技術の送風機を使用していくうちに、経時劣化によってファンと回転軸との結合力が低下すると、ファンがモータ側に相対移動することが考えられる。この相対移動に対しては、ストッパがベアリング内輪によって位置規制されて、ファンとモータとの干渉が回避されて、送風機としての機能を維持できるものの、ファンの位置がケーシングに対して組付け時に設定した所定隙間分だけずれることになるので、特にケーシングにおける送風空気の吸入口とファンとのギャップが大きくなり、送風性能の低下、および異音の発生を招いてしまう。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、モータの回転軸がファンに圧入されるものにおいて、経時劣化によるファンのモータ側への相対移動を防止可能とする送風機を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、吸入口(111)から吸入された空気の送風通路(112)を形成するケーシング(110)と、
吸入口(111)に対向するようにケーシング(110)内に配設されて、回転することで空気を送風する樹脂製のファン(120A)と、
ファン(120A)を回転駆動するモータ(130)とを備える送風機において、
モータ(130)のモータ本体部(131)から突出する回転軸(132)が圧入される筒状の筒部材(140A)を備え、
筒部材(140A)は、ファン(120A)よりも引張り強度の高い樹脂材によって形成されており、
更に、回転軸(132)の筒部材(140A)よりも先端側が、ファン(120A)に圧入されており、
ファン(120A)は、筒部材(140A)に係合して、回転軸(132)に対する回転が阻止されると共に、筒部材(140A)によってモータ本体部(131)側への移動が阻止されるようにしたことを特徴としている。
この発明によれば、筒部材(140A)は、ファン(120A)よりも引張り強度の高い樹脂材によって形成されているので、回転軸(132)が圧入された後も、筒部材(140A)は、ファン(120A)に比べて回転軸(132)に対して、より強固に固定状態が維持される。よって、経時変化等により回転軸(132)に対するファン(120A)の緩みが生じても、筒部材(140B)との係合により、ファン(120A)の回転軸(132)に対する回転、つまり空回りが阻止されるので、送風機としての機能を損なうことがない。
加えて、回転軸(132)に対するファン(120A)の緩みが生じて、ファン(120A)がモータ本体部(131)側へ移動しようとしても、筒部材(140A)によってその移動が確実に阻止される。よって、ケーシング(110)の吸入口(111)に対してファン(120A)がモータ本体部(131)側へずれることを防止できるので、吸入口(111)とファン(120A)との位置ずれに伴う送風性能の低下、および異音の発生を防止することができる。
請求項2に記載の発明では、ファン(120B)および筒部材(140B)のうち、一方側(140B)に設けられた突部(144)が、他方側(120B)に設けられた孔部(121j)に係合されており、
ファン(120B)は、回転軸(132)の先端側への移動が阻止されるようにしたことを特徴としている。
この発明によれば、回転軸(132)に対するファン(120B)の緩みが生じても、突部(144)と孔部(121j)との係合によって、ファン(120B)が回転軸(132)の先端側へ移動することが阻止されるので、ファン(120B)が回転軸(132)から抜けることを防止できる。
請求項3に記載の発明では、突部(144)あるいは孔部(121j)の相手側となる孔部(121j)あるいは突部(144)は、回転軸(132)の周方向に複数組形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、突部(144)と孔部(121j)とを係合させるために、突部(144)と孔部(121j)との位置合わせをする際に、回転軸(132)の周方向において複数組分の位置合わせが可能となるので、突部(144)と孔部(121j)との係合が容易となる。
請求項4に記載の発明では、突部(144)は、筒部材(140B)の外周面に設けられた爪部(144)であり、
孔部(121j)は、ファン(120B)から筒部材(140B)側に突出された板状部(121i)に穿設されて形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、簡単な構造で、突部(144)および孔部(121j)を形成することができ、突部(144)および孔部(121j)の製造が容易となる。
請求項5に記載の発明では、筒部材(140B)の回転軸(132)が圧入された部位よりもモータ本体部(131)側には、回転軸(132)の外周面との間に径方向の隙間を有して、回転軸(132)の圧入をガイドする筒状のガイド部(145)が設けられたことを特徴としている。
