JP2011162937A - 断熱機能付き頭部保護具 - Google Patents
断熱機能付き頭部保護具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011162937A JP2011162937A JP2010271366A JP2010271366A JP2011162937A JP 2011162937 A JP2011162937 A JP 2011162937A JP 2010271366 A JP2010271366 A JP 2010271366A JP 2010271366 A JP2010271366 A JP 2010271366A JP 2011162937 A JP2011162937 A JP 2011162937A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head protector
- heat insulation
- sheet
- insulation function
- liner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Helmets And Other Head Coverings (AREA)
Abstract
【解決手段】 野球用ヘルメット1において、着用者の頭部に装着されるシェル2の内部のライナー3には、不織布をベースとしかつ不織布を構成する繊維に多数の中空のマイクロバルーンが房状に付着してなる断熱シート31が設けられている。断熱シート31は、ライナー3の外側凸状曲面に装着されている。マイクロバルーンは、熱可塑性樹脂の発泡体であって、平均直径45〜135μmの独立気泡である。断熱シート31は、2mm以上の厚みを有しており、ライナー3の前頭部、後頭部および側頭部を除く頭頂部に設けられている。
【選択図】 図6
Description
厚み1mm、2mm、3mm、5mmの4種類のシートを用意し、これらをそれぞれヘルメット内部の半球殻状のライナーの上に貼り付けてなる4種類のヘルメットをそれぞれ人頭模型に被せ(図11参照)、人頭模型の上からランプの光を照射して、ヘルメット頭頂部外側面Xおよび人頭模型の頭頂部Yの温度をそれぞれ測定した。また、比較のために、ライナーにシートを張り付けていない従来品のヘルメットについても同様に、人頭模型の頭頂部Yの温度を測定した。温度測定結果を図12に示す。
これは、上述したように、図12の温度測定結果に基づいている。
i)ベースとなる不織布シートを用意する。
ii) 発泡性熱可塑性樹脂粒子を含有する、例えばポリ酢酸ビニル・エチレン共重合体やポリ酢酸ビニル・エチレン・アクリル三元共重合体等の熱硬化性樹脂溶液を用意する。発泡性熱可塑性樹脂粒子としては、例えばブタン等の炭化水素ガスを内包した粒状物質を用いる。
iii)不織布シートを熱硬化性樹脂溶液に入れて、当該溶液を不織布シートに含浸させる。
iv) 含浸処理した不織布シートを約130℃で加熱しつつ、約100秒間乾燥させる。これにより、発泡性熱可塑性樹脂粒子が発泡して、多数の独立気泡(マイクロバルーン)が不織布シートの繊維に房状に付着した状態になる。
v) 不織布シートを所望の形状に切断する。
vi) 切断した不織布シートの各パーツをライナーに接着する。
図11は断熱性能試験の概要を示している。同図に示すように、人頭模型にヘルメットを被せた状態で、ヘルメットの1.2m上方のランプを点灯して、ランプからの光をヘルメットに照射した。ヘルメット頭頂部外側面Xおよび人頭模型の頭頂部Yにそれぞれ温度センサを取り付け、部位X、Yにおける表面温度を測定した。実験室内の温度は30℃で、湿度は60%RHであった。
厚み3mmの断熱シートを有する野球用ヘルメットと、断熱シートのない従来の野球用ヘルメットの2種類のヘルメットを用意し、屋外で日陰においた各ヘルメットを被験者が被り、直射日光下で1分毎に各ヘルメットの断熱性能を被験者が評価する官能試験を行った。この官能試験では、5分経過する毎にヘルメットを交換し、同様の試験を3回繰り返した。官能試験結果を表1に示す。
上述したように、本実施例による断熱シートの場合、不織布の各繊維には、多数の中空のマイクロバルーンが葡萄の房のように付着して互いに重なり合っており、このため、断熱シートの内部には多数の空隙が形成されている。これらの空隙が、温度上昇時に断熱性能を発揮すると考えられる。しかも、この場合、発泡形成された各マイクロバルーンの中空内部には、炭化水素ガスがそれぞれ内包されており、これらの炭化水素ガス自体が断熱性能を発揮すると考えられる。これら双方の断熱性能の相乗効果により、クーリング効果を向上できるのである。
前記実施例では、断熱シートを接着剤によりライナーに接着した例を示したが、断熱シートとライナーとの接合は、接着に限らず、ライナーの成形時に断熱シートをインサート成形するようにしてもよい。また、断熱シートをライナーに接着する場合、ライナーの外側面に断熱シート用の凹部を形成し、当該凹部内に断熱シートを入れて接着するようにしてもよい。
前記実施例では、断熱シートを分割した3枚のシートから構成した例を示したが、分割するシート枚数は3枚には限定されない。また、分割する個所も前記実施例の個所には限定されない。
前記実施例では、本発明による断熱シートが、ヘルメット内部の半球殻状のライナーの外側凸状曲面に装着された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。断熱シートは、ライナーの内側凹状曲面に装着されていてもよく、あるいは、ライナーの内部に挿入されていてもよい。断熱シートをライナーの内側凹状曲面に装着する場合には、断熱シートがヘルメット着用者の髪に直接接触するのを防止するために、断熱シートの露出面を布帛や編み物、メッシュシート等で被うようにするのが好ましい。また、断熱シートをライナーの内部に挿入する場合には、ライナーの成形時に断熱シートをインサート成形すればよい。
前記実施例では、本発明が野球用ヘルメットに適用された例を示したが、本発明は、野球用のみならず、ソフトボール用にも適用でき、さらに、アメリカンフットボールや自転車競技などの各種スポーツ用ヘルメットのほか、オートバイ用ヘルメットや安全ヘルメット(保護帽)にも適用できる。
2: シェル(ヘルメット本体/頭部保護具本体)
20: 本体部
20a:(第1または第1’の)通気孔
3: ライナー
30: ライナー本体
30a: 通気孔
31: 断熱シート
31a:(第2または第2’の)通気孔
Claims (13)
- 断熱機能付き頭部保護具において、
着用者の頭部に装着される頭部保護具本体を備え、