この発明によれば、回転軸(132)を筒部材(140B)に圧入する際に、回転軸(132)をガイド部(145)によって筒部材(140B)の圧入用の孔(141)に沿わせることができるので、容易に圧入することができる。
請求項6に記載の発明では、ファン(120B)の回転軸(132)が圧入される部位において、モータ本体部(131)とは反対側となる端部に対して、回転軸(132)は、間隔をあけた途中部位まで圧入されており、
ファン(120B)には、回転軸(132)の先端部と、ファン(120B)の外部とを連通させる連通孔(121k)が形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、連通孔(121k)によって、回転軸(132)をファン(120B)に圧入する際に、ファン(120B)の圧入される部位の内部に、密閉された空間が形成されないので、密閉された空間が形成される場合の内部空気の圧力上昇の発生がなく、圧入を容易に行うことができる。また、回転軸(132)がファン(120B)に圧入された後、送風機として使用されている時に、連通孔(121k)によって、密閉された空間が形成される場合の内部空気の温度上昇に伴う圧力上昇の発生がないので、ファン(120B)が回転軸(132)から抜ける方向の力を受けることがない。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における送風機を示す断面図である。 図1のII部を示す拡大断面図である。 図2のIII−III部を示す断面図である。 吸込口における空気の流れを示す断面図である。 第2実施形態における送風機を示す断面図である(ケーシングは省略)。 図5におけるVI部を示す拡大断面図である。 図6のVII−VII部を示す断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る送風機を車両用空調装置の遠心式送風機(以下、送風機)100Aに適用したものである。図1は送風機100Aを示す断面図、図2は図1のII部を示す拡大断面図、図3は図2のIII−III部を示す断面図、図4は吸込口における空気の流れを示す断面図である。
図1に示すように、送風機100Aは、ケーシング110、遠心ファン(以下、ファン)120A、モータ130、および筒部材140Aを備えている。本実施形態の送風機100Aは、モータ130のシャフト132が上下方向を向くように配置されて、モータ130のシャフト132に筒部材140Aが設けられ、更にその上側にファン120Aが組み付けられ、ファン120Aとモータ130の一部とがケーシング110内に収容されている。以下、ファン120A、およびモータ130の軸線を「軸線A」とする。送風機100Aは、図示しない内外気切替え箱からの空気を軸線Aの上側から吸入して、径外方向となる側方に吹出し、図示しない空調ユニットに送風するようになっている。
ケーシング110は、例えばポリプロピレンのような樹脂材からインジェクション成形により形成された、いわゆるスクロールタイプのケーシングである。ケーシング110の上面には図示しない内外気切替え箱からの空調空気が吸入される円形の吸入口111が開口されている。吸入口111には、ケーシング110の外側から内側に向けて、滑らかな曲面を形成して縮径されるベルマウス111aが形成されている。ケーシング110の内部には、ファン120Aの外周側で略水平の面上で渦巻き状となる送風通路112が形成されている。送風通路112は、吸入口111と連通しており、渦巻き状を成して中心側から図1中の右側に繋がっている(図省略)。また、ケーシング110における吸入口111の反対側となる面、即ちケーシング110の下面には、ファン120Aおよびモータ130を挿入可能とする円形の開口部113が形成されている。
モータ130は、モータ本体部131内に固定される固定子(フェライト磁石から成るステータ部)と、固定子の内側に配設されて回転する回転子(巻き線から成るロータ部)と、回転子を貫通してこの回転子に固定されるシャフト(回転軸)132とを有する直流フェライト式の電動機であり、外部バッテリからの直流電力が回転子に供給されることで回転駆動する。シャフト132は、金属製で断面が円形状形成されており、モータ本体部131から上側に向けて突出している。モータ本体部131の外周には、円形板状の取付け部133が設けられており、この取付け部133によって、ケーシング110の開口部113が塞がれると共に、モータ130はケーシング110に固定されている。
筒部材140Aは、ファン120Aよりも固い樹脂、つまり引っ張り強度の高い樹脂よりなり、例えばポリアミドのガラス強化剤よりなる。この筒部材140Aは、図2、図3に示すように、シャフト132が圧入されるシャフト孔141と、円筒状をなすボス部142と、このボス部142の外周側からシャフト132の先端側に向かって延びて、後述するファン120Aの凹部121bに嵌合される4つの脚部143とを備えている。そして、ボス部142における径方向の厚さは、脚部143における径方向の厚さよりも大きくなっている。
ファン120Aは、外形が円筒状となる樹脂製のいわゆるシロッコファンであり、中心部に形成された筒状のファンボス部121と、ファンボス部121から径方向外側、かつ下方側へ椀状に延設された接続部122と、接続部122の外周側で円周方向に複数配置されたブレード123とを有している。ファンボス部121、接続部122、およびブレード123は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂にて一体成形されて、ファン120Aを形成している。ファン120Aは、上側が開口するように形成されており、上側開口部が吸入口111に対向するようにケーシング110内に配設されている。ファン120Aの上側の開口部には、ベルマウス111aの先端部が入り込んでいる。
図2、図3に示すように、ファンボス部121の中心部には、上下方向を向くようにシャフト穴121aが穿設されている。また、ファンボス部121の上下方向の下側の外周部位には、筒部材140Aの脚部143を受け入れる4つの凹部121bと、凹部121b間に位置する4つの凸部121cとが形成されており、これらの凹部121bおよび凸部121cは周方向に沿って交互に且つ等間隔に配置されている。
また、各凹部121bの表面のうち軸線Aに近い側で且つ径方向外側に向いている面、すなわち各凹部121bの底部121dには、先端部が脚部143の内周面に密着する第1突起部121eが1つずつ形成されている。この第1突起部121eは、底部121dから径方向外側で且つ脚部143側に向かって突出すると共に、軸線Aの方向に沿って延びており、また、軸線Aに対して垂直な断面で見たときに、脚部143側に向かって先端が細くなった3角形になっている。
そして、軸線Aを挟んで位置する2つの第1突起部121eの先端部間の寸法は、軸線Aを挟んで対向する2つの脚部142間の寸法よりも大きくなっている。但し、ここでいう第1突起部121eの先端部間の寸法は、ファン120Aと筒部材140Aとを組み付ける前の時点での寸法である。
また、凹部121bの表面のうち、周方向に向いている面、すなわち底部121dから径方向外側に向かって延びる2つの側面121fには、先端部が脚部143の周方向側面に密着する第2突起部121gが1つずつ形成されている。この第2突起部121gは、図3に示すように、側面121fから周方向で且つ脚部143側に向かって突出すると共に軸線A方向に沿って延びており、また、軸線Aに対して垂直な断面で見たときに、脚部142側に向かって先端が細くなった3角形になっている。
そして、対向する2つの第2突起部121gの先端部間の寸法は、第2突起部121gの先端部が接する脚部143間の寸法よりも小さくなっている。但し、ここでいう第2突起部121gの先端部間の寸法は、ファン120Aと筒部材140Aとを組み付ける前の時点での寸法である。なお、本実施形態の第2突起部121gは、4つの凹部121bのうちの1つにのみ形成されている。
上記送風機100Aの組み付けに際しては、まず、ファン120Aのファンボス部121に筒部材140Aが仮固定される。仮固定は、ファンボス部121の凹部121bに筒部材140Aの脚部143が嵌合されるように行う。ここで、第1突起部121eおよび第2突起部121gが形成されたファンボス部121(ファン120A)は、脚部143が形成された筒部材140Aよりも軟らかいことと、前述した脚部間寸法と突起部間寸法との関係により、脚部143を凹部121bに嵌合させると、第1突起部121eおよび第2突起部121gの各先端部が塑性変形する。そして、第1突起部121eおよび第2突起部121gの各先端部が脚部143に対して密着し、ファンボス部121と筒部材140Aとが仮固定される。
そして、仮固定されたファンボス部121(ファン120A)と筒部材140Aに対して、筒部材140A側からシャフト132が圧入される。つまり、シャフト132のモータ本体部131側に筒部材140Aが位置し、シャフト132の先端側にファンボス部121が位置するように、シャフト132が圧入される。圧入時においては、筒部材140Aがモータ本体部131に干渉しないように、組付けのバラツキを考慮した所定隙間が確保されるように筒部材140Aのモータ本体部131側の端面の位置が規定される。軸線Aが上下方向を向く本実施形態の送風機100Aにおいては、シャフト132に筒部材140Aが装着され、更にこの筒部材140Aの上側にファン120Aが装着される形となる。
このように形成された送風機100Aにおいては、シャフト132からの回転力は、直接筒部材140Aに伝達されると共に、脚部143と凹部121bとが係合していることから、筒部材140Aを介してファンボス部121(ファン120A)に伝達される。但し、圧入後における筒部材140Aとシャフト132との回り止めトルクが、ファンボス部121とシャフト132との回り止めトルクよりも大きくなるように、接触面圧や接触面積等が設定されており、従って、シャフト132からの回転力は、主に筒部材140Aを介してファン10に伝達される。
本実施形態では、第1突起部121eおよび第2突起部121gの各先端部を変形させて脚部143に密着させるようにしているため、厳しい寸法精度を設定することなく、ファンボス部121と筒部材140Aとを仮固定することができる。従って、ファンボス部121と筒部材140Aとを仮固定した状態でシャフト132を圧入することにより、シャフト132の圧入工程を1回で済ませることができる。
また、凹部121bと脚部143との間に周方向のガタがあった場合、回転開始時および回転停止時に凹部121bと脚部143とが衝突して異音が発生するが、周方向に突出する第2突起部121gが脚部143に密着しているため、換言すると凹部121bと脚部143との間に周方向のガタがないため、回転開始時および回転停止時の異音の発生を防止することができる。
また、凹部121bと脚部143との間に周方向のガタがあった場合、回転開始時に凹部121bと脚部143とが衝突して筒部材140Aとシャフト132との間に大きなトルクが作用し、筒部材140Aがシャフト132に対して滑るおそれがあるが、凹部121bと脚部143との間に周方向のガタがないため、回転開始時の筒部材140Aとシャフト132との間の滑りを未然に防止することができる。
加えて、本実施形態では、筒部材140Aは、ファン120Aよりも引張り強度の高い樹脂材によって形成されているので、シャフト132が圧入された後も、筒部材140Aは、ファン120Aに比べてシャフト132に対して、より強固に固定状態が維持される。よって、経時変化等によりシャフト132に対するファン120Aの緩みが生じても、筒部材140Aとの係合により、ファン120Aのシャフト132に対する回転、つまり空回りが阻止されるので、送風機100Aとしての機能を損なうことがない。
更に、本実施形態では、シャフト132のモータ本体部131側に筒部材140Aが装着され、更にシャフト132の先端側にファン120Aが装着されている。つまり筒部材140Aの上側にファン120Aが装着される形としているので、シャフト132に対するファン120Aの緩みが生じて、ファン120Aがモータ本体部131側へ移動しようとしても、筒部材140Aによってその移動が確実に阻止される。よって、ケーシング110の吸入口111に対してファン120Aがモータ本体部131側へずれることを防止できるので、吸入口111とファン120Aとの位置ずれに伴う送風性能の低下、および異音の発生を防止することができる。
第1実施形態においては、図4に示すように、シャフト132に対するファン120Aの緩みが生じて、ファン120Aがモータ本体部131側へずれてしまうと、ケーシング110の吸入口111、特にベルマウス111aとファン120Aとの隙間Gが大きくなってしまう。隙間Gが大きくなると、吹出し側から吸入側への風の漏れ流れ、いわゆる逆流が発生し、送風性能の低下を引き起こしてしまう。また、上記逆流が本来の吸入した空気流れと干渉して異音が発生してしまう。本実施形態では、ファン120Aのモータ本体部131側へのずれを防止して、隙間Gの拡大を防止できるので、送風性能の低下、および異音の発生を防止できる。
(第2実施形態)
第2実施形態の送風機100Bを図5〜図7に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、ファン120Bがシャフト132先端側へ移動してしまうのを阻止する係合機能を持たせると共に、ファン120Bに空気抜き孔121kを、筒部材140Bにガイド部145を設けたものとしている。
送風機100Bは、内外気2層式の送風機としたものであり(図5中、ケーシングは図示省略)、ファン120Bは、上記第1実施形態のファン120Aに対して、シャフト132の先端側に隔壁124が形成されて、更にその先端側に1個分のファンに相当するブレード123が設けられたものとしている。シャフト132の先端側のファンによって外気を吸入して吹出す外気用ファン部と、モータ本体部131側のファンによって内気を吸入して吹出す内気用ファン部とを備えるものとなっている。
ファン120Bにおいて、ファンボス部121には外周側を囲むように筒状を成す外周部121hが形成されている。そして、外周部121hの筒部材140B側となる端部には、細長の板状を成して筒部材140B側に突出する複数の板状部121iが形成されている。板状部121iは、ここではファンボス部121の周方向に180度間隔で2つ設けられている。そして、各板状部121iには、後述する筒部材140Bの爪部144が係合する孔部121jが穿設されている。
また、ファンボス部121のシャフト孔121aは、シャフト132を圧入する際の端部となる隔壁124によってシャフト132の先端側が基本的に閉塞される形となっているが、隔壁124の中心部(軸線Aの位置)には連通孔としての小径の空気抜き孔121kが穿設されている。よって、シャフト孔121aの内部空間と外部とは空気抜き孔121kによって連通されている。
筒部材140Bの外周面には、突部としての爪部144が周方向に複数形成されている。爪部144の設定個数は、上記のファンボス部121における複数(2つ)の孔部121jを1組とした時の孔部121jの個数に対して、複数組の分の個数の爪部144となるようにしている。ここでは、孔部121jを1組2つとしており、爪部144を2組分として4つ設けるようにしている。周方向への配置としては、孔部121jが周方向に180度間隔で2つ設けられているのに対して、爪部144は周方向に90度間隔で4つ設けられている。爪部144は、モータ本体部131側で軸線Aに対して交差する方向に立ち上がり、シャフト132の先端側に向けて傾斜して筒部材140Bの外周面に接続される三角形状を成している。
また、筒部材140Bのモータ本体部131側の端面には、ガイド部145が形成されている。ガイド部145は、モータ本体部131側に突出する円筒状に形成されている。ガイド部145の内径は、シャフト孔141の内径よりもわずかに大きく形成されており、シャフト132を筒部材140Bに圧入する際に、ガイド部145の内周面とシャフト132の外周面との間に径方向の隙間が形成されて、シャフト132の軸心をシャフト孔141の軸心に容易に沿わすことができるようになっている。
上記筒部材140Bとファン120Bとを仮固定する際には、2つの孔部121jに対して、4つのうちの2つの爪部144の位置が合わせられて、孔部121jに爪部144が係合される。そして、上記第1実施形態と同様に、この仮固定された筒部材140Bとファン120Bにシャフト132が圧入される。本実施形態では、シャフト132の先端部は、ファンボス部121のシャフト孔121aにおいて、隔壁124に対して間隔をあけた途中部位まで圧入されている。
本実施形態によれば、シャフト132に対するファン120Bの緩みが生じても、爪部144と孔部121jとの係合によって、ファン120Bがシャフト132の先端側へ移動することが阻止されるので、ファン120Bがシャフト132から抜けることを防止できる。
また、爪部144の設定個数として、孔部121jの設定個数に対して複数組分の個数となるようにして、爪部144を筒部材140Bの周方向に設けるようにしているので、爪部144と孔部121jとを係合させるために、爪部144と孔部121jとの位置合わせをする際に、筒部材140B(シャフト132)の周方向において複数組分の位置合わせが可能となるので、爪部144と孔部121jとの係合が容易となる。
また、筒部材140Bにガイド部145を設けるようにしているので、シャフト132を筒部材140Bに圧入する際に、シャフト132をガイド部145によって筒部材140Bのシャフト孔141に沿わせることができるので、容易に圧入することができる。
また、ファン120Bの隔壁124に、シャフト孔121aの内部空間と外部とを連通させる空気抜き孔121kを設けるようにしているので、シャフト132をファンボス部121に圧入する際に、シャフト孔121aの内部に、密閉された空間が形成されないので、密閉された空間が形成される場合の内部空気の圧力上昇の発生がなく、圧入を容易に行うことができる。また、シャフト132がファン120Bに圧入された後、送風機100Bとして使用されている時に、密閉された空間が形成される場合の内部空気の温度上昇に伴う圧力上昇の発生がないので、ファン120Bがシャフト132から抜ける方向の力を受けることがない。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、モータ130のシャフト132が上下方向を向く配置としたが、第2実施形態で説明した爪部144、および孔部121jによる係合機能を備えるものであれば、シャフト132は上下方向に限らず、例えば水平方向を向くように配置しても良い。
また、筒部材140A(140B)およびファン120A(120B)にシャフト132を圧入する際に、筒部材140A(140B)およびファン120A(120B)を仮固定した後にシャフト132を圧入するようにしたが、筒部材140A(140B)にシャフト132を圧入し、その後にファン120A(120B)にシャフト132を圧入するようにしても良い。