前記頭部保護具本体には、不織布をベースとし、かつ前記不織布を構成する繊維に多数の中空のマイクロバルーンが房状に付着してなるシートが断熱材として設けられている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記マイクロバルーンが、熱可塑性樹脂の発泡体であって、平均直径45〜135μmの独立気泡である、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記シートが、発泡性熱可塑性樹脂粒子を含有する熱硬化性樹脂溶液を前記不織布に含浸させた後、加熱・乾燥させることにより製作されている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記シートの厚みが2mm以上である、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記シートが、前記頭部保護具本体の表面、裏面または内部に設けられている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記シートが、前記頭部保護具本体の前頭部、後頭部および側頭部を除く頭頂部に設けられている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
前記頭部保護具本体には、それぞれ前後方向に延びかつ前後方向に整列する複数の第1の通気孔が形成されるとともに、前記シートには、それぞれ前後方向に延びかつ前後方向に整列する複数の第2の通気孔が形成されており、前記第1および第2の通気孔が上下方向に整列して配置されている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項1において、
当該断熱機能付き頭部保護具が、キャップ、ハットまたはヘルメットのいずれかである、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項8において、
前記シートが、ヘルメットの内側に設けられる半球殻状のライナーの外側凸状曲面または内側凹状曲面に装着されており、あるいは前記ライナーの内部に挿入されている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項9において、
前記シートが、前記ライナーの前頭部、後頭部および側頭部を除く頭頂部に設けられている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項9において、
前記ヘルメットには、それぞれ前後方向に延びかつ前後方向に整列する複数の第1’の通気孔が形成されるとともに、前記シートには、それぞれ前後方向に延びかつ前後方向に整列する複数の第2’の通気孔が形成されており、前記第1’および第2’の通気孔が上下方向に整列して配置されている、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項9において、
前記シートの厚みが2mm以上である、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。 - 請求項9において、
前記シートが前記ライナーの前記外側凸状曲面に装着されており、前記シートは、前記ライナーの前記外側凸状曲面とヘルメット本体の裏面との間の隙間を超えない厚みを有している、
ことを特徴とする断熱機能付き頭部保護具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010271366A JP5520429B2 (ja) | 2010-01-13 | 2010-12-06 | 断熱機能付きヘルメット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010004873 | 2010-01-13 | ||
JP2010004873 | 2010-01-13 | ||
JP2010271366A JP5520429B2 (ja) | 2010-01-13 | 2010-12-06 | 断熱機能付きヘルメット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011162937A true JP2011162937A (ja) | 2011-08-25 |
JP5520429B2 JP5520429B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=44593960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010271366A Active JP5520429B2 (ja) | 2010-01-13 | 2010-12-06 | 断熱機能付きヘルメット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5520429B2 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3009456U (ja) * | 1994-09-26 | 1995-04-04 | 株式会社ニッテク | ヘルメット |
JPH09259314A (ja) * | 1996-03-25 | 1997-10-03 | Kobe Plant Kk | スキーリフト用自動改札機のボディ構造 |
JPH10298815A (ja) * | 1997-04-21 | 1998-11-10 | Shuji Noda | ヘルメット用冷却帽 |
JP2001199331A (ja) * | 2000-01-18 | 2001-07-24 | Kinki Sharyo Co Ltd | 鉄道車両用frp内装材 |
JP2001309478A (ja) * | 2000-04-19 | 2001-11-02 | Bridgestone Corp | 耳当材 |
JP2002363816A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Toys Mccoy Product:Kk | ヘルメット |
JP2003171818A (ja) * | 2001-12-06 | 2003-06-20 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ヘルメットおよびその製造方法 |
JP2004076167A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-11 | Shoei Co Ltd | 安全用ヘルメットのための頭部保護体 |
JP2006316376A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Tanizawa Seisakusho Ltd | ヘルメット |