また、上記第2実施形態では、爪部144を筒部材140Bに設け、孔部121jをファンボス部121に設けたが、逆の配置、即ち、爪部144をファンボス部121に設け、孔部121jを筒部材140Bに設けるようにしても良い。更に孔部121jは、孔に限らず凹部としても良い。
また、爪部144の設定個数を、複数の孔部121jを1組とした時の個数に対して、2組分の個数となるようにしたが、1組分、あるいは3組分以上の個数としても良い。
更に、爪部144の設定個数に対して孔部121jの設定個数を多くするようにしても良い。
上記各実施形態では、第2突起部121gを1つの凹部121bにのみ形成したが、第2突起部121gを全ての凹部121bに形成することにより、回転開始時および回転停止時の異音の発生等を一層確実に防止することができる。
また、第1突起部121eおよび第2突起部121gをファン120A(120B)の凹部121bに形成したが、第1突起部121eおよび第2突起部121gを筒部材140A(140B)の脚部143に形成しても、同様の効果が得られる。
また、第1突起部121eおよび第2突起部121gを共に設けたが、第1突起部121eおよび第2突起部121gのうちいずれか一方のみを設けてもよい。
更に、ファンボス部121の凹部121bと筒部材140の脚部143とが適切に係合するものであれば、第1突起部121e、第2突起部121gは廃止しても良い。
100A、B 遠心式送風機
111 吸入口
112 送風通路
120A、B 遠心ファン
121 ファンボス部
121a シャフト孔
121j 孔部
121k 空気抜き孔(連通孔)
130 モータ
131 モータ本体部
132 シャフト(回転軸)
140A、B 筒部材
141 シャフト孔
142 ボス部
144 爪部(突部)
145 ガイド部

Claims (6)

  1. 吸入口(111)から吸入された空気の送風通路(112)を形成するケーシング(110)と、
    前記吸入口(111)に対向するように前記ケーシング(110)内に配設されて、回転することで前記空気を送風する樹脂製のファン(120A)と、
    前記ファン(120A)を回転駆動するモータ(130)とを備える送風機において、
    前記モータ(130)のモータ本体部(131)から突出する回転軸(132)が圧入される筒状の筒部材(140A)を備え、
    前記筒部材(140A)は、前記ファン(120A)よりも引張り強度の高い樹脂材によって形成されており、
    更に、前記回転軸(132)の前記筒部材(140A)よりも先端側が、前記ファン(120A)に圧入されており、
    前記ファン(120A)は、前記筒部材(140A)に係合して、前記回転軸(132)に対する回転が阻止されると共に、前記筒部材(140A)によって前記モータ本体部(131)側への移動が阻止されるようにしたことを特徴とする送風機。
  2. 前記ファン(120B)および前記筒部材(140B)のうち、一方側(140B)に設けられた突部(144)が、他方側(120B)に設けられた孔部(121j)に係合されており、
    前記ファン(120B)は、前記回転軸(132)の先端側への移動が阻止されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
  3. 前記突部(144)あるいは前記孔部(121j)の相手側となる前記孔部(121j)あるいは前記突部(144)は、前記回転軸(132)の周方向に複数組形成されたことを特徴とする請求項2に記載の送風機。
  4. 前記突部(144)は、前記筒部材(140B)の外周面に設けられた爪部(144)であり、
    前記孔部(121j)は、前記ファン(120B)から前記筒部材(140B)側に突出された板状部(121i)に穿設されて形成されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の送風機。
  5. 前記筒部材(140B)の前記回転軸(132)が圧入された部位よりも前記モータ本体部(131)側には、前記回転軸(132)の外周面との間に径方向の隙間を有して、前記回転軸(132)の圧入をガイドする筒状のガイド部(145)が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の送風機。
  6. 前記ファン(120B)の前記回転軸(132)が圧入される部位において、前記モータ本体部(131)とは反対側となる端部に対して、前記回転軸(132)は、間隔をあけた途中部位まで圧入されており、
    前記ファン(120B)には、前記回転軸(132)の先端部と、前記ファン(120B)の外部とを連通させる連通孔(121k)が形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の送風機。
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