-
2010
- 2010-12-06 JP JP2010271366A patent/JP5520429B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3009456U (ja) * | 1994-09-26 | 1995-04-04 | 株式会社ニッテク | ヘルメット |
JPH09259314A (ja) * | 1996-03-25 | 1997-10-03 | Kobe Plant Kk | スキーリフト用自動改札機のボディ構造 |
JPH10298815A (ja) * | 1997-04-21 | 1998-11-10 | Shuji Noda | ヘルメット用冷却帽 |
JP2001199331A (ja) * | 2000-01-18 | 2001-07-24 | Kinki Sharyo Co Ltd | 鉄道車両用frp内装材 |
JP2001309478A (ja) * | 2000-04-19 | 2001-11-02 | Bridgestone Corp | 耳当材 |
JP2002363816A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Toys Mccoy Product:Kk | ヘルメット |
JP2003171818A (ja) * | 2001-12-06 | 2003-06-20 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ヘルメットおよびその製造方法 |
JP2004076167A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-11 | Shoei Co Ltd | 安全用ヘルメットのための頭部保護体 |
JP2006316376A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Tanizawa Seisakusho Ltd | ヘルメット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5520429B2 (ja) | 2014-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101081672B1 (ko) | 안전헬멧용 두부보호체와 이러한 두부보호체를 구비한안전헬멧 | |
US20230142431A1 (en) | Head guard with coupled padding layer | |
US20170224042A1 (en) | Head protective insert technology for significantly reducing subconcussive level impacts to protective headgear used in contact and collision sports | |
US20070209098A1 (en) | Helmet having interior ventilation channels | |
CN116035317A (zh) | 头盔 | |
US20180160761A1 (en) | Protective headgear comprising temperature control apparatus | |
US20140345036A1 (en) | Protective helmet and support portion for said protective helmet | |
US20120192337A1 (en) | Blunt force protection headgear technology | |
US20130152286A1 (en) | Cushioning helmet liner | |
US20160278467A1 (en) | Safety Helmet | |
US20130185843A1 (en) | Under-Helmet Sweat Absorbing and Wicking Headpiece | |
JP2016023400A (ja) | 緩衝ヘルメット | |
US20180199653A1 (en) | Lightweight protective headgear | |
US20100138980A1 (en) | Combination baseball cap sweat protector and front crown shaper | |
JP3839463B1 (ja) | ヘルメット | |
US20100132092A1 (en) | Water Absorbant Evaporative Cooling Hat | |
JP4172720B1 (ja) | 乗車用および作業用ヘルメット | |
JP5520429B2 (ja) | 断熱機能付きヘルメット | |
TWM516331U (zh) | 具自動安全感測之裝置 | |
WO2017083883A1 (en) | Ventilation helmet | |
WO2020181390A1 (en) | Helmet with padding arrangement | |
CN214407176U (zh) | 一种减震透气的军警防弹头盔 | |
KR20140086070A (ko) | 쿨 헬멧 | |
KR200489509Y1 (ko) | 기능성 안전모 | |
KR200469566Y1 (ko) | 마스크 일체형 편직 모자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111008 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121227 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130820 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130919 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140310 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140406 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5520429 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |